先日行われた第87回アカデミー賞で「作品賞」「監督賞」「撮影賞」「脚本賞」の最多4部門を席巻した『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』。4月10日(金)からの日本公開を控え、日本版最新ポスターがお披露目された。かつてスーパーヒーロー映画『バードマン』で大スターになった俳優リーガン(マイケル・キートン)は、いまでは“過去の人”となり、泣かず飛ばずの日々を送っていた。ブロードウェイの舞台で再起をかけるが、出演者がケガで降板。代役に迎えた人気俳優マイク(エドワード・ノートン)は、しだいにリーガンの脅威となる。疎遠だった娘(エマ・ストーン)にも彼の愛情は伝わらず、無意識に舞台の役柄に自分自身を重ねるように。そして、公私にわたり精神的に追い込まれるリーガンを、“バードマン”までが扇情。果てして、舞台と娘との絆の行方は…?『バットマン』シリーズのマイケル・キートン、『インクレディブル・ハルク』のエドワード・ノートン、『アメイジング・スパイダーマン』のエマ・ストーンと、アメコミキャストが顔をそろえた本作は、元スーパーヒーローを演じた俳優が再起をかけて奮闘するダークファンタジー。本作で初めてコメディに挑戦した監督アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥは、本年度アカデミー賞で「作品賞」「監督賞」「脚本賞」を受賞。そして撮影監督のエマニュエル・ルベツキは、“全編ワンカット”に見える革新的な撮影スタイルを成功させ、昨年の『ゼロ・グラビティ』に続き、2年連続「撮影賞」受賞という快挙を成し遂げた。今回お披露目された最新日本版ポスターでは、オリジナル版では見られなかった“バードマン”がその姿を見せる。キートン演じる主人公・リーガンの背後にぴったりと寄り添い、耳元で何かをささやくバードマン。そして「もういちど輝くために、もういちど愛されるために、すべてを手放し、羽ばたこう。」という文字。実はこのビジュアルは、撮影監督エマニュエル・ルベツキが、iPhoneで撮影した画像が元になっているそう。また、エマやノートンら豪華共演者とともに、よく見ると、ブロードウェイを歩く人々の中にはこちらを向いているイニャリテゥ監督の姿も。まさに本作を象徴するウィットに富んだ1枚だ。『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』は4月10日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 2015年4月10日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C) 2014 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.
2015年02月25日ラッセル・クロウが22日(現地時間)に行なわれたアカデミー賞授賞式への出演依頼を断っていたことが分かった。理由はラグビーの試合観戦だという。22日、ラッセルはイギリス北西部に赴き、ラグビーのワールドクラブ・チャレンジの「サウス・シドニー・ラビトーズ」の試合を観戦した。同日にアメリカ・ロサンゼルスで開催された第87回アカデミー賞授賞式のプレゼンター役の打診があったが、「ラビトーズ」の共同オーナーであり、試合観戦を優先したという。「ライアン・ゴズリングと一緒にプレゼンターをやる話があったんだ。でも、先方から日程を聞いて、『悪いけど、先約があるんだ』と言ったんだよ」と語ったラッセル。「世界の中にはまったくラグビーが知られていない地域もあるけど、じっくりルールを説明して、試合映像を見せれば、誰もがすぐ夢中になるよ」とラグビーの布教活動にも熱心な様子。本業である映画界最大のイベントを蹴ってしまうほどの情熱を注いでいるとあって、「ラビトーズ」がイギリスのクラブチーム「セント・ヘレンズ」に39対0で圧勝し、大満足だったようだ。(text:Yuki Tominaga)
2015年02月25日第87回アカデミー賞授賞式が2月23日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、この1年で世を去った映画人を追悼する「IN MEMORIAM」のパフォーマンスが行われた。オスカー女優のメリル・ストリープがステージに現れると、「ひとりの大切な人を失うと、世界のすべてが空虚になる。彼女は“悲しみ”をこう表現しているわ」とアメリカの著名小説家であるジョーン・ディディオンの言葉を引用。「今年も多くの才能豊かな人々が亡くなりました。本当に空虚な気持ちです。彼らが生み出した作品の数々で、私たちは笑い、考え、泣き、人生を見つめ直しました。そして勇気をくれ、私たちに挑み、自己満足を揺さぶりました。魂を共有してくれたのです。彼らと同じ存在は一人としていないのです」と神妙な面持ちで、来場者たちに語りかけた。この日、追悼されたのは映画業界をはじめ、エンタテインメント業界で輝かしい功績を遺した50人。昨年亡くなったロビン・ウィリアムズ(俳優)をはじめ、スクリーンには次々と現れる“面影”に来場者からは自然と拍手が沸き起こった。ロビンのほかにも、ミッキー・ルーニー(俳優)、ジェームズ・ガーナー(俳優)、エドワード・ハーマン(俳優)、アニタ・エクバーグ(俳優)、H・R・ギーガー(デザイナー)、リチャード・アッテンボロー(俳優・監督・製作者)、ディック・スミス(メイクアップアーティスト)、ローレン・バコール(俳優)、アラン・レネ(監督)、ボブ・ホスキンス(俳優)、マイク・ニコルズ(監督・製作者)らを追悼。そして、歌手でオスカー女優のジェニファー・ハドソンが「I Can’t Let Go」を熱唱した。アカデミー賞の追悼コーナーといえば、「誰がリストから漏れたか?」が話題になるのも恒例で、今年も全米の各メディア、個人SNSで選考に対する議論・疑問が噴出中。なかでも、生前“毒舌キャラ”で人気を集め、米コメディの女王と呼ばれた故ジョーン・リバーズについて、「なぜ、彼女を外したのか?」「大切な人を忘れていない?」といった声が多くあがっている。(text:cinemacafe.net)
2015年02月24日今年のアカデミー賞授賞式のアメリカでの視聴率が、昨年より14%下がったことが判明した。授賞式の中継を見た人の数は、3460万人。エレン・デジェネレスがホストを務めた昨年の授賞式の視聴者数は4370万人だった。今年の視聴率は、過去10年間で3番目に悪い数字で、一番低かったのは2009年、次に低かったのは2008年だった。その他の写真視聴率が下がった理由のひとつには、作品部門の候補作8作品のほとんどが、一般のアメリカ人が観ていないインディーズ映画であることがあると思われる。8作品の中で大ヒットと呼べるのは、北米で3億ドル以上の興収を上げた『アメリカン・スナイパー』と、昨年秋の公開以来、着実に8400万ドルまで数字を上げた『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』のみ。作品賞ほか4部門で受賞した『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』の北米興収はわずか3700万ドル。自分が好きな映画がノミネートされているとオスカー授賞式が気になるというのは自然な心理で、『タイタニック』が受賞した年には、5725万人が授賞式中継にチャンネルを合わせている。文:猿渡由紀
2015年02月24日めずらしく雨になった22日(現地時間)、ハリウッドのドルビー・シアターで行なわれた第87回アカデミー賞授賞式。だが、オスカーは年に一度の晴れ舞台。女優たちはあいにくの天候をものともせず、スタイルを競い合った。「主演女優賞」に輝いたジュリアン・ムーアは「シャネル(CHANEL)」のストラップレスのドレス。パールとブランドの象徴であるカメリアを模したデザインをほどこしたドレスは制作に927時間要したそうだ。同賞候補のマリオン・コティヤールは、ミューズを務める「クリスチャン・ディオール(Christian Dior)」のドレス。前面ではなく、背中側のかなり低い位置にウエストマークするユニークなデザインを着こなしてみせた。ロザムンド・パイクは「ジヴァンシィ バイ リカルド・ティッシ(Givenchy by Riccardo Tisci)」の真っ赤なストラップレス・ドレス。ウエストをマークして深いスリットの入ったセクシーなデザインだ。産後間もなかったゴールデン・グローブ賞のときよりかなりスリムになった体型が強調されていた。フェリシティ・ジョーンズは「アレクサンダー・マックィーン(Alexander McQueen)」のサテンのドレス。パールをあしらったハイネックにたっぷりした裾のプリンセス・スタイで清楚な魅力が引き立った。リース・ウィザースプーンは「トム・フォード(TOM FORD)」のオフショルダーの白いドレス。デコルテとウエストだけ黒のコントラストが効いて、シンプルながら印象深い。白と黒のコントラストは「助演女優賞受賞」のパトリシア・アークエットもチョイス。アシンメトリーなワンショルダーの上半身は白、下半身は黒というデザインは「ロゼッタ・ゲティ(Rosetta Getty)」のものだ。まとめ髪は自分で作ったのか、受賞して登壇時も乱れきったまま。だが、それも個性にしているのはさすが。同賞候補のキーラ・ナイトレイは妊娠中のおなかを包むようなふわっとした「ヴァレンティノ(Valentino)」の花の刺繍をあしらったドレス。ベストドレッサーの期待をかけられていた「助演女優賞」候補のエマ・ストーンは「エリ・サーブ(Elie Saab)」のレトロ風デザインのロングスリーブ・ドレス。前面はプレーンだが、深いスリット入り、背中が大きく開いたデザインは正統派のハリウッド・グラマーだ。毎年人気の「エリ・サーブ」はジェニファー・ロペスも着用。肌の色にマッチしたテラコッタ色のたっぷりしたロングドレスにシンプルなポニーテイルというヘアスタイルはエイジレスな美しさだった。グウィネス・パルトロウは「ラルフ&ルッソ(Ralph&Russo)」のペールピンクのワンショルダー。左肩に大きな花のアクセントがついている。身体にフィットするデザインできれいなボディラインが強調されている。今年は40代を迎えた女優たちのボディコンシャスのドレスの着こなしも目を引いた。「助演女優賞」候補のローラ・ダーンは、「アルベルタ・フェレッティ(Alberta Ferretti)」のストラップレスでメタル・スタッズをほどこしたハードなデザイン、ジェニファー・アニストンは「ヴェルサーチ(Versace)」の白のストラップレスで全面にビーズをほどこし、脚部は透けたセクシーなデザイン、ニコール・キッドマンもウエストを赤のベルトで強調したストラップレス。ゴールド基調のメタリックな生地はちょっと魚の鱗っぽくてユニーク。左側の深いスリットで脚線美も主張した。助演男優賞プレゼンターのルピタ・ニョンゴは、「カルヴァン・クライン(Calvin Klein)」をチョイス。6,000個のパールをあしらったゴージャスな白のドレスは、前面はホルターネックで背中にVカットを造るデザイン。ナオミ・ワッツも背中にアクセントをおいた、「ジョルジオ・アルマーニ・プリヴェ(Giorgio Armani Prive)」のドレス。胸元の深いVカットを覆うようにエメラルド・グリーンの「ヴェルサーチ(Versace)」のドレスと同色のネックレスに両サイドをシェイブした髪型のスカーレット・ヨハンソン、25人で10週かけて制作した「アララ(Alaïa)の白いドレスに赤の長いグローブのレディ・ガガ、「メゾン・マルジェラ(Maison Margiela)」のシンプルな黒のノースリーブドレスにティファニーのターコイズの大ぶりなネックレスで決めたケイト・ブランシェットなど、オリジナルなスタイルが光るスターもいて、オスカーのレッド・カーペットの華やぎは今年も健在だった。(text:Yuki Tominaga)
2015年02月23日第87回アカデミー賞授賞式が23日、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』が作品賞を含む最多タイ4冠に輝いた。今年も豪華スターが勢ぞろいした第87回アカデミー賞授賞式。途中、司会のニール・パトリック・ハリスが下着姿で登場し、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のワンシーンを再現する爆笑パフォーマンスを見せたり、レディー・ガガが『サウンドオブミュージック』の名曲を熱唱したり、熱いステージが繰り広げられた。そして、各賞の受賞作品・受賞者が発表され、かつてスーパーヒーロー映画でスターになった男が再起を目指すという、マイケル・キートン主演の『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』が作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞の4冠を獲得。ウェス・アンダーソン監督最新作『グランド・ブダペスト・ホテル』も、美術賞、衣装デザイン賞、メイク・ヘアスタイリング賞、作曲賞の4冠に輝いた。主演男優賞には『博士と彼女のセオリー』のエディ・レッドメイン、主演女優賞には『アリスのままで』のジュリアン・ムーア。助演男優賞は『セッション』のJ・K・シモンズ、助演女優賞は『6才のボクが、大人になるまで。』のパトリシア・アークエットが受賞した。なお、クリント・イーストウッド監督作品史上最大のヒットを記録し、6部門にノミネートされていた話題作『アメリカン・スナイパー』は音響編集賞のみにとどまった。そのほか、長編アニメ映画賞には『ベイマックス』が選ばれ、昨年の『アナと雪の女王』に続き、ディズニー作品が2年連続で受賞。高畑勲監督の『かぐや姫の物語』は受賞を逃した。WOWOWでは23日21:00から同授賞式の様子を再放送。第87回アカデミー賞 受賞結果一覧作品賞:『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』主演男優賞:エディ・レッドメイン『博士と彼女のセオリー』主演女優賞:ジュリアン・ムーア『アリスのままで』助演男優賞:J・K・シモンズ『セッション』助演女優賞:パトリシア・アークエット『6才のボクが、大人になるまで。』監督賞:『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』脚色賞:『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』脚本賞:『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』撮影賞:『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』美術賞:『グランド・ブダペスト・ホテル』音響編集賞:『アメリカン・スナイパー』録音賞:『セッション』編集賞:『セッション』作曲賞:『グランド・ブダペスト・ホテル』歌曲賞:『セルマ』衣装デザイン賞:『グランド・ブダペスト・ホテル』メイク・ヘアスタイリング賞:『グランド・ブダペスト・ホテル』視覚効果賞:『インターステラー』外国語映画賞:『イーダ』長編アニメ映画賞:『ベイマックス』短編アニメ映画賞:『愛犬とごちそう』短編実写映画賞:『一本の電話』短編ドキュメンタリー賞:『クライシス・ホットライン』長編ドキュメンタリー:『シチズンフォー』(C)2014 Twentieth Century Fox. All Rights Reserved.
2015年02月23日V6の岡田准一主演の映画『永遠の0』が、第38回日本アカデミー賞で11部門において優秀賞を受賞した記念として、全国14劇場で凱旋上映を行うことが、このほど発表された。本作は2013年12月に公開され、興行収入は87.6億円を記録。第38回日本アカデミー賞では、作品賞、主演男優賞、助演男優賞など主要部門を含む11部門にて優秀賞を受賞。さらに主演の岡田は、一般投票によって選ばれる話題賞にも選ばれている。同作は、累計280万部を突破した作家・百田尚樹の同名小説を原作に、岡田をはじめ、三浦春馬、井上真央らが出演し、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズなどで知られる山崎貴監督がメガホンを取った。太平洋戦争時、"悪魔のゼロ"と呼ばれアメリカ軍を震え上がらせさせたパイロット・宮部久蔵(岡田准一)。天才的な技術を持ちながらも、誰よりも生きて帰ることを望んでいたことから"臆病者"とも呼ばれていた。26歳の青年・佐伯健太郎(三浦春馬)は、戦死した宮部が実の祖父と知り、彼をとりまく謎を究明していくうちに、ある驚愕の事実にたどり着く。上映は、東京・品川プリンスシネマ(2月28~3月13日)、大阪・TOHOシネマズ梅田(2月28~3月6日)、愛知・TOHOシネマズ名古屋ベイシティ(2月28~3月6日)、ほか全国14劇場にて行われる。
2015年02月23日第87回アカデミー賞授賞式が2月22日(現地時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』が作品賞を受賞した。同作は作品賞、監督賞、主演男優賞(マイケル・キートン)、助演男優賞(エドワード・ノートン)、助演女優賞(エマ・ストーン)、脚本賞、撮影賞、音響編集賞、サウンドミキシング賞と本年度最多となる9部門でノミネートされており、うち作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞の最多4冠に輝いた。受賞一覧キートン演じる名声も家族も失った“落ちぶれアクション俳優”の主人公が、ブロードウェイで再起を図ろうと奮闘する姿を、全編ワンカットと見紛うカメラワークで捉えた。その野心的な演出と、キートンらが繰り広げる白熱の演技戦は、オスカー前哨戦でも高く評価されていただけに、有終の美を飾るにふさわしい結果となった。同じ4冠に輝いたのは『グランド・ブダペスト・ホテル』で、作曲賞、美術賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞、衣装デザイン賞を獲得。最大のサプライズは、助演男優賞、録音賞、編集賞の3部門に輝いた『セッション』で、授賞式の途中で「もしや作品賞も?」と思わせる勢いを見せた。制作費が約300万ドルという低予算なら、メガホンをとったデイミアン・チャゼル監督は製作時28歳という若さ。ハリウッドでしのぎを削る人材の層の厚さと、いち早く新たな才能に光をあてるアカデミー賞の懐の深さを示した。一方、当初は“作品賞大本命”の呼び声が高かった『6才のボクが、大人になるまで。』は、助演女優賞のみ受賞という予想外の結果で、涙を飲むこととなった。『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』4月10日(金)TOHOシネマズ シャンテ他全国ロードショー
2015年02月23日第87回アカデミー賞授賞式が2月22日(現地時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、『博士と彼女のセオリー』のエディ・レッドメインが主演男優賞を受賞した。ALSの発症によって段階的に体の自由を奪われるスティーブン・ホーキング博士を熱演。繊細な心理追求と、計算され尽くしたフィジカル面の再現を達成し、最大のライバルであるマイケル・キートン(『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)を退けた。その他の写真オスカー像を高々と掲げ、「今ここに立つ気持ちは、とても表現できません。これほど幸運なことはない。これは世界中でALSと戦っている人々のためにあります」と感涙のレッドメイン。共演者で主演女優賞候補に挙がっていたフェリシティ・ジョーンズを、「すばらしいパートナーだった」とたたえた。一方、主演女優賞を手にしたのは、『アリスのままで』のジュリアン・ムーア。過去に同賞を2度逃したムーアが、3度目の正直で初の栄冠を勝ち取った。50歳で若年性アルツハイマー病を発症した主人公・アリスが、過酷な運命と向き合い、記憶が薄れゆく現実と戦う同作。ムーアは「これを機に、アルツハイマーに対する理解が深まれば」とスピーチした。助演男優賞を受賞したのは、『セッション』のJ・K・シモンズ。才能あふれる若者をスカウトし、「天才ミュージシャンを誕生させる」という目的のため、狂気じみたレッスンを強いる音楽教師を文字通りの“怪演”で体現して見せた。トビー・マグワイア主演の『スパイダーマン』シリーズで、新聞社の編集長J・ジョナ・ジェイムソン役を演じるベテラン俳優。今回が初のオスカー受賞となった。また、同一キャストが演じる家族の肖像を12年間にわたり、撮影し続けた『6才のボクが、大人になるまで』でパトリシア・アークエットが助演女優賞を獲得。二人のどもを育てるシングルマザー役で、親離れ・子離れの葛藤を通して、普遍的な母性と家族愛をナチュラルに演じた。【第87回アカデミー賞】主演男優賞:エディ・レッドメイン(『博士と彼女のセオリー』)主演女優賞:ジュリアン・ムーア(『アリスのままで』)助演男優賞:J・K・シモンズ(『セッション』)助演女優賞:パトリシア・アークエット(『6才のボクが、大人になるまで。』)第87回アカデミー授賞式2月23日夜9時から、WOWOWプライムでリポート放送(字幕放送)
2015年02月23日第87回アカデミー賞授賞式が23日、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『アリスのままで』のジュリアン・ムーアが主演女優賞を獲得した。『アリスのままで』は、50歳にして若年性アルツハイマーと診断されたアリスを主人公とする物語。彼女の苦悩や葛藤や、家族との絆を描いている。主人公アリスを熱演したジュリアン・ムーアは、授賞式の檀上で「ありがとうございます!」と涙。「先日、オスカーに輝くと5年間寿命が延びると読みました。そうであればアカデミーに感謝します。夫は年下だからです」を笑いを交えて感謝の気持ちを伝えた。そして、家族やマネージャー、作品に関わった人たちにも感謝し、「本当に幸せです」と喜びを爆発させた。また、「これでアルツハイマーについてもっと知っていただければと思います。多くの人たちが孤立感を感じていますが、映画によってあり方を示すことができました。1人ではないということを伝えることができました」と熱く語り、「早く治療できるように、治癒できるように」と願った。今回、主演女優賞にノミネートされていた候補者は、ほかに、『サンドラの週末』のマリオン・コティヤール、『博士と彼女のセオリー』のフェリシティ・ジョーンズ、『ゴーン・ガール』のロザムンド・パイク、『ワイルド(原題)』のリース・ウィザースプーンの4人。なお、WOWOWでは23日21:00から同授賞式の様子を再放送する。(C)2014 BSM Studio. All Rights Reserved.
2015年02月23日第87回アカデミー賞授賞式が23日、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『博士と彼女のセオリー』のエディ・レッドメインが主演男優賞を獲得した。『博士と彼女のセオリー』は、天才理論物理学者スティーヴン・ホーキングの最初の妻、ジェーンの回顧録を基にしたラブストーリー。ALSを発症したホーキングの余命宣告を知りながら、未来へと歩き出した2人の愛の物語を描いている。主演男優賞に輝いた主人公スティーヴン・ホーキング役のエディ・レッドメインは、「ありがとうございます! 私には今、自分の気持ちを表現することができません。本当に幸運な男です」と大興奮。「このオスカー像は、世界中のALSと闘っている人たちのための像です。その中でも特に、スティーヴン・ジョナサン、ホーキング家の子供たちのためのものです。私は彼らのためにこれを管理し、毎日磨きます。彼らのため、この像のために尽くします」と感動のスピーチで会場を沸かせた。また、「フェリシティ・ジョーンズ、素晴らしいパートナーでした。強烈で寛大な監督、ジェームズ・マーシュ」などと作品に関わった人たち、そして家族に感謝の気持ちを伝えた。今回、主演男優賞にノミネートされていた候補者は、ほかに『フォックスキャッチャー』のスティーブ・カレル、『アメリカン・スナイパー』のブラッドリー・クーパー、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』のベネディクト・カンバーバッチ、『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のマイケル・キートンの4人。なお、WOWOWでは23日21:00から同授賞式の様子を再放送する。(c)UNIVERSAL PICTURES
2015年02月23日第87回米アカデミー賞授賞式が日本時間23日、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、長編アニメーション映画賞はディズニーの『ベイマックス』が受賞し、受賞が期待されていたスタジオジブリ・高畑勲監督の『かぐや姫の物語』は、惜しくも受賞を逃した。『かぐや姫の物語』は、『火垂るの墓』(1988年)や『平成狸合戦ぽんぽこ』(1994年)などで知られる高畑監督が、日本最古の物語文学『竹取物語』をベースに、製作期間8年、総製作費50億円を投じて作られたスタジオジブリのアニメーション映画。"姫の犯した罪と罰"とコピーに、筆と水彩で描いたようなタッチで濃密に描きこむことで生まれた独特の世界と空気感が見どころで、これまでのアニメにはなかった作画としても大きな話題となった。今年の長編アニメーション賞は、宮崎駿監督の『風立ちぬ』が受賞を逃した昨年に続き、2年連続でスタジオジブリ作品がノミネート。宮崎監督作以外の日本アニメのノミネートは初であり、『千と千尋の神隠し』以来となる12年ぶりの日本アニメの受賞、そしてディズニー作品への雪辱に大きな期待が寄せられていたが、結果は『アナと雪の女王』に続く2年連続でディズニー作品が受賞した。なお、短編アニメーション賞は、『ベイマックス』同時上映の短編映画『愛犬とごちそう』が受賞。同賞にノミネートされていた、堤大介氏と日系米国人のロバート・コンドウ氏が共同監督を務めた『ダム・キーパー』も受賞を逃している。(C)2013 畑事務所・GNDHDDTK
2015年02月23日第87回アカデミー賞授賞式が2月23日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』が「作品賞」に輝いた。同作は作品賞、監督賞、主演男優賞(マイケル・キートン)、助演男優賞(エドワード・ノートン)、助演女優賞(エマ・ストーン)、脚本賞、撮影賞、サウンドエディティング賞、サウンドミキシング賞と本年度最多となる9部門でノミネートされ、その内の「監督賞」「脚本賞」「撮影賞」、そして「作品賞」と全4冠に輝いた。映画は架空のアクション超大作『バードマン』の元主演スターで、現在は落ちぶれた俳優(キートン)が、ブロードウェイで再起を図ろうと奮闘する異色のヒューマンドラマ。俳優陣の見事なアンサンブルに加えて、次々と彼らに降りかかる「笑うに笑えない」皮肉なハプニングを全編ワンカットと見紛う、驚異のカメラワークで捉える野心的な演出で今年の映画賞レースをけん引し続けた。まさに「有終の美を飾る」にふさわしい結果といえるだろう。この日、ステージに立った主演のマイケル・キートンは「(この映画は)すごい体験でした!今もすごい体験で、私もこここに立つことができて感謝しています」と喜びのコメントで会場を沸かせた。(text:cinemacafe.net)■関連作品:バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 2015年4月10日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C) 2014 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.
2015年02月23日第87回アカデミー賞授賞式が2月23日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、『アリスのままで』のジュリアン・ムーアが「主演女優賞」を受賞した。過去、同賞に2回ノミネートされたムーアが、3度目の正直で初の栄冠を勝ち取った。意外とも言える初のオスカー獲得だ。ムーアは『ことの終わり』(’99)、『エデンより彼方に』(’02)で2度にわたり主演女優賞候補になった実力派女優(ちなみに助演女優賞にも2度ノミネートされている)。すでにヴェネツィア、ベルリン、カンヌという世界3大国際映画祭で女優賞に輝くという快挙も達成しており、オスカー候補に挙がるたび「今年の最有力」と注目を浴び続けてきた。そんなムーアに初のオスカー像をもたらした『アリスのままで』は、50歳で若年性アルツハイマー病を発症した主人公・アリスが、薄れゆく記憶のなかで懸命に戦う姿を描いた感動ドラマ。過酷な運命と向き合いながら、最後までありのままで生き抜こうとするアリス=ムーアの熱演は、オスカー前哨戦であるゴールデン・グローブ賞をはじめ、すでに20近い主演女優賞を獲得していた。(text:cinemacafe.net)
2015年02月23日第87回アカデミー賞授賞式が2月23日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥが「監督賞」を受賞した。本作は、かつてスーパーヒーロー映画で一世を風靡したものの、いまは仕事も家族も失った俳優がブロードウェイの舞台に再起をかけて挑戦する様を描くブラック・コメディで、主演のマイケル・キートンは主演男優賞の本命と見なされている。今年の監督賞はイニャリトゥ監督をはじめ、、リチャード・リンクレイター(『6才のボクが、大人になるまで。』)、ウェス・アンダーソン(『グランド・ブダペスト・ホテル』)、ベネット・ミラー(『フォックスキャッチャー』)、モルテン・ティルドゥム(『イミテーション・ゲームエニグマと天才数学者の秘密』)の5人がノミネート。世代的には40代~50代に集中しており、キャリアと実力を兼ね備えた中堅がハリウッドの主流になりつつあることを示している。(text:cinemacafe.net)■関連作品:バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 2015年4月10日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C) 2014 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.
2015年02月23日2月23日(日本時間)、ハリウッドのドルビー・シアターにて世界最大の映画の祭典「第87回アカデミー賞」の授賞式が開幕。続々と受賞者が発表されるなか「主演男優賞」に輝いたのは、『博士と彼女のセオリー』で“車いすの天才”スティーヴン・ホーキング博士を熱演したエディ・レッドメイン。ジェーン・ホーキング著「Travelling to Infinity: My Life with Stephen」を基に映画化した本作。希望を持ちながら難病と闘い続け、いくつもの功績を持つ天才物理学者スティーヴン・ ホーキング博士と、彼を支え続けた女性の愛を描いている。『レ・ミゼラブル』の青年マリウス役で一躍注目を集めたエディが、徐々に身体中の筋肉が衰える難病ALS(筋委縮性側索硬化症)に侵されていくホーキング博士を演じきった。アカデミー賞主演男優賞の最有力候補と言われ続け、これまでにハリウッド・フィルム・アワード「ブレイクアウト男優賞」、第72回ゴールデン・グローブ賞「主演男優賞」(ドラマ部門)、全米映画俳優組合賞「主演男優賞」を受賞してきたエディ。自身初のノミネートで念願の受賞となった。「世界中のALSで悩むみなさんのためにこの賞はあります。みなさんに捧げます」とメッセージを贈った。(text:cinemacafe.net)
2015年02月23日2月23日(日本時間)、ハリウッドのドルビー・シアターにて世界最大の映画の祭典「第87回アカデミー賞」の授賞式が開幕。続々と受賞者が発表されるなか、6度のグラミー賞受賞を誇る世界的人気歌手のレディー・ガガがパフォーマンスを行った。ガガは、これまでに全世界で2,700万枚以上のアルバムセールスし、先日行われたグラミー賞では伝説的ポップシンガー、トニー・ベネットとのデュエットソングを披露し、音楽ファンを魅了していた。レッド・カーペットでは白のドレスに真っ赤なグローブを身に着け登場し注目を集めた。インタビューでは、婚約者テイラー・キニーに向けて「ハニー、家で観てくれてる?」とメッセージを贈っていた。パフォーマンスでは、「映画の歴史を変えた名曲」とガガも語っていた『サウンド・オブ・ミュージック』の名曲の数々をメドレーで歌い上げ、その圧巻のパフォーマンスに会場は総立ち。ラストには、同作で主人公の修道女見習い・マリアを演じた本人ジュリー・アンドリュースがステージに登場。ガガと抱擁を交わした。そのほかにも、昨年、主題歌の「Let it go」と共に世界的に大ヒットを飾った『アナと雪の女王』の楽曲を手がけたクリスティン・アンダーソンとロバート・ロペスが、アカデミー賞のためにミュージカルナンバーを担当し、司会のニール・パトリック・ハリスが『イントゥ・ザ・ウッズ』でシンデレラ役を演じたアナ・ケンドリックとパフォーマンスしたり、『ドリーム・ガールズ』で「助演女優賞」を受賞したジェニファー・ハドソンなどのパフォーマンスなど、映画の祭典に相応しい一夜になった。(text:cinemacafe.net)
2015年02月23日第87回アカデミー賞授賞式が23日、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、ディズニーアニメ『ベイマックス』が長編アニメ映画賞に輝いた。『ベイマックス』は、天才科学者の少年ヒロが、事故で亡くした兄タダシの遺したベイマックスと感動の冒険を繰り広げる物語。高畑勲監督の『かぐや姫の物語』の受賞も期待されていたが、昨年の『アナと雪の女王』に続き、今年もディズニーアニメが同賞を獲得した。授賞式の檀上でドン・ホール監督は「アカデミーに感謝します。ほかの候補の方たちにもお祝い申し上げます。本当にすばらしいアニメの一年になりました」とあいさつ。そして、「ウォルト・ディズニー・スタジオのみなさま、特にジョン・ラセター…世界最高のボスです。上司です。ありがとうございます」と感謝の気持ちを伝え、「キャスト、スタッフのみなさま、才能を提供してくれて情熱を傾けくれてありがとうございました。永遠に感謝します」と続けた。なお、『ベイマックス』のほか、『ザ・ボックストロールズ(原題)』、『ヒックとドラゴン2(原題)』、『ソング・オブ・ザ・シー(原題) / Song of the Sea』、そして、スタジオジブリ作品『かぐや姫の物語』がノミネートされていた。『生中継! 第87回アカデミー賞授賞式』は現在、WOWOWプライムにて放送中。字幕版は同日21時より放送。(C)2014 Disney. All Rights Reserved.
2015年02月23日第87回アカデミー賞授賞式が23日、アメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催され、『6才のボクが、大人になるまで。』のパトリシア・アークエットが助演女優賞を受賞した。『6才のボクが、大人になるまで。』は、6歳の少年メイソンとその家族の変遷の物語を、同じ主要キャストで12年に渡り撮り続けたドラマ。パトリシア・アークエットは、少年から青年へと成長していくメイソンの母親を演じた。パトリシア・アークエットは授賞式の檀上で、アカデミー賞に関わる人やほかのノミニーをはじめ、キャスト、クルー、イーサン・ホークら映画の中の家族、リンクレイター監督、友人、両親、ボランティアの人たちに、感謝の気持ちを伝えた。そして、「途上国への支援をしている方や、子供を産んだことのある母親のみなさん、世界の市民…ほかの人たちの人道の権利のためにみんな立ち上がってきました」と続け、「賃金の平等を、女性にも平等の権利を与えるべき時が来ています。アメリカでも平等の権利を女性に与えるべきです」と訴えると、会場から大きな拍手が沸き起こった。『生中継! 第87回アカデミー賞授賞式』は現在、WOWOWプライムにて放送中。字幕版は同日21時より放送。(c)2014 boyhood inc./ifc productions i, L.L.c. aLL rights reserved.
2015年02月23日2月23日(日本時間)、ハリウッドのドルビー・シアターにて世界最大の映画の祭典「第87回アカデミー賞」の授賞式が行われた。「長編アニメーション賞」は、日本からスタジオジブリの高畑勲・監督作『かぐや姫の物語』がノミネートされていたが、受賞はならず。昨年に続き、ディズニー作品(『ベイマックス』)に軍配があがった。2013年に公開され、その匠の技で「国宝級」とまで称された本作。日本最古の物語文学「竹取物語」に隠された、ひとりの少女・かぐや姫の“罪と罰”を高畑監督が独特のタッチで描いたもの。製作に8年を費やし、総製作費は50億円が投じられた。今年のアカデミー賞の中でも、日本からのノミネート作品とあって国内では特に注目を集めていた「長編アニメーション賞」。宮崎駿の監督作『風立ちぬ』が受賞を逃した昨年に続いてのジブリ作品のノミネートとあって、今年はその“雪辱戦”とも言われていた。そして、昨年『アナと雪の女王』で受賞したディズニーが今年も受賞する結果に。アカデミー会員には“ジブリ信奉者”が多いとも言われているが、昨年のアカデミー賞受賞以来、ノリにノッているディズニーの勢いを抑えることはできなかったようだ。先日、ジブリの鈴木敏夫プロデューサーが、宮崎監督の引退以来「ジブリは今、開店休業っていうのかね、何を作っていいのか悩んじゃってる」と発言したことで先行きの不安定さをうかがわせたが、今後、再びジブリ作品が海外の賞レースを賑わせる日は来るのだろうか?<長編アニメーション賞/ノミネート&受賞結果>■『ベイマックス』※受賞■『かぐや姫の物語』■『ヒックとドラゴン2』■『THE BOXTROLLS』(原題)■『Song of the Sea 』(原題)(text:cinemacafe.net)■関連作品:ベイマックス 2014年12月20日より全国にて公開(C) 2014 Disney. All Rights Reserved.
2015年02月23日第87回アカデミー賞授賞式が2月23日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、『6才のボクが、大人になるまで。』のパトリシア・アークエットが「助演女優賞」を受賞した。初ノミネートで、初受賞を果たした。リチャード・リンクレイターが12年間という歳月をかけて、ある少年とその家族の移ろいを同じキャストで撮影し続けた野心的なヒューマンドラマ。パトリシアは二人の子どもを育てるシングルマザーを演じた。離婚や再婚相手のDVといった苦境から子どもたちを守ろうと奮闘し、愛情を注ぐ母親。それでも、子どもたちは成長とともに自分の世界を見つけ、巣立っていく…。そんな現実と向き合い、大学進学が決まった18歳の息子を前に「これで終わりだなんて。もっと何かあると思っていたのに」とこぼすシーンは多くの女性の心を震わせただけでなく、世代を問わずすべての観客に“母親の愛情”を再認識させた。今年の助演女優賞はパトリシアを筆頭に、ローラ・ダーン(『Wild』)、キーラ・ナイトレイ(『イミテーション・ゲームエニグマと天才数学者の秘密』)、エマ・ストーン(『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』)、メリル・ストリープ(『イントゥ・ザ・ウッズ』)という新旧の実力派が候補に名を連ねていたが、前哨戦である各映画賞レースで先頭を走ってきたパトリシアが順当にオスカーを手にした。姉は女優のロザンナ・アークエット。兄弟や父親も俳優という芸能一家に育った。ブレイクのきっかけは日本でも大ヒットを記録した『トゥルーロマンス』で、彼女が演じた自由奔放なヒロインは当時の若者に鮮烈なイメージを残した。その後はティム・バートン(『エド・ウッド』)、デヴィッド・リンチ(『ロスト・ハイウェイ』)、ミシェル・ゴンドリー(『ヒューマン・ネイチュア』)など個性豊かな監督とタッグを組んだ他、など。2005年よりテレビシリーズ『ミディアム 霊能者アリソン・デュボア』に主演し、エミー賞を獲得している。(text:cinemacafe.net)
2015年02月23日第87回アカデミー賞授賞式が2月23日(日本時間)、米ロサンゼルスのドルビー・シアターで行われ、『セッション』で天才ミュージシャンを生み出すことにとりつかれた鬼教師を熱演したJ・K・シモンズが「助演男優賞」を獲得した。シモンズ演じる音楽教師のフレッチャーは、名門音楽大学に入学した青年をバンドにスカウトし、罵声やワナも辞さない狂気のレッスンを強いる。すべては偉大な音楽家になるという究極のゴールのため…。完璧を求める鬼教師と青年の師弟関係に、誰も予想できないクライマックスが訪れる。全身全霊で“鬼に徹した”シモンズの演技が、イーサン・ホーク(『6才のボクが、大人になるまで。』)、マーク・ラファロ(『フォックスキャッチャー』)ら同賞候補に挙がっていたライバルをねじ伏せた。映画は弱冠28歳のデイミアン・チャゼル(監督・脚本・原案)の長編2作目で、昨年のサンダンス映画祭で「グランプリ」と「観客賞」をダブル受賞し、大きな話題を集めていた。今年のアカデミー賞では「作品賞」をはじめ、5部門にノミネート。製作費は日本円でわずか3億円で、本年度の作品賞候補のなかでは最少の額だと言われている。シモンズは、トビー・マグワイア主演の『スパイダーマン』シリーズで主人公が働く新聞社の編集長J・ジョナ・ジェイムソン役で知られるベテラン俳優。アカデミー賞の常連であるジェイソン・ライトマン監督とのタッグも多く、『サンキュー・スモーキング』、『JUNO/ジュノ』、『マイレージ、マイライフ』、『ヤング≒アダルト』(声のみ)に出演している。(text:cinemacafe.net)
2015年02月23日俳優の斎藤工が23日、第87回アカデミー賞授賞式の会場であるアメリカ・ロサンゼルスのドルビー・シアター前からレッドカーペット中継に挑戦した。今年のWOWOWレッドカーペット・ナビゲーターを務める斎藤工は、タキシード姿でレッドカーペットに君臨。「金持ちの友達の実家のリビングを歩いた感じ」と興奮しながらレッドカーペットを歩いた感想を伝え、「この場にいられることがすごく光栄」と喜びを語った。そして、次々とレッドカーペットに姿を見せる大スターの様子など、現地の熱気をレポート。「スカーレット・ヨハンソンがいます。パンチの効いた髪型です!」「その奥にはレディー・ガガがいますね」などとレポートした。また、英語でインタビューにも挑戦。ジュリアン・ムーアやベネディクト・カンバーバッチ、イーサン・ホークらに今の心境などを聞いた。『生中継! 第87回アカデミー賞授賞式』は現在、WOWOWプライムにて放送中。字幕版は同日21時より放送。
2015年02月23日毎年アカデミー賞授賞式前日に発表される、最低映画を表彰するラジー賞こと第35回ゴールデンラズベリー賞が21日(現地時間)に決定。最多7部門ノミネート作『トランスフォーマー/ロストエイジ』のマイケル・ベイ監督が最低監督賞、先月結婚したばかりのキャメロン・ディアスが最低女優賞に輝いた。先月5日にロックバンド「グッド・シャーロット」のベンジー・マッデンと挙式したキャメロンは『The Other Woman』(原題)、『Sex Tape』(原題)の主演作2本が対象。実は『ANNIE/アニー』でも助演女優賞候補になっていたが、こちらの受賞は逃した。最低作品賞は、80年代の人気TVシリーズ『愉快なシーバー家』で知られるカーク・キャメロン主演の『Kirk Cameron’s Saving Crhistmas』(原題)が受賞。カークは最低男優賞を受賞、作品はほかに最低脚本賞、最低スクリーンコンボ賞もゲット、最多4部門で受賞した。最低助演男優賞は『エクスペンダブルズ3 ワールドミッション』や『トランスフォーマー/ロストエイジ』などに出演したケルシー・グラマー、最低助演女優賞は『ミュータント・タートルズ』のミーガン・フォックス。『ミュータント・タートルズ』のプロデューサーでもあるマイケル・ベイは、2009年の『トランスフォーマー/リベンジ』に続く2度目の最低監督賞受賞となり、すっかりラジー賞に欠かせない存在となった。受賞結果は以下の通り。最低映画賞:『Kirk Cameron’s Saving Christmas』(原題)最低男優賞:カーク・キャメロン(『Kirk Cameron’s Saving Christmas』原題)最低女優賞キャメロン・ディアス(『The Other Woman』『Sex Tape』ともに原題)最低助演男優賞:ケルシー・グラマー(『エクスペンダブルズ3ワールドミッション』『トランスフォーマー/ロストエイジ』)最低助演女優賞:ミーガン・フォックス(『ミュータント・タートルズ』)最低スクリーンコンボ賞:カーク・キャメロンと彼のエゴ(『Kirk Cameron’s Saving Christmas』原題)最低前日譚、リメイク、パクリ、続編映画賞:『ANNIE/アニー』最低監督賞:マイケル・ベイ(『トランスフォーマー/ロストエイジ』)最低脚本賞:『Kirk Cameron’s Saving Christmas』(原題)ラジー名誉挽回賞:ベン・アフレック(ラジー受賞作の『ジーリ』からオスカー候補作の『アルゴ』『ゴーン・ガール』へ)(text:Yuki Tominaga)
2015年02月23日ハーイ、みなさん!アカデミー賞が迫ってきていますね!いまのところ、作品賞ではクリント・イーストウッド監督でブラッドリー・クーパー主演の『アメリカン・スナイパー』がお気に入り。この映画はここ1か月ほどの間すごく良い感じで来ているから、このままの人気を維持出来ればオスカー最大の賞を獲れるかもしれません。同作での演技でブラッドリー・クーパーが主演男優賞を受賞するのでは?といううわさも広まっています。ブラッドリーがノミネートされるのは3回目ですが、もし受賞すれば彼の初めてのオスカー受賞になりますね!最大のライバルは『博士と彼女のセオリー』でスティーブン・ホーキングを演じた才能あふれるエディ・レッドメインでしょう。個人的にはこれは今年いちばん楽しんだ映画で、少なくとも1つの賞は受賞してほしいと思っています。ほかにこのアワードシーズンを通じ大きな話題を集めていた映画といえば、『6才のボクが、大人になるまで。』。エラー・コルトレーン、パトリシア・アークエット、イーサン・ホークといった若く前途ある俳優たちが出演しました。この映画は12年もの歳月をかけて撮影されたもので、恐らく今年のノミネートされた中で最もユニークな映画です。監督のリチャード・リンクレイターは監督賞の最有力候補でしょうね。主演女優賞については、誰に聞いても『アリスのままで』で素晴らしい演技を見せたジュリアン・ムーアが勝つって言うんじゃないかしら。彼女は女優として多才なだけでなく、映画業界や同業者たちから愛されている女性でもあります。またオスカーにノミネートされたというだけでなく、アカデミー賞のバックステージのデザインにも携わり、コンサルタントとして備品や控室全体のデザインの案を出しました。「Architectural Magazine」のインタビューでは、「ハリウッド最大の夜のためにアイデアを出して組み立てていくことはとても楽しかった」と語っています。もちろん、みんなが気にしてるのは“俳優たちが何を着てくるのか?”ってことですよね。彼らがどんなスーツやドレスで来るのか、チェックするのは楽しいものになるでしょうね。特にジュリアン・ムーアとリース・ウィザースプーンはたくさんのベストドレッサーのトップリストに挙げられた2人です。ファッション・ブロガーたちは“今年が近年で1番ノミニー女優たちが美人な年だ”と口をそろえて言っています。それに同意するかはともかく、彼女たちが素敵なヘアスタイル、パワフルなデザインや色のドレスで現れるのは間違いないでしょう。誰か(パトリシア・アークエットあたり?)がユニークでクレイジーなデザインのドレスを着て、レッドカーペットにパンチを加えてくれないかしら。どちらにせよ、アカデミー賞当日まで待たなくちゃいけませんね。(text:Lisle Wilkerson)■関連作品:アメリカン・スナイパー 2015年2月21日より全国にて公開(C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC
2015年02月22日ハリウッド随一の演技派女優ながら、アカデミー賞では無冠だったジュリアン・ムーア。これまで、本年度ゴールデン・グローブ賞<ドラマ部門>、全米映画俳優組合賞、女性映画批評家協会賞、英国アカデミー賞など18冠を獲得し、自身5度目のノミネートで念願のオスカーが確実視されている主演作『アリスのままで』の日本公開が、6月27日(土)に決定。場面写真とともに、若年性アルツハイマーを発症した女性という難役に挑んだジュリアンからコメントが到着した。50歳の誕生日を迎えたアリス(ジュリアン・ムーア)は、まさに人生の充実期を迎えていた。高名な言語学者としてニューヨークのコロンビア大学で教鞭を執り、医師である夫ジョン(アレック・ボールドウィン)は変わらぬ愛情にあふれ、幸せな結婚をした長女のアナ(ケイト・ボスワース)と医学院生の長男トム(ハンター・パリッシュ)には何の不満もない。唯一の心配は、誕生日にも顔を見せない、ロスで女優を目指す次女のリディア(クリステン・スチュワート)だけ。だが、そんなアリスは、頻繁に物忘れを起こし、ジョギングの途中で道に迷うようになり、診察を受けた結果、若年性アルツハイマー病と宣告される。その日から、彼女の避けられない運命との闘いが始まった…。デヴィッド・クローネンバーグ監督の『マップ・トゥ・ザ・スターズ』でカンヌを席巻し、本作の演技で賞レースを総ナメにしているジュリアンを取り囲む家族には、『ブルージャスミン』のアレック・ボールドウィン。長女アナには『スーパーマン リターンズ』のケイト・ボスワース。また、エリート一家の “異分子”ともいえる次女リディアを演じた『トワイライト』シリーズのクリステン・スチュワートは、反発していた母親と初めて向き合い、彼女の尊厳を守ろうとする娘を好演する。原作は、ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーランキングに40週間にもわたってランクインし、世界各国で25の言語に翻訳されたリサ・ジェノヴァの「アリスのままで」。監督はリチャード・グラッツァーとウォッシュ・ウェストモアランド。自身もALS(筋委縮性側索硬化症)と闘病中のグラッツァーは、誰のせいでもない苦しみと、その中にもなお喜びを見出そうとするアリスの心境を細やかに表現し、物語にリアリティを持たせている。ジュリアンは、本作について「発症した本人の目線で主にストーリーが展開していくユニークな作品。アリス自身の経験を描くので、かなりいろいろとリサーチをしました」とその役作りを語る。「アルツハイマー協会の代表や、医者、研究者を始め、アルツハイマー病と診断されたばかりの40代や50代の女性とも話しました。ケア施設にも行きました。すべての段階の人の話を聞きたかったんです」。「劇中、娘のリディア(クリステン)がアリスに『どんな感じか教えて?』というシーンがありますが、アリスの答えのセリフは、そうした実際の患者から聞いた言葉を使っています」と語り、自身で見聞きした経験をアリスの姿に見事に昇華させていったことを明かした。最後には自分の名前すら思い出せなくなっても、瞬間、瞬間を精いっぱい生きることの尊さ、そして家族の絆を伝えてくれる深い感動の物語。本作でジュリアンが初受賞となるか、注目していて。『アリスのままで』は6月27日(土)より新宿ピカデリー、シネスイッチ銀座ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年02月21日もうすぐアカデミー賞授賞式。トレンドの発信源となるセレブたちのドレス、気になりますよね? ドレスと言えば、一番の憧れはやっぱりウェディングですが、昨シーズンは大物おしゃれセレブが次々に挙式。良いニュースで賑わせてくれました。■オリヴィア・パレルモおしゃれ注目度No.1のオリヴィアが選んだのは、キャロリーナ・ヘレラ。まるでニットのようなカシミアトップスに、チュールスカートの下にはショートパンツ。身内だけの挙式ということで、気取らないリラクシングな装いは、ガーデンウェディングやレストランウェディングなどでの新たなスタンダードになってきそうです。2015年に予定された披露パーティーではどんな衣装を選ぶのか、再び注目が集まっています。■アンジェリーナ・ジョリー一方、ブラッド・ピットとついに「結婚」という契約を交わしたアンジーは、オーソドックスなホワイトドレス。でも、その豪華な後ろ姿には6人の子どもたちの描いた色とりどりの絵が! 家族の愛が詰まっていました。■アマル・アラムディン話題の人といえば、稀代の色男と呼ばれるジョージ・クルーニーを射止めた、人権派弁護士のアマル。自立した女性らしく、オスカー・デ・ラ・レンタの気品あるホワイトドレスをチョイス。オフショルダーの広がりすぎないドレスに、黒髪をさらりと下ろして。大人の余裕に、トレンドのオフショルダーがさり気なく効いていました。また、先日行われたグラミー賞では、若手セレブのスタイルアップテクニックが目立ちました。みなさん、自分をより美しく見せる演出がとっても上手!■ダブルレングステイラー・スウィフトの鮮やかなグリーンドレスは、ウエストから床まで広がるAラインロング。フロントがセンターで開き、中には膝上20センチ超のミニスカート! テイラーの美脚が際立つ装いとなっていました。グリーン×ピンクのパンプスの色合わせもフレッシュ。■ワンショルダー身長153センチを感じさせない、バランス上手なアリアナ・グランデは、白×シルバーのワンショルダーロング。肩からバストにかけての斜めのライン、深めのスリットと視線を縦へ縦へと伸ばします。ヘアも高い位置からストンと流したポニーテール。日本人にもマネできそうなテク揃いです。■ベビードール風そして! 今回最大の話題をさらったのがリアーナ。肌の色に映えるピンクのふわっふわドレスで、かなり短めのトップス丈がとってもキュート。可愛いんだけど形はシンプルでインパクト満点。「こんなドレス、着てみた~い」と思った人も多いのでは?着てみたいドレスのイメージが湧いてきたら、なりたい雰囲気、予算、体型の悩みなどからベストな一枚を選べる『 東京ウエディングコレクション 』へ。 豊富なドレスをはじめ、海外リゾートウエディング会場やおしゃれな写真アイデア、引き出物&演出の情報も満載です。「オリヴィア・パレルモみたいに親族のみでアットホームパーティー?」「あんな風に、ガーデンの緑に囲まれた写真を撮りたい!」など、イメージをより具体的にするなら“ウエコレ”をのぞいてみてください。結婚を、さらに楽しくハッピーに準備するためのサイトです。・結婚したくなったら“ウエコレ”結婚準備・結婚式場選びなら東京ウエディングコレクションにおまかせ! 公式サイト
2015年02月20日映画配給会社「ギャガ」の2015年~2016年のラインナップ発表会が2月17日(火)に開催され、アカデミー賞候補からエンターテイメント超大作まで全27作品が発表されたが、その大半の25作品を洋画が占めた。昨年はアカデミー賞作品賞『それでも夜は明ける』を配給するなど、メジャー作品とは一線を画した洋画作品が映画ファンの支持を集めるが、今年もまもなく授賞式が行われるアカデミー賞ノミネート作品を数多く擁している。作品賞ノミネートの8作中、3作が同社配給となる。最も公開が早いのは第二次大戦中、ドイツ軍が誇る暗号機・エニグマによる暗号の解読で連合国軍の勝利に大きく寄与した英国人の天才数学者の人生を描いた『イミテーション・ゲームエニグマと天才数学者の秘密』。人気海外ドラマ「SHERLOCK/シャーロック」のベネディクト・カンバーバッチが主演男優賞にもノミネートされている。4月17日(金)公開の『セッション』は、名門音楽学校を舞台に繰り広げられるジャズドラマーと鬼教師の狂気を帯びたレッスンを描いたドラマ。作品賞に加え、J・K・シモンズが助演男優賞候補となるなど計5部門にノミネート。もう1作『SELMA』(原題)はマーティン・ルーサー・キングJr.牧師が率いたデモ行進がアメリカ世論を動かしていくさまを描いたドラマで、作品賞と主題歌賞にノミネートされている。ちなみにセルマは1965年3月7日に黒人有権者登録の妨害に抗議するために600人が立ち上がったアラバマ州の町の名前だ。オスカー関連以外では、2009年に日本でも「このミステリーがすごい!」海外編1位を獲得したミステリー小説を映画化した『CHILD 44』(原題)が夏に公開となる。リドリー・スコットが製作、トム・ハーディ、ゲイリー・オールドマンらを迎え、スターリン体制下のソビエトで起こる子供を狙った連続殺人事件の恐るべき真相を描き出す。アルゼンチンで『アナと雪の女王』を抑えて年間No.1ヒットを記録した『WILD TALES』(原題)はペドロ・アルモドバルが製作を務めており、アカデミー賞外国語映画賞ノミネートを果たした。些細なことから人生の歯車を狂わせていく人々の姿をサスペンス、コメディ、バイオレンスを交えて描き出す。先の『SELMA』同様に歴史上の実在の人物や実際に起きた事件を基にした作品も多数。『SAINT LAURENT』(原題)は“モードの帝王”イブ・サン=ローランの愛と苦悩を描いたドラマでギャスパー・ウリエルが主演を務める。喜劇王チャップリンの遺体を盗み、身代金を要求するという奇想天外な事件を基にした『THE PRICE OF FAME』(原題)は7月公開。『WOMAN IN GOLD』(原題)はナチスに奪われたクリムトの名画を巡り、オーストリア政府に裁判を挑んだ女性の実話を描く。『LIFE』(原題)は、「LIFE」誌の若手カメラマンが偶然出会ったデビュー前の若手俳優ジェームズ・ディーンに魅せられ、彼が撮ったの1枚の写真が2人の運命を大きく変えていくさまを描いており、デイン・デハーン、ロバート・パティンソンが出演。「U2」やビョークに愛された伝説のロックフォトグラファー、アントン・コービンがメガホンを握る。“スパイダーマン”トビー・マグワイアが伝説のチェスプレイヤーで、日本でも信奉者の多いボビー・フィッシャーを演じる『PAWN SACRIFICE』(原題)は2016年公開。そして、実在の人物を描いた作品の中でもホットなテーマで注目を集めるのが、米政府の不正な個人情報取得を告発したCIAの情報工学者・スノーデンを描く『SNOWDEN』(原題)。オリバー・ストーンが監督を務め、ジョセフ・ゴードン=レヴィットがタイトルロールを演じる。このほか、ハートウォーミングなアンサンブル作品として支持を集めそうなのが4世代の家族が集う恒例のクリスマスディナーで起こる騒動を描く『LET IT SNOW』(原題)。ダイアン・キートン、ジョン・グッドマン、アマンダ・セイフライド、オリヴィア・ワイルドらがクセ者の家族の面々を演じる。名優イアン・マッケランが93歳となった名探偵シャーロック・ホームズを演じる『Mr. HOLMES』も楽しみな作品。とぎれとぎれの記憶を辿りつつ、辿り着いた真相とは?ちなみに本作には真田広之も出演しており、ホームズとどのように絡むのかも楽しみなところ。従来のギャガ配給作とは経路の異なる超大作が、神話のエジプトを舞台にした『GODS OF EGYPT』(原題)でジェラルド・バトラー、ジェフリー・ラッシュらが出演している。ショーン・ペンの久々の監督作『THE LAST FACE』(原題)はシャーリーズ・セロン、ハビエル・バルデム出演の愛のドラマ。アフリカの内戦地を舞台に恋に落ちる男女の姿を描く壮大な物語。これまでもアフリカを舞台に多くのラブストーリーが世に送り出されてきたが、ショーン・ペンがどのようなドラマを紡ぎ出すのか?注目が集まる。オスカーレースを争う良作に実話を基にした作品、エンターテイメント、超大作と多彩なラインナップの全27作品。洋画苦戦のいま、奮闘が期待される。<ギャガ2015年~2016年ラインナップ一覧>『妻への家路』『イミテーション・ゲームエニグマと天才数学者の秘密』『セッション』『あの日の声を探して』『小さな世界はワンダーランド』『A MOST VIOLENT YEAR』『海街diary』<※邦画>『Child 44』『THE PRICE OFFAME』『WILD TALES』『NIGHTCRAWLER』『みんな!エスパーだよ!』<※邦画>『FATHERS ANDDAUGHTERS』『13 MINUTES』『Saint Laurent』『WOMAN IN GOLD』『プライドと偏見とゾンビ(仮題)』『LIFE』『SELMA』『LET IT SNOW』『QUEEN OF THE DESERT』『SEASONS』『PAWN SACRIFICE』『SNOWDEN』『Mr. HOLMES』『THE LAST FACE』『Gods OF EGYPT』(text:cinemacafe.net)
2015年02月18日今年も、日本時間2月23日(月)に生中継される第87回アカデミー賞授賞式。現地からレッドカーペットをリポートする予定の俳優・斎藤工は、一昨年に「主演女優賞」を獲得し、文字どおりハリウッドを代表するスターとなったジェニファー・ローレンスを引き合いに出し「新星の受賞に期待している」と語っていたが、果たして今年はどうなのか。世界のエンターテイメントの頂点、アカデミー賞を彩る今年の“新顔”たちに迫った。■4人が初ノミネートの「主演男優賞」、『バードマン』マイケル・キートンに迫るのは!?まず、最も注目を集める「主演男優賞」は、5人中4人が初ノミネート。『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』で、かつてのスーパーヒーロー俳優という“自叙伝”のような役柄に挑んだベテランのマイケル・キートン、『博士と彼女のセオリー』で“車いすの天才”スティーヴン・ホーキング博士を熱演した英国の若手エディ・レッドメイン、ナチスドイツの暗号解読に挑んだ悲運の天才役がハマった『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』のベネディクト・カンバーバッチ、そして、レスリング界に衝撃が走った実話の映画化『フォックスキャッチャー』で、まるで別人のような怪演を見せているスティーヴ・カレルだ。1人、約18kg増量の肉体改造でも話題の『アメリカン・スナイパー』ブラッドリー・クーパーは、『世界でひとつのプレイブック』(主演男優賞)、『アメリカン・ハッスル』(助演男優賞)に続いて3年連続のノミネート。だが、そのブラッドリーを始め、エディ、ベネディクト、スティーヴと、いずれも実在の人物に扮していることは今年の大きな特徴といえる。そんな中、“本命視”されているのは、これまでの映画賞をリードし、先のゴールデン・グローブ賞でもミュージカル/コメディ部門「主演男優賞」を受賞したマイケル・キートン。だが、“同業者”が投票する1月末の全米映画俳優組合賞では、ゴールデン・グローブ賞ドラマ部門を制したエディが受賞。オスカー本番では、この2人の一騎打ちとなりそうな気配が濃厚だ。33歳になったばかりのエディは、舞台ではローレンス・オリヴィエ賞とトニー賞を獲得している若き実力派で、『レ・ミゼラブル』のマリウス役で大ブレイク。王室のウィリアム王子とは名門イートン校の同級生(!)で、ケンブリッジ大卒、「バーバリー(Burberry)」のモデルを務めたこともあり、ベストドレッサーとしても名の挙がるスマートでスタイリッシュな英国男子だ。この春は、『博士と彼女のセオリー』(3月14日)と、チャニング・テイタム&ミラ・クニスの強敵となるSF大作『ジュピター』(3月28日)が相次いで公開される。『博士と彼女のセオリー』では、徐々に運動機能が衰えていくALS(筋萎縮性側索硬化症)を抱えるホーキング博士を、渾身で演じきったエディ。その演技には、誕生日がたったの2日違いという博士自身から「時々、彼の姿が自分に見えた」という最高の褒め言葉をかけられたほど。彼が、上空を行く『バードマン』を追い上げることになるのか、期待が高まる。■ジュリアン・ムーアが「主演女優賞」最有力も、ブレイク必至の英国女優が席巻一方、「主演女優賞」は、これまでの結果を踏まえると『アリスのままで』のジュリアン・ムーアが最有力。ジュリアンは主演・助演併せて5度目のノミネートを誇り、若年性アルツハイマーに冒される言語学者を熱演した今回こそ、オスカー間違いなしといわれている。また、『サンドラの週末』でリストラに遭った女性を演じたマリオン・コティヤール、『Wild』(原題)で1,700kmを単独で歩いた実在の女性を演じたリース・ウィザースプーンと、かつての受賞者2人が、どん底の人生をやり直すべく現実と闘う役柄でそろってノミネートされている。こうした錚々たる女優たちとともに初ノミネートを果しているのが、『博士と彼女のセオリー』でエディ演じるホーキング博士の最初の妻ジェーンを好演したフェリシティ・ジョーンズと、『ゴーン・ガール』で“失踪した妻”エイミー役で圧倒的な演技を見せつけたロザムンド・パイクという、2人の英国女優だ。同作で一躍脚光を浴びる存在となったフェリシティは、先日『スター・ウォーズ』のスピンオフに出演か、と報じられたばかり。11歳からTVや舞台に出演、オックスフォード大卒業後に女優業を本格化。アントン・イェルチン共演の『今日、キミに会えたら』(’11/劇場未公開)でサンダンス映画祭「審査員特別賞」を受賞して注目を集め、「ドルチェ&ガッバーナ(Dolce&Gabbana)」のコスメラインや「バーバリー」の広告モデル、映画『アメイジング・スパイダーマン2』などに抜擢されてきた。31歳とは思えないベビーフェイスは、清楚でノーブル。数々の受賞式で見せたクラシカルなドレスの着こなしやメイクはまねしたくなる人も多いだろう。『博士と彼女のセオリー』では、次第に病状が進行する博士を献身的に支え、子育て、自身の仕事と、すべてを切り盛りしていったジェーンを、ときにキュートにみずみずしく演じた。劇中にはそんな彼女の苦悩やひそやかな喜びも描かれており、早くも「女性として共感する!」といった声が寄せられている。同様に、世界中で大ヒットとなっている『ゴーン・ガール』で一気に知名度を上げたロザムンドも、オックスフォード大出身で芸術一家に育った才女。ウエスト・エンドで活躍しながら、2002年『007 ダイ・アナザー・デイ』でハル・ベリーとともにボンドガールに選ばれた。トム・クルーズ主演の『アウトロー』でも強い印象を残したが、何と言っても、デヴィッド・フィンチャー監督に抜擢された『ゴーン・ガール』での、“唯我独尊”で“ありのまま”過ぎる恐妻エイミー役は圧巻。実は、同作のプロデューサーで原作小説の映画化権を持っていたのはリース・ウィザースプーン。当初はリース自らエイミーを演じる予定だったが、「(ロザムンドの)どこか不透明な部分がエイミーにピッタリだ」というフィンチャー監督の“鶴のひと声”で、彼女が大役を得た。『ドラゴン・タトゥーの女』でルーニー・マーラを大変身させ、同じく「主演女優賞」ノミネートをもたらした鬼才のお眼鏡にかなっただけに、ジュリアンの対抗となるとしたら、彼女かも。アカデミー賞授賞式では、エイミーのかつての恋人役だったニール・パトリック・ハリスが司会を務めており、2人で何か“しでかしそうな”予感もするが…。いずれにせよ、授賞式を盛り上げてくれるに違いない彼らが、栄光を勝ち取ることはできるのか、乞うご期待!(text:cinemacafe.net)■関連作品:ゴーン・ガール 2014年12月12日より全国にて公開(C) 2014 Twentieth Century Foxアメリカン・スナイパー 2015年2月21日より全国にて公開(C) 2014 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED, WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLCバードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡) 2015年4月10日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C) 2014 TWENTIETH CENTURY FOX FILM CORPORATION. ALL RIGHTS RESERVED.
2015年02月17日脚本家組合賞(WGA)が発表された。長編映画の脚本賞に輝いたのは『グランド・ブダペスト・ホテル』。脚色賞には、『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』が選ばれた。その他の写真脚本部門には、ほかに『6才のボクが、大人になるまで。』『フォックスキャッチャー』『セッション』『ナイトクローラー(原題)』が候補に挙がっていた。脚色部門のほかの候補は、『アメリカン・スナイパー』『ゴーン・ガール』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』『ワイルド(原題)』だった。オスカー最有力候補のひとつである『バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』は、組合賞のルールにはずれるため、候補入りしていない。同じように昨年は、オスカー作品賞に輝いた『それでも夜は明ける』が、WGA資格外としてノミネートされず、『キャプテン・フィリップス』が受賞している。文:猿渡由紀
2015年02月16日