TBSで、4月9日に『キングオブコントの会2022』(19:00~21:54)を3時間スペシャルで放送することが23日、発表された。TBSを代表するお笑い番組『キングオブコント』とゆかりのある芸人たちが、当番組のために書き下ろした新作コントを披露する番組。昨年に続き2回目の放送となる今回は、松本人志を中心に、審査員を務めたさまぁ~ず、バナナマン、さらには東京03(2009年優勝)・ロバート(2011年優勝)・バイきんぐ(2012年優勝)・かもめんたる(2013年優勝)・シソンヌ(2014年優勝)・コロコロチキチキペッパーズ(2015年優勝)・ライス(2016年優勝)・かまいたち(2017年優勝)・ハナコ(2018年優勝)・どぶろっく(2019年優勝)・ジャルジャル(2020年優勝)・空気階段(2021年優勝)と歴代『キングオブコント』チャンピオンばかりの総勢12組が大集結。それぞれの年のチャンピオンが作・演出・キャスティングを務めてコントを作り上げた。さらに、今年も松本人志が書き下ろした渾身の新作コントを披露。ここでしか見ることができないオール新作コントを3時間にわたってたっぷり届ける。また、今回の『キングオブコントの会』の放送を記念して、昨年放送した『キングオブコントの会』に加え、これまでの『キングオブコント』を民放公式テレビポータル「TVer」、「TBS FREE」にて期間限定で一挙配信。全て無料で視聴できる。(C)TBS
2022年03月23日●演劇サークルで出会い“月1マクドで会う仲”に『キングオブコント2021』で準優勝し、一気にその名を世に知らしめたお笑いコンビ・男性ブランコ(浦井のりひろ、平井まさあき)。2人は大学時代に演劇サークルで出会い、そろってNSC(吉本総合芸能学院)に入学し、2011年に正式にコンビを結成。結成11年目で実力を証明し、出演ライブにも多くのファンが駆け付ける人気コンビに。2人にインタビューし、出会いから、『キングオブコント』準優勝までにあった挫折、準優勝後の変化、そして今後について話を聞いた。○■大学時代の貴重な友達「好みがめっちゃ似ていて」――お二人の出会いは大学の演劇サークル。当時から惹かれ合う部分がありましたか?浦井:大学は違いましたが演劇サークルを共同でやっていて、趣味や好きなものが似ていて話が合うなという感じでした。僕は大学生活に失敗したというか自分の大学の友達がほぼできなくて、演劇サークルの中でも最初は唯一ぐらいの友達でした。――友達ができなかったというのは人見知りが原因ですか?浦井:人見知りも原因ですし、演劇サークルに入って最初の公演で僕が主役にいきなり選ばれて毎日稽古に。学部の友達を作るという大事な期間をまるまる演劇サークルで過ごしてしまったので、公演が終わった頃にはある程度グループできていてどこにも入れない状態でした。平井:2時間半ぐらいの公演でしたが、(浦井は)出ずっぱりで。ずっと稽古していて、単位が4……。浦井:前期とれた単位が4。これ落としたら留年確定というのも軒並み落として。1年の前期で留年がほぼ決まりました(笑)――1年の前期で(笑)。でも主役にいきなり大抜てきされたのはすごいですね。平井:そうです、1年生で。役柄も、奥さんや子供たちに逃げられた哀愁漂うお父さん役(笑)浦井:18歳のときに50歳くらいのお父さんの役をして。――役に合うということで抜擢されたのでしょうか?平井:それもあると思いますけど、演技もうまいので。――平井さんは、浦井さんに対して当時どんな印象を抱いていましたか?平井:本当に何でもできた。ツッコミももちろんできましたし。文化祭では一緒にコントをやりました。――お二人ともラーメンズさんが好きだという共通点も。平井:そうなんです。演劇サークルの先輩に教えてもらって。面白いし、興味深いし、ハッとさせられるし、こんな感情を揺り動かされるお笑いがあるのかと。ずっと関西にいたので、どストレートなお笑いしか知らなくて。――ラーメンズさんの話でも盛り上がったんですね。平井:好みがめっちゃ似ていて、『水曜どうでしょう』も当時2人ともハマっていて。あと、立川志の輔さんの落語を見に行って、「落語すごい!」と思って2人とも好きになって、浦井は今、落語を1人でやったりしていますからね。それきっかけでしょ!?浦井:それきっかけです(笑)落語にハマったのはそれがきっかけです。――憧れのラーメンズさんの影響を受けているなと感じていることはありますか?平井:同じことをしても勝てないですし、ラーメンズさんらしいことを真似しても絶対に追いつけないので。ただ、ライブでちゃんと経済として成立させていて、全国ツアーやグッズ販売とか、そういうやり方は存分に真似たいなと思います。浦井:ライブ見た時の『手厚いですね、充実してますね』という、見た後の満足度は見習いたいところです。○■NSC入学の話もした思い出のマクドナルド――大学卒業前にマクドナルドで会ったときに、平井さんが「NSC行こうと思っている」と話したら、浦井さんも「俺も行く」とおっしゃったというエピソードは本当ですか?2人:ほんまです。――平井さんが行くと聞いてノリで返したのではなく、浦井さんもすでに行こうと考えていたのでしょうか。浦井:はい。僕も行こうと思っていました。平井:大学が違って、しかも(浦井が)同志社大学のアカペラサークルに入って、ほぼ同志社に行って活動をしていたので、しっかり会う時間はあまりなかったんです。でもなぜか月1マクド行く仲で。近況報告するために月1回、滋賀の、忘れもしない、ベルロードのマクドに(笑)。就活の時期に、僕は内定1個あったんですけど「NSC行くわ」って話したら、「俺もNSCの願書を見ていた」って。それだったら一緒に組んで入ろうかって。(浦井は)留年していたので、「1年待つで」って言ったんですけど、「俺、もう無理や」って(笑)浦井:卒業するのに2年以上かかると思って、もう無理だと(笑)――コンビ名の由来も教えてください。浦井:いきなりネタ見せの授業があったので、コンビ組んでいるってなったら、ちゃんと作ってみようって。平井:僕が住んでいたところの近くの公園でブランコに乗りながら。それやったらコンビ名も考えようって。浦井:「ん」が1個入っているコンビはだいたい売れているとか法則を気にしつつ、漢字とカタカナっていいよなって。平井:最初、「片栗コンクリート」って適当なこと言って、「あ、違うか、反省!」って言ったんです。で、反省と、ブランコに乗りながら考えていたから、「反省ブランコ」。ゴロいいじゃんって思ったんですけど、ネガティブすぎて笑いづらい可能性があると思い、反省に近い語感のものを探して、僕ら男性だから「男性ブランコ」。あ、いいやん! ってなりました。●KOC優勝を目標にシフトチェンジ○■NSC時代に行き詰まり…漫才からコントに変更――最初の授業ですでに男性ブランコとしてネタを披露されていたんですね。当時のネタから変わらずに大切にしていること、もしくは変わってきたことを教えてください。浦井:NSCの前半はずっと漫才をしていたんです。ボケとツッコミをしっかりみたいなオーソドックスな漫才を。――コント中心に切り替えたきっかけは?浦井:2010年のM-1にNSC生で出て1回戦で落ちて、再エントリーしてもう1回落ちて、もう漫才はダメだって(笑)。NSCの授業も漫才ずっとしていて、後半に講師の先生お気に入りの人だけ集めた選抜クラスが作られるんです。面白い人は何人もの先生の選抜に入っていましたが、僕ら誰の先生の選抜も入れず、そこで最初の行き詰まりを感じて。大学のときにコントをやっていたから、1回コントに戻ろうという感覚でコントをやり出しました。――そもそも最初に漫才をやったのは憧れとかですか?平井:ほんまはコントをやろうと思っていたんですけど、大阪でNSCだからまずは漫才だろうと思ったんです。漫才ももちろん大好きなので。――コントに切り替えてから、やっぱりコントが好きだなって感じましたか?平井:なりましたね。浦井:コントのほうがウケていましたし。――2010年は『キングオブコント』にも出場されていますが、そっちで手応えは?浦井:そっちも手応えはなかったです(笑)――でもM-1よりは?平井:そうですね。○■単独ライブで感じた絶望キングオブコント優勝を目標に――コントをメインにしてから、どのように進化させてきているのでしょうか。平井:スタンスとしては去年変わりました。それまでは、テレビに出て売れなかったとしてもライブでしっかり経済活動として成り立たせたいと。ラーメンズさんが劇場でグッズを販売するとか戦略を立ててやることで経済活動に持っていくことを成し遂げられたので、それに憧れていました。テレビでうまく立ち回る自信はなかったですが、たくさんネタを作ってライブをすることは努力すればできることだと思ったので。でも、一昨年から各月で単独ライブをやりましたが、ご時世柄もあったと思いますがお客さんが一切増えなくて絶望して。僕の力でネタだけでお客さんを引きつけることできないんだ、経済的に成り立たせるライブツアーをするクオリティのものは作れないんだと思って大挫折しました。――そこからやり方を変えたと?平井:はい。去年の単独ライブで絶望して、ここはもう『キングオブコント』でなんとか知ってもらえるくらいのネタを作ろうという風に変えました。1個のネタをすごくブラッシュアップして、めちゃくちゃ笑えるネタにしようと。――1個のネタをブラッシュアップするやり方は、大会以降も続けていますか?平井:続けています。今の目標も『キングオブコント』優勝なので、優勝に向けてのネタ作りをしています。――『キングオブコント』準優勝で一気に名前が知れ渡りましたが、反響はすごいですか?浦井:やっぱり賞レースってすごいんだなと。全然違いますね。平井:すごいなと思いました。単独ライブを頻繁になるというのも話題になるのかなと思っていましたが、(賞レースは)知ってくれる人の数が断然違いました。――仕事量も増え、テレビへの出演も増えましたが、どれくらい変わりましたか?平井:それまでテレビはほぼゼロで、ネタ番組もゼロでしたから。浦井:そこの嫌さがずっとありました。ネタでやりたいのに、こんなネタ番組あって1個も呼ばれない。相当オーディション行きましたが全然通らなくて。平井:やっていることは変わらないんですけど。今思えば、出しやすいということなのかなって。「キングオブコントファイナリスト」って紹介できるということなんだと思います。――『キングオブコント』を意識してネタを磨き上げたという進化も。平井:そうですね。ただ、優勝するにはもっとやらないといけないなというのも思いました。――お休みはありますか?平井:『キングオブコント』以降、完全1日休みはないかもしれないです。それまでは休みだらけでした。――大変化ですね。2人:大変化です!●解散は一度も考えず! 今後の目標を語る○■吉本芸人の励ましに感謝「周りみんないい男です!」――先ほど「大挫折」「絶望」という言葉も出ましたが、解散危機はありましたか?平井:解散を考えたことは僕は1回もないですね。「辞めよう」もない。もう続けるしかない。そこは腹くくっています。浦井:僕も辞めようというのは一番遠いところに置いていました。――いつかわかってもらえるという自信があったのでしょうか。平井:折れそうになるときはもちろんあって、その都度周りの人が「このまま続けて」「面白いから」と言ってくれて。久々のテレビの収録があったときに、なんかの事情で「収録ここまでです」って僕らの前で終わって何も披露できなくて。こんなことあるんか……これがテレビかと。落ち込んだときに、その収録に参加していた先輩のアイロンヘッド・辻井(亮平)さんがツイッターで「男性ブランコっていうおもろいヤツがおるから、絶対見といてください」ってつぶやいてくれたときは涙が出るくらいうれしかったです。よし、頑張ろうって。――落ち込んでいるだろうと思ってつぶやいてくれたということでしょうか。平井:そうだと思います。その日の夜に。それはずっと今後も覚えてますね。めちゃくちゃいい男です。周りみんないい男です! 同期も。「絶対大丈夫やから」って。――吉本芸人さんってそういう絆が素敵ですよね。平井:ほんまに。「思ったことあったら教えて」ってネタについて言い合ったりするんですけど、これ言ったらおもろなるからやめとこうというのがマジでない。ライバルではありますが、全力で俺だったらこう思うけどなって言い合っています。――男性ブランコのお二人の関係も素敵だなと感じますが、仕事の仲間になって変わってしまったということは?平井:月1マクド行く仲っていうこの感じがずっと。これがちょうどいいのかもしれないです。月1回、「こんなん見たで」「あれ見た?」みたいな。今でも会話の内容は、好きなものの話ばかり。当時と距離感は変わっていないです。――月1マクドみたいな友達としての時間がこれからも毎月あるといいですね。平井:そうですね、まずはマクドナルドさんに行こうか(笑)。当時の友達感は今もあるかもしれないですね。○■キングオブコント優勝に向けてマシンガン戦法でネタ作り――『キングオブコント』優勝が目標とのことですが、昨年は準優勝。優勝するためには何が必要だなと感じましたか?平井:何が足りてなかったかっていうのはわからなくて。ただ、浦井から又聞きで聞いたのが、ガクテンソクの奥田(修二)さんが、『THE MANZAI』でファイナリスト常連になっていたときに、「無名のときは周りと競う。でもファイナリストというのが乗っかると過去の自分と戦わなあかんから難しい」と話していたと聞いて、確かにそうだなと。きっと去年と比べられる。去年より劣っていたら点数が低くなると思います。浦井:去年の印象を超えてなかったら、普通の減点より大きい。平井:去年の2ネタを絶対超えるネタを作らないといけないという気持ちですが、どうやったらできるのかわからないので、マシンガン戦法でたくさん作って、その中にいいのがあればと。これいけるんじゃないかなというネタをブラッシュアップしていく作業をして、その中でこれだというのが出てきたら。浦井:金の卵がポンって。それを見逃さないように。――将来的にはどういう風になりたいと考えていますか?平井:近い目標として、今年『キングオブコント』で優勝し、来年全国ツアーでどの都市に行ってもちゃんとチケットが完売するというのを目標にしています。そのほかでやりたいことは、水族館や博物館、動物園など、館系・園系でコントができたら。水槽の前でコントやるのか、博物館だったら剥製の前でコントやるとか、面白そうだなと。お笑いを普段見ていない方も見てくれるのかなと思うのでやりたいです。――M-1も、2年前は出場されていませんが、挑戦を続けられています。漫才への思いも教えてください。平井:漫才は人を好きになってもらえる余地があるんじゃないかなと。コントは、男性ブランコのコントを好きになる人が集まってくれる。漫才は、浦井・平井を好きになってくれる人が来てくれる。層が違う気がして、両方やったらお客さんがたくさん来てくれるのではないかという思いで、漫才も男性ブランコの表現として必要なものだと去年思いました。僕は両立するなんて無理だと思っていたんですけど、浦井が「『M-1』出ようか」って。確かに人柄を好きになってもらえたらめちゃくちゃありがたいので、漫才もやっていきたいです。――コントと漫才で心境は全然違いますか?浦井:コントと漫才で心持ちは全然違います。コントはきっちり流れが決まっていて空手の型みたいな。アドリブはあまりない。漫才は、組手のような感じで全く違うなと。ただ、お互いが作用するなと感じていて、漫才の時のフリー感、アドリブ感がコントの中でも出しやすくなっています。平井:コントはセリフをきっちり決めて、漫才は台本がないのでその場でやっている感じで作っていて、それがコントにもいい作用になっているというか、コントも肩の力を抜けるように。きっちりやらないといけないという緊張が10割方占めていましたが、漫才をやることによってコントでも自分の言葉で言えるようになったら楽しくなってきました。●互いをリスペクトネタ合わせも揉めず○■平井は「優しさがある」浦井は「読解力・適応力がすごい」――相方が平井さん、浦井さんでよかったなと感じていることも教えてください。平井:僕たちはネタ合わせで大揉めすることがなくて、やってみて、あ~この感じで、というのが多い。(浦井は)めちゃくちゃ読解力、汲み取る力があって、それを演技としてアウトプットする力がめちゃくちゃすごいのだと思います。浦井:それは平井の優しさですよ。「僕が書いたネタをなんでこんな感じにしかできないんだ」って、ネタを書いている人が強く言うコンビもあると思いますけど、それが全くない。優しさがあるなと思います。平井:俺が書いているんだぞっていうのは言ったことないですね(笑)。でも、ほんまに瞬発力、適応力はすごい。僕はあわあわしちゃいますが、動じないのですごいなと思います。――平井さんが変わった役をやることが多いですが、実は浦井さんの役も変わっているという、そういうネタの印象が強いです。ネタはどういう風に生み出しているのでしょうか?平井:面白純度100%で行くのであれば、2人がかりでいかないと勝負できないなと。僕だけ変なキャラクターをやったとしても勝てないと思ったので、パッと見まともそうだけど実は変という(笑)。そのほうが爆発力があると思いますし、僕らができる一番面白いネタってそういうネタなのかなと思っています。――平井さんのヤバさを掘り下げるライブ「YABA for all All for YABA~平井のヤバさが春を呼ぶ~」も開催されていますが、浦井さんも実はヤバいと言われていますよね(笑)平井:ライブにもなっちゃっていますけど、僕はやばくないです(笑)浦井:僕は、まともそうで変っていうのは地に近いです。人に言われて気づいたんですけど。だからネタでも見やすいのかなとは思います(笑)――3月20日に東京・ヨシモト∞ホール、3月24日に大阪・ナレッジシアターにて、単独ライブ「男性ブランコのコントライブ『変身ウミウシ』」が開催されます。浦井:初めて東阪2都市で単独をやらせていただきます。どちらも配信もありますので、ぜひ見ていただけたらと思います。平井:よろしくお願いします!■男性ブランコ浦井のりひろ(1987年12月3日生まれ、京都府出身)、平井まさあき(1987年8月1日生まれ、兵庫県出身)によるお笑いコンビ。2011年結成。大学時代に演劇サークルで出会い、2010年、大学卒業後に2人そろってNSCに入学。『キングオブコント2021』で、ザ・マミィと同率で準優勝し、一気に注目を集める。
2022年03月19日●『NHK上方漫才コンテスト』優勝は「大阪賞レースの集大成」2020年の『第9回 ytv 漫才新人賞決定戦』に続いて、昨年『第51回NHK上方漫才コンテスト』で優勝を果たしたお笑いコンビ・ビスケットブラザーズ(きん、原田泰雅)。関西で二冠を達成し、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いの2人が、自分たちの笑いや今後の活動について語ってくれた。――『NHK上方漫才コンテスト』優勝おめでとうございます。優勝したときの心境を教えてください。きん:ありがとうございます。優勝してから、関西の番組に呼んでいただく機会が増えました。めちゃくちゃ上の先輩方も「おめでとう」と言ってくださって、51回開催されるこの大会のすごさを感じています。原田泰雅:マネージャーが「優勝すると思いますよ」とずっと言ってくれていた。情熱的なマネージャーなので「優勝したらさぞ泣くんだろうな」と思っていたけど、泣きもせず、淡々としたリアクションだったんです。ホンマに優勝すると確信していたんだなと知れてよかったです。――優勝した勝因は?原田:このコンテスト、“漫才コンテスト”って謳ってるんですけどコントもできる大会なんですよ。きん:僕らは6組目で、5組目まではずっと漫才が続いていた。(原田が)突然真っ茶色の衣装で出てきたんで「何これ!?」とお客さんの意識を吹っ飛ばせました。原田:マヂカルラブリーさんがM-1で優勝したとき「漫才なのか、コントなのか」という論争起きたじゃないですか。お客さんは「あっ、漫才はこんなことになってるんだ」と勘違いされるようなインパクトを残せたのでは。審査員の方々も「えっ、何!?」とビックリして笑ってくださった。それが勝因ですかね。――優勝後、どのような変化がありましたか?きん:NHKの『ニュースほっと関西』に出演したりしました。そんな情報番組に悪いことする以外で出られるとは思っていなかったです(笑)原田:次は悪いことして出たいっすね(笑)。これまで「テレビでビスケットブラザーズ見れるか!」というニュアンスだったのが、人によっては、ここ最近は「テレビつけたら毎回いる」となっている可能性があるくらい呼んでいただいています。本当に歴史ある賞なんだなと実感しています。――『NHK上方漫才コンテスト』を通じて知名度が上がったことは間違いないと思いますが、この優勝はお二方にとってどのようなものになりましたか?原田:大阪は芸歴10年目以下の賞レースが多いです。僕らは11年目に突入したので、大阪の賞レースの集大成になりました。今後東京の賞レースに出るにあたって、ステップアップになったかなと思っています。きん:この2年、10年目ギリギリで『ytv漫才新人賞』と『NHK上方漫才コンテスト』の二冠を獲得できて、その「二冠」というワードがキャッチーだなと思います。ラッキーですね。――2011年にコンビ結成した当時に思い描いていた10年後と、現実の今と比べていかがですか?原田:当時は悪い方向で有名になるんじゃないかというイメージはありました(笑)。あと、お笑いの世界に入った18の頃は「売れないわけがない」「おれらはカリスマになるんだ!」と尖っていました。今はカリスマどころか太って、顔も声も「お願いします、どうか笑ってください……!」みたいなスタイルに。中学生の自分たちが今の僕らを見たらめっちゃ笑ってくれると思います。ただ、(中学生の自分は)「これが自分か……」「最悪やん」と笑いながら悲しむやろなと (笑)。カッコよく笑かすつもりだった18の頃と今を比べると、逆の状況です。きん:僕も似たような感じです。組んだときは「10年後全国進出してるかな」「賞レース優勝してるかな」とか思っていたけど、走り出した方向は真逆。真逆のルートを突っ走って一周して、目標を達成している気がします。一応、肩書きだけ達成しましたね(笑)。ホンマはカッコよく人気出て、サラッと優勝、別の賞レースでも優勝……みたいなのが理想でした。原田:優勝して前髪をファサッとかき上げたり、ジャケット羽織ったりして。「全身タイツ着るのちゃうやん」みたいに言っちゃうカッコいい感じ。中学生の自分たちが今の自分たちを見たら、経歴だけ見てほしい(笑)きん:そうそう。「キングオブコント2019決勝進出」「2021年NHK上方漫才コンテスト優勝」とか経歴だけ渡したら「自分、スターやん!」と思うはず。原田:実際ネタを見たら「うわっ! 泥臭っ! こいつら何やってんの……!?」と思うはず。文字、文字! 過去の自分には文字だけでやり取りしたいですね、マジで(笑)。絶対に「痩せててカッコいい」と思ってくれるはず。ベタに女優やモデルと付き合ってるとか思い描いてくれるはず!●コンビで互いを絶賛「才能ある」「めっちゃおもろい」――世間から見ると、ビスケットブラザーズさんは近年メキメキ力をつけて、賞レースで優勝をさらっている印象があると思います。何か大きな転換期があったのでしょうか?原田:2018年頃、相方と揉めたり話し合ったりしたとき、良くも悪くも「自分でやろう」と思い直した瞬間がありました。「自分が強くなればいいんだ」と。相方に任せるのは最終段階でいいというメンタリティーになりました。ただ「解散しよう」という考えではないです。自分でやる努力に相方も含めないといけない。昔はもっとしっかり相方にツッコんでもらうものをやっていたけど「きんも面白いしな……」とずっと思っていて、「きんの面白さをどう引き出そうか」と考えられるようになり、「コンビになってきた」という心境の変化がありましたね。僕らは凸凹じゃなくて凹凹(ぼこぼこ)コンビ。コンビとしてのバランスが取れてきた感じはあります。きん:2017年に『キングオブコント』準決勝に行ったとき「こんだけウケたらここまで行くんや」と体感しました。そこから1年は、キングオブコント決勝目指して進んだはずが、先に『ABCお笑いグランプリ』の決勝へ先に行かせていただきました。ここでやったネタが、次の年のキングオブコント準決勝で披露するネタ2本のうちの1本になっている。当時は苦しかったけど、全部うまいこと行ったと思います。――本人を目の前に恥ずかしいかもしれませんが、お互いの魅力とは?原田:プロフェッショナル感のない人間のなかで一番面白いかもしれないです。一番才能あるんじゃないかと思います。きんは、一番いい形のままテレビに出られたら無敵になる気がします。――どういう点に才能を感じますか?原田:11年やればフォームが崩れたり、ちょっとずつ変化すると思うんです。でもきんは、初めて会った11年前から面白さがぜんぜん変わっていない。その面白さがただ人に伝わっているだけ。体型の変化とは別に、ぶっとい芯があります。きんは18の頃からお笑いをめっちゃ見ていたので、理想にがんじがらめになりそうなんですけど、そこがわりと柔軟。「この人間には一生勝てへん」と思うヒーローみたいな存在になってくれたらいいな、というデカい存在感を感じます。――きんさんにとって原田さんの魅力は?きん:シンプルに、めっちゃおもろいです。――最大級の褒め言葉ですね!原田:いや……ありがたい機会をもらいました。こんなこと言ってもらえないですから、普段は(笑)きん:ハハハ! 例えば漫画でも映画でもいいんですけど、「この俳優さんのこの表情すごいな」とかそれぞれ秘伝のツボがあると思うんです。彼はそういうツボを突くのがうまい。全員共通のツボを突いたときにはむっちゃエグいことになる気がします。ネタ合わせのときに笑い止まらなくなったりするんですよね。原田:たぶん、きんのツボにもお客さんのツボにも、他の芸人のツボにもなる最強のツボってあると思うんです。しかも“僕らだけが突ける最強のツボ”を見つけられたら、キングオブコントとか、賞レース全部優勝できる気がします。●キングオブコントは「ジジイになっても何が何でも獲りたい」――先ほど「東京の賞レースに」というお話が出ました。目標は?原田:キングオブコントが一番欲しいですね! 僕がお笑いやろうと思ったのは16、17くらいで、そのとき始まった大会なんです。「コントすげぇ! ワクワクする! コントする人たちヒーローや! これを穫るぞ」と決め込んでお笑い界に入ってきました。キングオブコントは、獲りたいじゃなくて獲ります! 歯がボロボロになってジジイになって、ハゲで笑いとってもいいです。お客さんの目の前で歯落としてもいいです。ムチャクチャな形になっても、何が何でも獲りたいです。きん:目の前で歯落ちるのイヤ過ぎるな……(笑)。でもたしかに優勝したいですね。――今後は、東京進出を考えているのでしょうか?原田:そこは正直まだ分からないです。――検討中ということでしょうか?原田:そうですね。東京は「キレイで美味しいもの」が多い一方、大阪は「臭くて美味い」が多い。大阪ならではのメシは大阪にしかないんだろうな、という感じがあってどちらにも魅力を感じます。「仕事で呼ばれる頻度が多すぎてしゃーない」という状況になったら東京へ移り住むかもしれません。きん:そうですね。原田:ただ大阪も、子どもの頃から見ていた番組のセットに興奮するんですよ。「うわっ! これ知ってる……! 」と。●「一番意味わからんけど、一番笑けたという形を磨けたら」――1月14日に東京・ルミネtheよしもとで、1月22日には大阪・よしもと漫才劇場で単独ライブを開催されますが、どんなライブにしたいでしょうか? (大阪公演はオンラインでも配信)原田:うちらのライブって、芸人さんはいつも笑ってくださるんですけど、お客さんからしたら当たり外れが多いんです。「何これ?」というネタも少なからずある。一番意味わからんけど、一番笑けたという形を磨けたらうれしいです。最終的に、お客さんをトランス状態にしたいですね。きん:もちろん、満足してもらえるように常に頑張ります。ビスケットブラザーズの笑いは、決まった笑いポイントとかないです。「この表情、この歩き方面白い」って自分でツボを見つけて勝手に笑ってもらって大丈夫な作りになっています。ネタ7本やるうち4本は「めっちゃ面白い」と暗示かけたら面白くなるネタです。その4本のうち1本は「笑いすぎてしんどい」みたいなネタを目指したいです。100点中180点みたいな。「笑いすぎてムチャクチャにされた!」という感覚になってほしいです。――そんなネタ見たら人生変わりそうですね。きん:そうですね(笑)原田:採点したらずっと0点だけど「笑ってしまうから100点にしよ!」みたいなネタがいいですね。減点方式だったら即終了ですけど(笑)きん:そうそう! 減点方式で見ないでほしいですね。――それは大切な鑑賞ポイントですね(笑)。最後の質問になりますが、お二人が影響を受けたり尊敬している芸人さんはいますか?きん:めっちゃいますけど……トニーフランク(笑)原田:ハハハ! 影響受けた芸人がトニーフランク(笑)きん:トニーフランク、千人の前に出されてもギター1本で笑いとると思います。すごいですよ~(笑)■ビスケットブラザーズきん、原田泰雅によるお笑いコンビ。ともにNSC大阪校33期生で、2011年4月1日に結成。2020年にYTV『第9回ytv漫才新人賞決定戦』優勝、2021年に第51回『NHK上方漫才コンテスト』優勝を果たした。TBS『キングオブコント』は2019年に決勝に進出している。
2022年01月13日『キングオブコント2021』優勝を経て、テレビにラジオにと大活躍の空気階段。仕送りの返済にパパキャラ転身と、緩やかに変化する王者のその後とは?――『キングオブコント』優勝から2か月半経ちましたが、生活の変化はありますか?鈴木もぐら:まずは借金返済ですよね。600万あったのを賞金で400万ほど返しましたけど、今パチンコや競馬で勝っても本当の勝ちではないんですよ。借金ゼロで勝って、やっと“浮いてる”状態になれる。最後に浮いたのって二十歳くらいなんで、久々にあの気分を味わいたい。水川かたまり:僕は親からの仕送りを返し始めました。仕送りをもらい続けて、優勝して返す道筋もあるんだよって、新たなスタンダードを後輩に示したいです。――返済する王者、素敵です。もぐらさんはパパキャラにキャラ変する話も浮上してますね。もぐら:そうですね。実際に子供も2人いますから。それに、パパキャラ1本分でクズキャラ5本分くらいのギャラになるんですよ。理想は江口洋介さん。かたまり:特に反対はないです。なれるもんならどうぞっていう。――クズキャラで仕事が回っている部分はないんですか?もぐら:うーん、でもクズキャラがもてはやされだしたのってここ1~2年だと思うんですよ。本来は引かれる存在なんです。打ち合わせで盛り上がっても、客席に出たらシーン。でもコロナ禍で収録が無観客になって、クズキャラを面白がるスタッフさんだけで番組を回したから、視聴者も面白がり方を掴んだだけで。それに、私のはあくまで“キャラ”ですから。――でもギャンブルは……。もぐら:いやいや、真人間の方もパチンコはしますでしょ?何も悪いことじゃないんですよ。本当のクズは岡野(陽一)さんと(ザ・マミィの)酒井くんです。――(笑)。冠番組『空気観察』も馴染んできましたね。もぐら:いや~、好きなことがやれて楽しいです。いつか朝の時間帯も狙っていきたいですね。かたまり:『渡辺篤史の建もの探訪』の前後くらい。僕たちの番組、寝ぼけて見るくらいがちょうどいい気がするんです。もぐら:夜のテレビはテンポを上げないといけないでしょう。「今なんかボケた?」くらい、まったりと見てほしいです。――そういえばかたまりさんはラジオ発の「サイコゥ!サイコゥ!サイコゥ!」で流行語大賞を目指しているんですよね。かたまり:はい。ただ、トークを遮ってしまうという致命的な欠陥が見つかって、道が閉ざされてます。なんとか工夫をして浸透させていきたいです。もぐら:ダンディ坂野さんの「ゲッツ!」は流れを壊さないですからね。動きもあるし。かたまり:マイナーチェンジも必要かも。提供バックで叫んで浸透させる方法も検討したい。――ちなみに今号は温活特集ですが、お二人は健康のために何かされてますか?かたまり:僕は結構してます。高校の頃からストレッチしないと寝付けなくて、足の裏から全身ぐりぐり、15分くらいやってます。温活ならサウナ。都内のスーパー銭湯を回るのが好きなんですけど、最近は時間がなくて。家に帰って寝るだけです。もぐら:寝るだけじゃないだろ、お前!彼女との時間とか!かたまり:……いや、なんで今そんなこと言うの。――確かに(笑)。もぐらさんは温活はされてますか?もぐら:う~ん、豚汁ですかねえ。温まりますし、汗もすごい。『松屋』と『かつや』、この2大豚汁は揺るぎません!かたまり:健康気にしてるの?もぐら:もちろん。「喫煙者がタバコをやめたら健康に悪い」って聞いたから吸い続けてる。かたまり:そんな話が聞きたいんじゃないよ。くうきかいだん2012年、NSC同期の鈴木もぐらと水川かたまりにより結成。『空気階段の踊り場』(TBSラジオ)、『空気階段の空気観察』(テレビ朝日系)などに出演中。もぐらさん(1枚目写真左)・ドレスシューズ¥137,500(ジェイエムウエストン/ジェイエムウエストン 青山店 TEL:03・6805・1691)その他はスタイリスト私物かたまりさん(1枚目写真右)・シャツ¥50,600ベスト¥88,000(共にシュガーヒル/4K TEL:03・5464・9321)ドレスシューズ¥159,500(ジェイエムウエストン/ジェイエムウエストン 青山店)ヴィンテージタイ¥3,850(ヨツメストア)ヴィンテージリング¥22,000(ダミットトーキョー)その他はスタイリスト私物※『anan』2021年12月22日号より。写真・西川元基(mild)スタイリスト・石川 淳ヘア&メイク・筑波成美取材、文・飯田ネオ(by anan編集部)
2021年12月19日『キングオブコント2021』王者でお笑いコンビの空気階段が、初となる全国ツアーで単独ライブ「fart」を開催する。空気階段は、13日放送のTBSラジオ『空気階段の踊り場』(毎週月曜24:00~25:00)内で、ツアータイトルと詳細を発表。同ライブのタイトル「fart」は日本語で“愚か者”“おなら”を意味し、「キングオブコントを獲って初の単独ライブなので、肩の力が抜けるようなタイトルにしたかった」という意図で決定したことを明かした。また、今回は2人が“結成当初からの夢”だったという全国ツアーを初開催。2022年2月8日の東京・こくみん共済coopホール/スペース・ゼロ公演を皮切りに、大阪、福岡、北海道を巡り、3月31日に東京・有楽町よみうりホールで千秋楽公演を行う。さらに千秋楽の夜公演は、生配信も実施する予定。チケットは、空気階段オフィシャルファンクラブ「空気階段の屋上」で抽選先行受付が19日(23:59)まで、FANYでは抽選受付を22日(11:00)~26日(23:59)の期間で行う。一般発売は2022年1月8日(10:00)から、FANY、チケットぴあ、スペース・ゼロチケットデスクで開始する。コメントは以下の通り。■鈴木もぐら日程的に、2月12日(土)昼に追加公演が入りそうなかんじに見えますが、追加公演はありません。私の体力的な問題で、2日連続2公演はNGとさせて頂きました。その代わり、全公演全力でやらせて頂きます。常日頃応援してくれるお客さま、関係各位の皆さま、ありがとうございます。ぶっ!!■水川かたまり単独ライブは、空気階段の“芯”の部分です。必ず面白いものをお見せします。空気階段と全国を周ってたくさん屁をここう!
2021年12月14日コントの日本一を決める大会『キングオブコント2021』で優勝し、全国にその名をとどろかせた、鈴木もぐらさんと水川かたまりさんの2人からなるお笑いコンビ『空気階段』。優勝前から数々のバラエティ番組やCMにも出演していた2人ですが、『キングオブコント2021』での活躍により、一層知名度が増しました。そんな中、雑誌『an・an』のメイク企画で撮影された水川さんのイケメンショットが披露され、さらに注目を集めています…!空気階段・水川かたまりのイケメンショットに「吉沢亮?」の声メガネとマッシュルームヘアが印象的な水川さんですが、メイク企画では大きくスタイルチェンジ。髪型を変え、メイクを施した水川さんの姿がこちらです! この投稿をInstagramで見る anan_Beauty+(@anan_beautyplus)がシェアした投稿 また、別の投稿では普段の水川さんの写真も掲載されており、比べてみるとそのイメチェンぶりがよく分かるはずです。※画像は複数あります。左右にスライドしてご確認ください。 この投稿をInstagramで見る anan_Beauty+(@anan_beautyplus)がシェアした投稿 『空気階段』の優勝を記念して公開された、こちらのショット。物憂げな視線にドキッとしてしまう人が続出し、中には『国宝級イケメン』とも呼ばれる俳優の吉沢亮さんに似ているとするコメントも寄せられています。・イケメンすぎて、誰かと思いました。・空気階段のかたまりが、吉沢亮になってる…マジで。・美が爆発している。お笑いコンビとしてさらなる活躍が期待される『空気階段』。また、水川さんのイケメンぶりが知れ渡ったことで、別の分野での活躍も期待できそうですね![文・構成/grape編集部]
2021年12月05日『キングオブコント2021』の14代目キング・空気階段を、優勝からちょうど1週間後に直撃。まだ興奮冷めやらぬお二人の、喜びの声をインタビュー!『キングオブコント2021』で、見事に優勝トロフィーを手にした空気階段。1本目のネタ「火事」は、500満点中486点という史上最高得点を叩き出し、期待高まる2本目の「メガトンパンチマン」も審査員全員が高得点をマーク。文句なしの優勝劇を見せたお二人の、喜びのコメントからどうぞ!――まずは、優勝おめでとうございます。実はanan編集部にもファンがたくさんおりまして。二人:ありがとうございます!鈴木もぐら:ではもう、ananの公式マスコットでいいですか?――あはは(笑)。1本目と2本目のネタの順番を決めるのに、作戦はあったのでしょうか。水川かたまり:1本目は出順が9番目だったので、それまでみなさんが8本のネタを見ていると考えると、やっぱりインパクトがあるほうがいいのかな、と思いました。もぐら:両方勝負ネタなんですが、僕らの出番まで1時間半ぐらいあって。だからコース料理を出す順番で考えて、前菜があってスープがあって、9番目だと…。――ブリーフ一丁で、SMクラブでパンストかぶった料理は…。もぐら:デザートですね。――確かにインパクトあるデザートです(笑)。2本目のネタを終えた直後、手応えを感じましたか?かたまり:いやぁ~、直後は点数のこととか考えられなくて。もぐら:緊張がすごくてそんな余裕はなかったです。ただ、賞レースに出るのは今年で最後のつもりだったので、終わった、やり切ったな、という感じはありましたけど。優勝がわかった瞬間は「やった!」って感じ。かたまり:なんかいいことが起きた、という嬉しさはあったんですが、優勝を実感したのは2日後にラジオの生放送をした時。リスナーのみなさんからたくさんの「おめでとう」メールが届いていて、じわじわきました。もぐら:過去に2回『キングオブコント』の決勝に進出して優勝できなくて「惜しかったな」とか「また頑張れよ」って散々言われてきたので、お会いするみなさんから「おめでとう」って言われるのが一番嬉しいですね。かたまり:街で会う人たちからも声をかけられてびっくりします。もぐら:僕の場合の“街”とは、高円寺ですけど(笑)。――もぐらさんといえば、高円寺在住で知られていますね。もぐら:高円寺の純情商店街のアーチの下に“鈴木もぐらさんおめでとう!!”という横断幕を、商店街の有志のみなさんが掲げてくれたんです。嬉しかったな~。かたまり:もぐらは、純情商店街のフリーWi‐Fi大使もやっているんですよ。もぐら:思い出した時に「フリーWi‐Fi通ってるよ!」って言いふらすだけなんですけどね(笑)。でもその代わり、純情商店街のどこで寝てもいいっていう特権をもらいました。――どういうことですか?(笑)もぐら:大使になったのが4年前で、当時僕は家賃1万7000円のボロアパートに住んでいたんです。それでもいつ追い出されてもおかしくない状況だったんですが、そうなったら商店街の中のどこで寝てもいいって言われていまして。――優勝賞金の1000万円が入ってよかったですね。もぐら:ほとんどギャンブルでできた借金返済に充てますけどね。実は、今の借金の残りはあと550万だと思っていたんですが、調べたら700万ぐらいあって…。かたまり:え、マジで…嘘だろ?!いつわかったの?もぐら:さっき。整理したらこれもあれもだ、ってなって。債権者はあと7人。神7です!――ちなみにかたまりさんは、賞金を何に使う予定ですか?かたまり:今まで散々親に仕送りをしてもらってきたので親に返したいのと、『ノンストップ!』に出演した時にリモコンのdボタンで電動自転車を買うか、ハイエースを買うかを視聴者投票で決めてもらったら、電動自転車になったのでそれを買います。『ラヴィット!』に出演した時は僕らの賞金の使い道を考えてくれて、スウェーデンに今なら買える島があるらしいので、それも検討したい。――優勝した後にビートたけしさんから「これで芸人を辞めなくて済むな」と言われたそうですね。もぐら:はい。でも芸人を辞めようと思ったことはないというか、芸人ってなろうと思えばすぐになれるし、続けるのは自由ですから。でも辞めざるを得ないことが起こらないといいな、とは思いながらやってきました。かたまり:僕も辞めようと思ったことはないですが、もし辞めることになったら、お母さんが経営する会社に入ろうかな、って。もぐら:いきなり幹部です。ずるいけど、でも社員の全員が納得するのは結局“血”ですからね。いきなり知らないヤツが来て専務になるより、「新しい専務、息子だから」の一言で収まるなら…。――優勝後、レギュラーを務めているラジオ番組『空気階段の踊り場』で「もう戦えません」とおっしゃっていたのは、賞レースにはもう出ない、ということですか?二人:出ないです(即答)。もぐら:そもそもネタを戦わせたくないです。自分たちが作ったネタって、俺たちが一番面白いんだよ、ってアピールするためのものじゃなくて、俺たちは俺たちの道を行ってるんだよ、だと思うんです。ただ、俺たちはこの山登ってます、ってひっそりとやっていても誰も知らないまま。だから『キングオブコント』に出たら、あいつらの山も見てみるか、ってたくさんお客さんが来てくれるかなって。端(はな)からそういうつもりでした。かたまり:だから、戦うのは辛かったです。くうきかいだん写真左・鈴木もぐら(すずき・もぐら)1987年5月13日生まれ、千葉県出身。右・水川かたまり(みずかわ・かたまり)1990年7月22日生まれ、岡山県出身。共にNSC東京校17期卒業生。現在、ラジオ番組『空気階段の踊り場』(TBSラジオ)、バラエティ番組『空気階段の空気観察』(テレビ朝日系)、『有吉の壁』(日本テレビ系)にレギュラー出演中。渋谷・ヨシモト∞ホールにて活躍中。空気階段の大踊り場パーソナリティを務めるラジオ番組『空気階段の踊り場』の公開イベント「空気階段の大踊り場」(TBSラジオ主催)が、11月22日(月)に開催。会場:ヒューリックホール東京開演:19:00出演/空気階段(鈴木もぐら、水川かたまり)、岡野陽一配信チケット¥2,000FANYオンラインチケットか、TBSラジオイベントページへアクセス※『anan』2021年11月24日号より。写真・小笠原真紀インタビュー、文・若山あや(by anan編集部)
2021年11月17日●「見ている人にウソをつかない」太田の影響で意識コント日本一を決める『キングオブコント2021』で優勝したお笑いコンビ・空気階段(鈴木もぐら、水川かたまり)にインタビュー。爆笑問題の太田光に憧れて芸人になったというかたまりは、太田から大いに影響を受けているようで、大学を中退したのも太田の影響なのだとか。相方のもぐらにも、影響を憧れている芸人について話を聞いた。『キングオブコント2021』のファーストステージで歴代最高得点となる486点を記録し、3年連続3回目の決勝進出で14代目キングに輝いた空気階段。優勝後、さまざまなテレビ番組に出演し、レギュラー番組『空気階段の空気観察』(テレビ朝日)もスタートした。優勝した翌日に『サンデー・ジャポン』(TBS)に生出演した際、爆笑問題から「おめでとう」と祝福された2人。かたまりは「『サンジャポ』に出られるというのが本当にうれしいです。爆笑問題さんに憧れて芸人になったので」と声を弾ませ、太田から「どっちに?」と尋ねられると、「太田さんです。すみません、本人を目の前に……」と恐縮気味に答えていた。かたまりが爆笑問題を好きになったきっかけは、『ポンキッキーズ』のコーナーとして誕生した「爆チュー問題」とのこと。「子供の頃、大好きでした」と話し、「『爆チュー問題』に出たいです!」と希望した。太田から影響を受けていることを尋ねると、「タバコを吸い始めたのも太田さんの影響ですし、大学を中退したのも太田さんの影響です。爆笑問題さんが大学を中退してなかったら思いとどまっていたと思います」と告白。「いろいろ調べた結果、(ビート)たけしさんも爆笑問題さんもタモリさんも大学中退しているから、中退しないと始まらないなと。もともと辞めたいという思いがあって、でも辞めたらダメだろうと思っていたんですけど、爆笑問題さんたちも中退しているので辞めていいんだと決意できました」と振り返る。芸風としても太田から影響を受けているようで、「見ている人に対してウソをつかないというのは、すごく影響を受けているような気がします」とかたまり。確かに、フリートークでかたまりも正直に話している印象がある。「そこはすごく憧れている部分ですね」と語った。●もぐらは松本人志に憧れ「心の中にいらっしゃる」一方もぐらは、影響を受けた芸人という質問に、「ダウンタウンさん、たけしさん、とんねるずさん、志村(けん)さん、ウッチャンナンチャンさんとか、たくさんいますね。子供の頃、ものすごいテレビっ子だったので」と回答。その中でも特にダウンタウンに影響を受けたと言い、好きになったきっかけは「コントですね。『ごっつ』(『ダウンタウンのごっつええ感じ』)すごい見ていましたから」と説明。「松本(人志)さんが『キングオブコントの会』でネタをやられているのを見て、ネタをずっと作っていかないといけないなという思いになりました」と刺激を受け続けているようだ。続けて、「尊敬というより憧れ。松本さんがいなかったら芸人になっていなかったと思いますし、もっと大きな存在です。僕の心の中に松本さんがいらっしゃいます」と述べ、「存在してくれているだけでいいです。自分が関われるか関われないかは関係なく、いらっしゃるだけでいいんです」と語った。松本は今年の『キングオブコント』で、ファーストステージで10組中最高となる97点を空気階段につけ、ファイナルステージでも3組中最高となる96点をつけて高く評価。「空気階段いつか優勝するとは思っていたんですけど、今日この高レベルの中で優勝したというのは非常に価値が高いと思います」と称えていた。松本の言葉に2人とも感激したという。もぐらが「『いつか優勝すると思っていた』と言ってくれたのはうれしかったです」と話すと、かたまりも「面白いと思ってくれていたことがうれしかったです」と振り返った。■空気階段水川かたまりと鈴木もぐらによるお笑いコンビ。東京NSC17期。2011年に結成。独特な世界観の実力派コント師として知られ、『キングオブコント2021』で優勝。TBSラジオ『空気階段の踊り場』、テレビ朝日『空気階段の空気観察』にレギュラー出演中。俳優としてフジテレビ『イチケイのカラス』(2021)、映画『劇場版 ほんとうにあった怖い話~事故物件芸人2~』(2021)、現在公開中の『たまの映像詩集渚のバイセコー』にも出演している。
2021年11月13日●KOC優勝で仕事増「こんなことになるなんて」 タクシー移動に喜びコント日本一を決める『キングオブコント2021』で優勝したお笑いコンビ・空気階段(鈴木もぐら、水川かたまり)にインタビュー。優勝特需に沸いている今の状況や、お笑いにおいて大切にしていること、また、俳優業への挑戦などについて話を聞いた。『キングオブコント2021』のファーストステージで歴代最高得点となる486点を記録し、3年連続3回目の決勝進出で14代目キングに輝いた空気階段。優勝後、さまざまなテレビ番組に出演し、レギュラー番組『空気階段の空気観察』(テレビ朝日)もスタートした。11月12日には、2人が出演する映画『たまの映像詩集渚のバイセコー』が公開。インタビュー当日もスケジュールが詰まっていた2人は、取材部屋で慌ただしくマクドナルドのハンバーガーを昼食として食べてから取材に応じてくれた。――優勝後の変化をどう感じていますか?もぐら:こんなことになるなんて。たくさんお仕事をいただけてうれしいです。かたまり:マクドナルドをこんなに急いで食べることなんて今までなかったですから。でも、どんな状況でもマクドナルドはおいしいです(笑)――優勝後、何が一番うれしかったですか?もぐら:僕は『くずパチ』(YouTubeで配信中のパチンコ・パチスロ実戦バラエティ番組)を辞めなくてよかったというのが大きいですね。あと、ゴールデンの番組にも出させていただくようになりましたし、情報番組にも出させていただけてうれしいです。かたまり:全部うれしいですけど、タクシーで移動させてもらえるようになったのはとてもうれしいですね。今まで基本的には電車で、間に合わないときはタクシーを使っていいという形でしたが、今はたくさんお仕事をいただくのでタクシーじゃないと間に合わないという感じになっていまして。――吉本さんは、賞レースで優勝するとグリーン車になるという話も聞きますが。もぐら:これはまだ決まってないです。チャンピオンはグリーン車という慣例があると僕も聞いたことあるので期待ですね。かたまり:期待しています!――ファンの方からの反響も感じていますか?もぐら:優勝した直後のライブは、「おめでとう」という空気がありました。かたまり:拍手が大きくて長かったですね。街中で『おめでとう』とお声がけいただくこともあり、うれしいです。――空気階段さんのお笑いとして、貫いているポリシーはありますか?かたまり:明確なものはないですが、自分が客席で見て笑えるものというのは前提としてあるのかなと思います。――ハッピーエンドを意識されているというお話を聞いたこともあるのですが、そこは大切にしているポイントなのでしょうか。かたまり:そうですね。目的は笑ってもらうことなので、後味悪いことはやりたくないなと。見て幸せな気持ちになってもらいたいという思いはあります。――もぐらさんはいかがですか?もぐら:子供からお年寄りまで楽しんでいただけるものを目指しています。――『キングオブコント』決勝進出が決まったときのインタビューで、今年はファミリー層が多い東京以外の劇場でウケがよく、アットホームさに磨きがかかっていると話されていましたが、目指している方向性に進化しているということですよね。もぐら:ファミリー層の方たちがウケてくれるようになったのはうれしかったですね。――ファミリー層にウケるようになったきっかけはありますか? ネタを意識的に変えたのでしょうか?もぐら:“ファミリー層”という石で僕らをバンバン殴ってもらった結果、丸くなったんじゃないですか(笑)かたまり:尖がっていたり、いびつだったものが、“ファミリー層”という石のおかげで、ファミリーに見やすいものになったのだと思います。――その変化がやはり、『キングオブコント』の優勝につながったと感じていますか?もぐら:そうですね。ファミリー層の方たちにも笑っていただけるようになり、これはいけるなという確信があったので。――『キングオブコント』優勝を目指す中で大事な基盤ができたようですが、今後もファミリー層を意識されていくんですね。かたまり:はい。劇場に見に来てくださる皆さんに笑ってもらいたいですから。●俳優業にも挑戦「コントの芝居とは全然違って難しい」――優勝で注目度が高まっている中、吉本興業と岡山県玉野市がタッグを組んだ映画『たまの映像詩集渚のバイセコー』も公開に。かたまりさんは玉野育ちの浩、もぐらさんは東京から玉野へ移住した拓を演じられましたが、いかがでしたか?かたまり:僕は岡山県出身で、仕事で地元に帰ったのが始めてだったのでそれがすごくうれしかったです。撮影場所も子供の頃から行っていた馴染みのある場所で、映画の仕事で行けるというのは喜びもひとしおでした。もぐら:遠いところで仕事するって、それだけでテンション上がるじゃないですか。そのワクワク感もあって、楽しく撮影させていただきました。この映画は、日本だけでなく、全世界の人に見てほしいです。ジャパンのビューティフルな景色も見どころなので。ちょっとルー(大柴)さんっぽくなってしまいましたけど(笑)――近年、俳優として活躍される芸人の方も多いですが、お二人は演技に対してどのように感じていますか?かたまり:コントで演技はやってきていますが、全然違います。コントの演技は人を笑わすことが目的で、そこに向けた芝居になりますが、俳優としての芝居は、感動させる、泣かせるなど目的がいろいろあり、その中での演技というのは難しいです。もぐら:コントはいかに笑わせられるかというのが技術になりますが、俳優としての演技はそうではない。これまでやってきたこととは全然違い、未知の世界です。――俳優としての演技の面白さはどう感じていますか?もぐら:面白さはコントと同じで、自分とは違う人を演じるというところかなと思います。かたまり:舞台という空間ではなく、外で撮影するのも楽しいなと。今回の映画ではヤギも出てきて、ヤギかわいかったですね~。もぐら:元気なギーヤーがね(笑)――もぐらさんは現在放送中のTBS日曜劇場『日本沈没』にも居酒屋の店長役で抜てきされました。俳優としても注目度が高まりそうですね。もぐら:いや~、なぜ『日本沈没』で僕に声がかかったのか謎ですよ。店長っぽいということで選んでいただけたんですかね。吉本の力が働いているのか、リスナーの仕業なのか。「なんでこの仕事?」と思ったら、リスナーの方が関わっていたというのもありますから。――いろんなところに『空気階段の踊り場』(TBSラジオ)のリスナーの方が潜んでいるわけですね。かたまり:はい。「なぜ僕らなんだろう?」と思っていたら、「いつもラジオ聞いてます」って言われることがあるんです。――『たまの映像詩集渚のバイセコー』では競輪に行くシーンが描かれます。ギャンブル好きのもぐらさんにぴったりだなと感じましたが、ご自身は今後もギャンブルは続けていくのでしょうか?もぐら:奥さんがなんて言うかですね。仕事ではやっていいと言われているんですけど、プライベートではどうなるんだろうという状況です。状況は芳しくないですけど、引き続き交渉していこうと思います。かたまり:プライベートでも続けてますけどね。もぐら:いえいえ、仕事では! ですよ!――今年『キングオブコント』に出場したタイミングでは、借金550万円とのことでした。かたまりさんは、もぐらさんがギャンブルを続けて莫大な借金を抱えたらどうしようと心配になりますか?かたまり:さすがにそれはないと思っています。1人だったらあるかもですけど、息子2人いて家庭崩壊するようなかけ方はさすがにしないかなと。もぐら:そんなことはしません!●もぐら、かたまりの両親から小遣い「僕にとってもパパとママ」――相方がかたまりさん、もぐらさんでよかったなとお互い感じていることも教えてください。かたまり:時々重い物を持ってくれるところでしょうか。僕はあまり腕力がないので、持ってくれるのはありがたいなと。もぐら:親父さんとお母さんが、会うたびに小遣いをくれるんですよ。最高です(笑)――かたまりさんのご両親がもぐらさんに?もぐら:そうです! 僕ももう息子ってことなんだなって思っています。かたまり:お金あげてますね。我が家で一番無駄な出費です。もぐら:優勝してからまだパパとママに会えていないので、早く会ってねぎらっていただきたいなと(笑)――ご両親の優しさがわかりましたが、かたまりさんご本人の魅力という点ではいかがでしょうか?もぐら:そういう両親を持っているということです。僕にとってもパパとママになりました。このインタビューをパパとママが読んでくれることを願います!――念願だった『キングオブコント』優勝を果たされ、今後についてはどのように考えていますか?かたまり:単独ライブ全国ツアーをずっと目標にしていたのでそれを実現したいというのと、ラジオ(『空気階段の踊り場』)もめちゃめちゃ活動の軸なので、引き続きという感じですね。劇場とラジオを軸に、新しいお仕事もいただけているので、いろいろやっていけたら。とにかく楽しくやっていきたいと思っています。■空気階段水川かたまりと鈴木もぐらによるお笑いコンビ。東京NSC17期。2011年に結成。独特な世界観の実力派コント師として知られ、『キングオブコント2021』で優勝。TBSラジオ『空気階段の踊り場』、テレビ朝日『空気階段の空気観察』にレギュラー出演中。俳優として映画『劇場版 ほんとうにあった怖い話~事故物件芸人2~』(2021)やフジテレビ『イチケイのカラス』(2021)などにも出演している。
2021年11月12日KHET produce『ゆがんだめんめん』が2021年11月24日 (水) ~2021年11月28日 (日)に六行会ホール(東京都品川区)にて上演されます。この度、メインビジュアルが公開されました。チケットはカンフェティ(運営:ロングランプランニング株式会社、東京都新宿区、代表取締役:榑松 ⼤剛)にて11月6日(土)より一般発売開始いたします。カンフェティで11月6日(土)10:00よりチケット一般発売開始 公式ホームページ キングオブコント2021で準優勝を果たしたザ・マミィ林田洋平、キングオブコント決勝常連のラブレターズ塚本直毅、コント作家として目覚ましい活躍をみせるポテンシャル聡の3名が、個性豊かな俳優陣に映像効果も織り交ぜた本格派コントを書き下ろす!公演概要KHET produce『ゆがんだめんめん』公演期間:2021年11月24日 (水) ~2021年11月28日 (日)会場:六行会ホール(東京都品川区北品川 2-32-3)■出演松井勇歩 / 稲葉光 / 南部海人 / 今出舞 / 田名部生来 / 飯田らうら / 西川美咲 / 柏木佑介■スタッフ脚本・演出: 林田洋平(ザ・マミィ)/塚本直毅(ラブレターズ)/ポテンシャル聡■公演スケジュール11月24日(水)19:0011月25日(木)14:00 / 19:0011月26日(金)14:00 / 19:0011月27日(土)14:00 / 19:0011月28日(日)14:00※開場は開演の45分前を予定しております。■チケット料金パンフレット付き前方席(A~G列):8,500円一般席(H~N列):6,800円(全席指定・税込) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2021年11月05日お笑いコンビ・マヂカルラブリー(野田クリスタル、村上)が10日、東京・渋谷区で実施されたコンテスト「トイザらス ドリームおもちゃクリエイター」小学生の部 最終選考会・表彰式に玩具コレクターの北原照久氏とともに出席。2日に開催された『キングオブコント2021』を振り返り、「また来年出て、バチボコ分からせないとダメですね。バチボコ分からせます」と雪辱を誓った。初開催となる同コンテストは、日本トイザらスの日本上陸30周年記念イベントの一環。子どもたちの創造性と想像力を最大限に引き出すことを目的に、夢のおもちゃのアイデアを募集。マヂカルラブリーの2人は、特別審査員として、小学生の部で総勢2031作品の中から選ばれた10組の最終選考作品を選考した。本イベントにちなんで、誰に何のグランプリをあげたいか問われた野田は、『キングオブコント』に言及。「チャンピオン以外にもグランプリをあげたい。(あげるなら)ザ・マミィですかね。あんなに吉本(の芸人)がいる中で、吉本の芸人7組をブチ倒している。『吉本倒したで賞』をあげたい」と述べた。『M-1グランプリ』を制し、『キングオブコント』で2冠を目指したマヂカルラブリー。野田は『R-1ぐらんぷり』でも優勝しており、3冠を狙っていた。だが、決勝戦ファイナリストに名を連ねるも、2本目のネタを披露できる上位3組には選ばれなかった。野田は「歴代の中でも相当レベルが高かったとまわりが言ってくれた。それにまざれたことがうれしい。でも僕は、あの出場者の中で一番先輩だった。今も悔しい。来年までずっと悔しいと思う。この悔しさをなくすには、また来年出て、バチボコ分からせないとダメですね。バチボコ分からせます」と雪辱を誓った。ゲームクリエイターとしても活躍する野田。創造力の育み方、クリエイターに大切なことを問われて「一番大事なのは熱量。とにかく熱意が大事。『知識不足』だの『そんなの実現できるか~い』だの、大人たちにたくさん言われると思う。そんなこと言ってくるやつはバイ菌だと思ってください。実現できるかどうかはそいつに分からない。妄想を止めないでほしい」とエールを送った。
2021年10月10日●KOC優勝で得た心のゆとりと良いプレッシャー昨年『キングオブコント』で悲願の優勝を果たしたお笑いコンビ・ジャルジャル(後藤淳平、福徳秀介)。近年はYouTubeチャンネルへの毎日の動画投稿が人気だ。昨年末には「100万人行くまでコントし続ける奴」を生配信し、チャンネル登録者数が95万人から5万増の100万人に到達するまで約3時間半コントを続け、話題となった。そんな彼らが“本業”と言い切るのが単独ライブ。昨年は新型コロナウイルスの影響で単独ツアーが全公演中止となり、今年2年ぶりとなる「JARUJARU TOWER 2021-ジャルってんじゃねぇよ-」を開催。すでに東京・福岡公演は成功を収め、7月26日から8月1日には大阪公演を開催する。その直前の彼らにインタビューし、ライブやYouTubeへの思い、今後の野望を聞いた。――『キングオブコント』優勝から半年以上経ちましたが、それ以前との変化を改めてお聞かせください。後藤:『キングオブコント』の時期が近づいても「今年どのネタにするか」と考えなくて済むようになり、解放されました。福徳:心持ちは変わりました。チャンピオンという称号なので「なれたぞ」と、そういう自信はあります。また、今年『キングオブコント』に挑戦しなくてもいいので、そういう心のゆとりもあります。本当に好きなネタを、ネタ時間を気にせずやれることは、ええなあと思いますね。――『キングオブコント』に対し、今どんな思いですか?後藤:僕らはかなりの回数を挑戦させてもらったので、十分やらせてもらったという達成感があります。福徳:僕も達成感はあります。終わったなあという感じですね。完走したなあと。――優勝してよかったなと思う瞬間は?後藤:劇場に出る時などは、チャンピオンなのでしっかりとお客さんを満足させられるようなネタをしなければいけないぞと、いい意味でのプレッシャーはあります。しっかりやるぞという前向きなプレッシャーです。福徳:僕らは自分たちのYouTubeでロケをさせてもらうこともあるのですが、その時に『キングオブコント』で優勝したコンビやからと、ネームバリューのおかげでいろいろなロケ場所を貸してもらえたり、ありがたいですね。やっぱり違いますね。●YouTubeは「素の僕らをそのまま出している」――YouTubeでの活動も顕著です。昨年末はYouTubeチャンネル「JARU JARU TOWER」で「100万人行くまでコントし続ける奴」を配信し、約3時間半で登録者数100万人突破しました。大台突破した心境はいかがでしたか?後藤:当初は数日かかるだろうと考えていたので、早く終われてうれしかったですね(笑)。覚悟していた分、ちょっと拍子抜けな感じも。3日間くらいスケジュール取っていたんです。初日は深夜までやり、途中で寝るコントを挟み、次の日の朝、コント途中から始める、みたいな構成も考えていたんですけど、初日で達成できて、うれしさ・拍子抜け・ありがたさ、を感じましたね。福徳:こんなにたくさん登録してくれるのかと、うれしかったです。でも100万人超えた後、しょうもないコントをウィニングラン的にやったせいで登録者数が減っちゃって(笑)。やばいやばいと。100万人切るところだったので、急きょ止めて。いい思い出です(笑)。――さかのぼって2020年9月には新チャンネル「ジャルジャルアイランド(JARUJARU ISLAND)」も開設されました。複数チャンネルにしてよかったことは何ですか?後藤:もともとやっている「JARU JARU TOWER」は1日でまとめて撮りますが、新しいアイランドのほうはちょいちょいロケをして撮る感じのものです。リアルシチュエーションでやるもので、コントによってかなり変わってくるので、両方見て楽しんでいただけると思います。福徳:もちろん、僕らはいいと思うことしかやっていかないので、そのスタイルで今後も続けていきます。あとは見てくださる人がどう思うかですが。――YouTubeの動画に対する反響やコメントも参考にしているそうですが、そういう意味でもYouTubeは大事ですか?後藤:僕らよりも見ている人のほうが、僕らのネタに詳しかったりするんです。数が多すぎて覚えていられないので(笑)福徳:でも実はYouTubeのほうが周りに左右されないんですよ。人の意見を聞き入れずに、好きなことができている。逆に周りの意見を聞いてネタ作るのが舞台の方だと思うので、どちらかと言うとYouTubeのほうがありのまま、素の僕らをそのまま出している感じですね。きっと見ている人もありのままの僕らを出してほしいと思っているはずです。●YouTubeでストレス解消「学生に戻れる感覚」――改めて、YouTubeはおふたりにとってどういうものですか?福徳:同じネタという意味で考えると、テレビの場合、ネタで失敗したら番組側に迷惑がかかる。YouTubeは僕らがスベろうが、見ている人が真顔で見ようが、特に問題はなく、僕らも気にせずできる。言い方は悪いかもですが、テレビの時はプロの心意気でやり、YouTubeの時はアマチュアの感覚でやっています。どっちが楽しいか言ったらYouTubeのほうが楽しいですが、それぞれにいいところがあるなと思います。後藤:僕はストレス解消ですね(笑)。なかなかあんなに好き放題、あの数のネタはYouTubeがないとできないので、かなりストレス解消になる。YouTubeでネタをやらないとストレスがたまって「やばい!」ということではなく、潜在的なものの発散になっています。たとえばテレビでは誰かが考えた企画があり、キャスティングされ、その意図に沿ってやる。YouTubeはそういうものがないので、のびのびできる気持ちよさがあります。福徳:僕らは高校の同級生で、高校の時に毎日遊んでいて、こんなに楽しいならこれがそのまま仕事になったらどれだけ幸せなことかと思ってお笑いを始めたんですけど、テレビとかが増えるとその感覚が薄まっていって仕事感覚になる。これがYouTubeになると、最低限のモラルは必要ですが、責任感は減るので一気に学生に戻れる感覚があります。後藤:今思うと(プロになって番組などで)自分でコントロールできる部分が少なくなったことは、ちょっとつらかったんだと思います。どうしても趣旨があって、それに沿ってということになるので、そういうものにあまり向いてなかったのかなと思います。――YouTube生配信でファンから寄せられたコントタイトルで即興コントをやったり、ファンを巻き込んだ新たな挑戦もされている印象ですが、生配信の面白さや魅力はどう感じていますか?後藤:僕らは昔からニコ生やLINEライブなどで生配信はけっこうしていて、その面白さはわかっていたんです。目の前にお客さんはいませんが、生配信というだけで緊張感があります。リアルタイムでチャットが来るので楽しいです。福徳:見ている人がそれぞれ、電車の中にいたり、部屋にいたり、家族とご飯を食べていたり、いろいろなところで見ていると想像すると楽しいです。劇場ではお客さんが目の間に座っているわけですが、それとは違った感じがします。●“おもしろ寿命”を延ばしてやり続けたい――そして単独ライブも大事にされている印象ですが、昨年コロナでツアーが中止になり2年ぶり。東京公演はすでに終わりましたが、いかがでしたか?後藤:2時間くらいのコントですが、体力を使う系の単独ライブだと実際にやってみて思いました。ハードでした。大阪の9ステージがこなせるか震えています(笑)。福徳:単独ライブ自体は、毎回ハードなんです。でも、ありがたいことにたくさんのお客さんの前で久々にできたので、興奮しました。――やはり観客の生の反応はたまらない?後藤:そうですね。僕らは単独ライブが「本業です!」という言い方をしているので、全部そこに集約していきたいという思いがあります。公演数も動員数も増やしていけたらいいなという話はしています。福徳:動画も配信もゴールは単独ライブに来てもらうためなんです。初めて単独ライブをした時に、これはええなと。どんな仕事よりもやりがいがあって楽しいです。後藤:全部自分たちでゼロからチームで作り、それを披露して、その上でお客さんが笑ってくれる気持ちよさだと思うのですが、単独ライブはネタだけでなく、一個の単独ライブというパッケージを作る楽しさもあり、それを見て笑ってくれる楽しさもあります。――今回のツアーの見どころやこだわっている点はどこでしょうか?福徳:最近街を歩いても「YouTube見てます!」とめちゃくちゃ声をかけてもらえているのですが、YouTubeは“ネタのタネ”と言ってワンアイデアでやらせてもらっていて、単独ライブに関しては3~4カ月かけて作っているものなので、けっこうおもろいぞ! という感じです。YouTubeはおもろいぞ! と胸を張って言えないですが(笑)、これに関しては自信があるので来てほしいです!後藤:1回見てもらったら次も見てみようと思ってもらえる自信はあるので、ぜひ見てもらいたいです!福徳:YouTubeは1秒見逃しても10秒早送りしても問題ないけれど、単独ライブは1秒ずつしっかり観てほしいです。――最後になりますが、今後の目標をお願いします!福徳:ずっとネタは続けていきたいです。そして、長生きしたいのは当然なんですけど、健康寿命が短いと大変なのと一緒で、長生きかつおもしろ寿命も長くせなあかんなと。ただただ続けていてもしょうがないので、ちゃんとおもろいのが80歳になってもできているようになっていかなあかんなと思っています。後藤:日々やるしかないですよね。師匠方を見ていても、あの年齢で舞台でウケているのは毎日舞台に立っているからだと思うので、僕らも単独ライブを定期的に続けていけるように、心身ともに健康でいたいです。■ジャルジャル高校時代からの友人同士である後藤淳平と福徳秀介によるお笑いコンビ。2003年4月にコンビ結成。『めちゃ×2イケてるッ!』のレギュラーメンバーとして活躍。『キングオブコント2020』で13度目の挑戦にして悲願の優勝を果たした。YouTubeにも力を入れており、「JARUJARU TOWER」と「JARUJARU ISLAND」の2チャンネルを更新中。
2021年07月23日2020年の『キングオブコント』で準優勝し、知名度が一段と高まったお笑いコンビ・ニューヨークの嶋佐和也と屋敷裕政。テレビ出演も増え、『さんまのお笑い向上委員会』や『アッコにおまかせ!』などでしっかりと爪痕を残している。「第32回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2021 SPRING/SUMMER」(TGC)では、フェイスペインティングをし、バルーンを手にランウェイを歩いたニューヨーク。2人を直撃し、ブレイク後の変化や、先輩芸人から得たもの、今後の目標などについて話を聞いた。TGCは2度目の出演となったが、屋敷は「すごく貴重な経験をさせていただきました。メイクも30~40分くらいかけてしてもらえて、めっちゃええ感じに仕上げてもらいました」と満足そうな表情。嶋佐も「楽しかったです。気持ちよかったです。でも今回は無観客だったので、また歓声を浴びたいなと思いました」と頷いた。キャリアにおける分岐点となったのは、やはり『キングオブコント』での準優勝だと2人も感じているそうで、屋敷は「それまで若手芸人が出る番組しか出たことがなかったですが、いろんなバラエティ番組に呼んでいただくようになりましたし、いろんな変化もありました。例えば、飲み物がただの水から色がついたものに変わりました」と告白。嶋佐も「全く変わりました。仕事の量というか、質が変わりました。心境の変化も大きかったですし、新しい世界に入っているなと。また、未体験のことっていっぱいあるんだなと、つくづく思いました」と感慨深い表情で語る。『さんまのお笑い向上委員会』では、明石家さんまとも絶妙な掛け合いを見せている2人。屋敷はさんまの印象について「やっぱりさんまさんは、元気ですね。テレビのなかの方がそのまま目の前に飛び出してきた感じです」と言うと、嶋佐も「テレビのままのテンションです。稀代のテレビスター」と感心しきりだ。また、屋敷が「強いて意外さを挙げるとしたら、さんまさんは見た目がめちゃくちゃ細くて、スタイルがええなと。テレビよりも顔が小さくて細いんです」と言うと、嶋佐も「そうそう。といかくカッコいいし、トークも上手い」と同意。さらに屋敷は「とにかくどんな球を投げられても、瞬時に返せる点はすごいなと思います」と心からリスペクトしているようだ。『アッコにおまかせ!』の和田アキ子については、テレビから想像していた印象と全く違ったそうだ。屋敷は「アッコさんは怖い印象があったのですが、初めてお会いした時からずっと優しくしてくださって、接しやすいキュートな印象です。楽屋に挨拶へ行っても、ひと言ふた言しゃべってくれるし。この間もバレンタインチョコをいただきました」と明かし、嶋佐も「アッコさんは、ほんまにキュートです。そこはギャップがありました。いただいたチョコもめちゃくちゃお洒落でおいしかったです」と語った。2010年にコンビを結成してから今年で12年目を迎えるニューヨーク。ネタは常に2人で考えてきたそうでコンビ仲も良好のよう。嶋佐はTGCのランウェイを歩きながら、相方を見て「けっこう着こなせてんじゃんと思った」と照れくさそうに言う。屋敷も「こいつとお笑いをやってて良かったなと思いましたし、これからもお笑いというランウェイをずっと一緒に歩きたいなと思いました」と臆面もなく言えるところが素敵だ。今後の目標について、屋敷は「自分が面白いと思うことをやることですかね」と言うと、嶋佐も「そこの芯の部分は曲げたくないですね。そこは今後もぶれずにやっていきたいです」と清々しい表情で語った。■ニューヨーク嶋佐和也(しまさかずや)と屋敷裕政(やしきひろまさ)によるお笑いコンビ。2010年に結成。2020年の『キングオブコント』で準優勝、同年の『M-1グランプリ』で第5位。2019年1月に開設したYouTubeチャンネルでは企画動画と共に「ニューヨークのニューラジオ」が人気を博している。
2021年05月04日●改稿を重ねて4年かけて完成「全然違うストーリーに」今年9月に一般女性と結婚、同月に『キングオブコント2020』で悲願の初優勝を成し遂げ、幸せなニュースが続いているお笑いコンビ・ジャルジャルの福徳秀介。“日本一のコント師”としてさらなる活躍に期待が集まる中、11月11日に初の書き下ろし小説『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』を刊行し、小説家デビューを果たした。本人にインタビューし、執筆の経緯や制作の裏話、また、『キングオブコント』優勝後の変化など、話を聞いた。同著は、冴えない毎日を送っている大学2年生の主人公が、ある日、大教室で学生の輪を嫌うように席を立つ凜とした女子に出会い、次第に彼女に惹かれていく様を描いた恋愛小説。すべてが福徳の実体験に基づいているかのように情景や心情がリアルで、物語の中に引き込まれる。吉本興業が刊行していた情報誌『マンスリーよしもと』で連載「恋愛文」を持っていた福徳。その文章を見た人からの「小説を書いてみたらいいのでは?」という声を人づてに聞き、「書いてみよう」と思ったのが小説執筆のはじまり。書き始めたのは約4年前で、「3カ月くらいで書き終え、そこから改稿を繰り返し、2年くらい経って『何のためにしているんやろう?』となりかけたときに出版につながり、そこからプロの編集の方を交えて2年間かけて仕上げました」と経緯を説明する。3カ月で一度書き終えるも、「原型は5%くらいしか残っていない」とのこと。「最初は、冴えない大学生が気になる女の子にアタックするかしないか、という話でしたが、4年間改稿を重ねていたら、全然違うストーリーに。1か所変えると、どんどん変わっていきました」大きくストーリーが変わったのは、「ここはなくてもいいと思うのですが……」という編集担当者の提案で全体の半分となる約6万字をカットしてから。「そこから新たに展開をつけたら、話がガラッと変わった感じがしました。ヒロインの女の子との待ち合わせのところで違った設定に変えて書き進めたら、あっという間に6万字復活しました」と、設定を変えてからアイデアがどんどん浮かんだようだ。どれも福徳の実体験ではないかと思うくらい人と人とのやりとりがリアルに描かれているが、実体験の部分はないという。「登場人物の言葉も、僕が実際にかけられた言葉はひとつもなく、この状況でこの登場人物を救える言葉はなんやろうと考えた言葉です」主人公との共通点も「大学をそんなに満喫できていなかったことくらい」で、頭の中で0から作り上げたキャラクター。「自分なりに主人公のキャラを決め、この子はどういう女の子を好きになるのか考えたら、ああいう女の子を好きになるなと。この冴えない大学生はどこでバイトをしているか? 銭湯でバイトしているのかな。その銭湯にはどんな子がいるかな? という感じで主人公を軸に考えていきました」と明かす。●「ウルフルズさんでいこう!」直球的でオリジナルな言葉を意識文章のスタイルは、『マンスリーよしもと』での連載時に見出していった。福徳の連載は、いまや芥川賞作家として注目されるピース・又吉直樹の連載の対向ページに掲載されることが多く、当時から又吉の才能をひしひしと感じたという。「圧倒的な才能を見せられ、これは『マンスリーよしもと』のレベルじゃないやろって。見開きで僕が左で、右が又吉さん。それが嫌で嫌で。僕が1ページで、又吉さんが1ページの半分のときもあって、又吉さんは短い文章なのに美しく、僕は1ページとっているのに、のっぺらぼうみたいな文章で、どうにかしないといけないなと。比べるものになったらあかん。全然違うものにせなあかんという気持ちがメラメラ湧きました」そして、又吉とは違った文章を目指すことに。「又吉さんの文章はあまりにも美しいので、僕は文章で人を惹きつけようなんて思わんとこうと。単純なまっすぐな言葉で伝えていきたいなと。表現としては間違っているかもしれせんが、ウルフルズさんみたいにいこうと思ったんです。『ガッツだぜ パワフル魂……』。直球的ですが、『パワフル魂』という言葉はないですし、『バカサバイバー』という言葉もない。単純だけど見たことない言葉を使われている。僕もストレートに。ウルフルズさんでいこう! と思いました」本作に書かれている言葉で、自身がウルフルズ流だと感じているものは、タイトルにも用いられている「今日の空が一番好き」。「『今日の空が一番好き』ってあまりにも単純で、小学1年生でもわかる言葉。思いついたときに、これはさすがにいろんな人が言ってそうだなと思ってネットで検索したら誰も言っていなくて、こんな単純な言葉の組み合わせなのに誰も言ってないんだと思って、これええわ! と。ちょっとウルフルズさんに近づけたかもって思いました」とうれしそうに話す。さらに、「今日の空が一番好き」という言葉がどう生まれたのか聞くと、「単純に、主人公が幼少期に感銘を受ける言葉ってなんやろうと考えたときに思い浮かびました。子供なので天気にまつわることやろうし、単純な言葉やろうし」と明かした。執筆にはスマートフォンとタブレットを使用。「電車の中とかはスマホで、喫茶店で書くときはタブレットで。好きな子にメールしてご飯を誘うくらいの感覚。メール感覚で書きました」話すよりも書くほうが自分自身をさらけ出せるという。「僕はエピソードトークをするのが苦手で、芸人がたくさんいる状況で、これ言ったほうがいいとか、これ言ったらあかんとか、そういう空気を読む力がなく、書くほうが1人の世界で自由に書けるので楽しいなと感じますし、書いているときは自分をさらけ出すことができます」書くほうが得意というのは昔から。「作文や、中学のときにあった、その日のことを書く生活帳などは、ふざけられたんです。しゃべるときはつっかえたりするけど、文字にするとどんどん書くことができて、さらけ出せるなという気持ちがありました」と明かす。●芸人と小説家の二刀流「お互いがフリになっていい」芸人だけど話すのは苦手、だけどネタを作ることは大好き。「芸人になったきっかけは、まぎれもなくネタを作るのが好きやったからです。ネタをいろんな人に見てもらいたいから芸人になりました。そこは1回もぶれてないです」と胸を張る。いまではトーク中心の番組にはあまり出演せず、ネタにすべてを注いでいるジャルジャル。「以前は、苦手だからといってトーク番組に出ないのは逃げているだけなので、成長してうまくなるかもしれないと思って頑張って出ていました。だけど、一向にトークがうまくならないし、一向に空気読まれへんから、向いてないとはっきりわかって、ジャルジャルはネタだけでいくことに。初心に返って、俺らはネタしたいからこの世界に入ったやん! って」。そう腹をくくったのは5年前くらい前とのこと。ネタだけで勝負すると覚悟を決めた後、2018年2月からYouTubeでコント動画を毎日投稿。コント師としての力を存分に発揮し、人気コンテンツとなっている。その実力は周知の事実だが、『キングオブコント』でキングの称号を手に入れ、実力を改めて証明。この優勝により、世間の目が少し変わったと感じているという。「僕らジャルジャルは尖っていて、変なコントをしているというイメージがありましたが、『キングオブコント』に1年目から出続け、13回目で優勝。ふたを開けたら誰よりも尖ってなかったんちゃうかって。本当に尖っていたら、一度落ちたらそれ以降受けないだろうし、ボロボロになりながら挑戦し続けて、世間の目がちょっとだけ優しくなった気がします。こいつらほんまにコント好きなんやな、尖ってないんやなって、世間の目が変わった気がします」このたび小説家としての顔も加わった福徳。「こんな真面目な本を書いたやつがコントでふざけてたら、それはフリになっておもろいと思うし、コント中にふざけまくっているやつが、こんな真面目な本を書いているとなると、それもフリになる。お互いがフリになっていいなと思います」と二刀流のメリットを語る。小説執筆とコント作りに関しても、お互いに刺激があるのだろうと思ったが、「それはあんまり感じてない」という。「ネタはジャルジャルとして2人で作りますし、そのときはジャルジャル脳。小説を書くときは福徳秀介の脳。全然違うと思っています」福徳にとって大きな人生の転機となるであろう2020年。思い描く将来像を尋ねると、「芸人としてはコントをやり続けていくというのが最大の目標です」とブレない。小説に関しては何か野望があるのか。「何かを狙うとかそんなことはおこがましいです。ただ、自分の本が誰かの思い出になる一冊になってくれたらうれしいなと願っています」と答えた。早くも小説第2弾を期待してしまうが、まだ白紙だという。「書けるであればまた書きたいですけど、アマチュア作家なので、まぎれもなく時間をかけなあかんと思っています。改稿を重ねて丁寧に丁寧に時間をかけて仕上げていくタイプ。今回4年で書きましたけど、下手したら次は6年くらいかかるんちゃうかなという気がしています」と笑った。コント師としての福徳の活躍を追いかけつつ、気長に次回作を待ちたい。■福徳秀介1983年10月5日生まれ、兵庫県出身。関西大学文学部卒。同じ高校のラグビー部だった後藤淳平と2003年にお笑いコンビ・ジャルジャルを結成。テレビ、ラジオ、舞台、YouTubeなどで活躍中。『キングオブコント』に第1回から出場し、13回目の挑戦となった2020年大会で悲願の優勝を達成した。一方で、絵本『まくらのまーくん』は第14回タリーズブックアワード大賞を受賞するなど、著作活動も。近著に絵本『なかよしっぱな』がある。そして、11月11日に初の書き下ろし小説『今日の空が一番好き、とまだ言えない僕は』を刊行した。
2020年11月22日●恋に落ちて解散、恋が終わり再結成!?コント日本一を決める『キングオブコント2019』(TBS系)で、お笑いコンビ・どぶろっくの森慎太郎(40)と江口直人(41)が、下ネタ全開の歌ネタで12代目王者に輝いた。2人は佐賀の基山町出身で、保育園から大学まですべて同じ学校という幼なじみ。このインタビューでは、5歳のときからお互いを知っているという2人の関係性に迫った。優勝後の囲み取材でもお互いを思いやるような仲の良さが伝わってきたが、コンビ円満の秘訣を聞くと、事務所の稽古場で語り合う“2人の時間”について明かしてくれた。だいたい江口の不安やグチを森が聞いてあげているそうだが、森にとっても大切な時間とのこと。ちなみに、決勝で披露した“イチモツ”のネタも稽古場から生まれたという。また、江口にとって森は“ファッションリーダー”でもあり、頻繁にコーディネートを確認してもらっているそう。もはやお互いの人生に必要不可欠な存在であり、江口は「マストアイテム」と表現。そんな2人だが、コンビ結成から約2年後の2006年に一度解散し、翌年5月に再結成している。その驚きの真相も話してくれた。――お二人は2006年に一度解散し、翌年再結成されていますが、解散の理由はなんだったのでしょうか?江口:あれは僕が恋に落ちてしまって…。飛行機に乗って佐賀の実家に帰るときに隣に偶然座った女性がいまして、空の上でその方と恋に落ちて、そこからお付き合いが始まったんです。これは運命だと思って恋に突っ走っちゃって、芸人やってらんないなと思って辞めたんです。――別のお仕事のほうがいいなと?江口:芸人を1、2年くらいやって、向いてないと思ったというのもあったんです。その時期と重なって、俺は恋に生きようと思って。――ドラマみたいなお話ですが、これは本当の話ですよね?江口:全部本当の話です(笑)――再結成の話はどちらから?森:再結成はこっち(江口)からです。江口:その恋が終わって、もう1回お笑いをやりたいと思いました。――恋の終わりとともに(笑)。森さんは、江口さんの恋に振り回された形ですが、当時どんな思いでしたか?森:そんなことだろうとは思っていました。お笑いに限界を感じていたって表向きは言っていたんですけど、僕は恋愛に走ったなって感づき、再結成の時も恋が終わったなって思いました(笑)。でも、お笑いから離れてみて、お笑いで手に入れられる喜びがほかでは見つからなかったみたいです。江口:そうですね。楽しい舞台にもう1回立ちたいと。――それ以降、コンビの危機はなかったのでしょうか?森:それから歌ネタができるまでは、自分たちのお笑いのスタイルや売りが決まらず、よくケンカはしていました。――下ネタの歌ネタというスタイルを見つけたときが、やはりコンビにとって大きなポイントに?森:そうですね。特徴的だったのが、コントだとお互い言い合いや細かい注文が多くかったんですけど、歌ネタだけはネタ合わせでぶつかり合いがないんです。相手がやることをすんなり受け入れて、江口がそういくならこういこうかって話が早いんです。江口:歌に関しては昔から相性がいいです。ケンカはありますけど。ギターを壊したこともありましたよね。森:ありましたね(笑)。ケンカの理由は忘れましたが、まだ僕がギターを持っていなくて江口のギターを使っていた頃に、ギターを蹴り飛ばしてしまって。いまではギターを蹴るなんて考えられないですけど。――そんなことが! でも解散危機まではいかず?森:そうですね。江口:基本的には仲良くやっています。●週1は稽古場で会いたい! KOCネタもここで誕生――幼なじみのお二人ですが、コンビ円満の秘訣を教えてください。江口:月に1回、小旅行に行ったり。森:行ってないから(笑)。でも、今でも月に1回は事務所の稽古場に集まって、ネタをするとか何をするとか決めず、その1週間のグチなどをお互い聞き合っています。江口:森ちゃん優しいので、聞いてくれるんですよ。――だいたい月1回ペースで?森:多ければ週に1度は会っています。忙しくなりたくないっていうのは、それもあるんです。週に一度稽古場で会う暇がなくなるのが嫌だなって。2週間くらい目を離すと、(江口が)いろんな不安をため込んでしまうので、その不安を追い払わないといけないんです。江口:太宰治タイプなんです。すぐ心中したくなる(笑)――森さんが全部受け止めてくれるんですね。逆に森さんが不安をため込むことはないんですか?森:(江口の)話を聞いていると、この人の悩みに比べたら自分の悩みは大したことないなって、僕も元気になるんです。こんな小さなことで落ち込んでいるんだって思えるので。――お二人にとって大切なその時間はこれからもキープしないとですね!森:そうなんです。――ネタがどのように生まれているのかというのも教えてください。江口:曲はお互い作っていますが、お風呂場で生まれることが多いですね。シャワーを浴びているときに、水の弾ける音を音符でつなげていくと曲ができる、みたいな。――ロマンチックな……。江口:すいません、ボケました!森:このボケ気に入ってるんですよ(笑)――信じそうになってしまいました(笑)。ではリアル話もお願いします。江口:フレーズでできることがあって、今回の「大きなイチモツをください~」も、稽古場で生まれて「面白いね」って。森:そのときは自分がメロディーを作って、そのサビに突然、江口が「大きなイチモツをください~」って乗せたんです。それを聞いたときに「このフレーズ何これ!」って2人でケラケラ笑って。自分たちで生んでおきながら「どういう意味だろうね!?」って。江口:そういうところでパッと浮かんだフレーズから始まったりしますね。森:そうじゃないときはお互いにボイスメモを録って、それをお互いに聞かせたりしています。――お二人にとって、本当に稽古場での“2人の時間”が大切なんですね。ちなみに、曲が先に生まれるんですか?江口:だいたい一緒ですね。メロディーに乗せたフレーズが生まれて、そのサビから作っていく感じです。●相方は人生の“マストアイテム”――すでにお二人の良さがにじみ出ていますが、改めてお互いの良さをどのように感じているか教えてください。森:良いところは、エロいこと(笑)。本当にエロいことに関しては脳みそが回るんで。――エロさの度合いは江口さんの方が高いんですね?森:僕はむっつりで、僕のエロは誰も共感しないんです。鏡に映っている女性の顔を見るのが好きだったり、そういうことしか浮かばないので、まったく一般ウケしないんです。こちら(江口)は、エロのポップスです!――エロのポップス(笑)、良いフレーズですね! 江口さんはいかがですか?江口:森ちゃんの良いところは、引き算のオシャレ、さりげないオシャレがうまい! 良く見るとオシャレだなっていう、嫌味のないオシャレなところが好きです。森:そこ!?(笑)俺がオシャレって誰にも伝わってないから。しかもさりげなくやっているって恥ずかしくなるから!――お二人ともオシャレなイメージがありますけど。江口:(森は)ファッションリーダー! シーズンごとに、今年はこういうのでいこうと思うんだけどって相談しています。森:すごい聞いてくるんですよ。このブーツの合わせ方はこれで合っているのかとか聞かれて、確認しています。――やはりお互いの人生に欠かせないお二人なんですね。森:そうですね。江口:マストアイテムです。■プロフィールどぶろっく森慎太郎(1978年10月7日生まれ、佐賀県三養基郡基山町出身)と江口直人(1978年4月4日生まれ、佐賀県三養基郡基山町出身)によるお笑いコンビ。浅井企画所属。保育園から大学まですべて同じ学校という幼なじみで、2004年9月にコンビ結成。2006年に一度解散するも2007年5月に再結成。2008年に『あらびき団』(TBS系)で歌ネタを披露して注目を集め、2013年に「もしかしてだけど」の歌ネタでブレイク。『歌ネタ王決定戦』(MBS)では、2013、2015、2016、2018年に決勝進出。『キングオブコント2019』(TBS系)で12代目王者に輝いた。
2019年09月25日どぶろっくが9月21日、コントの日本一を決める「キングオブコント2019」(TBS系)の決勝で優勝を果たした。結成16年目で初の日本一となり、さらに賞金1,000万円を獲得。その快挙にファンの喜びもひとしおのようだ。同大会でどぶろっくは歌声とギタースキルを活かした、下ネタ全開のミュージカル風コントを披露。優勝決定後に森慎太郎(40)は「本当に自分たちのスタイルがたくさんの人に評価された」とコメントし、江口直人(41)は感激のあまり涙を流した。その栄光に、Twitterでは祝福する声が上がっている。《どぶろっく優勝おめでとうございます!!めっちゃ面白かった!》《いや、めちゃめちゃ賛否あるスタイルなのに何年も続けてチャンピオンになるの普通に感動》《『ミュージカル×下ネタ』って考えたら、最強の大衆演劇かもしれない…!いやー、どぶろっくの底力と心のいちもつに感服です》またその歌ネタのユニークさから《どぶろっくの『大きな一物』をかっこよくしてみた》と歌う動画や、《どぶろっくの「大きなイチモツをください」をアレンジしてみました》《バイオリンアレンジverです。お納め下さい》とオリジナルのアレンジを公開するクリエイターたちもネットに続出している。歌ネタに定評のあるどぶろっく。しかし13年11月、本誌に登場した際にはブレイク当初の戸惑いを明かしている。深夜番組「あらびき団」(TBS系)でネタを披露した際、洗練された曲調と下品極まりない歌詞のギャップにMCの東野幸治(52)と藤井隆(47)が食いついた。このことがブレイクの火種となったが、森は「そのおかげでほかの番組にも出させてもらえるようになったんですが『これでいいのか?』という気持ちも……」と回想。しかし江口は、こう続けた。「テレビで求められるのは歌ネタばかり。舞台で練り込んだコントをやっても歌のほうがウケる。こうなったら歌ネタ一本で勝負すると決めたのが、一昨年でしたね」そして完成したのが「もしかしてだけど」だった。同ネタで大ブレイクを果たしたどぶろっくは15年3月、ラジオに出演。桑田佳祐(63)がどぶろっくに嫉妬してるかもという話題に触れた。森は「桑田さんと一緒に仕事をされているかた曰く『どぶろっくみたいな曲を作りてえな』みたいに言っていただいたという話が……」と告白。また14年11月には福山雅治(50)がラジオで「どぶろっくいいですね」「歌いいすよね、他の歌を聞いてみたい」とラジオで発言していた。そうそうたるミュージシャンたちから愛されているだけでなく、「もしかしてだけど」は英語版が制作。14年6月にiTunesを通して世界にも配信されている。歌ネタへと思い切った舵取りがその名を轟かせ、そしてついに栄光へと導いたようだ。
2019年09月24日●優勝の反響実感「久々にマスクを…」コント日本一を決める『キングオブコント2019』(TBS系)で、お笑いコンビ・どぶろっくの森慎太郎(40)と江口直人(41)が下ネタ全開の歌ネタで12代目王者に輝いた。江口の涙も印象的だった決勝から2日後の23日、2人にインタビュー。前編では、優勝特需への期待や下ネタ&歌ネタへの思いなどを届ける。芸人仲間やファンからの祝福を受けて優勝の実感が湧いてきたという2人。周囲の人たちに気付かれるようになり、「もしかしてだけど」のブレイク時以来のマスク生活が始まったそうだ。もちろん優勝特需を期待しているのだろうと思ったら、「あんまり忙しくなりたくない…(笑)」と予想外の答え。体力的に“程々”を希望している。下ネタ全開の歌ネタの誕生も振り返ってもらった。結成当初から下ネタは変わらず、漫才・コントから歌ネタに変わったのは2008年の『あらびき団』(TBS系)がきっかけ。そのときに「同じ下ネタでも歌に乗せると違う」と感じたという。「もしかしてだけど」のブレイク時には、イメージに見合うようにならなければと戸惑いを感じるも、自分たちがやりたいことやればいいんだと吹っ切れたそう。キングの栄冠をつかんだ今も「好きでやっている」「ただのスケベですから」と、やりたいことを続けるのみだ。――優勝後の囲み取材ではお二人とも実感がないとおっしゃっていましたが、実感は湧いてきましたか?江口:昨日の営業で一緒だった芸人さんから握手されたりハグされたときに、夢じゃなかったなと。森:今日も朝の生放送に出させていただいて、番組で「王者の」と呼び込まれたときに、そっか、チャンピオンかと。人から呼んでもらって実感しました。――反響も大きいですか?江口:昨日の営業でお客さんもみんな「おめでとう」という感じで、女の子が俺らに向かって“イチモツポーズ”をやってくれたんです。女の子が…うれしかったですね。あと、前の日まで帽子もマスクもつけていなかったんですけど、気付かれるようになりました。――『キングオブコント』優勝を機にマスクをするように?江口:はい。久しぶりにつけると息苦しいですね。マスクの感じも忘れていました。森:「もしかしてだけど~」のときはずっとつけていたんですけど、もういらないなってなってから長らくつけていなかったですね。――また息苦しくなってしまいましたね。江口:でもうれしいです。森: 1年間でフォロワー数が3人くらいしか増えなかった僕のツイッターも、1日で1500人増えました。逆に1年間なんだったんだろうって(笑)。途中から何をやっても増えたり減ったりを繰り返していて、6900台をずっとキープしていて7000に届かず、スネてしばらくつぶやいてなかったんですけど、一気にフォロワー数が増えたのでまたつぶやきを再開しようと思います。――芸能界にもたくさんどぶろっくさんのファンがいますが、特にうれしかったお祝いコメントはありますか?江口:事務所の先輩もみなさん喜んでくださって。森:歌ネタの先輩だと、テツandトモのテツさんや、マキタスポーツさんからも熱いLINEが来たり、独自の路線に行かれている人たちから祝福されるというのは感無量ですね。江口:パーマ大佐からも来ました。――歌ネタで頑張っていらっしゃるみなさんの希望の星ですよね!森:同じジャンルで頑張ってくれていると思ってもらっているんだなと、この大会で気付かせてもらいました。――これまでのキングも、優勝をきっかけにお仕事が殺到したとよくお話されていますが、今のところいかがでしょうか?江口:やっぱり増えてはいますね。森:マネージャーの電話が優勝が決まった直後に鳴り始めたというのは聞きました。――優勝特需への期待は?江口:いやー、若い20代だったらうれしいんですけど、我々もうおじさんですから(笑)。しみじみとよかったなって喜びながら、仕事が増えればいいなっていう感じですかね。――忙しくなりすぎるのも困る感じでしょうか?森:そうですね。今までのチャンピオンでそう言った方はいないと思うんですけど、あんまり忙しくなりたくない…12代目、言ってしまいました(笑)江口:本当に体がついていかないんですよ。このたった2日くらいでめちゃめちゃ疲れていますから。森:そうなんですよ。相方は疲れると露骨に生活に出てくるんです。気持ちが暗くなったり。江口:あまりにも重い看板を手に入れましたから、ちょっと置きかかっています。――置くの早いです(笑)。そこはマネージャーさんにうまくコントロールしてもらわないとですね。森:程よく、うまいことお願いしたいです(笑)。江口:呼んでいただけるのは、もちろんうれしいんですよ!森:うれしい悲鳴です。●「下ネタ以外に面白いものがわからない(笑)」――コンビ結成当初は歌ネタというスタイルではなかったですよね?江口:最初は漫才・コントを普通にやっていました。――歌ネタに変えたきっかけは?森:『あらびき団』(TBS系)で「ほかにネタは?」と言われて披露したのがきっかけですね。――そのときの反響で手応えを?江口:同じ下ネタでも歌に乗せると違うなと。森:それまでやっていたコントも漫才も、振り返ってみると下ネタだったんですけど、歌を通してお届けするとお客さんの反応が違うと知りました。――歌ネタの力ですね。下ネタを始めたきっかけは?江口:生まれたときに“イチモツ”がついていた時点から俺の下ネタ人生は始まっていました(笑)。森:保育園からの付き合いですけど、ずっとエロいです。――昔から下ネタで盛り上がっていたんですね?江口:僕はけっこうマセていたんですけど、森はそういうのには疎くて。森:家庭も厳格で、自分の家庭環境にエロが存在しなかったですから。テレビで濡れ場のシーンがあると、親父の咳払いとともにチャンネルが変わっていましたね。――それは意外です! 今、下ネタをやられていてお父様は大丈夫ですか?森:「良かったんじゃないか」って言っていました。「お前らのは下品だけどさわやかで見られる」って(笑)。江口:森の家はむっつり家系なんですよ。親父さんも中国人パブが大好きで。森:本当にそうです。親父と東京に遊びに来たとき、夜飲みに行こうって五反田に行ったら、もう1軒行こうって中国人パブに連れていかれて、そこで女性からちやほやされて鼻の下を伸ばしている顔を見たとき、親父めっちゃスケベじゃないかと思いました(笑)――森さんにもしっかりとそれが受け継がれていると考えると、やはりお二人が一番輝くものが下ネタなんですね。江口:それしかないんですよ。ほかに面白いものがわからない(笑)森:やっぱりワクワクしますよね!●「もしかしてだけど」ブレイク時の戸惑いと発見――2013年には「もしかしてだけど」でブレイクされましたが、コンビにとってやはり大きな転機になりましたか?森:あのブレイクをきっかけに僕らをたくさん知ってくださる方がいらっしゃって、すごかったなとは思っていますが、すごくきれいにラッピングしてもらっている気がして、ラッピングに見合う商品にならなきゃって思っていたかもしれないです。――イメージが先行してしまっていたということでしょうか?森:そうですね。江口:好きなことをただやっている。下ネタも好きだからずっとやっているだけなので、細々とアンダーグランドじゃないですけど、そんな感じでやっていけたらいいと思っていたらパッとブレイクして、大丈夫なのかなっていう戸惑いはありましたね。森:うれしさもあるけど申し訳なさもあって。――その戸惑いはどうやって乗り越えたのでしょうか?森:忙しく仕事をさせてもらっているときに、自分たちはマイペースなタイプなんだなと思ったんです。3人以上知らない人がいると、途端にドキドキし始める(笑)。でもネタのときだけは誰にも邪魔されず2人でやれるので、自然にネタに戻ってきた感じですね。これしかできないし、これが好きなので、これからもこんな感じなんだろうなと思っています。江口:いろんな仕事をさせてもらったんですけど、やっぱり俺らは歌うのが一番楽しいなと。――『キングオブコント』優勝は、そうやって自分たちのスタイルを続けてこられたひとつの集大成だと思いますが、この優勝で下ネタ&歌ネタを貫いていくぞという思いがさらに増しましたか?江口:でも、本当に好きでやっている感じですからね。ケーシー高峰さんや志村けんさんとか、ちょっとエッチで面白い大人になりたいというか、そういう芸人になれたらいいなと。森:自分たちらしさを貫いたと言ってもらえているのはありがたいですし光栄ですが、自然にやっていたことを“僕たちの意志”にしてもらっている。僕らはこういうタイプなので、今後みなさんが疑問を持つ方向に行く可能性もあるなと思っています。江口:こんなはずじゃなかった。応援していたのにって。僕らはただのスケベですから(笑)。――前回のブレイク時の経験からも、“自分たちのやりたいことをやっていく”のが大事だと考えられているんですね。森:そうですね。それが結果的に自分たちの意志というように見てもらえたらいいなと思っています。――改めて今後の目標をお聞かせください。森:僕ら単独ライブとかやっていないので、もし先方がよろしければ秘宝館で歌いたいですね。大きな“イチモツ”が飾ってありますから、その前で(笑)。熱海を皮切りに。江口:「秘宝館ツアー」をやりたいです(笑)!■プロフィールどぶろっく森慎太郎(1978年10月7日生まれ、佐賀県三養基郡基山町出身)と江口直人(1978年4月4日生まれ、佐賀県三養基郡基山町出身)によるお笑いコンビ。浅井企画所属。保育園から大学まですべて同じ学校という幼なじみで、2004年9月にコンビ結成。2006年に一度解散するも2007年5月に再結成。2008年に『あらびき団』(TBS系)で歌ネタを披露して注目を集め、2013年に「もしかしてだけど」の歌ネタでブレイク。『歌ネタ王決定戦』(MBS)では、2013、2015、2016、2018年に決勝進出。『キングオブコント2019』(TBS系)で12代目王者に輝いた。
2019年09月24日「キングオブコント2018」(TBS系)で優勝したお笑いトリオのハナコ。メンバーの秋山寛貴(27)と岡部大(29)は築地市場内の大和寿司と細谷商店で働いていた。秋山の職場である細谷商店に優勝報告をすませた3人がめざすのは、岡部が働いていた大和寿司。道中、「水産仲卸売場棟」のコースに展示してある小型運搬車ターレーを見つけ大はしゃぎ。“豊洲市場コント”がいまにもはじまりそうだったが、時間がないので断念。岡部が働いていた「青果棟」にある大和寿司。ご挨拶と優勝報告に来たハナコが店内に入ると馴染みの店員さんから「お帰り!」「スター登場です!」と喝采を浴びる岡部。「スターはやめてください」と照れながらも満面の笑みを浮かべ嬉しそうだった。大和寿司の大将の入野さんは、ハナコが優勝した瞬間を自宅のテレビで見ていた。「本人は、『自信あります』と言っていましたが、まさか本当に優勝するとは…正直ビビりましたね。『もうバイトは入れないのかな?』と思いました。移転後も働けるように大ちゃん(岡部)の新しいユニホームも作ったのに(笑)」ホールの接客をやっていたという岡部。「働きぶりは真面目だった」と大将は話す。「出勤時間は午前6時でしたが遅刻は絶対ないし、こっちが声を掛けると大きな声でいい返事が返ってくるんですよ。」バイトをしていると思わぬ有名人とも出くわした。「元イングランド代表のベッカムが食べに来て握手してもらいました。有名人の方もよく来られますが、ベッカムが来たときは大騒ぎでしたね。ベッカムはめちゃくちゃ寿司食います!(笑)店にある全種類の寿司を食べてました。最後記念写真も撮ってもらいましたよ」築地時代からお客さんとしては来たことがなかったが、今回は豊洲の新店舗で客席に座る岡部。バイトの賄いでは海鮮丼を食べていたが、今日は大将がにぎってくれた寿司を特別な思いでほおばった。「う~ま~い。最高ですね!バリバリ売れて、どんどん食べに来て売り上げに貢献したいです。秋田にいる両親も連れてきたいし、事務所の先輩のサンシャイン池崎さんに普段ご飯をご馳走になってばかりなので、ここに連れてきてお寿司をご馳走したいです」写真の細巻は両端が鉄火巻で真ん中はイクラ。岡部さんのバイト時代の思い出のお寿司。「バイト中に大将が余った細巻をくれるんです。1個1個味わって食う時間はないので3つ一緒に食うんですけど、それが美味しいんですよ。ゆっくり食べてると他のバイトに食われちゃうんです。(笑)」賄いで出していた寿司を美味しそうにほおばる岡部を見て大将は「ここまでよく立派になったね。たいしたもんだよ。」と嬉しそうに目を細めていた。(取材:インタビューマン山下)【ハナコ PROFILE】キングオブコント2018の王者。2014年結成。左から秋山竜大、秋山寛貴、岡部大。
2018年11月29日「キングオブコント2018」(TBS系)で優勝したお笑いトリオのハナコ。メンバーの秋山寛貴(27)と岡部大(29)は、築地市場内の大和寿司と細谷商店で働いていた。そこで今回は、築地市場から豊洲市場へ移転した、それぞれが働いていた店舗への優勝報告に。移転した豊洲市場には初めて訪れるという秋山と岡部に加え、メンバーの菊田竜大(31)にも豊洲市場を紹介してもらった。「水産卸売場棟」見学者コースの入口付近に展示されているマグロのオブジェは、築地市場で取引された最大級のサイズの国産クロマグロ。豊洲市場スタッフによると、あまりのマグロの大きさに子供はみんな「サメだ!」と叫ぶという。大人の岡部さんまで、サメと勘違いしているのか、思わず食べられてしまいそうなリアクション。場内にあるこちらの見学者コースは無料で予約も不要で入れる。「水産卸売場棟」見学者通路では、早朝5時30分から6時30分に行われる、せりの風景も見下ろすことができる。ちなみにハナコが見ている時刻は午前10時30分頃。窓の向こう側は何も行われていないが、豊洲で見る新しい景色にこの表情。キングオブコントで見せた迫真の演技を披露してくれた。「水産卸売場棟」3階は飲食店街。4階の「豊洲市場内プロショップ魚がし横丁」には昆布やかつお節や海苔など70店舗以上が軒を連ねる。そして、この4階に秋山が働いていた「細谷商店」がある。秋山は2年半の間、細谷商店で塩の配達を中心に働いていた。お店のスタッフを見つけるやいなや、「おおおっ!」と叫ぶ秋山。すると仕事仲間に「優勝したの?」と、とぼけられてしまう。ここ豊洲市場は、王者もタジタジになってしまうほど口が達者な人が多いのだ。まだ市場が築地にあったキングオブコント2018放送当日。スタッフの足立さんは、築地の仕事仲間で集まってテレビの前でハナコを応援していたと話す。ハナコが優勝した瞬間、大喜びしたものの、みんなが思ったことは「秋山のシフトを、どうしよう」……。実際に秋山は優勝した三日後にシフトが入っていた。その日は芸人の仕事は休みだったが連日仕事がつながっていた疲れから寝てしまったそう。しかし、スタッフの足立さんがそれを見越して秋山の代わりにバイトに入ってくれたという。細谷商店の連携に、秋山も思わずしんみりしたのであった……。(取材:インタビューマン山下)【ハナコ PROFILE】「キングオブコント2018」王者。2014年結成。左から秋山竜大、秋山寛貴、岡部大。
2018年11月29日お笑い芸人・土田晃之が、23日放送のニッポン放送『土田晃之 日曜のへそ』(毎週日曜12:00~)にて、『キングオブコント2018』で11代目王者に輝いたお笑いトリオ・ハナコについて語った。土田は「ハナコは本当に売れる要素があるかなって思っていて」と切り出し、『にちようチャップリン』(テレビ東京系)に出演した際のネタについても、「まだ若いんですけど、やっぱり上手っすわ。普通に」と評価した。さらに土田は「やっぱり芸人さんってさ、センスがあるネタやフレーズがあったりとか。『こういうシチュエーションを選ぶんだ』とか、『こういう設定すごいな』とか、そっち側を芸人さんって評価しがち」であるが、「一般の人って、単純に面白さの中にあるポップさね。明るい感じだったりとか」を求めると分析した。そして、ラフレクランやネルソンズを引き合いに「ネタも面白いの。ただ、すごいセンスがあるって感じではないんだけど、でも単純に面白くて。あと、ポップさもあるんだよね。キャラも立ってるっていうか」と評し、「やっぱ、こういう人たちって、お客さんからも面白いって票も入るし、きっと売れるってこういう感じなのかなって思っていて。ハナコもまさにそんな感じで見ていた」と語った。
2018年09月25日9月22日に放送されたコント日本一を決める大会「キングオブコント2018」(TBS系)について、意外な“余波”が起きている。エントリーした2,490組のグループが優勝賞金1,000万円を目指す本大会。厳しい予選を勝ち抜いた10組が争い、結成4年目の3人組・ハナコが見事優勝。司会は浜田雅功(55)で審査員の一人を松本人志(55)と、例年通りダウンタウンの2人がつとめた。2人の絶妙な掛け合いも毎年人気を集める要素だが、今年は松本の“ある出場者”へのイジりが半端ないと話題になっていた。それは1組目にコントを披露した芸歴8年目の「やさしいズ」。トップバッターという大役ながら緊張を見せない堂々としたネタを披露するも、残念ながら結果は最下位に終わってしまった。ただ、彼らを気遣ったのか松本が度々他の出場者に対してコメントをする際に《やさしいズよりは面白かった》《やさしいズより12点高い点数をつけました》とことあるごとにコンビ名を連呼。やさしいズ本人にもその気遣いはしっかり伝わっていたようで、敗退する際のコメントでは《仕方ないですけど、松本さんがいっぱいコンビ名を言ってくれるんで(松本も)やさしいズですね》と松本への感謝を述べていた。そんな松本のコメント効果もあって、やさしいズでボケを担当するタイのツイッターアカウントは放送終了後に1,000人以上フォロワーが増加。また自身が出演するお笑いライブのチケットが発売後に即完売したことをSNS上で明かすなど、松本効果は絶大だったようだ。ネット上では松本の行動にやさしいズファンからは《松本さんが名前を連呼してくれたからやさしいズが皆の印象に残りそう》《まっちゃんにあれだけいじられるとかある意味優勝より美味しい位置かも》と称賛の声が集まった。松本の“やさしさ”でやさしいズが大ブレイクする日も近いかも!?
2018年09月24日ピンクのドレスを身にまとい、漫才、コント、コーラスといったネタで楽しませる阿佐ヶ谷姉妹。今年は『キングオブコント2018』準決勝に進出。7月には初のエッセイ本『阿佐ヶ谷姉妹の のほほんふたり暮らし』も出版し、ふたりの“別居”も話題になった。10月、大阪・味園ユニバースと神戸・クラブ月世界で単独ライブ3『ドアーを開けて』を開く。「阿佐ヶ谷姉妹 単独ライブ3」チケット情報大阪、神戸とも昭和のナイトクラブの趣を残す会場だ。「どちらもとても雰囲気のある会場を借りることができました。あの中で、お客様と一緒に新たな扉を開く覚悟でライブをできたら」と“姉”の渡辺江里子(以下、えりこ)。今回はドリンク片手にステージを楽しめる。また、ファンは同世代が多く、年齢層も高めなことから、「お手洗い休憩はちゃんと設けますので、安心して来ていただけると思います」(えりこ)といざなう。ライブは漫才・コントのネタと歌のコーナーを予定している。今年は特にコントに力を注ぐ。「今年は『キングオブコント』の準決勝にギリギリ滑りこむことができました。切磋琢磨して、もう1段階、2段階パワーアップしたコントをお見せしたい」とえりこ。また、“妹”の木村美穂(以下、みほ)も「等身大のおばさんのコントがひとつ、できました。それもブラッシュアップして皆様にもお披露目できたら」と意気込む。歌は生演奏だ。「前回の大阪公演は3ピースバンドでしたが、今回はおそらくそれ以上になると思います。会場の雰囲気に合う形で演奏も豪華にできたらなと思っています」とえりこ。衣装も考え中で、「七変化をお楽しみください」と本人たちも嬉しそうだ。「おばさんのおばさんによるおばさんのためのライブを開きたい」とえりこ。そして「まだまだおばさんも奥深いので、おばさんの多様性も掘り下げてネタを作れたら。ふたりの関係性も、同居からお隣同士になって変わってきているところもあると思うので、漫才にも生かせたらと思います」とみほ。続けて「新しく“みほコーナー”ができるかもしれません!」と新提案も。この時初耳だったえりこも「“みほコーナー”、いいわね!」と意欲を見せた。公演は、10月3日(水)・4日(木)東京キネマ倶楽部、9日(火)愛知・ボトムライン、11日(木)・12日(金)大阪・味園 ユニバース、14日(日)兵庫・Live Hall クラブ月世界にて。チケットは発売中。取材・文:岩本和子
2018年08月29日「キングオブコント2017」で優勝し、今年、東京に進出したかまいたち。コントと漫才の“両刀遣い”。二人にしか生み出せないその笑いの源泉とは。「プラスとマイナスが、うまくハマってます」――お二人は、吉本興業のお笑い芸人養成所・NSCの同期だったんですよね?濱家:最初のクラス分けで山内と一緒になりました。彼のネタは当時から面白かったけど、僕は女の子にキャーキャー言われたいと思っていたので、男前と組まねばと思っていてコンビを組む相手としては見ていなかったんです。でも、卒業後、コンビを解散したタイミングで新しい相方を探そうとライブを見に行ったら、山内がめっちゃウケているのを見て、すぐ電話をして誘いました。山内:僕は誰かとコンビを組みたいとは思っていたけど、自分から喋りかけることができなくて、ずっと一人でやってたんです。一度だけ、日本人とインドネシア人のハーフの子に誘われて組みましたが、その子は「言うてる場合か」しか言えなくて。ネタがだいぶ限られるなと思って解散し、NSCを卒業してしばらくしたら濱家から電話がかかってきた。とにかく日本人と組みたいと思っていたから、すぐに決めました。濱家:ハードル低すぎるやろ。日本人なら誰でもよかったんかい。山内:僕に声をかけてくれる人も、他にいなかったですし。濱家:山内は、ネタは面白かったんですけど、周りから面白いと思われている感じではなかった。昔から仲のいい天竺鼠や藤崎マーケットと会うときに連れていったら、「こいつは絶対に面白くない」とみんなに決めつけられて。天竺鼠の川原にいたっては「目に生気がない」とまで言ってました(笑)。――濱家さんは、山内さんと組むまでに、コンビ結成と解散を5回繰り返したそうですね。濱家:前は見た目がいいとかそういうところで相方を選んでいて。「面白いな」と思って組んだのは山内が初めてでした。最初に打ち合わせをしたときに、「どっちがボケする?」と言われて、“見た目的に絶対お前やん”と思ったのは、いまだに覚えてます。それまでの僕は、若さゆえのイタさみたいなところがあって、“こいつ、おもんないな”と思ったらすぐにコンビ解散していたけど、山内の作るネタは、面白さになんの不満もなかった。一番最初に受けたオーディションでは、僕が書いたネタで落ちて。次に山内のネタをやったらウケたので、それからは彼にネタ作りをしてもらうことにしました。“お客さんにウケるのが一番”という考えは昔からあったので、そこに迷いや嫉妬はなかったです。山内:それは僕も同じやったし、「オーディションに受かりたい」という共通の目的があったので、友だちとしてというより、目的を達成するため試行錯誤するうちに、人見知りの僕でも自然と会話ができた。仲も深まったと思います。濱家:あと、彼はめっちゃ大人なんです。僕は口うるさく言ってしまうタイプやけど、言い返してくることもありません。僕は前に前に…と出てくる人とは相性が良くないみたいで、控えめなほうが居心地がいいし、話しやすい。だから続いているんだと思います。山内:僕が消極的な性格なので、濱家の積極的な部分とバランスが良かったんだと思います。自分からは絶対に話しかけられないし、かといって来られすぎるのも嫌で。その絶妙なツボを突かれました。プラスとマイナスの部分がちょうどよくハマるんやと思います。どちらかが出すぎたら下がる、みたいなところもあって、攻守のバランスが非常に優れています。濱家:どんな立場から言うてるん(笑)。反対の性格だからこそ、楽しくできるんちゃうかな。山内:舞台でも僕が前に出られないときに濱家が「いけいけ!」と言って、その通りにしてウケることがありますしね。でも、滑ったときは、無視するんですよ…。よくやるボケがあって。お店で働いているおばちゃんに「お店、何年くらいやっているんですか?」と聞いて、「もう25年くらいですかね」と答えたとするじゃないですか。そうしたら濱家が「じゃあ、1歳のときに始めたんですね」と言うんですけど、それに対して僕が「どこがやねん!」と突っ込むという…。おばちゃんが笑ってくれたらいいんですが、なかには本気でムッとする人もいるじゃないですか。すると濱家が「お前、失礼やな!」って責めてくるんです。自分でボケを発動させておいて、切り捨てるんですよ。かまいたち2004年結成。山内健司がボケを、濱家隆一がツッコミを主に担当。2013年「ABCお笑いグランプリ」、2017年「キングオブコント」で優勝。また、「キングオブコント」覇者としては初めて「M-1グランプリ」決勝にも進出。今年、初の2冠が期待される。はまいえ・りゅういち1983年11月6日生まれ。かまいたちのツッコミ担当。初となる東京レギュラーラジオ『かまいたちの ヘイ!タクシー!』(TBSラジオ)に出演。やまうち・けんじ1981年1月17日生まれ。かまいたちのボケ担当。スニーカーと猫が好きで、それぞれの写真をアップする専用のインスタグラムのアカウントを持っている。※『anan』2018年8月1日号より。写真・内田紘倫(The VOICE)取材、文・重信 綾(by anan編集部)
2018年07月28日黒肌ギャル集団・Black Diamondの中から“2000年からタイムスリップしたギャルサーメンバー”をコンセプトに活動する4人組ユニット「Black Diamond-from 2000-」と、同ユニットの仕掛け人である“ギャル神様”ぇりもっこりの5人が、コント日本一を決めるお笑いコンテスト『キングオブコント2018』に初挑戦することを表明。4日、都内で会見を行い、意気込みを語った。Black Diamondは、1990年代後半から2000年代にかけて一世を風靡したコギャル・ガングロ文化を継承。東京・渋谷のガングロカフェで働く傍ら、SNSでの情報発信やイベント出演などの活動をしている。4人組ユニット「Black Diamond-from 2000-」は、6月6日に「チョベリグ Lucky Day」でCDデビューも果たした。リーダーのあおちゃんは「2000年から来たという斬新なうちらなんで、2000年っぽい笑いを出せればいいかなみたいな。新しいことできればいいかなみたいな、そんな感じです! 深い理由は特になくて、ノリで頑張れば優勝できるんじゃない、みたいな感じで」と参戦理由を説明。ぇりもっこりも「何でもやっぱ新しいことしたいので。ギャルが出たら話題になるのでノリと場面で」と話した。5人の師匠として、昨年の『キングオブコント2018』で優勝したかまいたちの山内健司と濱家隆一も登場。ガングロギャル姿で現れた山内は「先ほどネタを見させてもらったんですけど、ジャンポケに並んでいました。すごいー!」とギャル口調で5人を絶賛し、濱家が「並んでいるわけない。ジャンポケに申し訳ない」とツッコむも、山内は「今年の3強は、ジャンポケ、さらば青春の光、Black Diamond。要チェック要チェックー!」と太鼓判を押した。5人はその場で、かまいたちが昨年優勝したときのネタを披露。山内は「オリジナルを超えるクオリティ。ツッコミの子に関してはちょいちょい濱家を超えている。すごいセンスですから」とべた褒めし、「ここからマジのトーンで言いますけど、3位は固いと思います」と笑いを誘った。そして、濱家が冷静に「マジのテンションで言いますけど、1回戦受かって2回戦で終わり」と予想するも、山内は「Black Diamondはいく! 間違いない!」と言い切った。山内に褒められ「やったー! お墨付きー!」と大喜びの5人。優勝賞金1000万円の使い道について聞かれると、あおちゃんは「1人200万円。日サロ(日焼けサロン)マシン買えない。優勝してほかの仕事もやって、300万にして日サロマシン買います!」と答え、「ギャルは古いとか汚いとか言われるんですけど、ギャルもやればできるじゃんと思わせたいので頑張ります!」と意気込みを語った。『キングオブコント2018』は、7月2日から1回戦が行われ、2回戦、準々決勝、準決勝を勝ち残ったユニットが決勝に進出。決勝は今秋に開催予定で、TBS系で生放送される。
2018年07月04日お笑いコンビ・かまいたちが4日、東京・新宿の吉本興業東京本部で行われた『キングオブコント2018』の会見に登場。山内健司が衝撃のガングロギャル姿を披露した。このたび、黒肌ギャル集団・Black Diamondの中から、“2000年からタイムスリップしたギャルサーメンバー”をコンセプトに活動するユニット「Black Diamond-from 2000-」の4人が、同ユニットの仕掛け人である“ギャル神様”ぇりもっこりと共に、コント日本一を決めるお笑いコンテスト『キングオブコント2018』に挑戦することを表明。会見で意気込みを語った。昨年の『キングオブコント2018』で優勝したかまいたちは、5人の師匠として登場。山内は、ミニスカートのへそ出しファッションにガングロメイクを施したギャル姿を現れた。会場から爆笑が起こる中、山内はパラパラ風の動きを見せ、「かわいい~!」などとギャル口調でトーク。相方の濱家隆一は「やめろ! チャンピオンの名前に傷がつく。断れ!」とツッコんだ。そして、Black Diamond-from 2000-のメンバーから“ボロネーゼ”というギャル名をつけてもらうと、山内は「ボロネーゼです」とうれしそうにあいさつ。濱家は「2017年に僕たちが倒してきたお笑い芸人に申し訳ないです」と言うも、山内は「ウケるー。アゲ―」と好き放題。なお、ギャルへの変身時間は「体も込みで20分くらい」とのこと。「文句なし。これでネタ1本やりたいなと思います」と仕上がりに満足していた。『キングオブコント2018』は、7月2日から1回戦が行われ、2回戦、準々決勝、準決勝を勝ち残ったユニットが決勝に進出。決勝は今秋に開催予定で、TBS系で生放送される。
2018年07月04日10月26日に放送された『アメトーーク!』(テレビ朝日系)に、にゃんこスター・アンゴラ村長(23)が初出演。『キングオブコント2017』で優勝を争ったかまいたち・山内健司(36)との共演が、話題を呼んでいる。 この日はゲスト芸人たちが自身の「捨てられない物」をトーク。「なわとび」が捨てられないというアンゴラ村長は、キングオブコントでも話題となった華麗な縄跳び技を披露した。 跳んでいるように見せかけて「実はこれ跳んでないんですよ」と明かすと、共演者から「え、手品なの?」と疑問の声が。するとアンゴラ村長は「はい、……手品ですよね?」と山内に質問。突然聞かれた山内が「俺、知らない!」と慌てて否定すると、「お前担当やぞ!」「仲間やろ!」とヤジが飛ぶくだりが繰り返されることに。スタジオは笑いに包まれた。 さらにオリジン弁当のレシートが捨てられないほどお気に入りな理由を「ロゴが太い眉毛みたいな感じしません?」と説明するも共感を得られなかったというアンゴラ村長。すると再び隣の山内に「さ、どうにかしてください!」と笑顔で無茶振り。山内は「無理です無理です!……あんま不思議なことせんといて!!」と悲鳴をあげていた。 このフリーダムに出演者を翻弄するアンゴラ村長の空気感がネットで話題に。放送終了後も、Yahoo!急上昇ワードの4位に「アンゴラ村長」がランクインしていた。 Twitterでも、 《かまいたちの山内がアンゴラ村長のお世話係w》《コンビみたいでクセになるwwww》《かまいたち山内は、アンゴラ村長の取扱説明書をオリジナルできちんとこさえて、飼育係としてきちんと芸させたほうが、かまいたちの為なのでは(笑)》《やり取りがほのぼのとしてて、内さんのツッコミはじわじわと面白いしで結構好き。》 と“盟友”コンビのやり取りは好評だった。 にゃんこスターの衝撃に「ブレーク格差」と言われていた、かまいたち。今後共演が増えることで、更に爆発的な化学反応が見られるかもしれない。
2017年10月27日10月1日放送の「キングオブコント2017」で、お笑い界に衝撃が走りました。優勝したのは、結成14年目のコンビ「かまいたち」でしたが、準優勝した異色の男女コンビ「にゃんこスター」が、話題を総ざらいしたのです。 コントバトルにおいて優勝を逃したコンビがブレークするというのはよくある話ですが、にゃんこスターはその芸風が異色すぎて賛否が分かれています。 採点をした審査員たちからは全員高評価だったのに対し、一般的人視聴者からは「笑えない」「面白さが理解できない」といった批判的な意見も多く集まっています。ちなみにお笑いにはそこまで精通しているわけではない筆者ですが、やっぱり彼らの面白さは皆目わかりません。むしろアンゴラ村長からほんのり漂う“ぶりっこ臭”に、苛立ちを覚えるほどでした。 そんな個人的な感情は置いておいてもう少し冷静に彼らのブレークの兆しを紐解いていくと、お笑い以外でも今求められる「時代のニーズ」が見えてきます。 ■ネタが時代にマッチしすぎている にゃんこスターのコントを見ていない人のために展開を紹介すると、今回番組で披露されたコントは、ツッコミ役のスーパー3助(34)が「なわとび大好き少年」に扮して登場し、たまたま開催される「リズムなわとび発表会」を観覧。するとアンゴラ村長(23)が現れ、リズムなわとびを披露します。 しかしサビになると、アンゴラ村長はなわとびを放り投げ、気持ち悪いけれどクセになる動きのダンスを披露。スーパー3助がひたすらツッコミを絶叫するという流れです。 最後には「私たちのコンビ名は『にゃんこスター』でした!」と自己紹介で締めくくるのですが、コントにはいわゆる「巧みなツッコミ」や「笑いの精神」は存在せず、ただただ明るくてスピーディでわかりやすい展開が続きます。 これがお笑い界の各方面から絶賛を集めたわけですが、このコントを見たときふと思ったのです。時代のニーズにハマりすぎていると。時代のニーズを説明するにあたり、キーワードは2つ。「短時間理解」と「真似しがい」です。 今の時代はなんでも短い時間で簡単に理解し、面白いと感じられるコンテンツが多くを占めています。ゲームはプレイに時間のかかる超大作RPGより細切れ時間に楽しめるスマホゲームが主流ですし、ドラマ制作も1話進むごとに謎が深まるモノより1話完結のライトで展開の早いドラマが好まれつつあります。 これをお笑いに当てはめるとやはり巧みなコントも良いものの、数秒みれば面白さが理解できる彼らのコントは時代に歓迎される形態なのがわかります。 また「真似しがい」でいえば、現在話題の芸人やドラマの多くはビジュアルやダンスなど“ウリが真似しやすいものが多い”のが特徴です。 なわとびやフラフープ、そして直球な連続ツッコミはブルゾンちえみさんや平野ノラさんなどの流れを汲んでいるように思います。また彼らのリズム芸は「やってみた」系動画としての需要も満たすことでしょう。 とはいえリズムやインパクト勝負のネタは、どうしても消費スピードが早いもの。彼らのネタが“大真面目に意外すぎるバカをやる”という展開だからウケるもの。「にゃんこスター=インパクトが凄い」という前情報が知れ渡ってしまった今、どこまで伸びるのかは注目です。 ■「新しい」ということに高い評価がされる時代 そもそもお笑界に限らず、今は多くの分野で「突き抜けた存在」を救世主として求めがちです。 政治の世界では小池百合子東京都知事がジャンヌダルクのようにもてはやされ、相撲界では稀勢の里が18年ぶりの日本人横綱としてフィーバー。他にもプロ棋界では、史上最年少プロ棋士の藤井聡太四段が大ブームとなっています。 もちろん彼らの成し遂げたことは凄いのですが、フィーバーまで巻き起すとなると、時代がそもそも“突き抜けた新しさ”を求めていることに他なりません。その点においてにゃんこスターはコントの斬新さだけでなく、史上初女性ファイナリスト、史上最年少出場(23歳4カ月)、コンビ結成最速(5カ月)、兼業芸人(アンゴラ村長はベンチャー企業の会社員)と話題性にも富んでいます。 もともとアンゴラ村長の無名時代を知るタレントの伊集院光さんは「長くお笑いブームは続いてきたが、彼らがキングになったら次の局面に入る気がする」と語っています。次の局面が何なのかはわかりませんが、確かに今までのお笑い芸人は「貧乏な下積み時代を経験し、コツコツ芸を磨いて売れる」というような、苦労さが常識としてありました。 にゃんこスターのブレークは、ある種の閉塞感を打破する存在を実はみんなが求めていたという証拠なのかもしれません。 ただしお笑いを頻繁に見る“目が肥えた人”からすると、彼らの存在は受け入れにくいようです。「彼らのコントは『エンタの神様』的で、小学生にウケそうって以外は何も感じない」「リズムネタだけどストーリーがないから、縄跳びを別のモノに変えるか、焦らして跳ばない展開を変える以外、応用が利かないのでは」などなど、筋のとおった辛辣な感想に思わず納得してしまいました。 彼らの実力は半年もすれば結果として出てくるのでしょう。なにはともあれ、優勝した『かまいたち』が不憫でなりません。いっそかまいたちが悔しさあまって「なわとびコント」を発表すれば、あえての便乗商法で盛り上がるかも。相乗効果が生まれれば、たしかに「お笑い界が変わる」と言えそうです。
2017年10月08日きのう1日に行われた『キングオブコント2017』(TBS系)で結成5カ月にして準優勝という結果を残したお笑いコンビ・にゃんこスターが、芸能事務所ワタナベエンターテインメントに所属することが2日、発表された。にゃんこスターは、芸歴3年目のアンゴラ村長(23)と、芸歴15年目のスーパー3助(34)により、今年5月に結成されたばかりの男女コンビ。フリーで出場した今大会で、異例の結成5カ月で決勝進出を決め、視聴者の予想を遥かに上回る準優勝という結果を残し、今後の動向にも注目が集まっていた。キングオブコント決勝1回戦では、「リズムなわとびの発表会」という異色の設定から、なんと最後にはコンビ名を紹介して締めるという斬新すぎる芸風で審査員・観客に衝撃を与えて1位通過。2回戦では、同様の設定の「リズムフラフープの発表会」というネタで追い打ちをかけ、再び会場が騒然となった。惜しくも優勝には手が届かなかったが、今大会の話題をさらう大きな爪痕を残した2人。「キングオブコントを観てくださりありがとうございました。惜しくも準優勝でしたがとても楽しく出来ました!」と振り返り、「本日よりワタナベエンターテインメントにお世話になります。これからも2人で新しい笑いをどんどん届けていきたいと思っています。よろしくお願いします」と意気込んでいる。
2017年10月02日芸能事務所・ワタナベエンターテインメントの中で一番面白い芸人を決める大会「ワタナベお笑いNo.1決定戦2017」の決勝が23日、都内で行われ、お笑いコンビのロッチが優勝し、賞金200万円を獲得した。決勝にはロッチのほか、我が家、プリンセス金魚、サンシャイン池崎、Aマッソ、アンガールズ、笑撃戦隊、あばれる君、バッドナイス、ゴールデンエイジ、アントワネット、ブルゾンちえみが進出。この12組の芸人が、4組ずつA・B・C3つのブロックに分かれてネタを披露し、各ブロックを勝ち上がったロッチ、笑撃戦隊、サンシャイン池崎が最終決戦へ。そして、審査員投票、会場観客投票、AbemaTV視聴者投票によりロッチが優勝に輝いた。コカドケンタロウは、優勝賞金200万円の使い道について「4月17・18日に単独ライブがあるのでその経費に使います。ハワイ合宿でネタ考えたり…」とコメント。中岡創一は「コカド君が考えてくれたネタで単独ライブを成功させて、その勢いで、いまだとってないキングオブコント優勝を今年こそ狙いたいです」と目標を掲げ、「ワタナベエンターテインメントの芸人が、まだM-1もR-1もキングオブコントもとってないんです。いまウチの若手は、ブルゾンちえみやサンシャイン池崎などノッてきてるから、僕らがこの優勝の勢いでキングオブコントとって完全制覇して、みんなを盛り上げたい」と意気込みを語った。
2017年02月24日「キングオブコント2016」で優勝したお笑いコンビ・ライスと、「M-1グランプリ2016」覇者の銀シャリが、来年1月1日に放送されるTBS系お笑い特番『笑いの王者が大集結!ドリーム東西ネタ合戦』(21:00~24:20)で、直接ネタ対決を行う。先日収録が行われ、注目の2組が囲み取材に応じた。銀シャリは「どっちが勝っても米類。国産か輸入か」「お笑い界の米騒動って言われているみたい」とライスとの"ご飯対決"を意識。ライスも「この勝負の結果によっては、2017年のお米の仕事をどっちがとるかっていう…」と今後の仕事に影響を与える可能性があると闘志を燃やした。「4人でお米のCMとかもいい」とコラボの話も出たが、銀シャリが「回転寿司とかいいですね。でもそれはライスは無理、銀シャリじゃないと」と主張すると、ライスも「カレーライスとかオムライスとか」と対抗した。2017年の抱負も語り、銀シャリは「漫才ももちろんずっとやらせていただくんですが、いろんなことに挑戦にしたい」。また、青スーツを脱ぐタイミングを聞かれると、「たぶん、うっすら徐々に色が変わっていくと思います。気付いたら真っ白に」と笑いを誘った。ライスも「これで終わらないように、2017年もたくさん出て、大豊作の年に」と活躍を誓った。囲み取材には、おかずクラブと横澤夏子も出席。おかずクラブは、銀シャリとライスの"ご飯対決"に「どちらが勝ってもバーターで呼んでもらえる」と乗っかり、「来年はネタにしたい。単独ライブもやろうと思っています」と抱負を語った。横澤は「いろいろ刺激的なお仕事をいただいて、ドラマも出させてもらい…」と今年を振り返った上で、「来年は結婚したい。R-1ぐらんぷりでも優勝して、プライベートでも…。できる女と思わせたい」と意気込んだ。『笑いの王者が大集結!ドリーム東西ネタ合戦』は、人気芸人たちが集結し、東西に分かれて面白さを競う番組。MCはダウンタウンの浜田雅功、東軍のキャプテンは志村けんとキャイ~ン、西軍のキャプテンはダウンタウンの松本人志と雨上がり決死隊が務める。
2016年12月22日