大人女子には、休みの日に日常から離れて美術館巡りをして過ごしているという人もいるのでは?そのなかでも、人気の高い画家のひとりといえばフィンセント・ファン・ ゴッホ。現在、日本ではゴッホ展も開催されており、人気を博していますが、今回は新たなゴッホ像を描いている話題作をご紹介します。その作品とは……。感動体験を味わえる『永遠の門 ゴッホの見た未来』!【映画、ときどき私】 vol. 274パリでまったく評価されていなかった画家のゴッホ。“新しい光”を見つけるため、南フランスのアルルへと向かうことを決意し、春を迎えると同時にその願いは叶えられるのだった。そんななか、ゴッホは心酔していたゴーギャンと共同生活を始める。しかし、それも長くは続かず、ゴッホは再び孤独となってしまう。自らが見た世界をひたすらカンバスへと写し取り、創作へとのめり込むゴッホが最期に見ていたものとは……。本作は主演のウィレム・デフォーがヴェネチア国際映画祭で男優賞を受賞し、アカデミー賞主演男優賞にもノミネートされるなど注目を集めていますが、今回はゴッホに対して並々ならぬ思いを持っているこちらの方に、見どころをお話いただきました。ジュリアン・シュナーベル監督!『夜になるまえに』や『潜水服は蝶の夢を見る』などで高く評価されているシュナーベル監督。映画監督としてデビューする前から、画家として活躍していることもあり、劇中で使われているゴッホの絵を自ら描くほど、細部にまでこだわりを見せています。そこで、ゴッホへの思いや作品の裏側について語っていただきました。―脚本家のジャン=クロード・カリエールさんをオルセー美術館に誘い、一緒にゴッホの作品を見たことが本作を手掛けるきっかけにもなったそうですが、やはり絵からインスピレーションを受けた部分が大きかったのでしょうか?監督そうですね。ただ、私はカリエールとオルセー美術館に行く前、つまり映画を作るもっと前からゴッホの絵には興味がありました。そんなふうにもともとゴッホの絵を見ていたからこそ、この映画ができたのであって、カリエールからもまるでゴッホが私に話しかけているような気がしたとも言われたほどです。とはいえ、ゴッホをテーマにした映画はすでに山のように存在しているだけに、「我々はどうやって作ったらいいんだろうか?」というのは悩みましたよ。そこで思いついたのは、「彼に起こったかもしれないことやありえたかもしれない場面を作ってしまったらいい」ということでした。そうすれば、ほかの人が作った作品とは別のものができると考えたんです。―実際に、どのような場面を作り出したのでしょうか?監督たとえば、彼が兵士としてアルジェリアに行ったときのエピソードやキリストについての話、そして私が絵画について持っていた考えなどをゴッホを通して語れることに気がつき、入れることにしました。それから、ゴッホに絵の教養があったことをも見せたかったので、私が思いついたのは、ルーヴル美術館のなかを彼に歩かせること。そこで、ウジェーヌ・ドラクロワやフランシスコ・デ・ゴヤ、ディエゴ・ベラスケスの絵を目にしますが、ゴッホが生きていた当時は、ゴヤやベラスケスの絵はルーヴル美術館にはありませんでした。それでも、私がゴッホにそれらの絵を見せたいと思い、あえて入れることにしたのです。そんなふうに、私が伝えたいと思うストーリーを入れ、「絵とは何か」ということを表しました。―この作品を作ったことによって、監督自身が学んだこともありましたか?監督この映画を作るなかで、私はゴッホの考え方に深く入り込んでいったつもりです。と同時に、デフォーについてもいろいろと知ることができました。なぜなら、彼が演じるゴッホの自画像を私が描いたからです。そうやって見ることで学び、繰り返すことで、そのものに対する理解を得ることができました。そして、それによって私がどう変わったのかを考えることができたのです。私はすでに自分が知っていることを例示するために映画を作ったのではなく、作る過程で知らない何かを発見するために作ったと言えると思います。絵画は写真よりも雄弁に人を語っている―キリスト教に関する描写も印象的でしたが、それも制作のプロセスのなかで発見して作品に反映したのでしょうか?監督ゴッホの残した手紙を読むと、キリストについてかなり書かれており、彼は自分のことをキリストとみなしていたところがありました。劇中のゴッホと司祭の会話は私自身が作り上げたものですが、なかでもおもしろいと思ったのは、「キリストは死後30~40年経つまで誰も知らなかったんだよ」と彼らに言わせたことです。実際、ほとんどの人はそのことを知らず、死んだときすでにキリストは有名だと思っている人もいるくらいですから。だからこそ、名声と謎、神秘について話すのが興味深いと感じました。―そのほかにも、監督がこだわったセリフなどはありましたか?監督あとは、精神病院のなかでゴッホにベトナムについて話をさせるのも私にとってはおもしろいことでした。もちろん、患者同士でどのような会話をしたかという記録はなかったので、あの会話も私たちが作り上げたものですが、そこから生まれる感情は少なくとも私にはリアルに聞こえました。同じような意味で言うと、ゴッホが人を描いた絵のなかには、写実的ではないがゆえに見た目が本人には似ていないものもありましたが、そのなかに描かれているものは、写真よりも雄弁にその人を語っているように感じたのです。つまり、絵というのは、それ自体が現実であり、ある意味では写真よりも本人に近いものだと私は思っています。―本作を制作するということは、そんなふうにゴッホが何を見て、何を感じ、何を考えていたかをつねに考える作業でもあったと思いますが、もし彼に直接質問できるとしたら、聞いてみたいことはありますか?監督うーん、何を聞きたいかまったく思い浮かばないなぁ。でも、もしこの映画を観てくれたら、どう思ったかは聞きたいかもしれないね(笑)。―では、劇中で医師がゴッホに「どうして絵を描くのか?」と聞くシーンがありましたが、監督自身はなぜ映画を撮っているのでしょうか?監督もし「なぜ絵を描くのか?」と聞かれたら、私も同じように「考えを止めるため」と言うと思うけど、映画について聞かれたら、「もうその映画のことを考えなくて済むから」と答えると思いますよ。私にとっては、映画であれ、彫刻であれ、何かを描くことであれ、やりたいと思っていることをやっているだけ。そこにはロジックも理由もなく、ただやりたいからという思いだけです。だから、それに関わりたい、やっていたいという欲望に従っているということですね。そのなかで私のなかにあるルールはひとつだけで、それは「妥協しない」ということ。最初に思ったことや自分のベストを尽くすことだと思います。もしラッキーなら完成したときに、それに近いか思っていた以上のものができあがることがありますから。観客がゴッホ自身になれるように意識した―なるほど。また、今回はゴッホの視点から見たカメラワークにもなっているところもありますが、それは監督自身が主人公と重なって物語を作り上げていこうと思ったからですか?監督見ている人がまるで自分に起こっているような感じを受けるようには意識しました。つまり、観客がゴッホを見ているのではなくて、観客がゴッホになるということがアイディアのもとになっているのです。私は『潜水服は蝶の夢を見る』でも同じような手法を取りましたが、カメラが一人称を語るとき、違う機能を持つと考えています。それについて語るのではなく、それそのものになるということです。映画のなかで人は何度でも死を経験することができるように、映画を通じてその人の人生を生きることもできます。たとえば、死んでしまった詩人が描いた言葉が後世の人にも何かを感じさせることはできますが、それは絵画も映画も同じことなのです。―本作では、67歳のデフォーさんが37歳のゴッホを演じていますが、年齢を超越した存在感は見事でした。現場で、デフォーさんの役者としてのすばらしさを感じた瞬間があれば教えてください。監督もちろん、何度もありました。特に、彼とは長年の友人でよく知っていますが、作品のなかでは私の知らない人になっていたと感じるほどで、本当に素晴らしい俳優だと思います。私の妻も、彼の変貌ぶりには本当に驚いていたほどです。『ボヘミアン・ラプソディ』でフレディ・マーキュリーを演じたラミ・マレックがアカデミー賞の主演男優賞を獲りましたが、私からすれば、デフォーは去年の作品のなかで最高の演技だったと思います。とはいえ、彼らを比べることは、株の売買人とバスケットボールの選手を比べるくらいまったく違うものですけどね。でも、私は今回のデフォーの演技を見て誇りに思いましたし、彼と一緒に仕事ができたことは光栄なことでした。彼の演技というのは、映画が続く限り、ずっと残っていくものだと感じています。―確かに本当に素晴らしい演技だったと思います。それでは、最後に日本の観客にひと言お願いします。監督映画のなかには、ずっと日本に行きたがっていたゴッホが、マダガスカル行きを決めたゴーギャンに「日本がいいんじゃないの?」と言う場面があります。結局はフランスのアルルまでしか行けず、ゴッホは一度も日本には来ることができませんでしたが、日本に来たくて何とかしようとしていたのです。ちょうどいまは日本でも大きな展覧会が開催されていますが、私たちの映画も同じ時期に日本にやってきました。日本のみなさんがこの映画を観に来てくれたらきっとゴッホも喜ぶと思いますし、私たちもうれしいです。天才の見た景色を追体験する!これまでさまざまな形で描かれてきた天才画家ゴッホ。短い生涯のなかで、彼がどんなふうに世界を見て、私たちに何を伝えようとしていたのかを本作では体感することができるはずです。実際の絵を見ることできるいまの時期だからこそ、より深くゴッホの世界に浸ってみては?魂に訴える予告編はこちら!作品情報『永遠の門 ゴッホの見た未来』11月8日(金)新宿ピカデリー他全国順次ロードショー配給:ギャガ、松竹© Walk Home Productions LLC 2018
2019年11月06日名優ウィレム・デフォーが映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』で主演を務め、画家フィンセント・ファン・ゴッホを演じている。本作はゴッホの晩年を描いた作品だが、デフォーは「この映画はゴッホの伝記映画ではない」と言い切る。その言葉には彼と製作陣のゴッホへの、芸術家への深い敬意があるようだ。本作でデフォーが演じるフィンセント・ファン・ゴッホは、パリでまったく評価されていない画家で、知り合った画家ゴーギャンにすすめられて南仏のアルルにやってくる。“新しい光を見つけたい”と願うゴッホは自然の中を歩き、美を見つけ出し、それらを描いていくが、彼の作品に目を向ける人は少ない。生活は苦しくなり、トラブルは続くが彼は描くことをやめない。本作の脚本と監督を務めたジュリアン・シュナーベルは画家として圧倒的な成功をおさめた後に映画監督になった人物だ。昔からの友人だったシュナーベル監督とタッグを組んだデフォーは、ゴッホについて書かれた書籍や彼が遺した絵画、書簡を読み込むだけでなく、シュナーベル監督の指導を受けて、実際に自分で絵を描くことを学んだという。「この映画をつくる上で、物事をこれまでとは違った見方で捉えることが大事でした。自分で筆を手にして絵を描くことをジュリアンから教わって、映画の中でも実際に何枚も絵を描きましたから、そうすることでゴッホの書簡に書かれた内容が“なるほど。こういうことを言いたいのだな”とわかったりもしたんですよ」しかし、彼らは最初からゴッホの伝記映画をつくる気も、多くの人がイメージするゴッホ像を再現する気もなかったようだ。「苦労した画家とか、生きている間は認められることがなかったみじな人生だったとか……そういう“お決まりのイメージ”を尊重するつもりはまったくなかったですし、触れてはいけない部分があるとも思いませんでした。私たちはゴッホについてさまざまなことを調べ、考え、思慮深く捉え、実際に筆をもって絵を描き、自然の中に身を置いて、そこで経験したことを作品に反映していきました。私たちはある意味でゴッホの存在を“乗り物”のように扱ったのかもしれませんが、結果的に私たちは彼に敬意を払ったのだと思っています。私たちはゴッホのイメージを限定して決めつけるようなことはしていないし、できるとも思っていません。私たちは彼について考え、想像することしかできないわけですから」確かに本作で描かれるゴッホは単純な苦労人でも、天才でも、狂人でもない。デフォーは自分の目で光を捉え、自然の中に身を置き、実際に絵を描くことで“とてつもない孤独”を経験したという。「意図したわけではなく、僕が経験したのは“とてつもない孤独”でした。晩年のゴッホは多作でした。書簡を読むとよくわかるのですが、彼は絵を描いている時に恍惚感があり、明晰な喜びを感じていたのだと思います。そして彼はそれを周囲と分かち合いたかったわけです。彼はエゴイストではなくて、自分の身を何かに捧げて、そこで得たものや、物事の見方を周囲の人々と分かち合いたいと思った。でも彼はどうやって分かち合っていいのかがわからなかった。それに絵を描ている時に感じる歓喜の時間と、何も起こらない日常との折り合いをうまくつけることができなくて葛藤していたのだと思います」デフォーが語る通り、本作で描かれるゴッホはストイックな求道者や名声を得られずにもがく男ではない。彼は自分の見つけた“美”を周囲と分かち合おうとする男として描かれる。「このような描写になったのは、(監督の)ジュリアン自身が画家でありアーティストだというのが大きいと思います。彼はアーティストとして圧倒的な成功をおさめているのですが、“自分の絵が何枚売れたのか?”を成功の物差しにしている人ではなく、描くことの純粋な喜びを知っている男です。ゴッホについてまわる“苦悩し、周囲の無理解に苦しめられた”というイメージは、人々の“間違った成功の物差し”が原因だと思うのです。そんな固定概念から自由になることができたら、ゴッホの苦しみは別の場所からやってきているのだとわかります」絵が売れるとか売れないとか、評価されるとかされないとかよりも重要なことが本作では描かれている。人生の最後の最後まで自分にしか見つけられない光や美しさを求め、それを周囲と分かち合おうとした男の姿だ。彼を演じるためにデフォーは長い時間をかけて献身的に取り組んだが、本人は「私は演じることで自由になりたいだけなんですよ!」と豪快に笑う。「私たちの多くが悩んでいることや不安は“自分とはこういう人間である”という根拠のない感覚を守ろうとして生まれていることが多いと思うのです。でも、演じることで自分以外の考えやクセの中に身を置き、自分の身についてしまった考えの型やクセのようなものを“荷下ろし”することができます。そうすることで自分に余裕ができて、ハートも大きくなって、他人にも思いやりを持つことができると思うのです。もしかしたら私の言っていることは少し奇妙に思われるかもしれません。なんと言っても僕がいるのは映画の世界。スター俳優だとか莫大な予算だとか、興行収入やらギャラがどうしたとか……そういう世界にいながら、僕はそんなことを考えて俳優をやっているわけですからね(笑)。だから僕はこの世界に裏口からこっそり入って、裏口からこっそり出ていくようにしています(笑)」この言葉がウソでないと直感的に信じられるほど、ウィレム・デフォーは穏やかで、真摯で、周囲に親切で、良い意味で“スター感”のない人物だ。彼の成功の物差しは、名声だけを求めるスター俳優のそれとは違う場所にある。「演技をすること得る体験や、創作する行為を通じて自分自身が変化できるのだと私は思っています。まぁ中には……そうでもない映画もあったりはしますが(笑)、この作品はとても強い体験でした。『永遠の門…』で得ることができた物事の見方の変化を、この先もずっと忘れないで持ち続けたいと思っています」『永遠の門 ゴッホの見た未来』11月8日(金)新宿ピカデリーほか全国順次ロードショー
2019年11月05日星占いって好きですか?ロマンティックな感じがして憧れるとか、テレビで見かけたら、ついチェックするという人も多いのでは。でも、自分でも占えたらいいな、と本を読み始めものの、すぐに脳内が疑問符だらけになり閉じてしまった…なんて話を聞くことも。確かに覚えることが多いし、難しいですよね。その気持ちわかります。でも大丈夫!「私には無理…」と諦めかけている方にこそ読んでほしい星占いの本があるんです。■専門用語はほぼなし!易しい星占いそれは石井ゆかりさんの『月で読むあしたの星占い』(すみれ書房)。帯に《石井ゆかりが教える、いちばん易しい星占いのやり方》と書いてあるだけあって、超絶とっつきやすく、サクサク読み進められる1冊です。石井さんいわく「本物の『ジャングル』が本格的な占星術の世界で、『ジャングル・ジム』が本書の星占い」とのことなので、ビギナーさんも心配ご無用。サファリジャケットにブーツの重装備ではなく、Tシャツ&スニーカー姿で思う存分楽しめます。本の後半で少しハウスやホロスコープに触れていますが、そこまでは全くと言っていいほど専門用語は登場しません。易しい、そして優しい表現で毎日の星占いの「やり方」を説いているため、スッと頭に入ってくるんです。■12種類の「〇〇の日」とは?石井さんは「今日の月」が位置する星座で決まる12のテーマに、それぞれ「〇〇の日」という名前をつけました。--------------------------1.スタートの日2.お金の日3.メッセージの日4.家の日5.愛の日6.メンテナンスの日7.人に会う日8.プレゼントの日9.旅の日10.達成の日11.友だちの日12.ひみつの日--------------------------この「12種類の毎日」が2~3日ごとに切り替わりながら進み、1ヶ月でひとめぐりするのです。第1章は、星座別の12種類の「〇〇の日」を手帳やカレンダーに書き写し、「毎日の占い」の基本を作る章。筆者(射手座生まれ)もさっそく手帳に書き込むことにしました。とりあえず10月1日から31日まで記入したのですが、1日は「ひみつの日」。3日には「スタートの日」に移行し、6日は「お金の日」、8日は「メッセージの日」…。全ての「〇〇の日」を書いたら、それぞれについての詳しい解説を熟読します。例えば「スタートの日」は“目新しいことが多い日”で、何かしら変化が起こりやすいのだそう。解説を読んでは手帳をちら見して「この日はこんな日なのね!」とわくわく。「お金の日」とか「愛の日」とか、やっぱり気になっちゃって。■占いとの理想的な付き合い方?とはいえ、夜寝る前などに「“あした”はこういう日かぁ」と手帳を眺めはしたけれど、起こりそうな出来事を意識してスケジュールを立てたり、当日の朝「〇〇の日だから、こうしよう」と考えて行動したりはしませんでした。なのに、後で振り返ってみたら…あっ!と思いあたることが結構あったんです。例を挙げると…--------------------------◎お金の日気前がよくなって散財しやすいそうです。6日は電子レンジを買い替えて勢いづいたのか、気づいたらカルディで、普段は買わないちょっとお高めの冷凍食品を購入していました。◎人に会う日18日。いつもより早めに退社したところ、駅で高校時代の同級生とバッタリ再会。◎達成の日25日。やらなきゃと思いつつ、滞っていた原稿をなんとか仕上げて解放感に浸ることしばし。◎友だちの日27日「友だちの日」は昔からの友人と美術館へ。--------------------------まるで最初からそうと決まっていたかのような出来事が重なり、なんで?とびっくり。「こんな日」ということをなんとなく知っていて、それに該当する事柄に遭遇すると、ちょっと得した気分になりますね。学校の先生が「ここは大事だよ」と言っていたポイントを復習しておいたら、テストに出題された、みたいな。全面的に頼るわけではなく、転ばぬ先の杖として参考にするのって、占いとの理想的な付き合い方ではないでしょうか。■「自分で少し占えるようになる」とは?石井さんは本書の終わりのほうで、過去の日記を見ると、12種類の「〇〇の日」がめぐってきたとき、自分の身にどんなことが起こったのかを確認できると述べています。そのことは、今後を予測する上で大きなヒントになるとも。1ヶ月間、占いを試してみて、それは正にその通りだろうなと納得しました。「自分で少し占えるようになる」とは恐らく、起こっていることの意味を考え、その延長上にある将来の見通しを立てるのが上手になる、ということ。占いに振り回されるのではなく主体的に自分のリアルな日常を見つめ、そこに星占いをそっと添えるのは、とても素敵なことだと思います。占いによって視野を狭めるどころか、自身の物語が豊かな広がりを見せるでしょう。そんな気づきを与えてくれる『月で読むあしたの星占い』。読めば未来が、この先の人生が、今よりも楽しみになるかもしれません。プロフィール石井ゆかりライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。
2019年11月02日映画評論ユニット「お杉とB子」が今回おすすめするのは『永遠の門 ゴッホの見た未来』です。お杉:アニメ仕立ての伝記映画や複製画家のドキュメンタリーと続々ゴッホ関連の秀作が公開されているけれど、ついに真打ち登場。ゴッホを演じたウィレム・デフォーがアカデミー賞主演男優賞候補になったのよ。B子:納得の名演だもの。ゴッホになりきってる。63歳で37歳のゴッホを演じているのに違和感なし!お杉:構成もお見事よね。ゴッホの生涯を描くのではなく、アルルに拠点を移した最後の3年に焦点を合わせ、そこに新解釈を盛り込んでる。B子:ネタバレになるから詳しくは書けないけど、私はその解釈を支持します!ゴッホ美術館が強硬に否定してる説もあるけどね。お杉:ジュリアン・シュナーベル監督が、またすごい!現代アーティストだけあって、洗練された映像を駆使して繊細すぎるゴッホの脳内や視点を体感させてくれるの。撮影監督の光の捉え方が抜群にうまい!B子:カメラが上下左右に振られたり、焦点が上下で別々になったりと斬新。ゴッホの目にはあんなふうに見えてたのかもと思ったわ。お杉:いまどきなカメラワークのおかげで、19世紀の画家の物語なのに、現代が舞台のドキュメタリーを観てるようなみずみずしさを感じるの。そして、マッツ・ミケルセンやマチュー・アマルリックと実力派スターがちょいちょい出てくる。これもシュナーベルの人徳ってやつ?B子:人徳だけじゃなく、画家としての才能も遺憾なく発揮してるよ。130点以上登場する絵画の数点は、監督自ら描いたらしい。ゴッホの筆捌きを完コピなんて、すごい(笑)。お杉:ゴーギャンとの諍(いさか)いに端を発する有名な耳切り事件や弟テオとの深い愛情ももちろん描かれていて、ゴッホ好きのツボは外しません。B子:開催中のゴッホ展も、これを観るとさらに楽しめるんじゃない?『永遠の門 ゴッホの見た未来』監督・共同脚本/ジュリアン・シュナーベル出演/ウィレム・デフォー、ルパート・フレンド、マッツ・ミケルセンほか11月8日より新宿ピカデリーほか全国公開。©Walk Home Productions LLC 2018お杉とB子男子2人の空気感がたまらない『ブラック校則』(11月1日公開)。ドラマで育まれた登場人物たちへの愛も加速しちゃうわ。(お杉)夫への不満が溜まっているなら『積むさおり』(11月2日公開)がオススメ。ボタンの掛け違えって大きいんですよ。(B子)※『anan』2019年11月6日号より。(by anan編集部)
2019年11月01日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラムが登場! 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、「石井ゆかりの幸福論」第5のテーマ、愛と創造について(前編)をお届けします。■5.愛と創造について。(前編)星占いの「ハウス」に沿ってお題を決めて書いている本稿ですが、今回は「愛と創造」がテーマです。星占いで「第5ハウス」と言えば恋愛のハウス、ということになっています。恋愛は占いの場で、もっともよく話題にのぼるテーマです。多くの人が恋に悩み、愛に傷ついて、占いに手を伸ばします。一般に、人が「占いをしたい」と思うのは、「自分の力ではどうにもならないと思えること」に直面したときだろうと思います。「自分の力ではどうにもならないこと」、その最たるものが恋愛です。意中の相手の心を自分の思い通りにできたら、どんなにいいでしょうか。でも、そうはなりません。そうはならないからこそ、恋愛が素晴らしい、と言うこともできるかもしれません。もし、自分の意思で他人の気持ちを自由自在に変えられるならば、「人から愛される」ことは、そんなに貴重なことだとは思えないはずです。自分の思い通りにはならないはずの「他者の心」が、自分という存在を強く求めてくれる、というところに、愛の神秘、愛の奇跡的な感動が生まれるのだと思います。恋の前では、人はどこまでも無防備です。とても傷つきやすくなりますし、感情は揺れ動き 、ほかのことが手につかないくらい、感情に支配されてしまうこともあります。こうしたとき、「占いをしたい!」という気持ちになるのは、当たり前です。星占いで「恋愛を見てください」と言われたら、まず第5ハウスの状態(とそのルーラー※)を見るはずです(人にもよりますが)。でも、実はほかにもいくつか、見るべきところがあります。まず第7ハウス、次に金星、火星、そして第8ハウスや第11ハウスも見たりします。さらに月と太陽、土星、などと、まあ複合的にどんどん見ていくわけですが、特にこの5・7・8・11の4つのハウスは、それぞれ担当が分かれています。第5ハウスは「与える愛」、第7ハウスは「パートナーシップ、結婚」、第8ハウスは「性愛」、第11ハウスは「受け取る愛」をそれぞれ、検討できる場所なのです。第5ハウスが「愛と創造の部屋」であることが、これで少し、ピンときます。愛は愛でも、第5ハウスの愛は「愛する」愛なのです。自ら生み出す愛、行動する愛、注ぐ愛が、第5ハウスの愛です。「愛するだけが愛でしょうか?愛されるのを望むのは、ワガママなのでしょうか?」と時々、質問されます。「愛されたい」という願いは、本当に多くの人が胸に抱いている、切実な願いです。ワガママ、ということではないと思います。でも、これだけ多くの人が「愛されたい」と思っているならば、裏を返せば「愛することのできる人」こそが求められている存在だとも言えます。愛情深い人、愛することのできる人を、みんなが待ち望んでいるのです。ならば、「愛することができる人」こそが、「必要とされる人」なのではないでしょうか。占いの場で問われるのは、「私はあの人に愛されますか?」「私を愛してくれる人が現れますか?」が圧倒的に多いように思います。とにかく「自分の思い通りにならない・コントロールできない」のは、自分の心ではなく、自分以外の他人の心のほうなので、そういう問いが前に来ます。でも、本当にそうでしょうか。誰かを好きになる、愛する、ということは、どんなに努力しても、なかなか、できることではありません。もとい「頑張って好きになる」「相手のいいところを見つけようとする」ことは、できます。でも、「辛抱してつきあってみたら、相手がいい人だということはわかったし、仲良くもなったけれど、でもどうしても、愛情を持つことができない」というのは、よくあることです。こう考えると、「頑張ってもできない」「コントロールできない」のは、本当は「自ら愛すること」のほうなのかもしれません。何かを好きになること、夢中になること、愛すること。これは、とても大変なことです。※ルーラー:占星術では、12星座それぞれが「王様」のような惑星を持っています。それを支配星という呼び方のほか、ルーラー、守護星とも呼びます。>>次回もお楽しみに(11月25日更新)プロフィール石井ゆかりライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。
2019年10月25日美術史において最も偉大な画家のひとりとされるフィンセント・ファン・ゴッホ。現代でこそ有名なゴッホだが、生前には絵がまったく売れず、自分で左耳を切り落とした“耳切り事件”や、若くして拳銃で自らを撃ち命を絶ったことでも知られる。そんな短くも激動の人生を歩んだゴッホを題材にした映画はこれまでにも数多く作られてきたが、この秋にもゴッホを題材にした映画が立て続けに公開され、東京・上野の森美術館では「ゴッホ展」が開催中。そこで、それぞれ全く別の視点からゴッホに迫り、ゴッホの新たな一面を描くおすすめゴッホ映画4作品をピックアップした。ゴッホを世界に知らしめた女性『ゴッホとヘレーネの森クレラー=ミュラー美術館の至宝』ゴッホの世界最大の個人コレクター、ヘレーネ・クレラー=ミュラー夫人の目を通して、全く新しい視点でゴッホを描いたアート・ドキュメンタリー。1890年に自ら命を絶ったゴッホ。生前は作品が評価される機会も少なく、死後は遺族がほとんどの作品を所有していたため、無名の存在に近かった。そんなゴッホの作品と出会い、個人収集家としては最大規模の300点(うち油彩は85点)を収集したのが、ヘレーネ・クレラー=ミュラー。オランダ有数の資産家であり、4人の子の母でもあった彼女は、1906年ごろから絵画のコレクションを始めた。彼女の興味はゴッホが影響を受けた画家たちにも広がり、一大コレクションは1938年にクレラー=ミュラー美術館として結実。彼の作品を収集し美術館まで設立したある人物を通して、ゴッホの人物象と作品に迫る。10月25日(金)より新宿武蔵野館ほか全国にて公開。ウィレム・デフォーがゴッホを熱演『永遠の門 ゴッホの見た未来』幼いころから精神に病を抱え、まともな人間関係が築けず、常に孤独だったフィンセント・ファン・ゴッホ。才能を認め合ったゴーギャンとの共同生活も、ゴッホの衝撃的な事件で幕を閉じることに。作品が世に理解されずとも筆を握り続けた不器用な生き方を通して、多くの名画を残した天才画家の人生に改めて迫る。『バスキア』『潜水服は蝶の夢を見る』のジュリアン・シュナーベル監督から、「この役は彼しか考えられなかった」と言わしめたウィレム・デフォーは、第75回ヴェネチア国際映画祭最優秀男優賞に輝き、アカデミー賞主演男優賞にもノミネートされた。11月8日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。全編が油絵風の異色アニメーション『ゴッホ最期の手紙』(2017年)ゴッホの謎に包まれた死の真相をたどる異色のアート・サスペンスアニメーション。俳優が演じた実写映像をもとに約6万5,000枚におよぶ油絵がゴッホのタッチで描かれ、全編をアニメーション化。アカデミー賞長編アニメーション賞などにノミネートされた。郵便配達人の息子アルマン(ダグラス・ブース/日本語吹替:山田孝之)は、父からいまは亡きゴッホが弟のテオに宛てた手紙を託される。テオに手紙を届けにパリへと向かうが、すでにテオも亡くなっていた。ゴッホの死に疑問を抱いたアルマンはゴッホの足跡をたどり、その死の真相を求めゴッホと関わりを持っていた人々を尋ねる。ゴッホが最期に見たものとはーー。複製画家が“本物”に会いに行くドキュメンタリー『世界で一番ゴッホを描いた男』(2016年)中国の大芬でゴッホの複製画を20年描き続けている“世界で一番ゴッホを描いた男”を追ったドキュメンタリー。出稼ぎで街にやって来た趙小勇(チャオ・シャオヨン)は独学で油絵を学び、20年間ゴッホの複製画を描き続ける生活を送るうち、いつしか本物のゴッホの絵画を観たいと願うようになる。その夢を叶え、アムステルダムでゴッホの絵画と対面した彼は、強い衝撃を受ける――。(text:cinemacafe.net)■関連作品:ゴッホ~最期の手紙~ 2017年11月3日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国にて公開© Loving Vincent Sp. z o.o/ Loving Vincent ltd.永遠の門ゴッホの見た未来 2019年11月8日より新宿ピカデリーほか全国にて順次公開© Walk Home Productions LLC 2018ゴッホとヘレーネの森クレラー・ミュラー美術館の至宝 2019年10月25日より新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開©2018- 3D Produzioni and Nexo Digital – All rights reserved
2019年10月23日上野の森美術館にて開催中の『ゴッホ展』では、7年ぶりの来日となる《糸杉》をはじめ、《麦畑》《糸杉》など約40点におよぶゴッホ作品が来日。彼に多大な影響を与えた「ハーグ派」と「印象派」の作品約30点や、ゴッホが手紙の中で語った言葉を交えながら、ゴッホが独自の画風に辿り着くまでの過程を紹介する。豊かな表現力と鮮やかな色彩で人々を魅了し続ける画家、フィンセント・ファン・ゴッホ(1853〜1890)。オランダ南部の小村に牧師の息子として生まれ、画廊や伝道師の仕事を経て、画家になる決心をしたのは27歳の時だという。37歳でピストル自殺を図るまでのわずか10年の間、ゴッホはオランダやフランス各地への移動を繰り返す中で、多くの芸術家と交流し、自然の移り変わりや人々の日々の営みに向き合いながら、渦巻くような激しい筆づかいに原色を乗せ、生命力に満ちた唯一無二の作風を打ち立てた。同展では、そんなゴッホの画風の変化と発展を、第1部「ハーグ派に導かれて」と第2部「印象派に学ぶ」の2部構成でひも解いていく。ハーグ派とは、19世紀後半にオランダの都市ハーグを拠点に活動した画家たちのグループ。屋外での自然観察をもとに、田園風景や農民の暮らしを詩情豊かに描いた。ゴッホは、そんなハーグ派の中心的な人物で縁戚でもあったアントン・マウフェに師事。画家としての基礎を学ぶとともに、農民の労働や暮らしの様子を直に見て写し取るようになる。ゴッホ展()
2019年10月18日強烈な色彩で人々を魅了し続ける画家、フィンセント・ファン・ゴッホの展覧会「ゴッホ展」が、10月11日から2020年1月13日まで上野の森美術館にて、2020年1月25日から3月29日まで兵庫県立美術館にて開催される。豊かな表現力と鮮やかな色彩で、今もなお世界中から愛される画家、フィンセント・ファン・ゴッホ。37年という短い人生のうち、画家として活動したのはわずか10年間に過ぎない。その短い画業にもかかわらず、唯一無二の表現を獲得しえた背景には、大きな2つの出会いがある。27歳で画家として生きることを決意したゴッホを導いた「ハーグ派」。これまで焦点を当てられる機会が少なかったが、ゴッホは農村生活を静謐な筆致で描いた彼らから画家としての基礎を学んだ。その後パリに出て「印象派」と出会い、躍動する色彩の虜となった。「ゴッホ展」では、約40点のゴッホ作品に加えて、マウフェやセザンヌ、モネなどハーグ派と印象派を代表する巨匠たちの作品約30点や、ゴッホが手紙の中で語った言葉を交えながら、独自の画風にたどり着くまでの過程を掘り下げて紹介する。フィンセント・ファン・ゴッホ 《麦畑》 1888年6月 油彩、カンヴァス 50×61cm P. & N. デ・ブール財団© P. & N. de Boer Foundation今回、7年ぶりの来日となる《糸杉》をはじめ、《麦畑》《オリーヴを摘む人々》など、晩年のゴッホが重要なテーマとして挑み続けたモティーフの作品にも注目。また、ゴッホが手掛けた数多くの静物画の中でも“最も美しい作品のひとつ”と称される名作《薔薇》も登場する。フィンセント・ファン・ゴッホ 《パリの屋根》 1886年春 油彩、カンヴァス 45.6×38.5cm アイルランド・ナショナル・ギャラリー© National Gallery of Irelandまた、世界中から貴重な作品が集結することも、みどころのひとつ。これまで日本で開催されてきたゴッホ展は、故郷オランダの所蔵作を中心に構成されることが多かった。今回は、ゴッホとハーグ派の重要なコレクションを所蔵するオランダ・ハーグ美術館館長の監修のもと、イスラエルやスイス、モナコ公国など10か国・地域、25か所にわたる所蔵先からの借用を実現。記録で確認されるかぎり日本初公開となる《パリの屋根》など、これまで日本で紹介される機会が少なかった貴重な作品と対峙できる。クロード・モネ 《クールブヴォワのセーヌ河岸》 1878年 油彩、カンヴァス 50.5×61cm モナコ王宮コレクション© Reprod. G. Moufflet/Archives du Palais de Monacoこの他、アフタヌーンティー ティールーム(Afternoon Tea TEAROOM)では、10月1日から11月13日まで、全国約80店舗で、色彩豊かなゴッホの絵画のように、多彩な4種のスイーツと好きな紅茶を楽しむ本展とのスペシャルコラボレーションメニュー「秋限定スペシャルセット」(税込1,914円)が登場。また、映画『ゴッホとヘレーネの森』が10月25日に、映画『永遠の門 ゴッホの見た未来』が11月8日から公開されるなど、本展とあわせて楽しめる企画が目白押し。【展覧会情報】ゴッホ展東京展会期:10月11日〜2020年1月13日会場:上野の森美術館住所:東京都台東区上野公園1-2時間:9:30〜17:00(金曜、土曜は20:00まで、入場は閉館の30分前まで)休館日:12月31日、1月1日料金:一般1,800円(1,600円)、大学・専門学校・高校生1,600円(1,400円)、中学・小学生1,000円(800円)※()内は20人以上の団体割引料金。障がい者手帳をお持ちの方とその介護者1名は無料(要証明)兵庫展会期:2020年1月25日〜3月29日会場:兵庫県立美術館住所:兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1時間:10:00〜18:00(金曜、土曜は20:00まで、入場は閉館の30分前まで)休館日:月曜日(祝祭日の場合は開館し、翌火曜日休館)料金:一般1,700円(1,500円)、大学生1,300円(1,100円)、70歳以上850円(750円)、高校生以下無料 ※()内は前売および20人以上の団体割引料金。70歳以上は前売なし。障がい者手帳をお持ちの方は、一般400円、大学生300円(要証明)、介護者1名は無料
2019年10月17日今週末に楽しめるニューなトピックスをまとめてチェック!ゴッホ展が上野の森美術館で開幕、年に一度のパンの祭典「世田谷パン祭り」開催、話題の飲食店が集合する“大人のためのフードコート”が期間限定オープンetc...週末のお出かけ情報をピックアップしてお届け! ART◆杉咲花がオープニングを飾る、「ゴッホ展」が明日、上野の森美術館で開幕(〜1/13)約40点のゴッホ作品などと共に、ゴッホが綴った手紙の中の言葉を交えながら、ゴッホがいかにしてゴッホになったかを紐解いていく。会場音声ガイドのナレーションは、ナビゲーターに就任した杉咲花さんが務める。>>詳しくはこちらGOURMET◆世田谷パン祭り、2019年は10月13日・14日! 新しい時代を担うベーカリーと出会える(10/13・14)毎年大人気の、年に一度のパンの祭典「世田谷パン祭り2019」が今年も開催。「New Bread Era(パン新時代)」をテーマに、日本各地から約120店舗のベーカリーとパンのおとものお店が大集合する。>>詳しくはこちら◆大人のためのフードコートが渋谷に期間限定オープン! 茶割や新世代フレンチなど話題の飲食店が集合(10/12〜約4ヶ月間)話題の飲食店が続々集合する、大人のためのフードコート「ツカノマノフードコート」が、渋谷・神泉に約4ヶ月間の期間限定でオープン。ここでしか食べられない個性的な料理やドリンクを一皿ずつ好きなだけ気軽に楽しむことができる。>>詳しくはこちら◆日本橋三越でフランスの美味しいと可愛いが大集合する「フランス展」が開催(〜10/14)フランスの“美味しい”“可愛い”が日本橋三越に集結。香ばしい香りがたまらないバゲットやバターの風味豊かなクロワッサン、マロンクリームの濃厚なおいしさが際立つスイーツなど、この季節だからこそのおいしさが揃う。>>詳しくはこちらBEAUTY◆ドルチェ&ガッバーナ ビューティが本格上陸! 新宿伊勢丹と阪急うめだのポップアップから販売開始(〜10/15)ドルチェ&ガッバーナ ビューティ(DOLCE&GABBANA BEAUTY)のメイクアップコレクションがついに日本上陸。それに先駆け、伊勢丹新宿店と阪急うめだ本店にてポップアップを開催。>>詳しくはこちら◆NARSのアイコンシェード「オーガズム」の人気アイテムがミニサイズに! 限定キットを発売ブランドを代表する「オーガズム(ORGASM)」コレクションの人気アイテムをミニサイズにした限定キットを、三越伊勢丹のコスメ・化粧品・ビューティ専門通販サイト「meeco(ミーコ)」にて数量限定で販売。>>詳しくはこちら
2019年10月11日東京・上野の森美術館で10月11日に「ゴッホ展」が開幕する。前日には、女優の杉咲花を迎えたオープニングイベントが開催された。強烈な色彩で人々を魅了し続ける画家、フィンセント・ファン・ ゴッホ(Vincent Willem van Gogh)。37年という短い人生のうち、 画家として活動したのはわずか10年間である。本展では、第1部「ハーグ派に導かれて」、第2部「印象派に学ぶ」という、ゴッホの人生を変えた2つの出会いに沿ったセクションにて、約40点のゴッホ作品に加えポール・セザンヌやクロード・モネなどハーグ派と印象派を代表する巨匠たちの作品約30点に加え、ゴッホが綴った手紙の中の言葉を交えながら、ゴッホがいかにしてゴッホになったかを紐解いていく。杉咲花さんは、本展覧会のナビゲーターに就任し、会場音声ガイドのナレーションも務める。オープニングイベントでは、7年ぶりに来日するゴッホの晩年の作品《杉糸》(1889年6月、サン=レミ 油彩・カンヴァス メトロポリタン美術館)の前に、ゴッホが愛したとされる色の一つである、イエローのワンピースをまとって登場した。「特に注目していた作品は? 」という質問に対し、杉咲花さんは「《麦畑とポピー》を楽しみにしていました」とコメント。TOKYO FMでラジオ番組のパーソナリティーも務める杉咲さん。音声ガイドについては「絵を集中して鑑賞していただくための(おこがましいかもしれませんが...と謙遜しながら)手助けになればと思います」と話した。イベントの最後には、10月2日に22歳を迎えたばかりの杉咲さんへサプライズで、《麦畑とポピー》の複製画が贈られた。なお、本展覧会はその後兵庫県立美術館へ巡回(2020年1月25日から3月29日まで)する予定。【イベント情報】ゴッホ展東京展会期:10月11日~2020年1月13日場所:上野の森美術館住所:台東区上野公園1-2時間:9:30~17:00(金・土〜20:00)※入場は閉館の30分前まで休館日:12月31日、1月1日料金:一般1,800円、大学・高校生1,600円、中・小学生1,000円、小学生未満無料兵庫展会期:2020年1月25日~3月29日場所:兵庫県立美術館住所:神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1開館時間:10:00~18:00(金・土〜20:00)※入場は閉館の30分前まで休館日:月(祝祭日の場合は開館、翌火休館)料金:一般1,700円、大学1,300円、70歳以上850円、高校生以下無料URL:
2019年10月10日ジャーナルスタンダード(JOURNAL STANDARD)から「ファン ゴッホ ミュージアム(Van Gogh Museum)」カプセルコレクションが登場。ゴッホ名作モチーフのスウェット「ファン ゴッホ ミュージアム」カプセルコレクション第3弾は、秋冬シーズンに活躍してくれるスウェットトップスやパーカーなどを展開する。これまで同様、膨大な作品群を抱えるオランダ・アムステルダムの「ゴッホ美術館」からアートピースを厳選。《ひまわり》に加えて、自身の寝室を描いた《The Bedroom》などの名作を温かみのあるスエット地に落とし込んだ。フーディには、ファン・ゴッホの作品をバックスタイルに大胆にプリントした。クールなカーキ、柔らかなベージュのスウェット地にのった名作は、優しい印象を放っている。クルーネックトップスには、中央に作品をあしらった。パンツにもスカートにもマッチするシンプルなデザインとなっている。バックスタイルには、オランダ・アムステルダムの「ゴッホ美術館」を意味する英字をプリントした。【詳細】「ファン ゴッホ ミュージアム(Van Gogh Museum)」カプセルコレクション第3弾※2019年10月上旬現在発売中取扱店舗:ジャーナルスタンダード全店及び公式通販ベイクルーズストア・フーディ 14,000円+税カラー:ベージュ、カーキ・クルーネックトップス 12,000円+税カラー:ベージュ、カーキ【問い合わせ先】ジャーナルスタンダード 表参道・メンズTEL:03-6418-7958・レディースTEL:03-6418-7961
2019年10月10日アフタヌーンティー・ティールームと2019年10月より東京と兵庫で順次開催される「ゴッホ展」がコラボレーション。「ゴッホ展コラボレーション 秋のスペシャルアフタヌーンティー」を、10月1日(火)から11月13日(水)までの期間、アフタヌーンティー・ティールームにて提供する。「ゴッホ展コラボレーション 秋のスペシャルアフタヌーンティー」は、4種のスイーツと好きな紅茶のペアリングを楽しめる限定メニュー。第1弾と第2弾に分け、「ゴッホ展」のテーマ“人生を変えた2つの出会い”にインスパイアされた、色彩豊かな秋のスイーツを揃える。第1弾は、ゴッホがオランダ時代に影響を受けた“ハーグ派”の作品から着想。ゴッホの作品『陶器と洋梨のある静物』をイメージした「洋梨とピスタチオクリームのタルト」や、「メイプルシフォンサンド イチジク&クリームチーズ」をラインナップする。第2弾は、ゴッホが晩年のフランス時代に出会った“印象派”の作品が持モチーフ。ゴッホの生涯で唯一売れた絵画と言われる絵画『赤い葡萄畑』、フランス時代に描いた絵画『麦畑』イメージの「ぶどうと紅茶ゼリーのカスタードタルト」や「かぼちゃのチーズケーキ」が登場する。また、第1弾、第2弾共通のメニューとなるのが、「マロンとカシスのモンブランパフェ」と13種類の中から1品選べるチョイススイーツ。「マロンとカシスのモンブランパフェ」は、カシスゼリー、ピスタチオクリーム、フィアンティ―ヌにカシスシャーベットと濃厚なモンブランクリームを重ねた秋にぴったりの一品だ。【詳細】ゴッホ展コラボレーション 秋のスペシャルアフタヌーンティーセット提供期間:第1弾 2019年10月1日(火)~23日(水)、第2弾 10月24日(木)~11月13日(水)提供店舗:アフタヌーンティー・ティールーム(一部店舗を除く)価格:1,914円(税込)※11月1日(金)は提供しない。※「赤い葡萄畑」はゴッホ展への出品なし。<メニュー>・第1弾洋梨とピスタチオクリームのタルト、メイプルシフォンサンド いちじく&クリームチーズ、マロンとカシスのモンブランパフェ、13種類の中から好きなスイーツ1品・第2弾ぶどうと紅茶ゼリーのカスタードタルト、かぼちゃのチーズケーキ、マロンとカシスのモンブランパフェ、13種類の中から好きなスイーツ1品
2019年09月07日ウィレム・デフォーが孤高の画家ゴッホを演じた『永遠の門ゴッホの見た未来』。この度、本作の演技によりアカデミー賞主演男優賞に初ノミネートされたウィレムと、監督のジュリアン・シュナーベルの来日が決定した。シュナーベル監督に「この役は、彼しか考えられなかった」と言わしめた主人公フィンセント・ファン・ゴッホを演じたのが、ウィレム・デフォー。これまでに『プラトーン』(’86)、『シャドウ・オブ・ヴァンパイア』(’00)、『フロリダ・プロジェクト真夏の魔法』(’17)でアカデミー賞助演男優賞に3度ノミネートされたことのある演技派は、本作で第75回ヴェネチア国際映画祭で最優秀男優賞に輝き、さらにアカデミー賞主演男優賞に初ノミネートを果たして大変な注目を集めた。なんと今回は、2002年に『スパイダーマン』のプロモーションで来日して以来、17年ぶり5度目の来日となる。また、ジュリアン・シュナーベル監督は、80年代にニューヨークで共に活動し、27歳の若さで亡くなった画家ジャン=ミシェル・バスキアを描いた映画監督デビュー作『バスキア』(’96)、キューバ出身の亡命作家レイナルド・アレナスを描いた『夜になるまえに』(’00)で評価を高め、『潜水服は蝶の夢を見る』(’07)ではカンヌ国際映画祭監督賞、ゴールデン・グローブ賞監督賞と外国語映画賞をW受賞した鬼才。2人は9月下旬に行われるジャパンプレミアにも参加する予定という。『永遠の門ゴッホの見た未来』は11月8日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:永遠の門ゴッホの見た未来 2019年11月8日より新宿ピカデリーほか全国にて順次公開© Walk Home Productions LLC 2018
2019年08月30日映画『ゴッホとヘレーネの森 クレラー・ミュラー美術館の至宝』が、2019年10月25日(金)に新宿武蔵野館ほか全国で公開される。ジョヴァンニ・ピスカーリア監督作。生前のゴッホの人物像と作品に迫るアートドキュメンタリー“無名”のゴッホ作品に魅せられた1人の女性美術史において最も偉大な画家の1人されるフィンセント・ファン・ゴッホ。生前は作品を評価されることもなく、その死後は殆どの作品を遺族が所有していた為、長きに渡り彼は無名の存在に近しかった。そんな彼の作品に偶発的に出会い、魅せられたのが、とある1人の女性 ヘレーネ・クレラー・ミュラー。オランダ有数の資産家である彼女は、個人コレクターとしては最大規模となる約300点のゴッホ作品を収集。やがてそれらの一大コレクションは、1938年にクレラー=ミュラー美術館として結実した。映画『ゴッホとヘレーネの森 クレラー・ミュラー美術館の至宝』は、ヘレーネのフィルターを通しながら、生前のゴッホの人物像と作品に迫るアートドキュメンタリー。苦難に満ちた修業時代の素描画から、死の直前まで変化し続けた画風を、その波乱の人生と重ね合わせながら解説していく。マルコ・ゴルディン監修&解説役も担当本作の監修と同時に、ゴッホ作品の解説役を務めるのは、『ファン・ゴッホ 麦と空の間に』展キュレーターでゴッホ研究の第一人者であるマルコ・ゴルディン。また『人間の値打ち』『歓びのトスカーナ』で知られるヨーロッパの女優 ヴァレリア・ブルーニ・テデスがガイド役として登場。ゴッホとヘレーネが残した膨大な手紙から、芸術と人間の生を探究する2人の深層に迫る。【詳細】映画『ゴッホとヘレーネの森 クレラー・ミュラー美術館の至宝』公開日:2019年10月25日(金)監督:ジョヴァンニ・ピスカーリオ脚本:マッテオ・モネータ音楽:レモ・アンツォヴィーノ英題:VAN GOGH - OF WHEAT FIELDS AND CLOUDED SKIES配給:アルバトロス・フィルム
2019年08月04日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラムが登場! 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。前回に引き続き、「石井ゆかりの幸福論」第3のテーマ“「知る」という幸福”の後編をお届けします。~ 3. 「知る」という幸福・後編~■生きるための知、純粋な知的好奇心私たちは社会生活を送り、自分を守るために、多くの知識や情報を必要とします。生活の基本を学び、世の中の仕組みを学び、仕事のやり方を学び、人との関わり方を学んで、私たちはやっと、この世界でなんとか生きられるようになります。これらは、幸福に生きるための「土台」のような学びです。さらにこの競争社会では、多くを知り、人を出し抜くようなアイデアを持つ者が勝利する、ということになっています。なにかを知らなければバカにされ、バカにされないために学ぶ、といった小競り合いがあちこちで起こっています。こうした競争の中で多くの人が疲れ、傷つき、人を信じられなくなって、孤独に陥っているようにも見えます。「学ぶ」ことは、この辺りまで来ると、幸福への道から大きく逸れています。一方で、私たちには「閉じられた箱の中に入っているものを、どうしても見たい」と感じるような「好奇心」が備わっています。「古代文明の謎」「古城の開かずの部屋」「この村の秘密」「徳川埋蔵金」などという言葉に、私たちは敏感に反応します。このときの「知りたい」という思いは、「マウントをとりたい」「ビジネスに役立てたい」などという思いとは関係がありません。純粋な楽しみのための読書、お気に入りの散歩道を歩く時間。その中にあるとき、私たちの魂は誰にも傷つけることのできない状態になっている、と悪魔は言います。そのような状態の魂は、誘惑も脅迫も受け付けないからです。仲野先生(※)は、「世界を知りたいと思うのは、その世界に生まれた自分自身を知りたいということでもあるだろう」とも言われました。自分が生きているとはどういうことか、死んだらどうなるのか、この世界はそもそも、なんなのか。私たちは「自分」について、よく知っているようで、肝心なことを知りません。それはまさに、大いなる謎です。自分自身と直接関係のある謎です。それを「知りたい」という思いを、誰もが心の片隅に抱えているのではないでしょうか。※仲野徹先生(大阪大学)『3. 「知る」という幸福・前編』にも登場誰にも命令も強制もされないのに、ちいさな子供が言葉を覚えるのは、なぜなのでしょうか。2つか3つの子が「これなあに?」「なんで?」ばかり繰り返すのは、なぜなのでしょうか。「ほめられたいから」ではないだろうと思います。「知りたい」という欲求は、私たちの中にもともと、食欲のように強く備わったものであるようです。どんなに食欲旺盛な人でも、お腹がいっぱいのときには、なにも食べたくないのが当然です。情報の大洪水のようなこの世の中で、私たちの「知りたい」という欲求は、お腹いっぱいなのにもっともっと食べさせられようとしているような、危機的な状況にあるのではないか、という気もします。なんでも読まなくちゃ、知らなくちゃ、と焦っているうちに好奇心自体が鈍磨し、摩滅してしまうとしたら、それは怖ろしいことです。最近の私は、悪魔が警戒する「純粋に自分を楽しませるためだけの読書、楽しみのためだけの散歩」を、もっと増やしたい、と思っています。C.S.ルイスの考えた「悪魔の意見」は、この点では、正しいような気がするのです。>>次回もお楽しみに(8月25日更新)プロフィール石井ゆかりライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。
2019年07月25日ウィレム・デフォーが孤高の画家フィンセント・ファン・ゴッホを演じ、ヴェネチア国際映画祭男優賞に輝き、アカデミー賞に初ノミネートされた『永遠の門ゴッホの見た未来』。この度、マッツ・ミケルセンやオスカー・アイザックら豪華キャストも登場する本予告が解禁となった。『潜水服は蝶の夢を見る』(07)で話題を呼んだジュリアン・シュナーベル監督最新作となる本作。監督から「この役は、彼しか考えられなかった」と言わしめた主人公ゴッホを演じたウィレム・デフォーは、本作で第75回ヴェネチア国際映画祭で最優秀男優賞に輝き、さらにアカデミー賞主演男優賞に初ノミネートされて注目を集めた。解禁となった本予告では、いまでこそ作品が高額で取引されているゴッホが「あんたの絵など売れん、捨てろ!」「なんだこれ、変なの」と周囲から認められず孤立している様子から幕を開ける。そんな彼に「一緒に美術革命を起こそう」と言うのは、オスカー・アイザック演じるポール・ゴーギャン。その出会いの後は、晴れ晴れと穏やかな瞳で「僕は思いのまま描く。僕にしか見えないものを人々にも見てもらいたい」と語るゴッホがカンバスと自然にひたすら向き合う姿が切り取られ、あの名作「ひまわり」も登場。「兄さんは偉大な画家だよ」と弟のテオ(ルパート・フレンド)に励まされ、牧師(マッツ・ミケルセン)からは「なぜ画家の仕事を?」と投げかけられつつも、「描かずにいられない。美しい世界を永遠に残すんだ」というゴッホの信念が、どこまでも続く大地、風になびく麦の穂や、沈みゆく太陽とともに鮮やかに描き出され、その圧倒的な映像美が観る者を惹きつける。ゴッホを熱演したウィレム・デフォーは、アカデミー賞、ヴェネチア映画祭以外にも、サテライト賞最優秀主演男優賞(ドラマ部門)に輝き、第76回ゴールデン・グローブ賞主演男優賞(ドラマ部門)、放送批評家協会賞主演男優賞、フロリダ映画批評家協会賞主演男優賞ほか数々の賞にノミネートされ、世界で高い評価を獲得している。『永遠の門ゴッホの見た未来』は11月8日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:永遠の門ゴッホの見た未来 2019年11月8日より新宿ピカデリーほか全国にて順次公開© Walk Home Productions LLC 2018
2019年07月18日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラムが登場! 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、「石井ゆかりの幸福論」第2のテーマ「お金があれば、幸福になれるか?」についてお届けします。2.お金があれば、幸福になれるか?お金と幸福の関係は、もうあらゆるところで語り尽くされていて、今更私がここで何か付け加えることもないようにも思われます。ですが、「幸福」を語る上では、避けて通れないところでもあると思います。お金は、現代社会を生きていく上でどうしても必要なものです。お金がなければ生活できない、食べていけない、ということになります。キリストは「人は、パンのみにて生くるにあらず」と言ったそうです。そうなのです。「パンだけで生きていけるわけではない」のですから、「パンなし」では、やっぱり生きていけないのです。お金があれば幸福になれる、と考える人は少なくありません。お金がないときは特に「お金さえあれば!」と思えます。たくさんお金を持っている人でも「これでは足りない」と思い続けている、という話を聞きます。たとえば、20代の頃よりも30代のほうが給料は多くなったけれども、お金に対する心配はむしろ、強く大きくなった、という人がいます。持っているお金の多寡によらず、お金は「常に何となく足りない」ものなのかもしれません。「お金さえあれば幸せになれる」へのアンチテーゼも、古来、普遍的に語られ続けています。『ヴェニスの商人』や『クリスマス・キャロル』など、お金を持つ人々が決して幸福ではない、というハナシはずっと愛され続けています。サスペンスドラマなどでも、「根深い愛憎ゆえの凶行」と「金目当ての犯行」とは、おそらく同じくらいの割合なのではないでしょうか。他人に殺されるのはたいがい、お金持ちです。あまりハッピーではありません。最近では「ミニマリスト」「こんまりメソッド」など、物質的な条件に縛られないで生きることを模索する人々が増えてきているようにも思われます。生活の豊かさイコール、お金で買えるものをゆたかに持っていること、ではない、という考え方です。たくさんお金を稼いでも、時間が仕事で埋め尽くされて疲れ果て、日々に何の喜びも感じられないなら、それは幸福とは言えないでしょう。最低限の収入で営まれる真の幸福な生活とは何か、を考えるために、小屋に住んだり、できるだけお金を使わない生活を試みたりと、言わば「実験的生活」をしている人のルポルタージュをしばしば、みかけます。こう考えていくと、お金はとても妙なものです。なければ困るし、あっても困るのです。皆が欲しがるものなのに、悪いもののように言われるのです。お金持ちになりたい人がたくさんいる一方で、お金持ちは一般に悪党扱いされるのです。宗教的な考え方では、お金は大抵、悪とされます(で、寄付が求められます)。■お金と、危険と、死と。学校の授業で「お金とは社会を流れる血液のようなものである」と教わったことがあります。社会を生かし、財を動かし、新陳代謝を促すお金と血液の比喩は、さらりと納得できるものでした。しかし、最近別の意味で、この比喩に「なるほど」と思うこともあります。というのも、私たちは誰もが体の中に大量の血液を持っているのに、血液自体を目にすることは「非日常」なのです。いつでもここにあり、指先を温めているのに、それがちょっとでも表に出ると「さあ大変!手当てを!」となります。「血を見る」ことは、ゾッとするような怖いことなのです。昨年、海外でビルの上からお札を撒いた人がいて、ニュースになりました。お金を見ても「ゾッと怖くなる」ことは無いかもしれませんが、たとえば現金がその辺にポンと放り出されていたら、何となく落ち着かなくなります。「はやくしまったほうがいい」と感じるものではないでしょうか。この点でも、お金と血液は、ちょっと似ていると思うのです。私は、ディズニーランドのアトラクションの中で「カリブの海賊」がいちばん好きです。船に乗って眺めてゆく光景の中に、「洞窟の中で、金貨や財宝の山の上に座っているガイコツの海賊」というのがあります。おそらく飢えて死んでしまったのかなと思うのですが、それでも尚、彼は自分の戦利品である宝の山を守り続けています。あの光景は、滑稽でもあり、恐ろしくもあります。彼を見ると、悲しく切ない気持ちになることもあります。限りない満足と果てしない孤独、奪われることへの恐怖など、激しい感情が彼の中に渦巻いたことでしょう。その感情に窒息するかのようにして、彼は死んだのかもしれません。彼は幸福だったのでしょうか。もし「お金があれば幸福になれる」のであれば、彼ほど幸福な人間はいないでしょう。巨万の富の上に座って死んだのですから。そう思って見てみれば、確かに、幸福そうに見えないでもありません。でも、自分も彼のようになりたいかというと、そうは思えません。お金は、使えば消えてしまいます。でも、使わないでおいても、骸骨の守る金貨のように、意味をなさないのです。お金は、考えれば考えるほど、不思議なものです。■お金と、幸福と、「罪悪感」と。東日本大震災の時、普段とは違った光が、お金を照らし出しました。ひとつは「寄付」、もうひとつは「経済を回す」という言葉です。あの時は、多くの人が当たり前のように寄付をしました。海外からも寄付金が集まりました。被害を被った人々への共感、何とか助けたいという思いがそこに詰まっていたのは確かです。その一方で、「申し訳ない」という言葉を口にする人がいました。方や、全てを奪われて苦しんでいる人々がいる。その一方で、特に何も奪われなかった自分がいる。このことに「罪悪感を持った」人がいたのです。そこで、まるで負債を返済するかのような気持ちで、「寄付をした」という人がいました。寄付をすると、罪悪感が軽くなったのだそうです。勿論、被災地の人々は、被災しなかった人に罪悪感を持ってほしいなどと思わなかったはずです。でも、被災しなかった側では、自動的に罪悪感に苛まれた人がいたのです。そこでは、お金は確かに「正しいもの」として扱われていました。「経済を回す」という言葉もまた、多くの人が口にしたフレーズでした。これもまた、被災地ではない地域での言葉でした。大きな災害が起こったけれども、ほぼ普段通りの生活をし、普段通りに仕事をすることに、多くの人が違和感を持ったのです。「苦しんでいる人がたくさんいるのに、私たちは『普段通り』でいいのだろうか」。この問いの中で出てきた答えが、「普段通りに生活し、仕事をするということは、つまり世の中の経済活動をいつも通りに回していくことであり、間接的には被災地の人々の助けにもなるのだ」という考え方でした。「自分の生活・仕事」という狭い経済活動の範囲が、「世の中の経済」という視野へと、一気に拡大したのです。震災時、多くの人が「経済的な視野の広がり」を得たのではないかと私は想像します。お金はここでも「善」そのものでした。私たちは、幸福になろうとするとき、目に見えない他者への負債を抱えるものなのでしょうか。親が子どものためにお金を使うこと、介護のためにお金を使うことは、非難されることはほぼ、ありません。一方、自分のための贅沢は、人からもあれこれ言われますし、自分でも「これは贅沢かな」と罪悪感を抱かされたりします。他者のためにお金を使うことは善で、自分のためにお金を使うのは悪である、という考え方は、どうも「生きているということはそれ自体、なにかに・誰かに借りがある」というような考え方に繋がっているのかもしれません。「感謝」は、この世の中ではとても重要な思いとされています。「感謝を忘れないように生きています」「いちばん好きな言葉は『ありがとう』です」と言う人はたくさんいます。一方で、「ありがとう」が好きではない、という人もいます。お礼や感謝は「負債を精算したいという気持ち」に通じ、よそよそしく失礼な感じがする、というのです。昨年『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』という本が話題になりました。強く結びついた人間関係や共同体においては、「感謝の表現」は異質なものになることがあるようです。お金の問題が難しいのは、人が幸福になることや満たされることの土台に「善・悪」という概念が横たわっているからなのでしょうか。多くの人は満たされることを願っているわけですが、そのことが果たして「善いこと」なのかどうか、というところで、立ち止まらざるを得ないのかもしれません。「頑張った自分への御褒美」というフレーズがごく一般的に使われるわけですが、そもそも自分で自由にしてもいいお金であれば、好きに使っていいのです。「頑張った自分」というエクスキューズがどうして必要なのか。ここにもうっすらと、お金にまつわる倫理観のようなものの影が見えるのです。私たちが満たされることは、そんなに悪いことなのか。「過剰に満たされるのは善くない」という考え方もありますが、そこには自分の体や心を害する恐れがあるという意味の「良くない」に留まらないものが含まれています。私は個人的に、「そんなに申し訳ながる必要は、無いのではないか」と思っています。罪悪感というのは、確かに誠実で清らかな、人として正しい感情かもしれません。でも、本当に感じるべき罪悪感と、そうでもないものがあると思います。少なくとも「被災しなかったことへの罪悪感」は、私にはとてもよく理解できる感情なのですが、同時に、とても理不尽な感情でもある、と思えます。それは、被災した人々の苦悩への共感とは、別のものです。私たちはそんなにも、多くを「負って」しまうのか。満たされることに罪悪感を抱き、蕩尽する人々に嫌悪を感じる世の中は、なぜそうなっているのだろうか。幸福とお金の関係を考えると、どうしても私は、その疑問にたどりついてしまうのです。>>次回もお楽しみに(6月25日更新)プロフィール石井ゆかりライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。
2019年05月25日ジャーナルスタンダード(JOURNAL STANDARD)より限定Tシャツコレクション「ファン ゴッホ ミュージアム(Van Gogh Museum)」が登場する。「ファン ゴッホ ミュージアム」では、オランダ・アムステルダムの「ゴッホ美術館」の膨大な作品群から厳選した絵画をデザインしたTシャツを展開。『ひまわり』『花咲くアーモンドの木の枝』といった名作からマイナーな作品まで、ジャーナルスタンダードならではの観点でチョイスした4タイプをラインナップする。絵画はバックに大きくプリントすることで、インパクトのある存在感を発揮。フロントにはファン ゴッホ及びゴッホ美術館の文字を配置し、シンプルなルックスに仕上げている。なお、各アイテムに絵画の作品名と詳細を示した下げ札が付属する。【詳細】ファン ゴッホ ミュージアム 8,500円+税 ※発売中取り扱い:ジャーナルスタンダード全店及びWEBサイト種類:・「Sunflowers Arles,January 1889」ホワイト/ブルー・「Almond Blossom Saint-Rémy-de-Provence, February 1890」ホワイト・「The Bedroom Arles,October 1888」ホワイト/ブラック・「Portrait of a Woman Paris,March-June 1886」ホワイト【問い合わせ先】ジャーナルスタンダード 表参道・メンズTEL:03-6418-7958・レディースTEL:03-6418-7961
2019年04月28日大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラムが登場! 占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。今回は、3月に行ったTwitterアンケートの結果について、石井さんのコメントをお届けします。■あなたにとって「幸福」とは?第1回目の公開後、ココロニプロロさん のtwitterアカウントで「幸福」についてのアンケートをお願いしました。ご回答くださった皆様、誠にありがとうございました!『#石井ゆかりの幸福論 』連載スタート!あなたは今、幸せですか?もし「いいえ」なら、何が足りないと思いますか?RTもしくはコメントをお寄せください!#ココロニプロロ— cocoloni_PROLO (@cocoloni_portal) 2019年3月25日4000以上のお応えを頂き、半数近くが「幸せです」を選ばれたのには少し驚きました。もっとも、「幸せ」の定義は人によって大きく異なります。また、このアンケートがタイムラインに流れた時間帯や、このアンケートが目に止まる方々が私かココロニプロロのフォロワーの方が大多数であること、また、そもそも「回答するかどうか」の判断がこの手前に含まれているなど、様々なバイアスがあります。『幸せじゃない人は心理的に「押したくもない」ってなりそう@TeteGift0727さん』(※Twitterの引用は全て原文ママ)というご意見もありましたが、たしかにそういう気持ちになる方もあるだろうと思います。ゆえに、これだけでわかることはそれほどないわけなのですが、それでも「幸せ」について様々な関心があり、ご意見がある、ということは、感じられる気がしました。■お金、健康、愛が足りない!コメントの中には「お金や愛などが足りない」との声が多く見られました。確かに、生活が安定していて孤独でない、ということは、幸福の最大の条件だと思います。『幸せではない方に入れました。他人の幸せを羨むのではなく喜ぶような心の余裕がないといくら周りがあの人は幸せそうだと思っても当人は幸せだとは思えなくて。そんな心の余裕は経済的余裕や健康な体があってこそ生まれると思っています。@bisco_mItSUyoさん』お金が欲しい、愛されたい、健康になりたいという望みは決して、利己的なだけのものではないと思います。自分以外の人も幸せになってほしい、でも、それを祈れるようになるには、自分自身の生活の余裕が必要だ、という意見は、納得できます。確かに、世の中には自分のことなど構わず、他人を気遣うことができる人もいます。私自身、そういう人に出会ったことがあります。その人は余命一週間ほどだった病床でも、世話をしに来た家族を気遣って、楽しませようと、冗談を言ったりしていました。ですがその人もまた、他者からの愛の記憶に守られていたのではないかと思います。受け取ったものの大きさ、与えるものの大きさは、客観的に量れるものではありません。人が別の人からどれだけの喜びや庇護を受け取ったのかは、当人にしかわかりません。与えた側さえ、それはわからないものだろうと思います。■自分のものの考え方・思い方『40過ぎてやっとこさ「幸せはなるものじゃなくて気づくもの」って意味が分かってきたような気がします……@Shuto_Kaito_Momさん』『10年ほど前「しあわせになれない理由は私にはなにひとつないのに、自分が自分をそうしたくないんだ」と気づき、長い旅をして、「しあわせ」の定義が変わりました。しあわせって調和なんだ。四方が合っている、wholeであるということ。実は常に成就していることで、ただ認識の問題なんだなって、今は。@atohchieさん』自分だけが幸せではいけないのでは、という思いを持たれる方もいらっしゃいました。『ただ、自分が幸せでもつらい人がいる状況が目に入った時、私だけが幸せではいけないのでは、と思っているフシがどこかあります。@havingfun724さん』「幸せである」と認めることを怖れるような思いを持つ方は、結構いらっしゃるのではないかと思います。「幸せだ」と認めてしまうことが悪いことのような気がしたり、「幸せだ」と認めてしまったらもうそれ以上のものは手に入らないように感じたりする、ということもあるのかもしれません。たとえば、「これでおなかいっぱいです、満腹です」と言ったら、もうおかわりはもらえません。神様のような存在がいるとしたら、「まだまだ、おなかに余裕があります」と言っておきたい気がするわけです。満足することが、向上心を失わせる、と考える人もいます。あくなき努力を続けていくためには「まだまだ足りない」というハングリー精神が必要だという考え方です。こうした考え方を採る人にとっては、「幸福だ」と感じることは害悪となることもあるようです。「自分以外の誰かが幸福だからといって、その人に怒りを感じるのはばかげている、その人が私から何か奪ったわけでもないのに!」。これは、ある小説の中の一節です。この言葉はまるで正しいのですが、これを口にした人物は確かに、身近にいる人の幸福を妬んで、その人を遠ざけようとしていたのでした。この言葉は、自戒、反省の言葉であり、自嘲の言葉でもあったのです。私たちは他者の幸福を羨まずにはいられませんし、特に、自分が傷ついて苦しみや悲しみを抱え、不安に苛まれているときは、そうした思いを抱きがちです。それを知っている人々は、幸福なときでも、「自分が幸福だ」とは言わないようにします。無用の悪意から身を守るためです。「あなたは幸福ですか?」という問いの前で立ち止まり、口を閉ざしたくなるとすれば、それは「他の人々は幸福だろうか?」という問いが心の中に渦巻くからなのかもしれません。■幸福かどうかわからない。幸せになるための条件がわからない、何かが必要な気がするが、それが何かわからない、といったご意見も多かったように思います。『「いいえ」にしました。このところ「幸せ」についてずっと考えていたので思わずリプライしてしまいました。私の場合は幸せになりたいとは思っているものの自分が「どうしたら」や「何があったら」幸せを感じるかがはっきり認識できてないのが原因かなと思ってます。@love_toucanさん』『私は幸せかどうか分からない。何の不自由もなく生活できているのだから幸せなのかもしれないけど、幸せを感じる実感はなくて。分からないのでその他で。@neeze37さん』『恵まれているとは思うけれど、それがイコール幸せではない気がして。@naokosunsky1973さん』『何をしたらいいのか、何をしたいのか、歳をとるだけで先に光が見えない。@kakailuさん』幸せ自体の感じ方が時間によって変わる、というご意見もありました。『幸せだと思っていても後になってみると幸せではなかったと思う事もあるし、幸せじゃないと思っていても後になってみると幸せだった事もあり、「幸せと感じる事」には時間が経てば訂正が入ります!今の感想はあてにならないです。@horeisyouさん』幸せには常に「比較」がつきまといます。他人と自分の比較、過去と現在の比較、過去の2点間での比較などを通して「あの時は今よりは幸せだったな」「今にして思えばアレが幸せだったのかも」などと考えることも確かに、あります。「幸福」ということを、リアルタイムの感情・感覚として捉える方がいる一方で、ある種の価値判断・評価のようなものとして捉える方もいらっしゃるのだと思いました。また「自分は多分、幸福なんだろうと思う」というようなご意見もたくさんありました。これは、「感情や感覚ではよくわからないが、客観的に自分の生活を眺めると、いろいろな条件が調っているなあ」ということなのでしょう。「あたりまえだと思っていた条件を失って初めて、幸福だったのだとわかる」という言説は、ごく一般的なものです。だとすれば、私たちは「幸福」に関して、感情や感覚の上では、かなり鈍感だということなのかもしれません。少なくとも、そう自覚している方が少なくないんだな、という印象を受けました。「幸福ではない」を選んだ方のコメントの中で「お金が足りない」「仕事がない」というご意見がたくさんありました。次回、「幸福論」第2のテーマは、その「お金」についてです。>>次回もお楽しみに(5月25日更新)プロフィール石井ゆかりライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。
2019年04月25日「ゴッホ展」が、上野の森美術館で2019年10月11日(金)から2020年1月13日(月・祝)まで、兵庫県立美術館で2020年1月25日(土)から2020年3月29日(日)まで開催される。ポスト印象派の代表画家、フィンセント・ファン・ゴッホ大胆な色彩と渦巻くような激しい筆遣いで描く独自の作風で、ポスト印象派の代表画家として知られるフィンセント・ファン・ゴッホ。今なお世界中で愛され、多くの人に知られる画家ではあるが、実は37年という短い生涯のうち、画家として活躍したのはわずか10年ほどだったという。そして、私たちが知る代表作は、そのほとんどが晩年のわずか数年間で描かれたものだ。ゴッホが画家を志したのは27歳の頃。当初はオランダで「ハーグ派」と交流しながら、暗い色彩で農村風景や静物などを描いていたという。目にした風景や事象をデッサンし、それをもとに抒情的な光景を描いた「ハーグ派」の作風に惹かれて、彼の画家としての礎は築かれた。その後、弟テオの勧めで移り住んだパリで「印象派」の鮮やかな色遣いに心奪われたゴッホは、色彩の魅力に出会い、さらに独自の作風を確立させていく。ゴッホの作風の裏にある「ハーグ派」と「印象派」との出会いに迫るゴッホの作風をつくった「ハーグ派」と「印象派」。「ゴッホ展」では、このふたつの出会いがキーワードとなる。「ハーグ派」のオランダと「印象派」のフランス、スイス、スコットランド、イスラエルといった世界中の国からゴッホの作品が集結し、初期から晩年まで約40点を紹介する。ゴッホ独自の作風ができるまで本展では、多くの芸術家や作品に影響を受けたゴッホの画風が確立されるまでを明らかにする。初期にオランダで交流した「ハーグ派」、そしてフランスで目にした「印象派」からどのように影響を受けたかを探る。晩年の代表作《糸杉》と《薔薇》が来日晩年の代表作として知られる作品も展示。特に、晩年のゴッホの作風の特徴である、うねるような筆使いが顕著に現れている傑作《糸杉》は必見。サン=レミ時代、サン=ポール療養院に入院していたゴッホは、死を象徴する木とも言われる糸杉をモチーフに多くの作品を描いている。今回来日するのは、そのうちのひとつである、メトロポリタン美術館に所蔵されている作品だ。また、《ひまわり》を描いたアルルからサン=レミに移る直前に描いたとされる《薔薇》も来日する。サン=レミ時代に顕著に表れた渦巻くようなタッチが少しずつ現れ始めた本作からは、ゴッホのささやかな心情の変化も読み取ることができる。ゴッホに影響を与えた画家の作品もゴッホの作品だけでなく、各派の有名画家たちの作品も展観できるのも嬉しいポイントだ。「ハーグ派」からは、マウフェやラッパルト、「印象派」からはモネ、ルノワール、ピサロなどの作品、計20点を展示する。ゴッホ展■東京会場会期:2019年10月11日(金)~2020年1月13日(月・祝) ※12月31日と1月1日は休館会場:上野の森美術館住所:東京都台東区上野公園1-2開館時間:9:30~17:00 ※金・土曜は20:00まで、入場は閉館の30分前まで入場料(当日):一般 1,800円、大高生 1,600円、中小生 1,000円■兵庫会場会期:2020年1月25日(土)~2020年3月29日(日) ※月曜休館(月曜が祝祭日の場合は翌火曜休館)会場:兵庫県立美術館住所:神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1開館時間:10:00~18:00 ※金・土曜は20:00まで、入場は閉館の30分前まで入場料:未定
2019年04月15日アンユーズド(UNUSED)からゴッホの絵画をモチーフにしたTシャツ&シャツが登場。ファン ゴッホ ミュージアムとのコラボレーションアイテムをビューティ&ユース ユナイテッドアローズ(BEAUTY & YOUTH UNITED ARROWS)限定で、2019年4月12日(金)より発売する。ゴッホの名作がファッションの世界に…アンユーズドが、オランダの画家フィンセント・ファン・ゴッホにフォーカス。ゴッホが生涯に渡って描いた名作をファッションの世界に落とし込み、アンユーズドならではの発想でアレンジを加える。代表作≪ひまわり≫のTシャツゴッホの代表作といえる≪ひまわり≫はTシャツに取り入れた。ブラックのボディに、シトラスカラーの≪ひまわり≫をプリントした。作品の下には、フィンセントのロゴを添えて。時代を越えて愛される名作を、ストリートで人気のオーバーサイズウェアに落とし込むことで、ポップな印象に仕上げている。ゴッホの絵画全面プリントの開襟シャツ同時登場となる開襟シャツには、ゴッホの作品を襟からボディ、袖まで全面にあしらっている。筆のタッチまで生き生きとしたままプリントされ、ゴッホファンにはたまらない逸品に仕上がっている。【詳細】アンユーズド × ファン ゴッホ ミュージアム発売日:2019年4月12日(金)取り扱い店舗:ビューティ&ユース渋谷公園通り店、丸の内店、心斎橋店、大阪店、福岡店、ユナイテッドアローズ 新宿店、ユナイテッドアローズ 名古屋店、ユナイテッドアローズ 広島店、エイチ ビューティ&ユース・Tシャツ 20,000円+税・シャツ 50,000円+税【問い合わせ先】エイチ ビューティ&ユースTEL:03-6438-5230
2019年04月12日ナチスに弾圧され奪われた美術品と、それに関わる人々の運命に迫る名画ミステリー『ヒトラーVS.ピカソ奪われた名画のゆくえ』から、ゴッホの名画がナチス・ドイツによって没収され、売り飛ばされていた衝撃の事実を紹介する本編映像が到着した。ピカソ、ゴッホ、フェルメール、マティス、ムンク、モネ…いまもなお多くの名画たちが行方不明――。1933年から45年にかけて、ナチス・ドイツがヨーロッパ各地で略奪した芸術品の総数は約60万点にのぼり、戦後70年以上経った現在でもなんと10万点が行方不明と言われる。彼らはピカソ、ゴッホ、ゴーギャン、シャガール、クレーらの傑作に“退廃芸術”の烙印を押し、それらを貶め、一方で純粋なアーリア人による写実的で古典主義的な作品を擁護。同時に、ヒトラーは故郷リンツに“総統美術館”設立の野望を抱き、右腕的存在のゲーリング国家元帥と張り合うかのうように、ユダヤ人富裕層やルーブル美術館からも問答無用で美術品の略奪を繰り返したという。フィンセント・ファン・ゴッホの誕生日である3月30日、今回解禁された本編映像では、晩年ゴッホが診察を受けていたパリ・近郊に住む医師ガシェがモデルで、ゴッホが死の1か月余り前に描いたと言われている彼の傑作「医師ガシェの肖像」(1890)が、ナチス・ドイツから堕落とみなされ、ゲーリングの命でフランクフルトの美術館から没収されていた事実を紹介。また、ゴッホの自画像「Self-Portrait Dedicated to Paul Gauguin」もスイスのオークションにかけられていたと説明している。権力は芸術をも支配できると妄信するナチスが行った歴史上最悪の美術品強奪によって、不遇な運命を辿っていた名画たち。本作を観れば、今後、きっと美術鑑賞でも見方が変わってくることだろう。『ヒトラーVS.ピカソ奪われた名画のゆくえ』は4月19日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)
2019年03月30日ココロニプロロでも、12星座別今週の占いや毎月の占いが大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラムが登場!占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。プロローグこんにちは、石井ゆかりです。このたび、ココロニプロロさんから「石井ゆかりの『幸福論』というテーマで、コラムをお願いできませんか」というご依頼を頂きました。何とも大それたテーマで少々気が引けたのですが、私なりに「幸福」というものについて、じっくり考えてみるのもおもしろいかもしれない、と思い、お受けすることにしました。「幸せ」は人によって千差万別で、「これが幸せだ!」などという決定版の幸せの形など、この世には存在しないだろうと思います。ゆえに、この稿はあくまで、私の個人的な経験に基づく「幸福観」でしかないのだろうと思います。多分見苦しい「自分語り」にしかならないかもしれませんが(!)、もし、おつきあい頂ければ嬉しいです。ちなみに、このコラムのスタートにあたり、「キーワードごとに語ってほしい」というご注文がありました。こんな内容です。「植物が成長する過程を、女性の人生が変化するサイクルになぞらえて、それぞれの場面で幸せを求める女性へのメッセージを執筆いただきたいと考えています。具体的には、以下のようなキーワードをイメージしています。・土を耕す ⇒新たなスタート地点に立ったとき、準備期間、自分が何者かわからないとき・種をまく ⇒自分の可能性や希望を見つけたとき・水やり ⇒慈しむ、大事に想う、なにかを育てる状況etc,.」このキーワードを眺めていて、あることを思いつきました。それは、星占いで用いる12の枠組みも、ひとめぐりのサイクルを刻んだものだ、ということです。私は普段、主に星占いの記事を書いていますので、植物の成長よりは、星占いの仕組みに詳しいように思います。そこで、星占いの12ステップの考え方になぞらえて、以下の稿を進めていきたいと思います。この「12の枠組み」「12のステップ」と書きましたのは、星占いに詳しい方はご承知の通り、「ハウス」のシステムです。ハウスは空を区分する12の部屋のことですが、1ハウスから12ハウスまでがひとつのシーケンスとなっています。ひとつながりなのです。以下の稿は、星占いとは直接には関係がありませんが、「幸福」を12ハウスの観点からひとつひとつ、考えてみたいと思います。▼第1回はこちらからお読みいただけますプロフィール石井ゆかりライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。
2019年03月25日ココロニプロロでも、12星座別今週の占いや毎月の占いが大人気のライター・石井ゆかりさんによる連載コラムが登場!占いを通して、数々の人生や幸せのあり方を見つめてきた石井さん自身の言葉で紡がれる「幸福論」をお楽しみください。第1回目は、「自分」というものについて掘り下げていきます。1.「自分が自分である」ということ「自分」。これは、本当に難しいテーマです。でも、星占いはとにもかくにも「自分」から始めようとするのです。当たり前のようで、ものすごく難しいことだな、と思います。私たちは生まれた時から「自分」というものを引き受けて生きています。そして、自分と人とを比べたり、戦って勝利したがったり、注目してもらいたがったり、愛されたがったりします。たとえば、友だちが誰かに褒められても、自分が褒められたときほどには嬉しくありません。ごく幼いうちから、自分と他人の区別がついているのです。私自身の話をしますと、私は幼い頃、まわりの子と比べて、かなり肥っていました。そして、髪の毛は天然パーマで、転校生だったため、言葉遣いも周囲と違っていました。これらの属性は私にとって、非常に悲しいものでした。「自分は醜い」という劣等感の塊でしたし、キャラクターも多分、浮いていましたし、先生も私のことは、良く思っていなかったようです。ただ「周囲と違う自分」が当たり前だったおかげで、よくも悪くも「人と違うことをする」のが、あまり怖くありませんでした。でも、世の中には「人と違っていること」を怖れる人がたくさんいます。「幸福は十人十色、10人いれば10種類の幸福がある」と考えると、これは結構辛いことです。「自分の幸福は、人のそれとは違うのだ」ということをまず、前提としなければ、自分の幸福を探し始めることができないからです。とはいえ、単に「自分の幸福と人の幸福は違う」とわかっていても、「自分の幸福」にたどり着くのは大変です。というのも「自分の幸福ではないもの」にぶつかっては試し、試しては振り捨てていく、という作業を重ねていかなければ、「自分の幸福」にたどり着かないからです。私自身、若い頃は本当に、夢をとっかえひっかえしながら七転八倒していました。今にして思えば「なぜ、あんなに向いていないことばかりに憧れて必死に取り組んだのだろう?」と不思議な気持ちにしかならないのですが、なにかが「自分には向いていない」とわかるには、まずそれを試してみて、何度も失敗して、いやーな思いをしたあげく、挫折しなければならないのです(!)。いえ、普通はそこまで行かなくても「これは、ダメだな」とわかるのかもしれませんが、私は往生際の悪いタチで、なかなか、わかりませんでした。転職を繰り返した20代に、それが表れています。自分がどんな人間なのか、自分とは誰なのか。もうすぐ45歳になろうとする私ですが、まだよくわかりません。先日も「アイデンティティ」をテーマに、noteで1万字近くも書いたくらいです。しかし1万字書いても、よくわかりませんでした(!)。ただ、私は上記の通り「人と違ったことをする」のは怖くありませんでしたが、若いときに「他人に好かれたいため」「人に怒られないようにするため」「人の機嫌を取るため」に、色々な行動をするクセがありました。たとえば、プレゼントを贈ったり、人の世話を焼いたりするようなことです。今にして思えば誰にも必要とされていない無駄な努力だったのですが、当時は人の気持ちを引こうとして、必死に健気っぽい努力をしていたのです。アラサーの頃に、そのムダなクセを自覚し、全てやめました。この「実は誰にも喜ばれていない、ムダなクセ」をやめるとき、私は「自分は、もっと自分になろう」と強く思った記憶があります。多分、それまでは「人の好意」というもので「自分を作ろう」としていたのかもしれません。実は、「それ以前」の気持ちをよく覚えていないのです。ただ痛烈に「私は、私自身のために生きたことがないかもしれない」と感じたことを記憶しています。「私は私自身として生きたことがなかったかもしれない」「私は私に『なった』ことがなかったかもしれない」という疑いが黒雲のようにわき起こりました。「ひとのため」にしていたことをやめたとき、長いこと自分を縛っていたものを断ち切るような、強烈な衝撃を内側から感じた記憶があります。喜びとも悲しみとも言えないような、色々な思いが入り交じった衝撃でした。今の私は、他人から見れば「幸福」とは言い難い状況かもしれませんが、かなりワガママに生きている自覚があります。そして、それが一番いい、と思っています。このことは、幸福なんだろうな、と思います。これまでいろんな所に頭をぶつけるような生き方をしてきましたが、頭をぶつけたおかげで、できることやできないこと、痛いところや弱いところなど、「自分」のアウトラインがぼんやりとわかった部分もあったのかな、と思います。>>次回もお楽しみに(4月25日更新)プロフィール石井ゆかりライター。星占いの記事やエッセイなどを執筆、「12星座シリーズ」(WAVE出版)は120万部のベストセラーに。Twitterのフォロワー数は30万を越える。著書多数。
2019年03月25日WEBデザイナーでグラビアアイドルの高坂ゆかりがこのほど、東京・秋葉原のソフマップで最新イメージDVD『縁-ゆかり-』(発売中 4,104円税込 発売元:イーネット・フロンティア)の発売記念イベントを行った。かつてはレースクイーンとして全国のサーキット場を沸かせ、現在はWEBデザイナーとして都内の会社に勤務しながらグラドルとしても活躍している高坂ゆかり。同DVDは、今年5月に静岡の下田で撮影された。家庭教師に扮した高坂が教え子の男の子を誘惑するというシチュエーションもので、上からB90・W61・H88というボディにGカップのバストをたっぷりと見せつけている。セクシーな水着姿で登場した高坂は「自分の作品を出していただいてうれしい反面、実際に見たら恥ずかしくて目を反らせてしまいました。まだ自分を映像として見られないですね(笑)」と照れ笑いを浮かべ、「家庭教師の設定で、生徒を誘惑しちゃうお話です。実際に私は大学生だった時にアルバイトをしたこともありますから、そのリアルさを見ていただけたらと思います」と初めての作品を紹介した。セクシーなシーンについては「最後のベッドのシーンでは赤いランジェリーにストッキングをはきました。お尻や腰をくねくねしながら誘惑しています。下着が好きで集めているんですが、着ていた赤いランジェリーは実際に持っているものと近いので、リアルな私を見ていただけると思います」とアピールし、「浴衣のシーンでは浴衣を脱がされてエッチな下着になりました。脱がされて萌え萌えしちゃいましたね」と撮影を振り返った。初めてのグラビア作品ということで、今後の目標についても言及。「今はWEBデザイナーもやっているのでグラドルと二刀流です。池澤あやかさんは美人すぎるプログラマーで話題になりましたが、私も二刀流グラドルとして知っていただけたらと思っています」と語ったように、当面はWEBデザイナーとグラドルの両立に意欲を見せていた。
2018年10月11日ドキュメンタリー映画『世界で一番ゴッホを描いた男』が、2018年10月20日(土)より、新宿シネマカリテほか全国の劇場で順次公開される。1人の複製画家に迫るドキュメンタリー映画有名画家のレプリカ制作を主な産業としている、中国・深圳市近郊の「大芬(ダーフェン)油画村」。本作は、そんな大芬で生きるゴッホの複製画家・チャオ・シャオヨン(趙小勇)が、“本物のゴッホの絵を見る”という夢を叶えるため、オランダはアムステルダムを訪れるまでを描いたドキュメンタリー映画だ。「大芬油画村」の複製油絵産業世界最大の「油画村」と呼ばれる中国南部深圳市の大芬(ダーフェン)では、ゴッホをはじめとする有名画家の複製画制作が産業として確立しており、世界市場の実に6割の複製油絵が制作されていると言われている。1989年に香港の画商が20人の画工を連れてきたのがこの街の始まりで、画工の数が1万を超える現在、毎年数百万点の油絵がこの街から世界中へ売られていき、その総額は2015年で6,500万ドルを超えている。20年間で10万点以上の複製画を描いた男物語の主人公で、1996年に出稼ぎで大芬にやって来た湖南省出身のチャオ・シャオヨンは、この街で初めてゴッホの絵画と出会う。以来20年もの間、独学で磨いた技術を武器に、毎月600〜700枚、累計すると10万点以上を家族と共に描き、作品を全世界へ輸出している。複製画家は職人か、それとも芸術家か絵を描くのも、寝るのも、食事をするのも工房の中。いつしかチャオ・シャオヨンは、本物の絵画からゴッホの心に触れて何か気づきを得たい、今後の人生の目標を明確にしたいという思いと共に、ゴッホ美術館へ行くという夢を抱く。ゴッホと共に生きる者としての複製画へのこだわりとプライドと溢れる畏敬の念から、「自分はゴッホの複製画制作に命を懸ける職人なのか?あるいは、ゴッホの生き様を今に蘇らせるアーティストなのか?」という葛藤を抱くチャオ・シャオヨン。ついに夢を叶えるためにアムステルダムを訪れた彼は、そこで一体何を思ったのか。知られざる稀代の複製画家に迫った、感動のドキュメンタリー。前売り券は特典グッズ付き前売り券には、嬉しい特典グッズ付き。ゴッホ絵画の特製マグネット(3種ランダム配布)、または特製ポストカード3枚が付属する。なお、販売場所は東京・新宿シネマカリテ、愛知・伏見ミリオン座、大阪・シネ・リーブル梅田の3か所。作品情報映画『世界で一番ゴッホを描いた男』公開日:2018年10月20日(土)より新宿シネマカリテ/伏見ミリオン座ほか 全国順次ロードショー監督:ユイ・ハイボー、キキ・ティンチー・ユイ原題:中國梵高英題:China’s Van Goghs© Century Image Media (China)■前売券情報発売日:8月11日(土)価格:1,400円(税込)取り扱い場所:新宿シネマカリテ、伏見ミリオン座、シネ・リーブル梅田、メイジャー通販特典:劇場窓口:特製マグネット(3種からランダムに1個)※メイジャー通販にて購入の場合は特製ポストカードセット(3枚1組)
2018年06月17日徳島県鳴門市の大塚国際美術館では、「#アートコスプレ・フェス 2018 feat. ゴッホ」を2018年7月18日(水)から10月28日(日)まで開催する。2017年にも開催された「#アートコスプレ・フェス」は、ただ鑑賞するだけではなく、名画の登場人物の衣装を着用し、絵画の主人公気分でアートを楽しむ体験イベントだ。今回は、ゴッホをメインテーマにイベントを展開。大塚国際美術館では、2018年3月にゴッホが描いた花瓶の「ヒマワリ」全7点を陶板で原寸大に再現した作品を並べた展示室を新設。コスプレとともに、ゴッホの世界観を存分に味わうことができる。衣装は大塚国際美術館開館20周年にちなんだ新作20着を含め、ゴッホの作品や彼が影響を受けた作品をイメージした全37着を用意。着脱しやすいように、着衣の上から着られるように作られている。衣装の他、帽子や日傘などの小物、ユニークな壁紙も用意。作品の主人公になりきって記念撮影を楽しめる。その他、会場では、5か所を巡ると「ヒマワリ」が完成するスタンプラリーや、ギャラリートークツアーを実施。今春オープンした地下3階の「カフェ フィンセント(Café Vincent)」ではゴッホをテーマにしたランチやデザートを楽しむことができ、店内には名画「アルルのゴッホの部屋」をリアルに再現したフォトスポットで、まるで絵画の世界に入り込んだ気分で記念撮影もできる。【開催概要】#アートコスプレ・フェス 2018 feat. ゴッホ@大塚国際美術館開催期間:2018年7月18日(水)~10月28日(日) ※休館日除く、8月無休開催時間:9:30~17:00(入館券の販売は16:00まで) ※8月11日(土祝)~19日(日)は9:00~17:00会場:大塚国際美術館(館内全9カ所)住所:徳島県鳴門市鳴門町 鳴門公園内TEL:088-687-3737参加費:無料 ※入館料が必要。一般3,240円、大学生2,160円、小中高生540円※衣装は子ども用と大人用を用意。
2018年06月11日ふりかけやおにぎりとして定番の「ゆかり」。絶妙な塩気と香ばしさで、大人から子どもまでご飯をおいしく食べさせてくれるアイテムですが、なんとご飯に混ぜたりかける意外にも、ゆかりを有効活用したレシピがあるので紹介します。大根のゆかり漬けゆかりを使って大根を漬け物に!見た目もピンクできれいです!【材料】・大根…3〜4cm・塩…ひとつまみ・酢…大さじ2・砂糖…大さじ2・ゆかり…小さじ1/2【作り方】1)大根の皮をむいて拍子木切りにする2)塩をひとつまみまぶして10分おく3)耐熱容器に酢と砂糖を入れ、レンジで砂糖が溶けるまで加熱する4)冷めたらゆかりを入れる5)大根の水気をしぼり、全部を混ぜる6)半日から1日おいたらできあがり!ゆかりの量で色の濃さが決まるので、お好みの色を作ってください。ゆかりたまごゆで卵をゆかりでつけてピンク色に!お弁当の彩りにもぴったりです。【材料】・卵…3個・ゆかり…小さじ1・穀物酢…50cc【作り方】1)ゆで卵を作る2)ビニール袋に殻をむいたゆで卵、ゆかり、酢を入れる3)空気をできるだけ抜いて袋の口を結び、ゆかりが全体に広がるようにもんで混ぜる4)時々袋をもんで、冷蔵庫で2時間以上おいたらできあがり卵の色むらが気になる場合は、途中で揉む回数を増やしてください。キャベツとゆかりのナムルキャベツとゆかりの意外な組み合わせは、びっくりするほど相性抜群!【材料】・キャベツ…4~5枚・ごま油…小さじ1・ゆかり…小さじ1/2【作り方】1)キャベツは芯を取り除き、手で一口サイズにちぎり耐熱ボウルに入れる2)芯を薄くそぎ切りにし、ほかの部分と一緒にする3)軽く水洗いし、しっかり水を切る4)ふんわりラップをして、600Wのレンジで2分半加熱する5)あら熱がとれたらしっかり水気をしぼってボウルに移す6)ごま油を加えて全体を混ぜる7)ゆかりを加えてざっと混ぜて和えたら完成レンジで加熱した後のキャベツは、しっかり水気を切るのがポイント。ご飯以外にも、いろいろな場面で使える万能調味料「ゆかり」。数回使ったきりで使っていないゆかりがある人は、ぜひこの機会に料理にも使って、そのおいしさを再確認してください!(文・姉崎マリオ)
2018年04月10日こんにちは、島本薫です。物思う秋、「夢」や「あこがれ」、はたまた「謎解き」や「真相に迫る」といった言葉を聞くと、なんだかどきどきしませんか?本日は、芸術の秋にふさわしい、ミステリアスな画家の話題をお届けしましょう。■謎多き画家、フィンセント・ファン・ゴッホ「ひまわり」や「夜のカフェテラス」など、鮮やかな色彩や情熱的なタッチで知られるゴッホですが、ひとりの人間としては、光よりも陰多き人物だといえるでしょう。19世紀のオランダで牧師の家に生まれ、一度は聖職者の道を志しながらも挫折の末に絵筆を取り、37年の人生を駆け抜けたゴッホ。“炎の画家”というイメージが定着してしまった背景は、大きく分けてこの3つにあるのではないでしょうか。1. 光を求め、南仏に芸術家の理想郷をつくろうとした2. 発作的に自分の耳を切った3. 銃で自らを撃ち、命を絶ったとはいえ、その行動の奥にあった画家の思いは謎に包まれたまま。とくに、その死は本当に自殺だったのか、今もさまざまなメディアに取り沙汰されています。映画で、本で、展示会で――この秋、ゴッホの3つの謎に新たな光が投げかけられました。■日本に恋い焦がれた画家の思いにふれる「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」画家を志してからのわずか8年あまりに、油絵だけでも800点以上の作品を残したゴッホ。その大きな転機になったのは、パリで日本の浮世絵に出会ったことでした。その鮮やかな色彩の対比や大胆な構図に魅せられたゴッホは、日本を理想郷として夢見るようになり、ついには「フランスにおける日本」を求めて南仏アルルへ旅立ったそうです。南仏の澄んだ光の下で、浮世絵のような「影」のない世界を描こう。絵師・彫師・摺師といった浮世絵の分業にならい、芸術家のユートピアをつくろう。ゴッホがアルルの光を求め、ゴーガンを招いて共同生活を始めた背景には、そんな日本への熱い思いがあったといわれています。「この土地は、日本のように美しく見える」「画家たちの天国以上、まさに日本そのものだ」画家ゴッホの日本への夢とあこがれをさまざまな角度から見つめ、さらにはゴッホにあこがれた日本の画家たちを紹介する美術展「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」は、東京都美術館で1月8日まで、京都国立近代美術館では1月20から3月4日まで開催されています。■「耳切り事件」の真相に迫るノンフィクション『ゴッホの耳―天才画家最大の謎―』一方、ゴッホの人生に取り返しのつかない影響を与えたのが、「耳切り事件」でした。これにより、破綻寸前だったゴーガンとの共同生活には終止符が打たれ、ゴッホはあれほど愛したアルルの地を離れざるを得なくなります。とはいえ、この事件とはいったい何だったのか?わかっているのは、「ゴッホが自分の耳を切り落とし、娼館を訪れて女性に贈った」ことだけ。なぜ耳を切ったのかはもちろん、なぜ自分の耳を贈ろうとしたのかもわからない。それどころか、「耳そのものを切り落とした」のか「耳たぶの一部を切った」のか、それすら曖昧であると知ったある女性が、事件の真相をつきとめようと立ち上がりました。果たして、ゴッホは「どう」耳を切ったのか?耳を「贈られた」女性とは誰なのか?事件後、アルルの人々はゴッホを危険人物として追い出したのか?当時の記録を丹念に調べた末に浮かび上がる“真相”に、誰もがほうっとため息をつくことでしょう。『ゴッホの耳―天才画家最大の謎―』著:バーナデット・マーフィー 訳:山田美明出版社:早川書房(2017年9月)並みの推理小説よりドキドキするノンフィクション。歴史ミステリー好きには特におすすめです。■ゴッホの死の謎を探るアートサスペンス映画『ゴッホ最後の手紙』「美術展」が作品から感じるゴッホ、「ノンフィクション」が資料から読み解くゴッホだとすれば、映画『ゴッホ最後の手紙』はゴッホへの敬愛が生んだアートです。なんと、全編がゴッホの「動く油絵」で構成されているのですから……!ゴッホの最後の手紙を託された青年が、真実を求めて彼を知る人々を尋ねてゆくというストーリーに合わせ、ゴッホの描いた肖像画の人物が話し出し「星月夜」や「麦畑」に描かれた風景が再現されていくのですが、これがすごい。あらかじめ肖像画の人物に似た役者を選んで撮影し、キャンバスに投影された映像をゴッホのタッチの油彩画に仕立てるという、膨大な手間をかけて作られた「ゴッホの絵によるアニメーション」。その迫力もさることながら、ゴッホの人生をゴッホ自身の絵で描き出そうという作り手の真摯な想いに胸を打たれます。ゴッホの死は「銃による自殺」とされていますが、自分で引き金を引いたにしては銃創が不自然なこと、銃の出所が不明な反面、携えていたはずの画材道具が消えていることなど謎が多く、自殺説は疑問視されてきました。人というものが一面的に語れないように、死もまた一言では語れない。自殺と他殺、自殺と事故の間にもさまざまな色合いがある――そんなことをしみじみ考えさせられる、美しい映画です。
2017年11月23日上野の東京都美術館で『ゴッホ展巡りゆく日本の夢』がはじまりました。その報道内覧会に、女優の吉岡里帆さんが登場!吉岡さんのゴッホトークと展覧会の様子をレポートします!『ゴッホ展巡りゆく日本の夢』スタート!【女子的アートナビ】vol. 88この展覧会では、ファン・ゴッホの作品約40点と、彼が影響を受けた浮世絵など約50点をあわせて展示。オランダのファン・ゴッホ美術館との国際共同プロジェクトで、日本初公開となるゴッホ作品4点も見られる充実のアート展です。オランダ出身のフィンセント・ファン・ゴッホ(1853~1890)は27歳で画家になることを決意し、33歳でパリに移ります。当時のヨーロッパでは“ジャポニスム”と呼ばれる日本ブームが巻き起こり、日本のアートが西洋の芸術家たちに影響を与えていました。ゴッホも浮世絵を見て日本が好きになり、400枚以上の作品を収集。浮世絵を模写したり、構図や色彩などを作品に取り入れたりしました。今回のゴッホ展では、実際に彼が模写した作品と、その元になった浮世絵も一緒に見ることができます。吉岡里帆さん登場!報道内覧会では、女優の吉岡里帆さんが登壇され、フォトセッションが行われました。吉岡さんは、11月3日に放送される特集番組『ゴッホは日本の夢を見た』(NHK総合)に出演。番組取材のため、ゴッホゆかりの地であるオランダやフランスを訪れたそうで、ゴッホへの思いや展覧会について語ってくれました。――もともと美術がお好きということですが、そのなかでゴッホはどういう存在ですか?吉岡さん昔から絵は大好きなんですけど、ゴッホの絵は特別。絵の美しさや造形だけでなく、彼の人間性にも惹かれていて、人の心のあり方も教えてくれる貴重な存在です。――実際にゆかりのある土地を訪れて、ゴッホの見方に変化はありましたか?吉岡さんゴッホが実際に描いた景色を辿るだけでなく、彼がどういう思いでそこにいたのか、特に(ゴッホが入院していた)精神病院にうかがったときは彼が抱えてきたものだったり、絵に対する情熱だったり、センシティブな部分も取材させていただくことができました。――ゴッホに会えるなら会ってみたいですか?吉岡さんもちろん、会うことができるなら!彼は日本を訪れたことはなかったのですが、自分の中で日本を作り出し、その審美眼をもって絵を描きました。“信じ込む力” というのを私も仕事をするうえで信じているので、共鳴できるのではないか、と。一緒に語り合いたいなと思います。この展覧会について――今回の展覧会で印象的な作品はありましたか?吉岡さん今回の展示ですばらしいなと思ったのは《花魁》ですね。フランスやオランダでも絵を見たのですが、実際に浮世絵を模写した作品には会えていなくて。背景などに浮世絵や富士山が描かれているような作品は見たのですが、美人画の浮世絵が真ん中に描かれているものをここで見られて感動しました。でも、日本の絵なんだけれど、ゴッホの見ている日本、ゴッホが作り出している美しさがそこにはあって…すごく感動しました。上の写真は南仏アルルの風景を描いたゴッホ作品が並ぶ展示会場。日本を理想化していたゴッホにとって、美しいアルルは「フランスにおける日本」でした。そんなアルルを訪れたときの感想も吉岡さんは語ってくれました。吉岡さんこの展覧会にもアルルの景色を描いた作品がたくさん展示されていますが、自然があり、歴史も深みがある街で、その場所に行ったときにこみあげてくるものがありました。ゴッホが(アルルに来たとき)「ここは日本と思えた」と感想を述べたという話をうかがって、私もその景色に自然と涙がこぼれるような思いがあって。感じる心……美しいものを見たときなどに「なんてきれいなんだろう」と思い、それが作品に投影されていくというのは学びになり、あらためて気づかされました。――最後にメッセージをお願いします。吉岡さんゴッホは世界中で愛されている巨匠のひとりです。どの作品もすばらしいことは間違いないですし、展示の仕方もおもしろいと思います。日本の浮世絵とゴッホの作品を照らし合わせているので、自分の国のことを誇りに思えると思いますし、ゴッホが見ていた視点も違う目線で見ていただけます。美術がお好きな方もそうでない方も、存分に楽しめる展覧会になっていると思います。展覧会は二部構成で、第一部は「ファン・ゴッホのジャポニスム」、第二部は「日本人のファン・ゴッホ巡礼」となっています。特に第二部では、絵画作品だけでなく、ゴッホゆかりの地を訪れた近代日本の文化人たちの写真や手紙などの資料も展示。さらに、ゴッホから影響を受けた日本人画家たちの作品も紹介され、彼がどれほど日本で愛されてきたのかがよく分かります。ゴッホをますます好きになれる展覧会は2018年1月8日まで。お見逃しなく!Information会期:~2018年1月8日(月・祝)休室日:月曜日(ただし1月8日を除く)、12月31日、1月1日時間:9:30〜17:30(金曜日と11月1日、2日、4日は20:00まで)入室は閉室の30分前まで会場:東京都美術館料金:一般 1,600円/大学生・専門学校生1,300円/高校生 800円/65歳以上1,000円/中学生以下無料
2017年10月28日