『がんばれ!TEAM NACS』のエピソード6が7月25日(日)に配信される。このなかで細川たかしと大泉洋がまさかの超強力なユニットを結成し『洋とたかしのソーラン節』で紅白出場を目指すことが分かった。TEAM NACSの出身地である北海道を盛り上げる応援企画でもあり、彼らの結成25周年とWOWOWの開局30周年を記念した『がんばれ!TEAM NACS』。メンバーがあの名作映画をオマージュしたヒーローに扮し、吉田羊が悪役“女帝デロリアン”として参戦する「バック・トゥ・ザ・戦隊・フューチャーズ」を皮切りに、国民的グループを目指す「NACS 新メンバーオーディション」では大黒摩季やコロッケ、タカアンドトシ、武田真治らも出場した「NACS 新メンバーオーディション」も開催。今後も気になるプロジェクトが目白押しとなっている。エピソード6では大泉の企画である国民的グループを目指しての楽曲制作を「NACS 新メンバーオーディション」に出場した大黒摩季の働きかけで、細川が勝手に快諾して登場。いきなりビルの屋上での歌唱トレーニングに励んだり、衣裳を決めたり、あれよあれよという間にユニット結成に至り、さらには『洋とたかしのソーラン節』という楽曲まで制作することに。超大物演歌歌手の豪快で強引なペースに大泉も終始困惑気味。果たしてこのユニットの顛末はいかに。ぜひ本編を見届けてほしい。なお「洋とたかしのソーラン節」は後日、ミュージックビデオを解禁予定とのこと。こちらも楽しみに待とう。■番組情報『がんばれ!TEAM NACS』毎週日曜夜11時、第1話無料放送(全9話)
2021年07月22日『夏への扉 ーキミのいる未来へー』公開記念舞台挨拶が7月5日、TOHO シネマズ日比谷にて開催され、主演の山崎賢人、三木孝浩監督が登壇した。本作は、1956年にアメリカで発表されて以来、ハリウッド映画に多大な影響を与え、60年以上経つ今でも色褪せぬ伝説の小説「夏への扉」(著:ロバート・A・ハインライン)を実写化したSFヒューマン・ドラマ。罠にはめられ、すべてを失いながらも、未来を変えるため30年の時を超える科学者・高倉宗一郎を山崎が務めるほか、孤独に生きてきた宗一郎が家族のように大切に想う恩人の娘・璃子役を清原果耶、30年後に目覚めた宗一郎の手助けをする人間にそっくりなロボット役を藤木直人が演じる。その他、夏菜、眞島秀和、浜野謙太、田口トモロヲ、高梨臨、原田泰造といった、多彩な顔ぶれが集結した。撮影を振り返り印象に残っていることを聞かれた山崎は「僕はSF作品が好きで、SFの原点と呼ばれるこの『夏への扉』を映画化できると聞いて本当にワクワクしていました。三木監督とは10年ぶりにご一緒できて、本当に色々な縁や色々な方に支えられながら撮ることができました。近未来的な衣装もそうですし、昔のレトロな雰囲気を楽しみながら、本作で描かれる人間の愛や強さであったり、そんな中で清原さん演じる璃子との冒頭の研究所でのシーンは特に印象的でしたね」と回答。三木監督は「今まで観たことがないものを作るために、本当に大変でしたが、スタッフと知恵を絞って作品の世界観を作っていけたのが良かったですね。あと印象に残っているのが、夏菜さん演じる白石鈴が劇中である変化を遂げるシーンがあるんですが、感想を見ていると〈特殊メイク〉という声が多く上がっていたのですが、実は特殊メイクではないんですよね。最新の合成技術を使って、体は違う人で、顔は夏菜さんといことをしていて、試行錯誤しながら撮影できたのは楽しかったですね」と答え、撮影時を述懐した。そ公開から10日ほどが経ち、周りから反響があったか問われると、山崎は「この作品で伝えたかった、〈あきらめなければ失敗じゃない〉というポジティブに前を向いていれば、良いことがあるかもしれないというメッセージをしっかり受け止めて、前向きになってくれている方が多くて本当に嬉しいですね」と嬉しそうに語り、三木監督も「原作ファンから褒めてもらえて嬉しかったですね。特に、原作には無い映画オリジナルの部分が良かったと言ってくださって、脚本で苦労した部分を褒めていただけるのは嬉しいですね」と喜びを語った。映画公式SNSで募集したファンからの感想も披露。「感動した」というコメントが多く出る中、山崎は自身で感動したシーンについて「冒頭で璃子が宗一郎のことをこんなに想ってくれていたんだとわかるシーンや、藤木さん演じたロボットのピートの感情が芽生えていくシーン、宗一郎がまっすぐ生きていくなかで、色んな人が助けてくれるシーンなど感動しますね」と語り、三木監督も「主人公の宗一郎の素直さや、優しさが、賢人君の性格がしっかり反映されているなと思いましたね。自分がどんなに苦境に立っていても、優しく声をかけて突き進む姿が、賢人くんに重なる部分があって素敵でしたね」と山崎の人柄を絶賛した。続いて、謎解きやミステリーの要素についての〈伏線回収〉について鑑賞したファンからコメントが寄せられ、山崎は「撮影していて面白かったのは、過去と未来を行き来するので、未来では説得できていることがわかった状態で、過去に戻って説得するシーンなんかは、この時の感情ってどういう感じにすればいいか、三木監督に相談しながらやっていましたね」。さらに山崎は「藤木さんが過去の宗一郎と現在の宗一郎を勘違いしていたのは面白かったですね(笑)。これはコメディシーンですか?という話になり盛り上がりました」と撮影時のエピソードを披露した。最後に、リピーターの方からの感想も届いており、何度も観ることで作品の楽しみかたが変わっていくことについて言及された。このことについて、三木監督は「2回作品を観たら、実はここであの音がなっているとか、後半にこうなるのはここでこうなっているから、とか前半で色々仕掛けているのがわかると思いますね」と語ると、山崎は「僕は3回観ていますが、宗一郎が冷凍睡眠して過去のシーンがフラッシュバックするんですが、まだ経験していないはずの未来の話が出てきて、びっくりしましたね!今日監督に聞こうと思っていました!」と興奮した様子で語った。三木監督は笑顔で「1秒ないぐらい、本当に短くサブリミナル的に入れました。わざと気づかない程度に入れてますね」とディテールにも細かいこだわりがあったことを明かした。イベントも終盤に差し掛かり、三木監督は「今は梅雨時期で鬱々としますが、映画を観たら爽快な気分になると思いますので、宗一郎のように『夏への扉』を開いてもらえたらと思います!」と力強くコメント。山崎は「この映画は近未来的なSFの面白さ、懐かしくレトロでチャーミングな要素もあり、色々な世代にも楽しんでもらえる作品だと思います。人間の真っ直ぐ生きていく力、助け合う力であったり、共感できる部分がたくさんあるので、とにかくひとりでも多くの方に楽しんでいただきたい作品です!」と語り、イベントは幕を閉じた。※山崎賢人の「崎」は「たつさき」が正式表記『夏への扉 ーキミのいる未来へー』公開中
2021年07月05日仕事での学校との出会い僕が最初に「学校」というものに触れたのは、児童精神科医として勤務しはじめてすぐのころでした。当たり前ですが、発達障害や不登校の子どもは学校でも困ったことが発生します。ですから、患者さんが先生方やスクールカウンセラーと一緒に外来を受診することもありました。ところが、僕が小学校を卒業したのはその時点で20年以上前です。外来で話を聞いても「この子が困っている学校って、そもそもどんな場所だったっけな…」とあまりうまく想像ができませんでした。そこで「現場では実際にどう困っているのか」に興味が湧き、折に触れて「学校に行ってみたいです」という話をしていました。学校から仕事が来たそんなことをあちこちで言っていると、少しずつですが学校から仕事の依頼を頂くようになりました。教員向けの研修講師や、ケースのコンサルティング(困っている子どもの様子を観察して教員にアドバイスする仕事)です。そうやって少しだけ学校に出入りするようになった僕は、そこで3つのことを感じました。1 先生たちは納得していない2 自分で見ないと分からないことがある3 やっぱり学校は良い場所だ学校で仕事をして気づいたこと研修では一般的な話もしますし、質問があった場合には具体的なケースの対応策などもお話しします。熱意があって前向きな先生は一生懸命聞いてくださるのですが、全体研修ではそんな先生ばかりではありません。うしろのほうで眠そうにしているベテランの先生や、明らかに興味のなさそうな管理職の先生もおられました。僕が国立病院の医師として「外部講師」に招かれ、話をしている限り、研修を受けても意識は変わらないんだろうなと思いました。その場では「貴重なお話をありがとうございました」とお礼を言ってくださっても、職員室では「あんなことできるわけない」と話しているのではないかと。そこで僕は「外の人」ではなく「中の人」になればいいんじゃないかと思ったのです。先生方がなぜ興味が持てないのか、なぜ納得できないのか、どうすればできるようになるのか。僕が外から偉そうなことを言ってるだけではだめなのではないかと。学校の様子は、診療中には子ども本人や保護者の方から伺います。しかし、見たことのないものは想像することができません。先ほども書きましたが、僕が自分の学校に行っていたのは20年前の話で、しかもいま働いている場所ではありません。時代も地域も違う学校のことを想像するのは難しい。実際に見てみた学校では「授業中立ち歩くってこういうことか」「この位置関係だと先生が個別に指示するのは難しいな」など、現場を見るからこそ気づくこともたくさんありました。僕が学校に行ってみた一番の感想は「学校は良いところだ」です。たくさんの子どもたちが生活を紡いでいて、彼らの成長を願っている大人たちが一生懸命に働いている。一見つまらなく感じるかもしれないような、小さなこと一つひとつを大人と子どもがお互いの視点から悩み、より良い人生になることを願っている。こういう「素敵な祈り」がある場所に、もっと触れていたいなと感じました。学校の「中の人」になりたいそんなエピソードもあり、僕は学校の「中の人」になる方法はないかと考えました。そうやって悶々としていたある日、友達のスクールカウンセラーから「精神科医はスクールカウンセラー採用試験の受験資格あるよ」という話を聞きました。なぜ採用対象に医師が入っているのかは謎でしたが、一も二もなく採用試験に申し込み、無事に東京都教育委員会に採用されました。中の人になってみて思うのは、やはり現場を知らずにコメントをしても実効的ではないということ。そとからの「こうあるべき」と学校現場がマッチしないことはしばしばありますし、全体の流れの中でしか分からないこともあります。定期的に見ているからこそ分かることや、先生たちの考え方、思い、できることとできないこと。教育行政のカタさや、一方でどういう方法ならその難しさをクリアできるのかなど、新しい学びがたくさんあります。(詳しくは次回以降で触れられればと思います)また、実際に働いてみると学校現場は楽しく、生き生きとしたものだと感じています。(ただ、子どもたちのエネルギーを浴びてものすごく疲れますが…笑)※厳密にはスクールカウンセラーは「学校の中の人」ではない立ち位置なのですが、僕的には「中の人=学校で定期的に働いてる人」でいいかな、という整理です。とにかく学校はいい!しつこいようですが、学校というのは本当に素敵な場所です。たくさんの大人が、たくさんの子どもの成長と幸せを願っています。(保護者の方によってはそうは思えないこともあると思いますが、基本的には学校関係者は善良で前向きな方が圧倒的に多いと思います)そういう場に身を置くことによって、また僕自身も子どもたちの未来に思いを馳せられる。誰かの暮らしの中で働くと、こういう楽しみがあるのだなと感じています。
2021年06月01日はじめまして、児童精神科医の三木崇弘ですはじめまして。フリーランスの児童精神科医をしています、三木崇弘と申します。クリニック以外にも、学校や児童相談所、児童養護施設や保健所などで勤務しています。「困っている子とその保護者」が関わるいろんなシーンにいる人、と思ってもらえるといいかなと思います。第1回となる今回のテーマは「保護者の感情」です。子育て中にはイライラするシーンがつきもの。発達障害のある子どもを育てていると、不安になったり困ったりする場面も多くあるのではないかと思います。今日は「保護者の感情」を子どもがどう感じているかと、その対応についてお話ししたいと思います。Upload By 三木崇弘子育て中のイライラ、どうすればいい?子育てをしていると、どうしても感情がコントロールできないこともあります。声を荒げてしまったり、聞こえるように溜息をついてしまったり…最終的には保護者が自分で収拾をつけるとしても、浴びた側の子どもにとって親の気分や感情はどのような意味を持つのでしょうか?保護者の感情表現は、子どもにとって天気みたいなもの子どもからすると、お父さんやお母さんの気分や感情は家の中の天気みたいなものです。ご機嫌であれば晴れだし、イライラしていれば雨。怒っていれば嵐と言っても良いかもしれません。大人同士であればその天気をある程度距離を取って眺めることもできるかもしれませんが、大人と子ども、まして親子であれば、子どもが保護者から受ける影響は大きいものです。大荒れの天気の中、ずぶ濡れの子どもはどうすることもできず立ち尽くすしかありません。嵐の日があってもいい、でも…お父さんやお母さんだって人間ですから、雨の日があってもいい。そもそも外の世界も晴ればかりではなく、雨の日も風の日も、嵐の日だってあります。子どもにとっていろんな天気を体験することがその後のたくましさを育むのは間違いありません。ただそれが「ある程度は安心で、予報(予測)が可能であること」が大事です。私たちだって、毎日どんな天気か分からないまま暮らすのはとてもストレスです。最近の異常気象で朝晩の気温差があまりに大きかったり、予兆もなく突然雨が降ったりすると、とても大変ですよね。台風だって、いつどこでどれくらいの雨と風が起きそうか分かるから、建物の中で安心して過ごすことができます。だから、大人が不機嫌なときや怒っているときでも、「自分が何をしたからお母さんが怒ったのか」や「怒っていても関係性の根本が変わらないこと」を子どもがしっかり理解できるような関わりが大切です。お子さんの安心・安全を守るために、心がけてほしいことそのためには、普段から「いま大人がなぜ不機嫌なのか」「どういう状態なのか」をしっかりと話すようにすると良いでしょう。子どもは保護者や家族に起きていることを自分の責任だと思い込むことがよくあります。例えば、「私が悪い子だからママが私のことを嫌いになった」「私がちゃんとしてないからパパとママが喧嘩した」という感じです。大人からすると「そんな訳がない」のですが、子どもが自分の理解できる範囲でものごとの因果関係を捉えようとした結果、こういった解釈をします。一昔前であれば同居の祖父母や近所のおばちゃんが「そんなの気にしなくていいよ」「それはパパが悪いね」とニュアンスの調整をしてくれたのですが、今は親が自分でどうにかしないといけない環境であることが多いですよね。だから、余計な不安を与えないように「〇〇ちゃんが約束を守らなかったらママは怒ってるけど、それは〇〇ちゃんを嫌いってことじゃないからね」と声をかけたり、「パパとママは××について意見が合わなくて喧嘩になっちゃったけど、ちゃんと仲直りするつもりだから安心してね」と状況を共有したりすると良いでしょう。気分が不安定なときにこういったひとことを追加するのはとても大変ですが、このひと手間がお子さんの安心・安全を作ってくれると思います。
2021年04月20日作詞家で作家・なかにし礼さんが23日に心筋梗塞で亡くなったことを受け、歌手の細川たかしが25日、所属事務所を通じてコメントを発表した。細川は、デビュー曲の「心のこり」や、『第24回日本レコード大賞』を受賞した大ヒット曲「北酒場」など、なかにしさんの手掛けた曲を多数歌ってきた。細川は訃報を聞き「また1人昭和の偉人が亡くなってしまい残念でありません。長い間闘病されていたと聞いていたので今は天国でゆっくりとお休み下さいと祈るばかりです」とコメント。また「心のこり」について「『私バカよね おバカさんよね』冒頭の歌詞が余りにインパクトが強く、よくキャンペーンなどで子供に『あっおバカさんが歩いてる』などと言われる程でした。元々タイトルが『私バカよね』でしたがデビュー曲でこのタイトルは可哀想だと先生が『心のこり』と付けてくれたんです」と秘話を明かす。最後に再び「先生本当にありがとうございました。心よりご冥福をお祈りしております」と感謝を告げた。なかにしさんは、大学在学中よりシャンソンの訳詩を手掛け、「知りたくないの」(64年)のヒットを機に作詞家となる。その後もヒットメーカーとして活躍を続け「今日でお別れ」(67年)、「心のこり」(75年)、「石狩挽歌」(75年)、「時には娼婦のように」(78年)、「北酒場」(82年)など、約4000曲の作品を生み出した。日本レコード大賞を3回、同作詩賞を2回、ゴールデンアロー賞など、多数の受賞歴を誇る。近年も、氷川きよし「母」(20年)の作詞などを手掛けていた。
2020年12月25日●毎日溜まったストレスを作品に落とし込むBOOWY、ZIGGY、LINDBERGなど数々の人気アーティストを手がけた大物音楽プロデューサーの月光恵亮氏が、画家として第二の人生を歩もうとしている。かつては都心の一等地に30億円のビルを建てるなど巨万の富を築いたが、2017年6月、覚せい剤使用の容疑で逮捕。音楽業界からは追放同然の扱いを受け、仕事、人間関係、信用、そして音楽にとって命とも言える聴力までも失ってしまった姿が、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(19年12月29日放送)で映し出され、大きな反響を呼んだ。どん底からの再起を目指し、日々作品作りに没頭している月光氏。今年10月に執行猶予が明け、新たなスタートを切った本人に、絵の創作に取り組むことになった経緯や作品に込める思い、そして現在の心境などを聞いた――。○■自分を投影する傷を負ったキャラクター「釈放されて最初の1年間は、死という選択肢をやっぱり考えました。もう忘れられたかな…と思った頃に、ドラッグ関係の新しい事件が起こると、テレビのワイドショーで僕の名前がついでに出される。そういうのがずっと続いて、電車に乗ってて一番冷たい視線を感じたのは、その頃でしたね。仕事はないし、もうどうしたらいいんだろうと」と打ち明ける月光氏。それでも、再び立ち上がることができたのは、音楽の世界で戦い続けてきた経験が大きかった。「ロックというのが音楽の世界で全くビジネスにならなかった頃に、同じ志を持った連中が集まって、フェスがあるとノーギャラで出たりして、なんとかマーケットの土壌を作ってきました。そのために使ったインスピレーションや執念、パワー、集中力というのが、僕の体の中にはまだ残っていたんです」そして、もう1つ支えになったのが、「絵」との再会だ。ひきこもりがちな幼少期はずっと描き続けていたが、手元に残っていたiPad Proで絵を描いてみると、「意外と面白いなあと思って、描けば描くほど道が見えてきたんです」と、新たな生きがいを見つけた。創作の原動力は、意外にも“ストレス”。「毎日溜まったストレスを、夜に作品に落とし込むことによって、嫌なことを作品の中に閉じ込める。そうすると、作品に“気”が入って、すごく良いものになるし、人にも伝わるんだと、インスタグラムで知り合いになったスペインの画家に言われて、信じるようになりました」と、モチベーションになっている。作風はバラエティに富んでいるが、様々な作品に登場して印象的なのが、ウサギをモチーフにしたキャラクターだ。“フルメタルラビット”と名付けたこのキャラクターは、iPadでレイヤーを重ねて製作する手法の中で、「たまたまウサギの形が浮かび上がってきたんです」という偶然の産物。知り合いである映画『ナルニア国物語』のCGアーティストから「これはお前そのものだ」と言われ、運命の出会いを果たしたこのキャラクターは、自身を投影する存在として作品に登場するように。足に傷を負っているが、「これは過去の過ちです。この傷を見ることで、二度と過ちを起こさないぞという思いを込めています」と明かしてくれた。○■“こだわりの一滴”を重視した作品作り音楽と絵――それぞれの創作活動に共通することを聞いてみると、「“気”の入れ方」だという。「40代の頃は、1週間スタジオにこもりきりという状況がよくありました。それくらい、ヒットさせる、人に伝えるためには“思い”や“気”を入れるということがすごく重要なんです。お酒を作る人も、よく“こだわりの一滴”と言うじゃないですか。麹を入れてかき混ぜて…と同じようにやっても、お酒に話しかけたりして丁寧に作る人のお酒がやっぱりおいしい。それと同じように、同じメロディーラインでも別の人が歌うと違うものになる。だから、僕も“こだわりの一滴”を重視して音楽を作ってきたんです」それを実現するには、主張をぶつけ合うことが重要とのこと。「やっぱりいいバンドって、仲が悪い人が多いんですよ(笑)。自分の関わった仲が良いバンドは、はっきり言って売れてない。それは、それぞれの主張がぶつかって想像以上のものが生まれるからなんです」といい、それを絵に置き換えると、「自分の中で主張をぶつけ合って、作品を作っています。だから、さっき言った“ストレスを作品に落とし込む”という意味合いが、すごく分かるんです」と解釈している。だからこそ、“気”を入れた自分の絵の作品には、強い自信を持っている。「もちろん、僕よりスキルが高く、ずっと上手い人は世の中にゴロゴロいる。だけど自分の経験値で言うと、音楽も絵も、テクニックよりも絶対に感性が大事。誰かの琴線に確実に触れるものを世の中に出しているつもりです」●コラボ作品が続々「すごく興奮する状況」絵を描き始めて3年が経ち、作品の数は約700タイトルにも達した。「“石の上にも三年”という言葉が昔から好きなので、とりあえず3年はやってみようと思いました。ビーイングという会社を作ったときも、3年までははっきり言って地獄でした。でも、やり続けると自然と会社の名前も知られ、いろんなものを巻き込んでいく要因がどんどん増えていくんですよ」そう話す通り、今年2月には東京・中目黒で個展を開催。その後予定していた個展は、新型コロナウイルスの影響で延期になってしまったが、11月からは東京・新大久保の「Cen Diversity Hotel & Cafe」とコラボレーションし、外壁、ロビー、併設カフェ、VIPルームに作品が常設展示されている。制作期間は打ち合わせも含めて約2カ月におよび、外壁画はオランダ出身のアーティスト、タイメン・ヴィッサー氏とコラボ。「コロナの時期にホテルの前を通る人たちも元気づけられる絵」というオーダーを受け、“フルメタルラビット”とタイメン氏の描いた太陽や風がデザインされ、「“暑い日も風の強い日も、コロナに負けないで前に進もう”という思いを込めました」と話す。ロビーの絵は、月光氏がかつてプロデュースしたバンド・パッセンジャーズの元ドラマーで、現在はウッドクラフトアーティストとして活躍する水梨隆氏が、額を製作。11月26日に開催されたお披露目会では22点もの作品が展示され、その中にはペイントしたギターも飾られたが、このギターは、ビーイング時代に月光氏のもとで音楽制作を学んだ後、布袋寅泰、トータス松本などが愛用するZODIACのギター職人となった松崎淳氏が手がけた。音楽業界から追放同然の扱いを受けたというものの、このように昔からの仲間たちが、月光氏の新たなスタートを支えている。「今起こっているこの連鎖が、僕にとってすごく興奮する状況なんです。ヒット曲が生まれる瞬間もそういうことがあって、それは理屈じゃない。あと、僕の中にある1つの法則は、成功する前には絶対に大きなトラブルが起こるということ。普通の人はそこで諦めてしまうんですが、そのトラブルさえ自分のテコとして応用できる気持ちになって前に進む。これからまたいろんなことが起こるかもしれませんが、頑張りたいと思います」●月光恵亮1952年、東京生まれ。富山県で育ち、大学に進学し、ロックバンド「Dr.KEI&摩天楼」「だててんりゅう」などを結成。卒業後、オフィストゥワンの傘下であるユニオン出版に入社し、阿久悠、三木たかし、井上大輔らに師事。その後独立し、長戸大幸、織田哲郎とともに音楽制作会社・ビーイングを創業し、副社長に就任。BOOWY、LOUDNESSなどの制作に関わり、アートディレクションも行う。84年、パブリックイメージ社創立。LINDBERG、ZIGGY、田村直美など名だたるアーティストを育て上げ、一部のアーティストのアートディレクションも担当した。17年に覚せい剤使用の容疑で逮捕され、18年ごろから耳の不調が顕著になり、音楽活動を制限。その頃から本格的にアート活動に取り組み、20年2月、初の個展を開催して盛況を収めた。月光恵亮 公式ホームページ
2020年12月13日11月18日にリリースされた宮本浩次のカバーアルバム『ROMANCE』から、アルバム1曲目に収録され、今回のアルバムを象徴するともいえる楽曲「あなた」のMusic VideoがYouTubeで公開された。宮本浩次「あなた」Music Video<「あなた」Music Videoについて>“あなた”の不在を狂おしく歌う宮本浩次と、そしてその喪失感を象徴する、演奏者のいないピアノ。それのみで構成されたこのMusic Videoが、「あなた」という楽曲のもつ魅力と宮本浩次の歌を、余すことなく伝える作品になっている。Music Videoの監督は、先行して公開され話題を呼んだ「異邦人」と同じく、児玉裕一氏が担当。また、登場する自動演奏ピアノは、プロデューサーでありレコーディングでもピアノを演奏した小林武史氏が、実際に演奏されたものを使用している。なお、今作『ROMANCE』は、11月30日付オリコン週間アルバムランキングおよび同日付Billboard JAPAN総合アルバム・チャート“HOT ALBUMS” で1位を獲得。1988年にエレファントカシマシでデビューして以来、自身のキャリア初となる1位獲得に、宮本自身も「やはり、名曲は時代をこえて、愛されるのだなぁと、感慨も深く、じんわり感動しております。わたくし個人にとっても 40年以上にわたる、うたの人生で、はじめてのチャート1位なのです。本当にうれしいです。ありがとう!アルバム「ROMANCE」大事にしてやってくれ!」とインスタグラムでコメントしている。リリース情報宮本浩次 カバーアルバム『ROMANCE』2020年11月18日(水) 発売『ROMANCE』ジャケット初回限定盤(CD+CD): 税抜3,500円通常盤(CD): 税抜3,000円【収録楽曲】01. あなた(作詞:小坂明子 / 作曲:小坂明子)02. 異邦人(作詞:久保田早紀 / 作曲:久保田早紀)03. 二人でお酒を(作詞:山上路夫 / 作曲:平尾昌晃)04. 化粧(作詞:中島みゆき / 作曲:中島みゆき)05. ロマンス(作詞:阿久悠 / 作曲:筒美京平)06. 赤いスイートピー(作詞:松本隆 / 作曲:呉田軽穂)07. 木綿のハンカチーフ-ROMANCE mix-(作詞: 松本隆 / 作曲: 筒美京平)08. 喝采(作詞:吉田 旺 / 作曲:中村泰士)09. ジョニィへの伝言(作詞:阿久悠 / 作曲:都倉俊一)10. 白いパラソル(作詞:松本隆 / 作曲:財津和夫)11. 恋人がサンタクロース(作詞:松任谷由実 / 作曲:松任谷由実)12. First Love(作詞:宇多田ヒカル / 作曲:宇多田ヒカル)【初回限定盤ボーナスCD】「宮本浩次弾き語りデモ at 作業場」1. September(作詞:松本隆 / 作曲:林哲司)2. 思秋期(作詞: 阿久悠 / 作曲: 三木たかし)3. 私は泣いています(作詞:りりィ / 作曲:りりィ)4. あばよ(作詞:中島みゆき / 作曲:中島みゆき)5. 二人でお酒を(作詞:山上路夫 / 作曲:平尾昌晃)6. 翼をください(作詞:山上路夫 / 作曲:村井邦彦)関連リンク宮本浩次 HP宮本浩次 Instagram宮本浩次 Twitter宮本浩次 YouTube【カバーアルバム『ROMANCE』について】宮本浩次のソロデビュー曲「冬の花」は、宮本が幼き日に親しんだ歌謡曲へのオマージュともいえる作品だった。(「100%歌謡曲、日本の歌を歌いたいっていう気持ちがある」「ROCKIN’ ON JAPAN」2019年2月号より)今回のカバーアルバムの構想は、ソロ活動をスタートさせた時点で既に宮本の中では固まっていたようだ。そして2020年、新型コロナウイルスの蔓延に伴い、初のソロアルバムを披露する場であった全国ツアー「宮本、独歩。」が無念の中止。さらに緊急事態宣言が発令され、自粛生活を余儀なくされる中、宮本は独り自身の作業場で歌うことにした。エレファントカシマシとしてデビューするよりもさらに前、歌が大好きな少年宮本浩次が親しんでいた楽曲を弾き語る。1日1曲をカバーする、と自身に課した。その作業に没入する中、オリジナルの歌のもつ力、そして歌に登場する主人公たちを愛するあまり、時に号泣しながら宮本は歌っていたという。緊急事態宣言が明け、宮本は録りためた弾き語り音源から精選した10数曲を携えて、信頼するプロデューサー小林武史氏のもとを訪れた。これを受け小林はわずか数日で、ほぼアルバム1枚分のアレンジを完成、歌に向かう宮本と小林の、極めて純粋でひたむきな意志に貫かれたコラボレーションとなった。さらに、宮本が大好きな歌と公言する「赤いスイートピー」を、やはり信頼を寄せる音楽プロデューサー蔦谷好位置氏にアレンジを依頼。こうして信頼する人たちと厳選と研鑽を重ね、カバーアルバム「ROMANCE」は形となっていった。収められた楽曲のオリジナルは、すべて女性が歌った楽曲。1リスナーだった少年時代の宮本が親しんだ楽曲から、今回新たに出会った楽曲までをも含むが、いずれも宮本が愛してやまない楽曲が揃った。オリジナルの歌に最大限のリスペクトを払いながら、1曲1曲を歌い込んだこのカバーアルバムは、宮本浩次のもつ歌い手としての力、魅力が、最大限に発揮されたものとなり、プロデューサー陣のアレンジ、ミュージシャンの演奏と相まって、カバーアルバムの最高峰と呼べる作品となっている。宮本にとってはもちろん初のカバーアルバム。今年3月に発売したファースト・ソロアルバム「宮本、独歩。」には、30年を超えるバンドとしての活動では、やらなかったこと、できなかったことが詰まっていたが、その意味では本作もその延長線上にある。宮本浩次という、ひとりの歌い手として挑む、“カバーアルバム”30年を超えるキャリアにしての初挑戦であり、金字塔である。
2020年12月09日本日11月18日、いよいよ発売日を迎えた宮本浩次初のカバーアルバム『ROMANCE』。その収録曲の中から、「異邦人」のMusic VideoがYouTubeで公開された。今作は、とあるコンサートホールに迷い込んでしまった宮本浩次が楽曲タイトル通り「異邦人」となって彷徨い続ける模様が描かれている。圧倒的な孤独と絶望、行き場の無い気持ちを抱え、どうすることもできず彷徨う男を宮本が演じており、たどり着いたステージでバンドメンバーと共に宮本が歌い続ける中、ホールが崩壊するシーンが展開していく。登場するバンドは同曲のレコーディングメンバーと同じで、キーボードはプロデューサーでもある小林武史、ギターは名越由貴夫、ベースはキタダ マキ、ドラムは玉田豊夢が出演。 MVの監督は、ソロデビュー曲「冬の花」も担当した児玉裕一氏が務めている。宮本浩次「異邦人」MVリリース情報宮本浩次 カバーアルバム『ROMANCE』2020年11月18日(水) 発売『ROMANCE』ジャケット初回限定盤(CD+CD): 税抜3,500円通常盤(CD): 税抜3,000円【収録楽曲】01. あなた(作詞:小坂明子 / 作曲:小坂明子)02. 異邦人(作詞:久保田早紀 / 作曲:久保田早紀)03. 二人でお酒を(作詞:山上路夫 / 作曲:平尾昌晃)04. 化粧(作詞:中島みゆき / 作曲:中島みゆき)05. ロマンス(作詞:阿久悠 / 作曲:筒美京平)06. 赤いスイートピー(作詞:松本隆 / 作曲:呉田軽穂)07. 木綿のハンカチーフ-ROMANCE mix-(作詞: 松本隆 / 作曲: 筒美京平)08. 喝采(作詞:吉田 旺 / 作曲:中村泰士)09. ジョニィへの伝言(作詞:阿久悠 / 作曲:都倉俊一)10. 白いパラソル(作詞:松本隆 / 作曲:財津和夫)11. 恋人がサンタクロース(作詞:松任谷由実 / 作曲:松任谷由実)12. First Love(作詞:宇多田ヒカル / 作曲:宇多田ヒカル)【初回限定盤ボーナスCD】「宮本浩次弾き語りデモ at 作業場」1. September(作詞:松本隆 / 作曲:林哲司)2. 思秋期(作詞: 阿久悠 / 作曲: 三木たかし)3. 私は泣いています(作詞:りりィ / 作曲:りりィ)4. あばよ(作詞:中島みゆき / 作曲:中島みゆき)5. 二人でお酒を(作詞:山上路夫 / 作曲:平尾昌晃)6. 翼をください(作詞:山上路夫 / 作曲:村井邦彦)関連リンク宮本浩次 HP宮本浩次 Instagram宮本浩次 Twitter宮本浩次 YouTube【カバーアルバム『ROMANCE』について】宮本浩次のソロデビュー曲「冬の花」は、宮本が幼き日に親しんだ歌謡曲へのオマージュともいえる作品だった。(「100%歌謡曲、日本の歌を歌いたいっていう気持ちがある」「ROCKIN’ ON JAPAN」2019年2月号より)今回のカバーアルバムの構想は、ソロ活動をスタートさせた時点で既に宮本の中では固まっていたようだ。そして2020年、新型コロナウイルスの蔓延に伴い、初のソロアルバムを披露する場であった全国ツアー「宮本、独歩。」が無念の中止。さらに緊急事態宣言が発令され、自粛生活を余儀なくされる中、宮本は独り自身の作業場で歌うことにした。エレファントカシマシとしてデビューするよりもさらに前、歌が大好きな少年宮本浩次が親しんでいた楽曲を弾き語る。1日1曲をカバーする、と自身に課した。その作業に没入する中、オリジナルの歌のもつ力、そして歌に登場する主人公たちを愛するあまり、時に号泣しながら宮本は歌っていたという。緊急事態宣言が明け、宮本は録りためた弾き語り音源から精選した10数曲を携えて、信頼するプロデューサー小林武史氏のもとを訪れた。これを受け小林はわずか数日で、ほぼアルバム1枚分のアレンジを完成、歌に向かう宮本と小林の、極めて純粋でひたむきな意志に貫かれたコラボレーションとなった。さらに、宮本が大好きな歌と公言する「赤いスイートピー」を、やはり信頼を寄せる音楽プロデューサー蔦谷好位置氏にアレンジを依頼。こうして信頼する人たちと厳選と研鑽を重ね、カバーアルバム「ROMANCE」は形となっていった。収められた楽曲のオリジナルは、すべて女性が歌った楽曲。1リスナーだった少年時代の宮本が親しんだ楽曲から、今回新たに出会った楽曲までをも含むが、いずれも宮本が愛してやまない楽曲が揃った。オリジナルの歌に最大限のリスペクトを払いながら、1曲1曲を歌い込んだこのカバーアルバムは、宮本浩次のもつ歌い手としての力、魅力が、最大限に発揮されたものとなり、プロデューサー陣のアレンジ、ミュージシャンの演奏と相まって、カバーアルバムの最高峰と呼べる作品となっている。宮本にとってはもちろん初のカバーアルバム。今年3月に発売したファースト・ソロアルバム「宮本、独歩。」には、30年を超えるバンドとしての活動では、やらなかったこと、できなかったことが詰まっていたが、その意味では本作もその延長線上にある。宮本浩次という、ひとりの歌い手として挑む、“カバーアルバム”30年を超えるキャリアにしての初挑戦であり、金字塔である。
2020年11月18日11月18日にCD発売される宮本浩次カバーアルバム『ROMANCE』。この度、兼ねてより要望があったアナログ盤のリリースが決定した。11月27日正午まで、UNIVERSAL MUSIC STOREとA!SMARTでの限定受注受付となるので、お早めにチェックを。宮本浩次 カバーアルバム『ROMANCE』アナログ盤2021年1月27日(水)発売 ※受注生産限定重量盤2枚組ダブルジャケット仕様税抜4,000円SIDE:A(DISC1)1. あなた2. 異邦人3. 二人でお酒をSIDE:B(DISC1)1. 化粧2. ロマンス3. 赤いスイートピーSIDE:C(DISC2)1. 木綿のハンカチーフ-ROMANCE mix-2. 喝采3. ジョニィへの伝言SIDE:D(DISC2)1. 白いパラソル2. 恋人がサンタクロース3. First LoveUNIVERSAL MUSIC STORE&A!SMART限定受注受付11月27日(金) 正午受注受付締切<お申し込みはこちら>UNIVERSAL MUSIC STORE宮本浩次 カバーアルバム「ROMANCE」スペシャルサイトリリース情報宮本浩次 カバーアルバム『ROMANCE』2020年11月18日(水)発売『ROMANCE』ジャケット初回限定盤(CD+CD): 税抜3,500円通常盤(CD): 税抜3,000円【収録楽曲】01. あなた(作詞:小坂明子 / 作曲:小坂明子)02. 異邦人(作詞:久保田早紀 / 作曲:久保田早紀)03. 二人でお酒を(作詞:山上路夫 / 作曲:平尾昌晃)04. 化粧(作詞:中島みゆき / 作曲:中島みゆき)05. ロマンス(作詞:阿久悠 / 作曲:筒美京平)06. 赤いスイートピー(作詞:松本隆 / 作曲:呉田軽穂)07. 木綿のハンカチーフ-ROMANCE mix-(作詞: 松本隆 / 作曲: 筒美京平)08. 喝采(作詞:吉田 旺 / 作曲:中村泰士)09. ジョニィへの伝言(作詞:阿久悠 / 作曲:都倉俊一)10. 白いパラソル(作詞:松本隆 / 作曲:財津和夫)11. 恋人がサンタクロース(作詞:松任谷由実 / 作曲:松任谷由実)12. First Love(作詞:宇多田ヒカル / 作曲:宇多田ヒカル)【初回限定盤ボーナスCD】「宮本浩次弾き語りデモ at 作業場」1. September(作詞:松本隆 / 作曲:林哲司)2. 思秋期(作詞: 阿久悠 / 作曲: 三木たかし)3. 私は泣いています(作詞:りりィ / 作曲:りりィ)4. あばよ(作詞:中島みゆき / 作曲:中島みゆき)5. 二人でお酒を(作詞:山上路夫 / 作曲:平尾昌晃)6. 翼をください(作詞:山上路夫 / 作曲:村井邦彦)関連リンク宮本浩次 HP宮本浩次 Instagram宮本浩次 Twitter宮本浩次 YouTube【カバーアルバム『ROMANCE』について】宮本浩次のソロデビュー曲「冬の花」は、宮本が幼き日に親しんだ歌謡曲へのオマージュともいえる作品だった。(「100%歌謡曲、日本の歌を歌いたいっていう気持ちがある」「ROCKIN’ ON JAPAN」2019年2月号より)今回のカバーアルバムの構想は、ソロ活動をスタートさせた時点で既に宮本の中では固まっていたようだ。そして2020年、新型コロナウイルスの蔓延に伴い、初のソロアルバムを披露する場であった全国ツアー「宮本、独歩。」が無念の中止。さらに緊急事態宣言が発令され、自粛生活を余儀なくされる中、宮本は独り自身の作業場で歌うことにした。エレファントカシマシとしてデビューするよりもさらに前、歌が大好きな少年宮本浩次が親しんでいた楽曲を弾き語る。1日1曲をカバーする、と自身に課した。その作業に没入する中、オリジナルの歌のもつ力、そして歌に登場する主人公たちを愛するあまり、時に号泣しながら宮本は歌っていたという。緊急事態宣言が明け、宮本は録りためた弾き語り音源から精選した10数曲を携えて、信頼するプロデューサー小林武史氏のもとを訪れた。これを受け小林はわずか数日で、ほぼアルバム1枚分のアレンジを完成、歌に向かう宮本と小林の、極めて純粋でひたむきな意志に貫かれたコラボレーションとなった。さらに、宮本が大好きな歌と公言する「赤いスイートピー」を、やはり信頼を寄せる音楽プロデューサー蔦谷好位置氏にアレンジを依頼。こうして信頼する人たちと厳選と研鑽を重ね、カバーアルバム「ROMANCE」は形となっていった。収められた楽曲のオリジナルは、すべて女性が歌った楽曲。1リスナーだった少年時代の宮本が親しんだ楽曲から、今回新たに出会った楽曲までをも含むが、いずれも宮本が愛してやまない楽曲が揃った。オリジナルの歌に最大限のリスペクトを払いながら、1曲1曲を歌い込んだこのカバーアルバムは、宮本浩次のもつ歌い手としての力、魅力が、最大限に発揮されたものとなり、プロデューサー陣のアレンジ、ミュージシャンの演奏と相まって、カバーアルバムの最高峰と呼べる作品となっている。宮本にとってはもちろん初のカバーアルバム。今年3月に発売したファースト・ソロアルバム「宮本、独歩。」には、30年を超えるバンドとしての活動では、やらなかったこと、できなかったことが詰まっていたが、その意味では本作もその延長線上にある。宮本浩次という、ひとりの歌い手として挑む、“カバーアルバム”30年を超えるキャリアにしての初挑戦であり、金字塔である。
2020年11月14日宮本浩次の初のカバーアルバム『ROMANCE』がいよいよ11月18日に発売される。その収録曲から、本日放送されたフジテレビ系「ミュージックフェア」中島みゆき特集でも歌唱された「化粧」と、これまで歌番組や弾き語りライブでも披露されてきた「赤いスイートピー」が、新たに11月9日より2曲同時に先行配信されることが決定した。アルバム『ROMANCE』からは、すでに「木綿のハンカチーフ-ROMANCE mix-」「ロマンス」「あなた」の3曲が先行配信されている。宮本浩次「化粧」各配信サイトURL宮本浩次「赤いスイートピー」各配信サイトURL※ともに11月9日午前0時より各サイト順次配信開始カバーアルバム『ROMANCE』スペシャルサイト宮本浩次『ROMANCE』全曲ダイジェスト作品情報宮本浩次 カバーアルバム『ROMANCE』2020年11月18日(水)発売『ROMANCE』ジャケット初回限定盤(CD+CD): 税抜3,500円通常盤(CD): 税抜3,000円【収録楽曲】01. あなた(作詞:小坂明子 / 作曲:小坂明子)02. 異邦人(作詞:久保田早紀 / 作曲:久保田早紀)03. 二人でお酒を(作詞:山上路夫 / 作曲:平尾昌晃)04. 化粧(作詞:中島みゆき / 作曲:中島みゆき)05. ロマンス(作詞:阿久悠 / 作曲:筒美京平)06. 赤いスイートピー(作詞:松本隆 / 作曲:呉田軽穂)07. 木綿のハンカチーフ-ROMANCE mix-(作詞: 松本隆 / 作曲: 筒美京平)08. 喝采(作詞:吉田 旺 / 作曲:中村泰士)09. ジョニィへの伝言(作詞:阿久悠 / 作曲:都倉俊一)10. 白いパラソル(作詞:松本隆 / 作曲:財津和夫)11. 恋人がサンタクロース(作詞:松任谷由実 / 作曲:松任谷由実)12. First Love(作詞:宇多田ヒカル / 作曲:宇多田ヒカル)【初回限定盤ボーナスCD】「宮本浩次弾き語りデモ at 作業場」1. September(作詞:松本隆 / 作曲:林哲司)2. 思秋期(作詞: 阿久悠 / 作曲: 三木たかし)3. 私は泣いています(作詞:りりィ / 作曲:りりィ)4. あばよ(作詞:中島みゆき / 作曲:中島みゆき)5. 二人でお酒を(作詞:山上路夫 / 作曲:平尾昌晃)6. 翼をください(作詞:山上路夫 / 作曲:村井邦彦)関連リンク宮本浩次 HP宮本浩次 Instagram宮本浩次 Twitter宮本浩次 YouTube【カバーアルバム『ROMANCE』について】宮本浩次のソロデビュー曲「冬の花」は、宮本が幼き日に親しんだ歌謡曲へのオマージュともいえる作品だった。(「100%歌謡曲、日本の歌を歌いたいっていう気持ちがある」「ROCKIN’ ON JAPAN」2019年2月号より)今回のカバーアルバムの構想は、ソロ活動をスタートさせた時点で既に宮本の中では固まっていたようだ。そして2020年、新型コロナウイルスの蔓延に伴い、初のソロアルバムを披露する場であった全国ツアー「宮本、独歩。」が無念の中止。さらに緊急事態宣言が発令され、自粛生活を余儀なくされる中、宮本は独り自身の作業場で歌うことにした。エレファントカシマシとしてデビューするよりもさらに前、歌が大好きな少年宮本浩次が親しんでいた楽曲を弾き語る。1日1曲をカバーする、と自身に課した。その作業に没入する中、オリジナルの歌のもつ力、そして歌に登場する主人公たちを愛するあまり、時に号泣しながら宮本は歌っていたという。緊急事態宣言が明け、宮本は録りためた弾き語り音源から精選した10数曲を携えて、信頼するプロデューサー小林武史氏のもとを訪れた。これを受け小林はわずか数日で、ほぼアルバム1枚分のアレンジを完成、歌に向かう宮本と小林の、極めて純粋でひたむきな意志に貫かれたコラボレーションとなった。さらに、宮本が大好きな歌と公言する「赤いスイートピー」を、やはり信頼を寄せる音楽プロデューサー蔦谷好位置氏にアレンジを依頼。こうして信頼する人たちと厳選と研鑽を重ね、カバーアルバム「ROMANCE」は形となっていった。収められた楽曲のオリジナルは、すべて女性が歌った楽曲。1リスナーだった少年時代の宮本が親しんだ楽曲から、今回新たに出会った楽曲までをも含むが、いずれも宮本が愛してやまない楽曲が揃った。オリジナルの歌に最大限のリスペクトを払いながら、1曲1曲を歌い込んだこのカバーアルバムは、宮本浩次のもつ歌い手としての力、魅力が、最大限に発揮されたものとなり、プロデューサー陣のアレンジ、ミュージシャンの演奏と相まって、カバーアルバムの最高峰と呼べる作品となっている。宮本にとってはもちろん初のカバーアルバム。今年3月に発売したファースト・ソロアルバム「宮本、独歩。」には、30年を超えるバンドとしての活動では、やらなかったこと、できなかったことが詰まっていたが、その意味では本作もその延長線上にある。宮本浩次という、ひとりの歌い手として挑む、“カバーアルバム”30年を超えるキャリアにしての初挑戦であり、金字塔である。
2020年11月07日11月18日に発売される、宮本浩次の初カバーアルバム『ROMANCE』。収録曲から「木綿のハンカチーフ-ROMANCE mix-」「ロマンス」「あなた」が先行配信され、日を追うごとに期待が高まる中、いよいよ全12曲のダイジェストがYouTubeにて公開された。ラストを飾る宇多田ヒカルのカバー「First Love」をはじめ、初公開となる音源も含めて全12曲が6分弱に凝縮されており、ダイジェストながら宮本浩次という歌い手の底知れぬ表現力を物語る内容となっている。宮本浩次 『ROMANCE』全曲ダイジェスト宮本浩次 カバーアルバム「ROMANCE」スペシャルサイト作品情報宮本浩次 カバーアルバム『ROMANCE』2020年11月18日(水)発売『ROMANCE』ジャケット初回限定盤(CD+CD): 税抜3,500円通常盤(CD): 税抜3,000円【収録楽曲】01. あなた(作詞:小坂明子 / 作曲:小坂明子)02. 異邦人(作詞:久保田早紀 / 作曲:久保田早紀)03. 二人でお酒を(作詞:山上路夫 / 作曲:平尾昌晃)04. 化粧(作詞:中島みゆき / 作曲:中島みゆき)05. ロマンス(作詞:阿久悠 / 作曲:筒美京平)06. 赤いスイートピー(作詞:松本隆 / 作曲:呉田軽穂)07. 木綿のハンカチーフ-ROMANCE mix-(作詞: 松本隆 / 作曲: 筒美京平)08. 喝采(作詞:吉田 旺 / 作曲:中村泰士)09. ジョニィへの伝言(作詞:阿久悠 / 作曲:都倉俊一)10. 白いパラソル(作詞:松本隆 / 作曲:財津和夫)11. 恋人がサンタクロース(作詞:松任谷由実 / 作曲:松任谷由実)12. First Love(作詞:宇多田ヒカル / 作曲:宇多田ヒカル)【初回限定盤ボーナスCD】「宮本浩次弾き語りデモ at 作業場」1. September(作詞:松本隆 / 作曲:林哲司)2. 思秋期(作詞: 阿久悠 / 作曲: 三木たかし)3. 私は泣いています(作詞:りりィ / 作曲:りりィ)4. あばよ(作詞:中島みゆき / 作曲:中島みゆき)5. 二人でお酒を(作詞:山上路夫 / 作曲:平尾昌晃)6. 翼をください(作詞:山上路夫 / 作曲:村井邦彦)関連リンク宮本浩次 HP宮本浩次 Instagram宮本浩次 Twitter宮本浩次 YouTube【カバーアルバム『ROMANCE』について】宮本浩次のソロデビュー曲「冬の花」は、宮本が幼き日に親しんだ歌謡曲へのオマージュともいえる作品だった。(「100%歌謡曲、日本の歌を歌いたいっていう気持ちがある」「ROCKIN’ ON JAPAN」2019年2月号より)今回のカバーアルバムの構想は、ソロ活動をスタートさせた時点で既に宮本の中では固まっていたようだ。そして2020年、新型コロナウイルスの蔓延に伴い、初のソロアルバムを披露する場であった全国ツアー「宮本、独歩。」が無念の中止。さらに緊急事態宣言が発令され、自粛生活を余儀なくされる中、宮本は独り自身の作業場で歌うことにした。エレファントカシマシとしてデビューするよりもさらに前、歌が大好きな少年宮本浩次が親しんでいた楽曲を弾き語る。1日1曲をカバーする、と自身に課した。その作業に没入する中、オリジナルの歌のもつ力、そして歌に登場する主人公たちを愛するあまり、時に号泣しながら宮本は歌っていたという。緊急事態宣言が明け、宮本は録りためた弾き語り音源から精選した10数曲を携えて、信頼するプロデューサー小林武史氏のもとを訪れた。これを受け小林はわずか数日で、ほぼアルバム1枚分のアレンジを完成、歌に向かう宮本と小林の、極めて純粋でひたむきな意志に貫かれたコラボレーションとなった。さらに、宮本が大好きな歌と公言する「赤いスイートピー」を、やはり信頼を寄せる音楽プロデューサー蔦谷好位置氏にアレンジを依頼。こうして信頼する人たちと厳選と研鑽を重ね、カバーアルバム「ROMANCE」は形となっていった。収められた楽曲のオリジナルは、すべて女性が歌った楽曲。1リスナーだった少年時代の宮本が親しんだ楽曲から、今回新たに出会った楽曲までをも含むが、いずれも宮本が愛してやまない楽曲が揃った。オリジナルの歌に最大限のリスペクトを払いながら、1曲1曲を歌い込んだこのカバーアルバムは、宮本浩次のもつ歌い手としての力、魅力が、最大限に発揮されたものとなり、プロデューサー陣のアレンジ、ミュージシャンの演奏と相まって、カバーアルバムの最高峰と呼べる作品となっている。宮本にとってはもちろん初のカバーアルバム。今年3月に発売したファースト・ソロアルバム「宮本、独歩。」には、30年を超えるバンドとしての活動では、やらなかったこと、できなかったことが詰まっていたが、その意味では本作もその延長線上にある。宮本浩次という、ひとりの歌い手として挑む、“カバーアルバム”30年を超えるキャリアにしての初挑戦であり、金字塔である。
2020年11月02日宮本浩次が11月18日に発売するカバーアルバム『ROMANCE』より、「木綿のハンカチーフ-ROMANCE mix-」「ロマンス」に続き、「あなた」の先行配信が本日10月26日よりスタートした。昨年、NHK BSプレミアム『The Covers’ Fes 2019』でも歌われ、作詞・作曲者である小坂明子さんからも「史上最高のあなた」と絶賛された楽曲。宮本浩次の歌の力が存分に発揮された名カバーとなっている。宮本浩次「あなた」各配信サイトURL(10/26午前0時より各サイト順次配信開始)作品情報宮本浩次 カバーアルバム『ROMANCE』2020年11月18日(水)発売『ROMANCE』ジャケット初回限定盤(CD+CD): 税抜3,500円通常盤(CD): 税抜3,000円【収録楽曲】01. あなた(作詞:小坂明子 / 作曲:小坂明子)02. 異邦人(作詞:久保田早紀 / 作曲:久保田早紀)03. 二人でお酒を(作詞:山上路夫 / 作曲:平尾昌晃)04. 化粧(作詞:中島みゆき / 作曲:中島みゆき)05. ロマンス(作詞:阿久悠 / 作曲:筒美京平)06. 赤いスイートピー(作詞:松本隆 / 作曲:呉田軽穂)07. 木綿のハンカチーフ-ROMANCE mix-(作詞: 松本隆 / 作曲: 筒美京平)08. 喝采(作詞:吉田 旺 / 作曲:中村泰士)09. ジョニィへの伝言(作詞:阿久悠 / 作曲:都倉俊一)10. 白いパラソル(作詞:松本隆 / 作曲:財津和夫)11. 恋人がサンタクロース(作詞:松任谷由実 / 作曲:松任谷由実)12. First Love(作詞:宇多田ヒカル / 作曲:宇多田ヒカル)【初回限定盤ボーナスCD】「宮本浩次弾き語りデモ at 作業場」1. September(作詞:松本隆 / 作曲:林哲司)2. 思秋期(作詞: 阿久悠 / 作曲: 三木たかし)3. 私は泣いています(作詞:りりィ / 作曲:りりィ)4. あばよ(作詞:中島みゆき / 作曲:中島みゆき)5. 二人でお酒を(作詞:山上路夫 / 作曲:平尾昌晃)6. 翼をください(作詞:山上路夫 / 作曲:村井邦彦)【カバーアルバム『ROMANCE』について】宮本浩次のソロデビュー曲「冬の花」は、宮本が幼き日に親しんだ歌謡曲へのオマージュともいえる作品だった。(「100%歌謡曲、日本の歌を歌いたいっていう気持ちがある」「ROCKIN’ ON JAPAN」2019年2月号より)今回のカバーアルバムの構想は、ソロ活動をスタートさせた時点で既に宮本の中では固まっていたようだ。そして2020年、新型コロナウイルスの蔓延に伴い、初のソロアルバムを披露する場であった全国ツアー「宮本、独歩。」が無念の中止。さらに緊急事態宣言が発令され、自粛生活を余儀なくされる中、宮本は独り自身の作業場で歌うことにした。エレファントカシマシとしてデビューするよりもさらに前、歌が大好きな少年宮本浩次が親しんでいた楽曲を弾き語る。1日1曲をカバーする、と自身に課した。その作業に没入する中、オリジナルの歌のもつ力、そして歌に登場する主人公たちを愛するあまり、時に号泣しながら宮本は歌っていたという。緊急事態宣言が明け、宮本は録りためた弾き語り音源から精選した10数曲を携えて、信頼するプロデューサー小林武史氏のもとを訪れた。これを受け小林はわずか数日で、ほぼアルバム1枚分のアレンジを完成、歌に向かう宮本と小林の、極めて純粋でひたむきな意志に貫かれたコラボレーションとなった。さらに、宮本が大好きな歌と公言する「赤いスイートピー」を、やはり信頼を寄せる音楽プロデューサー蔦谷好位置氏にアレンジを依頼。こうして信頼する人たちと厳選と研鑽を重ね、カバーアルバム「ROMANCE」は形となっていった。収められた楽曲のオリジナルは、すべて女性が歌った楽曲。1リスナーだった少年時代の宮本が親しんだ楽曲から、今回新たに出会った楽曲までをも含むが、いずれも宮本が愛してやまない楽曲が揃った。オリジナルの歌に最大限のリスペクトを払いながら、1曲1曲を歌い込んだこのカバーアルバムは、宮本浩次のもつ歌い手としての力、魅力が、最大限に発揮されたものとなり、プロデューサー陣のアレンジ、ミュージシャンの演奏と相まって、カバーアルバムの最高峰と呼べる作品となっている。宮本にとってはもちろん初のカバーアルバム。今年3月に発売したファースト・ソロアルバム「宮本、独歩。」には、30年を超えるバンドとしての活動では、やらなかったこと、できなかったことが詰まっていたが、その意味では本作もその延長線上にある。宮本浩次という、ひとりの歌い手として挑む、“カバーアルバム”30年を超えるキャリアにしての初挑戦であり、金字塔である。関連リンク宮本浩次 HP宮本浩次 Instagram宮本浩次 Twitter宮本浩次 YouTube
2020年10月26日先日収録曲とジャケットが公開され、発売前から大きな話題となっている宮本浩次カバーアルバム『ROMANCE』。これまで明かされていなかった、初回限定盤に付属するボーナスディスクの収録曲が本日解禁となった。ボーナスディスクのタイトルは「宮本浩次弾き語りデモ at 作業場」。宮本が緊急事態宣言の期間中に録りためていた、20曲以上の弾き語りデモからセレクトされた音源が収録されることはアナウンスされていたが、今回そのタイトル6曲が発表となった。収録曲は本編CDと同じくオリジナルはすべて女性が歌った楽曲で、6曲のうち5曲は本編CDに収録されていない楽曲となる。「宮本浩次弾き語りデモ at 作業場」1. September(作詞:松本隆作曲:林哲司)2. 思秋期(作詞: 阿久悠作曲: 三木たかし)3. 私は泣いています(作詞:りりィ作曲:りりィ)4. あばよ(作詞:中島みゆき作曲:中島みゆき)5. 二人でお酒を(作詞:山上路夫作曲:平尾昌晃)6. 翼をください(作詞:山上路夫作曲:村井邦彦)宮本浩次 カバーアルバム『ROMANCE』スペシャルサイト作品情報宮本浩次 カバーアルバム『ROMANCE』2020年11月18日(水)発売『ROMANCE』ジャケット初回限定盤(CD+CD): 税抜3,500円通常盤(CD): 税抜3,000円【収録楽曲】01. あなた(作詞:小坂明子 / 作曲:小坂明子)02. 異邦人(作詞:久保田早紀 / 作曲:久保田早紀)03. 二人でお酒を(作詞:山上路夫 / 作曲:平尾昌晃)04. 化粧(作詞:中島みゆき / 作曲:中島みゆき)05. ロマンス(作詞:阿久悠 / 作曲:筒美京平)06. 赤いスイートピー(作詞:松本隆 / 作曲:呉田軽穂)07. 木綿のハンカチーフ-ROMANCE mix-(作詞: 松本隆 / 作曲: 筒美京平)08. 喝采(作詞:吉田 旺 / 作曲:中村泰士)09. ジョニィへの伝言(作詞:阿久悠 / 作曲:都倉俊一)10. 白いパラソル(作詞:松本隆 / 作曲:財津和夫)11. 恋人がサンタクロース(作詞:松任谷由実 / 作曲:松任谷由実)12. First Love(作詞:宇多田ヒカル / 作曲:宇多田ヒカル)【初回限定盤ボーナスCD】「宮本浩次弾き語りデモ at 作業場」1. September(作詞:松本隆 / 作曲:林哲司)2. 思秋期(作詞: 阿久悠 / 作曲: 三木たかし)3. 私は泣いています(作詞:りりィ / 作曲:りりィ)4. あばよ(作詞:中島みゆき / 作曲:中島みゆき)5. 二人でお酒を(作詞:山上路夫 / 作曲:平尾昌晃)6. 翼をください(作詞:山上路夫 / 作曲:村井邦彦)【カバーアルバム『ROMANCE』について】宮本がいわゆる緊急事態宣言の期間中に録りためていた、20曲以上の弾き語りデモ音源からセレクトした楽曲を収録。エレファントカシマシとしてデビューするよりもさらに前、歌が大好きな少年宮本浩次が親しんでいた楽曲に独り作業場の中で向き合い、その歌のもつ力に感動と尊敬を覚えながら1日1曲を録音していた宮本。そのデモ音源を携えて小林武史氏のもとを訪れたことから、このカバーアルバムは始まった。歌のもつ力と楽曲に対する愛情がストレートに伝わる音源であり、宮本浩次という一人の優れたアーティストの非常に貴重な記録となっている。宮本浩次 関連リンク宮本浩次HP : : : :
2020年10月19日吉高由里子と横浜流星がW主演を務める、三木孝浩監督の最新作『きみの瞳が問いかけている』。この度、三木監督が恋愛を題材にしている映画を撮るうえで必ず描くことについて語ったコメントがシネマカフェに到着した。本作のメガホンをとった三木監督は、今年で長編監督デビュー10周年。本作の主演である吉高さんと初タッグを組んだ『僕等がいた』や、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』『フォルトゥナの瞳』と数多くの恋愛映画を手掛け、今年公開した『思い、思われ、ふり、ふられ』ではいままでのキラキラ恋愛映画とは一線を画す内容で高い評価を得た。そんな様々な恋愛映画を手掛けてきた三木監督は、作品を描くうえで必ず描くことにつて、「『想い』の目線を必ず描くようにしている」と話す。続けて、「誰かを好きになった時、どこか周りの風景が消えてその人しか見えなくなるような感覚を、セリフ等の説明ではなく観客もキャラクターとシンクロして追体験できるような主観的な画作りで表現するよう心がけています」と、三木監督にしか描くことのできないキャラクターの繊細な表情や雰囲気作りについて語った。さらに、「恋愛映画は他のジャンルに比べて物語が出来事ベースではなく感情ベースで進むことが多いのが特徴で、キャラクター達の感情が動いた瞬間、特にセリフを喋る方よりも受ける方のリアクションを丁寧に捉えて、観客に能動的にその感情を想像してもらえるよう、間とか余白を大事にしています」とも語り、恋愛映画に真摯に向き合って作品を撮り続けた三木監督ならではのこだわりを明かした。そんな三木監督のこだわりを、本作でも存分に発揮。吉高さん演じる目の見えない主人公・明香里の“目の演技”は目の見えないハンデキャップを感じさせない、純粋な「想い」の目線を美しく描き、天真爛漫な明香里の言葉や行動にとまどいながらも、徐々に心を開いていく横浜さん演じる塁の“表情と声”だけで、この2人の関係性の変化を描いていく。『きみの瞳が問いかけている』は10月23日(金)よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:きみの瞳(め)が問いかけている 2020年10月23日より全国にて公開©2020「きみの瞳が問いかけている」製作委員会
2020年10月16日恋愛映画の旗手・三木孝浩が監督を、吉高由里子、横浜流星がダブル主演を務める『きみの瞳(め)が問いかけている』が、10月23日(金)より全国公開される。この度、横浜演じる“塁”の新たな場面写真が公開された。本作は、不慮の事故で視力と家族を失った女・明香里(吉高)と、罪を犯しキックボクサーとしての未来を絶たれた男・塁……光を失って生きてきたふたりが織りなすラブストーリー。横浜は世界大会での優勝経験を持つ空手の技術を生かし、本作のために10キロ増量して肉体を改造してアクションシーンを演じた。公開された場面写真では、明香里に出会う前、暗闇の人生を歩んでいる最中の、どこか遠くを見つめ切なさが宿る塁、そして明香里と出会った後の光が差し込んだような柔らかな笑顔の表情を浮かべる塁という、ひとりの人物の対照的な表情が切り取られている。本作に横浜が起用された理由として、三木監督は「横浜君の魅力のひとつに、表情の豊かさがあります。内に秘めたものがあるキャラクターを演じられる彼だからこそ、あのラストにたどり着けたと思っています。自分の内側の感情を揺らして芝居をするのが、彼の大きな魅力のひとつですね」と、表情の豊かさがキャスティングの決め手のひとつだったと語った。また、声にもこだわったという横浜は「目の見えない明香里に、声でおじさんだと勘違いされるので、少し低く、でもわざとらしくならないように、いいさじ加減を狙いました。自分の普段の声とは違うので、最初は違和感があったのですが、塁として生きていくうちに慣れていきました。話し方はぶっきらぼうでも、優しさが滲み出るというのが大事だと思っていましたので、温かみがあるような声の出し方というのは意識していたかもしれないです」とコメントした。『きみの瞳が問いかけている』10月23日(金)より全国ロードショー
2020年10月14日吉高由里子と横浜流星がW主演を務め、邦画界を牽引する恋愛映画の旗手・三木孝浩監督が作り上げる最高純度のラブストーリー『きみの瞳が問いかけている』より、メイキング写真が到着した。今回のメイキング写真では、不慮の事故で視力と家族を同時に失う悲劇に見舞われる難役に挑む吉高さんと、入念なやりとりをする三木監督の写真をはじめ、本作でも重要なシーン、海岸の場面で三木監督が、キックボクサーとして未来を絶たれた塁を演じる横浜さんへ演出する場面が切り取られている。『僕等がいた』以来、今回8年ぶりの再タッグとなった吉高さんと三木監督。吉高さんは「三木監督とは、迷っていること、これは違うかもしれないなと感じたことなど、お互いになんでも話し合える間柄」と関係性を語り、「すぐに走ってきては『こういう感じ』と微妙なニュアンスを直接伝えてくださるので、大変わかりやすかったです。演じる側、観る側の気持ちを理解して、温もりのある演出をされる、心から信頼できる監督です」とその強い信頼関係を明かす。一方、三木組初参加となった横浜さんは「一つのシーンを、いろいろな角度からたくさん撮ることによって、その場面の登場人物たちの心情を大事に作ってくださる監督で、ご一緒していて非常に心強かったです」と印象を述べ、「現場でも様々なアドバイスをくださっていたのですが、言われたことをただそのまま形にするのではなく、監督が何を求めているのか自分なりに解釈して、塁の気持ちを見つめながら演じるようにしました」と撮影をふり返った。そんな2人から厚い信頼を寄せられている三木監督は「今回はメイン二人の物語になりますので、特に重視したのは彼らの距離感です。最初に出会った時から、ラストへ向けてどう変化していくか。物語の流れに沿った順撮りではないので、シーンが変わる度に二人と確認し合いました」とメイキング写真の通り、それぞれと入念なやり取りを行っていたとコメントしている。『きみの瞳が問いかけている』は10月15日(木)先行上映(一部劇場を除く)、10月23日(金)TOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:きみの瞳(め)が問いかけている 2020年10月23日より全国にて公開©2020「きみの瞳が問いかけている」製作委員会
2020年09月08日青春恋愛映画の名手・三木孝浩の映画監督デビュー10周年を記念して、映画上映イベント「三木孝浩 filmo day ~音楽と映画~ 2020」の開催が決定。スクリーンで観られる機会はめったにない作品ばかりを上映予定だ。『ソラニン』『僕等がいた』などを手掛ける三木監督の映像作家としての始まりはMV。当時、レコードメーカーでMVのディレクターとして「ORANGE RANGE」など数々のMVを制作し、「MTV VIDEO MUSIC AWARDS JAPAN 2005」最優秀ビデオ賞、「SPACE SHOWER Music Video Awards 2005」BEST POP VIDEOなどを受賞。「JUJU feat. Spontania」の「素直になれたら」の世界初のペア・ムービーでは「カンヌ国際広告祭2009」メディア部門金賞を受賞した。そして2010年に『ソラニン』で長編映画監督デビューし、『僕等がいた』は前後篇あわせて42億円を超える大ヒットを記録。以降も映画を中心にTVCM、ショートフィルム、MVと精力的に制作を続ける中、映画はこの10年間で15作品を発表(公開前作品含む)。今後は、浜辺美波、北村匠海らが出演する人気漫画の実写映画『思い、思われ、ふり、ふられ』や、吉高由里子と横浜流星が共演する『きみの瞳が問いかけている』の公開を控えている。そんな三木監督の作品を上映するイベントを開催。三木作品の単独上映イベントは、前回の映画監督デビュー5周年記念上映イベントから5年ぶり。進行MC全てを三木監督がまわすスタイルは変わらず、今回はこれまでの監督作品の中から、映画3本、ショートフィルム、そしてMVをスクリーンの大画面で上映する。また上映後には、ゲストを招いての舞台挨拶&ティーチインも実施。これまでの作品をふり返りながら、当時の秘話を語る。本イベントは、作品ごとに出入り自由な音楽ライブフェスのような上映イベント“三木フェス”となっている。今回の開催に関して三木監督は「10年というこのタイミングで、自分の辿ってきた足跡を見つめ直すと、自分の作品が本当に素敵な音楽に支えてもらってたんだなぁと改めて感じます。そんな素敵な音楽たちに想いを巡らせながら上映作品を楽しんでいただけたら嬉しいです!」と呼びかけている。なお、本イベントのチケット申込受付(抽選)は2月13日(木)18時から行われる。「三木孝浩 filmo day ~音楽と映画~ 2020」は4月19日(日)ユーロライブ(東京・渋谷)にて開催。(cinemacafe.net)
2020年02月13日名古屋市の河村たかし市長(70)が10月8日、国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」の企画展「表現の不自由展・その後」が再開されることを受け会場である愛知芸術文化センター前で抗議の“座り込み”を実施した。そんななかネットでは、河村市長の行動に賛否が上がっている。同日、河村市長はTwitterで《愛知トリエンナーレ 再開反対 座り込み 午後2時 愛知県芸文センター》と座り込みの実施を告知。その理由について《申告内容かくされる 県は市とまったく話し合いなしですべて独断.実行委員会ひらかれず 陛下写真バーナー焼いて踏みつぶす いかん》とつづった。産経新聞によると約30人の支持者らと抗議活動を実施した河村市長は約7分間、会場に座り込み「県は公金の不正使用を認めるな」「知事は名古屋市民の声を聞け」などのシュプレヒコールをあげた。また、同展で展示されている大浦信行氏による昭和天皇の肖像を燃やすような動画を問題視し、「愛知県や名古屋市が(事実上)主催しているところで展示すれば、(その内容を)県や市が認めたことになる」とコメント。「表現の自由の名を借り、世論をハイジャックする暴力だ」と抗議したという。またハフポストのニュースエディター・中村かさね氏は同日、Twitterに河村市長の座り込みの様子を動画でアップしている。そこでは「日本国民に問う!陛下への侮辱を許すのか!」というプラカードを手にした河村市長や「左翼勢力に支配された展示会だ」と書かれた紙を掲げる女性の姿を確認することもできる。Twitterでは、こうした河村市長の“座り込み抗議”を支持する声が上がっている。《河村市長による「言論の自由」の実践を支持します。天皇陛下の(一国民のであっても)写真を燃やし、踏みつける行為は、ヘイトであってアートでは無い。ヘイトをアートと呼び、言論の自由と叫び、知事が後押しする。ならば、座り込みで抗議することも言論の自由でしょう》《マスコミは慰安婦像だけを取り上げ、多くの人が問題にしているご真影に対する侮辱、特攻隊を笑いものにしている展示については触れず、真実が伝わらない。市長が何も行動をしなかったら、愛知県民の道義心や公共心が疑われます》いっぽうで“座り込み”に対し否定的な声も。座り込みによる抗議活動は、1960年代のアメリカでの公民権運動において、権力に立ち向かう方法の1つとしてキング牧師が広めたとされている。そうした性質から、河村市長についてこんな意見が上がっている。《河村市長の「座り込み」は、辺野古などで、権力側の暴力に耐え非暴力で座り続けた人達が守ってきた、「権力なきものたちの抵抗方法」を、権力のある側が横取りし、「俺らは被害者だ」と演出するための、何重もの「横取り」だ》《権力を持つ政治家が、言論による説得を放棄して座り込む姿は民主主義の敗北そのものに見えます》法学者の木村草太氏(39)はTwitterで河村市長の“座り込み”を報じる記事を引用し、《河村市長が、自らの思想を表現。アートだ……》と投稿。続けて《ただ、市長には「座り込みをして、特定の芸術表現を批判する権限」はないはず。とすれば、河村氏は、市長としてではなく、一人の表現者として座り込んでいるのだろう。記事のタイトルは「名古屋市民の河村さん抗議の座り込み」とすべきか》とつづっている。同日、愛知県の大村秀章知事(59)も河村市長の「座り込み」について《まさか、こんなことをするなんて。衝撃です》とツイート。さらに《制止を振り切って、県立美術館の敷地を占拠して、誹謗中傷のプラカードを並べて、美術館の敷地の中で叫ぶ。芸術祭のお客様の迷惑も顧みず》《常軌を逸してます。厳重に抗議します》と、非難している。また、7分という座り込みをした時間について《7分座っていたのを座り込みとは言わんな。休憩だそれは》という声もあがっていた。
2019年10月10日演歌歌手の細川たかし(69)が9月9日、『ごごナマ』(NHK総合)に生出演。台風15号の影響で放送開始に間に合わないというハプニングがあったが、遅刻を感じさせない貫録の立ち振る舞いを見せネット上では称賛の声が上がっている。番組がはじまってから約20分後の午後1時41分頃、私服の黒いパーカー姿でスタジオに登場した細川。「いやあ、この台風は大変です。8時過ぎに出たんですけど、高速が全然、千葉の方は動かなくて、下の道を通ったんですがそれもダメで、車はひとまず置いて電車。初めて乗りましたね。満員でした」とスタジオに向かう道中の様子を解説。番組は大いに盛り上がった。また永田町駅に着いてからNHKに向かうタクシーの中で同番組を見ていたという細川。番組前半のトークコーナーを一人で対応した、弟子の歌手・杜このみ(30)について「持つべきは弟子だね。感動してました」と杜の活躍を労うことも忘れなかった。ネット上ではハプニングを感じさせない大物歌手の見事な立ち振る舞いを絶賛する声が……。《細川たかし師匠、素晴らしいな》《細川たかし頑張ったんだな…!胸熱》《細川たかしさんさすがー!衣装に着替えるより早く番組に合流する方を選んだこともかっこいい》その後、細川は私服のまま新曲「冬嵐」を披露。「このまま歌ったら歌詞を間違えるんじゃないかな」と語りつつも、そこは大御所の貫録で見事に歌い切った。MCの阿部渉アナウンサー(51)は「圧倒的な声量ですね」と絶賛。同じくMCの船越英一郎(59)も「全く喉を温められていないのに…」と細川のプロとしての歌いぶりに感動していた。その後ネット上では“細川たかし”がトレンドにランクイン。遅れての登場から新曲の披露まで貫録で乗り切った細川の大物ぶりを称賛する声が相次いでいた。《生放送に間に合わすために渋滞に巻き込まれた車から満員電車に乗り換えて私服で歌った細川たかしがカッコよすぎる》《細川たかしさん 衣装届かず私服でお歌を歌ってるけど、さすがのうまさ。電車の中で、発声練習してきたのー!?くらいの気合い入ってる!》
2019年09月09日現代アートの祭典「あいちトリエンナーレ」の企画展「表現の不自由展・その後」をめぐる名古屋市の河村たかし市長(70)の発言を、愛知県の大村秀章知事(59)が厳しく批判した。元従軍慰安婦を表現した「平和の少女像」や、昭和天皇の写真を用いた作品が物議を醸していた「表現の不自由展・その後」。河村市長は8月2日、この企画展を視察し「どう考えても日本人の心を踏みにじるもの」と述べ、展示の中止を要求すると発表していた。運営側には「ガソリン携行缶を持ってお邪魔する」と書かれた脅迫FAXが届くなど抗議が殺到。開催から3日間で中止に追い込まれた。5日の記者会見で大村知事は、河村市長の主張を「憲法違反の疑いが極めて濃厚」と指摘。「公権力を行使される方が、“この内容は良い、悪い”と言うのは、憲法21条のいう検閲と取られてもしかたがない。裁判されたら直ちに負けると思う」と厳しく批判した。また「税金でやるなら、自ずと表現の範囲は限られる」といった論調に対しては、「全く真逆。公権力を持ったところこそ、表現の自由は保障されなければならない。税金でやるからこそ、憲法21条はきっちり守られなければならない」と反論した。Twitter上では《大村知事は反日》《知事辞めな》などと大村知事に反発する声もあるが、毅然とした発言に賛同の声が相次いでいる。《大村知事の考えが常識的な対応だと思います》《歴史修正主義者だらけの首長ばっか話題になるから、こういう人いるとほっとする》《愛知県の大村知事に賛同します。河村たかし名古屋市長、菅官房長官、松井一郎大阪市長による「アートへの政治介入」は明らかに憲法21条に違反している》大村知事によると、5日朝にも「ガソリンを散布します」などと書かれた脅迫メールが県に届いたといい、警察と対応を協議するという。
2019年08月05日●漫画原作の魅力はキャッチーなキャラクター第57回小学館漫画賞一般向け部門を受賞し、「このマンガがすごい! 2009オンナ編」第1位に輝いた小玉ユキの漫画『坂道のアポロン』が実写映画化され、3月10日より公開される。長崎・佐世保を舞台に、孤独な青年・薫(知念侑李)が札付きの不良と恐れられるクラスメイト・千太郎(中川大志)と、心優しいクラスメイト・律子(小松菜奈)と出会い、ジャズを介して心を通じあわせていく。アニメ化されたときには、演奏シーンのリアルさが「名場面」として話題を読んだ同作。実写映画化にあたっては、三木孝浩監督自らキャスティングに関わっているという。今回のキャスティングのポイントや脇を固める俳優陣の魅力について、三木監督に話を聞いた。○男性ファンが多い作品――原作やアニメが人気の『坂道のアポロン』ですが、私の周りにも男性でこの作品が好きな人がいて、幅広い世代に支持されているのかなと思いました。男性ファンがすごく多い作品ですよね。選曲も良くて、「Moanin」や「My Favorite Things」は、初心者でも聞きなじみのある曲ですし、全然ジャズを知らない薫が段々ジャズを演奏する喜びに気付いていくという展開なので、薫目線で入っていけるのだと思います。僕もこの作品に関わるまではそんなにジャズに詳しくなくて、作品に関わりながら「あ、ジャズってこういうところが楽しいんだ」と気づいていけたので、映画にする上でも入りやすさはすごく大事にしました。――今、漫画原作の映画がすごくたくさんあるという状況ですが、その魅力はどういうところにあると思いますか?やっぱり、良い作品が本当に多いという、日本の漫画文化の深さがあるのだと思います。もちろん小説原作でもたくさんありますが、漫画原作の面白さは、キャラクターにあるのではないでしょうか。ストーリーの起伏だけでなく、それぞれのキャラクターに魅力がある作品がすごく多いなと思います。今回も、客観的に見ると千太郎はすごくキャッチ―なキャラクターだと思うんですよね。その魅力に薫が引っ張られていくのですが、漫画ならではの面白さが出ている強烈なキャラクターなのではないかと思います。――今までの中川さんのイメージとも、また少し違うキャラクターのように思いました。そうですね。映画化の企画をもらったときに、誰よりもまず「千太郎、誰がやるの? 今の日本映画界にいる?」という話になりましたから(笑)。ハーフ顔に見えて、ガタイが良くて、ドラムができて……もう、キャスティングする側からしたらゾッとするようなキャラクターですけど、だからこそ、トライしがいがある。ヴィジュアルもドラムの演奏も含めて、大志君がキャラクターを体現してくれて嬉しかったです。●薫と千太郎はセットで考えていた○運命的な2人にオファー――キャスティングには1から関わっていらしたんですか?もちろん、まっさらな状態から関わっています。多分キャスティングだけで半年か1年以上かかりましたし、「いいキャストが見つかるまで、これは進められないね」と言っていました。定期的にプロデューサーと集まってキャストを探していたのですが、何かのタイミングで、フッと「知念君と大志君の身長差は面白いな」という話になったんです。そこから大志君がドラムをかじったことがあると聞いて、「おっ!」と思って、プロフィール写真を茶髪にしたり短髪にしたり落書きして、「千太郎、いけるんじゃないの!?」という話になってから、グッと現実味を帯びて来ました。――薫と千太郎はセットで探されていたんですか?完全にセットでしたね。組み合わせを考えているうちに、知念くんと大志くんのコンビにすごくピンときたんですが、2人が、実は共演経験もあって仲が良いということは、全然知らなかったので、すごく運命的だと思いました。――小松さんについてはいかがですか?律子のキャストは、まず「薫と千太郎を決めてから」という思いはありました。すごく難しいポジションなんですよね。薫と千太郎の2人はキャラクター作りの拠り所があるのですが、律子は受け身の立場。2人を見てどういう表情になるのか、というのが芝居のベースになります。『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』を監督したとき、菜奈ちゃんの演技のすばらしさを感じていましたが、本当に何かを感じて出る表情のリアリティが素晴らしい女優さんだと、改めて思いました。お客さんは律子というフィルターを通すことで、2人のことをより深く理解していくので、すごく重要な役どころです。菜奈ちゃんが素敵なのは、技術で泣いたりするんじゃなくて、現場で内から湧き出た感情を大事にするところ。その表情の嘘のなさに、ますます信頼できる女優さんになったと感じました。――ほかにも豪華キャストが集まっているのがすごいですよね。ディーン・フジオカさん(桂木淳一役)も、真野恵里菜ちゃん(深堀百合香役)も、中村梅雀さん(律子の父・迎勉役)もすばらしかったです。梅雀さん、本当にその世界では名の知れたベーシストですし。もともとご本人はエレキが得意ですが、今回を機に「ぜひウッドベースもやりたい」とおっしゃっていて、実際にめちゃくちゃうまくて。何よりやはり、「プレイするのが楽しい」という表情が1番出ていましたね。あの梅雀さんの表情で、恐る恐る入ってくる薫が「ジャズって、楽しい」と思えるような、優しく迎え入れてくれる感じに助けられました。もちろんディーンさんもアーティストなので、ピアノもギターもできるんですよ。でもトランペットはやったことがなかったので、「これを機にぜひ覚えたい」と特訓してくださって。音楽に対するモチベーションがものすごく高いメンバーに集まってもらえたことが嬉しかったです。■三木孝浩1974年生まれ、徳島県出身。これまでに、いきものがかり、FUNKY MONKEY BABYS、YUI、ORANGE RANGE等、数多くのPVやライブ映像、TVCM,ショートムービーなどを手掛け、MTV VIDEO MUSIC AWARDS JAPAN 2005 最優秀ビデオ賞、カンヌ国際広告祭2009メディア部門金賞などを受賞。2010年に『ソラニン』で長編映画監督デビュー。以降、『僕等がいた』(前篇・後篇/12)、『陽だまりの彼女』(13)、『ホットロード』(14)、『アオハライド』(14)、『くちびるに歌を』(15)、『青空エール』(16)、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(16)、『先生!、、、好きになってもいいですか?』(17)などがある。(C)2018 映画「坂道のアポロン」製作委員会 (C)2008 小玉ユキ/小学館
2018年03月09日●友情を超えた、眩しい絆の物語第57回小学館漫画賞一般向け部門を受賞し、「このマンガがすごい! 2009オンナ編」第1位に輝いた小玉ユキの漫画『坂道のアポロン』が実写映画化され、3月10日より公開される。長崎・佐世保を舞台に、孤独な青年・薫(知念侑李)が札付きの不良と恐れられるクラスメイト・千太郎(中川大志)と、心優しいクラスメイト・律子(小松菜奈)と出会い、ジャズを介して心を通じあわせていく。メガホンをとった三木孝浩監督は、恋愛映画の名手としても知られているが、今回は薫と千太郎の友情が物語を動かしていく。知念、中川、小松という若手トップクラスの俳優陣や同作の見どころについて、三木監督に話を聞いた。○未成熟な人間がもがく姿を描きたい――恋愛映画のイメージが強い三木監督ですが、今回は薫と千太郎、2人の友情がメインなのかなと思いました。恋愛映画のイメージ、強いですか?(笑) 僕は、大きなくくりで「青春映画」が多いということなんだと思います。だから恋愛も青春映画だし、友情も青春映画なんですよね。「未成熟な人間が、自分のあるべき姿に向かってもがく」ところに美しさを感じるし、キャラクター達がすごく愛おしくなるので、描くのが好きなテーマです。もがく対象が恋愛のときもあれば、部活のときもあり、音楽や友情だったりもする。でも目指すものがそれぞれ違うだけで、根底には未成熟な人間の成長があります。――今回の『坂道のアポロン』では、これまで恋愛映画で使われていた手法を、2人の友情を描くときにもとられていたというお話でしたが。普通のラブストーリーに使う手法を、薫と千太郎の関係を描くときに応用したところはありますね。たとえば薫が千太郎を見る時の音楽や映像表現は、女の子が魅力的な男の子を見た瞬間の演出にしています。「強烈な魅力を放つ千太郎に、どんどん反発しながらも惹かれていく薫」という図を、一種のラブストーリーに見えてもいいかな、くらいの感覚で撮っていました。というのも、この作品は単なる友情の話ではなく、それぞれが奥底に孤独を抱えながら、「独りじゃない」と思わせてくれる相手に出会う物語だからなんです。薫と千太郎が音楽を通じて「自分がここにいていい」という証明を見つけて、互いに存在理由を見出していく。その友情を超えた結びつきは、律子の目線で見るとすごくうらやましく感じるし、映画を観た方が「その中に入りたい」と思ってくれたら、世界観が描けているということなのだと思いました。――夜の教会に2人で並んでいるところや、2人で坂道を駆け下りていくところなど、あまりにもまぶしすぎて……。手を取ってダッシュするって、映画『卒業』のような駆け落ちパターンですからね(笑)。しかも笑顔で駆け下りていく。でも、薫と千太郎だったら「そうだよな」と納得してしまう感じがありますし、観客の方にも愛おしく見えたらいいなと思いました。●期待以上の演奏シーンに、監督もキュンキュン○律子のキュートさは小松菜奈ならでは――一方で、律子と薫もキュンとするシーンが多くて、糸電話のシーンやキスシーンも素敵でしたよね。糸電話も、昭和の時代設定だからこそ描けるアナログ感でしたね。電話も携帯ではなく家の電話ですし、なかなかコミュニケーションを取れない難しさがある。でも顔を見合わせることがやっぱり一番のコミュニケーションというところが、この時代を描く面白さだったりもしますし、今までにない空気感を出せたのですごく楽しかったです。――出演者の方も少しレトロポップ感のある顔立ちなのかなと思いました。特に菜奈ちゃんは、60年代のファッションがすごく似合うんですよ。元々、モデルもやっているので何でも似合うんですけど、あのキュートさは、なかなか出せない。やっぱり、菜奈ちゃんだなと思いました。――三木監督は、映画を観てキュンとしたりするタイプなんですか?めちゃめちゃします(笑)。もう、キュンキュンしてますね。――撮影中もキュンキュンされているんですか?かなりしています(笑)。でも今回何が一番キュンと来たかって、完成披露のときの舞台挨拶かな。その場でピアノを演奏した知念くんと、ドラムを演奏した大志くん、2人の目線が合った瞬間は、もうキュンキュンしました。映画の演奏シーンも、千太郎と薫が「よしいくぞ!」と目を合わせたり、相手の演奏を見て「すごいな」と笑顔になっていたりする瞬間、2人は笑顔なのに、観ているこっちは泣けてくるんです。彼らが音楽を演奏している姿を見て、孤独を抱える2人が本当に幸せそうな表情をしているところが、やっぱりグッときました。演奏シーンでは互いの目線を撮るときに、2つのカメラでそれぞれ顔に寄っていたんですが、モニターを並べて見ていたら、「これだけ演奏を練習してきたけど、もう、表情だけでシーンが成立するんじゃないか?」という気持ちになりました。これまでの準備や練習があって、感情も高めて来たからこそ、この表情が出来るんだなと思いました。表情だけで2人のすべてが伝わる、それくらいの演技をしてくれたんです。○アニメ版に刺激された――映画を拝見しても、よくあの演奏を……とびっくりしました。やはり演奏シーンはすごく大事に撮られていたんですか?原作も素晴らしいですし、僕も元々アニメ版を観ていたので、文化祭のシーンのすごさは身に染みていました。プレイヤーの動きをトレースして、もはや音楽が流れていなくても音の伝わるようなアニメーションになっていて、すごいと思っていたのに、それを自分が撮らなきゃいけない。これを実写でやるとなると、役者に相当負担がかかると思いました。実際に若い年代の俳優さん達がやらなければいけないと考えると、最初は「それは無理じゃないかな」と、思ったくらいです。でも目標としては、遜色ないものを作りたかったですし、特にこだわって作った部分でした。――演奏シーンをプロの方の吹き替えにしようと考えたりはしなかったんですか?最初は、手元はプロのプレイヤーに任せるという選択肢もあるのかな、と思いました。でもこちらの想像以上に、2人が演奏曲を完璧にトレースできていたので、もう本当に、感動しましたね。嘘をつかなくてすむというのは、監督として本当に幸せな事です。本人が演奏しているというリアリティがあるからこそ、感動できるというのは大きいです。■三木孝浩1974年生まれ、徳島県出身。これまでに、いきものがかり、FUNKY MONKEY BABYS、YUI、ORANGE RANGE等、数多くのPVやライブ映像、TVCM,ショートムービーなどを手掛け、MTV VIDEO MUSIC AWARDS JAPAN 2005 最優秀ビデオ賞、カンヌ国際広告祭2009メディア部門金賞などを受賞。2010年に『ソラニン』で長編映画監督デビュー。以降、『僕等がいた』(前篇・後篇/12)、『陽だまりの彼女』(13)、『ホットロード』(14)、『アオハライド』(14)、『くちびるに歌を』(15)、『青空エール』(16)、『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』(16)、『先生!、、、好きになってもいいですか?』(17)などがある。(C)2018 映画「坂道のアポロン」製作委員会 (C)2008 小玉ユキ/小学館
2018年03月07日『ソラニン』『くちびるに歌を』を手がけた三木孝浩監督を特集する上映イベント「三木孝浩 filmo day ~音楽と映画~」が、11月8日(日)に開催されることがこのほど決定した。『僕等がいた』『ホットロード』『アオハライド』など、恋愛青春映画の名手として大ヒット作の多くを手がける三木監督。映画監督デビュー5周年を記念して実施される本イベントでは、ミュージックビデオ監督出身の三木監督にとって長編映画デビューとなった『ソラニン』をはじめ、山崎賢人が初映画出演にして主演を務めた『管制塔』、初めて“ラブストーリー”ではない本格的な“人間ドラマ”に挑んだ『くちびるに歌を』の、どれも音楽をモチーフにした3作品が上映される。中でも『管制塔』は、2011年の公開当時、ロケ地である稚内での先行上映と東京・大阪にてわずか2週間しか上映されず、ニューヨーク・ロンドン・ノルウェー・シカゴでの国際映画祭で高い評価を受けた作品であり、今回の劇場での上映は貴重な機会となる。『ヒロイン失格』『orange』と公開作が続く山崎さんが披露する初々しい演技と歌声も見どころだ。三木監督は今回のイベント開催に際して「昨年、『くちびるに歌を』を撮り終えて、ふとこれまでの自分を振り返った時に、あぁやっぱり自分の作品は音楽によって背中を押されてるんだなぁと実感する瞬間がありました。音楽が翼になって、見たかった風景(シーン)を求めて旅をする。それは MVディレクター時代から変わらない自分の創作の源でもあります。そうして創ってきた映画たちを、今回あらためて皆さんに観ていただける機会ができたことをとても嬉しく思います」とコメントしている。また、イベントでは三木作品出演者からの映像コメントをスクリーンで上映するほか、ゲストを招いての舞台挨拶、三木監督作品のパッケージ販売、さらに三木監督のサイン会も開催される。作品ごとに出入りは自由となっており、音楽ライブフェスのような映画上映ベントとして、ぜひチェックしてみて。「三木孝浩 filmo day ~音楽と映画~」は11月8日(日)、渋谷ユーロライブにて開催。(text:cinemacafe.net)
2015年10月13日ASIAN KANG-FU GENERATIONやORANGE RANGE、いきものがかりなど、数多くのアーティストのミュージックビデオを手掛ける三木孝浩監督。映画監督デビューを飾った『ソラニン』以来、能年玲奈主演の『ホットロード』、本田翼&東出昌大主演の『アオハライド』など、青春映画の新たな名手として着実にフィルモグラフィーを更新し続けている。15歳だったすべての人へ――。そんな印象的なキャッチがつけられた三木監督の最新作『くちびるに歌を』は、今15歳という年齢を迎える子どもたちや、かつて15歳だった私たち大人の心を、確かな感動で包み込むような素晴らしい作品に仕上がっている。乙一の変名として知られる中田永一による原作小説は、アンジェラ・アキ「手紙 ~拝啓 十五の君へ~」を物語の主軸に、アンジェラさんが長崎県・五島の中学校を訪ねたテレビドキュメンタリーがもとになっている。原作を読んだ三木監督は、映画化への強い思いを抱いたそうだ。「ああそんなことに悩んでいたなあというような、自分が15歳だったときの気分を思い出させてくれた作品だったんです。だから自分の実体験も重ねやすかったですし、すごく自分で映画化したいなと思いました」。撮影に入る前に、ひとりでロケハンを行ったという三木監督。舞台となった長崎県・五島の透き通るような海の青と、生き生きとした緑が視界に飛び込む美しいショットの数々が映し出されている本作は、三木監督が「手紙」からイメージされる風景を自らの足で探し、イマジネーションを膨らましていったそうだ。本作の何よりの魅力は、合唱に夢中になって挑む子どもたちの真摯な姿だろう。仲村ナズナ役の恒松祐里や桑原サトル役の下田翔太をはじめ、今後この作品が機転となり活躍していくであろう子役たちが、演じる役とともに成長する姿を生き生きと感じることができる。映画制作において子役の演出は難しいと言われることがしばしばあるが、三木監督はその行程が楽しかったと語る。「むしろ大人に芝居をつけるよりも楽しいですね。すごく変化や成長しやすい時期ですし、“1”言ったら“5”も“10”も自分の中で考えてくれていたりするので。これだけ人数がいると、それぞれの相互作用があって、ひとりの子がいい芝居をすると、それに引っ張られるように周りもいい芝居をしたりとか、その影響し合う姿を観ても面白かったですね」。『ソラニン』『管制塔』と同様、ひとつの楽曲が物語の主軸となり、“未熟”な登場人物たちが、音楽を通して成長していく様を描く本作。だからこそ、クライマックスにおける演奏シーンが観るものの心に感動をもたらすのだが、過去作品を振り返りながら、合唱がテーマとなった本作の演出の裏側について三木監督は明かす。「みんなほぼ合唱に関してははじめてだったので、一から練習して本番に向けて頑張りました。そこが実は撮影の狙いでもあって、子どもたちが役者として成長していく姿と、この子たちが物語の中で成長していく姿というのが、撮りながらリンクしていくといいなと思ったんです。役者として合唱を練習していくその成長過程をちゃんとこの子たちが体感することで、物語の中でそれが投影されれば、すごくリアルにできるんじゃないかと。それは過去の作品にも言えるのですが、音楽単体で聞くよりも、物語のキャラクターをそれぞれ知った上で歌を聞くと、よりその歌が深く聞こえるというのはどの作品にも共通する部分だと思います。この作品も、最後に合唱する姿を観て、それぞれのキャラクターのいままでのことを思いながら、歌詞にその子たちの気持ちが乗って歌ってるんだということを、観たひとが想像してくれたらいいなと思っています。合唱っていうのは、たぶんそれぞれの悩みはあるけれど、一緒に歌うことでその子たちの救いになっているというのが、言葉での説明ではなく、観てるひとの体感として感じてもらえる効果があるんじゃないかなと思いましたね」。子役のキャスト陣に対して、大人側のキャストには木村文乃や桐谷健太といった魅力的な配役はもちろんだが、本作のもうひとつの大きな見どころとしてあげられるのは、やはり主演を務めた新垣結衣のキャスティングだろう。印象的な彼女の笑顔が封印され、まったく笑わないクールな柏木ユリ役を新垣さんが演じる本作は、観るものに新鮮な意外性と、新垣さんの新たな魅力を感じさせる。三木監督はそんなキャスティングへの“戦略”を語った。「毎回キャスティングするときに、特に女優さんは、いままでにない表情を切り取りたいなと思っていて、パブリックイメージと逆のキャスティングをしています。それが観ているひとの予想を裏切ったり、逆にギャップを感じさせることで、共感度が増すと思うんです。今回も、パブリックイメージ的には明るくて元気なイメージがある新垣さんにあえて笑っている姿を封印してもらうことで、どこかでドキッとするというか、“あれ、いつも笑っているひとが笑っていない”という負荷がかかっている状態で観てもらうことで、なぜそうなんだろうと能動的に想像してもらう。もしかしたら、普段は明るく見えている新垣結衣本人にもそういう一面があるんじゃないかと思ってもらえたら“勝ち”かなと思っているんですね。それが柏木ユリを演じてもらう上で実は大事なポイントだった気がしますね。特にあんまり自分の気持ちを吐露するキャラクターではないので、柏木は子どもたちを今観てどう思ったんだろうとかどう感じたんだろうと想像しながら柏木ユリが再生していく様を観てもらえればと思いました」。錆びてぼろぼろの車や折りたたみ式のガラケーなど、ユリの人物造形における細部に至るまでの設定が、柏木ユリという人物をなんとも実在感のあるキャラクターに仕上げることに成功しているのだが、実は柏木ユリ人物造詣の多くは映画オリジナルのもの。そこには、三木監督の並々ならぬ思いが注がれていた。「実は、原作はほとんど中学生それぞれの話なので、柏木ユリ自体のキャラクター造形や、柏木先生の視点は深く掘り下げられてないんです。ですが、物語のベースになっているアンジェラ・アキさんの『手紙』が、歌の一番が十五歳の自分が大人の自分に宛てて書いた手紙、二番が大人の自分が十五歳に向けて書いた手紙という構成になっているので、映画自体も十五歳の視点と大人の視点というのを相互に作用させられるような構成にしたいなと思いました。なので、柏木先生については、折りたたみケータイに執着してるところとか、映画オリジナルですごく膨らませた部分があります」。本作の人間ドラマとしての魅力は、三木監督が柏木ユキという主人公に仮託した大人の目線に他ならない。これまでの作品では、どちらかといえば物語の中で成長していく“子ども”の主人公たちに目線に寄り添ったかたちが多かった三木監督だが、本作における「手紙」の構成になぞらえて描かれた二つの視線は、本作をさらに感動的に演出している。そしてそんな柏木ユキの人物造形への思い入れは、三木監督自身が親になったことが大きいようだ。「今回視点の変化っていう部分では、自分が親になったっていうのがすごくありますね。今回の映画の中で中学生だけの視点だけじゃなくて、柏木先生というのを強く入れたかったというのはその部分で。撮影前の取材やオーディションをしたり準備をする中で、子どもたちの成長をみて自分がハッとさせられる瞬間っていうのが多かったんですね。子どもたち視点っていうのはもちろん大事なんですけど、子どもたちが成長する姿を観る大人がどう感じるかっていう方が、この作品を描く上では逆に一番重要なんじゃないかなと思ったんです。だからこそ、柏木先生が大人の代表として子どもたちの姿をみることで変化していくっていうのは、一番共感してもらえるんじゃないかなと思いました」。現在5歳と2歳の二人のお子さんがいるという三木監督。演出の際にも、自分の娘が十五歳ぐらいになったらどんな悩みを持つのか想像しながら作ったのだそう。本作に溢れる暖かい目線は、父親としての三木監督のひととなりが現れているからこそなのかもしれない。「今後残っていく作品にしたい」と思い制作したという本作を経たいま、今後の展望について語ってもらった。「映画の中で成長だったり再生だったりを描くのが、毎回自分の中でテーマになっていて、ジャンルは変わっても今後もそれがモチーフになるのは変わらない気はしますね。そこが愛おしいというか、未熟だったり未完成な人間が、それでももがきながら自分のあるべき姿を求めて頑張っている姿というのが、観る方としても感動しますし、作り手としてもそこを描きたいなと常々思っています」。人間ドラマの描き手として、今後の三木監督に期待したい。(text:cinemacafe.net)■関連作品:くちびるに歌を 2015年2月28日より全国にて公開(C) 2015 『くちびるに歌を』製作委員会(C) 2011 中田永一/小学館
2015年09月08日ヴイエムウェアは3月3日、副社長を務めていたジョン T. ロバートソン氏が代表取締役社長に、2005年10月から代表取締役社長を務めていた三木泰雄氏が代表取締役会長に就任すると発表した。三木氏は、「ジョンは2007年に入社したのだが、当時の従業員は30名弱。当時から、2人でヴイエムウェアを成長させるべく、奮闘してきた。社内でも『次の社長はジョン』と見られており、ようやくその時が来たことになる」と、今回の社長交代が規定路線だったことを明らかにした。三木氏の会長就任後のミッションは、「新規事業の開拓とパートナーとのリレーションシップの強化」となる。「パートナーの数はますます増えている一方、リレーションシップの強化が重要になってきている。こうした業務と社長としての任務を一人でこなすことは難しい」と、会長職への就任理由を説明した。ロバートソン氏は、2007年に入社後、5年にわたりエリア バイスプレジデントを務める。その後、2012年にVMware ASEANのバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャに就任し、シンガポールを拠点にアジア地域のビジネスを開拓してきた。2014年にヴイエムウェアの副社長に就き、今回、社長に就任する運びとなった。ロバートソン氏は20年以上、日本で生活しているとのことで、日本語が堪能。発表も流暢な日本語で行われた。同氏は、2015年度の事業戦略について、「モバイルとクラウドへの対応が迫られる顧客の成功に向け、"One Cloud, Any application, Any Device”を実現する」と説明した。同社が目指すOne Cloud, Any application, Any Deviceとは、あらゆるデバイスからあらゆるアプリを企業のプライベートクラウドとパブリッククラウドから構成されるハイブリッドクラウドで利用することを可能にすることを意味する。また、ロバートソン氏はヴイエムウェア自身が「Japanese Heart」と「外資系mind」を兼ね備える「ハイブリッド企業」だと語った。「Japanese Heartは、例えば、チームワークのよさや顧客のための奉仕をいとわないところに表れており、また、外資系mindはグローバルのベストプラクティスを利用できるところにある」と同氏。今後は、社長として、「三木氏とのコンビネーションを続けていく」「vCloud AirやAirWatchといった新規事業への投資を積極的に行っていく」「これまで以上に離職率を抑えるため、女性活用を進め、ワークライフバランスを強化していく」といった3つの点に注力していくという。マイクロソフトも前日に社長交代を発表したが、現社長が会長に就任し、社長がカバーしきれない業務をサポートしていくという同様の内容の社長交代劇となった。ヴイエムウェアは、昨年、国内でパブリッククラウド「vCloud Air」を提供開始したが、それ以来、サービスプロバイダーとの付き合い方も変わってきているという。これまではサービスプロバイダーに対しソフトウェアを提供するのみだったのが、一緒になってクラウドサービスを開発する方向に向かっているとのことだ。ヴイエムウェアのほかにも、日本IBMやマイクロソフトも企業のハイブリッドクラウド活用の推進に力を入れており、競争はますます激化している。各社の社長交代が、今後どのような形でビジネスに影響を及ぼすのか、興味深い。
2015年03月04日株式会社フェリシモは、缶詰とは思えないほどしっとりふっくらしたパンを、「アンパンマン」の生みの親・やなせたかしさんのオリジナルパッケージで届ける「缶詰パン」(2缶×15カ月セット)の販売を開始した。“おいしい”缶詰パンは、阪神・淡路大震災の際「非常食のパンはおいしくない」という声に動かされたパン屋さんが、特殊製法を使い作り出したもの。非常食とは思えないおいしさは航空宇宙局(NASA)にも認められ、宇宙に持参されたという。同社では、この「缶詰パン」に「アンパンマン」の生みの親であるやなせたかしさんのオリジナルラベルをつけて販売。「やなせたかしさんとコラボ非常食にもなるふわふわおいしいパンの会(15回予約コレクション)」と題し、現時点で1万セット以上販売されたヒット商品となっている。同商品は、月1セット「缶詰パン2缶(同種)」(1,650円)の15回分予約で、24,750円(税込み)にて販売されている。原則として途中解約は受け付けていない。月の価格1,650円(税込み)の1%(17円)は、「東日本大震災もっとずっときっと基金」として被災地の中長期的な復興支援に運用される。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月13日若い世代を中心に絶大なる人気を誇る漫画家・浅野いにおの作品「ソラニン」の実写映画化を手がけた三木孝浩監督の動画インタビューが到着!宮崎あおいを始めとする若手人気キャストを迎え、主題歌はASIAN KUNG-FU GENERATION(以下、アジカン)が担当するなど、公開前から大きな話題を呼んでいる本作。これまで、多くのミュージックビデオの演出を行ってきた監督とあって、映画化に際してもライヴシーンを重視。原作について「音のない表現で音を感じさせて素晴らしい」と絶賛しつつ「映画ではそれとは違う形で音楽が持っている力を表現したかった」と思い入れを明かす。さらに、宮崎さんとのクランクイン前の会話、バンドのシーンにまつわるエピソード、主題歌をアジカンに決定した経緯、自らの青春時代についてまで、落ち着いた口調ながらも熱い思いが感じられるコメントが並ぶ。監督の視点、思いを知ることで、作品の見え方、受け止め方がまた違ってくること請け合い。映画を観る前に、ぜひご覧あれ!『ソラニン』は4月3日(土)より全国にて公開。※こちらのインタビュー映像はMOVIE GALLERYにてご覧いただけます。MOVIE GALLERYシネマカフェSweet「『ソラニン』 素晴らしきマンガワールド特集」■関連作品:ソラニン 2010年4月3日より全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会写真:太田好治■関連記事:芽衣子は理想の恋人?あなたの青春恋愛ソングは?『ソラニン』アンケート結果発表映画公開直前!『ソラニン』原作者・浅野いにおから動画メッセージが到着超豪華!宮崎あおい、高良健吾らキャストサイン入り『ソラニン』プレスを1名様にプレゼント桐谷健太×近藤洋一インタビュー「そっくりなベーシストが出てくるマンガがあるよ」宮崎あおいの言葉にアジカンのゴッチ感激!「録音して着ボイスにしたかった…」
2010年04月02日映画『ソラニン』の試写会が3月15日(月)、若い世代に人気の書店『ヴィレッジヴァンガード」(以下V.V.)主催で開催され、本作の三木孝浩監督とV.V.のオンラインショップの“中の人”こと中本恵二氏によるトークイベントが行われた。トークイベントは作品上映後ということで、中本さんは映画を観たばかり。早速、感想を尋ねると「いまもウルウルしていて、感動冷めやらぬ感じです。印象に残ったのは、最後のライヴシーン。宮崎あおいさんのギターを弾いているときの真剣な表情は、演技を超えてかなり(役に)入っているな、と。ひと言で言えば、観てよかったな、と」と絶賛。三木監督はこの言葉にホッとした様子。その三木監督は、ミュージックビデオの分野で活躍しており、本作で初めて映画監督に挑戦した。以前から(原作の)浅野いにおさんの作品は好きだったものの、「ソラニン」だけは読んでいなかったとか。「読んでみたらまさしく自分がやってきた音楽というフィールドに近い、バンドをやる若者たちの話で、ぜひやりたいと思って(監督の話を)引き受けました。音楽をテーマにしつつ、『夢を持ってるんだけど、まっすぐに進めないモヤモヤした感じ、冷めている感じ、想いと戦っている感じ』に共感できたし面白いと思った」と語った。中本さんは、原作漫画の連載当時、および漫画の発売当時について「よく『浅野いにおの新刊読んだ?』と話してました。読んでみて『なかなかない物語だな。売ってやろう!』という気持ちになって、当時かなり押しましたし、お客さんの反応も良かったですね」とふり返った。さらに話は世代論に。「浅野さんよりも少し上の世代」と言う三木監督は、90年代後半を引き合いに「あの頃は、斜に構える感じでも、根本は明るいというか、少しのん気さがあった。『ソラニン』のシビアな感じ…例えば貯金残高がなくなったり、タイムリミットが差し迫ってるという感覚はこの世代ならではかも。(劇中の)種田(高良健吾)や芽衣子(宮崎あおい)の悩み方ってきっと僕らの世代以降の悩み方だと思うんです。自分の幅が見えてしまい、設定が出来てしまう」とも。これに中本さんも「劇中の、ギターを初めて弾いた少年の『世界が開けたような』感覚を得る機会が少なくなっている。ネットで検索すれば何でも見える時代で、自分の発見に感動することがなくなった」と頷く。監督はさらに、自らの経験を挙げ「僕は徳島の田舎育ちで、高校時代に『映画監督を目指す』と周りに話して、何となくビデオ回して作った作品を『これは傑作なんじゃないか!』って幻想したりして(笑)、それがモチベーションになってた。いまは、例えば曲を作ればすぐにマイスペースに上げられて世間にも評価されてしまう。そこで自分のレベルにある程度、想定がついてしまう」と現代の“手軽さ”が、皮肉なことに若者たちの“熱”を奪っている現状を語った。若い世代を中心とした観客は、真剣な眼差しで監督の言葉に耳を傾けていた。また、トークイベントの最後には三木監督は、『ソラニン』以後について「浅野先生の別作品もやってみたいですね。『世界の終りと夜明け前』(小学館刊)が大好きなのでぜひ映像化したいです」と意欲を語った。『ソラニン』は4月3日(土)より全国にて公開。■関連作品:ソラニン 2010年4月3日より全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会/写真:太田好治■関連記事:『ソラニン』Twitterが熱い!フォロワーが3,000人突破宮崎あおい、夢はガソリンスタンドのバイト?『ソラニン』イベントで幻の楽曲も公開アジカン後藤バンドブレイク前をふり返り「僕らはちょっとおかしい」ふたりの想いをつなぐ歌!『ソラニン』劇場鑑賞券を5組10名様にプレゼント高良健吾率いる劇中バンド熱唱のデモCD付き!『ソラニン』特別前売鑑賞券予約開始
2010年03月16日『亀は意外と速く泳ぐ』や『転々』など、ゆるりとしたギャグと徹底的に作り上げられた独特の世界観で数々のファンを魅了する、日本映画界きっての奇才・三木聡。またもや摩訶不思議なタイトル『インスタント沼』と名づけた、監督の集大成とも言うべき最新作がDVDリリースされた。作品の随所から見られる監督の「映画」へのこだわり、そしてその原風景について、話を聞いた。実は、「〜沈丁花ハナメの冒険〜」という副題を考えていたと話す監督が、今回主軸に置いたのは、30歳前後の岐路を迎えたヒロイン・沈丁花ハナメ(麻生久美子)の“成長譚”。これまでにも増して、この作品では、主人公が前向きに人生と向き合っていくさまがストレートに描かれている。「ただギャグをやる以外の、別の楽しみ方を映画の中で見つけたいという気持ちはあった」と監督は話す。「人生の中で、成長しなきゃいけないとか、利益を上げなきゃいけないとか、いろんなことの目標値を周りに設定されるじゃないですか。でも、目標のない人生がむなしいというのは単なる植えつけで、別に意味なく一生を過ごしてもその人が良ければそれでいいわけじゃないですか。頑張らなきゃいけない理由なんて何にもないんですよね。そういう柵からちょっとフリーになってもいいんじゃないかという気持ちはあったと思います、2008年の夏は。それはそのときの気分だったんだろうし、それを観た人がまた別の気分を見出してくれると、ちっちゃい思想しかない映画が勝手な広がりになっていく。観た人がそれぞれ自由に思ってくれることが一番ですよね」。そんな三木監督の作品に欠かせない要素というのが、ナンセンスなジンクスや“未確認”生物の存在。今回も、物語のゆくえを司る“沼”しかり、河童や空飛ぶ龍しかり、期待を裏切らない、ナンセンスがそこかしこに転がっている。「やっぱり目の前にあるものだけを認めなくてもいいんじゃないかというのは、映画の基本構造としてあります。僕自身も、底なし沼があったらいいなと思ってた世代なわけですよ。小さい頃は、アマゾンに人が落ちたらピラニアに喰われて骨だけが浮いてくるということにドキドキした世代だから。デヴィッド・リンチとかも大好きな監督なんだけど、ある種の“まがまがしさ”というのを映像にしていくことに惹かれるんです」。続けて、監督は楽しそうにこう語る。「僕の映画の原始的な体験って小さい頃大好きだった西部劇ごっこなんです。おもちゃの兵隊を目の高さに持ってきて、別の世界をミニチュアサイズの中に作っていくという構築の仕方はいまも影響されてるのかなと思います。小学校6年生くらいのときって男子より女子の方が成長してる感じがあるじゃないですか?その関係っていまもあると思うけど、女性の監督さんはその辺がすごくドラスティックで、俺が作っている映画の方が随分単純でくだらないなと思うことはありますね(笑)」。では今回、なんでまた“沼”を題材に選んだのか?それも日本の社会が急成長した70年代、幼い頃の日常にあった、沼が埋め立てられ団地にされていくという景色と深く結びついていた。「沼とかがブルドーザーで埋められてるのを見て、何で埋め立てちゃうんだろうと。社会が成長していく上で排除されているものに対して、あってもいいんじゃないという気持ちはありますね。雑多なものやイメージが街の中にあるからこそ街なんだという気もするし、そういうことへのアンチテーゼも池や沼に結びつき、骨董屋にも結びついていったんだと思います。電球商会(劇中の骨董屋)というのはまさにカオスで、昔は古着の山の中にすごく高いものが埋まってるんじゃないかという幻想みたいなのがあったと思うんだけど、そういうのが無くなることへの懸念もあったり。『転々』のときも、無くなってしまうだろう空き地とか、開発中の変な建物だとか、ぽつんと駐車場に取り囲まれたアパートとかを背景にしているんですよ」。脱力系ワールドとは裏腹に、既成の価値観やルールをぶち壊すスピリットを強く感じさせる三木監督。改めて、監督にとっての“映画”とは何かを聞いてみた。「こうでなきゃいけないというのがない、懐の深さが映画の最大の特徴だと思います。特に2000年以降は、映画界以外の分野からいろんな人が参入したり、いろんなトライ&エラーがなされてきた。(不景気の煽りを受け)いまはちょっとみんなへこんでますけど、それが終わったときに映画がどんなトライ&エラーをしていくのか楽しみですし、自分も目撃者としてそこにいたいという気はありますね」。早くも次回作が待たれるが、では監督、次はどんな映画を撮ってみたいですか?「ロックな映画をやってみたいですね。僕も一時期バンドをやっていたことがあるんですけど、大きな声でバカバカしく歌うっていう。昔の『ロッキー・ホラー・ショー』でおっさんが編みタイツ履いてたり、ああいうロックそのものの破天荒でバカバカしいイメージを再現したいなと思いますね(笑)」。三木聡監督プロフィール1961年神奈川県生まれ。テレビの構成作家やシティボーイズのライブの作・演出などを務めた後、最近では、高視聴率のドラマ「時効警察」の脚本・演出でも話題になる。監督作に『イン・ザ・プール』(’05)、『転々』(’07)など。「インスタント沼ミラクル・エディション」発売元:角川映画/販売元:ポニーキャニオン価格:4,935円(税込)発売中© 2009「インスタント沼」フィルムパートナーズ■関連作品:インスタント沼 2009年5月23日よりテアトル新宿、渋谷HUMAXシネマほか全国にて公開© 2009「インスタント沼」フィルムパートナーズ■関連記事:『蒲田行進曲』と麻生久美子の浅からぬ因縁とは?風間杜夫は必死の自毛アピール【どちらを観る?】加瀬亮の“染まり”を検証『重力ピエロ』&『インスタント沼』幸運!?の“ジリ貧”『インスタント沼』特製マグカップを2名様にプレゼント「出たとこ勝負(笑)!」麻生久美子が30歳を前に迎えた岐路と出会いとは?引越し大好きの麻生久美子、“ジリ貧”脱出法を伝授「おかげで運気が上がった」
2009年12月08日