すっかり秋ですね。夏と違い、少しは心を落ち着けて芸術を楽しむことができそうな気配になってきました。以前、アートを嗜むことのできる映画をご紹介しましたが、今回は音楽。しかも英国ロック・シーンが楽しめる映画をご紹介します。1作目は、『リトル・ランボーズ』。1982年のイギリス郊外を舞台に、家庭の温かさを知らず大人びてしまった不良少年と、プリマス同胞教会(俗世の娯楽から距離を置いて厳格な規律を持つ宗教)の元に育てられ、子供らしくあることを許されない少年との友情の物語。ひょんなことから、交流を持った2人は、映画『ランボー』に刺激されたことを共通点に、自主映画作りに没頭していくのです。そんな微笑ましい情景のバックに流れるのが、80年代を彩ったブリティッシュ・ロックの数々。1972年に英国に生まれた監督が選んだのは、デュラン・デュランの「ワイルド・ボーイズ」やディペッシュ・モードの「ジャスト・キャント・ゲット・イナフ」、ザ・キュアーの「クロース・トゥ・ミー」などその時代に青春を生きた人々には、なんともノスタルジックなサウンド。でも、もしかすると新鮮に感じる若い人々も多いかもしれませんね。これらの音楽が集中的に流れるのが、英国ならではの文化のひとつだという“コモンルーム”の中。コモンルームとは、学校や寮にある娯楽室、談話室のことで、この映画に登場するように、6年生のコモンルームには6年生以外は立ち入り禁止になっているのだとか。そんな刺激的なヒミツの場所で80年代の若者たちが、どんな音楽をどんなファッションで、そしてどのように聴いていたのかを垣間見ることができるので、そんな点にも注目してみては?そして2作目は、英国のロック、そして世界のロックを語るとき、決して欠かせないある人物の物語『ノーウェアボーイひとりぼっちのあいつ』。1950年代半ばの英国リバプールで育った一人の少年が、音楽に芽生え、バンド活動を本格的にスタートしていくまでを描いています。ご想像通り、これはジョン・レノンが大スターになる直前までを描いた実話。厳格な伯母と優しい伯父に育てられたジョンは、かなりの問題児だったことが本作からもうかがえますが、実の母親ジュリアと再会し、彼女によって音楽的才能を開花させていくのです。ただ、音楽的才能をより伸ばす手助けとなったのは、どうやら皮肉にも愛と孤独感だったよう。常に「父親はどこにいるのか、なぜ伯母に育てられているのか、なぜ母親のそばで暮らせないのか」という複雑な思いを抱えていて、育ての母、生みの母のいずれにも打ち明けられない、行き場のない思いをぶつけるかのように音楽に没頭。やがて自分をとりまく複雑な事情を知ったとき、その事情を通して見えて来る愛が、人間的、音楽的な成長をさらに促していくのです。私たちが知っていると思っているジョン・レノンとは違った彼の側面を知ることができる本作。彼の書いた作品への理解もより一層深まっていくこと間違いなしです。もちろん、この物語には出演者たちと同じくらい大切な役割を持って音楽が登場しています。ジョンを刺激したエルビス・プレスリーの歌声、ジョンが学校の仲間たちと結成したバンド“クオリーメン”のサウンド、そしてポール・マッカートニーと出会って、後に“レノン=マッカートニー・ソング”の礎となったサウンド等々。ビートルズファンでなくても、たまらない音の数々に出会えるのです。ところで、この作品でジョンを演じたアーロン・ジョンソンくんについて少し。次回作『キック・アス』でニコラス・ケイジと共演する躍進ぶりからもお分かりのように演技の才能も認められていますが、どうやら女性たちをメロメロにするジョン・レノン的な魅力も持ち合わせているよう。『ノーウェアボーイ』の監督と23歳差結婚で話題となったのも記憶に新しい限り。彼のジョン・レノンぶりには、オノ・ヨーコも太鼓判を押しちゃったというからなかなかのもの。もちろん演技力ゆえでもあるのでしょうが、それだけでないような気も。彼が発する若々しい色気の前では、大人の女性だって恋する乙女になってしまうのかなと思ったりして。若き才能について言うのなら、『リトル・ランボーズ』の2人も英国映画界期待の星です。厳格な家庭に育った少年を演じたビル・ミルナーは、その繊細な演技でリバー・フェニックスやジェイミー・ベルに匹敵するとも囁かれていますし、不良少年を演じたウィル・ポーターと共に、昨年の英国映画誌「エンパイア」で“20歳以下の人気映画スター20人”にも選ばれているとか。偶然にも、英国ロックを背景に、自分の居場所を探して葛藤する少年たちを演じたこの3人。今後が楽しみな限りですよね。英国ロックを楽しみながら、彼らの今後の成長ぶりを想像しつつ、目を細めてみるのもいいのではないでしょうか。(text:June Makiguchi)■関連作品:リトル・ランボーズ 2010年11月6日より渋谷シネクイントほか全国にて公開© Hammer&Tongs,Celluloid Dream,Arte France,Network Movie,Reason Picturesノーウェアボーイひとりぼっちのあいつ 2010年11月5日よりTOHOシネマズ 六本木ヒルズほか全国にて公開© 2009 Lennon Films Limited Channel Four Television Corporation and UK Film Council. All Rights Reserved.キック・アス 2010年12月18日よりシネセゾン渋谷ほか全国順次公開© KA Films LP. All Rights Reserved.■関連記事:ニコラス・ケイジ、国連親善大使として組織犯罪撲滅を呼びかける「ゴシップガール」のイケメン、チャック緊急登場(?)にファン大熱狂想像力が少年の世界を変える!『リトル・ランボーズ』試写会に20組40名様ご招待若き頃のジョン・レノンを描く『ノーウェアボーイ』試写会に15組30名様ご招待「ゴシップガール」のチャックが『リトル・ランボーズ』でもイケメン傲慢男に!
2010年10月22日昨年から国連の国際組織犯罪防止条約(UNTOC)の親善大使を務めるニコラス・ケイジが21日、ウィーンで開かれた会議に出席し、組織犯罪撲滅のための戦いを呼びかけた。UNTOCは国際的な組織犯罪の増加を受け、犯罪集団への参加やマネー・ローンダリングなどへ対処するための国際条約。日本も含めて現在157か国が批准しているが、今回の会議を主催した国連薬物犯罪事務所(UNODC)によれば、十分な効力を発揮しているとは言い難い。ケイジは「組織犯罪と無関係の場所は世界中どこにもありません。子供も大人も、特に女性は地球上のどの国においても被害者になる危険にさらされています」と語った。ケイジは親善大使として昨年、アフリカのウガンダとケニアを訪問した。強制的に少年兵にされたり、売春させらている子供たちの多くがドラッグ漬けになり、HIVに感染している現実を目の当たりにし、「組織犯罪の被害者には様々な層の人がいますが、中でも最もか弱い存在なのは子供たちです。強制的に兵士やドラッグの運び屋、売春をさせられる子供たちは犯罪者でしょうか?それとも被害者でしょうか?」と複雑な現状を訴えた。(text:Yuki Tominaga)■関連作品:魔法使いの弟子 2010年8月13日より全国にて公開© 2009 Disney Enterprises, Inc. and Jerry Bruckheimer, Inc. All Rights Reserved.キック・アス 2010年12月18日よりシネセゾン渋谷ほか全国順次公開© KA Films LP. All Rights Reserved.■関連記事:【シネマモード】芸術の秋、映画で楽しむ英ロック・シーンコミカル&大迫力!『魔法使いの弟子』本編&インタビューの特別映像到着“ハンサム・ガイ”ニコラス・ケイジ、お台場でミッキーマウスと競演!ニコラス・ケイジ登壇『魔法使いの弟子』スペシャル・プレビューに5組10名様ご招待ニコラス・ケイジ来場!『魔法使いの弟子』レッドカーペットに10組20名様ご招待
2010年10月22日海外ドラマ界の美女として3人目に取り上げるのは、エミー賞受賞ドラマ「マッドメン」に出演中のジャニュアリー・ジョーンズ。いま、米ドラマ界で最も注目を集めている美人女優です。ジャニュアリーが「マッドメン」で演じているのは、ジョン・ハム扮する主人公ドン・ドレイパーの妻ベティ。敏腕広告マンのドンを支える妻として、幼い子供たちの母として、良妻賢母の鑑という役どころを担っているのがベティです。とは言え、目の離せない人間ドラマと共に虚構の裏にある真実や人間の深層心理をえぐり出していく「マッドメン」ですから、ベティも単なる良妻賢母にはとどまりません。傍から見れば美しく完璧な妻・ベティが抱える心の闇や夫であるドンとの危うい心理戦、それが転じて発生する泥沼劇にも容赦なく目が向けられていきます。そんなベティの複雑な内面を熱演したジャニュアリーが評価されないわけはなく、いまや各TV賞の常連女優に。ハリウッド黄金期の女優たちを思わせるクラシックな美貌から、ビューティアイコンとしても人気を集めています。今年32歳のジャニュアリーですが、「マッドメン」以前の知名度は低く、映画『アメリカン・パイ3:ウェディング大作戦』や『メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬』で印象を残すものの、ブレイクには至りませんでした。しかし、ベティ役での人気沸騰により、今や映画女優としても引っ張りだこ。「マッドメン」シーズン4の撮影を終えた現在は『X-MEN』シリーズ最新作、『X-Men:First Class』でミュータントのエマ・フロストを演じています。その他にも、ニコラス・ケイジの妻を演じた『The Hungry Rabbit Jumps』やリーアム・ニーソンの妻を演じた『Unknown White Male』(原題)が公開待機中。ちなみに、「マッドメン」の撮影の合間を縫って出演した映画には、日本でもすでにDVDが発売されている『パイレーツ・ロック』がありますが、こちらでも美しい彼女ならではのキャラクターに扮しています。また、女優としてのブレイク以前はアシュトン・カッチャーの元恋人として語られることも少なくなかったジャニュアリー。いまでは“○○の恋人”と言われることはなく、彼女自身のロマンスに注目が集まっています。少し前には「アントラージュ」のジェレミー・ピヴェンやオスカー俳優エイドリアン・ブロディとの熱愛報道が浮上。先頃のエミー賞授賞式には、ジェニファー・アニストンとも噂になったコメディ俳優ジェイソン・サダイキスと現れました。「マッドメン」ファンの勝手な希望としては、やはり彼女の隣にはドンのような風貌の男性に立っていてほしかったりも…。シーズンを重ねるにつれすったもんだ全開になっていくドンとベティの関係同様、ジャニュアリーの恋愛模様からも目が離せません!?(text:Hikaru Watanabe)「マッドメン シーズン3 DVD-BOX」価格:20,790円(税込)発売元:フジテレビジョン/ポニーキャニオン販売元:ポニーキャニオン発売日:10月6日(水)© MMIV Lions Gate Television Inc. All Rights Reserved■関連作品:マッドメン [海外TVドラマ]© MMVII Lions Gate Television Inc. All Rights Reserved■関連記事:ジョージ・クルーニー、エミー賞でボブ・ホープ・ヒューマニタリアン賞受賞ゴールデン・グローブ賞発表!『アバター』が2冠シネマカフェ的海外ドラマvol.1322009年総括!お薦めドラマベスト3!第67回ゴールデン・グローブ賞テレビ部門では注目作「Glee」3部門ノミネートシネマカフェ的海外ドラマvol.118胸キュン男のスマイル第2回「マッドメン」
2010年09月23日希代のカリスマ・デザイナーのトム・フォードの映画初監督作にして、主演のコリン・ファースにオスカー主演男優賞ノミネートおよび、ヴェネチア国際映画祭男優賞&英国アカデミー賞主演男優賞受賞をもたらした『シングルマン』。本作に出演しているニコラス・ホルトが劇中、オールヌードを披露していることが話題を呼んでいる。愛する妻を失った大学教授のジョージ(コリン)が、死を決意して家を出たその一日の、思いがけない出会いや感動を綴り、生きることの意味を描き出す本作。先述のニコラスはジョージの教え子のケニーを演じている。このニコラスの顔に何となく見覚えが…という方も多いのでは?ヒュー・グラント主演で2002年に公開された『アバウト・ア・ボーイ』でのヒュー扮する主人公とのやりとりが印象深い、少年・マーカスを演じていた子役俳優がニコラスである。『アバウト・ア・ボーイ』以降、TVシリーズやニコラス・ケイジ主演の映画作品(日本未公開)などに出演し、着実にキャリアを重ねると共に、イケメン俳優への成長ぶりが話題を呼んでいる。本作出演後にはトム・フォードの持つブランドのキャンペーンのモデルを務め、サム・ワーシントン主演の『タイタンの戦い』、『X-Men:First Class』(原題)、『Mad Max:Fury Road』(原題)などの話題作へと出演するなど活躍の場を広げている。今回、彼がオールヌードを惜しげもなく披露して注目を浴びているのは物語の後半部分。人生の目的を失い、落ち込む恩師を心配したケニーが彼に声を掛け、2人は意気投合し、夜の海へと飛び込む。その後、ジョージの家を訪れ、濡れた衣服を脱ぐというのが問題のシーンである。『アバウト・ア・ボーイ』から7年。ニットの帽子が印象的だったあの少年がこんなに美しく成長し、しかもヌードを披露!ファッション界の最先端を走るカリスマのお眼鏡にかなった男の肉体は…?コリンとのやりとりにも注目したいところ。『シングルマン』は10月2日(土)より新宿バルト9ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:シングルマン 2010年10月2日より新宿バルト9ほか全国にて公開(C) 2009 Fade to Black Productions, Inc. All Rights Reserved.
2010年08月24日ナタリー・ポートマンを主演に迎えた映画『ブラック・スワン』(仮題)が9月1日よりイタリアで開催されるヴェネチア国際映画祭のオープニングで上映されることが決定した。12月1日より全米公開されることも決まった本作。監督を務めるのは、低予算作品ながら各方面で激賞され、数々の映画賞を受賞した『π』、ミッキー・ロークを完全復活させた『レスラー』など、話題作を世に送り出してきたダーレン・アロノフスキー。ニューヨーク・シティ・バレエ団を舞台に、ナタリー演じるダンサーのニナが、プリマの座を争うライバルとの競合の中で、狂気を帯びていくさまを描く心理スリラーとなっている。「白鳥の湖」という、純粋で気品のある白鳥と狡猾さと官能性を併せ持つ黒鳥の二面性を求められる役柄を巡り、敵対心からねじれた友情を発展させていく2人のダンサー。やがてニナは、自らを崩壊させかねないある危険な方法で、自らのダークサイドを見出していく――。写真からも見てとれるように、“鬼気迫る”という言葉がピッタリのナタリー。踊ることに全てを捧げてきたニナの狂気を見事に体現している。共演には、バレエ団の芸術監督を務めるトーマス・リーロイをヴァンサン・カッセルが、ニナのライバルとなる新人ダンサーのリリーをウクライナ出身のミラ・クニスが演じるほか、ウィノナ・ライダーがこれまでバレエ団でプリマを務め上げてきたベスに扮している。ダークサイドに堕ちていくナタリー…。ヴァンサン・カッセル、ウィノナ、ミラといった共演陣とどのように絡んでいくのかも注目したいところ。そしてヴェネチアっ子たちは彼女の変貌ぶりをどのように受け止めるのか?『ブラック・スワン』は日本では2011年春、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。■関連作品:第66回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]ブラック・スワン (仮題) 2011年春、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2010 Twentieth Century Fox.■関連記事:清水崇、アジア代表でヴェネチア入りジャパニーズ3Dホラーに1,000人驚愕!続報!ニコラス・ケイジ主演作をめぐる米独の監督2人のバトルのゆくえM・ムーアの経済ドキュメンタリーがヴェネチアを席巻!上映後10分間観客総立ちジョージ・クルーニー、恋人についての質問にCMのキメ台詞で切り返し!マット・デイモン、主演するソダーバーグ監督の新作を携えてヴェネチア映画祭に登場!
2010年08月23日まもなく公開となる、ディズニーのマジカル・アドベンチャー・ムービー『魔法使いの弟子』の本編の一部とインタビューを交えた特別映像が到着した。本作は、ディズニーの不朽の名作『ファンタジア』の中の一編を基に、現代のニューヨークを舞台にした善と悪の魔法使いの戦いを描いた作品。ニコラス・ケイジが映画化を熱望し、ハリウッド随一の敏腕プロデューサー、ジェリー・ブラッカイマーの下で製作され、ニコラスは善なる魔法使い・バルサザール役で出演している。今回、到着した特別映像では、ブラッカイマーにニコラス、ジョン・タートルトーブ監督に、バルサザールに“魔法使いの弟子”として指名されるサエない大学生のデイヴを演じるジェイ・バルチェルのインタビューも!デイヴがバルサザールの熱血指導の下、野球のキャッチャーのプロテクター(?)を装着して、魔法の猛特訓に励む様子やダサい靴が重要なアイテムとして用いられるところなど、凄まじい映像世界と共にコミカルなシーンも垣間見える。70年の時を経てディズニー、いや、映画界の歴史に名を刻む偉大な作品が新たな世界観と最新の映像で蘇る!『ナショナル・トレジャー』シリーズのニコラス&ブラッカイマー&タートルトーブのトリオが贈る最新作『魔法使いの弟子』。公開は8月13日(金)より全国にて。※こちらの特別映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERY■関連作品:魔法使いの弟子 2010年8月13日より全国にて公開© 2009 Disney Enterprises, Inc. and Jerry Bruckheimer, Inc. All Rights Reserved.■関連記事:“ハンサム・ガイ”ニコラス・ケイジ、お台場でミッキーマウスと競演!ニコラス・ケイジ登壇『魔法使いの弟子』スペシャル・プレビューに5組10名様ご招待ニコラス・ケイジ来場!『魔法使いの弟子』レッドカーペットに10組20名様ご招待
2010年08月10日ディズニー映画『魔法使いの弟子』のジャパン・プレミアが7月21日(水)、東京・台場のシネマメディアージュで開催され、先日より来日中のニコラス・ケイジとプロデューサーのジェリー・ブラッカイマーが登壇した。映画のテーマである“師弟関係”にちなんで落語家の林家木久扇&木久蔵師弟、さらに各界の“魔女”的な要素を持った女性としてタレントのMEGUMI、梅宮アンナ、女優の小沢真珠らがゲストで登場し会場を盛り上げる中、最後にニコラスとブラッカイマー氏が姿を現すと、会場は歓声に包まれた。共に親日家で知られる2人だが、ブラッカイマー氏が「こんにちは、ありがとう!」と日本語で挨拶すると、ニコラスもすかさず「こんにちは、ありがとう」と続け、会場は笑いに包まれた。ディズニーの名作アニメーション『ファンタジア』の中の一編を基に、ニコラス自身が企画を持ち込んで製作された本作。ニコラスは、魔法界の戦争に決着をつけるべく後継者を探す大魔法使いに扮しており、後継者候補のサエない青年が、ニコラスによって鍛え上げられていく様が描かれる。ニコラスは「この映画は家族で観てもらうために作った映画です。ぜひ家族で劇場に足を運んでください」と呼びかけた。また、長年にわたって数々の作品を共に作り上げてきたブラッカイマー氏について尋ねられると「彼は細心の注意を払って映画を作り、常に娯楽であるということを忘れない。何より信念を持っているんだ」とハリウッドきっての豪腕プロデューサーに称賛を送った。お返しとばかり、ブラッカイマーは「ニック(※ニコラス)の魅力?このハンサム・ガイを見てくれよ(笑)!」と語り、ニコラスは「ありがとう(笑)」と照れた様子を見せていた。イベントの最後には、『ファンタジア』同様の赤いガウンに、三角帽をかぶったミッキーが登場!ニコラスとブラッカイマー氏の“魔法”の合図で銀色のテープが上から降り注ぎ、大歓声に包まれてジャパン・プレミアは幕を閉じた。『魔法使いの弟子』は8月13日(金)より全国にて公開。■関連作品:魔法使いの弟子 2010年8月13日より全国にて公開© 2009 Disney Enterprises, Inc. and Jerry Bruckheimer, Inc. All Rights Reserved.■関連記事:ニコラス・ケイジ登壇『魔法使いの弟子』スペシャル・プレビューに5組10名様ご招待ニコラス・ケイジ来場!『魔法使いの弟子』レッドカーペットに10組20名様ご招待
2010年07月21日『ドニー・ダーコ』で一躍、注目を浴び、『ブロークバック・マウンテン』では英国アカデミー賞受賞および本家オスカーノミネート、甘いマスクで人気を博しつつ、確実に“演技派”としての地位を固めてきたジェイク・ギレンホールが、これまでのイメージを一新、アクション・ヒーローを演じたのが『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』。新境地を呼ぶにふさわしいペルシャの“王子様”をどのような思いで演じたのか?ジェイクに話を聞いた。30代を前に、ついに(?)“アクション・ヒーロー”という分野に足を踏み入れたジェイク。彼は、これまでの自身のキャリアをふり返りつつ、ユーモアを交えてこう語る。「僕がこれまでに出演してきた作品を並べてみれば、一貫性がほとんどないことに気づくと思うよ。一貫性がないということに関しては一貫性があるけどね(笑)。ワイオミングで2人の羊飼いの男が恋に落ちることを描いた微妙な作品(※『ブロークバック・マウンテン』)でも、『プリンス・オブ・ペルシャ』のようなアクション映画でも、最高の仕事をできるという自信を与えてくれる人々によって作られた作品であることに変わりはないんだ。最終的には観客に満足してもらうことに尽きるしね。僕たちが今回大々的な娯楽映画を作った理由もそこにあるんだ」。さらに、ヒーローを演じることの魅力についてはこんなことを…。「悪者と戦って、ヒロインにキスして、たいていは最後に勝つよね。それが魅力さ(笑)。僕にとって、この役を演じることの魅力は、8歳の子供みたいな自分の一面を満たすことだった。そういう役はまだ演じたことがなかったからね。『マイ・ブラザー』や『ジャーヘッド』、『ブロークバック・マウンテン』は、8歳にはふさわしくない作品だから(笑)。この作品は自分のそういう一面を追求するいいチャンスだったんだ。僕は、自分のことを真剣に受け止めるのにうんざりしていたからね」。本作のプロデューサーを務めたのは、ハリウッドきっての“剛腕”ジェリー・ブラッカイマー。ジェイクは、自身が演じたダスタン王子の役作りについての、ブラッカイマーとのこんなやり取りを明かしてくれた。「彼に『この役に関して、僕が考えていることがある』と言ったら、『いいよ、どんなことだ?』って。そこで『ロングヘアにすべきだと思います』って答えたんだ。すると彼は『全く構わないよ。ニコラス・ケイジが出てる僕の映画(『コン・エアー』※ニコラスは長髪で出演)を観ただろう?』って言ってくれたよ。だから、最初のプロセスは半年かけて髪を伸ばすことだった。シャンプーとコンディショナーを使った徹底的な管理が必要だったよ。秘訣はツーインワンじゃなくて、シャンプーとコンディショナーを(別々に)使うことだったなんてね…(笑)」。もちろん、髪型だけでなく、アクションの練習も事前にかなり行っている。「僕は普段から活動的だから、この映画の準備としてやったトレーニングも、撮影でのアクションも心から楽しんだよ。TVゲーム版の『プリンス・オブ・ペルシャ』の僕のキャラクターが壁を歩けることを知って、これは絶対にパルクール(※自身の肉体だけで、障害を飛び越えたり、壁を乗り越えたりするスポーツ)を習得しなければいけないと悟った。パルクールの創始者のデヴィッド・ベルに訓練してもらえたことは幸運だったね。壁を歩いたり、屋根から安全に飛び降りたりする方法を教えてもらえたんだ。特殊効果ではなく、本当にやっているんだよ!」では、一番のお気に入りのシーンは?「アソカ(ダスタン王子の2番目の兄)と戦ったシーンだね。アソカが馬で僕を追ってくる。彼は槍を手に、僕に向かって馬を走らせる。僕は走って逃げるけれど、その差はどんどん縮まる。そしてトンネルに駆け込む。そのトンネルから出てきた僕は、壁を駆け上がってアソカを馬から引きずり降ろすんだ。パルクールをかっこよく効果的に使えたシーンだよ」。その一方で、ジェイクが「一番恐怖を感じた」というのがダチョウとの共演シーン。その過酷な内容とは?「本当に性格の悪い鳥だね。しかも、ものすごく危険なんだ!くちばしで人を殺すことも、爪で顔を引き裂くことも出来る。その上デカい!人を踏み潰すこともできる。僕がダチョウ・レースのど真ん中に入り込んでしまうシーンがあるんだけれど、8羽のダチョウに追われて、文字通り生死を賭けて逃げたよ」。砂漠での撮影では「スーパーボウルの試合のようにみんな、ゲータレードを手に歩き、笑えるほど水分を補給した」とのことだが、モロッコでの撮影や食べ物については「大好きだよ。(伝統的な)タジン料理ばかり食べてたんだ。僕の健康の秘訣さ!」と笑顔を見せた。では最後に一問。映画は“運命”について描いているが、ジェイク自身は運命論者?「年齢を重ねるごとに、少しずつ運命を信じるようになってきたよ。若い頃は、それほど長く人生を送ってきたわけではないから、いまほど過去を尊重することもなかった。自分の過去の経験を活かすことができるようになって初めて、人には運命のようなものがあるに違いないと思えるようになってきたんだ。それを自分で選ぶことができるのかどうか、そこまでは分からないけれどね」。© Nozu Chiaki■関連作品:プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂 2010年5月28日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. and Jerry Bruckheimer, Inc. All rights reserved.■関連記事:「ルイ・ヴィトン」ロンドン旗艦店オープニングに、大胆衣裳のグウィネスらが出席禁断の力は誰の手に『プリンス・オブ・ペルシャ』オリジナルノートを3名様プレゼントジェイク・ギレンホール、“時間の砂”で世界中のワールドプレミアに出席!砂よ―時間を巻き戻せ!『プリンス・オブ・ペルシャ/時間の砂』試写会に10組20名様をご招待
2010年05月28日『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのジェリー・ブラッカイマーが製作を手がけ、ニコラス・ケイジが主演するファンタジー大作『魔法使いの弟子』が8月に日本公開されること決定。このほど第1弾予告編が解禁された。『魔法使いの弟子』は、現代のニューヨークを舞台に、800年に渡って繰り広げられてきた魔法大戦争に勝利するために伝説の魔法使いの後継者を探す男バルサザール(ケイジ)と、彼によって無理矢理に“魔法使いの弟子”されてしまった気の弱いオタク系の青年デイヴ(ジェイ・バルチェル)が、史上最強の魔女モルガナ(モニカ・ベルッチ)率いる軍団と壮絶な魔法バトルを繰り広げる物語。公開された予告編映像では、ニューヨークの街を舞台に魔法使いたちが次々と不可思議な魔法を披露。走行中の自動車が一瞬で姿を変え、ケイジ演じるバルサザールは漫画『ドラゴンボール』の“かめはめ波”を思わせる“プラズマ弾”を放つ。『ナショナル・トレジャー』シリーズを大ヒットさせたケイジ×ブラッカイマー×ジョン・タートルトーブ監督のトリオが手がける作品だけに、大スケールで展開する痛快なファンタジー作品に仕上がっているようだ。『魔法使いの弟子』8月ロードショー(C)2009 Disney Enterprises Inc. and Jerry Bruckheimer Inc. All rights reserved.
2010年04月23日昨年来、借金苦で税金を滞納し、破産寸前といわれているニコラス・ケイジだが、サンフランシスコで開催されたSFやアメコミなどの祭典「WonderCon 2010」で、最新主演作『魔法使いの弟子』のプロモーションに登場し、元気そうな顔を見せた。といっても、相変わらず金策には走り回っているようで、カリフォルニア州ベルエアにある邸宅を競売に出したが、残念ながら買い手がつかなかったという。12,000平方フィートの敷地にベッドルーム6室、ホーム・シアター、オリンピック競技用と同サイズのプールにタワーなどがついたテューダー様式の豪邸のオークションは1,800万ドルの価値があると言われているが、7日、入札開始価格は1,040万ドル。それでも買い手はつかなかった。日本では主演作『バッド・ルーテナント』や声優を務めた『スパイアニマル・Gフォース』も公開中で、俳優の仕事はまずまず順調のようだが、金銭問題のかたがきれいにつくまでには、もうしばらくかかりそう。『魔法使いの弟子』は現代のニューヨークを舞台に、千年にわたる魔法戦争が勃発し、ケイジ扮する魔法使いが悪を滅ぼすために弟子をとろうとする物語で、日本では8月公開を予定している。(text:Yuki Tominaga)© Fame Pictures/AFLO■関連作品:バッド・ルーテナント 2010年2月27日より恵比寿ガーデンシネマほかにて公開© 2009 LIEUTENENT PRODUCTIONS,INC.スパイアニマル・Gフォース 2010年3月20日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© Touchstone Pictures and Jerry Bruckeimer, Inc. All Rights Reserved.■関連記事:紫SHIKIBUが大活躍のPVの撮影&レコーディングを収めた特別映像が到着!ガレッジセール インタビュー 「次世代ヒーローはモルモット」空前の大ブーム到来?ナベアツ、なだぎ&友近破局に「知ら〜ん」紫SHIKIBUイベントセクシーすぎる女、エヴァ・メンデス“完璧な相乗効果”による最新作に自信紫SHIKIBU舞台挨拶付き『スパイアニマル・Gフォース』試写会に10組20名様ご招待
2010年04月09日腐敗したN.Y.を舞台に、酒とドラッグに溺れては悪徳に身を染めるというとんでもない刑事の姿を描き、賛否両論を呼んだ問題作が、監督・キャストを一新して生まれ変わった。巨匠アベラ・フェレーラによるクライムサスペンス『バッド・ルーテナント刑事とドラッグとキリスト』(’92)のリメイクをニュー・ジャーマン・シネマの旗手ヴェルナー・ヘルツォークが、“悪徳警部補(=バッド・ルーテナント)”役として名優ニコラス・ケイジを迎え、実現させたのだ。そして、彼に負けず劣らず、鋭い輝きを放っているのが官能的な魅力たっぷりのエヴァ・メンデス。日本での公開を前に、彼女からのメッセージが届いた。舞台をオリジナルのN.Y.からハリケーンカトリーナ直撃直後のニューオリンズに移した本作。数々の事件が横行する中で、とある殺害事件をきっかけに、これまでの“悪徳”が災いし、“バッドルーテナント”こと主人公テレンスが、善と悪のはざまにある究極の選択を迫られるさまが描かれる。エヴァが演じるのは、テレンス(ニコラス)の恋人である高級娼婦のフランキー。このフランキーこそが、物語にさらなる波乱を持ち込む重要人物となる。ニコラスとは『ゴーストライダー』以来、2度目の共演となるエヴァだが、口をついて出るのは絶賛の言葉ばかり。「ニコラスとの仕事は素晴らしいわ。意思の疎通があって、彼とは自然に馴染めるの。大好きだし、大ファンでもある。彼にはとても風変わりなユーモアのセンスがあるわ。稀有な存在だし、その風変わりなところが魅力的なの。私はそういうところに影響されるし、ものすごい俳優だと思うわ。本当に努力し、最高を目指す彼を敬愛しているの。俳優、特に映画スターは前進することを怖がるものだけど、ニコラスはいつも前向きだから、本当に尊敬しているの」。これまでの十余年で、デンゼル・ワシントン(『トレーニング・デイ』)やウィル・スミス(『最後の恋のはじめ方』)など数々の大物スターの恋人役を演じ、近年では『アンダーカヴァー』や『ザ・スピリット』では大胆な演技を見せ、女優キャリアを磨いてきたエヴァ。本作では、ユニークな撮影方法で知られるヘルツォーク監督ならではの手腕で、また違ったエヴァの表情が発見できる。エヴァは、監督について語る。「ほかの監督だと普通はワイドショットからクローズアップにする。とても画一的なの。でもこの映画で気づいたの。ヴェルナーは全てをツーショットで撮影するのだけど、すごいと思うわ。俳優はそのショットに完全に入り込んで、共演者と一緒に演技しなくちゃいけないし、起こっていることにちゃんと反応しなくちゃいけない。自分のクローズアップだけに集中するのとは正反対だわ。それってとても居心地が悪いの。だからこれは憧れていた撮影方法なの。現場に入って、ヴェルナーとはその撮影シーンのことだけを打ち合わせるの。例えば、まだ話し合っていないことを彼に尋ねると『まだまだそこまでいっていないよ』って言われるから、私は『OK。まだそこじゃないのね』って。ヴェルナーはまさにその瞬間だけのことを、たくさん話してくれるの」。さらに、「ヴェルナーはこれまでの誰とも違う」と確信を見せるエヴァ。「自分が良いものを出せると思えるし、安心感もある。完ぺきな相乗効果だわ」という、2人の確固たるコラボレーションにぜひ注目したい。『バッド・ルーテナント』は2月27日(土)より恵比寿ガーデンシネマほか全国にて公開。■関連作品:バッド・ルーテナント 2010年2月27日より恵比寿ガーデンシネマほかにて公開© 2009 LIEUTENENT PRODUCTIONS,INC.■関連記事:ニコラス・ケイジ迫真の演技に注目!『バッド・ルーテナント』試写会に5組10名様ご招待
2010年02月26日現在シリーズ最終作となる『ハリー・ポッターと死の秘宝』を撮影中のダニエル・ラドクリフが、ニューヨークのウエスト・ヴィレッジにあるタウンハウスを購入した、と「The New York Observer」などが報じている。ダニエルが購入したのは、1847年にある船長が愛娘3人にそれぞれ建てた3軒のうちの1つで、ベッドルーム5つ、バスルーム4つ、6つの暖炉と古い木々が繁る広い裏庭付きだという。ダニエルはすでにニューヨーク市内に豪華なアパートを2つ所有していて、そのうちの1軒は月2万ドルで賃貸にしている。今回の購入物件を賃貸にするのか、不動産投資のためか、あるいは自分が住むのかは明らかになっていない。現在20歳で、法律上ではまだ飲酒も許されない年齢ながら、『ハリポタ』シリーズで11歳から稼いできたダニエルの資産は2,000万ポンド以上とも言われている。一生働かなくても大丈夫な金額だが、油断してニコラス・ケイジのような破産の危機に直面しないよう、堅実な経済観念を持つよう願うばかりだ。(text:Yuki Tominaga)今年の夏、『ハリポタ』シリーズでおなじみのトム・フェルトンと共にクリケット大会の解説席に座った際のダニエル。© Reuters/AFLO■関連作品:ハリー・ポッターと死の秘宝(前編) 2010年冬、丸の内ピカデリー1ほか全国にて公開ハリー・ポッターと死の秘宝(後編) 2011年夏、丸の内ピカデリー1ほか全国にて公開■関連記事:ハリーのライバル・ドラコ役、トム・フェルトンに直撃「彼は、状況の犠牲者なんだ」【ハリウッドより愛をこめて】『ハリポタ』にもエコの波?別作品のお城セットを再利用ハリーのライバル、ドラコ・マルフォイ役のトム・フェルトンが初来日&ダルマに目入れ体感!ロンドン新名所グニャリ… 『ハリー・ポッター』3D版はナンボのもんか?『ハリー・ポッター』プロデューサーが激白。シリーズを同じ俳優で続ける意味と成長
2009年10月22日現地時間の12日に無事、幕を閉じたヴェネチア国際映画祭。今年もハリウッドからも数々のスターが登場し連日賑わいを見せたが、映画祭終盤の11日、今年新設された注目の部門「3Dアワード」の授賞式が行われ、ジャパニーズ・ホラーの旗手・清水崇監督がアジア映画史上初のデジタル3D長編に挑んだ新作『戦慄迷宮3D』を引っさげ登場、錚々たる監督たちの作品と並び“来年最も期待される1本”との名誉を授かった。映画界の3D化の波が押し寄せる中、新たなフィールドとして設立された、この「3Dアワード」。清水監督はこの栄えある大賞のプレゼンターとして映画祭から急遽招聘され現地入り、そのオープニングとして『戦慄迷宮3D』の5分間のフッテージが上映された。アジアを代表するホラー監督として登場した清水監督は大歓声に押され、「わたしは大監督ではありません」と自身が小柄なことと掛けたジョークで場内を湧かせ、「3D映画の制作が単にブームで終わらないよう、監督それぞれの感性によって3D映画を発展させていくことが大切」と語った。その後行われたフッテージの上映では、廃墟の病院を舞台に次々と現れる不気味な立体的亡霊に、観客は釘付けに。さらに上映後、ウサギのぬいぐるみが大劇場の空中を飛び、客席に迫るかのように少女が現れるといった演出も。西洋の3D映画とはまた一味違うリアルな演出に、3Dメガネをかけた1,000人以上の観客が一体となって大興奮、監督のクレジットが出ると拍手喝采を贈った。ちなみに、本作は全世界で大ヒットを記録した『モンスターvsエイリアン』や『カールじいさんの空飛ぶ家』など、錚々たる作品10本の1本にノミネートされたが、“ベスト・オブ・ザ・イヤー”は『グレムリン』などでおなじみのハリウッドのベテラン監督ジョー・ダンテ初の3D映画『The Hole』に授けられた。壇上に上がったダンテ監督は、清水監督から記念像を受け取ると、トロフィを観客に突きつけながら3Dのようなアクションでおどけ、仲良く2人で記念写真に収まった。この「3Dアワード」の対象となったのは、2008年から2009年に製作された3D映画。映画祭を盛り上げる新たなヴェネチア名物として、今後もセレモニーは開催される予定だ。『戦慄迷宮3D』は10月17日(土)より新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開。■関連作品:第66回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]戦慄迷宮3DTHE SHOCK LABYRINTH 2009年10月17日新宿バルト9、梅田ブルク7ほか全国にて公開© ショック・ラビリンス・フィルム・コミッティ2009■関連記事:続報!ニコラス・ケイジ主演作をめぐる米独の監督2人のバトルのゆくえM・ムーアの経済ドキュメンタリーがヴェネチアを席巻!上映後10分間観客総立ちジョージ・クルーニー、恋人についての質問にCMのキメ台詞で切り返し!マット・デイモン、主演するソダーバーグ監督の新作を携えてヴェネチア映画祭に登場!ニコラス・ケイジ&エヴァ・メンデス、波紋を呼ぶ一作を引っさげヴェネチア入り
2009年09月14日11日、カリフォルニア州のアナハイム・コンヴェンション・センターで、ウォルト・ディズニー・スタジオの新作ラインナップ発表会「D23」が開催され、ジョニー・デップをはじめ、今後のディズニー映画に出演するスターたちが登場した。ジョニーは『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのジャック・スパロウの扮装で、海賊船に乗って登場し、スタジオのチェアマン、ディック・クック氏はシリーズ第4弾となる『Pirates of the Caribbean:On Stranger Tides』(原題)が2011年夏に公開予定だと発表、また『The Lone Ranger』(原題)にもトント役でジョニーが出演することを付け加えた。ティム・バートンは、こちらもジョニー主演で来年4月公開の『アリス・イン・ワンダーランド』のフッテージを上映し、ルイス・キャロルの世界を3Dで映画化できたのは「トリッピーで最高」と表現した。ジョン・トラヴォルタは妻のケリー・プレストン、娘のエラ・ブルーと一緒に、家族3人で出演した11月に全米公開予定の『オールド・ドッグス』(原題)を紹介した。1月に愛息を亡くして以来、初の公の場への登場となったトラヴォルタは「観客の方々の愛に感謝しています」と述べ、みなさんにも、私たちと同じくらい『オールド・ドッグス』を気に入ってもらいたいです。私のベイビーが出演しているのでね」と娘の映画デビューにも触れた。ほかには『ナショナル・トレジャー』シリーズ最新作への出演が決まったニコラス・ケイジ、元気いっぱいのパフォーマンスを披露したマイリー・サイラス、『Disney’s クリスマス・キャロル』のロバート・ゼメキス監督も顔を見せた。(text:Yuki Tominaga)『オールド・ドッグス』でロビン・ウィリアムズと共演したトラヴォルタ。© Splash/AFLO■関連作品:Disney’sクリスマス・キャロル 2009年11月14日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開アリス・イン・ワンダーランド 2010年4月17日より全国にて公開© Disney Enterprises, Inc. All rights reserved.オールド・ドッグス (原題) 2010年春、全国にて公開■関連記事:2年間で3度目!ショーン・ペン夫妻がまた離婚を申請コミコンのパネル・ディスカッションに、ジョニーがサプライズ登壇ジョニー・デップの強烈“帽子屋”初公開!映画版「不思議の国のアリス」で鍵握る【ハリウッドより愛をこめて】『トワイライト』カップル、やっぱり私生活でも交際中?
2009年09月14日今年のヴェネチア国際映画祭のサプライズのひとつは、コンペティション部門に同じ監督の作品が2本エントリーされたこと。その監督はドイツの名匠、ヴェルナー・ヘルツォークで、『Bad Lieutenant: Port of Call New Orleans』(原題)と『My Son, My Son, What Have Ye Done?』(原題)の2本を出品しているが、前者がちょっとした物議を醸している。タイトルが示す通り、『Bad Lieutenant: Port of Call New Orleans』はアメリカのアベル・フェラーラ監督の1992年の作品でカルト的人気を誇る『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』にインスパイアされた作品と言われていたが、ヘルツォーク自身はそれを観ていないと言い、2本の作品を比較すべきではないと話している。実はフェラーラも最新作『Napoli, Napoli, Napoli』(原題)がコンペティション外で上映されるため、ヴェネチアに滞在中。自作のタイトルを使われたことに気分を害し、「あいつらが地獄に堕ちればいい」と話している。だが、この発言はヘルツォークや主演のニコラス・ケイジに向けてではなく、プロデューサーに対してだという。ロイターの取材にフェラーラは「あの作品(『バッド・ルーテナント』)を作ったときは、誰も金がなかった。それが今度は、タイトルを再利用して、何百万ドルも儲けようとしている。その内の1人は私の作品に関わった人間だ。これは許し難いことだ」と語っている。フェラーラの怒りを耳にしたヘルツォークは「アベル・フェラーラには私の映画を観てもらいたい。もし観てくれたのなら、私も彼の作品を観ることを約束する」と言い、「ウィスキーでも飲みながら、彼と話したいね」と付け加えた。ちなみにフェラーラの答えは「私はウィスキーは飲まない。私が飲むのはビール、バドワイザーだ」とのこと。(text:Yuki Tominaga)■関連作品:第66回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]■関連記事:M・ムーアの経済ドキュメンタリーがヴェネチアを席巻!上映後10分間観客総立ちジョージ・クルーニー、恋人についての質問にCMのキメ台詞で切り返し!マット・デイモン、主演するソダーバーグ監督の新作を携えてヴェネチア映画祭に登場!ニコラス・ケイジ&エヴァ・メンデス、波紋を呼ぶ一作を引っさげヴェネチア入りM・ムーア、ヴェネチアに殴りこみ!ドキュメンタリー作品初のコンペ部門出品
2009年09月10日新作を発表するごとに、その鋭い社会批評とユーモアで波紋を投げかけるマイケル・ムーア監督。昨年9月の「リーマン・ショック」に端を発したウォール街の金融危機と世界同時不況の真実に切り込んだ最新作『Capitalism: A Love Story』(原題)が第66回ヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門においてワールドプレミアとして世界で初めて上映された。上映中、様々な場面で拍手や大きな笑いがわき起こるなど、観客の反応はおおむね好意的。上映後には10分以上ものスタンディングオベーションが!ムーア監督は会場のバルコニーから身を乗り出し、満員の客席に向かって感謝の言葉を繰り返した。ヴェネチアのコンペ部門にドキュメンタリー作品が出品されるのは史上初の快挙。映画は、アメリカ型の市場原理主義経済の崩壊および、金融危機がアメリカに与えた壊滅的な影響を克明に描写。庶民の生活が苦しい中で企業救済のために公的資金が投入されることに対し、怒りを露わにするムーアが、お得意の突撃スタイルで「金を返してくれ!」とシティバンクやモルガンスタンレーといったウォール街の銀行に突入していく姿も。上映に先立っての公式会見で監督は「アメリカという国では民主主義が不当な扱いを受けていると思う。経済は人間の生活の大きな要素を占めるけれど、人々が自分の住む社会の経済の運営に対する発言権を持たないような社会を民主主義社会と呼ぶことはできない。僕は“アメリカン・ドリーム”という考えを、生活の全ての要素において適用するべきだと思う。投票所の中だけでなくてね」と舌鋒鋭くアメリカ型の経済を批判していた。コンペの結果発表は9月12日(土)。果たしてその結果やいかに?日本では先日の総選挙により、政権交代がなされることになったが、野党に転落した自民党の総裁、麻生首相も本作に登場しているとか…。『Capitalism: A Love Story』は10月2日より北米での公開をスタート。日本では12月の公開を予定している。© Kazuko Wakayama■関連作品:Capitalism: A Love Story(原題) 2009年12月公開© Front Street Productions, LLC.第66回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]■関連記事:ジョージ・クルーニー、恋人についての質問にCMのキメ台詞で切り返し!マット・デイモン、主演するソダーバーグ監督の新作を携えてヴェネチア映画祭に登場!ニコラス・ケイジ&エヴァ・メンデス、波紋を呼ぶ一作を引っさげヴェネチア入りM・ムーア、ヴェネチアに殴りこみ!ドキュメンタリー作品初のコンペ部門出品塚本晋也最新作、ヴェネチア国際映画祭出品決定初コンペ出品の快挙!
2009年09月09日開催中の第66回ヴェネチア映画祭は、今年もハリウッド・スターで大賑わい。前日のマット・デイモンに続いて、8日にはジョージ・クルーニーが最新作『The Men Who Stare at Goats』(原題)の上映に、グラント・ヘスロフ監督、共演のユアン・マクレガーと出席した。前日に恋人でイタリア人のタレント、エリザベッタ・カナリスとヘリコプターでヴェネチア入りしたジョージは、先日愛車のドアに挟んで負傷した右手が治らず、包帯でグルグル巻きの痛々しい状態。フォトコールのときはその右手をアピールしておどける一幕もあった。続いて行われた記者会見では、エリザベッタとの結婚は間近かという質問も飛び出したが、ジョージの答えは「I don’t know. What else?(わからない。ほかに?)」。場内に笑いが起きたのは、この「What else?」がジョージの出演中の「ネスプレッソ(カプセルコーヒー)」のCMでのキメ台詞だから。興味本位の質問は煙に巻いたジョージだが、夜にはエリザベッタと2人でレッドカーペットを仲睦まじく歩いていた。(text:Yuki Tominaga)© CATARINA-VANDEVILLE POOL/Gamma/Eyedea/AFLO■関連作品:第66回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]■関連記事:M・ムーアの経済ドキュメンタリーがヴェネチアを席巻!上映後10分間観客総立ちマット・デイモン、主演するソダーバーグ監督の新作を携えてヴェネチア映画祭に登場!ニコラス・ケイジ&エヴァ・メンデス、波紋を呼ぶ一作を引っさげヴェネチア入りM・ムーア、ヴェネチアに殴りこみ!ドキュメンタリー作品初のコンペ部門出品塚本晋也最新作、ヴェネチア国際映画祭出品決定初コンペ出品の快挙!
2009年09月09日2日から開催中の第66回ヴェネチア国際映画祭。7日夜にスティーヴン・ソダーバーグ監督の最新作『The Informant!』(原題)が上映され、主演のマット・デイモンが監督やプロデューサーらとともにレッド・カーペットに登場した。『The Informant!』は、90年代にアメリカの穀物商社の不正を内部告発し、FBIに協力した同社重役、マーク・ウィタカーの実話を基にした作品で、マットは30ポンド(約14キロ)増量して撮影に臨んだ。ソダーバーグのオスカー受賞作『トラフィック』やプロデューサーとして参加した『シリアナ』のようにシリアスな作風かと思いきや、本作はブラック・コメディ。FBIのおとり捜査に協力するウィタカーをマットは楽しそうに演じている。今年の映画祭コンペティション部門には日本の塚本晋也監督の『TETSUO THE BULLET MAN』も出品されているが、『The Informant!』はコンペ外での上映。前日はルチアナ夫人と一緒にゴンドラに乗ってロマンティックな夜を過ごすなど、マットはバカンスも兼ねたヴェネチア滞在を満喫しているようだ。(text:Yuki Tominaga)6日、妻のルシアナと一緒にヴェネチアでの夜を過ごしたマット・デイモン。© AFLO■関連作品:TETSUO THE BULLET MAN 2010年、全国にて公開第66回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]■関連記事:塚本晋也、深夜のヴェネチアを興奮の渦に「レッドカーペット歩けるのはすごいこと」ニコラス・ケイジ&エヴァ・メンデス、波紋を呼ぶ一作を引っさげヴェネチア入りM・ムーア、ヴェネチアに殴りこみ!ドキュメンタリー作品初のコンペ部門出品塚本晋也最新作、ヴェネチア国際映画祭出品決定初コンペ出品の快挙!世界のツカモト、全篇英語で挑んだ21世紀版『鉄男』で“全世界同時”会見
2009年09月08日先日より開催中のヴェネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品されているニコラス・ケイジ主演の最新作『Bad Lieutenant: Port of Call New Orleans』の記者会見が9月4日(現地時間)に行われ、現地入りしていたヴェルナー・ヘルツォーク監督とケイジ、そして共演のエヴァ・メンデスらが出席した。本作は、ニュー・ジャーマン・シネマの代表的監督、ヴェルナー・ヘルツォークが手がける犯罪ドラマで、ケイジ扮するアルコール&薬物中毒の刑事が、移民一家を狙った殺人事件の真相を追う姿を描く。そのタイトルからも、1992年のカンヌ映画祭で上映後にそのショッキングな内容から賛否が分かれた、アベル・フェレーラ監督の『バッド・ルーテナント/刑事とドラッグとキリスト』(’92)のリメイクとされてきたが、記者会見でこのことについて聞かれると、ヘルツォーク監督は、「その作品を観たこともなければ、フェレーラ監督のほかの作品も観たことはない」と一蹴した。奇しくもフェレーラ監督も新作ドキュメンタリー「Napoli,Napoli,Napoli」を携えて映画祭に滞在中だが、本作の製作に関わったフェレーラ監督側の人々は全て「地獄に堕ちればいい」と怒りを露にしているという。一方で、ヘルツォーク監督はあくまで本作がリメイクでないことを強調し、「会ってウィスキーを交わせば、すぐに解決するでしょう」と語った。また、同日行われたワールド・プレミアにも揃って登場した一同。エヴァは胸元の開いた黒のセクシードレス、ニコラスも黒のスーツで共にシックな装いで作品の晴れ舞台を祝した。ヴェネチア国際映画祭は今月12日まで開催。果たしてコンペティションを制するのは?■関連作品:第66回ヴェネチア国際映画祭 [映画祭]■関連記事:M・ムーア、ヴェネチアに殴りこみ!ドキュメンタリー作品初のコンペ部門出品塚本晋也最新作、ヴェネチア国際映画祭出品決定初コンペ出品の快挙!
2009年09月07日アメリカ・サンディエゴにて開催中の世界最大のコミック&ポップカルチャーの祭典「Comic-Con(コミコン)2009」。次々と話題作や人気俳優が登場し、賑わいを見せているが、7月23日(現地時間)、手塚治虫の傑作をフルCGで映像化した『ATOM』の英語版の声優を務めるフレディ・ハイモアとクリステン・ベルが本作のパネルディスカッションに登壇した。アトム人気は日本国内にとどまらない。全米では日本製の白黒アニメ「鉄腕アトム」の英語吹き替え版が1960年代〜70年代に、80年代にはカラー版も放送され、人気を博した。今回のフルCGアニメ版『ATOM』でアトムの生みの親であるテンマ博士の声(英語版)を務めるニコラス・ケイジもその頃からの熱狂的ファンの一人だとか。この「コミコン」にも「鉄腕アトム」を始めとする手塚治虫作品の熱狂的ファンが数多く訪れており、パネルディスカッションは大きな盛り上がりを見せた。昨年、日本でも公開された『スパイダーウィックの謎』の頃と比べても、かなり大人っぽくなったフレディ。今回演じたアトムという役について「日本ではミッキー・マウスのような存在なんだよ」とアメリカのファンに説明。「僕らはみんな、彼に共感するはずだよ。特に、みんなとは違う自分を家族や周りに認めてもらおうと必死になる姿にね。それに、アクション場面ばかりでなく、笑えるシーンもあれば、とても深いことを語り、悲しくなる場面もある。子供から大人まで楽しめる作品なんだ」と熱くアピールしてくれた。映画のオリジナル・キャラクターで、アトムと仲良くなるお転婆な少女・コーラの声を演じたクリステンは「この映画のテーマは、普遍的よ」と語り、こう続ける。「劇中、みんなが住んでいるのは、メトロ・シティという街なんだけど、宙に浮いている街なの。というのも、地表は廃品置き場になっていて、公害がひどくなったために、人類はメトロ・シティで暮らし、地表にはロボットを送りこんで働かせている。そう、ロボットは2等市民みたいな位置づけで扱われているんだけど、そんなところに、繊細な感情を持つロボット・アトムが登場するワケ。そして、人々は“違い”を受け入れる試練を味わうの」。またフレディは、この役を演じるに当たって旧作を予習したか?という質問を受け「新しいバージョンのアトムが必要だと思ったから、あえて既存のものにこだわらないようにしたんだ。およそ50年前にアトムが生まれたとき、彼はまさに斬新な存在だった。今回もそうした斬新さを踏襲しようって考えで、みんな一致したんだ」と明かした。さらにクリステンは、コーラという少女の役割について「コーラは、アトムの感情面を語るのに大切な存在よ。彼女もアトムものけ者扱いされてきたので、それで意気投合するの」と説明し「彼女は一見、とてもきつい感じだけど、本当はものすごく優しい心を持っている。彼女がなぜそうなったのかは、映画を観れば分かるわ」と完成を待ちわびるファンの期待を煽った。果たして、アメリカのファンはどのように受け止めるのか?『ATOM』は10月10日(土)より全国にて公開。■関連作品:ATOM 2009年秋、全国にて公開© 2009 Imagi Crystal LimitedOriginal Manga © Tezuka Productions Co., Ltd.■関連記事:アトムの声に元気ハツラツ上戸彩!テンマ博士の役所広司とフルCGアニメで父子にフルCG版“アトム”の新ビジュアル解禁!テンマ博士&お茶の水博士も登場ドラゴンボール以上の賛否必至?生まれ変わったハリウッド版“アトム”一部画像到着
2009年07月25日生誕80周年を迎え、改めてその偉大な功績が脚光を浴びている“漫画の神様”手塚治虫の代表作「鉄腕アトム」をフルCGによって、これまでにないスケールで映像化した『ATOM』。このたび、本作の日本語吹き替え版のキャストが正式に決定し、アトムの声を女優の上戸彩が、アトムの生みの親であるテンマ博士を役所広司が務めることになった。これまでに放映されたTVアニメシリーズでは、アトムの声を清水マリ、津村まことが演じており、今回の上戸さんは3人目となる。配給元の角川エンタテインメントは今回の決定について、己の過酷な運命を知ったアトムが、徐々に力強いヒーローへと成長していくさまを演じられる声優として、演技力があり、日本を代表する元気なキャラクターとして国民的な人気を誇る上戸さんがふさわしいとして白羽の矢を立てた、とその起用の理由を説明。上戸さんは「たくさんの方に愛されているアトムのイメージを壊さないようにがんばります!今回の映画『ATOM』は優しくて力持ちなアトムだけではなく、ちょっと切ない部分や深いメッセージがこめられているのでぜひ、たくさんの方に観てほしいです」と喜びと意気込みを語った。一方、役所さんが担当するテンマ博士は、不慮の事故で命を落とした最愛の息子・トビーを自らの手で、新型ロボットとして甦らせ、苦悩を抱えながらも本当の愛に目覚めていくというキャラクター。役所さんは「子供の頃、TVで『鉄腕アトム』を見ていましたし、初めて描いた漫画もアトムでした。この映画に描かれている、血のつながりや人種など関係なく相手を思いやる気持ちがあれば、親子にも友人にもなれるという部分に魅力を感じました」と作品への強い思いを語ってくれた。本作の宣伝プロデューサーを務める手塚治虫の息子である手塚眞氏も、今回のキャスティングについて満足している様子で、「若い世代の人々がこの映画を観て、次の世代に手塚の想いを伝え続けられればと思います」と期待を口にする。ちなみに、海外版ではアトムの声をフレディ・ハイモアが、テンマ博士を「鉄腕アトム」の大ファンを公言するニコラス・ケイジが担当。ほかにも海外版では、お茶の水博士(海外版ではDr.Elefun)の声をビル・ナイが担当するほか、ドナルド・サザーランド、シャーリーズ・セロンらの出演も決まっている。共に豪華声優キャストを揃えた本作、海外版と日本語版を見比べてみても面白いかも。『ATOM』は10月10日(土)より全国にて公開。■関連作品:ATOM 2009年秋、全国にて公開© 2009 Imagi Crystal LimitedOriginal Manga © Tezuka Productions Co., Ltd.■関連記事:フルCG版“アトム”の新ビジュアル解禁!テンマ博士&お茶の水博士も登場ドラゴンボール以上の賛否必至?生まれ変わったハリウッド版“アトム”一部画像到着
2009年07月22日『ベンジャミン・バトン数奇な人生』でブラッド・ピット扮する主人公・ベンジャミンの若返り期を演じた男の子、と言えばピンと来る人も多いはず。“天才子役”として次々とハリウッドの話題作に出演しているチャンドラー・カンタベリー。ニコラス・ケイジ主演の『ノウイング』では、ニコラスと父子を演じ、地球の未来の鍵を握る重要な役どころを務めた。劇中では大人びた表情も見せるが、現在何と10歳!オスカー俳優に全く引けを取らない名演を見せるチャンドラーに話を聞いた。CGによる凄まじいまでの映像が目を引く本作。もちろん、撮影では何もないところでさもあるかのように演技せねばならず、かなり大変だったようだ。「演じながら何を見ていいのか分からなくて、すごく大変でした。完成した映画を観て初めて、『あぁ、こんなものを見てたんだ!』って分かったんだ(笑)。特にラストシーンはすごく難しかったです」。こうしたCGで描かれる以外の部分、亡くなった母への愛や、微妙な関係にある父親への思いが伝わってくるドラマのシーンの演技について、チャンドラーはこう説明する。「監督は、(チャンドラー演じる)ケイレブは、孤独を感じている少年だと教えてくれました。お母さんを亡くして悲しんでいて、お父さんともギクシャクしているんだと。周りの友達に、ケイレブに似た境遇の子がいたので、その子になりきるつもりで演じました。僕とケイレブの似ているところ?お父さんを愛していて、動物が大好きってところかな?」。では、ニコラス・ケイジと父子を演じてみての感想は?「彼のこれまでの映画は『ゴーストライダー』に『ナショナル・トレジャー』の1と2、それに『60セカンズ』…とにかくたくさん観てたんだ。だから、共演できるって聞いて興奮したよ。撮影中は、映画のことも、それ以外のこともすごくいっぱい話したし、動物園に連れて行ってくれたりもしたんだ」。『ベンジャミン・バトン』への出演や本作でのニコラスとの共演にとどまらず、次々と話題作でビッグネームの俳優たちとの共演を果たしているカンタベリー。新しい作品に出演するごとに、スターたちから多くのことを学んでいるようだ。「ニコラスからは、キャラクターをどうやって発展させていくかってことを教えてもらったし、(『Repossession Mambo』で共演した)フォレスト・ウィッテカーからは、どうやってアドリブの演技をするかを学んだよ。彼のアドリブを見て、僕にもできるかもって思ったんだ。(『ベンジャミン・バトン』の)ケイト・ウィンスレットにもいろんなことを教わったけど…言葉にするのは難しいよ(苦笑)」。最後にこれから演じてみたい役柄、どんな俳優になりたいかを尋ねた。「ドラマ、コメディ、なんでもオールマイティにできる俳優になりたいです。ジャック・スパロウやスーパーマンみたいな役柄?うん、その2つはぜひやってみたいな(笑)」。この先、いろんな作品で目にすることが増えそう。まずは、『ベンジャミン・バトン』とは打って変わった壮大な規模のディザスター・ムービー『ノウイング』でしっかりと存在感を見せ付けるチャンドラーに注目!■関連作品:ノウイング 2009年7月10日より全国にて公開© 2009 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved.ベンジャミン・バトン数奇な人生 2009年2月7日より丸の内ピカデリーほか全国にて公開© 2008 Paramount Pictures Corporation and Warner Bros.■関連記事:ハリウッドの天才子役&ニコラス・ケイジの手紙も!タイムカプセル埋蔵式典が開催人気ドラマシリーズ「ギャラクティカ」がSFの頂点、サターン賞で史上初の3冠獲得地球消滅へのカウントダウン――『ノウイング』特製ウィンドブレーカーを2名様にプレゼントブランジェリーナ、難民救済のために国連難民支援機関に100万ドルを寄付【ハリウッドより愛をこめて】ブランジェリーナ、遂に結婚?キャメロンは笑顔の復帰
2009年07月10日アメリカの経済誌「フォーブス」が昨年6月から今年6月までの1年間、ハリウッドで最も稼いだ男優リストを発表、ハリソン・フォードがトップに輝いた。ハリソンは昨年、ファン待望のシリーズ最新作『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』が公開され、6,495万ドルを稼いだ。『インディ・ジョーンズ』の興行収入は約7億5,000万ドルと言われている。今年66歳になるハリソンは数年前から交際中のキャリスタ・フロックハートと婚約、初秋には最新作『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』が日本公開される。2位は5,490万ドルのアダム・サンドラー。ユーモア・センスの違いから日本ではなかなか人気に火がつかないが、本国アメリカでは『ベッドタイム・ストーリー』など主演作は常に大ヒットを記録している。3位は昨年1位だったウィル・スミスで、4,500万ドルの収入。エディ・マーフィとニコラス・ケイジが約4,000万ドルで5位に並んだ。6位はトム・ハンクス、7位はトム・クルーズ、8位はジム・キャリー、9位はブラッド・ピット。昨年2位のジョニー・デップは今年は10位にランクインした。(text:Yuki Tominaga)昨年、『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』のプロモーションで来日したハリソン・フォード。■関連作品:正義のゆくえI.C.E.特別捜査官 2009年初秋、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開© 2008 The Weinstein Company, LLC All Rights Reserved.インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国 2008年6月14日、15日先行公開、6月21日より全国にて公開TM & © 2008 Lucasfilm Ltd.. All Rights Reserved. Used under authorization.■関連記事:ハリソンがアメリカの“正義”に一石投じる!『正義のゆくえ』最新映像が到着ハリソン・フォードが明かす20数年の“インディ・ジョーンズ”生活シャイア・ラブーフがまたトラブル、酒気帯び運転で逮捕世界の映画館vol.19マドリッド「結局、『インディ』を観ちゃうんだよなぁ」早くも100万人動員&興収14億!100億突破でインディ再来日も!?
2009年06月17日