最近急にお腹がぽっこりしてきたな〜と感じたら要注意!太っただけかと思いきや、実は婦人科系の病気だったというケースが意外と多いのだとか。症状がほとんど無く、気付かずに病気が進行してしまうことも。この記事では専門家の先生に、下腹が出る病気と実際にあった診察時のエピソードについてお話を聞きました。 答えてくれたのは……三鷹レディースクリニック院長天神尚子(てんじんひさこ)先生日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、1995年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。 お腹がポコッと膨れていたら要注意!「下腹部が膨れていても気にせずに過ごしていたところ、定期検診で卵巣腫瘍や子宮筋腫が発見されたというケースはよくあります。特に、経血量が多い、生理が長引く、ときどきお腹が痛くなる等の症状がある場合は要注意です。早い段階で見つかれば手術をせずに投薬治療で済む病気もあります。軽度の子宮内膜症などは薬や妊娠することで改善することが多いです。少しでもおかしいと思ったら産婦人科の医師に相談することをおすすめします」 中には無症状のケースもたとえば卵巣に血液が溜まって腫れる“チョコレートのう胞”という病気は、通常生理痛やお腹の痛みなどの症状がありますが、中には無症状で気付かない人もいます。そのまま放置して不妊の原因になったり、赤ちゃんの頭くらいの大きさまで腫大してしまった例もあるので、何も変わったことがなくても婦人科検診は欠かさないようにしましょう。また、その際には子宮がん検診だけではなく超音波検査も受けて、卵巣腫瘍や子宮筋腫の有無もみてもらいましょう」 病気かと思ったら妊娠だった!?「これは実際にあった話なのですが、『お腹が膨れて便秘で苦しい。婦人科系の病気でしょうか?』と診察に来た方が妊娠5カ月だったということがありました。その方は普段から生理不順だったため、まったく気がつかなかったそうです。『子どもが欲しかったので良かったです』と喜んで帰られましたが、その逆で望んでいないのに妊娠してしまっていたというケースもあります。生理が不順ということは、いつ排卵しているか分からない=いつ妊娠するか分からないということなので、特に気をつけていただきたいですね。『まさか私に限って』とみんな思ってしまうので」 以上、お腹がぼっこり膨れている時の病気についてのお話でした。人によっては無症状で気付かないこともあるというのが怖いですね。また、まさかの妊娠5カ月というのもびっくり。病気も妊娠も、自分がいつそうなってもおかしくない身近な話です。理由はなくても定期的に婦人科を受診することが大事ですね。 監修者:医師 三鷹レディースクリニック院長 天神尚子 先生日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。
2020年08月29日「みなさん、自分の今日のうんちの色がどんな色だったか確認しましたか?じつはうんちの色は体のコンディションを測るバロメーターでもあるのです」こう話すのは、排便記録アプリ「ウンログ」アンバサダーで、「うんち栄養士」の名称で活動する梅原しおりさん。日ごろトイレではサッと流してしまっている人も多いうんち。それが体調の指針になるとは、どういうことなのだろう。「うんちは、口から入った飲食物が、食道、胃、小腸、大腸という長いトンネルのなかで、体内から分泌される唾液や胃液、消化酵素などによって消化吸収されたのち、おしりから出てくる残存物。水分と食べカス、そして腸内細菌が主な成分です」(梅原さん)その過程で、うんちの色に重要な関わりをもつのが、胆のうから分泌される胆汁に含まれる黄色のビリルビンだ。これが腸内で正常に生成されていると、うんちは黄色みを帯びた茶色になるという。梅原さんによれば、うんちをよく観察すると、主に7色に分類できるそう。その色でわかる病気のサインは次のとおり。【黄褐色】疑われる症状など:いちばん健康的な色。原因および病気チェックのポイント:食事の習慣や腸内環境のバランスが整っている可能性が高く、腸のコンディションも正常で、理想的なうんちです。【黄色】疑われる症状など:脂肪の消化吸収不良、下剤の服用。原因および病気チェックのポイント:食べすぎや飲みすぎなどで、脂肪の消化吸収がうまく行われず、下痢状の脂肪便となると、黄色になることがあります(白っぽくなる場合もある)。また下剤を服用したときも黄色くなる可能性があります。【茶~こげ茶色】疑われる症状など:便秘、脂っこいものや肉類の食べすぎ。原因および病気チェックのポイント:脂っこいものや肉類の食べすぎで、腸内環境のバランスが乱れてしまっている可能性あり。食事のバランスに注意。また便秘の場合、うんちがこげ茶(濃褐色)になることがあります。【赤~暗赤色】疑われる症状など:痔など肛門疾患、大腸がん、潰瘍性大腸炎。原因および病気チェックのポイント:いわゆる血便。直腸や肛門からの出血が混じると鮮血色、大腸の奥(盲腸や結腸)から出血すると暗赤色の便となります。肛門の疾患だけでなく、クローン病など炎症性腸疾患のほか、カンピロバクター、アメーバ赤痢などの感染症の可能性もあります。【黒色】疑われる症状など:食道、胃、十二指腸など上部消化管疾患、黒い食品や、鉄分を含むサプリメントの取りすぎ。原因および病気チェックのポイント:食道や胃、十二指腸などから出血していると、血液が酸化することでうんちが黒くなっていることがあり要注意。ただし、イカ墨やヒジキなど黒色の食品を食べた影響や、体内に吸収されなかった鉄分が酸化して便が黒くなることもあります。【白色】疑われる症状など:肝臓・胆のう系の異常。原因および病気チェックのポイント:うんちが白くなるのは、胆汁の分泌不足が原因です。胆汁をつくる肝臓、または胆汁をためておく胆のう系に異常がある可能性があります。【緑~緑黒色】疑われる症状など:サルモネラ食中毒、鉄分の取りすぎ、緑色の野菜の取りすぎ、胃腸薬の服用。原因および病気チェックのポイント:サルモネラ食中毒のときに、うんちが緑黒色に変色する可能性があります。このほか、緑色の色素を含む食物の取りすぎや、銅クロロフィリンナトリウム配合の胃腸薬を服用すると緑色になることがあります。また体内に吸収されなかった鉄分がほかの食べ物と反応したりして、便が緑黒色になることもあります。医師で東京家政大学名誉教授の中村信也先生は、次のように警鐘を鳴らす。「最近、便が白くておかしいという患者さんを診察したところ、胆管にがんができていたことがありました。がんで胆管が詰まり胆汁が出なくなったため、便が白くなっていたのです」うんちが極端な色をしていて気になるときは、病院で診てもらうことを中村先生は推奨する。「自分の便の色が特に赤、黒、白の場合は、自己判断せず、内科で便の検査を受けましょう。便の色から病気がわかり、命が助かった人はたくさんいます」(中村先生)ただ、最新式の洗浄機能があるトイレや、色のついた液体洗浄剤を使っている場合は、パッと見でうんちの色が把握しにくいこともある。確実にチェックするにはどうすればいいのかーー。「シャワー機能でおしりを洗浄する前にトイレットペーパーでおしりを拭き、そこで観察するのがいちばん確実です」(前出・梅原さん)じつは、梅原さんが「うんち栄養士」として活動するきっかけのひとつは、自身が栄養士になってから、祖母を胃がんで亡くしたことだったという。「私がうんちを毎日しっかり見るように祖母に話していたら、うんちの色から、体の異変を発見できたかもしれません。だから、少しでも多くの人にうんちを毎日観察してほしいのです」(梅原さん)「女性自身」2020年9月1日 掲載
2020年08月20日トイレで用を足したら、サッと流してしまう前に、ちょっと自分の便をチェックしてみよう。特徴的な色が気になるようであれば、それは体調の異常かもしれないーー。「みなさん、自分の今日のうんちの色がどんな色だったか確認しましたか?じつはうんちの色は体のコンディションを測るバロメーターでもあるのです」こう話すのは、排便記録アプリ「ウンログ」アンバサダーで、「うんち栄養士」の名称で活動する梅原しおりさん。日ごろトイレではサッと流してしまっている人も多いうんち。それが体調の指針になるとは、どういうことなのだろう。「うんちは、口から入った飲食物が、食道、胃、小腸、大腸という長いトンネルのなかで、体内から分泌される唾液や胃液、消化酵素などによって消化吸収されたのち、おしりから出てくる残存物。水分と食べカス、そして腸内細菌が主な成分です」(梅原さん・以下同)その過程で、うんちの色に重要な関わりをもつのが、胆のうから分泌される胆汁に含まれる黄色のビリルビンだ。これが腸内で正常に生成されていると、うんちは黄色みを帯びた茶色になるという。梅原さんによれば、うんちをよく観察すると、主に「黄褐色」「黄色」「茶~こげ茶色」「赤~暗赤色」「黒色」「白色」「緑~緑黒色」の7色に分類できるそう。「消化吸収が順調に行われ、腸内環境のバランスが整っているときは、黄褐色になる可能性が高いため、これが健康的なうんちの色とされています」ところが、肉類の食べすぎなど偏った食事をしていると、腸内環境のバランスが乱れ、こげ茶色のうんちが出やすくなるのだとか。「こげ茶色のうんちが続いたら、食物繊維を多く取ったり、ヨーグルトを意識的に取るなどしてみることをおすすめします」また下剤の服用によって、うんちが黄色くなることも。このように生活習慣が反映されやすいうんちの色は、それがさまざまな病気のサインとなることもあるという。「便秘のときにもこげ茶色が多いもの。逆に脂肪の消化吸収が悪いと下痢状の黄色(脂肪便)になります。ほうれん草やブロッコリーなど緑色の野菜をたくさん食べると緑~緑黒色になることがありますが、これとは別に特定の胃腸薬の服用でなることも。またサルモネラ菌による食中毒のときも緑黒色になる可能性があります」そして、特に注意したいのが赤、黒、白のうんちだという。「赤いうんち、いわゆる血便は痔だと考える人も多いですが、大腸がんや潰瘍性大腸炎なども疑われます。また黒くベタッとした便は、胃や十二指腸などの消化器疾患で出血した血液が酸化して黒いうんちになっている可能性も考えられます。白い場合は胆汁の分泌不足が原因です。胆管や胆のう、もしくは肝臓の異常が疑われます」うんちの色は、転ばぬ先のつえ。ぜひあなたも、うんちの色を確認してみよう。「女性自身」2020年9月1日 掲載
2020年08月20日わが子を奪った「大血管転位症」「新生児肺高血圧症」という病気。妊婦健診では何も指摘されずに過ごしたマタニティ生活。楽しみにしていた未来から一転、過酷な現実と向き合うことになりました。今回は、実際にわが子が受けた治療やその後のできごとをお話ししたいと思います。出産直後に知ったわが子の病気私たちにとって初めての子どもでもあり、両親にとっては初孫。最初に通院していたクリニック・総合病院・里帰り先のクリニックと3つの病院に通院し、それぞれ妊婦健診では「元気に育っている」と言われていました。さらに総合病院で実施していただいたスクリーニング検査では「異常なし」という結果だったのです。「赤ちゃんは元気に育っています。心臓も丈夫」という言葉に安心しきっていたのに、出産直後に知ったわが子の病気。2,000人に1人と言われる「大血管転位症」という大変な疾患でした。 「大血管転位症」とは、肺動脈と大動脈が入れ替わることで弊害が起きてしまう心疾患。生後2週間以内に早期の手術が必要とすることが多いそうですが、わが子は「新生児肺高血圧症」を合併していて手術が困難だったため、第一に肺高血圧症の治療に取り組むことになりました。 心の準備をしていなかった私には、なかなか受けとめることができませんでした……。 「生存率は5%」NICUに行くと、口に呼吸器・胸にモニター・両腕には点滴がつながれ、薬で眠らされているわが子がいました。想像よりも残酷でした。でもやっぱりわが子はかわいい。たくさん声をかけてあげました。 「新生児肺高血圧症」を合併している。このままだと生存率5%……。 主治医との面談で、別の病気の告知があり、次から次へ残酷な言葉を浴びました。それでもその5%を信じて治療を続け、私は毎日わが子に母乳を届け、付き添っていました。 最後まで頑張ったわが子生後8日目。「呼吸状態が安定している。このまま行けば心臓の手術に踏み込める」と主治医から言われました。心臓に負担をかけている薬の量を少しずつ減らし、状態を維持できているように思えていました。 しかし生後13日目の昼、急変したのです。小さな心臓はもう限界でした。先生方が懸命に心肺蘇生をしてくれましたが、心拍がどんどん落ちて……。私は少しでも心臓が動いているうちに、「できなかった抱っこをしてあげたい」と先生に伝え、再度蘇生をお願いしました。生後13日目にやっとできた、初めての抱っこ。「ありがとう」「ごめんね」の気持ちを全部伝えました。 そして赤ちゃんは待っていてくれたかのように、家族が集まったあと、見守られながら永眠したのです。 わが子の死わが子を看取ったあと、病院で沐浴をしました。悲しいはずなのに自然とほほ笑んでいました。点滴・呼吸器を外したわが子と一緒に自宅へ帰宅し、1日一緒に過ごしました。 写真をたくさん撮り、手足の型をとったり……わが子が存在した証を作ったのです。息をしていないはずなのに、生きているかのようなこの時間が一番幸せだったかもしれません。 泣いてばかりでしたが、葬儀の日、最後は笑顔で見送りました。しかし帰宅後、遺骨となったわが子を前にして、「もう会えないんだ」と思うと、葛藤が急に襲ってきました。そんなつらい時期を助けてくれたのが家族でした。家族はいつも通り明るくふるまってくれてましたが、きっと私のために我慢してくれていたのでしょう。次第に「ずっと泣いていたら、赤ちゃんだって悲しいはず……」と思えるようになり、私も自然と笑顔が増え、少しずつわが子の死を受けとめることできました。 今回なぜわが子に心臓病があったのか、原因はわかりません。手術を生後2週間以内にしないといけないタイムリミットが迫り、すごく過酷な日々でした。しかし、わが子と一緒に過ごせた時間は、かけがえのない大切な時間となりました。 NICUに数日通い続けるなかで見た、周りの赤ちゃんの死や、一方で回復に向かって頑張っている姿を見て、この世に生まれることがどれだけすごいことなのか思い知らされました。出産は本当に奇跡です。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO 著者:大島れい第1子は先天性心疾患により天国へ。現在第2子妊娠中。看護師として4年勤務。自身の経験を中心に執筆している。
2020年08月18日妊娠判明と同時に起こった不調の1つに、強い腹痛がありました。医師からは「卵巣が腫れていますが、経過観察で問題ありません。妊娠初期ということもあって痛み止めの薬も処方できません。大変ですが、耐えてください」とのコメント。つわりと相まってつらかった妊娠初期の体験です。 妊娠判明、そしてつわり私が妊娠に気が付いたきっかけは、強い倦怠感でした。少し動くだけで立っていられないほど疲れてしまい、これはおかしいぞと思ったことを覚えています。月経も少し遅れていたので妊娠検査薬を使うと、しっかり反応が。入籍から半年、そろそろ子どもが欲しいねと夫と話していたころだったのでとてもうれしかったです。妊娠判明からほぼ同時期につわりの諸症状が起こり始めましたが、つらいものの耐えられないほどではありませんでした。「妊娠は病気じゃない」の意味つわりも吐き気やめまいなどでつらかったものの、デスクワークの仕事ができないというほどではありませんでした。でも、腹痛はまっすぐに歩けなくなるほどの痛み。椅子に座っていることもできず、仕事を早退したり、休んでしまう日が続きました。もちろん家事などまったくできません。体調の悪さからメンタルも弱っていき、次第に自分がダメな人間だと感じるようになっていきました。しかしそのとき、職場の上司から掛けてもらった一言に救われました。 「妊娠は病気ではないというのは、医師や他人が治すことができない、あなたが安静にするしかないということ。仕事も家事もしなくていい。つらいときは休みなさい。申し訳ないと思わなくていい」 上司から掛けてもらった言葉と理解ある同僚に助けられ、早退と欠勤を繰り返しながらもどうにか妊娠初期を乗り越えました。妊娠13週を過ぎたころ、つわりも腹痛も次第に治まっていきました。 それからも妊娠期間中、しばしばマイナートラブルに見舞われることがありました。そのたびに「妊娠は病気じゃないから、私が私とおなかの赤ちゃんを第一に考えた行動をしよう」と心がけ、無理のない妊娠生活を送ることができました。腹痛はつらかったですが、何かと無理しがちの私にとっては必要な経験だったと思えました。 原案/かねこゆかり作画/やましたともこ
2020年08月12日赤ちゃんの様子を離れたところから見守ることができる『ベビーモニター』。忙しいお母さんやお父さんにとっては便利なアイテムです。エミリー・ケイシーさんも息子のアッティくんのベッドにベビーモニターを付けています。ある夜、眠っていたエミリーさんはアッティくんのベビーモニターが『数百回の動きを察知』というアラートで起こされてしまったのだそう。そしてモニターの録画を再生してみたところ…その原因はすぐに分かりました。I got woken up by a few hundred motion detected notifications from Atti’s baby monitor. I knew straight away one of the...Posted by Emily May Casey on Wednesday, December 18, 2019猫がアッティくんのベッドに侵入して全力で遊んでいる!ベッドの上に付いているメリー(赤ちゃん用のおもちゃ)と戯れているのは愛猫のウィルバー。そばで眠っているアッティくんのことなどお構いなしで、夢中でじゃれています。さらにメリーの楽しさにハマったウィルバーは数日後、仲間の猫を連れて再びアッティくんのベッドに侵入!Posted by Emily May Casey on Monday, December 23, 2019この動画を見た人たちは大笑いしています。・ははは!かわいすぎる!・お腹の皮がよじれるほどおかしい!・ウィルバーはアッティのためにおもちゃのチェックをしていたんだろう。そんな自由すぎる猫たちの振る舞いに対して、エミリーさんはまったく怒っていないのだそう。「猫たちはアッティのおもちゃを自分のものだと思っちゃったみたい」と、温かく見守っています。Posted by Emily May Casey on Wednesday, January 18, 2017Posted by Emily May Casey on Wednesday, January 18, 2017猫たちはメリーだけでなくほかのアッティくんのおもちゃにも興味しんしんで、遊ぼうとするのだとか。そんなマイペースな猫たちと一緒に遊びながら、アッティくんはすくすくと成長していくことでしょうね![文・構成/grape編集部]
2020年08月12日ブラジル・サンパウロで1匹のメス犬が捨てられているのを、通りがかりの人が発見しました。その犬が誰かに「捨てられた」と分かった理由は…犬が文字通り、ゴミ箱の中に入れられていたからです。"As pessoas que estão tentando fazer desse mundo pior, não estão tirando um dia de folga. Como posso eu?"Sobre o caso...Posted by Palhinha Rodrigo on Saturday, July 18, 2020保護に協力したPalhinha Rodrigoさんは、犬をゴミ箱から助け出した後すぐに動物病院へ連れて行きました。犬は診察の結果、胃に大きな腫瘍と潰瘍があることが分かりました。また乳腺にも複数の小さな腫瘍が見つかったといいます。Posted by Palhinha Rodrigo on Tuesday, July 21, 2020Florzinhaが見つかった時の動画が拡散したことで、彼女を捨てた人に対する怒りの声が上がっています。しかしPalhinhaさんは、人々にこう呼びかけています。愛は憎しみより強い。Florzinhaにこんな仕打ちをした人物を責めることにエネルギーを使うのはやめて、Florzinhaの回復を祈り、愛とポジティブなエネルギーを彼女に送ってあげて。Palhinha Rodrigoーより引用(和訳)Posted by Palhinha Rodrigo on Tuesday, July 21, 2020Florzinhaは日に日に元気を取り戻しているそうです。保護された時はあんなに悲しそうだった表情も今ではこんなに幸せそうに見えます。Palhinhaさんは彼女の病気が治ったら里親を探すということです。どのような理由があっても命ある動物をゴミ箱に捨てるというのは許されることではありません。病気を抱えているうえ、ゴミ箱に入れられたFlorzinhaがどんな気持ちだったのか…想像すると胸が締め付けられます。Florzinhaが早く全快して、一生愛し続けてくれる優しい里親と暮らせる日が来ることを願わずにいられません。[文・構成/grape編集部]
2020年08月05日いつかは子どもを産みたい――。そう思っている一方で「私って、妊娠できる体なのかな…」と不安を抱えている女性は少なくないようです。彼女たちが自分の生殖機能に不安を持つ理由は? 不安解消のためにしていたこととは? ※調査概要調査対象:株式会社ベビーカレンダーが企画・運営している「ファーストプレゼント」「おぎゃー写真館」のサービスを利用された方調査期間:2020年7月4日~2020年7月8日調査件数:3,687件(有効回答数) 不安を抱えていた女子は、なんと6割以上! アンケートで「不安だった」「少し不安だった」と答えた女性は、合計で63%。半数をゆうに超える女性たちが、自分の生殖機能について、不安を持っていたことがわかります。 なぜ自分の生殖機能について、不安を持っていたの?なぜ、自分が妊娠できるのかについて不安を思うのか、その理由を聞いてました。すると、婦人科系の疾患などのほかにも、「生理について気になる症状があるため」と答えた人がとても多くいました。 その1)生理痛が重い ●座っていられないほど生理痛がひどく、足がしびれたりしていたため ●生理痛がひどく、受診して問題がないとは言われていたが、信じられなかったから ●生理が重くて血の塊がよく出たので、何らかの疾患があるのではないかと考えていたから ●経血が大量で生理痛もひどくて、婦人科系に異常があるのではと心配だった ●痛みで気絶するほど生理痛が重かったため、子宮や卵巣に異常があるのではないかと心配だった その2)生理周期がバラバラ ●生理周期がばらばら、生理痛もひどくで漢方を処方されていたから ●生理不順で、基礎体温のグラフがガタガタだから ●周期がバラバラになることがたまにあった。生理痛がひどいときもあったので、子宮に何か異常があるのかと思っていたから ●生理周期がいつも遅れるし、生理痛もひどいし、おりものも多い。そして、婦人科系についてちゃんと調べたことがないから ●生理周期がストレスからか、来たり来なかったりの時期があり、排卵日が読めないことがあったから ●生理が不順で貧血がひどかったため、妊娠は難しいと思っていたから その3)婦人科系疾患を経験している ●子宮筋腫の手術歴があり、さらに新たな筋腫ができたから ●多嚢胞生卵巣の疑いがあったことと、生理不順だっから ●過去に卵巣嚢腫で手術歴があり、その後も定期的に生理はくるけどかなり重いから ●子宮筋腫が若い頃からあり、早く妊娠した方がいいと医者から言われていたから その4)基礎体温がバラバラ ●生理不順で基礎体温のグラフがガタガタだから ●基礎体温がずっと低めだから ●生理不順がひどく、基礎体温もつけられないほどだったから ●基礎体温の変動がよくわからなかったから その5)生理が止まったことがある ●痩せすぎて生理が止まったことがあるから ●過去2度ほど、それぞれ1年間くらい生理が止まったことがあり、病院でこれ以上止まると産めなくなるかもよと言われたから ●生理が止まった時期があり、ホルモンバランスが乱れている等あったので不安があったから ●学生時代の過度なストレスとダイエットで生理が3年くらい止まったことがあったから その6)生理の経血量・期間に不安がある ●量が多かったり、少なかったりするから ●生理時の出血量が少なかったから。人と比べられないため、検索したりした ●生理は順調にくるものの、量が少ないので、排卵していないのではないか?と不安だった ●周りの人は1週間くらい生理が続くみたいだか、私は3日で終わるときもあったので ●生理痛が重く、経血の量が正常なのか分からないから その7)排卵しているかどうかがわからない ●生理不順で排卵もしてるかどうかわからなかったから ●生理が順調でも排卵してない場合もあると聞いたから ●排卵できているかどうかは見えないから ●ずっと生理不順だったので排卵のタイミングがわからなかったから ●長年ピルを飲んでいたので、ちゃんと排卵しているか心配だったから その8)そのほかの理由 ●母が不妊体質だったので、自分もそうではないかと心配だったから ●母親が流産した話を聞いていたので漠然とした不安があったから ●冷え性なので着床しづらいのでは?と思ったから ●生理の日は薬なしでは布団から出られないほどの冷え性だったから ●周囲で不妊に悩む人がたくさんいたから ●友人の不妊に関する話を聞いていたため、自分ももしかしたら妊娠しにくいかも、と覚悟していたから ●年齢を重ねるにつれて、経血量が少なくなってきたから ●年齢が高齢出産に近くなっているから 「妊娠できるかな…」不安を解消するためにしたことは生理症状や婦人科系疾患、排卵の有無など、将来の妊娠・出産に不安を持っている人たちの不安はさまざま。その不安解消のために、どんなことをしていたのでしょうか? その1)受診せずにできること ●体質改善を目指し、腹巻きを巻いたり、ルイボスティやマカを摂取した ●基礎体温を付け、正しい生活リズムを意識した ●生理周期を管理するアプリを使用した ●きちんと生理日の始まりと終わりを記録して周期、排卵日をわかるようにした ●体を冷やさないように常温のものを飲んだり、室内でも必ず靴下を履いていた ●お風呂にじっくりつかるようにした ●冷え症なので、なるべく体温を上げるようにした。 ●仕事柄冷えるので、温活に力をいれた ●食生活、ストレスフリーの生活を心がけるよう努力した。 ●無理なダイエットなどをしないようにした ●適度な運動を行い、魚を多めに食べるようにした ●スポーツジムに通って体力向上を目指した。食生活を整えるようにした。 ●鉄分のある食べ物を食べた ●布ナプキンやオーガニックナプキンを使うようにした●しっかり睡眠時間をとるようにした その2)受診してできること ●受診して、排卵がきちんと行われているのか診てもらった ●婦人科へ定期的に通うようにしている ●子宮がん健診で婦人科に受診し、月経困難症の治療も含めてピルを服用した ●結婚してすぐに不妊専門のクリニックを受診した ●自分の体に異常がないかとりあえず、子宮頸がんの検査に行った ●受診して漢方を処方してもらった ●将来的に子どもが欲しかったので、受診して数年間ピルや漢方で治療した ●20歳になったらしっかり検査をしようと思っていたので、病院を受診した 上記のほかに、「特に何もしなかった」という人もかなり多く、その中には「なかなか産婦人科に行く勇気がなく、何もできなかった」という人もいました。 妊娠・出産ができるかどうかの不安の解消のためだけでなく、「自分の体のことをきちんと知っておく」というのはとても大切なこと。生活リズムを整えたり、冷えない生活を送る、生理日予測アプリで自分の生理周期を管理するなど、簡単にできることから、自分の体を見つめ直す機会を持つといいですよね。そして、気になる症状が明確な場合は、婦人科を受診してみることも、心と体の健康を保つことにつながるでしょう。
2020年07月21日優しい飼い主さんと暮らす2匹の犬、8歳のローマンと6歳のスパンキー。2匹は初めて会った瞬間からすぐに仲よくなり、今では本物の兄弟のようにいつも一緒に過ごしています。 この投稿をInstagramで見る @roman_spankyがシェアした投稿 - 2014年 5月月11日午後12時53分PDT海外メディア『Bored Panda』によると、飼い主さんはある日、ローマンの耳が腫れているのに気が付いたのだそう。動物病院で診てもらったところ、耳に血腫ができていて手術が必要だということが分かったのです。 この投稿をInstagramで見る @roman_spankyがシェアした投稿 - 2019年12月月27日午前7時29分PST手術が2週間先まで予約できなかったため、その間に耳の腫れが悪化してしまい、ローマンはだんだんと元気がなくなってきたのだとか。またスパンキーはそんなローマンを見て、とても心配するようになったのだそう。そして手術の5日前、ローマンの体調を心配した飼い主さんは室内に監視カメラを付けて、自分が不在の間も犬たちの様子を確認することにします。すると…カメラに信じられない光景が映っていたのです。 この投稿をInstagramで見る @roman_spankyがシェアした投稿 - 2020年 6月月28日午前6時32分PDTカーペットの上に横になっているローマン。するとスパンキーがベッドを引きずって彼のそばに持ってきてあげたのです。それから2匹はぴったりと寄り添って眠っていました。感動した飼い主さんの姉妹が動画をSNSに投稿するとたちまち拡散され、多くのコメントが寄せられています。・なんて優しい子。涙が出たわ。・彼らはこの星でもっとも賢くて愛情深い生き物だ。・兄弟愛だね。普段から2匹は遊ぶ時も眠る時もいつでもそばにいるのだそう。きっとスパンキーはローマンの具合がよくないことに気付き、少しでも助けてあげたいと思っているのでしょう。 この投稿をInstagramで見る @roman_spankyがシェアした投稿 - 2017年 2月月5日午後5時43分PST『Bored Panda』によるとローマンの耳の手術は無事に終わり、術後の経過も良好だとのこと。今では耳の不快感がなくなり、すっかり元気を取り戻したそうです。よかったですね。ローマンの手術の後も、スパンキーはずっと彼のそばに寄り添っていたといいます。体が健康でない時は心も弱くなってしまうものです。そんな時に優しい弟犬のサポートは、ローマンにたくさんの癒しとエネルギーを与えてくれたことでしょう。[文・構成/grape編集部]
2020年07月13日2016年のある日、動物病院にブリーダーが1匹の子猫を連れてきました。美しいブリティッシュ・ショートヘアのその子猫を「安楽死させたい」という理由でした。なぜならその子猫が重度の脊椎側彎症(せきついそくわんしょう)を患っていたからです。 この投稿をInstagramで見る Pitoe The Cat(@pitoethecat)がシェアした投稿 - 2020年 5月月21日午前8時12分PDTこの病気は背骨が側方に曲がっているため、体の横幅が広くなるといいます。海外メディア『The Dodo』によると、家族が経営するこの病院で働いていたマリーさんと彼女の母親は子猫を見て、「激しい運動ができなくても、この子はいい生活が送れるのではないだろうか」と思ったのだそう。そして彼女はブリーダーの了承を得て、子猫を自分が引き取ることにしました。 この投稿をInstagramで見る Pitoe The Cat(@pitoethecat)がシェアした投稿 - 2020年 6月月14日午後1時57分PDT実はマリーさんの祖父母がずっと猫を飼いたがっていたのだそう。ただアパート暮らしのため、活動的な猫だと安全に飼えない懸念があり、大人しい猫を探していたのだとか。この子猫はまさに彼女の祖父母にとって理想的な猫だったのです。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る Pitoe The Cat(@pitoethecat)がシェアした投稿 - 2020年 5月月21日午前8時09分PDT子猫は『ピトー』と名付けられ、検査の結果、脊椎側彎症があっても痛みを感じることはなく、普通に生活できることが分かりました。またピトーの後ろ脚に機能障害があるということですが、ジャンプができないだけで歩くのに支障はないといいます。 この投稿をInstagramで見る Pitoe The Cat(@pitoethecat)がシェアした投稿 - 2020年 6月月10日午後5時53分PDT この投稿をInstagramで見る Pitoe The Cat(@pitoethecat)がシェアした投稿 - 2020年 6月月29日午後2時07分PDT この投稿をInstagramで見る Pitoe The Cat(@pitoethecat)がシェアした投稿 - 2020年 6月月30日午前10時04分PDTコロンと丸い体型と独特の表情が、まるでアニメのキャラクターのよう!2020年5月にマリーさんがピトーのInstagramアカウントを開設すると、たちまち人気者になりました。・この子はパーフェクトよ!・かわいすぎる天使だ。・もっとピトーの写真が見たい! この投稿をInstagramで見る Pitoe The Cat(@pitoethecat)がシェアした投稿 - 2020年 7月月4日午前9時26分PDT現在もピトーはマリーさんの祖父母の家で元気に暮らしているそうです。一度は安楽死させられそうになりながら、今ではその愛らしさで多くの人を癒しているピトー。優しい家族に巡り合えて本当によかったですね![文・構成/grape編集部]
2020年07月08日生理と同様に、なかなか人に言えない“おりもの”の悩み。女性同士でもあまり話題に出さないため、病気のサインが出ていたとても気がつかない場合が多いそうです。そこで、おりものの悩みや疑問について、専門家の先生にパターン別に回答してもらいました。もしかしたら意外な病気が発覚するかも?当てはまるものがあったら要注意です! 答えてくれたのは……三鷹レディースクリニック院長天神尚子(てんじんひさこ)先生日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、1995年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。 Q.性行為の後、おりものが臭います。A.「おりものというのは子宮の中や膣からの分泌物で、そこに精液が混ざったり、汗や皮脂が混ざると臭うことがあります。一時的なものであれば問題ありませんが、それがずっと続くようだと細菌性の膣炎を起こしている可能性があるので受診した方が良いです。あと、よく言われるのは高タンパクや高脂肪の食品を食べ過ぎると体臭が強くなるのと同じように、おりものの臭いもきつくなるようです。多少臭いがするのは当たり前ですが、あまりにひどいようなら異常と言えるでしょう」 Q.おりものの量が多い気がします。A.「おりものの量というのは時期によって差があって、排卵期や生理の前後は多くなります。あとは感染を起こしている時などに自浄作用が働いて一時的に多くなることがあります。おりものの色は大体無色透明か白〜薄いクリーム色というのが普通ですが、黄緑っぽい色になったり、嫌な臭いがした時は感染を起こして膣炎になっている可能性が高いです。 人と比べられないので分かりにくいですが、いつもおりものシートを付けていないと下着を通るくらい汚れるようであれば、量が多過ぎるので受診が必要です」 Q.おりものの量が極端に少ない気がします。A.「おりものの量が少ない=炎症が起きていないということなので、生理も順調に来ているようであれば問題ないと思います。ただ、これに月経不順が伴うようであれば、ホルモンが十分に出ていない可能性があるので受診した方が良いと思います」 Q.血が混ざったような茶色いおりものが出ます。A.「もし妊娠中にそういったおりものが出るようであれば、切迫流早産のサインなのですぐに病院に行かなければなりません。妊娠していない場合は不正出血の可能性があります。排卵期に出血することもあるので、それが一概に悪いものとは言えませんが、やっぱり一番怖いのは子宮がんですよね。 あとはクラミジア頸管炎といって、クラミジアに感染しているケースも考えられます。その他にも子宮筋腫や子宮頸管ポリープ、子宮膣部びらん(膣が爛れてしまう病気)など、さまざまな婦人科系の病気が考えられますので、一度受診しておきましょう」 Q.チーズやヨーグルトのような固形のおりものが出ます。A.「かゆみが伴っていたらカンジダ膣炎になっている可能性が高いので、この状態が続くようであれば受診した方が良いと思います」 人に言えないおりものの悩みを持っている人は、実は結構多いのではないでしょうか。おりものの状態からも様々な病気の可能性を知ることが出来るので、普段から臭いや色を観察しておくと良いですね。また、感染や炎症を起こさないためにも、おりものシートはまめに替えて清潔に保つことが大事です。それでも自分では気付かない場合があるので、少しでも気になることがあったらすぐに受診しましょう。 監修者:医師 三鷹レディースクリニック院長 天神尚子 先生日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。
2020年06月23日妊娠・出産は奇跡というけれど、赤ちゃんに病気や障害がある可能性は誰にでもあります。毎回の妊婦健診でおこなう超音波検査。あの白黒のエコーで、実はわかる病気があるんです。もし赤ちゃんがおなかの中にいる間に病気がわかったら……。私の妊娠・出産体験談をご紹介します。 妊娠7カ月、赤ちゃんの心臓病が見つかった毎回、妊婦健診でおこなう超音波検査。最近では、4D画像も見ることができて、ママにとっても赤ちゃんが見られるうれしい時間でもあります。このエコー、先生が見ているのは胎児の推定体重や性別だけではありません。白黒の映像の中でも見ることのできる内臓や血管があり、異常がないか先生は見ているのだそうです。 私は妊娠7カ月のころ、赤ちゃんの心臓病が見つかりました。エコーではっきりと、心臓の中の形が見えたことを覚えています。 おなかの中で赤ちゃんの病気が見つかること先生は私に、「おなかの中で赤ちゃんの病気が見つかることはとてもラッキーなことだ」と言いました。ママの心の準備もできますが、何よりも赤ちゃんにとって最善の出産方法を選ぶことができるからだそうです。 赤ちゃんに病気が見つかった場合、大きな総合病院に転院することが多いかとは思いますが、帝王切開になるのか、普通分娩になるのか、出産時の新生児科・小児科医との連携やNICUの準備など、エコーで見ることのできる情報を集めて先生方が最善策を考えてくれました。 調べすぎない。でも仲間を見つけたいこの経験を通して私は、ママにとって大切なのはひとりで受け止めないこと、調べすぎないことだと感じました。今はネットで何でも調べられる時代。でも、その情報が正しいのか、わが子の症状に当てはまるのかは自分では判断できません。 私自身、心配な話ばかり見てしまい、それだけで必要以上につらくなってしまいました。一方よかったと思うのは、同じ病気の子どもを持つ仲間を見つけること。同じ境遇の人とコミュニケーションをとると、とても心強かったです。 病気や障害を受け止めることはとても難しいことですが、おなかの赤ちゃんが出産前に教えてくれたんだと、私は感じました。正しい情報を自分で理解し、専門家に相談しながら、できる限りの準備ができるといいなと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:山本かやの二児の母。ウエディング業界から飲食業に転身後、妊娠を機に退職。現在は専業主婦。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。趣味はガーデニングと家庭菜園。
2020年05月12日私には生まれたばかりの娘がいます。安産で産後の経過も順調だったので予定通り退院し、自宅で新生児育児に奮闘していました。ところが退院して数日後、病院から1本の電話が……。 電話で話を聞き一気に不安に…退院前日にスクリーニング検査をすることは聞いていたものの、当たり前のようにパスできると思っていました。ところが退院して数日後、病院から1本の電話が。退院前日に娘が受けたスクリーニング検査で、異常が見つかったようなのです。正式には「先天性代謝異常等検査」と言うようで、難しい検査名を聞き、一気に不安になりました。 どんな異常があったのか聞きましたが、「医師でないと説明できないので、早めに病院に来てください」とのこと。すぐに予約を取り、翌日パパと生後間もない娘を連れて病院に行くことになりました。 必要以上にスマホで検索しないことにスクリーニング検査に関して無知だった私は、とりあえずどういった検査でどのような病気の可能性があるのかネットで調べることにしました。検査の対象となる病気は20疾患あり、症状もさまざま。ネットに寄せられた代謝異常に関する体験談を目にし、さらに不安で押し潰されそうになりました。 このままでは夜も眠れなくなる……と感じ、思い切ってスマホの電源をOFFにしてこれ以上調べないことに。不安な気持ちは手伝いに来ていた母に聞いてもらい、目の前の赤ちゃんのお世話に集中するよう努めました。 甲状腺の数値が…翌日緊張しながら病院へ行きましたが、小児科の先生も看護師さんも和やかに接してくれました。甲状腺の項目が少しだけ基準値からはずれていたと説明を受け、すぐに血液検査をしました。 結果が出るまで心配でしたが、先生から「甲状腺の項目以外は問題ないですからね。検査結果が出るまで2〜3週間かかりますが、それまではいつもと変わらず過ごしてくださいね」と説明を受けたことで落ち着きを取り戻しました。 仮に病気がわかっても、適切な処置をしてもらって娘の成長をサポートしよう!と前向きな気持ちで検査結果を待つこと2週間。「異常なし」という結果を聞き、ほっと胸をなでおろしました。 改めて感じたのは、「健康は当たり前ではない」ということ。家族みんなが元気に過ごせていることに日々感謝し、今後もママとして頑張っていこうと思います。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 監修/助産師REIKO著者:貫井ゆか一男一女の母。妊娠・出産・育児に関する記事の執筆を中心にライターとして活動中。
2020年05月12日女性であれば誰でも訪れる生理ですが、周期や期間、量などは人それぞれ。他人と比べることができないため、自分の生理が正常か異常かを知ることが難しく、「普通だと思っていたら異常だった!」なんていうことも。そこでこの記事では、専門家の先生に「普通の生理」の見極め方について聞いてみました。自分の生理は正常かどうか、一緒にチェックしてみましょう! 答えてくれたのは……三鷹レディースクリニック院長天神尚子(てんじんひさこ)先生日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。 どうやって来る?生理のメカニズム 「月経(生理)は、脳と卵巣と子宮がお互いにうまく連絡を取り合うことで訪れます。最初に脳が指令を出すので、ちょっとしたストレスや過度なダイエット、環境の変化などで脳が疲れた状態になると、生理周期が遅れたり生理が来なかったりするんです」 「生理までのプロセスは、まず脳の視床下部から脳下垂体(以下:下垂体)へ性腺刺激ホルモン放出ホルモンが分泌され、次に下垂体から卵巣に向かって卵胞刺激ホルモンが分泌されます。卵胞刺激ホルモンは卵胞を成長させ、そこからエストロゲン(卵胞ホルモン)が分泌されて子宮の内膜が厚くなってくるのです。※卵胞期 卵子を包んでいる卵胞が十分に成熟すると、今度は下垂体から排卵を促す黄体化ホルモンが分泌され、卵胞から卵子が排出されます。これが排卵です。※排卵期 排卵すると黄体化ホルモンはさらに残った卵胞を黄体という組織に変えて、そこから黄体ホルモン(プロゲステロン)が出てきます。それによって厚くなった子宮の内膜がさらにふわふわになって、受精卵を受け入れるのに良い状態へと作られていくのです。※黄体期 そこで妊娠しなければ、ふわふわになった内膜は要らなくなって全部剝がれ落ちます。それが生理というわけです。※月経期(生理)」 生理の周期は何日空くと異常なの?「生理は大体24日~38日周期で来ると言われています。その期間から数日~1週間くらい遅れる程度だったらまだ様子を見て大丈夫。それに、毎月大幅に遅れるようなら注意が必要ですが、1回くらいならどうってことはないです。また、黄体ホルモンの働きが悪いと生理が早まることもあります。早すぎると言えるのは、前回の生理から大体20日くらいですね。その場合、排卵していないことが多いです」 生理の期間は平均何日?「出血の持続日数は3日~7日くらい。1日~2日だと短すぎるし、10日~2週間続くと長すぎます」 正常な経血の量とは?「大体20~140mlといわれていますが、よく分からないですよね。目安としては、一番多い日で1日に2~3回ナプキンを替えるくらいで済む人は経血量が少ないと言えます。逆に経血量が多い人は、夜用ナプキンをしていても2~3時間くらいで漏れるとか、大きな塊がたくさん出るとかになると、明らかにおかしい。子宮筋腫などの病気の可能性も考えられます。経血量というのは、人と比べられないし自分で判断がつかないから難しいんですよ。生理不順の人は月によって多かったり少なかったりするし、職場や学校の健康診断で貧血が出て初めて異常が発覚したというケースもあります。だからこそ、産婦人科の定期検診が大事なんです」 具体的にどうなったら受診すべき?「今までは普通だったのに、ある時からいきなり量が多くなるというのは異常のサインです。一時的なものならあまり気にしなくても大丈夫ですが、それが毎月続くようであれば受診しましょう。生理が少し遅れた月は子宮の内膜が厚くなって量が増えたりするけど、次も、その次も……と続くとちょっとおかしいです。また、ナプキンがいらないほど少ないという人は、ホルモンがしっかり出ていない、ちゃんと排卵できていないなどの原因が考えられるので、受診が必要になります」 「普通の生理」の見極め方、いかがでしたでしょうか。生理は本当に人それぞれなので、自分では普通だと信じていても、じつは異常だったということもあるから怖いですね。こうして生理の平均値を知ることが、受診のきっかけになれば幸いです。 監修者:医師 三鷹レディースクリニック院長 天神尚子 先生日本医科大学産婦人科入局後、派遣病院を経て、米国ローレンスリバモア国立研究所留学。その後、日本医科大学付属病院講師となり、平成7年5月から三楽病院勤務。日本医科大学付属病院客員講師、三楽病院産婦人科科長を務めた後、退職。2004年2月2日より、三鷹レディースクリニックを開業。
2020年05月06日新型コロナウイルスによる肺炎の感染とは新型コロナウイルスは、2019年12⽉30⽇に中国保健機関が公表した湖北省(こほくしょう)武漢(ぶかん)の「原因不明の肺炎」とされました。翌2020年1⽉7⽇には、その肺炎の原因が新種のコロナウイルス (2019-nCoV)と特定され世間を震撼させたのは記憶に新しいでしょう。発生直後は中国のみで蔓延していた新型コロナウイルスですが、またたく間に各国に広がり今やその脅威はおとろえを見せません。2020年4月7日には、日本政府より7都府県に緊急事態宣言が発令されるほどの事態となり、さらに不安は広がりを見せました。ここでは、厚生労働省が正式に発表している「妊婦の方々などに向けた新型コロナウイルス感染症対策」(※)をまとめました。妊婦さんのみならず、小さな子どもを持つ方も参考にしていただき、予防策や注意点などを確認してできるだけ安心・安全な過ごし方を心がけていきましょう。妊婦の方々などに向けた新型コロナウイルス感染症対策厚生労働省が発表している「妊婦の方々などに向けた新型コロナウイルス感染症対策」は、体調の安全を最優先する妊婦さんに向けての指針を立てています。指針としている妊婦さんに対する支援や配慮など、受けられる支援を確認しておきましょう。1.取り組みや周知新型コロナウイルスの拡大が懸念された段階で、厚生労働省は妊婦さんに向けにリーフレットを発行しています。産科や医療機関、子育て世代への支援センターや保健センターで配布中です。2.マスクの配布妊娠中の方に対して、国で一括で購入した洗濯できる布製マスクを各市町村で配布するよううながしています。母子健康手帳の交付の際、すでに妊娠中の方との面談のときなどに配布しているケースもあります。マスクの配布方法は、各自治体に尋ねてみても良いでしょう。3.職場での配慮の要請厚生労働省は日本の働き方を担う団体に、妊娠中の女性労働者などに配慮するよう協力要請を出しています。この女性労働者の中には、非正規雇用労働者も含まれています。妊娠中に肺炎になると重い症状におちいるケースがあります。健康を第一に考え、新型コロナウイルスの感染を不安に思う妊婦さんが休みやすい環境を整え、テレワークや時差通勤の活用するよう協力を求めています。4.周産期医療の提供「周産期」とは、妊娠22週から出生後7日未満までの期間をいいます。この期間は、母体や胎児、新生児の命に関わる事態が発生する可能性が高くなる期間です。厚生労働省は、周産期医療協議会を開催しています。妊産婦の感染を防ぐために、新型コロナウイルスの患者を受け入れない医療機関を設定したり、通常の患者と疑いのある患者をわけたりするよう各都道府県に依頼しています。また、感染が疑われる妊産婦には、早めの相談を呼びかけるよう周知しています。妊婦の方々向けのリーフレット厚生労働省は、妊娠中の方に向けてリーフレットを配布しています。各自治体の保健センターや産科などの医療機関で配布しているので、手元に持っておくと安心でしょう。「厚生労働省は、省をあげて、妊婦の方々の安心・安全の確保に全力を尽くしてまいります」と書かれた心強いリーフレットの内容です。ぜひ参考にして、安心できる妊娠生活を過ごしてくださいね。主な内容は下記の通りです。コロナウイルスの感染が妊娠に与える影響現時点の医療では、妊娠後期に新型コロナウイルスに感染したとしても、経過や重症度は妊娠していない方と変わらないとされています。海外の胎児のウイルス感染が報告されていますが、胎児異常や死産、流産を起こしやすいという報告もありません。妊娠中でも過度な心配はせずに、落ち着いて過ごすよう記載されています。日ごろの感染予防でできることこまめな手洗いうがい、人込みを避けるなど、基本的な予防策は必須です。一般的に、妊娠中の方が肺炎を起こした場合は重症化する可能性があるため、日ごろから予防を心がけましょう。とくに人込みを避けるという点でも、「密閉空間・密集場所・密接場面」といった3つの「密」が重なる場所は避けるよう促しています。妊婦の働き方について妊娠中の女性労働者に向けても、アドバイスを送っています。ご自身の体調をふまえて時差通勤やテレワークの活用、休暇の取得などを勤務先に相談するよう促しています。妊婦で発熱などがある場合妊娠中の方で、下記の症状がある方は早めに帰国者・接触者相談センターに相談しましょう。・風邪の症状や37.5発熱などの症状が2日以上続く場合・強いだるさ(倦怠感:けんたいかん)や息苦しさ(呼吸困難)がある場合妊婦健診の受診について妊婦健診を受ける際、新型コロナウイルス感染者と濃厚接触した方、ご家族に感染疑いのある方は、妊婦健診前にかかりつけ産科医療機関に電話で相談するようにしましょう。新型コロナウイルスに感染している可能性がある場合は、妊婦健診を控えることも大切です。まずは「帰国者・接触者相談センター」に電話で相談したうえで、かかりつけの産科医療機関に相談してください。妊婦がコロナウイルスに感染したときの分娩について万が一妊娠中に新型コロナウイルスに感染したとしても、妊婦さんが安心して分娩できるよう、各都道府県で医療提供体制を整えるよう努めています。新型コロナウイルスに感染した場合でも過度に悲観せず、かかりつけ産科医療機関と分娩先などについてしっかりと話し合ってくださいね。職場における妊娠中の女性労働者等への配慮厚生労働省は令和2年4月1日付で、経済団体と労働団体(※)へ妊娠中の方への職場における配慮についてお願いを出しました。これは新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向けた取り組みで、妊娠中の女性を守るためのものです。とくに妊娠中は、ウイルスの感染に不安を感じている方が多いことから、雇用側は十分な配慮を心がけるような要請を出しています。新型コロナウイルスに限らず妊娠中に肺炎を起こした場合、妊娠していないときに比べて重症化する可能性があることも視野に入れ、妊婦の安全な働き方を呼びかけています。妊婦に配慮される主なポイント・妊娠中の女性労働者が休みやすい環境の整備・感染リスクを減らす観点から、テレワークや時差通勤の積極的な活用の促進・妊娠中の女性労働者を含めた従業員の集団感染の予防のための取り組みの実施、などたとえコロナウイルスに感染していなくても、コロナウイルスに関連したことで休業する場合は、妊娠中に労働基準法第26条により、休業手当(平均賃金の 100 分の 60 以上)を支払うことが望ましい旨も記載されています。妊娠中に安心して働けるよう、雇用側としっかりと話し合ってくださいね。※経済団体…日本経済団体連合会、日本商工会議所、全国商工会連合会、全国中小企業団体中央会※労働団体…日本労働組合総連合会自分の健康を第一に考えて妊娠・出産を乗り切ろう新型コロナウイルスは爆発的に拡大し、世界を震撼させています。とくに妊娠中や小さな子どもを持つ方、高齢者などは不安になる方も多いででしょう。しかし、基本的な予防をしっかりとすることで、感染をおさえることができます。厚生労働省は「省を上げて、妊婦の方々の安心・安全の確保に全力を尽くしてまいります」と発表しています。日ごろから、ぜひ厚生労働省が発行するリーフレットなどを頼りに対応してください。適切な相談窓口を利用したり医療機関を受診したりと、正しい情報を得ることも大切ですよ。健康第一に妊娠生活を過ごして、元気な赤ちゃんに会えるのを楽しみに今の時代を乗り越えましょう。※この記事は2020年4月時点の情報をもとに作成しています。
2020年04月14日不妊治療、不育症、高齢出産と不安要素が重なり、出生前診断という選択肢を視野に入れました。妊娠がわかったときも喜んでばかりはおられず、無事出産できるのだろうかと後々まで不安を拭い去ることはできませんでした。そして出生前診断を選択した結果、どうなったのかをお話しします。 まさか自分が不妊治療をするなんて“避妊をしなければ子どもはできるもの”と思っていた私にとって、不妊治療を選択すること自体とても衝撃的な現実でした。初めて不妊治療を知ったのは子どものころでしたが、不妊治療に対してポジティブな印象は持っていませんでした。現在では、不妊治療はそれほど特別なことでもありません。しかしながら、子どものころに感じたことは、不妊治療を始めるときの足かせになりました。子どもは欲しいけれど不妊治療はしたくないという矛盾した考えでは、子どもをもつことは叶わないと思い、28歳のときに思い切って治療を開始することにしました。 不安な不妊治療だけではなく不育症も私にとっての不妊治療は、とてもつらいものでした。治療をおこなっても結果が出ないと、もっと頑張ってしまいます。しかし、不妊治療は頑張っても結果が伴うものではありません。頑張っても頑張っても結果が出ないことに対して、憤りや不安を感じる日々が続きました。そんななか、待望の妊娠、流産を繰り返し、不妊治療をしながら不育症の治療が始まります。不妊治療を始めたときは、流産することや不育症の可能性など考えることはありませんでした。 繰り返す流産で不安定に待望の妊娠と悲しい流産を短いスパンで繰り返しました。妊娠しても出産できるわけではないということを身をもって体験し、出産までこぎつけても幸せな出産が待っていてくれるとは限らないと考えるようになってしまいました。そういった不安の増幅から、出生前診断を視野に入れるように……。私にとっての出生前診断とは、増幅した不安から逃げ出すための検査でした。NIPT(新型出生前検査)を受けましたが、期待は裏切られ、再検査、羊水検査を受けることに。いろいろありましたが、最後は羊水検査で陰性が出て、無事に37歳で赤ちゃんを出産することができました。 羊水検査陰性の結果も素直に喜べず最終的に羊水検査で陰性が出ましたが、その結果を素直に喜ぶことはできませんでした。それなりの安心はありましたが、結果に対する疑いの気持ちが消えることはありませんでした。 安心を得たいがためにおこなった出生前診断は、かえって不安を増幅することになってしまったのです。動機や、すべての結果に対して受け入れる覚悟など到底持ち合わせていなかったことが反省するポイントだと考えています。 自分の不安にしか意識が向かなくなり、更に自分に都合のいい結果が出るものだと頭のどこかで思っていました。しかし、実際はそんなに甘い話ではありません。そのときのできごとに必死過ぎて、陽性が出たときのことなど考えられていなかったのです。もし陽性だったら私はどのような判断をしていたのだろうと思うと、今でも胸が苦しくなります。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 先輩ママの体験談、いかがでしたか?「共感した」「私の場合はこうだった」など、ぜひベビーカレンダーサイトのコメント欄にご感想をお寄せください。また、ベビーカレンダーでは皆さんから募集した体験談を記事でご紹介させていただくことも。ベビーカレンダーに会員登録すると届くメルマガから、皆さんのオリジナル体験談をご応募ください。 著者:仲本まゆこ自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2020年04月11日ある日、次男の上前歯の間に歯茎のようなものが挟まっているのを発見しました。3人目の子どもにして初めての経験だったので、どうしたのかと大慌て。正体がわかり安心したのもつかの間、まさかの解決劇に唖然としました。 上前歯のすき間に歯茎が食い込んでいる!?第3子である次男は、生後8カ月から歯が生え始め、生後10カ月のころにはしっかりとした上前歯が生えそろいました。 異変に気がついたのは、次男の歯磨きをしているときです。上前歯を磨こうと上唇を持ち上げると、上前歯のすき間に歯茎のようなものが挟まっていることに気がつきました。決して取れるような状態ではなく、上唇から歯の裏側まで繋がっているようでした。 正体は“上唇小帯”の異常と判明慌ててインターネットで検索すると、すぐに正体が判明。“上唇小帯(じょうしんしょうたい)”という、上唇から歯茎につながっている筋の異常でした。 通常、上唇小帯は歯が生えそろうころには、歯茎の上部に移動するらしいです。しかしそれが移動しないことや、肥大化して扇状に歯茎に付着してしまうことがあるそうで、次男はまさにそれでした。 特段珍しい病気ではなく、歯医者さんで切除できることを知り、ひと安心。日をみて歯医者さんへ相談に行こうと、とりあえず様子を見ることにしました。 上前歯の歯みがきを嫌がるように…次男は歯みがきが大好きで、赤ちゃん用の歯ブラシを持たせると、張り切って歯みがきをしていました。仕上げみがきも嫌がらず、「あ~ん」と言いながら自分から口を開けてくれるのですが、上前歯を磨くときだけは嫌がりました。 歯ブラシが上唇小帯にあたると痛いらしく、気をつけて磨いているものの、次男は毎回大泣きしていました。これは早めに相談へ行ったほうが良さそうだなと思っていた矢先、思わぬ出来事が……。 いつの間にか切れている!?まだ歩き始めだった次男は、家でも保育園でもよく転んでいました。それも顔面から豪快に……。ある日の保育園のお迎え時に、先生から「今日転んで、口をケガしちゃいました」と言われました。次男の顔を見ると、上唇が切れていました。 かわいそうだなぁと思いつつ、その日の夜に歯の仕上げ磨きをしようと上唇を持ちあげると、上前歯の間にあったものがありません。よーく見てみると、なんと上唇小帯が切れていたのです! 驚いたのと同時にどうしたらいいのか不安になり、翌日にかかる予定だった小児科で聞いてみることに。切れてしまったのなら、そのまま様子を見ていいとのことでした。まさかの解決法でしたが、ひと安心でした。 3人目の子どもにして初めての経験でしたが、そんなに珍しい症状ではないそうです。今回は転んだ拍子に切れてしまったようでしたが、人工的に切除もでき、生活に支障がないようにすることも可能とのこと。上唇小帯の異常を見つけたときには驚きましたが、転んで切れてしまったことにも驚きました。よかったのかはわかりませんが、今のところ次男は何の支障もなさそうです。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 木村なち三児の母。現在4人目を妊娠中。パニック障害を抱えながらの妊娠・出産・育児の経験に基づき、体験談を中心に執筆している。
2020年01月06日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回はスペシャル版として、堀潤さんが“異常気象”についてイラストレーター・五月女ケイ子さんにレクチャー!想定外の異常気象は今後も起こるでしょう。10年後の気象変動を抑える行動を。五月女:2019年は台風15号や19号があり、大きな被害も出て怖かったです。台風の進路が昔と変わったんですか?堀:そうなんです。気温や海水温の上昇で、最近の台風は勢いを失わないまま本州を直撃するようになりました。千葉など、被害を受けた地域の停電があれほど長引くとは想像していませんでしたよね。五月女:今後、住むところも考えないといけないなと思いました。あの時期、たまたま小学生の娘の学校の授業の一環で、1970年代に起きた多摩川の狛江水害のことを調べていたんです。また、私は2005年の集中豪雨で事務所のマンションの1階が浸水した経験もしていたので、少し覚悟ができていたのかな?と思います。堀:知識や経験を持っていると対処しやすいというのはありますね。どの災害現場に行っても、みなさん「まさか自分が被災者になるとは」とおっしゃいます。避難指示が出ていても、なかなか避難所に行こうとしない。それは災害を経験していないからなんです。正常性バイアスがかかり、大丈夫だと思い込んでしまう。強度のストレスから脳が情報をシャットダウンして、サイレンの音が聞こえなくなってしまうこともあるそうです。五月女:それは怖い…。堀:渦中にいると、正しい判断ができなくなる可能性があることは知っておいたほうがいいですね。五月女:警報も、あまり頻繁に鳴ると、慣れてしまいそうです。堀:今年は「数十年に一度」といわれる大雨警報が毎日のように出ました。気象庁にとっても想定外の出来事。今後も未体験の異常気象が起き得るでしょうから、お役所の言うことに従っていれば大丈夫、とは限らないと思います。五月女:100年単位くらい、長い目で対策を考えることもきっと必要なんでしょうね?堀:はい。都市に人が集中しすぎなのも問題だと思います。都市に人が集まるほど、地方が犠牲になってしまう。2019年の台風も、多摩川は氾濫しましたが、利根川や荒川はギリギリのところで止まりました。それだけ自治体が東京23区を守ろうと事前に投資していたからです。ところが、インフラ投資がなされていない東北や北関東は毎回水害被害が出てしまう。消費者の価値観が変われば、企業も環境対策を積極的に。堀:気候変動は、10~20年前といまを比較すると実感できます。異常気象の原因は諸説ありますが、地球温暖化も大きな要因の一つ。しかし、グレタ・トゥーンベリさんが国連で泣きながら温暖化対策を訴えても、トランプ大統領は冷ややかなコメントをするなど、産業の敵のように捉えています。でも、放置していたら、本当に手遅れになってしまいます。五月女:私たちはどうしたらいいんですか?堀:環境を破壊しているのは圧倒的に企業活動。ビジネスの世界では、環境や人権を脅かす企業には出資しないというESG投資が出てきています。個人では、フェアトレード商品や、生産から消費までの物流の流通経路が追跡できるものを選ぶといいでしょう。五月女:「さんが作った××」と顔写真入りで売られているお米や野菜みたいなものですか?堀:はい。すると自然と近くで生産されているものになり、配送にかかるCO2排出も減らせるかもしれません。いままでは環境よりも安さが優先されていました。でも、私たち消費者が、環境を考えた生産者のものを積極的に選ぶようになれば、企業も環境を考えざるを得なくなります。それと脱プラスチックですね。マイバッグやマイタンブラー、マイストローを持ち歩くとか。五月女:マイストロー?堀:シリコン製でハサミで切れるので、好きな長さに調節できます。洗うのが面倒くさいという意見はありますが、そもそも「面倒」という思いが、効率・合理主義を加速させるすべての元凶でしょう?五月女:そうだ!その通りです。堀:これからは「手間のかかることにこそ価値がある」と思えるようになるといいですね。その価値観が多数派になれば社会は一気に変わると思います。堀 潤さんジャーナリスト。市民ニュースサイト「8bitNews」主宰。シリア、朝鮮半島、香港、沖縄などを取材した映画『わたしは分断を許さない』が3月7日に全国公開。五月女ケイ子さんイラストレーター。オンラインストア「五月女百貨店」では、新年にふさわしいおめでたいアイテムを多数とりそろえ。作品集『五月女ケイ子 ランド』が好評発売中。※『anan』2020年1月1日‐8日合併号より。写真・小笠原真紀イラスト・五月女ケイ子取材、文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2020年01月03日当時、36歳で未婚だった私。結婚・妊娠に焦りはあったものの、婦人科健診もほとんど受けていませんでした。 婦人科健診で病気が見つかったそんななか、お付き合いしている方とそろそろ結婚という話になり、婦人科健診を受けることに。すると卵巣嚢腫、そして、子宮筋腫がボコボコあり、一刻も早く手術することになりました。 そして、どうにか無事に手術も終わり、結婚して子どもができればと思っていたのですが、なかなか妊娠できませんでした。 検査を受け、妊活をスタート!ようやく不妊治療も視野に入れ、病院に通い始めたのが39歳のときでした。当時の私は、まったく知識がなく、体外受精などをおこなえばすぐに妊娠するだろうと思っていました。しかし、ようやく自分自身の置かれている状況がわかってきて、どうしてもっと早く病院に行っておかなかったんだろうと後悔に打ちひしがれていました。 夫婦それぞれ検査を受け、幸い問題はなかったため、タイミング法から始めました。しかし、そんな簡単には妊娠できず……。 気分転換に近場の旅行へそんななか、自分の年齢もタイムリミットが近づいているので、次のステップへと進む話がありました。そのとき、大した大きさではないものの、子宮筋腫を取ったほうがいいという話があり、腹腔鏡手術をして取ることにしました。 その後、次のステップに進む前に、夫婦で気分転換に近場の旅行に行くことになり、その月は不妊治療をお休みして1カ月後に再開することになりました。 自然妊娠できてよかったところが、その気分転換がよかったのか、手術がよかったのか、その後まもなく自然妊娠することができました。妊娠したのは40歳、出産は41歳のときでしたが、高齢でも自然妊娠できたことが、本当にうれしく、感謝しています。 不妊治療中は、終わりが見えなくて本当につらかったですが、もっと若いときにちゃんと病院に行って体を診てもらっていたら、もう少し苦労しなくていいこともあったのではないかと思います。 また、出産のトラブルの可能性も増えたり、40歳に入ってからの高齢出産はリスクがあることを知り、早めに病院へ行っておけばよかった、と感じました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:高橋えみ1児の母親。育休中。
2019年10月30日わが子を奪った「大血管転位症」「新生児肺高血圧症」という病気。妊婦健診では何も指摘されずに過ごしたマタニティ生活。楽しみにしていた未来から一転、過酷な現実と向き合うことになりました。今回は、実際にわが子が受けた治療や、その後のできごとをお話ししたいと思います。 出産直後に知ったわが子の病気私たちにとって初めての子どもでもあり、両親にとっては初孫。最初に通院していたクリニック・総合病院・里帰り先のクリニックと3つの病院に通院し、それぞれ妊婦健診では「元気に育っている」と言われていました。さらに総合病院で実施していただいたスクリーニング検査では「異常なし」という結果だったのです。「赤ちゃんは元気に育っています。心臓も丈夫」という言葉に安心しきっていたのに、出産直後に知ったわが子の病気。2,000人に1人といわれる「大血管転位症」という大変な疾患でした。 「大血管転位症」とは、肺動脈と大動脈が入れ替わることで弊害が起きてしまう心疾患。生後2週間以内に、早期の手術が必要とすることが多いそうですが、わが子は「新生児肺高血圧症」を合併していて、手術が困難だったため、第一に肺高血圧症の治療に取り組むことになりました。 心の準備をしていなかった私には、なかなか受けとめることができませんでした……。 「生存率は5%」NICUに行くと、口に呼吸器・胸にモニター・両腕には点滴がつながれ、薬で眠らされているわが子がいました。想像よりも残酷でした。でもやっぱりわが子はかわいい。たくさん声をかけてあげました。 「新生児肺高血圧症」を合併している。このままだと生存率5%……。 主治医との面談で、別の病気の告知があり、次から次へ残酷な言葉を浴びました。それでもその5%を信じて治療を続け、私は毎日わが子に母乳を届け、付き添っていました。 最後まで頑張ったわが子生後8日目。「呼吸状態が安定している。このまま行けば心臓の手術に踏み込める」と主治医から言われました。心臓に負担をかけている薬の量を少しずつ減らし、状態を維持できているように思えていました。 しかし生後13日目の昼、急変したのです。小さな心臓はもう限界でした。先生方が懸命に心肺蘇生をしてくれましたが、心拍がどんどん落ちて……。私は少しでも心臓が動いているうちに、「できなかった抱っこをしてあげたい」と先生に伝え、再度蘇生をお願いしました。生後13日目にやっとできた、初めての抱っこ。「ありがとう」「ごめんね」の気持ちを全部伝えました。 そして赤ちゃんは待っていてくれたかのように、家族が集まったあと、見守られながら永眠したのです。 わが子の死わが子を看取ったあと、病院で沐浴をしました。悲しいはずなのに自然とほほ笑んでいました。点滴・呼吸器を外したわが子と一緒に自宅へ帰宅し、1日一緒に過ごしました。 写真をたくさん撮り、手足の型をとったり……わが子が存在した証を作ったのです。息をしていないはずなのに、生きているかのようなこの時間が一番幸せだったかもしれません。 泣いてばかりでしたが、葬儀の日、最後は笑顔で見送りました。しかし帰宅後、遺骨となったわが子を前にして、「もう会えないんだ」と思うと、葛藤が急に襲ってきました。そんなつらい時期を助けてくれたのが家族でした。家族はいつも通り明るくふるまってくれてましたが、きっと私のために我慢してくれていたのでしょう。次第に「ずっと泣いていたら、赤ちゃんだって悲しいはず……」と思えるようになり、私も自然と笑顔が増え、少しずつわが子の死を受けとめることできました。 今回なぜわが子に心臓病があったのか、原因はわかりません。手術を生後2週間以内にしないといけないタイムリミットが迫り、すごく過酷な日々でした。しかし、わが子と一緒に過ごせた時間は、かけがえのない大切な時間となりました。 NICUに数日通い続けるなかで見た、周りの赤ちゃんの死や、一方で回復に向かって頑張っている姿を見て、この世に生まれることがどれだけすごいことなのか思い知らされました。出産は本当に奇跡です。 著者:大島れい第1子は先天性心疾患により天国へ。現在第2子妊娠中。看護師として4年勤務。自身の経験を中心に執筆している。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年08月24日通常、生命保険に加入するためには、健康状態が良好なほか、過去に大きな病気や治療歴などが無い必要があります。ちなみに、妊娠は、病気にはあたらないため、問題なく生命保険に加入できそうですが、実のところ、妊娠の時期や申し込みのタイミングによっては、生命保険に加入できないことがあるのは確かです。そこで本記事では、妊娠中における生命保険の加入を中心に、押さえておきたいポイントを解説していきます。妊娠におけるタイミングと医療保険の加入条件について上記図は、協会けんぽの健康保険証の例ですが、被扶養者となっているため、この場合、仮に、協会花子さんが出産したとしても、出産手当金が支給されることはありません。上記図では、任意継続被保険者が健保太郎さんの例ですが、ポイントは、女性の方で健康保険証に任意継続被保険者という文言が記載されている部分にあります。健康保険の任意継続被保険者は、出産手当金の支給対象外です。被扶養者および任意継続被扶養者は、いずれも出産手当金の支給対象外です。なお、出産手当金が支給対象となる、健康保険の被保険者の確認方法は、以下の通りです。上記図は、男性である協会太郎さんの例ですが、ポイントは、出産する女性が被保険者である部分となりますので、女性の方で、ご自身の健康保険証に本人(被保険者)という文言が記載されていれば、出産手当金の支給対象と簡単に判別することができます。出産手当金は、産前産後休暇中に対して支給される出産手当金は、健康保険の被保険者が、出産をするために仕事を休んだ場合に支給されるお金ですが、支給対象となる期間は、産前産後休暇中になります。なお、出産手当金が支給されるためには、本記事で紹介した大まかな解説のほかにも細かな条件もあることから、出産手当金について気になる方は、以下、同サイト内で公開している記事に一通り目通ししてみるのが望ましいでしょう。高額療養費制度高額療養費制度とは、医療費が高額となった場合に一定の自己負担金額まで医療費負担を減らすことができる制度のことを言いますが、出産の場合、正常分娩なのか異常分娩なのかによって取り扱いが全く異なります。なお、正常分娩の場合は、高額療養費制度を適用することはありませんので、以下、異常分娩の場合について触れておきます。異常分娩は、高額療養費制度の対象になる厚生労働省では、異常分娩について、分娩に係る異常が発生し、鉗子娩出術、吸引娩出術、帝王切開術などの産科手術または処置などが行われるものとしています。ポイントは、異常分娩によって出産した場合、健康保険や国民健康保険といった公的保険の保障対象(保険適用)となるほか、異常分娩に要した高額な医療費は、高額療養費制度の対象になるところにあります。異常分娩による出産の場合、限度額適用認定証の交付を受けておく異常分娩による出産の場合、産科医からあらかじめ産科手術による旨を告げられることも多く、そのような場合は、事前に限度額適用認定証の交付を受けておくと良いでしょう。限度額適用認定証の交付を受けることで、先に解説をした高額療養費について後日請求手続きをする必要もなく、かつ、まとまったお金を一時的に負担する必要がないため、出産後で時間的な余裕を持ちにくい多くの女性にとって便利な制度です。医療費控除医療費控除とは、1月1日から12月31日までの1年間において、支払った医療費が多額になった場合に、所得税や住民税など納めるべき税金を軽減させられる制度のことを言います。医療費控除は、出産をする時期的なタイミングが大きく影響することになりますが、出産するために定期的に産科などの医療機関に通い、出産も同じ年に行った場合などは、特に、医療費控除が適用しやすい傾向にあります。医療費控除の適用を受けるためのポイント医療費控除は、1月1日から12月31日までの1年間において、世帯全員の支払った医療費をすべて合算して適用することが可能です。また、医療費控除を適用するには、確定申告を行わなければならないほか、所得によって適用できる医療費控除の金額が異なる特徴もあります。なお、医療費控除の詳細については、以下、同サイト内で公開している記事に一通り目通しいただくことで、ポイントや手続方法を確認することができます。妊婦さんは、妊娠中に保険加入するべきなのか?これまでの各種制度を踏まえますと、あくまでも筆者個人の主観となりますが、妊婦さんが、妊娠中に保険加入することに反対です。この理由について、2つの理由を上げ、合わせて、それでも保障が必要な妊婦さんを対象に妊娠中でも加入できる保険について触れていきます。[adsense_middle]理由① 妊娠中の保険加入は、保障内容と加入目的がかけ離れる可能性が高い妊婦さんが、妊娠中に保険加入することに反対の1つ目の理由は、妊娠中の保険加入は、保障内容と加入目的がかけ離れる可能性が高いためです。仮に、医療保険に加入する場合、妊婦さんが求めている出産にかかる医療保障が不担保となる場合がほとんどであるため、そもそも求めている保障が一時的に得られないことがあります。そのため、本来の保険加入の目的から外れているのではないかと考えられることが1つ目の反対理由です。理由② 正常分娩も異常分娩も極端に大きな自己負担を強いられにくく、貯金でカバーできる妊婦さんが、妊娠中に保険加入することに反対の2つ目の理由は、正常分娩も異常分娩も極端に大きな自己負担を強いられにくく、貯金でカバーできるためです。たとえば、正常分娩で50万円のお金がかかった場合、出産育児一時金から42万円支給されるため、差し引きすると8万円の自己負担金額です。異常分娩で高額な医療費がかかった場合、高額療養費制度が適用でき、かつ、出産育児一時金も支給されるため極端に大きな自己負担を強いられにくいと考えられます。とにかく保障が無いと不安という妊婦さんは、少額短期保険を検討妊婦さんの中には、とにかく保障が無いと不安という方もおられると思います。そのような方の場合、妊娠中の一時的な保障の準備として、少額短期保険(ミニ保険)を検討してみるのも良いでしょう。少額短期保険は、保険期間が1年間と短く保険料が掛け捨てとなりますが、妊娠中の一時的な保障をどうしても欲しいという方にとっては加入検討してみる価値はあると思われます。少額短期保険の手続きは、いつまで行う必要がある?妊婦さんが、少額短期保険に加入する場合、妊娠10ヶ月まで、妊娠27週までなど少額短期保険によって加入できる時期が異なるほか、保障がされない免責期間や医療保険のように不担保扱いとなる場合もあります。そのため、妊娠が分かり、少額短期保険の一時的な保障が必要な場合は、できる限り早く加入手続きを済ませておくのが望ましいと考えられます。医療保険と少額短期保険の主なポイントを比較本記事の最後に、保険会社が販売している医療保険と少額短期保険の主なポイントを比較した表を紹介しておきます。なお、妊婦さんが、それぞれに加入するものとした場合の比較とします。まとめ妊娠中に生命保険に加入することはできるものの、十分な保障が確保できている保険契約とは言い切れない場合があります。そのため、妊婦さんは、公的保険の制度を踏まえた上でもなお、保障が必要なのか、その必要性について再検討してみるべきでしょう。また、将来において妊婦になる予定がある場合、すべり込みで生命保険の加入や見直しを検討するのではなく、先々のことも考えて余裕を持った保険対策をしておきたいものです。
2019年08月15日妊娠すると、味の好みや味の感じ方が変わることがあります。実際、多くの妊婦さんが妊娠中に何らかの嗜好の変化を経験したと言います。それによって、これまで食べられていたものが食べられなくなったり、特定のものばかり食べたくなったりします。また、そうした嗜好の変化だけではなく、味を感じにくくなって、つい濃い味付けを求めるようになるなどの味覚の異常がみられることもあります。このような味覚の変化はどのような原因で起こり、いつごろまで続くのでしょうか。 妊娠中に味覚変化が起こりやすい理由妊娠中に味覚が変わりやすい理由については、以下のようにいくつかの説がありますが、はっきりした原因は明らかになっていないというのが現状です。・妊娠によるホルモン分泌の変動や体の急激な変化多くのママが経験する「むかつき(つわり)」は、早ければ妊娠5~6週ごろから始まり、遅くても妊娠12~16週ごろにはおさまります。味覚の変化はこの「つわり」と同時期に起こる傾向があるようです。 つわりについても詳しい原因は明らかになっていませんが、妊娠初期に起こるホルモンバランスの急激な変化、環境の変化などにママの体が付いていけなくなることが原因ではないかと考えられています。なかでもプロゲステロン(黄体ホルモン)は、月経前や妊娠初期に増えるホルモンで、つわりと深い関係があると考えられている物質のひとつですが、これが味覚の変化(味がわかりにくくなる)にも影響している可能性があります。・口の渇き妊娠中はホルモンバランスの変化によって、口の中が渇きやすくなります。この口の渇きが味覚の変化に関係しているという考えがあります。 ・口内炎、舌炎口の中や舌の炎症が起こって、舌の表面にある乳頭という部分が萎縮したり消失したりすることにより、乳頭の中にある味蕾(みらい)と呼ばれる味を感じる部分に影響が及び、味覚に異常が起こることがあります。つわりで食事がとれなくなることで、ビタミンB2やB6が不足すると、このような炎症が起こることがあります。そのほかに、ビタミンB12や葉酸が不足する貧血や鉄欠乏性貧血でも、重症になると同様の炎症が起こることがあります。・亜鉛不足亜鉛は血液中に存在する血清微量元素で、タンパク質やDNAの合成などに必要な栄養素として、人間の体を維持するためには欠かせない必須ミネラルのひとつです。また、味覚のセンサーとして働く味蕾の味細胞をつくるときにも必要になるので、亜鉛が不足すると味覚に変化が起こる可能性があります。さらに、日本人は「亜鉛が不足しがち」といった指摘もあり、特に妊娠中は胎児に亜鉛を供給するため必要量が増え、亜鉛不足になりやすいです。 ・塩分の必要量が増える妊娠中は、ママの体を循環する血しょう(血液から血球などを取り除いて残った成分)の量が増えていきます。とくに妊娠中期ごろから加速的に増え、妊娠32週ごろにピークになります。この血しょうの増加にともない塩分の必要量も増加し、それが妊娠中の塩味に関する味覚機能に影響を及ぼしている可能性があるという考えがあります。ただし、その影響は主に妊娠の中期以後が中心で、妊娠初期の味覚異常の原因としては考えにくいと思われます。 妊娠中の味覚の変化は時期によっても変わる?同じ妊婦さんの味覚の変化について、妊娠初期から後期まで継続して調査した研究があります。その結果は以下のようなものでした。 1)酸味の強いものや、塩味を好むようになる人が多かった2)濃い味を好むようになった人も1/3ほどいた3)ほとんどの場合、1)や2)のような変化が起こるのは妊娠前期(初期)で、中期以後に始まることはまれであった4)味覚機能検査を実施した結果、妊娠前期には明らかに味覚機能が低下していたが、妊娠中期以降は、さほど低下していなかった5)味覚異常と亜鉛不足の関係に注目し、妊婦さんの血液中の亜鉛を測ってみたところ、妊娠中期以後には亜鉛が不足する傾向がみられたものの、妊娠初期は正常範囲であったまた、味覚障害の程度と亜鉛の濃度には相関がみられなかった6)「口の中が乾きやすくなった」と訴える妊婦さんは多かったが、実際に診察してみると、口内乾燥の症状が認められた人は1人もいなかった 妊婦さんにみられる味覚の変化や異常の原因は、いろいろな要素が関係している可能性があるものの、はっきりわかっていません。しかし、妊娠の初期に始まって5カ月ごろまでには明らかでなくなる場合がほとんどであることから、妊娠したことによってホルモンが急激に変動し、その結果体にさまざまな変化をもたらす…。そうした反応のひとつと考えられます。それに加えて、つわりが続くことによるビタミンや栄養素の不足なども関係している可能性があります。 まとめ妊娠中の味覚機能の低下はごくありふれた変化で、とくに心配することはありませんが、もし味覚の異常が強く出たり、長く続くようであれば、口腔内の異常や栄養素の不足などが起こっている可能性もありますので、産科ドクターや専門医に一度相談してみたほうがよいかもしれません。 また、妊娠初期から濃い味付けに慣れてしまうと、妊娠中期以後も塩分の多い食生活が続いてしまうことがあります。そうなると、むくみが出てきたり、妊娠高血圧症候群を発症しやすくなる可能性がありますので、気を付けましょう。 参考:久我むつみ 「妊娠による味覚機能の変化に関する検討」日本耳鼻咽喉科学会雑誌 99巻 (1996) 監修者:医師 産科婦人科福岡医院院長 福岡 正恒 先生京都大学医学部卒。同大学院修了後、京都大学助手、講師を経て、平成11年より産科婦人科福岡医院院長。京都大学在職中は、婦人科病棟や産科病棟などを担当。またこの間、英国エジンバラ大学・生殖生物学研究所に留学。日本産科婦人科学会・産婦人科専門医,京都大学医学博士
2019年08月09日わが子を奪った「大血管転位症」「新生児肺高血圧症」という病気。妊婦健診では何も指摘されずに過ごしたマタニティ生活でした。いよいよ出産が近づき楽しみにしていた未来から、過酷な現実と向き合った経験をお話しします。 ずっと「異常なし」だった妊婦健診妊娠6週だと判明したときは、初めての子どもですし、夫婦・両親ともにとても喜んだのを覚えています。通院していたクリニックは出産対応していないため、里帰り先のクリ二ックでお産する予定でした。 妊娠28週のとき、破水の疑いがあり総合病院へ転院しましたが結局破水もなく、それ以外も異常なく経過。妊娠32週のスクリーニング検査では時間をかけ、胎児の全体を細かく見ていただきましたが異常なし。妊娠33週に入り、里帰り先のクリニックでも「異常なく元気に育っている」とのことでした。 このように、妊婦健診で3つの病院に通い、3人の先生に診てもらいましたが、それぞれが同様に「赤ちゃんは元気に育っています。心臓も大丈夫」ということで安心しきっていたのです。 出産直後に始まったわが子の病気との戦いわが子の病気を知ったのは、健診時ではなく出産直後でした。出産予定日が過ぎ、なかなか陣痛も来ず分娩誘発のため入院することになりました。「いよいよわが子に会える!」という喜びが強くなるなか、急に分娩監視装置から胎児心拍数低下のアラームが鳴り響きました。緊急帝王切開に切り替わり、不安がいっぱいのなか、手術が始まりました。 局所麻酔だったため私の意識はあり、赤ちゃんが取り出された瞬間は、大きな産声を聞いて安心と喜びでいっぱいになりました。 しかし、安心したのはほんのわずか一瞬……。赤ちゃんの呼吸が不安定であると医師から報告を受けました。今すぐに大学病院へ移動が必要とのことで、わが子と離れることになってしまったのです。このときは、これが最初で最後の泣き姿のわが子とは思いもしていませんでした。 2,000人に1人の心疾患病室に戻ると、赤ちゃんに付き添っていた夫から電話があり、わが子の病名を聞かされました。「大血管転位症という心臓の病気がある」と伝えられた瞬間、悲しさのあまり涙が溢れ、泣き崩れました。 そのあとは私自身、術後にも関わらず、朝まで携帯で病名・予後・治療方法を必死に調べました。術後翌日からは痛みに耐えながら懸命に歩行訓練をおこない、歩行可能になるとすぐに転院許可をもらいました。 救急車で赤ちゃんがいる病院へ向かい、いよいよ出生時以来の面会です。新生児集中治療室(NICU)にいるわが子の容体が良くなっていますように、と願いながら、私は車椅子に乗せられて会いに行きました。しかし現実は甘くなかったのです……。 わが子になぜ心臓病があったのか、原因はわかりません。大血管転位症の発生頻度は2,000人に1人と稀とのことですが、手術をすれば生存可能な病気です。しかし大血管転位症には1型・2型・3型があり、1型が最も予後が不良。なんとわが子はその1型でした。出生直後のチアノーゼ、肺高血圧症の合併、そして手術のタイムリミットは2週間以内……。 ほんの数日前まで、赤ちゃんのいる幸せな日々を信じて疑いもしなかった私にとって、とても過酷でつらい日々が始まりました。(後編へつづく) 参照/日本小児外科学会「大血管転位症」著者:大島れい第1子は先天性心疾患により天国へ。現在第2子妊娠中。看護師として4年勤務。自身の経験を中心に執筆している。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年07月25日保育園1年目のママと子どもを待ち受けているのが、保育園でもらってくるたくさんの病気、通称「病気の洗礼」です。「はじめのうちは病気してばかりだよ」と聞いてはいたものの、「え、こんなに!?」と驚いているママも多いのではないでしょうか。この「病気の洗礼」は一体いつまで続くのか……。1歳から保育園通いを始めた、わが家の体験談をお伝えします。 入園後すぐ二度の発熱息子が保育園に通い始めたのは1歳8カ月から。0歳児から3歳児までの子どもたちが対象の小さな保育園でした。それまでは息子が熱を出したのは一度だけ。特に、風邪をひきやすいわけではありませんでした。 最初のお迎えコールが来たのは、入園して10日ほどしたときでした。「ついに来たか!」という気持ちでお迎えに行って、熱が下がるまで3日ほどお休みしました。元気になって登園したら1週間ほどですぐにまた発熱。熱以外には症状は特になかったので、軽い風邪だったのだと思いますが、こんな立て続けに熱を出すものなのかとびっくりしました。 かかりつけのお医者さんからは「最初の1年はたくさん病気をもらってくる。でも、それで免疫がついて強くなっていくから心配しなくて大丈夫」と言われましたが、熱を出すたびに心配でたまりませんでした。 最初の試練は夏の感染症それからも月一度から二度のペースで熱を出しながら、保育園に入って最初の夏がやってきました。プールが始まると、まもなく保育園では手足口病が大流行。息子ももれなく感染しました。 1週間ほどかかってやっと登園できたら、また別の風邪をもらってきて……と、夏は病気のループで、休日もなかなかお出かけできませんでした。 家族総倒れになった冬そして、相変わらず月一ペースで熱を出しながらあっという間に冬になり、インフルエンザの流行シーズンに。この年、初めて家族でインフルエンザワクチンを打ちました。そのおかげなのかどうかはわかりませんが、保育園内でインフルエンザが発生しても息子はかからず。 その代わりといってはなんですが、11月にRSウイルス、12月には感染性胃腸炎と大きな病気続きに。感染性胃腸炎は私と夫にもうつり、初めて家族総倒れとなりました。 2年目からはどんどんラクになる!こんな調子でとにかく病気ばかりだった1年目。もちろん預ける子どもの年齢や体質などで個人差はあるので、こんなに病気はしなかったという人もいれば、もっと大変だったという人もいると思います。2歳児クラスになってからは、アデノウイルスや胃腸炎などの流行りの病気はもらってきましたが、熱を出すことは半分くらいに減りました。 そして、3歳児クラスになるとさらに少なくなり、4歳児クラスになってからは病気でのお休みは年2〜3回ほどに。目に見えて病気に強くなっていくのがわかりました。 1年目の「病気の洗礼」は、誰もが必ず通る道です。集団生活をしていれば、どんなに手洗いやうがいを徹底していても、100%防ぐのは難しいのではないかと思います。病気の子どもを見るのは本当に胸が痛くなりますが、ママも体調を万全にしてうつらないように注意してください。2年目以降はどんどん病気をしにくくなっていくので、親子ともに1年目の今が頑張り時です! 著者:高橋じゅんこ一児の男の子を育てるワーキングマザー。病気ネタやママ友ネタなど、ペンネームでリアルな体験談を執筆中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年07月09日妊娠すると程度の差はあれど、ママの体だけでなく精神的なことや生活の面においてもさまざまな変化が起こります。ここでは実際にママたちが体験した妊娠初期の症状や大変だったと思ったできごとについてご紹介しながら、それぞれの体験談について助産師が解説します。 妊娠初期にはどんな症状があった?つわり妊娠がわかった4週からすぐに吐き気が始まり、食欲がなかったり、しょっぱいものが食べたくなったり、何か口にしていないと気持ち悪かったり……。吐くことはなかったので軽いほうだったのかと思いますが、毎日船酔いしているような感覚はつらかったです。妊娠12週には治まりました。またおなかの張りも妊娠4週から始まり、立ち仕事だったので長時間立っているのがつらく休ませてもらいながら仕事をしていました。妊娠・出産を経験された同僚がいたので、皆にも気をつかうように促してくれたり話を聞いてくれたりして心強かったです。すぬやんさん 【助産師コメント】妊娠の初期症状と言うと「つわり」を思い浮かべる方が多いかと思います。つわりの症状には吐き気や嘔吐、食欲不振などの消化器症状の他に頭重感(頭が重い感じ)、イライラ、眠気などの症状が出ることがあります。ほとんどの方が妊娠16週までに症状が落ち着くようですが、つわりの真っ只中にいる方は本当につらいですね。つわりの時期に食事が摂れないと、おなかの中の赤ちゃんに栄養が行かないのでは…と心配になってしまうかもしれません。しかし、この時期は心配ありません。ママが食べられるものを摂って、水分補給をこまめにするようにしましょう。 頭痛私の場合、吐き気などの普通のつわり症状とは別に頭痛に悩まされた妊娠初期でした。妊娠中はとにかく薬を飲んではいけないという固定観念があったため、ひたすら耐えるしかないと思っていたのですが、先輩ママに相談すると、産院によっては妊婦でも飲める頭痛薬を処方してもらえるとのこと。私もカロナールを処方してもらい、そのおかげで本当にだいぶ楽になることができました。吐き気を緩和する漢方なども処方してもらえるので、思いきって病院に依頼してよかったです。あおくんさん 【助産師コメント】あおくんさんのように「妊娠中は薬を飲んではいけない」と思っている妊婦さんは多いのではないでしょうか? 実際、妊娠初期はおなかの中の赤ちゃんの発育や発達、臓器に悪影響を及ぼすおそれがあるため、自己判断での内服は避けたほうが安心です。とはいえ、頭痛などの症状が続くとつらいもの。症状が続く場合は、かかりつけ医に相談しましょう。妊娠の時期によって内服できる薬を処方してくれたり、対処法を教えてくれたりしますよ。 眠気つわりが始まったあたりに一気に眠気が襲ってきて、一日中眠い日々が始まりました。初期のころは毎日どんなに寝ても寝ても寝足りず、ずっと寝込んでいたように思います。3、4時間お昼寝して、一日中家に引きこもり、ほとんど動いてないのにもかかわらず、夜にはすんなり眠れていたので、妊娠ってすごい! と思いました。トーさん 【助産師コメント】妊娠によってホルモンバランスが大きく変化しますが、プロゲステロンは妊娠初期に増加するホルモンの1つです。プロゲステロンは妊娠を維持させるのに不可欠なホルモンですが、催眠作用もあるため妊娠中に眠気を感じる妊婦さんも多いです。また、つわりの症状や体温が上昇するなど、妊娠前と体調が変化して夜眠れなくなり、日中眠くなってしまうという方もいらっしゃいます。日中、お昼寝ができるようであればお昼寝をしてもよいですね。睡眠環境を整えることも1つの方法です。 切迫流産私の妊娠と人事異動での人員減が重なってしまい、多少無理をしてでも出勤せざるを得ない日々が続きました。その無理がたたって出血。切迫流産の恐れがあるため絶対安静の診断となってしまったので、やっぱり、「休まなければいけないときには休む!」としておけばよかったなと思いました。まがまがさん 【助産師コメント】働く女性が増え、働く妊婦さんも多くなってきています。働く妊婦さんのなかには「周りに迷惑をかけたくない」という思いから、つい無理をしてしまうことも。ですがやはり無理は禁物! 妊娠12週未満の早期流産は、流産全体の80%を占めており、切迫流産の一番の治療は「安静」と言われています。症状の有無にかかわらず、働く妊婦さんが安心して、赤ちゃんを産み育てていけるようするための法律もありますので、どのようなものがあるのか、確認しておくと安心ですね。 ■参考:厚生労働省都道府県労働局「働く女性の母性健康管理のために」 乳首が黒くなる乳首が真っ黒になりました。 まだおなかも全然大きくなってないのに乳首が真っ黒になり、そして脇の横にもう1つ乳首が出てきてかなり驚きました。乳首の色は出産後元に戻り、安心しました(笑)。 もう1つの乳首も、気付いたらなくなっていました。ぴよちゃんさん 【助産師コメント】乳首が黒くなるというのも、妊娠に伴う体の変化の1つです。妊娠すると乳首や乳輪の色が濃くなり、おっぱいも大きくなってきます。生まれたばかりの赤ちゃんはまだ目がよく見えていないので、この黒い乳首が目印にしておっぱいに吸い付く……とも言われています。そして、ぴよちゃんさんの脇の横に出現したもう1つの乳首は、「副乳(副乳)」といい、複数あったおっぱいの名残がホルモンの影響で大きくなったものです。産後ホルモンの影響が減るとまた消失するものなので心配いりません。 頻尿妊娠初期からお手洗いが近くなりました。職場からお手洗いまでが遠く、以前は 「ここまでやってからお手洗いに行く」と我慢することもありましたが、なるべく我慢しないようにしました。このみさん 【助産師コメント】妊娠すると生理的な変化として尿量が増えます。そして、妊娠初期には大きくなる子宮に膀胱が圧迫されるため、頻尿となる妊婦さんが多く見られます。加えて妊娠により増加するホルモンや大きくなった子宮の影響で、膀胱炎や腎盂腎炎になりやすい状態でもあります。膀胱炎や腎盂腎炎を予防するためには、排尿を我慢しないことはもちろんですが、清潔にも注意することが大切です。頻尿の他に排尿時痛や残尿感などがある場合は膀胱炎、高熱や腰・背中の痛みを伴う場合は腎盂腎炎の可能性がありますので、気になる症状がある場合は、かかりつけ医を受診しましょう。 便秘便秘症の方は、妊娠前にできれば改善しておいたほうがいいと思います。妊娠すると、なかなか「いきめない」ので、便秘がかなり悪化し、大変なことになります。加えて私は、出産後、傷の治りが悪くて化膿したので、排尿時にしみるため、地獄のような痛みが怖くて水分が摂れなくなり、尚更便秘が悪化しました。出産後、半月も排便がなく、それ以来、ずっと薬に頼らないと出なくなってしまいました。moonさん 【助産師コメント】妊娠中はホルモンや大きくなる子宮の影響で、便秘になりやすくなります。この方のようになかなかいきめずに、便秘を悪化させてしまうということも少なくありません。便秘の予防や解消のためには、毎朝十分な時間を取ってトイレに行く、食物繊維の多い食事を摂る、体調に合わせて適度な運動をするなど、生活習慣を見直すことが大切です。それでも改善しない場合は、妊娠中でも飲めるお薬を処方してもらえるので、かかりつけの産婦人科医に相談しましょう。 精神的に不安定体力的にもつらく精神的にも不安定になっていたようで、ひとりでつわりに耐えていると涙が止まらなくなる症状が出ていました。寝ているだけで家事も手につかず情けない。仕事にも行けず会社の方々に迷惑をかけてしまっている、などマイナスのことばかり考えてしまっていました。赤ちゃんのためにも安静にしていなければいけないことはわかっていたのですが、自分の気持ちをコントロールすることが大変でした。くろずさん 【助産師コメント】妊娠すると、多くの女性は新しい生命を授かってうれしいと感じることでしょう。その一方で、親になることへの戸惑いや今後の不安を感じることもあると思います。妊娠初期はホルモンバランスが変化することもあり、幸せな気分になったり、急に泣きたくなったりと気分の変化が激しくなることがあります。加えてつわりなどの症状が強く、思うように動けなかったりするとより一層気分が落ち込んでしまいます。この時期にはよくあることだと知っておくと少し気持ちが楽になるかもしれません。そして、ひとりで抱え込まないこと、無理をしないことが大切だと思います。 妊娠初期は何が大変だった?体重管理体重管理が難しい。つわりのときは何を食べても嘔吐していたので、体重は減るばかりでしたが、つわりがおさまり食べられるようになったら一気に体重が戻ってしまうので、そこからは増やさないように必死でした。食べなくちゃいけないけど、体重管理もしっかりとなると難しいです。umiさん 【助産師コメント】つわりの症状が落ち着くと、食欲が回復して一気に体重が増えてしまうという方も少なくありません。産院の体重管理が厳しく、ストレスに感じてしまう方もなかにはいらっしゃいます。妊娠すると、おなかの赤ちゃんや羊水、胎盤などの他に、ママの身体に必要な脂肪がつくため、ある程度は体重が増加します。ですが、体重が増えすぎてしまうと、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの合併症を起こすおそれがあったり、出産の際、陣痛が弱くなったりすることがあります。妊娠中の体重増加の目安は人によって異なりますが、バランスの良い食事を摂り、体調に合わせて体を動かしたりするように心がけましょう。 産院選び病院選びは大切だったと後から思いました。初診の病院で出産予定でしたが、知人のすすめで途中から病院を移りました。小さな産院ですが、助産師さんたちのケアが充実していて安心して出産に挑めました。初めての出産だったのでわからないことや不安なことだらけでした。最初に受診した病院が悪いという訳ではないですが、最初の病院は大きな産婦人科で、流れ作業的な感じがあり小さな不安を相談できる環境ではなかったように思います。病院は自分が安心できる場所をおすすめいたします。ちびのすけママさん 【助産師コメント】妊娠が判明し、どこで出産するか迷われる方もいらっしゃるでしょう。大きな病院、クリニック、助産院、あるいは自宅……と、出産できる場所はさまざまです。通院しやすい、ごはんがおいしい、きれいで清潔など、ママたちのこだわりポイントもそれぞれ。人生のイベントとも言える出産を安心して迎えられるように、何を大切にしたいかご夫婦で話し合って納得の行く産院選びができるといいですね。 夫とのコミュニケーション妊娠判明後結婚したので、入籍の準備やあいさつ回りなどでひどいストレスを感じました。夫は子どもができた実感がなく、遊びに行ったり、自由気ままに生活したりしていて、その行動や態度にもイライラ! こっちばかりつらい思い、大変な思いをして!! と不満ばかりが募りました。ですが健診に一緒に行くことにしたところ、どんどん父親の実感が湧いてきたみたい。妊娠中期になり、胎動が感じられたり、おなかが出てきたりすると、さらに実感が湧いて、わたしにもやさしく気づかってくれるようになり、喧嘩もなくなりました。マロンまま 【助産師コメント】自分のおなかの中で新しい命を育んでいる女性に比べて、早い段階で「これからパパになる!」という実感を持つ男性は少ないようです。そんなパパに対して、まろんママさんのように一緒に妊婦健診に行ったりするほか、健診結果をパパに伝えてエコー写真を見せたり、両親学級に参加するなどして、パパになる実感を少しずつ持ってもらうようにするといいかもしれませんね。そしてなにより大切なのが夫婦間のコミュニケーション。溜まりに溜まったパパへの不満がある日突然爆発! というようなことが起こらないようにお互いの思いを伝え合う時間を取れるようにできるといいですね。また妊婦さんでもできる自分なりのストレス発散方法をみつけておきましょう。 上の子のお世話上の子が小さいと、おなかに赤ちゃんがいるということは言ってもわかるものではないので、 体調が悪くて寝転がっていたりすると不意にものすごい勢いで抱きついてきていました。上の子も甘えたい時期、おなかの赤ちゃんも大切。上の子のことも考えつつの妊娠初期は大変でした。ぴーままさん 【助産師コメント】体調が優れないなかで、上のお子さんのお世話をするのは大変かと思います。そんなときに上のお子さんがなかなか言うことを聞いてくれなくてイライラ……という方も。このような状況は、ママにとっても上のお子さん、そしておなかの中の赤ちゃんにとっても好ましくありません。大変なときは周りの人の助けを借りましょう。パパやママにとって新しい家族が増えるというのは人生におけるイベントの1つと言えるかと思いますが、上のお子さんにとっても大きなできごとの1つです。赤ちゃんが生まれたら上のお子さんと2人きりの時間を取ることが難しくなるかもしれません。大変なこともたくさんあるかと思いますが、上のお子さんとの時間も有意義に過ごせるといいですね。 まとめ妊娠初期の体験談をまとめてみました。ご自身の妊娠初期のことを思い出した方もいれば、こんな症状があるなんて知らなかった! という方もいらっしゃるのではないでしょうか? 妊娠・出産は病気ではないとよく言われますが、ママの体は大きく変化し、ときにはつらい思いをすることもあります。妊娠中にはこんなことが起こることがあると前もって知っておくと気持ちも少しラクになるかもしれませんし、ママを支える周りの人の理解も深まるかもしれませんね。 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2019年06月24日私には生まれたばかりの娘がいます。安産で産後の経過も順調だったので予定通り退院し、自宅で新生児育児に奮闘していました。ところが退院して数日後、病院から1本の電話が。退院前日に娘が受けたスクリーニング検査で、異常が見つかったようなのです。不安になりながら再検査に行くことになりました。 電話で話を聞き一気に不安に…退院前日にスクリーニング検査をすることは聞いていたものの、当たり前のようにパスできると思っていました。正式には「先天性代謝異常等検査」というようです。難しい検査名を聞き、一気に不安になります。 どんな異常があったのか聞きましたが、「医師でないと説明できないので早めに病院に来てください」とのこと。すぐに予約を取り、翌日パパと生後間もない娘を連れて病院に行くことになりました。 必要以上にスマホで検索しないことにスクリーニング検査に関して無知だった私は、とりあえずどういった検査でどのような病気の可能性があるのかネットで調べることにしました。 検査の対象となる病気は20疾患あり、症状もさまざま。ネットに寄せられた代謝異常に関する体験談を目にし、さらに不安で押し潰されそうになりました。このままでは夜も眠れなくなる……と感じ、思い切ってスマホの電源をOFFにしてこれ以上調べないことに。不安な気持ちは手伝いに来ていた母に聞いてもらい、目の前の赤ちゃんのお世話に集中するよう努めました。 甲状腺の数値が…翌日緊張しながら病院へ行きましたが、小児科の先生も看護師さんも和やかに接してくれました。甲状腺の項目が少しだけ基準値からはずれていたと説明を受け、すぐに血液検査をしました。 結果が出るまで心配でしたが、先生から「甲状腺の項目以外は問題ないですからね。検査結果が出るまで2〜3週間かかりますが、それまではいつもと変わらず過ごしてくださいね」と説明を受けたことで落ち着きを取り戻しました。 仮に病気がわかっても、適切な処置をしてもらって娘の成長をサポートしよう! と前向きな気持ちで検査結果を待つこと2週間。「異常なし」という結果を聞き、ほっと胸をなでおろしました。 改めて感じたのは、「健康は当たり前ではない」ということ。家族みんなが元気に過ごせていることに日々感謝し、今後もママとして頑張っていこうと思います。著者:貫井ゆか一男一女の母。妊娠・出産・育児に関する記事の執筆を中心にライターとして活動中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年04月30日妊娠中は母体の血糖値が上がりやすいため、妊娠初期と中期(妊娠24~28週)に血糖値の測定がおこなわれます。異なるタイミングで検査をおこなう理由は、妊娠週数が進むにつれて、より血糖値が上がりやすくなる傾向があるからです。血糖値の検査後に血糖値が高いといわれ、戸惑われた妊婦さんもいらっしゃるのではないでしょうか。今回は、妊娠と血糖値の関係、妊娠と糖尿病についてお話しします。 妊娠中に血糖値が高くなる理由人間が活動するエネルギー源となる糖は、血液によって全身へ運ばれ、すい臓から分泌されるインスリンの働きで細胞へ取り込まれます。インスリンが十分に働かなくなると、血液の中に糖があふれて、血糖値が高い状態(高血糖)になります。インスリンが十分に働かなくなる理由は、①すい臓の機能低下が起きてインスリンの分泌量が減る、もしくは②インスリンの量は足りていても効きが悪くなることが挙げられます。 妊娠中に血糖値が高くなるのは、②のインスリン抵抗性が主な理由です。胎盤から分泌されるホルモンの影響でインスリンの働きが抑えられたり、胎盤でインスリンを壊す酵素ができたりと、妊娠中は妊娠前よりもインスリンが効きにくく、結果的に高血糖になりやすいという仕組みです。 妊娠中に高血糖が続くとどうなるのかもし高血糖が続くと、どの妊婦さんにも起こる可能性のある合併症(胎児の形態異常や流・早産、子宮内胎児死亡、妊娠高血圧症候群など)が、より発生しやすい状態となるため、赤ちゃんの健やかな成長のためにも、血糖値は低すぎず、高すぎずの状態を維持することが大切といえるでしょう。 妊娠中の血糖値が高い場合、胎児が大きめ(出生体重4,000g以上の巨大児)に成長し、帝王切開の可能性が高くなったり、経腟分娩の途中で母体の恥骨部分に赤ちゃんの肩が引っかかる「肩甲難産」をきたしたりすることがあります。また、出生後の赤ちゃんに合併症(新生児低血糖など)が起こり、NICUなどで入院治療が必要となるケースもあります。 妊娠中の血糖値の検査内容血糖値が正常範囲より高い値を示す場合、注意が必要な糖代謝異常として判断します。妊娠中に注意が必要な糖代謝異常には、妊娠中に初めて発症した比較的軽い糖代謝異常である「妊娠糖尿病」と、妊娠前に診断されていなかったり妊娠中にはじめて発症したかもしれない「妊娠中のあきらかな糖尿病」の2種類があります。また、妊娠前から糖尿病をもつ女性が妊娠する「糖尿病合併妊娠」の場合は、担当医と相談し、糖尿病の治療を続けながら、妊娠・出産へ備えることが重要です。 妊娠中の糖代謝異常をスクリーニングするために、血糖測定検査や糖負荷試験がおこなわれます。妊娠初期には随時血糖(通常通り食事をした状態)測定、中期には随時血糖測定または50gグルコースチャレンジテスト(50gGCT)という糖負荷試験をおこないます。GCTとは、一定の基準に調整されたサイダーのように甘いジュースを飲んだ1時間後に採血をして、血糖値を測定する検査のことです。 いずれの場合でも、測定した血糖値が一定の基準を上回った場合にはスクリーニング陽性と判定し、妊娠糖尿病の確定診断をおこなうために75gブドウ糖負荷試験(75gOGTT)を実施します。この検査で基準が満たされた場合、妊娠糖尿病としての治療を開始します。 妊娠糖尿病と診断された場合の治療妊娠糖尿病と診断されたら、食事療法・運動療法・薬物療法をおこない、血糖を適切な範囲でコントロールすることが大切です。食事療法は、担当医や助産師、栄養士による指導がおこなわれます。普段の食生活を振り返り、食事のパターン(食材、メニュー、食べる量やタイミング等)を工夫して、高血糖を防ぎます。また、一日の中でも血糖値は変動するため、自分で血糖測定ができるように、病院から血糖自己測定器が渡されます。食事前後や食間に自分で血糖を測って記録し、適切に血糖コントロールができているかチェックをします。血糖値の変動は個人差があるので、測定する回数やタイミングなどは担当医の指示に従いましょう。 運動療法について、妊娠中に有酸素運動や筋力トレーニングはおこないにくいため、軽いストレッチ、散歩する、マタニティヨガなど、妊婦対象のスローな動きの運動を、無理をしない程度に日常生活へ取り入れることは血糖コントロールに効果的といわれています。 食事療法や運動療法をおこなっていても、なかなか血糖コントロールができない場合は、インスリン注射による薬物療法をおこないます。その際には、妊娠中に使用の安全性が確立したインスリンを使用します。お薬は使いたくない、注射はしたくないという思う妊婦さんもいらっしゃると思いますが、ママと赤ちゃんの合併症を防ぐためには必要不可欠であり、出産後には減量あるいは不要となる場合がほとんどなので、心配しすぎずに適切な治療を受けるようにしましょう。 妊娠糖尿病と診断された場合の出産方法分娩方法は原則、経腟分娩です。食事療法などによって血糖コントロールが良好であれば、自然に陣痛が来るのを待ちます。母体と赤ちゃんの健康状態をみながら、予定日より早い段階で誘発するのか、予定日過ぎても自然に陣痛が来るのを待つのかなどは、担当医が判断します。 巨大児で肩甲難産が予測できる場合や陣痛中に母体や赤ちゃんの状態が急激に悪化する場合など、経腟分娩が難しいと判断された場合は帝王切開術をおこないます。出産直後は、ママも赤ちゃんも血糖の急激な変動を起こる可能性があるため、それぞれの血糖測定をおこない、適切な治療をします。 出産後の過ごし方産後に血糖値が落ち着いても、将来的に糖尿病を発症する可能性があるため、妊娠糖尿病と診断された場合は、産後も一定期間は食事療法や血糖測定などをおこないます。どのくらいの経過をみるのか、個人差があるので担当医の指示に従いましょう。 母乳育児は、妊娠糖尿病から糖尿病への進行を抑え、赤ちゃんの将来的なメタボリックシンドロームの予防につながるといわれていますので、母乳栄養や授乳方法については、助産師へ相談してアドバイスをもらいましょう。 まとめ妊娠中に高血糖となった場合、食事に気を付けたり、血糖測定や注射の度にチクッと針を刺すことにストレスを感じてしまうかもしれません。また、出産後に授乳を頑張ろうと思っても、睡眠不足や疲労で更なるストレスを抱えるママも少なくありません。ストレスも血糖の変動に影響するといわれていますので、担当医や助産師、栄養士の専門的なアドバイスを参考に、パパや家族に協力してもらいながら、じょうずに血糖コントロールをしましょう。 監修者:医師 産科婦人科福岡医院院長 福岡 正恒 先生京都大学医学部卒。同大学院修了後、京都大学助手、講師を経て、平成11年より産科婦人科福岡医院院長。京都大学在職中は、婦人科病棟や産科病棟などを担当。またこの間、英国エジンバラ大学・生殖生物学研究所に留学。日本産科婦人科学会・産婦人科専門医,京都大学医学博士
2019年04月29日妊娠・出産は奇跡というけれど、赤ちゃんに病気や障害がある可能性は誰にでもあります。毎回の妊婦健診でおこなう超音波検査。あの白黒のエコーで、実はわかる病気があるんです。もし赤ちゃんがおなかの中にいる間に病気がわかったら……。私の妊娠・出産体験談をご紹介します。 妊娠7カ月、赤ちゃんの心臓病が見つかった毎回、妊婦健診でおこなう超音波検査。最近では、4D画像も見ることができて、ママにとっても赤ちゃんが見られるうれしい時間ですよね。このエコー、先生が見ているのは胎児の推定体重や性別だけではありません。白黒の映像の中でも見ることのできる内臓や血管があり、異常がないか先生は見ているのだそうです。 私は妊娠7カ月のころ、赤ちゃんの心臓病が見つかりました。エコーではっきりと、心臓の中の形が見えたことを覚えています。 おなかの中で赤ちゃんの病気が見つかること先生は私に、「おなかの中で赤ちゃんの病気が見つかることはとてもラッキーなことだ」と言いました。ママの心の準備もできますが、何よりも赤ちゃんにとって最善の出産方法を選ぶことができるからだそうです。 赤ちゃんに病気が見つかった場合、大きな総合病院に転院することが多いかとは思いますが、帝王切開になるのか、普通分娩になるのか、出産時の新生児科・小児科医との連携やNICUの準備など、エコーで見ることのできる情報を集めて先生方が最善策を考えてくれました。 調べすぎない。でも仲間を見つけたいこの経験を通して私は、ママにとって大切なのはひとりで受け止めないこと、調べすぎないことだと感じました。今はネットで何でも調べられる時代。でも、その情報が正しいのか、わが子の症状に当てはまるのかは自分では判断できません。 私自身、心配な話ばかり見てしまい、それだけで必要以上につらくなってしまいました。一方よかったと思うのは、同じ病気の子どもを持つ仲間を見つけること。同じ境遇の人とコミュニケーションをとると、とても心強かったです。 病気や障害を受け止めることはとても難しいことですが、おなかの赤ちゃんが出産前に教えてくれたんだと、私は感じました。正しい情報を自分で理解し、専門家に相談しながら、できる限りの準備ができるといいなと思います。著者:山本かやの二児の母。ウエディング業界から飲食業に転身後、妊娠を機に退職。現在は専業主婦。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。趣味はガーデニングと家庭菜園。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年04月24日太っている人も、痩せ形の人にも潜んでいるかもしれないこの病気。放っておくと、さらにおそろしい血管の病気が進行することに――。「3年ごとに行われる厚生労働省の調査で、’16年では『脂質異常症』患者数が206万人を超え、10年間でおよそ1.5倍にもなったことがわかりました。そしてそのうち、約150万人が女性。今年の調査では、さらに多くの患者数が発表されるのではないでしょうか」そう話すのは、新著に『すべての病気は血管で防げる!』(青春出版社)がある、総合内科医の池谷敏郎先生。そもそも脂質異常症ってどういう病気なのだろうか?「血液中の、悪玉コレステロール(LDL)と中性脂肪の脂肪値が高い状態をさします。また、善玉コレステロール(HDL)が少なすぎる人も、脂質異常症に当てはまります。この病気は動脈硬化を進行させて血管の老化を招き、体を酸化させ、狭心症や心筋梗塞などの致死的な疾患リスクを高めるのです」脂質異常症に当てはまるコレステロールや中性脂肪の数値をまとめたものが次のとおり。健康診断の結果と併せて、自分が該当していないか確認してみよう。■LDLコレステロール・140mg/dl以上→高LDLコレステロール血症■HDLコレステロール・40mg/dl未満→低HDLコレステロール血症■中性脂肪(トリグリセライド)・150mg/dl以上→高トリグリセライド血症いずれかひとつでも該当すれば、脂質異常症に当てはまる。大事なのは、悪玉コレステロールと善玉コレステロールのバランスなのだ。「悪玉コレステロールは、肝臓から全身へコレステロールを運ぶ役割を担っていますが、増えすぎると、余分なコレステロールを置いてきぼりにしてきてしまいます。そしてそれを回収するのが善玉コレステロールです。また最近わかったのが、悪玉の中の超悪玉コレステロール(LAB)の存在です。これは小型で血管の壁に入りやすく、酸化もされやすいため、動脈硬化の危険因子として新たに重要視されています」超悪玉コレステロールを増やさないことが脂質異常症、ひいては動脈硬化を防ぐ上で非常に大切だが、一般の血液検査には、その項目がないのだという。「そこで、注目して欲しいのが中性脂肪です。中性脂肪は、運動量に対して糖や脂肪をとりすぎた際に、体内に増加します」悪玉コレステロールや中性脂肪が増えやすいのはどんなタイプの人なのか?それは「代謝が低下しているタイプです」と池谷先生は指摘する。代謝が低下していると、食べすぎなくても太ることもあるという。「特に女性は、40代以降、女性ホルモンが減少することから悪玉コレステロールが増加しやすくなる。さらに、代謝の力が著しく低下すれば、中性脂肪が増加し、超悪玉コレステロールも増えるのです。代謝が悪くならないように意識して、超悪玉や中性脂肪を体の中に増やさないようにしましょう」まず、代謝が悪くなる原因として、池谷先生は(1)暴飲暴食、(2)運動不足、(3)悪い睡眠をあげる。「運動不足や、食行動に異常がある人は、特によい睡眠を得られていない場合が多いのです」睡眠不足になると、満腹中枢の感度が落ち、摂食中枢の空腹ホルモンのグレリンが増加し、過食してしまう傾向に。さらに、運動不足にもなる悪循環に陥る。そうして睡眠の質がどんどん悪くなると、代謝が低下し、結果的に脂質異常症を引き起こす可能性が高まるのだ。「私も30代のころ、毎日が忙しく2~3時間の睡眠しかとっていませんでした。仕事ばかりしていたら36歳でメタボになり、当時の血管年齢はなんと45歳。さすがに反省して、40代に4~5時間の睡眠時間を確保することを生活の第一優先にしたら、メタボも解消されました。50代のいま、血管年齢はほぼ30代です」
2019年01月31日「最近、日本で急増しているのが肺MAC症という病気です。これは進行するとせきや血痰が出る病気で、年間1,000人の人が亡くなっています。原因となる肺MAC菌は家庭の浴室にも生息しているのですが、浴室の間違った掃除法によって、この菌を繁殖させてしまうケースが少なくないんです」こう警鐘を鳴らすのは、日本ヘルスケアクリーニング協会代表の松本忠男さん。松本さんはダスキンヘルスケア、亀田総合病院グループなどの清掃管理者として長らく従事。科学的観点から清掃の指導をする第一人者だ。先日出版した『図解健康になりたければ家の掃除を変えなさい』(扶桑社)が話題になっている。そんな“掃除のスペシャリスト”の松本さんによれば、浴室以外にも多くの人がやりがちなNG掃除法があるという。「いままで常識とされてきた家の掃除の仕方の数々に、かえって病気の原因を呼び寄せてしまう危険が潜んでいるのです」(松本さん・以下同)家庭で気をつけなければいけない病原体は大別して2つ。1つは空気中を漂うホコリに含まれるダニやカビなどの「のど痛病原体」、もう1つがキッチン、浴室やトイレなどに多い大腸菌や黄色ブドウ球菌などの「はら痛病原体」。NG掃除法はこれらの菌による健康被害のリスクを高めてしまうというのだ。「近年のマンションや戸建て住宅は、気密性がひと昔前に比べ格段によくなりました。また、掃除で使う道具なども、昔はなかったものが登場しています。こうした環境の変化も、多くの人たちがよしとしている掃除法が通用しなくなっている理由です」松本さんが指摘する代表的なリビングでの「NG掃除法」は次の4項目。【1】掃除中は窓を開ける窓を開けて掃除をすると外の土壌菌などを家に招き入れてしまう。「学校でも『掃除のときは窓を開けましょう』と習いますが、これはいけません。じつは、外気は土壌菌やホコリを多く含み、室内の空気より汚いことが多いのです。掃除中に窓を開けるのは、病原体をわざわざ家に呼び寄せているようなもの」【2】じゅうたんは力をこめて掃除機をかけるじゅうたんに掃除機をかけるときは、ダニ・ホコリを残さないようにと吸い込み口を力強く押し付けている人も多いだろう。掃除機をじゅうたんに押し付けると毛が寝てしまい、奥に潜むダニなどを吸い込めない。「じゅうたんの奥のほうに潜むダニを残さないためには、軽くかけるのがコツです」【3】フローリングワイパーを前後に動かしてホコリを取るワイパーは前後に動かしてもホコリが散らばるだけ。【4】ぬらした雑巾で床を拭く床の水拭きは汚れをこすりつけているだけで効果なし。「ぬれた雑巾で拭いても、汚れを広範囲に延ばすだけで、肝心の病原体を含むホコリを取り除くことはできません。乾いたマイクロファイバークロスなどで拭き取るほうが、ホコリをくまなく取ることができます」4項目は、いずれもアレルギー性気管支肺アスペルギルス症などの原因に。部屋をきれいにしようと思って行っていた“掃除の基本”が、じつは病気の原因になることが!年末にかけて掃除の意識も高くなるこの季節、一度自分の習慣を見直してみて。
2018年11月09日