絵本界デビュー作となる『ふしぎなえ』をはじめとする初期三部作から最新作まで選りすぐりの約90点が展示される展覧会、「安野光雅の仕事」が3月3日から26日まで京都の美術館「えき」KYOTOにて開催される。1926年、島根県津和野町に生まれた安野光雅は、1968年に『ふしぎなえ』で絵本界にデビューして以降、独創性あふれる作品を次々と生み出してきた画家。美術のみならず科学、数学、文学、歴史などにも造詣が深く、豊かな知識と卓越したセンスを持つ安野の作品は国内のみならず世界各国で翻訳されている。同展ではそんな安野のデビュー作から始まり、草花を描いた水彩画『野の花と小人たち』や、ヨーロッパの町並みが描かれた『旅の絵本』シリーズ、切り絵を用いた『昔咄きりがみ桃太郎』といった数々の作品が紹介される他、2017年運行予定の「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」の車内に展示される安野の作品の中から2点を初公開する。【イベント情報】「安野光雅の仕事」会期:3月3日~26日会場:美術館「えき」KYOTO住所:京都府京都市下京区 烏丸通塩小路下ル東塩小路町 京都駅ビル内ジェイアール京都伊勢丹7階隣接時間:10:00~20:00(入館は19:30まで)会期中無休入場料金:一般900円(700円)、高大生700円(500円)、小中生500円(300円)※( )内は優待料金。対象:エムアイカード、JR西日本グループ会社カード(一部除く)所有者、ICカード購入者、前売および10名以上の団体、障害者手帳を提示した本人と同伴者1名まで。
2017年02月22日日本映画界を代表する女優・吉永小百合が主演する“北の三部作”の最終章『北の桜守』が来春公開されることが決定。共演には堺雅人を迎え、実写で初共演、親子役に挑戦する。1945年、南樺太に一輪の桜が咲いた。やっと咲いたその花は、江蓮てつたち家族にとって希望の花のはずだった。その年の8月、ソ連軍の侵攻が起こる。てつは息子2人と共に樺太を脱出。決死の思いで北海道の網走へと辿り着く。そんな満身創痍の親子を待っていたのは、想像を絶する過酷な生活だった。意識を失うほどの厳しい寒さと飢餓、その中を親子は懸命に生き抜くのだった。1971年、成長した次男の修二郎は米国で成功し、日本初のホットドックストアの日本社長として帰国。15年ぶりに網走を訪れた。そこには長男の姿はなく、一人、夫を待ち続けながら慎ましい生活を送る年老いたてつの姿があった。修二郎はてつを札幌へと連れ帰り、面倒をみる決意をする。息子夫婦と暮らし始めたてつだったが、薪を使い米を炊き、近所から苦情を受けたり、金を払わず八百屋から葱を持ち去ろうとするなど、徐々に不可解な行動が目立つように。年老いたてつは、戦禍によるPTSDの後遺症に陥っていた。そして、てつ自身もその変化を自覚していく…。そんなある日、てつが突然姿を消す。立派になった修二郎に迷惑をかけたくないと思い、一人網走に戻ろうとしたのだ。だが網走の住宅はすでに取り壊されており、帰る場所を失ったてつ。てつのために一緒に寄り添いたいと思う修二郎。2人は北海道の大地を巡る過去への道行を始める。その旅は、親子の抱える禁断の記憶の扉を開けてしまうのだった――。本作は、北海道を舞台にそこで生きる人々を描いた、2005年公開の行定勲監督作『北の零年』、阪本順治が監督を務め、湊かなえの「往復書簡」を原案とした2012年公開の『北のカナリアたち』に続く“北の三部作”最終章で、吉永さん120本目の出演作となる。今回メガホンを取るのは、『おくりびと』で日本アカデミー賞最優秀作品賞・最優秀監督賞を受賞し、さらに米国アカデミー賞で日本初の外国語映画賞を受賞した名匠・滝田洋二郎監督。数々の作品で魅せたその手腕で、戦中・戦後の北海道の厳しい環境の中、懸命に生きた母と子の約30年にも渡る姿を丁寧に切り取っていく。今回、吉永さんが演じるのは江蓮てつ役。樺太で家族と暮らしていたが、ソ連の侵攻により土地を追われ、北海道の網走へと辿りつく。貧しい生活の中で息子・修二郎を命がけで守り抜き、修二郎を育てた後も一人夫を待ち続けながら、網走でひっそりと暮らしているという役どころ。一方、てつの息子で大人になった修二郎を、舞台だけでなく、映画やドラマでも活躍し、その確かな演技力で様々なキャラクターを演じ分ける堺さんが演じる。日本映画界を代表するキャストとスタッフで描かれる本作。撮影は厳しい冬の網走市にて2月よりクランクインし、6月末ごろクランクアップ予定。また本作は、北海道が命名されて150年となる記念すべき年、2018年の春に公開を予定している。『北の桜守』は2018年春、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2017年02月15日2016年カンヌ国際映画祭を席巻し、韓国では成人映画(R19指定)のオープニング記録を更新するなど大ヒットとなったパク・チャヌク監督の最新作『お嬢さん』。パク監督といえば、約3年8か月ぶりの来日で日本を代表する女優・真木よう子とも対面を果たしていたが、“復讐”や“狂気”、“残酷なバイオレンス”“究極のエロス”などで知られる、世界中の映画人が嫉妬する異才にして鬼才。その魅力を、徹底解剖してみた。本作『お嬢さん』は、「このミステリーがすごい!」第1位のサラ・ウォーターズによる長編小説「荊の城」を原作に、舞台を1939年の日本統治下の朝鮮半島に移して映画化。複数の登場人物の視点で描かれる騙し合いと過激なエロスが、息を飲むような美しい映像で綴られ、韓国のみならずフランスやアメリカなどでも大ヒット。外国映画として全米で映画賞を次々と受賞している。アジアの枠をも軽々と飛び越える映画監督パク・チャヌク。その魅力とは何だろうか?■いま、アジアで最も評価される映画監督2000年に製作されたイ・ビョンホン&ソン・ガンホ共演『JSA』が国内の賞を総なめにし、当時のソウルでの動員記録を塗り替え、国内全域では583万人を突破、社会現象を巻き起こした。その年の第51回ベルリン国際映画祭コンペティション部門にも出品され、パク・チャヌクの名を一躍世界に知らしめた。日本の漫画を映画化した『オールド・ボーイ』(’03)が第57回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門に選出され、審査員特別グランプリを受賞。授賞式の際、審査委員長のクエンティン・タランティーノから「できればパルム・ドール(最高賞)を授与したかった」と激賞されたほど。6年後に発表されたヴァンパイア映画『渇き』(’09)でも、第62回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞し、カンヌ常連の地位を確立。さらにはミア・ワシコウスカ、ニコール・キッドマンらを迎えた『イノセント・ガーデン』(’13)で、ハリウッドへの進出を果たし、現在もアジア映画界のトップを走り続けている。■同じテーマで三部作をつくるのがお好き!?パク監督の“復讐三部作”として知られるのが、『復讐者に憐れみを』(’02)、『オールド・ボーイ』、『親切なクムジャさん』(’05)だ。徹底的なまでに“復讐”をテーマに製作を続け、“復讐三部作のパク・チャヌク”として国内外から高い評価を受けている。続けて『サイボーグでも大丈夫』(’06)、『渇き』、『イノセント・ガーデン』と“人間ではない存在の何か三部作”を製作し、ついつい(?)3本くくりでエキセントリックな映画を撮りがちな監督で知られている。■「虐殺器官」の実写化監督に決定!デビューからわずか2年で早逝した伊藤計劃の処女作「虐殺器官」は“ゼロ年代最高のフィクション”と称えられ、発売から10年近く経つ現在も、多くのSFファンから人気の高い1作。日本では満を持してのアニメ映画が現在公開中だ。かねてより実写化を切望されていた本作は、パク監督の起用が決まった情報が解禁されるや、「日本映画にはできない過激な表現に期待が高まる」「パク監督の『虐殺器官』、いまこそプロジェクトに止まらず突撃してほしい、本当に頼む、本当に頼みます」とSNS上でファンから歓喜の声が!世界中を魅了してきたその映像表現を、多くのファンが待ち望んでいる。■正直カメラなんて関係ないね!全編iPhoneで映画を制作2001年に公開された『ナイト・フィッシング/Night Fishing』(英題)は制作費わずか約1,105万円で撮影されたが、驚くべきはその撮影方法。なんと全編、iPhone4で撮影されたのだ。当時の取材で監督は「制限はいっぱいあったけど、映画の新しいスタイルへのアプローチになったと思うよ」とこの試みについて語っており、次世代の監督たちに良い影響を与えられればと、今後も同様の製作を続けるつもりだという。■伊の高級スーツブランドとコラボし、ローマ国際映画祭に挑戦!2014年に世界的に有名なイタリアのスーツブランド「エルメネジルド・ゼニア(Ermenegildo Zegna)」とコラボし、『A Rose Reborn』という題名のショートフィルムを製作した。香港のスター俳優ダニエル・ウーと、リメイク版『ベン・ハー』に抜擢された英国人俳優ジャック・ヒューストンが出演し、脚本をパク監督と日本人女優の藤谷文子が務めた本作は、上海国際ファッションウィークのクロージングイベントを始め、釜山国際映画祭とローマ国際映画祭でも上映された。■“復讐”にはまずハサミ!?見ているだけで痛いパク・チャヌク映画パク監督の代表作『オールド・ボーイ』といえば、チェ・ミンシクが金づちを構えるビジュアルが印象的だが、実は監督の作品の中で“ハサミ”が登場するシーンがやたらと多い。“復讐三部作”に続き、『渇き』『イノセント・ガーデン』でもハサミを使った演出が多く登場し、監督作品の中でもキーアイテムとなっている!『お嬢さん』では、果たしてどんなものが登場するのか…。■興味ないから大ヒットホラー映画のリメイク権も蹴っちゃう!アメリカのスプラッター映画の金字塔『死霊のはらわた』が、2013年にリメイクされた。メガホンをとったのは、『ドント・ブリーズ』をスマッシュヒットさせたフェデ・アルバレス監督だ。実は同作は当初、パク・チャヌクにオファーが来ていたという。前作の監督で、リメイク版ではプロデューサーを務めたサム・ライミによると、確かにパク・チャヌクにオファーをかけたとのことだが、当時監督は多忙を極めており、また“作品に気持ちが向かなかった”とか…。やたらとハサミを使いたがるが、電動チェーンソーには興味が湧かなかったのかもしれない!?『お嬢さん』は3月3日(金)よりTOHOシネマズシャンテほか全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:お嬢さん 2017年3月3日よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開(C) 2016 CJ E&M CORPORATION, MOHO FILM, YONG FILM ALL RIGHTS RESERVED
2017年02月12日現在、第2子を妊娠中のマリオン・コティヤールの出演作が、この2月から3作連続で公開される。『エディット・ピアフ~愛の讃歌』にてアカデミー賞を受賞、「世界で最も美しい顔」第1位にも選ばれたことのあるマリオン。昨年はブラッド・ピットとの不倫疑惑を、妊娠発表で一蹴して長年のパートナーとの愛の絆を見せつけ、グーグルが発表した「2016年に最も検索された女優ランキング」で第2位となるほど注目を集めた彼女だが、この3作ではオスカー女優としての風格を存分に見せつけている。まずは、本年度カンヌ国際映画祭グランプリを受賞、アカデミー賞外国語映画賞のノミネーション候補作(カナダ代表)である『たかが世界の終わり』(2月11日公開)。「若き美しき天才」と称され、映画界のみならず世界のカルチャーシーンに閃光を放ち続ける27歳、グザヴィエ・ドランの監督作が待望の日本上陸を果たす。最新作でドランが描くのは、自らの死を家族に伝えるために帰郷する人気作家(ギャスパー・ウリエル)を主人公にした、ある家族の1日。うまく想いを伝えられないその姿は、まさにミスコミュニケーションに陥った現代の家族そのものだ。マリオンは、主人公の兄(ヴァンサン・カッセル)の妻・カトリーヌを演じ、人付き合いが苦手だが誠実という役柄を好演。12年ぶりに再会を果たすも、愛しているのに傷つけ合う家族を彼らに“最も近い他人”として見守る。また、ロバート・ゼメキス監督によるブラッドとの共演作『マリアンヌ』(2月10日公開)は、第二次世界大戦を舞台に過酷な運命に翻弄され、究極の愛が試されるロマンチックスリラー。マリオンはフランス軍レジスタンス・マリアンヌを演じ、ブラッド演じる極秘諜報員・マックスと運命的な恋に落ちるも、誰にも言えない秘密を抱えているという美しくミステリアスな役どころ。「2人の間に、映画を超えた真実の愛があるのでは?」とゴシップの格好の標的になってしまったほど、ブラピと情熱的なカップルを熱演する。大ヒットゲームを新たなキャラクター、ストーリーで実写映画化した『アサシン クリード』(3月3日公開)では、昨年公開した『マクベス』で夫婦役を演じたマイケル・ファスベンダーとの再共演にも注目が集まっている。本作は、遺伝子操作によってアサシン(暗殺者)として活躍した祖先の記憶を呼び覚まされた死刑囚・カラムが、歴史に隠された真実に挑むミステリーアクション。マリオンが演じるのはカラムの祖先の記憶を追体験させるプロジェクトを先導する謎めいた科学者だ。素朴で誠実な妻から、レジスタンス、科学者と幅広い役柄に挑むマリオン。オスカーを始め、数々の映画賞を受賞し、女優として確固たる地位と人気を得ているマリオンが、この冬に魅せる新たな顔に注目だ。(text:cinemacafe.net)
2017年01月16日世界中で圧倒的大ヒットを続ける『トランスフォーマー』シリーズの最新作が、『トランスフォーマー/最後の騎士王』として、2017年夏に日本に上陸することが決定。併せて、新旧キャストが相まみえる超ド級な予告編が解禁となった。全世界の累計興行収入が約3800億円を記録する、大ヒットシリーズ『トランスフォーマー』。革新的な最先端VFX映像のみならず、桁外れのド派手な実写アクション映像の融合で、映画の常識をことごとく打ち破り、驚きの連続で見る者を圧倒し続けてきた。そして、実写映画化10年を迎える記念すべき今年、新たに製作される本作は、従来のキャスト&キャラクターを軸に、新しいキャスト&キャラクターが次々と登場するという集大成的作品に。マイケル・ベイ監督が構想する、毎年1本づつ3年連続で公開するという新たな3部作の第1弾としてお目見えする。解禁となった予告編では、相変わらずのド派手な爆破シーンやカーアクション、驚異のVFXなどに加えて、中世の時代での戦いも描かれており、これまでのシリーズとはひと味違う魅力が炸裂。また、映像の最後には、人類を守り抜いてきた正義のオプティマスプライムが、仲間であるはずのバンブルビーにまさかの刃を向ける、という衝撃の展開が示されている…。監督は引き続き、ハリウッドきっての破壊王として知られるマイケル・ベイ。主演は、前作『トランスフォーマー/ロストエイジ』で主人公を務めたマーク・ウォールバーグ、新キャストとして海外ドラマ「ウエストワールド」も話題の名優アンソニー・ホプキンスが参戦。魅力的なNEWヒロインには、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』やドラマ「ダ・ヴィンチと禁断の謎」に出演し、夫はイケメン俳優サム・クラフリンという英国女優ローラ・ハドック、さらに若手女優のイザベラ・モナー。また、シリーズの顔ともいうべきジョシュ・デュアメル、タイリース・ギブソン、ジョン・タトゥーロ、前作で印象的だったスタンリー・トゥッチなどが同じ役で再び出演する。人類の救世主で守護神のオプティマスプライムが、なぜ最大の敵に?そして大人気キャラのバンブルビーがついに主役に?邦題が示す『最後の騎士王』とは一体何者なのか…?いまだ謎多き本作だが、ロケ地にはバッキンガム宮殿などイギリスの名所の数々が登場。シリーズ最大スケールといえる展開が待ち受ける、かつてないTFワールドであることを予感させている。『トランスフォーマー/最後の騎士王』は2017年夏、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年12月07日第87回アカデミー賞で4部門を受賞したウェス・アンダーソン監督の代表作『グランド・ブダペスト・ホテル』(4,500円)のメイキング・ブックが、12月23日に3,000部限定で発売される。同書では、ウェス本人が同作を含む作品づくりについて語ったインタビューをはじめ、主演のレイフ・ファインズや、音楽・衣裳・撮影などアカデミー賞受賞に導いた豪華スタッフ陣へのインタビュー記事を収録。さらに、ウェスが影響を受けた映像作品も詳細に紹介された。その他、インスピレーション源となったツヴァイク作品も収録される他、映画理論家のデイヴィッド・ボードウェルをはじめとした批評家たちによる論考も掲載。ウェスならではのスタイリッシュでキュートな世界観の秘密がわかる貴重なメイキング・ブックとなっている。【書籍情報】『グランド・ブダペスト・ホテル』著者:マット・ゾラー・サイツ訳:篠儀直子出版社:ディスクユニオン上製/256ページ/A4変型発刊:2016年12月23日価格:4,500円
2016年11月29日『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』を監督したデヴィッド・イェーツが、『ファンタビ』シリーズ5部作すべてを監督することに決まったという。「The Hollywood Reporter」にイェーツ監督自らが語った。木曜日(現地時間)に開催された同作のワールドプレミアで、イェーツ監督は「映画を作ることが大好きなんだ。家族のような素晴らしいチームに恵まれてるしね」と『ファンタビ』のキャスト&スタッフを絶賛。イェーツ監督は『ハリー・ポッター』シリーズ後半4作品も手掛けており、J.K.ローリングの作品の映像化に長けている。すでに製作準備に取り掛かっている2作目は、パリとイギリスのワトフォードで撮影されるもよう。同性愛であることをオープンにしている若きダンブルドアや、彼の宿敵であるゲラート・グリンデルバルドが登場するという。(Hiromi Kaku)
2016年11月14日ジェラルド・バトラー主演のアクション映画『エンド・オブ・ホワイトハウス』の3作目が製作されることになった。タイトルは、『Angel Has Fallen(原題)』。その他の情報1作目と2作目『エンド・オブ・キングダム』で、バトラー演じるマイク・バニングは大統領を守るシークレット・サービスだったが、3作目では彼自身が危険にさらされることになるようだ。バトラーはプロデューサーも兼任する。監督は決まっていない。1作目は全世界で1億6,000万ドル、2作目は2億ドルを売り上げている。バトラーの最新作は『キング・オブ・エジプト』。現在はアクションスリラー『Hunter Killer』を撮影中。共演はビリー・ボブ・ソーントン、ゲイリー・オールドマン。文:猿渡由紀
2016年10月29日『セックス・アンド・ザ・シティ』の映画が、また作られるかもしれない。主演でプロデューサーのサラ・ジェシカ・パーカーは、テレビ番組に出演し、3作目のアイデアは「たしかにある。決まってはいないけれど、準備をしている人がいる」と語った。その他のニュースオリジナルのテレビ番組は、1998年から2004年にかけてHBOで放映され、絶大な人気を呼んだ。映画1作目は2008年に公開され、北米だけで1億5,200万ドル、全世界で4億1,500万ドルを売り上げた。2010年に公開された2作目は、北米で9,500万ドル、全世界で2億8,800万ドルと1作目を下回った上、批評もかんばしくなく、3作目はもうないものかと思われていた。パーカーは、今月HBO放映開始されたドラマ『Divorce』で、テレビに復帰したところだ。文:猿渡由紀
2016年10月18日『ハリー・ポッター』の新シリーズ『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』は5部作になるようだ。同シリーズの原作者J・K・ローリングが続編を製作するつもりであることをワーナー・ブラザースが明らかにした。本作のオフィシャルツイッターには「J・K・ローリングが、この魔法が合計5作品の映画になって続いていくって認めました!『ファンタスティック・ビースト』が待ちきれません」と投稿されている。すべての脚本はローリング自らが担当することになり、第2弾についてはすでに脚本が完成間近のようで、ローリングはツイッターでのファンからの質問に「私が脚本を担当するわ。今は第2弾の最後の仕上げをしているところ」と応じている。同シリーズでは、エディ・レッドメインが主役ニュート・スキャマンダー、デヴィッド・イェーツが監督を引き続き務めることになるようだ。エディのほかに、エズラ・ミラー、コリン・ファレル、ロン・パールマン、キャサリン・ウォーターストンが出演する『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』は、日本では来月23日に公開を予定している。(C)BANG Media International
2016年10月15日シリーズの原点『スター・ウォーズエピソード4/新たなる希望』の直前までを描く、“もう一つ”の物語『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』。あのレイア姫も所属していた反乱軍、その中の寄せ集め極秘チーム“ローグ・ワン”が究極兵器デス・スターの設計図を奪うミッションに挑む本作について、メガホンをとったギャレス・エドワーズ監督は、『エピソード4』から『エピソード6』までの“オリジナル3部作”と密接につながっていると言及している。まず、本作について明らかになっていることは、『エピソード4』の直前までを描くということ。『スター・ウォーズ』といえば、漆黒の銀河を背景にした黄色い文字のオープニング・クロールがお馴染みだが、『エピソード4』では「反乱軍のスパイは帝国の究極兵器に関する秘密の設計図を盗み出すことに成功した」という一節が登場する。まさにこの“反乱軍”こそ、はぐれ者の極秘チーム“ローグ・ワン”のこと。このローグ・ワンのメンバーは、女性戦士ジン・アーソ(フェリシティ・ジョーンズ)など、いままでに登場していない新たなキャラクターとなるが、エドワーズ監督は「本作のデザインやテーマなどの全てから、オリジナル3部作に密接につながっていると感じてもらえると思う」と明かしている。それはいったい、どういうことなのだろうか?ギャレス監督は「『スター・ウォーズ』の素晴らしいところは、ハン・ソロのバックストーリーやルークと父親の関係など、そのことについて10分間にも渡る長い会話はないことだ。劇中では、ハンがジャバ・ザ・ハットに借金があるとさらっと触れるだけであり、『エピソード4』ではルークの父がパイロットだと分かるだけだしね」と、劇中で多くは語られないこと自体が「スター・ウォーズ」の魅力であると話す。そうすることで、観客たちはその謎について自由に想像を巡らせることができるからだ。「『スター・ウォーズ』はいつも十分なヒントを与えるが、『彼は何を意味していたのだろう?』『あそこでは何が起こったのだろう?』と観客に思わせる。そうすることで僕たちの想像は膨らんだ。本作ではそんな『スター・ウォーズ』全ての物語が一緒になり、密接につながっていくんだよ」と語る監督。「スター・ウォーズ」シリーズの中でも、特に謎が多いといわれる『エピソード4』だが、レイア姫がどうやってデス・スターの設計図を手にしたのか?これまで語られることのなかったが、ついに本作で明らかになる。また、ギャレス監督は、キャラクターなどの細部のデザインまで“「スター・ウォーズ」らしさ”にこだわり製作していった。とくに「CGの誘惑に負けないように気をつけた」という。「いまではCGである一定のことができるようになり、それらをやりたいと思うもの。でも、それは進化していった映画のもので、オリジナル3部作とは全く違う言語だと思う。振り返ってみると『スター・ウォーズ』には拭い去ることのできない美学があるんだ。それはとても素晴らしいことだよね」と語る。時代は進化し、映画表現の幅はとてつもなく広がっているが、「スター・ウォーズ」ファンはどんなCG技術よりも、リアルなセットでのアクションなど、オリジナル3部作のような「スター・ウォーズ」らしさを期待している人が多いはず。その世界観の中で、ジン・アーソや新ドロイドK-2SOなど、新キャラクターたちがどんなストーリーを見せてくれるのか、世界中のファンが注目しているところだろう。『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』は12月16日(金)より全国にて公開。『スター・ウォーズエピソード4/新たなる希望』デジタル配信中。(text:cinemacafe.net)
2016年10月12日『ヘンリー六世』三部作(09年)、『リチャード三世』(12年)と続いた新国立劇場のシェイクスピア・シリーズに、待望の第三弾『ヘンリー四世』が登場する。『ヘンリー六世』ではタイトルロールを、『リチャード三世』では、リチャードを倒すリッチモンド伯、後のヘンリー七世を演じた浦井健治が、今度はヘンリー六世の父、後に名君ヘンリー五世と称えられるハル王子に扮する。「7年前、ヘンリー六世を演じながら、ずっと父・ヘンリー五世の偉大さを感じていました。その役を演じることができるのは、とても光栄に思います。壮大な企画に関わる皆さんの熱意にこたえたいですし、僕自身もやるからには全力で臨みます」新国立劇場演劇『ヘンリー四世』チケット情報第一部では、ハル王子は父王の心配をよそに、素行のよくない中年騎士フォールスタッフと遊びほうけてばかりいる。しかし、反乱が起きてハル王子もフォールスタッフも戦場へ。第二部では、フォールスタッフが抵抗勢力の討伐に向かうが、ハル王子がヘンリー五世として即位したことを聞きつけ、恩賞目当てに王宮へ向かう。しかし、待っていたのは思いがけないハルの変貌だった。1・2部を通して上演すると6時間にもなる大作だ。「第一部は喜劇タッチで、ハルとフォールスタッフの親密さが大事だと思っています。ふざけ散らすのは、結構エネルギーが必要ですけど(笑)。第二部では、時代が大きく動いていく歴史劇になっていて、全く違うのが面白い。6時間と言っても戯曲を読んだ体感としては長くはありません。ハルとフォールスタッフの人間的な変化が面白くて、夢中で読みました。お客様にも楽しんでいただけるのではないかと」ハル王子は、やんちゃなこともするが、父との葛藤を乗り越えていく強さも持っている。「ただの放蕩息子ではなく、何か考えがあって、庶民の中に混じっていると思います。そのほうが父との和解のシーンがより深いものになる気がします。頭もいいですし、比喩の言葉もセンスがすごくいい。まだ、演出の鵜山さんのお話を聞いていないのでわかりませんが、王子としての自覚は忘れずに、品を失わないようにしたいですね」演出の鵜山仁とは、新国立劇場では3作目、他作を含めると5作目のつきあいとなる。「一番インパクトがあったダメ出しは“その長台詞ではお客さまが飽きる”。同じトーンでしか語っていなかったからですが、鵜山さんは色に例えて、そこは青、次は赤とイメージを言ってくれて、叫べというのもありました。結局、叫ばないことになったのですが、一度叫んだことが僕の中に残って、その台詞の表現が変わるのです。全てを把握した演出で、ついていくのに迷いはありません」身分を超えた友情、父と息子の葛藤と和解、そして目まぐるしく変わる権力の行方など、多彩な魅力に満ちた『ヘンリー四世』を、浦井はしっかりと背負って堂々と立つ覚悟だ。公演は11月26日(土)から12月22日(木)まで東京・新国立劇場中劇場にて上演。チケット発売中。取材・文:沢 美也子
2016年09月16日『ダークナイト』3部作、『インセプション』、『インターステラー』と、新作のたびに世界中を圧倒し続けてきたクリストファー・ノーラン監督の最新作となる『ダンケルク』(原題/Dunkirk)の日本公開が、2017年に決定。早くも特報映像が解禁となった。本作は、第二次世界大戦中の1940年5月26日から9日間、860隻の船舶で、イギリス軍、フランス軍の兵士約30万人以上もの命を救った、史上最大の救出「ダンケルク作戦」を描くスペクタクル・サスペンス大作。舞台となったフランスのダンケルクを皮切りに、オランダ、イギリス、そしてアメリカで目下撮影中で、ノーラン監督は初めて実話の映画化に挑んでいる。出演するのは、『マットマックス 怒りのデス・ロード』『レヴェナント:蘇えりし者』で圧倒的な存在感と迫真の演技を体現したトム・ハーディ、『ブリッジ・オブ・スパイ』でアカデミー賞助演男優賞に輝き、『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』にも出演するマーク・ライアンス。舞台や映画で活躍し、『シンデレラ』や『マイティ・ソー』の監督としても評価の高い名優ケネス・ブラナー、『ダークナイト』シリーズをはじめ、ノーラン作品常連のキリアン・マーフィーら、錚々たるキャストたち。さらに、「ワン・ダイレクション」として活躍していたハリー・スタイルズが自らオーディションに参加し、映画初出演を果たしていることも大きな注目を集めている。併せて解禁となった映像では、数多くの若き兵士たちが登場するが、ハリーの姿は果たして…。また、マークが「これまでになかった展開の素晴らしい映画になる。いきなり観客を戦争のド真ん中へ連れて行く」と「Empire」誌にコメントし、世界中で大きく報じられたように、観る者を一気に引き込むノーラン監督の映像力は顕在だ。クリエイティブ・チームには、『インターステラー』の撮影のホイテ・ヴァン・ホイテマ、美術のネイサン・クローリー、編集のリー・スミスが引き続き参加。衣装のジェフリー・ガーランドは『インセプション』以来のタッグ、そして『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のアンドリュー・ジャクソンが視覚効果監修を担当するなど、精鋭たちが顔を揃えている。本作はまず、2017年7月19日より舞台となったフランスとベルギーを皮切りに、7月21日に全米&全英で公開される予定。『ダンケルク』(原題)は2017年、全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年08月24日司馬遼太郎の歴史小説『関ヶ原』が原田眞人の脚本と監督で映画化されることが発表になった。岡田准一が石田三成を、役所広司が徳川家康を、有村架純が三成に仕える忍びの初芽を演じ、東宝とアスミック・エースの共同配給で、2017年初秋に全国公開される。その他の写真原作は、『国取り物語』『新史太閤記』と並ぶ司馬遼太郎の“戦国三部作”と呼ばれ、『覇王の家』『城塞』と並ぶ“家康三部作”のひとつでもある。単行本・文庫を合わせた累計発行部数は580万部を超えており、1981年に森繁久彌、加藤剛、三国連太郎、三船敏郎、松坂慶子らでドラマ化されたが、映画化は初となる。本作での石田三成の人物像は、これまで描かれてきた狡猾で計算高い武将ではなく、“正義”を重んじるあまり融通が利かず、不器用で人間味あふれる“純粋すぎる武将”として描かれる。岡田は「日本で一番の大合戦“関ヶ原”が映画化されることを僕自身、今から楽しみにしています。歴史好きとして、本来の人物像に近いであろう“石田三成”を演じることができ嬉しく思います」とコメント。役所は、数々の歴史上の人物を演じてきたが徳川家康役は初だといい、「信長、秀吉など、数々の戦国武将の成功と失敗を間近に見て学んできた家康が、人生最大の大博打“関ケ原の戦い”に挑み、勝利するまでの心の動き、今からワクワクしています」と意気込む。また、有村は「言葉や所作、アクション、一から覚える事がたくさんありますが出演されるキャストの方々のお芝居を見て勉強しながら、その時代を生きた人物として、石田三成の腰元として女を忘れしっかりと役目を果たしたいなと思います」とコメントを寄せている。原田監督は「国家の在り方が問われるこの不確かな時代を生き抜くために、我々にはもう一度、それぞれの立場で“正義”を問い直し実践する急務があります」と力説。「司馬遼太郎文学の素晴らしさは“正義の信奉者”のもたらすマイナス面も活写し、石田三成を偶像視していないところです。三成と敵対する徳川家康のリアリストの悪しき面と魅力も同時に捕えています。私の中にも60パーセントの三成と、40パーセントの家康が共存しています。そこに、『関ヶ原』を作る意義がある、と痛切に感じています」と語っている。撮影は8月中旬より約2か月半に渡り、滋賀・京都などを中心に、国宝級の歴史的建造物での撮影も行う。また、天下分け目の決戦を描くにあたっては約3000人規模のエキストラ参加も予定している。『関ヶ原』2017年初秋、全国ロードショー
2016年08月10日数々のヒーローを生み出した天才マンガ家・石ノ森章太郎の「サイボーグ009」が、この度、完全オリジナルストーリーのフル3DCGアニメーションの新作で登場。『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』として、11月25日(金)より全3章完結、各章2週間限定で劇場上映することが決定した。人智を遥かに超えた異能を持つ者たち「ブレスド」。太古より人類の歴史を陰ながら操ってきた彼らが、いま再び不穏な胎動を始めた。彼らの狙いは何なのか。戦いの暗雲が、世界を覆い始めようとしていた――。「ブレスド」の存在に勘づいた数少ない人間のひとり、ジャーナリストのルーシー・ダベンポートが、アメリカのテキサス州にある家を訪ねた。彼女を出迎えたのは、009こと島村ジョーをはじめとするゼロゼロナンバーサイボーグたち。彼らは改造手術により、核兵器ともわたりあえる存在として、冷戦時代から幾度も人類の危機を救ってきた。しかしその後、国連軍ガーディアンズの創設により、サイボーグ戦士たちは人類を守るという使命を離れ、ようやく穏やかな生活を送れるようになっていた。だが、ルーシーの来訪と「ブレスド」の脅威が、ジョーたちを再び新たな戦乱の中へと導く。人は、闘いを忘れることができないのか。人類の未来はどこへ向かうのか…。「サイボーグ009」は、月刊マンガ誌、週刊マンガ誌、新聞など16媒体で連載され、テレビアニメシリーズ3作、劇場版アニメ4作、OVAなどで映像作品が制作。また海外でもテレビアニメシリーズ放映や、コミック出版がなされ、国内外で人気を博している。今回、総監督は、『攻殻機動隊S.A.C.』シリーズを手がけた神山健治。神山氏は、2012年に「サイボーグ009」を原作とした映画『009 RE:CYBORG』を監督し、ロングランを記録している。そして監督には『009 RE:CYBORG』で演出、『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』では助監督・絵コンテ・演出を担当した柿本広大が務める。また、キャラクターデザインは『楽園追放 -Expelled from Paradise-』『キャプテン・アース』で注目を集めた俊英・齋藤将嗣が担当する。今回の決定に柿本監督は「石ノ森章太郎先生が生み出された『サイボーグ009』を、神山健治総監督をはじめ制作スタッフ全員で形にできることをとても光栄に思います」と語り、「本作ではビジュアルを一新したゼロゼロナンバーサイボーグたちが、新たな敵と出会い、新たな物語を紡いでいくことになりますが、彼らがこれまでの作品で歩んできた道のりにつながり、またこれから先に続いていく道のりの一部になれるよう、全力で完成に向けて頑張りたいと思います」とコメントした。また、公開日決定と併せて、キービジュアルと特報映像も公開されている。『CYBORG009 CALL OF JUSTICE』は、第1章が11月25日(金)~、第2章が12月2日(金)~、第3章が12月9日(金)~、各章2週間限定にて公開。(cinemacafe.net)
2016年07月19日女優の南果歩が15日、東京・初台の新国立劇場で行われた主演舞台『鄭義信 三部作 Vol.3「パーマ屋スミレ」』の公開稽古に臨んだ。劇作家で演出家の鄭義信が書き下ろした同舞台は、1960年代半ばの九州のとある炭鉱町で炭鉱事故に巻き込まれた在日コリアンの家族を描いたもの。2012年に新国立劇場で初演されて大きな話題を集め、今回はそのリバイバル公演。初演の演技で高い評価を受けた南果歩、根岸季衣らオリジナルキャストに加え、千葉哲也、村上淳といった実力派俳優も加わる。南は「再演は望まないタイプなのですが、この作品だけはもう一度という気持ちが強く、4年経ってやっと再演することになりました」としながら、「大地に根をおろして生きている女性ということで、すごく魅力的でした。初演は東日本大震災の翌年に公演され、被災した方の応援歌ではありませんが、3.11のことが念頭にあってやっていましたので、今回奇しくも熊本の震災後ということで、見て下さった方々への投げ掛けだけでなく、私自身も生きることを見直す作品です」と話した。その南が挑む同舞台は、3月11日に乳がんの手術を受けてからの復帰作となる。「術後2カ月しか経っていませんが、舞台を念頭に手術を早めに組みました。ですが、精神的な部分で次のことを考える状況になかなかなれなくて、1日1日必死でしたね。こうやって皆さんにお披露目できたことは、2カ月前には考えられませんでした。本当にうれしいです」と復帰に笑顔。また、12日に亡くなった演出家の蜷川幸雄さんについては「2000年の舞台『グリークス』で初めてお会いしました。稽古が厳しいとは聞いてましたが、厳しいだけでなく俳優を心から愛して信じ、『やってみろ』という大きな土俵を目の前に出してくださる方でした。とにかく存在として大きすぎるので、贈る言葉は浮かびませんが、蜷川さんはどの劇場にもいらっしゃると思いますよ」と故人を偲んだ。舞台『鄭義信 三部作 Vol.3「パーマ屋スミレ」』は、5月17日~6月5日(5月23・30日は休演)に東京・初台の新国立劇場 小劇場で公演される。
2016年05月15日横山秀夫のベストセラー小説を2部作で映画化する『64-ロクヨン-』(瀬々敬久監督)。主演を務める佐藤浩市が警務部の広報官・三上義信を、共演の三浦友和が元上司で刑事部捜査一課長である松岡勝俊を演じ、骨太なヒューマンドラマにさらなる深みを与えている。原作は「半落ち」「クライマーズ・ハイ」など、組織ドラマの名手として知られる横山氏の集大成の呼び声高い同名小説で、NHKでドラマ化されたことも。たった1週間で終わった昭和64年に起きた少女誘拐殺人事件(通称ロクヨン)の時効が近づく平成14年、当時を模倣した事件が発生。元敏腕刑事で、現在は警務部広報室広報官を務める三上が、記者クラブやキャリア上司との攻防、刑事部と警務部の対立に巻き込まれながら、真実を追う。「警察は日本で一番大きな組織でありながら、その実態があまり知られていない。でも、広報官の目線から、社会人なら一度は経験する組織内の対立や衝突を描いているので、誰もが感情移入できる。そこが横山さんらしい」(佐藤さん)、「横山さんの作品はほとんど読んでいますが、『64-ロクヨン-』が一番好きですね。うまく言葉にできないですけど、自分に波長が合うんです。松岡は組織の中でも、微妙な立ち位置で演じがいがある」(三浦さん)意外にも1983年に放送されたドラマ「みんな大好き!」、故相米慎二監督の『あ、春』、自動車メーカーのCMなど、共演回数はさほど多くはない。それでも「口幅ったいですけど、いい意味で老けないし、久々にご一緒できるので楽しみは格別。心強さも感じました」(佐藤さん)、「いま、映画界で佐藤浩市と共演した俳優はたくさんいるし、僕もそのひとり。相性も良いし、一緒だと心地いいですよ」(三浦さん)と互いを意識し、尊敬しあう関係だ。そんなベテラン俳優が火花を散らす共演シーンが『64-ロクヨン-後編』で堪能できる。かつて三上と松岡は部下上司として、ロクヨン事件の捜査にあたった関係性。その後、広報官になった三上が捜査一課から敵視されるなか、松岡は気にかけている。再び誘拐事件が起こると、三上はトイレで待ち伏せし松岡に接触。被害者家族の実名を教えてほしいと迫るのだ。豪華キャストが集結する本作だが、二人の演技合戦は最大級の見せ場となっている。重厚感あふれる原作を、2部作で映画化するのも本作の大きなチャレンジ。結末も原作とは異なっている。佐藤さんは「プレッシャーもある」と認めつつ、「ドラマとは違うアプローチが必要だし、原作よりも一歩踏み込んだラストにしなければ、前後編にする意義が薄れてしまう。それは瀬々監督をはじめ、現場のスタッフや僕も含めた総意でした。ファンの皆さんはいろいろご意見あると思いますが、僕自身は納得しています」と強い覚悟を示す。三浦さんは「結末だけじゃなく、映画全体としてもオリジナルな要素は必要だと思います。もちろん賛否はあるかもしれないけど、原作を読んだ方、ドラマを見た人にも期待してもらいたいですね」と静かな口調で自信をみなぎらせる。コミック原作やアニメが幅を利かせる日本映画界にあって、世代を超えた実力派俳優が顔を揃え、圧倒的な存在感を放つ『64-ロクヨン-前編/後編』。見る映画がないと嘆く大人への挑戦状といえる作品に仕上がった。(photo:Nahoko Suzuki / text:Ryo Uchida)
2016年05月09日新国立劇場で連続上演中のシリーズ“鄭義信三部作”、そのラストを飾る舞台『パーマ屋スミレ』が5月17日(火)に小劇場にて開幕する。劇作家・演出家の鄭義信が「激動の昭和の時代に翻弄された、庶民の姿を描きたい」として発表した三部作のうち、『パーマ屋~』は1960年代半ば、九州のとある炭鉱町を舞台に展開。そこで暮らす在日コリアンの炭鉱労働者の家族や彼らを取り巻く人々の、苦境に負けずに力強く生きる姿を、笑いと涙で鮮烈に綴った物語だ。理容室を営む須美役の南果歩、その姉・初美役の根岸季衣など、2012年の初演とほぼ同じキャストが揃うなか、須美の夫・成勲(ソンフン)役の千葉哲也、その弟・英勲(ヨンフン)役の村上淳が今回の再演に新加入。稽古場では、鄭の熱のこもった指揮のもと、激しくも温かい九州の方言が飛び交っていた。舞台『パーマ屋スミレ』チケット情報床屋椅子がひとつポツンと置かれた理容室、路地にある手押しポンプや共同便所など、稽古場に精密に建て込まれたセットから、1965年の炭鉱町の風情が存分に伝わってくる。理容室の座敷に祖父・洪吉(ホンギル)役の青山達三が横たわった状態で、鄭の合図で一幕の頭から立ち稽古が始まった。語り部となる中年の大吉(酒向芳)が登場し、空間を仰ぎ見ながら少年時代を懐かしむ。その穏やかな口調が引き出す郷愁に、早くもささやかな悲劇の匂いを感じて胸を突かれるが、少年大吉(森田甘路)のけたたましい登場とともに空気は一変。続々と生命力あふれるキャラクターが現れ、嵐のような勢いで観る者を巻き込んでいく。須美の妹夫婦(星野園美、森下能幸)がくりひろげる夫婦漫才調のやりとりに笑わされ、生活臭を漂わせた初美・根岸のたくましさ、不甲斐ない夫に怒声を飛ばす須美・南の気っ風の良さに圧倒される。負けじと声を張ってずる賢くかわす成勲の、千葉が見せる狡猾な表情も失笑せずにいられない。片足を引きずって歩く英勲だけは、村上が静かな笑みに諦観の色をにじませて独特の印象を残していた。ドラマの序盤、駆け抜けるような彼らのやりとりを鄭は楽しそうにみつめながら、「だんだんたっぷりと演じてしまっているから、もっと早く」とテンポの良さの重要性を強調。その一方で、根岸が三段落ちのようにして言葉をたたみ掛け、笑いを誘う場面では、「もっと三回目を長くねばって」と要求する。演出家が好む“くどい笑い”へのこだわりに応えるべく、根岸が何度もシーンを繰りかえし、周囲から爆笑を引き出していた。強烈な言葉の応酬、おおらかな仕種から感じとれるのは人間の底知れぬ強さ、突き抜けた朗らかさだ。だがその後に続く物語は、炭鉱事故で彼らの生活が打ち砕かれる様を厳しく映し出す。それでも鄭は、懸命に生きる人々の姿に必ず“笑い”をまとわせることを忘れない。『焼肉ドラゴン』、『たとえば野に咲く花のように』と続いて話題を集めた鄭義信の人間ドラマ、その最終章もやはり、胸をえぐる衝撃が待ち構えているに違いない。公演は5月17日(火)から6月5日(日)まで。前売りチケット発売中。取材・文:上野紀子
2016年05月06日実話を基に、たった3年で“チアダンス部”が全米大会を制覇するまでの軌跡を描く『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』を映画化することが決定!主演には、いまや映画・ドラマ・CM・バラエティーに引っ張りだことなった女優・広瀬すずが務めることも明らかになった。県立福井中央高校に入学した友永ひかり(広瀬すず)は、中学からの同級生の男子を応援したいためだけに“チアダンス部”へ入部する。しかしそこは、顧問の女教師・早乙女薫によって「目標は全米大会制覇!おでこ出し絶対!恋愛禁止!」という厳しい指導&スパルタ制度の敷かれた環境だった。早々に先輩たちが退部していく中、チームメイトの同級生・彩乃の存在もあり、なんとかチアダンスを続けていく決心をするひかり。はたしてチアダンス部は“全米大会制覇”の目標を達成できるのか!?普通の女子高生たちの夢への挑戦がいま、始まる――。2009年3月、福井県立福井商業高等学校のチアリーダー部が、全米チアダンス選手権大会で優勝するニュースが世間を賑わせたのが記憶に新しいが、本作は、そんなたくさんのテレビや新聞などでも取り上げられた、女子高生たちと彼女たちを支えた1人の教師との絆の青春感動サクセスストーリーを描いていく。そして、監督には『俺物語!!』「お兄ちゃん、ガチャ」「ダメな私に恋してください」などを手掛ける河合勇人。また、『永遠の0』で「日本アカデミー賞」優秀脚本賞を受賞した林民夫が脚本を担当している。“チアダンス”とは、ポンダンス・ジャズ・ヒップホップ・ラインダンスの4つのダンスで構成され、約2分半の規定時間内でダンスの技術やチームワーク、チアスピリットなどを競い、競技者の笑顔や迫力ある演技によって見るものを元気付け、また競技者自身も元気になれるエンターテインメント性の高いスポーツだ。主人公・友永ひかり役には、現在公開中の『ちはやふる』の続編が決定し、今後も『四月は君の嘘』『怒り』など話題作の公開が控えている広瀬さん。今回広瀬さんが演じるのは、「サッカー部に所属する憧れの男子生徒を応援したい」という軽い気持ちでチアダンス部に入部してしまったごくごく普通の女の子が、顧問からの鬼のような厳しい指導、チームメイトの支えによって成長し、 全米大会を制覇するという役柄。「奇跡みたいな実話があることに大変驚きました」と語る広瀬さんは、「ドラマや映画の世界のような話が本当にあって、それを演じることができるのが嬉しいです。素晴らしいストーリーなので、撮影がいまから楽しみです」とコメント。撮影時期は5月上旬だそうだが、ダンス経験のない広瀬さんはすでに昨年12月からダンス練習に入っており、長い日だと1日6時間の練習に励んでいるという。そんな中、チアダンス振付・指導の前田千代先生(一般社団法人日本チアダンス協会)からは、「躍動感はピカイチ! 」太鼓判を押すほどのポテンシャルを発揮しているようだ。また広瀬さんは、「チアダンスは、ただ踊るだけでなく、笑顔やチームワーク、そして応援することをテーマにしている競技で、実際にチアダンスをやられている人たちは内面から違うなと感じています。私も内から出るものを表現できるようになりたいです」と意気込みを語っていた。さらに本作は、チアダンスの本場、アメリカでの大規模ロケ&アメリカNo.1チアダンスチームとの対決も決定しており、誰も観たことのないような圧巻のクライマックスシーンを撮影予定とのこと。主人公・ひかり演じる広瀬さんは、現在17歳。等身大ともいえる今回、まさに今しかできないこの役柄をどう演じきるのか、ダンス初心者の広瀬さんがどんなダンスを披露するのか、今後の動向に目が離せない。『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』は2017年、全国にて公開予定。(cinemacafe.net)
2016年05月05日新国立劇場にて一挙再演する「鄭義信 三部作」の第二弾『たとえば野に咲く花のように』が4月6日(水)より上演される。ともさかりえ、山口馬木也、村川絵梨、石田卓也ら実力派キャストを迎え、1951年の九州の港町を舞台に、戦争の傷を抱えた男女の愛憎を描き出す。初日まで約3週間に迫った3月下旬の稽古場を取材した。舞台『たとえば野に咲く花のように』チケット情報戦争で失った婚約者を想い続ける在日朝鮮人の満喜(ともさか)、自身も戦争の傷を抱え、自分と同じ目をした満喜に惹かれる康雄(山口)、その婚約者のあかね(村川)、康雄の弟分で、あかねにぞっこんの直也(石田)。出口のない四角関係が本作の軸となるが、この日、稽古が行われたのは、物語の終盤、街を出る決意をした康雄とそれを引き留めようとする直也、康雄の心変わりを許せないあかねらの感情が激しくぶつかり合うシーンから、満喜が康雄への愛情をようやく垣間見せる印象的なシーンへとつながるクライマックスの場面。「鄭義信 三部作」の中でこの『たとえば野に咲く~』のみ、鄭以外――2007年の初演に続き、鈴木裕美が演出を務める。稽古から気付かされるのは、鈴木が、鄭による脚本上の登場人物たちの感情の流れ、それに伴い発せられるセリフに対し、絶対的ともいえる信頼を置いているということ。ひとつの言葉が“導火線”となり、相手を刺激し、またそれが次に…という感情の流れに寄り添い、アクションの動きさえもつけていく。鈴木曰くこのシーンの登場人物は「次の一手がどうにもならない=どう生きていけばわからずにいる者たち」。戦争、喪失、貧しさ、また始まった戦争(=朝鮮戦争)に翻弄され、生きることもままならず、やるせない思いが怒りと悲しみに火をつけ、混乱を呼び起こし――激しく爆発する。新たな地へ踏み出そうとする者(=康雄)と、変わってしまったことを受け入れられず、しがみつこうとする者(=直也、あかね)、そのぶつかり合いにさらに翻弄される者(=満喜)。四角関係の極みだが、それぞれの感情が痛いほどに突き刺さってくる。セリフは全編九州弁で、稽古場での鈴木の演出の指示にも九州弁が混じるが、東京でもなく、かといって遠い異国の話でもなく、60年以上前、復興への歩みのさなかのこの国の地方の片隅のコミュニティをしっかりと心に焼きつける。「せからしか(=やかましい!黙れ!の意)」など、その地方のものでなければ耳慣れない言葉がたびたび出てくるのに、すんなりと入ってくるのが不思議だが、やはり、セリフのひとつひとつに寸分の無駄もなく感情が乗せられているからこそ伝わってくる。出口のない感情の生々しいぶつかり合いが彼らをどこに連れていくのか? 公演は4月6日(水)より東京・新国立劇場小劇場にて開幕。取材・文・撮影:黒豆直樹
2016年03月25日女優の多部未華子が24日(木)、都内で行われた主演作『あやしい彼女』のイベントに出席。「20歳に若返った73歳の老女」を演じた本作にちなみ、専門家がシミュレートした“73歳の自分”の写真が披露され、驚きの表情を見せていた。多部さんは「目の周りのシワは、いまも気にしているので…。今日からアイクリームと乳液をたっぷり塗りたい」。イベントには共演する要潤、北村匠海が駆けつけ、こちらも“73歳”を想定した写真をお披露目。「髪の毛はあるみたいですね。もともと老け顔ですし」(要さん)、「これはヤバイ。ショックですね…」(北村さん)と未来の自分に悲喜こもごもだった。見慣れぬ写真館でポートレイトを撮影された下町のおばちゃん・瀬山カツ(73歳)が、外見だけが20歳に若返った姿に大変身。持ち前の歌声が注目され、歌手としてステージに上がることに…。二度目の青春を謳歌しながら、夢に恋に奮闘する。イベントでは20歳当時のリアル写真も披露され、多部さんは「成人式の写真ですね。ちょうど朝ドラ(『つばさ』)を撮っていた頃で。大人になったなあ」と照れ笑い。20歳の要さんは「仮面ライダーアギト」で仮面ライダーG3を演じており、当時子どもだった北村さんは「まさに世代なので、要さんご本人に会ったときは、『おー』っとなりました」と恐縮しきりだった。まだ18歳の北村さんが、小学生時代の写真を披露すると、要さんは「かわいい。こんなにタンクトップが似合う子どもはいない」と話していた。『あやしい彼女』は4月1日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年03月24日俳優・神木隆之介が、『ハチミツとクローバー』で知られる漫画家・羽海野チカ氏の作品を実写化する映画『3月のライオン』(2017年前後編2部作で公開)で主演を務めることが16 日、発表された。実写『るろうに剣心』シリーズの大友啓史監督がメガホンを取る。原作は、2011年の「第4回マンガ大賞2011」をはじめ数々の漫画賞を受けており、広い世代から人気を獲得している。主人公は、中学生という若さで棋士としてデビューし、東京の下町で一人暮らしをしている桐山零。将棋や下町の人々との交流を通じて、心のどこかで空虚を抱えている零がさまざまな思いに直面していく様を描く。2016年秋には、『魔法少女まどか☆マギカ』シリーズの新房昭之監督によって、TVアニメ化されることも決定している。神木が演じるのは、不器用ながらも懸命に将棋に向き合う少年・零。実写化が発表された際には、多くの原作ファンがネット上でキャスティング予想を繰り広げ、零役に神木を熱望していたという。そんな神木は原作から「大好き」だったことを明かし、「お話を頂いた時は本当にうれしかった」と歓喜。人気原作ならではの「大きなプレッシャーはあります」と吐露してもいるが、「原作の中にある温かさを出せたら」と意気込みを見せる。『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』(14年)以来、約2年ぶりに神木と再タッグを組む大友監督は、原作の魅力を「一筋縄では行かない。まるで、向田邦子さんのドラマみたい。優しさと厳しさと、強さとはかなさ」と表現。また、零の「ずっしり重い孤独を背負いながら人生と真正面から向き合い、自分の足で立とうとする」姿は、「僕の中でいつの間にか、俳優・神木隆之介君と重なっていました」と語るように、キャスティングは自然に決まったようだ。その上で「東京オリンピックに向けて変わりゆく東京の街並みと日本古来のマインドスポーツである将棋の世界を魅力的に描きながら、羽海野さんが慈しみ産み出したキャラクターたちが生き生きと躍動する作品に育てあげたい」とアピールしている。原作の羽海野氏は、大友監督の才能を「男たちが闘う世界を吸い込まれそうになるほど、濃密に映像に落とし込む事ができる」と説明。さらに、そんな大友監督の指揮のもとで、「棋士である主人公の『身の内にライオンがすむ男の子』」である零を神木が演じることについて、「本当にうれしくて、待ち遠しい気持ちでいっぱいです」と感激の声をあげた。(C)2017 映画「3月のライオン」製作委員会
2016年03月16日韓国や中国で大ヒットとなった『怪しい彼女』を、多部未華子主演でリメイクする『あやしい彼女』。この度、本作にて多部さんが熱唱する特別映像が到着した。可愛いルックスと天性の歌声を持つ20歳の女の子・大鳥節子(多部さん)。その容姿とは裏腹に、口を開けば超毒舌、相手かまわず罵声を浴びせ、時には熱く説教をする。そんな“超絶あやしい20歳”の正体、実は73歳のおばあちゃん!戦中生まれの下町育ち、早くに夫を無くし、女手一つで娘を育ててきた。望むような人生を生きられなかった主人公に訪れた二度目の青春。突然若返った彼女は、髪型も服装もチェンジ、家族も名前も捨て去って新たな人生をスタート。そんな彼女の天性の歌声は、魂を震わせたちまち周囲を魅了。イケメン音楽プロデューサーにスカウトされ、しがないバンドマンの孫とまさかのバンドデビューを果たすのだ。長年彼女に想いを寄せる幼馴染の次郎も巻き込みながら、初めて思い通りの人生を歩む節子。そんな彼女が最後に気づく大切なものとは――。韓国のオリジナル映画『怪しい彼女』をはじめ、中国、ベトナムに続く4度目のリメイクとなった本作。主人公の“超絶あやしい20歳”節子を演じる多部さんを筆頭に、節子の本来の姿・カツ役を名女優・倍賞美津子が演じ、そのほか要潤、北村匠海、金井克子、志賀廣太郎、小林聡美ら共演陣が映画を盛り上げている。本作は、毒舌・皮肉屋・頑固と三拍子の揃った73歳おばあちゃんが、ある日突然20歳の姿に若返ってしまったことから巻き起こる爆笑と感動の物語だが、本作のもう1つの重要なファクターとなるのが音楽。「見上げてごらん夜の星を」「真赤な太陽」「悲しくてやりきれない」と、世代を超えて心を震わせる60年代の名曲たちが登場し、これらの楽曲を劇中で多部さん自身が熱唱しているのも最大の見所だ。今回解禁された映像は、その多部さんが熱唱するシーンのな中でも多部さん率いるバンド「怪しい彼女」がネットで話題になったことで、初めて人気音楽番組への出演が決まり、「ザ・フォーク・クルセイダーズ」の「悲しくてやりきれない」のカバーを披露するシーン。節子が、自身の人生を重ね合わせ歌う姿と、歌への苦手意識などみじんも感じさせない自信にあふれた力強くも切ない歌声は、現場スタッフだけでなく、観る人すべての心にしみわたるよう。多部さんの主演への抜擢は、本作で監督を務める水田伸生がたまたま観劇した舞台「キレイ~神様と待ち合わせした女~2014」で多部さんの生歌を聴き、“彼女ならいける”と太鼓判を押していたからだという。しかし、多部さんは歌に強い苦手意識を持っていたため、撮影前の多忙なスケジュールの中、3か月もの音楽特訓を敢行。練習に練習を重ね、劇中歌プロデュースとして楽曲のアレンジを手掛けた音楽プロデューサーの小林武史に「まるで別人のようになっている」と評されるほどに成長していた。撮影現場では、要さんはじめ共演者からも絶賛されている。『あやしい彼女』は4月1日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)
2016年03月09日決して死なない新人類・亜人と、それを追う日本国政府、両者の戦いを本格的なアクションと緻密な心理描写で描き大ヒットを記録したコミックを3部作で劇場アニメ化する『亜人』。この度、5月公開の第2部『亜人 -衝突-』のビジュアルが公開!さらに、第3部のタイトルと公開日が決定した。原作は、講談社「good!アフタヌーン」にて連載中の桜井画門・著の大ヒットコミック。何度死んでも即蘇生する“亜人”の国内3例目だと判明した高校生の永井圭が、警察や賞金稼ぎ、亜人管理委員会なるナゾの組織に追われながら、生きるための戦いに身を投じる物語が描かれる。声優陣には、宮野真守や細谷佳正、大塚芳忠、櫻井孝宏、小松未可子、平川大輔、洲崎綾ら豪華実力派がずらり。昨年11月27日より公開された第1部『亜人 -衝動-』はスマッシュヒットを記録し、上映期間も当初より1週間延長されたほど。ファン待望の第2部『亜人 -衝突-』には、「暗殺教室」殺せんせー役、「おそ松さん」四男・一松役などで知られる声優・福山潤が参戦し、クライマックスに向けて物語が大きく動き出すという。今回、期待高まる第2部『亜人 -衝突-』からメインビジュアルが公開。主人公の永井圭と幼なじみの海斗の頭上には、亜人と思しき影が…そして、背を向けこちらに視線を送る佐藤の真意とは?緊迫の展開を予感させる仕上がりになっている。なお、3月18日(金)より各劇場にて、本作の前売券が発売。特典には、4月15日(金)に開催されるスペシャルイベントへの抽選応募用QRコードが封入された“圭&カイ描き下ろしクリアファイル”が付いてくるという。また、第3部の公開日とタイトルも決定!『亜人 -衝戟-』(しょうげき)と題し、9月23日(金)より全国にて公開される。『亜人 -衝突-』は5月6日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:亜人 -衝動- 2015年11月27日よりTOHOシネマズ新宿ほか全国にて 2週間限定公開(C) 桜井画門・講談社/亜人管理委員会
2016年03月08日劇作家で演出家の鄭義信さんが、時代や人種の狭間で生きてきた在日コリアンの姿を描いた『焼肉ドラゴン』『たとえば野に咲く花のように』『パーマ屋スミレ』の三部作。上演のたび、大きな話題と感動を呼んだ舞台が、今回一挙上演される。鄭さん自身に今回の公演への思いを聞いた。「そもそも1作目の『たとえば~』は、ギリシャ悲劇を題材に何か一本舞台をという依頼で書いたものでした。“在日”を題材にしたのも、そこに出自を持つ僕にとっては必然的なもの。ただ、次の『焼肉~』は、すでに日韓両国での上演が決まっていたこともあり、自分が在日として生きてきたことを記録に残さないといけないという気持ちがありました。とはいえ、この題材がそんなに受け入れられると思わず、僕は“隙間産業”と言っていたんですけど(笑)」その予想を裏切り、舞台は日本でも韓国でも、開幕直後から熱狂をもって受け入れられた。「泣いたり笑ったりしてくださればとは思っていましたが、それ以上に観客が物語を身近な家族の話として受け入れてくださったことに驚きました。ましてや韓国では、在日という存在がよく理解されてませんから、上演前は現地のメディアの方に“この芝居はウケませんよ”とまで言われていたくらい。でも、上演してみたら驚くほど反応が良くて。まさかそこまでの評価は予想外でした」その後、新作の依頼を受けて生まれたのが『パーマ屋~』だ。「『たとえば~』で‘50年代を、『焼肉~』で‘70年代を描き、ひとつの流れとして‘60年代を描きたいと思い、結果的に三部作になりました。戦後の復興から高度経済成長に向かう時代の底辺で、労働力として日本を支えた在日の人たちを再認識してもらう機会になればと思います」日本では居場所を追われ、韓国では忘れられた存在である彼らを、次々と悲劇が襲う。しかし、そんななかにも前を向く強さと笑いがあるのが鄭さんの作品の魅力だ。「人生って、悲劇と喜劇が同時に進んでいくものだと思うんですよね。それに僕、関西出身なんで、やっぱり笑かしたいんだと思います」■information鄭義信三部作Vol.1『焼肉ドラゴン』3月7日(月)~27日(日)初台・新国立劇場 小劇場A席5400円B席3240円(共に税込み)新国立劇場ボックスオフィスTEL03・5352・9999(10:00~18:00)Vol.1『焼肉ドラゴン』在日コリアンの家族を通じ、好景気に沸く’70年代の裏側を描く。「ほぼキャスト総入れ替えの新たな挑戦になります」。(写真は’11年公演より)Vol.2『たとえば野に咲く花のように』 朝鮮戦争中の九州が舞台の男女の物語。「ギリシャ悲劇が題材なのに喜劇的な作品になりました」。4月6日(水)~24日(日)(写真は’07年公演より)Vol.3『パーマ屋スミレ』 炭鉱の町で運命と戦う人々の悲劇。「僕の作品には珍しくそこに居続ける人たちの物語です」。5月17日(火)~6月5日(日)(写真は’12年公演より)※2016年3月9日号より。写真・水野昭子インタビュー、文・望月リサ
2016年03月08日『ハリー・ポッター』シリーズ原作者のJ・K・ローリングが、新作『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』は3部作の第1弾となることを発表した。エディ・レッドメイン主役のこのスピンオフ作は、3部作として公開されることになるという。ローリングは1日、もう1つのスピンオフ作であるロンドンの舞台作『ハリー・ポッター・アンド・ザ・カースド・チャイルド』が映画化されるのかというツイッターでのファンからの質問に対して、「それは残念ながら間違った情報ね。『カースド・チャイルド』は舞台作よ。『幻の動物とその生息地』(原題)は3部作になるけどね!」と回答してこのニュースを発表した。『幻の動物とその生息地』の撮影は現在進行中で今年の11月にも公開が予定されている。ハリーが誕生する70年前の1920年代を舞台にしたこの作品では、エディ演じる魔法動物学者のニュート・スキャマンダーが魔法の生物を探す旅を終えた後のストーリーとなっているが、エディが続編への出演契約を交わしたかどうかについては分かっていない。またローリングは、舞台作が前日譚となるのではないかというファンの予想が正解ではないことも明確にすると共に、19年後を舞台にした続編が予定されていることを明かした。(C)BANG Media International
2016年03月03日『トランスフォーマー』5、6、7作目の北米公開日が発表された。5作目は、2017年6月23日。6作目は、2018年6月8日。7作目は2019年6月28日。5作目は過去4作に続きマイケル・ベイが監督する。4作目『トランスフォーマー/ロストエイジ』に主演したマーク・ウォルバーグも戻ってくる。その他の情報2014年に公開された『~ロストエイジ』は、全世界で8億5800万ドルを売り上げた。シリーズ4作を合わせた世界興収は37億ドル。6、7作目の監督は決まっていない。ストーリーと脚本は、アキヴァ・ゴールズマン、ロバート・カークマン、アート・マーカムらの脚本家チームが練っている。ハスブロのCEOブライアン・ゴールドナーは、6作目でこれまで語られたことのないバンブルビーの物語が明かされると述べている。文:猿渡由紀
2016年02月17日『レッドクリフ』2部作で世の男性のみならず、女性たちをも魅了したリン・チーリンが主演を務める、“幻になりかけた” 恋愛映画『スイートハート・チョコレート』。3月26日(土)より待望の日本公開が決定した本作から、いまの季節にぴったりな雰囲気のポスタービジュアルと場面写真が一挙に解禁となった。一面の銀世界が広がる北海道・夕張。上海から来た留学生のリンユエはレスキュー隊員の守と出会い、恋に落ちる。それから10年、上海に戻ったリンユエは亡くなった守の遺志を継ぎ、チョコレート店を開く。彼女が一粒一粒心を込めて作るチョコレートは、食べた人をしあわせにすると大人気に。だが、彼女自身は、守が作ってくれた“特別な味”を忘れられず、人生を前に進めることができないでいた。また、守の兄貴分であり、リンユエに想いを寄せていた総一郎も上海に渡り、一番の友人として彼女を見守り続けていた。狂おしいほどにせつない、この大人の恋の行方は…?本作は、2012年の第25回東京国際映画祭「アジアの風」部門にて上映されたものの劇場公開が叶わず、2014年「お蔵出し映画祭」にてグランプリを獲得したことを機に待望の公開が実現した、“幻になりかけた”作品。美しい雪の夕張と上海の街並みを舞台に、10年に渡る一途な想いを優しく描いた日中合作のラブストーリーだ。1人の男性を10年間思い続けるピュアな主人公・リンユエには、『レッドクリフ』や日本のドラマ「月の恋人~Moon Lovers~」などで注目を集めた台湾の人気女優リン・チーリン。守と総一郎という2人の男性の間で揺れ動くヒロインを好演する。また、リンユエが10年越で愛する男・星野守を演じるのは、シンガポール・台湾・中国とアジアで活躍する新星・福地祐介。さらに、リンユエを10年間見守る男・木場総一郎には、ブルース・リーの師匠を描いた香港映画『イップ・マン 序章』などへの出演で海外の評価も高い池内博之が扮している。夕張の町に魅了された上海の気鋭プロデューサー、ミッシェル・ミーが本作を企画、監督は長編デビュー作『月とキャベツ』から最新作『起終点駅 ターミナル』まで、男女の機微とヒューマンドラマに定評がある篠原哲雄。さらに、日本映画音楽の第一人者、久石譲が音楽を担当し、チョコレートのように甘くせつない情感をいっそう盛り上げている。解禁となったポスタービジュアルでは、リン・チーリン演じるリンユエと、彼女を巡る2人の男性との楽しく過ごした青春の一コマが切り取られ、3人の微妙な関係性が表現されている。場面写真からも、透明感あふれるリン・チーリンのせつない感情が伝わってくる。10年の歳月をかけて描かれる、チョコレートのような、ほろ苦くてピュアな大人の純愛物語を楽しみにしていて。『スイートハート・チョコレート』は3月26日(土)よりシネ・リーブル池袋ほか全国にて順次公開。(text:cinemacafe.net)
2016年02月03日新国立劇場にて過去に上演され、戦後まもない日本社会でたくましく生き抜く人々の姿を在日コリアンの視点を絡めて描き、大きな反響を呼んだ鄭義信作の『焼肉ドラゴン』『たとえば野に咲く花のように』『パーマ屋スミレ』。この3作が3月から6月にかけて新国立劇場で一挙再演されることになり、1月19日に制作発表会見が行われた。鄭義信三部作 チケット情報会見には鄭義信、新国立劇場芸術監督の宮田慶子、『焼肉ドラゴン』からナム・ミジョン、ハ・ソングァン、馬渕英里何 、中村ゆり、高橋努、『たとえば野に咲く花のように』から演出の鈴木裕美、ともさかりえ、山口馬木也、村川絵梨、石田卓也、『パーマ屋スミレ』から南果歩、根岸季衣、村上淳、千葉哲也の総勢16名が出席した。『焼肉ドラゴン』と『パーマ屋スミレ』は鄭が自ら演出も務め、今回の三部作連続上演を「光栄の至り」と喜びをかみしめる。3作ともキャストの一部を入れ替えての上演となるが「新たな、錚々たるキャストのみなさんと新しく作るということで、喜びと不安、期待でいっぱいです」と意気込みを口にした。『焼肉~』はすでに本読み稽古がスタートしており、初演時に客席で鑑賞し、感動に打ち震えたという馬渕は、エネルギーあふれる脚本との格闘に「読んでるだけでボロボロになります(苦笑)。嬉しくて仕方ないんですが、本を開くと疲れます…」と苦笑いしながらも、「この作品の一員になれる幸せを噛みしめつつ、初演、再演以上の新しい『焼肉ドラゴン』を作れるよう稽古を重ねたい」と力強く語る。『たとえば野に咲く~』主演のともさかは「新国立劇場も鄭さんの作品も(鈴木)裕美さんの演出も初めての“初めて尽くし”です」と緊張の色を浮かべ、「どんな新しい景色が見られるか、楽しみ半分、恐ろしさ半分です」と語る。初演に続いて演出を務める鈴木は「演劇、俳優の力を信じている本だと思います。どの人物も美しさと頭の悪いところが、両方とも描かれている」と改めて鄭の作品の魅力を語った。4年前の『パーマ屋~』初演以来「誰よりも再演を熱望してきた」と自負する南は感慨もひとしおのよう。「鄭さんは『アジアで二番目にしつこい演出家』とご自分で仰ってましたが、北半球で一番ではないかと思います(笑)」とキッパリ。これには鄭も「アジアで一番になるように頑張りたい(笑)」と応戦。南はさらに「人生を懸けてもいいと思えぶつかりがいのある山で、役者にとって最高の幸せであり、不幸であり(笑)、試練!今後、こういう役に出会う機会はないかもしれないという思いで一期一会を感じています」と本作への特別な思いを吐露し、並々ならぬ意気込みをうかがわせた。『焼肉ドラゴン』は3月7日(月)から27日(日)、『たとえば野に咲く花のように』は4月6日(水)から24日(日)、『パーマ屋スミレ』は5月17日(火)から6月5日(日)まで、新国立劇場小劇場にて上演。なお、チケットぴあでは三部作特別割引通し券を1月21日(木)まで発売中。
2016年01月20日新国立劇場の2016/2017シーズンのラインナップ発表会見が開催され、バレエ・ダンス部門の舞踊芸術監督・大原永子、演劇部門の芸術監督・宮田慶子が出席し、それぞれ来季の演目について説明した。バレエでは『ロミオとジュリエット』を皮切りに、12月にはクリスマスの定番『シンデレラ』、2月には新旧の名作で構成される『ヴァレンタイン・バレエ』、その後も『コッペリア』、『眠れる森の美女』、『ジゼル』と計6演目が上演される。大原氏は、新国立劇場バレエ団を成長途上にあるとし、過去のシーズンでも上演してきた「同じ演目をどう続けていくか」と継続の重要性を強調する。それは、新制作の作品が上演されないことも意味するが「消化不良になってしまったら無駄になる」といまはその時期ではないと説明。特に日本人ダンサーが国民性として宿命的に持つ、感情表現の乏しさという弱点を克服するためのプログラムであると先を見据えた。演劇部門では、過去に同劇場で『ヘンリー六世』三部作、『リチャード三世』が上演されたが、2016年がシェイクスピアの没後400年にあたることから、11月、12月の2か月で『ヘンリー四世』の第一部・第二部を連続上演。前の二作に続き小田島雄志の翻訳に鵜山仁の演出のコンビで、浦井健治、岡本健一、ラサール石井、中嶋しゅう、佐藤B作ら実力派が集う。上演に際しては第一部、第二部を単独で上演するだけでなく、第一部、二部を通しで上演する日も設ける予定。オープニングを飾るのは、一昨年の『永遠の一瞬』、昨年の『バグダッド動物園のベンガルタイガー』に続き、日本未発表の欧米の同時代作品を上演する企画で、アニー・ベイカーの2014年ピュリッツァー賞受賞戯曲『フリック』。マキノノゾミの演出で送り出す。また、3月以降は「かさなる視点 -日本戯曲の力-」と銘打ち、昭和30年代の名作に30代の新鋭演出家が挑む。三島由紀夫初の長編戯曲『白蟻の巣』を谷賢一、安部公房の『城塞』を上村聡史、田中千禾夫が戦後の長崎を舞台に書き上げた『マリアの首』を小川絵梨子がそれぞれ演出を務める。このほか、日本の近代演劇に大きな影響を与えた海外戯曲を新たな翻訳で蘇らせるシリーズ企画では、こちらもピュリッツァー賞受賞のウィリアム・サローヤンの『君が人生の時』、そして戦後、英国の演劇の歴史を塗り替えたジョン・オズボーンの『怒りをこめてふり返れ』を上演。『怒りを――』では俳優のみならず演出家としても際立った才能を見せる千葉哲也を演出に迎える。シェイクスピアから国内の名作、海外戯曲と多彩な演目が並ぶが、宮田氏は「いまの日本を強く見つめる作品群」と意気込みを口にしていた。取材・文:黒豆直樹
2016年01月18日