女性のホルモンバランスは生活や心、身体の変化の影響を受けやすいと言われています。不規則な食事や睡眠をすると体内時間が崩れたり、充分な栄養が補われずに身体が飢餓状態になっている場合もあります。自分の身体を守ろうとして、生理が止まってしまう可能性もあります。一度崩れたバランスを整える為には、崩れた日数以上に時間がかかります。しかし、不規則な生活やストレスはごく身近にありますよね。気を付けていても乱れがちな女性ホルモンバランス、何か対策はないのでしょうか。女性ホルモンのサプリメントはピルピル(OC=Oral Contraceptives )は一般的に経口避妊薬として知られています。ピルに含まれる卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)2種類の女性ホルモンが脳下垂体に働きかけ、排卵を抑制するというしくみの薬です。女性自身で避妊をコントロールできるほかにも、ピルには女性のカラダに対し良い点が多くあります。ピルの成分はエストロゲンとプロゲステロン、女性ホルモンそのものなんです。ピルを正しく使うことで、女性の心と身体のバランスを整えることもできるのです。ピルの効果・生理痛を緩和生理不順や生理痛に悩まされている方は、子宮内膜が肥厚していることがあります。ピルには子宮内膜を肥大させない作用があります。また、正しいリズム・量で生理が来るため、経血量が異常に多い過多月経や子宮内膜症の改善にも役立ちます。・生理日をコントロールピルは生理周期を規則的にし、自分でコントロールすることも可能になります。女性ホルモンが安定すると生理前のイライラ(PMS)や気分の落ち込みも緩和される為、心の健康もコントロールしやすくなります。・ニキビなどの改善ピルは卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)の2種類の女性ホルモンを含有した薬です。血中のこれらのホルモンの状態をコントロールする為、男性ホルモンが原因と言われるニキビ、肌あれなどの改善にも用いられています。ピルの副作用以前はピルに含有するホルモンの量が多い高用量ピルや中用量ピルが主流でした。現在ではその頃の数分の一という低用量ピルが主流になっている為、副作用は出にくくなっています。ただ、崩れていたホルモンバランスを整えるため、副作用(つわりに似た軽い吐き気や胸が張るなど)を感じる方もいらっしゃいます。その症状も3か月以内に大部分が治まりますが、お医者さんに相談をしながら正しく飲むことが大切です。ピルによって生理も整い、ホルモンバランスも改善できますが、規則正しい生活や食事を心がけて、健康的心と身体のバランスも整えましょう。
2016年06月21日ひとくちにピルと言っても、低用量・中用量・高用量・アフターピルなどいくつかの種類があります。そして、それぞれには特徴があります。女性でも意外と知らないピルの種類や特徴について説明します。低用量ピル一般的にピルと言えば、この低用量ピルのこと。正しく服用することでほぼ100%、避妊することができます。 またこの種類には、次のような効果も期待できます。▽低用量ピルの効果・生理痛や生理による出血量を軽くする・生理周期を安定させる・子宮体がんや卵巣がんになりにくくなる・肌荒れやニキビの症状を軽くする一方、お薬であることから副作用が起きる可能性もあります。 起こり得る副作用には次のような症状が。▽低用量ピルの副作用・吐き気・倦怠感・頭痛・乳房の張り・血栓(喫煙者は血栓の可能性が高くなるため服用できない場合があります)ただし、これらの症状は1週間~2週間程度で治まることがほとんど。 最長でも10週間以内には落ち着きます。中用量・高用量ピルImage Point Frピルには「黄体ホルモン」と「卵胞ホルモン」という2種類のホルモンが配合されていますが、卵胞ホルモンが50㎍のものが中用量、50㎍より多いものが高用量です(低用量ピルは卵胞ホルモン50㎍未満)。卵胞ホルモンが豊富に含まれているため、ホルモンバランスを効果的に整えることができます。 その影響によってこのような効果が期待できます。▽中用量・高用量ピルの効果・生理周期の改善・無月経・月経困難症の改善・生理痛の抑制低用量ピルと同様に副作用が起きる可能性もあります。▽中用量・高用量ピルの副作用・吐き気・頭痛・下痢・むくみ・体重の増加・血栓(喫煙者は血栓の可能性が高くなるため服用できない場合があります)中用量・高用量ピルは配合される卵胞ホルモンが多い分、低用量ピルよりも副作用が出やすい傾向にあります。そのため、生理を原因とするトラブルの改善に処方されますが、症状がよほど酷い場合でない限り、低用量・中用量ピルが処方されることがほとんどです。アフターピルDashuアフターピルは「緊急避妊薬」と呼ばれ、中用量ピルを2回に分けて服用します。性交後72時間以内に1回目の薬を服用し、1回目の服用から12時間後に2回目の薬を服用します(ノボレボ錠は1回)。そうすることでホルモンバランスを変化させ人工的に生理を起こさせることによって、望まない妊娠を予防することができるのです。避妊効果はお薬の種類によっても異なりますが96%以上です(プラバノール錠96.8%、ノルレボ錠98.6%)。このように、ピルと言ってもいくつかの種類があります。 服用すればほぼ確実な避妊効果が得られるので、妊娠を希望していない方にはオススメの避妊法といえます(避妊の場合のピルはすべて自費です)。ただし性病を予防することはできませんので、性病予防のためにコンドームも使うようにしてくださいね。情報提供元:Rucora[ルコラ]
2016年06月06日こんにちは、トイアンナです。私はピルを使い始めて約10年になります。ピルをこれから使おうとする女性の相談もいただいてまいりましたが、「使った人のコメントがなさすぎて不安。正直副作用も怖い」とよく伺っていました。今回は、個人の体験談レベルではありますが、ざっくばらんにメリットやデメリットをお伝えすることでピルへのハードルを下げ、興味を持つきっかけにつながればと思います。○ピルを飲み始めたきっかけ私がピルを飲み始めたきっかけは、性犯罪の被害にあって以来、妊娠に対して強い恐怖を覚えたからです。当時はまだピルを飲むことが一般的ではなく、飲み始めるには「特別な理由」が絡むことも多くありました。それ以外にも、PMS(月経前症候群)や生理不順もひどかったので、今は生理不順を治すためにピルを飲み続けています。ピルを飲む前、私のPMSは「モンスター級」でした。泣きながら自殺を考え、遺書を書き、酒を飲んで暴れて眠る。はっきり言って生理前は「人にあらず」といった状態。生理不順も、普通は「全然生理が来ない」ものと思いますが、私の場合は一度始まったが最後、2カ月も生理が続くという地獄。注射でホルモンを打って生理を止めても、翌月からまた2カ月生理。もはや"オムツ生活"と言っても過言ではありませんでした。○ピル服用10年ピルは、1日1回、1錠を飲み続けます。飲み始めた当時は、まだ低用量ピルの避妊目的の使用が認可されておらず、「中用量ピル」という副作用が強いといわれるピルを飲むことになりました。「大丈夫かな」と思っていたのですが、副作用がなく拍子抜けしたのを覚えています(副作用には個人差があります)。しばらくして「低用量ピル」が使えるようになったと知り、ミーハーだった私はすぐに乗り換えました。結果、ニキビが気になり、2カ月でギブアップして当初の中用量ピルへ戻りました。とはいっても、「もっとすごいピルが出たぞ」と、まるで少年誌の敵がどんどん強くなるようにバージョンアップするピル。その後も新しいピルを試しては中用量ピルに戻り……ついに「超低用量ピル」にトライ。私は乗り換えて約1年になりますが、トラブルはありません。生理も順調に来て、PMSも緩和したのでとても幸せです。生理中も憂うつにならない生活よ、こんにちは!○ピルを飲むと「生理をずらせる」ここまで経緯をお話してまいりましたが、ここからは個人的なピルを飲むメリットについて記します。まず、約99.9%ともいわれる高い避妊率。妊娠を望まない女性はもちろん、性犯罪など自分の身を守れないときに最低限妊娠を防げるというのは大きすぎるメリットです。なお、性感染症を防ぐためにはコンドームとの併用が推奨されています。次に「生理がずらせる」ことも大きな利点。ささいなことですが、温泉旅行でも生理をずらして入浴できます。逆に私は温泉が苦手なので、わざと温泉の期間に生理をぶつけて「ごめん~生理だから入れないや」と逃げたことも多々あります(笑)。あとは、ビーチリゾート旅行中は生理が重ならないようにして海で存分に泳いだり、大事なプレゼンの日にPMSで精神が不安定にならないよう生理を早めたりしていました。また、ピルを飲んでいる間は定期的に産婦人科へ通うので、婦人科の病気を早期発見できる可能性も高いでしょう。私は子宮筋腫があったのですが、即座に発見できたので常に経過観察ができました。○ピルを飲むデメリット次にデメリットですが、ピルの種類を変える、もしくは新しく始めるときに1カ月ほど不正出血を経験しました。他にも軽い副作用として、体重増加、むくみ、吐き気、乳房のはりなどが出る場合もあるようです。また、出現頻度は少ないものの、重とくな副作用の1つである「血栓症」の重症化を避けるために、初期症状の知識が必要となります。これは医者が口を酸っぱくして説明してくれることが多いです。最後に、喫煙者はピルを飲めないことがあります。私も葉巻を吸いますが、月に1本ならいいや、ということで飲む許可をもらっている状態です。年齢などで制限があるので、これはあらかじめお医者さまに相談するといいでしょう。○おわりにここまで、ピルを飲んできた体験と個人的に感じたメリット・デメリットを書いてまいりました。どんな薬もそうですが、ピルにもリスクはあります。ただ、それ以上のメリットがあまりに大きいと私は感じています。避妊率が高いこと、身を守れること、生理不順が治ること、PMSがラクになること……こういった便益も踏まえると、私はピルを飲み続けたいですし、人へも勧めていきたいと思います。※本コラムは個人の体験に基づくものであり、医療的な効果などを示唆・保証するものではありません※画像は本文と関係ありません○著者プロフィール: トイアンナ外資系企業で約4年勤務。キャリアの一環としての消費者インタビューや、独自取材から500名以上のヒアリングを重ねる。アラサー男女の生き方を考えるブログ「トイアンナのぐだぐだ」は月間50万ページビューを記録。現在もWebを中心に複数媒体でコラムを連載中。
2016年01月26日日本では一般的にピルと呼ばれる経口避妊薬は、おもに避妊に用いられる女性ホルモン剤ですよね。しかし、アメリカの研究で、実はピルが脳内の化学成分をコントロールし、私達の人間関係や社会における行動や言動に大きな影響を与えるということが明らかになりました。避妊以外に、意外な効果があることがわかったのです!今回は『TIME』Web版から、ピルの意外な効果についてお伝えします。■ピルで他人に対する思いやりが増強カリフォルニア大学などが行ったこの研究は、まず35人の男女を対象に本当のピルとただの粉の塊の偽物ピルを、被験者にどちらを服用しているか明らかにせず2回にわたって飲んでもらいました。実際、ピルには脳内のドーパミンという快感や陶酔感、多幸感に働きかける神経伝達物質のレベルを一定に保つ作用があります。ピル服用後、被験者の何人かに、見知らぬ人とお金を分かち合う作業をしてもらったところ、本当のピルを渡された人たちは、お金の分配をより平等に分け合おうとする傾向が強く現れたそうです。つまり、思いやりの気持ちが強くなった、ということ。世の中には不平等がいっぱいあります。ピルの力で人を思いやる気持ちが高まれば、不平等をなくすことにつながるかもしれないですよね。そう考えると、ピルでこのような感情が増強されるのは素晴らしいことです。■ピルはまだまだイメージがよくないこの研究の関係者は、「この結果が社会全体に慈愛の心を促進させると決定づけるには、まだ早い」としています。とはいえ、ピルのイメージがよくなるデータだと思いませんか?まだまだ日本では、ピルのイメージがよくありません。『マイナビウーマン』のアンケートでは、働く女性の7割がピルに「抵抗がある」と回答しています。確かに、飲み続けないと効果がなく、副作用が気になる女性も多いでしょう。しかし、ピルを服用することで、避妊だけでなく人により優しくできるようになれば、人間関係ストレスも劇的に減らせるはず。ピルのデメリットばかり気にするのはもったいないです。女性は妊娠・出産で大きく人生が変わります。一度、ピルの服用について真剣に考えてみませんか?(文/Zoe)【参考】※There Could Soon Be a Pill to Make Us More Compassionate-TIME※働く女性は、ピルをどう思ってる?70%の女性が「抵抗がある」と回答-マイナビウーマン
2015年04月23日皆さんは、「ピル」(経口避妊薬)のことをどの程度知っていますか? おそらく「名前・存在は知ってるけど、詳しくは知らない」という人が多いのではないでしょうか。ピルは、世界中の女性に広く使われている避妊薬。しかし日本では避妊用ピルの主流である「低用量ピル」が1999年まで認可されていなかったという背景もあり、まだまだ一般的な避妊法とは言えません。今回はそんなピルの基礎知識を一から解説します。○ピルは、女性ホルモンの作用を利用し妊娠を防ぐ薬ピルの主成分は女性の卵巣から分泌される「卵胞ホルモン」と「黄体ホルモン」。ピルを飲むことで体にこれらの女性ホルモンを取り入れると、脳が妊娠に必要なホルモンがすでに分泌されたと勘違いし、卵巣からのホルモン分泌の増加を抑えます。そのため排卵も起こらず、妊娠しなくなるのです。ピルは正しく服用すれば99.9%もの避妊効果がある薬。しかし性感染症の予防効果はないので、場合に応じてコンドームと併用することが必要でしょう。○避妊のほか、月経不順やニキビの改善といった効用も!実はピルの効用は、避妊だけではありません。女性ホルモンの分泌を調節するので、子宮内膜の厚みを減少させ生理の出血量を減らすことができます。それによって生理痛を軽くし、月経前緊張症(PMS)を軽減するのに使われたり、子宮内膜症の予防や改善をしたりすることもあります。また、規則正しく服用することにより生理周期の改善やホルモンバランスの崩れによるニキビ、多毛症、更年期症状の改善に効果を発揮することもあります。副作用としては、飲み始めに吐き気や頭痛、むくみ、乳房の痛みなどの症状が出ることがあります。ただこれらは大抵一時的なもので、飲み続けるうちに消失することが多いと言われています。○ピルにも種類・タイプがある避妊を目的に開発され、ホルモンの用量を少なくしたものが「低用量ピル」。よりホルモン量が多く、病気の治療に使われることが多いのが「中・高用量ピル」です。低用量ピルには、ホルモンの配合率によって「一相性」「二相性」「三相性」と種類があります。基本の飲み方は、3週間続けて服用し1週間は休むというもの。低用量ピルは、避妊効果が出る限界までホルモン量を抑えてあるので、飲み忘れないことが大切です。ピルは、さまざまな効果を持った薬ですが、使いたい場合は医師に処方してもらう必要があります。体の状態や既往歴によっては服用できないこともあります。例えば、ピルには、血液がかたまりやすくなるという特性があります。そのため、血栓症などのリスクが高くなる人、喫煙、高年齢、肥満の条件に当てはまる人は注意が必要です。ピルの処方をしている病院で必要な検診を受けた上で、医師に相談しながら、目的や生活スタイルに合う種類・タイプのものを選びましょう。※画像は本文と関係ありません○善方裕美医師日本産婦人科学会専門医、日本女性医学会専門医1993年高知医科大学を卒業。神奈川県横浜市港北区小机にて「よしかた産婦人科・副院長」を務める。また、横浜市立大学産婦人科にて、女性健康外来、成人病予防外来も担当。自身も3人の子どもを持つ現役のワーキング・ママでもある。主な著書・監修書籍『マタニティ&ベビーピラティス―ママになってもエクササイズ!(小学館)』『だって更年期なんだもーん―なんだ、そうだったの?この不調(主婦の友社)』『0~6歳 はじめての女の子の育児(ナツメ社)』など
2014年11月18日大木製薬はこのほど、1歳から服用できる医薬品・ゼリー状のビタミン含有保健薬(以下、ビタミン剤)、ハローキティの「パパーゼリー5」(指定第2類医薬品)を新発売した。同商品は、ビタミンA・B6・C・D2・Eとパントテン酸カルシウムを配合したいちご風味のビタミン剤(医薬品)。子どもが発熱や下痢などで体調を崩したときや、偏食が気になるときの栄養補給などに適しているという。甘くてやわらかいゼリー状であるため噛(か)みやすく、1歳から服用できる。また、商品にはハローキティ服薬指導シールが付いている。1粒正しく飲めたらシールを1枚カレンダーに貼るなどすることで、親子で薬の適正使用を楽しく体感・経験できる。価格は30粒入りで500円(税別)。
2014年11月05日女性が服用できる避妊薬としてよく知られている「低用量ピル(OC)」。正しく使用すればほぼ100%の確率で妊娠を避けることができる、安全で確実な避妊方法です。また、ピルには避妊以外にも、生理痛や月経前症候群(PMS)の軽減など、さまざまな効果があるといわれています。正しくピルを知って、上手に体をコントロールしていきましょう。■低用量ピルとは?ピル(経口避妊薬)にもいろいろな種類がありますが、いずれも、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2つの女性ホルモンが含まれています。このホルモンの働きにより、排卵が抑えられ、受精・妊娠をさせないようにしているのです。さらに、子宮内膜の増殖をおさえて受精卵を着床しにくくする、子宮頸管の粘膜を変化させて精子の進入しないようにする、などの作用もあります。これらの相乗効果で、ピルを正しく服用した場合の避妊成功率はほぼ100%といわれています。■避妊だけじゃない ピルの嬉しいメリットとは避妊を目的として開発された低用量ピルですが、それ以外にも、女性に嬉しいさまざまな効果があります。ピルを飲むと、月経周期は規則正しく28日周期になり、生理不順が解消されます。前もって調整すれば生理をずらすこともでき、旅行などの予定が立てやすいというメリットも。それまで酷い生理痛に悩まされてきた人は、ピルを服用することによって軽減するケースが多いようです。出血量も少なくなるため、生理中の貧血症状の改善も期待できます。また、生理前のイライラや体調不良に悩む人も多い月経前症候群(PMS)や、不妊の原因にもなるという子宮内膜症を、予防・改善する働きもあるといわれています。■病気予防や美容面にも効果アリ以前は「飲み続けるとがんになりやすい」「妊娠しにくくなる」と思われることも多かった低用量ピル。現在では、ピルを飲んでいると卵巣がんや子宮体がんのリスクを大幅に軽減できることが分かっています。また、妊娠したいと思ったらピルの使用をストップすれば排卵は再開され、ピルによって妊娠しにくくなることはありません。逆に、ピルを飲んでいると子宮内への精子の進入だけでなく、細菌やウイルスが入ることも防ぐため、不妊の原因になる病気にかかりにくくなるといわれています。男性ホルモン作用が弱いタイプのピルには、ニキビの改善に効果があるものもあります。■知らないと危険! ピルの副作用女性にとってメリットの多い低用量ピルですが、服用による副作用があることも報告されています。リスクをきちんと理解した上で、用法を守って服用するようにしましょう。ピルを飲み始めると、体内のホルモン状態の変化により、頭痛や吐き気など、体の不調を感じることがあります。飲み続けるうちに自然におさまることがほとんどですが、症状がひどい場合や、長く続く場合は、服用中のピルが体に合っていない可能性があるので医師に相談が必要です。また、ピルの重大な副作用が血栓症です。ピルには血液を固まりやすくするという性質があり、頻度は非常に少ないものの、血栓症や脳卒中、動脈硬化などを引き起こす可能性があります。そのため、血栓症の既往歴がある人、高血圧症の人などは、ピルを服用することはできません。また、35歳以上の喫煙者(1日15本以上)もピルを飲むことはできません。1日に数本程度ならタバコを吸っても大丈夫、と考える人もいるかもしれませんが、喫煙は血栓症のリスクを格段に引き上げます。ピル服用を希望するなら、この機会に禁煙を考えた方がよいでしょう。低用量ピルは、薬局やドラッグストアで購入できる市販薬とはちがい、婦人科(または内科)を受診し、医師の処方のもとで服用する薬です。また、正しい方法で毎日飲み続けなければ、避妊効果も失われてしまいます。副作用のリスクを避けるためにも、必ず医師の処方を受け、服用中での気がかりがあった場合には早めに専門医を受診してください。
2013年05月05日女性の避妊や健康をサポートするウィメンズヘルスケアの専門家団体「オーキッドクラブ」は、20~30代の女性400名、男性200名を対象に、「避妊薬ピルに関する意識調査」を実施。その結果、「緊急避妊ピル」について、存在すら認知していない人が女性の約半数、男性の約3分の2にも上ることがわかった。調査期間は11月15日~11月16日。「緊急避妊ピルをご存じですか?」との問いに、46.6%の女性が「知らない」と回答。約半数には知られていない現状が浮き彫りとなった。また、同じ問いに対して、男性は「内容まで知っている(16.5%)」、「名前は聞いたことがある(19.0%)」、「知らない(64.5%)」という結果に。およそ3分の2の男性に、まったく知られていない状況が明らかになった。また、女性に「緊急避妊ピルを使いたい状況に直面したことはありますか?」と尋ねたところ、「ある」という回答は12.3%に上り、「緊急避妊ピル」の潜在的なニーズを表す結果となった。さらに低用量ピルに関する認識を尋ねたところ、「服用中」の女性が5.5%、「服用経験あり」が11.5%、「内容は知っているが服用経験なし」が20.5%、「名前は聞いたことがある」が43.5%、「知らない」が19.0%という結果になった。ピル先進国であるEU諸国では、女性の21.4%がピルを服用しているというデータ(United Nations, World Contraceptive Use 2011)と比較すると、今回の調査におけるピルの使用率はその4分の1と、とても低いと言える。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年12月18日生理が重い、生理不順、ニキビ、肌荒れなど、避妊だけでなく、いろいろな症状の治療に使われるピルですが、隠れた副作用も知っておきたいものです。副作用が比較的少ないと言われている低用量ピルでさえ、ひとによっては気持ちが悪くなったり、めまいや乳房の張り、体重増、頭痛、性器出血、憂うつ感などの症状が伴ったりすることがあります。そして、あまり知られていませんが、ビタミンB欠乏症も副作用のひとつに挙げられています。何らかの理由でピルを常用しなければならない状態にあるなら、ビタミンB群は不足しないよう、しっかり摂取するよう心がける事が必要です。ビタミンB群の仲間をご紹介すると、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、パントテン酸、ビタミンB6、ビタミンB12、葉酸、ビオチンの合計8種。このなかでも特に意識して摂(と)ってほしいのは、ビタミンB6です。健康なひと、もしくはピルを服用していないひとについては、あまり不足することが無いと言われている栄養素なのですが、実はピルユーザーについては不足傾向にあるのです。ビタミンB6はタンパク質をアミノ酸に分解するのに欠かせない成分です。もしタンパク質が分解できなければ、体の20%を占める筋肉や内臓、皮膚、ホルモンなどに作りかえることができなくなってしまいます。つまり、ビタミンB6は、生命を維持するために大変重要な栄養素なのです。ビタミンB6は、カツオやマグロなどの魚、お肉のレバーに多く含まれています。ほかには、きな粉や大豆、バナナなども比較的多いほうです。ごく一般的な食材で摂(と)ることができるので、ピルユーザーは意識してビタミンB6の摂取をこころがけるといいですね。(ビューティ&ダイエット編集部)
2012年09月19日アビエルタは、同社が運営する通販サイトアンノンショップで、ピルの基礎知識などをまとめた「ピルについて」のページを公開した。ピルとは、女性ホルモンのプロゲストーゲン(黄体ホルモン)とエストロゲン(卵胞ホルモン)を主成分とした「経口避妊薬」のこと。主に、避妊を目的としている。同サイトでは、ピルの効果や副作用について解説している。ピルに含まれる女性ホルモンは、妊娠時に体内で分泌される女性ホルモンとのこと。服用することによって、女性のからだのホルモンバランスが妊娠時の状態に近くなるという。そのため、排卵が抑えられ、正しく服用した場合、避妊率99%の高い効果があるそうだ。また、避妊以外にも、生理やニキビの悩み、婦人病の予防・リスク低下などの効果が期待されるという。サイトでは、このような基礎知識や効果をはじめ、副作用、「ピルの嘘!ホント!」といった内容も紹介されている。同サイトによると、ピルは1960年代のアメリカで最初に発売。当時はホルモン量の高い高用量ピルで、副作用の強いものだったという。その後、中用量ピル、低用量ピルといったホルモン量を低くした、リスクの少ないものへと改良されてきた。ピルは世界中で1億人以上の女性が服用しており、日本では、1999年に低用量ピルが医薬品として承認され、同年9月2日より発売されている。なお、現在一般的に使用されている低用量ピルは、必ず医師の検査が必要。処方箋としてのみ入手することができる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月06日