六本木ヒルズ・森美術館15周年記念展「カタストロフと美術のちから展」が2018年10月6日(土)から2019年1月20日(日)まで開催される。これまで森美術館は、2003年の開館記念展で“幸福”をテーマにした「ハピネス」展、10周年を迎えた2013年の“愛”に注目した「LOVE展」といった具合に、節目となる年において全人類にとって普遍的なテーマを掲げ、展覧会を開催してきた。そして15周年を記念して開催する今回は、あえて“カタストロフ”つまりは大惨事をテーマとし、今日の国際社会における美術の役割を問う。現代美術のスーパースターから注目の若手作家まで、社会の変革を目指す美術作品を紹介一般的に、アーティストが社会に介入し、彼らの作品や活動を通して社会に変革をもたらそうとすることを「ソーシャリー・エンゲイジド・アート」と呼び、近年日本でも注目を集めている。本展では、現代美術が秘めている「社会をよりよくする可能性」に着目。宮島達男やオノ・ヨーコによる鑑賞者参加型の作品をはじめとする社会的メッセージが込められた美術作品を多数紹介し、美術と社会のつながりを考察していく。そのほか参加アーティストも多彩な顔触れだ。現代美術界で最も権威ある祭典「ヴェネチア・ビエンナーレ」や「ドクメンタ」への参加経験をもつトーマス・ヒルシュホーン、アイザック・ジュリアン、畠山直哉、宮本隆司といったベテラン作家、ストリート・アート界のスターであるスウーン、注目若手勢として加藤翼や平川恒太ら国内外を問わず幅広いジャンルの作家が集う。また日本初公開となる作家としてヒワ・Kやヘルムット・スタラーツも参加する。風化させぬよう、あの大惨事について考える――問題が山積の現代社会における美術の役割を問う中、最も大きな出来事として、2011年に発生した東日本大震災を取り上げる。日本社会だけでなく日本の現代美術界にも大きな影響を与えた東日本大震災は、今でも復興が思うように進まないなど多くの問題を抱えている一方、私たちの震災体験や記憶は風化しつつある。今回は、この議論を再燃させるべく、震災を契機に制作されたChim↑Pom、トーマス・デマンド、池田学など約10作家の作品も紹介する。開催概要カタストロフと美術のちから展会期:2018年10月6日(土)~2019年1月20日(日)場所:森美術館住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー開館時間:10:00~22:00 火 10:00~17:00※いずれも閉館時間の30分前まで。会期中無休。入館料:一般 1,800円、学生(高校・大学生) 1,200円、子供(4歳~中学生) 600円、シニア(65歳以上) 1,500円※本展のチケットで展望台 東京シティビューにも入館可(スカイデッキを除く)【問い合わせ先】ハローダイヤルTEL:03-5777-8600
2018年04月21日(トロント警察が公開した写真) カナダ・トロントのガーディナー博物館で展示されているオノ・ヨーコのインスタレーションからオブジェが盗まれていたことがわかった。トロント警察は犯人の情報を求め、Twitterなどで防犯カメラの画像を公開している。 「The Riverbed」というタイトルのこの作品は、Stone Piece、Line Piece、Mend Pieceの3つのセクションに分かれており、今回被害に遭ったのは、流れる水に何度も洗われて丸みを帯びた川べりの石を大量に積み上げることで構成されたStone Pieceだ。博物館の説明によると、訪問客は好きな石を手に取って、そこに記されたヨーコ直筆のメッセージに意識を集中させる。そして、それを部屋の中央の石山に戻し、次のセクションに移動する。 トロント警察のスポークスパーソン、ゲイリー・ロングによると、3月12日に年配の女性が「Love Yourself(自分自身を愛せよ)」と書かれた石を戻さずに持ち去ってしまったという。この石には17500ドル(約180万円)以上の価値があると英紙The Guardianは報じている。
2018年04月11日2018年は戌年!愛犬と一緒に家族で、あるいはカップルで、もちろん猫派の人も、初笑い&感動初めに犬映画はいかが?胸が“ドッグドッグ”高鳴る、“ワン”ダフルなおすすめ犬映画11選をご紹介!【LINE UP】★『僕のワンダフル・ライフ』★『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』★『HACHI 約束の犬』★『アイ・アム・レジェンド』★『ミラクル・ニール!』★『マスク』★『わんわん物語』★『ジョン・ウィック』シリーズ2018年公開の注目“犬映画”は…★『キングスマン:ゴールデン・サークル』★『犬ヶ島』★『クルエラ』(原題)★僕の“犬ゴコロ”に気づいて!『僕のワンダフル・ライフ』(2017)『ギルバート・グレイブ』『ショコラ』などで知られる名匠ラッセ・ハルストレム監督の『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』『HACHI 約束の犬』に連なる“ドッグシリーズ”の集大成。ゴールデン・レトリバー、ジャーマン・シェパード、コーギー、セント・バーナードと、4つの“犬生”を生きる主人公ベイリー。自分の命を救ってくれた“最愛の人”イーサンにもう一度出会うために、その魂は何度でも生まれ変わる。そんなベイリーの一途な愛と、人間よりも先にやってくるお別れには号泣必至。犬目線で描かれる、イーサンをはじめとする飼い主たちの“生態”と成長も見どころ。『僕のワンダフル・ライフ』は全国にて順次公開中、2018年3月7日(水)よりブルーレイ&DVDリリース開始。★ハルストレム監督の初期の傑作『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』(1985)ラッセ・ハルストレム監督が世界的に注目されるきっかけになった感動のヒューマンドラマ。アカデミー賞監督賞、脚色賞にノミネートされた。舞台は、1950年代のスウェーデン、犬を乗せたソ連の「スプートニク」が宇宙へ飛び立ったころ。12歳のイングマル少年は病気がちの母、いじわるな兄、そして愛犬のシッカンと暮らしていたが、やがて母の病状が悪化、イングマルは叔父さん一家が住む田舎へと引き取られることに。村人たちとの交流と、時に残酷な現実に直面し、成長していく少年の姿が胸を打つ傑作。『マイライフ・アズ・ア・ドッグ』DVD【HDマスター】は発売中。★あのハチ公の物語にハリウッドが涙した『HACHI 約束の犬』(2009)日本人なら誰もが知る、亡き飼い主を駅前で待ち続けた忠犬ハチ公の物語。脚本を読んで感涙したリチャード・ギアが主演とともに製作として参加。1987年には日本でも『ハチ公物語』として映画化された。寒い冬の夜、迷子の秋田犬を拾い、「ハチ」と名付けて飼い始めた大学教授のパーカー。いつからか、ハチは夕方5時になると、帰宅するパーカーを駅で出迎えることが日課となっていく。ある日、パーカーは大学で倒れ、そのまま帰らぬ人に。それでもハチは駅で彼の帰りを待ち続け…。『HACHI 約束の犬』ブルーレイ&DVDは発売中。★ウィル・スミスが“地球最後の男”に『アイ・アム・レジェンド』(2007)Netflix映画『ブライト』が好評のウィル・スミス主演によるSFアクション。人類が絶滅した近未来、荒れ果てたニューヨークで科学者のロバートは愛犬サムと“ふたりぼっち”。無線で毎日メッセージを流し続けているが、ほかの生存者からの返答はない。蔓延したウイルスを食い止めるため、彼の探究は続くが…。原作はリチャード・マシスンの名作小説「地球最後の男」。やがて待ち受ける“相棒”との別れには、涙が止まらない。『アイ・アム・レジェンド』ブルーレイ&DVDは発売中。★サイモン・ペッグ×伝説のコメディスター『ミラクル・ニール!』(2016)サイモン・ペッグが主演、コメディ界のビートルズと呼ばれる「モンティ・パイソン」のテリー・ジョーンズが監督を務めたエイリアン・コメディ。地球滅亡を企むエイリアンたちに選ばれ、右手を振るだけで何でも願いが叶うミラクルパワーを手に入れた超テキトー男・ニール。そのパワーで喋れるようになった愛犬デニスと地球を救う…より、好きな女性を振り向かせるためにそのパワーを使う!?愛犬の声を務める、故ロビン・ウィリアムズのマシンガントークに初笑い!『ミラクル・ニール!』ブルーレイ&DVDは発売中。★ジム・キャリー&キャメロン・ディアスの出世作!『マスク』(1994)主演のジム・キャリー、映画初出演のキャメロン・ディアスを一躍スターダムにのし上げた大ヒットSFコメディ。ある日、不思議な仮面を拾ったイケてない銀行マン・スタンリーが、何気なくそのマスクを着けてみると、緑の怪人<マスク>に変身!普段のスタンリーとは全く正反対のイケイケキャラとなり、ひと目惚れした女の子にも猛烈アプローチ、次々と大騒動を巻き起こしていく。スタンリーの超絶キュートな愛犬マイロが、マスクを着けてしまうシーンは必見!『マスク』DVDは発売中。★“スパゲッティ”キスがロマンティック『わんわん物語』(1955)犬好きとして知られたウォルト・ディズニーが、人間の最良の友=犬たちの世界を描き、同時に犬の目を通して人間の姿を描いたディズニー動物アニメーションの名作。主人公はコッカースパニエルの箱入り娘レディと、仲間たちの人気と信頼を集める野良犬トランプ。生まれも育ちもまったく違う2匹が出会い、“身分を越えた恋”に落ちる!中でも1本のスパゲッティを食べながらのキスは、アニメーションのみならず映画史に残る名シーンといわれるほどロマンティック。『わんわん物語 ダイアモンド・コレクション』は発売中。★伝説の殺し屋、復活のカギは愛犬!?『ジョン・ウィック』シリーズ(2015/2017)キアヌ・リーブスがキレキレの銃+カンフーのアクション“ガン・フー”を見せ、「完全復活」といわれた大ヒット作。足を洗い、平穏な日々を送っていた伝説の殺し屋ジョン・ウィックは、ある日、彼の愛するもの全てをマフィアに奪われてしまう。怒りに震えた彼は、復讐のために独り立ち上がる!その第2弾『チャプター2』でも命を狙われるが、愛犬とともに逃げのびる。だが、今度は全世界の殺し屋からターゲットにされてしまうことに!『ジョン・ウィック:チャプター2』ブルーレイ&DVDは2018年1月10日(水)発売開始、『ジョン・ウィック』ブルーレイ&DVDは発売中。そして、気になる2018年“戌年”公開の注目“犬映画”は…★マナーを重んじる英国スパイが帰還!『キングスマン:ゴールデン・サークル』マシュー・ヴォーン監督が贈る、“秒でアガる”超過激スパイアクションの続編。表の顔は高級テーラー、その実態はスパイ組織の“キングスマン”。ハリー(コリン・ファース)亡き後、謎の敵ゴールデン・サークルの攻撃により“キングスマン”は壊滅。エグジー(タロン・エドガートン)はコテコテにアメリカンな同盟スパイ組織“ステイツマン”に協力を仰ぐことに。前作で、ストリートキッズだったエグジーのスパイ訓練のパートナーとなったのはパグのJB。今回は、ゴールデン・サークルの危険すぎるボス・ポピー(ジュリアン・ムーア)の“ロボット愛犬”にもご注目!『キングスマン:ゴールデン・サークル』は1月5日(金)より公開、『キングスマン』ブルーレイ&DVDは発売中。★RAD野田洋次郎ほか超豪華声優陣が参加『犬ヶ島』『グランド・ブダペスト・ホテル』のウェス・アンダーソン監督最新作。日本を舞台に、失踪した愛犬を探す少年と犬たちの壮大な旅と冒険をストップモーション・アニメーションで描き出す。ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソン、グレタ・ガーウィグらハリウッド俳優に加え、「RADWIMPS」の野田洋次郎、夏木マリ、オノ・ヨーコらが声の出演を果たす。2月15日(現地時間)より開催される第68回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、オープニング作品として上映される。『犬ヶ島』は2018年春、日本を含む全世界にて公開。★エマ・ストーンがディズニーヴィランに!?『クルエラ』(原題)ディズニー・アニメーション『101匹わんちゃん』(1961)に登場するクルエラ・デ・ヴィルを、『ラ・ラ・ランド』でオスカーを獲得したエマ・ストーンが演じる実写作品が製作中。ベテラン女優グレン・クローズが同役を演じた実写版『101』(1996)、『102』(2000)とは異なり、クルエラが異常なまでにダルメシアンにこだわる人物になってしまった、その経緯を描く物語となる模様。監督にはAmazonオリジナル「モーツァルト・イン・ザ・ジャングル」のアレックス・ティンバースが抜擢。詳細を楽しみにしていて。(text:cinemacafe.net)■関連作品:キングスマン 2015年9月11日より全国にて公開(C) 2015 Twentieth Century Fox Film Corporationジョン・ウィック 2015年10月16日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて公開Motion Picture Artwork (C) 2015 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. (C) David Leeジョン・ウィック:チャプター2 2017年7月7日よりTOHOシネマズ みゆき座ほか全国にて公開(C) 2017 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.
2018年01月01日“現代の春画・妖怪画”として称される、伝説の絵師・佐伯俊男の国内最大規模の展覧会『雲然』が、2018年1月20日(土)から2月24日(土)まで東京・NANZUKAにて開催される。佐伯俊男はエロス、ユーモア、ホラーを織り交ぜた独特の作品で魅了する画家。寺山修司、澁澤龍彦らの賞賛を呼び、1970年に平凡パンチにてデビュー。同年に処女作品集『佐伯俊男画集』を発表後、原画展をパリで開催。ジョン・レノンとオノ・ヨーコのアルバム「サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ」に使用されるなど、瞬く間に国際的なアーティストへと成長した。しかしながら、佐伯の人生には悲劇的な一面も。パリで行った展覧会終了後には全作品が盗難に遭うなど、様々な災難も乗り越えてきた。そんな佐伯が描くのは、“現代の春画・妖怪画”とも呼べるブラックユーモアとエロスの世界観を持ち合わせた作品の数々。どの作品もあらゆる性的タブーを露にし、内面をえぐるような刺激的な仕掛けに満ちている。過去最大規模の展覧会となる『雲然』には、70年代から80年にかけて佐伯が描いたオリジナル作品を中心に、新作も発表。会場には彩色を加えた巨大な壁画も登場予定だ。【イベント詳細】佐伯俊男『雲然』開催期間:2018年1月20日(土)~2月24日(土)会場:NANZUKA住所:東京都渋谷区渋谷2-17-3
2017年12月22日英国サッカーリーグ4部に所属する「Forest Green Rovers」(フォレスト・グリーン・ローバーズ)。彼らのユニークな試みが注目を集めている。ピッチ外の、ちょっと変わった理由で。彼らのホームスタジアムである「New Lawn」(ニュー・ローン)で販売される食品は、一切動物由来のものはなし。つまりビーガン食。ワインやビールまでビーガンスタイルの製品で、選手が試合前に食べる食事もビーガン食。スタジアム内は菜食主義が徹底されている。また、世界初の太陽光発電式芝刈り機などを導入しつつ、ほぼ100%木製の新スタジアムの建設が現在進行中。この新スタジアムのピッチは集められた雨水で育てられ、運営に使用する電力の一部は、スタンドの屋根に設置されたソーラーパネルでまかなわれるという。こんなスタジアム、もといチームは世界中にここしかない。実際、ビーガンとアスリートの相性っていいの?「そもそもビーガンってなに?」という話だが、完全な菜食主義で、植物性食品しか食べない。卵、乳製品、はちみつも動物性なのでNG。心身の健康に必須のたんぱく質は、穀類や豆類などから摂取する。倫理的、先天的な体質、健康のためなど、ビーガンになる理由は様々だが、最もポピュラーなのがその人の信条だろう。アスリートは「肉食」というイメージがあるかもしれないが、実は環境への配慮や動物愛護の観点からビーガンになる選手は多い。それには、食肉を生産するために家畜のエサとなる穀類も生産しなければならないことや、家畜が放出する二酸化炭素やメタンガスなどが引き起こす環境破壊が関係している。冒頭に紹介したForest Green Rovers FCは、そんなビーガンの精神をスタジアムの建設にまで取り入れている。チーム内にビーガンの精神を持ち込んだ現会長Dale Vince氏は、グリーンエネルギーを推進する「Ecotricity」社の創業者であり、自身もビーガンだ。Photo by Nickビーガン化で、見事「5部リーグ」から「4部リーグ」へ昇格彼が会長に就任した2010年以降、徐々にビーガン化が進められたチーム。「赤身肉は消化に悪い」と肉がメニューから外れ、魚、乳製品と順に姿を消し、今は完全なビーガン食へ移行済み。一部反発もあったというがその効果は確かだった。所属選手たちはケガが減るなどの効果を実感しつつ、長年さまよっていた5部リーグを卒業し、昨年見事に4部リーグへの昇格を勝ち取った。その徹底ぶりはサポーターに販売される食品にも及んだ。今では肉の代替品と呼ばれるクォーンや、きのこを材料に作られたパイなどがラインナップの主役である。これらビーガンメニューは好評で、売り上げは以前の4倍に伸びたという(参照元:Forest Green Rovers FC ①, ②, Daily Mail)。このようにチーム内外でビーガンの効果を実感しつつ、彼らは今日も戦っている。意外に高い、世界のアスリートの「ビーガン率」「英国4部って言ってもアマチュアだろ?」と思った方もいるかもしれないが、世界のトップアスリートにもビーガンは珍しくない。例えば、五輪4連覇を果たした陸上競技の金字塔カール・ルイス、ウルトラマラソン*1のレジェンドであるスコット・ジュレク、プロボクサーでマニー・パッキャオのライバルであったティモシー・ブラッドリーなど、枚挙にいとまがないのだ。さらにいえば、筋肉の塊みたいなボディビルダーにもビーガンは少なくない。(だが「この身体、ビーガン食でできてます」と言われて最初から信じる人はいないだろう)もはや現代のアスリートにとって、ビーガン食はポピュラーな選択肢の一つなのである。(*1)フルマラソン越えの極限レース。24時間走などの総称写真左:ティモシー・ブラッドリーPhoto by Ver en vivo En Directo“ゆるいビーガン”という選択肢もあります。ヨーロッパでは当たり前になりつつあるビーガン対応の食品表記や、レストランでのビーガンメニューの提供など、ビーガンへの理解度に関して遅れ気味の日本。ただ改善の動きも見られる。NPO法人ベジプロジェクトジャパンは、ビーガンの基準を満たした食品や料理を提供するレストランへの「ベジタリアン・ビーガン認証マーク」の提供や、京都大学をはじめとする各大学とのビーガン食連携事業など実践的な活動を行っている(参照元:Vege Project Japan)。また、個人ではじめられる活動もある。“ゆるいビーガン”という選択肢、「ミートフリーマンデー」だ。元ビートルズのポール・マッカートニーが提唱したこのムーブメントは、オノ・ヨーコなど数々の賛同者の助けも借りて、現在世界の約40カ国へ広がっている。その名の通り、「月曜日は肉をやめよう」というシンプルなこの試み。ビーガンへの理解や実践へのとっかかりにはもってこいだ。写真右:ポール・マッカートニーPhoto by Jimmy Baikovicius私たちが毎日何気なく行っている“食べる”という行為。身近であるがゆえに、何を食べているのか、どのようにして私たちの手元に届いているのか、無頓着になりがちだ。そこで、週に一度のゆるいビーガンを選択することで、定期的に地球環境や自身の健康について考える機会を作ってもいいのではないか。食生活の見直しから世界を考え、自己改革を促す。大げさに思えるだろうが、今回紹介したアスリートたちは、それぞれのきっかけから菜食へ舵を切ったことで、世界のトップランナーへ名乗りをあげた。実はあなたのきっかけも、すぐそこにあるのかもしれない。All photos by Forest Green Rovers Football ClubCover photo by kennysarmyText by Yuuki Honda ーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!8店目:目指すは“サスティナブルなファストフード”。中目黒のファラフェルスタンド、Ballon。| フーディーなBi編集部オススメ『TOKYO GOOD FOOD』 フェアトレード、ダイレクトトレード、オーガニック、ベジタリアン、ビーガン、ゼロウェイスト、昆虫食、未来食…。東京の街に日々増えていく、お腹をただ満たすだけではない「思想の詰まっ...
2017年10月29日「猫は英語で何と言いますか」と聞かれたら「cat」と答えるだろうか?「cat」以外にも、子猫を意味する「kitten」、猫科の動物を意味する「feline」、猫ちゃんというようなニュアンスの「pussy」など「猫を表す言葉」はたくさんあるのだ。スクリーンプリント「Free Butt Sex!(アナルセックスに自由を!)」 Image by HOMOCATS「HOMOCATS」(ホモキャッツ)は、ニューヨークのブルックリンを拠点に活動するアーティストのJ.モリソンのビジュアルアートプロジェクト。同プロジェクトはホモフォビア*1等のあらゆるフォビア(嫌悪)と闘って平等を求め、社会の規範やステレオタイプに挑戦する目的を持つが、なぜ「猫のモチーフ」を多用しているのか理由を尋ねてみた。 彼は猫の独立性、頭の良さ、ユニークな感性が大好きで、一般的に“女性的”だとされている猫と、ゲイの男性が“女性的”であるというステレオタイプの類似性を組み合わせたら面白いと考えたのだという。そして、彼にとってHOMOCATSは「現代アメリカの抱える難問」を表したものなのだそうだ。(*1)同性愛者などセクシュアルマイノリティに対する嫌悪スクリーンプリント「We are tired of homophobia(もうホモフォビアはたくさん)」 Image by HOMOCATSZINE「Modern Problems(現代の問題)」 Image by HOMOCATS彼がアートプロジェクトを通じて実現したいのは、自分の「社会や政治に対するコメントを発信する猫のミーム*1」を作ることで、今までもそんな内容のZINEやスクリーンプリントの作品を発表している。最近ではジョン・レノンとオノ・ヨーコのベトナム戦争への反戦歌『Happy Christmas』の歌詞「WAR IS OVER (IF YOU WANT IT)」(戦争は終わった、あなたが望むなら)を文字った「TRUMP IS OVER (IF YOU WANT IT)」(トランプ政権は終わった、あなたが望むなら)のデザインで、多様性に寛容でないトランプ大統領政権に反対するメッセージを発信している。同デザインのTシャツを着て、反トランプデモに参加する人々もいるようだ。(*1)人から人へ広がっていく情報や行動、コンセプト、メディアのことアーティストJ.Morrison本人世の中には理不尽なことが多く存在する。例えば、どうしてゲイの男性は、ゲイであることで差別を受けるなど異性愛者の男性と同じ権利が享受できないのだろうか。そんな問題を解決するため、現在まで多くの人が活動してきている。そのなかでも、J.Morrisonの作品は目を引くデザインで視覚に強く訴えてくるのが特徴だ。彼のメッセージが込められているTシャツを着たりバッグを持ったりするだけでも、自分がどんな考えなのか、何を問題だと感じているのかまわりの人に発信することができる。このようにアートには、堅苦しくない「ソフトパワー」として社会を動かす力があるかもしれない。Image by HOMOCATS***HOMOCATSInstagram: @homocatsJ. MORRISONAll photos by @homocats unless otherwise stated. Text by Shiori KirigayaーBe inspired! この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!「生き苦しさ」以外に、アートやカルチャーの「素敵なものを共有する」アプローチで今の時代に響かせたい。Letibee取締役 外山雄太 幼い頃から、いわゆる“女らしさ、男らしさ”はよくわからなかった。まわりから見たらセーラームーンとウルトラマンのどちらも好きで、周囲の反応からは女の子ともよく遊ぶ“ちょっと変な子...
2017年06月02日現在製作中のウェス・アンダーソン監督の最新作『Isle of Dogs』(原題)。日本を舞台にしたストップモーション・アニメーションとなる本作のアイデアには、黒澤明監督の名作と伝説のストップモーション・アニメーションが影響を与えているという。このたび、日本のファンに向け、アンダーソン監督本人からその件にまつわるコメントがシネマカフェに到着した。全世界で大ヒットし、アカデミー賞最多9部門ノミネート、最多4部門受賞の『グランド・ブダペスト・ホテル』(’14)の製作陣が再結集する本作は、2018年に全世界公開予定。全編にわたり日本を舞台とし、失踪した愛犬を探す少年と犬たちの壮大な旅と冒険を、『ファンタスティック Mr. Fox』(’09)と同じくストップモーション・アニメーションで描き出す。声優陣には、ビル・マーレイ、ジェフ・ゴールドブラム、エドワード・ノートン、ハーヴェイ・カイテル、ティルダ・スィントンほかアンダーソン監督作品常連の豪華俳優たちに加え、新たにスカーレット・ヨハンソン、グレタ・ガーウィグ、ブライアン・クランストン、リーヴ・シュレイバー、コーユー・ランキン、オノ・ヨーコら多彩な才能が集結する本作は、ただいま絶賛製作中だ。先日、海外ニュースサイト「IndieWire」でのインタビューにおいて、最新作『Isle of Dogs』のアイデアの源泉について語ったアンダーソン監督。アンダーソン監督がまず挙げているのが、60~70年代にTVアニメ(ストップモーション・アニメーション)として一世を風靡した「ランキン・バス クリスマス スペシャル」。日本では「ルドルフ赤鼻のトナカイ」でもお馴染みだ。アーサー・ランキン・Jr.とジュールズ・バスによる「ランキン・バス・プロダクション」のもと、日本の人形アニメの第一人者・持永只仁(MOMプロダクション)が人形製作を手がけた。アンダーソン監督は、この作品を子どものころに夢中で見ていたそうで、「いつか自分でもあんな作品(人形アニメーション)を作って見たかったんだよ」と語っている。そして、もう1つアイデアの源泉として挙げているのが、黒澤明監督。本作を制作にするにあたり、黒澤監督への熱烈なる敬愛を余すことなく表明しているアンダーソン監督は、「新作『Isle of Dogs』は黒澤作品からの影響のほうが(ストップモーション・アニメーションより)大きいかもしれないね」と断言。そこで、今回特別に日本のファンに向け、アンダーソン監督本人にお気に入りの黒澤作品を聞いてみると、「もちろんお答えするよ!挙げるとすれば、『天国と地獄』『悪い奴ほどよく眠る』『酔いどれ天使』かな」と、意外にも混沌とした社会を見つめた人間ドラマやサスペンスが並ぶ。また、1つめに挙げた「ランキン・バス・プロダクション」は、日米合作作品も多く残しており、のちに関連会社が宮崎駿監督作品『風の谷のナウシカ』の制作母体となったことでも知られている。黒澤監督同様、宮崎監督作品にも深い敬意を持っていると常々明かしているアンダーソン監督の日本文化への愛が伝わってくるコメントだ。日本を舞台というだけでなく、日本のエンターテインメントの源流にまで視野に入れた最新作で、どのような世界が展開されるのか期待が膨らむ。『Isle of Dogs』(原題)は2018年、公開予定。(text:cinemacafe.net)
2017年03月23日ジョン・レノンとオノ・ヨーコの息子ショーン・レノンが、キャリー・フィッシャーと手掛けた歌「Bird Song」をSoundCloudで公開した。「この曲は、数年前にキャリーと僕が一緒に書いたんだ。彼女が亡くなったとき、この曲をレコーディングするべきだと感じた。レコーディングに数時間しか取れなかったから、純粋なデモだけど」とショーンはSoundCloundのアカウントにコメントを掲載している。「Bird Song」は、「夜更かししすぎて鳥のさえずりが聴こえてくるシチュエーション」を歌ったもの。「キャリーと書いた歌詞が最高なんだ」と自信をみなぎらせている。ショーンがリードボーカルを務め、彼が“ゴールデン・ボイス”と称えるウィロー・スミスも参加しハモりを聴かせている。「キャリーと僕は、よく人生について夜明けまで語り合ったものだよ。あれは僕にとって最高のひとときだったね」とキャリーとの思い出をふり返るショーン。キャリーが亡くなった際、インスタグラムで「決して立ち直ることのできないような喪失感」「心が完全に、永遠に壊れてしまった」と嘆いていた。キャリーは歌手のジェームス・ブラントとも親しくしていたことも発覚しており、映画界のみならず音楽界でも人望が厚かったようだ。(Hiromi Kaku)
2017年03月07日第87回アカデミー賞にて最多となる9部門ノミネート&4部門を受賞した『グランド・ブダペスト・ホテル』をはじめ、日本でも絶大な人気を誇るウェス・アンダーソン監督。このほど、その製作陣が再結集し、日本を舞台に贈るストップモーション・アニメ『Isle of Dogs』(原題)の製作開始が発表され、アンダーソン監督より日本のファンに向けた特別メッセージも到着した。本作『Isle of Dogs』は、全編にわたり日本を舞台とし、失踪した愛犬を探す少年と犬たちの壮大な旅と冒険を、『ファンタスティック Mr. Fox』(’09)と同様、ストップモーション・アニメで描き出す。声優陣には、ビル・マーレイ、ジェフ・ゴールドブラム、エドワード・ノートン、ハーヴェイ・カイテル、ティルダ・スウィントン、F・マーレイ・エイブラハム、ボブ・バラバン、野村訓市といった、アンダーソン作品常連の豪華俳優陣がずらり。さらに新たに、スカーレット・ヨハンソン、グレタ・ガーウィグ、ブライアン・クランストン、リーヴ・シュレイバー、コーユー・ランキン、オノ・ヨーコといった多彩な才能が集結する。知的で型破りな脚本と、それを独特の手法で映像化する才能、そしてユニークな映画作家としてだけでなく、アート映画をビッグヒットに導くことのできる唯一無二の存在であり、全世代において最も才能あるフィルムメーカーの1人であるアンダーソン監督。配給元・FOXサーチライトの共同社長であるナンシー・アトレー氏、スティーヴ・ギルラ氏は「私たちは、ウェス・アンダーソン監督の独創的な創造力から生み出される最新作で、行動を共にすることに興奮を覚えます」とコメント。また今回、アンダーソン監督より日本のファンに向けた特別メッセージも到着している。「物語はどこが舞台でも起こり得るものですが、私たちは今回、とてもシンプルな理由で最新作の舞台として日本を選びました。それは、私が狂おしいほど、日本の映画、アート、食べ物、そして文化が大好きだからです!私たちは黒澤明監督、宮崎駿監督作品に対して深い敬意を持っているのと同様に、北斎や広重の絵画、そして今作に協力いただいている、現在活躍中の数多くの日本人俳優、アーティスト、ミュージシャンに敬意を感じています。願わくば、この作品を通して、外国人である私から日本のストーリーテリングに対する熱烈な関心、尊敬の念、そして賞賛を伝えられれば幸いです」。アンダーソン監督からみた日本とは、いったいどんなものなのか?彼の独創的なイマジネーションが生み出す“誰も見たことがない日本”は、“アニメーション”というカルチャーが台頭する日本において新たな扉を開けることになりそうだ。『Isle of Dogs』(原題)は2018年、公開予定。(text:cinemacafe.net)
2017年02月24日『ソーシャル・ネットワーク』、『マネーボール』、『キャプテン・フィリップス』といった、アカデミー賞作品賞の候補になるような作品を手掛けてきたプロデューサー・マイケル・デ・ルカが、ジョン・レノンとオノ・ヨーコのラブストーリーの映画化に向けて動いているようだ。「The Hollywood Reporter」によると、『博士と彼女のセオリー』のアンソニー・マッカーテンが脚本とプロデューサーも兼任し、『プリースト』の製作総指揮を務めたジョシュ・ブラットマン、オノ・ヨーコも製作に名を連ねているとのこと。タイトル未定のこの映画は、アメリカにおける愛や勇気、政治的な行動主義をテーマとし、現代の若者に対してどんな世界を望むのか、明確なビジョンを持って立ち上がってほしいという願いを込めて製作されるという。ジョンとヨーコは1966年に出会い、1969年に結婚。2人の出会いやラブストーリーとともに、ジョンが亡くなるまでの11年間の結婚生活で行ったクリエイティブなプロジェクトや反戦・平和運動についても描かれる。(Hiromi Kaku)
2017年02月02日皆さん、こんにちは!ハッシュタグ・アクティビズムの連載が10回目を迎えました。最近もハッシュタグを使った運動が多数起きているようです。現在、盛んに行われている抗議活動といえば何が思い浮かぶでしょうか?(Photo by Liz Lemon)1月20日のトランプ氏の大統領就任式にあわせて、アメリカの首都ワシントンD.C.をはじめ全米や世界各地で抗議デモが行われました。主催団体によると23日午前1時現在で世界約80カ国670カ所で約480万人が参加しており、就任式の翌日以降も同様なデモが行なわれていることから、全体の規模はさらに大きいものだと考えられます。またワシントンD.C.での参加者数は約50万人で、1963年に行われた人種差別撤廃を求めるワシントン行進の約20万人を大きく上回っているのです。(参照元:朝日新聞デジタル)これには皆さんもご存知のマドンナやリアーナ、スカーレット・ヨハンソン、エマ・ワトソン、ケイティ・ペリー、マイリー・サイラス、マイケル・ムーア、ウーピー・ゴールドバーグ、そしてオノ・ヨーコらの多くの有名人も演説したり実際に行進したりと加わっています。彼女たちは何を主張したかったのでしょうか?(Photo by Women’s March on Washington)世界各地で起きていたのは、トランプ氏の女性差別的発言や人種差別的発言などマイノリティ差別に抗議するデモです。これは、建国以来多様な移民によって発展してきた国を白人男性中心にしようとするトランプ氏の後進的で差別的、かつ排他主義的な考え方に反対する意思表示なのです。女性団体、アフリカ系アメリカ人団体、セクシャルマイノリティ団体が主なグループとして行進していて、特に「ウィメンズ・マーチ」と称する女性の権利を訴えるデモ行進が最も規模の大きいものでした。彼らは#WhyIMarch(私が行進する理由)のハッシュタグを用いて運動をしています。<ウィメンズ・マーチの呼びかけ動画>※動画が見られない方はこちら(Photo by Alan Greig)<ドラマ「アグリーベティ」で主演を務めたホンジュラス系アメリカ人女優アメリカ・フェレーラのウィメンズ・マーチでのスピーチ>※動画が見られない方はこちら“私たちはイスラム教徒の同胞を貶めることを許しません、私たちは黒人の同胞に対する組織的な殺人への終わりを求めます、私たちは人工妊娠中絶の権利を諦めません、私たちはLGBTQの家族の前進を止めたりしません”(引用元:RBC NETWORK BROADCASTING)(Photo by Women’s March on Washington)この反トランプデモですが、私たちの住む日本では日比谷公園を中心に行なわれました。アメリカでの抗議デモと同様に女性の権利問題について、そのなかでも人工妊娠中絶などを行なう医療NGOプランド・ペアレントフッドへのアメリカ政府からの助成金停止への反対を訴えていたようです。(参照元:AFPBB News)(Photo by Garen Meguerian)現在世界各地で多くのデモが起きている背景には、デモをしたからといってトランプ氏が政権の座から降りることはないにしろ、納得のいかないことがあるなら行動に移すべきだという考えがあるからです。日本では「デモ」といえば、過激で否定的なイメージがあるかもしれません。しかし、反トランプデモに参加する多くの人はあくまでも暴力的な手段ではなく、平和的なデモを行なっています。「デモ」という目に見える自己主張の方法を皆さんはどう考えますか?(Photo by aimee)—————Text by Shiori KirigayaーBe inspired!
2017年01月29日神奈川県横浜市にある「横浜美術館」では、2012年の開幕以来、全国26会場、75万人以上を動員した展覧会 「篠山紀信展 写真力THE PEOPLE by KISHIN」を1月4日(水)より、好評開催中だ。本展では、写真家・篠山信が50年以上にわたって撮り続けてきたポートレートの中から、篠山自身が約130点を厳選し、横浜展のためにセレクトされた作品を加え、5つのセクション「GOD」「STAR」「BODY」「SPECTACLE」「ACCIDENTS」に分けて紹介する。今回の企画展に寄せて、篠山紀信本人は以下のようにコメントを発表。「この展覧会は美術館の大空間と圧倒的インパクトのある写真との戦い。つまり空間力VS写真力のバトルです。鑑賞ではなく体感!是非ご自身の体をその空間の中に浸してみてください。横浜美術館でお待ちしています。」俳優、歌手、スポーツ選手、作家、美術家、音楽家、舞踏家、歌舞伎役者ら、被写体となるのは誰もが知る著名人=スターたち。彼らは篠山紀信の写真を通して、時代のイメージを形作ってきたといっても過言ではない。本展では、篠山写真の「写真力」を、美術館の「空間」にぶつけ、展示室を生命感あふれる場に作り変え、鑑賞者に新たな写真体験をもたらすことを狙いとしている。ぜひこの機会に、時代のスターを映した篠山写真たちとの出会いを体験したい。「篠山紀信展 写真力THE PEOPLE by KISHIN」の会期は、1月4日(水)~2月28日(火)。会場、横浜美術館。休館日は、木曜日(ただし、2月23日(木)は開館)。10時~18時(入館は閉館の30分前まで)(※2月23日は16時、24日は18時30分まで)。(text:cinemacafe.net)
2017年01月15日熱狂的ファンを多く持つウェス・アンダーソン監督が、2009年に製作した『ファンタスティック Mr.FOX』のようなストップモーション・アニメを製作中。声優にエドワード・ノートン、ジェフ・ゴールドブラム、ボブ・バラバン、ブライアン・クランストン、ビル・マーレイを起用したことはすでに発表していたが、このたび監督自らがこの映画についてプレゼンテーションする動画を公開し、スカーレット・ヨハンソン、オノ・ヨーコ、ティルダ・スウィントン、リーヴ・シュレイバーなどの豪華キャストがさらに決定したことを伝えた。動画は、淡々と語るアンダーソン監督の後ろでたまに顔を覗かせるエドワード・ノートンとのやり取りがおもしろい。監督が「エドワード演じる『レックス』という名の犬のシーンをちょっと見せよう」と言って見せてくれたシーンは、犬が3秒ほど映るだけ…。「それじゃセリフもないし僕が演じてるってわからないよ!」とツッコむエドワードに「僕はそう思わない」と真顔で返す監督。この2人が動画に出演した理由は、映画のプレゼンテーションだけでなく、マーティン・スコセッシ監督が1990年に設立した映画の修復や保存活動を行う団体「ザ・フィルム・ファンデーション」への寄付を募るのが目的だという。募金は1口10ドルから受け付けており、締め切りは40日後。募金した人の中から抽選で1組(2名)が『Isle of Dogs』(原題)の撮影現場を訪れたり「犬」としての出演権が与えられるそうだ。(Hiromi Kaku)
2016年12月22日恋愛、仕事、人間関係…何十年か生きていれば、誰しも一度は失敗や過ちを経験しているはず。その原因は何だと思いますか?自分のせい?相手のせい?環境のせい?それはもしかしたら「破壊運」の影響かもしれません。◆「破壊運」って知ってる?「破壊運」とは、人生の邪魔をする運命のこと。日本の宿曜占星術第一人者であり、『anan』『ズームイン!!SUPER』などのメディアで活躍する宇月田麻裕さんによると、生年月日によって導かれる「破壊運」と、9年ごとに訪れる「破壊運」があるそうです。さらに、この「破壊運」の時期に自分を滅亡へと導く「破壊人」という人々が存在し、これらが全て重なると「大破壊」が訪れるのだとか。「大破壊」が起こると大きなトラブルや災難に見舞われ、築いてきた人間関係が一気に崩れることも。それまでスムーズにいっていたはずのものを全て失くしてしまう…なんて怖すぎます!◆「破壊人」ってどんな人?前述の「破壊人」とは「破壊運」を誘発する人物。この「破壊人」との付き合い方を間違えると、自分の身に大きな災難が降りかかってしまうと言います。でも、「破壊人」はとても魅力的に見える存在で、しばしば恋人や親友、尊敬できる人といった姿で目の前に現れるそう。そして、交流を持つうちに離れようにも離れられなくなり、結果として自滅するはめに…。ところで、みなさんはジョン・レノンとオノ・ヨーコをご存知でしょう。世界で最も有名なカップルと言っても過言ではないあの二人は、お互いに強く惹かれ合い、運命的で愛に満ちた関係を築いていました。ただ、実はジョンにとってヨーコは「破壊人」。彼は彼女の強さやカリスマ性に惹かれながらも、肉体的・精神的に徐々に消耗していき…あの衝撃的な最期を迎えることになったそうです。◆「破壊日」を調べてみた「破壊運」めっちゃ怖い。でも、めっちゃ気になる!ってことで、先日、宇月田麻裕さんのモバイルサイト『破壊運』を試してみました。自分の生年月日を登録し、まずは「直近の破壊日」をチェック。あ、「破壊日」というのは“何もかもが上手くいかない日”らしいです。「直近の破壊日は10月28日(金)にやってきます」って具体的で怖っ!こうはっきり日付を出されると、気にしてないふりをしてても、どうしても意識しちゃう。ついでに、筆者の11月の「破壊日」はこちら。で、何が起こるのよ?「破壊日」とか言っても、どうせ、たいしたことないんでしょ?などと思いつつ28日を迎えたところ…朝:起床 →職場へ昼:仕事(合間にランチ)夕:仕事夜:彼氏と食事職場でプリントアウトを失敗したとか、買いたかったお弁当が売り切れだったとか、小さなミスはあったものの、特筆すべきことが思いつかない程度に普通の一日でした。だから、な~んだ「破壊日」なんて恐れるに足らず!と鼻息が荒くなりかけていたんです。でも、あれはあと数分で0時を回ろうっていう時間。事件は、家でテレビを見ているときに起こりました。上機嫌でチューハイを飲んでいた彼氏が、何の脈絡もなく「悪いけどさ、オレ、結婚する気とかないから」とポツリ。「はぁ?」何それ?恐らく2時間前くらいにした、友達の結婚式の話を思い出したらしいのですが…何なの?その、あまりにもダイレクトな拒否。しかも彼は、言いたいことを言うとパタンと寝てしまい、覚えているのかいないのか、翌日は結婚のケの字も出しませんでした。こっちから聞くのも微妙だし、ホント気分悪い…。◆「大破壊」が訪れるのは?そんなこんなで、「破壊日」はオソロシイ日だってことを、身をもって知ってしまった筆者。とりあえず心を破壊されかけたし、彼との今後の関係にも悩み中です。もしや彼は「破壊人」?と思って占ってみたら、結果はNOだったので、もうしばらく付き合い続けてもいいのかもしれないけど…。ちなみに「破壊日」でこんなに威力を感じるなら、「大破壊」なんてどうなっちゃうんだろう?と、こっちもチェック。画面に表示されたのは、2021年2月9日(火)、2021年10月13日(水)、2024年2月7日(水)、2024年10月10日(木)、2030年2月28日(木)、2030年9月7日(土)、2033年1月1日(土)、2033年1月28日(金)2030年や2033年って、先のことすぎて想像もできないけど、いったい何が起こるの?とじわじわ恐怖がこみあげてきます。これって回避する術はないのでしょうか?◆終わりに…と怖いことばかり書いてごめんなさい。サイトではちゃんと「破壊運を避ける方法」も教えてくれるのでご安心を。「破壊日」ごとの“当日を上手にやり過ごす方法”や「大破壊」への備え方がわかるので、頭に入れておけば、あらゆる難を避けられるはずです。「破壊日」は当月だけでなく、なんと10年先までチェックできるから、先々の計画を立てるのにもぴったり。その日は転職・引越・結婚のような人生における大事なイベントは避ける、とかね。さて、ここまでいろいろ書いてきましたが、つまりは「破壊日」や「大破壊」がいつ訪れるかを予め把握していれば、人間関係が崩壊しちゃう…なんて心配はしなくていいってこと。みなさんもモバイルサイト『破壊運』を活用して、今後の運をチェックしてみてはいかがでしょうか?「毒薬変じて薬となる」じゃないけど、「破壊運」は使いようによっては強い味方になり、最高の未来をつくる手助けをしてくれるかもしれません。あなたの「破壊日」はいつ?自身の破壊運を理解することで「失敗しない方法」=「破壊運を避ける方法」が明らかに!監修者紹介宇月田麻裕皇室関係の家庭で育つ。学生時代から東洋・西洋の占いに関心を持ち、特に宿曜経の研究を積み重ね、「宿曜占星術」の若き第一人者として知られるようになる。そのプロセスの中で、「自分の存在を、人々の幸せに役だてたい」と願うようになり、ハッピネスファクトリー®を設立。現在、開運研究家、タレント、作家としてマスコミで活躍中。
2016年11月02日2016年9月22日より全国公開され、興行収入2億円見込のドキュメンタリー映画『ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK - The Touring Years』が、Blu-ray&DVDとなって12月21日(水)に発売されることが決定した。アカデミー賞受賞監督であるロン・ハワード監督による本作品は、『レット・イット・ビー』(1970)以来46年ぶり、『ザ・ビートルズ・アンソロジー』(1996)以来21年ぶりのアップル公式作品で、ポール・マッカートニー、リンゴ・スター、オノ・ヨーコ、オリヴィア・ハリスンが全面協力。デビュー初期のリバプール時代から、63年に始まった15カ国90都市166公演におよぶワールドツアー、4人が最後に観客の前で演奏した66年のサンフランシスコ公演まで、ライブ映像を中心に、世界中から集めた秘蔵映像や関係者のインタビューを織り交ぜた珠玉の一作となっている。本作品のBlu-ray&DVD発売にあたり、ロン・ハワード監督のコメントが到着。「私がまだ10歳の少年だった頃、新しいイギリスのグループをTVで初めて見て、わくわくしたことを今でもはっきりと記憶している。翌月に控えていた誕生日のプレゼントに、ビートルズのかつらが欲しいとねだったほどだ! 両親が私にビートルズのかつらをくれた時、誰が予想しただろうか。この私がはるか50年後に、ビートルズの物語を綴ることになろうとは!」と、本作品に携わったことへの喜びが語られている。今回発売される【コレクターズ・エディション】と【スペシャル・エディション】の映像特典は、Blu-ray&DVDオリジナルの106分。「シー・ラヴズ・ユー」「ツイスト・アンド・シャウト」「キャント・バイ・ミー・ラヴ」「ユー・キャント・ドゥ・ザット」「ヘルプ!」といった5曲のライブ演奏シーン・フルバージョン(12分)をはじめ、未公開シーン、ポール・マッカートニーが歌う「愛なき世界」レア音源、本編には登場しないメンバー4人のインタビューなど貴重な映像が満載となっている。さらに【コレクターズ・エディション】には、アップル公認オリジナルTシャツ(Blu-ray:ブラック、DVD:グレー)、リンゴ・スター&ジョージ・ハリスンによる日本公演についてのコメント(1分程)が収録されたインターナショナル版本編、詳細なツアーリスト20ページ、といった日本オリジナル三大特典も封入される。『ザ・ビートルズ EIGHT DAYS A WEEK -The Touring Years』のBlu-ray&DVDは2016年12月21日の発売予定(発売・販売元:KADOKAWA)。【コレクターズ・エディション】はBlu-rayが9,800円(税別)で、DVDが8,800円(税別)、【スペシャル・エディション】はBlu-rayが6,800円(税別)で、DVDが5,800円(税別)、【スタンダード・エディション】はBlu-rayが4,800円(税別)で、DVDが3,800円(税別)となる。収録内容などの詳細は公式サイトにて。(C)Apple Corps Limited. All Rights Reserved.
2016年11月01日ブルーボトルコーヒーの国内5号店目となる新店舗が10月28日、中目黒(東京都目黒区中目黒3-23-16)にオープンする。同店は「コーヒーを楽しむ人を育てる」というテーマのもと、カフェスペースのみならず、トレーニングスペースやカッピングなどのできるワークショップスペースを完備。清澄白河ロースタリーやカフェにあるロースタリーで焙煎されたコーヒー豆を使用し、一杯ずつ丁寧に入れるコーヒーはもちろん、この土地やスペースを活かし、様々なコラボレーションを通じて生まれる新しい接点や体験を通してコーヒーの新しい楽しみ方を提案する。今回のオープンでは、LAのプレミアムデニムブランド、シチズンズ・オブ・ヒューマニティー(CITIZENS of HUMANITY)とコラボレーション。オープン記念として、ワークショップスペースにてシチズンズ・オブ・ヒューマニティーが発行するフリーマガジン『HUMANITY MAGAZINE』の写真展を28日から30日の3日間で開催する。ブルーボトルコーヒー創業者ジェームス・フリーマンのインタビュー記事や写真、『HUMANITY MAGAZINE』最新号に登場するアリシア・キーズ(Alicia Keys)、クインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)、メタリカ(Metallica)をはじめ、オノ・ヨーコ(Yoko Ono)、コートニー・ラブ(Courtney Love)、アンソニー・キーディス(Anthony Kiedis)などアーカイブ号に登場した人々のポートレートが展示される。また、26日の17時から18時にはジェームス・フリーマンと『HUMANITYMAGAZINE』のクリエイティブディレクターであるジェラード・フリードマンとのトークイベントも開催される予定だ。さらにはオープン記念アイテムとして、ブルーボトルコーヒーとシチズンズ・オブ・ヒューマニティーのコラボトートバック(2,500円)を100個限定で販売する他、中目黒カフェのスタッフがシチズンズ・オブ・ヒューマニティーのデニムシャツを着用し来店者を出迎える。【写真展情報】「写真展 PHOTOGRAPHY EXHIBITION FROM HUMANITY MAGAZINE」会期:10月28日~30日時間:8:00~19:00場所:ブルーボトルコーヒー中目黒カフェ ワークショップスペース【トークイベント情報】「BLUE BOTTLE COFFEE × CITIZENS of HUMANITY トークイベント」会期:10月26日時間:17:00~18:00場所:ブルーボトルコーヒー中目黒カフェ ワークショップスペース
2016年10月21日ニューヨークで開催されていた「コミコン」最終日の9日(現地時間)、ジョン・レノンの人生を描いた伝記コミック「Lennon」が来年5月に発売されることが明らかになった。『ゴーストバスターズ』や『トランスフォーマー』などのコミックを出版しているIDWパブリッシングが発表。この日は生きていればジョンの76歳の誕生日という絶妙なタイミングであった。「The Hollywood Reporter」によると、「Lennon」は2010年にフランス人作家のダヴィド・フェンキノスが書いた、想像上のセラピストとジョンの対話を通して綴られたビートルズの小説をベースに展開。複雑な生活を送った少年時代、世界的な名声を手に入れたビートルズの絶頂期、ソロで築いたキャリア、オノ・ヨーコとの結婚など、ジョンの人生が白黒のグラフィックノベルで描かれる。イラストはフランス人アーティストのホーン、ストーリーは作家のエリック・コルベイランが手掛ける。悲劇の銃殺事件からまもなく36年を迎えるいまも、ジョンを題材とした映画や本の製作や、さまざまなアーティストにより名曲がカバーされたりと、ジョンの影響力は絶大である。「イマジン」やクリスマス時期におなじみの「Happy Xmas (War is Over)」など、ジョンの名曲はビートルズ世代でない一般人にも浸透しており、親しまれている。「Lennon」の英語版は2017年5月に発売予定。(Hiromi Kaku)
2016年10月11日(Photo by Lily Monster)若き音楽界のレジェンドらが加入している“27クラブ”をご存知だろうか? 欧米では、27歳という若さで故人となった偉大なミュージシャンやアーティストたちを、“27クラブ”のメンバーだと呼んでいるのだ。 そのメンバーたちの人生は、一体どんなものだったのか? 27歳までしか生きられなかった「若き天才たち」あなたは何歳まで生きたいだろうか? 「日本の平均寿命の83歳くらいまで」、それとも「その瞬間が充実していればいい」と先のことは考えていないだろうか? “27クラブ”と言われる、27歳で亡くなったミュージシャンやアーティストたち。 彼らの多くはドラッグやアルコールの過剰摂取により短い生涯を終えている。 その多くは60〜70年代に活躍しているが、彼らは80年代以降に名声を得たミュージシャンより相互生存率が低いという。 これについて、ある研究者は80年代以降の音楽界がそれ以前と比べて「職業化」したことを指摘している。 60〜70年代の才能あるミュージシャンたちが27歳で死んでいったのは、音楽活動を社会への反抗・自己主張のためにして身を削っていったからかもしれない。 ここではそうやって若くして散った27 clubのメンバーのうち何人かを紹介したい。 カート・コバーン(ニルヴァーナ・リードシンガー)1967-1994(Photo by Otros)ニルヴァーナのリードシンガーで“グランジロック”を世に広め、楽曲だけでなくエキセントリックな言動で若者から人気を集めた。 ドラッグを使用しショットガンで頭を打ち抜いて他界し、死因は自殺だと発表されている。 “大衆的成功”がもたらしたと言える彼の死がきっかけで、27歳で亡くなった者たちが注目され“27 club”と呼ばれるようになった。 ジミ・ヘンドリクス(ギタリスト・ソングライター)1942-1970(Photo by Fresh Air with Terry Gross)活動期間はたったの3、4年であるにも関わらず、史上最高のギターリスト、60年代カルチャーを代表する人物と称される。 ロックスターがよくするギターに火をつけるパフォーマンスをはじめたのは彼だという。 死因はアルコールと睡眠薬を併用した中毒と窒息だとされている。 そのほかには、ローリング・ストーンズの元リーダーのブライアン・ジョーンズ、ドアーズのリードシンガーだったジム・モリソン、画家のバスキア、2011年に亡くなったシンガーソングライターのエイミー・ワインハウスなど40人ほどの才能ある若者がこの27クラブのメンバーとなっている。 社会に認められるための、唯一の手段だった「歌」(Photo by Patricia Bay)このクラブのメンバーのなかでも今もなお人々に影響を与え続けているという伝説のシンガーソングライターがいる。 彼女の名はジャニス・ジョプリン(1943-1970)。 ドラッグの過剰摂取により27歳で他界しているが、“ブルースの母”と呼ばれるほどの実力、そして歌に自分らしさを求めて自由奔放に生きようとした姿が人々の心を掴み続けているのだ。 彼女がシンガーソングライターとして生きたのは社会が大きく変動した60年代のアメリカ。(Photo by Boston University)それは若者たちがカウンターカルチャーを牽引し、社会を変えるエネルギーで満ちあふれていた頃。 この時代には、ベトナム戦争に対する反戦運動や、黒人差別の撤廃と基本的人権の保障を訴えた公民権運動、女性の権利の向上を求めたウーマンリブ運動など歴史に残るムーブメントの数々が巻き起こった。 この頃の音楽は「Life fit your values(自分の価値観にあった人生)」を歌い、どれだけ自己表現ができるかにかかっていたという。 「なぜ歌いたいの?」インタビューでそう問いかけられた彼女は、 「なぜって、いろんな感情を経験できるからよ。仲間とお祭り騒ぎの毎日じゃ味わえない感情を知ることができる。想像力を働かせ真実を見出すの」と語っている。 ジャニスは彼女にとって「社会に認められる唯一の方法」だった歌に真っ正面から向き合っていたのだ。 「自由奔放な生き方」や「無邪気さ」の真実(Photo by (c) 2015 by JANIS PRODUCTIONS LLC & THIRTEEN PRODUCTIONS LLC. All rights reserved.)ジャニスの無邪気な人柄や“自由奔放さ”が人々を虜にしてやまないが、実のところジャニスの人生は楽しいことばかりではなかった。 学生時代に容姿や強い個性でいじめを受けた彼女。 「ビートニク(50年代半ばにニューヨークやサンフランシスコなどの都会に現れたボヘミアンな生き方に憧れた若者たち)」に目覚め、個性を隠さなかったことも保守的なアメリカ南部に住んでいた彼女への風当たりを強くした。 高校の同窓会へ報道陣とともに参加してみても、誰も彼女と話そうとしないほど孤独な学生時代を送っていたのだ。 (Photo by (c) 2015 by JANIS PRODUCTIONS LLC & THIRTEEN PRODUCTIONS LLC. All rights reserved.)自分の歌の才能に気づき、歌で成功してからも「自分らしさ」を追求して負った犠牲は大きかった。 「ステージで歌うこと」を愛してやまなかった彼女も、ステージを降りると「気分がどん底」になってしまっていたのだ。 それでも「歌」や「自分自身」に対して妥協せず、自分の心の声を聞いて感じたまま表現し続けたからこそ、彼女にしかすることのできない命を削ったようなパフォーマンスができたのかもしれない。 自由奔放な振る舞いからか、ウーマンリブ運動に参加している女性たちに“女を武器にしてる”と批判されたことがあったジャニス。 これに対しては「初耳だわ、私は彼女たちが理想とする自立した女よ。 何を妥協したかで人の生き方は決まるわ。つまりどこで人生の線引きをしたか。 皿洗いで満足の生き方もあれば妥協せず闘い続けて夢をかなえる人生だってある。 私はひたすら夢を追いかけて成功を手にしたわ。何で批判されなきゃならないのよ」と話している。 誰よりも「自分に素直になろうとした」ジャニスの魅力(Photo by More Vocal !)「自分らしさ」の追求は、彼女の人生とって確実に重荷となっていた。 ドラッグやアルコールを大量に摂取していたことは“ハイになって楽しむ”ためだけではなく、自分のつらさや孤独を紛らわすためでもあったことは確かだろう。 自分に妥協を許さず、その反面苦しんでいた彼女の姿は、ミュージシャンたちの心に刻まれ、大きな影響を与えているのだ。 若きジャニスと演奏していたウォラー・クリーク・ボーイズのメンバーパウエル・セント・ジョンは「妥協を許さない芯の強さが魅力的だった」と言う。 かつてジャニスが参加していたサイケデリック・ロック・バンド「ビッグ・ブラザー&ザ・ホールディング・カンパニー」のメンバーは、「彼女から学んだ教訓は自分に素直になることの大切さと自分を偽ったときの代償だ。コズミック・ブルース・バンド(ジャニスが一時加入していたバンド)では自分がなりたいような自分でなく、みんなの求めるジャニス・ジョプリンを演じるようになった。さぞかしつらかっただろう」と語っている。(Photo by hollyの音楽室)誰よりもステージに立って歌うことを愛し、誰よりも自分らしさ追求した彼女の歌は、彼女の生きた時代の雰囲気を伝えるだけではなく本当の意味で人々を魅了するのだ。 ジャニス・ジョプリンのドキュメンタリー映画が現在公開されている。 コンサートやテレビ映像だけではなく、スタジオでのバンドとの一面やジャニスが家族や恋人に宛てた手紙の数々、彼女を知る人々へのインタビューで彼女の人生を目の当たりにできる盛りだくさんの映画だ。 ビッグスターだったジャニスの「等身大」の姿を探りに、ぜひ劇場へ足を運んでほしい。 ※動画が見られない方はこちら <作品情報> 【監督】エイミー・バーグ『フロム・イーブル~バチカンを震撼させた悪魔の神父~』 【製作】アレックス・ギブニー『ミスター・ダイナマイト:ファンクの帝王ジェームス・ブラウン』 【ナレーション】キャット・パワー 【出演】サム・アンドリュー、ピーター・アルビン、デヴィッド・ゲッツ(以上、ビッグ・ブラザー&ホールディング・カンパニー)、クリス・クリストファーソン、カントリー・ジョー・マクドナルド、ボブ・ウィアー(グレイトフル・デッド)、デヴィッド・ドルトン(作家)、クライヴ・ディヴィス(コロンビア社長)、ディック・キャヴェット(TVタレント)、ローラ・ジョプリン(妹)、マイケル・ジョプリン(弟)他 【アーカイブ映像】ジャニス・ジョプリン、オーティス・レディング、ジョン・レノン、オノ・ヨーコ、ピンク他 2015年|アメリカ|カラー|DCP|103分 原題:『JANIS:LITTLE GIRL BLUE』 サウンドトラック盤:ソニー・ミュージックインターナショナル提供:キングレコード配給・宣伝:ザジフィルムズ (c) 2015 by JANIS PRODUCTIONS LLC & THIRTEEN PRODUCTIONS LLC. All rights reserved. 公式サイト:月10日(土)より、シアター・イメージフォーラム他全国順次公開。 via. Rolling Stone, Rolling Stone, All About, Ciatr この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます!“若者を惹きつける、70〜80年代のリアル。” 70〜80年代のファッションや音楽が、近頃リバイバルしている。この「リバイバル」の現象はなぜ起きているのだろうか?ファッション業界が「流行」を決めたかもしれ... ーBe inspired!
2016年09月16日スレトシス(Sretsis)の2016年秋冬コレクション。今シーズンは「恐れない恋人たち(Tamed Lovers)」と題し、愛し愛されることを怖がらない人たちへのトリビュートとなっている。刺激的なカップルである、ロミオ&ジュリエット、ジョン・レノン&オノ・ヨーコ、セルジュ・ゲンスブール&ジェーン・バーキンらにインスパイアされ、相反するものが惹かれ合う様子を表現した。ひねりの効いたオリジナルテキスタイルには、ユニコーンとライオンのファンタジックなロマンスが描かれている。豊かなワイルドフラワーに囲まれ、生命の樹にゆるく繋がれた2頭のカップルが、互いに身を寄せ合っている様子。このモチーフは、シルクやシフォンを使った優雅なドレスやパンツに落とし込まれた。ドレスの袖は、フレアスリーブやパフスリーブにし、とことんフェミニンに。シルバーやゴールドの星柄スタッズ風デザインは、フェイクレザーのジャケットやショートパンツ、そしてシフォンドレスやトップスに。黒や茶といったダークな色から、柔らかいパステルカラーで仕上げたものまで様々。ドレスはボウタイやフリルをふんだんにあしらうことで、女性らしい印象に仕上げた。繊細なドット刺繍が施された、レースアイテムにも注目したい。まるでウェディングドレスを彷彿させるものや、パフスリーブのワンピース、トップス。いずれも、色とりどりに咲く花の刺繍が上から重ねられ、ロマンティックさが全開だ。胸元がハート型にくり抜かれたトップスシリーズは、ドキリとさせる仕掛けにスレトシスならではのユーモアを感じさせる。1枚で着るのはもちろんのこと、ワンピースの下に潜ませたレイヤードスタイルが多く提案された。
2016年06月15日オノ・ヨーコ展「見えない花」が、2016年5月18日(水)から6月20日(月)までの期間、渋谷ヒカリエ8階の8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Galleryにて開催される。オノ・ヨーコは、言葉や行為によって想像力を刺激し、日常に潜む惰性的習慣や束縛から鑑賞者を解き放つアートを発表し続けている。8/ ART GALLERY/ TOMIO KOYAMA GALLERYでは、オノが19歳の頃に制作した「見えない花」のエディション作品を展示。個展「YOKO ONO: FROM MY WINDOW」にてオリジナルが初公開された「見えない花」は、詩のような英文とイメージによって構成されるドローイング集だ。作品からは作家のみずみずしい感性と、彼女の芸術の知られざる原点を見てとることができる。また、ショーン・オノ・レノンの全面的な監修のもと、最新の技術をもってオリジナルに忠実に再現されたデジタルアートプリント制作も公開。作家の写真とメッセージが新たに加えられた、351部限定のボックスセットの作品となっている。監修を担当したショーン・オノ・レノンは、自身の母の作品がよみがえることに大きな喜びを表す。作業中、母の最大のファンであった父の存在を身近に感じ、このような作業を父と一緒に成し遂げたかったと語る。本展は渋谷ヒカリエでの展示に加え、小山登美夫ギャラリーの北参道スペースでも同時開催される。【開催概要】オノ・ヨーコ展「見えない花」開催期間:2016年5月18日(水)~6月20日(月)開催場所:8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery住所:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ8階TEL:03-6434-1493会場時間:11:00~20:00入場料:無料※展覧会期中無休。
2016年05月14日芸術家で音楽家のオノ・ヨーコの展覧会「硝子の角」が、5月14日から6月25日まで東京・渋谷の小山登美夫ギャラリーで開催される。同展では、鍵、ハンマー、シャベルをモチーフとした、2014年から16年に制作されたガラスのエディション作品と、2003年にパリ市立近代美術館で行われた個展「Yoko Ono Women's Room」に合わせて出版された書籍『Spare Room』のテキストを、障子を用いたインスタレーションで展示。オノが心に感じた想いや想像上の出来事や、実際の体験を基にしたオノの短いテキストが広がる空間で、ガラスの作品とともにその世界観をたっぷりと堪能することができる。【イベント情報】オノ・ヨーコ展「硝子の角」会場:小山登美夫ギャラリー住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷3-10-11会期:5月14日~6月25日時間:11:00~19:00入場無料休廊日:日・月曜日、祝日
2016年05月12日芥川賞受賞作家・吉田修一と『フラガール』の李相日監督がタッグを組み大ヒットを記録した<a href="">『悪人』</a>から6年経ったいま再びタッグを組み挑戦する映画『怒り』。渡辺謙ら豪華俳優陣が出演することでも話題の本作だが、この度写真界の巨匠・篠山紀信が映画とコラボレーションをし、珠玉のポスターが完成した。八王子で起こった夫婦殺人事件。現場に“怒”の血文字を残し、顔を整形し、全国に逃亡を続ける犯人の行方は知れず。事件から1年後。千葉の漁港で暮らす洋平(渡辺謙)・愛子(宮崎あおい)親子の前に現れた田代(松山ケンイチ)。東京の大手企業に勤める優馬(妻夫木聡)が街で偶然出会った直人(綾野剛)。沖縄の女子高生・泉(広瀬すず)が無人島で遭遇した田中(森山未來)。前歴不詳の3人の男の中に、あの殺人犯がいるのか?あなたを信じたい。そう願う我々に驚愕の結末が突きつけられる――。本作は、SNSやモバイルの発達により、家族や友人、ときに愛する人でさえ簡単に疑ってしまう不信の時代に、“信じる”とは?という根源的な問いかけを1つの殺人事件をきっかけに投げかける群像ミステリー。主人公の娘と暮らすしがない父親役に渡辺さんをはじめ、森山未來、松山ケンイチ、綾野剛、広瀬すず、宮崎あおい、妻夫木聡といった人気・実力ともにトップクラスの俳優陣が集結。映画化にあたり吉田氏からの「物語の登場人物には、映画『オーシャンズ11』のようなオールスターキャストを配してほしい」という要望から今回のキャストが実現した。今回解禁されたのは、世界に誇る写真界の巨匠・篠山さんが森山さん、松山さん、綾野さん、広瀬さん、宮崎さん、妻夫木さんら7人を撮影したポスタービジュアル。企画・プロデュースを担当した川村元気は、“俳優7人”ではなく“登場人物7人”を撮ってほしい。俳優ではなく役のままの顔が見たい。と依頼し今回のポスターが完成した。またポスター撮影は、俳優の中から“役”がいなくなる前に撮影を行うため、本編撮影中の早朝や深夜、本編撮影終了直後に都内スタジオで行われ、「こんな顔、見たことがない」と、篠山さんはもちろん、被写体となる俳優陣、スタッフもみな口を揃えた。撮影を終えた渡辺さんは「ロケ現場に向かう前、早朝の六本木のスタジオに私はいた、漁協で働く格好に長靴を履いて。カメラは篠山紀信氏、いままでも何度も撮って頂いている。6分程で終了する。ファインダーを覗く紀信さんが『見たこと無い顔だなぁ』と。嬉しい言葉を頂いた!」と話し、篠山さんも「これまで俳優を撮影することがあっても、役を引きずったままの役者をスタジオで撮影をするのは初めての経験で、面白く、贅沢な時間でした。スタジオで撮影しているのに、どこかドキュメンタリーのようで、いままで何度も撮影している役者の見たことのない顏を撮影できたと思います」と自信を覗かせている。これまで山口百恵、宮沢りえ、ジョン・レノンとオノ・ヨーコなど、「時代の顔」とも呼べる錚々たる人物の“一瞬”を切り取ってきた篠山さん。40年に及ぶ彼のキャリアの中で、“初”となる映画とのコラボレーションは、被写体の俳優陣はもちろん、篠山さんにとっても刺激的な撮影となったようだ。『怒り』は9月17日(土)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年04月13日「ザ・ビートルズ・アンソロジー」以来21年ぶりに「ザ・ビートルズ」を題材とした映画『THE BEATLES LIVE』(仮題)が、2016年秋に公開されることがこのほど明らかとなった。イギリス・リヴァプールのキャバーン・クラブで活動を始めた「ビートルズ」は、1961年から62年にかけてイギリスの音楽シーンに華々しく登場し、1963年の終わりにはヨーロッパ・ツアーを開始。そして翌1964年2月9日、アメリカの人気テレビ番組「エド・サリヴァン・ショー」に出演したことで全世界的に人気を爆発させた。同年6月に入ると、バンドは初のワールド・ツアーをスタート。以後2年間は過酷なスケジュールをこなし続け、ツアー活動を停止した1966年8月の時点で、バンドは世界15か国90都市で、166回のコンサートを行っていた。こうしたツアーに助長されて生まれた“ビートルマニア”と呼ばれる社会現象は、それまで世界が1度も目にしたことのなかったもので、文化のグローバル化が始まるきっかけとなった――。これまでにも、『ア・ハード・デイズ・ナイト/ビートルズがやってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!』(1964年)『ヘルプ!4人はアイドル』(1965年)『マジカル・ミステリー・ツアー』(1967年)『イエロー・サブマリン』(1968年)『レット・イット・ビー』など、「ザ・ビートルズ」を題材とした映画が制作されてきたが、本作はTVシリーズとして制作された1995年の「ザ・ビートルズ・アンソロジー」以来、21年ぶりの作品となる。監督を務めるのは、『ビューティフル・マインド』でアカデミー賞最優秀監督賞を受賞し、現在公開中の『白鯨との闘い』やトム・ハンクス主演の大ヒットシリーズの第3弾となる『インフェルノ』を手掛けるロン・ハワード。プロデューサーには『ジョージ・ハリスン/リヴィング・イン・ザ・マテリアル・ワールド』『ボブ・ディラン ノーディレクション・ホーム』など、名作音楽ドキュメンタリーを手掛けたスタッフが集結している。劇中にはポール・マッカートニー&リンゴ・スターをはじめ、オノ・ヨーコ、ジョージ・ハリスンの妻オリヴィア・ハリスンらが出演。メンバーのインタビューやレアな独占秘蔵映像満載の作品になるようだ。『THE BEATLES LIVE』(仮題)は2016年秋、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年02月24日ブラジル・サンパウロ生まれのアーティスト、ヴィック・ムニーズ(Vik Muniz)。現在はニューヨークとリオデジャネイロを行き来して活動を行っている。その彼が「Pictures of Magazines 2」と称されたシリーズ作品を展開している。そのシリーズは雑誌や書籍の一部分を手でちぎり取り、貼りあわせたもので絵を完成させるというもの。その途方もない制作行程を経て作り上げられたのは、なんとゴッホ、マネ、セザンヌの歴史的に有名な名画だ。作品に使われた素材は、再現した絵画とは全く無関係な雑誌や書籍。じっくりと細部を見てみるとタブロイド誌の切り抜きと思われるスカーレット・ヨハンソン、ジョン・レノンとオノ・ヨーコ、『STAR WARS』の人気キャラクターC3POなど、見れば見るほど様々な人物を見つけ出すことができる。しかしどの素材も特別扱いをせずすべてに等しい価値、存在感を持たせているのだという。現代では過剰ともいえる多量の情報の中で私たちは生活しており、その情報の中には価値のあるものもあれば、ゴミのようなものもある。この「Pictures of Magazines 2」シリーズでは絶え間無く情報が入り乱れている様子を表しているそうだ。ヴィックは他にも、チョコレートで写真を見事に再現した「Pictures of Chocolate」、ゴミ捨て場から集めた廃棄物で巨大な絵を描いた「Pictures of Garbage」など独創的なシリーズを展開している。※本記事は (引用元: 、VAGA info@vagarights.com) に許可を得て、翻訳・執筆を行っております。
2016年01月24日お正月といえば、初詣にバーゲン、あるいは自宅でのんびりとTVの正月番組を楽しんでいる方も多いのではないでしょうか。でも、ちょっと待った! 実は元旦から開館している美術館や、無料でアートに触れ合える施設も意外とたくさんあるんです。そこで今回は年始からぜひ足を運んでみてほしい都内の美術館や施設をご紹介します。■森美術館・森アーツセンターギャラリー営業開始日は1月1日(開館時間11:00~22:00)より。何と言っても「村上隆の五百羅漢図展」が開催中です。こちらは日本では2001年以来、14年ぶりとなる村上隆の大規模個展で、超巨大絵画《五百羅漢図》を中心に全作品日本初公開というゴージャスな展覧会。圧巻の作品群はアートに明るくない人でも十分楽しめる内容となっているので気軽に楽しむことができます。また、1日からは「フォスター+パートナーズ展:都市と建築のイノベーション」展も始まります。輝かしい実績を誇る国際的な建築設計組織「フォスター+パートナーズ」を代表するおよそ50のプロジェクトを模型、映像、CG、家具、プロダクト、図面、スケッチなどから設計活動を総合的に紹介する日本で初めての展覧会です。■東京都現代美術館1月2日・3日(開館時間10:00~18:00入場は17:30まで)はお正月特別開館として戦後美術の代表作を楽しめる「MOTコレクション」()展を無料で観覧できるほか、先着150名様にプレゼントがもらえるという東京都現代美術館。「東京アートミーティングⅥ "TOKYO"-見えない都市を見せる」()展は、各界で活躍する東京のクリエイターが各々のトピックでキュレーションする「東京」と国内外の作家が「東京」をテーマにつくる新作を通じ、現在の東京の創造力を見せる展覧会です。アートだけでなく、音楽、映像、デザインなど幅広いメディアを通して、現在の可能性を「見えるように」していきます。また、戦後アメリカ美術のなかで語られてきたオノの活動を、出身地、東京で再考する「オノ・ヨーコ|私の窓から」()も開催中です。■JPタワー学術文化総合ミュージアム インターメディアテク(IMT)インターメディアテク(IMT)と聞いてピンと来ない方もまだ多いのでは? IMTは日本郵便株式会社と東京大学総合研究博物館が運営する新しい公共貢献施設。東京丸の内の旧東京中央郵便局舎「KITTE」()の2・3階にあります。新年の開館は1月5日(開館時間11:00-18:00(木・金は20:00まで))からとなっています。2層にわたるIMTの展示はかなり見ごたえがありますが、入館料はなんと無料。常設展示は自然史から文化史まで、選りすぐりの学術標本コレクションを収めた「ギメ・ルーム開設記念展『驚異の小部屋』」。また、「特別展示『ミュオグラフィ――21世紀の透視図法』」が開催中です。ミュオグラフィとは宇宙から飛んでくる宇宙線がつくる素粒子(ミューオン)を利用して火山やビルなどの透視撮像を作成する手法のこと。最新のミュオグラフィ装置や火山学発祥の国でもあるイタリアで開発された世界初の火山観測用地震計等の展示物等を公開し、その原理や意義、未来における応用について取り上げます。■フジフイルム スクエア FUJIFILM SQUARE「新年といえば富士山!初日の出!」という方には「日本と世界の山岳」をテーマにした写真展はいかが? 東京ミッドタウン「ミッドタウン・ウェスト」の1階部分にある写真を集めたギャラリー「フジフイルム スクエア」も、前述のIMTと同じく、無料で楽しめるスポット。ショッピングのついでに立ち寄れる手軽さも人気です。第37回 山岳写真の会「白い峰」写真展が開催中で雪景色の美しい山々、約100点の作品が展示されています。営業開始日は1月4日(開館時間10:00~19:00 (入館は18:50まで))からとなっています。■渋谷ヒカリエd47 MUSEUM営業開始日は1月2日(開館時間11:00~18:00(17:30まで入場可能))。「NIPPONの47 2016 食の活動プロジェクト」食の生産者は「つくる」から、「つくり、伝える」活動家へ 。「食の活動プロジェクト」に取り組む生産者やメーカーを47都道府県から1つずつ紹介し、彼らの手がける調味料、酒、茶、野菜などの様々な食品を販売する、マーケット型の展覧会。デザイン性の高い商品も多く、食はもちろん、パッケージデザインに興味のある人にもおすすめです。そのほか同フロアのCUBE 1, 2, 3ではレコードとターンテーブルから成る作品を展示する「カールステン ・ ニコライ - bausatz noto ∞」なども開催予定です。いかがでしたでしようか?立派な美術館はもちろん、都内には無料とは思えないほど充実したアートスポットも盛りだくさん。一年のスタートをアートから始めてみるのもいいかもしれませんね。
2016年01月01日各ブックストアがFASHION HEADLINE読者に向けて「今読むべき1冊」をコンシェルジュ。毎週木曜日は、アート・ブックショップ「ナディッフ(NADiff)」各店がオススメする1冊をご紹介。今回は東京・清澄白河の支店、ナディッフ コンテンポラリィ(東京都江東区三好4-1-1 東京都現代美術館内)です。■『オノ・ヨーコ 私の窓から YOKO ONO: FROM MY WINDOW』現在、東京都現代美術館で開催中の展覧会「オノ・ヨーコ 私の窓から」公式図録となる本書。彼女の60年という長くそして多岐にわたる活動のうち、1960年代に日本で発表された作品を中心に構成されている。「CUT」という言葉で観客がステージに上がり、彼女の服を切り取って持ち帰る《カット・ピース」、額縁の中に書かれた文章を読んで想像で描く《頭の中で組みたてる絵》、自宅の窓の写真と幼少期からジョンと出会い別れるまでの写真を重ねた連作《私の窓から》など様々な手法で発表される彼女の作品は、コンセプチュアル・アートと呼ばれ、観る者が想像し、考え、感じることでひとつの作品となる。冒頭には本展開催に際し書き下ろされた、日本への想いを綴った貴重なメッセージも収録。片手に収まる文庫サイズ、真っ白いハードカバーの装丁も魅力的な本書は大切な方への贈りものとしてもおすすめしたい。かつてジョン・レノンがオノ・ヨーコについて“世界で最も有名な無名アーティスト”と評価したように、その名ほど広く知られていない彼女の作品をじっくりと体感できる、同展覧会をご覧になった上で手に取って頂きたい1冊である。展覧会は16年2月14日まで。【書籍情報】『オノ・ヨーコ 私の窓から YOKO ONO: FROM MY WINDOW』発行:東京都現代美術館ハードカバー/300ページ/A6版言語: 日本語、英語発刊:2015年11月8日価格:2,084円【イベント情報】「オノ・ヨーコ 私の窓から YOKO ONO: FROM MY WINDOW」会場:東京都現代美術館企画展示室地下2階住所:東京都江東区三好4-1-1会期:11月8日~16年2月14日時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)休館日:月曜日(11月23日、16年1月11日は開館)、11月24日、12月28日、16年1月1日、16年1月12日料金:一般1,200円、大学生・65歳以上900円、中高生700円、小学生以下無料
2015年12月10日コメディ女優のエイミー・シューマー(34)が、イタリアのタイヤメーカー・ピレリのカレンダーに向けてセクシーな姿を披露した。『トレインレック』などで知られるエイミーが、写真家アニー・リーボヴィッツによる無修正の撮影で、完璧とは言えないボディを大胆に披露。レースのパンツにハイヒール姿でイスに座り、腕で胸元を隠しながらコーヒーカップをすすり、遠くを見つめるポーズを見せている。エイミーは「こんなに美しい、それか自分らしいと感じたことはこれまでなかったわ」と大満足のようだ。世界中にいる女性たちを勇気づけたいというエイミーは1日、Instagramにその写真を投稿。「美しい、醜い、力強い、細い、太い、かわいい、ブサイク、セクシー、気持ち悪い、非の打ちどころのない女性」と肯定的な形容詞と否定的なものの両方を並べたキャプションを付けて紹介した。ナオミ・キャンベル、ペネロペ・クルス、ケイト・モス、シンディ・クロフォード、シエナ・ミラーらが登場したピレリの過去のカレンダーは、セクシーさや性的アピールをテーマにしたものが中心だったが、2000年にカメラマンに就任したアニーは、来年度のカレンダーで違った方向性を描き出したかったようだ。アニーは「ピレリから連絡を受けた時、過去から抜け出したいと言っていたの。際立った女性を写すというアイデアを提案されたわ。それに同意してからはゴールを決めるのはごく簡単だったの。私は見せかけのないありのままの女性の姿を見せたかったの」と語る。そんなひと味違った今回のピレリのカレンダーには、エイミーのほかにテニス選手のセリーナ・ウィリアムズ(34)も登場しており、壁に向かって引き締まった背中と太ももを強調するようなポーズを披露。そのほか、スーパーモデルで慈善活動家のナタリア・ヴォディアノヴァ、慈善家のアグネス・ガンド、作家のフラン・レボウィッツ、実業家のメロディー・ホーブソン、映画監督のエイヴァ・デュヴァーネイ、ブロガーのタヴィ・ゲヴィンソン、イラン人アーティストのシリン・ネシャット、オノ・ヨーコらが登場している。1964年に初めて発表されたこのカレンダーは数量限定となっており、少数のピレリの顧客やVIPらの手元に渡ることになる。(C)BANG Media International
2015年12月03日東京都・清澄白河の東京都現代美術館は、オノ・ヨーコの活動を、出身地である東京という都市の文脈で再考する展覧会「オノ・ヨーコ 私の窓から」を開催している。会期は2016年2月14日(月曜・11月24日・12月28日~1月1日、1月12日休館、ただし11月23日・1月11日は開館)。開館時間は10:00~18:00。観覧料は一般1,200円、大学生・65歳以上900円、中高生700円、小学生以下無料。同展は、これまで主に戦後アメリカ美術のなかで語られてきたオノの活動を、出身地である東京という都市の文脈で再考するもの。作家活動を開始するまでの関連資料や創作、1950-70年代の東京での活動、近年の作品を通して、近代と現代、欧州と日本と米国、美術と音楽と文学、前衛とポピュラーカルチャー、そして社会と個人を繋ぐ独創的な創造活動が紹介される。オノは独自の詩のあり方を核とする、コンセプチュアル・アートの先駆者として、社会のシリアスな課題を、ユーモアに溢れたアプローチで多くの人に向けて発信してきており、同展は、戦前に既に充分に国際化していた東京を起点に育まれたその軌跡が、今日的視点から辿られるということだ。1930年代、自由学園で音楽教育を受けたオノは、時計の音など生活のなかで触れる音をもとに作曲するなど、芸術と生活を線引きすることのない考え方に接したという。同展では、米国の音楽動向に触れる遥か前、アーティストとしての活動を開始するまでのオノを育んだものや初期の活動が紹介される。また、1964年の夏、2年半の東京滞在の集大成として発行されたオノの代表作でありコンセプチュアル・アートの歴史の中でも重要な本「グレープフルーツ」の、葉書に記された膨大なタイプ原稿や、指示絵画を複製絵媒体に変換し、コンセプチュアルな性格を進めたものなどの作品も紹介される。同時に、そのオリジナルの手書きの指示絵画や同館蔵の「グレープルーツ」初版本もあわせて展示することで、鑑賞者の想像や行為を喚起する新しい美術のあり方が、東京で展開した過程が明らかにされるということだ。そのほか、関連プログラムとして、筑波大学教授・五十殿利治による講演会(11月21日14:00~)が開催される。また、Wish Treeのイベント(12月9日)などが予定されている。プログラムなどの詳細は同館HPにて案内されるということだ。
2015年11月18日オノ・ヨーコの作品を集めた展覧会「オノ・ヨーコ 私の窓から YOKO ONO: FROM MY WINDOW」が、11月8日から16年2月14日まで東京都現代美術館にて開催される。これまで主に戦後のアメリカ美術の中で語られてきたオノ・ヨーコの活動を、出身地である東京という都市の文脈で再考する同展。オノ・ヨーコがアーティスト活動を始めるまでの関連資料や創作物、50年代から70年代の東京での活動、近年に発表された作品などが展示される。会場では、葉書に記された2年半に及ぶ東京滞在の集大成として、64年に出版されたオノ・ヨーコの詩集『グレープフルーツ』の膨大なタイプ原稿や、62年の草月ホールで展示された指示絵画を複製絵媒体に変換したものなど、貴重な日本初公開作品をラインアップ。『グレープルーツ』の初版本や手書きの指示絵画なども合わせて展開される。【イベント情報】「オノ・ヨーコ 私の窓から YOKO ONO: FROM MY WINDOW」会場:東京都現代美術館企画展示室地下2階住所:東京都江東区三好4-1-1会期:11月8日~16年2月14日時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)休館日:月曜日(11月23日、16年1月11日は開館)、11月24日、12月28日、16年1月1日、16年1月12日料金:一般1,200円、大学生・65歳以上900円、中高生700円、小学生以下無料
2015年09月30日オノ・ヨーコの作品を集めた展覧会「オノ・ヨーコ 私の窓から YOKO ONO: FROM MY WINDOW」が、11月8日から16年2月14日まで東京都現代美術館にて開催される。これまで主に戦後のアメリカ美術の中で語られてきたオノ・ヨーコの活動を、出身地である東京という都市の文脈で再考する同展。オノ・ヨーコがアーティスト活動を始めるまでの関連資料や創作物、50年代から70年代の東京での活動、近年に発表された作品などが展示される。会場では、葉書に記された2年半に及ぶ東京滞在の集大成として、64年に出版されたオノ・ヨーコの詩集『グレープフルーツ』の膨大なタイプ原稿や、62年の草月ホールで展示された指示絵画を複製絵媒体に変換したものなど、貴重な日本初公開作品をラインアップ。『グレープルーツ』の初版本や手書きの指示絵画なども合わせて展開される。【イベント情報】「オノ・ヨーコ 私の窓から YOKO ONO: FROM MY WINDOW」会場:東京都現代美術館企画展示室地下2階住所:東京都江東区三好4-1-1会期:11月8日~16年2月14日時間:10:00~18:00(入場は17:30まで)休館日:月曜日(11月23日、16年1月11日は開館)、11月24日、12月28日料金:一般1,200円、大学生・65歳以上900円、中高生700円、小学生以下無料
2015年09月29日