●ウイルスバスタークラウド10と太田雄貴選手トレンドマイクロは、ウイルスバスタークラウドの新バージョンとフェンシングの太田雄貴選手とのスポンサー契約を発表した。○太田雄貴選手とのスポンサー契約太田選手であるが、北京五輪にて日本フェンシング界の初のメダル(銀)の獲得、ロンドン五輪では団体銀メダル、2015年の世界選手権で金メダルを獲得したことで知られる。今回、トレンドマイクロ社が太田選手とのスポンサー契約を結ぶにあたって、代表取締役社長兼CEOのエバ・チェン氏は以下のように語った。フェンシングの名前は「FENCE(守る・囲い)」から生まれたもので、相手の攻撃からの防御、変化する相手の攻撃に対応する戦略性などが重視される。この発想は、トレンドマイクロの脅威からの防御、そしてさまざまな手法で攻撃を仕掛ける攻撃者に対応する姿勢と一致する部分がある。そして、各種大会での立派な成績もさることながら、小学生のフェンシング大会の企画・プロデュースなども手掛け、若い選手への育成にも力を注いでいる。こういった活動を高く評価すると、エバ氏は語っていた。さらに、エバ氏自身が、フェンシングが大好きであることも、スポンサー契約の理由の1つとのことである。エバ氏は、コーチからつねに早く、集中力を高め、相手の攻撃を予測できなければならないと教わった。トレンドマイクロの驚異対策も同じで、いかに早く驚異への対策を講じ、未知の脅威への対策と同じ姿勢が求められる。トレンドマイクロでは、太田選手のスポンサーとしてさらなる活躍と成長を支援するとともに、次世代選手育成キャンプなどの支援を継続し、グローバルに活躍する人材の育成の協力に取り組む予定とのことである。太田選手は、この場に立てることをとても感謝しているという言葉から挨拶が始まった。太田選手もトレンドマイクロが大切にしているフェンスとフェンシングには、とても似通ったものがある。相手の先の攻撃を予測して防御する点も、トレンドマイクロの思想とフェンシングが共感していると思うと語った。東京五輪が開催される2020年のセキュリティについて尋ねられると、インターネットと実社会は非常に近いものとなっている。それはこの先もより加速していくだろう。5年後、もっともっと近い存在となっていくがゆえに、ウイルスの脅威も増大していくのではないかと答えた。2020年には、ウイルスバスターに守ってもらいながら、次世代のアスリートを育成し、もしかしたら自分もチャンスがあれば、五輪にチャレンジしたいと夢を語っていた。○ウイルスバスタークラウド10必要な10理由続いて、ウイルスバスタークラウド10の発表となった。まずは、エバ氏がウイルスバスタークラウド10が必要な10の理由を披露した。以下の通りである。SNSWeb閲覧ネットバンキングネットショッピング動画視聴仕事遊び共有通信学習たとえば、共有ではOneDriveが、Windows 10の登場でより普及が進むと予想される。そこで、ウイルスバスター10では、クラウドストレージのスキャン機能が搭載された。実際にデモが行われ、CPU負荷がほとんどかからないことが示された。このように、新しいOSによる新しい環境や利用形態に沿ったものとなっていることを強調していた。○トレンドマイクロのコンシューマビジネス次いで登壇したのは、取締役副社長の大三川彰彦氏である。まず、トレンドマイクロが27年間貫き通したビジョンの「デジタルインフォメーションを安全に交換できる世界実現」、そしてミッションとして「お客様のデジタルライフやITインフラを脅威から守る」を再確認した。そして、環境の変化についてふれた(図3)。多くのユーザがPC以外にもスマホなど複数のデバイスを持つ、平均的には1人で3.5台になる。しかし、PCのセキュリティ対策はしても、スマホなどの対策があまり行われていない。次に、クラウドサービスが普及する一方で、セキュリティへの懸念が拡大している。また、トレンドマイクロのデジタルライフサポートの利用者も急増している。これは、複雑化するデバイスの設定がわからない。警告が表示されたが、どう対応していいかわからないといったものである。実際にサポートで、何が起きているかを確認するだけで、30分もの時間を費やしてしまうこともあるとのことだ。こういった問題を解決するために開発されたのが、ウイルスバスタークラウド10である。以下では、個々の新製品の新機能などを見ていこう。●ウイルスバスタークラウド10/モバイルの新機能○ウイルスバスタークラウド10の新機能など製品紹介は、マーケティング本部プロダクトマネジメント部の石橋達司氏である。まずは、PC用の製品である。新機能などは図6の通りである。Windows、Mac以外にも、Android、iOS、Kindle Fireなどにも対応する。クラウドストレージスキャンであるが、図7を見てほしい。ユーザのPCを介さずに直接スキャンを行う。現状、対応するのはOneDriveのみであるが、Microsoftから提供されるAPIを利用してスキャンが行われるとのことだ。そして、デジタルライフサポートプレミアムであるが、特徴的なのはユーザ側にサポートツールをインストールすることで、ユーザの環境を直接サポートが知ることができる。OSなどの情報はもちろん、今、ユーザの画面で何が起きているかを把握できる(図8では、怪しげなポップアップが表示されているが、それもモニタ可能だ)。さらには、サポートからコントロールパネルを開くといった操作も可能になる。障害のより詳しい把握、サポート時間の削減などが期待できるだろう。一方、Windows 10の新ブラウザEdgeでは、一部の機能(ブラウザガード、リンクの安全性表示)はサポートされない(現時点では対応次期は未定とのことだ)。○ウイルスバスターモバイルの新機能などAndroidなどのモバイルデバイス向けのセキュリティ製品が、ウイルスバスターモバイルである。今回の新機能などは、図9の通りである。オンラインバンキングなどでの安全性の向上が期待できる機能が追加された。図10は、偽アプリを検出そたこの対象であるが、国内の主要銀行でオンラインバンキング用のアプリを提供する銀行を対象としている。トレンドマイクロでは、この仕組みを作る前に存在するアプリにスキャンを実行し、問題があれば銀行に連絡をとったとのことである。新バージョンへの対策であるが、すでにチェックが終わったアプリは定期的に確認をしている。新たなアプリについては、一定間隔で確認を行うとのことである。大三川氏のマルチデバイスの普及に関して、平均3.5台という数字をあげていた。今回の標準パッケージでは、3台までのデバイスが利用可能である。しかし、家族のすべてのデバイスに対応できない。そこで、トレンドマイクロでは、OKAERIという月額制のサービスも提供している(台数無制限)。状況によっては、こちらも検討したい。
2015年07月27日アクト・ツーは5月26日、未知のウイルスからPCを守るアンチウイルスソフト「DeP(ディフェンスプラットフォーム HomeEdition)」の無償版を一斉配布すると発表した。「DeP(Defense Platform)」は、ウイルスをAPIで察知・捕捉し対処する。新型ウイルスの侵入も阻止する「情報漏洩対策」として開発された技術を搭載している。アクト・ツーによると、日本は先進国の中でもホワイトリスト型セキュリティソフトの導入が遅れているという。そのため、開発元であるハミングヘッズの全面協力の下、日本国内での認知度と普及を促進するために、無償版の配布を決めたという。また、米国でも同日に無償版の提供を開始する。日本国内で900社以上が導入する「メイドインジャパン」の技術を米国市場でも本格的に普及させることを目的としており、米国版「DeP」は「SHINOBI」という名称で提供される。使用期間に期限はないが、利用者側で操作できるリスト項目数は1000個(有償版は無制限)までに限定される。
2015年05月27日宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2015年4月10日、「新型基幹ロケット」の開発状況について発表し、ロケットや射場施設に関する概要の最新情報を公開した。新型基幹ロケットは、現在運用されているH-IIAロケットやH-IIBロケットの後継機として、さまざまな人工衛星や探査機などの打ち上げを担う。初打ち上げは2020年に予定されている。今回は新型基幹ロケットの概要や、これまでの経緯、今後の課題などについて、全3回に分けて紹介したい。○新型基幹ロケットとは新型基幹ロケットは、JAXAと三菱重工が中心となって開発が行われている大型のロケットだ。一部のメディアでは「H-III」と呼ばれたりもしているが、公式にはまだ決まっていない。初打ち上げは2020年度に予定されており、いずれは、現在運用されているH-IIAロケットやH-IIBロケットの後継機として、地球観測衛星や情報収集衛星、科学衛星や惑星探査機などの打ち上げを担うことになっている。H-IIAはこれまでに28機が打ち上げられ、そのうち27機が成功し、さらに直近の22機は連続成功を続けている。また、H-IIAを基に開発されたH-IIBは4機中4機すべてが打ち上げに成功しているなど、高い実績を築いており、ロケットとしての信頼性も確立されつつある。であれば、このままH-IIA、H-IIBを使い続ければ良いのではと思われるかもしれないが、そうはいかない事情がある。JAXAや三菱重工では、この新型基幹ロケットの開発目的について、「自律性の確保」と「国際競争力のあるロケットと打ち上げサーヴィスを持つこと」の2点が挙げられている。「自律性の確保」とは、他国に頼ることなく、日本だけの力でロケットを打ち上げる能力を持ち続けるということだ。そのためにはH-IIAやH-IIBを使い続けるだけではなく、ロケットを造る技術を、新しい世代の技術者に継承していかなければならない。H-IIAはゼロから新規に開発されたわけではなく、先代のH-IIを改良したロケットだ。H-IIBもH-IIAの改良型であり、新開発された要素はさらに少ない。H-IIの開発は1980年代から始まっており、当時現役だった技術者たちは、そろそろ現場を離れる時期にきている。技術とは、設計図や部品だけあれば良いというものではなく、人の知識や経験といった要素も欠かせない。それらが継承されないと、いずれ日本から大型の液体燃料ロケットを造る技術が失われてしまうことになる。そこで、H-II開発の経験を持つ人たちが現役である間に新しいロケットを開発し、それを通じて彼らが持つ知識や経験を次の世代に伝えていこうというわけだ。もうひとつの「国際競争力のあるロケットと打ち上げサーヴィスを持つこと」とは、言い換えると「安くて信頼性のあるロケットを造る」ということだ。H-IIAやH-IIBには、打ち上げ価格が高いという欠点がある。三菱重工は打ち上げ価格を公表していないが、H-IIAの標準型で100億円、商業用の静止衛星を打ち上げる際に使われる、固体ロケット・ブースターを4本持つH-IIA 204という構成であれば110億円ほどとされる。しかし他国では、H-IIAとほぼ同じ能力で価格は半額という安価なロケットが登場してきており、国内外の企業から人工衛星の打ち上げを受注する際に不利な状態が続いている。そこで新型基幹ロケットの打ち上げ価格はH-IIAの約半額を目指すとされている。また、H-IIAの打ち上げ能力には、目標の軌道によってやや過剰であったり、また逆に不足していたりという問題がある。H-IIA標準型では太陽同期軌道に4t、最大構成では静止トランスファー軌道に6tの打ち上げ能力を持つ。太陽同期軌道は、地球を南北に回り、なおかつ太陽光の差し込む角度が一定となる軌道で、地球の観測に適しているため、地球観測衛星や偵察衛星がよく打ち上げられている。ただ、日本の地球観測衛星である「だいち2号」や情報収集衛星は約2tほどしかなく、H-IIAの4tという打ち上げ能力はやや過剰である。もうひとつの静止トランスファー軌道というのは、通信衛星などの静止衛星が打ち上げられる静止軌道の、ひとつ手前の軌道のことだ。多くのロケットは静止軌道に衛星を直接投入することができないため、この静止トランスファー軌道に衛星を投入している。静止衛星の質量は、小さいものでは2tほどだが、大きいものであれば7tもある、H-IIAの最強型でも打ち上げられない衛星が出てきている。つまり、H-IIAよりも価格を下げつつ、打ち上げ能力を各軌道に合わせて最適にしたロケットが必要となっているのだ。○これまでの経緯H-IIAの後継機を造るという話は、JAXAが設立された2003年の時点ですでに持ち上がっていた。しかし、その直後の同年11月29日にH-IIA 6号機の打ち上げが失敗し、新型ロケットよりもまずはH-IIAの信頼性を高めることが優先されたこと、またそれと関連し、ロケット・エンジンやブースターの改良に力を注ぐことになったことにより、開発決定は先延ばしにされた。その後もJAXA内で研究が続けられ、2012年度からは概念検討が行われた。2013年6月4日に新型基幹ロケットの開発を行うことが決定された。翌2014年3月25日には、開発を担う企業に三菱重工が選ばれ、2014年4月からロケットの概念設計が開始された。そして2015年2月25日から3月11日にかけて、ロケットや地上設備などの各システムの技術仕様や基本設計以降の開発計画の妥当性について審査する「システム定義審査」が行われ、その結果「基本設計フェイズ」への移行は可能との判断が下された。続いて3月17日から19日にかけて開催された「プロジェクト移行審査」において、「システムの全体仕様が定義ができる段階にあること」が報告され、審議の結果、正式に「プロジェクト」に移行することが決定された。2015年度に入った今現在、新型基幹ロケットのシステム全体としては「基本設計」を行う段階に入っている。また並行して、ロケット・エンジンやブースター、機体構造、電気系統などの、部品や要素単位の試験や、実際にロケットに搭載されるものの設計も2014年度から続けて行われている。さらに、新たに開発されるロケット・エンジンの試験を行うため、試験設備の改修も行われている。(次回は4月23日掲載です)
2015年04月21日ニフティは2月3日、@nifty会員向けサービスとして、各端末にウイルスソフトをインストールすることなく、同社の「@niftyセキュリティセンター」にてウイルススキャンを行い、ネットワークに接続された機器の通信に対してセキュリティ機能を提供する「スマートサーブセキュリティ機能」を備えた「常時安全セキュリティ24プラス」の提供を、同日より開始した。同社では2003年より、3つの端末までウイルス対策ソフトをインストールできる「常時安全セキュリティ24」を提供しているが、セキュリティソフトがインストールされていない端末は保護できないという課題があった。「常時安全セキュリティ24プラス」では、この課題を解決するため、IoT時代を見据え、セキュリティソフトがインストールされていないネットワークカメラやゲーム機、スマートデバイスにも対応する(HTTP通信、SMTP通信、POP通信が対象)「スマートサーブセキュリティ機能」を追加した。月額料金は従来と同じ500円だが、別途初期費用が5000円必要(いずれも税別)。「スマートサーブセキュリティ機能」では、インターネット接続する際、「@niftyセキュリティセンター」を経由し、ここでウイルススキャンを行う。そのため、「@niftyセキュリティセンター」経由でインターネットにアクセスされるデータに関しては、端末を問わず防御できる。この機能は、同社が従来から提供していたスマートサーブ機能を活用したもの。スマートサーブは、自宅のネットワーク(LAN)に接続された機器を外出先から操作できるネットワークサービスだ。「@niftyセキュリティセンター」と自宅間はVPNで接続することにより、安全性を担保する。そのため、自宅のVPN端末としてスマートサーブ機能も合わせ持ったサービスアダプタ(NV900W)を設置する必要がある。初期費用の5,000円はこの端末代だ。サービスアダプターは、ルータ機能も備え、無線LANも利用できる。なお、「スマートサーブセキュリティ機能」は台数の制限はなく、サービスアダプター配下の端末はすべて保護される。また、「スマートサーブセキュリティ機能」として、2015年2月25日から「@niftyセキュリティセンター」にて「安全評価機能」も提供する。この機能はサービスアダプターの配下の機器が、詐欺サイトやフィッシングサイトなどの悪質なサイトに接続されることを防ぐ機能。ウイルススキャンおよび「安全評価機能」はシマンテックのウイルススキャンエンジン「Symantec Protection Engine」と、悪質な活動の発生源、新種の脅威などに関する情報を提供する情報サービス「DeepSight Datafeed」を活用している。シマンテックによれば、「DeepSight Datafeed」を利用したサービス提供は国内初だという。なお、同社ではサービス開始を記念して、2015年3月31日までに「常時安全セキュリティ24プラス」に申し込んだ場合、初期費用を無料にするキャンペーンを実施する。
2015年02月03日嘔吐(おうと)や下痢などのつらい症状が現れるノロウイルス。寒い冬の季節になるとよく耳にするウイルスのひとつだが、どのような特徴があるのだろうか。ライオンのヘルスケアマイスター・山岸理恵子さんに話を伺った。○ノロウイルスの発生時期は近年、ニュースに取り上げられることも多いノロウイルスだが、感染しやすい時期や流行時期はあるのだろうか。「ノロウイルスは、2002年に命名されたウイルスで、それまで一般の人にとっては、単に『おなかの風邪』として認識されることが多かったようです。1年を通じて発生していますが、秋ごろから感染報告が多くなり11月~1月ごろがピークとなります。ノロウイルスは自然界での抵抗力が強く、空気中で長く生きることができます。気温が低くなるとさらに長く生存できるようになるため、冬場に感染した患者が多くなります」。自然界での抵抗力の強さからか、ノロウイルスは集団食中毒の原因となることも多い。気温が低くなってきた時期が、感染に注意したい季節となる。○10~100個のウイルスで感染では、ノロウイルスにはどのような特徴があるのだろうか。「ノロウイルスはウイルスの中でも比較的小さく、空気中に浮遊しやすいです。また、手のシワなどにも入り込みやすいので、丁寧に手洗いしないと残留してしまいます。たった10個から100個のウイルスで感染するとされており、発症後、症状が治まった後も2週間から4週間ほどはウイルスを排出し続けるため、感染が広まりやすいと考えられます」。感染しても症状の出ない場合(不顕性感染)もあり、本人の自覚が無いままウイルスを排出しているケースもあるという。「ノロウイルスは、宿主であるヒトの小腸上皮細胞でのみ増殖します。つまり、増えるのはヒトの体内のみで、食べ物の中などでは増えません。そのため培養して特性をつかむことも難しく、類似の代替えウイルスによる研究がされています」。培養が難しいウイルスの場合、ウイルスを分離して特定することも困難となるため、食品中のノロウイルスを検出することが難しい。そのことが、食中毒の感染経路や原因の究明をより難しくしているという。○感染はほとんどが経口感染自然界での強い抵抗力をもつノロウイルスだが、ヒトへの感染経路は限られるという。「ノロウイルスはほとんどが経口感染で、予防には口からウイルスを入れないことが大切です。『手洗いをきちんとする』『加熱された食材を摂(と)る』などを心がけることで、感染のリスクは減らすことができます。また、体力のある人は軽症で済む場合も多いので、普段から免疫力の高い、健康的な生活を心がけておくことも大切です」。万一感染しても、より軽症で済ませるためには普段の生活で免疫力や体力をつけておくことが肝要。栄養のある食事、適度な運動などでノロウイルスに負けない体作りもしておきたい。写真と本文は関係ありません○取材協力: ライオン ヘルスケアマイスター・山岸理恵子さんボディーソープほか、スキンケア商品の開発に長年携わった後、現在のヘルスケアマイスターとなる。商品開発の経験を生かし、主にライオン快適生活研究所にて健康で快適な暮らしのための情報発信に尽力している。
2014年12月10日東京大学と科学技術振興機構(JST)は11月21日、インフルエンザウイルスの増殖に関わる約300個の宿主タンパク質の同定し、それぞれのウイルス増殖サイクルにおける作用を決定することに成功したと発表した。同成果は同大学医科学研究所の河岡義裕 教授と渡邉登喜子 特任准教授らによるもので、11月20日付け(現地時間)の米科学雑誌「Cell Host and Microbe」オンライン版に掲載された。現在、インフルエンザの治療薬としてタミフルなどの抗ウイルス薬が使われているが、それらの薬剤は特定のウイルスタンパク質の働きを抑えるため、遺伝子の変異によって薬が効きにくくなる耐性ウイルスが発生してしまう危険性がある。そのため、ウイルスのタンパク質に作用せずにウイルスの増殖を抑える抗ウイルス薬の開発が求められている。ウイルスは宿主細胞内のたんぱく質の働きを利用して増殖するため、宿主細胞のタンパク質とウイルスの相互作用を抑える薬剤があれば、有効なインフルエンザ治療薬となる可能性がある。同研究グループは、インフルエンザウイルスタンパク質と結合するヒトタンパク質(宿主因子)を網羅的に探索。その結果、11種類のインフルエンザウイルスタンパク質と相互作用する1292個の宿主因子を同定した。次に、それらの宿主因子がインフルエンザウイルスの増殖とどのように関係しているのかを調べたところ、ウイルスの増殖効率に影響を与える323個の宿主因子を同定した。また、それらの宿主因子の機能を阻害する薬剤が抗ウイルス薬として有効であるかどうかを検討した結果、いくつかの薬剤に抗ウイルス効果があることが確認された。今回得られた成果は、インフルエンザウイルスの増殖や感染のメカニズムを明らかにするために有用であるとともに、インフルエンザ治療薬開発の重要なターゲットになると期待される。
2014年11月21日毎年、12月頃に猛威をふるう「ノロウイルス」。下痢や嘔吐(おうと)を引き起こし、8人に1人が感染しているという推計もある恐怖のウイルスだ。予防方法はいくつかあるが、先ごろノロウイルス対策商品としてにわかに脚光を浴びた商品がある。その正体とは―。○ウイルス界のフェラーリノロウイルスは主に腸管で増殖し、腸管の粘膜上皮のポンプ機能を破壊することで腹痛、嘔吐(おうと)、水溶性の下痢などの症状を引き起こす。インフルエンザウイルスの3分の1ほどの大きさで、口から10~100個ほど入っただけで感染が成立するとされており、その感染スピードの速さから「ウイルス界のフェラーリ」とも呼ばれている。感染症に詳しい、東京医科大学の松本哲哉微生物学講座主任教授は「ノロウイルスの感染経路としては、食中毒よりもむしろ人から人へとうつるケースが多いことがわかっています。ただし周囲に感染者がおらず、どこで感染したかわからない場合もあります。また、インフルエンザと違って、ノロウイルスの場合はワクチンも治療薬もありません。以前、ノロウイルスに感染した人でも繰り返し感染を起こすので、毎年ノロウイルスへの備えをしておかないといけません」と話す。○救世主の名はラクトフェリン30秒以上の手洗い、食品や調理器具などの加熱といった対策手段がある中、注目されているのが「ラクトフェリン」という成分だ。ラクトフェリンはたんぱく質の一種で、母乳、特に初乳に多く含まれており、赤ちゃんを感染症から守る役目を果たしている。「ラクトフェリンはヒトの免疫力を高める作用と病原体を弱める作用の2つの側面を持っています。その相乗効果がノロウイルスの感染を防ぐと考えられています」。○棚から消えた「森永ラクトフェリンヨーグルト」そのラクトフェリンを配合した商品の中で今最もホットなのは、森永乳業が販売している「森永ラクトフェリンヨーグルト」だろう。今月9日にNHKの番組でノロウイルス対策としてラクトフェリンが紹介された途端、スーパーなどの小売店に消費者が殺到。一部店舗では売り切れ状態になったり、買い占めを防ぐための購入数制限が設けられたりするなどの現象が起こった。森永乳業によると、「今年ならではのノロウイルス対策法」として紹介されたことにより、放送直後(12月9~15日)の森永ラクトフェリンヨーグルトの売り上げは、前年同期間比で770%となっているという。森永乳業は、ラクトフェリンの有効性を科学的にも分析しており、今年9月に461人(平均年齢59.3歳)を対象にした調査結果を発表した。試験では100mgのラクトフェリン含有食品の摂取頻度ごとに6つのグループに分けて、ノロウイルス感染性胃腸炎と思われる症状(腹痛、吐きけ・嘔吐(おうと)、下痢)での医療機関の受診者割合や医師の診断結果などについて調査した。その結果、ノロウイルス感染性胃腸炎と思われる症状で医師の診断を受けた人の割合は、摂取頻度が「ほぼ毎日」の人は「週1回程度」の人に比べて7.1%も減少しており、有意な差が見られた。また、医師からノロウイルスの疑い、または検査でノロウイルス確定と診断された人の割合に関しても有意な差が見られた。摂取頻度が「週1回程度」の人に比べて、「週4~5回」の人で6.1%、「ほぼ毎日」の人で6.5%の減少が確認された。○チーズ200gかラクトフェリン強化商品か松本主任教授は、ラクトフェリンはノロウイルスだけでなく風邪やインフルエンザにも有効かもしれないと話す。「実際、冬の流行期に行われた調査で、ラクトフェリンを摂取していたグループは、ラクトフェリンを摂取していなかったグループと比べて、発熱や鼻水など感染症の症状の発症率が有意に低かったという結果が認められています」。ラクトフェリンは冬場に摂取しておいて損はない成分なのだ。ラクトフェリンは、生乳やナチュラルチーズなどからでも摂取可能だが、有効量の目安となる100mgを摂取しようとなると「チーズでは100gとか200gの単位で食べる必要があり、毎日食べるのは現実的ではないと思います」。基本的には、ラクトフェリンが重点的に配合されている製品を食べた方が継続もしやすいという。チーズ200gかラクトフェリン強化食品か―。どんな方法にせよ、きちんと毎日ラクトフェリンを摂取することが、寒い冬を健康に過ごすためのコツとなりそうだ。
2013年12月24日内閣広報室は13日、首相官邸ホームページに「インフルエンザ&ノロウイルス特集ページ」を新設した。同特集ページは、冬に流行のピークを迎えるノロウイルスとインフルエンザへの注意喚起を目的として、家庭や職場でできる予防対策や政府の取り組みなどをまとめたもの。「インフルエンザにかからないためには」「政府が取り組むインフルエンザ対策」「ノロウイルスによる感染を防ぐには」などを閲覧できる。「インフルエンザにかからないためには」では、感染経路を断つこと、予防接種を受けること、免疫力を高めることなどを推奨。「正しい手の洗い方」など、インフルエンザから身を守るために気をつけるポイントを紹介する。ノロウイルスについても、家庭でできる予防対策の3つのポイント、「手洗い」「人からの感染を防ぐ」「食品からの感染を防ぐ」について、具体的な方法を示すなど、感染の拡大防止を呼びかけている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月17日日産自動車は28日、新型コンパクトカー「ノート」を9月3日に発売すると発表した。価格は124万9,500円から167万4,750円。新型ノートは、軽量・コンパクトで低燃費な「HR12DE」エンジンと、新開発の直噴ミラーサイクルエンジンに高効率スーパーチャージャーを搭載した「HR12DDR」エンジンを採用。HR12DDRを搭載した「S DIG-S」グレードでは、空力に優れた軽量ボディとの組み合わせによって、軽快な走りとJC08モードで25.2km/Lという低燃費を両立している。また、全車に副変速機付エクストロニックCVT(無段変速機)を搭載しており、2WD車にはアイドリングストップも設定。エコカー減税によって、HR12DDR搭載車は自動車取得税および自動車重量税が免税、HR12DE搭載車(2WD)は自動車取得税および自動車重量税が75%減税となる。最上級グレード「MEDALIST」には、スエード調クロスと合皮のコンビシートや、ピアノ調センタークラスターフィニッシャーといったプレミアム感を高める装備に加え、コンパクトカーでは初というアラウンドビューモニターを標準装備。なお、アラウンドビューモニターは「X」「X DIG-S」「X FOUR」グレードにメーカーオプションが用意されている。乗車定員は5名。あわせて、同社関連会社のオーテックジャパンは、新型ノートをベースとしたカスタムカー「ライダー」と、ライフケアビークル「アンシャンテ」を設定し、同日に発売すると発表した。新型ノート「ライダー」は、個性や特別感を演出する特別装備でエクステリアとインテリアをトータルコーディネートしたカスタムカー。エクステリアでは、専用フロントグリルや光輝モール付の専用フロントバンパー、専用15インチ光輝アルミホイールなどを、インテリアには専用の格子柄のシート地やドアトリム、本革巻のステアリングを採用している。価格は154万350円から179万8,650円。新型ノート「アンシャンテ」は、助手席スライドアップシート(昇降シート)車と、助手席回転シート(回転シート)車の2タイプが設定されている。価格は、138万2,850円から200万3,400円。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月28日トヨタ自動車は23日、東京・青海の「MEGA WEB トヨタ シティショウケース」にて発表会を行い、フルモデルチェンジした新型「ポルテ」と、新型車「スペイド」を発表した。同社は両車種を「トヨタのプチバン」と位置づけ、展開していく。現在、国内市場ではスライドドアや広い室内空間など、ミニバン的要素を持つコンパクトカー「プチバン」のニーズが高まっている。この新たな市場カテゴリを牽引すべく、トヨタが投入するのが、「ポルテ」「スペイド」の2車種。ともに大開口ワイヤレス電動スライドドア(開口幅1,020mm、開口高1,250mm)や、低いフロア地上高(300mm)、段差のないフラットなフロアが特徴のコンパクト2BOXだ。車内もショッピングバッグをかけるフック、小物の収納に便利な運転席前のアッパートレイ、ティッシュボックスもしまえるアッパーボックスなど、毎日使うことを考えたアイデアも充実。トヨタによれば、「誰もが笑顔になる使い勝手のよさ」を追求したという。フルモデルチェンジとなる「ポルテ」のフロントビューは、親しみやすく洗練された表情に。直線と円弧を組み合わせたシンプルな長円形モチーフ「スクエアオーバル」を織り込んだ。「スペイド」のフロントビューは精悍でクールな印象。両車種ともに新CMを展開予定で、コンセプトは新型「ポルテ」が”家族想いのプチバン”、新型車「スペイド」が”チャレンジするためのミニバン”となる。これらのCMとは別に、「TOYOTAのプチバン」を表現したCMも制作され、「プチバン」をわかりやすく解説したWebサイトも公開されている。23日の発表会では、トヨタ自動車製品企画本部の鈴木敏夫氏が、「ポルテ」「スペイド」について、「アルファード・ベルファイア並みの室内の高さと、レクサスLS並みの足元空間を確保しつつ、コンパクトなアクアと同寸法の外形サイズとし、これらを両立させて”究極のスライド2BOX”を実現させました」と説明。両車種の機能を紹介するデモンストレーションも行われ、「ポルテ」ではベビーカーや自転車、「スペイド」ではサーフボードが収納されるなど、コンパクトな外見ながら広い車内空間を持つことが示された。新CMにちなんだパフォーマンスが披露される場面もあった。また、トヨタ自動車代表取締役副社長、前川眞基氏は、「自動車メーカー最大の責務は、『もっといいクルマをつくる』ことにあると考え、環境や走りにこだわったクルマを提案してきました。新型『ポルテ』、新型車『スペイド』は日常生活における使いやすさにこだわりました」とコメント。ファミリーをはじめ幅広い層に受け入れられることを期待しており、「実際に見て、触って、乗っていただき、このクルマに込められたこだわりを実感してもらえればなによりだと思います」と述べた。新型「ポルテ」は全国のトヨタ店およびトヨペット店、新型車「スペイド」は全国のトヨタカローラ店およびネッツ店を通じて発売され、両車種とも価格帯は145~191万円。生産工場はトヨタ自動車東日本の東富士工場で、月販目標台数は両車種とも4,000台。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年07月24日7月14日(現地時間)、フランス革命の記念日に沸くパリから衝撃のニュースが!あらゆる物質に浸食し、破壊してしまう新型のウイルス“ナノマイト”の大増殖により、何とパリの象徴とも言うべきエッフェル塔が崩壊。当局は、この前代未聞の大事件の裏に国際的なテロ組織の関与があったことを示唆、「フランスの9.11」との見出しで全世界に配信され、人々を震撼させ…。と、これは実は映画の話で、8月7日(金)に公開を迎える『G.I.ジョー』の中の一幕。国際機密チーム“G.I.ジョー”と、世界最悪のテロ組織“コブラ”が世界中を舞台にありとあらゆるものを巻き込みながら激しい戦いを展開するのだが、彼らが血眼になって手に入れようとしているものこそが、冒頭で紹介したナノマイト。人体に入り込むと、神経が麻痺して痛みを感じなくなり、感情さえもなくしてしまうという信じられない特性を持ち、さらには金属だろうが、木材だろうが、あらゆる物質を触れた瞬間に侵食し、跡形もなく破壊してしまうという21世紀最悪のウイルス、とされている。元々はガンの特効薬として開発されたはずが“コブラ”によって持ち出され、彼らの世界征服の野望の重要な武器と化しているのだ。ちなみに、先日公開された特別映像を見ていただければ分かるが、パリ崩壊をもたらしたのは、コブラのエージェントの一人、ストーム・シャドー。演じるは本作でハリウッド進出を果たしたイ・ビョンホン。数年前に発売されたビョンホンの写真集のタイトルは「パリイ」。エッフェル塔やセーヌ河など、パリを象徴する風景の中に佇むビョンホンの姿が映し出されていたが、まさかその彼がこんな所業を…。実際にナノマイトのようなウイルスが開発されたら、と考えるとゾッとするが、つい先日、新型のインフルエンザの猛威が日本はおろか世界中を恐怖に陥れたばかり。安穏と構えていると、ひょっとしたら近い将来、ありうる話かも?そんな脅威にどう対応するか?まずは映画をチェック!『G.I.ジョー』は8月7日(金)より日米同時公開。『G.I.ジョー』特別映像■関連作品:G.I.ジョー 2009年8月7日より丸の内ルーブルほか全国にて公開©2009 by Paramount Pictures■関連記事:この夏、最強のアクション『G.I.ジョー』衝撃映像到着!ビョンホン暴走でパリが…ビョンホンほか豪華キャスト登場!『G.I.ジョー』ジャパン・プレミアに5組10名様をご招待【釜山レポート02】イ・ビョンホン、チョン・ウソンらの登場にファンが熱狂!
2009年07月15日