今、注目の女の子を紹介する『anan』で連載中の「イットガール」。今回はモデル、俳優の吉田莉桜さんです。清純派なルックスとは裏腹な飾らないキャラクターが魅力!カメラの前でくるくると表情やポーズを変える姿が印象的だった吉田莉桜さん。「撮られているとテンション上がっちゃうんです。楽しかった!」。グラビアで人気を集め、最近はドラマ『彼女はキレイだった』(フジテレビ系)に主人公の妹役で出演するなど俳優としても邁進。「自分じゃない誰かになれるって面白い。今後もっと演技に力を入れて、自分とはほど遠い人になりきりたい。乙女な子とか!サバサバしすぎなんですよね、私。趣味も海釣りだし。魚の三枚おろしも得意。お肉派ですけど(笑)」久々に食べたらおいしすぎて…!豚骨ラーメンが大大大好き。むくみやすいから頑張った日のご褒美に。夜景を眺めながらたそがれるのが好き。田舎育ちなので都会の夜景が新鮮。ふらっと夜の横浜に行ったりします。今は趣味だけど、いつか特技にします!ギターは独学ですが、結構弾けるようになりました。Fコードを特訓中。よしだ・りお2002年生まれ。’17年に「高1ミスコン」でグランプリを受賞し、デビュー。『よるのブランチ』(TBS系)に出演し話題に。Instagram(@yoshida_rio_official)もチェック。※『anan』2021年9月15日号より。写真・土佐麻理子文・間宮寧子(by anan編集部)
2021年09月12日2019年2月に白血病であることを公表するも、奇跡的な回復を見せた競泳の池江璃花子(いけえ・りかこ)選手。つらい闘病生活や抗がん剤の副作用、リハビリを乗り越え、2021年4月には東京五輪の代表の座をつかみ取りました。1人のアスリートとして常に努力を重ねている池江選手は、Twitterでも日々のトレーニングの様子を公開しています。池江璃花子選手の動画を見た、吉田沙保里のひと言にツッコミ同年9月8日、池江選手がTwitterにトレーニングの成果について投稿。動画には、10kgの重りを付けながら懸垂をする姿が映っています。重りを付けない状態でも、何度も懸垂をするのは簡単ではありません。病気から見事に回復した池江選手の、たくましい身体つきにも驚かされますね。そんな池江選手の動画に驚かされたのは、一般人だけではありません。元レスリング選手の吉田沙保里さんは、このようなコメントを付けて驚きをあらわにしました。凄ーい私、絶対にできないわー — 吉田沙保里 (@sao_sao53) September 8, 2021 池江選手の筋力を「すごい!私は絶対にできない!」とほめた吉田さん。しかし、この投稿を見た多くの人からは、ツッコミが続出!いたって普通の反応に見えますが、吉田さんがいうとツッコミが入る理由とは…。「さおりんなら30kgの重りでもいけるのでは?」「今日ってエイプリルフールでしたっけ?」「懸垂の機械を壊してしまうからですか?」その圧倒的強さから『霊長類最強女子』『レジェンド』と呼ばれていた、吉田さん。現役は引退してしまいましたが、数々の伝説を持つ吉田さんなら「ウソをつくんじゃない!」とツッコまれてもおかしくないでしょう…。吉田さんは過去にタイヤ引きをする姿を公開し、『霊長類最強女子』の強さを見せつけています。競技のジャンルは違えど、池江選手との筋力勝負も見てみたいですね![文・構成/grape編集部]
2021年09月09日『南極料理人』『横道世之介』の沖田修一監督が、10代の不器用に揺れる心をまっすぐ描き出した映画『子供はわかってあげない』が現在公開中。この度本作より、まるでトレンディドラマのようなワンシーンを切り取った本編映像が到着した。今回公開された映像は、美波(上白石萌歌)の同級生・もじくん(細田佳央太)の全力疾走シーン。必死になって向かった先は、兄・明大(千葉雄大)が居候する古書店だった。そして店主・善さん(高橋源一郎)から兄の不在を聞いたもじくんは、「サクタさんと連絡が取れない。もしかしたら巨大な陰謀に巻き込まれてるのかも」と焦っている様子だ。美波ともじくんの新たな関係を予感させるこのシーンで特に印象的なのは、バッグに流れる音楽。どこか聞き覚えのあるようなこの曲は、劇伴担当の牛尾憲輔が手掛けた「左官のこころは突然に」という一曲で、ギターには田渕ひさ子が参加している。また牛尾さんは「沖田監督から“トレンディドラマみたいな曲で“とリクエストを受けて、咄嗟に田渕さんに連絡してこのリフを弾いてもらいましたね(笑)」と制作をふり返っている。『子供はわかってあげない』は全国にて公開中。(cinemacafe.net)■関連作品:子供はわかってあげない 2021年8月20日より全国公開©2020「子供はわかってあげない」製作委員会©田島列島/講談社
2021年08月27日2021年、開館55周年を迎えた山種美術館。同館のコレクションの「顔」ともいえる日本画家・速水御舟と、その弟子の吉田善彦に焦点をあて紹介する特別展が9月9日(木)より開催される。横山大観や小林古径らから評価を受け、23歳の若さで日本美術院(院展)同人に推挙され、古典を基礎に次々と新たな作風や技法に挑み、40歳で早世するまで日本画壇に新風を吹き込み続けた御舟。一方の善彦は、17歳で姻戚関係の御舟に弟子入りし、写生や古画の模写、作画姿勢などを学び、戦中・戦後には、法隆寺金堂壁画の模写事業にも参加。これらの経験を通じて、古画の風化した美しさを追求するようになり、金箔ともみ紙を用いた「吉田様式」と称される独自の絵画世界を生み出した。同展では、近年の調査で、速水御舟が部分的に西洋の顔料(淡口コバルト紫など)を用いていた事実が判明した《和蘭陀菊図》が、修復後初公開されるほか、吉田善彦の作品7点が 22 年ぶりに公開されるなど、ふたりの代表作をはじめとする優品を紹介。また、速水御舟や吉田善彦が、自らの世界を表現するために用いた様々な超絶技巧の技のサンプルを本画とともに展示し、ふたりの技法の秘密を明らかにする。速水御舟 《炎舞》【重要文化財】1925(大正14)年山種美術館速水御舟 《和蘭陀菊図》 1931(昭和6)年山種美術館吉田善彦《寒林》1938(昭和13)年(c)Noriko Yoshida 2021 /JAA2100171吉田善彦《大仏殿春雪》1969(昭和44) 年(c) Noriko Yoshida 2021 /JAA2100171【開催概要】開館55周年記念特別展『速水御舟と吉田善彦 ―師弟による超絶技巧の競演―』会期:2021年9月9日(木)~11月7日(日)会場:山種美術館開館時間:10:00~16:00、土・日・祝は17:00 (入館は閉館30分前まで)休館日:月曜日(9/20は開館)、9/21(火)料金:一般1,300円、大高生1,000円※今後の状況により会期・開館時間等は変更する場合あり
2021年08月24日漫画雑誌『モーニング』にて連載された同名コミックを、ヒロインをドラマ『義母と娘のブルース』の上白石萌歌、相手役にドラマ『ドラゴン桜』の細田佳央太を迎えて、『横道世之介』の沖田修一監督が映画化した青春ムービー『子供はわかってあげない』が公開となった。細田演じる書道部男子・もじくんの、探偵業をしている(?)兄の明ちゃんを演じたのは、近年では音楽番組のMCも務めるなど、活躍の場を広げる俳優・千葉雄大。沖田監督とは『モヒカン故郷に帰る』(16年)でも組んだ仲だ。沖田監督、千葉のふたりに、本作を振り返ってもらった。再タッグについて話すうち、かつて沖田監督が酔っぱらって千葉に「オレの作品に出ろ!」と言い放ったというエピソードも登場した。○■『モヒカン故郷に帰る』以来のタッグ――沖田監督と千葉さんは『モヒカン故郷に帰る』以来のお仕事ですが、今回、もじくんのお兄ちゃんである明ちゃんをなぜ千葉さんにお願いしたのですか?沖田:『モヒカン~』に出てもらって、一緒に仕事をしてとても楽しかったこともあり、また一緒に仕事をしたいと思っていたところ、明ちゃんを千葉くんがやったら面白いんじゃないかと浮かびまして。迷いなく声をかけました。外見ですとか、すごく女性に寄せているわけでもないのに、「お兄ちゃんなんだけど見た目は女の人」という結構難しい役なのですが、千葉くんのもともと持っている柔らかさがうまく出たお兄ちゃんになってくれたと思います。――千葉さんは今回の出演に際して何を思いましたか?千葉:『モヒカン~』に出させていただく前から沖田監督の作品はすごく好きで拝見していました。それが『モヒカン~』に出させていただいて、また今回、呼んでいただけた。すごく嬉しかったです。明ちゃんのような役は結構デフォルメされることもありますが、脚本を読んで、自然な感じで描かれていていいなと思いましたし、作品の世界観に溶け込めればいいなと思いました。実際に演じるとなると難しかったですが、自分でバランスを考えつつ、やりすぎると監督がおっしゃってくださるので、安心してできましたし、最初のシーンで、監督が「ぽい」とおっしゃってくださったので嬉しかったです。――また新たな作品でも呼んでください! という感じですか?千葉:そんなおこがましい。ただ、何かこの役を僕にやってもらいたいと思ってもらえるなら、それはすごく嬉しいです。沖田:昔、酔っぱらって「オレの作品に出ろ!」みたいなことを言っちゃったことがあるよね。千葉:『モヒカン~』のときですね。沖田:いまだかつて、そんなことをしたことはないのですが、舞台挨拶で地方に行ったときに、酔っぱらって「オレの作品に出ろ。オレに任せとけ!」みたいなことを言ったみたいで……。実は全く記憶がなくて。あとで聞いて千葉くんにもう会えないと思うくらい恥ずかしくて、後ろめたい気持ちでいたんです。それで今回久しぶりに会ったときに「あのときのこと、覚えてる?」と聞いたら、「もちろん。それで呼んでいただいたのかと思ってました」って(苦笑)千葉:結構、忘れないタイプなので(笑)○■兄弟役を演じた細田佳央太のことは、好きになれたことが大きかった――本作は2019年の撮影ですから、ドラマ『小さな神たちの祭り』とあわせて、千葉さんは細田さんと、同年に2作で兄弟役を演じられたことになりますね。千葉:そうなんです。こちらの撮影が先で、そのあと夏の終わりくらいに『小さな神たちの祭り』を撮りました。世に出る順番は逆になりましたが。――細田さんとはどんなコミュニケーションを?千葉:別に先輩としてふるまうなんてこともできないので、撮影の合間とかに、たとえばプールサイドのシーンなどで、「普段は何してるの?」「暑いねぇ」「こういう風に撮影するんだねぇ」とか、普通に話してました。沖田:あはは。優しい。千葉:言い方が難しいですけど、細田くんくらいの年代の子って、ギラギラしてる人も多いと思うのですが、そういうのがあまりなくて、すごく自然な子だなと、「好きだな」と思いました。兄弟役を演じるうえで何かあえてしたというより、好きになれたのが一番大きかったです。○■上白石へのヒントにと、監督自ら泣いている姿を自撮り――序盤のシーンで、美波が、劇中アニメの『魔法左官少女バッファローKOTEKO』を観て感動して泣いています。そこの演出として、監督自身が映画を観て号泣している姿を自分で撮った動画を、上白石さんに渡したと聞きました。「感動して泣いているというのはこういうことだ」と。千葉:えー! 観たい。沖田:まだ残ってますよ(笑)。たまたま『ブリグズビー・ベア』という映画を観ていて、まさか泣くとは思っていなかったんですけど、最後めちゃくちゃ感動しちゃって、久しぶりにボロ泣きしまして。「あ、これ今、撮らなきゃ!」と。――ええ!沖田:すごく感動してるんですけど、感動している自分と意識が分断している自分もいて、片手でスマホを持ってRECを押してました。上白石さんへのヒントとして「何かを観て泣いている姿のリアルが撮れる!」と思って撮影したんです。それで上白石さんに最初に会ったときに、「これ」と見せたら、爆笑してました。千葉:あはは! すごいけど面白いです。――千葉さんが演じた明ちゃんも涙もろい役ですが、千葉さんが、自分でも引くくらいに泣いた映画などはありますか?千葉:僕、『レ・ミゼラブル』が大好きなんです。映画も好きですが、舞台が特に好きで、毎回泣きます。今年も行ってマスクびちょびちょにしながら号泣しました。何年も観ていると感動するところが変わってきて、ファンテーヌに思いを馳せて泣いているときもあったんですが、今回はジャベールになって泣きました。○■千葉が「ゆう」から「オレ」に変わった瞬間――千葉さんに質問です。本編でもじくんが「僕からオレに変わる瞬間」があります。千葉さんが僕からオレに変わった瞬間、大人になったと感じたときを覚えていますか?千葉:僕、子どものころ自分のことを「ゆう」って呼んでたんです。あるとき、友達と公園で遊んでいたら、弟が「お兄ちゃん、ママが呼んでるよ」と呼びに来たんです。そのとき「え、お前のとこ、ママって呼んでるの?」と言われまして、「なんで言うんだよ!」と弟と大喧嘩になりました。そこからお母さんと呼ぶようになったし、「ゆう」からオレになりました。――それってまだ小さい頃のときのお話ですよね?千葉:小学校高学年のときですかね。他者を気にし始めてたんですかねぇ。あ、でもそういうことじゃないですよね。実際にオレと言い始めた瞬間じゃなくて、大人になったと感じたという、マインド的な問題ですよね(苦笑)。ひとりの人間として変わってきたのは……、一人暮らしを始めてからですかね。沖田:まとまりかけてたから、最初のでいいよ(笑)○■1年の延期を経ての公開に――美波やもじくんの成長が爽やかな作品ですが、出来上がった作品を観て、千葉さんが惹かれたところは?千葉:自分のところはどうしても、落ち着いて観られませんね。――完成から時間が経ってもですか?千葉:今回また観たんですが、「うちの兄ちゃん、探偵だよ」ともじくんが言った瞬間から、「あ、このあとから出てくる」と思ってお腹が痛くなりました(苦笑)。でも作品としては最初に観たときから本当に好きだと思えたので、自分でもびっくりするくらい「この作品、絶対観て!」と言いふらしてます。沖田:言って、言って!(笑)千葉:萌歌ちゃんと細田くんはもともとご活躍されていますが、自分もイチ観客として観たときに、この作品でさらにファンになって、応援したくなりました。そのこともすごく良かったです。――新型コロナウイルスの影響から、1年の延期を経ての公開になりました。監督、最後にひと言お願いします。沖田:すごく楽しい作品ができたなと思って、早く観てもらいたかったのですが、延期になって正直ちょっと悔しい思いもありました。でも一番いい時期に公開してくれると信じていました。夏に観るべき映画だと思うので、これで良かったと思っています。きっと誰かが好きになってくれるんじゃないかと、期待しながらドキドキしています。よろしくお願いします。沖田修一1977年、愛知県生まれ、埼玉県出身。2001年、日本大学芸術学部映画学科卒業。翌年、短編『鍋と友達』が第7回水戸短編映像祭にてグランプリを受賞し、2006年、初の長編映画『このすばらしきせかい』を手掛ける。商業映画デビューとなった『南極料理人』(09年)が大ヒットし、同時に高い評価も受ける。『キツツキと雨』(12年)、『横道世之介』(13年)をはじめ、国内のみならず、海外でも評価されている日本映画をけん引する監督のひとり。その他監督作に『滝を見にいく』(14年)、『モヒカン故郷に帰る』(16年)、『モリのいる場所』(18年)、『おらおらでひとりいぐも』(20年)。千葉雄大1989年3月9日生まれ。宮城県出身。2010年『天装戦隊ゴセイジャー』のアラタ / ゴセイレッド役にて俳優デビューを果たす。主な出演作に『モヒカン故郷に帰る』『殿、利息でござる!』(16年)、『帝一の國』(17年)、『スマホを落としただけなのに』シリーズ(18年、20年)など。『ピーターラビット』シリーズ(18年、21年)では日本語吹き替え版のボイスキャストを担当。また高い人気を獲得した『いいね! 光源氏くん』(20年)や舞台『ポーの一族』(21年)など、幅広いジャンルと役柄を演じられる実力派としてドラマ、映画、舞台で活躍。近年はバラエティ番組や音楽番組のMCでも存在感を示している。
2021年08月22日吉田カバンが、新ブランド「POTR(ピー・オー・ティー・アール)」をスタート。2022年11月18日(金)より、ポーター表参道・大阪、全国の取扱店舗にて発売される。吉田カバンが新レーベル「POTR」をスタート1935年の創業以来、創業者の「一針入魂」の精神と「MADE IN JAPAN」にこだわった多種多様な鞄を作り続けている吉田カバン。今回、「ポーター(PORTER)」、「ラゲッジレーベル(LUGGAGE LABEL)」に次ぐ新たなブランドとして誕生した「POTR」では、これまでに培われた物づくりの経験を活かし、人々のライフスタイルに寄り添ったプロダクトを提案する。ライフスタイルに寄り添う現代のバッグを展開今回、展開されるPOTRのファーストコレクション「POTR MONOGRAM」では、通勤や通学に便利な13inchが収納可能なデイパック、身の回りの必需品を収納し気軽に持ち歩ける2Way ツールバッグなど、エイジレスでジェンダーレスな現代のライフスタイルに寄り添う全9型のバッグが揃う。素材は高密度で織り上げた光沢感のあるジャカードで表現したアイコニックなオリジナルモノグラムの生地をベースに、綿ボンディング加工を施すことで、軽さとしなやかさを持ち合わせた上質な生地を採用。光の角度によって立体的に浮かび上がるモノグラムは、シンプルながらもしっかりとした個性を演出する。使い手のことを最大限に考慮し設計されたバッグは、シンプルながらも細部に至るまで作り手の心遣いが感じられる仕上がりだ。【詳細】吉田カバン 新レーベル「POTR(ピー・オー・ティー・アール)」発売日:2022年11月18日(金)※吉田カバン公式オンラインでは同日12:00~取扱店舗:ポーター 表参道・大阪、全国の取扱店舗展開アイテム:ライフスタイルプロダクト
2021年08月09日女優の橋本愛が3日、都内で行われた「Hulu U35 クリエイターズ・チャレンジ」ファイナリスト発表イベントに沖田修一監督、本谷有希子、じろう(シソンヌ)とともに出席した。オンライン動画配信サービスのHuluは、2022年3月まで35歳以下を対象とした若き映像クリエイターを発掘する育成プロジェクト「Hulu U35 クリエイターズ・チャレンジ」を実施。同プロジェクトにはプロ・アマ問わない35歳以下のクリエイターが参加でき、選考を経て選出された5人のファイナリストが制作費1000万円とプロの映画制作チームのサポートを受け、自身がプレゼンした短編企画を監督として制作できるという。完成した5作品は、ファイナリストたちの制作過程に密着したドキュメンタリー番組とともにHuluで配信。その後は5作品の中から最終審査によってグランプリ作品を選出し、グランプリ受賞者には賞金100万円とHuluオリジナル新作の監督権が贈られる。その第3次審査=ファイナリスト選考発表イベントが行われ、審査を通過した10人の候補者のプレゼンを受けて、審査員長の沖田修一監督のほか、橋本愛らが審査員を務めてファイナリスト5人を選出。コンペディションの審査は今回が初めてだという橋本は「自分とあまり年齢が変わらない方が熱さを持って挑戦している姿が格好良かったですし、本当に皆さんに獲って欲しいという気持ちが強くあったので、その中から5人を選ぶのは酷なことでした」と正直な胸の内を明かしつつ、「Huluさんの企画が今年で終わらず、ずっと続けば若い人にチャンスが届くと思うので期待しています」と来年以降の開催を望んだ。この日発表されたファイナリストは、『脱走球児(だっそうきゅうじ)』の近藤啓介さん、『まんたろうのラジオ体操』の老山綾乃さん、『鶴美さんのメリバ講座』の幡豆彌呂史さん、『瑠璃(るり)とカラス』の吉川肇さん、『速水早苗(はやみさなえ)は一足遅い』の上田迅さん。総評として橋本が「芸術文化に関わる身としては文化を守らなければいけない気持ちが強くあり、今すごく短い時間の中で自分を表現することが主流になっています。今、2時間かけて映画を撮ることに興味がある人がいるのか不安でしたが、こんなにたくさんの方々が応募されて、今日お会いした10人の方は自分の撮りたい作品への熱量や気持ちが伝わってきました。本当に今日をもって自分は駄目なんだと諦めるのではなく、たまたま今回がタイミングじゃないだけで、諦めずにずっと続けて欲しいなと素直に思います」とファイナリストに選ばれなかった5人に対して温かい言葉を。2014年の「キングオブコント」優勝でメディアに出演するようになったシソンヌのじろうも「心を腐らず続ければ勝ちだと思います。いつかはチャンスが来るし僕も体験しているので、諦めずに自分のやりたいことを続けてください」とエールを送った。
2021年08月04日トライセラトップスのドラマー吉田佳史が、8月1日に故郷の名古屋・今池BLcafeにて行われる初ワンマンツアーのファイナル公演を生配信する。今回配信されるライヴは昨年組まれたもののコロナ禍で中止となっており、この度改めてブッキングされた。自身のドラムテクニックを余すことなく表現し、全身全霊で挑むドラマーのワンマンという稀な特別公演となっており、先日の東京公演では目の前で繰り広げられるその圧倒的かつ普段観られないパフォーマンスに驚きを隠せない観客が続出。配信では手元や足元のクローズアップなどカメラワークも駆使した内容となる。配信は当日の生配信に加え1週間限定でアーカイブ視聴が可能で、視聴チケットはzaikoにて8月8日22時まで販売されている。吉田は自身のバンド以外にも、スキマスイッチ、高橋優、渡辺美里など数多くのアーティストから絶大な信頼を集め、セッションやレコーディングなどでも活躍中。2020年4月には初のソロアルバム『CHARGE』をリリースした。<ツアー情報>吉田佳史 1st LIVE TOUR 2021※終了分は割愛7月31日(土) 大阪・南堀江 KnaveOPEN 17:00 / START 17:30問い合わせ:夢番地大阪 06-6341-35258月1日(日) 名古屋・今池BLcafeOPEN 16:00 / START 16:30問い合わせ:ジェイルハウス 052-936-6041名古屋公演の配信チケット購入URL: OFFICIAL SITE:
2021年07月29日「2021ミス・アース・ジャパン日本大会」が20日、東京・文京区のホテル椿山荘東京で行われ、北海道代表の吉田小夏(よしだ こなつ・26歳)さんがグランプリに選ばれた。ミス・ユニバース、ミス・インターナショナル、ミス・ワールドと並び、世界4大ミスコンテストのひとつとして、2001年から毎年開催されている「ミス・アース」。80カ国以上の代表が参加する世界大会の出場権をめぐり、日本代表を選ぶ日本大会のファイナルがこの日行われ、27都道府県の地方大会を勝ち抜いたファイナリスト27人が出場し、グランプリの「2021ミス・アース・ジャパン」に北海道旭川市在住の吉田小夏さんが選ばれた。名前を呼ばれて笑みが溢れた吉田さんは「夢を見ているようです。私一人ではなく、たくさんの方々に支えられてこの舞台に立つことができました。ご指導してくださった講師の先生方、スポンサー様、大会関係者の皆さんに心からお礼を申し上げます」と感謝の言葉。「これから私は各国のミス・アースとともに世界の誰もが幸せで暮らせる環境を作るために行動していきます。引き続き応援よろしくお願いします」と世界大会への意気込みを力強く語った。6年間ドイツに留学し、留学後はプロのバレエダンサーとしてドイツを中心にヨーロッパで活躍していた吉田さん。「20年間バレエにすべての情熱を傾けていましたが、バレエ以外のことに挑戦したいと思うようになりました。妹がバレエではないけど舞台に立てるチャンスがあると言って背中を押してくれました」と妹に勧めで同ミスコンに応募したという。2019年春に帰国して故郷の旭川市に戻り、現在は旭川市のホテルでフロントとして働いているというが、芸能界入りについては「この大会を通して自分の思いを伝えるだけでなく、美しさを磨くためにウオーキングやマナー、立ち振舞などを学びました。今後はモデルや女優を目指して、そこで私の思いを表現したいと思います」と意欲。憧れの女優は「オードリ・ヘップバーンさん」だといい、「彼女はバレエダンサーを目指して、女優として活躍した後に恵まれない子どもたちへ深い愛を持って貢献しました。私も彼女のように深い愛を持って世界中の人々が幸せに暮らせるような環境づくりに貢献したいと思います」と話していた。吉田さんが獲得したミス・アース・ジャパン以外では、2位のミス・エアー・ジャパンには三浦遥(みうら はるか・26歳)さん、3位のミス・ウォーター・ジャパンには藤田麻理(ふじた まり・25歳)さん、4位のミス・ファイアー・ジャパンには竹原里奈(たけはら りな・25歳)さんがそれぞれ選ばれた。
2021年07月21日シェイクスピアの有名な「ローマ劇」のひとつで、男たちの陰謀と策略の渦巻く古代ローマの政治闘争を描く『ジュリアス・シーザー』を、ブルータス役の吉田羊をはじめ女性キャストのみで演じる舞台が、10月10日(日)~10月31日(日)PARCO劇場で、さらに大阪など各地で上演されることが決定した。あわせて、キャストのコメントが発表された。『ジュリアス・シーザー』は、ローマ史に基づいて描かれた、『コリオレイナス』『アントニーとクレオパトラ』と並ぶシェイクスピアの舞台作品。演出するのは、『Romeo and Juliet ―ロミオとジュリエットー』に続いて、今年2作目のシェイクスピア劇に挑む森新太郎だ。舞台となるのは共和制末期のローマ。宿敵を破ったシーザーが民衆の歓呼を浴びながら堂々とローマへ凱旋するが、護民官や貴族のなかには、いまや対抗勢力のなくなったシーザーに危険な野心を感じる者がいた。そのひとりキャシアスは、市民から厚い信望を得ていたブルータスを仲間に引き入れ、シーザーの暗殺を決行する。主人公・ブルータス役には、『国民の映画』以来、7年ぶりのPARCO劇場出演となる吉田。また、松井玲奈がシーザーの腹心の部下アントニー役を務め、松本紀保がキャシアス役を演じる。さらにシルビア・グラブが、ブルータスらに暗殺を謀られる古代ローマ王政の独裁官、ジュリアス・シーザー役で参加することが分かった。さらに藤野涼子や久保田磨希、中別府葵ほか、映像、舞台で活躍するベテランから若手までがキャスティングされた。キャストのコメントは、以下の通り。■吉田羊コメント初めてシェイクスピア作品に挑戦させて頂くことになりました。凛として端正な台詞の応酬にクラクラしながらも、ひとたび口にすればありありと人物が浮かび上がるシェイクスピアの表現力に感動もし、演者として携われることに心から感謝する思いです。今作は、古代ローマの史実を軸に英雄たちの「人間らしい顔」が描かれています。彼らは苦悩し歓喜し、それぞれの守るべきもののために闘っていて、その姿は、現代の私たちとなんら変わりないように見えます。さらには、男性の戯曲とされるこの物語を、ジェンダーの定義が多様化しているこの時代に女性だけで演じる試みに、大きな意義を感じてもいます。最初は違和感があるかもしれません。けれど固定概念を取り払ったその先には、時代や性別を超えた、「人間」の業や情が見えてくるはずと信じております。演出の森新太郎さんとは初めてご一緒します。数多くのシェイクスピア作品を手掛けられた方ですので、その胸をお借りしながらアイデアを持ち寄って高め合い、素晴らしい共演者の皆様と力を合わせて、新しいジュリアス・シーザーをお届けできるよう頑張りますので、何卒、応援よろしくお願いいたします。■松井玲奈コメントこの度『ジュリアス・シーザー』に出演させていただくことになりました。はじめてのシェイクスピア、憧れのシェイクスピア。とても好きなこの演目に出演できるということを大変嬉しく感じています。共和制末期のローマ。時代がガラリと音を立てて変わる時。セリフの一言一言からほとばしるそれぞれの熱い信念を真っ直ぐにお伝えするべく、たっぷりのエネルギーでキャスト一同演じきりたいと思います。■松本紀保コメント今回新生パルコ劇場にて、このような素晴らしい作品、キャストの皆様と作品を創っていくことができ、本当に嬉しく、そして本当に楽しみです。森新太郎さんとは2度目になりますが、そのしつこく熱い演劇魂に喰らいついていきたいと思います」■シルビア・グラブコメントまさか私が……。一生で絶対に関わることがあるとは思っていなかったシェイクスピア。しかも、本来ならオール男性でやっていたものをオール女性キャストで上演する。色んな意味で痺れます。恐ろしくもあり、エキサイティングでもあり。私はすでに震えが止まらない!久しぶりにPARCOで吉田羊さんとの共演、そしてまた新たな共演者との出会いもとても楽しみです。森新太郎さんの熱い指導の元また新たな自分を発掘したいと思います。『ジュリアス・シーザー』【作】ウィリアム・シェイクスピア【訳】福田恆存【演出】森新太郎【出演】吉田羊松井玲奈松本紀保シルビア・グラブ/藤野涼子久保田磨希智順中別府葵小山萌子安澤千草高丸えみり岡崎さつき 鈴木崇乃水野あや清瀬ひかり原口侑季西岡未央/三田和代【東京公演】 2021年10月10日(日)~10月31日(日)PARCO劇場【大阪公演】2021年11月3日(水・祝)森ノ宮ピロティホール【山形公演】2021年11月7日(日)やまぎん県民ホール 大ホール【福島公演】2021年11月14日(日)いわき芸術文化交流館アリオス大ホール【宮城公演】2021年11月17日(水)仙台銀行ホールイズミティ21 大ホール【富山公演】2021年11月20日(土)、21日(日)富山県民会館ホール【愛知公演】2021年11月27日(土)、28日(日)東海市芸術劇場大ホール
2021年07月14日●主演&主題歌オファー「応えたい気持ちが大きかった」映画監督の吉田大八氏と歌手・俳優の錦戸亮が、『羊の木』(2018)以来3年ぶりにタッグ。Amazon Musicの新プロジェクト「Music4Cinema」で、吉田監督がメガホンを取り、錦戸が主演と主題歌を務めたショートフィルム『No Return』が7月14日より公開される。2019年9月に個人事務所を立ち上げ、 ソロアーティストとして精力的に活動している錦戸にとっては、独立後初の演技の仕事。このたび吉田監督と錦戸にインタビューし、制作の経緯や再タッグの感想などについて聞いた。同プロジェクトは、監督がオリジナル脚本を執筆、これにアーティストがオリジナル楽曲を書き下ろし、音楽×短編映画という組み合わせでオリジナル作品を制作する企画。4人の監督と4人のアーティストによる、「現代ユースの視点」をテーマにした4つの作品が公開される。吉田監督と錦戸がタッグを組んだ『No Return』は、「自分はまだ若者だ!」と胸を張れないけれども、「おじさん」と呼ばれる覚悟もまだできていない、ごくありふれた日常を送る30代前半の男(錦戸)の物語。彼がふと思い出した昨夜の夢を語り始める時、過去と現在が歪み始め……現実と夢が交錯したストーリーとなっている。――吉田監督は、最初にこの企画を聞いたときにどう感じましたか? また、錦戸さんを指名された理由を教えてください。吉田監督:最初は、長めのプロモーションビデオと何が違うのか理解が追い付かなかったのですが、僕らが普段映画を撮っているときに主題歌を探すという流れだと理解しました。15分という尺の純度をどうやって高めるか考えているうち、主演・作曲・歌、全部1人でやれる人がいることを思い出して(笑)、すぐ彼に声をかけました。――錦戸さんは、監督からの指名という形でオファーを受けたとき、どう思いましたか?錦戸:僕自身、ここ数年で環境がガラッと変わり、台詞というものを全然言ってなかったので、純粋にうれしかったです。すぐ「やりたいです」と返事をし、頑張ろうと思いました。――吉田監督の錦戸さんへのエール、1人で歩き始めた男へのエールも込められているのかなと思いましたが、吉田監督はどういう思いで脚本を書かれたのでしょうか。吉田監督:錦戸くんに頼むと決めてから脚本を書き始めたので、彼が見せてくれそうな表情の数々を楽しく想像しながら、あっという間に書き上げました。そういう意味では、完全に当て書きです。例えば関西弁で喧嘩する錦戸くんを見たい、演奏する錦戸くんが見たい、などと思いつくまま、夢なので何でもありで、すごく自由でしたね。――本作で監督が伝えたいメッセージとは?吉田監督:メッセージというほど大げさなものは特にないんですけど、彼も含め自分より下の世代に対して常々思っていることや、彼自身が環境の変化に感じているだろう期待や不安を想像することも当然あったので、そんな気持ちが自然ににじんだところがあるのかもしれません。――錦戸さんは、久しぶりに演技をされて、演技する楽しさを改めて感じましたか?錦戸:演技していて楽しいと思いながらセリフを言ったことはないです。もちろん、セリフを言える環境に置いていただけたというのはすごく幸せなことですし、うれしいなと思いますが。――主題歌「ジンクス」はどのような思いで制作されましたか?錦戸:作品に向けて楽曲制作したことがなかったので、自分がどこまでできるのか正直わからなくて。いつも自分が言いたいことや、そのとき思いついたことを羅列している感じでしたが、作品の中に溶け込めるようにするにはどうしたらいいんだろうと考えて、行ったり来たり、逆に何も考えずに書いてみようと思って書いたものが、ほぼほぼ形になりました。なので、どういう思いというのはありませんが、応えたいという気持ちが一番大きかったです。――監督とはどういうやりとりがありましたか?錦戸:曲作りにおいて、書いたものを送り、「ここ違う言い回しできないかな」とか、そういうやりとりはけっこうありました。歌詞だけではなく、演奏面に関しても。――精力的に音楽活動を続けられていますが、今回の作品に関わって改めて音楽活動のやりがいなど感じましたか?錦戸:今回の曲は、完成するまでに3カ月くらい、めちゃめちゃ時間がかかりました。試行錯誤して、回り道して。全部作り終わったときに自分の曲を作ったら1日でできました(笑)。今回の経験があったから1日でできたのだと。意見を仰ぎながらやることはなかったので、すごくいい経験になりました。――今回の経験によってアーティスト活動に変化はありそうですか?錦戸:あればいいなという希望ですかね(笑)。もっと時間が経った時に、「あれがもしかしたらきっかけだったのかな」と思えるようなこれからを作っていけたらいいなと思います。●求められていることを的確につかみ最大限の力を発揮――吉田監督は、3年ぶりにタッグ組んで錦戸さんの魅力をどのように感じましたか?吉田監督:演技そのものに楽しみがあるわけではなく、仕上がりを基準にしている感覚が、僕にとってはありがたい。現場では監督の僕を100%信頼して委ねてくれているということだから。また、音楽制作のやりとりを通じて思ったのですが、すごくプロデュース目線がある。自分のやりたいことはいったん脇に置いて、僕が求めているものにまず応えたうえで、あらためて自分の表現として探っていく。僕も、自分から人に持ち掛ける企画と、人から誘われる企画と両方あって、それぞれに力の出しようがありますし。彼とそういう機会を共有できて、一つそういう楽しみ方を見つけてもらえたのであればうれしいです。――プロデュース目線は、独立されてソロで活動されている中で培われてきたのかなと思ったのですが、ご自身の中ではどのように培われてきたと思いますか?錦戸:僕自身は、プロデュースしているという意識は全くないですが、結局作っていたらプロデュースになっているのかなと。でもそれは、1人になってからというわけでもなく、遊びだってプロデュースの一環だと思うんです。サーフィン始めてみようとか、全部自分で選んでいく。自分のやりたいことが形になった時に、プロデュースと言われることがあり、好きなことを追い求めていったらそういう風になっただけだと思う。ただ、どうやったら成立させられるかというのは考えます。今の僕にできる最大限、こちらが提示できるものという意味での自分の見極めはしています。――それはここ数年ではなく?錦戸:昔からです。――監督は、『羊の木』の頃から錦戸さんのプロデューサー目線を感じていましたか?吉田監督:映画が求めることを的確につかんで、その場で自分ができる最大のパフォーマンスにたどり着くのがすごく早い。もちろん信頼感がベースになるとは思いますが、見極めの早さはきっと彼のキャリアの早い時期から、いろいろな習慣や訓練の中で身についたものなのかなと想像しています。この何年かで責任が増した分、よりシリアスになったとは思いますが。――錦戸さんにとって吉田監督はどういう存在ですか?錦戸:『羊の木』の撮影をしていたのが2016年。ご飯を食べに行ったり、曲ができたら送ってみたり、「こういう曲どう?」と教えてくれるときもあったり。でも、一緒に仕事をして出来上がりを見て、それがすべてではないかなと。普段どうであろうが、そこで大丈夫って信用しきっているので、今回またご一緒できたのはほんまにうれしかったです。――今回の撮影で印象的だったシーンと、実際に出来上がって好きなシーンを教えてください。錦戸:両方まとめて1つになりますが、画面を通して初めて見たときに「え! 何これ」と思ったのが、喫茶店で「続けて、歌」と言われたシーン。大八さんが言ってるみたいと思って、「うわ~」と思いました。書いているのは大八さんやから(笑)吉田監督:歌は続けるに決まってるんですけどね(笑)。彼の音楽活動をこの何年か追っかけていたから、そういう言葉が自然と出ちゃったのかもしれないです。――松浦祐也さんをはじめとする共演者の方たちとのエピソードを教えてください。吉田監督:松浦さんとは以前から仕事するチャンスを狙っていて、やっと実現しました。頭をいきなりガラスにぶつけたのは、僕の指示じゃありませんが、やっぱりかましてくるなと(笑)。びっくりしたでしょ?錦戸:びっくりしました(笑)吉田監督:ああいう瞬間がこの仕事の醍醐味の一つ。映画を壊さないギリギリで何か仕掛けてくる俳優と、錦戸くんがどう向き合うのか。あそこの錦戸くんの表情も好きですね。――錦戸さんは共演者のみなさんといかがでしたか?錦戸:みなさん初めてでしたが、優しかったです。でも、いざ本番となれば怖いところもあって、大八さん好きそうだなと思いました(笑)。植田紗々さんや樋井明日香さんは撮影が押してとても待たせてしまいましたが、すごく優しくて、ほんまに優しい人たちやなって。吉田監督:優しくされると弱いんだね(笑)錦戸:グッときません?(笑)――今回、「現代ユースの視点」がテーマとなってしますが、若者に戻れるとしたらいつ頃に戻ってどんなことをしたいですか?吉田監督:もうあんな面倒くさいところへ戻りたくないなと。10年くらい前だったら、もう1回あの頃を経験してみたいという気力があったかもしれません。やっとここまで来たのに、戻りたくないです (笑)。錦戸:僕もないですね。今、僕は36歳ですが、36歳の今の考え方を持ったまま16歳とかに戻れるとなっても、それって面白いのかわからないし、16歳の頃の考え方に戻ったところで、きっと同じことを繰り返すだろうし、戻りたいと思ったことは1回もないです。――今、生きている瞬間が一番だと。錦戸:そう言っておきたいですね(笑)。戻りたいとは言いたくないです。ショートフィルム『No Return』は、Amazon MusicとAmazon Prime Video、AmazonMusic公式YouTubeアカウントで、7月14日より配信。
2021年07月14日ジェーン・スーのエッセイを吉田羊主演でドラマ化した「生きるとか死ぬとか父親とか」が6月25日の放送で最終回を迎えた。劇中で吉田さん演じるトキコが口ずさむオープニング曲「ever since」に「もっと聴きたかった」など絶賛の声が送られている。ラジオパーソナリティー・コラムニスト・作詞家と多彩な顔を持ち、女性からの圧倒的な支持を集める“独身のカリスマ“ことジェーン・スーが、自身の家族の出来事と思い出を描いたリアルストーリーを映像化。吉田さんがジェーン・スーさん自身をモデルにした主人公を演じた本作。20年前、母をガンで亡くし一人の肉親となった父・哲也と一時は絶縁寸前までいったものの、いまでは時々外食しながら話をする関係になっている蒲原トキコに吉田さん。昔は破天荒な人生を歩んでいたが今ではすっかり丸くなった、どこか自由奔放で愛嬌のある父・哲也に國村隼。トキコがメインパーソナリティーを務めるラジオ番組「トッキーとヒトトキ」で、トキコと共にラジオを進行するアナウンサーの東七海に田中みな実。また20代の頃のトキコを松岡茉優が、トキコの母を富田靖子が演じた。そのほか岩崎う大(かもめんたる)、岩井勇気(ハライチ)、平子祐希(アルコ&ピース)、大友花恋、DJ松永らも出演した。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。最終回ではトキコが父について綴ったエッセイ本が完成。そのことを告知したラジオの収録後、プロデューサーから昼間の帯番組をやらないかという打診を受けたトキコは、今までのように質問に向き合えなくなることや、リスナー層が変化することへの不安から返答を保留する。その後、本を渡すのを兼ねてトキコは哲也と亡くなった母の出刃包丁を研ぎに行く。そこで哲也はトキコに封筒を渡す。中には母が好きだった江戸の老舗が書かれた“申し次ぎ”で、トキコは今までバラバラだった家族が1つにまとまったと感じ、心の中で「我が家もようやく、父と母と娘の3人家族になれました」と天国の母に報告する…というラストだった。放送後のTwitterには「自分に置き換えて見ちゃって苦しいくらいのときもあったな…」「自分のことを振り返りつつ見てしまった」「家族との向き合い方を改めて考えさせてもらえた大切なドラマ」「色々考えるきっかけをくれるドラマでした。まだまだ続きが見たい」などの感想とともに、「吉田羊さんのアカペラが優しくて, ぐっと来る…」「吉田羊さん歌うまい~しかもアカペラで…」「思いがけない吉田羊さんの歌声もっと聴きたかったなぁー」など、劇中でトキコが口ずさんだオープニング曲「ever since」に絶賛の声が集まる。それとともに高橋優が手がけたこの主題歌にも「吉田羊歌上手いなぁ。そして、高橋優の作った歌も良い」「高橋優のOPの包み込む歌声がいい空気感を作ってた」「ドラマの内容にかなりシンクロしてて 刺さる刺さる」と、改めて多くのコメントが寄せられている。(笠緒)
2021年06月26日吉田朱里プロデュースのコスメブランド「ビー アイドル(B IDOL)」2021年夏コスメ「アプリ肌パウダー」が、2021年6月22日(火)より限定発売される。“美肌補正”「アプリ肌パウダー」ビー アイドルの新作は、まるでアプリで加工したかのように美肌補正して“ふわさら”肌に仕上げてくれるフェイスパウダーだ。パレットの中には、気になる凹凸をなめらかに整えて、透明感をプラスしてくれる「ホワイトパウダー」と、目の下など気になる部分にさっとひと塗りするとくすみをオフしてくれる「パープルパウダー」の2色をセット。肌をふんわりと整えてくれるだけでなく、SPF50/PA++++で紫外線から肌をガードしてくれる。さらに、気になるブルーライトもカットしてくれるのに、せっけんオフできるので、デイリー使いにもぴったりだ。持ち運びに便利なコンパクトサイズコンパクトにも吉田朱里のこだわりが満載。薄さ、大きさ、軽さにこだわり持ち運びに便利なコンパクトサイズに。ほんのりベルガモットの香り付きで、華やかな気分でベースメイクが楽しめる。【詳細】ビー アイドル「アプリ肌パウダー」SPF50/PA++++ 1,650円(編集部調べ)<限定品>発売日:2021年6月22日(火)夏限定発売【問い合わせ先】かならぼTEL:0120-91-3836(平日 10:00~17:00、土日祝日休み)
2021年06月20日吉田羊主演、國村隼、松岡茉優ら共演の「生きるとか死ぬとか父親とか」の11話が6月19日オンエア。前回に続いて明かされるトキコの過去に衝撃を受ける視聴者が続出。吉田さんと松岡さん、現在と過去のトキコ同士の共演もネットで反響を呼んでいる。ラジオパーソナリティー・コラムニスト・作詞家と多彩な顔を持ち、女性からの圧倒的な支持を集める“独身のカリスマ”ジェーン・スーが、自身の家族の出来事と思い出を描いたエッセイを原作に、吉田さんがジェーンさん自身をモデルにした蒲原トキコを演じる本作。吉田さんのほか、昔はやんちゃだったが20年前にトキコの母である妻を亡くし、その後事業にも失敗した父・哲也を國村さんが演じ、父が入院中に母の胃がんが見つかるなど、大きな苦労をした20代の頃のトキコを松岡さんが。トキコたち家族の前では明るく振る舞っていた母を富田靖子が演じている。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。20年前、母が亡くなった後、哲也の商売は上手くいかなくなる。ある日トキコは自宅に家賃の催促状が届いているのを発見。哲也が自分に黙って家を売ったことを知る。父は売った自宅を買い手から借りて住み続けてきたが、その家賃も払えなくなっていたのだ。家を出て行くしか道がなくなり、引っ越しが近づくも片付けもせず引っ越し先も決めない哲也に苛立つトキコ。トキコは自宅に北野(大友花恋)とミナミ(さいとうなり)を招き、引っ越しに備え荷物の整理を手伝ってもらう。すると押し入れから母の衣装ケースが見つかる…というのが今回のおはなし。母の衣装ケースに入っていたのは、1度も袖を通してない服だった。なかには100万円の毛皮もあり、それを見たミナミは「お母さん、きっと寂しかったんだね」とつぶやく。明るかった母が寂しさを内に秘めていたことを認めたくなかったトキコは、その記憶を封印していた…。「袖を通していない服が出てくるシーン、静かなんだけどとても重い鉛のような感情に襲われて苦しくなった」「今日の生きるとか死ぬとか父親とか、が消化できなくてもう2時間になる」など、衝撃的な展開に胸が苦しくなった視聴者からの声が次々とネットに上がっていく。この思い出を書こうと決めたものの、いざ書こうとすると原稿が進まなくなり苦悶する現代のトキコの前に、若き日のトキコが現れ「本当に忘れてたの?」と問いかける。書くほど哲也に怒りが沸いてくるという現代のトキコを、「許さなくてもいいよ。許せないまま書けばいい。怒りも悲しみも悔しさも。あの頃の私にはどうすることもできなかった。だから私の分まで書いてよ」と若き日のトキコが奮い立たせる…。現代と過去の“トキコ”、吉田さんと松岡さんの共演に「若いトッキーと今のトッキーが直接対峙して俳優対決としても見ごたえがあった。松岡茉優ちゃんと吉田羊さんの演技力が高すぎる」「ついに起こった現在の自分と過去の自分との邂逅。吉田さんと茉優ちゃんの圧倒的空気。凄かったよ」「松岡茉優と吉田羊がちゃんと繋がって見えた、なんなんだあれすごい」「すごい演技と言うよりもこれが演技というものなのかと思わず唸ってしまったなあ」など、圧倒された視聴者が続出している模様だ。(笠緒)
2021年06月19日吉田羊主演「生きるとか死ぬとか父親とか」9話が6月4日深夜オンエア。若かりし頃のトキコを演じた松岡茉優に「吉田羊さんそのもの」「ちゃんと地続きの人」など視聴者から絶賛の声が送られるとともに、トキコと母親との関係に共感する声も上がっている。本作はラジオパーソナリティー・コラムニスト・作詞家と多彩な顔を持ち、女性からの圧倒的な支持を集める“独身のカリスマ”ジェーン・スーが、自身の家族の出来事と思い出を描いたエッセイが原作。20年前に母を亡くした主人公の蒲原トキコを吉田さんが演じ、トキコの父・哲也に國村隼。20代の頃のトキコに松岡さん。トキコの母には富田靖子といったキャストが出演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。トキコが編集者から“母親について書いてはどうか”と提案される。「良いことしか書けない」からと断るトキコだが、哲也と母の墓参りに行き、母との思い出を語るうちに、母の記憶が風化していってることに気づく…というのが今回のストーリー。20年前、哲也がC型肝炎で入院。父のためにみそ汁を作る母が胃薬を飲んでることに気づいたトキコは、母の体調を心配するが、母は「コーヒーの飲みすぎ」だと答える。そんな母からガンの検査を受けることを告げられ、当日付き添って欲しいと言われるトキコ。しかしその日は楽しみにしていたライブがあり、その予定を優先させてしまう。その後、母にガンが見つかり手術することに。哲也に母がガンで伝えると、哲也は病室から出て行こうとして…母のガンを知った哲也の心も壊れてしまう。母の手術が終わり、そのことを哲也に伝えるためお見舞いに行くトキコだが、病室には母が嫌いなはずの赤い花が。怒りの表情を浮かべトキコはその花を捨てる…そこで回想シーンが終わり、トキコは過去の記憶にふたをして生きてきたが、それが母の記憶を風化させていることに気づき、母についてエッセイに書く決意を固めるというラストだった。トキコの想いに「昔の私と母みたいだ。。。そう、そうやって私も自分の都合を優先してたし、逃げてたな」「ライブとか自分の予定優先しがちだわ…優先事項見間違わないようにしたいけどなかなかねぇ…」といった声をはじめ、「辛い記憶って脳内から消されるように作られてるってよくできてるよね」「父も母もいなくなってしまったけど、このドラマを観ながら、二人に話しかけている」など共感の声が多数上がる。また20代のトキコを演じた松岡さんに「松岡茉優さんが吉田羊さんそのものに見えて、俳優さんはすごいなあ」「ふとした表情や空気がとても吉田羊さんで、役者ってすごいな」「松岡茉優が吉田羊のトッキーともジェーン・スーともちゃんと地続きの人に見える。俳優ってすごい仕事」など、その演技に絶賛の声が続々送られている。(笠緒)
2021年06月05日女優の吉田羊と鈴木梨央が出演する、大塚製薬「ポカリスエット」の新CM「暑中見舞い」編、「扇風機」編、「デュルデュル」編などが、 5日より全国で放送される。新CMのテーマは「夏は、熱中症にもご用心」。熱中症を気遣いながらも、“家の中で過ごす夏”を楽しむ母と娘の姿が描かれる。さらに作中では、吉田と鈴木が、小泉今日子の1985年の楽曲「常夏娘」をカバー。オリジナルのダンスも披露している。今回の楽曲について、吉田から「知っていた?」と聞かれた鈴木は、「なんとなーく聞いたことがあったんですけど、ちゃんと聞いたのは初めてでしたね」と回答。それに対して、吉田は「私知らなかった。最初に原曲を聞いたときはさ、なんだか懐かしい感じの曲だなって雰囲気だったんだけど。アレンジが上がってきたら、ガラッと違う歌になったね」と続ける。すると間髪入れずに、鈴木が「はい! もうポカリっ!」と合いの手を入れ、息ぴったりでアレンジについて感想を語った。また、吉田が「(鈴木は)あっというまにダンス覚えていたね。私は振り付け練習の初日、全然踊れなかった」と振り返ると、鈴木は「いやいや! でも羊さん撮影の時はすごい完璧だったから」とコメント。そして、「すごく気持ちがいいダンスなので、みんなにもぜひ真似して踊ってほしい」、「“常夏娘ダンスブーム”があちこちのTikTokとかYouTubeとかであがったり、芸人さんがこう踊ったりして」と、2人で盛り上がった。
2021年06月03日上白石萌歌が主演、『南極料理人』『横道世之介』『おらおらでひとりいぐも』など沖田修一が監督を務める『子供はわかってあげない』。本作で、主人公・美波の同級生で書道部のもじくんこと門司を演じているのは、日曜劇場「ドラゴン桜」の昆虫大好き高校生で話題の細田佳央太だ。あることがきっかけで美波(上白石さん)に出会ったもじくんは、美波の実の父親探しに巻き込まれていく。この度公開された場面写真では、美波と楽しげに会話する姿やDVDを美波に手渡す姿が写されており、2人にはなにか共通の趣味がありそうな様子。また、真剣な表情で食い入るように何かを見つめるもじくんと、後ろからニヤリともじくんを見つめる探偵である兄(千葉雄大)の姿を捉えたものも!純真無垢な弟と、どこか不思議な雰囲気を纏う兄、そんなちょっぴり異色(?)な兄弟のやり取りにも注目だ。そして、それまでの柔らかい表情とは打って変わって、必死な面持ちでどこかへ走っていく姿まで!一体何があって彼はどこへ向かうのだろうか?今回解禁された場面写真だけでも様々な表情を見ることができる細田さんは、現在放送中の「ドラゴン桜」では、昆虫が大好きな心優しい原健太を演じており、先日彼をメインとした回が放送されると、SNSでは「細田くん難しい役なのに演技力がすごすぎる!」「細田佳央太さん役によって全然違うように見える。すごい」などと話題になっており、役名である“健太くん”がトレンド入りするほど大きな注目を集めたばかり。主演の上白石さんは共にひと夏を駆け抜けたそんな細田さんに対し、「細田佳央太さんは、お芝居をするうえで一番助けられた存在。門司くんは彼そのもので、細田さんがいなければ美波を演じきれなかったかもしれないと思うほどです」と絶大な信頼を寄せていたことを明かしている。『子供はわかってあげない』は8月13日(金)よりテアトル新宿にて先行公開、8月20日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:子供はわかってあげない 2021年8月20日より全国公開©2020「子供はわかってあげない」製作委員会©田島列島/講談社
2021年05月26日新国立劇場バレエ団による『ライモンダ』が6月5日(土)より、新国立劇場オペラパレスで開幕する。また、この度、舞踊芸術監督・吉田都と歌舞伎役者・日本舞踊家の松本幸四郎丈のスペシャル対談が実現した。本作はアレクサンドル・グラズノフの音楽が大変美しい中世十字軍の時代の物語で「プティパ最後の傑作」といわれる古典バレエだ。新国立劇場では、この格調高い古典名作を当時英国ロイヤルバレエで活躍していた吉田都芸術監督らを主演ゲストに招き2004年に初演。牧阿佐美の格調の高い振付と演出、現代的でスピード感あふれるスペクタクルな舞台展開、そしてルイザ・スピナテッリの色彩が印象的な衣裳・舞台美術は大変評判をよび、朝日舞台芸術賞を受賞した。物語は十字軍の遠征に出ているジャン・ド・ブリエンヌと密かに婚約の約束をしているライモンダが主人公。彼との再会を夢に見るほど彼の帰還を待ちわびている。サラセンの王アブデラクマンも、美しいライモンダを憎からず思っていた。ライモンダの叔母である伯爵夫人の館で開かれた宴に招待されたアブデラクマンは宝石や数々のめずらしい踊りで彼女の気を引こうとするが、そこにジャン・ド・ブリエンヌが登場して、彼女をめぐり決闘へ。見どころ幻想的な色彩の美術で描かれる、中世の華やかな歴史絵巻である。第1幕ではクラシック、第2幕ではキャラクター・ダンス、第3幕ではハンガリー風と幕ごとに異なるテイストの踊りを味わえ、スピーディーに展開するドラマと共に、踊りの醍醐味もふんだんに盛り込まれる。恋の三角関係のドラマが運ばれていく前半に対し、特に第3幕では有名な「グラン・パ・クラシック」で8組の男女カップルを従えたライモンダとジャンによる豪華絢爛な踊りは最大の見せ場だ。発表となった対談には吉田芸術監督と、6月に上演される第4回日本舞踊 未来座=祭(SAI)= 『夢追う子』で構成・演出・出演を務めた松本幸四郎丈が登場。それぞれ本番を控えるふたりのスペシャル対談は『ライモンダ』公演リーフレットに掲載される。このリーフレットは『ライモンダ』に来場すると無償で配布予定。ぜひ劇場での観劇と併せて楽しんでほしい。■公演情報新国立劇場バレエ団『ライモンダ』日程:6月5日(土)14:00~6月6日(日)14:00~6月11日(金)14:00~6月12日(土)14:00~6月13日(日)14:00~会場:新国立劇場オペラパレス※ロビー開場は開演60分前、客席開場は開演45分前。開演後は入場制限。※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、託児サービス、バックステージツアーは当面休止。※6月5日(土)は学校団体が入る予定。
2021年05月26日吉田羊主演「生きるとか死ぬとか父親とか」の7話が5月21日オンエア。友人の悩みを解決しようとして追い込んでいたことに気づくトキコに「答えを出すことが必ずしも解決になるとは限らない」「否定せずに聞く姿勢こそ多様な現代に必要」などの声が送られている。女性からの圧倒的な支持を集める“独身のカリスマ”ジェーン・スーが、自身の家族の出来事と思い出を描いたエッセイを映像化した本作。ジェーンさん自身をモデルにした主人公を吉田さんが演じ、その“再現度”も話題を呼んでいる。20年前母を亡くし、父・哲也とは時々外食しながら話をする関係になっている主人公の蒲原トキコに吉田さん。昔は破天荒な人生を歩んでいたが最近は丸くなった、自由奔放で愛嬌のある父の哲也に國村さん。トキコがメインパーソナリティーを務めるラジオ番組で進行を担当するアナウンサー・東七海に田中みな実。回想シーンで登場する20代の頃のトキコに松岡茉優。トキコの母に富田靖子といったキャストが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。トキコが友人の北野(中村優子)とミナミ(石橋けい)と3人でお酒を飲んでいると、突然ミナミが泣きながらトイレに駆け込んでしまう。夫が不倫をしているというミナミ。夫のことを嫌いになりたいけどなれず、自分がみじめに思えてきたというミナミに、一時的に別居して職場復帰することを進めるトキコと北野だが、専業主婦となったミナミから職場復帰はそう簡単なことではないと反論され、「自分が幸せになっても、子どもの幸せはどうなるの」と逆に問いかけられてしまう。トキコはミナミが自分に相談してくれなかったことにショックを受ける。北野は、ミナミが自分の話に共感して欲しくて話しているのに、トキコがラジオ番組のように問題を解決するためのアドバイスをしてくると指摘。「それがしんどいこともあるんだよ」とミナミの気持ちを代弁する。さらに北野は自分も不倫していることを告白。トキコに話せなかったと語る北野の言葉に、自分が友人たちに気を遣わせてきたことを知り、トキコは相手が解決を求めているだけでなく、話を聞いてもらえるだけで救われることもあると気づく…というのが今回の物語。SNSには「相談して答えを出すことが必ずしも解決になるとは限らない…か。」「心から共感できなくても、否定しないで聞いてあげること…トッキーさんの想いが届くといいですね」「友達だから言いたい、友達だから言えない。共感も理解も出来ずとも否定せずに聞く姿勢こそ多様な現代に必要な生き方かもしれない。」などといった視聴者からの反応が。3人のやり取りを中心とした展開にも「日常そのまま流れる空気感が好きです」「共感できる。共感したくないのに。ずしんずしん音立ててくるかんじ」といった声が寄せられている。(笠緒)
2021年05月22日新国立劇場の吉田都舞踊芸術監督と、歌舞伎俳優、日本舞踊家の松本幸四郎との対談が実現した。吉田は6月5日(土)からの新国立劇場バレエ団『ライモンダ』の公演を、幸四郎は自らが構成・演出、さらに出演も務める第4回日本舞踊未来座の公演=祭(SAI)=『夢追う子』(6月4日(金)〜6日(日)、国立劇場小劇場にて開催、チケットは発売中)を控える。ともに多くのアーティストたちを率いる立場にいる二人だ。まずは日本舞踊の印象について、「踊り方の違いはあるけれど、伝統を大切にするという意味で通じる部分があると感じます」という吉田。幸四郎も「バレエはすごく繊細で、研ぎ澄まされた力強さがあると感じる。でも、古典を進化させ、時代に対応していくという点で共通しているなと思うんです」と、舞踊芸術に携わる者として思いを分かち合う。日本舞踊協会が2017年にスタートさせた未来座の舞台は、「いろんな題材、音楽、演出を取り入れることで、新たな日本舞踊を誕生させようという公演」と幸四郎。「とにかく、日本舞踊を得意技とする舞踊家がひたすら踊る、そのパワー、エネルギーを感じていただきたい」と熱を帯びる。多くの流派から47名もの舞踊家が一堂に会する、まさに“祭り”の舞台。演出を担う者として、「できているわけではないけれど、目指すところは、出演者が『いままででいちばんいい』と言われるような代表作、自信作にする」ことだという。これを受けて吉田も、「私も、皆が気持ちよく舞台に立てるよう環境を整えていきたい」。さらには、「大切にしたいのは、目指すところを明確にすることです。皆が同じ認識でいないと、注意をしても伝わらないと思うんです」と、演出家、指導者ならではの発言が飛び交った。吉田は現役時代、新国立劇場での『ライモンダ』初演(2004年)に主演しているだけに、ダンサーたちに伝えたいことは少なくない。貴族の娘ライモンダと十字軍の騎士ジャン・ド・ブリエンヌの恋物語を描く格調高い古典作品だが、「純粋に踊りを、またストーリー展開も楽しんでいただける。ルイザ(・スピナテッリ)さんの美術、衣裳の美しい色彩感覚が素晴らしく、私自身も観るのが楽しみなんです」とアピール。コロナ禍の中での活動が続くが、幸四郎の「持ち続けていれば夢は叶う!」という力強い声が、強く印象に残った。新国立劇場『ライモンダ』は、6月5日(土)〜13日(日)、新国立劇場オペラパレスにて。チケットは発売中。文:加藤智子
2021年05月20日吉田羊主演「生きるとか死ぬとか父親とか」5話が5月7日深夜放送。吉田さん演じるトキコと國村隼演じる父との“絆”に視聴者から思い思いの声が上がるなか、ヒグチアイのエンディング曲「縁」にも反応が寄せられている。原作はラジオパーソナリティー・コラムニスト・作詞家と多彩な顔を持ち、女性からの圧倒的な支持を集める“独身のカリスマ”ジェーン・スーによる自身の家族の出来事と思い出を描いたエッセイ。ジェーン・スーさん自身をモデルにした、20年前に母を亡くし、父・哲也と現在は時々外食しながら話をする関係になっている主人公の蒲原トキコを吉田さんが演じ主演を務める本作。共演には昔は破天荒な人生を歩んでいたが最近は丸くなった、自由奔放で愛嬌のある父・哲也に國村隼。トキコがメインパーソナリティーを務めるラジオ番組「トッキーとヒトトキ」で、トキコと共にラジオを進行するアナウンサーの東七海に田中みな実。回想シーンで登場する20代の頃のトキコを松岡茉優といった顔ぶれ。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。父親について執筆しているエッセイがネタ切れになってきたトキコは、新たなエピソードを仕入れる必要に迫られる。そんな折、ラジオで幼いころ父と楽しく遊んだ思い出がないという話から、東に「お父様と親子らしいこと、今からやってもいいじゃないですか」と提案され、「そうか、その手があったか」と気づいたトキコは、哲也と子ども時代をやり直すため二人で動物園に行くことにする。しかし哲也は動物園で自由気ままに歩き回り、経済誌に掲載された動物の値段を得意げに披露して他の来園者からひんしゅくを買い続ける。当然ほろりとするエピソードなど生まれるはずもない。そんななか哲也の昔の知り合いの店で食事することに。野心家ばかりだった哲也の友人のなかで地道に生きることを選んだ沼田(菅原大吉)は、トキコのラジオやエッセイも読んでいた。会話の端々にそれらの感想や質問を織り交ぜてくれる沼田のおかげで、心がほぐれていくトキコは、沼田からトキコが食事の後に口の周囲をしつこく拭くくせが、父が残してくれたものだったことを聞かされる…というのが5話のストー視聴者からは「母親との絆はある。と思ってる。父親とは。っていうね」「埋まらない隔たりと同じ仕草。そんな混濁を含めた繋がりを絆と呼ぶのかも」など、父親との絆についての投稿が寄せられるとともに、「エンディング好きなんだけど歌ってる方ヒグチアイさんだった」「エンディングのヒグチアイさんの「縁」はとってもいい曲」「すごく歌詞が自分のことみたいで刺さります」など。ヒグチアイが歌うエンディング「縁」にも数多くの反応が投稿されている。(笠緒)
2021年05月08日吉田カバンから、オリジナルランドセル「ポーター サッチェルバッグ」が登場。2021年4月28日(水)より、表参道・丸の内・大阪のポーター フラッグシップストアなどで数量限定の受注販売がスタートする。吉田カバンのオリジナルランドセル「ポーター サッチェルバッグ」吉田カバンが長年に渡って培ってきたカバンづくりの経験とこだわりを結集させた「ポーター サッチェルバッグ」は、職人が一つ一つ丁寧に製作するオリジナルのランドセル。軽量ながら高い機能性を併せ持つこだわりのランドセル一般的なランドセルとは一線を画すポーターらしいルックスを生み出すのは、高い機能性を誇る素材とディテールのコンビネーション。メイン素材には軽量で耐摩耗性や強度に優れた「コーデュラ ホロフィルエアーバリスティック」ナイロン生地、レザー部分には防水性の高い牛革、背面部分には通気性のあるメッシュ生地「キュービックアイ ピケライト」をそれぞれ採用することで、軽量ながら高い機能性を併せ持つ吉田カバンらしいランドセルに仕上げている。また、本体フラップ部分の開閉とチェストストラップの取り外しには、マグネットで簡単に開閉出来るドイツ「FID LOCK」社製のオリジナルパーツを採用。パーツ同士を近づけるだけでロック、一定方向にのみ取り外しが可能となる仕様で、低学年の子どもでも安心して使用出来る安全性も魅力だ。このほか、A4ファイルが収納可能なサイズ感、ピアノ線を使用することで型崩れしにくいフォルム、本体の前後左右に配したリフレクターと、ものづくりにおける吉田カバンの拘りが細部に至るまで詰まったアイテムとなっている。商品情報吉田カバン オリジナルランドセル「ポーター サッチェルバッグ」受注販売開始日:2021年4月28日(水)※商品の引き渡しは2022年3月上旬〜中旬を予定。価格:93,500円(税込)取扱店舗:ポーター フラッグシップストア、ポーターエクスチェンジ、ポータースタンド、クラチカ バイ ポーター、POTR、クロークルーム バイ ポーター、吉田カバンオフィシャルオンラインストア※現在緊急事態宣言に伴い、休業中の店舗あり。詳細はブランド公式WEBサイトまで。※休業中の店舗に関しては、営業再開後より順次受付スタート。※1人1会計につき1点まで。※取扱店舗では受注数に上限あり。各店舗、上限に達した時点で受注は終了となる。※取扱店舗全店でサンプルを展示。<アイテム仕様>カラー:ブラックサイズ:[外寸]幅 270 / 高さ 360 / 奥行 130mm(前ポケット部含む場合 奥行 210mm)[メイン]収納部分 幅 220 / 高さ 300 / 奥行 125mm素材:[表]コーデュラ ホロフィルエアーバリスティック[裏]ナイロンジャカード[一部]バリスターナイロンオックス(ウレタンコーティング)、キュービックアイ ピケライト、牛革(PU加工)重量:1,400g【問い合わせ先】株式会社吉田カスタマーセンターTEL:03-3862-1021
2021年05月01日吉田羊と國村隼が親子役で共演、ジェーン・スーのリアルストーリーをドラマ化した「生きるとか死ぬとか父親とか」の4話が4月29日オンエア。変わっていく銀座の街に寂しさを覚えるトキコと哲也に共感する声が続出している。ラジオパーソナリティー・コラムニスト・作詞家と多彩な顔で知られるジェーン・スーさん自身の家族の出来事と思い出を描いたリアルストーリーを、山戸結希が監督、シリーズ構成を担当して映像化。20年前母を亡くし、ギクシャクした関係だった父・哲也とも、最近は時々外食しながら話をする仲になっている蒲原トキコに吉田さん。昔は破天荒な人生を歩んでいたが最近は丸くなった、自由奔放で愛嬌のある父・哲也を國村さんがそれぞれ演じている本作。吉田さん、國村さんのほか、トキコの相方としてラジオ番組「トッキーとヒトトキ」を進行するアナウンサーの東七海に田中みな実。20代の頃のトキコには松岡茉優。回想で登場するトキコの母に富田靖子。そのほか岩井勇気(ハライチ)らも出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。今回の4話ではトキコが銀座のタウン誌「銀座百点」にエッセイを執筆。掲載されている銀座百点を探すため哲也と2人で銀座を訪れるが、銀座はすっかり様変わりしていた。色々な店に銀座百点を置いていないか聞いてまわるが、なかなか見つからない。“自分たちが知っている銀座”ではもはやなくなった街を歩きながら、哲也が服を買っていた店を訪ねると、店の上客とおぼしき身なりのいい老夫婦と孫が現れる。哲也の相手を切り上げすぐさま老夫婦の元に向かう店員。豊かな暮らしをしているであろう老夫婦と孫を見ながらトキコは、自分に結婚して子どもがいたらあの孫ぐらいの年齢になっていただろうか、母が生きていたらあんなふうに素敵に年齢を重ねていただろうか、父の商売が失敗せずに上手くいっていたら豊かな暮らしを続けていただろうか。もしも…と想いを巡らせる。その後、銀座百点を見つけた2人は食事をして帰路に。変わっていく銀座の街に哲也は「銀座がどんどん薄くなるな」とつぶやく…というラストだった。「同世代(30代~40代)の人に薦めたい。私はこの回の終盤、泣きました」「知ってる街の風景が変わったりとかやっぱりショックなのはショックかな」「東京の変化そのものを楽しもうと他人には言えても、自分事だとやっぱり寂しいね」など、街から思い出の場所が消えていく寂しさに共感する声が上がるとともに「この年になってこういうの観ると、じんわりくるなぁ街の移り変わりに両親の歩んできた軌跡に、父と娘の関係に。自分と重なりまくっちゃう」と、自らの境遇を重ねる声も。一方「この服で銀座のこの店には入れないとか、店員からのあしらいを感じてしまうとか、そういうのって自信に満ち溢れてるように見える都会の人でも感じる事があるんだ!」と、銀座に対しトキコが抱くある種の“コンプレックス”に驚いたという反応も上がっている。(笠緒)
2021年05月01日「恋愛ドラマは難しい」と言われる昨今の風潮をものともせず、話題のラブストーリーを次々と世に送り出している脚本家・吉田恵里香。映画『ヒロイン失格』にアニメ「思い、思われ、ふり、ふられ」、そして“チェリまほ”こと「30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい」など映画、アニメ、ドラマとメディアを問わず幅広い活躍を見せている。そんな彼女のオリジナル脚本による新ドラマ「ブラックシンデレラ」がABEMAにて配信中。この作品、ド平凡なヒロインと2人のタイプの異なるイケメンが…という、シンプルなラブストーリーのように見えて、いわゆる“ルッキズム(=外見至上主義)”をテーマにするなど、非常に挑戦的な作品となっている。「映画お仕事図鑑」第7回では吉田さんにロングインタビューを敢行! なぜABEMA配信の若者向けのラブストーリーであえてルッキズムをテーマにしたのか?といったことから、現代のラブストーリーの在り方、魅力的なヒロインの描き方までたっぷりと話を聞いた。様々な経験が今の仕事に繋がった――まず、吉田さんが脚本家になろうと思ったきっかけについて教えてください。もともとは小説を書きたくて、いまも小説の仕事もしているんですが、そんな中で大学時代から西田征史(※「とと姉ちゃん」などで知られる脚本家)さんのアシスタントをしていたんです。そこでいろんな作品のプロット協力であったり、ラジオドラマをやらせていただくようになり、「脚本の仕事ってすごく面白いな」と思うようになりました。西田さんとの出会いで沢山素敵な経験をさせていただき、人生が変わったと言いますか……それで以前から映像作品も好きだったこともあり、だんだんそちらが主軸になっていった感じですね。なので明確に「脚本家になろう!」と思ったことはないというか、いま自分が脚本家なのかというのも正直、曖昧で…(苦笑)。大きな意味で物語を書く“作家”というイメージで仕事をさせてもらっています。――実際、映画やドラマの脚本だけでなく小説、漫画原作など幅広くお仕事をされていますね?そうなんです。とにかくお話が書ければ何でもいい…と言うと言葉が悪いですが(笑)、実際に絵本や漫画もやりたいなと思ってますし、“お話”に携わる仕事がしたいんですね。――そもそも、そうやって「お話をつくる仕事をしたい」というのは小さい頃から?そうですね。幼稚園の頃から絵本を描いてましたね。両親が映画や本が好きで、小さい頃から読み聞かせをしてもらっていて、絵を描くのも好きで、自分で“連載”していました。「バイオハザード」だったり、ジブリだったり、『フック』、『ジュマンジ』など、いろんな作品の要素を混ぜてパクッて(笑)、200話以上の物語にしてました。読者は親と数人の友達なのに、キャラクターの人気投票をしたり、手塚治虫先生に憧れて、手塚漫画みたいに作者を作中に登場させたり(笑)。お話の世界に生きていたい子でした。そういう意味ではずっとその頃の延長線上で生きている感じですね。――大学時代から西田さんのアシスタントをされていたとはいえ、大学卒業にあたり普通に就職しようという気持ちはなかったんですか? ご両親に反対されたりは?ありましたね。実際、大学で教員免許も取ってまして、子どもの教育に興味があったので、もし(脚本家の道が)ダメでも…と言うと教師の方に失礼ですが、先生をやりながら小説を書いたりしてもいいかなと考えてました。一番大きかったのは父から「3年やってみて、何かしらの手応えが得られなかったなら、それを主流にするのはやめなさい」と言われたことですね。当時は実家に住んでいたんですが、3年は何も言わないから好きなことをやればいいと。――この世界でやっていけるかどうかを試すための3年の時間を与えられて…。“手応え”ということに関しては(アシスタントではなく)私個人のお仕事をもらえるようになればいいんじゃないかということで、結果的に3年の間に一応、自分の仕事をもらえるようになったんですね。具体的には「シャキーン!」というNHKの教育番組の構成の仕事、西田さんが書いたドラマ「実験刑事トトリ」のノベライズ、それから学生時代から西田さんと共同で脚本を書いていた「TIGER & BUNNY」もオンエアが始まりました。その後、日本テレビの「恋するイヴ」というSPドラマのオファーもいただけて、ポツポツとですが、未来のスケジュールが埋まるようになってきて、それで私自身「もうちょっと頑張ってみよう」となりましたし、親も「頑張れ」と言ってくれました。ちなみにそれまでは「誰かに報告しないと人は怠ける」ということで毎月、両親に「こういう仕事をいまやっています」「こういう仕事でいくらもらいました」「こんな企画をつくったけど通りませんでした」とか報告書を提出することを義務付けられていたんです(笑)。いま考えるとありがたいですが、当時は「大学も卒業したのに何でこんなことを…」と思ってましたね。報告をしないといけないので、通らなくてもドラマの企画書をとにかくいっぱい書いてみたり。――アシスタント時代も含めて、初期の頃から脚本だけでなく、ノベライズから番組の構成まで様々な分野の仕事をされていたんですね。そうですね。最初から希望通りに小説を書かせてもらえてたら、そうなってなかったと思いますが、事務所の社長からも「小説を書きたいなら、賞を獲るか、仕事を積み重ねていくしかない」と言われていましたし、そうやって何でもやっていくうちにいろんなお仕事をもらえるようになった感じですね。――そうやっていろんな仕事をされる中で、作家として鍛えられ、成長につながったのはどういう業務ですか?まず「最初から最後まで書く」という作業ですかね? 当たり前ですけど仕事なので必ず最後まで終わらせないといけないので。学生時代は途中で放置している作品が沢山あり、物語を作るアプローチの仕方は明確に変わりました。終わりまで書き切らないとそれが面白いのか? 駄作なのかもわからないですから、それはどの仕事でも言えることだと思います。“鍛えられた”という意味では、自分が素人の時はドラマを見ても安易に「つまらない」「私には合わない」とかで終わってたんですが、そこで終わらず「なんでつまらないのか?」「自分ならどうしてたか?」ということを考えることは、この仕事を始めてからやるようになったことですね。そうやって自分で考えてみると「こうやればいいんじゃない?」と思いついても「いや、それじゃ主人公が全然輝かないな」といったことが見えてくるんですね。それで「そう考えるとこの作品、あまり面白くはないけど、やろうとしてるテーマは間違ってないな」とかわかるようになってくるんです。そうやって見ていくと、実は世の中、そこまでつまらない作品ってないんだなと思いますね。もうひとつ、具体的に鍛えられた仕事は「TIGER & BUNNY」のコミカライズの脚本ですね。これがすごく大変で毎月短編を1本書かないといけなかったんです。どうやって切り口を変えながら、いろんな話を書いていくかという勉強をさせてもらいました。この3つが、いまの自分を作ってくれたのかもしれないですね。――ちなみに、吉田さんがアシスタントをされていた西田さんは、あまり恋愛作品を書くイメージがないのですが、吉田さんは映画やドラマでラブストーリー、少女漫画の実写化の脚本を書かれることが多いですね。吉田さん自身、もともとラブストーリーを書きたいという思いはあったんですか?結果として得意になったというところはありますね。私、もともと向田邦子さんの作品が好きで、いまでも向田さんみたいになりたいんです。ファミリードラマも恋愛ドラマも書きたいし、エッセイも書きたいなぁと。事務所に所属した時は年齢が若かったこと、恋愛作品を観るのが好きだったこと、そして西田さんが恋愛ものをあまり書かないことから、私はそっちの分野を仕事を頼まれる脚本家になろうというのもありました。自分の転機となった作品で『ヒロイン失格」という映画があったんですが、あの作品を評価していただいたことで、そこから恋愛作品のオファーをいただくことがグッと増えましたね。「ルッキズム」の問題をいかに説教臭くなく伝えるか――ここから具体的に、ドラマの脚本の作り方、書き方についてお話を伺ってまいります。例えば今回の「ブラックシンデレラ」は、どういう経緯で企画され、どの段階から吉田さんは参加されたのでしょうか?「ブラックシンデレラ」はABEMAの池田克彦プロデューサーと一緒に作った作品なんですが、前作の「フォローされたら終わり」というドラマも池田さんとやらせていただいてまして。そもそも前作の段階で「ラブコメやりたいね」という話をしてたのが、紆余曲折あって「フォロー…」はサスペンスドラマになったんです(笑)。なので「次こそは恋愛ものをやろう!」と決めていて「フォロー」が終わった直後から、何をやろうかと話はしていたんです。若い世代、特にティーンにどんなメッセージを伝えられるか? それをラブストーリーでどう表現できるか? というのを考えたとき、どうしても“外見”というものに囚われて傷つき傷つけてしまう世の中で、いわゆる「ルッキズム」の問題をいかに説教臭くなく伝えることができるかというのを私がやりたかったんですね。テーマとして難しいと分かっていたんですが、どうしても挑戦したかったんです。それを池田さんとブラッシュアップしていくという作業でした。――目立たないヒロインが、なりゆきで高校のミスコンに出場することになるというところから物語は始まります。ただ単にヒロインがミスコンのために頑張る…という物語ではなく、第1話でヒロインは事故により、顔に一生消えない傷を負ってしまうという衝撃的な展開が描かれます。私がもともとミスコンという、おそらく今後なくなっていくであろう「これぞルッキズム!」ともいうべきイベントを題材にしてみたいと考えていたんですね。最初は大学を舞台にしたミスコンで、自分の美に自信を持っていて信念のある女性の話を考えていたんですが、そうするとティーンよりもちょっと年齢層が上がってしまうかなというのがあって、やっぱり高校を舞台にしようとなりました。分かりやすく外見でクラス分けや学校での地位も決まってしまうようなぶっ飛んだ設定も一度は考えましたが、ネタに走りすぎる危険性があるので、このアイディアもやめました。何度も企画を練り直して、ルッキズムというのは凄く難しいテーマなんだと改めて痛感しました。どうすれば説教臭くなく、単純にラブコメを楽しみたい若い子にも、このテーマが伝わるか? ということを池田さんといろいろ考えていく中で、現実と地続きの世界観で、現実に同じような悩みを抱えている女子高生を主役にしようということで、いまの「ブラックシンデレラ」に落ち着きました。――企画およびストーリーを執筆される上で、特に気をつけたことや大切にしたのはどういったことですか?繰り返しになりますが、説教臭くならないこと、暗くなり過ぎないこと、正解を決め付けないことです。企画段階で池田さんが中心となり、ミスコンに実際に参加された方にも沢山取材を行いました。自分自身のミスコンへの偏見にも気づかされ、反省もしました。やっぱり私は手放しに「ミスコン」というものを賛成はできないけれど、でもコンテストに出場する為に頑張る子たちを一刀両断したり、その頑張りを否定するようなこともしたくないなと。それに、いまの世の中、私たち大人がルッキズムに囚われているのに「ルッキズムNO!」「絶対ダメ!」みたいな描き方をして、若い子に響くわけがないんですよね。大人が現状を変えられていないわけですから。そういう意味で、いろんな価値観がある中で、「やってはいけないこと」を見極めることができるようなお話にしたいなと思いました。――ちなみに今回はゼロから企画に携わられたとのことですが、作品によっては携わる段階や深さなどは変わってくるのでしょうか?それは作品ごとに全て異なりますね。既に原作が決まっていたり、主演の俳優さんが決まった段階でオファーをいただく場合もあります。ただ私の場合、ここ数年はオファーをいただいた段階で、原作があろうとなかろうと「どういうテーマで何を軸に作品を作るのか?」ということはきちんと企画としてまとめさせていただいて、それにGOサインをいただいてからストーリーを書き進めるというやり方をしています。例えば、原作に明確なテーマがなかったとしてもドラマでは「自己肯定」だったり、「嘘をついてはいけない。嘘をつくと自分がしんどくなるよね」ということだったり、必ずテーマを決めて書くようにしています。そうしないと、単なる原作のダイジェスト版になってしまったり、何を書いているのか一貫しない物語になってしまうので。――今回の「ブラックシンデレラ」に関しては、キャスティングに関しても吉田さんが意見を出されたりしたのでしょうか?企画の段階から「イメージとしてはこういうひと」といった意見は出していました。コロナ禍ということでオーディションなどには立ち会っていないのですが、結果的に理想的なキャストがそろったと思っています。主演の莉子ちゃんとは以前、Y!mobileの放課後ドラマシリーズ「パラレルスクールDAYS」という作品で仕事はしてたんですが、すごく魅力的で、他の現場でも「莉子ちゃん、いいよね」という話はよくしてたんです。正直、こういうテーマの作品の主演を引き受けてもらえると思ってなかったのですごく嬉しいです。――連ドラの場合、企画会議の段階で、物語の最後の結末まである程度、決めてしまうものなのでしょうか?基本的には最後までだいたい固めてからスタートするものですが、とはいえ書いているうちに変わることもありますし、ラストで伝えたかったメッセージが、既にきちんと作中で十分に伝えられているので、その上でラストをどうするか? という具合に変わることはあります。ただ大きなメッセージは変わらないですね。――先ほど「ルッキズムというテーマは難しい」という話がありましたが、このテーマをドラマにするということに関して、企画自体はすんなり通ったんですか?思いが強かったということもあって、最終的に「やってみようか」とはなったんですが、最初に企画を伝えた段階では「話を聞けば面白いってわかるけど、それを1~2行で伝えられるの?」といったことはよく言われましたね。“外見”や“本当の美しさ”って人によって価値観が異なるので、それをどう伝えるかというのは最後の最後まで悩みましたね。――ルッキズムという非常に現代的なテーマをABEMAのドラマで描くというのが驚きでした。ABEMAさんは、実際はいろんなジャンルを扱っているんですが、どうしても恋愛番組などのポップなイメージが強いので「そのテーマどうなの?」「見てもらえるの? 重すぎない?」ということはよく言われました。ただ、だからこそABEMAを見ている子たちにこの作品を見てほしいなと思います。それこそNETFLIXで海外の作品や「クィアアイ」を見ている人たちがこの作品を見ても「うん、そりゃそうよ」って思うだろうと思います。自分で「外見至上主義ってどうなの?」とか「本当の美しさとは何か?」と考えられる人、「他人に何を言われても自分が好きなことを変える必要はないし、『痩せろ』とか『化粧しろ・そんな化粧をやめろ』なんて声は気にしなくていいんだよ」と思える人が、自分で選択して見られるドラマは既にたくさんあると思います。そうじゃなくてただ「カッコいい俳優さんが出るキラキラした恋愛ドラマが見たい!」という人、「ポップな作品が見たい」という人が、このドラマを見てちょっとでも「あぁ、そうか。私が抱えていた息苦しさって、こういうことだったんだ! 気にしなくてもいいんだ!」と思ってもらえたらいいなと。むしろ「ルッキズムって何?」「そりゃかっこいい・可愛いほうがいいに決まってるじゃん!」という子に見てほしいなと。決して外見にこだわったり、他人からよく見られたいと思うこと自体を全否定するつもりはないんです。それはティーンには酷だと思うし、私自身も他人によく思われたいという気持ちはあります。ただ外見で他人を評価したり、差別したり、外見の美しさがないと魅力的じゃないと考えたりするのは間違っているんだという、本当にルッキズムの問題の初歩の初歩の初歩の部分だけでも伝えられたらいいなと。ちょっとでも生きやすくなる子が一人でもいてくれたらいいなという気持ちで作っています。説教臭く「人間は見た目じゃなく中身だ!」と訴えるんじゃなく、ゆるく段階的に伝えつつ、そこで興味を持った子がネットで「ルッキズム」とか「ボディ・ポジティブ」といった情報に行き着いたり、別の作品も見てみようとなったりしてくれればいいかなと思っています。――ちなみに、劇中に「ルッキズム」という言葉は登場するんでしょうか?少なくとも脚本の段階で私は書いてないですね。もちろん、ワードを使うことでカテゴライズされて、可視化されて安心できることって世の中にたくさんあると思うんです。例えば自分のセクシャルに揺れを感じる人が“Xジェンダー”とか“セクシャルフルイド”という言葉を知ることで自分を説明できるようになったり安心することができたり。ただ、このドラマで“ルッキズム”という言葉を使って説明してしまうと「あ、お勉強だ」と感じて、途端に見たくなくなってしまう人がいるんじゃないかなと思って、あえて使わないようにしました。恋愛ドラマのヒロインをどう描くか――続いて、この作品のもうひとつの重要な要素である“恋愛ドラマ”の部分に焦点を当てて、お話を伺ってまいります。まず、魅力的なキャラクター、ヒロインはどのように生まれるのか? ということを教えてください。そうですね、まず作品のテーマにいかに沿った人物にするかということですが、前提として、私自身が嫌いじゃないということが一番大事かなと思いますね。「こいつ、嫌いだな」「このひと、いやだな」と思うような人物は、書いてても愛情を持てないんですよね。嫌なヤツであってもいいんですけど、そうである理由や背景というのはきちんと考えますね。今回で言うと、恋愛ものなのでヒロインですけど、ヒロインを嫌いになるような作品だと見ていてしんどくなってしまうんですよね。もちろん欠点や完璧ではない部分はあります。「応援したくなる」と言うと平たくなってしまうんですが「この子が頑張っている姿を見ていたいな」と思える“熱量”とか根っこの部分の良さ、信念みたいなものは大事にしていますね。その人が絶対に守っている信念みたいなものを決めると、「動き出す」とまでいかなくとも「あぁ、こういう行動はしないな」と言うことは見えてきますね。――恋愛作品だと、ヒロインを巡る三角関係、ライバル関係みたいなものも重要になってくるかと思いますが、そういう関係性を作る上で大事にしていること、意識していることなどはありますか?いまの時代性なのかもしれないですが、“恵まれすぎているヒロイン”に対して見る側はすごく厳しくなるところがあるんですよね。あまりにヒロインがいろんな男の子から言い寄られると「モテモテじゃん!」みたいになってしまうので、その塩梅は意識しますね。理想は“一方通行”ですけど、それができない場合は「でも、この子はこんなつらい問題を抱えている」とか「こういうことがあるから上手くいかない」といった設定は作るようにしますね。それがリアルだとも思うんです。どんなにモテている人でも実は自信がなかったり、周りの目を気にしてうまく動けなかったりするのが現実だと思うので。――まさにいまおっしゃった“現実”との兼ね合いで言うと、恋愛ものはちょっと浮世離れした設定やありえないシチュエーションを求め、楽しんでいる視聴者もいるかと思います。そうですね。やはり視聴者が見たいもの、恋愛ものに求めるものは、見せたいという思いは常にあります。男性キャストにキュンとしたり、ヒロインの健気さとか頑張りを応援したくなったり。王道から外れて、テーマ性を声高に叫んでも、見てもらえなきゃ意味がないですから。そういう意味で、自分が恋愛ドラマを見る上で何を求めるか? という部分での王道感は外さないようにしています。ただ、いまの時代、相手からもらってばかりの受け身のヒロインなんてみんな、そこまで見たいのかな? と思いますし、男性側にしても「男性だから完璧じゃなきゃ」とか「男性だからリードしなきゃ」という“マチズモ”的な男性観に男女共に縛られるのも違うんじゃないかなと思うんです。それをしないからといって“草食”という言い方をするのもまた違うと思いますし、女性の方から積極的に行くからってそれを“肉食”と言うのもそうじゃないよねと思います。そもそも恋愛を食性に例えるのはどうなの?とずっと思っています。自分がどうしたいか? 自分がいかに不快じゃないか? 自分がいかにハッピーになるか? というのが大事だと思ってて、第1話のきっかけとして、相手からもらうばかりになってしまったとしても、それを今後の展開でどう返していくか? どう見せていくか? ということ――いま私が見せたいこと、いまの時代にやるべきことというのは、すごく意識していますね。やっぱり塩梅ですよね。偏ったらお客さんは離れていってしまうので。――若い視聴者、登場人物を意識して、いわゆるイマドキの若者の流行や文化をリサーチされたりはするんでしょうか?SNS上のやり取りを見たり、マクドナルドに行って若い子たちの言葉遣いを研究するというのは以前はやっていましたね。ただ、会話を盗み読み・盗み聞きするというのも失礼じゃないですか。なのでいまは、時代に乗り遅れないようにトレンドを見たり、実際に若い子たちとLINEでやり取りをさせてもらったり話を聞いたり、その子たちが熱中しているものをフラットに見るようにしたりということですかね…?流行を追いかけようと思っても、オンエア時期ともズレるし、「これが若者に流行っているだろう」みたいなことしてもどうしてもダサくなっちゃうんですよ。一番駄目なのは見下す・媚びることなので。基本的には「普遍的なものを“いま”の感性でやる」ということを大事にしていますね。「これ流行ってるからやるぞ」なんてやり方したら絶対に失敗するので。流行を取り入れるなら、自分もまずやってみるようにしてます。言葉遣いにしても、変に若者に寄せすぎないようにしています。言葉のブラッシュアップはしますけど、感覚に関してはそこまで意識してないですね。特に恋愛ものは、誠意さえ持っていれば伝わるのかなと思っています。恋愛ドラマは「いまの時代に合ったものを」――最近では「いま恋愛ドラマヒットさせるのは難しい」という声もあったり、フィクションよりもリアリティショーに魅力を感じるという人が増えているとも言われています。吉田さん自身は、恋愛ドラマの変化、現代の恋愛ドラマについて、どんなことを感じていますか?「恋愛ドラマは難しい」という声に関して言えば、これだけスマホが普及してしまえば、昔のトレンディドラマみたいな、待ち合わせをしていたのにすれ違って…みたいな展開は無理ですよ(笑)。でもその時代ごとにやれることはあるし、恋愛ものの難しさみたいなものを私はそこまで感じないですね。どちらかというと、自分が昔好きだったドラマも含めて、そこで描かれている女性像が、リアルというよりも男性から見た「女ってこうだろ?」みたいなイメージだったり、「ちょっと自虐しすぎじゃない?」と感じるものだったりする部分はあるので、そういう違和感を持つ部分を変えていくだけかなと思いますね。私自身が嫌なんですよ。まだ付き合ってもない相手に頭をポンポンとかされたくないし、「お前」とか言われたくないし、急に無理やりキスされたくもないし、知らない人に抱きしめられたくないし(笑)。そういうルール(=恋愛ドラマの文法)が変わってきているだけだと思います。もちろん(そういう行為の中にも)ドキッとしたりキュンとしたりするものもあるし、私自身が好きだったものもあるので、全部を否定する気はないんですけど、単純に自分がやられたら不快なことはやめていきたいなと思っています。10代の子で「全然、そんなの気にしないよ」という子もいるとは思います。けれど今は平気でも年を重ねて色々経験すると気づきや変化がある。例えば、急にキスしてきて「気持ちを抑えられなかった」みたいなシチュエーション(笑)。私自身も昔は好きだったし、好きな役者さんがやっていると当然ドキッとする。でも「あれ? よく考えたらそれって相手側の勝手な都合じゃない?」と段々気づいていくんです。自分の作品でそういうことはなるべく起きてほしくない。だから私は特にここ数年、メッセージとして「嫌なものは嫌」「無理やりなことはしない」というのは気をつけていますね。それが「つまんない」と言われたら、終わりだと思いますけど、いまのところそうはなってないので、やはり工夫次第じゃないですかね? それを作る側が放棄したら、ラブストーリーも何もできないなと思います。私はラブストーリーが好きなので、書いていきたいし、いつか自分の感覚がニブくなって「吉田の描くものはもう時代遅れだ」と言われるかもしれませんが、いまのところそうなってはないと思うので、いまの時代に合ったものをどう描いていくかということをやっていきたいですね。――お話を伺っていると「ラブストーリーが変わった」のではなく、社会の中での女性(そして男性)の在り方が変わってきて、そうした変化をごく当たり前のこととして、作品に反映させようとされているのかなと感じます。そうですね。「社会が変わった」とか「時代が変わった」じゃなく、ずっとみんなが抑えていたことを声に出してもよくなったし、正しいことと認められるようになったんです。それは素晴らしことだとクリエイターはポジティブに受け止めて、いまの時代に何ができるのか、知恵を絞って考えていけばいいのかなと思います。それは決して、みんなお利口な優等生ばかりの作品を作るということじゃなく、もちろん誰しも欠点はあるし、完璧ではないことも受け入れていかないといけないと思います。「相手が嫌なことをしない」というのは前提ですが、仮に嫌なことをしてしまった/されてしまった時にどうするか? もちろん「好きだからOK」というのは絶対にダメで、この人はちゃんと謝ったね、反省したねというのをきちんと作品の中で見せていくというのも必要だと思います。――脚本家を目指している人に向けて、吉田さんからアドバイスやメッセージがあればお願いします。テクニカルな部分に関しては仕事をしていけばついてくるものだと思います。まずは書きたいものを、粗くてもいいので最後まで書いてみると、その中にある“パッション”みたいなものは必ず伝わります。自分が審査員の立場で脚本を読んでても、支離滅裂だったり、意味がわからなかったり、物語として破綻してる作品でも「セリフが面白い」とか「ものすごい熱量だ」とか伝わってくるんです。とりあえず書いてみて、それから他人の意見を聞く――その意見は怒らずにきちんと聞くということですかね? 4コマでもペラ2でもいいからまずは書いてみるのがいいと思います。2分のお話でいいんです。もし、他人に見せるのが恥ずかしければ、10日くらい置いて、冷静な頭で読んでみて、いいところ3つとダメなところ3つを書いてみてください。とにかく書いてみて、その作品を自分でちゃんと「好き」と思えることが大事だと思います。これは「ブラックシンデレラ」のお話にもつながることですけど、自分のことを簡単に嫌いになれてしまう世の中、時代ですが、自分のことを「好き」と思える心をどう作っていくかということが、すごく大事だと思います。――最後に第2話以降、本作がどうなっていくのか? 見どころをお願いします!1話で「え? これからどうなっていくの?」と思った人への“答え”が2話以降で転がってきます。恋愛面はもちろんですが、ヒロインの愛波が、自分の意思とは関係なくやってきた悲劇、苦しみとどう向き合い、成長していくのか?愛波だけでなく、それぞれの登場人物たちの悩みや価値観も見えてくるので「この人、こういう人なのね」とか「こういう人にそばにいてほしいな」とか感情移入しながら楽しんでもらえたらいいなと思っています。愛波がミスコンでの事故をきっかけに傷を負ってしまったように、人によっていろんな“傷”やコンプレックスを持っていると思います。そういう不条理にできてしまったものにどう向き合っていくのか? を描いたドラマです。これが絶対的な「正解」だと言うつもりはないけど、そこに誠実に向き合った作品です。恋愛も盛り上がっていきますし、神尾楓珠さんも板垣瑞生さんも本当にお芝居が素晴らしいです!恋愛ドラマが好きな人を満足させられる自信はあるので、2話以降もぜひ楽しんで見てください。(text:Naoki Kurozu)
2021年04月29日ユニクロ(UNIQLO)のTシャツブランド「UT」は、「ディズニー ミッキーマウス & ミニーマウス アート バイ 吉田ユニ」を2021年5月7日(金)より発売する。ディズニー ミッキーマウス & ミニーマウス アート バイ 吉田ユニ「ディズニー ミッキーマウス & ミニーマウス アート バイ 吉田ユニ」では、ディズニーの人気キャラクター・ミッキーマウスとミニーマウスを、アートディレクターの吉田ユニが独自の感性で表現。ミッキーマウスやミニーマウスの愛らしさはそのままに、ユニークなアートワークを落とし込んだウィメンズ・キッズTシャツを提案する。壁にもたれかかったり、寝そべったりしているミッキーマウスのシルエットをよく見ると、ハットを手に持った人やブラックのドレス、黒い犬、雑貨などで構成されていたり、ミニーマウスのリボンを水玉ドレスの広がりで表現したりと、吉田ユニならではのスタイリッシュな世界観がTシャツに反映されている。その他、リボンでミッキーマウスやミニーマウスのシルエットを形作ったグラフィックTシャツや、ふんわりとした泡でミッキーマウスのアイコニックな耳や手袋を象ったプリントTシャツなども用意する。尚、全国のユニクロ店舗では発売を記念して、本コレクションを2枚以上購入した人に先着で、オリジナルデザインポストカードをプレゼントする。【詳細】ユニクロ「UT」ディズニー ミッキーマウス & ミニーマウス アート バイ 吉田ユニ発売日:2021年5月7日(金)販売店舗:全国のユニクロ店舗およびオンラインストア展開アイテム:・ウィメンズ Tシャツ6柄 1,500円・キッズ Tシャツ5柄 990円
2021年04月25日吉田羊と國村隼が親子役共演する「生きるとか死ぬとか父親とか」の3話が4月23日放送。父親の“美容”に対するトキコと友人のやり取りに「2021年に放送する意味をちゃんと考えてる」といった反応や、田中みな実のアナウンサーぶりにも賞賛が寄せられている。ラジオパーソナリティー・コラムニスト・作詞家と多彩な顔を持ち、女性からの圧倒的な支持を集める“独身のカリスマ”ジェーン・スーによる、自身の家族の出来事と思い出を描いたエッセイを映像化。吉田さんがジェーン・スーさん自身をモデルにした主人公を演じ、1話の放送後には吉田さんのジェーン・スーさん再現度の高さも話題となった本作。20年前に母を亡くし、父・哲也と現在は時々外食しながら話をする関係になっている蒲原トキコに吉田さん。破天荒な人生を歩んでいたが今ではすっかり丸くなった、どこか自由奔放で愛嬌のある父・哲也には國村さん。トキコがメインパーソナリティーを務めるラジオ番組「トッキーとヒトトキ」で、トキコと共にラジオを進行するアナウンサーの東七海に田中さん。また20代の頃のトキコを松岡茉優が演じている。今回は本人役で「アルコ&ピース」平子祐希もカメオ出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。ラジオの収録終わり、哲也から「かゆくて死にそうだよ」という電話をもらうトキコ。哲也によれば食物アレルギーだと思われるが原因が不明だという。トキコは哲也に病院で検査を受けてもらうことにするが診断結果は異常なし。しかも1か月ほど前にアレルギー検査を受けていたことも判明する。医者から「加齢による乾燥肌」と診断された哲也だが、せっかく来たからという理由で突然「顔のシミを取りたい」と言い出す。その後トキコは学生時代からの女友達である北野(中村優子)とミナミ(石橋けい)に会い、哲也の愚痴を言うのだが…というのが今回のストーリー。哲也がシミを取ることを「ジジイのくせに気持ち悪い。いい歳して」と話すトキコに、北野は「つまり男のくせにってことよね」と返答。「アンタも“ババアのくせに”って言われたらめちゃくちゃ怒るでしょう」と続ける。男でもお肌のケアをすることは悪いことじゃないと言う北野は、“父親の美容”にモヤモヤしたものを抱くトキコに「それは乗り越えなきゃいけないんじゃないかな」と諭す。このやり取りを見ていた視聴者からは「わたしたちにまつわる揺らぎについて、思案が止まらなくなります。これから時間が経っても忘れたくない、大切なエピソード」「2021年に放送する意味をちゃんと考えてるなぁとは思う」などの反応が。また「このドラマ田中みな実さんほんと好き」「田中みな実さんの語り口が気持ちよかったなぁ」など、田中さんの“アナウンサー”ぶりにも賞賛の声が寄せられている。(笠緒)
2021年04月24日女優の吉田羊が、24日から全国で放送されるトヨタホームの新CM「つづけ、心地よさ」編に出演する。今回は、アニメーション映画監督の細田守氏が監督・脚本・原作を務める映画『竜とそばかすの姫』が7月に公開されることを記念して、スタジオ地図とのタイアップが実現。同作の予告映像と『おおかみこどもの雨と雪』『バケモノの子』『未来のミライ』などの名シーンを使用しながら、吉田が家族で過ごす時間の尊さを語るスペシャルなCMが完成した。撮影現場では、自身の家族へも思いを馳せながらメッセージを伝える吉田の姿に、制作チームが心を打たれる場面も。撮影の合間には、スタジオ地図作品をモチーフにした小物が散りばめられたセットの中で、スタッフと談笑していた吉田。撮影は、終始和やかな雰囲気で進行した。
2021年04月23日音楽や映画などを中心としたエンタメ系のフリーライターとして活躍する吉田可奈さんは、仕事をしながら2人の姉弟を育てるパワフルなシングルマザー。しっかり者の姉 “みいちゃん”と知的障害を抱えた弟 “ぽんちゃん”との日々を綴ったエッセイ&マンガ『うちの子、へん?』(扶桑社刊)が今話題になっています。第1回では他の子との違いに気付いたきっかけや、障害を持つ子どもとの向き合い方について、第2回ではシングルで育てるためのさまざまな工夫や、実際に利用しているサポートなどについてお話を伺いました。そして、インタビューの締め括りとなる今回。子育てをする中で傷ついた言葉や救われた言葉、幸せに感じる瞬間について語っていただいています! 障害児を育てるママへの接し方は難しい-吉田さんとお話していると明るくさっぱり伝えてくださるのであまり悲壮感を感じないのですが、過去に言われて傷ついた言葉ってありますか? 吉田さん:エッセイにも書いたんですけど、母親に「いつ普通になるのかね」と言われた時は、すごく傷ついたというか、頭に来ましたね。「普通って何?」みたいな。あと、障害を持った子と触れ合ったことがない人たちに、遊んでいる姿を見て「そうは見えないのにね」「いつか喋れるようになるよ」と言われた時は、モヤモヤしました。 -障害のあるお子さんを持つママへの接し方って、傷つけるつもりでなくても傷つけてしまうこともあって、難しいと感じることがあります。 吉田さん:そうですよね。慰める気持ちや、相手を安心させようする優しい気持ちで言ってくれていることは分かっているんですよ。でも、実際にそういう言葉を聞くとやり切れない想いになってしまうんです。もし、身近にそういうママがいたとしたら、普通に話を聞いてあげるだけで十分だと思います。当事者にしか分からないことが多いし、変なアドバイスとかは逆撫でしてしまうことも多いと思うので。普通の会話の中で向こうが聞いてきたら答えるくらいで良いんじゃないでしょうか。 -障害の有無関係なく、人の家の子育てに口を出さないで!ってことですね。 吉田さん:まさに、簡潔に言うならそれです!障害って、うちの子みたいな言語障害にも知的障害がある場合とない場合があるし、自閉症やダウン症にもいろんな種類があって、本当に1人1人全然違うんですね。それなのに、「あの自閉症の子はこうしたからあなたもこうしてみたら?」とか、「あのダウン症の子、すごく書道が上手だからあなたも習わせてみたら?」とか言われると……。その人が良かれと思って言ってくれているのは分かるし、ありがたいとも思うんですが、どうしても素直に受け止められないんです。 -もし、障害児を育てているママ友がいて、すごく苦しんでいたとしたら、どうするのがベストなんでしょう? 吉田さん:何かママ自身がリフレッシュできることを考えてあげてみてはどうでしょうか。一緒にどこかに出かけたり、美味しいものを食べたりとか、そういうことが喜ばれるんじゃないかなと思います。あと、子どもたちを一緒に遊ばせてあげる。力の加減が分からないから強く掴んじゃったりすることもあるし、難しいんですけどね。そこはもちろん、ママが責任を持って制するようにして。全部理解して欲しいなんてワガママなことは言わないから、ある程度そういう子なんだというのを分かったうえで一緒に公園で遊んでくれたりするだけでも嬉しいものです。 障害を「逆手に取ろう」という言葉に救われた-なるほど。では、逆に救われた言葉や出来事はありますか? 吉田さん:同じマンションに住んでいた自閉症のお子さんを持つママに「うちの子に障害があるかもしれない」と伝えた時、「じゃあそれを逆手に取って遊ぼうよ」って言ってもらったことですね。知的障害者に交付される【愛の手帳】(※1)というものがあって、それを持っているとテーマパークでも列に並ばずに遊ばせながら待ち時間を過ごすことができたり、交通機関が割引になったり、旅行が格安で行けたりするんですよ。そういうのを使ってどんどん遊びに行こう!って。 ※1愛の手帳…東京都が知的障害者(児)に対する社会の理解と協力を深めるために交付している手帳。障害の程度によって、1度から4度に区分される。東京都以外では「療育手帳」が交付されている。 -すごく前向きな言葉で、励まされますね。 吉田さん:本当に、その言葉にはすごく救われました。今はちょっと遠いところに住んでいるのですが、今でも年に1回くらい会っていて、相変わらずすごく明るいし、勇気をもらえます。しかも、その自閉症の子は、知能指数(IQ)と日常生活の様子を見る障害の判定基準をクリアすることができて、最近手帳を返還したんですよ。そういうやり方もあるんだという前例を見せてくれることで、希望が持てました。私のところにも「実は誰にも言えなかったけどうちの子もそうなんです」とか、「今3歳で、障害があって絶望していたけど元気が出ました」とかDMが送られてきたりして、自分がこうやってぽんちゃんとのことを話すことで、安心してくれたりとか元気になってくれたりするのがすごく嬉しいです。 -先が見通せるって安心しますよね。 吉田さん:そうなんですよね。小学校に上がることすら怖いかもしれないけど、そこはぽんちゃんを見て、デイサービスに通わせれば日中ママは普通に働けるんだとか、そういうことを知って安心してもらえたら。極論的に言えば、健常児であってもこの先、何があるかわからないですよね。未来のことは誰にも分からないし、先のことを憂いて暗くなるよりも、今日はこれが楽しかったねって毎日楽しいことを積み重ねて10年過ごした方が絶対に良いと思うんです。 3人で入るお風呂がコミュニケーションの時間 -子育てする上でのこだわりや譲れない部分ってありますか? 吉田さん:ずっと大事にしていたのは、オン/オフをちゃんと切り替えることですね。お姉ちゃんが小学生のうちまでは、土日は仕事を入れないようにして必ず出かけていました。ちょっと遠出をしたりとか、泊まりがけで旅行に行ったりとか。2ヶ月に1回くらいは旅行に行っていたと思います。 -すごいパワフル。では、お子さんを育てている中で特に楽しい、幸せだなと感じる瞬間はどんな時ですか? 吉田さん:お姉ちゃんが今年で中学2年になるんですけど、すごく良い子に育ってくれていて。友だちみたいにAbemaの恋愛ドキュメンタリーを一緒に見たり、原宿に遊びに行ったりできて、すごく楽しいですね。ぽんちゃんも、そこに対して「やだ」とかが一切なくて、どこでも付いてきて楽しんでくれるんですよ。とにかくぽんちゃんはかわいいです(笑)。ビジュアルもかわいいし、言葉を発さないから生意気なことも言わないし、毎日かわいいね、かわいいねって言っています。あと、今でも毎日3人でお風呂に入っているんですけど、それが楽しくて。そこだけがちゃんとコミュニケーションがとれる時間というか、お風呂には携帯も持ち込まないしテレビもないから、その30分くらいはみんなでギャーギャー喋っています。成長するにつれてどんどん湯船が窮屈になってきているんですけどね(笑)。 -それは素敵ですね。最後に、2人にどんな子に育って欲しいですか? 吉田さん:今、本当に2人に対して不満がないんですよ。お姉ちゃんは中学生になって友人関係とかもいろいろ複雑になっていく年頃ですが、そういう中でも客観的に物を見て上手くサバイブしているので、それはそれで良いなと思っていて、ぽんちゃんもすごく人懐こいので、どこでも上手くやっていけるタイプだと思うんです。2人とも、そのまま楽しく毎日を過ごしていってくれたら良いなと思います。 3回にわたりお届けしてきた吉田可奈さんのインタビュー。知的障害を持つ子どもをシングルで育ててきた経緯や工夫、考え方などについて語っていただいきましたが、終始明るく前向きで、聞いているこちらが幸せな気分になり、元気をもらえました。きっと、この10年の間には大変な思いや出来事もあって、これから壁にぶつかることもあるかもしれませんが、しっかり者のお姉ちゃんと可愛いぽんちゃん、そしてパワフルなママの3人であれば、どんなことも負ける気がしませんね。同じ境遇のママや子育てに悩んでいるママも、吉田さん一家のポジティブな空気を感じて元気になっていただけたら幸いです! PROFILE:吉田可奈さんエンタメ系のフリーライターとして活動しているシングルマザー。13歳、10歳の子どもを子育て中。発達障害・知的障害の子どもに関する著書を出版している。
2021年04月18日音楽や映画などを中心としたエンタメ系のフリーライターとして活躍する吉田可奈さんは、仕事をしながら2人の姉弟を育てるパワフルなシングルマザー。しっかり者の姉 “みいちゃん”と知的障害を抱えた弟 “ぽんちゃん”との日々を綴ったエッセイ&マンガ『うちの子、へん?』(扶桑社刊)が今話題になっています。前回は、他の子との違いに気付いたきっかけや、障害を持つ子どもとの向き合い方についてお話を伺いました。 今回の記事では、シングルで育てるためのさまざまな工夫や、実際に利用しているサポートなどについて語っていただいています! じぃじとばぁばにお金を払ってサポートを依頼-シングルマザーで2人のお子さんを育てていて、さらに下の子に障害がある状態って大変だと思うのですが、実際に苦労したことなどありますか? 吉田さん:うちは本当に、運が良かったというか。シングルになると大体は経済面やサポートの面で苦労すると思うのですが、私の場合、1冊目に出した本『シングルマザー、家を買う』(扶桑社刊)にも書いたように、実家の目の前に良い物件を見つけて、両親のサポートを受けることができたんです。 -それが今住んでいらっしゃる家ですか? 吉田さん:はい。私が死んでも子どもたちが雨風をしのげる場所が欲しくて、離婚届を出したその足で不動産屋に行ったんです。そうしたら、運良くこの家に出会えて、30年ローンで購入しました。団地なんですけど、80平米もあって実家の目の前。その頃は年収が200万円くらいしかなかったのでローンを組むのは勇気が要ったのですが、当時の収入でも無理のない月額4万円の返済で契約したので、その後も経済的にかなり助かっています。 -ご両親のそばだとサポートしてもらいやすくて良いですね。 吉田さん:本当に、じぃじとばぁばには助けられていますね。私の仕事はライブレポートとかもあって週1〜2回は夜遅くなるので、そういう時はじぃじが家に来て泊まってくれたりとか、上手くサポートを受けて仕事ができています。コロナで緊急事態宣言が出てからは夜の仕事がほとんど無くなったので、だいぶラクになりましたけど。あと、うちの場合は完全に頼りきるのではなく、金銭が発生しているんですよ。年始に1年分としてある程度の金額を振り込んでいるんです。 -金銭が発生しているのは面白いですね。親しき仲にも礼儀あり、ということでしょうか。 吉田さん: どうしても食費など、子供を預けるのであれば発生する金額があります。それを振り込むことで、両親の負担が金銭面だけでも減るのであればと思い、年に1度、まとめて振り込むようになりました。 シングルでいることで逆にストレスフリーでいられる -じぃじとばぁばのサポートがあるとはいえ、やはり働きながら子育てするのは決してラクではないのでは? 吉田さん:今までシングルの状態でしか子育てしていないので、他とくらべて大変なのかどうかはよく分からないです。よく友だちかから旦那さんへの不満で「何もしてくれない」とか、「こういう扱いを受けている」とか聞くじゃないですか。うちの場合はそこに関しての悩みがひとつもないから、むしろすごくラクなんですよね(笑)。1人だったら自分でやるしかないし、期待する相手もいないじゃないですか。家事効率も完璧なんですよ。何時何分にご飯が炊けて、何時何分に風呂に入れて、何時何分に寝られて、何時何分から仕事ができて……という、完璧なタイムスケジュールで進められるんです。子どもたちも、上の子は中学生なので自由にやっているし、ぽんちゃんは「こうするよ」って言えば全部「はーい!」って素直にやってくれるし。やっぱり、同じくらいの年齢で同じくらいの思考を持った人が近くにいると、すごく面倒くさいんだろうなと思いますね(笑)。 -人にペースを乱されることがないっていうのは確かにストレスフリーですね。 吉田さん:そうそう。全然ラクです。 障害児手当と放課後デイケアサービスに助けられる毎日 -ほかにサポートなどを受けたりしていますか? 吉田さん:シングルマザーに【母子手当】(※1)が出るのはご存知の方も多いと思うのですが、あれって所得制限があって、たしか230万円を超えると貰えないんですよ。(母1人子ども1人の母子世帯で、一部支給額が支給される場合)普通にフルタイムで働いたらそんなの余裕で超えちゃうじゃないですか。私も離婚後1~2年くらいしかもらっていませんでしたし。ただ、私が受給してもらっている障害児手当【特別児童扶養手当】(※2)には助けられています。医師に診断書をいただき、審査に通れば受給できるのですが、結構知らない人が多いんです。障害の状況に応じて1級だと月5万円くらいと結構手厚いので、知的障害があるならすぐにでも調べて利用した方が良いと思います。 ※1母子手当(児童扶養手当)…離婚による母子世帯など、父又は母と生計を同じくしていない児童が育成される家庭の生活の安定と自立の促進のために支給される手当。※2特別児童扶養手当…精神又は身体に障害を有する児童を家庭で監護、養育している父母等に支給される手当。 -なるほど、そういうものを駆使すればシンママでもガッツリ働きながら育てられると。 吉田さん:そうですね。あとは、小学校に入ったら障害児向けの放課後デイサービスがあるので、それもおすすめです。うちは曜日別で2カ所に通わせているんですけど、そこが本当に手厚くて、小学校まで迎えに行ってくれて、18時過ぎになったら自宅まで送ってくれるんですよ。さらに土曜日でもイベントをやってくれたりするので、すごく助かっています。 -デイサービスを2カ所利用しているのはどうしてですか? 吉田さん:良さげなところを探したんですけど、保育園と一緒で空きがないと入れないんですよね。それに、入りたいところと入れるところが違っていたりもして。結局2カ所に通うことになってしまったのですが、今となってはそれが逆に良かったなと。 -空きがなかったからなんですね。でもなぜ、結果的に良かったと? 吉田さん:親だけが見ていると子どもの変化って分かりづらいけど、より多くの大人がぽんちゃんの存在を知って見てくれていることで、昨日の状態と今日の状態が違うことに気付けたりするんです。例えば、うちの子は金曜日だけ違うデイサービスに通わせているのですが、そこでは気づけなかったことに別の曜日で気付いたり、またはその逆があったりとか。私はそのデイサービスのことをめちゃくちゃ信頼しているんですけど、知的障害があって喋れないので、何があったとかも言えないじゃないですか。虐待などのニュースも日々ある中で、リスクを分散するというのはすごく大事だなと思います。 -病気の発見とかにもつながりそうですね。 吉田さん:うちの子は隠すことができないので、分かりやすいと言えば分かりやすいんですけどね。中には優しくて気を遣っちゃう子もいて、そうすると、嫌な目に遭っていても一切表情に出なかったりして、そういうところは気を付けてあげないといけないなと思います。あと、デイサービスに通わせてから、私は全然知らない人がぽんちゃんのことを知っていたりするんですよ(笑)。他の施設に通っている子のママに駅で声をかけられたりとか、郵便局に行ったら職員さんが「あ、ぽんちゃんだ」って声をかけてくれたりとか。結構いろんな場所に散歩に連れて行ってくれているみたいで、見守ってくれている大人が増えて、本当に助かっています。職員さんのお給料上げて欲しいくらい(笑)。 -なかなか昼間に出かけられないご家庭だと特に有難いですね。 吉田さん:本当に。1人で不安や大変さを抱え込む必要はないし、そういうサービスや支援に頼ることはすごく大事だと思いますよ。 働きながらシングルで障害のある子どもを育てるためのさまざまな工夫や、実際に助けられているという行政支援、民間サービスなどについて、メリット・デメリットも含め詳しく教えていただいた今回。次の記事では、子育てをする中で傷ついた言葉や救われた言葉、幸せに感じる瞬間について語ってもらいました。次回もお楽しみに! <第3回につづく>PROFILE:吉田可奈さんエンタメ系のフリーライターとして活動しているシングルマザー。13歳、10歳の子どもを子育て中。発達障害・知的障害の子どもに関する著書を出版している。
2021年04月17日吉田羊と國村隼が親子役で共演して、ジェーン・スーの家族のリアルストーリーをドラマ化した「生きるとか死ぬとか父親とか」の2話が4月16日オンエア。松金よね子演じる叔母とトキコのやり取りに涙する視聴者が続出している。ラジオパーソナリティー・コラムニスト・作詞家と多彩な顔で知られるジェーン・スーさん自身の家族の出来事と思い出を描いたリアルストーリーを映像化。ジェーン・スーさんのラジオ番組の人気コーナーである「お悩み相談」を完全再現し、本作の監督とシリーズ構成を山戸結希が務める本作。20年前に母を亡くし、父・哲也とはギクシャクした関係だったものの、最近は時々外食しながら話をする関係になっている蒲原トキコを吉田さんが、今ではすっかり丸くなったものの、昔は破天荒な人生を歩んでい自由奔放で愛嬌のある父・哲也を國村隼が演じる。また蒲原トキコの相方としてラジオ番組「トッキーとヒトトキ」を進行するアナウンサーの東七海を田中みな実が、回想シーンで登場する20代の頃のトキコを松岡茉優が、同じく回想シーンで登場するトキコの母を富田靖子がそれぞれ演じ、岩崎う大(かもめんたる)、岩井勇気(ハライチ)、平子祐希(アルコ&ピース)らも出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。トキコは哲也の提案で叔母(松金よね子)のお見舞いに行くことに。叔母は独身を貫いて華道の師範としてバリバリと働き、自力でマンションを購入、自分で用意したケアハウスに入居もした。痴呆の兆候を見せる叔母の「外の空気が吸いたい」という願いをかなえるため、トキコはスーパーでの買い物に付き合う…というのが今回のおはなし。自力で動けなくなり、外出もままならなくなった叔母のため“ただの外出をエンターテインメント”にしようと、叔母の洋服をコーディネートし、メイクを施すトキコ。その様子に「バーバ(松金よね子さん)と買い物に行く前にオシャレしてあげるシーンでジワっときた」「すごくいい、、、このドラマ見ると家族のことをすごく想ってしまうなあ」といった反応が。その後、叔母の車椅子を押しながら買い物に向かうトキコの姿に「微笑ましいお二人はいったいどんなお話をしているのか…気になりますね」といった反応も。放送後には「2話も良かった。5年後10年後とかに見直したら見え方違うんだろうとも思った」「これほんと金曜の夜に相応しいドラマだな…沁みる…」「人の想いが乗ったカットを細かく、繊細に編集してて、引き寄せられる」などの感想が寄せられ、本作の魅力に惹きつけられる視聴者が続出している模様だ。(笠緒)
2021年04月17日