作家を志す文学青年の弟・トムをストーリーテラーに、極度に内気な姉のローラと独善的で口うるさい母親のアマンダとの閉塞感ある家族の姿を描いたテネシー・ウィリアムズの『ガラスの動物園』。その後日譚を、日本の不条理劇の第一人者である別役実が描いた『消えなさいローラ』。この2本の戯曲を連続上演する企画が実現。吉岡里帆さんは、演出を手がける渡辺えりさんから直々に出演をオファーするメッセージをもらったという。「これまで現場でご一緒したことがなかったので、最初は驚きました。でも、私が出演していたドラマ『しずかちゃんとパパ』を見て、耳が聞こえないお父さんと暮らしている娘の役を暗く演じてないのがよかったと言ってくださって。今回の『ガラスの動物園』も戦争が迫りくる重苦しい時代の物語ではありますが、その中でも明るさを大事にしたいと、お声かけくださったそうです」吉岡さん演じるローラは、極端なほど内向的な役だが、今回、「2本立てにしたことで、より一層面白いキャラクターになっている」と話す。「『ガラスの動物園』は何かわからない不安な気持ちや切なさがじわっと残るような終わり方をします。でも、その日々がどれだけ美しくて尊かったかが『消えなさいローラ』で見えてきて、台本を読んだときの後味がガラッと変わりました。ローラも、口数が少ないイメージだったのが、『消えなさいローラ』では、それまでの溜まりに溜まったフラストレーションを爆発させているかのようにすごく情熱的。えりさんがおっしゃるには、別役さんが書かれる作品の多くが自己や自己のアイデンティティに迷う人の物語で、この作品もまさにそうなのだとか。実際、ここに出てくるローラも、途中からローラなのかアマンダなのかわからなくなっていって、台本上の役名も“女”という表記になっています。自分という存在は不確かで、それを認識してくれている他者がいなくなってしまえば、まるで存在していなかったかのように消えていく。その切なさとか、逆に、誰かがいることで確かになる、ある種の生命力を大事に演じたいと思っています」母・アマンダはその渡辺さんが、弟のトムは尾上松也さんが演じる。「トムはストーリーテラーの役割も担っているので、この役がブレるとすべてがブレてしまうと思うのですが、松也さんがしっかりと基盤を作ってくださっています。例えると、枠組みが木じゃなくて鉄でできているような(笑)安心感というか。アマンダは娘や息子に言葉で圧をかけるような役なのに、えりさんが演じることで、口うるさいけれどとても愛情深いお母さんになるから全然嫌な気持ちにならない。むしろ毎日顔をつき合わせて、ケンカしながらもコミュニケーションをとっていた古き良き日本の家庭みたいに見えてくる。娘として相対していても自然と心が開くので暗くなりようがなくて、母親がこうだとこんなふうに娘は育つんだなって思っています(笑)」『消えなさいローラ』は二人芝居。松也さんの相手を、渡辺さんと吉岡さん、そして和田琢磨さんの3人が日替わりで務める趣向もユニーク。「間違いなく、三者三様のお芝居になると思います。スタミナのあるトムでよかったです(笑)」『ガラスの動物園』『消えなさいローラ』大恐慌時代のアメリカ。工場で働く文学青年のトム(尾上)は、口うるさい母・アマンダ(渡辺)と極度に内気な姉・ローラ(吉岡)との暮らしに閉塞感を抱いていた。ある日、娘の将来を憂う母の働きかけで、トムが職場の同僚・ジム(和田)を家に連れてきた。彼はかつてローラが憧れた相手で…。上演中~11月21日(火)新宿・紀伊國屋ホール『ガラスの動物園』作/テネシー・ウィリアムズ翻訳/田島博『消えなさいローラ』作/別役実上演台本・演出/渡辺えり出演/尾上松也、吉岡里帆、和田琢磨、渡辺えり全席指定1万円Bunkamuraチケットセンター TEL:03・3477・9999(10:00~17:00)山形、大阪公演あり。よしおか・りほ1993年1月15日生まれ、京都府出身。昨年主演した映画『ハケンアニメ!』で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞。現在放送中のドラマ『時をかけるな、恋人たち』(フジテレビ系)に主演。ピアス¥133,100(シャルロット シェネ/エドストローム オフィス TEL:03・6427・5901)その他はスタイリスト私物※『anan』2023年11月15日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・ちばひろみヘア&メイク・北原 果インタビュー、文・望月リサ(by anan編集部)
2023年11月15日沢尻エリカ(37)が来年2月10日から上演される舞台『欲望という名の電車』で、女優復帰することが判明した。劇作家テネシー・ウィリアムズによる本作は’47年にブロードウェーで初演され、アメリカ南部のニューオーリンズを舞台に裕福な家庭に生まれた女性が没落していく姿を描いた物語。約4年ぶりに女優業を再開する沢尻にとって、舞台は初挑戦。かつ主人公のブランチ・デュボアを演じることから、注目が集まっている。’19年11月に合成麻薬MDMAやLSDを所持していたとして、麻薬取締法違反で逮捕・起訴された沢尻。当時、濃姫役として出演予定だった大河ドラマ『麒麟がくる』(NHK)を降板し、複数のCMも打ち切りとなった。同年12月6日に保釈された後、沢尻は薬物依存脱却のため都内の病院に入院。初公判の2日前には、沢尻の母親が本誌の直撃に「エリカは反省していますから……」と声を絞り出すように語っていた。逮捕後は沈黙を守っていた沢尻だが、初公判では起訴内容を全面的に認めた上で深々と謝罪。さらに自らの職業を「無職です」と答えただけでなく、次のように“引退宣言”までしたのだった。「女優への復帰は考えていません。影響力のある立場の人間としてあまりに身勝手な行為で、多くの方を裏切り、傷つけてしまいました。復帰する資格はないです」裁判では懲役1年6月、執行猶予3年の判決が言い渡され、表舞台を去ったかと思われていた沢尻。いっぽう今年8月には所属事務所「エイベックス」の松浦勝人会長(59)のYouTube動画に純白のドレス姿で登場し、以前と変わらない美貌は話題を呼んだ。しかし女優復帰にあたって舞台のメインビジュアルやメイキング映像は公開されたものの、沢尻本人によるコメントは発表されていない。また現時点では、女優復帰に際して記者会見が行われるかも不明だ。逮捕前は、映画『ヘルタースケルター』やドラマ『ファーストクラス』(フジテレビ系)などで存在感を放ち、女優として確固たる地位を築いていた沢尻。それだけにネット上では《えりかさん復帰おめでとう》《エリカ様待ってました!》《舞台観に行きたい》と歓喜する声が。そのいっぽう、“引退宣言”をしていたこともあって説明責任を求める声も散見されている。《なんの謝罪もなく、しれーっと復帰ですか》《反省の弁もなく 頭一つ下げることなく、何事もなかったかのようにしゃあしゃあとこんな風に出てくるのは おかしいのではないでしょうか》《女優復帰は考えてないと言ったのだから、復帰した経緯や理由を説明してもらいましょう》一部では厳しい声も聞こえる今回の復帰。沢尻は迫真の演技で跳ね返すことができるか――。
2023年11月03日テネシー・ウィリアムズの「欲望という名の電車」が鄭義信演出、沢尻エリカ主演で2024年2月より上演されることが分かった。アメリカ演劇を代表する劇作家テネシー・ウィリアムズの名作「欲望という名の電車」は、1947年にブロードウェイで初演され、ピューリッツア賞を含むブロードウェイ3大賞を同時受賞。1951年にはヴィヴィアン・リーとマーロン・ブランドで映画化されアカデミー賞を受賞。映画史に残る名作となった。そして、2024年2月、新国立劇場 中劇場・森ノ宮ピロティホールにて、鄭義信(チョン・ウィシン)演出版「欲望という名の電車」が上演決定。マイノリティ社会の中にある“希望”を描き続けてきた鄭義信は「欲望という名の電車」をいかに演出するのか。主演のブランチ役には、本作が舞台初出演にして初主演となる沢尻エリカ。ブランチと反発し合うスタンリー役に伊藤英明。"蛾"のような繊細さをまとったブランチの脆さと相反するスタンリーのエネルギーは反発しながらも互いを引き寄せ合っていく。ブランチの妹・ステラ役には清水葉月、ブランチに好意を抱くミッチ役に高橋努が決定。そのほか、ステラの大家ユーニス役に青木さやか、ユーニスの夫のスティーブ役に福田転球、スタンリーのポーカー仲間でもあるパブロ役に中村まこと、医師役に久保酎吉、看護師役にうらじぬの、コワルスキー家にやってくる集金人の若者役として青木瞭が出演する。チケットは先行販売中、12月17日(日)10時から一般販売開始予定だ。<鄭義信コメント>ついに手を出してしまった!大名作である!テネシー・ウィリアムズである!「欲望という名の電車」である!これまで、数々の名演出家が挑んできた。僕のようなものが、しゃしゃり出てくる作品ではないのだ。それでも、冒頭のブランチの「「欲望」という名の電車に乗って、「墓場」という電車に乗り換えて、六つ目の角で降りるように言われたんだけど……そこが、「天国」だよって」という台詞に、心がグラグラしてしまう。磁石のように惹きつけられてしまう。そして、最後の台詞も……。あらためて読みかえしてみると、テネシー・ウィリアムズが劇中に散りばめた台詞のどれもが、蛇のようにまとわりついてくる。夢の中までも、追いかけてきそうである。この魅惑的で、危険な台詞とどう対峙していくのか、そして、ニューオリンズの蒸し暑く、湿った街の匂いをどう再現すればいいのか……課題は山積みだ。高慢な中に孤独の影を感じさせる沢尻エリカさんと、柔らかな心を硬い肉体で包み隠そうとしているかのような伊藤英明さんをはじめとする、心強い俳優たちと、深い密林をかき分けるかのように、テネシー・ウィリアムズの台詞と格闘しようと思う。「欲望という名の電車」は2024年2月10日(土)~2月18日(日)新国立劇場 中劇場にて、2月22日(木)~2月25日(日)森ノ宮ピロティホールにて上演予定。(シネマカフェ編集部)
2023年11月02日ライアン・レイノルズが、2014年に亡くなったロビン・ウィリアムズに敬意を表して設立された「ロビン・ウィリアムズ・レガシー・オブ・ラフター賞」を受賞することが分かった。精神病にまつわる偏見や差別をなくすことを目指すNPO「Bring Change to Minds(BC2M)」が発表した。BC2Mは俳優のグレン・クローズが設立した団体で、毎年資金集めのイベント「Revels & Revelations」を開催。そのイベントで、2017年からロビンの3人の子どもたち、ザック、ゼルダ、コディが同賞を授与している。これまでの受賞者は、ビリー・クリスタル、ウーピー・ゴールドバーグ、ベン・スティラー、ウィル・スミス一家、ユージン&ダン・レヴィで、昨年はメリッサ・マッカーシーが受賞した。メリッサは「私が多くのことを解決するというのはできないけれど、1時間半ほどだれかを笑わせて悩みを忘れさせることができるのなら、それを続けるために最大限ベストを尽くします」と「Town&Country」誌に語ったという。今年は10月9日に開催する「Revels & Revelations」では、カントリー歌手のリーバ・マッキンタイアやコメディエンヌのエイミー・シューマーらがパフォーマンスする。また、オークションも行われ、テイラー・スウィフトのサイン入りギターなどが出品される。(賀来比呂美)
2023年09月21日ジバンシィGINZA SIXが2023年8月26日にグランドオープン。前夜には、クリエイティブ・ディレクターであるマシュー・M・ウィリアムズが、ブランドアンバサダーの菜々緒をはじめ、片寄涼太、高橋らら、YAMATO、yoshiaki、michi、とんだ林蘭など、メゾンのファミリーを招いてオープニングパーティが開催されました。マシュー・M・ウィリアムズ&菜々緒/Courtesy of GIVENCHY250平方メートルを超える店舗面積は日本最大級。日本では初めての導入となるメタリックなLEDスクリーンや、透かしの4Gロゴを配した棚など、マシュー・M・ウィリアムズのビジョンからヒントを得て確立された新しいコンセプトの店舗となっています。Courtesy of GIVENCHY建築、彫刻、デザイン、ラグジュアリー、音楽、アート、カルチャー、そして人々が一堂に会するこの空間は、クリエイティブ・ディレクター、マシュー・M・ウィリアムズのハウスに対するビジョンを祝福しています。Courtesy of GIVENCHY彼のクラシシズムとラディカルなコントラストの実験をさらに強化し、英国人アーティスト、ユアン・マクファーレンとのコラボレーションによる彫刻的なマネキンが意外な姿勢やポーズで登場する空間は、アートとファッションを融合させたダイナミックなインスタレーションで彩られています。Courtesy of GIVENCHYジバンシィGINZA SIXには、メンズ&ウィメンズ商品から限定商品までが豊富にそろいます。2023年秋冬コレクションからは、シャープなテーラリング、シグネチャーデニム、モダンなイブニングウエアなどもラインアップ。バッグ、スモールレザーグッズ、シャークロックブーツをはじめとするアイコニックなシューズなど、アクセサリーも豊富に展開。ジバンシィのパワフルな新作バッグ『ヴォワイユー』は、店頭でも注目の的となっています。Courtesy of GIVENCHY限定商品には、メゾンのアイコンである『アンティゴナ』のグリーンカラーや、デイジーをモチーフにしたアクセサリーなどが登場。さらに、UNDERCOVERとのスペシャルコラボレーションTシャツも数量限定で発売中です。GIVENCHY×UNDERCOVER Tシャツ/Courtesy of GIVENCHYジバンシィ GINZA SIX東京都中央区銀座6丁目10-1 2F営業時間:午前10時30分~午後8時30分TEL : 03-6263-9110
2023年08月30日ジョーダン・ピール監督の大ヒット作『ゲット・アウト』で怪演をみせたアリソン・ウィリアムズがAI人形を開発した研究者を演じている『M3GAN/ミーガン』。出演の経緯や役柄についてコメントが到着した。今年1月6日に全米で公開されると、大作映画『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』に肉薄する2位のオープニングを飾る大ヒットを記録した本作。早くも続編の製作が決定するなど、大きな話題となっている。本作で、物語の鍵を握る、AI人形〈ミーガン〉の生みの親を演じる研究者ジェマを演じているのは、今年のアカデミー賞ノミネーション発表を務めたことでも話題のアリソン・ウィリアムズだ。テレビシリーズ「GIRLS/ガールズ」(12-17)のメインキャストとして起用されたのち、痛烈な社会批判をホラーとコミカルさで表現し、高い評価を得たジョーダン・ピール監督の映画『ゲット・アウト』(17)に出演。秘密を隠し持つ主人公の恋人役を演じ、その怪演ぶりに注目が集まった。その後もスリラー映画『パーフェクション』(18)や『元カレとツイラクだけは絶対に避けたい件』(21)など様々な作品に出演し着実にキャリアを築いている。そんなウィリアムズが本作で演じるのは、世界有数の玩具会社ファンキ社のA.I玩具開発担当者、ジェマ。科学技術の進歩に貢献することを望んでいながらも、自身の優秀な頭脳が株主たちのさらなる富のために使われていることに日々葛藤をいだいているという役柄である。鬱屈な毎日を送っているさなか、姉夫婦が交通事故で亡くなり、唯一生き残った姪・ケイディの保護者になるという予期せぬ事態が発生する。そこで彼女は、両親の突然の死でトラウマを負ったケイディとの繋がりを構築するために、自身が開発したAI人形〈ミーガン〉の手を借りて、保護者としての役割とキャリアにおける野心も満たそうとするのだ。製作のジェームズ・ワンはジェマ役にウィリアムズを起用した理由について、本作と同じブラムハウス作品『ゲット・アウト』でみせた彼女の名演が決め手だったとふり返る。「野心に燃える研究者というキャラクターに信ぴょう性をもたらすことができる俳優が必要だった。おもちゃ会社で働いているけど、ジェマは科学者だ。それに彼女のもろさと、保護者になろうと奮闘する葛藤も表現する必要があった。アリソン・ウィリアムズに決まって本当に幸運だった」と納得のいくキャスティングであった旨を説明。さらに、本作の製作総指揮も務めているウィリアムズも、本作がテクノロジーと人間の関わりについて考察している点に惹かれたといい、「人間をテクノロジーや人間に似せたものに置き換えると、異様なことが起こり始める。この映画は、人間として相手のために何ができるかという点を熟考している」と語っている。また、ジェラルド・ジョンストン監督は、「アリソンはすごく面白くて知的で、素晴らしい仲間だった。彼女とは1年をかけて何度もじっくり話し合ったし、そのことがこの作品の進化にいい影響をもたらしてくれた。僕たちが物語の様々な側面を掘り下げようとしていることを彼女は理解していたし、ジェマのキャラクターに真実味を与えるためにAIの世界へ率先して飛び込んでくれたんだ」と役者と裏方、両方の面で本作に貢献したウィリアムズを称賛している。『M3GAN/ミーガン』は6月9日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:M3GAN/ミーガン 2023年6月9日より全国にて公開© 2022 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved.
2023年05月10日プロテニスプレイヤーのセリーナ・ウィリアムズ選手(41)が、第二子の妊娠をInstagramで公表した。米国時間1日夜、ニューヨークのメトロポリタン美術館で毎年恒例のMETガラが開催され、ウィリアムズ選手は夫で実業家のアレクシス・オハニアン氏と連れ立って出席。Instagramに夫婦のツーショットを掲載し、キャプションに「(VOGUE編集長の)アナ・ウィンターがMETガラに私たち3人を招待してくれてとてもエキサイトしてる」と綴った。「3人」とあるが長女のオリンピアちゃん(5)の姿はない。3人目はお腹に宿った新しい命を指していたのだ。ウィリアムズ選手は’17年に長女のオリンピアちゃんを出産し、その直後に娘の父親であるオハニアン氏と結婚。’22年、米VOGUEでキャリアと子育てについて語ったエッセイでは2人目の子どもを熱望しながらも、「アスリートとして再び妊娠することは絶対に避けたい」と、プロテニス界の第一線から退くことを示唆していたという。しかし、それは「引退」ではなく「進化」であると強調し、母親として、また自ら創業した「セリーナ・ベンチャーズ」の経営者として、全力で前に進むことを誓っていた。
2023年05月03日第95回アカデミー賞授賞式が2023年3月12日(現地時間)ロサンゼルスで開催され、主題歌「Applause」が歌曲賞にノミネートされた「私たちの声」(原題:Tell It Like A Woman)に出演した杏と、スティーヴン スピルバーグ監督作品「フェイブルマンズ」で主演女優賞にノミネートされたミシェル ウィリアムズ(Michelle Williams)が、シャネルを纏い登場しました。杏/Courtesy of CHANEL主題歌「Applause」が歌曲賞にノミネートされた「私たちの声」(原題:Tell It Like A Woman)に出演した日本人女優の杏は、ジュエルボタンとトリミングで装飾されたレッド、ブルー、ブラックとホワイトのツイードのトップと、羽根飾りやビーズが華やかなブラックのオーガンザ素材のスカートで構成されたドレスを着用し、18Kホワイトゴールドとダイヤモンドの「プリュム ドゥ シャネル」リング、18Kホワイトゴールド、18Kイエローゴールドとダイヤモンドの「プリュム ドゥ シャネル」リング、18Kホワイトゴールドとダイヤモンドの「プリュム ドゥ シャネル」イヤリング、シャネルのシューズをコーディネートしました。ミシェル ウィリアムズ/Courtesy of CHANELスティーヴン スピルバーグ監督作品「フェイブルマンズ」で主演女優賞にノミネートされたアメリカ人女優のミシェルは、後ろに白のサテンリボンが付いている、白のシルクシフォンとチュールからなる刺繍が印象的なカスタムされたビスチェドレスに、ジュエルボタンと刺繡が印象的な白のシルクチュールのケープを着用しました。2023年春夏 オートクチュール コレクションのルック47からインスパイアされたドレスのビスチェには、シルバーと白のシークイン、そしてパールを使用した刺繍、2023年春夏 オートクチュール コレクションのルック39からインスパイアされたドレスのスカートとケープには、ストラス、ストーン、キューブ、そしてシルバーの装飾からなる、星を散りばめたような刺繍が施されています。シャネルのシューズをコーディネートし、メークアップはシャネルによるものです。
2023年03月14日『フェイブルマンズ』で本年度アカデミー賞作曲賞にノミネートされたジョン・ウィリアムズ。『JAWS/ジョーズ』『スター・ウォーズ』から、6月30日(金)公開の最新映画『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』まで、アカデミー賞はノミネートだけでも50回を超え、受賞は5回、グラミー賞受賞25回など数々の受賞歴を持ち、アメリカ政府からは全米芸術勲章を授与されるなど、誰しもが認める映画音楽のレジェンドだ。そんな彼が手掛けた楽曲は、映画の枠を超え、テレビやラジオはもちろん、街のイベントや学校行事など様々な場所で多用されており、映画ファンのみならず、映画を観ていなくても「この曲は知っている」という場合も多い。今回は、そんなジョン・ウィリアムズが手掛けてきた作品を彩る名曲たちを紹介する。このヴィランを知らない人はいない!『スター・ウォーズ』シリーズより「帝国のマーチ」「遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。」から始まる、銀河を巡る壮大な冒険を描いた物語。オープニングのタイトルロゴとともに流れる楽曲「スター・ウォーズのテーマ」も有名だが、中でもやはり有名なのが、物語の重要登場人物であり、シリーズのヴィランでもあるダース・ベイダーのテーマ曲「帝国のマーチ」。強大なパワーを持ち、冷酷で残忍なダース・ベイダーの不気味さと恐ろしさを表現した楽曲。ジョン・ウィリアムズは、同年のアカデミー賞作曲賞とグラミー賞を受賞している。作品のファンはもちろんのこと、ダース・ベイダーという映画のアイコンともなったヴィランの根強いファンを獲得し、広く親しまれている。初めてパークを見たあの時を思い出す『ジュラシック・パーク』シリーズより「ジュラシック・パークのテーマ」現代に蘇った恐竜と人間たちの戦いを描いた大人気シリーズ。主人公・生物学者グラントが恐竜たちの生息するテーマパーク「ジュラシック・パーク」に初めて足を踏み入れるシーンを彩っているのが、ジョン・ウィリアムズが手掛けた「ジュラシック・パークのテーマ」。最新テクノロジーによってクローン再生され現代に生み出された恐竜たちが、自然の中で生活している様子をついにこの目で見ることができる。長年恐竜を研究してきたグラントのそんな気持ちの高まりを表現したこの楽曲が、映画を観ている観客をグラントと一緒に、パークへと連れて行ってくれる。聴けば何度でもその期待や興奮に満ち溢れた気持ちを思い起こさせてくれる1曲である。魔法ワールドといえばこの曲!『ハリー・ポッター』シリーズより「ヘドウィグのテーマ」ホグワーツ魔法魔術学校に入学したハリー・ポッターの仲間たちとの冒険と、闇の魔法使いとの戦いを描く大ヒットシリーズ。魔法ワールドを舞台とした、舞台「呪いの子」やゲーム「ホグワーツ・レガシー」なども続々登場しており、人気がとどまることを知らない。そんな世界中で愛されるシリーズのメインテーマ曲ともいえるのが、ジョン・ウィリアムズによる「ヘドウィグのテーマ」である。ヘドウィグとは、ハリーがホグワーツ魔法魔術学校に入学する際、ペットとして贈られたフクロウであり、ハリーにとって親友のような存在になる重要なキャラクター。自分が魔法使いであることを知り、ホグワーツに入学したばかりのハリーと一緒に初めて見る不思議な“魔法ワールド”をまるでヘドウィグが案内してくれているかのような楽曲。アドベンチャー映画の“原点”!冒険への出発の曲『インディ・ジョーンズ』シリーズより「レイダース・マーチ」考古学者にして冒険家の主人公インディ・ジョーンズが秘宝を求めて世界中を飛び回りながら、様々な危険や謎に立ち向かい冒険を繰り広げていく、不朽のアドベンチャー・シリーズ。ジョン・ウィリアムズによる楽曲「レイダース・マーチ」は世界中に知れ渡った楽曲。危険と隣り合わせの冒険の旅を、インディ・ジョーンズが勇敢に進んでいく様を表現しており、ジョン・ウィリアムズが手掛けてきた映画音楽の中でも特に力強い曲調で、秘宝を求めたら手にするまで止まらないインディ・ジョーンズというキャラクターの冒険への情熱を感じさせる。シリーズ最新作『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』では、ジョン・ウィリアムズが再び音楽を担当。アポロの月面着陸計画を巡り、アメリカとロシアが激しい宇宙開発競争を繰り広げていた1969年を舞台に、インディ・ジョーンズが宇宙という未来の領域にその力を広げようという両国の間でうごめくナチス残党の陰謀を阻止するため、最後にして最大の冒険に挑んでいくこととなる。ハリソン・フォードがインディ・ジョーンズを演じるのは最後となる本作を、音楽によってどう盛り上げ、観客をワクワク・ドキドキの映画体験へと誘ってくれるのだろうか。スリル満点で描かれる冒険の旅はもちろんだが、唯一無二の冒険家であるインディ・ジョーンズというキャラクターの生き様を、映画音楽の巨匠ジョン・ウィリアムズがさらに熱く昇華させてくれるに違いない。『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』は6月30日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:インディ・ジョーンズと運命のダイヤル 2023年6月30日より全国にて公開©2022 Lucasfilm Ltd. & TM. All Rights Reserved.
2023年03月12日スティーヴン・スピルバーグ監督・脚本で贈る初の自伝的作品『フェイブルマンズ』より特別映像が解禁。長年自身の作品の音楽を担当してきたジョン・ウィリアムズとの思い出をふり返りつつ、その大きな功績について語っている。アカデミー賞でも受賞への期待が大きく寄せられている本作。この度解禁となったのは、本作で28作目のコラボレーションとなった、偉大なる作曲家ジョン・ウィリアムズとの歴史を紐解く特別映像。半世紀にわたって名作を生み出し続ける巨匠2人から、本作の製作秘話も明かされている。「ジョンとまた組めるなんて運命に感謝だ。彼とは50年の仲で“フェイブルマンズ”はそれを記念する作品だ」と開口一番にスピルバーグが語るシーンから始まる本映像。続けて、若かりし頃の2人の貴重な写真も流れる中、先日2月8日にめでたく91歳を迎えたウィリアムズについて「彼はこの地球の宝だよ」と語り、これまでに『シンドラーのリスト』『ジョーズ』『E.T.』など過去27作品ものタッグを組んできた名コンビの絆を覗かせる。そんなウィリアムズがスピルバーグに初めてピアノで聞かせたのは恐怖を煽る特徴的なメロディが特徴の『ジョーズ』の音楽だったそうで、当時を回顧しながら、インタビュー中に実際に弾いてみせる場面も。また、ほかにも『未知との遭遇』や『E.T.』など、いまも名作として語り継がれ、多くの人たちに愛される作品の秘話についても触れており、映画ファンは見逃せない貴重な映像となっている。公私ともに関係の深いウィリアムズが生み出す唯一無二の楽曲についてスピルバーグは「ジョンは私の映画に多大なる貢献をしてくれた。彼の音楽は映像に溶け込む。シーンにぴったり合うんだ。“良作”とされる映画では音楽が映像の邪魔をしてない。逆に映像が音楽より目立つこともない、音楽と映像の調和が絶対条件だ。音楽と脚本それぞれの物語が合致する必要がある。ある意味ジョンは脚本家だ。彼が音楽的な視点からリライトした脚本を私が映像化する」と語る。続けて「『インディ・ジョーンズ』の音楽もいいが『シンドラーのリスト』はジョンの最高傑作だ。彼の音楽は国境を越える。映画音楽という枠を超え生き続ける」と半世紀近い付き合いを持つ親友に対し、最上級の賞賛を送っている。また、本作の楽曲をスピルバーグが初めて聞いたときの話として「“母と子”をテーマにした曲を弾いた時にスティーヴンが無言になった。彼はそこに立って静かに涙を流していたよ。“不意を突かれた”と言っていた。その様子を見ていて私も感動したよ」という感動的なエピソードも披露。お互いに絶大な信頼を寄せあい、半世紀に渡って人々に感動を与え続けるまさに奇跡のような2人が新たに生み出した本作、そして彼が奏でる心の琴線に触れるような豊かなメロディをぜひ堪能してほしい。『フェイブルマンズ』は3月3日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:フェイブルマンズ 2023年3月3日より全国にて公開© 2022 Universal Pictures. ALL RIGHTS RESERVED.
2023年02月24日2022年東京文化会館、サントリーホールなどで開催した、ジョン・ウィリアムズの90歳を記念した「ジョン・ウィリアムズ」ウインド・オーケストラ・コンサートは瞬く間に完売となり、待望の次回公演がこの度2023年4月東京・5月兵庫にて開催が決定した。東京公演は4月7日(金)東京芸術劇場にて、兵庫公演は「スター・ウォーズの日」5月4日(木・祝) 兵庫県立芸術文化センターにて開催する。「スター・ウォーズ」をはじめ、「ジョーズ」「スーパーマン」「インディ・ジョーンズ」「E.T.」「ハリー・ポッター」など数え切れないほどの作品の映画音楽を60年以上に渡って作り続けてきたジョン・ウィリアムズは、アカデミー作曲賞においては、今までに52度のノミネート、5度の受賞、グラミー賞は驚異の25回受賞など数々の受賞歴を誇り、映画音楽以外でも、4つのオリンピック(1983夏ロサンゼルス、1988夏ソウル、1996夏アトランタ、2002冬ソルトレークシティ)のテーマ曲、ボストン・ポップス・オーケストラの音楽監督を14シーズン務め、ボストン・ポップス日本ツアーに際し、当時皇太子だった徳仁天皇陛下の結婚の儀(1993年)のために『雅の鐘』(Sound the Bells!) を作曲するなど、記憶にも記録にも残る数多くの功績を残している。2022年2月8日に90歳を迎え、今なお映画音楽界のトップランナーとして輝き続ける、巨匠「ジョン・ウィリアムズ」の名曲の数々を、ウインドオーケストラが奏でる極上の生演奏でぜひご体験ください!
2022年11月22日2022/2023シーズンの演劇は、フランス・パリの国立オデオン劇場からの招聘公演、テネシー・ウィリアムズ『ガラスの動物園』で開幕!本来は2020/2021シーズン開幕作品として上演を予定していたが、コロナ禍で本国フランスにおいても2020年3月のワールドプレミア公演が5日目にして無念の閉幕。2021/2022シーズンで再び新国立劇場での公演を予定するもののカンパニーの入国が叶わず。二度の公演中止を経て、いよいよこの秋、来日公演が実現する。今世界で最も注目を集める演出家のひとりイヴォ・ヴァン・ホーヴェが、フランスを代表する女優イザベル・ユペールをはじめとする俳優4人と、どのような舞台をつくりあげるのだろう。待ちに待った上演を前に、母アマンダを演じるイザベル・ユペールに話をうかがった。得難い体験となったイヴォ・ヴァン・ホーヴェとの創作――〝追憶の劇〞と言われる『ガラスの動物園』ですが、この戯曲にどのような魅力を感じて出演を引き受けられたのですか?ユペール(以下H)いくつかの要素が重なった結果です。作品はご存じの通りテネシー・ウィリアムズの名作です。この偉大な作家の作品では、私は過去に『欲望という名の電車』を演じたことがあり、この時の演出はクシシュトフ・ワリコフスキ氏でした。今回の演出はイヴォ・ヴァン・ホーヴェ氏であること、これが大きな魅力であることに違いありません。つまり作品と演出家という二つの要素に心惹かれ、さらにアマンダという素晴らしい役なので出演を決めました。この完璧な組み合わせ以上の好条件はないでしょう。――今回の創作に際し、アマンダという女性像についてどのように分析・理解されたのでしょう。演じるために手掛かりにされたことがあれば教えてください。H正直に言うと、私の中のアマンダ像は、1950年代の映画に出てくるような、今の視点だとやや「流行遅れ」な人物でした。でも改めて台本を読んで思ったのです。イヴォ・ヴァン・ホーヴェ氏が演出するならば、このような類の台本と役からどのように「同時代性」が見えてくるのだろうと。着目すべき点はそこだと感じたのです。つまり、ある年代が特定されてしまうような、型通りの古めかしい見せ方にこだわらなくてもよいのではないかと。ですので、全く自由な気持ちで演じました。アマンダは、子どもたちを愛し、彼らの幸せを強く願うあまり度を越した態度に陥ってしまう、ひとりの母親です。その人物像にブレない視点を持ち、ひたすら掘り下げていくと、舞台をご覧になっている観客の方々と彼女の姿が限りなく近づいていく……そんなことが可能になるのです。――『ガラスの動物園』は数多くの舞台や映像作品がつくられている戯曲です。その中でユペールさんが心動かされた作品はありますか。Hサム・ゴールド氏が演出した舞台が素晴らしかったです。この演出は、あくまで私の印象ですが、イヴォ・ヴァン・ホーヴェ氏の演出に近いものがありました。ニューヨークのブロードウェイで見たのですが非常に良いプロダクションで、アマンダ役を演じたサリー・フィールドの演技と解釈も見事で心に残っています。――演出家イヴォ・ヴァン・ホーヴェとのクリエーションはいかがでしたか?H私にとって得難い体験となりました。彼は作品に明確な枠組みを与えてくれますが、俳優たちに対してはごく控えめにしか指示しません。私のことも完全に自由な状態にさせてくれました。俳優を信頼している証だと感じ、非常に嬉しかったです。彼との稽古はとてもスピーディーに進みました。一日のスケジュールの中で、稽古にやたらと時間を費やすことはしません。しっかりとしたビジョンを持っている人なので、そのようにできるのです。仲間たちにもそれは伝わり、彼のビジョンに対し信頼が生まれました。ヤン・ヴェーゼイヴェルトの舞台装置(美術・照明)も然り。巣穴のような舞台なのですが、私は彼のこの装置が大好きです。全体が毛皮で仕立ててあって、そこに上がるととても気持ちが良いのです。それと、とても面白いのはその色彩。装置がすべて赤褐色のトーンで彩られています。私と、ローラ役のジュスティーヌ・バシュレは、やはり同じ赤茶系の衣裳で、トム役のアントワーヌ・レナールも同様、赤みがかった茶色を纏うのです。装置も同じ色で、一瞬、巣穴のような背景の前に動物が何匹かいるみたいに見えます。外部から隠れてしまって、そのために何やら不安を煽るような眺めになってくるのです。作品の意図そのものですね。狭い空間に閉じ込められ、そこから出られない人々。外界から遮断されてしまい、そのためにさらに不安に苛まれ、神経が張りつめていく。ひとつひとつの行動が心のうねりを引き起こし、すべての密度が倍加していく。そう、この舞台美術が私たちに多大なインスピレーションを与えてくれています。素晴らしい俳優たちとの共演見事な調和の四重奏――共演のジュスティーヌ・バシュレ、シリル・ゲイユ、アントワーヌ・レナールと演技を交わして感じた、それぞれの魅力を教えてください。H本当に見事に調和のとれた四重奏となりました。なんと素晴らしい三人の俳優たちでしょう。ローラ役のジュスティーヌ・バシュレ、トム役のアントワーヌ・レナール、そしてジム役のシリル・ゲイユ。ジュスティーヌは優美そのもの、そして儚げで、見る者の心を強烈に揺さぶります。アントワーヌは、演じる人物の暴力性とフラストレーションの表現に長けています。シリルは、解放的で朗らかな人だと完璧に印象づけたかと思うと、一瞬ののちに場をかき乱す存在となり、物語冒頭でアマンダとローラが彼に期待していたものとはまったく逆のものをついには見せつけることとなります。――以前「私にとって唯一のスポーツは舞台に立つこと」と発言されていましたが、現在のユペールさんにとって演劇は、ご自身の仕事の中でどのような位置にありますか。Hああ、そんなことを言いましたっけ。そうなのです、演じる役柄によっては動作を非常に抑制されることもあるとはいえ、確かなのは、俳優というものは、肉体全体を使って勝負しているということ。そして劇場とは、それが起こる唯一の場なのです(反対に、映画の場合、撮影が完了した段階では、演技者の身体表現は多くのカットに分断されています)。体を使いこなすことはエキサイティングで、私は舞台上では自分に制限をかけたりしません。動作や姿がどんなものでも、表現を縛りつけたりしないよう、むしろ逆に、感情や表情、空想、あるいは狂気、それらの表現を解放してくれるように使うのです。観客にそれらすべてを伝えてくれるもの、それが肉体なのです。――今作で来日されるにあたり、楽しみにしていることはありますか。H日本に行くのだと思うと、いつも大きな幸せを感じます。日本が嫌いと言う人を、本当に一人も知りませんよ。日本という国が表しているのは、幻のような詩情、西欧世界とはしばしば異なる世界で、それを発見するのは大きな喜びなのです。今回の訪日は私にとって二度目で、ひと夏の間、長い滞在となります。まず京都と直島でフランス映画の撮影を行い、そして九月には東京です。新国立劇場で演出家イヴォ・ヴァン・ホーヴェと『ガラスの動物園』の舞台をつくることを、心から楽しみにしています。構成:尾上そら(演劇ライター)写真提供:国立オデオン劇場(C)Jan Versweyveld(新国立劇場・情報誌 ジ・アトレ 8月号掲載)<公演情報>演劇『ガラスの動物園』9月28日(水) ~10月2日(日) 新国立劇場 中劇場※フランス語上演 / 日本語及び英語バリアフリー字幕付作:テネシー・ウィリアムズ演出:イヴォ・ヴァン・ホーヴェ芸術監督:小川絵梨子【出演】イザベル・ユペールジュスティーヌ・バシュレシリル・ゲイユアントワーヌ・レナール【チケット情報】S席11,000円(税込)A席7,700円(税込)B席4,400円(税込)チケット購入リンク:【チケットに関するお問い合わせ】新国立劇場ボックスオフィスTEL:03-5352-9999(10:00~18:00)公演詳細はこちら:プロフィールIsabelle Huppertパリ出身。ベルトラン・ブリエ監督の『バルスーズ』で映画界デビュー。クロード・シャブリ監督作品『Violette Noziere』でカンヌ国際映画祭の演技賞、『主婦マリーがしたことで』でヴェネツィア国際映画祭賞、『沈黙の女/ロウフィールド館の惨劇』でヴェネツィア国際映画祭の演技賞、およびセザール賞最優秀女優賞を受賞。ヴェネツィア国際映画祭では、パトリス・シェロー監督作品『ガブリエル』における演技とそのキャリア全体に対して審査員特別賞(獅子賞)を授与された。ポール・バーホーベン監督作品『エル』での演技に対してはゴッサム賞、ゴールデングローブ賞を受賞、またアカデミー賞最優秀女優賞にノミネートされた。フランスでは、その演技に対してセザール賞最優秀女優賞を獲得している。カンヌ国際映画祭では審査員と司会、第62回目では審査員長を歴任している。映画と並行してフランス国内外で数々の演劇作品へ出演しており、2017年にはそのキャリアに対してモリエール名誉賞を受賞した。その他、レジオンドヌール勲章、国家功労勲章、芸術文化勲章を受賞している。
2022年09月08日ジバンシィは、「サヴォアフェールという鏡越しに見る、コンテンポラリーなワードローブ」をテーマに、パリのエコール・ミリテールにおいてマシュー・M・ウィリアムズによる初のジバンシィメンズレディ・トゥ・ウエア単独ショーが開催され、現代のメンズウエアとメゾンの職人技が培われてきたアトリエとの融合が披露されました。2023年春夏メインコレクションのために、クリエイティブ・ディレクターであるウィリアムズは、オーセンティックなワードローブを構成する典型的なガーメントとアクセサリーを明確にし、パリの職人たちが誇るクラフツマンシップとテクノロジーの可能性を通して、こうしたアイテムの魅力を増幅させています。ジバンシィの歴史を物語るドレスコードに対する自らの世代らしいアプローチを反映させ、私生活やジバンシィでの仕事の中で、ウィリアムズを取り巻くアーティストやミュージシャン、デザイナーなどの男性たちにインスパイアされた、”コミュニティの装い”という自由で流れるような表現によって、サブカルチャー的な要素をあたかも”異花受粉”させるかのように組み込んでいます。音楽を担当し、ショーに影響を及ぼしたのが、過激なルックスと黒目を大きく見せるコンタクトレンズの着用で知られる、ジャマイカ出身のダンスホール&レゲエアーティスト、アルカライン。オートクチュールのレンズを通して脱構築を探求する中で、ウィリアムズはメゾンの洗練されたエレガンスを介して、彼の母国アメリカ社会を象徴する”ユニフォーム”を表現する術を模索するのです。ブラックとグレーのブレザーやコートには、ボリュームがありながらもリラックス感のある、斬新なテーラリングのシルエットが現れています。こうしたアイテムは、膝部分を破ってロゴで飾られたライニングを露出させたセットアップのパンツと合わせていますが、それはまさに、スクールボーイが制服をDIYでカスタマイズしたようなスタイル。タンやベージュのレザーで仕立てたブルゾンとカーゴショーツは、メゾンのレザー工場からアップサイクルされた未染色の端材をパッチワークし、ラミネート加工で丈夫なシルエットに仕上げています。また、ミントグリーンとブラックのクラシックなシェルジャケットに使われているのは、超軽量レザー。ミリタリーサープラス(軍放出品)を思わせるレザーのバーシティジャケットは、全体に刺繍が施され、ウィリアムズの脚に入っているタロットカードのタトゥーと同じモチーフがあしらわれています。デジタルプリントが施されたウォータープルーフ素材や、4Gロゴ入りの日本製デニムジャカードに細かいレーザーカットと手作業でダメージ加工を施したモスリンを重ねたブルゾンやタクティカルベスト、カーゴパンツは、カモフラージュモチーフを想起させます。カモフラージュ柄はまた、ホワイトとプリントのナイロンを重ねて手縫いし、手作業でサンド加工とウォッシュド加工を施したワークウエアでも表現されています。着用すると、チョークでオーバープリントされたリップストップナイロンの白いカモフラージュ柄がさらに引き立ちます。同様に、オーバーダイ(後染め加工)で落ち着いた色合いになったシェルジャケットやミリタリーパーカーのライニングには、もともとの蛍光色が採用されていることにも注目です。リフレクティブ・プリントを施したグレーとブラックのデニムパンツのフロントには、プリントプレスされる際に付くバックパネルの”模様”が残されています。アイウエアでは、角張ったG型のリムとテンプルでレンズを包み込む新作『Gカット』を提案。3Dプリントされたサングラスは、シャイニーブラック、マットグレー、シャイニークリア、グラデーション、そして本物のナチュラルウッドのカラーパレット。アクセサリーでは、メタリックシルバーとゴールド、ホワイト、ブラックエナメルのネックレスとブレスレットのチェーンの一部に新しいGロゴが繋がれています。パールのネックレスとスタッズのピアスは、ダークウッド、シャイニーホワイトエナメル、マザーオブパール、クリスタルペイブをラインアップ。Gロックは、ミニピアスとクロコエンボスレザーで加工されたラージペンダントに用いられています。チェーンには、格納式コーム、チェッカーゲーム、サイコロセット、Gロックやホーンの形をしたチャームなど、小さなオブジェがあしらわれています。シューズは、カーブしたソールとボール状のヒールが特徴のTKシルエットが中心。アッパーにメッシュとシンセティックレザーを掛け合わせた『TK-MXランナー』は、ホワイト、ブラック、シルバー&イエロー、シルバー&グリーン、ブラック&イエローがそろいます。ジバンシィのオールニットスニーカー『TK-360』に新しいテイストを加えた『TK-360-MID』は、前モデルよりも高さがあり、モノクロームカラーとケージパターンのリバースエディションが登場します。同じフォルムの新しいレインブーツは、バルカナイズド・ラバー(加硫天然ゴム)に、アーマーのディテールを重ね、ラバーで覆ったコルクソールを組み合わせています。スプレーペイントのリフレクティブ・グレーとホワイトに加え、グレー、ブラック、ホワイト、クリーム、コーラルで提案され、レース付きのタイプもそろいます。バッグは、オーバーサイズのトートバッグ、バックパック、トライアングルバッグ、『アンティゴナ』クロスボディバッグで、ガーメントと共通のサヴォアフェールが駆使されています。独自のクラフツマンシップにより、未染色の色合いやグレーのレザー端材をアップサイクルしてラミネート加工を施したパッチワークを用いてバッグを制作しています。『ピクセルカモ』バッグには、ウォータープルーフ素材にレーザーカットと手作業でダメージ加工を施したモスリンを重ねるという、ウエアと同じカモフラージュモチーフが採用されています。リップストップレザーのバッグはチョーク、リフレクティブ・チャコール、ラバーモールドのスキューバ。一方、軽量ナイロンのバッグは今シーズンのカラーパレットであるコーラル、グリーン、ブルー、イエローのパステルカラーで展開されます。「メンズウエアは、当然ですが私がファッションに興味を持つことになったきっかけそのものです。ジバンシィでの仕事において、私のメンズコレクションはそういった本能的な出発点から始まりました。このショーは、私自身や親しい友人、刺激を与えてくれるアーティストといった、私の身近にいる男性たちを反映したものであり、男性が日常的に着飾る方法―新しい世代が自身の進歩を通じて過去のドレスコードやファッションの原型を受け入れ、さらに進化させていく方法―を形作るための時間と文化の対話です。それはワクワクするような進化であり、私がジバンシィのためのメンズ単独ショーを決めた理由なのです。」ジバンシィクリエイティブ・ディレクター/マシュー・M・ウィリアムズ
2022年06月26日8月13日(土)に開催するサントリーホール公演が瞬く間に完売となった、ジョン・ウィリアムズの90歳を記念した「ジョン・ウィリアムズ」ウインド・オーケストラ・コンサート、待望の追加公演の開催が9月11日(日)東京文化会館にて決定した。追加公演にはヴァイオリンソロ・司会として、松本蘭のゲスト出演も決定している。「スター・ウォーズ」をはじめ、「ジョーズ」「スーパーマン」「インディ・ジョーンズ」「E.T.」「ハリー・ポッター」など数え切れないほどの作品の音楽を生み出したジョン・ウィリアムズは、2022年2月8日、90歳のお誕生日を迎えた。アカデミー賞においては、今までに52度のノミネート、5度の受賞を誇り、グラミー賞は驚異の25回受賞など数々の受賞歴を誇り、映画音楽以外でも、4つのオリンピック(1983夏ロサンゼルス、1988夏ソウル、1996夏アトランタ、2002冬ソルトレークシティ)のテーマ曲、ボストン・ポップス・オーケストラの音楽監督を14シーズン務め、ボストン・ポップス日本ツアーに際し、当時皇太子だった徳仁天皇陛下の結婚の儀(1993年)のために『雅の鐘』(Sound the Bells!) を作曲するなど、記憶にも記録にも残る数多くの功績を残している。作品の代名詞となるような映画音楽を60年以上に渡って作り続け、今なお映画音楽界のトップランナーとして輝き続ける、巨匠「ジョン・ウィリアムズ」の名曲の数々を、東京佼成ウインドオーケストラが奏でる極上の生演奏でぜひご体験ください!
2022年06月01日「『ジョン・ウィリアムズ』ウインド・オーケストラ・コンサート2022」が8月13日(土)にサントリーホールにて上演されることが決定した。『スター・ウォーズ』『E.T.』『ハリー・ポッター』など、数え切れないほどの作品の音楽を生み出してきたジョン・ウィリアムズ。アカデミー作曲賞においては、これまでに52度のノミネート、5度受賞しており、グラミー賞は驚異の25回獲得。また映画音楽のほか、4つのオリンピックのテーマ曲、2つの交響曲、協奏曲を作曲。ボストン・ポップス・オーケストラの音楽監督を14シーズン務め、ボストン・ポップス日本ツアーに際し、当時皇太子だった徳仁天皇陛下の結婚の儀のために、「雅の鐘」(Sound the Bells!)を作曲するなど、数多くの功績を残している。そんなジョンの90歳を祝して行われる今回のコンサートは、『スター・ウォーズ』『ハリー・ポッター』『インディ・ジョーンズ』など、代表曲を一気に楽しめるという。本日よりコンサートのチケット先行販売がスタート。一般発売は5月4日(水・祝)10時より開始となる。さらにジョンは、スティーヴン・スピルバーグ監督と『続・激突!/カージャック』(’74)でタッグを組んで以来、数多くのヒット作品を世に送り出しているが、その2人が手掛けた代表映画全編を大スクリーンで上映し、舞台上の80名超のフルオーケストラが音楽部分を映画に合わせて生演奏する「シネマオーケストラ」が、この春に開催。3月は、東京と大阪にて『ジュラシック・パーク』 in コンサートを、4月は東京で『E.T.』inコンサートを予定している。「『ジョン・ウィリアムズ』ウインド・オーケストラ・コンサート2022」は8月13日(土)サントリーホールにて上演(兵庫公演は5月4日)。※未就学児入場不可※映像による演出はございません※ジョン・ウィリアムズ本人の出演はございません「『ジュラシック・パーク』inコンサート」は3月6日(日)フェスティバルホール(大阪)、3月20日(日)東京国際フォーラム・ホールA(東京・有楽町)にて上演。「『E.T.』 in コンサート」は4月30日(土)東京国際フォーラム・ホールA(東京・有楽町)にて上演。(cinemacafe.net)■関連作品:E.T. 1982年12月より公開
2022年02月08日1945年にブロードウェイで初演されて以来、国や時代を超えて愛され続けてきたテネシー・ウィリアムズの戯曲『ガラスの動物園』。日本でも幾度となく上演されてきた作品だが、今回は上村聡史の演出に、岡田将生、倉科カナ、竪山隼太、麻実れいが集結して新たな世界を創り出す。上演を前に、本作の語り部でもあるトムを演じる岡田将生に話を聴いた。「どの時代にも愛される理由が、読めば読むほどわかる作品。そしてトムはとても難しい役なので、それを自分に任せて頂けるのは単純に嬉しかった」と本作出演が決まった時の率直な気持ちをまずは語ってくれた岡田。演出の上村とは『ブラッケン・ムーア~荒地の亡霊~』(2019年)でも一度タッグを組んでおり、「安心して没頭できそう」とも思ったそう。続けて「物語の咀嚼の仕方が面白いし、構造のつくり方も含めやっぱり凄い方だと実感中です。台本を皆で一週間くらい読み合わせをして理解を深めていきながら、それぞれの役に寄り添っていき、この家族ならではの距離感を話し合って深めていってます。作品への愛も日々増すばかりですね」と、上村の演出の魅力を語った。家族を支えるために倉庫で働くトム、足が不自由なために内向的でガラスの動物園を集めて自分の世界に引きこもる姉ローラ、家族を愛するあまり妄想に支配された母アマンダ、そしてローラが憧れる青年ジム…。トムが語る言葉によってさまざまな記憶や家族の姿が表れてくる構成の舞台。「姉のことが大好きで、姉を置いていってしまった後悔から始まったお芝居なんじゃないかなと感じながら、トムという役を咀嚼しながら作っています。母のアマンダと姉のローラが、トムにとっていかに大切な存在だったか、お客様に伝われば嬉しいですね」共演者の倉科カナを「姉上」と呼んでいると明かした岡田。「共演者の皆様、とても優しい方ばかりで、自然と家族になっている感じですね。絶妙な距離感がたまらないです。そして劇場全体が家族の一員の感覚でやれたらいいなと思っています。舞台はそういう感覚が、より一層感じられる場所であり時間だと思ってますし。チケット代は決して安くはないと思うのですが、とにかく後悔はさせたくないという思いで毎回立たせて頂いてます。いろいろな感情を感じて頂ける作品だとは思いますが、最後に家族が織りなす優しい空気を感じてもらえるよう誠心誠意演じたいと思っています。ぜひ劇場でお会いしましょう」公演は12月12日(日)~30日(木)東京・シアタークリエ、1月6日(木)~12日(水)福岡・博多座、1月14日(木)~16日(日)愛知・日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール、1月20日(木)~23日(日)大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて。チケットは発売中。
2021年12月21日劇作家、テネシー・ウィリアムズの名作『ガラスの動物園』は、閉塞感を抱きながら暮らす家族の姿を描く追憶劇。今作で、脚の障害がコンプレックスである内気なローラを演じる倉科カナさん。自然体でありながら太陽のようにその場の雰囲気を明るくするパワーを持つ彼女が、笑顔を封印して鬱屈とした役に挑む。「ガラス細工のように繊細なローラの悩みから何か受け取ってもらえたら」「デビュー当初にテネシー・ウィリアムズ作の舞台『やけたトタン屋根の上の猫』を観て以来、いつかテネシーの戯曲をやりたいと願い続けてきました。たくさんの素晴らしい女優さんが演じてきた『ガラスの動物園』のローラを演じられるなんて、夢がひとつ叶いましたね。ローラは、家族の心の痛みを自分のことのように感じ取ってしまう女性。彼女が大切にしているガラス細工の動物たちのように繊細なんです。母が望むように生きてあげたいと思いながら、自分の気持ちや体がついていかない苛立ちや葛藤を丁寧に演じたいです。私自身は熊本出身、火の国生まれで気が強い一面もあるので、根っこの部分はローラと違うタイプ。でも、人の気持ちが分かるからこそ疲れてしまう気にしいなところは同じ(笑)。ローラの悩みから何か受け取ってくださるものがあればいいですね」今回は、ローラの弟・トムを岡田将生さん、母のアマンダを麻実れいさん、過去にローラが恋心を抱いていたジムを竪山隼太さんが演じる。憧れていた元宝塚歌劇団のトップスター・麻実さんとの共演には大興奮だったそうで…。「麻実さんの舞台のDVDを観て、その表現力に感銘を受けて。マネージャーさんに『いつか麻実さんと一緒にお仕事したいです』と話していた矢先に、偶然にも共演が決まってビックリ。初めての読み合わせから、麻実さんのエネルギーに満ち溢れるアマンダに魅了されっぱなしです。同世代の岡田さんは精力的に舞台に挑まれているので、こっそり同志のような感覚を抱いていて(笑)。貪欲にお芝居を追求される方なので、対峙した時にどんな化学反応が起こるのか楽しみです」ローラがガラス細工を集めて作った動物園に癒されていたように、倉科さんにとって今の心の拠り所は?「ニャンコの雪(せつ)です!出かける前に『君のごはん代を稼いでくるね』って声をかけるのが日課(笑)。私の最大の心の支えで、力をもらっています。あと、最近始めたバイオリン演奏も楽しみ。ドラマでバイオリニストを演じたことがきっかけで練習中なのですが、他の楽器よりは才能があるかもしれないなって(笑)。おうち時間でできる趣味が増えたので、続けてみようかな」『ガラスの動物園』1930年代のセントルイスを舞台に描かれるウィングフィールド一家の物語。ある日、母のアマンダ(麻実)の言いつけでトム(岡田)は職場の同僚・ジム(竪山)を姉のローラ(倉科)と出会わせる。12月12日(日)~30日(木)日比谷・シアタークリエ作/テネシー・ウィリアムズ翻訳/小田島雄志演出/上村聡史出演/岡田将生、倉科カナ、竪山隼太、麻実れい全席指定1万1000円東宝テレザーブ TEL:03・3201・7777福岡、愛知、大阪公演あり。くらしな・かな1987年12月23日生まれ、熊本県出身。現在、ドラマ『らせんの迷宮~ DNA科学捜査~』『婚姻届に判を捺しただけですが』に出演中。2022年5月・6月に上演予定の舞台『お勢、断行』で主演を務める。※『anan』2021年12月15日号より。写真・小笠原真紀スタイリスト・多木成美(コンテンポラリー・コーポレーション)ヘア&メイク・草場妙子インタビュー、文・福田恵子(by anan編集部)
2021年12月13日ミシェル・ウィリアムズとジュード・ロウが『Firebrand』で共演することになった。16世紀のイギリスを舞台にした心理スリラーでロウの役はヘンリー8世、ウィリアムズが演じるのは彼の6番目にして最後の妻キャサリン・パー。ヘンリー8世のそれまでの妻は、処刑されたり、出産後に死んだりするなど、不幸な運命をたどっている。この結婚を生き延びなければと思ったパーは、そのための手段を考えるのだった。監督はブラジル出身のカリム・アイノズ。ウィリアムズの最近作は、現在北米公開中の『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』。ロウの次回公開作は『ファンタスティック・ビースト3』。文=猿渡由紀
2021年10月28日俳優のマイケル・K・ウィリアムズが死亡した。54歳。ブルックリンの自宅で亡くなっているところを甥に発見されたとのことだが、死因は明らかにされていない。ウィリアムズは『THE WIRE/ザ・ワイヤー』『ボードウォーク・エンパイア』『ラブクラフト・カントリー』などのドラマに出演、エミー賞に5度ノミネートされた。映画では『それでも夜は明ける』『パージ:アナーキー』『パブリック図書館の奇跡』などに出演している。この次にはジョージ・フォアマンの伝記映画への出演が決まっていた。文=猿渡由紀
2021年09月07日舞台『ガラスの動物園』が2021年12月12日(日)から12月30日(木)まで東京・日比谷シアタークリエで上演され、2022年1月に全国ツアーが開催される。岡田将生や倉科カナらが出演し、演出は上村聡史が担当する。テネシー・ウィリアムズの出世作『ガラスの動物園』『ガラスの動物園』は、『欲望という名の電車』など数々の名作を残した劇作家 テネシー・ウィリアムズの出世作。1945年のブロードウェイでの初演以降、世界中で上演されてきた名作戯曲のひとつだ。舞台は、1930年代のアメリカ・セントルイス。夫が家を出て以来、息子トムの収入を支えに女手一つで子供を育ててきた母アマンダが、内向的な娘ローラの行く末を案じ、トムの同僚であるジムに引き合わせようと計画を企てるところからスタートする。物語は、テネシー・ウィリアムズの投影とも言われるトムの回想で表現され、叶わぬ夢を抱きながらも懸命に生きる家族の姿や弱さ、悲しみなどを浮かび上がらせる。岡田将生や倉科カナらが出演そんな“追憶の芝居”によって展開される『ガラスの動物園』が、日比谷シアタークリエなどで上演される。キャストには、ドラマや映画、舞台で活躍する岡田将生をはじめ、倉科カナ、竪山隼太、麻実れいといった実力派が集結する。演出は、演劇大賞最優秀演出家賞や文化庁芸術祭大賞など、数々の賞に輝いてきた演出家・上村聡史が務める。登場人物トム ・ ウィングフィールド:岡田将生アマンダの息子でローラの弟。 一家の家計を支えるため、倉庫で働き、閉塞感のある毎日を送っている。実は文学青年で、いつか父親のように町を出ていくことを夢見ている。しかし、母と姉を見捨てるわけにはいかず、自分の身勝手さに葛藤し続ける。また、トムは物語全体の語り部としての役割も担う。ローラ・ウィングフィールド:倉科カナトムの姉。子どもの頃の病気によって残った脚の障害が大きな コンプレックスとなり、 極度に内向的で、 孤立する癖がついてしまっている。ガラス細工のコレクションを「ガラスの動物園」と呼び、とても 大切 にしている。 彼女自身も 繊細なガラス細工のような脆い存在である。ジム・オコナー:竪山隼太トムの職場の同僚で、ローラが思いを寄せる 人物 。トムに 夕食に招待され、ウィングフィールド家を訪れる。ウィングフィールド一家に、ほんの一時の幸福と、残酷にも 揺るがない現実を突きつけることになる。アマンダ・ウィングフィールド:麻実れいトムとローラの母親。家族 を愛するあまり、叶わぬ夢や妄想が 彼女の日常を支配している。 優しい心を持っているが、 過去の幻想に縛られ、非常に活動的で理想が高く、現状に常に不満がある。他者を自分の尺度に当てはめようとし、 その 理想を押し つけてしまう傾向がある。 夫は家を出ており、音信不通。『ガラスの動物園』<ストーリー>1930年代のアメリカ・セントルイス。ウィングフィールド一家が暮らす アパートの一室 。母・ アマンダ(麻実れい)は、過去の華やかな日々にしがみつき、子どもたちの将来について現実離れした夢を抱いている。息子のトム(岡田将生)は現在の単調な仕事と、 口うるさく指図するアマンダに対して嫌気がさしており、何とかして閉塞感のある日常から抜け出そうと考えている。トムの姉・ローラ(倉科カナ)は、極度に内気で、アマンダに通わされているビジネススクールもうまくいかず、ガラス細工の動物たちが心の拠り所である。ある日、アマンダの言いつけで、トムは職場の同僚であるジム(竪山隼太)をローラと出会わせるために夕食に招く。ジムはハイスクール時代にローラが 淡い恋心を抱いていた相手だった。ローラは久しぶりにジムと話し、再び彼に心惹かれていく 。こうして一家には光が差し込んだかのように思われたのだが――。公演詳細『ガラスの動物園』作:テネシー・ウィリアムズ翻訳:小田島雄志演出:上村聡史出演:岡田将生、倉科カナ、竪山隼太、麻実れい<東京公演>上演時期:2021年12月12日(日)~12月30日(木)会場:日比谷シアタークリエ住所:東京都千代田区有楽町1-2-1チケット一般前売開始日:2021年10月2日(土)料金:11,000円(全席指定)取り扱い:東宝ナビザーブ、チケットぴあ(Pコード:506-832)、イープラス、ローソンチケット(Lコード:34773)、CNプレイガイド、セブンチケット、電話予約(TEL:03-3201-7777)※電話予約は、10月3日(日)より残席がある場合に行う。※急遽、公演情報などに変更が生じる場合がある。※出演者並びにスケジュールを変更する場合がある。出演者変更の場合でも他日への変更・払い戻しはできない。※未就学児の入場はできない。※出演者の入待ち・出待ちはできない。また、出演者に対しての祝花や差し入れなどのプレゼントを預かることはできない。【東京公演問い合わせ先】TEL:03-3201-7777<全国ツアー公演>上演時期:2022年1月※詳細は後日発表
2021年06月11日俳優の岡田将生が、舞台『ガラスの動物園』の主演を務めることが17日、明らかになった。同作は劇作家テネシー・ウィリアムズの出世作であり、1945年のブロードウェイでの初演以降世界中で上演され、国や時代を超えて愛され続けてきたアメリカ文学最高峰の名作戯曲のひとつ。1930年代のアメリカ・セントルイスを舞台に、夫が出奔して以来息子・トムの収入を支えに女手一つで子供を育ててきた母・アマンダが、内気な娘・ローラの行く末を案じ、トムの同僚・ジムをローラに引き合わせようと計画する。登場人物は4人で、町を出るという夢を抱きながらも、一家を支えるために倉庫で働くトムを岡田が演じる。トムは作者であるテネシー・ウィリアムズの投影とも言われ、劇の進行役として観客に自らの思いを語りかける。物語はトムの回想で表現され、ノスタルジックで抒情的な“追憶の芝居”は、トムが閉塞感を抱えながら家族と過ごした日々や、叶わぬ夢を見続けながらも懸命に生きる家族の姿を浮かび上がらせる。岡田は2019年のシアタークリエ『ブラッケン・ムーア〜荒地の亡霊〜』以来、約2年ぶりに再び演出家の上村聡史とタッグを組む。足が不自由なために内向的でガラスの小動物を集めて自分の世界に引きこもる姉・ローラ役に倉科カナ、ローラが憧れる好青年ジム役に竪山隼太、そして家族を愛するあまり夢や妄想に支配されてしまう母・アマンダ役に麻実れいと実力派が集結した。東京公演は日比谷・シアタークリエにて2021年12月、全国ツアー公演は2022年1月を予定している。○岡田将生 コメント日本でも幾度となく上演されたこの戯曲がいつの時代でも必要とされ、とても完成度が高い作品とは知っていました。戯曲に魅了され、この物語に、家族に、触れられることをとても嬉しく思ってます。この作品には色々な感情が渦めいていて、不安、脆さ、危うさ、絆であったり。一瞬でもこの線が切れてしまったらこの舞台は台無しになってしまう。とても集中力がいるこの舞台はやりがいしかないと思っています。キャストの方々とこのテキストで新しい発見ができる稽古場がほんとに楽しみです。(演出の)上村さんとは、以前『ブラッケン・ムーア』という舞台をやらせていただき今回で2度目です。とても信頼してる演出家ですし、机の上で作品を紐解いて、共有し、理解を深めていくあの時間は勉強になりましたし、芝居がより深く強くなっていく気がします。この物語の核は、家族愛です。その中に見え隠れする人に対する弱さであったり悲しみをどれだけ表現できるか。それを観てくださる方々に提示していく、架け橋のような芝居が求められてる気がします。この繊細な作業を観てもらいたいです。
2021年05月17日シアターコクーンの人気シリーズ「DISCOVER WORLD THEATRE」に、気鋭のイギリス人演出家フィリップ・ブリーンが4度目の登場。ユージン・オニールの遺作『夜への長い旅路』に挑む。そこで母メアリー役の大竹しのぶに話を聞いた。テネシー・ウィリアムズ原作の『地獄のオルフェウス』(15年)、『欲望という名の電車』(17年)に続き、ブリーン作品には3度目の出演となる大竹。彼に対する信頼の強さは、その口ぶりからも十分に伝わってくる。「本当に稽古が楽しくて、楽しくて、永遠に稽古が続けばいいのにっていう稽古をしてくれます。純粋にお芝居に取り組める、とても楽しい時間。話が長いと言えば長いんですけど(笑)、例えば4行くらいのセリフでも、その時代背景から思想、政治、感情面まで、いろいろなことを教えてくれる。今回はこんなに長い芝居なので、それだけで3か月くらいは話し続けられるんじゃないかと思います(笑)。その時間はすべて宝の時間になるんです」オニールの自伝劇とも言われる本作は、壮絶な家族の物語。舞台俳優の父、奔放な長男、肺を患っている次男、そしてモルヒネ中毒の母親――。「4人が4人とも悲しみと苦しみを抱えて生きて、もう戻れなくなってしまっている状態ですよね。お互い愛しているし、愛し合いたいのに、それがもう出来ない。みんながちょっとずつズレてしまったというか。生きるってこんなに辛いことなのかと、とても悲しい気持ちになります」大竹が出演した前2作、さらに三浦春馬主演の『罪と罰』(19年)でも、舞台表現の豊かさを再確認させてくれたブリーン。本作ではいかなる世界を舞台上に立ち上げてみせるのか。「稽古中にフィリップは『ちょっと待って、今テネシーに聞くから』と言って、よく交信をしていたんです(笑)。今度はユージン・オニールと交信しながら、音楽、美術、セリフ、感情も含めて、すべてを埋める作業をしてくれるはず。そして私たちキャストは、一緒にユージン・オニールへの旅をする感覚。しかも偉大な戯曲であればあるほど、その旅はより面白いんです」すでにブリーンからは、本作への想いを込めた熱いメールが届いているそう。「すっごく長い、何ページあるんだろう?っていうメールが来ました(笑)。とても悩んでいましたが、『マクベス』のセリフ“明けない夜はない”というひと言もあって。私たちは幕を開ける選択をしたわけで、今はとにかくそこに向かって行くだけ。そしてその中で最高のものを作り上げる覚悟です」取材・文:野上瑠美子ヘアメイク:新井克英(e.a.t...)
2021年04月30日ジバンシィ(Givenchy)の2021年春夏コレクションから、新作ユニセックススニーカー「GIV 1」が登場。マシュー・M・ウィリアムズによる初のスニーカージバンシィの新作「GIV 1」は、クリエイティブ・ディレクターのマシュー・M・ウィリアムズがデザインした初のスニーカー。流線形のダイナミックなフォルムに、ジバンシィを象徴する4Gエンブレムやブランドロゴを散りばめている。テクニカル素材、メッシュ、TPU素材、カーフレザーなど、パーツごとに異なるマテリアルを使用しているのも特徴だ。ブラック・オフホワイト・クロコ型押しの3型カラーは、ブラック、オフホワイト、クロコ型押しの3型。ブラック、オフホワイトには、クリアなグリーンゴールドソールを、クロコ型押しには、グロッシーブラックソールをコンビネーションしている。アウトソールには、108個のラバーパーツを付け、4Gエンブレムもさり気なく刻印した。【詳細】ジバンシィ 新作スニーカー「GIV 1」※2021年3月下旬現在発売中。販売店舗:ジバンシィストア、公式オンラインストア・レザー&メッシュ GIV 1 スニーカー 126,500円(税込)・クロコダイルエフェクト レザー GIV 1 スニーカー 132,000円(税込)【問い合わせ先】ジバンシィ表参道店TEL:03-3404-0360
2021年03月27日新国立劇場の演劇部門の2021/2022シーズン発表会が3月8日に行なわれ、芸術監督の小川絵梨子が出席した。シーズンの幕開けを飾るのは、海外招聘公演『ガラスの動物園』。コロナ禍で昨年、招聘を断念した同作だが現在、9月の上演を目指して交渉を進めているという。パリの国立オデオン座の制作で、本国フランスでも4日間の上演で打ち切りとなったが、かなりの高評価だったとのことで、当代一の人気を誇る演出家イヴォ・ヴァン・ホーヴェの手によりテネシー・ウィリアムズの名作が現代にどう蘇るのか期待が高まる。小川芸術監督が就任以降、積極的に取り組んできたのがフルオーディションによる公演だが、11月には倉持裕の作・演出による『イロアセル』を上演する。小川の就任以前の2011年に倉持が新国立劇場に書き下ろした作品だが「いまの社会に必要な本」(小川)と10年を経て再び同劇場で上演される。もうひとつ、小川が力を注いできたのが、1年もの時間をかけて作品を育てていく「こつこつプロジェクト」。第一期の作品として、西沢栄治の演出で別役実の『あーぶくたった、にいたった』が12月に上演される。また第二期として、福山桜子、船岩祐太、柳沼昭徳の3人が新たに参加することも決まった。さらに新たなシリーズ企画として「正論≒極論≒批判≠議論」と銘打って、言葉によるコミュニケーションの在り方について考える3本の戯曲―『アンチポデス(仮題)』『ロビー・ヒーロー』、『来訪(仮題)』を上演。小川がコロナ禍において、様々なニュースやそれに伴うコメントなどに触れ、考えた経験がきっかけとなっており「SNSなども含め、個人が発言しやすくなっている中で、それは意見なのか? 感想なのか? 批判なのか? 文句なのか? 誹謗中傷なのか? それとも議論がしたいのか? 何かを変えたくて言っているのか? 『これは何の発言なんだろうか?』ということを考えていきたい」とその趣旨を語る。芸術監督に就任して4シーズン目を迎えるが、即効性、一過性の施策だけでなく「時間をかけて積み重ねていく」ことの重要性を訴える。コロナ禍で多くのものが「不要不急か否か?」で分類され、演劇もその存在意義が問われてきた。小川は「(演劇が社会に)必要だと声をあげていくことはもちろんですが、そう思ってもらえるためにどうしていくか考えるのが重要。必要だと思ってもらえる作品をどう作っていくか? 考えていかなくてはいけない」と語った。
2021年03月11日新国立劇場の演劇部門の2021/2022シーズンのラインアップ発表会が3月8日に開催され、2018年9月より芸術監督を務めている小川絵梨子が出席。新シリーズ「正論≒極論≒批判≠議論」などについて説明した。シーズン幕開けを飾る、小川芸術監督就任後初の海外招聘作品となる『ガラスの動物園』、倉持裕が2011年に同劇場に書き下ろした『イロアセル』のフルオーディション公演など、新シーズンも枠にとらわれない多彩なラインアップが組まれている。中でも注目を集めそうなのが「正論≒極論≒批判≠議論」と名付けられた新シリーズで、小川自らが演出を務める『アンチポデス(仮題)』を皮切りに『ロビー・ヒーロー』、『来訪(仮題)』の3本が上演される。「正論≒極論≒批判≠議論」というテーマには小川自身がコロナ禍において考えていた人々のコミュニケーションに対する思いが込められているとのこと。「SNSなども含め、個人が発言しやすくなっている中で、それは意見なのか? 感想なのか? 批判なのか? 文句なのか? 誹謗中傷なのか? それとも議論がしたいのか? 何かを変えたくて言っているのか? 『これは何の発言なんだろうか?』ということを考えていきたい」とテーマの意図を説明する。『アンチポデス』は小川と同世代のアメリカの女性作家アニー・ベーカーの作品で、会議室に男女が集まって議論をするという物語。「コミュニケーションが歪んでいくさまが、非常に現代的でリアルに描かれている」という。『ロビー・ヒーロー』は米アカデミー賞脚本賞に輝いた映画『マンチェスター・バイ・ザ・シー』の脚本・監督を務めたケネス・ロナーガンの作品で「声高に正義を叫ぶことの大事さ、そして難しさが描かれている」としてこのシリーズに加えられた。3本目の『来訪』は、小川がこのシリーズに最初の選んだ作品であり、ある金持ちの老婦人が町への寄付の条件としてある人物をつるし上げることを人々に要求するという寓話的な物語。「大きな力、同調圧力によって、つるし上げが正義になっていく」さまが描かれる。小川はコロナ禍における自粛期間中を振り返りつつ「なかなか人と会えず、でも情報はほしいので、ネットやいろんなところから情報を得ようと(ニュースや情報に)接続すると、そこでの発言の内容にいい意味で心打たれるもの、考えさせられるものもあったけど、心がえぐられる気持ちになるものもあって『なぜそんな言い方になるんだろうか?』と感情を揺さぶられることが多かった。“答え”があるわけではなく、みんなで考えていけたら」と語った。自身、18年秋に芸術監督に就任し、昨年はコロナ禍という難しい局面に向き合うことになったが、改めて芸術監督の仕事を「時間をかけて積み重ねていくということ」だと一過性ではなく、新たな世代に演劇の楽しさを伝え、残していくことだと語る。同世代の長塚圭史がKAAT神奈川芸術劇場の新芸術監督に就任し、同じくダンサーで振付家の近藤良平が「彩の国さいたま芸術劇場」の芸術監督に就任することも発表されたが「ざっくばらんにオープンに長塚さん、近藤さんと話していける関係でありたいし、大きなつながりを次の世代にも残していきたい」と語る。新シーズンでは、小川が立ち上げた、長期間で作品を育てていく「こつこつプロジェクト」が第二期を迎え、英国のロイヤルコート劇場とのコラボレーションによる劇作家ワークショップも新たなフェーズを迎えるが、改めて「創作への投資」の重要性を強く訴えていた。2021/2022ラインアップは以下の通り2021年9月■ガラスの動物園作:テネシー・ウィリアムズ演出:イヴォ・ヴァン・ホーヴェ制作:国立オデオン劇場出演:イザベル・ユペール、ジャスティーン・バチェレ、シリル・グエイ、アントワン・レナーツ2021年11月■イロアセル作・演出:倉持裕※フルオーディション作品2021年12月■あーぶくたった、にいたった作:別役実演出:西沢栄治2022年4月「正論≒極論≒批判≠議論」 vol.1■アンチポデス(仮題)作:アニー・ベイカー翻訳:小田島創志演出:小川絵梨子2022年5月「正論≒極論≒批判≠議論」 vol.2■ロビー・ヒーロー作:ケネス・ロナーガン翻訳:浦辺千鶴演出:桑原裕子2022年6月「正論≒極論≒批判≠議論」 vol.3■来訪(仮題)作:フリードリヒ・テュレンマット翻訳:小山ゆうな演出:五戸真理枝■こつこつプロジェクト-ディベロップメント-第二期<参加演出家>福山桜子船岩祐太柳沼昭徳取材・文・撮影:黒豆直樹
2021年03月09日映画『秘密への招待状』より、主演のジュリアン・ムーアとミシェル・ウィリアムズの2ショットインタビュー映像が公開された。本作は、2006年にアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた『アフター・ウェディング』を、ジュリアンと彼女の夫で監督のバート・フレインドリッチが製作に乗り出し、豪華ハリウッドリメイク。孤児の救済活動をするイザベルに多額の寄付が舞い込むが、それは資産家のテレサが愛する家族のために仕掛けた秘密の計画で――。ラストに明かされる驚きの真実に、心が震える感動のヒューマンドラマだ。今回到着したのは、億万長者の会社経営者テレサを演じたジュリアンと、社会の不平等と戦う理想主義者のイザベルを演じたミシェルの本音で語った必見インタビュー。女優であり母親でもある2人。劇中のそれぞれ2人の選択について問われると、ミシェルは「選択が正しいかは別として、この映画は2人の決断を批判するものではないと思う。2人は自分たちの子供にとって最善の選択をしただけ」と説明。ジュリアンは「彼女の選択には感動した。テレサと同じことをする人々を見てきたから」と言い、「撮影前には多くの人たちから話を聞いた。テレサはそれが自分にとって正しい決断だと信じてる。映画の中で迷いを口にする場面もあるけど、彼女はそうするべきと信じてる。すごく複雑で人間味にあふれた選択に心から感動を覚えた」とコメント。また、孤児たちの姿を見て胸が痛んだというインタビュアー。日々孤児たちと向き合う中でイザベルが取った選択について質問されると、ミシェルは「インドに残って救援活動を続けるべきか?救える人数は少ないけど孤児たちと触れ合うことができる。あるいはインドを離れるべきか?そうすればより多くの孤児たちを救える一方で彼らには会えない。彼女はインドや孤児たちに愛着を感じてるし特に気にかけてる少年もいる。だけど頭では理解してる。大きな変化をもたらすためには3人の面倒を…」と話したところで、すかさずジュリアンが「(ネタバレになりそうで)危なかった!」と笑う。さらに、本作への出演を決めた理由をジュリアンは「とにかくストーリーが気に入った」と答え、夫でもあるフレインドリッチ監督とは4度目のタッグとなるが、「夫に打診された役柄を断ることも少なくない。大切なのは魅力を感じるかどうか」と出演作を決める基準を語っている。『秘密への招待状』は2月12日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:秘密への招待状 2021年2月12日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© ATW DISTRO, LLC 2019
2021年02月07日『アフター・ウェディング』をジュリアン・ムーア製作・主演でリメイクしたヒューマンドラマ『秘密への招待状』より、ジュリアンとミシェル・ウィリアムズの緊張感あふれる対面シーンが公開された。2006年にアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた、デンマークのスザンネ・ビア監督の『アフター・ウェディング』。これに惚れ込んだジュリアンと、夫で監督のバート・フレインドリッチが製作に乗り出し、ハリウッドリメイクが実現。男性2人が主人公のオリジナル版とは異なり、ハリウッド版では女性2人に変更されている。今回到着した本編映像では、インドで孤児たちの救援活動に人生を捧げるイザベル(ミシェル・ウィリアムズ)が、メディア会社を経営する支援者のテレサ(ジュリアン・ムーア)のオフィスを訪ね、寄付を受けるための活動内容を説明している。しかし、そんなイザベルに対し、「もう少し精査させて欲しい」と渋るテレサ。さらには、取引には全く関係なさそうな“娘の結婚式”に強引に招待する始末。話をまとめ、一刻も早くインドの孤児たちの元へ帰りたいイザベルだが、寄付のためには承諾するしか無いのだった。そしてこのあと、家族の衝撃的な真実と新たな秘密が明かされていく。『秘密への招待状』は2月12日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:秘密への招待状 2021年2月12日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© ATW DISTRO, LLC 2019
2021年01月24日今年12月15日(火)東京国際フォーラム・ホールCにて開催される、「ジョン・ウィリアムズ」ウインド・オーケストラ・コンサート2020の演奏曲目と、「シンドラーのリスト」ヴァイオリンソロ・司会には、松本蘭の出演が決定した。「スター・ウォーズ」をはじめ、「ジョーズ」「スーパーマン」「インディ・ジョーンズ」「E.T.」「ハリー・ポッター」など数え切れないほどの作品の音楽を生み出したジョン・ウィリアムズ。「スター・ウォーズ」のシリーズ最終章となる「スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け」の音楽も手がけ、御歳88歳ジョン・ウィリアムズは、映画界の “生きる伝説”だ。そのジョン・ウィリアムズの音楽を吹奏楽で楽しむコンサートは、東京では今までに2度開催し、両公演ともほぼ完売の人気公演。指揮は、西村友、演奏は今年、楽団創立60周年を迎えた東京佼成ウインドオーケストラが務める。ジョン・ウィリアムズは、アカデミー作曲賞においては、今までに51度のノミネート、5度の受賞を誇る。映画音楽以外でも、4つのオリンピック(1983夏ロサンゼルス、1988夏ソウル、1996夏アトランタ、2002冬ソルトレークシティ)のテーマ曲、2つの交響曲、協奏曲を作曲、ボストン・ポップス・オーケストラの音楽監督を14シーズン務め、ボストン・ポップス日本ツアーに際し、当時皇太子だった徳仁天皇陛下の結婚の儀(1993年)のために『雅の鐘』(Sound the Bells!) を作曲するなど、記憶にも記録にも残る数多くの功績を残している。【演奏予定曲目】・オリンピック・ファンファーレとテーマ・レイダース・マーチ(『インディ・ジョーンズ/レイダース 失われたアーク≪聖櫃≫』より)・「ジュラシック・パーク」よりサウンドトラック・ハイライト・ハリーの不思議な世界・「シンドラーのリスト」のテーマ ※ヴァイオリンソロ(松本蘭)・スーパーマン・マーチ・スター・ウォーズ コンサートセレクション(メイン・タイトル~ダース・ベイダーのテーマ(帝国のマーチ)~レイア姫のテーマ~ヨーダのテーマ~王座の間~エンド・タイトル)・レイのテーマ(『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』より)・レジスタンスのテーマ(『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』より)・フラッグ・パレード(『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』より)※曲目は変更になる場合もございます。予めご了承ください。
2020年11月13日ジバンシィ(GIVENCHY)の2021年春夏ウィメンズコレクションが発表された。マシュー・M・ウィリアムズのファーストコレクションクリエイティブ・ディレクターがマシュー・M・ウィリアムズに変わって初のコレクションとなる、今季のジバンシィ。自身が1017 アリクス 9SMなどで培ってきたテクニカル素材の技術や構築的なシルエットを巧みに織りこむことで、伝統的ともいえるエレガンスを基調としつつもシャープな緊張感を湛えたスタイルを披露した。エレガンスと遊び心軽やかなシアー素材を使用した優美なドレスや、ドレープを巻きつけたトップスなど、気品あふれるスタイルを提示する一方で、前後に切れ目を絶え間なく連ねたドレスやパンツのように、洗練された雰囲気にも遊び心を効かせている。ウエストのベルトには、約束や感情を象徴する“南京錠”を装飾として用いており、これはバッグの留め金のみならず、ドレスといったウェアの数々にもふんだんに散りばめた。構築的なシルエット一方で、テクニカルタフタを使用したテーラードジャケットは直線的なラインを基調に組み立てられ、極めて構築的だ。エレガントに身体に寄り添いつつも、ノーカラーでミニマルな表情に仕上げ、丈感をやや長く取り、スリムなパンツを合わせることで、シャープで張りつめたラインを際立てている。シャープなフォルム同様に直線的なフォルムは、レザーで平面的に構成したバッグ状のトップスに顕著だ。立体である身体に合わせれば平面は引き伸ばされ、角の部分がホーンを彷彿とさせるシルエットを生み出している。それは、コレクションでもたびたび登場しているバッグのシャープなシルエットとも相呼応していよう。また、シアー素材は優美にたゆたいつつも、その下には身体のシルエットを直接的に透けて見せるようにコーディーネートされ、むしろ身体をまなざすストイックな視線さえ仄めかされている。斬新なコーティングの“肌理”プリントやレジン加工を施したデニムウェアのように、新しい技術を活かした斬新なコーティングも目を惹く。こうした技法は、手作業で緻密な刺繍を施すことと同様に手間がかかるものであり、伝統的表現だけに留まらず、技術が生みだす独特の表情に目を向けるというマシュー・ M・ウィリアムズの新鮮な感覚を反映しているといえよう。
2020年10月09日いま最も旬な俳優のひとり、藤原季節を主演に迎えた新鋭・内山拓也監督による“20年代の青春映画”『佐々木、イン、マイマイン』が、2020年秋、劇場公開決定。超特報と共に村上虹郎の出演が明らかになった。本作は、「King Gnu」の「The hole」や平井堅の「#302」、Uruの「あなたがいることで」のミュージックビデオなどで知られる業界大注目の内山拓也監督が手掛ける長編映画。主演の藤原さんをはじめ、細川岳、萩原みのり、遊屋慎太郎、森優作、小西桜子、河合優実、井口理(King Gnu)、鈴木卓爾など、20年代の映画界を担う期待の新星から実力派俳優まで、幅広いキャストが出演。カリスマ的存在だった高校生とその仲間たちのドラマを通して、青春時代特有のきらめきともう戻らない日々への哀愁をストレートに描き出す。今回解禁となった超特報は、藤原さんらキャストの印象的なショットが連なるもの。映像に登場する村上さんが演じるのは、藤原さん扮する主人公・悠二と、テネシー・ウィリアムズ戯曲の舞台「ロング・グッドバイ」で共演する俳優・須藤役。劇中劇の役柄=ジョーにちなんだコメントも到着している。「“社会意識が落ちてるぞジョー”劇中劇にそんな台詞があったっけ。シルバに叱られるよな、こんなに家に閉じ籠もってたらさ。内山組、熱いっす。」(村上虹郎)なお、本作へのクラウドファンディングが「Motion Gallery」にて実施中。メイキング写真贈呈や、エンドクレジットへの掲載、完成披露試写会招待、内山監督・細川さんとの記念写真撮影など様々な特典が容易されている(締切は4月30日23時59分)。あらすじ主人公・三谷悠二は、俳優になるために上京したものの鳴かず飛ばずの日々を送っていた。別れた彼女のユキとの同棲生活も未だに続き、彼女との終わりも受け入れられない。そんなある日、高校の同級生・多田と再会した悠二は、在学当時に絶対的な存在だった“佐々木”との日々を思い起こす。やがて、ある舞台に出演することになった悠二だったが、稽古が進むにつれ、舞台の内容が過去と現在にリンクし始め、日常が加速していく。そんな矢先、数年ぶりに佐々木から着信が入り、悠二の脳内に「佐々木コール」が鳴り響いた――。『佐々木、イン、マイマイン』は秋、新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2020年04月16日