独創的なユニークな世界 アルチンボルド展へようこそ色とりどりな花や果物、動物、身の回りの道具で構成された人の顔や、上から下から見るアングルで姿を変える絵画の数々。16世紀後半に活躍したイタリアの奇才な画家、アルチンボルドが今夏上野にやってきました。6月20日(火)〜9月24日(日)上野・国立西洋美術館で開催されている「アルチンボルド展」は、奇抜な発想で今日も人々を驚かせるアルチンボルドの油彩・素描(帰属作品等を含む)計30点を中心に、約100点の出品作品が一堂に会する貴重な機会です。近くで見たり、遠くで見たり、横から上から下から…見方によって新たな発見ができるアルチンボルドの世界が今ここに広がります。代表作シリーズ『四季』『四大元素』が堂々集結!神聖ローマ帝国皇帝に寵愛されたアルチンボルドは、皇帝に捧げるべく絵画を制作しました。それが代表的な作品シリーズ『四季』『四大元素』です。本展では日本初公開の作品も含むすべての作品が公開されています。四季シリーズの《春》は色めき立つ春の草花をふんだんに使用し、思わず「かわいい!」と駆け寄りたくなる作品。近くから見れば想像を絶するほどの緻密な描き込みに引き込まれます。アルチンボルドの発想力と鋭い観察眼に脱帽です。とことんアルチンボルド! 隅々まで味わい尽くしてまだまだアルチンボルドの世界は続きます。《庭師/野菜》という作品は、パッと見ると野菜を組み合わせて作られた人の顔。しかしひっくり返して見てみると、ボウルに盛られた野菜の絵に変化します。このように工夫を凝らした、遊び心溢れる作品もお見逃しなく!さらにデジタル技術を用いた記念撮影コーナーが登場。「アルチンボルドが私の顔を描いてくれたら…」そんな願いを叶えてくれるのが「アルチンボルドメーカー」です。鏡のようなモニターの前に立つこと数秒、あっという間に自身の顔がフルーツで構成された“アルチンボルド風”に!アルチンボルドのユニークな世界が広がる今年の上野・国立西洋美術館は見逃せません。取材・文/おゝしろ実結イベント情報イベント名:アルチンボルド展催行期間:2017年06月20日 〜 2017年09月24日住所:東京都台東区上野公園7-7電話番号:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2017年07月01日森の美術館で1日をすごすキャンプイベント「FOREST MUSEUM 2017-箱根の森の美術館で、素敵なアウトドア体験を」が、8月25日(金)、26日(土)にポーラ美術館で開催されます。豊かな自然とアート、温泉と焼きたてパンが楽しめる欲張りイベントをご紹介します!開館15周年を迎えたポーラ美術館初の企画富士箱根伊豆国立公園という立地に恵まれ、『箱根の自然と美術の共生』をコンセプトに設計されたポーラ美術館。「FOREST MUSEUM 2017-箱根の森の美術館で、素敵なアウトドア体験を」は、今年で15周年を迎えた同美術館がはじめて企画する、アートと自然をいっしょに体験するイベントです。美術館の森でキャンプをしたり野外で映画を上映したり、閉館後の美術館を貸切にして「ピカソとシャガール」展のギャラリートークを楽しんだり。さらには箱根の温泉で疲れを癒やし、富士屋ホテルの焼きたてパンを楽しむこともできるという、とっても贅沢な企画です。●当日楽しめるコンテンツ①「ピカソとシャガール 愛と平和の讃歌」展を楽しむトークイベント閉館後の美術館を貸切にしておこなうギャラリートークです。美術を身近に楽しめるものにすべく活動中のアートテラー・とに~氏と「ピカソとシャガール」展の担当学芸員が、企画展の魅力をじっくりと語ってくれます。② ネイチャーガイドツアー箱根ビジターセンタースタッフが、遊歩道で見られる動植物の解説をおこいます。普段は目にすることのない生物の生態を楽しめますよ。③ 野外映画上映会イスとランタンをもって幻想的な映画鑑賞に。映画をセレクトするのは、今年で4回目を数える野外映画フェス「夜空と交差する森の映画祭」をてがけるサトウダイスケ氏です。④ 森の図書館青々と茂る木々に囲まれて、野鳥のさえずり、沢のせせらぎを耳にしながら本を読む、贅沢な時間が楽しめます。⑤ 森のCafe & bar日中はCafe、夜はbarがオープン。翌朝はアウトドアで美味しいコーヒーを淹れる方法を教わるワークショップも開催されます(コーヒーは無料、お酒はキャッシュオンとなります)。⑥ 日帰り温泉翌朝、箱根湯本の「箱根湯寮」の入浴がついています。箱根といえば温泉は外せませんね。●スケジュール【8月25日(金)・1日目】14:00~15:00 受付・ガイダンス15:00~16:00 ネイチャーガイドツアー16:00~17:00 森のCafe・オープン、自由時間17:00~18:00「ピカソとシャガール 愛と平和の讃歌」展・ギャラリートーク18:00~20:00 夕食(レストラン「アレイ」にて)、順次自由時間、森のBar・オープン20:00~21:30 野外映画鑑賞23:00 消灯、テント内就寝【8月26日(土)・2日目】7:00~森のCafe・オープン8:00~朝食・コーヒーワークショップ開催10:00 解散、各自で箱根湯寮へ。《イベント詳細》名称:FOREST MUSEUM 2017-箱根の森の美術館で、素敵なアウトドア体験を日程 :2017年8月25日(金)、26日(土) 1泊2日会場 :ポーラ美術館 森の遊歩道(神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285)申込期間:7月3日(月)10:00 ~8月10日(木)※先着順申込方法 :にて(7月3日10時より公開)参加人数:限定15組(最低催行人数30名)参加費 :申込方法:1人 18,000円参加要件:1組2名以上で申し込み、1テントあたり4名まで*未成年の場合は保護者同伴*未就学児不可参加費に含まれるもの:寝袋以外のキャンプ用品使用料(テント、マット、ランタン、イス等)朝・夕の計2食、25日、26日の入館料(3,600円相当)、箱根湯寮利用料(1,400円相当)各イベント費、国内旅行保険料。*寝袋希望の場合は別途レンタル2,000円。
2017年06月30日20世紀を代表する彫刻家“ジャコメッティ”どこまでも細長いけれど、圧倒的な存在感と重厚な空間をまとう不思議な彫刻たち――そんな唯一無二の作品を生み出し続けた、20世紀を代表する彫刻家アルベルト・ジャコメッティの代表作の数々がとうとう日本にやってきました。2017年6月14日(水)〜9月4日(月)まで六本木の国立新美術館で開催中の「ジャコメッティ展」。没後半世紀を経て開催される本大回顧展では、彫刻や素描、油彩画など132点の作品を通じて、ジャコメッティの生涯を辿ることができます。20世紀彫刻の真髄がいまここに。実物だからこそ体感できるジャコメッティ作品の醍醐味を存分に味わってください。摩訶不思議な人体彫刻に釘付けジャコメッティの彫刻といえば、とにかく“細長い”。生涯にわたって人体彫刻を中心に制作をしたジャコメッティが生み出す細長い造形は、一度見たら忘れられない独特の形をしています。「なぜここまで細長いのだろう?」彼の彫刻を見れば誰もが抱く疑問は、実物をじっくり観察すれば解き明かされるかもしれません。アフリカやオセアニアの造型の影響を受け、シュルレアリスム運動へ参加したジャコメッティの初期作品には、どっしりとしたヴォリュームがありました。しかし、モデルに基づく制作を決意してからは、その作風に変化が――初期から晩年にかけて、彼の生み出した作品の変遷を追えば「細長い」理由が徐々に明らかになるでしょう。実物でしか感じることのできない、スケール感と繊細な表面のマティエール、そして強さと儚さが共存する存在感に満ちた作品群は必見です。貴重な素描も油彩画も! ジャコメッティの全貌がここに大回顧展となる本展では彫刻作品のみならず、多数の素描や油彩画など幅広く展示されています。日常生活の中で、カフェのナプキンや新聞の余白に描いたスケッチも大公開。そんな何気ない作品から、ジャコメッティの知られざる一面も発見できそうです。もちろんジャコメッティ展オリジナルグッズも見逃せません。クリアファイルや缶バッチ、はたまたジャコメッティとコラボしたお茶やかりんとうまで。20世紀の大彫刻家づくしの一日をどうぞ。取材・文/おゝしろ実結イベント情報イベント名:国立新美術館開館10周年ジャコメッティ展催行期間:2017年06月14日 〜 2017年09月04日住所:東京都港区六本木7-22-2 国立新美術館企画展示室1E電話番号:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2017年06月29日平安から鎌倉時代に活躍した日本でもっとも著名な仏師、運慶。その運慶と縁の深い興福寺の中金堂が、およそ300年ぶりに再建されるのを記念した展覧会が、東京国立博物館で開催されます。卓越した造形力が生んだ写実性にあふれる傑作の数々が一堂に会する特別展は、運慶芸術を堪能するまたとない機会です。天才仏師・運慶の傑作が集結する、史上最大の展覧会今回の展覧会は、運慶と縁の深い奈良・興福寺の中金堂再建の記念事業として企画されました。これまで門外不出とされてきた仏像も出品される、史上最大の運慶展となります。主な見どころをご紹介します!●重要文化財・聖観音菩薩立像この聖観音像が寺から出るのは、今回がはじめて。肉付きのよい体躯と写実的な着衣の表現に、運慶の特徴が見られます。重要文化財 聖観音菩薩立像 運慶・湛慶作 鎌倉時代・正治3年(1201)頃愛知・瀧山寺蔵 写真:六田知弘●父・康慶から息子・湛慶、康弁へ 運慶の作風の誕生と継承平安時代から鎌倉時代へと時代が変革する中で、運慶はそれまで主流だった仏師・定朝の様式とは異なる新しい表現を生み出しました。その特徴は、「八大童子立像」に代表される感情まで表現する迫真性。写実性に富み、精神の深みまで感じられる「無著菩薩立像・世親菩薩立像」は、肖像彫刻の最高傑作といわれています。●国宝・八大童子立像のうち 恵喜童子・清浄比丘童子・烏倶婆童子・恵光童子・制多伽童子・矜羯羅童子不動明王像に随う八大童子として造られたもので、8体中6体が運慶の手によるもの。画像の制多伽童子は、造像時の彩色もよく残っており、完成度の高さにおいて屈指の作といわれています。今回の特別展では、この像をあらゆる角度から見ることができます。国宝 八大童子立像のうち制多伽童子 運慶作 鎌倉時代・建久8年(1197)頃和歌山・金剛峯寺蔵 写真:高野山霊宝館●国宝・無著菩薩立像・世親菩薩立像無著・世親は5世紀の北インドに実在した学僧の兄弟。無著の静に対して世親の動と、対照的な容貌が印象的です。国宝 無著菩薩立像 運慶作 鎌倉時代・建暦2年(1212)頃奈良・興福寺蔵 写真:六田知弘 国宝 世親菩薩立像 運慶作 鎌倉時代・建暦2年(1212)頃奈良・興福寺蔵 写真:六田知弘●博物館でたっぷり味わう運慶 お寺では見られない表情も国立博物館・平成館というお寺とは異なる大空間での展示によって、いつもとは違う距離感、違う角度でじっくりと鑑賞できるのも、今回の特別展示の魅力のひとつ。間近で見あげる四天王立像は、圧巻のひとことです。●国宝・四天王立像豊かな装飾がほどこされた甲や着衣の表現もみごとな、躍動感あふれる四天王立像。国宝 四天王立像のうち多聞天 鎌倉時代・13世紀奈良・興福寺蔵(南円堂安置) 写真:飛鳥園 ●未来に引き継ぐ運慶 調査研究の最先端を紹介運慶の研究は今なお続けられており、この15年間でも新たに3件の運慶作品、あるいはその可能性が高い作品が見つかっています。X線CT撮影によって得られた像内納入作品の映像など、最新の知見もこの展覧会で紹介されています。●運慶を生んだ系譜――康慶から運慶へ平等院鳳凰堂の阿弥陀如来座像の作者・定朝ののち、仏師集団は3つの系統に分れていきます。運慶の父・康慶が属していた奈良仏師は、保守的なほかの2派とは異なり、新たな造形を開発する気概を持っていました。運慶の父、その師が手がけた像と、若き運慶の作品を展示することによって、運慶独自の造形が培われた過程に光が当てられています。●阿弥陀如来立像および両脇侍立像定朝が完成させた和様彫刻(定朝様)は胸腹部が薄く、衣の襞が浅い穏やかな作風が特徴です。しかし、奈良仏師の作と考えられているこの像にはしっかりと張りのある肉がつき、衣も写実的に表現されています。運慶が生まれたのは、この像が造られたころでした。重要文化財 阿弥陀如来坐像および両脇侍立像 運慶作 鎌倉時代・文治5年(1189)神奈川・浄楽寺蔵 写真:鎌倉国宝館(井上久美子)※10月21日から展示●国宝・大日如来座像現存する運慶の作品で、もっとも早い時期に制作されたもの。きれいに梳かれた髪のふくらみなどに、たぐいまれな才能の片鱗が感じられます。国宝 大日如来坐像 運慶作 平安時代・安元2年(1176)奈良・円成寺蔵 写真:飛鳥園●運慶の彫刻――その独創性大日如来像の造像から10年間で、運慶は独自の作風をつくりあげていきます。写実性に富み、圧倒的な存在感を放ち、精神の深みまで感じさせる運慶の仏像は、「仏が存在するという実感を得たい」という当時の人々の思いに応えたものでした。●国宝・毘沙門天立像いまにも動き出しそうな毘沙門天は、北条時政の発願によって造られたもので、このころまでに運慶の作風が確立されたことがわかります。国宝 毘沙門天立像 運慶作 鎌倉時代・文治2年(1186)静岡・願成就院蔵 写真:六田知弘●運慶風の展開――運慶の息子と周辺の仏師運慶の6人の息子は、いずれも仏師になりました。特別展では、運慶の作風を色濃く感じさせる康弁と、洗練された作風を持つ快慶の影響を受けた湛慶の像が展示されています。●重要文化財・十二神将立像明治時代初頭、それまで安置されていた寺を離れて民間に流出した十二神将は、現在、静嘉堂文庫美術館と東京国立博物館にわかれて収蔵されています。今回の特別展では、42年ぶりに十二神将すべてが揃います。重要文化財 十二神将立像のうち戌神鎌倉時代・13世紀 東京国立博物館蔵●国宝・天燈鬼立像・龍燈鬼立像運慶の作風を受け継いだ康弁の像は、隆々とした写実的な体躯を持ちながらもユーモラスな雰囲気を漂わせています。国宝 天燈鬼立像 鎌倉時代・建保3年(1215)奈良・興福寺蔵 写真:六田知弘国宝 龍燈鬼立像 康弁作 鎌倉時代・建保3年(1215)奈良・興福寺蔵 写真:六田知弘●興福寺中金堂について和銅3年(710)に創建された奈良の興福寺の歴史は、焼失と再建の繰りかえしでした。治承4年(1180)の南都焼討ち後の復興は、仏教美術のルネサンスともいわれ、清新な造仏活動がおこなわれました。その代表が、運慶の父・康慶が率いた慶派、いわゆる奈良仏師です。今回の特別展は、享保2年(1717)に焼失したままの中金堂の再建を記念して開かれるものです。これまで門外不出とされてきた作品も出品される、貴重な機会になりました。中金堂の再建は2018年夏に完了し、10月には落慶法要が営まれることになっています。《展覧会詳細》名称 興福寺中金堂再建記念特別展 運慶会場 東京国立博物館 平成館会期 2017年9月26日(火)~11月26日(日)休館日 月曜日※ただし10月9日(月・祝)は開館開館時間 午前9時30分~午後5時※金曜・土曜および11月2日(木)は午後9 時まで開館※入館は閉館の30 分前まで公式サイト 電話 03-5777-8600(ハローダイヤル)観覧料金 一般 1,600円(1,400円)大学生 1,200円(1,000円)高校生 900円(700円)※税込。()内は前売り料金
2017年06月25日裸婦や風景、花や鳥、そして虫。97年の人生をひたすらに生き、そして描いた画家、熊谷 守一(くまがい もりかず)の全貌を紹介する待望の回顧展が、2017年12月1日(金)より開催されることになりました。没後40年、熊谷とはどんな人物だったのか、ご紹介します。熊谷守一について熊谷守一(1880(明治13)年-1977(昭和52)年)は、簡潔な線と鮮やかな色を用いて、花や虫や動物、庭の何気ない一隅を描いた作品で知られる画家です。質素な暮らしぶりや欲のない態度から、画壇では「仙人」とあだ名された熊谷。しかし、一見穏やかな作品の背後には、科学者のような鋭い観察眼と、考え抜かれた制作手法が隠されています。●没後40年、待望の回顧展今回の展覧会は、熊谷守一の作品200点以上を集めた大回顧展です。高感度カメラで水滴を捉えたかのような《雨滴》、体温まで感じられるような《猫》をはじめとした代表作が、一堂に会します。さらに、作品の制作過程がうかがえるスケッチ、日記なども多数紹介されることになっています。97年間を生き抜いて賢明に描くとは、どういうことなのか。熊谷守一を知る人も知らない人も、この展覧会を通してきっと感じ取れるものがあること間違いなしです。展覧会詳細展覧会名称:没後40年 熊谷守一展(仮称)会期:2017年12月1日(金)~2018年3月21日(水・祝)会場:東京国立近代美術館所在地:東京都千代田区北の丸公園3-1
2017年06月24日24年ぶりの来日!人生で1度は見ておきたいブリューゲルの傑作およそ人間の技とは思えない超絶技巧の描き込みと、果てしなく壮大な塔の構成。そんなミクロとマクロの想像力がふんだんに駆使されたピーテル・ブリューゲル1世の傑作<バベルの塔>が、24年ぶりに来日しました。東京会場となる上野・東京都美術館では2017年7月2日(日)まで開催中です。本展では<バベルの塔>をはじめ、今回初来日となるネーデルラントが誇る奇想の画家ボスといった、ネーデルラント美術が生み出した作品がずらりと登場。また関西にお住まいの方にも朗報です。2017年7月18日(火)〜10月15日(日)までは大阪の国立国際美術館にて同展が巡回予定です。日本各地を席巻する「バベルの塔」展、ぜひ傑作を肉眼でご覧ください!何時間でも見続けられる、「バベルの塔」壮大な世界昔、人々は同じ言葉を使っていた――旧約聖書の中にある有名な逸話「バベルの塔」。この物語は多くの画家によって描かれてきましたが、一番有名な絵画がピーテル・ブリューゲル1世の<バベルの塔>です。巨大な塔を画面一杯に配置したダイナミックな構図に、およそ1400人にも及ぶ米粒サイズの人間が実に細かく描かれています。その圧倒的な想像力と技法に、おもわず物語の中に吸い込まれてしまいます。他にも東京藝術大学COI拠点とコラボレーションした、最新技術を駆使した<バベルの塔>の巨大複製画や、漫画家・大友克洋氏によるバベルの塔の内部構造を大胆に新解釈した<INSIDE BABEL>など、現代美術と傑作が交差する21世紀にふさわしい「バベルの塔」展。お見逃しなく!幻の奇想画家ボスも堂々来日!なんと現存する油彩画数、わずか約25点のヒエロニムス・ボスの傑作2 点も初来日。ネーデルラントの写実的な描写を駆使しながらも、実在しない空想の奇抜な世界を描き出したボスは、当時のヨーロッパで旋風を巻き起こし、現在でもその人気は衰えることありません。一度目にすれば、謎めいたモチーフがちりばめられている奥深いボスの世界に引き込まれてしまうことうけあいです。そんなボスを模倣した後世の作家の作品もずらりと登場。また<バベルの塔>を描いたピーテル・ブリューゲル1世もボスのモチーフを使って版画作品の下絵を描いています。それぞれの作品に登場する、珍妙で不気味だけれどどこか可愛いモンスターたちも盛りだくさん。気になる子を見つけてみてください。取材・文/おゝしろ実結イベント情報イベント名:ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展16世紀ネーデルラントの至宝―ボスを超えて―催行期間:2017年04月18日 〜 2017年07月02日住所:東京都台東区上野公園8-36電話番号:03-5777-8600
2017年06月20日スイスやドイツで活動した画家、オットー・ネーベルの日本初の回顧展が、2017年10月Bunkamura ザ・ミュージアムで開催されます。シャガールやカンディンスキー、クレーの影響を色濃く受け、音楽や建築にも造詣の深かった「知られざる画家」、オットー・ネーベルとはいかなる人物だったのか。バラエティ豊かな作品が集められた本回顧展で、彼の創作活動の軌跡を追います。オットー・ネーベルとはドイツのベルリンに生を受けたオットー・ネーベル(1892~1973)は、ドイツ、そしてスイスで活動した画家であり、版画家、詩人としての顔を併せ持つ多才な人物でした。元々は建築を学んでいたネーベルは、都市の建築物の輪郭を立方体や結晶体の形にあてはめ、色彩のコントラストによって捉える試みから、一連の都市の建築シリーズを制作。また、敬愛するカンディンスキーに倣って音楽を感じさせる絵画を描くなど、マルチな才能を発揮しました。彼の関心は、ほかにも演劇や詩作など、多岐にわたります。多くの出会いによって関心の幅を拡げ、作風をさまざまに変化させ、ジャンルを超えた創作活動をおこなったネーベル。今回の回顧展では、ベルンのオットー・ネーベル財団の全面的な協力を得て、活動初期から晩年までのバラエティ豊かな作品が集められています。●展覧会のみどころ油彩、水彩、版画、コラージュなど、技法も画風も多岐にわたる作品を制作したオットー・ネーベル。建築的な視点で画面を構築したり、音楽を感じさせる絵画を目指したりといった、実験的な試みにも挑戦しています。そんなバラエティ豊かな作品が一堂に会し、ネーベルの創作活動を俯瞰できるのが、この回顧展です。さまざまな作品を生みだしたネーベルの創作活動は、同時代の画家たちから多大な影響を受けています。そんな画家たちとの関係性を踏まえて作品を鑑賞できるのも、本回顧展の魅力のひとつでしょう。●きっかけの画家、フランツ・マルクフランツ・マルクは、大胆なタッチと非現実的な鮮やかな色彩で動物を描いて人気を博した画家でしたが、36歳の若さで戦死を遂げます。そのマルクに捧げられた展覧会を見たことがきっかけとなって、ネーベルは画家の道に進みました。●マルク・シャガールへのあこがれドイツ表現主義運動を代表する雑誌・画廊である「デア・シュトルム」の活動を通じ、シャガールの作品と親しんだネーベル。ネーベルの初期の作品には、シャガール作品に見られる幻想的なモチーフや鮮やかな色彩の影響が色濃く感じられます。●クレー、カンディンスキーとの出会い1924年、ネーベルはバウハウス・ワイマール校でパウル・クレーやワシリー・カンディンスキーと出会い、生涯の友情を得るとともに、彼らの作品から多大なインスピレーションを受けました。カンディンスキーの影響を受けたネーベルは、のちに音楽を感じさせる作品を制作。自らをオーケストラの指揮者になぞらえ、音楽用語をタイトルにもちいた作品を描きました。クレーとネーベルはともにスイスのベルンに移住し、ふたりの交流はクレーが亡くなるまで続いたといいます。また、ネーベルの友人であり、よき理解者でもあったカンディンスキーは、ニューヨークのグッケンハイム財団にネーベルの作品を購入するように働きかけて、彼の芸術活動を支援しました。●20世紀芸術の流れのなかでこの回顧展では、マルク・シャガールやワシリー・カンディンスキー、パウル・クレーなど、ネーベルに影響を与えた同時代の画家たちの作品も紹介されています。幻想的なシャガール、線、色、形を自由に変化させていくクレー、リズムや旋律を感じさせるカンディンスキーなど、20世紀を代表する色彩画家たちの作品と、新たに光を浴びはじめたオットー・ネーベルの多彩な作品の数々。20世紀美術の流れと併せてネーベルの創作活動の軌跡をたどることができる、またとない機会です。●記念講演会、サロン・コンサートでより深くオットー・ネーベルをより深く知るための講演会と、ネーベル作品を音で表現したサロン・コンサートも開催されますので、足を運んでみてはいかがでしょう。それぞれ事前の申し込みが必要です。●記念講演会「イタリアで試みた色彩の冒険」(通訳付き)日時:2017年10月8日(日)18:30~20:30(予定)講師:テレーズ・バッタチャルヤ=シュテットラー(本回顧展監修者/オットー・ネーベル財団理事長)場所:Bunkamura ザ・ミュージアム展示室内定員:60名(事前申込)参加費:無料(入場券を提示・半券可)申し込み方法:2017年8月頃に公式サイトにて案内予定●関連講演会「ワイマールのバウハウスとその周辺―バウハウスで出逢った芸術家たち」日時:2017年11月19日(日)18:30~20:30(予定)講師:杣田佳穂(ミサワ バウハウス コレクション学芸員)場所:Bunkamura ザ・ミュージアム展示室内定員:60名(事前申込)参加費:無料(入場券を提示・半券可)申し込み方法:2017年8月頃に公式サイトにて案内予定●サロン・コンサート「響き合う色と形」日時:2017年11月5日(日)19:00開演(18:45より開場)演奏者:林正樹(ピアニスト)場所:Bunkamura ザ・ミュージアム展示室内定員:60名料金:2,500円(税込)※全席自由、イベント時間のみ利用できます申し込み方法:オンラインチケット MY Bunkamuraにて9月上旬頃販売開始予定イベント詳細名称:オットー・ネーベル展シャガール、カンディンスキー、クレーの時代会場:Bunkamura ザ・ミュージアム所在地:東京都渋谷区道玄坂2-24-1TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)会期:2017年10月7日(土)~12月17日(日)※10月17日(火)、11月14日(火)のみ休館公式サイト:
2017年06月19日展覧会「魔法の美術館― 光と遊ぶ超体感型ミュージアム」が神戸ファッション美術館にて開催される。会期は、2018年7月14日(土)から9月2日(日)まで。体感型の光のアートを楽しむ「魔法の美術館」「魔法の美術館」は、見て、参加して、楽しむ、体感型の展覧会。来館者の動きに合わせて、色とりどりの光や影のモチーフ、映像、音が変化する作品などが、美しくも不思議な空間を演出する。日本を代表する気鋭のアーティストが作り出した魔法のような空間に入り込み、心ゆくまで遊びつくすことが可能だ。登場する全21点の作品すべて写真撮影も自由となっており、SNSに投稿して楽しむこともできる。動く影が幻想的な「Lifelog_シャンデリア+Lifelog_モビール」小松宏誠の「Lifelog_シャンデリア+Lifelog_モビール」は、天井から吊り下げられた繊細な造形のシャンデリアや、展示されたモビールが回転。壁に映し出された影の動きを楽しめる幻想的な作品だ。自分がキュビスムの世界に「.hito」自分のキュビスム的な姿を楽しめる「.hito」。イスに座ると自分がキュビスム的な姿になり、動きに合わせて変化する。ポリゴンチックになった自分の動きを楽しんで。自分の歩いた道から波紋のように光が広がる「七色小道」「七色小道」は、一見ただの通路に見える道。歩き出すと、自分の跡から様々な色や光が広がっていき、他の人が出す色と混ざりあう。ただ歩いているだけで無意識のうちにお互いに影響を与え合っている様子を参加型アートという形で表現した。時間の経過によって広がった光は形を変えながら消えてしまうので、常に違う姿の「七色小道」を楽しむことができる。【詳細】魔法の美術館― 光と遊ぶ超体感型ミュージアム会期:2018年7月14日(土)~9月2日(日)開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)休館日:月曜日、2018年7月17日(火) ※7月16日(月・祝)は開館場所:神戸ファッション美術館住所:兵庫県神戸市東灘区向洋町中2-9-1入館料:一般 1,000(800)円、大学生・65歳以上 500(400)円、高校生以下 無料※()内は前売り(館内のみ)、または30人以上の団体料金。※小学生以下は保護者(高校生以上)の同伴が必要。出品アーティスト:田中陽、坪倉輝明、藤本直明、小松宏誠、徳井太郎/清水雄大、藤元翔平、重田佑介+Zennyan、岡田憲一、宮本昌典/小岩原直志
2017年06月11日「ベルギー 奇想の系譜 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで」展が、渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムにて開催されます。会期は2017年7月15日(土)~9月24日(日)まで。ボス派や、ブリューゲル、マグリットやヤンファーブルなど、ベルギー・フランドルとその周辺地域で発展した「幻想絵画」とその伝統を受け継いだ現代までの秀作が一堂に会します。アートファンの方はお見逃しのないようにしてくださいね。「ベルギー 奇想の系譜ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで」展が渋谷で開催ピーテル・ブリューゲル(父)[原画]、ピーテル・ファン・デル・ヘイデン[彫版] 《大食》1558年 エングレーヴィング・紙 神奈川県立近代美術館現在のベルギーとその周辺地域では、中世末期に発達した写実的描写のもと、独自の幻想的な絵画が発達していきました。しかし、18世紀、自然科学の発達と啓蒙思想がヨーロッパを席巻する中、不可解なものは解明されてゆき、次第に心の闇に光が当てられるようになります。かつての幻想美術の伝統が引き継がれるのは、産業革命後の19世紀。人間疎外、逃避願望を背景とした象徴主義ににおいてでした。画家たちは夢や無意識の世界にも価値を見出し、今日もこの地域の芸術に強い個性と独自性を与えつづけています。ジェームズ・アンソール 《オルガンに向かうアンソール》 1933年 油彩・キャンヴァス メナード美術館「ベルギー 奇想の系譜」は、ベルギーとその周辺地域において、幻想的な世界を作り出したこの一連の流れを、約500年にわたる「奇想の系譜」ととらえ、紹介するもの。15、16世紀を代表するボスやブリューゲルの流れをくむ作品から、19世紀のベルギー象徴派のクノップフ、アンソール、さらには、シュルレアリストのマグリット、デルヴォーなどや、現代のヤン・ファーブルまで、約120点の作品を通して、ベルギー美術の歴史を辿っていきます。注目ポイントはココ!●中世から現代まで、ベルギー美術の500年を辿る!15、16世紀のフランドル絵画から、19世紀のベルギー象徴派、そしてコンテンポラリー・アートの作品まで、約120点の作品が登場。ベルギー美術の500年の旅へと鑑賞者を誘います。●古今のスター作家が勢揃い!ボス派やブリューゲル、ルーベンス、クノップフ、アンソール、さらに、マグリットやデルヴォー、ヤン・ファーブルなど、ベルギーとその周辺地域を代表する総勢30名の作家の作品が一堂に集合します。●様々な表現で、ベルギー美術の魅力を堪能!絵画や版画はもちろんのこと、彫刻、音、インスタレーションなどの様々な表現で、幻想と耽美、皮肉とユーモアなど、ベルギー美術の魅力である自由で独創性あふれる世界を楽しめます。各章の見どころと注目作品をご紹介!●第1章 15~17世紀のフランドル美術ぺーテル・パウル・ルーベンス[原画]、リュカス・フォルステルマン(父)[彫版] 《反逆天使と戦う大天使聖ミカエル》1621年 エングレーヴィング・紙 ベルギー王立図書館本章ではボス派の画家やブリューゲル、ルーベンスらの作品をご紹介します。ベルギー絵画の「奇想」のルーツは、現在のベルギーとの国境に近いオランダ南部の都市・セルトーヘンボスに生まれた奇才・ヒエロニムス・ボスとされます。ボスは「地獄」を鮮烈なイメージで描き、闇をうごめく異形で埋め尽くしました。ボスの死後も、ボス派の画家たちは、豊かなバリエーションで高まる需要に応え、中でも、「第二のボス」と呼ばれたピーテル・ブリューゲル(父)が描いた、ボス風の悪魔や怪物は、ブリューゲルの鋭い観察眼によって、親しみやすさや日常性が増し、次世代にも継承されていきます。そして、17世紀バロック美術の巨匠・ルーベンスは、リアリティと深い感情表現を追及。恐れや怒りなど激しい感情表現の表出としての「奇想」の表現を生み出しました。●日本初公開!異界めぐりの逸話を描いたボス工房の作品が登場ヒエロニムス・ボス工房 《トゥヌグダルスの幻視》 1490-1500年頃 油彩・板 ラサロ・ガルディアーノ財団© Fundación Lázaro Galdiano異界めぐりの逸話を描いたボス工房の作品《トゥヌグダルスの幻視》が初来日。《トゥヌグダルスの幻視》とは、アイルランドの修道士が語ったとされる逸話です。主人公の騎士トゥヌグダルスは、3日間の仮死状態に陥っている間に天使によって天国と地獄に導かれ、そこで恐ろしい懲罰を目にし、目覚めた後に悔悛します。本作は、左下に主人公と天使、さらには大罪とそれに関連づけられた懲罰が各所に散りばめられています。●ヤン・マンデイン《パノラマ風景の中の聖アントニウスの誘惑》聖アントニウスとは砂漠での修行で知られるキリスト教の聖人です。当時、「聖アントニウスの火」と呼ばれた奇病の治癒の奇跡をもたらす聖人と考えられていました。画面中央の黒いマントを着て、跪く人物が聖アントニウス。そして、彼の後ろには様々な怪物たちが列をなしています。また、画面手前にみられる卵の殻やムール貝、水に浮かぶイチゴのような果物はボスの作品から引用されているものです。●ピーテル・ブリューゲル(父)「大きな魚は小さな魚を食う」 ブリューゲルの作品は、鋭い観察眼でとらえられた自然や民衆の暮らしが描かれるとともに、ボス的な趣向ともいえる「異界・非日常」的な要素が日常的な枠組の中で描き出されています。なお、会場ではブリューゲル作品のアニメーション映像も展示。動き出す空飛ぶ魚や歩く魚、大きな魚のお腹の中から小さな魚が飛び出てくる臨場感も楽しめますよ。●19世紀~20世紀のベルギー象徴派・表現主義ジャン・デルヴィル 《レテ河の水を飲むダンテ》1919年 油彩・キャンヴァス 姫路市立美術館1830年、ベルギーは国家として独立を果たします。工業化と都市化が進む1880年代後半、科学の世紀に背を向けて、言葉で言いがたいもの、目には見えないものを追求し、想像力と夢の世界に沈潜する象徴派と呼ばれる芸術家が現れます。ボードレールの敬愛された画家・ロップスは、中世からルネッサンスにかけて北方美術が好んで取り上げてきた骸骨たちの舞台を近年に蘇らせました。一方、クノップフの暗示に満ちた静寂な世界は、溶けない謎へと鑑賞者を引き込んでいきます。そして、画家が抱えていた孤独や怯えが不穏なうねりとなって、ついに叫びだす自我を描いたのがアンソールでした。アンソールが描いた骸骨と仮面は、隠されるもの、隠すもの、暴かれるものの性質を内包しています。この関心は、次世代のマグリットから現代に続く、「言葉とイメージ」の問題へと展開していきます。●フェリシアン・ロップス《舞踏会の死神》死神として骸骨となった女が、カトリックの司祭がミサで着るガウンを身にまとい、恍惚のダンスを舞っています。教会を風刺する本作は大型の画面に描かれており、作者の深い思い入れが感じられます。作者は、反カトリック的、反ブルジョワ的強迫観念を持ったフェリシアン・ロップス。版画、挿絵を中心に、油彩画、水彩画、著述など様々な分野で才能を発揮しました。●フェリシアン・ロップス「娼婦政治家」 フェリシアン・ロップス[原画]、アルベール・ベルトラン[彫版] 《娼婦政治家》1896年 多色刷銅版画・紙 フェリシアン・ロップス美術館娼婦の女性と豚の足元には、彫刻、音楽、詩、絵画と書かれた擬人像があり、女性と豚はこれらの芸術を理解せずに踏みにじっています。作者は現代の政治家には私利私欲に目がくらみ、盲目となった者がいることをこの娼婦で表しており、メッセージ性の強い作品となっています。●ジェームズ・アンソール《ゴルゴダの丘》本作の図像は、ゴルゴダの丘で2人の罪人とともに十字架につけられたキリストを描く、宗教画の伝統的な約束事に基づいたものです。しかし、よく見てみると十字架上部の罪標には「ENSOR(アンソール)」と記され、キリストの脇腹を刺す人物の槍には「FÉTIS(フェティス)」という美術批評家の名前の旗がついています。●20世紀のシュルレアリスムから現代まで現代に受け継がれた「奇想」の表現はオブジェ、音、インスタレーションへと領域を広げ、今もなお創造活動の豊かな源泉であり続けています。この章では、マグリットやデルヴォーらシュルレアリスムの芸術家たち、またヤン・ファーブルをはじめとする現代作家らの作品をご紹介します。●レオ・コーペルス「ティンパニー」筆を咥えた骸骨が、ドラムにリズミカルに打ち付けられています。数多くの戦地となってきたベルギー芸術には死の表象が絶えず見え隠れするのが特徴の1つですが、この根深く厳粛な難題にユーモアで答えるコーペルスの表現は、ベルギーの芸術家が培ったアイデンティティの1つといえるでしょう。●パトリック・ファン・カーケンベルグ「2007-2014年、冬の日の古木」一見すると変哲のない老木のデッサンのように見えますが、作家が想像を自由にめぐらせて描いたものであり、この世のどこにも存在しない木になっています。作家・パトリック・ファン・カーケンベルグは、このような古木を数多く描き、その幹にはしばしば扉や窓をとりつけています。●トマス・ルルイ「生き残るには脳が足らない」トマス・ルルイ 《生き残るには脳が足らない》 2009年 ブロンズ ロドルフ・ヤンセン画廊© Studio Thomas Lerooy, Brussels, courtesy rodolphe janssen, Brussels /Photo: Philippe D. Hoeilaart古代ギリシア時代から続けられてきた、理想の人体への飽くなき探求。それは、現代の過剰なモデル崇拝やダイエットの日常化にも現れています。本作では、傍目から見れば十分なほど持っているはずのものでもまだ飽き足らない姿、大きすぎる頭で自滅している現代の人間像が物語られています。イベント詳細名称:ベルギー 奇想の系譜ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで会場:Bunkamura ザ・ミュージアム住所:東京都渋谷区道玄坂2-24-1会期:2017年7月15日(土)~9月24日(日)開館時間:10:00〜18:00 (入館は17:30まで)※毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)休館日:7月18日(火)、8月22日(火)Bunkamura ザ・ミュージアム 公式サイト:展覧会特設サイト:
2017年06月09日日本唯一、マニアでなくても興味津々!2016年6月、天王洲アイルにオープンした「建築倉庫ミュージアム」は、日本で唯一の、建築模型を展示しながら保存している施設です。建築家や設計事務所のこだわりが凝縮されている設計模型は、建物建築の指針となるものですが、これらには日本の最先端の技術やトレンドのデザインなどが反映されていることも多く、建築文化の移り変わりを知ることが出来る資料としての価値もあります。施設内に並べられた建築模型は圧巻の一言。一つ一つを隅々まで見ていると、時間があっという間に過ぎてしまいますよ。ミュージアム内には、新国立競技場のデザインなどを手掛けた隈研吾さんや、東日本大震災の復興支援として「コンテナ多層仮設住宅」を発表した坂茂さんなどの著名な建築家から、新進気鋭の若手まで、幅広い作品が展示されています。私たちが普段目にしている建物があるかもしれませんね。「見る、学ぶ、味わう」体験が出来る、新時代のミュージアムです。展示と保存を両立する環境づくり館内は模型保存に相応しい温度・湿度管理が徹底されており、仮に火災が発生したとしても作品に損傷を与えないよう、窒素性ガスによる消火設備が採用されています。また、模型を引き立てる照明はLEDが採用されており、光線による退色などを防いでいます。また、模型には四方からライトを当てると同時に、通路の照明を少し暗くすることで、作品を際立たせる演出も施されています。倉庫街を探索しよう「建築倉庫ミュージアム」は、品川区東品川にあります。電車の場合最寄り駅は、りんかい線の「天王洲アイル駅」です。駅のB出口を出て徒歩5分、天王洲公園を抜けた先にある「寺田倉庫本社ビル」の1階です。東京モノレールの天王洲アイル駅からも徒歩で5分圏内ですので、天王洲周辺を散策しながら探すのも楽しいと思います。車の場合山手通りから海岸通りに抜けて、天王州にある「寺田倉庫本社ビル」を目指して下さい。なお、駐車場はありませんので近隣のコインパーキングをご利用ください。営業時間・料金案内「建築倉庫ミュージアム」の開館時間は、下記の通りです。“開館時間日~木11:00-20:00(最終入館19:00)金土11:00-21:00(最終入館20:00)”出典:なお、閉館日はありませんが、施設の改装等で臨時閉館になる可能性もありますので、事前にHPなどで最新情報を確認しておきましょう。入館料は下記の通りです。“一般¥1,000高校生以下および18歳未満¥500未就学児以下 無料15名以上の団体は、入館料からそれぞれ200円割引*障害者手帳をお持ちの方とその付添者1名は無料*それぞれ入館の際、学生証等の年齢のわかるもの、障害者手帳等をご提示ください。”出典:保存のみならず展示をすることで、普段、建築模型に触れることがない私たちにもその奥深さを感じさせてくれる施設です。大人の社会科見学として、友人や家族と一緒に、訪れてみてはいかがでしょうか。スポット情報スポット名:建築倉庫ミュージアム住所:東京都品川区東品川2-6-10 寺田倉庫本社ビル1F電話番号:03-5769-2133
2017年06月07日童心へ帰る、エリック・カール展開催中!2017年7月2日(日)まで、東京・用賀の世田谷美術館で開催されている「エリック・カール展The Art of Eric Carle」。緑の色のユーモラスな表情のあおむしが印象的な絵本『はらぺこあおむし』で知られる絵本作家エリック・カールの原画や立体作品など、約160点が展示されています。カラフルで繊細な配色が可愛い♡ エリック・カールの世界観に浸ろう今年88歳を迎えるアメリカ人絵本作家エリック・カール。世界的ベストセラー『はらぺこあおむし』が日本で刊行されたのは今から約40年前のこと。大胆で豊かな色づかいが現在にいたるまで、子どもから大人まで幅広い世代から愛されています。ちなみに、この色彩はコラージュという「貼り絵」によって表現されているとか。薄い紙に色を付けて貼り重ね、クレヨンや色えんぴつで仕上げることにより、微妙な色合いが作られているんだそう。そうしたテクニックも原画から見て取ることができます。「色の魔術師」の創造活動の原点&足跡を辿る展示展示は、“動物たちと自然”“昔話とファンタジー”などのモチーフをメインにした「エリック・カールの世界」と、絵本と共に歩んだ人生を紹介する「エリック・カールの物語」の2部構成となっています。なかでも、動物を描いた絵本は真骨頂。ニューヨーク生まれ、ドイツ育ちのエリック・カールはドイツの森で遊びながら動物や昆虫に興味をもち、観察眼を養ったとか。鋭い視点とユーモア、そしてやさしさを織り交ぜたタッチで描かれた絵は、私たちの心を惹きつけてやみません。画風に影響を与えたアンリ・マティスやパウル・クレーの貴重な作品も登場また、あまり知られていませんが、絵本画だけではなく図柄のデザインも魅力的。子どもたちが絵を見ているうちに自然に数字や文字が覚えられるよう、工夫がされているそう。今回の展覧会では、エリック・カールに影響を与えたアンリ・マティスやパウル・クレーといった画家の作品も展示。また、絵本以外の立体作品なども多数展示。作家としての幅広い活動を知ることができます。絵本作家として、多くの作品を世界中の子どもたちに残してきたエリック・カールの絵本の世界にきっと魅了されるはず♪取材・文/末吉陽子イベント情報イベント名:エリック・カール展The Art of Eric Carle催行期間:2017年04月22日 〜 2017年07月02日住所:東京都世田谷区砧公園1‐2 世田谷美術館電話番号:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2017年05月23日エルミタージュ美術館の礎を築いた女帝エカテリーナ2世は、親しい友人と“小エルミタージュ”と呼ばれる小さなお茶会を開いたのだとか。そんな特別なひとときをイメージしたコラボデザートが、この春、六本木で味わえてしまいます。美味しいスイーツとドリンクをお供に、美術展の余韻を楽しみましょう♡エルミタージュ美術館アフタヌーンティー華やかなエルミタージュ美術館をイメージした、豪華なアフタヌーンティーセットです。タルトにケーキ、エクレア、フルーツサラダなど溢れんばかりの色彩は目にも舌にも嬉しい逸品。デザートの内容もその日によって内容が変化するのも楽しみのひとつです。1ドリンク付き。店舗:ILBrioイルブリオ提供時間:15:00〜16:00 LO(平日のみ)価格:2,980円 *要予約電話:03-5414-1033スポット情報スポット名:ILBrio住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ ウエストウォーク 5F電話番号:03-5414-1033まさに、イタリアの宝石♡二段構えのケーキスタンドに飾られたイタリアを代表するスイーツの数々は、まさに宝石そのもの! ドライフルーツやピスタチオの食感が楽しいズコットや濃厚でとろけるティラミス、リコッタチーズのカンノーリなど盛りだくさんのスイーツに、カラフルなベリーが添えられています。店舗は毛利公園に面しており、日中には春めいた風と新緑を感じながら優雅なひとときを。2ドリンク付き。店舗:毛利 サルヴァトーレ クオモ提供時間:15:00〜23:00 LO価格:1,820円 *1日限定10食。電話:03-5772-6675スポット情報スポット名:毛利 Salvatore Cuomo住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ ヒルサイド B2F電話番号:03-5772-6675チェブラーシカのアフタヌーンティーセットロシアからの愛らしい贈り物“チェブラーシカ”のビスキュイに思わず微笑みがこぼれます。爽やかなオレンジムースと甘酸っぱい苺のスープが、春の暖かな陽気を彷彿させる爛漫なスイーツセットです。52階にある店内からの眺望は、オールドマスターの珠玉作品にも引けを劣らない美しさ。エルミタージュ美術館に思いを馳せながら至高の時間を胸に刻んで。1ドリンク付き、5月31日までの限定。店舗:ミュージアム カフェ&レストラン ザ サン&ザ ムーン提供期間:3月18日(土)〜5月31日(水)提供時間:13:00〜16:30 LO価格:2,700円電話:03-3470-0052スポット情報スポット名:ミュージアム カフェ&レストラン ザ サン&ザ ムーン住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52F電話番号:予約専用050-3542-7164 お問い合わせ03-3470-0052取材・文/おゝしろ実結イベント情報イベント名:大エルミタージュ美術館展オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち催行期間:2017年03月18日 〜 2017年06月18日住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階森アーツセンターギャラリー電話番号:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2017年04月29日「大エルミタージュ美術館展」の特設ショップでは、本展開催を記念したオリジナルグッズを多数発売しています。他にも愛くるしいチェブラーシカのアイテムやロシアからの民芸品など盛りだくさん。展示を見終わってもまだまだ楽しみが続きます♡機能性抜群ダブルクリアファイル本展を代表する作品が両面にあしらわれたA4サイズのクリアファイル。両開きのダブルポケットタイプなので、収納力もたっぷりで機能性も抜群です。好きな作品をいつでも持ち歩いてしまいましょう。全2種 各648円(税込)思い出を限定フォルダーにチケットファイル本展の中でもカラフルな色彩が印象的な《鳥のコンサート》をはじめとした、4作品がチケットホルダーになりました。普段使いも良し、今日の思い出をお気に入りの一枚にしまうのも良し。全4種 432円(税込)期間限定 なりきりチェブラーシカぬいぐるみロシアの国民的キャラ“チェブラーシカ”が本展の目玉作品《羽飾りのある帽子をかぶった若い女性の肖像》になりきり大変身! チェブラーシカファン必見、会場限定のオリジナルぬいぐるみになりました。その愛くるしさに誰もがメロメロになってしまうこと間違いなし。いよいよ4月25日(火)発売スタート!! 2,700円(税込)取材・文/おゝしろ実結イベント情報イベント名:大エルミタージュ美術館展オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち催行期間:2017年03月18日 〜 2017年06月18日住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階森アーツセンターギャラリー電話番号:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2017年04月23日ロシアの女帝エカテリーナ2世のコレクションが基礎となり、日々進化し続けるエルミタージュ美術館。16世紀〜18世紀にかけて芸術分野における巨匠やその作品群は“オールドマスター”と呼ばれ、今なお多くの人々を魅了し続けています。そんなオールドマスター傑作の数々が、この春六本木に大集結。珠玉のコレクションを、ぜひその目で確かめて。珠玉のオールドマスター作品が目の前に18世紀、女帝エカテリーナ2世が美術品収集をはじめたことをきっかけに生まれたエルミタージュ美術館。エントランスを入ってすぐのエカテリーナ2世の肖像は、まるで「どうぞ私のコレクションを見ていって」と彼女が出迎えているかのよう。16世紀ルネサンス時代のティツィアーノや、17世紀オランダ市民絵画を代表するレンブラント、18世紀フランスを象徴するロココ主義のヴァトー。名だたる巨匠の作品が集結した本展は、エルミタージュ美術館展の決定版となっています。趣向を凝らした展示方法にも注目して展示室内は章ごとに赤や緑、金色など章のイメージに合った色で分かれています。同時代の作品を地域別に分けた本展は、それぞれの国の当時の風潮や雰囲気を味わうのにもうってつけです。またエカテリーナ2世の在位中に取得された作品のキャプションには王冠マークがついており、彼女の趣味趣向などを空想するのも楽しそう。巨匠の作品だからと身構えず、自分ならではの楽しみ方を見つけられるのも本展の魅力のひとつです。取材・文/おゝしろ実結イベント情報イベント名:大エルミタージュ美術館展オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち催行期間:2017年03月18日 〜 2017年06月18日住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52階森アーツセンターギャラリー電話番号:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2017年04月18日細部にまで宿る、東国を旅した画家の魂雪村周継は戦国時代に武将の子として生まれ、出家して画業に専心していました。茨城や福島、神奈川など現在の関東地方の各地を遍歴して活躍し、数多くの水墨画を残しています。大きな屏風から小さな掛軸まで、作品一つひとつの細部に雪村独自の世界観が表現されており、隅々まで目が離せません。大物絵師や知識人も魅了された奇想の世界伊藤若冲に始まり、最近ブームとなっている「奇想」画家。雪村はその元祖といわれ、破天荒でユニーク、大胆で繊細な世界観は、現代に至るまで数多くの画家や知識人を魅了しています。江戸時代の画家・尾形光琳は雪村に憧れて模写などに励み、「マネジメントの父」ピーター・F・ドラッカーも雪村の作品に魅せられ作品を所蔵しているんです。あなたも元祖「奇想」の虜になっちゃいましょう♪取材・文/五十嵐綾子イベント情報イベント名:特別展「雪村―奇想の誕生―」催行期間:2017年03月28日 〜 2017年05月21日住所:東京都台東区上野公園12-8電話番号:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2017年04月08日東京国立博物館、国立西洋美術館、上野動物園など、東京・上野地区にある10施設を1回ずつ利用できる共通入場券「UENO WELCOME PASSPORT」の販売が、2017年4月1日(土)からスタートします。利用期間は2017年9月30日(土)まで。さらに、今回は、「特別展チケット」が1枚付いたタイプも新たに登場します。文化の街・上野をお得に楽しみたい方にぴったりですよ。「UENO WELCOME PASSPORT」が今年も販売!2015年に始まった「UENO WELCOME PASSPORT」は、上野地区の文化施設を1回ずつ利用できる共通入場券。4度目の発行となる今回は、これまでの常設展・動物園などに入場できるパスポート型の入場券に加えて、対象施設で開催される指定の特別展から1つを選び観覧できる「特別展チケット」が1枚付いたタイプも新たに登場します。なお、利用期間は2017年9月30日(土)まで。春から夏休みまでの期間にわたり、より便利に、お得に上野地区の観光を満喫できます「UENO WELCOME PASSPORT」とは?「UENO WELCOME PASSPORT」は、東京国立博物館、国立科学博物館、国立西洋美術館、上野動物園、旧岩崎邸庭園、東京都美術館、上野の森美術館、下町風俗資料館、朝倉彫塑館、書道博物館の10施設の常設展などに、利用期間中、各1回入場できるお得なパスポート型の共通入場券です。また、今回新たに発行する「特別展チケット」付きは通常の内容に加え、東京国立博物館、国立科学博物館、国立西洋美術館、東京都美術館、東京藝術大学大学美術館の5館において、指定の特別展のうち1つを選んで、観覧することができます。今回はスタンプラリーマップつき!上野の知識を深めようパスポートには案内地図として、「上野双六名所図絵 すごろくスタンプラリーマップ」が付属しています。さらに、各名所ごとの解説が載っており、散策しながら上野とその周辺の知識を深めることができますよ。このスタンプラリーマップで、施設を回り、7個以上スタンプを集めた方には、オリジナル・クリアファイルをプレゼントします。また、東京藝術大学大学美術館、東京文化会館、国立国会図書館国際子ども図書館、国立近現代建築資料館の4館では、パスポート持参した方にポストカードを配布します。「UENO WELCOME PASSPORT -上野地区文化施設共通入場券-」詳細販売・利用期間:2017年4月1日(土)~2017年9月30日(土)※ 東京都美術館は2017年10月9日(月・祝)まで有効。販売価格:2,000円(税込、常設展等入場券)、3,000円(税込、常設展等入場券+特別展チケット)※常設展等入場券+特別展チケットは3,000部限定販売販売場所:(1) 各施設チケット窓口東京国立博物館/国立科学博物館/国立西洋美術館/上野動物園/東京藝術大学大学美術館/上野の森美術館/下町風俗資料館/朝倉彫塑館/書道博物館※ 旧岩崎邸庭園、東京文化会館、国際子ども図書館、国立近現代建築資料館での販売はありません。(2) 店舗等での販売東京都美術館ミュージアムショップ/東京藝術大学大学美術館ミュージアムショップ/エキュート上野/松坂屋上野店/上野マルイ/浅草文化観光センター/東京観光情報センター(都庁第一本庁舎1階)/京成インフォメーションセンター(成田空港内)等(3) インターネット販売上野「文化の杜」公式ウェブサイト内 利用対象施設①常設展および総合文化展への入場(各施設1回)東京国立博物館/国立科学博物館/国立西洋美術館②入館および入園(各施設1回)上野動物園/旧岩崎邸庭園/下町風俗資料館/朝倉彫塑館/書道博物館③指定の展覧会に入場(各施設1回)東京都美術館「杉戸洋展」/上野の森美術館④指定の特別展に100円引きで各1回入場国立西洋美術館/東京都美術館⑤持参者にポストカードをプレゼント東京藝術大学大学美術館/東京文化会館/国際子ども図書館/国立近現代建築資料館「特別展チケット」対象施設(指定の特別展1つに限り1回観覧できます)東京国立博物館/国立科学博物館/国立西洋美術館/東京都美術館/東京藝術大学大学美術館「特別展チケット」指定の特別展①東京国立博物館特別展「茶の湯」/日タイ修好130周年記念特別展「タイ 〜仏の国の輝き〜」/フランス人間国宝展/興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」②国立科学博物館特別展「大英自然史博物館展」/特別展「深海2017」③国立西洋美術館シャセリオー展/アルチンボルド展④東京都美術館ブリューゲル「バベルの塔」展/ボストン美術館の至宝展⑤東京藝術大学大学美術館特別展「雪村-奇想の誕生-」/ 藝「大」コレクション パンドラの箱が開いた!イベント詳細URL:
2017年03月29日2017年4月2日まで開催されている、開館記念展「すみだ北斎美術館を支えるコレクターピーター・モースと楢﨑宗重二大コレクション」では、北斎画のコレクターとして知られる二人のコレクションを大公開しています。北斎コレクター珠玉のアート作品を鑑賞できるのは今だけ!繊細なため徹底した管理が必要な浮世絵。その品質を保護する目的から、期間を区切って作品を展示。そのため、現在企画展で展示されている作品を次回いつ一般向けに展示されるかは不明なのだとか。現在開催されている企画展では、世界有数の北斎作品コレクターとして知られるピーター・モース氏と、浮世絵研究の第一人者である楢﨑宗重氏のコレクションの一部を展示。なかでも、モース氏の「富嶽三十六景武州玉川」は、多摩川の川面が波打っている様子を、絵の具を付けずに摺る「空摺り」によって、凹凸感を出す技法が見て取れるレアな作品です。北斎画だけじゃない! 見逃せない名画がズラリもう一人のコレクターは楢﨑宗重氏。長年の研究活動のなかで集められた浮世絵をはじめとする、多くの作品を美術館に一括して寄贈しました。資料は美術史的に大変価値のあるもの。とりわけ肖像画「三宅康直像」は、明治期に日本人として近代の洋画を研究した高橋由一が手掛けた、美術史的にも貴重な作品です。日本が誇るアーティストの名画を間近で鑑賞できる貴重な機会をお見逃しなく!取材・文/末吉陽子スポット情報スポット名:すみだ北斎美術館住所:東京都墨田区亀沢2-7-2電話番号:03-5777-8600
2017年03月26日近未来的な美術館建築を手掛けたのは妹島和世氏江戸の情緒を残す、墨田区・両国。1760年、この地に生を受けたのが、天才画家・葛飾北斎です。その独特な画力で世界中にファンを持つ北斎の生涯を紹介するべく、2016年11月に「すみだ北斎美術館」が誕生しました。住宅街に突如現れるメタリックな外観が目を惹く「すみだ北斎美術館」。ルーブル美術館の別館や、金沢21世紀美術館の建築で知られる妹島和世氏の設計による建物で、空に溶け込むような淡い色のアルミの質感が訪れる人を驚かせます。北斎が生きた90年間の歴史をアートと辿る約1800点の北斎作品を保有する同美術館。常設展では、90歳という長寿で晩年まで筆を走らせていた北斎の足跡を、それぞれの年代の画風により、7つのエリアに分けて展示をしています。各期の代表作を実物大高精細レプリカで鑑賞できるだけではなく、絵の前に置かれたタッチパネルでは、詳しい解説を紹介。北斎の超技巧アートに酔いしれながら、画業についても学ぶことができます。北斎のアトリエを再現、そのリアルさにびっくり!その他にも、浮世絵に使用するモチーフを描きとめ、弟子に画風を伝えていたとされるコミカルな絵手本「北斎漫画」や、錦絵のタッチパネル画像で鑑賞できる錦絵の制作過程も見どころ。弟子が残した絵から忠実に再現した、北斎84歳の頃のアトリエもリアルです。知られざる北斎の生涯を覗き見ることができる美術館、ぜひご堪能あれ!取材・文/末吉陽子スポット情報スポット名:すみだ北斎美術館住所:東京都墨田区亀沢2-7-2電話番号:03-5777-8600
2017年03月23日「ミュシャ展」ミュージアムショップでは、本展を記念したオリジナルグッズの他にも、チェコで人気のキャラクター「クルテク」とのコラボグッズや、チェコの伝統工芸品など、盛りだくさんの商品を取り扱っています。展覧会の余韻に浸りつつ、胸を弾ませながらショップへ向かいましょう。企画・販売:NHKプロモーション高級感たっぷり! 金のしおり淵の金と銀の装飾が高級感あふれるブックマーカーです。ミュシャの絵ともマッチしており、普段の読書がより一層楽しみになりそう。豊富なデザインにどれにしようか目移りしてしまいそう。全10種 1,080円。思い出を特別なフォルダーにオリジナル・チケットファイル<スラヴ叙事詩>と<四つの花>、<四芸術>がチケットホルダーになりました。今後お出かけ予定のチケットを入れるのも、展覧会の思い出を収納するのにもぴったりです。値段もお手頃なので、思わず全種類集めたくなります。 全6種(スラヴ叙事詩3種、四つの花2種、四芸術1種) 各300円(税込)。何気なくミュシャをアピール メガネ拭きふとした瞬間もおしゃれにいたい、そんな願いを叶えてしまうのがこのメガネクロス。ちらりと取り出して、好きな絵画をアピールしちゃいましょう。メガネさんへのお土産としても喜ばれそうです。全4種 1,296円。取材・文/おゝしろ実結イベント情報イベント名:国立新美術館開館10周年・チェコ文化年事業催行期間:2017年03月08日 〜 2017年06月05日住所:東京都港区六本木7-22-2電話番号:03-5777-8600
2017年03月22日アール・ヌーヴォーを代表する芸術家、アルフォンス・ミュシャ。豊かな色彩と花や植物の有機的なモチーフ、自由曲線を組み合わせた装飾性の高い絵画は誰でも一度は目にしたことがあるはずです。2017年3月8日から国立新美術館で開催となる「ミュシャ展」ではそんな彼の代表作はもちろん、今まで門外不出だった巨大絵画群<スラヴ叙事詩>もとうとうお披露目。今までミュシャが好きだった人も、初めてミュシャを見る人も、見逃すことなかれです!チェコ国外初公開! <スラヴ叙事詩>全20点 堂々来日柔らかな女性と装飾性の高いポスターを描き続けてきたミュシャ。晩年彼は故郷を想い、ミュシャ史上最大作を描き上げました。それが今回の目玉<スラヴ叙事詩>という全20点にも及ぶ作品群。近年までチェコ国内のみに限定公開されていた本シリーズが、チェコ国外で初めてそろって公開されます。およそ縦6メートル、横8メートルにも及ぶ大傑作には、彼の故郷チェコとそのルーツであるスラヴ民族への想いが込められています。アール・ヌーヴォーの作風とは異なった写実的な描写にも注目です!ミュシャといえばコレ! お馴染みの作品も多数美しいモチーフと柔らかく妖艶な女性たちが描かれる人気シリーズ<四つの花>(1897年)や<四芸術>(1898年)をはじめ、19世紀末を彩った作品も多数公開中です。ポスターの他にもミュシャの手がけた建築装飾、紙幣や切手、そしてスラヴへの想いが形となった<ヒヤシンス姫>(1911年)など、ミュシャの全貌が明らかに。まだ知らぬ”ミュシャ”を発見してみては?取材・文/おゝしろ実結イベント情報イベント名:国立新美術館開館10周年・チェコ文化年事業催行期間:2017年03月08日 〜 2017年06月05日住所:東京都港区六本木7-22-2電話番号:03-5777-8600
2017年03月18日3月18日・19日・20日の3連休に東京で開催されている、おすすめの展覧会をご紹介します。明日からはじまる「大英自然史博物館展」や、早くも大人気の「ミュシャ展」など、気になる展覧会が盛りだくさん。早速詳細をチェックしてみましょう!これは大注目!いまイチオシの展覧会4選●大英自然史博物館展(国立科学博物館)大英自然史博物館外観©The Trustees of the Natural History Museum, London主要所蔵品の貸し出しを控えてきたイギリスの大英自然史博物館が、初めての世界巡回展を行います。8000万点の収蔵標本の中から、世界的にも貴重な「至宝」のコレクション約370点が大集結。歴史的な瞬間を、ぜひ目に焼き付けたいですね。●ミュシャ展(国立新美術館)六本木の国立新美術館で「ミュシャ展」がはじまりました。超大作《スラヴ抒事詩》の全20作が、チェコ国外では初めて公開されています。壁いっぱいに広がる巨大なスケールの作品数々は、圧倒的な大迫力!これは必見です。●大エルミタージュ展(森アーツセンターギャラリー)ジャン=オノレ・フラゴナールとマルグリット・ジェラール《盗まれた接吻》 1780年代末©The State Hermitage Museum, St Petersburg, 2017-18森アーツセンターギャラリーの「大エルミタージュ美術館展」も見逃せません。エカテリーナ2世が収集した美術品の数々は、どれもが優雅でうっとりしてしまうはず。魅惑的なアートの世界を堪能しましょう。●ゴールドマン コレクション これぞ暁斎! 世界が認めたその画力(Bunkamura ザ・ミュージアム)河鍋暁斎 《三味線を弾く洋装の骸骨と、踊る妖怪》 明治14-22(1881-89)年 紙本淡彩イスラエル・ゴールドマン コレクションIsrael Goldman Collection, LondonPhoto:立命館大学アート・リサーチセンター幕末から明治にかけて活躍した浮世絵師であり、日本画家でもある河鍋暁斎の展覧会が、Bunkamuraのザ・ミュージアムで開催されています。独特のユーモアを交えながら、圧倒的な画力によって描き上げられた作品の数々を堪能しましょう!その他にも気になる展覧会が盛りだくさん!12選をご紹介●もういちど、はじめましてスヌーピー。(スヌーピーミュージアム)貴重な原画約80点や日本初公開のスケッチを含む「史上最大のスヌーピー展」が、六本木のスヌーピーミュージアムで開催されています。会場でしか買えないオリジナルグッズも販売されるので、ぜひチェックしてみましょう。●まるっと小動物展(TODAYS GALLERY STUDIO)愛らしい小動物の姿にほっこりしそう!浅草橋のギャラリーの「まるっと小動物展」では、小動物の合同写真や物販が楽しめます。先着2,000名にはオリジナルポストカードがプレゼントされるそうなので、気になる人は行ってみては。●250万乙女のときめき回廊 at TOKYO SKYTREE(R)(東京スカイツリー(R))東京スカイツリーの天望回廊で、りぼんの世界観がぎゅっとつまった特別な展示が開催されています。天望回廊に向かう天望シャトルの中も、りぼんの世界一色に。「天使なんかじゃない」、「姫ちゃんのリボン」、「ママレード・ボーイ」など、人気作品の名シーンが再現されたスポットも外せません。●LOVE りぼん FUROKU 250万乙女集合! りぼんのふろく展(明治大学)250万人の乙女が夢中になった少女漫画『りぼん』の、ふろくが一挙に大集合。あの名作のふろく原画も展示されちゃいます。なつかしのふろくに、胸がキュンとしてしまいそうですね。●池田理代子-「ベルばら」とともに-(日本橋髙島屋)不朽の名作「ベルサイユのばら」の作者・池田理代子さんの作家生活50周年を記念し、半世紀の歩みと多彩な作品が紹介されます。展覧会限定のオフィシャルブックや紅茶専門店TEAPONDとのコラボ商品など、オリジナルグッズも盛りだくさん!ベルばらの世界観を思う存分味わいましょう。●江戸と北京 -18 世紀の都市と暮らし-(江戸東京博物館)『万寿盛典』(康煕六旬万寿盛典図)清時代・1717年(康煕56)中国・首都博物館蔵江戸東京博物館では、18世紀を中心とした江戸と北京のなりたちや生活、文化を展観し比較する展覧会が開催されています。江戸・北京の街並みを描いた絵巻の競演はとても見事。さらに絵巻に描かれるような当時の看板や商売の道具なども合わせて展示されており、当時の風景をより体感できるようになっています。●追悼水木しげるゲゲゲの人生展(松屋銀座)漫画家・水木しげるさんの人間像と人生に迫る展覧会「追悼水木しげる ゲゲゲの人生展」。波乱の生涯を通して描き続けた作品と、独自の哲学からうまれた名言、インタビュー映像などが展示されています。名作の歴史を追いながら、水木さんの人生に思いをはせてみてはいかがでしょうか。●ティツィアーノとヴェネツィア派展(東京都美術館)ティツィアーノ・ヴェチェッリオ 《フローラ》 1515年頃、油彩、カンヴァス、79×63cm、フィレンツェ、ウフィツィ美術館© Gabinetto Fotografico del Polo Museale Regionali della Toscana日伊国交樹立150周年を記念した「ティツィアーノとヴェネツィア派展」が、東京都美術館で開催中です。イタリア屈指の美術館が所蔵する数々の素晴らしい絵画を通して、ヴェネツィア派の魅力を存分に堪能しましょう。●DAVID BOWIE is(寺田倉庫G1ビル)2016年1月に亡くなったアーティスト、デヴィッド・ボウイの大回顧展が、東京・天王洲で開催中です。音と映像をフルに使った展示は大迫力。「20世紀で最も影響力のあるアーティスト」といわれる、デヴィッド・ボウイの50年にわたるクリエイティビティの軌跡をたどりましょう。●オルセーのナビ派展(三菱一号館美術館)モーリス・ドニ《ミューズたち》1893年油彩/カンヴァス© Musée d'Orsay, Dist. RMN-Grand Palais / Patrice Schmidt / distributed by AMF19世紀末にパリで結成された若手芸術家のグループ・ナビ派の作品が一堂に会する貴重なチャンス。フランス・オルセー美術館が誇る膨大なナビ派のコレクションから、油彩約60点、素描約10点など合わせて約70点が来日します。19世紀の一大芸術運動であるナビ派の作品をじっくりと鑑賞できる機会なので、アートファンは必見です!●超・日本刀入門(静嘉堂文庫美術館)国宝 「手搔包永太刀」鎌倉時代(13世紀)静嘉堂文庫美術館蔵【全期間展示】世田谷にある静嘉堂文庫美術館で開催中の展覧会「超・日本刀入門」。「手搔包永太刀」をはじめとする選りすぐりの名刀約30振から、日本刀の主な見どころ―姿・刃文・鍛え肌の鑑賞や、刀剣の歴史や産地、武将が所持した刀の逸話など、めくるめく刀剣の魅力を堪能しましょう。プロによるトークショーも開催されるので、刀ファンは必見です!●マティスとルオー展(パナソニック 汐留ミュージアム)アートファン必見の展示会「マティスとルオー展 ― 手紙が明かす二人の秘密 ―」が、パナソニック 汐留ミュージアムで開催されています。20世紀前半のフランスを代表する画家、アンリ・マティスとジョルジュ・ルオーの半世紀にわたるふたりの厚き友情と芸術の軌跡が、近年発見された往復書簡や作品を通して紹介されています。お出かけスポット情報をチェックするならコチラ!カフェ・グルメ情報をチェックするならコチラ!
2017年03月17日洗練された空間で「世界のアート」を体験するスイスの建築家マリオ・ボッタによって設計された、洗練された佇まいが印象的なこの美術館。展示会を作るにあたり世界的な専門家を招き、国際的にアートに貢献しているアーティストの参加も実現するという極めてクオリティの高い美術館。渋谷という街に居を構えながらも、内向きな地域主義に陥ることなく活動をしており、世界に向けてアートを発信しています。スリリングなパフォーマンスが圧巻! 「コンタクトゴンゾ展 Physicatopia」「コンタクトゴンゾ(contact Gonzo)」とは、2006年に垣尾優と塚原悠也によって結成された、セゾン文化財財団助成対象アーティスト(2011年〜)。現在のメンバーは塚原悠也、三ヶ尻敬悟、松見拓也、NAZEの4名で、肉体の衝突を起点とする独自の牧歌的崇高論を構築し、即興的なパフォーマンス作品や、映像、写真作品の制作、マガジンの編集などを行っています。「フィジカトピア(Physicatopia)」では、サッカースタジアム用のパフォーマンス作品『xapaxnannan』発表後に発見された文章に基づいた彫刻の他、未発表のものを含む過去のパフォーマンス作品記録映像を見ることができます。世界的なアーティストや専門家たちによって作り上げられる展示会は一見の価値あり。圧倒的なパワーを持ったコンテンポラリーアートは、静かに鑑賞するだけでなく、没入して体感できるのも魅力のひとつ。新しい閃きを感じたい人は、ぜひ訪れてみて。取材・文/西尾 宇宙スポット情報スポット名:ワタリウム美術館住所:東京都渋谷区神宮前3-7-6電話番号:03-3402-3001
2017年02月24日世界最大規模のコレクションに心奪われる太田記念美術館は、五代太田清蔵が蒐集した約12,000点を含めた約140,000点の浮世絵のコレクションを持つ世界有数の浮世絵を専門とする美術館。喜多川歌麿や葛飾北斎、歌川広重といった有名な浮世絵師たちの代表作はもちろんのこと、浮世絵の始まりから終わりまで、浮世絵の歴史を細部まで体験できる作品の数々が収蔵されています。そして、その膨大なコレクションの中から毎月異なるテーマの企画展が開催され、当時の娯楽を体験することができるのです。※上記作品は現在は展示を終了しています。浮世絵師の息遣いが現代によみがえる!2階ギャラリーでは浮世絵の制作工程が常時展示されています。実際に用いられていた道具や塗料も鑑賞することができ、浮世絵をより色濃く感じることができます。他にも、スライドを使った展示解説や浮世絵や江戸文化に関する講座、ビデオ上映なども開催されており、来場者が、より浮世絵に対する理解を深めれるように様々な工夫がなされています。原宿散歩の休憩に。喧騒を忘れて芸術鑑賞最新のファッションやアートがひしめく原宿で、江戸の文化に触れられる「太田記念美術館」。まるでそこだけ時間が止まったような、不思議な感覚を覚えます。原宿散策に疲れたら、「太田記念美術館」でエネルギーチャージはいかがでしょうか?取材・文/西尾 宇宙スポット情報スポット名:太田記念美術館住所:東京都渋谷区神宮前1-10-10電話番号:03-5777-8600
2017年02月24日歌川国芳の絵が、手触りふんわり「浮世絵手ぬぐい」奇抜で独特な世界観で国内外に数多くのファンを持つ歌川国芳。巨大な骸骨の妖怪が有名な『相馬の古内裏』や可愛い猫が描かれた『ねこ尽くし』など、そんな彼の有名な代表作があしらわれた手ぬぐいシリーズです。ふんわりとした肌触りも心地良く、歌川国芳好きにとってはたまらないグッズではないでしょうか。歌川国芳 浮世絵手ぬぐい(税込 648円)コレクションしたくなる美しさ! 「浮世絵絵はがき」お手頃な価格と豊富なバリエーションが魅力的なポストカード。家族、友人へのお土産としても、自分の思い出や記録を残すための記念品としてもピッタリ。気に入った絵や印象深かった絵のポストカードを是非見つけてみてください。浮世絵 絵はがき(税込 100円)真の浮世絵好きなら手に入れたい「複製浮世絵版画」忠実な製法で造り上げられた素晴らしい木版画。誰もが一度が目にしたことがあるであろう喜多川歌麿の『ビードロを吹く女』や葛飾北斎の『富嶽三十六景』など日本を代表する名作の数々が、江戸の技法を受け継ぐ職人技によって、最高のクオリティーで、時を超えて現代に蘇ります。複製浮世絵版画 (税込 14,040円)どれもこれもついつい欲しくなってしまうグッズばかり。素敵な思い出や記憶は、形として残しておきたいもの。お気に入りのグッズを探してみてください。取材・文/西尾 宇宙スポット情報スポット名:太田記念美術館住所:東京都渋谷区神宮前1-10-10電話番号:03-5777-8600
2017年02月24日建築家・白井晟一の手がけた、光を利用した圧倒的造形美昭和56年に開館した松濤美術館は、著名な建築家である白井晟一氏によって設計されました。館内には、哲学的な建築家と言われる白井氏の趣向がいたるところに凝らされており、随所に曲線的で開放的な柔らかさを感じ取ることができます。美術館自体がまるでひとつのアート作品のように親しまれており、建築学科の学生らも、その哲学を学ぶために足を運ぶほどだそう。展示品だけでなく、建築も楽しむことができるので、時間を忘れて楽しめる空間となっています。企画展も趣向を凝らしたものばかり松濤美術館では所蔵品に加え、年間5回開催される様々な企画展も楽しむことができます。渋谷区にゆかりのある作家の絵画、古美術、版画など、様々なジャンルの展覧会が開催されるので、訪れる度に色々な芸術と出会うことができます。「クエイ兄弟-ファントム・ミュージアム」は、7月23日(日)まで開催中。「ストリート・オブ・クロコダイル」(1986年)など、不思議で幻想的、陰鬱しかしどこか軽やかなユーモアをかんじられる人形アニメーションで数々の傑作を生んだクエイ兄弟のアジア初の本格的回顧展です。初期のイラストから、人形アニメーション制作のために作られたデコール(舞台装置)まで、その独自の美的世界の秘密に迫ります。「畠中コレクション インドに咲く染と織の華」は、2部で開催。前期は、8月8日(火)~27日(日)、後期は8月29日(火)~9月24日(日)まで。インドでは、古くから絹・毛・麻・綿などで布を織り、色を染めたら文様を描いたりして、世界中に輸出してきました。日本では江戸時代の初期から輸入されるようになりましたが、大変貴重で身分の高い一部の人しか手にすることはできませんでした。本展では、日本画家・畠中光享氏の膨大なコレクションの中から、1700年代~1900年代にかけての世界中の人々を魅了したインド更紗を中心に約150件を展示し、その魅力を紹介します。特別展期間中は午前10時から午後6時まで、金曜日のみ午後8時まで開館しています。入館料は展覧会によって異なりますが、金曜日に入館される渋谷区民の方は無料になっているので、とってもお得! お仕事終わりに落ち着いた空間で芸術に浸れば、新たなインスピレーションが得られるかもしれません。文・佐藤百スポット情報スポット名:渋谷区立松濤美術館住所:東京都渋谷区松濤2-14-14電話番号:03-3465-9421
2017年02月24日子どもに豊かな感性を育んでもらうために、小さいうちから芸術に触れさせたいと考えるママは多いと思います。しかし、そもそも自分がよくわかっていないのに、一緒に楽しむことなんてできるのかな…? という不安もあるのではないでしょうか。そんな心配は無用です! 美術館や演劇、コンサートなどに一緒に出かけられるようになれば、週末のおでかけバリエーションも豊富に。子どもが「本物」に触れる機会を、作ってみてはいかがですか?■知識がなくても問題なし!芸術についての知識がないと、楽しめないのでは? と考える人は多いようです。実際に私の周囲にも、「誰の作品か?」「背景は?」「ジャンルは?」「技法は?」といった知識がないから芸術鑑賞はしない…という人がたくさんいます。たしかに知識は、作品をより深く知るために必要かもしれません。しかし、子どもと一緒に楽しむことが目的なら、知識がなくても大丈夫。まずは、「見たまま」「聞いたまま」を楽しんでみましょう。「あそこに鳥がいるね」「変な色の空だね」「怖いね」「キレイだね」など、どんなことでも構いません。気づいたことを共有しながらおもしろがることが、子どもと芸術を楽しむコツです。■感じたことを伝え合う「感じたことを伝える」という行為は、子どもの個性や感性を育むことにつながります。芸術鑑賞はそのための絶好のチャンス。一緒に作品を鑑賞したら、子どもの感じたことを聞いて、自分の感じたことも伝えると良いでしょう。「この色使いが素晴らしい」「これは、こういった作品」と、見方や知識を教える必要はありません。ただ、お互いが感じたことを伝え合い、子どもの感覚をきちんと受け止めてあげることを大切にしましょう。子どもが何の興味も示さなかった…というケースもあると思います。大人と同じように、子どもにもやはり好みがありますから、これは当然のこと。ときには「たまたま合わなかった」と割り切ることも必要です。■何が見えるかな?中には、感じたことをうまく言葉で表せない子どももいるのでは。そんな場合は、大人が少しサポートしてあげましょう。たとえば「何が見えるかな?」「この人は何をしているのかな?」など、その作品の世界に入って行くきっかけを与えてあげると、子どもは「見えるもの」「聞こえるもの」「感じたこと」を言葉に表しやすくなります。また、「コレが好き」という視点で選ぶのも楽しみのひとつ。美術展などでは、「このお部屋の中だと、どれが一番好き?」と聞いてみるのも良いでしょう。■鑑賞マナーについて芸術鑑賞では、ある程度の集中力が必要になります。そのため、まだ集中力を持続できない小さな子どもは、難しいかもしれません。個人差はありますが、4歳くらいになるとだんだん物事に集中できるようになってくる子どもが多いようなので、このころから「本物を見せる」ことを心がけると良いでしょう。感じたことがあれば口に出して共有することが、子どもと一緒に芸術鑑賞を楽しむためのポイントですが、美術館や劇場のような場所では、マナーも守らなくてはなりません。大声で会話すると、ほかの人の迷惑になる場合も。「お話するときは小さな声で」など、鑑賞前にしっかりルールを確認して、子どもにも「お約束」してもらいましょう。マナーを守ることが難しい小さな子どもは、まず子ども向けのイベントから足を運んで、芸術鑑賞の雰囲気に慣れてもらうと良いかもしれません。■まずは興味を持ってもらうことが大切「一緒に楽しむ」ためには、子どもにも乗り気になってもらう必要があります。嫌々では、意味がありません。そのため、芸術鑑賞に出かける前に、興味を持ってもらえるよう工夫することも大切です。たとえば、図書館へ行って一緒に画集を見たり、CDで音楽を聴いたりしておくのもアリ。そうすると、「本で見た絵だ!」「聞いたことがある!」と鑑賞時の発見が増え、楽しみ方が広がります。また、子どもが興味を持っているものと芸術鑑賞を結びつけるのも良い方法。絵本に出てきた絵画や、アニメで流れた音楽に子どもが興味を示したら、「本物を見に行こうか?」と誘ってみましょう。素直な感性を持つ子どもたちは、「感じること」がとても上手。子どもと一緒に芸術鑑賞を楽しんでみると、大人の方が驚かされることもたくさんあります。知識がなくても「楽しむ」ことはできますから、まずは一度出かけてみてはいかがでしょうか? もしかしたら、意外な楽しみ方を教わることになるかもしれません。
2017年02月18日「超・日本刀入門」展が、東京・世田谷にある静嘉堂文庫美術館で開催されています。期間は2017年1月21日(土)から3月20日(月・祝)です。国宝の「手搔包永太刀」をはじめとする選りすぐりの名刀約30振から、日本刀の主な見どころ―姿・刃文・鍛え肌の鑑賞や、刀剣の歴史や産地、武将が所持した刀の逸話など、めくるめく刀剣の魅力に迫る展覧会をチェックしてみましょう。静嘉堂ってどんなところ?●静嘉堂文庫美術館について静嘉堂文庫美術館は、三菱創業者として知られる岩崎彌太郎の弟で、第二代の社長をつとめた岩﨑彌之助と、その息子で第4代社長の小彌太の父子二代にわたる蒐集品が収蔵・展示されている美術館です。静嘉堂の所蔵品は、国宝7件・重要文化財84件を含む和漢の古典籍およそ20万冊と東洋古美術品約6,500件からなり、世界に3点のみ現存する国宝「曜変天目」(中国・南宋時代)は、茶道具そして中国陶磁の至宝として知られています。●静嘉堂の刀剣コレクション国宝 「手搔包永太刀」鎌倉時代(13世紀)静嘉堂文庫美術館蔵【全期間展示】静嘉堂の刀剣コレクションは、義を見て勇み、弱きを見て救う「武士的実業家」と評された岩﨑彌之助が廃刀令直後の明治10年頃から蒐集を始めたものです。静嘉堂文庫には数多くの刀剣に関する書物が収められており、彌之助はここから多くを学びました。なかでも『名刀源秘録』は静嘉堂文庫の蔵書として唯一、彌之助自身の蔵書印が捺されたものとして知られています。現在静嘉堂には息子・小彌太蒐集のものや岩崎宗家からの寄贈品をあわせ、約120振の刀剣が所蔵されています。その中には、国宝1件、重要文化財8件、重要美術品23件が含まれており、とくに「備前物の古刀」(現在の岡山県東部で、平安時代以後・室町時代までに作られた刀剣)が豊富であることが大きな特徴です。見どころ1 所蔵の国宝・重文刀剣9件全てが揃い踏み静嘉堂所蔵の刀剣は約120振、そのうちには国宝1件、重要文化財8件が含まれています。今回の展覧会では、その中から30振を精選、所蔵する国宝・重文の刀剣9振すべてが美術館開館以来、初めて一堂に会します。●健全なる「大和魂」、国宝・包永国宝 「手搔包永太刀」鎌倉時代(13世紀)附 「菊桐紋糸巻太刀拵」 江戸時代(18~19世紀)静嘉堂文庫美術館蔵 【全期間展示】包永は、大和国最大の刀工集団・手搔派の祖で、奈良東大寺輾磑門前に住んでいたと言われます。この刀は、大和物らしい鎬高く反り高い姿と柾目の鍛え肌、直ぐ調で二重刃がかり、華やかな変化に富む刃文が特色。正応年間(1288~93)頃に活躍した初代の稀有な在銘作であり、700余年の時代を感じさせぬ健全な出来は大和物を代表する名作です。見どころ2 織田信長・滝川一益・直江兼続…戦国武将たちの名刀が登場刀匠をはじめとする多くの職人たちの手を経て生み出され、数百年の時をこえて今に伝わる古い日本刀。静嘉堂にはかの有名な戦国武将から、知る人ぞ知るマニア好みの武将まで、彼らの所持した刀が伝わっています。今回はその中の代表的な7振が出品されます。●信長より拝領の朱鞘の太刀!「滝川高綱」重要文化財 「古備前高綱太刀(号「滝川高綱」)」 鎌倉時代(12~13世紀)附 「朱塗鞘打刀拵」 桃山時代(16世紀)静嘉堂文庫美術館蔵 【全期間展示】「滝川高綱」の太刀は、織田家重臣で織田四天王のひとり、滝川一益(1525~1586)が主君織田信長から賜ったものです。一益は伊勢攻略で活躍、武田討伐の際には武田勝頼を天目山に追い詰め討ち取る功績をあげ、上野一国と小県郡・佐久郡を与えられました。この刀もその折に拝領したと伝えられ、刀身とともに重文に指定されている朱鞘の打刀拵は、戦国時代末期の様式を伝える希少な作例です。この拵の頭金具には、「織田木瓜」の家紋とともに、信長が永禄11年(1568)に将軍・足利義昭より拝領した「桐紋」が配されており、また鐔は五七の桐の透かし文様であることから、信長の注文で作られたものと考えられています。●「愛」の武将・直江兼続へ贈られた秀吉の形見「伝 長船兼光刀(大磨上げ無銘、号「後家兼光」)」 鎌倉時代(12~13世紀)附 「芦雁蒔絵鞘打刀拵」 明治時代(19世紀)静嘉堂文庫美術館蔵 【全期間展示】直江兼続(1560~1619)は上杉景勝の重臣で、「愛」の前立の兜で知られる武将です。豊臣秀吉から特に気に入られ、大名の家臣(陪臣)でありながらその遺品である本刀を賜りました。兼続没後は未亡人のお船の方から主家の米沢藩主上杉家へと献上されました。米沢藩は幕末維新期の戊辰戦争の際、佐幕派の「奥羽越列藩同盟」に加わって官軍に抵抗し敗北。姻戚関係にあった土佐藩の助力により、比較的軽い処分で済んだことから、その礼としてこの刀が土佐藩主山内家へ贈られたと伝えられています。●日置豊前守所持・前田家伝来の名物「日置安吉」重要文化財 「名物 日置安吉短刀」 南北朝時代(14世紀)静嘉堂文庫美術館蔵 【全期間展示】日置豊前守忠俊(1571~1641)は岡山藩家老。池田輝政・利隆・光政の3代にわたって仕えました。この刀は、江戸幕府8代将軍徳川吉宗のときに本阿弥家によって編纂されたといわれる『享保名物帳』所載の「名物刀剣」の一振で、幅広く力強い姿と緻密で美しい地鉄が特徴です。●岩﨑彌之助所用の刀も特別公開!青年時代に岩﨑彌之助の命を救った「津田助広」の刀も特別公開されます。「津田越前守助廣」と銘が切られたこの刀は彌之助が若い頃に指していたもの。大阪・成達書院の塾生時代(明治2年頃)、同塾生と口論になった際、斬りかかる相手の刀にこの刀を抜き合わせ、難を逃れました。その後、彌之助は兄・彌太郎亡き後の三菱を再建し、事業の多角化をはかり、現在の三菱グループに繋がる基礎を築きました。この刀の鐔元に近い棟には、生々しい斬り込み疵が残っています。●刀工・津田助広って?津田助広は大坂の刀工で、新刀期を代表する巨匠のひとりです。大波がぶつかり合って崩れ落ちるようなダイナミックな刃文「濤瀾乱れ」を創始して人気が高く、偽物が多いことでも有名です。見どころ3 重要文化財「平治物語絵巻 信西巻」を3期に分け特別公開重要文化財 「平治物語絵巻 信西巻」(部分)鎌倉時代(13世紀) 静嘉堂文庫美術館蔵【会期中巻き替えあり】源平の争乱の前触れとなった「平治の乱」(平治元年・1159年)。そのおよそ100年後の鎌倉時代中期に描かれたと考えられる「平治物語絵巻」は、現在「三条殿夜討巻」(ボストン美術館)、「信西巻」(当館)、「六波羅行幸巻」(東京国立博物館)の3巻が現存しています。今回の展示会では、その絵巻が3期にわけて特別公開されます。会場に並ぶ鎌倉時代の刀剣と合わせ、絵巻の中に細かく描写された太刀や薙刀、鎧兜の様子をじっくりと堪能しましょう。関連イベントも開催!詳細をチェック●講演会展覧会の関連イベントとして、講演会も開催されます。その道のプロがここでしか聞けないトークを披露します。刀剣好きはチェック必須です!●「絵巻物 -平治物語絵巻を中心に」静嘉堂文庫美術館長・文庫長であり、東京大学名誉教授の河野元昭氏が講演を行います。日本近世美術史学者で、琳派の研究を中心に多くの著作・講演を手がける館長のトークは必聴です。日程:2017年2月5日(日)時間:13:30~定員:先着120名(当日開館時より整理券配布。1人1枚のみ)●「静嘉堂名刀ものがたり ウラおもて」宮内庁の御剣や静嘉堂の刀剣類を永年手入れし続けてきた吉川永一氏と本展の担当学芸員による対談を行います。研師ならではのさまざまなお話が聞けるチャンスです。日程:2017年2月19日(日)時間:1回目10:45~、2回目13:30~定員:先着120名(当日開館時より整理券配布。1人1枚のみ)●実演会●職方実演会「日本刀にたずさわる職方の技」日本刀制作にたずさわる職人たち(職方)のうち、刀匠・研師・鞘師を招いて刀剣制作の工程の一部が見られます。刃文を焼く際の「土置き」や刀剣の研磨、鞘のかき入れ(削り出し)など、職方の技を間近でじっくりと見学できる貴重な機会です。日程:2017年3月4日(土)時間:10:00~16:30会場:地下講堂※見学のための整理券の発行は行われません。随時見学する形になります。実演:水野美行(みずのよしゆき)氏(日本刀鞘師)、小澤茂範(おざわしげのり)氏(刀匠)、川上陽一郎(かわかみよういちろう)氏(研師)●学芸員による列品解説学芸員による作品の解説も行われます。日本刀をより深く楽しみましょう。開催場所は展示室、または地下講堂です。●2月11日(土・祝)、3月11日(土)11時~●1月26日(木)、2月23日(木)14時~イベント詳細名称:超・日本刀入門期間:2017年1月21日(土)から3月20日(月・祝)会場:静嘉堂文庫美術館開館時間:10時~16時30分(入館は16時まで)入場料:一般1,000円、大高生700円、中学生以下無料 ※団体割引は20名以上電話::03-5777-8600(ハローダイヤル)公式HP:
2017年01月26日上野公園で開催されている、夜のアートイベント・シリーズ『上野夜公園』。その第2弾となる、第01夜「照明探偵団 上野公園に現る」の詳細が決定しました。日程は、2017年1月28日(土)と2月3日(金)の2日間です。上野夜公園って?『上野夜公園』は、2017年3月まで開催されているアートイベントです。公園内の美術館・博物館の夜間開館に合わせ、公園各所で様々なプログラムを展開。昼間のイメージが定着している上野公園の、新たな夜の楽しみ方を提案しています。照明探偵団が上野公園に現る!1月と2月の週末の夕刻、面出 薫(めんで かおる)団長率いる「照明探偵団」企画として、上野公園での照明探偵が実施されます。2020年に向け芸術文化立国を目指す日本の中で、上野公園が週末・夜を楽しめるエリアとして、いかなる整備が必要か。美術館・博物館のライトアップのあり方や未来形などを一緒に考える貴重な機会とするべく「我らが照明探偵団」は上野に集結し、様々な「探偵ノウハウ」を駆使して、夜の上野公園を探ります。●照明探偵団って一体何者!?光環境調査を軸とした実践的フィールドワークを行なっている非営利の照明文化研究会です。あかり、照明に関わるあらゆる事象を文化として捉え、より良い光と人間の未来を語り合っています。照明探偵団公式ウェブサイト 夜の上野公園の魅力に出会える「上野夜公園」。最新情報は随時更新されるので、お出かけ前に公式HPをチェックしてみましょう!【開催概要】上野夜公園 第01夜「照明探偵団 上野公園に現る」日程:①2017年1月28日(土) ガイダンス+上野公園歩き②2017年2月3日(金) 検討会、ワークショップ時間:15:00~19:00定員:先着40名条件:2夜とも参加すること、大学生・専門学校生以上申込方法:「上野夜公園」公式ウェブサイトにて受付。公式HP: ※照明探偵団ページにて申込受付参加費:無料
2017年01月16日スヌーピーミュージアムでは、2017年1月17日(火)~2月14日(火)までの期間を「バレンタイン・ウィーク」と題し、期間限定の様々なコンテンツが展開されます。期間中はバレンタインにちなんだミュージアム内外の装飾、オリジナルグッズ、カフェの特別メニューが楽しめます。LOVEがいっぱいの特別なミュージアムバレンタインシーズンを迎えた館内は、ハートモチーフやラブリーな装飾でいっぱいです。いまだけしか味わえないスイートなミュージアムを楽しんでくださいね。●ウェルカム・アニメーション(上映時間 16:30~20:30)敷地内に設けられた LED スクリーンパネルで、バレンタインをテーマにしたショート・アニメーションが上映されます。さらに近くの大きな木でイルミネーションが連動します。「ピーナッツ」の仲間たちが手紙を贈り合うなか、郵便ポストの前で待ちぼうけのチャーリー・ブラウン。はたして今年こそ、待ち人からの手紙は届くのでしょうか…。ここでしか見られない、バレンタインにちなんだスヌーピーミュージアムオリジナルのアニメーション×イルミネーションをお見逃しなく!●バレンタイン記念カードのプレゼント「ピーナッツ」に登場するスヌーピーやハートマークをデザインした特別なカードを、期間限定で来場者にもれなくプレゼント!好きな人、友達、家族など、想いを伝えたい方へのメッセージにぜひ使いたいですね。●「BROWN’S STORE」のバレンタイン限定グッズミュージアムショップ「BROWN’S STORE」では、バレンタイン期間限定のオリジナルグッズが販売されます。ショップ内もハートマークがあふれるバレンタインモード一色に。素敵な空間でショッピングを楽しんでくださいね。バレンタインアイシングクッキー(500 円)●「Cafe Blanket」のバレンタイン限定メニューミュージアムカフェ「Cafe Blanket」では、バレンタイン限定のスイーツとドリンクが登場します!「ハートチョコのバレンタインパンケーキ」(1,280 円)「ピーナッツ」のエピソードに登場するバレンタインカードや、ピーナッツ・ギャングたちの甘酸っぱい片想いをイメージしたパンケーキです。チーズクリームとクランベリーの甘酸っぱいクリームとハートチョコで、見た目と味とでバレンタインを楽しめそうです。「スウィートマシュマロショコラ」(880 円)甘いホットショコラに、マシュマロとハートのチョコをトッピング。溶かして飲んでも、スプーンですくって食べても美味しい!ハートをいっぱいちりばめたバレンタインらしいマシュマロショコラです。※全て税別。デザインは変更になる可能性があります。ラブリーなスヌーピーの空間を楽しめる特別なチャンスを、ぜひお見逃しなく!■施設概要名称スヌーピーミュージアム所在地東京都港区六本木5-6-20アクセス東京メトロ六本木駅より徒歩7分営業時間10:00~20:00※入場は19:30まで会期中無休(12月31日、1月1日・2日をのぞく)
2017年01月13日カナダ大使館内にある高円宮記念ギャラリーにて開催中のユニス・ルック展、その名も〈 完璧な卵などない(英題:No egg is perfect) 〉。その様子をご紹介します。ユニス・ルックについてユニス・ルック(Eunice Luk)は、1988年生まれのトロント出身のアーティスト。2012年にオンタリオ美術デザイン大学卒業以降、ワールドワイドに展示を成功させています。作品は、様々なメディアや技法を使って実物を自身の言葉に転換し、作品の中心(ポジティブスペース)とその背景(ネガティブスペース)をシンプルかつ主観的に記録することが持ち味。最近では、VACANT(東京) / スイス・インスティテュート(ニューヨーク) / プリンテッド・マター(ニューヨーク) / ウォルター・フィリップス・ギャラリー(バンフ) / アート・メトロポール(トロント) / エックスペース(トロント) / ノーファル・プロジェクト(トロント)ほかワールドワイドに作品展示を成功させています。また〈 スロー・エディションズ (Slow Editions) 〉から作品集や書籍を刊行。ニューヨーク、ロサンゼルス、東京のアートブック・フェアで定期的に展示を行っています。ユニス・ルック公式サイト / Instagram(@sloweditions)その彼女は、現在横浜で行われている「黄金町アーティスト・イン・レジデンスプログラム」に参加中。絵画 / 陶芸 / インスタレーションなどを制作し、2016年7月にはオンタリオ・アーツカウンシルおよびトロント・アーツカウンシルから助成を得て、信楽(滋賀県)での「陶芸の森アーティスト・イン・レジデンス」に参加したそう! 本展〈 完璧な卵などない 〉は、「陶芸の森」滞在中に制作されたものを含む、彼女の最新作を観ることができます。同レジデンスに滞在中、田園地域である信楽が紡いできた陶芸の "歴史" や "伝統" に深い感銘を受け、手びねりの陶芸作品と陶板画を制作。作品は、物事が衰退するサイクルや、自然を通じて暮らしの中で見出したささやかな喜びや安らぎから発想を得たものです。これらの作品の多くは、瞑想的な静寂、楽観、内省といった感覚を表現しています。広々とした空間にゆったりと展示された作品たちは、セラミックでできたペールトーンの卵を中心に、どれも緩やかで自然美を備え、まるで元からそこに存在していたかのような感覚を与えてくれます。不完全さが逆に手作りの温かみと親しみやすさを醸し出しているかのよう!最後に、気さくでチャーミングさが魅力のユニス・ルック本人から特別に、 "ROBE読者へ向けたメッセージ" もゲット♡ 写真撮影の際向けられたスマホを見て "Technologyいっぱいネ〜" と言いながらニコニコ応対してくれた姿に、一同キュン!" My message for visitors to the ’No egg is perfect’ is that I hope they are able to find small pleasures and comfort in every daily life. I was relieved to find beauty in life through nature in the countryside of Japan. I noticed the beautiful flora, colorful insects, soft, foggy sunrises while living in the slow countryside life in Shigaraki. It reminded me to cherish the small details around me even through difficult times. Nothing is perfect, yet we can always find beauty through the imperfection."(直訳:本展で伝えたいことは、ふだんの生活の中にある些細な幸せを見つけられるようになってほしいということです。わたしは、日本の郊外の自然を通じて、命の中の美しさを見つけることに心安らぎました。植物群や、多彩な昆虫、柔らかくてぼやけた日の出など、信楽でのスローライフを通じてわたしはその美しさに気づくことができました。完璧なものが無くても、わたしたちは、不完全の中から美しさを見いだすことができるのです。) カナダ大使館高円宮記念ギャラリーは入館自由滅多なことがないと入館できないというイメージが持たれがちな〈 大使館 〉。しかしカナダ大使館は身分証明書の提示のみで入場可能、館内のライブラリーやギャラリーを気軽に鑑賞することができます。平日のみの開館ですが、都民でも意外と知らない(?)穴場スポットなので東京を知っている方にこそ推したいスポットです。〈 完璧な卵などない:ユニス・ルック 〉展期間: 2016年11月29日(火)~ 2017年1月20日(金)会館時間: 平日(午前10時から午後5時半まで)休館日: 土・日、12月26日(月)~ 1月3日(火)は休館入場:無料場所:カナダ大使館高円宮記念ギャラリー(Google Mapsへ飛ぶ)※身分証明書の提示で誰でも入館可能お問い合わせ先:カナダ大使館広報部Tel:03-5412-6391 E-mail:TOKYO.CC@international.gc.caText. Midori Tokioka (@mdrtkk)
2017年01月04日