新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は5月7日、NEDOプロジェクトにおいて3Dプリンタで成形するカスタムメイド人工骨「CTボーン」を開発した医療技術ベンチャー企業のネクスト21が蘭XillocとEU諸国における製造・販売に関するライセンス契約を締結したと発表した。この「CTボーン」は、患部のCTスキャン画像から作成した3次元CADデータをもとに、カルシウム粉体で患部にぴったりな人工骨を3Dプリンタを用いて造形するというもの。3Dプリンタを利用することで、0.1mmの形状再現が可能となる。従来の人工骨と異なり熱処理を必要としないため、患者自身の骨と癒合が速く、優れた治療効果を得られるという。今回の契約では、ネクスト21が欧州での製造販売登録に必要なテクニカルドキュメンテーションを含む製造適合性資料をXillocに提供し、登録完了後、XillocがEU諸国での製造・販売を開始する。
2015年05月07日『第9地区』『エリジウム』のニール・ブロムカンプ監督最新作『チャッピー』(5月23日公開)のメイキング映像や、世界初のAI(人口知能)ロボット誕生の瞬間と成長を描いた特別映像が30日、公開された。本作は、2016年の南アフリカの犯罪都市ヨハネスブルグを舞台に、世界で初めて人工知能を搭載されたロボット、チャッピーの成長を描いた物語。このたび公開された映像では、監督が「チャッピーは警察官に変わる兵器ロボットとして開発された」と語る。「やったぞ、人類初の人工知能だ」と、誕生したばかりのロボットを熱く見つめるのは、AIを開発したロボット研究者のディオン。ディオンを演じるデーヴ・パテルは「僕はチャッピーを善良なロボットに育てようとする」と説明している。チャッピーを演じるのは『第9地区』『エリジウム』に続き、ニール・ブロムカンプ監督作品に3作目の登場となるシャールト・コプリー。全編に渡って、人体にセンサーを設置して動きをコンピューターに取り込むモーション・キャプチャーによる演技を披露している彼は、「いつロボットは人間として見なされるのか。おそらくロボットが人間と同じように、感情を持ったときだろう」と語る。そして、プロデューサーのサイモン・キンバーグは「チャッピーは影響を受けやすく、科学者といれば科学に興味をもち、ギャングといれば犯罪者になる」と説明。現に滑らかな指先の動きでキーボード入力をする場面があるかと思えば、ストリートギャングのニンジャに銃の持ち方を教えられる場面もある。また、「他人の人生に干渉するな。犯罪はダメだ」というディオンの教えに、「犯罪はダメ」と応えるチャッピー。映像のラストでは、ニンジャから「死にたくなければ戦え」と教えられ、足蹴りで壁をブチ壊し、銃を手に巨大なロボットに立ち向かう。「観客はチャッピーを通して、人間のさまざまな感情を経験することになる」と語るコプリーのコメントを受けて、デーヴ・パテルは「アクションだけでなくドラマがある」と目を輝かせている。今回の映像には、撮影現場でチャッピーに扮するシャールト・コプリーにデーヴが何かを教えている場面も収録している。
2015年04月30日リクルートホールディングスは4月15日、「Recruit Institute of Technology」を人工知能(AI)の研究所として再編し、AI分野の世界的権威を新たにアドバイザーとして迎え、リクルートグループ各社と連携したグローバル規模のAI研究を開始したと発表した。同社は「2020年に総合人材サービス領域でグローバルNo.1、2030年に人材領域・販売促進支援領域でグローバルNo.1」という中長期な戦略ビジョンの実現に向け、破壊的技術(Disruptive Technology)としてのAI研究に着目し、2015年4月1日より、AI分野の研究所として新生RITをスタートさせたという。今回、同研究所のアドバイザーとして就任したのは、Tom M. Mitchell氏(米カーネギーメロン大学教授)、Oren Etzioni氏(Allen Institute for Artificial Intelligence CEO/元・米ワシントン大学教授)、David M. Blei氏(米コロンビア大学教授)の3名。米カーネギーメロン大学のMitchell教授は、黎明期から機械学習の基礎・応用に幅広く取り組んできた代表的な研究者で、機械学習の代表的な教科書『Machine Learning』の著者でもある。あわせて、同社は米マサチューセッツ工科大学メディアラボのコンソーシアム研究所のメンバーになっており、Alex ’Sandy’ Pentland教授のもとに客員研究員を派遣してビッグデータ分析の新しい取り組みの研究を開始している。同社はすでに米国やイスラエルのAI関連企業と協業を開始しており、これらの結果も順次報告していく予定だ。
2015年04月16日リクルートホールディングスは4月15日、「Recruit Institute of Technology(RIT)」を人工知能(AI)の研究所として再編し、グループ各社と連携したグローバル規模のAI研究を開始することを発表した。RITでのAI研究は2015年4月1日付で開始。アドバイザーには、AI分野の世界的権威で機械学習の代表的な教科書である「Machine Learning」の著者でもある米カーネギーメロン大学のTom M. Mitchell教授、ならびに米国人工知能学会(Association for the Advancement of Artificial Intelligence:AAAI)フェローで元 米ワシントン大学教授のOren Etzioni氏、膨大なデータの中からパターンを見つけるための代表的な機械学習手法であるトピックモデルの第一人者である米コロンビア大学のDavid M. Blei教授らが就任。すでに米マサチューセッツ工科大学メディアラボのコンソーシアム研究所メンバーとして、客員研究員を派遣してビッグデータ分析の研究を進めているほか、米スタンフォード大学にもコンピュータフォーラムメンバーとして、客員研究員を派遣して自然言語処理研究を行う予定だとしている。なお今後は、世界のAI研究人材の採用を積極的に行いながら、各有識者の指導のもとAI研究を推進していく予定だとしている。
2015年04月15日5月23日に日本公開を控えているニール・ブロムカンプ監督の最新映画『チャッピー』より、主人公の人工知能ロボット「チャッピー」がthreezeroによってアクションフィギュア化され、2015年10月に発売されることが決定した。現在「GOOD SMILE ONLINESHOP」にて予約受付中で、価格は29,074円(税別)。『チャッピー』は、難民エイリアンと人類の対峙を描いて全世界で大ヒットした『第9地区』(2010年)、未来の格差社会を鋭く描いた『エリジウム』(2013年)などで知られるニール監督の最新作。彼が新たに挑むのは、2016年のヨハネスブルグを舞台に成長するAIを搭載した人型ロボット「チャッピー」を主人公にした監督の原点的野心作で、チャッピーを演じるのは、『第9地区』『エリジウム』とニール・ブロムカンプ監督の盟友ともいえるシャールト・コプリー。そのほか、ヒュー・ジャックマン、シガニー・ウィーヴァー、デーヴ・パテルら、豪華俳優陣たちが名を連ねている。今回は香港で有名なオリジナル玩具クリエイターである王剣峰氏が創立した玩具ブランドthreezeroによってフィギュア化。1/6スケール、全高約30.5cmのフル可動フィギュアとなる。劇中の姿を忠実に再現したハイディテールな造形、リアルなウェザリングを含む緻密な塗装が施され、目および頭部右側面にはLED点灯ギミックを搭載。付属の差し替えパーツで目の表情も変更可能となっている。また、武器としてAKS-74Mライフルが付属。商品価格は29,074円(税別)で、「GOOD SMILE ONLINESHOP」の予約締切は、2015年6月17日21:00。商品の発売および発送は、2015年10月を予定している。TM & (C)MRC II Distribution Company L.P. and Columbia Pictures Industries, Inc. All Rights Reserved.
2015年04月14日WACUL(ワカル)は4月13日、Webサイトのデータを分析し改善提案まで行う人工知能「AIアナリスト」を20日より提供すると発表した。AIアナリストは、Google Analyticsのアクセス解析データと連携することで、大量データを分析して、サイト内の課題を自動的に発見し、課題のパターンごとに、改善方針を自動で提案する。対応する業種・サイトは現状180種類に及び、長く使うほどに機械学習によって提案力が強化される。同社は「成果が出なければ返金する」という成果コミット型Webコンサルティングを提供しており、その成果創出の知見を活かして、人工知能のアルゴリズムを開発。AIアナリストを用いた改善により、多数のサイトでCVRが1.3倍~2倍以上に伸びる実績が確認されたという。価格は月額3万円で、すべての機能が利用可能。費用が発生するのは利用月のみなので、1カ月だけでも使うことができる。同社はリリース前の先行申し込み限定で、30日間の無料試用を提供している。
2015年04月14日科学技術振興機構(JST)、北海道大学、岡山大学らは4月8日、リン酸化プルランを主成分とする新しい歯科用人工骨の開発に成功し、これを実用化するためのベンチャー企業・メディカルクラフトンを立ち上げたと発表した。この人工骨は北海道大学大学院歯学研究科の吉田靖弘 教授(元岡山大学 大学院医歯薬学総合研究科 准教授)らが開発したもの。これまで使われてきたリン酸カルシウム系の歯科用人工骨は体内で吸収されて骨に置き換わるのに数年必要であることから歯周病やインプラント周囲炎の治療には不向きとされている。これに対し吉田教授らは歯や骨に対し強固に吸着し、体内で吸収され組織に置き換わる新規生体材料のリン酸化プルランを開発し、リン酸カルシウムと混合することで、接着力や圧縮強度、生体吸収・骨置換速度をコントロール可能なペースト状人工骨を開発した。この人工骨は、必要部位に必要量とどめることができ、短時間で周囲の組織を再生するため、従来品では不可能だった歯やインプラント周囲の骨の治療にも有効であることが確認された。この人工骨は、骨粗しょう症による骨折治療など外科領域の治療にも応用が期待できるとのこと。今後は今回設立したメディカルクラフトンを通じて歯科領域への普及を進め、将来は整形外科領域を中心に広く展開していく計画で、2021年に歯科領域の製造販売承認を取得し、販売開始3年後には売上6.5億円を目指すとしている。
2015年04月09日『第9地区』での鮮烈なデビュー以来、SFファンのみならず多くの映画ファンからの注目を浴びるニール・ブロムカンプ監督の最新作『チャッピー』。この度、AI(人工知能)を搭載したロボットがテーマである本作の特別映像が到着した。2016年、犯罪多発地区の南アフリカ・ヨハネスブルグに、世界でただ1体の“感じ、考え、成長する”AI(人工知能)を搭載したロボットが誕生した。彼の名はチャッピー。開発者のディオン(デーヴ・パテル)が極秘でAIを搭載させており、起動したばかりのチャッピーはまるでまっさらな子どものよう。だが、ディオンとともに男女2人組のストリートギャングにさらわれたことで、そのAIにはギャングによって生きるための術が叩き込まれてしまう…。今回到着した特別映像では、巨大ロボットとの銃撃戦や、カーチェイス、爆破シーンなど、迫力のある映像を見ることができ、本作のスケールの大きさが窺い知れる内容となっている。さらに監督のニール・ブロムカンプを始め、主演のヒュー・ジャックマン、シガニー・ウィーバーらが登場し、作品について解説。「本作のキャスティングには自分でも驚いているよ」と語るのは、ブロムカンプ監督。「僕があこがれていた人たちがそろったからね」。中でも、あの“リプリー”が現場にいると思うと圧倒されたとのこと。「彼の『第9地区』は衝撃的だった」と監督を絶賛するのは、本作において悪役を演じるヒュー・ジャックマン。「野心的な男であるヴィンセントは、演じるのが楽しい役だったよ」と語り、“悪趣味なマレットヘア”で役に挑んだんだと茶目っ気たっぷりに笑ってみせる。また「ブラッドリー役の第一候補だった」とプロデューサーのサイモン・キンバーグが話すシガニー・ウィーバーも、監督への賛辞を送っている。「彼はあらゆるテクノロジーに精通しているの。SFだけでなく、現実のテクノロジーにもね」。まずはこちらのキャスト陣が語る特別映像から、公開への期待を膨らませてみて。『チャッピー』は5月23日(土)より丸の内ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年04月07日イー・ガーディアンは4月2日、大手ブログサービスや画像共有サービスなどユーザー投稿型メディア4社に人工知能型画像認識システム「ROKA SOLUTION」を提供し、すべての企業で導入前に定めた目標値を達成したと発表した。システム導入前と比較し、最大400%の広告売上アップ、90%のコスト削減を実現したという。同システムは、世界トップクラスの画像認識の機械学習システム(人工知能)を持つ東京大学大学院原田研究室とイー・ガーディアンが共同で開発したディープラーニングを活用した人工知能型画像認識システム。大量の画像・動画データを目視により分類したものを教師データとして事前にエンジンに学習させた後、実際の対象画像・動画をシステムに判定させ、結果を数値で表す。結果が誤っていれば、再度学習するという作業を繰り返し行うことで判別能力を向上していく。従来、導入企業4社はいずれも、広告配信先ページの適切是非を確認するために、ページ内の投稿画像をヒューマンオペレーションでチェックした後に広告を配信せざるを得なかった。そのため、閲覧数が一番高い公開直後のタイミングで広告を配信するチャンスを逃していた。しかし、同システムにおいては、事前に不適切なコンテンツを学習させることで、投稿画像が適切か不適切か瞬時に判定することが可能。これにより、ほぼリアルタイムで投稿画像をチェックし広告を配信できるため、目標とした売上の達成に貢献したと考えられる。また、ヒューマンオペレーションで実施する場合と同等の健全性を維持しつつ、従来の工程で発生する人件費やマネジメント工数、管理費用などを大幅に圧縮することも可能となった。
2015年04月03日電通国際情報サービス(ISID)とUBICは3月31日、UBICの人工知能応用技術であるPredictive Coding(プレディクティブ・コーディング)とその関連技術を用いて、インターネット上の膨大なコメント群から、一人ひとりの嗜好に合ったアイテムや店などの情報を探し出して提案する、新たなデジタルキュレーションサービスの共同開発に着手したと発表した。両社が開発するサービスは、評価点数や購買・行動パターンではなく、多数の人がそれぞれ意思を持って書き込んだコメント群を人工知能が分析することにより、おすすめするアイテムの精度を高めていることが特長だという。たとえば、利用者がこれまで読んだ本の好みを数冊から10冊程度指定するだけで、人工知能が嗜好のニュアンスを読み取り、インターネット上の本に関する膨大なコメント群から利用者の嗜好と似たものを自動的に探し出し、「おそらく好みであろう本」を提案することができる。また、本の好き・嫌いの情報から潜在的な嗜好パターンを類推し、別のジャンルの商品を提案するといったことも可能だ。同サービスは、商品、店など、あらゆるジャンルに適用可能で、両社はすでに、プロトタイプを用いた検証を通じて同サービスの有用性を確認しており、同サービスを構成するビジネスモデルについて、日本国内における特許を共同で出願している。今後は、電通のデジタルマーケティング領域の事業との連携も図り、2015年中の事業化を目指しているとのこと。
2015年04月01日ヒューマン・データ・ラボラトリはこのほど、全国の20~60代男女500名を対象に実施した「食の安心・安全に関する意識調査 ~人工甘味料編~」の結果を明らかにした。調査期間は3月13日~15日。カロリーゼロやカロリーオフを標榜(ひょうぼう)する「人工甘味料」が入っている加工食品や飲料などの商品を選んでいるか尋ねると、55.2%が「選ぶ」と回答した(「毎回選ぶ」6.4%+「時々選ぶ」37.4%+「特定の食品のみ選ぶ」11.4%)。理由について聞くと、最も多い回答は「カロリーが低いから」(68.5%)だった。2位は「ダイエットに役立つから」(34.8%)、3位は「健康面に良い気がするから」(25.7%)となっている。特に女性を中心にカロリーゼロやカロリーオフの機能性に期待していることがわかった。一方で、「人工甘味料」が入っている加工食品や飲料などの商品を「選ばない」と答えた人にその理由を聞くと「不自然な甘さだから」(31.7%)、「健康面に悪い気がするから」(30.4%)、「カロリーや糖分を気にしておらず、摂取する必要を感じていないから」(28.6%)、「安心・安全性が感じられないから」(21.4%)などが挙げられた。「人工甘味料」の健康面に対するイメージを見ると、「人工甘味料」が入った商品を選ぶ人と選ばない人では、「人工甘味料」の健康評価は両極に分かれていることがわかった。年代別に見ると、悪いイメージを持っているのは30代が最も多い。30代は、小さい子どもがいる家庭も多いと考えられることから、子どもの健康に配慮して摂取は控えたいと考えているのではないか、と同社は分析している。2014年9月にイスラエルの研究チームが、「飲料・加工食品等に使われているサッカリンなどの人工甘味料には、代謝に関わる腸内細菌のバランスを崩し血糖値が下がりにくい状態にする作用がある」という研究結果を発表した。摂取することにより、糖尿病や肥満といった生活習慣病のリスクを高める可能性があるという。そこで、「人工甘味料」には生活習慣病のリスクを高める可能性があるという研究結果を知っていたか調査したところ、65.7%が「知らなかった」と回答した。「聞いたことはあるが詳しい内容は知らない」は27.5%で、「内容まで知っていた」という人は7.2%にとどまっている。
2015年03月30日NTT東日本関東病院とUBICは3月16日、医療における予測困難な有害事象の防止を目指して、人工知能を用いた転倒・転落の事前防止システムを共同で開発していることを明らかにした。同システムは、UBICが開発した人工知能が電子カルテを解析することで、入院患者の転倒・転落の予兆を察知し、未然にそうした事故を防ぐことを目的としたもの。NTT東日本関東病院では、一般病床の平均在院日数は10.6日で、そのおよそ半数が6日以内ということで、短期間の間でケアをする必要がありながらも、看護師が多忙なため状況の把握が難しいなどの課題があり、個々の患者の転倒・転落リスクを迅速に察知することに優れたソリューションが求められていたという。すでに2015年2月、同病院において共同研究を実施。転倒・転落の前兆行動が記載された患者の電子カルテを教師テータとして用い、1万6749件という患者が特定される個人情報を含まない大量のカルテに対して、患者ごとのリスクをスコア表示できることを確認し、実際に転倒・転落のリスクが高いと思われる患者のカルテを短時間でリスクが高い順に確認できることを示したという。同研究に用いられた人工知能「バーチャルデータサイエンティスト(VDS)」は、専門家の判断(暗黙知)を、暗黙知のまま学び、ビッグデータ解析を可能にするもので、今回の研究では、医療スタッフの知見を学び、電子カルテから院内の有害事象を予見することで、より質の高い患者ケア実現を支援することを可能にするという。今後は、NTT東日本関東病院としては、さらに効率よく重要な情報を選択することができるよう、院内での取り組みを行っていくとするほか、UBICとしては、医療分野の人工知能の活用に向け、専門家の暗黙知を用いて、さまざまな医療分野での利用を促進していきたいとしており、2015年度中に他要因も含めた大規模データに対する検証と予測ロジックの確定を行い、プロトタイプの開発・導入による実現場での運用を開始したいとしている。
2015年03月16日メタデータは3月11日、顧客の声(VoC:Voice of Customers)やSNS上の商品の評判、アンケート自由回答等を数量化して分析できる「VoC分析AIサーバ」の提供を開始したと発表した。同サーバでは、ビッグデータ解析や人工知能型のアルゴリズムを駆使することにより、VoCなどの本文テキストにさまざまな数値評価を付与することができ、10万以上の日本語語彙を約1万種の階層化された意味カテゴリに区別して認識する意味カテゴリAPI、7段階でネガポジや好悪・悲喜・怒怖を判定する感情解析APIなどのWeb APIや、相関係数付きバブルチャート、ヒートマップを含む各種グラフの描画機能を持つ。データの絞り込み結果や中間分析状態は、CSV形式でダウンロードできるので、Excelなどの独自分析ツールと連携させることができる。同サーバを採用したリクルートスタッフィングでは、1万人規模のアンケート自由回答から仮説を抽出して定量検証、定性分析、年次変化の傾向分析、回答者属性との相関分析などを行っている。
2015年03月11日アルケアは2月16日、オリンパステルモバイオマテリアル(OTB)より、OTBが製造販売している人工皮膚「テルダーミス真皮欠損用グラフト(テルダーミス)」の国内における医科向けの独占販売権を取得し、3月より販売すると発表した。テルダーミスはコラーゲンを原料とする生体材料(人工皮膚)で、やけどや手術による傷など重度に皮膚や粘膜が欠損した場所に貼り付けることで、皮膚の再生をサポートする。2007年よりOTBが製造販売し、形成外科や整形外科などに供給してきた。今回、アルケアが国内における医科向け独占販売権を取得することで、同社の販売網を活用した幅広い提供が可能となり、「テルダーミス」を商品ラインアップに加えることで、創傷治療の発展に貢献していくとしている。
2015年02月16日フィリップス・レスピロニクスは2月9日、日本人の顔面形状データを分析し開発した人工呼吸器用マスクであるウィスプネーザルマスク用の「Mワイドクッション」の販売を開始すると発表した。睡眠呼吸障害や呼吸不全に対する呼吸療法には、CPAP装置やバイレベル装置が使用されている。こうした治療器を使用する上で、直接肌に触れるマスクのクッション部分が適度に密閉され、快適に使用できることが重要な要素の1つとなる。同製品は、独自の3Dスキャン技術を用いて、日本人の睡眠時無呼吸症候群患者の顔面形状データを収集し、平均的な顔面形状を割り出し、日本人の特徴を分析した。そして、その日本人の平均的な顔面形状データを基に、鼻の幅や高さに加え、鼻梁部のラインに適切にフィットするよう、クッションの形状を設計した。また、顔面圧力分布のシミュレーションを実施し、"継続的な密閉性"と"跡残りの軽減"という、相反する2つの特徴を両立できるよう最終評価を行い、製品化へ繋げたという。なお、価格はヘッドギア、マスクフレーム、Mワイドクッションがセットになった「ウィスプネーザルマスク Mワイドファブリックフレーム」が2万6000円(税抜き)、交換用のMワイドクッションのみが2400円(税抜き)となっている。
2015年02月10日『第9地区』のニール・ブロムカンプ監督最新作『チャッピー』が、5月23日に日本公開されることが3日、明らかになった。『第9地区』では、難民エイリアンと人類の対峠を描いて全世界で大ヒットを記録し、『エリジウム』では、未来の格差社会を鋭く描いたニール・ブロムカンプ監督。最新作『チャッピー』では、2016年の南アフリカのヨハネスブルグを舞台に、世界でただ一体の"感じ、考え、成長する"AI(人工知能)を搭載した人型ロボット"チャッピー"を主人公とする物語を描く。開発者のディオン(デーヴ・パテル)によって、極秘でAIを搭載されたチャッピー。起動したばかりの頃はまっさらな子供のようだったが、ディオンとともにストリートギャングにさらわれたことで、そのAIには、ギャングによって生きるための術がたたき込まれていく。そして、急速なAIの成長は、彼自身のバッテリーが残り5日間と知ると共に、死への恐怖をも感じてしまう。主人公チャッピーを演じるのは、『第9地区』『エリジウム』にも出演し、ニール・ブロムカンプ監督の盟友ともいえるシャールト・コプリー。そのほか、ヒュー・ジャックマン、シガニー・ウィーヴァー、デーヴ・パテルら、演技派俳優たちが顔をそろえる。
2015年02月04日オルツは1月28日、パーソナル人工知能(P.A.I)「al+」を2015年3月よりiOS向けに配信開始すると発表した。「al+」は、利用者がよく利用するSNSやアプリケーションと連携し、自動的に利用者の思考を学習して、アプリケーション上に仮想のコピー人格を生成するというもの。人工知能エンジンには三段階の知能エンジンが設けられており、各エンジンが連携し、より柔軟で人間らしい思考を実現する。また、「al+」利用者全体の動向を常に解析することで1人の利用者からは得られない思考についても学習する機能をもち、利用者数の増大と共に、思考精度が向上していくという。さらに、作り上げたP.A.Iは売買することができ、例えば法律知識に強いP.A.Iを購入し、自分のP.A.Iにインストールすることで、自身の人格を保ちながらも法律の知識を加えることが可能となる。北米版からリリースを開始し順次各国で配信していく予定で、リリースから1年以内に500万人の獲得を目標としている。利用料は無料。
2015年01月28日KDDI、沖縄セルラー電話は、4.5インチAndroidスマートフォン「AQUOS SERIE mini」(シャープ製)を29日より発売する。端末価格は税込み68,040円。「AQUOS SERIE mini」は、4.5インチIGZOディスプレイ(1,920×1,080ピクセル)搭載のAndroidスマートフォン。発売日について端末の発表時点では、1月下旬としていたが、29日に発売日が決定した。シャープの家電製品に搭載されている人工知能「ココロエンジン」をベースに開発された「エモパー」機能を搭載。ユーザーの利用シーンに応じて、端末が声や画面表示で、一日の行動に必要な付加価値情報を通知する。主な仕様は次の通り。OSはAndroid 4.4。CPUはMSM8974AB(クアッドコア、2.3GHz)。内蔵メモリは2GB。ストレージは16GB。外部ストレージはmicroSDXC(128GB)。サイズ/重量は、幅約63mm×高さ約124mm×厚さ約9.9mm/約118g。バッテリー容量は2,120mAh。最大連続通話時間は、約1,040分。最大連続待受時間は、4G LTEエリア/WiMAX 2+接続時で約540時間。背面には1,310万画素、前面には120万画素のCMOSカメラを内蔵。IPX5/IPX7相当の防水性能を備える。通信面では、受信時最大150Mbps/送信時最大12Mbpsの4G LTEをサポート。キャリアアグリゲーション、WiMAX 2+、au VoLTEに対応。そのほか、IEEE802.11a/b/g/n/acに準拠したWi-Fi、Bluetooth 4.0、赤外線、Miracast、ワンセグ(最大連続テレビ使用時間は約8時間)などに対応する。カラーバリエーションはシアン、マゼンタ、ホワイト、ブラックの4色。(記事提供: AndroWire編集部)
2015年01月26日KDDI、沖縄セルラー電話は、人工知能機能「エモパー」を搭載した4.5インチAndroidスマートフォン「AQUOS SERIE mini」(シャープ製)を1月下旬より発売する。端末価格は未定。「AQUOS SERIE mini」は、4.5インチIGZOディスプレイ(1,920×1,080ピクセル)搭載のAndroidスマートフォン。デザイン面では、3辺狭額縁「EDGEST」を採用し、片手でも操作しやすい横幅約63mmのコンパクトデザインとなっている。機能面では、シャープの家電製品に搭載されている人工知能「ココロエンジン」をベースに開発された「エモパー」機能を搭載。ユーザーの利用シーンに応じて、端末が声や画面表示で、一日の行動に必要な付加価値情報を通知する。背面には1,310万画素のカメラを内蔵。「リアルタイムHDR」、「フレーミングアドバイザー」、「インカメラワイド撮影」、「ワンタッチセルフタイマー」、「HQ(高品位)モード」など、撮影をサポートする機能を搭載する。そのほか、フルHDの4倍相当の解像度(3,840×2,160ピクセル)で動画を撮影できる「4K2K動画撮影」などの機能にも対応している。「AQUOS SERIE mini」の主な仕様は次の通り。OSはAndroid 4.4。CPUはMSM8974AB(クアッドコア、2.3GHz)。内蔵メモリは2GB。ストレージは16GB。外部ストレージはmicroSDXC(128GB)。サイズ/重量は、幅約63mm×高さ約124mm×厚さ約9.9mm/約118g。バッテリー容量は2,120mAh。最大連続通話時間は、約1,040分。最大連続待受時間は、4G LTEエリア/WiMAX 2+接続時で約540時間。背面には1,310万画素、前面には120万画素のCMOSカメラを内蔵。IPX5/IPX7相当の防水性能を備える。通信面では、受信時最大150Mbps/送信時最大12Mbpsの4G LTEをサポート。キャリアアグリゲーション、WiMAX 2+、VoLTEに対応。そのほか、IEEE802.11a/b/g/n/acに準拠したWi-Fi、Bluetooth 4.0、赤外線、Miracast、ワンセグなどに対応する。カラーバリエーションはシアン、マゼンタ、ホワイト、ブラックの4色。(記事提供: AndroWire編集部)
2015年01月19日温泉――。都会で働く多忙な人たちにとっては日常的に行きたくてもなかなか行けないイメージだが、なんと東京駅の地下に人工温泉があるというのだ。○その正体は、東京ステーションホテル内の温浴施設東京駅丸の内駅舎内にあるホテル「東京ステーションホテル」の「Fitness & Spa at The Tokyo Station Hotel」。この中に、「BATH & RELAXING」という名の温浴施設があり、人工温泉に入ることができる。人工炭酸泉のバススペースもあり、他にドライサウナ、スチームサウナなどの施設も完備している。近年話題の炭酸泉について同ホテル広報は、「ヨーロッパでは古くから心臓の湯と呼ばれ、血行をよくしてくれ、温浴療法などに活用されています」とオススメしている。いやはや、こんな便利な場所に温泉があったとは驚きだ。「これなら仕事帰りに立ち寄れる! 」と喜んでいる読者もいるかもしれないが、実は同施設の利用、宿泊客もしくは「Fitness & Spa at The Tokyo Station Hotel」内にある「SPA TOKIONE」や「Fitness Lounge THE JEXER TOKYO」の利用者に限定されている(「BATH & RELAXING」の利用料金は宿泊客の場合で、1人2,000円)。ちなみに「Fitness Lounge THE JEXER TOKYO」と「BATH & RELAXING」は平日7時から営業している。東京駅周辺のワーカーなら、朝からジムで軽く運動して温泉に入ってから出勤、なんてことも可能だ。もしくは、エステと温泉を組み合わせて最高に贅沢な都会の休日を楽しむのもいいだろう。この好立地の温泉、あなたならではの方法でぜひ活用してみて!
2015年01月16日損害保険ジャパン日本興亜(以下損保ジャパン日本興亜)と一般財団法人リモート・センシング技術センター(以下RESTEC(人工衛星等を利用して、地球の現状を探査するリモートセンシングに関する総合的研究開発、サービス提供を行う一般財団法人))はこのたび、ミャンマーの農家を対象にした『天候インデックス保険』を共同開発した。今後、ミャンマーの保険会社を通じ、2015年度からの販売開始を目指すと発表した。天候インデックス保険とは、天候指標(降水量、気温など)が、あらかじめ定めた条件を満たした場合に、契約上定められた保険金を支払う保険のこと。「アジア最後のフロンティア」として、世界的な注目を浴びているミャンマーは、GDPの約4割を農業が占めているが、近年の気候変動によって、干ばつや洪水などの自然災害が多発しており、農家に多大な被害をもたらしているという。損保ジャパン日本興亜は、気候変動に対する適応策として、ミャンマーの隣国であるタイの稲作農家向けに『天候インデックス保険』を2010年から提供。ミャンマーにおいては、2014年9月に両国大臣が出席する「日緬農林水産業・食品協力対話ハイレベル会合」で、同社『天候インデックス保険』が同国の農業分野に対して貢献できることを紹介し評価を得るなど、これまでミャンマー政府と連携しながら同商品の開発を進めてきたという。しかし、ミャンマーは気象観測のためのインフラと過去からの気象データが十分ではなく、『天候インデックス保険』の開発に大きな障害となっていた。そこで、損保ジャパン日本興亜は、衛星リモートセンシング技術(人工衛星に搭載した観測機器(センサ)を使い、離れた位置から地球表面等を観測する技術)について豊富な知見を有するRESTECとともに、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が提供する衛星全球降水マップ(GSMaP)(JAXAが提供する全球降水マップの名称。日米欧などの人工衛星データから1時間ごとに作成)等の人工衛星データを活用することで、ミャンマーにおいても、『天候インデックス保険』を共同開発することに至った。人工衛星から推定された雨量を活用した『天候インデックス保険』の開発は、日本初だという。○『天候インデックス保険』の概要保険対象者(被保険者):対象地域の農家対象作物:米、ゴマ対象地域:マグェ管区、ザガイン管区を含むミャンマーの中央乾燥地帯対象リスク:干ばつ(雨季の少雨リスク)補償内容:人工衛星から推定された雨量が事前に定めた値を下回った場合に、事前に定めた金額を保険金として支払う損保ジャパン日本興亜とRESTECは、このたびの対象リスクとなっている干ばつ以外にも、サイクロンや多雨のリスクを対象にした『天候インデックス保険』の開発に着手しており、今後もミャンマーにおける気候変動に適応する商品やサービスの開発を強化していくとしている。
2015年01月06日ドワンゴは11月28日、社内研究機関として、人工知能に関わる研究を行う「ドワンゴ人工知能研究所」を発足し、人工知能学会理事および副編集委員長である山川宏氏を所長として迎えると発表した。同研究所は、教育、エネルギー、環境、水資源、食糧、貧困、セキュリティなどに対して大きく貢献しうる、高度な人工知能を日本発で早期実現することを目的とし、同社の社風と情報発信力を活用しながら、全脳アーキテクチャや汎用人工知能に関わる研究を、産学官を含む様々な機関と連携し行っていくとしている。また、実現に向けた最速の道筋として、脳の神経科学的知見を参考にしながら、機械学習の組み合わせとしての脳全体の計算機能の再現を目指す、「全脳アーキテクチャ」という研究アプローチを軸として研究を進めていくとのこと。同社は、「この研究活動では、社会と共有できる価値の創造を目指してまいりますので、今後の研究成果については、随時発表の機会を持ち、積極的な外部配信を行ってまいります」とコメントしている。
2014年11月28日PTCジャパンは11月18日、東京大学大学院医学系研究科の研究グループが設計ソフトウェア「PTC Creo」を活用して完全置換型人工心臓の開発を行っていると発表した。東京大学では2003年よりPTC Creoの前身であるPro/ENGINEER設計ソリューションを活用しており、2012年にPTC Creoを導入。PTCのCADソリューション導入の背景として、次世代の完全置換型人工心臓の開発においては回転型非接触血液ポンプを使用するが、動圧軸受の安定性向上に注力することでデバイス全体の性能・効率・耐久性を高め、血流を改善するポンプの形状を目指す上で視覚的な情報共有が必要であったことが挙げられる。また、PTC Creoの3Dモデリング機能は、切削加工や数値流体解析を用いたシミュレーションの実施時にも大きな役割を担っており、2014年10月には、PTC Creoを活用して導圧軸受の安定性の大幅な向上と、溶血や血栓の問題のさらなる改善を実現した。なお、PTC Creoは、日常的な議論においても3Dモデルの断面図や動画により、視覚的にわかりやすい資料の作成と共有が可能になっている。
2014年11月18日大日本印刷(DNP)は11月12日、人とロボットのハイレベルなコミュニケーションを支援する「知能コミュニケーションプラットフォーム」の構築を開始し、第1弾として「音声AIナビゲーションシステム」と「対話型AIシステム」を開発したと発表した。同プラットフォームは、AI(人工知能)を使い、ロボットがイノベーションにつながる知的創造や、人の意図を察した対話の実現など、人とハイレベルなコミュニケーションがとれる知能を実現することを目指すというもの。音声認識や、発想などの知能処理機能をクラウド型で提供し、対話を重ねることで情報が蓄積され、知能レベルや感情を察する精度が向上していく。「音声AIナビゲーションシステム」は、展示会やイベント会場に設置したデジタルサイネージなどに来場者が話しかけることによって、来場者が希望するイベント関連情報などを的確に表示するというもの。会場案内、展示内容、出演者などの情報を動画や静止画、音声で提供する。「対話型AIシステム」は音声によるロボットとの対話を通じて、その言葉に関連する新たな言葉を大量のWebページのデータから自動学習するシステム。その学習結果を蓄積することによって、関連用語や関連情報、意外な発見や気付きにつながるアイデアを提供するという。同社は今後、人とロボットのコミュニケーションに必要な機能を開発するとともに、今回開発したシステムの利便性の向上をはかり、2015年までに「知能コミュニケーションプラットフォーム」の実用化を目指すとのこと。
2014年11月12日情報・システム研究機構 国立情報学研究所とNTTは10月30日、人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」において、人工知能「東ロボくん」が代々木ゼミナールの大学入試センター試験の模試に挑戦した結果、英語の成績が平均点を超えたと発表した。同プロジェクトは、センター試験や東京大学の2次試験の問題を解くことで、人間が実際に解く問題を人工知能がどこまで解けるのかを明らかにしようとするもの。具体的に、2016年度までに大学入試センター試験で高得点をマークすること、2021年度に東京大学入試を突破することを目標としている。この中で、英語問題は、自然言語処理、知識処理の統合的な問題を多く含み、一般常識も必要とするため、コンピュータは苦手としているという。NTTの研究所では、同プロジェクトに参画し、英語問題をベンチマークの1つとして用いることで、自然言語処理、知識処理の基礎研究およびその統合技術を高めていくことを目指している。同社チームが取り組んだ英語では大きく点数を伸ばし、95点(200点満点、昨年度52点)、受験者中の偏差値は50.5(昨年度41.0)だった。他教科のチームと共同による全体成績では、国公立大学4校6学部について、合格可能性が80%以上(いわゆるA判定)を得るレベルに到達した。今回、同社研究所で培われてきた言語モデル構築の技術を、英語問題の文法・語法・語彙問題および語句整序完成問題に適用することにより、文法・語法・語彙問題では6問(10問中)、語句整序完成問題では2問(3問中)の問題に正答することができたという。また、話者の意図推定技術や話者の感情を推定する技術を適用することで、会話文完成問題において、1問(3問中)に正答することができ、話者同士の議論内容のまとめを問う意見要旨把握問題では、2問(3問中)に正答することができたという。同社は今後、より広い範囲の問題に対応するための基礎研究の推進とその統合を進めていくとしている。
2014年10月31日ユナイテッドはこのたび、同社の提供するSSP(Supply Side Platform)「AdStir」が、AppierJapanの提供するDSP(Demand Side Platform)「Appier」とRTB(Real Time Bidding)接続したことを発表した。同接続により、「AdStir」経由で広告を配信するメディアは、国内外16ものDSPから入札を受けることとなり、入札競争の活性化と収益の向上が期待できる。また、「AdStir」経由で広告を出稿する広告主は、同SSPが保有する月間350億アドインプレッション(6月時点)を超えるメディアへのリーチが可能となり、よりユーザーに適した広告枠への配信と広告効果の向上が可能となるという。同社は今後、国内外のDSPとのRTB接続を進め、RTBプラットフォームとしての拡大を目指す方針だ。なお、AppierJapanの提供する「Appier」とは、人工知能(AI)とビッグデータのテクノロジーにより、ユーザー使用端末を自動的に感知し、各端末に最適なフォーマットで情報を発信する「クロスデバイスターゲティング」プラットフォーム。開発元となるAppierは、ハーバード大学やスタンフォード大学の人工知能研究所に所属するシステムエンジニアのほか、デジタルマーケターやデータサイエンティストで構成され、本社となる台湾や東京、サンフランシスコ、シンガポール、シドニーに拠点を持つ。
2014年10月23日人工知能を活用したアプリ収益化支援を行うメタップスは9月29日、同社の提供する「metaps(メタップス)」において、スマートフォンアプリストアの分析データを用いたアプリストア最適化(ASO)サービスの提供を開始した。同社の提供するmetapsとは、スマートフォンアプリの集客・分析・収益化をワンストップで支援する開発者向けプラットフォーム。人工知能によるデータ分析を基に、適切なユーザに適切な広告を配信することでアプリ収益の最大化をサポートする。9月29日時点において、同サービスを導入するアプリのダウンロードは、世界で12億を超え、約1億人にリーチできる規模となるという。メタップスは2013年、スマートフォンアプリストアの調査・分析を行う「AppDataBank」を買収し、同社の保有する過去3年分のアプリストアデータを分析。今回提供を開始するサービスでは、同分析を基に、顧客アプリのマーケット内における改善点を提案するという。
2014年09月29日(画像はイメージです。Tomomarusan)人工甘味料の歴史1950年代の砂糖不足の時代には、人々は甘みを得るため人工甘味料を使っていました。その頃使われていた、「チクロ」、「ズルチン」は発がん性が見つかり、使用できなくなりました。「サッカリン」は発がん性の有無について論争になりましたが、最終的には認可を受けました。その後毒性試験では問題のない、人工甘味料が作られて、世の中に広まりました。現在は甘みが不足している時代ではありませんが、カロリーを抑えるために砂糖の代用品としての需要が増えています。ワイツマン科学研究所の発表イスラエルのワイツマン科学研究所は人工甘味料は低カロリーであることが安全で使用価値があると思われているが、それを支持する科学的データは少なく議論の余地があることから、人工甘味料の研究を行いました。2014年9月17日にNatureに発表した文献で、ワイツマン科学研究所の研究者たちは、広く使われている人工甘味料は腸内細菌叢の組成と機能に影響を与えることで耐糖能異常を引き起こすことを示しました。人工甘味料による有害な代謝に与える影響は抗生物質によって抑えられることから、腸内細菌叢の変化によると推定しています。代謝病に結びつく可能性がある、腸内細菌叢の代謝経路を人工甘味料が影響を与えることと、天然甘味料が腸内毒素を発生させ耐糖能異常を引き起こすことを健常成人で確認しました。この研究結果より、天然甘味料の大量消費に関しては再検討が必要と警告しています。【参考】・Artificial sweeteners induce glucose intolerance by altering the gut microbiota.(人工甘味料は腸内細菌叢に影響を与えて耐糖能異常を引き起こす)Nature (2014) doi:10.1038/nature13793 Published online 17 September 2014
2014年09月26日日本ユニシスと大日本印刷(DNP)は、人間の知的創造活動をサポートすることを目的とした共同研究プロジェクトを開始したと発表した。第一弾として、集団でアイデアを出し合うブレーンストーミング形式の会議において、人工知能(AI:Artificial Intelligence)を活用して、アイデアの創出を支援するシステムを開発し、本年秋から実証実験を行うという。本プロジェクトは、日本ユニシスとDNPの協業の一つで、AIやテキスト情報から関連する言葉を抽出する言語処理技術、インタラクション技術など、両社のキーテクノロジーを融合させ、新規事業や新商品の開発といった知的創造活動を支援する新たなサービスを実現していくブレーンストーミングに代表される会議では、ある一定量にアイディアが達した段階で進行が停滞するケースが多く見られる。そこで本システムでは、ブレーンストーミング中に出された意見のキーワードや文章などを入力することによって、その言葉から連想される言葉や類似する言葉をヒントとして提示する。参加者は、会話をしながら、専用サイトの画面上に、付箋を使ってアイディアを書き出すようにアイデア(言葉)を記入していき、人工知能(AI)を利用したブレーンストーミング支援システムが、参加者の記入した言葉を認識、解釈して、連想される言葉や類似する言葉を提示する。類似する言葉は、日本ユニシスの研究成果として蓄積された86万件のデータベースを応用し、両社で開発した独自のアルゴリズムにより、連想語、類似語、反対語など、多様な観点でヒントを提示する会議で発想したアイデアは、ブレーンストーミングのテーマごとにサーバで保管し、関係者限定で共有することができるという。両者は、2014年秋から両社の社内会議で本システムを利用し、より高い効果を追究する研究開発を進めていく。また、知的創造ワークスタイルを目指す企業や官公庁、学校法人などを対象として、創造性を必要とする会議を、本システムを利用して開催するなどの実証実験を重ね、2015年初頭の製品化と販売を目指す。
2014年06月06日富士フイルムは4月7日、静岡県立静岡がんセンターと共同で開発した人工知能の技術を用いて、画像診断をサポートする類似症例検索システム「SYNAPSE Case Match」に、新たに肝臓がんの画像検索機能を加えたと発表した。同製品は、過去の症例データベースから、病変の画像の特徴が類似した症例を瞬時に検索し、似ている順に表示するシステムである。医師は、表示された画像やその診断結果を参考にして、CT画像の診断を行うことができる。富士フイルムは、2012年10月より肺がんを対象に同製品を展開してきたが、対象疾患を拡大して欲しいとの要望が多かった。そこで今回、類似症例検索の対象に肝臓がんを新たに追加した。肝臓がんは、がんの中でも罹患数、死亡数が多い疾患の1つで、肝臓がんの疑いがある患者には、造影剤を使用するCT検査が行われる。肝臓がんは早期発見が重要なため、画像診断医には、CT画像における腫瘤の濃染のパターンや形状などから、肝臓腫瘤を正確かつ迅速に診断することが求められる。今回の「SYNAPSE Case Match(Ver.2.4)」は、静岡がんセンターで蓄積された約1000の肺がんの症例データベースに加え、約300例の確定診断のついた肝臓腫瘤の症例データベースが搭載されている。さらに、導入施設ごとに自院の症例を追加登録して症例データをより充実させることができる。独自の画像解析技術を組み込んだ画像検索機能は、肝臓腫瘤の病変部の複雑かつ多様な画像を、濃染のパターンや形状などの特徴で分類して数値化し、医師が診断の際に留意する観点に基づいて画像の類似性を定量化している。また、画像診断医や臨床医が自院で診断した症例を登録し教育目的に使用できる「ティーチングファイル機能」の他、「電子医学書」などを標準搭載。充実した機能で幅広く医師をサポートする。加えて、同社の放射線読影レポーティングシステムと組み合わせて使うことで症例の管理、実症例を用いた学習への活用を効率的かつ効果的に行える機能を備えている。なお、同製品は、富士フイルムメディカルを通じて5月下旬より発売する。
2014年04月07日