スカート澤部渡とPUNPEE(パンピー)が、コラボレーション楽曲「ODDTAXI」のアレンジバージョンを発表。スカートとPUNPEEが『オッドタクシー』OP曲をアレンジシンガーソングライター澤部渡のソロプロジェクト・スカートと、ラッパー/トラックメーカー/DJのPUNPEEがコラボレーションした楽曲「ODDTAXI」は、2021年4月よりテレビ東京で放送されたTVアニメ『オッドタクシー』のオープニングテーマとして書き下ろしたもの。今回はそんな話題の楽曲「ODDTAXI」にオリジナルアレンジを加え、YouTubeチャンネル「THE FIRST TAKE」で一発撮りを披露した。なお、「ODDTAXI」がオープニング主題歌となったアニメ『オッドタクシー』は、タクシー運転手・小戸川を主人公としたミステリー・サスペンス。脚本に此元和津也、主演に花江夏樹を迎えた『オッドタクシー』は、ほのぼのとした動物たちのビジュアルからは想像もつかない本格的なストーリー展開で話題を呼び、“衝撃の最終回”はTwitterトレンドにもなった。PUNPEEはオープニング主題歌だけでなく、劇伴音楽も手掛けている。【詳細】スカート PUNPEE コラボレーション楽曲「ODDTAXI」THE FIRST TAKEオリジナルアレンジバージョン※配信日・CD発売日等、リリース情報未定。※オリジナル版は2021年4月7日(水)配信。
2021年12月27日コニカミノルタプラネタリウム株式会社(本社:東京都豊島区、社長:古瀬弘康、以下 コニカミノルタ) は、ロックバンド「androp」のボーカル/ギターを担当する内澤崇仁を迎え、福岡(福岡市科学館ドームシアター)、東京(プラネタリウム天空)、2つのプラネタリウムを巡る『LIVE in the DARK tour w/内澤崇仁(androp)』を開催します。本公演では内澤崇仁がサポートメンバーと共に、andropとしてリリースした楽曲を中心にプラネタリウムに合わせた特別なセットリストを披露する予定です。★『LIVE in the DARK』とは★プラネタリウムでしか体験できない、音楽と星空、そして暗闇が共鳴する全く新しい音楽エンターテインメント。星々がひしめく暗闇の中、耳を澄ませてみると、日常生活では感じることができなかった、微かな音の“表情”をしっかりと感じることができるはずです。全天周映像演出は数多くのライブ演出を手掛ける、ビジュアルデザインスタジオ“HERE.”が担当し、星空、音楽、そして映像がシンクロする、ここでしか体感できないプラネタリウムライブを実現します。良質な音楽、そしてプラネタリウムという非日常空間で、特別なひと時を、ぜひ。★1,200人を動員する、福岡/東京を巡るプラネタリウムツアー★andropのフロントマンとして、また数多くのアーティストへの楽曲提供/プロデュースも行い、業界内外を問わず高い支持を集める内澤崇仁がついにプラネタリウムのステージに登場します。本ツアーでは福岡(1DAY)と東京(2DAYS)の3日間(計6公演)開催し、プラネタリウムライブとしては異例の計1,200人の動員を予定しています。androp名義の楽曲を中心にプラネタリウムに合わせたセットリストを披露するほか、過去に内澤が他アーティストへ提供した楽曲を、各公演それぞれ選曲を変えセルフカバーとして披露する予定です。【チケット販売に関して】■andropオフィシャルファンクラブ先行受付(抽選)2021年12月24日(金)午前10時~2022年1月3日(月)23時59分の期間、andropオフィシャルファンクライブサイト『androp member page』を通じ、電子チケットシステム「ticket board」にて先行受付(抽選)を行います。※先行販売では福岡公演の『一般シートB』の受付はありません。■一般販売(先着)2022年1月15日(土)午前10時~下記『LIVE in the DARK』特設サイトを通じ、電子チケットシステム「ticket board」にて一般販売を行います。 ※予定枚数に達し次第販売を終了します。【チケット申込に関して】※ファンクラブ先行、一般販売いずれの場合も『LIVE in the DARK』特設サイトに記載されている注意事項を必ずご確認の上お申込みください。※ticket boardをご利用いただくために会員登録(無料)が必要です。※ticket boardに記載の応募規定(枚数/席種等)及び、申込に際しての注意事項をご確認の上ご応募下さい。●『LIVE in the DARK tour w/内澤崇仁(androp)』福岡公演 概要●★出演:内澤崇仁★日程:2022年2月19日(土)★時間:1st Stage 17:00開演(16:30開場) / 2nd Stage 19:00開演(18:30開場)★料金:一般シート:7,000円(税込) / 一般シートB:5,500円(税込)※福岡会場に『三日月シート』はありません。※『一般シートB』はプラネタリウム機器の真後ろのエリアのためステージ(アーティスト)が見えづらい場合があります。★場所:福岡市科学館6階 ドームシアター(プラネタリウム)★主催:福岡市科学館●『LIVE in the DARK tour/内澤崇仁(androp)』東京公演 概要●★出演:内澤崇仁★日程:2022年2月24日(木)、2月25日(金)★時間:1st Stage 18:00開演(17:30開場) / 2nd Stage 20:00開演(19:30開場)★料金:一般シート:7,000円(税込) / 三日月シート:16,000円(税込) ※2名掛け・各公演3席限定※『三日月シート』は一枚のチケット料金に大人2名様分の鑑賞料金を含んでいます。★場所:コニカミノルタプラネタリウム天空 in 東京スカイツリータウン(R)★主催:コニカミノルタプラネタリウム天空※約1時間の公演予定です。※イベントの性質上、小学生以下のお客様はご入場いただけません。※イベント終了後は速やかなご帰宅をお願いいたします。【感染症対策及び、イベントに関する注意事項】※本公演は新型コロナウイルスを含む感染症防止対策を徹底し【全席販売】にて実施しいたします。※ご来場及び公演中のマスク着用は必須とさせていただきます(フェイスシールドのみ着用のお客様はご入場いただけません)※会場内での会話は控えていただき、公演中の歓声や掛け声、指笛などは固くお断りいたします(拍手や手拍子などでの応援をお願いします)※本イベントはプラネタリウム施設で星空、映像、音楽をお楽しみいただくイベントです。演出の都合上又は、ドームの座席配置の関係でステージ(アーティスト)が見えにくい場合がございます。※中央後方のお席はプラネタリウム機器の関係でステージが見えにくくなっておりますが、星空・ドーム演出は一番見やすいエリアとなっております。本イベントは感染症対策の観点、及びプラネタリウムという会場の特性上、様々な制限を設けさせていただいております。下記「特設サイト」に記載されている注意事項を必ずご確認の上、チケット購入/来場をして下さい。▼特設サイト ●内澤崇仁(androp) プロフィール●4人組バンド「androp」のVocal&Guitar。2009年12月に1stアルバム『anew』でデビュー。数々の映画やドラマ主題歌、CMソングを手掛けるなど楽曲の注目度は高く、ミュージック・ビデオもカンヌ国際広告祭(フランス)、One Show(アメリカ)、Webby Awards(アメリカ)ほか国内外11のアワードで受賞するなど、その映像世界やアートワークでも世界的な評価を得ている。2021年12 月 22 日に約3年9ヶ月 ぶりとなる 6th フルアルバム「effector」をリリース。バンド活動以外にも新田真剣佑と北村匠海のW主演映画『サヨナラまでの30分』で音楽プロデューサーを担当。柴咲コウ、南波志帆、坂本真綾、Aimer、miwa、上白石萌音、Da-iCE、宮川愛李ら様々なアーティストへの楽曲提供やプロデュースも行っている。HP : Twitter:@androp_officialInstagram : @androp_official●株式会社HERE.(ヒア)●代表土井昌徳。プロジェクションマッピングやVR360°ドームパノラマ映像の制作に特化した少数精鋭のビジュアルデザインスタジオ。プロジェクションマッピングでは、百貨店の常設やホテル、アーティストのライブ等、大規模案件の実績も多数。時代を捉えた演出と高い技術に裏付けられた良質なコンテンツ提供に定評がある。また、次世代のVR ドームシアター向け素材販売サイト「Shout!360」も運営、動画制作に役立つTipsも連載中。【Shout!360詳細】 www.shout360.xyz 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2021年12月23日高齢者ともなれば、転倒して骨折すると、寝たきりになってそのまま衰えていく場合も多い。「要介護4」の言葉に恐ろしさを感じる人も多いだろう。だが作家の澤地久枝さん(91)はわずか3週間で、寝たきり状態から抜け出したという。「90歳の人が腰の骨を折ったら、社会復帰は難しいのではないでしょうか。でも私は、先月は世田谷、先週は武蔵野と行きたい美術館に行き、絵や写真を見ている。この書斎に上がってきて、原稿を書こうと思っている。つまり、死ぬ準備ができていないんです」この9月に、卒寿によわいを一つ加えた澤地さんはグレーがかった髪を几帳面に上げており、眉は細めにしっかりと引いている。コロナ禍で「マスクをするから口紅はしない」と言うが、細部にまで気を配った身だしなみで背筋をピンと張り、先ほどからお茶の一滴も口にせず語り続けている。澤地さんは72年、41歳でノンフィクション作家デビューすると、78年に『火はわが胸中にあり』で日本ノンフィクション賞、『滄海よ眠れ ミッドウェー海戦の生と死』(84年)および『記録 ミッドウェー海戦』(86年)で菊池寛賞を受賞。昨今も健筆をふるっていた。そんな澤地さんが、昨年5月、ひとり暮らしの自宅で転倒して、腰椎を骨折。そのまま寝たきりとなり、「要介護4」の認定を受けていたのだという。歩行はもちろん困難で、ときに家政婦やヘルパーさんに助けてもらい、おむつもつけた。それなのに、いま澤地さんは寝室と仕事場を結ぶ階段をその足で上り下りする毎日だ。リハビリだと言い聞かせ、少しずつ自分で動き、結果的に澤地さんの要介護度4の寝たきり状態は、わずか3週間足らずの超短期だったことになる。「特段、肩に力が入っていたわけではないんです。だっていつ人生の終わりが来ても、おかしくない時期を生きているということは、わかっていますから。でも振り返って言えるとすれば、おむつをしていた10日のあいだに『もうダメだな』と思っていたら、ダメだったでしょうね……」■故・寂聴さんは60年以上前からの“盟友”11月9日、突然の報が日本中を駆け巡った。《瀬戸内寂聴さん逝去、享年99》澤地さんはその悲報を、新聞社からの電話で知らされた。「その日は落ち着く暇もなく電話が鳴り続けるものだから、留守番電話にして、もう出ませんでした」同じ女性の作家として長く活躍してきた寂聴さんと澤地さん。ふたりの出会いは60年以上前で、寂聴さんは当時、新進の作家であり、当時中央公論社に勤めていた澤地さんは『婦人公論』の担当編集者という間柄だった。8歳年上の“盟友”の大往生によせて、澤地さんが口を開く。「それは見事な人生だったと思う。わが子を置いて家を出て、夫と別れ、男性たち(作家・小田仁二郎さんや井上光晴さんら)との出会いと別れがあった。存分に愛し、ダメならサッと別れた。でも、男性たちからも恨まれてないと思うんです。そして後に娘さんとも和解している」澤地さんが担当していた時期は、寂聴さんが「瀬戸内晴美」として執筆していた50年代後半のころ。女性としての台頭“ガラスの天井”に阻まれ「子宮作家」などとやゆされていた。「ほとんどの文芸誌から依頼がなかったその時期、私は『婦人公論』で寂聴さんに執筆をお願いしていました。練馬の畑の真ん中にあるご自宅に原稿を取りに行くと、寂聴さんはまだ、たっぷりの黒髪を結われていました」後の72年、澤地さんのデビュー作『妻たちの二・二六事件』の出版パーティでは、寂聴さんが発起人の一人になった。その後も91年の湾岸戦争や、12年の原発再稼働への抗議行動などで幾たびとなく“共闘”してきたふたりだった……。「でも、私の人生はあんなに思い切りよくありません。くらべようもなく、大きな存在ですよ、寂聴さんは。読者、いや世の多くの人にとって、寂聴さんが生きていることが、支えだったと思うんです」澤地さんは視線を漂わせるように、故人に思いをはせた。■いつ“そのとき”が来るかはわからない。いつ来てもいいように今日を一所懸命に「おそらく、寂聴さんも最後まで書きたいテーマを持っていたと思うんです。だから、もっと生きたかったんだと思う。私も『まだ死ぬ準備ができていない』などと言いましたが、いつ“そのとき”が来るかわかりません。だから“そのとき”がいつ来てもいいように、今日を一所懸命に生きようと思っています」そして澤地さんには、いま書きたいテーマがあるのだという。「私の叔父は、敗戦直後の8月19日、ソ連軍に追い詰められた末に北朝鮮で一家自決しました。妻子とともにダイナマイトを抱えてのことだったと後に聞かされた。この叔父の記憶をたどり、資料を集めてつないでいけば、いったいどんな人生であったのかがわかる。叔父のことは、まとめなければいけないと思って準備しています」澤地さんは「要介護4」となった当初の心境を「もうダメだなと思っていたら、ダメだったでしょう」と振り返っていた。そしていま、心掛けているのは「今日を一所懸命に生きよう」ということ。いくつになっても肝心なのは、もうダメだとあきらめず、いまを一所懸命に生きる姿勢だ。それはすなわち「生きる気力」である。ただその気力については、「他人が渡せるものではないし、本人がその気にならなきゃダメなものなんです」とも澤地さんは言うのだ。いつ“そのとき”が来てもいいという達観と、まだ死ぬ準備ができていないという執念。それらは人の心に共存していていいものなのだと、澤地さんが示してくれている気がする。そのときどきで心身に折り合いをつけながら、なんとか生きていくこと。それも「生きる気力」にほかならないではないか。澤地さんの「要介護4」からの復活は、澤地さんと同じ世代の人たちを勇気づけてくれるに違いない。長いインタビューを終えた澤地さんは、階段を一歩、一歩と踏みしめながら下りると、言った。「こうして手すりをつけました。この15段を上って仕事場に上がれば、下で電話が鳴っても聞こえませんから、執筆に集中できる。よく言われるんです『なかなか電話に出ないから心配だ』って」伏し目がちに、はにかんだ。そんなふうに周囲にちょっと気をもませながら、澤地さんは今日も明日も、筆を進めるのだろう。小さな背中が、頼もしく映えた。(取材・文:鈴木利宗)
2021年12月12日吉本興業の現社員であり、お笑いコンビ・とろサーモン、かまいたちのマネージャーである樺澤(かばさわ)まどかが、シンガーソングライターとしてアーティストデビューすることが2日、発表された。27歳会社員ならではの、リアルな気持ちを歌で表現している初の作詞・作曲作品「卑屈のうた」は10月28日よりMBS『かまいたちの知らんけど』エンディングテーマに起用されており、11月15日に配信決定。同日11月15日には、樺澤まどか自身による2回目となる単独ライブ「樺澤まどか生誕祭2021」を開催し、新曲の初披露も行われる予定となっている。樺澤は「初めて作詞作曲に挑戦しました。この歌を聴いて、元気になってくれたら良いなと思います」とコメントしている。
2021年11月02日お笑いコンビ・ハライチの澤部佑が、ファッションブランド「THE SHOP TK」が展開する「ステキダンナ計画」2021年秋冬キャンペーンのイメージモデルに起用された。「ステキダンナ計画」は、女性目線で考える理想のメンズ服シリーズ。今回のキャンペーンでは、澤部が「ステキダンナ計画」の服を着ることで“ステキサワベ”に変身する特集ページや動画を、27日から公開中。動画には2人の澤部が登場し、“ステキサワベ”と普段の“ふつうサワベ”がトークを繰り広げながら、随所で“ステキサワベ”にツッコミを入れていく。出演オファーを受けた当時を思い返し、「最初はお断りしようと思っていた。正直自信が持てなかった」と告白した澤部。ところが“ステキサワベ”に進化して自信がついたようで、「愛する妻もさらに惚れ込んでくれるんじゃないかな。皆さんのおかげで今の私があるんです」と力強く語った。
2021年10月29日宝塚歌劇団で再演を重ねるたびに注目を集めてきたミュージカル『ロミオとジュリエット』が、8年ぶりに星組により上演される。2013年の新人公演でロミオを演じた礼真琴が、星組トップスターとして再びロミオ役に挑む。公演に向けて稽古を重ねる礼に話を聞いた。宝塚歌劇星組 宝塚大劇場公演 三井住友VISAカード ミュージカル『ロミオとジュリエット』ぴあ貸切公演チケット情報本作は、ウィリアム・シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』を、2001年にフランスの作詞家・作曲家・演出家のジェラール・プレスギュルヴィックがミュージカル化。2010年に潤色・演出を小池修一郎が手掛け、日本初演。本作へは2010年、2013年に続き、3度目の出演となる礼は、今回の出演について楽しみな反面、プレッシャーも感じているという。「初演ではダンスで心情を表現する“愛”を演じさせていただき、皆様に名前を知っていただくきっかけになりました。2013年の再演ではロミオの親友ベンヴォーリオと“愛”を役替わりで、また新人公演ではロミオを演じさせていただき、もし出会わなければ今の私はいないと思う大切な作品。今回演じるにあたり、これまでとどう変えていくのか、どうすれば超えていくことができるのか、全員でもがきながらお稽古しています。役替わりで演じる人たちが多い中、私がロミオとしてしっかり立って、みんなを支えたいです。また、演出の小池先生が、私と舞空(瞳)の演じるロミオとジュリエットとして、お芝居の中で新たに動きをつけてくださっていますので、自分の身体に入っている経験と感覚を大事にしつつ、新たなものも取り入れていけたらと思います」。恋に落ちる若いふたりの愛の物語を軸に、モンタギュー家とキャピュレット家の対立や仲間との絆など、さまざまな視点から楽しめる本作。印象に残る場面や楽曲も多い。「ロミオのモンタギュー家は仲間同士の仲がいいイメージがあるので、そこを唯一出せる『世界の王』のシーンで、しっかり表現したいです。また、争いや憎しみ合う場面が多い分、ジュリエットと一緒に歌う『Aimer(エメ)』は心が救われる感覚になります。お客様にとってもホッとしていただける場面だと思いますので、その温かい部分を大切に演じたいです」。昨年2月より宝塚大劇場で行われたトップお披露目公演から約1年。コロナ禍で公演や稽古ができない期間もあったが「今年は皆様に感謝の気持ちをお返しできれば」と思いを語る。「4か月の自粛期間を経て舞台に立ったとき、これまでに味わったことのないほど、心の底から幸せを感じました。このような状況になり、皆様がさまざまな思いで戦いながら過ごす中でも、宝塚歌劇に想いを寄せてくださったり、励ましてくださったり。皆様に支えていただきながら公演を再開できていることを、一人ひとりが感じながらお稽古しています。今年はその感謝の気持ちを目いっぱいお返ししていきたいですし、昨年以上に笑顔があふれる瞬間がたくさんある一年にできればと思います」。公演は2月14日(日)から3月29日(月)兵庫・宝塚大劇場、4月16日(金)から5月23日(日)東京宝塚劇場にて。取材・文:黒石悦子
2021年02月09日柿澤勇人、南沢奈央、須藤蓮、石井一孝が出演するKOKAMI@network vol.18『ハルシオン・デイズ 2020』が10月31日(土)に開幕する。主演の柿澤と作・演出の鴻上尚史に話を聞いた。鴻上が「コロナ禍での5月、6月頃のSNSの荒れ方を見ていて、これは今やるべき芝居になると思いました」と語る本作。2004年の初演では自殺系サイトで出会った4人の物語として上演されたが、今回2020年版に書き換えられ、ツイッターの「♯自殺」で出会った4人の物語として上演される。しかし暗い物語ではない。「もともと僕の芝居は、劇場に来る時よりも出る時に元気になってほしいというのがテーマですが、今回は特にそう思っています。今だからこそ、初演より楽しいものにしたい。観て悲しい気持ちになるものには絶対にしたくない。『生きようぜ!』という芝居になればいいと思っています」(鴻上)柿澤は「出演作が次々と中止になり、今年は舞台上で芝居をすることはないんだろうなと思っていた時に声をかけていただいて、作品にも惹かれたし、嬉しかったです」と喜んで出演を決めたが、その後迷いが訪れたことを明かす。「この作品は“自死”もテーマのひとつですが、最近、僕の友人や近しい人が死を選ぶという出来事があって。『鴻上さん、俺、できるかな』という話はしました。そしたら鴻上さんは“生きろ”というのがテーマなんだと言ってくださって。それで『よし、やろう』と思いました」。稽古が始まり、出演者については「面白い4人だと思います。よくまあこれだけ個性の違う4人が集まったなと(笑)。しかも、それぞれがそれぞれの役柄にすごく合ってるんですよ。ここまで合ってるとは思わなかったな」と鴻上。柿澤が演じる原田雅之を「カッキー(柿澤)っぽい」と言うと、柿澤は「うそだ!」と笑うが、鴻上は「うそじゃないよ(笑)。『引き受けなくていいじゃん、そんなたくさんのものを』というものをちゃんと引き受ける。その誠実さがカッキーにあると思うから」と印象を明かした。作品について柿澤は「いろいろ抱えた4人が集まるお話ですが、人が集まるといいこともあるし、バカみたいなこともある。単純にみんなで飯を食うだけでもこんなに面白いんだ、とか、そういうものを楽しんでもらいたいです」。柿澤が「舞台って楽しいな、芝居って楽しいなと、僕も思いたいし皆さんにも感じてもらいたい。観終わった頃には、『明日も生きよう』とか『がんばってまた舞台観に行こう』という気持ちになってもらえたら」と語る本作は、10月31日(土)から11月23日(月・祝)まで東京・紀伊國屋ホール、12月5日(土)・6日(日)に大阪・サンケイホールブリーゼにて上演。
2020年10月26日織田裕二、中島裕翔らの出演による「SUITS/スーツ2」の10話が9月14日放送。織田さん演じる甲斐と中島さん演じる大輔の“ボストン休暇”でみせた私服姿と、大輔の“2度のキス”からの“衝撃ラスト”にネットがざわめいている。織田さんが傲慢な敏腕弁護士・甲斐正午に、中島さんが驚異の記憶力を持つニセ弁護士・鈴木大輔に、鈴木保奈美が甲斐と大輔が所属する「幸村・上杉法律事務所」共同代表の幸村チカに、吉田鋼太郎がチカから事務所の代表の座を奪った上杉一志に、新木優子がパラリーガルの聖澤真琴に、小手伸也が甲斐のライバル弁護士の蟹江貢にそれぞれ扮する本作。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。上杉がチカから「幸村・上杉法律事務所」のトップの座を奪い、上杉は甲斐に「これからは仲間として共に頑張ろう」と言いつつも、甲斐のオフィスを下の階に変更、蟹江を利用して甲斐をファームから追放しようと画策、蟹江は大輔や玉井に甲斐の仕事を手伝わないよう指示する。一方、大輔は祖母の死を甲斐や玉井には知らせず仕事を続ける。あくる日結衣の葬儀が行われ、大輔を心配していた真琴は何も準備できずにいた彼を説得し連れ出す。葬儀には大輔の幼なじみで元恋人の怜(吉谷彩子)も出席する…というのが今回のストーリー。祖母の死を悲しみボストンで休みを過ごす大輔のもとに甲斐が現れ、2人は“無礼講”で酒を酌み交わす…普段とは違う私服姿の甲斐と大輔に「今回はスーツ姿ではないシーン多し…それもよい」「SUITSを脱いだ2人もステキ~」「鈴木先生の白Tシャツ姿、肩ががっしりしててかっこいい」といった声が上がる。一方、葬儀のあと自宅で思い出話をしているうちに見つめ合い、キスする大輔と怜だが、そこで怜が結婚していることを知らされた大輔は、いったん怜を部屋から追い出す。その後別れたはずの真琴にキス、さらにラストでは怜と“不倫”…そしてその姿を真琴に見られるという修羅場に。そんな大輔に当初は「裕翔くんが演じるキスシーンはいつも美しい…」といった声を上げていたタイムラインも「鈴木先生流れに任せてキスしすぎじゃなーい?」「大輔、目を覚ませ!」などの声が多数上がっている。(笠緒)
2020年09月14日倍返ししなくとも、バリキャリ女子の活躍が目を引く春夏ドラマ。もちろんファッションも見逃せません。ベテランスタイリストが、ポイントを分析します!■『私の家政夫ナギサさん』(TBS系・火曜22時〜)相原メイ役・多部未華子(31)製薬会社のMR(医療情報担当者)として働くメイは、トレンドを意識したオシャレ上級者。「淡い色調(ペールトーン)の組み合わせやプリーツスカートなど流行のアイテムをうまく取り入れています。ベルト使いもポイント!」■『MIU404』(TBS系・金曜22時〜)桔梗ゆづる役・麻生久美子(42)警視庁の機動捜査隊・隊長を務めるゆづるは、スーツ姿でシャープな印象。「派手な色がないぶん、読者は取り入れやすいはず。グレーやベージュピンクは今春の人気色。ノーカラーや襟幅の狭いジャケットにシンプルなインナーを合わせるとVラインが美しく見えます」■『SUITS/スーツ2』(フジテレビ系・月曜21時〜)玉井伽耶子役・中村アン(32)法律事務所で弁護士秘書として働く伽耶子は、仕事もオシャレもハイクラス。「ほどよい肌見せなど、女性らしさを引き立たせるコーデは30代女性のお手本です。こなれ感のある大人の着こなしはオフィスでも注目の的!」■『SUITS/スーツ2』聖澤真琴役・新木優子(26)パラリーガルとして働く真琴は、若手の王道ファッションが特徴。「白いブラウスにタイトスカートはどんな職場でも合いますし、人に好感を持たれるコーデです。シャツをスカートにインすることによって足長効果も」■番外編『アンサング・シンデレラ病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系・木曜22時〜)葵みどり役・石原さとみ(33)キャリア8年目の病院薬剤師のみどりは、職場では“スクラブ”と呼ばれるユニホームを着用。石原さとみもデザインから一緒に考えたという。ハードな仕事から離れたときの私服は、ゆったりとしたカジュアルスタイルで優しい印象に。「女性自身」2020年9月1日 掲載
2020年08月22日いい意味でミュージカル俳優らしくない。それが柿澤勇人さんの魅力ではないだろうか。ミュージカル界に身を置く俳優の多くは、幼い頃からミュージカル好きだったか、もしくはずっと歌かダンスが得意でミュージカルにたどり着いた、というパターン。しかし柿澤さんは、ミュージカルに出合う高校時代まで、ずっとサッカー一筋でやってきた人。それゆえか、“王子感”を感じさせる多くの同世代のミュージカル俳優のなかにあって、ちょっとしたヤンチャさや屈託のなさは、彼の個性として確立しているように思う。もちろん歌はうまいし、声もよく声量もある。でも舞台を観終わると、歌や曲というよりも、演じるキャラクターの人間味が強く印象に残るのだ。観客に夢を見させるキャラクターというより、身近でリアルな人物を立ち上げる。とくにそれを感じさせたのが『デスノート THE MUSICAL』の夜神月役。名前を書いた人を死なせるノートを手に入れたことで、自らの能力に溺れていく役だが、彼の秀才ぶりよりも、ひたむきな愚かさや精神的幼さを感じさせる月だった。人間くささ。それこそが柿澤さんの役に共感してしまう理由なのだ。幼い頃からずっとサッカー漬けの日々を送っていた柿澤勇人さんの人生を、一本のミュージカルが一変させた。それが高校1年生の時の課外授業で観た劇団四季の『ライオンキング』だ。「それまでミュージカルにまったく触れたことがなくて、観る前は正直ナメてた部分もあったんです。でも、始まって1曲目で心を掴まれて、『俺、これやるわ』って、劇場を出た瞬間に担任の先生に劇団四季の入り方を聞いてました」ここまではよくある話。でも、すごいのは3年後に超難関のオーディションを突破し、劇団四季の研究所に入ってしまったこと。「運が良かったんですよね。その頃ちょうど四季が全国各地の劇場でロングラン公演を打つようになっていた時期で、ちょっとでも可能性があると思われたらチャンスが回ってくる。ただ、その時の僕はダンスも歌もド素人。当時、研究生は毎日朝から夕方までバレエや日舞のレッスンや発声練習がありましたが、終わってからいったん帰宅して仮眠をとった後、夜中にレッスン場に行って自主稽古をしていました。ダンス経験者の同期に教わったり、音大のやつに歌を聴いてもらったり。あの時期が一番たくさんのことを学んだし、吸収させてもらったと思います」厳しい練習を続ける努力や向上心は、サッカーで身に付けたこと。「自分のマインド的に、下手くそだったら練習するしかないっていうのがあります。そもそもミュージカルって技術が必要で、本来1か月や2か月で習得できるもんじゃない。でも、じゃあどうするかといったら、結局やれるのは練習とか努力とかしかないんです」そして入団から半年で舞台デビューし、翌々年にはミュージカル『春のめざめ』日本初演で主役に抜擢。しかし、なんと柿澤さんはその年に四季を退団してしまう。「『春のめざめ』ではクリエイティブのスタッフが海外から来たんですが、それまでの四季のメソッドとは全然違う作り方をしたんですよ。毎日、感情を出せ、叫べ泣け、怒りなんてそんなものかと言われて…。でも、それが面白かったんです。ミュージカルって何なんだろう、舞台って、芝居ってと考えるうち、もう一度演技を勉強し直したいと思うようになって」いまも大切にしている蜷川幸雄さんからの教え。俳優として大きな転機となったのは、故・蜷川幸雄さん演出のストレートプレイ『海辺のカフカ』。「蜷川さんは、つねに芝居とは何かを考えていた人。その方と一緒に作品を作れたことは、すごく大きな経験です。だって、たった1シーンのセリフを実感のこもったものにするために、稽古場に生肉の塊を買ってこさせたりするんですよ。そんな演出家、他にいないですよね。セリフは腑に落ちてないとダメなんだと教えてくださった方です。ミュージカルも根底は芝居。歌をきれいに歌うことより、作品のなかで役として筋を通すことを大事にしています」もうひとついまも大切にしている蜷川さんの言葉がある。それは、「つねに自分を疑え」ということ。「周りに何も言われなくても、これで本当にいいのか、つねに自分でちゃんと考えろとおっしゃっていました。実際、蜷川さんは一度成功を収めた作品の再演の稽古でも怒鳴ってましたしね(笑)」そんな柿澤さんに、目標を伺うと「俳優という仕事でいえば…この先も芝居って何だろうっていう答えを探しながらやっていくだろうと思います」と前置き。「ミュージカルに関していえば、誰もが知ってるような人気作もやりつつ、日本でこれから作られていくオリジナル作品にもどんどん挑戦していきたいと思っています。海外にはすばらしい作品がたくさんありますけれど、日本の作品にだっていいものはある。いま韓国はミュージカルブームですが、負けてられないですよね。日本オリジナルの『デスノート THE MUSICAL』という作品で台湾に行ったんですが、あれが第一歩。すぐには無理でも50年後、ブロードウェイで上演されるきっかけになるような日本発の作品に携われたら嬉しいし面白いなと思っています」夏にミュージカル『スクールオブロック』の主演が控えている。「日本での上演は今回が初。観た方に、いい作品だと思ってもらえるよう臨みたいです」転機となった出演作役の感情から歌に繋げていくことを学んだ作品。劇団四季退団後の最初の舞台が’11年の『スリル・ミー』。「ミュージカルではあるけれど、作品の軸は心理劇。うまく歌うことよりも、役の感情を通すことを大事に演じました」韓国や台湾でも評判を呼んだ日本発のオリジナル。大人気漫画『デスノート』がミュージカルに。’15年の初演と’17年の再演で、主人公の夜神月を演じた。「作品の立ち上げに携われたことは、自分にとって大きな経験でした」かきざわ・はやと1987年10月12日生まれ、神奈川県出身。ミュージカルのみならず、ストレートプレイや映像でも活躍。連続テレビ小説『エール』に出演。シャツカーディガン¥34,000パンツ¥32,000(共にヨーク/スタジオ ファブワーク TEL:03・6438・9575)シャツ¥39,000(08サーカス/08ブック TEL:03・5329・0801)シューズ¥23,000(トス/HEMT PR TEL:03・6721・0882)ソックスはスタイリスト私物※『anan』2020年5月27日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・藤長祥平ヘア&メイク・松田蓉子取材、文・望月リサ(by anan編集部)
2020年05月24日ブロードウェイ・ミュージカル『ウエスト・サイド・ストーリー』Season3でベルナルドを演じるOguriと有澤樟太郎が登場。共にグランドミュージカルのイメージがないふたりだが、新境地へ挑む気合いはすでに十分。実力派揃いのSeason3の台風の目となってくれそうだ。※このインタビューは2月に行われました。いつかグランドミュージカルに出たかったお申込みはこちら(dpia-app://marupi?isLocked=0&marupiId=9790ecdd-9047-410f-a245-f456cb88609b)撮影/岩田えり、取材・文/横川良明ヘアメイク/(Oguriさん)NORITAKE(KIDMAN)、(有澤さん)中元美佳(EKAmake)スタイリング/(Oguriさん)岡本健太郎、(有澤さん)喜多優介衣装協力/(有澤さん)衣装協力:ジャケット¥82,000(meagratia / Sian PR 03-6662-5525)、シャツ¥24,000、パンツ¥33,000(ato/Sian PR 03-6662-5525)
2020年03月26日2018年に月9ドラマ枠で好評を博した「SUITS/スーツ」のシーズン2となる「SUITS/スーツ2」が4月よりスタート。この度、新木優子、中村アン、小手伸也、そして鈴木保奈美と豪華キャストがシーズン1に引き続き出演することが決定。「幸村・上杉法律事務所」の面々が再集結したビジュアルが公開された。全米メガヒットドラマ「SUITS」のシーズン2を原作にした本作。負け知らずの敏腕弁護士・甲斐正午役を織田裕二、そのバディで、経歴詐称の天才ニセ弁護士・鈴木大輔役を中島裕翔が演じるリーガルドラマ。新木優子/聖澤真琴 役「試験恐怖症とちゃんと向き合う」新木優子が演じるのは、「幸村・上杉法律事務所」に勤務するパラリーガル(弁護士の業務をサポートする)の聖澤真琴(ひじりさわ・まこと)。父親は有名な敏腕弁護士で、幼いころから弁護士を目指すものの、法科大学院の受験に失敗し“受験恐怖症”に。そのため、弁護士に対して極度のコンプレックスを持ち、絶対に負けたくないと意固地になることも。パラリーガルとしてはとても優秀で、事務所でもトップクラスの調査能力を持つ。職場恋愛に対しては慎重だったが、大輔の人間的な魅力に徐々にひかれていく…という役どころ。「皆さんに会うことによって真琴を取り戻すことができました」と新木さんは、「シーズン2の真琴は、試験恐怖症とちゃんと向き合うというところが一番大きい部分」とコメント。「役としては、大輔(中島裕翔)が戻ってきたことが真琴にとって大きく、真琴に何か変化をもたらしてくれるのかなと思っています」と期待を込めている。中村アン/玉井伽耶子 役「よりパワーアップさせられたら」中村アンが演じる玉井伽耶子(たまい・かやこ)は、「幸村・上杉法律事務所」に勤務し、10年来の甲斐の秘書。おしゃべりとゴシップが大好きで、頭の回転が速く、人心掌握術にたけ、かゆいところに手が届く才色兼備の女性。大学卒業後に検察事務官になり、そこで甲斐と出会う。甲斐と仕事をするうちに、互いに信頼を深め、甲斐が弁護士に転身したタイミングで秘書に。独特の観察眼を持ち、甲斐だけでなく大輔や真琴らのよき相談相手。一方で、事務所が円滑に回るために、親身になるフリをしながら相手を操ることも…。甲斐と事務所に忠誠を誓う影の立役者。中村さんは「いろんなところで“スーツ見てるよ”、“役がステキ”と言っていただくことが多かったので、前回の玉井をよりパワーアップさせられたらいいな」と意気込みをコメント。織田さん演じる甲斐先生や、鈴木保奈美演じるチカに対して「対等な立場としてグッと近寄ることを意識しています。やっぱり緊張はしますが、そこは対等な関係を今回は出せるようにしていきたい」と語る。小手伸也/蟹江貢 役「今回は人間関係の濃度がさらに濃くなる」小手伸也が演じる蟹江貢(かにえ・みつぐ)は、「幸村・上杉法律事務所」に所属するジュニアパートナー弁護士。甲斐とは若手のころからしのぎを削ってきたライバルで、ことあるごとに衝突している。極度のひねくれ者で嫌味なところがあり、上には迎合、下には圧力をかけがちだが、根本的にはお人よしで、どこか憎めない一面を持つ。経済分野が得意で、事務所では甲斐と肩を並べる稼ぎ頭。ハーバードのロースクール出身。甲斐と大輔のバディに嫉妬したり、足を引っ張ろうと画策する蟹江の煩わしさは今作でも健在。「シーズン2をやるにあたっても後藤さん(プロデューサー)から“この作品は蟹江にかかっているんで”というより大きなプレッシャーをもらいました。甲斐と蟹江はお互いを意識し合うライバル的な関係で、それに大輔が入ってきて少し関係性が変化していき、今回は人間関係の濃度がさらに濃くなる」とコメント。「本当にホーム感のあるいい雰囲気の現場」と明かす。鈴木保奈美/幸村チカ 役「だから言ったでしょ。やるって(笑)」幸村チカ(ゆきむら・ちか)役はもちろん鈴木保奈美。日本の四大法律事務所の一つ「幸村・上杉法律事務所」の代表弁護士。検事時代に八方ふさがりになっていた甲斐を救い、弁護士として引き取った。そのため、傲慢な甲斐が唯一頭の上がらない存在。代表として誰に対しても正当な評価を下し、事務所を“家族”のように愛している。そのため、事務所の秩序を壊そうとする者に対しては容赦ない対応をとる。前作で、大輔の経歴詐称について知ってしまったチカが、今作でどのように動くのか。そして、前作で「東京ラブストーリー」以来の27年ぶりの共演で話題となった織田さんとの再共演が実現した。「だから言ったでしょ。やるって(笑)。準備は万端です。楽しみにしております!」と鈴木さん。「それぞれが1年間あたためてきたモノがきっとあると思います。絶対成長してると思うし、“絶対パワーアップしようね”っていう感じは共通認識であります」と力強く語る。なお、メインビジュアルは前作より大きくスケールアップした「幸村・上杉法律事務所」の豪華セットで撮影。織田さんを中心に華やかなキャストが脇を固め、今作ならではの事務所の一体感や対立関係をこの1枚で表現している。また、窓外に目をやり、こちらに背を向けて映っている男性は一体誰?今後の続報も見逃せない。「SUITS/スーツ2」は4月、毎週月曜日21時~フジテレビ系にて放送。(text:cinemacafe.net)
2020年02月24日宝塚歌劇団星組新トップスター・礼真琴、新トップ娘役・舞空瞳の大劇場お披露目公演『眩耀(げんよう)の谷 ~舞い降りた新星~』『Ray -星の光線-』が、2月7日、兵庫・宝塚大劇場にて開幕した。宝塚歌劇星組 幻想歌舞録『眩耀(げんよう)の谷 ~舞い降りた新星~』/Show Stars『Ray -星の光線-』チケット情報第一幕の『眩耀の谷 ~舞い降りた新星~』は、謝珠栄が作・演出・振付を手掛ける幻想的な歴史ファンタジー。舞台は紀元前の中国大陸。勢力を拡大する周王朝は、豊かな自然と土壌をもつ亜里の地にある小国「ブン」を攻略し、周の統治下に置いていた。亜里に遣わされた周の大夫、丹礼真(タンレイシン)は、その地の美しさに魅せられ、人々の力になりたいと意気込む。勇将管武将軍より、周国の宣王に敵意を燃やす者たちが潜む「眩耀の谷」を見つけ出し、和解を促すことが我々の務めだと言われた丹礼真は、身命を賭して任務をまっとうすることを誓うが…。民族音楽が流れる中、ブン族の民が舞い踊るプロローグは、まさに圧巻の一言。時には水が流れるようなしなやかさを、時には大地のエネルギーを感じるような力強さを感じる群舞に惹きこまれる。礼真琴が演じる丹礼真は、周国のため、亜里の地に住む人々のためにと理想に燃え、意気揚々と任務に就くが、ブン族の人々の真実を知ることで葛藤が生まれていく。何が正義なのか、信念とは何か…。そんな心の揺らぎや、苦しみを乗り越えて人間として成長していく様を、礼は情感豊かに表現している。トップ娘役の舞空は、ブン族16代目の王・麻蘭の妹で、盲目の舞姫・瞳花(トウカ)役。辛い人生を送り、光も希望も見失った彼女が、心優しい礼真により変化していく。その心の動きを繊細に表現する舞空。儚げながらも芯には強さを感じさせる。礼真が憧れる管武将軍役の愛月ひかるは、勇壮な佇まいやダイナミックな剣舞が目を引く。突如、礼真の前に現われる謎の男を演じる瀬央ゆりあの好演も光る。ファンタジー作品でありながら、寛容な心を持つこと、命の大切さ、争いの愚かさを訴えるメッセージ。彼らが発するリアルな言葉が胸を打つ、繊細かつ力強さのある作品だ。中村一徳が18年ぶりに星組大劇場公演の作・演出を手掛けるショー『Ray -星の光線-』は、新生星組お披露目にぴったりの、華やかでエネルギッシュなステージだ。クールなカッコよさで魅せたり、スタイリッシュに魅せたり、デュエットではしっとりと。群舞も多く、フィナーレまで目くるめくシーンが展開。星組のパワーを感じさせるショーになっている。公演は2月7日(金)から3月9日(月)まで、兵庫・宝塚大劇場、3月27日(金)から5月3日(日)まで東京宝塚劇場にて上演。東京公演のチケットは2月23日(日)一般発売。※ブン族のブンはさんずいに文の文字。取材・文:黒石悦子
2020年02月14日金沢知樹が作・演出を手掛ける密室サスペンス・コメディ『体育教師たちの憂鬱』が4月に東京・シアタートラムにて上演される。本作で教師役を務める赤澤遼太郎に話を聞いた。【チケット情報はこちら】金沢が主宰する「劇団K助」が初演した本作は、とあるスポーツ名門校の女子校が舞台の物語。体育倉庫で教師と生徒の恋のやり取りが記された交換日記が見つかり犯人探しが始まるが、その中でさまざまな事件や過去が明らかになっていく――というストーリーが展開する。「今回は“初づくし”です!」と意気込む赤澤。「まず、教師役が初めて。僕のことを知っている方はきっと生徒役だと思われたと思います。それがまさかの教師役!」と嬉しそうだ。現在23歳の赤澤は、喜劇『おそ松さん』(トド松役)やMANKAI STAGE『A3!』~AUTUMN2020~(七尾太一役)など2.5次元舞台を中心に人気を集める俳優で、フレッシュで若々しいイメージは強く、教師役は意外だ。芝居としても、「会話劇で、歌やダンスもない。これまでやってきたこととは違うお芝居になるんだろうなと思っています」と挑戦になりそうだ。「“演じる”ということに関しては、ジャンルでの違いはないと思っていますが、原作ものは、先にキャラクターがいることが大きな特徴で。僕はいつも、なぜそのキャラクターが愛されるのかを考えながら役作りをしていくのですが、今回はオリジナル作品なので、その要素は自分で作ることになる。そこをどうしていくのか…わあ、これめっちゃ楽しみですね!」と笑う。主演は小宮有紗と加藤玲奈(AKB48)。さらにゆっきー(キャン×キャン)、みなみかわ、未来(カムカムミニキーナ)、佐藤江梨子、羽場裕一ら幅広いキャスト陣。「大先輩である羽場さんや佐藤さんと共演させていただけることがすごく嬉しいです。あと僕、同世代の女性とガッツリお芝居をすることがほとんどなかったので。そこも新鮮だし、刺激をもらえそうです」脚本を読んで「今の子、怖いな…って思いました(笑)。現代の話なので、共感もしてもらいやすいと思います。その中で僕の役は、頭が良くて、ものごとを俯瞰していて他人と深く関わろうとしないイメージ。僕自身とだいぶ違うように見えると思いますが、実はそういう一面もあるので。そこと向き合って役作りしていきたいです」。作・演出の金沢は「やさしい方だと聞いています。ご一緒できるのが楽しみです。『あいのり』に出られていた頃を母が観ていたそうで、『“きんちゃん”だよ!』と大興奮してました(笑)」『体育教師たちの憂鬱』は、赤澤が「格式が高いイメージ。出てみたかった劇場です。嬉しいです」と語る東京・シアタートラムにて、4月3日(金)から19日(日)まで上演。チケット発売中。取材・文:中川實穗
2020年02月07日宝塚歌劇団星組新トップスター・礼真琴(れい・まこと)が、2月7日(金)に開幕する『眩耀(げんよう)の谷 ~舞い降りた新星~』『Ray -星の光線-』で、宝塚大劇場でのトップお披露目を迎える。「宝塚歌劇星組 幻想歌舞録『眩耀(げんよう)の谷 ~舞い降りた新星~』/Show Stars『Ray -星の光線-』」チケット情報謝珠栄が作・演出・振付を手掛ける『眩耀(げんよう)の谷 ~舞い降りた新星~』は、紀元前の中国大陸を舞台に繰り広げられる歴史ファンタジー。母国の周国と、その統治下にある“ブン族”(※)との間で葛藤する大夫・丹礼真(タンレイシン)を演じる。「丹礼真は、周王朝のすべてが正義だと信じていて、愛月ひかるさん演じる管武将軍のことを崇拝しているので、大夫に就任したときは“何でもできます!”というように意気揚々としています。でも、ブン族の聖地である“眩耀の谷”でいろんな人の生き様を見て、真実を知って、段々信じるべきものが分からなくなってくる。物語が展開していくにつれてもがき苦しむことになるので、演じていて苦しいです。でも私だけではなく、ひとりひとりがもがきながら真実や光を求めて戦っているようなお芝居です」。同じくお披露目となるトップ娘役・舞空瞳(まいそら・ひとみ)は、ブン族の舞姫・瞳花(トウカ)役。「彼女は盲目の役なので、全編通して目が合わない。でも、だからこそ瞳から感情が伝わってくるというか、訴える力がすごくあると思います。最初から恋仲ではありませんが、段々惹かれ合っていくところが深く出せたらと、試行錯誤しています」。一方、ショー『Ray -星の光線-』は、中村一徳が18年ぶりに星組大劇場公演の作・演出を手掛ける。「下級生までみんなが一緒に出る場面が多い」という中村演出。目まぐるしく展開しながら、最後まで楽しませてくれる。「ロックなプロローグで始まり、しっとり系もカッコいい曲もたくさんあります。中村先生のショーは、最後までワクワクさせてくれる演出になっていますので、お客様には最後まで気を抜かずに楽しんでいただきたいです」。また、見どころのひとつに男役の黒燕尾を挙げる。「副組長の美稀千種さんから最下級生まで、男役全員で踊ります。大階段での黒燕尾ですが、いつものクラシックな雰囲気とは少し違って、抜け感のあるオシャレな場面になっています」。トップとして、「今はやることがたくさんで、いっぱいいっぱい」と語りつつも、稽古場では視野を広く持つ。「最下級生にいたるまで、すごく前向きに取り組もうとしている姿が印象的。ひとりひとりが自由に、心から楽しめるような作品づくりができたらと思います。“引っ張っていこう!”というより、自分のやるべきことをしっかり務めることで、最終的に組を引っ張っていけたらと思います」。公演は2月7日(金)から3月9日(月)まで、兵庫・宝塚大劇場、3月27日(金)から5月3日(日)まで東京宝塚劇場にて上演。東京公演のチケットは2月23日(日)一般発売。※ブン族のブンは、さんずいに文が正しい表記となります。取材・文:黒石悦子
2020年02月05日名古屋の美少女ユニット、delaの早見紗英と近藤真琴が21日、東京・秋葉原のソフマップで最新イメージDVD『Sae Summer』、『まこちゃんですっ!』(ともに発売中 各4,180円税込 販売元:イーネット・フロンティア)の発売記念イベントを行った。名古屋発の精鋭美少女ユニット、dela(デラ)の早見紗英と近藤真琴が、それぞれ1枚目となるグラビアDVDをリリース。ともに今年9月に訪れたバリ島でロケが行われ、バリ島の自然をバックに貴重な水着姿を披露するなど、2人の魅力がたっぷりと詰まった作品に仕上がっている。初めてのDVD撮影は「今年でアイドル8年目ですが、初めてのDVDを出すということで緊張しました」と早見が撮影時の思いを明かし、近藤も「最近は水着撮影会もやっていて水着を着るんですけど、DVDの撮影は初めてだったので緊張しましたね」と語った。続けて早見は「いつもの自分じゃない姿が見られると思うので、大人の早見だったり可愛い早見を見ていただけると思います。シャワーのシーンは大人っぽく撮影することができました」と自信を見せ、近藤は「私の担当カラーでもある黄色の水着を着て砂浜を走るグラビアの王道的なシーンがあります。それにファンの方に人気があるスクール水着も取り入れました。お花だけで胸元を隠すシーンは、すごくセクシーな感じですね」とアピールした。彼女たちが在籍しているdelaは、2012年に名古屋で結成。1期生でもある早見が「コンセプトは名古屋からアジアへ、そして世界を目標に掲げています。先日もメキシコやロサンゼルスに行ったりと、20カ国の国を訪れて名古屋の魅力を発信しています」とこれまでの活動を紹介しつつ、「これからもdelaとして世界に羽ばたいていきたいです。そのためにも個人個人が頑張り、delaとして最強のグループを作っていけたらと思っています」と今後の抱負を。近藤も早見の意見に同調しながら「delaとして世界制服をしたいですね」と力を込めていた。
2019年12月22日三谷幸喜が作・演出を手掛け、柿澤勇人が主演を務める舞台『愛と哀しみのシャーロック・ホームズ』が東京・世田谷パブリックシアターにて上演中。その開幕に先駆けフォトコール(マスコミ向け写真撮影会)と囲み取材が行われた。【チケット情報はこちら】本作は、シャーロック・ホームズファンである三谷が「シャーロック・ホームズは如何にして、偉大なる名探偵になったのか?」をテーマに書き下ろした新作。若きホームズとワトソンが、小説シリーズ最初の作品『緋色の研究』で描かれた最初の事件に遭遇するまでの数カ月間を描く。囲み取材にはホームズ役の柿澤、ワトスン役の佐藤二朗、依頼人ヴァイオレット役の広瀬アリス、そして三谷が出席。三谷は「ホームズは子供の頃から大好きだったので、いつか自分のカタチで新しいホームズができないかなと思っていました」と肝いりの作品であることを明かし、「ホームズにも当然若い時代があったわけで。描かれてない、まだ未熟な彼はどんな人だったんだろうと思ったとき、柿澤さんの芝居を観て“あ、ここにホームズがいた”と思いました」と語る。それを受けて柿澤は「稽古最終日にそのような言葉をかけていただいて。泣きそうでした」と笑顔を見せる。三谷とは初タッグとなる3人。佐藤が「三谷さんは憧れに近い存在。でも憧れと言っていても誰のためにもなりませんので、この期間は忘れて“幸喜ちゃん”と呼んでいます」と話すと、三谷は「柿澤さんも廣瀬さんもすごく一生懸命。でも二朗さんがちょっと僕にはめんどくさい」と仕返し(?)し、取材陣を笑わせる。広瀬が「稽古場での三谷さんは母のよう。やさしく見守ってくださって、やさしくいろいろおっしゃってくださる。“そこで変顔して”とか」と話すと、三谷は「彼女は言えばなんでもやってくれるんです。素敵なおもちゃをいただいたみたい」と絶賛した。最後に柿澤が「皆さんご存知のシャーロック・ホームズが誕生する瞬間が見られると思います。ホームズを知らない方でも楽しめます!」と話した。フォトコールでは冒頭15分を公開。三谷が「最高のホームズ」と語った柿澤は、小説のホームズの片鱗も見せつつも子供のような言動が愛らしい。ホームズが甘え放題わがまま放題の同居相手ワトスンは父親のようで、既に名コンビの香りが漂う。そこに依頼に訪れるヴァイオレットは癖が強く、さてどんな展開に…というところでフォトコールは終了した。公演9月29日(日)まで東京・世田谷パブリックシアターにて上演後、10月3日(木)から6日(日)まで大阪・森ノ宮ピロティホール、10月12日(土)13日(日)に福岡・久留米シティプラザ ザ・グランドホールを巡演。9月7日(土)12:00~立見席・見切れS席をチケットぴあにて販売。取材・文:中川實穂
2019年09月02日「高橋真琴展 ー夢・少・女ー」が、東京・銀座三越7階ギャラリーにて開催される。期間は2019年8月28日(水)から9月3日(火)まで。高橋真琴は、1960年代から現在に至るまで、少女たちの憧れの世界を描き続け「少女画」のスタイルを確立してきた漫画家・イラストレーター。銀座三越で個展を開くのは、2018年の「高橋真琴展 The Classic 画業65周年記念 少女絵の原点」に次ぐ2回目となる。今回の「高橋真琴展 ー夢・少・女ー」では、貴重な描き下ろし原画をはじめ、最新作の複製画やグッズを展開。銀座三越会場先行発売となる新作の複製画としては、「プリンセス・タイテーニア」「アルシャンジュ」「フルーツカチューシャ」などを展示販売する。銀座三越会場先行販売グッズには、高橋真琴が描く「少女画」をモチーフにした抱きお人形クッションや、イラストを再現性高くプリントした夢見る乙女タオル「フルーツカチューシャ」などを用意。また特別コラボレーション企画として、1982年創業の老舗焼き菓子専門店「西光亭」のクッキーを、「不思議の国のアリス」「シンデレラ」「赤ずきん」といった人気の物語絵シリーズ10絵柄のボックスに詰め込んだ「西光亭クッキー」も展開される。【詳細】「高橋真琴展 ー夢・少・女ー」会期:2019年8月28日(水)~9月3日(火)会場:銀座三越7階ギャラリー(東京都中央区銀座4-6-16)TEL:03-3562-1111(代表)アイテム例:<銀座三越会場先行販売新作ジグレー>・大「プリンセス・タイテーニア」620×550mm 98.400円+税・中「アルシャンジュ」500×390mm 35,200円+税・小「フルーツカチューシャ」350×350mm 21,700円+税<銀座三越会場先行販売グッズ>・抱きお人形クッション 7,000円+税予定 ※会場各限定50個。再販なし。・夢見る乙女タオル「フルーツカチューシャ」32×32cm 1,800円+税 ※初回生産100枚。再販未定。・西光亭クッキー 各1,800円+税 ※初回生産各50部 再販未定※初日は混雑が予想される。原画作品は11:00までの来場者に抽選販売。サイン会:9月1日(日) (1)13:00~14:00(2)15:00~16:00 共にギャラリー内にて※8月28日(水)より額装作品(原画・版画)、グッズ(※書籍を除く)を合計税込5,400円以上購入者限定。購入時に「参加整理券」を配布。オープニングパーティー:8月28日(水)17:00~19:00(高橋真琴を囲んで85歳の誕生日会)
2019年08月26日アイドルグループ、Aphrodite(アフロディーテ)の倉澤雪乃がこのほど、東京・秋葉原のソフマップで最新イメージDVD『女神のまどろみ』(発売中 4,104円税込 発売元:竹書房)の発売記念イベントを行った。ゴシック&ダークスタイルをコンセプトに活動しているアイドルグループ、Aphrodite(アフロディーテ)のメインボーカルとして活躍している倉澤雪乃。上からB88・W55・H86というスレンダーボディーに豊満バストという凹凸ボディーが魅力の21歳で、資質的にも今後のグラビア界を賑わす逸材だ。初リリースとなる同DVDは、今年3月にハワイで撮影。全体的には彼氏とハワイを旅行するという設定がある中、初めてのDVDということでフレッシュな姿が見られる作品となっている。大人っぽい黒のビキニ水着で報道陣の取材に応じた倉澤は「映像でグラビアが残るということは私にとって初めてなので感動しました」と完成したDVDに満足そうで、「シーン的にはまず朝起きて寝起きでゴロゴロしたり、彼氏とラブラブするシーンがあったり、海で一緒に走ったり砂で遊んだりするシーンがあります」と具体的なシーンを紹介した。「初めてのDVDということもあって慣れてない感じの初々しいDVDになっていると思います」という倉澤は今回、野外で大胆にも"手ブラ"を披露している。「どうったんだろう? 恥ずかしいという記憶しかないですね(笑)」としつつ、「守られている面積が少なかったので最初はどういう表情をしていいのか分かりませんでしたが、やっていく内に大胆になっていったと思います。開放的になりました」とアピールした。初めてのDVDを自己採点すると「94点です! 出来あったものを見たら、もうちょっとこうしたかったとかが出てきたので、次に出す時はそれをクリアにして100点にしたいです」と課題を口にし、「初々しい作品が1枚できたので、それを取っ払って自分らしい作品をどんどん作っていきたいと思います」と次回作にも意欲。そんな彼女は現在、Aphroditeのメンバーとして活動しているが、「将来は東京ドームとかでやりたいですが、海外で活躍したいなって思っています」と意気込みを語っていた。
2019年08月14日アイドルグループ、Aphrodite(アフロディーテ)の倉澤雪乃が、最新イメージDVD『女神のまどろみ』(4,104円税込 発売元:竹書房)をリリースした。ゴシック&ダークスタイルをコンセプトに活動しているアイドルグループ、Aphrodite(アフロディーテ)のメンバーとして人気を博している倉澤雪乃。上からB88・W55・H86というスレンダーボディーに豊満バストという凹凸ボディーが魅力の21歳で、資質的にも今後のグラビア界を賑わす逸材だ。グラビアデビュー作とあって、全体的にはソフトの仕上がりだが、随所で水着姿となって豊満バストの谷間を見せつけるなど、そのプロポーションは圧巻の一言。グループのライブパフォーマンスで鍛え抜いたボディーを披露している。イチオシは、ベッドでうさぎのコスプレをしたシーン。胸の膨らみが感じられるセクシーな水着を着用しながら、現役アイドルらしいキュートで甘い仕草で見るものを惑わす。なお、同DVDの発売を記念したイベントが8月10日、東京・秋葉原のソフマップAKIBA 4号店 アミューズメント館(12:00~)で開催される。
2019年08月08日歌手の倉木麻衣、元サッカー日本代表の澤穂希が21日、都内で行われたプロジェクションマッピング上映イベント「TOKYO VISION ~500 Days to Go! Night~」に出席した。「TOKYO VISION ~500 Days to Go! Night~」は、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会開催500日前を迎え、大会に向けた気運醸成と東京の魅力を発信する目的で実施。約8分間のプロジェクションマッピング映像が、21日から24日までの4日間、東京2020大会時には会場エリアとなる有明の「東京ビッグサイト」と「パナソニックセンター東京」の壁面に投影される。ステージに登壇した倉木は、開催まで500日に迫ったことについて、「もうすぐですね。私もワクワクしています」と期待に胸を膨らませ、「選手のみなさんはメダルを獲得しようと日々、頑張っていらっしゃると思います。みなさんの夢が形になってほしいです」とエール。「また、世界の方たちが日本に来て、『日本で開催してよかったな』と思ってもらえるオリンピック・パラリンピックになればなと思います。私も音楽で応援させていただきたいと思います」と歌手としての意気込みも語った。あいさつを終えると、「短い時間ですが精一杯、心を込めて、選手のみなさんに声援を届けていきたいと思います。2020年! オリンピック! パラリンピック! みなさん、一緒に応援して行きましょう!」と呼びかけ、「Stand Up」「ベスト オブ ヒーロー」の2曲を熱唱。ライブパフォーマンスを間近で体験した澤も「かっこよかったです」と感激していた。その後、プロジェクションマッピングが披露され、澤は「なんだか選手に戻ったような気分になってしまいました。『今から戦うのだな!』という感じの勢いになってしまいましたね。気持ちが高まります」と興奮。一方の倉木も、「感動しました。もう1回見たい」と声を弾ませ、「たくさんの方に観て頂きたいです。『前に、前に!』と、気持ちがどんどんわき上がってくるような、とても情熱的なプロジェクションマッピングでした。この先、わくわくした気持ちで2020年を迎えられそうです。オリンピック・パラリンピックがすごく楽しみになりました!」と感想を述べていた。
2019年03月22日大人気海外ドラマ「SUITS」を原作に、織田裕二と中島裕翔(「Hey! Say! JUMP」)がバディを組む、10月期放送の新月9ドラマ「SUITS/スーツ」。この度、本作に女優・中村アンが出演することが分かった。本作は、織田さん演じる“敏腕ながら傲慢なエリート弁護士”甲斐正午と、中島さん演じる“その日暮らしの天才フリーター”鈴木大貴がバディを組み、数々の難解な訴訟をあらゆる手段で解決していく、痛快エンターテインメント弁護士ドラマ。2人以外にもすでに、甲斐や大貴と共に働くパラリーガル・聖澤真琴を新木優子、彼らが勤める「幸村・上杉法律事務所」の所長・幸村チカを鈴木保奈美が演じることが決定。そんな中今回新たに出演が決定したのは、「5→9~私に恋したお坊さん~」「突然ですが、明日結婚します」に続き、今回で3回目の月9ドラマ出演となる中村さん。織田さん、中島さん、新木さん、鈴木さんとはそれぞれ初共演となる。演じるのは、「幸村・上杉法律事務所」に勤め、織田さん演じる甲斐の秘書をする、頭脳明晰で人心掌握術に長け、よく気が利く玉井伽耶子。甲斐とは彼がかつて検事だった頃からの付き合いで、互いに信頼し合う仲。また、甲斐に対する深い信頼が恋愛感情からなのか、はたまた伽耶子なりの人生の楽しみ方からなのかも本作の面白みの一つだ。なお原作「SUITS」では、サラ・ラファティが演じているドナ・ポールセンがモデルとなっている。今回初共演となる織田さんについて、中村さんは「とにかく熱い方」というイメージだったそうだが、実際会ってみたら「イメージそのままの方でした。正直、勝手に少し怖い方なのかなとも思っていたのですが、とてもフレンドリーな方でした」と印象を語る。また「せっかちではないんですけど、物事をスピーディーに進めることが得意という面は、自分自身と似ているかも」と自身と役との共通点を見つけた中村さん。役柄については「日本の秘書というイメージではなくて、織田さん演じられる弁護士の甲斐に対しても敬語だけれど、対等に接している女性です」と説明し、「演じる上では、私自身も織田さんに対して物おじしないことを心がけています。全てのことを把握している女性なので、とにかく機転を利かせたり、先を読んだりということを意識しています」とコメント。「いろんな職業の方々が登場しますので、ドラマを見て“こういう職業に就いてみたい”と思って頂ける要素もありますので、楽しんで頂けたらと思います」と放送を待つ視聴者へメッセージを送っている。「SUITS/スーツ」は10月8日より毎週月曜日21時~フジテレビ系にて放送。※初回30分拡大(cinemacafe.net)
2018年09月03日織田裕二と中島裕翔(「Hey! Say! JUMP」)がバディを組む、10月期のフジテレビ系月9ドラマ「SUITS/スーツ」。この度、本作に若手女優・新木優子が出演することが決定した。本作は全米大ヒットドラマ「SUITS」を原作に、“敏腕ながら傲慢なエリート弁護士”甲斐正午(織田さん)と、“その日暮らしの天才フリーター”鈴木大貴(中島さん)と、相いれることのない凸凹な2人がバディを組み、数々の難解な訴訟をあらゆる手段で解決していく、痛快エンターテインメント弁護士ドラマ。「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」「トドメの接吻」「コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-THE THIRD SEASON」などに出演する新木さんが演じるのは、「幸村・上杉法律事務所」に勤務するパラリーガルの聖澤真琴。敏腕弁護士の父を持ち、彼女も幼い頃から弁護士を目指していたが、司法試験に何度か挑戦したものの、肝心の本番で持っている実力を発揮できず、夢を叶えられていない…。また、右も左もわからず弁護士になった大貴にとって真琴は強い味方になり、職場恋愛に対しては慎重だが、大貴の人間的な魅力に徐々に惹かれていく――。今回の役柄について、「できる女性で自分に自信はあるものの、なかなか弁護士資格を取得できずに劣等感を抱えていて、強気で負けず嫌いだけど、どこかで一歩引いている女性」と説明する新木さん。原作ドラマでは、今年5月にイギリス王室のヘンリー王子と結婚したメーガン・マークルが演じたレイチェル・ゼインにあたるそうだが、新木さんは「メーガンさんは女優としてもご活躍され、私生活ではイギリス王室のヘンリー王子とご結婚されたわけですから、憧れますよね。メーガンさんはご結婚されて、イギリス国民の方々にすごく愛されているので、私も愛される人になりたいなと思います」と言い、「同じ月9ドラマ“コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-THE THIRD SEASON”の半人前な横峯あかりのイメージが皆さんの中で強いと思いますので、この作品では新たな一面を見せられたらな、と」と意気込みを見せている。今回が初共演となる織田さんについては「厳格でストイックで緊張感のある方というイメージを持っていましたが、初対面の際にもすごくニコニコされていて、良い意味でイメージが変わりました」と話し、一方、『僕らのごはんは明日で待ってる』以来の共演となる中島さんについては、撮影初日をふり返り「最初のシーンが一人きりではなく、中島さんと一緒のシーンで、本当に心強かったです」とコメントしている。現在放送中のTBS系ドラマ「チア☆ダン」にも出演中の新木さん。ドラマ出演が続く新木さんの活躍にも注目したい。「SUITS/スーツ」は10月、毎週月曜日21時~フジテレビ系にて放送。(cinemacafe.net)
2018年08月28日こんにちは。赤澤 えるです。思い出の服を持ち寄る連載『記憶の一着』、第11回です。たくさんの服が捨てられる世の中で、残る服って何だろう。それはどうして残るのだろう。それを手放す時ってどんな時…?服の価値、服の未来、ゲストのお話をヒントに考えていく連載です。本日のゲストは、人気ブランド「earth music&ecology(アース ミュージックアンドエコロジー)」をはじめ、15ブランド・900店舗を国内外で展開するストライプインターナショナルの創業者である、石川康晴さん。私がディレクターを務める「LEBECCA boutique(レベッカブティック)」も同社のブランドです。社会に多大な影響を与え、全く無名の私に人生最大の転機を与えた彼が選ぶ、「記憶の一着」とは?石川さんと赤澤える初めて作った服、最後に作った服赤澤 える(以下、える):『記憶の一着』について聞かせてください。石川 康晴(以下、石川):20年前に作ったTシャツです。90年代後半、僕が27歳の時。初めてデザインしたものと最後にデザインしたものを両方持ってきました。石川さんが20年前に作ったTシャツえる:石川さん、デザイナーもしてたのですね。石川:うん。これは「e hyphen sixty-six(イーハイフン シックスティーシックス)」というブランドなんだけど、今も会社にあるブランド「E hyphen world gallery(イーハイフンワールドギャラリー)」の前身に当たるブランドです。える:もう既に会社を作って、社長業をしていましたか?石川:やってた。小さなアパレル会社を岡山で始めて4年目の時。今の規模になるなんて想像していなかった頃だね。こんなのばっかり着てたよ。この2枚には5年の差があるし今となってはブランド名も変わったけど、なんだかテイストが似ていると思わない?赤澤:そうですね。今のイーハイフンの軸に通ずるところを感じます。これを作った頃って、今の会社を代表するブランドであるearth music&ecologyはどんな感じでしたか?石川:無かった。このTシャツを見てアースだって思わないでしょ。オーガニックもナチュラルも程遠い感じだよね。20年ぶりに始めたデザインの仕事える:遊牧民族という表現がありましたが、次に水や草木があると石川さんが感じることは何ですか?石川:実は僕、20年ぶりにデザインを始めたんです。koe(コエ)というブランドでね、退職したメンズデザイナーの代打だけど2,3年くらいやってみようかなと思っています。もう一回色々見つめ直すには良いタイミング。このTシャツのようなデザインにはならないよ。20年経って、反骨精神やボディピアスがお洒落で人気者という時代じゃない。える:大きく変わったのですね。次のデザインにはどんなコンセプトがあるのですか?石川:僕がkoeでやりたいと思っているのは“新しいトラッドを作る”ということ。koeのメンズは “ドロップ&テーパード”というのが軸にあって、それを日本のスタンダード、新しいトラッドにしたいと思っています。そのコンセプトで自分たちの考え方や着方を作っていきたい。社会を作るとか社会に何か問いかけるということにおいて、服の力って凄くあると思うんです。20年前とそこは変わらない。けど、このTシャツでの思いとは全然違うね。今少し服ができてきたけどまだ50点くらいかな。でもやりたいことが半分はできている。える:やりたいことって?石川:高い値段で良いものを作るって誰でもできるけど、3,000円だとかそういう制限がある中で良いものを作るとなると能力差が出るんです。koeでは、これが3,000円で買えるのか!ってものを作りたい。すごく楽しいです。今はお金を使う先がたくさんあるので、色々なことに生きている人たちがいますよね。そういう人たちに服を提供していきたい。お客様の限られた予算の中で最高のパフォーマンスやデザインを提供していきたいと思って、koeのメンズを作っています。える:20年前とはまた違う、新しい挑戦ですね。石川:そうだね。earth music&ecologyも立ち上げ時もデザインをしていたんだけどその時ともまたテーマが違うし、僕が今まで作ったことのないものです。パンクからエコロジー、そして次はトラッド。何をやっても楽しいけど、いつも新しいカルチャーを作りたいと思っていて。日本のネオ・トラッドを世界中の人が着てくれるようになってほしいなと思って、ファッションの街である渋谷でこれを仕掛けていきたいです。える:世界中の人の“記憶の一着”になる可能性がありますね。石川:そうなったら嬉しいね。える:すごい!石川:僕たちはバーゲンでは安く売ったりするけれど、他ではブランディング維持のために安くせずに大量に廃棄する方法をとるブランドもある。ブランドイメージを下げないようにするためだけど地球には悪いことをしている、というブランドはすごく多いです。earth music&ecologyの場合はいつも安いねってイメージだけど、実は一番服を捨てていないんです。ブランド名にエコロジーと付いているけど、オーガニックコットンやヘンプを使ったり草木染めをすることだけじゃなくて、本質的に一番大切なエコロジーって“捨てないこと”でしょ。だから、これからもearth music&ecologyが一番大切にしてきた消化率100%に近づけるということは実現したいし、えるはえるで違う視点でやって行ってほしいと思う。根底にあるものは近いよね。える:私も近いと思います。石川:大量に作っていると、大量に廃棄しているだろうと決めつけられてしまうんです。それは世界中のファストファッションがやっているかもしれないことでearth music&ecologyがやっていることではないんですよね。大量に作っていても大量に捨てていないブランドがあるということは胸を張って言いたいし、社会に伝わるといいなと思っています。叩かれても“ハーフオーガニック”える:このTシャツは良い生地を使っているからこそ残ったのかもしれませんよね。答えにくいかもしれませんが、良い素材を使わないで安く作っていたらすぐボロボロになって結局捨てません?石川:その点で言うと、 “ハーフオーガニック”という裏コンセプト的なものがkoeにあるんです。これを言うと叩かれてしまうかもしれないんだけど。胸を張って“ハーフオーガニック”と言っています。コーラも飲むけどハーブティーも好き、ジャンクフードも食べるけどオーガニックの野菜も好き、僕はそれが人間な気がしていて。える:確かにそれが人間な気がする。石川:koeの服もそういう感覚でありたいんです。このナイロンブルゾンはケミカルな作り方だけど耐久性に優れているとか、オーガニックコットン100%のTシャツは製造工程は良いけど耐久性の面ではちょっと弱くて廃棄に繋がりやすいとか、このどっちもどっちな感じが良い意味で“ハーフ”。える:わかるかもしれない。石川:この“ハーフオーガニック”ってきっと10年くらいかかるんだよね。僕たちの言うオーガニックというのはオーガニックコットンを使うことだけじゃなくて。“この商品は貧困国の製造現場で働く工員のボーナスをあげるために販売する商品です“というものを作りたいんです。僕たちの中ではこれもオーガニック。ナイロンを作ってリユースし続けることもオーガニックだし、店内の1割をオーガニックコットンの製品にすることもオーガニック。まだ確定とはいかないけど、渋谷のhotel koeでは年に一度エシカルウィークを開催したいなぁなんてことも考えています。hotel koeの写真 Photo by Kenta Hasegawaえる:それは嬉しい!石川:カオスでケミカルな渋谷から、自分たちのフィロソフィーに合ったゲストを呼んでトークショーをしたり、世界中のエシカルマインドの人に来てもらって…。える:フィロソフィーって前述の“ハーフオーガニック”ですか?石川:そうだね。なんというか、全身草木染めしか着ませんというのは僕たちとはちょっと違うんです。僕たちは“ハーフオーガニック”が今一番ベストなパフォーマンスだと思っているから。大きなファストファッションブランドが“ハーフオーガニック”になったら、100%オーガニックで1億円くらいの規模のところよりもよほどソーシャルインパクトが強いと思う。僕たちは規模を選んだ会社だから、それを選んだ会社としてソーシャルインパクトを出す。これを考えた場合“ハーフオーガニック”を取り入れたいと考えています。ただ、えるのような匠の規模で徹底的に100%に向けていくというブランドもあって良いと思うんですよ。える:私たちのブランドも実際のところ今は“ハーフオーガニック”です。石川:僕は、“100%オーガニック”という50年の活動より、僕たちの“ハーフオーガニック”という数年の活動の方が地球は青くなると思っています。世界で展開するブランドが、エシカル業界の人から叩かれることを覚悟で“僕たちはハーフオーガニックです”と言うことは大きい。える:そうですね。石川さん、やっぱりいつもどこかにパンクの精神がある。20年前と同じ。石川:そうかもしれない。今は僕たちの製造ラインに関わっている人たちに喜んでもらいたいとか、そういうことを考えてやっています。毎年5%ずつくらいしか改善しないかもしれないけど、10年くらいかけて僕が57歳になった頃には“ハーフオーガニック”が店全体に散りばめられていて、“ハーフオーガニックなkoe”が世界にソーシャルインパクトを与え出す、というのが今の僕たちのイメージです。僕たちは新品も作るし、中古ビジネスもやるし、レンタルビジネスもやるし、捨てられないように仕組みを作るっていうのも大事なオーガニックかなと思っています。Eru Akazawa(赤澤 える)Twitter|InstagramLEBECCA boutiqueブランド総合ディレクターをはじめ、様々な分野でマルチに活動。特にエシカルファッションに強い興味・関心を寄せ、自分なりの解釈を織り交ぜたアプローチを続けている。
2018年06月01日こんにちは。赤澤 えるです。思い出の服を持ち寄る連載『記憶の一着』、第9回です。たくさんの服が捨てられる世の中で、残る服って何だろう。それはどうして残るのだろう。それを手放す時ってどんな時…?服の価値、服の未来、ゲストのお話をヒントに考えていく連載です。本日のゲストはスタイリスト・清水文太くん。スタイリストとしての活動だけでなく、アート展示やZINE制作、コラム執筆など、アーティストやライター活動でも知られる彼。バイイングした古着や生み出したオリジナルグッズなどを並べたポップアップストアも、開催の度に注目されています。服への価値観や、想像を絶する壮絶な過去、マイノリティとして堂々と生きている現状について、包み隠さずありのままを語ってくれました。東京ファッションの最先端を生きる彼が選ぶ、「記憶の一着」とは?赤澤えると清水文太氏▶︎赤澤えるのインタビュー記事はこちら最悪な家庭環境の中で出会った『記憶の一着』とは赤澤 える(以下、える):『記憶の一着』について聞かせてください。清水 文太(以下、文太):このコートです。ANREALAGE(アンリアレイジ)というブランドのもの。これは高校生の時、初めてのバイト代で頑張って買いました。中学生の時にショーの写真や映像を見て感動して、その後たまたまANREALAGEのフラッグシップに行った時に好きになって。当時憧れだったブランドです。このコートは13万くらいなんだけど受注会の時に勢いで頼みました。える:文太くんの言う「お金が無い」っていうのはお小遣いが貰えないっていうレベルじゃないように聞こえる。文太:生活に困窮していてごはんを食べるお金も交通費すらも無い状況だった。学校まで電車に乗るお金もなかったから、往復5時間半もかかる道のりを毎日歩いて通っていました。教科書もなかったし、ごはんも交通費もなくて家も最悪だったし、もうどうすれば良いんだろうって思ってた。える:そんなに壮絶だったとは思ってなかった…。文太:その前も結構酷かったけどね。でも服が好きとか欲しいって気持ちはずっとあった。たまにもらえる500円を持って原宿まで歩いて行って、古着屋の100円コーナーで掘り出し物がないか漁ってました。俺がそういう状況っていうことがどこからか知られて、瞬く間に学校中に広まって、教科書をみんなが買ってくれたり、「お弁当1つ多く買っちゃったからあげるよ」とか言ってごはんを恵んでくれたり、そういうあたたかいこともあった。預けられたその家での生活は1年半くらい続いたかな。その後は、今住まわせてもらっている家。える:今の家にはどういう経緯で?文太:苦しかった時代によく遊びに行ってた家で、俺そこから歩いて帰る途中に体調を崩して倒れちゃったんです。救急車で運ばれるってなったけどそうすると警察に連絡がいく。そうなると児童相談所に行けって言われる。でも児童相談所には半年前に行ったけど環境が良くなった実感なんて少しも無くて信じてなかったんです。今住まわせてもらっている家の人は俺のことをすごく気にしてくれていて、児童相談所にも一緒に行ってくれていたから状況をよく知っていたの。その時はもう行く場所がないって思ったけど「家に住みなさい」って言ってくれて、迎え入れてくれました。える:物凄い苦難を乗り越えてきたんだね。文太:家でみんなでごはんを食べるとか、ベッドがあるとか脚を伸ばして寝られるとか、最初は変な感覚だった。苦しい思いをしたから有り難みが分かるのかなと思います。だから服を捨てるなんて考えがないのかも。そんな概念ないです。服を捨てたら俺、何のために生きてるんだろうって思っちゃう。そう考えると無駄にしてしまう人になってしまうよりこっちの方が良かったって思えますね。思い返すと本当にあの時は毎日苦しくて先が見えなかった。このコートはそんな環境なのにも関わらず必死に手に入れたコートだからこそ、思い入れが深いです。「今のファッションとリンクするか」って言われたらそうじゃないところもあると思うんだけど。他に持ってるコートも好きなんだけどね、これは違う。これだけは絶対に人に渡せないな。何をどうやっても好きになる対象って変えられないえる:この服をもし手放すとしたらどんな時?文太:もし、だよね?俺は子どもの支援をしたいと元々思っていて、俺が設立したその場所に集まった子から欲しいって言われたらあげるかな。それもポンってあげるんじゃなくて、その子が20歳になったらとかそう言うタイミングであげたい。える:文太くんは子ども欲しいって思う?文太:欲しい。俺は男同士で恋愛をする人、“ゲイ”だから今すぐは無理なんだろうけど、技術が進歩して俺と俺の彼氏の遺伝子を持った子どもができたら一番良い。純粋にそう思う。養子も考えたけど、引き取られた先が男同士のカップルってなったら、今の日本だと子どもが傷つくかもしれないよね。どう見られるかとか俺自身は気にしてないけど。養子に関しては、児童支援の夢が叶った場でそのくらいの気持ちを持って子どもと接することの方が俺には良い気がしてます。だから、俺の子どもなら俺の遺伝子でつくりたいかな。俺らの遺伝子でできた子どもだったとしても絶対何か言われちゃうだろうからもう仕方ないけどね。それに養子でも自分の子どもに変わりはないし愛せるから、養子も良いと思ってるけど。難しいね。まぁどうなったとしても、俺は色々な面において全てに責任を持って子どもを育てたい。今の気持ちを素直に話すとそんな感じかな。もしかしたら将来異性愛者に変わるかもしれないし。える:私の友達にも同性同士の恋愛をしている人が何人かいるけど、みんなそれぞれ少し苦しそうな印象を受ける。色々なところにハードルがあるというか。海外でもラクなことではないだろうけど、日本国内では特に窮屈そう。ただその人を愛してるってだけなのに変なのって思う。同性同士の恋愛を理解できないっていう人の言っていることも全てわからないわけではないけど、人が人を好きっていうことに必要以上にルールがあるのってやっぱりおかしい。不倫しているわけじゃないんだし。文太:日本じゃ結婚もできないしね。どんなに愛し合って長年一緒にいても、入院しても面会する権利がないとか、親族として何かに参列することにも権利がないとか、そういう現状。パートナーシップ制度みたいなのもあるけど、何故か結婚するのに金がかかったりする。金?俺らだって男女のカップルと変わらない人間同士だけど?って思う。でもこれは日本だけじゃないから、今は我慢時かなって感じ。海外の歴史ある有名ブランドが同性同士のキス写真を使った時にものすごい数のヘイトコメントが来ていて、それを見て日本だけじゃなくて世界的に難しい問題なんだと思った。こういうのって社会全体の意識が変わっていかないとなかなか解決しない。だから俺もこういうことを隠さずに仕事したり、今こうやって答えたりしてるんです。清水文太=ファッションじゃないえる:これからの仕事でやっていきたいことってある?文太:俺、別に服だけにこだわってないんですよね。だから服と農業とか、服と児童福祉とか、そういうリンクの仕方で仕事を続けたい。今はまず顔を売りたい。そうじゃないと次に繋がらないから。「清水文太=ファッション」じゃなくて10年後は違うことをやってても良いって思ってるから、あまり難しく考えていないです。える:農業とか、その発想はどこから生まれてくるの?文太:農業は、通ってたのが農業高校だったし園芸部で畑に関わることをやっていて面白いと思ったからかな。あと、スタイリングさせてもらっている「水曜日のカンパネラ」のコムアイが元々そういうことをやってたから詳しくて、単純に食べ物を自分で作ってみたいなって思っていて。児童福祉は、自分の家庭環境が悪かった経験から。俺の働き方や形態も特殊だから色々参考になったら良いな。正社員っていう働き方がまだまだ世の中的に強いけどそうじゃない働き方っていっぱいあるし。こういう働き方をしていても、こういう恋愛やファッションをしていても、家が借りやすいとか暮らしやすいとかそういう日本にしていけたら良い。マイノリティでも普通に生きられるっていう選択肢を増やしたい。「文太さんのおかげで毎日頑張れてます」って言ってくれる人がたくさんいるから、その人たちのためなら何でも頑張れるって思います。える:しかもそういう人の中にもファッションが好きな人は確実にいて、モノを大切にする人だってちゃんと存在するんだよね。文太:そうそう。日本の給料が上がるか、良いとされているものがもう少し手に取りやすくなるか、どっちかしかないのかも。どちらにしても俺は“服を捨てる”って行為が嫌。単純に勿体無いし、他の選択肢ないの?っていつも思う。「服はゴミじゃねぇんだよ」って思う(笑)せっかく自分の元に迎えたんだから、捨てるくらいなら集めて何か作っちゃいなよって感じ。捨てるっていう行動が無駄すぎる。そういう意味ではファストもハイも一緒。もっと買い方から考えなよって思います。える:最後に1つ質問。文太くんは自分のブランドを作りたいって思う?文太:思うことはある。けど、今は色々経験しておきたい。経験していく中でその構想が1つにまとまっていけば良いし、そうやって1ランク上にいけたら理想だよね。良い大学、良い企業、っていうことだけがステータスっていう風に思っている人たちと真逆にいるし、俺は色々な意味でマイノリティ。俺はもうあまり気にしないけど世の中の人はそうじゃないから、俺がどんどん経験値を増やして前に進んでいく姿で勇気付けられたら今は一番良いと思います。Eru Akazawa(赤澤 える)Twitter|InstagramLEBECCA boutiqueブランド総合ディレクターをはじめ、様々な分野でマルチに活動。特にエシカルファッションに強い興味・関心を寄せ、自分なりの解釈を織り交ぜたアプローチを続けている。また、参加者全員が「思い出の服」をドレスコードとして身につけ、新しいファッションカルチャーを発信する、世界初の服フェス『instant GALA(インスタント・ガラ)』のクリエイティブディレクターに就任。▶︎これまでの赤澤えると『記憶の一着』・#008「未来の自分が納得できる服が欲しい」。25歳のアーティストが“ただ可愛い服”よりも、古着が好きな理由・#007 ガールズバンド「suga/es」佐藤ノアの『記憶の一着』・#006 マカロニえんぴつ はっとりの『記憶の一着』・#005 読者モデル 荒井愛花の『記憶の一着』・#004 音楽家 永原真夏の『記憶の一着』▶︎オススメ記事・「無条件で子どもを愛してあげて」。10歳のドラッグクイーンと母に学ぶ“自分らしく生きることの大事さ”・“平和ボケ”の日本人へ。社会がいう“正しい答え”ではなく、自分にあった答えを探すための冊子を作る若者All photos by Ulysses AokiText by Eru AkazawaーBe inspired!
2018年04月20日こんにちは。赤澤 えるです。思い出の服を持ち寄る連載『記憶の一着』、第8回です。たくさんの服が捨てられる世の中で、残る服って何だろう。それはどうして残るのだろう。それを手放す時ってどんな時…?服の価値、服の未来、ゲストのお話をヒントに考えていく連載です。本日のゲストはアーティスト・MICOさん。エレクトロポップユニット“ふぇのたす”のボーカル“みこ”としてメジャーデビュー後、2016年4月より“MICO”名義でソロプロジェクト“SHE IS SUMMER(以下、SIS)”を始動。『とびきりのおしゃれして別れ話を』のミュージックビデオの再生回数は約200万回を誇ります。ガーリーな印象を与える独自の世界観で観る者を惹きつけ続けている彼女が選ぶ、『記憶の一着』とは?MICOさんと、赤澤える▶︎赤澤えるのインタビュー記事はこちら最後の瞬間を彩った『記憶の一着』とは赤澤 える(以下、える):『記憶の一着』について聞かせてください。MICO:3年間活動していたバンド「ふぇのたす」の解散ライブで着ていた衣装を持ってきました。23歳の時かな。もうそんなに経つかぁってかんじ。バンドを解散するって決まって、どういう風に解散するかっていうのを決めずに「解散」っていう結論だけが先に出たから、最後ライブするの?ってところから話し合ってたなぁ。3年間活動していたバンド「ふぇのたす」の解散ライブで着ていた衣装える:なんとなくだけど覚えてるよ。その時はまだMICOちゃんと友達じゃなかったけど、解散のニュースを知った時は本当にびっくりした。解散することが公になってから本当に解散するまでが一瞬だったような気がする。MICO:そう、解散発表から解散ライブまでの期間が短くて本当にギリギリだった。ライブハウスのスケジュールもなかなか空いてなかったけど、なんとか新代田FEVERを押さえられたの。最初は夜公演だけのつもりだったんだけど即完しちゃったから昼も追加公演したんだ。今日の撮影は思い出の場所で…ということだったから、その新代田を選びました。える:なんだか懐かしいね。じゃあこれは2回ステージに上がった服ってことか。MICO:そうだね。1日で2回の解散ライブをした服。これはバンドグッズのリメイクなの。グッズは最初のうちは私の手書きで作ってたんだけど、メジャーデビューしてからはロゴをデザイナーの方に作ってもらっていて。でも最後は初心に返るというか、最初にやっていたことを大切にしようってことになって、当初のやり方でグッズを作ったの。これは解散するって決めてから作ったんだ。える:大切に持ってるんだね。MICO:私、今までの衣装は全部持ってるよ。グッズも。大切だからね。える:じゃあ、この服をもし手放すとしたらどんな時?MICO:え…!そんなこと考えられない。自分からは手放すつもりはないかな。卒業アルバムみたいなものだと思うんだよね。でも、どのアーティストもそうだと思うんだけど、衣装って一度ツアーとかで着たらもう着れないというかもう一度着ることはないと思う。それはどうにかできないかなっていつも思うんだけど、あげるのも捨てるのも売るのも無理だもん。える:そうだよね。日常で着る服も捨てられないタイプ?MICO:捨てることはあまりないかな。服は元から大量買いするタイプじゃないけど、入れ替えは激しい方かもしれない。友達からもらったりすることも多いし、誰かにあげることも多い。解散ライブ当日の楽屋でのMICOさんの写真解散についての、本当のことえる:解散ライブで着ていた衣装ということだけど、解散した時の話を聞かせて。MICO:うーん。あの時のことは言葉にするのが難しくて、2年かかってやっとブログに書けたんだ。思い返せば、今まで通り今できる一番最高のライブをしようって思ってたし、お客さんからも「二人がいつも通りで救われた」って言われた。える:これを読むまではMICOちゃんは隠して生きているのかと思ってたよ、正直。聞いちゃいけない感じもしてた。大切な人が亡くなってしまっているわけだしね。MICO:そうだよね、みんなにそう思われているだろうなって思ってたよ。でも私は、本当に大事なことだったからこそSNSに簡単に書けなかったの。かと言って他に話せる場所もないし、みんなに隠し事をしているみたいでなんだか気持ち悪かった。でもこのブログを書いたらみんながほっとしてくれて、「聞けて良かった」って言ってくれる人もいた。える:解散ライブ当日はどうだった?MICO:私の中では解散=悲しいことではなくて、自分でちゃんと決めたことだったし前に進むためのことだった。逆に解散しないことの方がその場に立ち止まっているっていうことな気がしたの。だから最後のライブでは、解散についてのことは話さなかったんだよね。変かもしれないけどこれを着ている時の私は生き生きとしていたよ。ちゃんと自分で歩けてるし、これからも歩いてく!って。音楽をやめようかなって思ったえる:解散を決めた時って、次の音楽活動をするつもりはあった?MICO:次に何をしようって考えて解散したわけじゃなかったし、なんならここから歌わないっていう選択肢もあるのかなって思ってた。積み重ねてきたことでもこんなに一瞬でなくなっちゃうなんて、こんなことあるんだな…って呆然としてしまって。また積み重ねてもなくなっちゃうのかなって思ったりもした。える:そういうことを思ったのは初めて?MICO:私はバンドをやる前から音楽活動をしていて、その頃も何度か音楽をやめようかなって思ったこともあったりしたんだけど、やめている時ほど家で歌を歌ってしまっていて。結局歌が好きなんだなって。解散した頃も本当は「バンドをもう一度やりたい」って気持ちがあったと思う。バンドやる前は自分のことがすごく嫌いで、自分を変えたいと思っていて、バンドを始めてから自分の中にないキャラクターに出会えて。それが自分に馴染んできて、ある意味そっちが本当の自分だったのかもって思えてきて。だからまずは本当の自分というものをもう一回フラットに探すところから始めようって思って探し始めた。今までにやったことがないことをやってみようって思ったの。える:具体的にはどんなことを?MICO:海外に行ったことがなかったからロンドンに行ってみたり、とにかく今まで食わず嫌いしていたものとかやってこなかったことに挑んでみようって。それは小さいことでも良くて、定食を選ぶ時も「自分って本当はどっちが好きなんだろう」って向き合ってみるとか、そういうこともしてみた。える:新鮮に、丁寧に、生活していくってイメージかな。MICO:そうかも。友達の食べてるものが良く見えたり、誰かが着ている服の方が可愛いなって思ったりすることってあるでしょ?今自分が選んでいるものが自分らしくないなら、それは本当の自分じゃないのかも。憧れているものが本当の自分なのかもって私は思ってて。そういうものに自分が一歩でも近くためにまずはたくさんのものを見たいって思った。える:自分探しに近い感覚かもしれないね。MICO:次の活動はどうなるの?って心配してくれる人たちもいたからなるべく早く伝えたいって思っていたけど。SISの最初の頃はかなり手探りだった。2nd EPを出したあたりでやっとSISってこういうものだって確立できた気がする。それは自分に向き合う時間を作れたからかもしれない。2nd E.P.「Swimming in the Love E.P.」収録『出会ってから付き合うまでのあの感じ』MV※動画が見られない方はこちら外見は、今の私にとっては一番大事なことじゃないえる:「MICOちゃんの世界観が好き」って声をSNSとかでよく見るけど、それはどこで培われたと思う?MICO:お母さんの影響が強いかなぁ。お母さんは服が好きな人で、小さい頃から色々な可愛い服を着せてもらってた。小さい頃の子供服でもまだ持ってたりするの。それを持ってきても良かったなって思えるくらい大切に持ってる。える:それも見たいなぁ。MICO:お母さんには「女の子はお洒落で可愛いことが一番良いこと」って教えられてきたんだ。中身の可愛さっていうより、純粋に見た目の可愛さがまず大切だよって。その教えのもと育てられてきてそれを信じてきたんだけど、ここ数ヶ月、人生で初めて “お洒落をする”っていうことに興味が湧かない期間があったの。こんな気持ちになるのは初めて!える:何があったの?MICO:自分を見つめてみて、お洒落をするということ以外に大切なことってあるって思ったのが大きいかも。母は“モノが大切”ってタイプだから、旅行に行くよりも可愛い服を買って何回も着ようっていう考え。でも私は、旅行する方が一生残る思い出になるよなって思ったの。ロンドンに行った時に思った。これは一生忘れないなって。える:どちらも正しい考え方ではあるけど、割と対極の考え方に変わるってすごいね。MICO:今ちょうど自分の中でのモノの選び方とか価値観が変わっていってるのかな…って。最近は服が全然買えなくなった。どれも欲しいと思わなくなっちゃった感じ。何が揃えば自分は「この服なら大切にできる」って確信を持てるのかまだわかってなくて。どの服を買ってもどんな服を着ても何年か経ってその写真を見ると「すごくダサい!」って感じてしまって、それがもう嫌なの。服を選ぶ時に「2年後の自分が見たらダサいんだろうな」って思ったら何も選ぶ気力がなくなっちゃう。える:その時その時で可愛いと思うものが変わっていくのって悪いことじゃない気もするけどな。MICO:未来の自分も納得したいって思ってるのかもしれない。今は外見のイメージにほとんど興味がなくなってしまってる。可愛いということは意味がないことではないけど、今の私にとっては一番大事なことじゃない。SISが始まった時って私はもっとガーリーなものが好きだったし、写真とか映像とかで作品を残していくことが好きだったから結構衣装らしいものを着ていたけど、もしかしたらそういうところが変わっていくかもしれない。える:新しいね。一皮むけたらどうなっちゃうんだろう!MICO:こんなこと初めてなの!この気持ちは何度か文章にしてみようとも思ったけどまだ答えが出ていないから書けないでいるんだ。でもね、やっぱり古着が好きかもって思う。こういう服なら今の私をちゃんと表現できるんじゃないかなっていう気持ちで古着屋さんを見てる。その気持ちにフィットすれば好きだと言えるかな。える:お洒落や可愛くいることに興味が薄れている今でも、それをキャッチする心はちゃんと動いているんだね。MICO:その日の自分を表現するためのものとして捉えているんだと思う。着飾るってことと表現するってことは私の中では別。表現は意思表示。今はそういう意味で服を選んでるんだと思う。“思い出の服の祭典”出演にあたって思うことえる:最後にもう1つ。この連載は、SHE IS SUMMERが出演してくれる『instant GALA 〜思い出の服の祭典〜』に連動しているんだけど、MICOちゃんは4/22当日どんな服を着て来るの?MICO:まだ悩んでる!どうしようかな。えるちゃんは?える:当日までのお楽しみということにしておこうかな。MICO:私もそうしよう。ドレスコードが“思い出の服”のイベントって、新しいよね。楽しみだな。Eru Akazawa(赤澤 える)Twitter|InstagramLEBECCA boutiqueブランド総合ディレクターをはじめ、様々な分野でマルチに活動。特にエシカルファッションに強い興味・関心を寄せ、自分なりの解釈を織り交ぜたアプローチを続けている。また、参加者全員が「思い出の服」をドレスコードとして身につけ、新しいファッションカルチャーを発信する、世界初の服フェス『instant GALA(インスタント・ガラ)』のクリエイティブディレクターに就任。▶︎これまでの赤澤えると『記憶の一着』・#007 ガールズバンド「suga/es」佐藤ノアの『記憶の一着』・#006 マカロニえんぴつ はっとりの『記憶の一着』・#005 読者モデル 荒井愛花の『記憶の一着』・#004 音楽家 永原真夏の『記憶の一着』・#003 モデル 前田エマ の『記憶の一着』・#002 れもんらいふ 千原徹也の『記憶の一着』▶︎オススメ記事・「自分の好きな自分でいると、自信が持てる」。イケメンな彼女に聞いた、“モテるファッション”への違和感・「好き」を仕事にするから成功する。ポートランドが教えてくれた「人間らしい働き方」とは。All photos by Ulysses AokiText by Eru AkazawaーBe inspired!
2018年04月17日こんにちは。赤澤 えるです。思い出の服を持ち寄る連載『記憶の一着』、第7回です。たくさんの服が捨てられる世の中で、残る服って何だろう。それはどうして残るのだろう。それを手放す時ってどんな時…?服の価値、服の未来、ゲストのお話をヒントに考えていく連載です。本日のゲストはアーティスト・佐藤ノアさん。ガールズバンド「suga/es」のヴォーカルを務める彼女。Instagram・Twitter共にそれぞれ20万人以上のフォロワーを抱える、20歳になったばかりのインフルエンサーです。多大な影響力を持つ彼女が選ぶ、「記憶の一着」とは?赤澤えると佐藤ノアさん▶︎赤澤えるのインタビュー記事はこちら外に出なくなった私を救った『記憶の一着』とは赤澤 える(以下、える):『記憶の一着』について聞かせてください。佐藤ノア(以下、ノア):高校生の時に祖母がプレゼントしてくれたコートです。もらったのはクリスマスの頃だったかな。まだ地元の北海道にいました。3、4年経ちますけど冬になったら毎年着ています。モデルの仕事をしていると冬はコートをたくさん持っていないといけない感じになるんです。SNSに載せるものが全部同じような写真になってしまうから。でも私はこのコートだけは繰り返し着て、意識的に毎年載せています。他の服も割と長く着る方ですが…。ノア:はい。でも、LEBECCA boutiqueの服は捨てない。本人を目の前にして言うと変な感じですが…捨てたいと感じない理由は、作り手の思いや熱量を知っているからだと思います。えるさんみたいに“#レベッカブティックのこと”を書いていたり長文で自分の思いを発信したり、そういう作り手の熱量が強ければ強いほどきっと私たちの熱量も高くなると思うんですよね。える:私たちは熱いを通り越して熱苦しいけどね!ノアちゃんはいつも長文を嫌わずしっかり読んでくれてるよね。いつもありがとうね。ノア:思いが伝わる文章だから好きなんです。インスタにあんな長文書く人がいるんだってびっくりしましたけど、私は好きです。こんな風に100%でいてくれる服屋さんがもっと周りに増えてくれたら良いな、とも思います。える:それはなかなか難しいかもね。本来はそうあるべきだけど、あまりにも簡単に服が作られて売られて買われている時代だから。熱なんかなくてもあるふりをしてブランドが息をできるの。熱量があるふりをするためにプロを雇って、思いや考えを構築してもらったり発信してもらったりしているのなんて、珍しくないって聞くもんね。ノア:うん。私はLEBECCA boutique以外、私が普段着ている服の背景を知らないです。それを発信してくれる人もまわりにはいない。LEBECCA boutiqueしかないし、えるさんしかいないんですよ。簡単に安く手に入る時代だからこそ、作り手側がもっと服の背景を発信してくれたら良いなって思います。そうやってSNSを使ってくれる人がえるさん以外にも増えたら、“ゴミになる服”って減ると思うんです。ファッションブランドのプレスの方と仲良くなってもこのあたりは知れないことの方が多い気がする…。える:そこまで言ってくれるのは嬉しいな。私も今まであまりそういう人物に出会ったことがなかったから、ブランドなんて新しく作っても意味がないと思ってた。それでもやる機会に恵まれたから、私は私が納得できるようにやっているんだけど。ノア:絶対に続けてください。誰かが大事にしているものなら自分もって思える人は多いと思うんです。“思い出の服の祭典”出演にあたって思うことえる:最後にもう1つ聞かせて。この連載は、ノアちゃん率いる『suga/es』が出演してくれる『instant GALA 〜思い出の服の祭典〜』に連動しているんだけど、ノアちゃんは4/22当日どんな服を着て来るの?ノア:多分ですけど、ワンピースですね。メンバーもみんな大好きなアイテムだし、初めてのMVで着たのもワンピースだったから、なんとなくそうなる気がする。※動画が見られない方はこちらえる:来場してくださる方々には何を着てきてほしいとかある?ノア:きっとすぐに浮かばない人もきっと多いと思うんです。でもそれは、何を着てきても私たちが“思い出の服”にしてあげます!える:100点の回答!嬉しい。ノア:やった(笑)でもね、本当にそう思うんです。える:うんうん。そうなんだよね、今は「これが思い出の服」って言い切れるものがなくてもいいの。このイベントをきっかけにそういう愛せる服を1つでも2つでもクローゼットにおいてくれるようになったら素敵だし、そういう服を持っている自分っていう存在を何より愛おしく思ってほしいなって思うんだ。服のことを考えているようで、服を大切にしているようで、自分のことを考えて大切にすることに直結する。思い出を大切にするってそういうことだから。ノア:そんなイベントの第一回目に出させてもらえるの、嬉しい。たくさんの人に来てほしいですね。Eru Akazawa(赤澤 える)Twitter|InstagramLEBECCA boutiqueブランド総合ディレクターをはじめ、様々な分野でマルチに活動。特にエシカルファッションに強い興味・関心を寄せ、自分なりの解釈を織り交ぜたアプローチを続けている。また、参加者全員が「思い出の服」をドレスコードとして身につけ、新しいファッションカルチャーを発信する、世界初の服フェス『instant GALA(インスタント・ガラ)』のクリエイティブディレクターに就任。▶︎これまでの赤澤えると『記憶の一着』・#006 マカロニえんぴつ はっとりの『記憶の一着』・#005 読者モデル 荒井愛花の『記憶の一着』・#004 音楽家 永原真夏の『記憶の一着』・#003 モデル 前田エマ の『記憶の一着』・#002 れもんらいふ 千原徹也の『記憶の一着』▶︎オススメ記事・「自分の好きな自分でいると、自信が持てる」。イケメンな彼女に聞いた、“モテるファッション”への違和感・「好き」を仕事にするから成功する。ポートランドが教えてくれた「人間らしい働き方」とは。All photos by Ulysses AokiText by Eru AkazawaーBe inspired!
2018年04月06日こんにちは。赤澤 えるです。思い出の服を持ち寄る連載『記憶の一着』、第6回です。たくさんの服が捨てられる世の中で、残る服って何だろう。それはどうして残るのだろう。それを手放す時ってどんな時…?服の価値、服の未来、ゲストのお話をヒントに考えていく連載です。本日のゲストはミュージシャン・はっとりさん。「マカロニえんぴつ」というユニークな名前のロックバンドでヴォーカルとギターを担当する彼。現役音大生だった頃に組んだそのバンドの音楽は「全年齢対象ポップスロック」と称され、日々着実にファンを増やしています。バンドを代表するフロントマンである彼が選ぶ、『記憶の一着』とは?赤澤えるとはっとりさん▶︎赤澤えるのインタビュー記事はこちら“問題作”と言われるMVで着た『記憶の一着』とは赤澤 える(以下、える):『記憶の一着』について聞かせてください。はっとり:「鳴らせ」のMVで着た服。僕のバンド「マカロニえんぴつ」が全国デビューしたミニアルバムのリード曲です。バンドとしても俺としても思い出のある作品で着ていた、通称“鳴らせシャツ”です。大人の方々に協力してもらって初めてちゃんと撮った、すごく大事なミュージックビデオ。3年くらい前になるかな。える:これを買った時のことを覚えてる?はっとり:学生時代からよく行っている下北沢の古着屋さんで買いました。MV用ってわけじゃなくて、単純にかわいかったので。最初のアーティスト写真もこれを着ていましたよ。える:しっくりくるものに出会ったんだね。はっとり:自分が小柄なのもあってオーバーサイズで着たいんです。タイトなのを着ると似合わなくて。袖も裾も長めの大きめサイズを着たい。だからこれはぴったりでした。生地がちゃんとしているからずっと着れてる。脱退メンバーの、最後の言葉える:その服を纏ってからの3年間、どんなことが変わった?はっとり:本当に色々ありましたけど、特に実感している変化は“感謝”をするようになったこと。「感謝をしなきゃダメだよ。自分一人で生きているわけじゃないから」って母親とかに言われるじゃないですか。そんなの分かってるし当たり前じゃんって思ってたんだけど、本当の意味で分かってなかったなって思うんです。最近メンバーを1人失って、理由は色々あるんですけど「メンバーという一番近い存在に感謝をしていなかったな」って思ったんです。脱退の時に色々と本音を話してくれて「他のメンバーがついてこなくなっちゃうよ」って言われたんですけどそれで改めて反省して。身近な人への感謝が足りてなかった。この5年ついてきてくれたメンバーがいる中で、それが本当に欠けてた。える:去っていくメンバーが教えてくれたんだね。はっとり:そうです。あとそれによってライブのスタイルが変わりました。俺たち毎年「今年来るバンド」って言われ続けてて、それでも思い通りにうまくはいかなくて。それでも来続けてくれるファンの方がいる。その人たちへの感謝でライブが変わったんです。それまでは何のためにやっているのかっていうのが、いまいち自分の中ではっきりしていなかったところがあって、良いライブ・悪いライブの差もあまりよくわからなかった。でも最近は目の前の人に感謝をして、「俺たちを選んでくれてありがとう。あなたたちは何も間違っていないよ」って抱きしめるくらいのつもりでライブをするようになって。そしたら今まで苦手だったMCも自然と話せるようになって、自分がライブをやっている意味が分かってきた。楽しくなってきましたよ。える:すごく伝わってくる。2、3年会っていなかったけど、本当に変わったね。言葉と表情にハリがあるというか…。はっとり:変えてもらったって感じですけどね。過去の自分が嫌いですもん。一週間前の自分でも嫌い。夜眠れなくなるくらい、いちいち反省しちゃうんですよ。心配性というか、人からどう見られているかがすごく気になるんです。傷ついて気付くことも傷つけられて気付かされることもあるしそれは避けられないけど、俺は誰も傷つけたくない。彼の“捨てられない”という価値観が、このバンドの全てなんだなと感じました。言ってしまえば彼と私はきっと同じ立場。“捨てられない”または“捨てない”という価値観と、そうする価値のあるモノ、その両方を世の中に提案・提供する使命を背負っている者同士だと思います。そして、音楽も服も扱う人の扱い方によって輝くし、傷つくし、時には簡単に消されてしまうこともある。だからこそ、それに気がついた人から丁寧に愛すべきだなと彼と話して改めて感じました。instant GALAのステージでは、彼が捨てなかったものの集大成が観れそう。心から楽しみです。マカロニえんぴつ はっとりWebsite|Twitter|Instagram|instant GALAクラウドファンディングあの日、あの時、あの場所で、あなたは何を着ていましたか?「載せたら終わり」の新時代、載せても終わらないものは何ですか?服への愛着・愛情を喚起し、ソーシャルグッドなファッションのあり方を発信する、思い出の服の祭典。4月22日(日)渋谷WWW Xにて初開催です。
2018年03月30日こんにちは。赤澤 えるです。思い出の服を持ち寄る連載『記憶の一着』、第5回です。たくさんの服が捨てられる世の中で、残る服って何だろう。それはどうして残るのだろう。それを手放す時ってどんな時…?服の価値、服の未来、ゲストのお話をヒントに考えていく連載です。▶︎赤澤えるのインタビュー記事はこちら本日のゲストは読者モデル・荒井愛花さん。151cmという小柄なスタイルを活かし、青文字系雑誌「mer」のモデルとして活躍する彼女は、インスタグラムで約14万フォロワーを抱えるインフルエンサー。私にとって大切な数年来の友人でもあります。「普段話さないような真面目な話がしたい」「包み隠さず正直なインタビューにしよう」と約束を交わして迎えた今日、彼女が選ぶ「記憶の一着」とは?える:私にとっても人生初のコラボとなった服。記憶の一着に選んでもらえて嬉しい。愛花:コラボをしようって話が決まった時、本当にデザインに悩んだ。えるはすごくこだわりがある人だけど、えると私はタイプが違うというか割と正反対の人間だと思う。えると違って私はどっちかというと強いこだわりがないタイプの人間。やるって決まったことに対してはこだわりを持つけど、生活する上での強いこだわりとかそういうのはあまりない。だからどうしようって。える:私からすると別にこだわりがない風には感じなかったかな。自分のしたいこと、自分が届けたいお客様、そこに対する自分のモノづくりっていうところにはこだわりがしっかりあるように見えたよ。この色は嫌だ!この形は違う!とか、はっきりしてた。愛花:つくるなら絶対にみんなが喜んでくれるものを作りたいと思ったし、初のコラボでとても緊張しているけど私がデザインした洋服がみんなの大切な1枚になったらなって思った。そこにはとてもこだわりました。える:この服をもし手放すとしたらどんな時?愛花:これは手放さないよ。えるはいつも「レベッカの服は飽きたら売っていいよ」って言ってくれるけど。それ本当に嫌じゃないの?える:私は、自分のブランドの服を売られるっていうことは決して嫌じゃない。転売行為は別としてね。私は1つの服に飽きちゃうのは仕方がないことだと思ってるの。でも、飽きたらゴミにするっていうのは絶対に違うと思ってる。愛花:それいつも言ってるよね。「飽きたら自分の名前が出るところで売ってね」って何回も言ってくれてる。ブランド始めた時からぶれないね。える:友達のブランドのものって、なかなか売りづらいと思うんだよね。フリマの機会があったとしても、周りから「え、友達の服を売ってお小遣いにするの?」って思われたくないだろうし、どうしても売りづらい。売りづらいから売れないってなると、匿名でフリマアプリに出す。それすら面倒くさいと、ゴミ箱に捨てる。私はそんなの悲しいから、飽きてしまったら堂々と売ってほしいんだ。愛花:ブランドの人がそんなこと言うのって、新しいと思う。える:自分の名前が出る時に売れば、受け継いだ人もお互いに顔が見えて喜びが増えるよね。どういう時に着ていたものかストーリーが伝えられれば尚更だし、その相手がファンの方ならもう言うこと無い。捨てたらただのゴミ。でも次の人に渡せば、その人の宝物にもなり得る。ファンの一言で、服への意識が変わった愛花:最初にモデルをやったのは大学3年生の時で、その時は本当に意識が薄くてまだ“仕事”という感覚ではなかった。「呼ばれるから行く」って感じ。それが楽しい時期でもあったし。でも、その時に洋服を整理してて「これ処分する〜 こんなにいっぱい〜」みたいなのをSNSに何の気なしに載せたら、「服の仕事をしている人がそういうことを言わないでください」って一般の方からリプライが来たの。その時が初めてちゃんと洋服のことを考えた瞬間だった。自分のやってることが仕事だって自覚もした。える:ドキッとしたんだね。愛花:この仕事をせずに普通に生活してたとして、要る服・要らない服って出てくるし捨てる機会だって多いと思うの。でも、自分はこういう仕事をしてるしちゃんと考えて行動しなきゃなって思った。だからフリマとか、後輩や友達にあげるとか、そういう機会を大切にしてる。える:叩かれるからもちろん載せないけど実は大量に捨ててるとか、断捨離ってタイトルをつけて正当化するとか、そういう人が多い中で“見えていなくてもちゃんとしよう”って姿勢は本当に素敵だなって思う。それでもやっぱり、持っている服って多いの?愛花:職業柄ある程度の量はあるし、普通よりは持っていると思う。「私服コーデ企画」とかあるし、自分の特集になるとそれが1ヶ月分とかだから。そういうのは服を持っていないとできない。フリマのために保管したりもしてるよ。える:意外だよね。びっくり。愛花:私は現場で1人だけOLさんのような格好をしてた。人見知りだから誰にも話しかけられないし、本当に孤独って感じ。それで自分で着なきゃいつまでもわからないなって思って、いつも撮影の時にあったコンバースを買ったの。える:今の姿からじゃ想像できない。じゃあ、その靴も“記憶の一着”だね。愛花:うん。雑誌で青文字モデルをたくさん見て勉強したから、今は参考にしてもらえるのが嬉しい。身長が小さいことしか武器がなかったけど、同じ低身長の方が応援してくれたりしてるし「読モをやってて良かったな」って思う。【編集後記】人生の中心となっている仕事をお互いに活かして挑んだ、人生初のコラボレーション企画。彼女はいつもSNSや雑誌で人気者な上に私の8倍もフォロワーがいるから、商品を作ることに対してこんなに悩んでいたとは正直思っていませんでした。今そして今までの“読モである自分”と向き合って出したデザインなんだと思うと、私も一層愛おしく感じます。ちなみに今日私が着ているのは、愛花と初めて出会った時に着ていたワンピース。二人で行った海外旅行にも着ていきました。さらに思い出が重なって“記憶の一着”として愛おしさが強まります。愛花にとってあのワンピースもそういう存在になると良いな。MANAKA ARAI(荒井 愛花)Instagram|Blog雑誌『mer』のモデル、さらには女優として活躍の場を広げる。身長151cmと小柄でもバランスの良いファッションに定評あり。instant GALAクラウドファンディングあの日、あの時、あの場所で、あなたは何を着ていましたか?「載せたら終わり」の新時代、載せても終わらないものは何ですか?服への愛着・愛情を喚起し、ソーシャルグッドなファッションのあり方を発信する、思い出の服の祭典。4月22日(日)渋谷WWW Xにて初開催です。
2018年03月23日こんにちは。赤澤 えるです。思い出の服を持ち寄る連載『記憶の一着』、第4回です。たくさんの服が捨てられる世の中で、残る服って何だろう。それはどうして残るのだろう。それを手放す時ってどんな時…?服の価値、服の未来、ゲストのお話をヒントに考えていく連載です。赤澤える▶︎赤澤えるのインタビュー記事はこちら本日のゲストはミュージシャン・永原真夏さん。人気バンド「SEBASTIAN X」の活動休止後すぐにソロ活動をスタートさせ、今年3月には初のソロアルバムをリリースしたばかり。顔立ちからは想像のつかない力強い歌声と圧倒的な歌唱力を持つ彼女が選ぶ、「記憶の一着」とは?このライダースが“正装”真夏:このライダースはいつも着ているから、思い出を挙げようとしたらもうありすぎるんだけど…着ていて楽しかったなって思い出すのは、サンフランシスコに行った時のこと。夜は少し寒かったからこれを着ていたんですけど、昼は暑かったからつばの広い麦わら帽子をかぶっていたんです。ライダースと麦わら帽子を組み合わせている私を見て、街ゆく人が「最高の組み合わせだね!」って次々言ってくれたんです。雑な組み合わせになっちゃったと思っていたけど意外と関係ないのか!って、1つ自分のスタイルになったかもしれない。でももう、このライダースとの思い出はそれだけじゃなく色々あります。える:真夏さんにとってはトレードマーク的な存在ですかね。真夏:そうですね、定番です。寒かったら着る。私にとってはこれが正装でもあります。それを着るまでは何を着ていたかは…あれ、なんだろう、分からない…える:それだけこのライダースが自分にしっくりきて着続けているんですね。真夏:あ、でもその前の服が1つある!私、中学生の時に着ていたピーコートを20代になっても着ていました。多分、気に入ると延々と着るタイプなんです。好きなものがずっと変わらない。困ったなぁってくらい。える:物持ちが良いだけでなく、自分の定番を作るのが上手なんですね。真夏:でも、リリースの度にビジュアルや印象で変化を表現したい気持ちはあるんです。けど、自分の趣味が変わらないからもう仕方ないなって最近思い始めました。える:それってすごい良いところですよね。変えちゃいけないって思っていたり、誰かから指示されているわけじゃないんですもんね。真夏:好きなものが変わらないっていうのと不精な性格が合わさっているだけなんですけどね。これより好きなものがないっていうシンプルな気持ち。私はこれなんだ!っていう気持ちよりも、ただただこれより気に入るものが見つからないんだっていうだけ。える:おばあちゃんになっても着てるんだろうな。真夏:そうですね。でもこれ小さいから太らないようにしないと。ちょっと太ったらパツパツになっちゃうから(笑)でもね、この小ささが可愛くて。もしかしたら新しいのに出会えるかもしれないって思って探したこともあるんですけど、大きすぎたり長すぎたり、仲がボロボロだったり革の臭いが気になったり。結局これなんだなって思っています。もう自分に馴染んでる。最高の一着ですね。える:この服をもし手放すとしたらどんな時ですか?真夏:えー!手放さないです。最後まで自分の元が良いです。自分の子どもでも「自分で買いな」って言います。自分のスペシャルは自分で探してほしい。だからあげたりはしないかな。ひとりぼっちで聴いてほしいえる:あたたかいコミュニティですね。場所を作りたいっていうのはライブも含むと思うんですけど、真夏さんは自分の楽曲をどういう風に聴いてほしいですか?真夏:うーん、ひとりぼっちで聴いてほしいかな。自分の音楽の向き合い方がそうだったので。ライブハウスでは楽しんでほしいから自分も盛り上げたり煽ったりはするんですけど、自分がお客さんだったらその輪の中には入らないです。バーカウンターのところでじっとしているタイプ。ステージから盛り上げるのは大好きなんですけどね。私はみんなと盛り上げるのが好きなキャラクターだと思われがちなんです。歌がパワフルだと言われるからなのか、人見知りしないと思われているからなのか。そういう“パブリックイメージと実際の自分はイコールではない”っていうことにはもう慣れちゃったんですけど。える:ギャップがあるというのは散々言われてきたんですね。真夏:うん。そういうわけで、基本的にはひとりで聴くってことしか知らない。私はイヤホンやヘッドホンで聴いていたい。レコードやスピーカーでも、ひとりで。そうやって音楽に向き合ってきたから。だからライブを観に行っても盛り上がりたいって思ったことはないです。そういう場所で友達を作りたいって思ったこともない。むしろ誰とも友達になりたくないし、友達は少ない方が良いと思っています。でも、それでも友達になった人たちがいる。私がライブをするライブハウスってそういうところ。でもライブハウスに来る人たちって、実は誰も友達を作りたいと思って来ていないんじゃないかな…って思います。誰とでも仲良くなれてコミュニケーションが取れる人たちじゃなくて、誰もわかってくれなくていいやって思ってるんだと思う。それで「お前も誰もわかってくれないよな〜!」っていう出会いをする。わかってくれよ!っていうのが内心にあるとは思う。やっぱりはぐれた人たちが来るところだから。える:真夏さんの歌声を聴いている時に孤独を感じたことってなかったから、改めてひとりでじっくり聴いてみたい。精神的にひとりぼっちの時、どう聴こえるか感じたい。真夏:うんうん。そういう時とか、帰り道とかで聴いてほしい。《アルバム INFO》永原真夏「GREAT HUNGRY」instant GALAクラウドファンディングあの日、あの時、あの場所で、あなたは何を着ていましたか?「載せたら終わり」の新時代、載せても終わらないものは何ですか?服への愛着・愛情を喚起し、ソーシャルグッドなファッションのあり方を発信する、思い出の服の祭典。4月22日(日)渋谷WWW Xにて初開催です。
2018年03月16日