2007年に起きたタリバンによる韓国人拉致事件から着想を得て制作されたサスペンスドラマが、韓国で初登場No.1の大ヒットを記録。今回オススメするのは、韓国を代表する豪華キャストの初共演が実現したことでも話題の注目作です。『極限境界線救出までの18日間』【映画、ときどき私】 vol. 607アフガニスタンの砂漠で、旅をしていた韓国人23名がタリバンに拉致される。彼らの要求は国内に駐屯する韓国軍の撤退と、刑務所に収監されたタリバン戦士23名の釈放だった。告げられた期限は24時間。そこで韓国政府は、直ちに外交官のチョン・ジェホを派遣する。その後、国家情報院も動き出し、工作員のパク・デシクがアフガンのフィクサーに交渉するが、あと一歩で決裂してしまう。「韓国政府の代表」を自負するチョンとアウトローなパクは、対立しながらも手を組むことになる。タイムリミットが迫るなか、2人が命をかけた最後の交渉とは?厳格な外交官チョン・ジェホを演じるのは、『哭声/コクソン』や『工作 黒金星と呼ばれた男』で知られる韓国の名優ファン・ジョンミン。そして、人命を救うためには手段を選ばない工作員パク・デシクには、ドラマ『愛の不時着』で世界中にブームを巻き起こした人気俳優ヒョンビンがキャスティングされ、豪華な俳優陣が顔を揃えています。そこで、こちらの方に見どころなどについて、お話をうかがってきました。イム・スルレ監督『私たちの生涯最高の瞬間』や『リトル・フォレスト 春夏秋冬』などで数々の映画賞を受賞し、韓国の映画界を牽引する女性監督の一人とされているイム監督。今回は、トップスターたちの素顔や現場での舞台裏、そして日本の女性たちに伝えたい思いなどについて語っていただきました。―主演のファン・ジョンミンさんとは、2001年『ワイキキ・ブラザース』以来のタッグとなりましたが、年齢とキャリアを重ねたいまのファン・ジョンミンさんの魅力はどんなところだと感じましたか?監督正直に言うと、彼はイケメンタイプの俳優ではないですが、情が深くて素朴で親しみやすいので、人間的な魅力に溢れている方だと思っています。それに、情熱を持って演技に打ち込んでいるので、俳優としての素晴らしさも改めて感じました。―いっぽうのヒョンビンさんは、いままでのイメージとは違う雰囲気が非常に印象的でした。本作では、どのような役作りをされていましたか?監督今回演じてもらった役どころは、過去に人質を助けることができずにその罪悪感に苛まれている人物。そういった寂しさを抱えながらも、砂漠のなかで自由に生きているという設定だったので、ルックスから演技にいたるまで、ヒョンビンさんとはたくさん話し合いを重ねて作り上げました。劇中では、ひげを生やしてもらっていますが、あそこまでひげをたくさん伸ばしている彼をこれまで見たことがなかったので、最初は周りの人たちもみんなびっくりしていたほど。でも、だんだんと「砂漠に合う男らしさがいいな」と感じるようになりました。過去のロマンチックコメディでは見せたことがないような姿がこの作品ではご覧いただけると思います。ヒョンビンさんには驚かされることが多かった―とてもワイルドで、かっこよかったです。現場でのヒョンビンさんはどんな方なのか、素顔がわかるようなエピソードがあったら教えてください。監督ヒョンビンさんと映画を撮ったのは初めてでしたが、別の作品のキャスティングで打ち合わせをしたことがあったので、実は彼のことは以前から知っていました。とても親切で、礼儀正しくて、相手に気遣いができる方なんですが、一緒に仕事をしてみると驚かされることが多かったように思います。―具体的にはどのようなことがあったのでしょうか。監督あるとき、「こういう状況なら怒ってもいいんじゃない?」と思うことがヒョンビンさんに起きました。それでもまったく怒らないので、私はこんな質問をしてみたんです。「あなたはどうしてそんなに怒らずに、自分を制することができるんですか?」と。すると、「相手の立場になって考えてみて『そうかもしれないな』と思うと、怒りを感じなくなるんですよ」と教えてくれました。それを聞いたときに、本当に頭がよくて、スマートで、性格も外見もすべてが完璧な方なんだなと。仕事においても、自分の人生においても、知恵があるので、そういう姿には驚かされることばかりでした。コロナ禍に海外で撮影するのは多くの苦労が伴った―ヒョンビンさんが多くの人に愛されるのも納得です。また、今回はコロナ禍真っ只中に、ヨルダンという普段とは違う環境で撮影をされていたので、かなり大変だったのではないかなと。日本のタイトルのように、“極限境界線”を越えそうになった瞬間もありましたか?監督撮影は2020年の3月から開始したので、ちょうど大変な時期と重なりましたし、そういう状況のなか海外で撮影するのはたくさんの苦労が伴いました。実際、撮影が止まってしまったこともありましたから…。でも、とにかく撮らなければいけないと焦っていたところ、ヒョンビンさんのおかげでかなり助けられたこともありました。なぜかというと、ヨルダンで撮影許可を出してくれたのは王族の方々でしたが、そのなかでも王妃とされる方がなんとヒョンビンさんのファンだったんです(笑)。そういったこともあって、普段なら誰も立ち入れない場所にまで入ることができ、しかも撮影まで許可していただきました。仕事をするうえで心がけていることは2つ―そんな背景があったとは、驚きですね。監督あとは、夏に砂漠で撮影をしたので、暑さにもかなり苦労しました。また、映画のなかではアフガニスタンという設定でしたが、ヨルダンで撮影を行っていたので、ヨルダンの俳優たちにアフガニスタンの言葉を覚えてもらうというのも、難しかったところです。今回は、韓国のスタッフ100人とヨルダンのスタッフ100人が一緒に仕事をしていたので、そういう大変さもありましたが、撮影中に誰もコロナにかからなかったのは本当によかったなと思っています。そんなふうに、さまざまな逆境を乗り越えて作られたのが本作です。―それらのおかげで迫力のある作品に仕上がったのだと改めて感じました。現在の韓国の映画界では、イム監督を筆頭に女性監督の活躍が非常に目覚ましいですが、仕事をするうえで大事にされていることがあれば、お聞かせください。監督私が大切にしていることは、大きく2つ。まずは、映画に出演してくれる俳優と一緒に仕事をしてくれるスタッフの間に調和を保てるように、バランスよく接するということです。特に、俳優のなかにはトップスターもいれば、小さな役を演じるエキストラのような方もいるので、そこで差別をしないように心がけています。あと、映画の場合はどうしても興行的な成績や結果を求めがちですが、その過程も同じくらい大事に考えています。撮影中に誰かが傷ついたり、何かの被害に遭ったりすることがないように、つねに気配りすることは欠かせません。そのためにも、撮影しやすい雰囲気作りが重要だと思っています。自分が好きなことをする時間をきちんと持ってほしい―素晴らしい意識ですね。ちなみに、映画作りにおいて日本から影響を受けたり、好きな作品があったりしますか?監督私が映画を勉強していた時期は1980年代の半ばですが、当時の韓国では日本映画の輸入が禁止されていたので、最初は日本映画を観ることができませんでした。そのあと、パリで映画を学ぶことにしたのですが、そこで日本映画を知って大好きに。修士の学位を取った際、大学院での研究対象を溝口健二監督に選んだほどです。ほかにも、黒澤明監督や小津安二郎監督、成瀬巳喜男監督の作品をたくさん観ました。最近でも、濱口竜介監督や是枝裕和監督など、好きな日本の映画監督は多いです。90年代には、日本に3か月滞在したこともありますが、みなさんに親切にしていただきましたし、日本の文化にもたくさん触れたので、いろんな影響を受けていると感じています。―それでは最後に、ananweb読者にメッセージをお願いします。監督現在、日本と韓国は似たような状況にあるかもしれないですが、現代社会において仕事をすることは何かと大変なこともあると思います。でも、仕事をしないといけない方のほうが多い状況なので、そういう女性たちに伝えたいのは、「自分の好きなことをする時間をきちんと持ってほしい」ということです。仕事以外に家庭など、いくつものことをつねに抱えていると思いますが、どちらかだけに偏ることなく、うまくバランスを取っていただきたいなと。そうやって調和を保ったうえで、みなさんには幸せに過ごしていただけたらと思っています。最後まで“極限境界線”に追い込まれる!二転三転するスリリングな展開と命がけの緊迫した駆け引きに、片時も目が離せなくなる本作。アクションや男たちの友情に胸が熱くなるだけでなく、リアルな映像の迫力にも一気に引き込まれてしまう見どころ満載の必見作です。取材、文・志村昌美緊張感に包まれた予告編はこちら!作品情報『極限境界線救出までの18日間』10月20日(金)TOHOシネマズ 日比谷 他 全国ロードショー配給:ギャガ️(C) 2023 PLUS M ENTERTAINMENT, WATERMELON PICTURES ALL RIGHTS RESERVED.
2023年10月18日静岡雙葉中学校・高等学校(所在地:静岡県静岡市)は、本校の有志生徒による「FUTABA中高生PEACEプロジェクト」が、ミャンマー・ウクライナ・アフガニスタンの3カ国の人々の暮らしに焦点を当てた写真展と特別講演等の企画を2023年2月4日(土)~17日(金)に開催することをお知らせいたします。チラシには普通の暮らしが壊れた今への思いを込めた本校の生徒有志は、ウクライナでの出来事をきっかけに、現代世界の平和のあり方を見つめ直すことを目的にFUTABA中高生PEACEプロジェクトを立ち上げて活動しております。自分達にできる平和貢献を模索し、在日ウクライナ人やミャンマー人、アフガニスタン前大使などをお招きしてお話を伺う企画を実施して参りました。本プロジェクトをさらに発展させることを目的に2022年10月から11月に行ったクラウドファンディングの支援を活用し、ミャンマー・ウクライナ・アフガニスタンの3カ国の人々の暮らしに焦点を当てた写真展と特別講演等を企画、準備しております。ミャンマークーデターから2年、ウクライナ侵攻から1年が経つ2023年2月に現地の方々を想うという趣旨の企画です。開催資金はクラウドファンディングで調達■ミャンマー・ウクライナ・アフガニスタン 大切な故郷の暮らしと風景 写真展あなたの心に浮かぶ大切な故郷の景色はどんなものでしょうか。誰にもあるはずのその懐かしい情景をすっかり変えられてしまった人々がいます。暮らしの景色は変わっても人のこころは変えられません。ミャンマー、ウクライナ、アフガニスタン、人々の明るい表情や美しい風景、傷ついた街並みから、それぞれの今を生きる人々を想う写真展です。入り口は平和な時代、奥へ進むと戦争の傷跡がウクライナの写真は現地の芸術家たちが撮影【開催概要】写真展日時:2023年2月4日(土)~17日(金) ※日曜祝日は休展特別企画 :2月10日(金)17:00~19:00 写真の向こう側と繋がろう・写真家 川口敏彦氏を囲む座談会・ミャンマーでクーデターを経験した国際基督教大学高等学校2年 生野中優那さんの体験談・在日ミャンマー人による郷土料理の提供会場:静岡雙葉中学校・高等学校 講堂エントランスホール対象:平和を願うすべての皆様主催:FUTABA中高生PEACEプロジェクト生徒有志後援:静岡雙葉高等学校 公民科<静岡雙葉中学校・高等学校 関連URL>公式サイト 公式Facebook 公式Instagram ヤンゴンかるたInstagram 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2023年02月09日アフガニスタン映画機構(Afghan Film)初の女性会長を務める新鋭監督サハラ・カリミの長編デビュー作にして、ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門に出品された『明日になれば~アフガニスタン、女たちの決断~』から特報映像が解禁。アンジェリーナ・ジョリー、鶴田真由、サヘル・ローズのコメントも到着した。タリバン政権下になり、3月23日の女子中等教育再開は当日になって再び禁止され、女性のみで飛行機に乗ることも禁じられたいま、世界が注目するアフガニスタンを舞台にした女性たちのドラマ。特報では、義父母の面倒を見ながら家事に追われる孤独な妊婦。7年間浮気し続けた夫と離婚を決意するも、妊娠が発覚した高学歴のニュースキャスター。妊娠の発覚と同時に姿を消した恋人がいながら、いとこのプロポーズを受け入れた18歳の少女。年齢、生活環境、社会的背景が異なる3人のアフガニスタン女性が初めて直面する、それぞれの人生の試練が映し出される。アンジェリーナ・ジョリーらがコメント「困難に立ち向った偉業」<アンジェリーナ・ジョリーコメント>繊細に作られた感動的な映画で、現代のアフガニスタンの若い女性たちの生活を記録しています。この映画は、結婚、愛、友情、家族、母性を通したアフガン女性の優しさ、美しさ、精神を描いています。アフガニスタンで製作された映画はすべて、困難に立ち向った偉業です。Variety紙(アメリカ/2019)より<鶴田真由コメント>誰にも悟られないように、我慢強く、静かに、力いっぱい押す。そんな目には見えない女性たちの強い意志が映像を通して伝わってくる。<サヘル・ローズコメント>アフガニスタンという国を、女性ならではの視点で観ることで、違った表情が生まれる。繊細な彼女たちの目に注目してほしい。目に宿る言葉、感情が切なく突き刺さる。アフガニスタン国内で撮影できた奇跡、今はもう、こういう作品を撮ることは出来ないだろう。葛藤と母性に溢れた奇跡の一作です。遠くに感じてしまう彼女達が隣人となる瞬間を、アナタの心に刻んでほしい。なお、昨年8月タリバンがカブールを制圧した際、本作のサハラ・カリミ監督がウクライナのゼレンスキー大統領の助けにより、ウクライナに難民として受け入れてもらいキーウ(キエフ)に避難したという関係から、非売品クリアファイルの特典付き全国共通前売券(税込1,500円)の売上を含め、本作の上映での収益の一部は人道支援、復興支援のためにウクライナ大使館に寄付される。『明日になれば~アフガニスタン、女たちの決断~』は5月6日(金)よりアップリンク吉祥寺、5月21日(土)より名古屋シネマテーク、5月27日(金)よりシネ・リーブル梅田及びアップリンク京都ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:明日になれば ~アフガニスタン、女たちの決断~ 2022年5月6日よりアップリンク吉祥寺ほか全国にて公開©2019NooriPictures
2022年04月03日ヴェネチア国際映画祭に正式出品されたアフガニスタン映画機構(Afghan Film)初の女性会長、サハラ・カリミ監督作品『明日になれば~アフガニスタン、女たちの決断~』が、2022年5月6日(金)よりアップリンク吉祥寺ほか全国にて順次公開することが決定しました。またあわせてポスタービジュアル&監督コメントも解禁されました。キービジュアル■『明日になれば~アフガニスタン、女たちの決断~』について2021年8月、イスラム原理主義組織タリバンによって制圧されたアフガニスタン。カブール掌握後初の記者会見で、タリバンの報道担当幹部は女性の権利は「シャリア(イスラム法)の枠組みの中」で尊重されると発表したが、その真意はまだ明かされない。世界が懸念する中、本作ではカブールで生きる、リアルな彼女たちの生活が映される…。義父母の面倒を見ながら家事に追われる孤独な妊婦。7年間浮気し続けた夫と離婚を決意するも、妊娠が発覚した高学歴のニュースキャスター。妊娠したと同時に姿を消した恋人がいながら、いとこのプロポーズを受け入れた18歳の少女―年齢、生活環境、社会的背景が異なる3人のアフガニスタン女性が初めて直面する人生の試練をそれぞれ描いたオムニバス・ドラマ。本作はアフガニスタン映画機構(Afghan Film)初の女性会長を務める新鋭、サハラ・カリミの長編監督デビュー作にして、第76回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門出品となった。タリバン政権下になり、彼女たちにどんな影響があるのか、さらなる試練を考えずにはいられない…。アフガニスタン・タリバン政権が女性権利の向上に取り組む“女性問題省”を廃止した今、世界が注目する、アフガニスタンを舞台にした女性たちのドラマ。■公開日決定・ポスタービジュアル&監督コメント解禁このたび、5月6日(金)からの全国順次公開が決定にあわせ、ポスタービジュアルが解禁となりました。また本作の監督・共同脚本のサハラ・カリミよりコメントが届きました。<監督・共同脚本 サハラ・カリミ コメント>伝統に縛られた社会での生活を変えようとしている同胞の女性たちについて語ることは、アフガニスタン出身の女性映画製作者としての私の使命です。アフガニスタンの多くの町や村を回り、ハヴァ、マリアム、アイーシャのような女性たちの実話を見つけました。ハヴァはアフガニスタンの主婦、マリアムは知的で学のある女性、アイーシャは中産階級のティーンエイジャーです。彼女たちは家父長制社会に屈服しないように努めています。彼女たちの選択は、あらかじめ決められた人生への抵抗です。私が目指したのは、何年も声を出すことができずにいたけれども、運命を変える覚悟ができた女性たちの人生について語ることです。<監督・共同脚本 サハラ・カリミ プロフィール>1985年生まれ。イランのアフガニスタン難民二世。15歳の頃、2本のイラン映画に出演。これをきっかけにスロバキアで映画を学び始め、映画監督として博士号を取得。その後30本以上の短編映画やドキュメンタリー映画を制作し、国際映画祭で多数の受賞実績を持つ。10年間、短編映画やドキュメンタリーを制作した後、カブールに戻る。制作したドキュメンタリー映画 2本が国際的成功を収め、ARTE FranceとBBCで放送。本作は、カリミ監督の長編処女作であり、アフガニスタンの女優を起用し全編カブールで撮影。【『明日になれば~アフガニスタン、女たちの決断~』概要】●あらすじアフガニスタンの首都カブール。妊婦のハヴァは認知症を患う義母の世話をしながら、家事に追われる日々を送っている。身重の彼女を気遣うことなく、用事を言いつける義父と、連日のごとく友人を自宅に招き入れる夫。そんな彼女の唯一の喜びは、お腹の中にいる子どもと話すことだけだった。一方、ニュースキャスターのミリアムは結婚していた7年もの間、浮気三昧だった夫と離婚しようとしていたが、妊娠していることが発覚する。復縁を懇願する夫ファリードにうんざりしながらも、仕舞い込んでいたウエディングドレスを手にするミリアム。そして、結納の日を迎えたアイーシャには家族に言えない秘密があった。問題を解決するため、友人のマルジェに協力を仰ぐアイーシャだったが、そのためには多額のお金が必要だった。彼女たちが時同じくして向かった場所とは……。●クレジット・キャストハヴァ :アレズー・アリアプーアマリアム :フェレシュタ・アフシャーアイーシャ:ハシバ・エブラヒミ・スタッフ監督 :サハラ・カリミ脚本 :サハラ・カリミ、サミ・ハシブ・ナビザダ撮影監督 :ベッフルーズ・バドロージュ録音 :アスカール・アーブグーン録音監修 :モハマッド・レザー・デルパク編集 :マスタネー・モハジェル音楽 :サバ・ネドイ、アリ・タヴァコリプロデューサー:カタユーン・シャハビ、サハラ・カリミ原題:Hava, Maryam, Ayesha配給:NEGA2019年/アフガニスタン・イラン・フランス/カラー/16:9/83分/ペルシャ語、ダリ語公式サイト: Twitter : Facebook : 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2022年03月20日意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「アフガニスタンとタリバン」です。タリバンの圧政を恐れ、逃げる国民。世界の監視が必要。8月16日、武装勢力タリバンがアフガニスタンのほぼ全域を制圧しました。タリバンは1996年に政権を樹立。しかし2001年、アメリカ同時多発テロの首謀者・ビンラディンを匿っているとして米軍などがアフガンを空爆、政権を崩壊させました。その後、約20年間、タリバンは駐留米軍や政府軍と戦闘状態にありましたが、前トランプ政権時に米軍が撤退することで合意。引き継いだバイデン大統領が5月から撤退を本格化させるとタリバンは次々に全土を掌握、首都を包囲されたガニ大統領は国外に逃れ、8月末の米軍の完全撤退前に政権が崩壊しました。元タリバンの兵士で、現在は現地で平和構築活動をしている方を3年前に取材したことがあります。そのときに、「シリア内戦やISの台頭など、世界の注目がアフガニスタンから外れていった。その空白(時期)が生まれると暴力が起きる」とおっしゃっていました。今回の制圧も急に進んだのではなく、ガニ政権は腐敗しており、タリバンの活動は近年活発化していたのです。旧タリバン政権は女性の教育や就労を認めず、男性家族が同伴しない外出を禁止。人権侵害だけでなく、反政府勢力となってからは無差別テロをたびたび起こすなど残虐性が増していると指摘する海外メディアもあります。復権による圧政を恐れた国民は、国外に逃れようと空港に押し寄せ、離陸する飛行機にしがみつき振り落とされて亡くなる悲劇も起こりました。そんななか、中国やロシアはいち早くタリバン新政権を支持すると表明しました。中国にとっては一帯一路構想の重要な地域なので、タリバンと良好な関係を築いておきたいのです。一昨年、アフガニスタンの緑化運動を進めていた中村哲医師が、武装勢力に殺害されました。現地には日本の人道支援に対して、強いリスペクトを持つ人が大勢います。こういうときこそ、アメリカかタリバンかではなく、市民の側に立ち、生活が安定するように関わり続けることが重要なのではないかと思います。いま現地では、激しい攻撃を受けながらも、女性たちが権利を求めて抗議活動を行っています。動向を注視しなければなりません。堀 潤ジャーナリスト。市民ニュースサイト「8bitNews」代表。「GARDEN」CEO。Z世代と語る、報道・情報番組『堀潤モーニングFLAG』(TOKYO MX平日7:00~)が放送中。※『anan』2021年9月29日号より。写真・中島慶子イラスト・五月女ケイ子文・黒瀬朋子(by anan編集部)
2021年09月24日《アフガニスタン駐日大使 バシール・モハバット氏よりお招きを受けて、アフガニスタン大使公邸にてランチ会が開催されました》1月18日、こうインスタグラムとブログにつづったのはデヴィ夫人(80)。開催日は記されていないが、彼女を含めた9名とのショットやブュッフェ形式の料理を公開した。ラテン歌手による歌唱も堪能した様子で、《明るく楽しい、素敵なランチ・タイムを過ごしました》と締めくくっている。また今回だけでなく、年明け以降は新年会や食事会など楽しんでいるようだ。この様子に、《素敵です》や《有意義なひと時を過ごされたようで何よりです》といったコメントが寄せられている。そのいっぽう、デヴィ夫人を心配する声も上がっている。《緊急事態宣言中ですが、大丈夫ですか?》《コロナには気をつけて!!》《デヴィ夫人も高齢者なんだし、緊急事態宣言出てる中でランチ会って、どうなのかな。不要不急なの?》デヴィ夫人といえば、昨年大みそかに都内の高級ホテルで約90人が参加したカウントダウンパーティーを主催。様々なメディアでも取り上げられ、波紋を呼んでいた。著名人では、田村淳(47)がYouTubeで「ちょっとおかしくないですか?」と指摘。「コロナをどういう風に認識しているのかがとても疑問」や「とても同じニュースを共有している人とは思えない」とし、高齢であるデヴィ夫人の様子を慮った。1月10日放送の『サンデー・ジャポン』(TBS系)では、「私はこういう時期だからこそ、勇気を持って開催した」と説明したデヴィ夫人。そして、「私たちのような人間がお金を使って回さないと、日本の経済が本当に破綻してしまう」などと主張。感染防止対策については、消毒や検温、ソーシャルディスタンスも万全。食事以外はマスクを着用していたという。だが杉村太蔵(41)が「かえってパーティーをやることによって感染拡大がいつまでも止まらなくて……」と述べると、「お言葉ですけれど」とピシャリ。「私のパーティーは10日前です。誰も感染していません!」などと反論。そしてパーティーの参加者は、「皆さん自意識が高い、緊張感を持っている、自覚しています。そして『感染しない、感染させない』が合い言葉になっています」と強調した。会食をするにあたり、経済の促進や万全な感染防止対策を主張するデヴィ夫人。だが依然として、一般市民の感覚とはかけ離れているようだ。「昨年末から年明けにかけて、京都府や北海道でパーティーによるクラスターが発生しています。『自分は大丈夫』と思っていても、ウィルスは目に見えないので“100%安全”とは言い切ることはできません。また現時点において、消毒や検温、距離をとるといったことは基本中の基本となっています。西村大臣もランチの自粛を呼びかけましたが、“ランチ自体がNG”というわけではないでしょう。マスクを着けずに飲食の場で会話をすれば、飛沫による感染リスクが高まるのです。経済を回すことと感染予防対策の両方を保つため、飲食店の間では“黙食”や“短食”が注目され始めています。そういった取り組みは、今後も広がっていくでしょう」(全国紙記者)
2021年01月19日1979年のソ連による軍事介入とその後の内戦、タリバンの支配などで長く混乱状態だったアフガニスタン。その中で奇跡的に守られた秘宝231件、流出文化財15件が揃うのが、特別展「黄金のアフガニスタン―守りぬかれたシルクロードの秘宝。―」。紀元前、メソポタミア文明とインダス文明の中継地として「文明の十字路」と呼ばれ、シルクロードの拠点にもなったアフガニスタン北部には、古代遺跡が点在する。発掘された貴重な文化財はアフガニスタン国立博物館に収められていたのだが、1989年、内戦の激化によって博物館は閉鎖。そのとき博物館員たちが命がけで運び出し、大統領府にある中央銀行の地下金庫に隠しておいた一部の収蔵品が、現在公開されているものだ。金や宝石、象牙などをふんだんに使った豪華な装飾品や彫像からは、古代王朝の繁栄が想像できる。と同時に、これらが紛争で失われていたかもしれないと想像すると、あまりに悲しい。すでに10か国を巡回してきた本展には、アフガニスタンの文化復興と、国立博物館再生への願いも込められている。◇「ドラゴン人物文ペンダント」1世紀、金・トルコ石・ラピスラズリ・ガーネット・カーネリアン・真珠アフガニスタン国立博物館蔵(C)NMA/Thierry Ollivier◇東京国立博物館 表慶館東京都台東区上野公園13‐9開催中~6月19日(日)9:30~17:00(土・日・祝日は~18:00、金曜は~20:00、入館は閉館の30分前まで)月曜休館一般1400円ほかTEL:03・5777・8600(ハローダイヤル)・こちらもCHECK!「アフガニスタン特別企画展バーミヤン大仏天井壁画~流出文化財とともに~」東京藝術大学大学美術館では、アフガニスタンからの流出文化財87件ほか、タリバンによって破壊されたバーミヤン東大仏の天井壁画を復元し公開中(6月19日まで、入場無料)。※『anan』2016年5月18日号より。文・黒澤 彩
2016年05月17日戦火の中、奇跡的に守りぬかれた貴重な文化財246件が集められた、特別展「黄金のアフガニスタン-守りぬかれたシルクロードの秘宝-」が東京国立博物館表慶館にて2016年4月12日より開幕。4月11日には開会式と内覧会が行われ、本展のスペシャルナビゲーターを務める俳優の鈴木亮平が特別ゲストとして登場し、見どころや本展への思いを語った。「黄金のアフガニスタン」チケット情報「想像以上に黄金製品の数が多いことに驚きました。金は色褪せないのがすごいですよね。歴史好きな方だけではなく、おしゃれが好き、きれいなものが好きという人にも是非この展覧会にいらして欲しいと思います。」とコメント。古くから『文明の十字路』として栄え、発展してきたアフガニスタンだが、ソ連の軍事介入やそれに続く内戦によって数多くの文化財が失われた。しかし、勇敢な博物館職員達により、貴重な文化財の一部は、14年もの間、様々な圧力にも屈することなく守り続けられてきた。本展に出品される文化財から、輝かしい発展の歴史と、その歴史を命がけで守り抜いた人々の思いを肌で感じてほしい。先立って行われた九州展では7万人の来場者を記録。世界でも10カ国を巡回、170万人以上を魅了してきた。東京展は6月19日(日)まで開催。
2016年04月14日東京都・上野の東京国立博物館は、古代のアフガニスタンで栄えた文化を、4つの遺跡から出土した名宝によって紹介する特別展「黄金のアフガニスタン-守りぬかれたシルクロードの秘宝-」を開催する。会期は4月12日~6月19日(月曜休館、ただし5月2日は開館)。開館時間は9:30~17:00(土・日・祝日および5月2日は18:00まで、金曜日は20:00まで)。観覧料は一般1,400円、大学生1,000円、高校生600円、中学生以下無料。同展は、紀元前2100年頃から紀元後2世紀頃までに古代のアフガニスタンで栄えた文化が、4つの遺跡から出土した名宝246件によって紹介されるもの。なかでもアフガニスタン北部のティリヤ・テペから出土した煌びやかな黄金製品の数々は日本初公開となっている。これらの名宝は、首都カブールにあるアフガニスタン国立博物館に所蔵されていたが、1979年のソ連による軍事介入とそれに続く内戦などにより、博物館は甚大な被害を受け、その所蔵品の多くは永遠に失われてしまったと考えられてきた。しかし、勇気ある博物館員の手により、とりわけ貴重な文化財は秘密裏に運び出されていたのである。そして内戦終結後の2004年4月、秘宝を大切に保管していた金庫の扉が再び開かれ、貴重な文化遺産が無事であることが確認された。同博物館の入り口には、再開を期して、「自らの文化が生き続ける限り、その国は生きながらえる」というメッセージが掲げられているという。同展は、これらの秘宝の再発見を機に、アフガニスタンの文化遺産の復興を支援するために企画された国際巡回展となる。2006年のフランスのギメ国立東洋美術館での開催以来、アメリカのナショナル・ギャラリーやメトロポリタン美術館、イギリスの大英博物館など、世界10カ国を巡回し、すでに170万人以上が来場しているという。日本での展覧会では、この奇跡的に守られた古代アフガニスタンの至宝231件に加え、日本で「文化財難民」として保護されてきた流出文化財15件が合わせて紹介される。なお、この15件を含むアフガニスタンからの流出文化財102件は、同展終了後、アフガニスタンに返還される。同展の開催に際し、同展の担当学芸員は次のようにコメントを寄せている。「戦禍の中、勇敢な博物館員によって命がけで守られた古代アフガニスタンの秘宝たち。彼らが救ったのは人類の宝だった。この素晴らしい秘宝を、その裏に潜む男たちの物語とともに是非ご覧ください。」
2016年02月12日アフガニスタンの古代遺跡から発掘された名宝の数々を展示する特別展「黄金のアフガニスタン~守りぬかれたシルクロードの秘宝~」が、2016年4月12日(火)より東京国立博物館表慶館で開催される。11月10日、駐日アフガニスタン大使館で記者発表会が行われた。会見には、本展でスペシャルナビゲーターを務める俳優・鈴木亮平が出席。「早く実物を目にしたいというワクワク感でいっぱいです」と期待を寄せた。特別展「黄金のアフガニスタン」チケット情報2006年、フランスのギメ国立東洋美術館での開催以来、アメリカのメトロポリタン美術館やイギリスの大英博物館など、世界10か国を巡回し170万人以上を魅了してきた「シルクロードの秘宝」がついに日本へ上陸する。本展では、古くから「文明の十字路」と呼ばれ、多様な文化が華開いた古代アフガニスタンの、4つの遺跡から出土した名宝231件を紹介する。かつて首都カブールにあるアフガニスタン国立博物館に所蔵されていたが、1979年のソ連侵攻や相次ぐ内戦などによる襲撃の危機に迫られた貴重な文化財は、勇気ある館員たちが自らの命も顧みず、大統領府にある中央銀行の地下金庫へ運び出すことで保護された。名宝の輝きに隠された衝撃のストーリーも本展の見所だ。さらに、日本で「文化財難民」として保護されてきた流出文化財15件も特別出品され、本展覧会終了後、本国へと返還される。数多の困難をくぐり抜け、奇跡的に今日に伝わるシルクロードの秘宝を堪能できる、特別展「黄金のアフガニスタン~守りぬかれたシルクロードの秘宝~」は、東京国立博物館表慶館にて、2016年4月12日(火)から6月19日(日)まで開催。チケットの一般発売は12月12日(土)午前10時より。チケットぴあでは最速先行販売を実施中。お得な早割ペア前売券、グッズ付き前売券が購入できる。
2015年11月13日