素敵な先輩女性に4週にわたりお話を聞く「乙女談義」。9月のゲストは、女優の山本陽子さん。第2回目は、女優になったきっかけと、駆け出し時代のターニングポイントについて伺います。芸能界入りのきっかけは、まさかの“知人が応募”。高校卒業後は野村證券に入り営業部で働いていました。おせっかい気質のせいか頼まれてもいない仕事まであれこれやってしまうので、職場の仲間からは「山本さんはがめついから、“がめ子”!」なんて呼ばれて(笑)。でも3年目に、“私は証券会社の営業ではなく秘書として働きたい!”と目標ができ、転職しようと思ったんです。ところがある日突然会社に、〈日活ニューフェイス、一次審査合格〉という通知が!どうやら職場の知人が映画会社のオーディションに勝手に応募したらしく(笑)。とりあえず試験を受けに行ったら、トントン拍子に進み、なんと合格…。それで、芸能界に入ることになりました。いきなりの知らない世界、不安はなかったか?正直私は職場の引き継ぎが大変で、そんな場合じゃなかった(笑)。でも同僚たちの協力のおかげで、無事に1か月で引き継ぎが完了。あのとき良くしてくださった方々とは、約60年経った今までずっと仲良しです。先を思い不安になるのは無駄。まず動きましょう。実は私が合格したオーディションは、14~19歳が対象だったんですが、なぜか21歳の私が合格。でも映画業界に入ると、私より若い女優さんたちが活躍されていて、結局私に来るのは通行人や喫茶店のお客さんみたいな役ばかり。1年後、やっと名前のある役をいただけるようになりましたが、主演はなかなかもらえない。正直、芸能界は向かないわって思い始めていたんです。そんな頃、映画会社に「テレビ部」が誕生し、「テレビに出ないか」とのお声がけが。他のみなさんは出たくないっておっしゃったらしいんですが、私は「やります!」と即答。今思うと、自分はスクリーンには向いていないけれど、テレビの小さなブラウン管の中ならもしかしたら…という気持ちがあったのかも。そこが私のターニングポイントでした。何かを選択するときは、悩むより先に動く。あれこれ心配するより、とりあえず進んで、失敗したらそこで考えればいい。それが私のモットーです。やまもと・ようこ女優。1942年3月17日生まれ、東京都出身。’63年に女優デビュー。映画、ドラマ、CM、舞台と幅広く活躍。また山本海苔店のCMに55年間出演しており、2010年にはギネス・ワールド・レコーズに認定された。※『anan』2022年9月14日号より。写真・中島慶子ヘア&メイク・堀 ちほ(by anan編集部)
2022年09月11日年上のお姉さまをお迎えし、お話を伺う「乙女談義」。9月は、女優の山本陽子さんのご登場です。まずは高校生時代の驚きの恋愛エピソードをお届け!おとなしかった私が、好きな男の子の家を直撃!!私は中学生くらいまで、ほとんどしゃべらず自己主張をしない、それはそれはおとなしい子どもでした。でも高校に入ったら男子が多かったせいか心がざわめきまして(笑)、入学早々、隣のクラスに気になる男の子ができちゃったんです。ちなみに当時の学校は厳しくて、男女交際はもちろん並んで歩くのも禁止。登下校は先生が見張ってるんです、違反してないか。でも私はその男の子を朝、駅でさりげなく待ち伏せをし、2mくらい後ろをついて学校に行ってたの。ずっと溜め込んでいた積極性が少しずつ外に出るようになったのか、そのあたりからどんどん積極的になっちゃって。なんと私、好きな男の子の家を探して、直撃しちゃったんですよ!!いま冷静に考えるとちょっと怖いですよね、でもまあ若さゆえということで(苦笑)。彼は不在だったんですが、お母様がおうちに上げてくれ、なぜかラーメンを作ってくださって。それから私、ラーメンが大好きになりました(笑)。大人になり、その彼と対面を果たすことに!?前述のように、当時は高校生同士で交際なんてありえない世の中でしたので、その彼とは特になにがあったわけでもなく、卒業し、私は就職を経て芸能界へ。その後、20代後半くらいでテレビの“ご対面番組”に出演した際、その彼に会いたい、とお願いをしたんです。彼は、校則が厳しい中、学生帽をちょっと斜めにかぶり、ぶら下げて持つのがルールだった学生カバンを抱えて持つような、不良っぽい男の子。でも字が綺麗で勉強ができて、そのギャップが素敵でした。みんなの憧れの存在だったんです。そして番組が始まり、カーテンが開いたらそこに彼が…!!当時の面影がある出で立ちを前に、私、感動してボロボロ泣いちゃったんです(笑)。高校時代のその気持ちは、恋とも言えないものだったかもしれませんが、でも誰かを好きになると、人はウキウキしたり前向きになったりしますよね。そういう気持ちって、いくつになっても大事だと思いますよ。やまもと・ようこ女優。1942年3月17日生まれ、東京都出身。’63年に女優デビュー。映画、ドラマ、CM、舞台と幅広く活躍。また山本海苔店のCMに55年間出演しており、2010年にはギネス・ワールド・レコーズに認定された。※『anan』2022年9月7日号より。写真・中島慶子ヘア&メイク・堀 ちほ(by anan編集部)
2022年09月03日逝去後に「遺体放置」という前代未聞の事態となってしまった島田陽子さん(享年69)。7月25日にがんで逝去するも家族が現れず、遺体は約2週間、渋谷区役所が管理していたという。「葬儀をして荼毘に付したといった報道が死亡直後に出たのですが、これは“虚偽情報”だと言われています。8月上旬にようやく火葬が終わり、遺骨はいま自宅に安置されているようです」(芸能関係者)しかし島田さんの元マネージャー・福島浩一朗氏は、未解決トラブルがまだ残されていると語る。「島田さんの遺作となった主演映画『エヴァーガーデン』の製作費のうちおよそ1千万円がプロデューサーでもある彼女の会社に入金されたのですが、ほかの出演者にギャラが支払われていないんです。だから私としては彼女の葬儀を盛大に執り行って、話題を作ったうえで遺作を世に出し、その収益で出演料を支払えればと考えているのですが……」荼毘に付された後も金銭問題がくすぶっているというより“炎上”している島田さん。なんとギャラとして支払うべきお金を“着服”してしまったという証言が……。彼女を知る映像プロデューサーもこう語る。「島田さんからは『ギャラをもらっていない』と聞きましたが、私が調べたところ製作費として約1千万円渡されていたのです。彼女は女優ですが、さまざまな企画で自ら動き、費用面の交渉まで行っていましたから」また島田さんは生前、キューバの革命家チェ・ゲバラを題材とした作品を撮るための製作費5千万円を集めるためにも奔走していたと同プロデューサーは明かす。「この映画は撮影に向けて動きだしたとスポーツ紙が報じていましたが、いったいどこから資金を調達したのでしょうか……」次々に浮上する島田さんの金銭疑惑。前出・福島氏はさらなる問題についても語った。「彼女は以前住んでいたタワマンの近くの駐車場に愛車を止めていましたが、借金の担保として手放しました。しかし亡くなった後も車は置かれたまま。だから駐車場代が発生し、いま12万円ほどになっているそうです。譲渡された相手が誰かわからず、駐車場を貸している方が困っています」晩節これほど困窮した有名女優がいただろうか。島田さんの友人はこう悔やむ。「島田さんがしみじみ言ってました。『年を取ってからお金がないと、すごくみじめですよ』って。それでもええカッコしいだから友達と食事に行っても全部払う。高級フレンチで35万円ごちそうしたとも言っていました。彼女はがん治療に『光免疫療法』という1クール330万円もかかる方法を選びましたが、その金策に悩み、治療開始が遅れてしまったんです」それでも福島氏はほほ笑んだ。「今ごろ本人は天国から僕らを見て笑っているかもしれませんね」トラブル続出でも愛され続けた女優だった――。
2022年08月23日7月25日に亡くなった女優の島田陽子さん(享年69)。さみしいことに、亡くなった後も実妹たちが遺体を引き取らなかったと本誌は8月2日発売号で報じたが、その直後、編集部に衝撃的な情報が寄せられた。「島田さんの遺体はまだ火葬されていません。渋谷区の施設に安置されたままなんです」電話の主は、島田さんの元マネージャー・福島浩一朗氏だった。「遺体は毎日ドライアイスを詰め替えて、保管していると区の担当者から聞いています。私が引き取ろうにも、渋谷区の場合は三親等以内の親族に限られているそうです。2人の妹のどちらかが私に委任してくれれば、渋谷区は私に遺体を渡すと。その後は、ハリウッド女優らしくきらびやかな葬儀をして送り出してやれたらと思っています。そんな話をケント・ギルバートさんにしたら『絶対に呼んでください』と言っていましたよ」福島氏は島田さんが生前、埼玉県にある長泉寺に墓地を購入していたと言う。住職にも話を聞いた。「島田さんがここにお墓を建てると決めたのは’20年2月のことです。墓石はまだありませんが、すでにお金はいただいています」本誌が渋谷区役所に確認したところ、福祉部管理課民生係の担当者は困惑しながらも「火葬はまだ行われていません」と認めた。8月5日時点でも2人の妹から福島氏に委任状は届いていない。今後、島田さんの遺体はどうなるのか。終活カウンセラー協会の代表理事・武藤頼胡さんによれば、今回のように遺体の引取り手がいないケースは日本全体でも増えているという。「病院で引取り手が見つからなかった遺体は自治体が管理します。第三者でも引き取れますが、委任状はあったほうがよいでしょう。腐敗等の問題で、火葬までの期間は決して長くはとれません。遺骨はしばらく保管されますが、その後合葬され無縁仏として埋葬されると、同じような遺骨と交ざってしまうので、島田さんの骨だけを返すことは難しくなるかもしれません」実は編集部には、さらに別の人物からも連絡があった。島田さんが出演したボイスドラマ『Romeo,Juliet』を演出・プロデュースした水野哲氏だ。9月から電子チケットサイト「ZAIKO」で販売される同作では、島田さんはジュリエットを演じたという。「『10代の役でも私はできる。ほかの人には決して負けませんよ』なんて言っていました。体調が悪くて録音が何度か中止になることもありましたが、『点滴を一日やれば楽になるから大丈夫』なんて女優魂を見せていましたね。やっぱり声はちょっと出にくかったり、苦しい感じもあったけど、セリフなんかしっかりしてて、今聞くとすごく感動しますね。国際女優の彼女の一面をちゃんと残せたというのは良かったです」晩年も演技で仕事関係者をも魅了し続けた島田さん。しかし、プライベートでは寂しげな姿も見せていたという。「お金があるように振る舞う場所ではめちゃくちゃ使っていました。フランス料理を豪勢に奢って振る舞うこともあれば、そうでない場所では実にお金がないという一面も見せます。ジュース代の小銭を財布から出すのに10円、20円を数えて『あるかな、あるかな』なんて不安そうなときがありました。妹さんと縁が切れて『きょうだいなんてそんなもの。私はもう全く一人になりました』とも言っていました。本当に変わった方でね、一言ではいえないですよ。サービス精神がありすぎて誤解されることもありましたが、優しい方であったことは確かです」(水野氏)そんな大女優の遺体の行き先が宙に浮いてしまっている事実に愕然とせざるをえない。元マネージャーにより供養される日は来るのだろうか。
2022年08月09日女優の島田陽子さんが、がんのため都内の病院で亡くなった(享年69)。彼女と長年親交があったという友人Aさんが悔やむ。「がんの告知は、遺作となってしまった映画『エヴァーガーデン』の撮影中のことでした。本人も悩んでいましたが、髪が抜けたら女優業に差し支えると、治療に踏み切れなかったんです。医師から手術するよう勧められていましたが、人工肛門になることもあってか拒否していました」突然の訃報に、映画プロデューサーも肩を落とした。「4月に一緒に福島へ行き“復興の映画を作りましょう”と話していたばかりでした……」8歳のときに熊本から上京し、中学1年生で「劇団若草」に入団した島田さん。’70年にドラマデビューすると、翌’71年放送のドラマ『続・氷点』(TBS系)で注目され、人気女優へと駆け上がっていく。’80年にはアメリカのテレビドラマ『将軍 SHOGUN』(米NBC)でヒロインを演じ、国際女優と呼ばれるなど幅広い活躍を見せた。その一方で、数々のスキャンダルを巻き起こした“恋多き女”でもあった。当時を知る芸能記者が振り返る。「’88年に故・内田裕也さんとの不倫が発覚。内田さんは妻・樹木希林さんとの離婚届を’81年に役所に提出していましたが、希林さんが離婚無効の訴訟を起こして勝訴。島田さんは内田さんと結婚できなかったと言われています」’96年に照明ディレクターだった夫と結婚するも’19年に離婚。また、仕事が激減し2億5千万円で購入した豪邸のローンを払えなくなったり、ヘアヌード写真集を出版するなど、常に話題を振りまいた女優であった。そんな彼女の訃報は、やはり“想定内”では済まなかった。報道後に突然、所属事務所からマスコミ各社に異例の内容のFAXが送られてきたのだ。《実のところ弊社は知人の報道の方からご一報戴き、亡くなられた事実を知ることとなりました》《闘病期間や入院の時期、大腸癌の発症時期など親族や近しい友人、葬儀におけるスケジュールなどに関する情報は皆無の状況にあります》では、島田さんの弔いはどのように行われたのだろう。前出の友人Aさんからも、決して安らかとは言えない状況が伝えられた。「島田さんは両親が亡くなっており、家族は妹2人だけなのですが、その彼女たちが遺体の引き取りを拒否したと聞き、驚きました。そのため遺体は区役所が管理していて、会えないとも……」親しい友人たちも弔うことのできない混乱の中、なんとか葬儀は行われたという。遺族が姿を見せない中で、その中心となったのは、島田さんが設立した映画製作会社のスタッフだった。窓口となった男性が葬儀の様子をこう話す。「密葬は私も含めて十数人で行いました。病院の方にも女優さんだからと配慮してもらって、ドレスを持ってきてご遺体に着させたんです。ただ、妹さんお2人とは連絡が取れず、葬儀に出席もされていないのは事実です。身元引受人は、生前の島田さんが一筆書いてお願いしていた方となりました。長年、彼女の面倒を見ていた方です。遺骨はいま、島田さんの自宅に祭壇を設けて安置してあります」芸能界で華々しく活躍しながら、その葬儀には家族の姿さえもなかった島田さん。なぜこのような孤独な最期となってしまったのか。前出とは別の、彼女と近しい友人Bさんが、真相を明かしてくれた。「陽子さんは3姉妹の長女。お父さんが亡くなった後は、自分が一家の大黒柱として家族を養うという気持ちが強かったそうです。デビュー以来ずっと順風満帆だった陽子さんですが、うまくいかなくなったのは内田裕也さんとの交際がきっかけで借金を背負うようになってから。そこから自転車操業になって、妹さんたちに無心することもあったそうです」金銭がもとで亀裂が生じていた姉妹関係が破綻したのは、母の病いがきっかけだという。「お母様は脳梗塞になり、車いす生活を余儀なくされていました。3姉妹持ち回りで世話をしようという約束でしたが、陽子さんは芸能活動もあるため、主に費用の面でバックアップするという話になっていました。しかし、借金の返済に追われ、ままならなくなってしまったそうなんです」それでも、2年ほど前に亡くなる最期まで母親の介護をしていたのは、島田さんだった。前出の友人Aさんは後悔まじりに話す。「この数年間はとても苦しかったと思います。妹と疎遠になり母を失い、『これで本当にひとりきりになってしまった』としみじみ言っていたことを思い出します。実は彼女には、ニューヨークのブロードウエーで『将軍 SHOGUN』に主演したリチャード・チェンバレンと二人芝居をするという企画もあったんです。さぞ無念だったでしょう」近年も女優として並々ならぬ意欲を見せていた島田陽子さん。天国でもやり残した夢を追い続けているに違いない。
2022年08月02日7月25日、女優の島田陽子さんが大腸がんによる多臓器不全のため、都内の病院で亡くなった。69歳だった。「サンスポ」によると、島田さんは亡くなる直前に主演映画『Evergarden(エヴァーガーデン)』の撮影を終えていたという。本作は島田さん自ら企画、プロデュースも手がけた作品だが、惜しくも遺作となった。撮影した横山浩之監督(61)は、年内公開の意向を示しているという。’71年にドラマ『続・氷点』のヒロイン役で注目を集め、映画『砂の器』(’74年)『犬神家の一族』(’76)などに出演し人気を博した島田さん。’80年にはアメリカの連続テレビドラマ『将軍 SHOGUN』に出演。主人公と恋に落ちるヒロインを演じ、その演技力が評価されゴールデン・グローブ賞テレビドラマ部門の最優秀女優賞を受賞。これを機に、“国際女優”として脚光を浴びた。輝かしい女優人生を歩むいっぽう、島田さんのプライベートは波乱万丈だった。NHK大河ドラマの急きょ降板騒動や金銭トラブルも何度か報じられている。’80年代には樹木希林さん(享年75)の夫でロック歌手の内田裕也さん(享年79)との不倫が発覚。これによって、内田さんと希林さんは離婚騒動にまで発展し、世間を騒がせることに。その後、内田さんと島田さんは関係に終止符を打っていた。そんな経緯はあったものの、島田さんの内田さんへの敬愛の念はなくなっていなかったようだ。内田さんが亡くなって約9カ月経った’19年12月、島田さんは本誌に登場し在りし日の思い出を語ってくれた。■「私が尊敬していたのはあの人の才能です」2人の出会いは、’88年公開の島田さん主演映画『花園の迷宮』での共演だった。本作にはオールヌードシーンがあり、島田さんは監督との話し合いを続けながらも葛藤していたという。そのような時、宿泊先のホテルのドアに内田さんからのメモが挟んであったといい、励ましの言葉がこう綴られていたという。《今、大変悩んでいらっしゃると思います。自分の意見をひと言言わせてください。裸になることで、あなたの品位は1ミリたりとも傷つきません》内田さんの優しさに背中を押された島田さんは、こう振り返っていた。「世間の内田さんのイメージとは真逆な、繊細で思いやりにあふれた文章でした。ようやく心を決め、私がスタジオに向かうと、雨の中、内田さんは傘もささずに私が来るのをじっと待っていてくれました」世間的にはロックンローラーとして型破りなイメージがあった内田さん。しかし、島田さんが知っている内田さんの性格は、正反対だったという。「内田さんは他人の目があるとロックンローラーを演じてしまいます。人からどう思われているか常に評価を気にして、日常を忘れにハワイに行っても、毎日、日本の新聞と週刊誌を買い込んでチェックしているような人でした」そんなギャップのある内田さんについて、島田さんはこう語った。「私が尊敬していたのはあの人の才能です」島田さんが内田さんと最後に再会したのは、’17年8月。都内のホテルのカフェで偶然会ったといい、その日の夜遅くに内田さんから電話がかかってきたという。「私といた8年間が内田さんが輝いていた人生のピークだったようで、『あの時代が懐かしい』と。『そうね、楽しかったわね』と私が言うと、『あの時期は自分は幸せでした』と。それが最後の言葉になりました」若かりし頃に内田さんと過ごした時間は、島田さんにとってかけがえのない思い出だった――。
2022年07月27日2021年8月に急逝した作家・魚住陽子が綴る、静謐でありながら、自らの感情に向き合う強さを感じさせる珠玉の短編集。魚住陽子を知っていますか?1951年に埼玉で生まれた魚住陽子さんは書店や出版社に勤務するかたわら同人誌に詩を発表、カルチャースクールで小説を学び、35歳の時に作家デビュー。「水の出会う場所」「菜飯屋春秋」など、その独自の世界観は多くの読者を魅了し、根強い人気を獲得します。1989年には「奇術師の家」で第1回朝日新人文学賞を受賞し、その他芥川賞をはじめとする文学賞へも幾度となくノミネートされました。しかし腎臓の病を患い、残念ながら2021年8月、69歳でその生涯の幕を閉じました。短編集『夢の家』本作は彼女が遺した作品から、6編を収録した短編集です。画家の女性と彼女がかつて共に暮らした男性との愛憎を互いの心情描写で綴る表題作「夢の家」、家族を喪った一人暮らしの中年女性と彼女が関わる整体院を中心に、彼女を取り巻く人間模様を描く「シェード」、往復書簡というかたちでの師弟ふたりのやりとりによってそれぞれの感情や生活の変化を描く「郭公の家」、そして、作者の母校の創立記念の冊子に収録されていた、女子高生たちの日常のやりとりをいきいきと描いた「物置に蝶が来ている」、その他2編を加えた全6編を収録。静謐でありながら、その奥に潜む生々しい感情(後悔、諦め、憎しみ、愛、失望、希望など)をしっかりと見つめ、自らに向き合う強さを感じる作品群は、作者独自の世界観にあふれています。また、病を抱えながら暮らし、創作を続けてきた作者ならではの死と生についての鋭敏な感覚も、そこここに散見され、はっとさせられるものがあります。作者が晩年取り組んでいた俳句のエッセンスやどの作品にも登場するたくさんの草花、そして何気ない生活風景の描写にも魚住ワールドともいうべき美意識が感じられる短編集。ファンの方はもちろん、足を踏み入れたことのない方にもぜひこの世界観に触れていただきたい一冊です。推薦のコメント遠ざかってゆく者と残される者。魚住文学はその間に横たわる暗がりへと読者を誘い込む。他のどこにもない小説が、そこに映し出されている。ーー小川洋子 (帯コメントより)<目次>-----------------------------・物置に蝶が来ている・萌木色のノート・夢の家・シェード・郭公の家・旅装・あとがき(加藤閑)夢の家 | 魚住 陽子 |本 | 通販 | Amazon : 【著者紹介】魚住 陽子(うおずみ・ようこ)1951年、埼玉県生まれ。埼玉県立小川高校札業後、書店や出版社勤務を経て作家に。1989年「静かな家」で第101回芥川賞候補。1990年「奇術師の家」で第1回朝日新人文学賞受賞。1991年「別々の皿」で第105回芥川賞候補など。2000年頃から俳句を作り、『俳壇』などに作品を発表。2004年、腎臓移植後、2006年に個人誌『花眼』を発行。著書に『奇術師の家』(朝日新聞社)、『雪の絵』、『公園』、『動く箱』(新潮社)、『水の出会う場所』『菜飯屋春秋』(ともに小社)がある。2021年8月に腎不全のため死去。書誌情報『夢の家』魚住 陽子著2022年6月29日 発売A5変形判/並製272頁ISBN:978-4-909646-55-2定価:1,980円(税込)発行元:駒草出版(株式会社ダンク 出版事業部) 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年06月28日日本を代表するチェリスト長谷川陽子が、デビュー35年を迎えた記念演奏会を開催する(5月19日:東京文化会館小ホール)。この記念すべきコンサートのプログラムに選ばれたのは、ベートーヴェンの「チェロ・ソナタ」(全曲)だ。数あるチェロの名曲の中からこの作品を選んだ理由についての長谷川陽子の言葉がとても素敵だ。「今年は、私にとってデビュー35周年の年となる。この節目にベートーヴェンのソナタ全曲に臨みたいと考えた。ベートーヴェンの音楽の本質とは何だろう。コロナ禍のこの数年、ベートーヴェンが残した作品に触れながら考えを巡らせるのは、幸せな時間だ。この問いの答えはまだ出ていない。けれど、今現在の私が考えるベートーヴェンの本質は潔さ、迷いのない力強さ、誠実さ…この3つの要素を強く感じる。ふと思う。人間として、音楽家として、そのように生きてゆきたい。チェロ・ソナタ全曲に取り組むことでベートーヴェンへの憧れを、みなさまと共有したい。応援して下さるお客様と、支えてくれた周りの人たちへの感謝の気持ちとともに」共演者に、名手松本和将(ピアノ)を迎えたこの公演は、音楽家として1つの節目を迎えた長谷川陽子の決意の表れのようにも感じられる。新たな未来に向けた希望の調べに耳を傾けたい。●公演概要5月19日(木)東京文化会館小ホール「長谷川陽子 チェロ・リサイタル」 ●長谷川陽子Yoko Hasegawa (チェロ, Cello)色彩豊かな音色と音楽性を持ち合わせた、日本を代表するチェロ奏者の一人。2022 年デビュー35周年を迎える。1987年音楽之友社主催「フレッシュ・アーティスト・シリーズ」にてリサイタル・デビュー。1988 年小林研一郎指揮、日本フィ ルとの共演で協奏曲デビューした。その後、フィンランドのシベリウス・アカデミーに留学し、1992年首席で卒業後帰国。これまで、国内外の主要オーケストラとの共演、全国各地でのリサイタル、室内楽、朗読との共演などその活動は多岐に わたる。霧島国際音楽祭賞、ロストロポーヴィチ国際チェロ・コンクール特別賞、新日鉄フレッシュ・アーティスト賞、第9 回齋藤秀雄メモリアル基金賞等、受賞多数。後進の指導にもあたり、現在、桐朋学園大学音楽学部准教授を務めている。オフィシャルホームページ
2022年04月20日今年デビュー35周年を迎えたチェロ奏者・長谷川陽子。記念公演でベートーヴェンのチェロ・ソナタ全5曲を弾く[5月19日(木)東京文化会館 小ホール]。これまでどちらかというと避けてきたというベートーヴェン。「楽譜のあちこちに、暗号のように、いわば〝ベートーヴェン・コード〟が埋め込まれているのですけど、それを読み解く面白さがようやくわかってきました。それを理解したうえで弾くと、やはり作品がものすごく生き生きしてくるんです。いろんな経験を積み重ねて、やっとベートーヴェンを弾く入り口にたどり着いたように感じています」2020年。ベートーヴェンの生誕250周年はコロナ禍と重なり、音楽家は人々の前で演奏する機会さえ奪われた。「チェロ・ケースを開くことさえない時間が続いたのはショックでした。そんな中で、やっぱり自分には音楽しかないのだと再確認させてくれたのがベートーヴェン。彼の意思の強さ、メッセージの深さ、そして人類愛。知識や情報としては知っていたことを、その作品から自発的に感じることができたのです。あの時期、たぶん自分の力だけでは這い上がることができなかった。ベートーヴェンが引っ張り上げてくれました」共演のピアノは松本和将(かずまさ)。新しい扉を開けてくれる、と信頼を寄せる。「音があたたかくてどこにも力が入っていない。飄々としていて、でもどんな球を投げてもうまくキャッチしてくれる。それがすごく魅力的です。音楽性は私と正反対かもしれないのですが、それがかえって互いの長所を引き立てあうのだなあと実感しています」高校1年生で日本音楽コンクール第2位入賞。2年後の1987年にデビュー・リサイタルを開いた。「ずっと手ほどきを受けた井上頼豊先生は、音楽をゼロから作る力を身につけなさいと、レコードで聴くような有名曲はあまり弾かせませんでした。真似をしてしまわないように。ところがデビューしてお仕事で弾かせていただくのは有名な曲ばかり。刺激的でした。憧れだった曲を次々に弾けて、とにかく楽しかったという記憶しかありません」弾くのが楽しい。彼女はそのピュアな感覚をずっと変わらず持ち続けている人だと思う。ナチュラルな音楽家だ。ベートーヴェンはリサイタルに合わせてCDもリリース。充実した録音ができたと手応えを語る。経験を重ねて初めて正面から向き合ったベートーヴェン。ライヴもCDも、名演奏・名盤の予感が漂う。(取材・文:宮本明)
2022年03月02日上白石萌歌が主人公を吹き替える映画『ゴーストバスターズ/アフターライフ』。この度、新たに日本語吹き替え版声優として、高山みなみ、朴ロ美、木内秀信、日笠陽子の参加が明らかになった。4名の豪華声優陣が演じるのは、主人公フィービーを取り巻くキャラクターたち。江戸川コナン、鬼太郎、ムーミントロールなどの声でお馴染みの高山さんが、フィービーの唯一の友達となり、共にゴーストたちに立ち向かう仲間ポッドキャスト。舞台「千と千尋の神隠し」の上演を控える朴さんが、フィービーと兄トレヴァーの母親であり、初代ゴーストバスターズの一員イゴン・スペングラー博士の娘・キャリー。フィービーが通う学校の教師グルーバーソンは、『アントマン』や『思いやりのススメ』など数々の作品でポール・ラッドの声を担当してきた木内さん。フィービーとトレヴァー、ポッドキャストと共に<新生ゴーストバスターズ>の一員となるラッキーを、「けいおん!」「はたらく細胞BLACK」の日笠さんが務める。科学オタクのフィービーと意気投合する重要なキャラクターを演じた高山さんは「『彼が出て来ると、ちょっと和む…』音響監督と相談しながら、ポッドキャストくんの雰囲気を作りました。不可思議なことが大好きで好奇心旺盛。背伸びしつつも、フィービーちゃんの良い相棒なのだと思います」とポッドキャストの魅力を語り、『ゴーストバスターズ』2016年版のホルツマン役でも声優を務めた朴さんは「観終わったあと、とても洗われた気持ちになり、気がつくと温かな涙が頬をつたっていました。初代ゴーストバスターズ監督の息子ジェイソン・ライトマンが今回監督したこともあるのか、まさに『家族の物語』だと思いました」と作品の感想を語る。フィービーとポッドキャストに初代ゴーストバスターズの存在を教える物語のキーマンを演じた木内さんは「演出も時代の変化も感じつつ懐かしい部分もあり思わずニヤけてしまいます。もちろん前作品を知らなくてもお楽しみいただける作品になっています」とメッセージ。シリーズファンだったという日笠さんも「まさか自分が子供の頃見ていたゴーストバスターズの世界に関われる日がくるとは思っていなかったので非常に嬉しいです。当時見ていた方は思わずホロッと涙してしまう胸が熱くなるような展開ですし、親から子へ、子からまた子へ...、今に繋がっていて、さらにきっとこれからも繋がっていくのだと思わせてくれる希望の物語です」とコメントしている。『ゴーストバスターズ/アフターライフ』は2月4日(金)より全国にて公開。※朴ロ美の「ロ」は、正しくは「王偏に路」(cinemacafe.net)■関連作品:ゴーストバスターズ/アフターライフ 2022年2月4日より全国にて公開
2022年01月18日南野陽子が、16年ぶりの新曲「空を見上げて」「大切な人」を含むベストアルバム『Four Seasons NANNO Selection』を本日12月8日にリリースした。1980年代にアイドルとして活動し、現在は女優としてドラマや舞台で活躍している南野。今作は四季をテーマに本人が選曲した、季節感に溢れた南野の新たな魅力を引き出した作品で、ジャケットや歌詞ブックレットにも南野のビジュアルが満載となっている。また待望の新曲「空を見上げて」「大切な人」は、南野との信頼関係も強い日本歌謡界の巨匠・萩田光雄がサウンドプロデュースを手がけている。また『Four Seasons NANNO Selection』発売にあたり、南野本人からのコメントが届いている。■南野陽子 コメント詞や音から季節や物語を感じていただけるように、色彩感豊かにお気に入り曲を36曲、集めてみました。当時の私の楽曲を知らなくても楽しんでいただける内容だと思います。皆さまに青春時代のその頃、その刻を懐かしんでいただきたいです。そして、南野陽子ワールドには欠かせない萩田光雄さんに、久々の新曲2曲をプロデュースして頂きました!こちらもぜひ聴いて下さい。<リリース情報>南野陽子 ベストアルバム『Four Seasons NANNO Selection』2021年12月8日(水) リリース価格:3,600円(税込)南野陽子『Four Seasons NANNO Selection』初回仕様(三方背スリーブケース)南野陽子『Four Seasons NANNO Selection』ジャケット※CD2枚組 / 34曲収録 / 高品質Blu-spec CD2規格※初回仕様は、CDケース本体のジャケット写真とは違うビジュアルの三方背スリーブケースに収納※南野陽子セルフライナー付『Four Seasons NANNO Selection』特設サイト:
2021年12月08日8月19日、新型コロナウイルスによる肺炎のため亡くなった千葉真一さん(享年82)。本誌に見せていた野際陽子さん(享年81)との日々を本誌秘蔵写真で振り返るーー。60年を超える芸能キャリアでも、常にマスコミをにぎわせてきた千葉さん。その中でも本誌の取材がとりわけ多かったのは、野際さんとの夫婦生活だった。東映アクションドラマ『キイハンター』での共演がきっかけで、’73年に結婚した2人。日の出とともにエーゲ海の船のうえであげたという結婚式の思い出とともに、1カ月余りの旅行から帰国すると、「指輪とヒゲがお土産なのよ!」と報告してくれた。その後、のちに女優となる真瀬樹里(46)が生まれ、おしどり夫婦として知られたが、SONNY CHIBAとしてハリウッドでの活動を本格化したい千葉の思いによって離婚。2人そろって記者会見を行った。野際さんは’17年に死去。千葉と同じく、晩年まで精力的に活動していた。天国で再会し、残した家族や俳優仲間たちをいつまでも見守ってくれるだろう。
2021年08月27日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。社会を見つめるヒントをたくさんくれた、田嶋陽子さんの登場も、今回がラスト。第4回は、これからの未来の日本について、語ります。男も女も、互いにラクになれる方法を見つけよう。高度経済成長期、日本経済は右肩上がりでしたが、それは家庭に専業主婦という“無料で家事をしてくれる人”を抱え込むことで、男性が長時間働けた結果のこと。その一面、男は過剰な残業に苦しみ、女は家事を押し付けられて自活できなかった。現在、日本の経済は残念ながら下降線をたどっており、男だけが働き、男だけがトップにいるという既存の社会構造は、限界が来ています。確かに、出産は女にしかできないことだけれど、あとは男女ではなく人間としての個性の問題。お互いに参画し、お互いの重なり合わない部分を補え合えば、世界は1+1=2ではなく、何層倍も豊かになるはず。女性もフルタイムで働けば、男性の負担も減る。みんなで5時に仕事を切り上げ、家族で食事を作って一緒に食べられる。子育て支援事業を充実させれば、経済も回り、子供を産みたい人が増える。それが本当の意味での豊かな社会だと思います。イヤになっても、投げ出さず向き合うことが大事。イギリスに留学していたとき、毎朝ホストファミリー親子が政治の話をしていたの。当時のサッチャー首相に対して「こんなことをしていた」とか「あれは良くない」とか、意見を交わす。イギリス人にとって、政治はごく身近なものなんです。一方、日本では政治が“自分とは関係ない人がやるもの”になっている。でもコロナ禍でわかったでしょ?政治は自分の命に直結しているものなんです。良い社会にするために若い女性がまず何をするべきか?大事なのは、みんなが自分の責任で、自分の人生をしっかり生きることです。そうしたら、何が自分の邪魔をしているのか、何を変えるとラクになれるか、どんな国になったら生きやすいのか、少しずつわかってくるのでは?古い制度や法律が自分たちの足を引っ張っていたら、異議を唱えて変えていく努力をする。ちゃんと自分と社会と国と向き合って、生きていく。その気持ちがあるだけで、世界は確実に変わります。たじま・ようこ1941年生まれ、岡山県出身。英文学・女性学研究者、元法政大学教授、元参議院議員。‘90 年代、テレビ番組に多数出演し、“フェミニズム”をお茶の間に広めた。著書に『愛という名の支配』(新潮文庫)など多数。※『anan』2021年7月7日号より。写真・小川朋央(by anan編集部)
2021年07月03日人生の先輩的女性をお招きし、お話を聞く「乙女談義」。今月のゲストは、英文学・女性学研究者の田嶋陽子さんです。第2回の今日は、ご自身が最初に“理不尽さ”を感じた経験と、そこから得た教訓を伺います。“世の中は理不尽”、初めてそう思ったのは…。私が生まれた年の12月に太平洋戦争が始まりました。その後私は新潟の母の実家に疎開。当時は人がいっぱい死んであちこちでお葬式があったから、ある日私は従姉妹と“お葬式ごっこ”をして遊んでいたわけ。祖母の腰巻き…って、当時の女の人にとっての下着をお坊さんの袈裟に見立てて肩から斜めに掛けて、お茶碗をチンチン叩きながら村中を練り歩いた。そうしたら祖母にものすごく怒られて!で、文字通り、手にお灸を据えられたの。私は、悪い子として怒られたんだから…と熱くても我慢していたんだけど、なんと従姉妹はモグサを払いのけて逃げたの。びっくり!でも祖母は「(従姉妹は)すばしっこくていい子」と褒め、「それに比べて陽子はのろま」と…。なぜ素直に叱られた私ではなく、それを拒否し、逃げた従姉妹が褒められるのか。それが、私が人生で“理不尽”を感じた一番最初の記憶。それを長年考え咀嚼した結果、一つの結論にたどり着きました。その、幼い頃の経験をしゃぶり尽くした結果出てきた結論、それは、抑圧関係からは逃げていい、ということ。逃げるって、卑怯?それは互いの力関係が同じなら、逃げるのは卑怯かもしれない。でも例えば最初から格差があったり、こちらがきちんと扱われていない、そういった“対等ではない相手”からは、弱い立場の者は逃げていいんです。それは全然悪いことではない。私自身も、小さい頃はそういった理不尽から逃げられなかったけれど、大人になって職を得て、自分の人生を作れるようになり、やっと逃げられた。でも、女の人は逃げないですよね。というか逃げられないんです。それはなぜかというと、逃げた先で生きる術を持っていないから。自活ができなければ、結局は痛めつけられるまま、家庭や職場にいるしかない。だからこそ、自分の食い扶持を自分で稼ぐくらいの力を、女の人も持ってほしいと私は思います。いつでも逃げられるよう、力をつけましょう。たじま・ようこ1941年生まれ、岡山県出身。英文学・女性学研究者、元法政大学教授、元参議院議員。’90年代、テレビ番組に多数出演し、“フェミニズム”をお茶の間に広めた。著書に『愛という名の支配』(新潮文庫)など多数。※『anan』2021年6月23日号より。写真・小川朋央イラスト・菜々子(by anan編集部)
2021年06月19日人生の先輩的女性をお招きし、お話を伺う「乙女談義」。今月のゲストは、ジェンダー問題が課題である今の日本で、再び注目が集まっている、田嶋陽子先生。第1回はフェミニズムについてお聞きしました。“女”から解き放たれたら、人生はもっと広がる。大化の改新以降、女性の社会的地位は下がり続け、女の人は、“一人前の人間”として扱われたことはほぼありませんでした。江戸時代までは、極端な言い方ですが、“子産みの道具”。明治になると“良妻賢母”であれと言われたものの、それも妻や母という“役割”であって、“私という人間”の存在が認められたわけではなかった。ずっと役割の中だけで生きさせられてきた女の人たちが、人間として生きる権利を取り戻そうとする動き、それがフェミニズム。女も、男と同じ人間である。たったそれだけ、簡単なことなんです。女だからこうしろ、女だからそんなことするな。私が若かった頃に比べたら、女らしさの呪縛はかなり減りましたが、まだ今の日本の女性も、それを押し付けられている。でもその決めつけから解き放たれ、“人として”物事を考え、決められるような世の中になったら、人生はものすごく広がる。それを若い皆さんに知ってもらいたい。働き稼ぎ、家を持つ。それの何が悪い!(笑)私が通った女子大は、仕事を持ち自己実現をし、人や社会に尽くすことを教えてくれた学校。でも’60年代初頭、私と一緒に卒業した人たちは、ほとんどが就職することなく、あるいは短期間だけ働きお嫁に行きました。ただ、今の女性たちは、学校を出たら働いて、稼いで、そのお金で生きている。私からすると、それだけでも大きな変化。お金を稼ぐことは、おのれの足で立つこと。つまり、自由に好きに、自分の人生を生きる力なんですよ。お給料をもらってまず私は家の頭金を貯め始め、35歳で家を買ったの。誰にもとがめられず、自分らしくいられる場所があるっていい。しかも追い出される心配ないから、恋愛がイヤになったり、結婚に行き詰まったら躊躇なくやめられる(笑)。えっ?!今でも独身女性が家を買うことにウダウダ言う人がいるの?信じられない!カタツムリだって家を持ってるでしょ?働いてるなら、家買っちゃいなさい。あとがラクよ、おすすめ。たじま・ようこ1941年生まれ、岡山県出身。英文学・女性学研究者、元法政大学教授、元参議院議員。’90年代、テレビ番組に多数出演し、“フェミニズム”をお茶の間に広めた。著書に『愛という名の支配』(新潮文庫)など多数。※『anan』2021年6月16日号より。写真・小川朋央(by anan編集部)
2021年06月13日広瀬すず、櫻井翔、江口洋介らが出演する現在放送中のドラマ「ネメシス」に南野陽子の出演が決定した。本作は、広瀬さん演じる天才助手・美神アンナと、櫻井さん演じるポンコツ探偵・風真尚希の凸凹バディが、探偵事務所ネメシスに舞い込む難事件を次々と解決していくミステリードラマ。第5話まで放送された本作。アンナの父・美神始(仲村トオル)失踪の謎、20年前の事件の真相に近づいていくネメシスだが、黒幕まであと一歩と迫る中、大きな問題が立ち塞がる。そこで、風真のかつての師匠である怪しげなマジシャンの力を借りることになるのだが、そんな元凄腕詐欺師にして現在はマジシャンという異色な経歴を持つ美しきコンフィデンスマン・緋邑晶を南野さんが演じる。中華街を根城とする緋邑は、人を欺くのはお手のもの。風真をポンコツ扱い、アンナをお嬢とあしらう緋邑がチームネメシスを救う…?南野さんは「マジックを実際にするシーンもあり、カードや角砂糖、花札を使ったものが出てくるんですけど、私はあまり器用な方ではないので、おうちでとりあえず100回は練習しようと気合いを入れましたね」と語り、「7話から見始めてもまだまだ間に合うので『ネメシス』をたくさんの方に楽しんでもらえたら嬉しいです。これからの展開を見逃さないでください!」とメッセージを寄せている。また、緋邑が登場する7話以降には、彼女だけではなくスピード狂の医者・上原黄以子(大島優子)のドライビングテクニックや、道具屋・星(上田竜也)の秘密道具、天才的頭脳を持つアンナの親友・四葉朋美(橋本環奈)のひらめき、AI開発者の姫川烝位(奥平大兼)の捜査力に、アクロバティックな料理人・リュウ楊一(加藤諒)のアクションも大活躍。さらに、7話のラストで驚愕の真実が。これまでの物語の全てが伏線になっており、探偵事務所ネメシスが追う事件の真相が明かされていく。「ネメシス」は毎週日曜日22時30分~日本テレビにて放送中。(cinemacafe.net)
2021年05月10日韓国で実力派女優として唯一無二の存在感を誇っていながら、いろんな国でお芝居がしてみたいという夢を胸に、‘17年に日本のエンタメ界へ進出。その後‘19年の映画『新聞記者』で第43回日本アカデミー賞最優秀主演女優賞を受賞し、海外の俳優として史上初の快挙を成し遂げたシム・ウンギョンさん。「言葉足らずでも自分の気持ちを自分の言葉で伝えたい」。そんな想いから、すべての質問に美しく丁寧な日本語で答えてくださいました。――写真家の上田義彦さんが構想から15年かけて形にした最新出演作『椿の庭』がまもなく公開に。ウンギョン:実はこの作品は、日本映画初仕事。『新聞記者』や『ブルーアワーにぶっ飛ばす』よりも前に撮り始めた作品なんです。お話をいただいた時は、世界的な写真家の上田義彦さんとご一緒できる喜びが大きかったですね。――物語の舞台は海を望む高台の一軒家。家族の思い出が根付くその家を守り抜こうとする絹子(富司純子)と、ウンギョンさん演じる孫娘の渚との絆が描かれていますが、台本を読んだ時の印象は?ウンギョン:私たちが何を守り、これからを生きていくのかについて語る映画なんだろうなと思いました。美しい世界観が台本を読んだだけでも伝わってきたので、監督は本当に自然を愛している方なんだなという印象を受けたのも覚えています。――葉山の古民家で、実際に1年かけて撮影されたそうですね。ウンギョン:葉山は初めて訪れた場所だったのですが、本当に素晴らしいところ。すべての景色が絵のようだったというか。素敵な家で日本の四季を感じながら撮影した葉山での1年は、二度と経験できないと思うくらい夢のような時間でした。――ちなみに一番好きな季節は?ウンギョン:子供の頃は雪を見るのが楽しかったので、冬が一番好きでした。でも最近はもう、冬は骨が痛むくらい寒いので辛いです…(笑)。今一番好きなのは、春と夏の間。自分の誕生日が5月というのもあるんですけど(笑)、暑くもなく、寒くもなく、心地いい風が吹いていて気持ちよくないですか?あの季節は本当に幸せな気持ちが溢れているなぁって。葉山にいる時も、その時期が一番センチメンタルな気持ちになれました。ドビュッシーの音楽のような世界観を感じたというか…。今でも、すごく印象に残っています。――上田監督からは渚をどう演じてほしいと言われましたか?ウンギョン:こんなことを自分で言うのも恥ずかしいんですけど(笑)、「ウンギョンと渚のピュアさはよく似ているから、そのまま自然にいてくれればいい」と。お芝居に関しては、お任せしますとも言っていただいて。「えぇ~そんな~」という感じではあったんですが(笑)。とりあえず私もあえて準備はせず、その場に行って感じたものを出せればいいなと。なんというか、これはお芝居なのかドキュメンタリーなのか、不思議な感じに見せたかったんです。今までの作品はしっかり役を作り込んでいたのですが、この作品は富司さんとただ一緒に暮らした感覚でした。――富司さんとのやりとりで印象的だったのはどんなことですか?ウンギョン:桃を食べるシーンですね。私は果物をカットするのが下手なんですけど、切り方やお茶を出す作法も富司さんが丁寧に教えてくださって。富司さんとの距離も縮まりましたし、その雰囲気がそのまま映画に収められていると思います。――渚はどんな女性?また、ウンギョンさんとの共通点は?ウンギョン:渚はシカゴからおばあちゃんの家に来た帰国子女という設定なので、異国の雰囲気がすると思うんですけど、私と似ているのはやっぱりそういうところじゃないかと。私も韓国から日本に来て仕事をしているので、最初は慣れないことや知らないこともありました。なので徐々にその雰囲気や生活に慣れていくところにはとても共感できましたし、映画の中でどんどん成長していく渚を通して、私も日本でもっとお仕事できるように頑張ろうと改めて思ったりもして。似ていないのは性格。渚は落ち着いていておとなしいキャラクターですけど、私は真逆です(笑)。――この映画をどんなふうに楽しんでもらいたいですか?ウンギョン:この作品はスピード感のある最近の映画とは違って、四季を織り交ぜながら一つ一つのシーンをゆっくり丁寧に描いています。その中で、これからの人生をどう生きていけばいいのか、すべての物語を一つ一つ自分に当てはめながら……、えーっと、カムサン?(スタッフに日本語訳を聞いて)あ、そう、鑑賞!鑑賞というか、味わっていただければと思います。かつて夫や子供たちと暮らしていた家に、今は孫娘の渚(シム・ウンギョン)と住む絹子(富司純子)。夫の四十九日を終えた頃、絹子は税理士から、この家を手放すことを求められていた…。出演/富司純子、シム・ウンギョン、鈴木京香ほか映画『椿の庭』は4月9日(金)より、シネスイッチ銀座ほか全国順次公開予定。シム・ウンギョン1994年5月31日生まれ、韓国出身。9歳の時、ドラマ『張吉山』で子役デビューし、2014 年に主演した韓国映画『怪しい彼女』が大ヒットを記録。日本でも、‘19年公開の映画『新聞記者』『ブルーアワーにぶっ飛ばす』にて数々の映画賞を受賞し話題に。4月6日より上演のミュージカル『消えちゃう病とタイムバンカー』に出演。※『anan』2021年4月7日号より。写真・野呂知功(TRIVAL)ヘア&メイク・伏屋陽子(ESPER)インタビュー、文・菅野綾子(by anan編集部)
2021年04月03日コロナ禍で、ぶっつけ本番で在宅勤務を始めた人も多いはず。実地訓練で学ぶに近い、ビデオ通話での打ち合わせや会議…。ここでは、そんなビデオ会議をスムーズにするための、5つのポイントをお届けします!春から手探りで向き合ってきたリモートワークもだいぶ定着。まだわからないことや戸惑う場面も多いけれど、「改善意識を持つことが大切」と話すのは、人財育成コンサルタントの片桐あいさん。「ITを操って情報を活用する力“ITリテラシー”の格差がリモートワークの浸透で大きくなりつつあります。できないことを放置しない、確認や準備を怠らない。これを徹底すれば、仕事が格段にスムーズに進められるはず」そして、オンラインのマナーのキモとなるのは、「相手への気遣いです。回線などのトラブルが起きやすい環境だけにお互いが配慮を持ち、助け合うことを心がけてください」(ITジャーナリスト・高橋暁子さん)状況によっても変わってくる気遣いのポイントをチェックして!ビデオ会議をスムーズにするための、5つのポイント。お互いに初対面だったり、操作に不慣れな人がいたり…。ITリテラシーがさまざまなメンバーでも会議がうまくいくコツを片桐さんに伺いました!1、ホスト(進行役)を決める。ビデオ通話アプリのアカウント作成や参加者の招待、会議の設計、司会進行を行う最重要ポジションです。マネジメント能力の高い人を選任しましょう。2、テクニカルアシスタントを入れる。接続関係やアプリの機能に詳しい「テクニカルアシスタント」がいると、ホストの負担が軽減。回線の不具合、遅刻者やトラブル発生時に対応する役割です。3、ルールを共有する。「発言はひとり10分まで」「質問がある人は質問タイムに」「開始から30分を目途に休憩を挟む」など、事前にルールを設定し、周知しておきましょう。4、タイマーを活用する。ひとりがダラダラと話し続けるのを防ぐためにも、タイマーで時間を可視化したり、アラームを鳴らして発言時間を区切るとスムーズ。話が長い上司対策にも有効です。5、開始10分を大切に。会議の冒頭にひとりずつ近況報告などを話す時間をつくると、場が和んで発言がしやすい雰囲気に。会議の開始10分は「ウォーミングアップ」タイムと心得て。片桐あいさん人財育成コンサルタント。外資系IT企業での経験をもとに『これからのテレワーク』(自由国民社)を出版。新著がまもなく発売予定。高橋暁子さん元小学校教員。SNSや情報リテラシー教育が専門のジャーナリスト。教育出版令和3年度中学校国語教科書にコラム掲載予定。卓上手前の、全方向から集音可能なスピーカーフォンAnker PowerConf¥12,980*税込み(アンカー・ジャパン カスタマーサポート TEL:03・4455・7823)シャツ¥10,000(ノンブルアンペール/ノンブルアンペール自由が丘店 TEL:03・3724・9022)シェルメタルイヤリング¥4,200(ラピエサージュ/ナンバー吉祥寺店 TEL:0422・27・2600)メガネ¥40,000(アヤメ TEL:03・6455・1103)※『anan』2020年9月2日号より。写真・市原慶子スタイリスト・白男川清美ヘア&メイク・伏屋陽子(ESPER)モデル・ケルク ハナ(BARK in STYLe)文・熊坂麻美撮影協力・AWABEESUTUWATITLES(by anan編集部)
2020年08月28日新型コロナウイルスの影響により、この半年で大きく変わった私たちのライフスタイル。そんな“新しい暮らしのキーワード”について、株式会社ブルームコンセプト代表取締役・小山龍介さんと、世代・トレンド評論家・牛窪恵さんにお話を伺いました。1、雇用のスタイルが変化。家にいながら好きなことで働きやすく。「在宅勤務が主流になるため、今後は労働時間ではなく成果に対して評価される時代になるでしょう。そこで重要なのはスピーディさ。効率的に業務をこなせる人がどんどん稼げるようになっていくはず」(小山さん)「労働時間を短くできる可能性も考えられます。その浮いた時間を使って副業をすることが当たり前になり、“本当に好きなこと”でお金を稼ぐスタイルが、これまで以上に浸透していきそうです」(牛窪さん)2、人間関係は、“信頼関係”が重要に。二極化が加速中。「新型コロナを、自分が大切な人にうつしてしまうリスクもあります。なので、リアルで会う人をより慎重に見極めるようになるはずです。一方で、孤独感を埋めるため、SNSを介した緩いつながりも、さらに広まるのでは」(牛窪さん)「最近盛り上がっているのは、オンラインライブ。ひとつのエンタメコンテンツを通じて複数人と楽しさを共有することで、寂しさを解消しようとする人が増えています」(小山さん)3、居住空間の重要性を再認識。移住やリフォームの選択肢が当たり前に。「自宅で過ごす時間が増えたことで、室内環境を整えようと考える人が増えたようです。家具の売り上げが伸びたり、リフォームの需要が増えたりしたのもその一例。これまでよりも長時間を過ごすのであれば、自宅にお金をかけても費用対効果が得られますから。また、自然が多く住みやすい郊外へ引っ越す人や、思い切って県外へ移住する人も。“暮らす場所”を見つめ直すきっかけになったといえますね」(小山さん)4、免疫力アップのために、自炊が依然として主流。時短が叶う調理家電も人気。「コロナ初期には惣菜が売れていましたが、中期に入ってからは食材の売り上げが増しました。手料理することに意識が向いていったんです」(小山さん)「栄養や免疫をつけようと、料理を手作りする人が増えたんです。自炊率の高まりと比例するように、“ほったらかし家電”と呼ばれる自動調理鍋も売れました。自宅で仕事をしながら並行して料理もするスタイルが普及した結果ともいえますね」(牛窪さん)5、買い物はオンラインとオフラインの垣根が低く。レンタルサービスもさらに注目。「人と会う機会が減り、コスメや洋服の売れ筋が変わりました。そもそも長時間の買い物にも行きづらい。そんな状況を打破すべく、各社がオンライン上でコーデを提案するようなリモート接客を取り入れ始めています。リアルな店舗でも、スタイリング案などが見られるタブレットの導入が増えて、接客自体はコンパクトな方向に。また、アパレルブランドがレンタルサービスに洋服を卸すようにもなりました」(牛窪さん)小山龍介さん株式会社ブルームコンセプト代表取締役。新しいビジネスモデルやライフハックを専門に研究している。近著は『在宅HACKS! 自分史上最高のアウトプットを可能にする新しい働き方』(東洋経済新報社)。牛窪 恵さん世代・トレンド評論家、立教大学大学院・客員教授。「草食系」などの流行語を世に広める。著書に『「おひとりウーマン」消費! 巨大市場を支配する40・50代パワー』(毎日新聞出版)ほか。ストライプギャザーワンピース¥19,000中に着たノースリーブニット¥6,000(以上ジョンブル/ジョンブル カスタマーセンター TEL:086・470・5770)※『anan』2020年9月2日号より。写真・市原慶子スタイリスト・白男川清美ヘア&メイク・伏屋陽子(ESPER)モデル・ケルク ハナ(BARK in STYLe)取材、文・五十嵐 大撮影協力・AWABEESUTUWATITLES(by anan編集部)
2020年08月27日リモートワークが当たり前になり、おうちにいる時間も増え、この半年で大きく変わった私たちのライフスタイル。“新しい暮らしのカタチ”についてアンケートを行いました。Q. 新型コロナの影響で、あなたの生活や仕事に変化はありましたか?YES…97%大多数の人が「変化あり」と回答。生活面では「フルメイクをしなくなった」(32歳・会社員)、「しばらく洋服を買っていません」(34歳・主婦)など、ファッション面への影響が顕著。仕事における変化の大部分は、“在宅ワーク”が当たり前になったこと。それに伴い、「面と向き合うことが誠意、みたいな固定観念が薄れた」(28歳・会社員)と、既存の価値観をアップデートさせる人も。【仕事面の変化】仕事で、面と向かい合うことが誠意、みたいな固定観念が薄れたと思う。会社という集団組織で働くうえでオフィスを構えることが当たり前だったが、そこの固定観念も薄くなっている。(28歳・会社員)在宅ワークに伴いオンオフの切り替えが難しくなり、残業が増えました。ただ通勤もないので、とくに苦痛には感じていません。(32歳・会社員)毎日1000円くらい使っていたランチ代が激減。ただ同僚と直接顔を合わせないのでコミュニケーションが減ったのがマズい気がする。(29歳・会社員)人との会話も要件に集中して話すようになったので、世間話の時間が減って仕事に集中できるようになった。(32歳・会社員)【生活面の変化】お出かけが減った。公園で花を見たり、近所を散歩するようになって、ほのぼのした時間を過ごすようになった。(25歳・学生)家にいる時間が多くなったので、自分で作れる料理やお菓子が増えた。運動量は減ってしまったけど、外食が減り健康志向に。(25歳・自由業)生活面では日用品を少し買いだめするようになりました。友達ともなかなか会いづらくなってしまいました。(33歳・主婦)マスクをするので、メイクは目元だけに。会社用にきれいめな洋服を買う必要もなくなりワードローブも変化。(31歳・会社員)Q. ステイホーム中、どんなことに挑戦しましたか?1位…断捨離、模様替えメルカリで色々売ったら20万円ほど稼げて、楽しくてハマってます。(33歳・看護師)2位…筋トレ、運動2位…習い事、スキルの習得ジムを退会して外のランニングを始めました。緊急事態宣言が解除されてからはハイキングに行って、自然を楽しみながら運動するようになりました。(32歳・会社員)オンラインで中国語を習ったり、ずっと挑戦したかったサックスのレッスンを始めました。(28歳・ライター)4位…自炊スパイスからカレーを作ったり、外食ができなくても美味しいものを食べるために頑張りました。(35歳・会社員)5位…DIY身の回りの道具を使って、猫のおもちゃや洋服を作っています。(29歳・PR)1位の「断捨離、模様替え」は、自宅で過ごす時間が増えたことによる「住環境を改善しよう」という意識の表れ。なかには他県に移住した人もいたよう。また、「外出が減ってわかりやすく太ったから」(23歳・大学生)というステイホームによる体型変化を理由に、自宅で筋トレに励んでいる人も珍しくない。通勤・通学時間がなくなったことで余裕が生まれたのか、習い事を始めた人も目立つ。Q. ステイホーム中にストレスは増えましたか?減りましたか?増えた…46%、減った…34%、特に変化なし…20%ストレスについてはほぼ半々という結果に。「誰とも会えないというストレスが増えた」(31歳・会社員)と、アクティブ派にはこの状況が苦痛のようだが、一方で「人間関係の悩みがゼロになった」(32歳・会社員)、「満員電車に乗るストレスがなくなった」(23歳・大学生)など、外に出る機会が減ったことがプラスに作用している人も。性格によって捉え方に違いがあるということかも?【増えた理由】家の中でも、家族とソーシャルディスタンスをとったり、手洗いと消毒の回数が増えて、今まで数分で終わっていたことが倍の時間を要したり…思ったように動けないのがストレスです。(25歳・ブライダル)人とのコミュニケーションが圧倒的に減りました。ちょっとした感情を共有できないことがストレスになっています。(31歳・PR)Zoomでの打ち合わせは、対面と違ってなかなか言葉が頭に入ってこないし、スムーズにできません。同僚との仕事の意思疎通も遠隔だと感情が伝わりにくく、ストレスを感じます。(34歳・会社員)外食やショッピングなどで息抜きをしてたので、代わりの楽しみが見つけられません。あとは歩く量が減って、運動不足。(35歳・自由業)【減った理由】リモートやおうち時間が多く、気を張ることや人に対しての気遣いなどが減りストレスも減った。自分のリズムで生活できることに解放感を覚えました。(25歳・マスコミ)自粛期間中、天気がいいのにお出かけできないのは確かにストレスだったけど、それよりも「通勤」というストレスから解放されたことが大きかった。(31歳・ライター)以前はダイエットのために夕飯を抜いてジムに行っていましたが、三食自炊して、時々外をランニングするように。健康的に痩せられて、ダイエットに対するストレスも減りました。(32歳・会社員)朝早く起きて支度しなくていい。メイクしなくていい。朝ごはんを食べながら、仕事がきる(笑)。(24歳・会社員)ストライプギャザーワンピース¥19,000中に着たノースリーブニット¥6,000サーマルワイドパンツ¥15,000(以上ジョンブル/ジョンブル カスタマーセンター TEL:086・470・5770)※『anan』2020年9月2日号より。写真・市原慶子スタイリスト・白男川清美ヘア&メイク・伏屋陽子(ESPER)モデル・ケルク ハナ(BARK in STYLe)取材、文・五十嵐 大撮影協力・AWABEESUTUWATITLES(by anan編集部)
2020年08月26日『君の膵臓をたべたい』が若者を中心に大ヒットした作家・住野よる。その最高傑作との呼び声高い『青くて痛くて脆い』が、待望の映画化。ヒロインの大学生・秋好(あきよし)を演じるのは、独特の雰囲気と確かな演技力で魅了する、杉咲花さん。原作が世に出た時から、“もし、映像化されたら、秋好を演じたい!”と熱望していたそう。「オファーをいただいたときはすごく嬉しかったです。秋好は前向きで、どんなことにでもまっすぐ突き進んでいきます。そこは自分と似ていて、楽しく演じることができました」秋好と交流を深める、内向的な大学生・楓(かえで)役は、杉咲さんとW主演を務める、吉沢亮さん。「以前、吉沢さんと映画『BLEACH』に出演した際は、共演シーンがほとんどなくて、お話しする機会がありませんでした。今回、共演シーンが多いので、撮影現場でどのような関係性を築けるだろうと、ドキドキしていました。ところが、撮影に入ると、まるで秋好と楓のように、すぐ打ち解けることができて。お互いに演じる役からパワーをもらって、自然にそうなれたんだと思います」撮影中は、吉沢さんの熱演に助けられたこともあったとか。「吉沢さんは、本に描かれた楓のイメージそのままでした。彼の演技を見ていると、ちょっとした仕草や目線からも楓が“俺なんて”と思っている気持ちがひしひしと伝わってきて。そんな楓の姿を愛おしく感じました。ひとりで台本を読んでいたときには、想像さえしなかった感情が芽生えた瞬間でした。吉沢さんが楓だったからこそ、私も秋好になることができました」本編には秋好と楓が対峙する、シリアスなシーンがあるものの、カットの声がかかると、雰囲気は一変。笑顔の絶えない現場だった様子。「当時、脇坂役の柄本佑さんがラーメンにハマっていて。撮影の待ち時間には、柄本さん、吉沢さんと3人で“ラーメンYouTuber”の動画を見ていました。私は食べることが大好きなんです。出演者やスタッフさんたちと一緒にごはんを食べる機会を重ねることで、食を通じてみなさんと仲良くなれました」秋好は、“なりたい自分になる”という理想を抱いている女性。杉咲さんの、“なりたい自分”とは?「もっと素直になりたいです。お仕事でもプライベートでも自分の意見をちゃんと伝えて、楽しい気持ちを恥ずかしがることなく表現する、そんな素直な人になりたいと思っています」『青くて痛くて脆い』青春時代の未熟さや痛々しさを描いた青春サスペンス。大切な仲間と居場所を奪われた青年が、嘘と悪意にまみれながら復讐していく。監督/狩山俊輔原作/住野よる出演/吉沢亮、杉咲花ほか8月28日より全国公開。©2020映画「青くて痛くて脆い」製作委員会すぎさき・はな1997年10月2日生まれ。東京都出身。今秋放送予定のNHK 連続テレビ小説『おちょやん』でヒロインを務める。出演作『弥生、三月‐君を愛した30年‐』のDVD&Blu‐rayは、9月16日発売。中に着たトップス¥199,000(ザ・ロウ/ザ・ロウ・ジャパン TEL:03・4400・2656)その他はスタイリスト私物※『anan』2020年8月26日号より。写真・岩澤高雄(The VOICE)スタイリスト・田畑アリサヘア&メイク・伏屋陽子(esper.)インタビュー、文・田嶋真理(by anan編集部)
2020年08月20日日本を代表するチェリスト・長谷川陽子が2020年、精力的に新たな試みにチャレンジする。2月21日(金)に東京オペラシティコンサートホールにて、バンドネオン奏者の三浦一馬、ギタリストの大萩康司とのトリオによる「情熱と哀愁のリベルタンゴ」を開催。それに先立つ1月10日(金)には、同会場のホワイエにて0歳児を育児中の保護者を対象にしたコンサート「0歳児とおでかけ応援プロジェクト」を実施する。【チケット情報はこちら】「情熱と哀愁のリベルタンゴ」は、ピアソラの「リベルタンゴ」、ハチャトゥリアンの「剣の舞」をはじめ「踊りや歌に関する曲を選んだ」と“情熱”を前面に出した曲目になっており「私自身の気質としてもラテンの血わき肉おどるようなノリがあるので(笑)、熱いコンサートになります!」と力強く語る長谷川。三浦、大萩それぞれとの共演経験はあるが、3人が揃うのは初めて。「バンドネオンの特徴は、情感に訴える哀愁を帯びた音色。タンゴのイメージが強いけど、実はオルガンの要素が強いんです。この分厚く奥行きのある音に対し、チェロがどう舞い踊れるのか? 非常にスリリングです」と三浦のバンドネオンとの共演への期待を膨らませる。一方、ギターについては「数年前に福田進一さんとデュオCDを作って以来、ギターに魅了されました。ギターは弓で弾くチェロと違って、弾いた瞬間から音が消えていく儚さと美しさがある」とその魅力を熱く語り「それぞれの楽器によって私もチェロの弾き方、音の立ち上がりを変えていきます。信頼する2人との共演ですが、私にとっても挑戦になると思います!」と未知なるチャレンジへの意気込みを口にする。「0歳児と――」は、授乳やオムツ交換、ベビーカーでの移動などの苦労を懸念し、外出を躊躇してしまいがちな育児中の保護者に本格クラシックを楽しんでもらえるよう、2000円のチケット1枚で“0歳児”と保護者の大人2名が入場できる。託児室に預けるのではなく赤ちゃんと同じ空間でコンサートを楽しめる企画だ。自身も子育て経験があり「子どもが0歳の時はテーブルにマットを敷いて寝かせて練習していた」という長谷川。家族や周囲のサポートを受けながら演奏会も行なっていたと明かし、恩返しの思いも込めて参加を快諾したという。曲目はバッハの無伴奏チェロ組曲、武満徹の「翼」などで、あくまでも大人向けのクラシック演奏会となっており「赤ちゃんを育てていても、時に自分の時間を楽しんでいいし、明日への糧になれば。子育てを“希望”にしたい」と意気込みを口にした。チケットは両公演とも発売中。取材・文・撮影:黒豆直樹
2019年12月06日軽めの服にチェンジしていく初夏。ミニマルな洋服に合わせたいのが、大ぶりで華やか、インパクトも抜群のコスチュームジュエリー。顔まわりにも、腕にも、髪にも、アクセントとして大活躍!トップスやバッグを簡単にアレンジ。一つで絶妙な存在感を放つカラフルなビジューブローチ。¥29,000(ケネス ジェイ レーン/シティショップ TEL:03・6696・2332)ワンピース¥15,000(エミリーウィーク/エミリーウィーク ルミネ池袋店 TEL:03・5954・8126)流行のヘアピンも、個性派をチョイス!サッとヘアアレンジするのに重宝するヘアピンがトレンドに浮上。ビジューが連なるデザインと、パイナップルモチーフのピンは、うれしい3点セット。¥2,398(ザラ/ザラ・ジャパン カスタマーサービス TEL:03・6415・8061)大小さまざまなボールが手元をきらびやかに演出。ころんとした6つのボールを配し、遊び心ある手元に。ゴールドのワントーンだから、大人っぽいスタイリングともマッチ。バングル部分は幅が広く、安定したホールド感も優秀。バングル¥21,000(プティローブノアー)咲き誇る花のモチーフで顔まわりを女性らしく。シンプルな色合いと思いきや、実際に着けるとほどよく目立つ白い花。柱頭部分にも小さなストーンをほどこし、より可憐なムードに。イヤリング¥17,000(ドレスアップエブリデイ/イー・エム ピクチャレスク TEL:03・6264・5185)※『anan』2019年6月19日号より。写真・多田 寛(DOUBLE ONE)スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・伏屋陽子(esper.)モデル・miu(NVRMND)(by anan編集部)
2019年06月13日肌見せドレスやカラフルなアクセサリーを取り入れた開放的なファッションはこれからの季節のお楽しみ。ビーチでもタウンでも、リゾートの空気を纏って夏を満喫!たっぷりとしたブリムがエレガントな印象。シルエットの良さが際立つシンプルなデザイン。エッジのフリンジがさりげないアクセント。素材は涼しげなサイザル麻。ハット¥26,000(ミュラー オブ ヨシオクボ×キジマ タカユキ/ミュラー オブ ヨシオクボ TEL:03・3794・4037)花柄セットアップでキュートに肌見せ!着心地のいいコットンニットのセットアップは、ペルーの素材や織り技術を活かした服作りを行うNYブランドによるもの。キャップ+ビーサンで、ヘルシーに着こなしたい。チューブトップ¥37,000スカート¥62,000(共にMOZH MOZH)キャップ¥4,800(シティショップ)以上シティショップ TEL:03・6696・2332バッグ¥11,000(サラ マリカ/ブランドニュース TEL:03・3797・3673)ビーチサンダル¥2,500(ハワイアナス/ドウシシャ お客様相談室 TEL:0120・104・481)韓国発のハンドメイドジュエリーブランドから。ウッドやコットン糸などナチュラルな素材を組み合わせて、コンテンポラリーなムードに仕上げたイヤリング。見た目はボリューミーながら、軽くて着けやすいのが嬉しい。¥12,800(べべ/ビームス ハウス 丸の内)フレームとレンズの絶妙な配色が決め手。フレームはクリアテラコッタ、レンズはブラウン。旬のムードと上品さを兼備したサングラスは肌なじみも抜群。¥15,000(エーディーエスアール/エディット フォー ルル/ベイクルーズ カスタマー サポート TEL:0120・301・457)シックな色で描いた大人顔のタイダイ。風になびくマテリアルや背中が大胆に開いたデザインがバカンス感満点。ワンピース¥9,250(ザラ/ザラ・ジャパンカスタマーサービス TEL:03・6415・8061)中の水着¥16,000(シー/エスストア TEL:03・6432・2358)バングル¥38,000(リジー フォルトゥナード/ジャーナル スタンダード レサージュ 青山店 TEL:03・5778・4003)サンダル¥73,000(チャーチ/ビームス ハウス丸の内 TEL:03・5220・8686)※『anan』2019年6月12日より。写真・多田 寛(DOUBLE ONE)スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・伏屋陽子(esper.)モデル・miu(NVRMND)文・間宮寧子(by anan編集部)
2019年06月10日着こなしによってさまざまな表情を楽しめる、前開きワンピース。1枚で着るのはもちろん、ボタンを開ければ羽織り物としても重宝。さらに、パンツやレギンスを合わせても今季らしいスタイルに!視線をキャッチする鮮やかなレッド。着心地のいいリネン混の素材が、程よくカジュアルな雰囲気。ワンピース¥57,000(ミュラー オブ ヨシオクボ TEL:03・3794・4037)サンダル¥54,000(アラムナエ/ジャーナル スタンダード 表参道 TEL:03・6418・7958)贅沢にギャザーを施し、存在感をプラス洗いざらしの質感と光沢感が特徴。ウエストマークすれば、メリハリのあるシルエットに。ワンピース¥24,000(メゾンスペシャル TEL:03・6451・1660)中に着たキャミソールワンピース¥39,000(ミュラー オブ ヨシオクボ)女心を射止めるパーフェクトな一着。ジャカード織が目を惹くロングドレスは、ボリュームのある袖や、高めのウエストから広がるフレアシルエットがフェミニン。パーティシーンにもぴったり。¥68,000(アローブ/シップス アトレ恵比寿店 TEL:03・5475・8365)ランダムなドット柄が大人の可愛らしさを演出。重たく見えがちな黒のワンピースも、しなやかなテンセル素材&ドット柄で軽やかな印象に。ワンピース¥34,000(エーケーワン/デミルクスビームス 新宿)爽やかなストライプ柄で春らしい装いに。パンツスタイルも上品に決まる。ワンピース¥27,000(ティッカ×デミルクス ビームス/デミルクス ビームス 新宿 TEL:03・5339・9070)パンツ¥14,800(メゾン スペシャル)シューズ¥13,800(レメ/ジャーナル スタンダード 表参道)インナー&ボトムスとのレイヤードに個性が光る。ワンピースのバックスタイルはインナーが大胆に覗くデザイン。紐の結び方によってカシュクールワンピースのように着ることもでき、自分好みのアレンジが楽しめるのも嬉しい。ワンピース¥38,000(カレンテージ/ブランドニュース TEL:03・3797・3673)タンクトップ¥5,000(ジャーナル スタンダード レリューム/ジャーナル スタンダード レリューム ルミネ新宿 TEL:03・5909・4675)パンツ¥39,000(ミュラー オブ ヨシオクボ)シューズ¥41,000(ロク/ギャルリー・ヴィー丸の内店 TEL:03・5224・8677)※『anan』2019年4月17日号より。写真・多田 寛(DOUBLE ONE)スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・伏屋陽子(ESPER)モデル・木村舞輝(LIGHT management)文・瀬尾麻美(by anan編集部)
2019年04月11日1枚あると重宝する、軽やかなテーラードジャケット。今季は、ラフに着られるビッグシルエットが豊富にラインナップ。くすみカラーやマドラスチェックなど、豊富な色や柄を楽しんで。自然な光沢のある、ラミー生地ジャケット。カジュアルにもキレイめにも使えるくすみオレンジ。ジャケット¥17,000(アーバンリサーチ/アーバンリサーチ 神南店 TEL:03・6455・1971)シャツ¥30,000パンツ¥30,000(共にオーラリー TEL:03・6427・7141)落ち感のある素材で、リラックスムードが漂う。ベルトでウエストマークすれば、女性らしいスタイルに。ジャケット¥15,000(ネイティブ ユース)タンクトップ¥5,000(ジャーナル スタンダード レリューム) 共にジャーナル スタンダード レリューム ルミネ新宿店 TEL:03・5909・4675ベルト¥13,000(ミュラー オブ ヨシオクボ TEL:03・3794・4037)着こなしを選ばないナチュラルカラー。リネン混の生地で、シックな印象に。ジャケット¥52,000(オーラリー)サンダル¥8,900(プラクトン/ジャーナル スタンダード 表参道 TEL:03・6418・7958)タンクトップ¥8,000(ヤンアンドオルセン/シップス 池袋パルコ店 TEL:03・3985・3105)定番と一線を画す、遊び心の溢れるデザイン。クラシックなテーラードをカジュアルに再構築。ブルーが基調となったマドラスチェック模様は、素朴さと存在感を併せ持つ。袖下からウエストにかけてデザインされた紐やロゴ入りの貝ボタンなど、ディテールにも注目。リネン生地ならではの柔らかさや風合いを楽しんで。ジャケット¥105,000パンツ49,000(共にビューティフルピープル/ビューティフルピープル 銀座三越 TEL:03・6271・0833)サンダル¥18,000(ドクターマーチン/アーバンリサーチ 神南店 TEL:03・6455・1971)※『anan』2019年4月10日号より。写真・多田 寛(DOUBLE ONE)スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・伏屋陽子(ESPER)モデル・木村舞輝(LIGHT management)(by anan編集部)
2019年04月08日「南野さんがついに離婚します。周囲にも、その意思を漏らしているそうです」(知人)3月3日、8回目の結婚記念日を迎えた南野陽子(51)。その直前、2月28日発売の『週刊文春』で夫・A氏(47)の金銭トラブルが報じられた。記事によるとA氏が事務長を務める東京・銀座のクリニックで、1億8千万円の使途不明金が発覚。お金の管理はA氏が任されていたが、開業から3カ月で支払い督促の通知が次々と届くように。クリニック側はA氏を業務上横領で刑事告訴し、民事でも損害賠償請求を起こす予定だという。さらに衝撃は、これだけではなかった。A氏の荷物から、南野の実父に宛てた金融会社からの督促状や医療費の支払い督促状などが見つかったというのだ。「南野さんのお父さんは、箱根の有料老人ホームに入所しています。毎月の費用はお父さんの専用口座から引落とされるようになっていて、彼女は入金のため十分なお金も用意していました。しかし口座はカラで、元となるお金も消えていたのです。口座や入金の管理していたのは、夫であるAさん。支払い督促状が来ていることを今回の件で初めて知った南野さんは、施設に問い合わせました。すると実際に半年分も支払いが滞っていたとわかったそうです。彼女はあわてて100万円以上を振り込んだと聞きました」(前出・知人)11年3月3日にA氏と結婚した南野。しかし直後から金銭トラブルの噂が絶えなかった。にもかかわらず夫婦関係を続けてきた南野。理由は、実父(82)との関係があったからだ。「南野さんが仕事で遠くに行かなければならないとき、A氏がお父さんを献身的にサポートしてくれていたそうです。老人ホームに2人でお見舞いに行ったことも、一度や二度ではありません。A氏は、彼女の前ではいつも“よき夫”であり続けたのです」(前出・知人)もともと普通のサラリーマンだった南野の父は、派手なことを嫌う人だった。そのため85年に芸能界デビューした当初は、猛反対。89年に南野の個人事務所社長に就任したが、衝突も多かったという。しかしある出来事をきっかけに、2人の関係に変化が見え始めた。「兵庫県に住む南野さんのお母さんが、11年11月に脳出血と心内膜炎のため急逝したのです。死に目に会うことができなかった彼女はずっと『もっと親孝行していればよかった』と悔やんでいました。以降、お父さんの存在は彼女にとって何よりも大切なものに。『せめてお父さんだけでも幸せにしてあげたい!』と考えるようになったのです」(前出・知人)母の死後、南野は父を兵庫から箱根の老人ホームへと呼び寄せたという。13年には自宅をバリアフリー仕様に改装し、父との同居を決意したと報じられた。しかし予想以上に仕事が忙しくなったため、2年前から再び父を老人ホームへと移すことになった。「南野さんにとっては苦渋の決断でした。だからこそ『せめてホームでの生活はきちんとしてあげたい』と十分なお金を用意していたのです。そんななか、A氏は父の世話や管理を申し出たといいます。南野さんは『彼は病院経営にかかわっているので、安心して任せられる。プロにお願いしたほうが父にとってもいいはず』と言っていました」(前出・知人)だが皮肉にも、そうした“信頼”が事態の発覚を遅らせることとなってしまった。「これまでも周囲は『別れたほうがいい』と説得してきました。しかし南野さんは離れませんでした。すべては『あんなに父のサポートをしてくれる夫が、悪い人のはずがない』と考えがあったからでしょう。しかし、今度は違います。その大切な実父の介護費用が消えていたのですから。彼女のショックは、どれほどのものだったでしょうか」(前出・知人)本誌はA氏の携帯番号やメールに連絡を取ったが、返答はなし。A氏が持っていたという名刺の連絡先にもコンタクトを取ったが、担当者は「うちは関係ありません」と答えた。「南野さんはドラマ撮影のため京都にいましたが、夫と話し合いをするため東京に戻ってきました。すぐにでも離婚についての話し合いを進めるつもりのようです」(前出・知人)
2019年03月05日今シーズンのビッグトレンドのひとつであるセットアップは一見、難しそうでいて、着るだけでキマる優秀アイテム。シンプル系からユニーク派までが勢揃い。お気に入りを見つけて。麻ならではの落ち感と優しい色合いが絶妙。太めの袖や裾などボリュームを持たせた、メンズライクなフォルムが特徴的。カシュクール¥24,000パンツ¥29,000(共にジェーン スミス/シップス 渋谷店 TEL:03・3496・0481)タンクトップ¥11,000(プリファー シップス/プリファー シップス NEWoMan新宿店 TEL:03・5361・7375)ピアス¥18,000(エンフォルド TEL:03・6730・9191)唯一無二の存在感!鮮やかなオレンジに夢中。オーバーサイズな形が今っぽい。シャツ¥28,000パンツ¥25,000(共にユナイテッドアローズ/ユナイテッドアローズ 原宿本店 TEL:03・3479・8180)ピアス¥7,500(G.V.G.V./k3 OFFICE TEL:03・3464・5357)シューズ¥5,800(コンバース/コンバースインフォメーションセンター TEL:0120・819・217)視線を奪うこと必至の幾何学パターン。衿とパンツの裾部分の、大胆なテキスタイルの切り替えがお見事。パジャマっぽさを感じさせる、ルーズな雰囲気も心地いい。シャツ¥56,000パンツ¥42,000(共にマルコモンド TEL:03・6805・0812)ほどよくラフに仕上がる。ショーツタイプ。ラメの糸が美しいチェック柄を描く。ショーツのベルトには、ポケットつき。ジャケット¥59,000ショーツ¥37,000(共にミュラー オブ ヨシオクボ TEL:03・3794・4037)カットソー¥16,000(フィーニー TEL:03・6407・8503)※『anan』2019年2月13日号より。写真・多田 寛(DOUBLE ONE)スタイリスト・仮屋薗寛子ヘア&メイク・伏屋陽子(ESPER)モデル・本野沙弥文・重信 綾(by anan編集部)
2019年02月08日演歌歌手の山内惠介と女優の南野陽子が、2日に東京・明治座で行われた『山内惠介 東京・明治座初座長公演』公開舞台稽古に出席し、絶妙なコンビネーションを見せた。同公演は5日から15日まで、明治座で行われる。山内は63年にタイムスリップし、母親(南野)と結婚する前の父親と体が入れ替わってしまう役を演じる。作中には2人が抱き合うラブシーンもあるといい、南野は「お母さんの、子どもを抱くような感じ」と明かす。しかし山内が「抱き慣れてらっしゃるのかな」と感想を漏らすと、南野は山内の頭を軽く叩き、ツッコミを入れていた。また、南野が「まだ出会って数日ですが、10何年前から仲良しなくらい距離が近い。(山内の)良いところです。私は逆のタイプで"ツンケン"が得意」と明かすと、山内は「ツンデレですもんね。何かあったら(『スケバン刑事』のように)ヨーヨーを投げられるんじゃないかヒヤヒヤしてます」と話すなど、息の合った掛け合いを見せていた。
2018年08月03日今年6月13日に肺腺がんのためこの世を去った野際陽子さん(享年81)。彼女をしのぶ会が9月29日、都内の中華料理店でひっそりと行われていた。 「会は、人気昼ドラシリーズ『花嫁のれん』(フジテレビ系)で共演した羽田美智子さん(49)、山本圭さん(77)、吉田羊さん、矢田亜希子さん(38)が発起人となって開かれました。当日はドラマスタッフを中心に、70人ほどが参加していました」(テレビ局関係者) 開始時刻の18時を前に、羽田や山本、吉田、矢田らが続々と店内へ入っていく。輪のなかには、野際さんの長女・真瀬樹里(42)の姿もあった。 「『花嫁のれん』は10年11月にスタートし、11年、14年、15年と続きました。野際さんのがんが最初に発覚したのは14年。手術をしましたが、翌15年4月に再発しています。それでも最後まで休むことなく仕事を続けてきた彼女に、みんな感銘を受けていました。出演者やスタッフの絆は固く、真瀬さんも感動していました」(ドラマ関係者) 最初に山本が「またふっと戻ってくるんじゃないかと思う」と語ると、矢田も「途中から『花嫁のれん』のキャストとして加わったのに、優しく抱きしめて迎えてくれました。私の永遠の憧れの女優です」と挨拶。吉田は「初めてお会いしたとき、『吉田羊って変わった名前ね』と話しかけてくれました。ヒール役で悩んでいたときにアドバイスをくれて……」と語り、声を詰まらせる場面も。羽田は「野際さんがレディー・ガガの真似した写真を送ってきてくれた」と、ユーモアを大切にしていたという故人の意外な素顔も明かした。 その後も共演者や関係者の挨拶が続くなか、真瀬は次第に感極まっていたという。そして最後に、彼女はこんな言葉を語っていた。 「真瀬さんは『こんなにたくさんの人に愛されていたんだと実感しました。病気のことを内緒にしていたのは正しい判断だったのか、いまだにわかりません』と吐露。それでも『羽田さんはいっしょに闘病しているみたいに支えてくださって、母だけでなく私自身も励まされました』と感謝していました。そして『これからも母のことを思い出して話してください。皆様の心の中に母は生き続けます。私も生涯かけて母のような人間に近づけるように頑張ります』と締めると、会場から拍手が起きていました」(前出・ドラマ関係者) 会は20時に終了予定だったが、お開きになったのは1時間近く後だった。 「最後には、会場にいる全員で『良き思い出は心の宝』と野際さんの台詞を唱和。そして『野際さん、ありがとう』と言って締めくくりました。出演者の方々は名残り惜しそうに店を後にしていましたが、その後も羽田と真瀬は残って思い出話に花を咲かせていました」(前出・テレビ局関係者) みんなの思いは、きっと天国の野際さんにも届いたことだろう。
2017年09月30日