わが家には3人の子どもがおり、そのうち2人は吸引分娩で生まれました。生まれたわが子を改めて抱いたとき、その頭の形のイビツさに驚き、心配になったのをよく覚えています……。 微弱陣痛で吸引分娩に私は陣痛が弱く、なかなか赤ちゃんが出てこられない状況だったので、3人の子どものうち2人は吸引分娩で誕生しました。 そのときはもう考える余裕などなく、吸引だろうが何だろうがとにかく早く出してあげて!という気持ちだったのですが、産後少し落ち着いて改めてわが子を抱いてみると、頭にしっかり吸引の痕が残り、形もイビツになっていたのです。 第二子よりも第三子のほうがひどく、引っ張られた部分が真っ赤なたんこぶのようになっており、その痛々しい姿に涙が出そうになったのを今でも覚えています。 自分を責めた入院中入院中は、そんな痛々しい頭を見るたびに「私の産む力が弱いからこんなことに……」と、申し訳ない気持ちになりました。しかしそんな気持ちを察したのか、とある看護師さんが「この頭、気になっちゃうしかわいそうだなって思っちゃうけど、少しずつきれいになくなっていくから大丈夫よ。ママと赤ちゃんが一緒に頑張った証だからね」と言ってくれて、すごく安心しました。 産後ナーバスになりやすいこともわかっていたので、「今はそういう気分になっちゃうときだから仕方ない!」と、自分で気持ちを切り替えることもできました。 その後頭の形はどう変化?無事退院して家で過ごしていると、看護師さんに言われたとおり少しずつ頭の形はきれいになっていきました。そして生後1カ月経ったころには、ほとんど気にならないように。 特別何かケアすることもありませんでしたが、「あまり強く触らないように」とのことだったので、沐浴のときは気をつけていました。今は3歳と1歳になりましたが、2人ともそのまま元気に大きく育っています。 生まれたばかりのわが子の頭の様子にはびっくりし、心配にもなりましたが、その後何事もなく元気に育ってくれてよかったです。幸い頭の形もきれいになり、吸引分娩の罪悪感もなくなりました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー 監修/助産師REIKO著者:ライター 岩崎未来三児(女・女・男)の母。出版社・編集プロダクションの勤務を経たのち、第一子出産を機にフリーランスに。現在は会社役員という肩書きを持ちながらも、ライター・編集者としても活動中。
2020年08月27日イラストレーター和田フミ江さんの「ママならぬ日々」第75話。出産翌日、わが子に授乳をしていたら、想像をはるかに超える吸引力に、和田さんの胸が……!?出産したら突然始まる「お母さん」生活!まだ体はボロボロ、頭もボーッとしている状態にも関わらず、出産翌日はまず授乳&おむつ替え指導を受けました。 「ママならぬ日々」第75話 初産なので当たり前ですが、赤ちゃんにおっぱいを吸われたことがなかったので、娘がちゃんと乳首に食らいついたときは「すごい! ちゃんとここをくわえるってわかってるんだ!」と感動しました。しかしその感動も束の間、思った以上の吸いっぷりにびっくり。おっぱいが痛くて声が出そうになりました。 授乳指導の方に痛くない吸わせ方を教えてもらったものの、コツがうまくつかめないまま、赤ちゃんにげっぷをさせて、おむつの替え方を教わって終了。赤ちゃんを連れたまま入院室へもどって本格的な母子同室が始まり、張り切っていたのですが……。監修/助産師REIKO 著者:マンガ家・イラストレーター 和田フミ江姉妹の母。趣味はゲームと旅行と美味しいものを食べること。
2020年08月27日娘を出産する際、私は無痛分娩を選択し、痛みのないラクな出産になる予定でした。しかし、予期できなかったトラブルが次々と発生! そんなトラブルを乗り越えた、私の出産エピソードをご紹介します。 出産予定日を1週間過ぎても赤ちゃんが生まれる兆候がなく、先生と話し合い、計画分娩となりました。そのとき、おなかの赤ちゃんはすでに3,000gを超えていたので、少しでも体に負担がかからないよう、無痛分娩を選択しました。ところが! 当日の朝から陣痛促進剤を使用しても、反応のないまま夕方を迎えることに……。2本目の陣痛促進剤を使用し始めてすぐに、ようやく陣痛がつき始めましたが、その後、赤ちゃんの心音が安定しない、陣痛が最高潮のときに麻酔が切れ始めてしまい、強い痛みを一時的にではありますが経験したり、子宮の収縮が悪く、1L以上の大量出血など次々とトラブルが起こり始めたのです。 出産は、予期できないトラブルが起こり得ます。不安に思うことも多いですよね。私の場合、わが子に会いたいという強い思いもあわさって、トラブルを乗り越えられたのではないかと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー 原案/片岡花作画/和田フミ江
2020年08月01日株式会社Gloture(本社:東京都港区、代表取締役:CHENJUNYI)は、「MosocoUVLED吸引式捕虫器」を自社のECサイト(GLOTURE.JP)にて販売開始いたします。蚊による感染症の予防に「MosocoUVLED吸引式蚊取りランプ」は蚊が媒介する日本脳炎、ウエストナイル熱、デング熱などの怖い感染症の予防対策として開発された製品です。「MosocoUVLED吸引式蚊取りランプ」は紫外線と特殊な音波で虫を引き寄せて捕獲します。以下のお悩みを持つ方におすすめの製品です。●子供からお年寄り蚊から守りたいけど薬剤が経済的ではない●市販の虫よけは本当に効果があるのか心配な方環境にクリーンで人に優しい「MosocoUVLED吸引式蚊取りランプ」は有害物質を使わず、無害な光で蚊を捕獲します。吸い込んだ蚊を、本体底の蚊取りボックスに封じ込め、衰弱死させます。LEDなのでやけどの心配もありません。蚊やコバエが気になる季節を快適に乗り切りましょう!小さなお子様、ペットがいるご家庭に中央のLED紫外線ランプが光り、蚊・コバエ・蛾など光に集まる虫を集めてくれます。赤ちゃんやお年寄りにも優しい捕虫器です。小さなお子様がペットのいるご家庭でも安心してご使用いただけます省エネで静か。夜を快適に過ごせます「MosocoUVLED吸引式蚊取りランプ」はわずか5Wの消費電力で省エネ設計でありながらパワフルに虫を吸入します。騒音対策も施されており、音はわずかに聞こえるかどうかという静音性です。作動時はわずか26デシベルの低音。寝ていても気にならない程度の音です。(※敏感な方は気になる場合もございます。)光触媒で効率的に捕獲!酸化炭素は人間も動物も呼吸をするたびに吐き出しているので、それを目印に蚊は人間や家畜を襲ってきます。「MosocoUVLED吸引式蚊取りランプ」は二酸化チタンの光触媒を利用し、蚊が好む二酸化炭素を生成します。パワフルな静音ファンモーター「MosocoUVLED吸引式蚊取りランプ」は内蔵ファンにより周囲の空気をかき回して渦を形成します。蚊が近づくと強い渦により本体に吸い込まれ、死ぬまで中に閉じ込められます。360°死角なしの蚊取り捕虫器「MosocoUVLED吸引式蚊取りランプ」は部屋に置くだけで360°全方向の蚊を引きつけます。お手入れ簡単取り出し可能の蚊取りトラップトラップには脱出防止用のネットがあり、吸い込んだ蚊や虫等をトラップから逃さず衰弱死させます。本体から取り出し可能ですのでお手入れも簡単に。細かいところまで行き届いたデザイン「MosocoUVLED吸引式蚊取りランプ」は優れた捕虫器ですが、さらに誘引剤を使いたい方向けに小さなトレーも付いています。とても便利です!製品仕様※USB電源アダプターは付属しませんので別途ご用意下さい。MosocoについてMosocoは、スタイリッシュなデザインの小型家電製品を開発し、皆様へお届けする事を使命とする会社です。製品においてはお客様の使い心地を目指して、人体へ与える害はもちろん、環境への負荷も十分に考慮して製品開発をおこなっています。Glotureについて株式会社Gloture(グローチャー)は近未来のライフスタイルを提案するショップ「GLOTURE.JP」を運営しております。販売ECサイト株式会社GlotureのECサイト「GLOTURE.JP」にて本製品「MosocoUVLED吸引式捕虫器」を本日より販売しております。下記のURLよりお求めください。商品ページ販売価格(全て税別表記)¥6,500企業プレスリリース詳細へ TIMESトップへ
2020年07月15日「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。そのなかから特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は赤ちゃんの頭血腫(とうけっしゅ)に関するご相談です。 Q.頭血腫が最近大きくなってきたような気がしてしまい、不安です生後18日の女の子のママです。分娩が長引き、娘の心拍も何度が下がってしまったため吸引分娩となりました。そのせいで娘の頭には頭血腫があるのですが、最近大きくなってきたような気がしてしまい不安です。退院時には高かった黄疸の値も落ち着き、光線治療にもならずに済み、先日の2週間健診でも問題ないとは言われたので心配するほどのことではないのでしょうが、私のせいで娘に傷をつけてしまったという罪悪感もあり、気になって仕方ありません。頭血腫がある場合、日々の生活のなかで何か気をつけることはありますでしょうか。 高塚あきこ助産師からの回答吸引分娩時に赤ちゃんの頭を吸引するときに、骨膜が頭蓋骨から引き剥がされ、骨膜のすぐ下を通る静脈が破綻することで頭に血が溜まって頭血腫ができる場合があります。生後数週~数カ月たつと自然に消えるので、基本的には経過観察となります。もし、著明に増大してきたり、お子さんがあまりおっぱいや育児用ミルクを飲まなくなってしまったり、元気がないなどがあれば、産院でご相談なさってみてくださいね。※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください 頭血腫とは?経腟分娩の場合、赤ちゃんは陣痛(子宮が収縮する力)に押し出されるように、頭で産道や子宮口を押し広げながら生まれてきます。このとき、赤ちゃんは頭を一時的に変形させることで、スムーズに産道を通ることができるようになっています。とはいえ、狭い道を通って出てくるので、産道や子宮口での圧迫によって体液の流れが滞り、むくみやコブができたり、出血したりすることがあります。生まれてきたばかりの赤ちゃんのコブには種類があります。その1つである頭血腫は、産道を通るときに頭が圧迫されたり、吸引分娩や鉗子分娩など強い圧力が一時的に加わったりした際に、頭の骨と頭の骨を覆っている骨膜が剥がれて出血し、骨膜の下に血液が溜まった状態のことを言います。帝王切開や逆子での出産でも発生することもあります。 頭血腫の特徴頭血腫は、手で触るとプヨプヨした柔らかさを感じるコブのようなものです。産瘤とは違って、触ったあとの跡形は残りません。頭の骨と骨膜の間で、ある程度出血したあとに、自然と出血は止まり、血液が溜まります。赤ちゃんの頭蓋骨は数枚の骨がパズルのように組み合わさって作られているため、頭血腫は一カ所だけでなく、別々の骨の上に同時に発生することもあります。ただし、骨の継ぎ目を超えてコブができることはありません。頭血腫は生後1~2日目から目立ち始め、生後数週間経つとコブの周辺部から硬くなり、触るとピンポン玉のようにペコペコ凹むようになって、やがて吸収されて消えます。小さいものでは生後1~2カ月で自然と消えますが、大きいものでは1歳ごろまで硬いコブのように触れることもあります。赤ちゃんの頭蓋骨は、脳の成長に合わせて自然と少しずつ丸い形になっていきます。頭血腫のない赤ちゃんと頭の形を見比べてしまうこともあるかもしれませんが、焦らず見守りましょう。 頭血腫による赤ちゃんへの影響頭血腫は頭の骨の外側での出血なので、脳への影響はありません。自然に吸収されるため、基本的に治療の必要はなく数カ月かけて目立たなくなり、ほとんどの場合、その後の頭の形には影響しません。気を付けなければならないのが黄疸です。黄疸とは、ビリルビンと言う物質が皮膚や白目の部分に溜まり、全身が黄色っぽくみえることを言います。頭血腫がある赤ちゃんは、頭の骨と骨膜との間で出血を伴った状態であるため、出血した際に壊された赤血球がビリルビンという黄色い色素を作ります。ビリルビンは肝臓で処理されて、便と共に排泄されます。おなかの中にいたときは、赤ちゃんのビリルビンはお母さんの肝臓で処理をしていましたが、生まれてからは自分の小さく未熟な肝臓で処理するため、処理が間に合わず黄疸が強く出る傾向にあるのです。 生後1週間は、外見でわかる黄疸が起きることは生理的な黄疸なので問題はありません。入院中は生理的な黄疸の程度を毎日診察していますので、治療が必要となれば医師から説明があります。基本的に黄疸の程度が強くなるピークは過ぎたころに退院となります。出産した施設を退院したあとに、赤ちゃんの見た目が黄色くなったような気がする、おっぱいや育児用ミルクをなかなか飲まないなど赤ちゃんに気になる様子があれば、出産した施設へ連絡して相談しましょう。 頭血腫のある赤ちゃんのお世話について頭血腫の部分を強く圧迫することだけは避けましょう。頭血腫を触ると痛みを感じるのでやさしく触れるようにしましょう。授乳や沐浴(入浴)など、赤ちゃんの日常生活については通常どおりで大丈夫です。生後間もない時期に頭血腫の皮膚表面が傷ついていたり、赤くなっていたりする場合のケアについては、医師や助産師から教えてもらいましょう。※参考:基礎知識(ベビー)「【医師監修】赤ちゃんの頭にできる頭血腫(とうけっしゅ)って何?」【監修者:医師 松井 潔 先生小児科 | 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長】
2020年07月09日妊娠31週目で切迫早産と診断され、自宅安静ののち妊娠36週目で出産しました。元々は無痛分娩を希望していましたが、実際は自然分娩となったときのエピソードをご紹介します。 子宮頸管が短くなって…時々おなかの張りを感じており、妊娠30週目の健診で「子宮頸管が短くなっているので、無理をしないようにね」と言われたのですが、翌週は通常通りに出勤。勤務中、おなかが頻回に張るため、心配になって急きょ仕事終わりに受診をしました。すると、さらに子宮頸管が5mmも短くなっており、25mm程となっていました。 私はもともと里帰り出産をするつもりだったので、入院施設のないクリニックに通院していました。しかし、「このままでは県外への里帰りを許可できなくなる。病院によっては即入院レベル」と言われ、急いで出産予定病院を受診しました。その病院では「里帰りして自宅安静ができるのであれば」と、入院はなんとか免れました。 いつもの張りとは違う?!里帰り後は家族に甘えて上げ膳据え膳で過ごせたおかげで、無事に妊娠36週の臨月を迎えました。健診を3日後に控えていた夜、いつものおなかの張りとは違った痛みがあり、トイレに行ってみるとおしるしが。 おしるしで病院に受診するのかどうかを家族に相談したりネットで検索していると、ジワっとした感じが……。尿もれ? それとも破水? でも、尿もれにしては多い……? 自分では判断がつかず病院に電話したところ、受診を促されました。 病院に到着した途端、完全破水!病院に到着し、車を降りるとその瞬間にドバッと水が……! ズボンもびっしょりで、看護師さんも「これは間違いなく破水ね〜」と笑うほどでした。その後、おなかの張りと胎児心拍を確認するモニターを付けると、規則的なおなかの張りがありました。しかし、私にはおなかが張っているという自覚がまったくなかったため、無痛分娩を希望していましたが、まだ麻酔はせず睡眠を優先するようにすすめられました。 両親にも一旦帰ってもらい、入院部屋でひとりで横になっているとだんだん痛みが……。しばらく耐えてみましたが、痛みで眠るどころではなく、眠れないのなら麻酔を入れてもらおう!とナースコールをすると、入院時3cmだった子宮口が8cm程に。 このまま自然分娩をすすめられましたが、やはり無痛分娩を希望し、急いで処置室へ。お医者さんを待っている間にもどんどんいきみたい感じが強くなり、とうとう赤ちゃんの頭が……! 結局陣痛の自覚から2時間後に自然分娩で出産することとなりました。 夫は立ち会えず…母も姉も出産予定日前の出産で分娩時間も短かったので、私も早いのかな〜と思っていましたが、予想以上にいろいろと早かったです。 立ち会い出産を希望していた夫は、「尿もれか破水かわからない」という連絡のあとに起きてみたら「生まれた」という報告が届いていて、それはそれはびっくりしたそうです。 今回のスピード出産から、「第2子を考えるのであれば自然分娩でいいんじゃない?」と助産師さんに言われました。しかし、会陰切開や産後の処置があまりに痛かったので、次回、無痛分娩をするか検討したいと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー 著者:藤森かおり医療機関で働いていましたが、現在は育休を取り生後3カ月の娘の育児に奮闘中。
2020年06月29日■前回までのあらすじ看護師さんに4回いきんでと言われてがんばるが、痛すぎて2回しかいきめない私。「3200gなんだから産めないはずはない」と言われるが無理なものは無理! ついには夫がブチ切れ分娩室はカオス状態に…。■進まないお産に体力も限界…分娩台に上がってから早2時間。陣痛の痛みに加え、硬い分娩台の上に居続けたせいか、腰も悲鳴を上げ始めていました。子宮口は全開、人口破膜もしているのだから、いつ生まれてもおかしくはない状態なのですが、分娩室から聞こえるのは赤ちゃんの声ではなく獣のような私の叫び声。分娩室の前で待つ両家の親は、いつまでたっても戻ってこない私を心配し、いてもたってもいられなかったそうです。疲れ切っていた私は陣痛がない数秒はほぼ意識がなく、気を失ってるのかと思えば痛みで叫ぶ、といったことを繰り返しをしており、近くで見ていた夫は赤ちゃんと私が2人一緒に家に帰れるのか不安になっていたそうです。夫としてはこの方法を繰り返しても赤ちゃんが出てこないのなら、他の方法を試すことはできないのかとスタッフに聞きますが「まだ様子を見ます」との回答。いきませたいスタッフといきめない私の、お互いが疲れるだけの時間が過ぎて行きました。そんな中、ひょこっと院長が登場し夫にこう言いました。■院長から提案されたのは…赤ちゃんの頭を専用の器具で引っ張り上げることで出産の介助をする方法を提案された夫は「その方法を取ることで何かリスクありますか?」と聞くと「いえ特には」と答える院長。後で調べるとしっかりリスクはあったのにも関わらず、何も問題ないとの回答。(おいおい)それなら一刻も早く吸引してくれと夫が院長に伝えると、ふくよかな体型の看護師長が私に馬乗りになり、「せーのの合図でイキんでください! お腹を押しますよ! 」と指示して来ました。と言った看護師長が私のお腹を思いっきり押さえ、院長が吸引することで息子がズルンと誕生。やっと終わった出産に、夫は安堵の気持ちから泣き、私は疲れで体のどこにも力が入らない状態でした。赤ちゃんを産んだ感動などどこにもなく「早く静かに休ませてくれ…」とだけ思っていました。初めて我が子に会えた瞬間に、嬉しくもなく達成感もなく、ただただ自分のことしか考えられなかったことが虚しかったです。■いきみにくかった理由が判明!生まれた息子の体重を計ると最終検診の3200gからプラス600gの3800g。それを見た看護師長含めスタッフが「こりゃなかなか出てこないはずだわ~!いきみづらいのも理解出来るわ~」と笑いながら話しているのを聞いて「だったらもっと違う応援の仕方あっただろうが!!!!!」と憤る私なのでした。妊娠中問題もなく、分娩に関しても数日かかったケースやお子さんが入院になったケースなどに比べると、本当にありがたい出産のはずなのですが、当時の私にとってはこの出産は「恐怖」と「痛み」以外のなにものでもなく…、「子どもなんてもう2度と産むか!」と強く心に誓ったのでした。次に続きます。次回は7/12公開予定!
2020年06月12日出産のとき一番痛いのは、「赤ちゃんが出てくる時」だとずっと思っていました。でも私の場合、実際に痛かったのはそれ以前の陣痛の間。その中でも一番痛かったのは……。 夫もこの時のことはよく覚えていて、廊下に出されたら私の絶叫が聞こえて何事かと思ったそうです。おそらく助産師さんは子宮口の開き具合などを調べてくれたのだと思いますが、痛すぎて気を失うんじゃないかと思いました(涙)。でもこれも赤ちゃんのため、もう少しで生まれてくるであろうわが子のため……と思って耐えたのに、まさかの「半分」。こんなに痛いのにまだ半分なの!?まだ折り返し地点なの!?と、ものすごくショックでした。 ちなみに2人目の出産のときも内診が一番痛いんだろうと覚悟していたんですが、特に痛みはありませんでした。1人目のときは体に力が入っていたせいで痛かったのか、それともほかに原因があったのか、謎。まわりに聞いてもいろいろなので、個人差があるようです。 <つづく>著者:イラストレーター 和田フミ江姉妹の母。趣味はゲームと旅行と美味しいものを食べること。
2020年06月06日私は、第一子出産時に「和痛分娩」を選択しました。もともと痛みに弱い私は、よく聞く「鼻の穴からスイカを出すような痛み」や「お股から熱した鉄の棒が出てくる感じ」という陣痛のイメージに恐怖心しかなかったからです。「和痛分娩だから大丈夫」と安心して出産に臨んだ私でしたが……。 和痛分娩って何?初めての陣痛に恐怖心しかなかった私。通っていた産院の母親学級で、初めて和痛分娩の存在を知りました。 ベテラン風の助産師さんの「まったくの無痛ではなく、もちろん痛みを感じます。でも麻酔なしの陣痛よりは、はるかにラクですよ」という話を聞いて、私の心は一気に和痛分娩へと魅かれていきました。さらに、通常の分娩費用に1万円の上乗せで和痛分娩ができるというではありませんか! これは願ってもない話だと思いました。 子宮口が開かない!?あっという間に妊娠37週を超え、出産の日。「和痛分娩だもんね、大して痛くないもんね、大丈夫、大丈夫」と私はすっかり余裕な心持ちでした。まずはバルーンを入れて、子宮口を広げることに。ところが、朝から入れて夕方になっても私の子宮口はなかなか開いてくれないのでした。 助産師さんの「今日生まれたくないのかもしれないね、明日また頑張ろうよ」のひと言で、出産は明日に持ち越しに。産む気満々だった私は悲しみに暮れ、その夜はそのまま入院となりました。 まさかの麻酔中止!?翌日も子宮口は開かず、助産師さんが人工的に破水をさせてくれました。少しおなかが痛くなってきたことを話すと、背中のチューブから麻酔を入れてくれたものの、やはりお産は進まず……。ついに陣痛促進剤が投与されました。 陣痛促進剤が投与されると、ついにやってきた急激な痛み!! 怒涛のような痛みだけが押し寄せました。しかし、結局お産が進まず、「陣痛が弱まるから」という理由で麻酔も中止に……。陣痛の痛みと闘いながらの出産となりました。 無事にわが子が生まれてくることがもちろん一番ですが、麻酔が中止になることもあるとは知りませんでした。事前に産院に確認しておけばよかった……と感じた体験でした。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー イラスト/ののぱ監修/助産師REIKO著者:沢木素子子育て中のママ。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2020年03月20日産後の回復が早いなどのメリットから利用者が増えている無痛分娩で、重大事故が相次いでいる。無痛分娩は局所麻酔で陣痛に伴う痛みを和らげ、出産時の疲労を軽くする出産方法だ。出産後、比較的早期に仕事に復帰できることもあり、欧米を中心に働く女性に人気で、フランスでは妊婦の6割以上、アメリカでも4割以上が無痛分娩を選択。日本の無痛分娩の実施率も’07年の2.6%から’16年の6.1%に急増している。ところが新聞で報道されているだけでも’11年以降、無痛分娩による死亡事故が5件、重い障害が残った事故が2件発生しており、その中には3度も重大事故を起こしたクリニックもある。埼玉医科大学総合医療センター産科麻酔科診療部長の照井克生教授は、日本の無痛分娩事情を危惧して、次のように語る。「米国では無痛分娩の麻酔の95%を麻酔科医が担当し、出産が終わるまで分娩室で立ち会います。残りの5%も、特別な資格を持つ麻酔看護師が麻酔科医の監督の下で麻酔を担当しています。硬膜外無痛分娩では全脊髄麻酔などの発生も想定されるので、産科医1人では不測の事態への対応は難しいのではないでしょうか。日本でも麻酔科医が麻酔をし、産科医ともども最後まで出産に立ち会うべきですが、そもそも日本には麻酔科医の絶対数が不足しているうえ、診療所や病院の経営面からも、実現は容易ではありません」では無痛分娩を受けたい妊婦は、どんな医療施設を選べばいいのだろう。照井教授は「無痛分娩関係学会・団体連絡協議会」(JALA)のホームページにある「無痛分娩施設検索」を閲覧し、参考にしてほしいと話す。「確認のポイントは、日本麻酔科学会認定麻酔科専門医がいるかどうか。これが最も安心できる資格です。施設に麻酔科専門医がいない場合は、麻酔科標榜医の資格を持つ医師がいるかどうかを確認してください。標榜医は麻酔科医の下で2年間の研修を積んでいるので、呼吸管理を含むトラブルに対応する基本的な技能を持っています」妊婦と家族が、医師との面談時に、事故が発生したときの対処法や安全対策を詳しく質問すべきだと照井教授は話す。「“私はベテランだから大丈夫”と安請け合いしたり、質問されて怒る医師は要注意です」だが同ホームページに掲載されている施設はごく少数。安全対策は緒についたばかりだ。「女性自身」2020年3月17日号 掲載
2020年03月06日「初めまして」とわが子を抱き寄せるはずだった、その日の悲劇。アメリカやフランスでは一般的になりつつある無痛分娩を選んだ女性はなぜ、無念にもこの世を去らなければならなかったのか?ーー。産後の回復が早いなどのメリットから利用者が増えている無痛分娩で、重大事故が相次いでいる。無痛分娩は局所麻酔で陣痛に伴う痛みを和らげ、出産時の疲労を軽くする出産方法だ。出産後、比較的早期に仕事に復帰できることもあり、欧米を中心に働く女性に人気で、フランスでは妊婦の6割以上、アメリカでも4割以上が無痛分娩を選択。日本の無痛分娩の実施率も’07年の2.6%から’16年の6.1%に急増している。ところが新聞で報道されているだけでも’11年以降、無痛分娩による死亡事故が5件、重い障害が残った事故が2件発生しており、その中には3度も重大事故を起こしたクリニックもある。第2子の誕生を心待ちにしていた長村千惠さん(享年31)も無痛分娩事故の犠牲者の1人だ。千惠さんは無痛分娩中に、呼吸が停止。酸素不足から脳死状態になり’17年1月20日、意識が戻らないまま亡くなった。父親の安東雄志さん(70)が語る。「娘は、事故の前年に長女を授かったばかり。“もうすぐ2人目が生まれる”と幸せそうでした。胎内にいた第2子(女の子)は緊急帝王切開で取り出され、助かりました。上の子は今年4歳。物心がつき、時々“ママに会いたい”と泣きやみません」千惠さんはなぜ亡くなったのか。そこには日本の産科・麻酔科医療が抱える問題が凝縮されている。千惠さんは腰を痛めていたため、陣痛時の痛みが4分の1程度に軽減される無痛分娩を希望。実家から車で約30分の産婦人科医院「老木レディスクリニック2」(老木正彰院長・大阪府和泉市)を選んだ。無痛分娩を手掛けるのは全国の医療施設の約3割で、その6割近くが、老木レディスクリニックのような診療所だ。安東さんによると、千惠さんが同クリニックを選んだ理由は、実家に近いことと、「クリニックのホームページの記載を信用したため」という。当時のホームページは、産婦人科医の老木院長のほかに麻酔科の医師2名、小児科医1名と非常勤の医師が数名いると記載し、「複数の専門医による高度な医療体制や最新の設備をはじめ、緊急時も高度医療機関と連携できる体制を整えています」と安全性を強調していた。ところが実際に千惠さんの麻酔を担当したのは、2名いるはずの麻酔医ではなく、産科の老木院長。後に判明したが、クリニックに常駐の麻酔医はいなかったのだ。事故後、第三者の専門医も加わって作成されたクリニックの事故調査報告書の記載などを基に、事故の経緯を振り返ってみよう。1月10日15時20分、老木院長は、硬膜外麻酔をかけるため、千惠さんを横向きに寝かせた。硬膜外麻酔とは、腰から麻酔針を刺して、脊髄(神経)を守る硬膜の外側に麻酔薬を注入することで、無痛分娩では一般的な局所麻酔方法だ。老木院長は麻酔開始から8分間にアナペインという麻酔薬を4回に分け、注入する一方、この間に、麻酔針を刺した状態で、針の刃面を180度回転させた。なお、千惠さんの遺族側は、院長が針の刃面を回転させたことで硬膜が傷つき、そこから通常よりも量が多く、3.75倍濃度が濃い麻酔薬がくも膜下腔に入り、脊髄が麻痺したと主張している。15時32分に千惠さんは「少し息がしにくい」と訴えたが、この時点では、院長は脊髄が麻痺しつつあることに気づかず、酸素マスクを装着させた程度だった。だが容態は急変。15時58分に千惠さんは意識不明に陥った。16時1分にクリニック側は消防署に救急搬送を要請したが、救急車がすべて出払っていたという。老木院長は胎児を帝王切開で取り出すことを想定して手術室に千惠さんを移し心臓マッサージを行った。さらに酸素を充満させたバッグで酸素マスクに2回換気したが、酸素が漏れたのか、うまくいかなかった。このため院長は気管内挿管を試みたが、これもうまくいかなかった。気管内挿管とは、チューブを気管に入れて肺に酸素を送る蘇生術である。その後、院長は帝王切開で胎児を取り出し、胎児は無事だった。16時38分、救急隊が到着し、千惠さんは最寄りの救急病院に運ばれ、直ちに気管内挿管を施され、自発呼吸が戻った。だが呼吸停止状態が長かったことから、脳幹が損傷し、10日後に亡くなった。千惠さんの遺体は司法解剖に回された。安東さんによると、「1月10日に搬送先の病院で会ったとき、老木院長は“申し訳ない”と頭を下げたが、1月30日にクリニックを訪ねたときは“最高の医療を尽くした”と自分を正当化していた」という。金沢大学医学部で医療事故の調査・研究・教育をしている小川和宏准教授は、千惠さんのケースを詳細に分析し、問題点を大きく2つ指摘している。「硬膜外麻酔は、局所麻酔薬を文字どおり“硬膜の外”へ注入して、主にそこで神経に作用させる麻酔の方法です。ところが千惠さんのケースでは、カテーテルが硬膜とくも膜を突き破って内側まで入ってしまい、それに医師が気づかずに局所麻酔薬を注入しています」麻酔薬が直接、脊髄に触れると10倍程度強力に効いてしまう。「その結果、脊髄神経が麻痺して、全脊髄麻酔という状態になり、呼吸停止などを招いたのです。しかも繰り返し行わねばならないはずの麻酔領域の確認も不十分で、全脊髄麻酔状態であることに気づくのも遅れたとみられます」千惠さんの死体検案書には呼吸麻痺の原因として「硬膜下そしてくも膜下カテーテル挿入」と記載されており、解剖所見にもカテーテルが硬膜下とくも膜下髄腔内に達しているとあり、「誤って全脊髄麻酔になってしまったとみられる」と小川准教授は語る。この点について、先の報告書も、カテーテルがくも膜下腔に「迷入していた」と断定している。2つ目の問題点は、呼吸管理をうまく行えなかったことだ。小川准教授によると「一般的に全脊髄麻酔になっても、呼吸が弱くなり、呼吸量が減り始めた時点で速やかに呼吸管理などの適切な処置を行えば救命できる」という。「ところがこの事件では、長時間にわたって十分な酸素供給ができない状態に置いたために、重度脳障害を起こして死亡に至ったのです」(小川准教授)報告書も、麻酔薬の投与量は全脊髄麻酔を起こすには十分とし、「その結果、呼吸抑制から無呼吸となり、それに対する酸素化の処置が十分なされなかったことから死亡に至った」と結論づけている。そのうえで報告書は、再発防止のため、クリニック管理者の老木院長に「生命に関わる合併症の初期対応ができるレベルを習得」するなどの対応を求めている。安東さんらは老木院長を業務上過失致死容疑で刑事告発したが検察は不起訴にした。不起訴の理由は明らかにされなかった。「これだけ証拠があるのに到底納得できない」として安東さんらは検察審査会に審査を申し立てた。’19年10月、検察審査会は「不起訴不当」と議決し、現在、検察による再捜査が行われている。一方で遺族は損害賠償請求訴訟を起こし、いまも係争中である。「女性自身」2020年3月17日号 掲載
2020年03月06日スマホと連動し、毛穴の状態を見ながら角栓吸引ができるアイテム日本ポスティック株式会社は、2020年2月27日より、毛穴を10倍に拡大できるスマホ連動の「角栓吸引型」ビューティーデバイスを、クラウドファンディングサービスにて先行発売した。すでに目標金額の300,000円を突破しており、今後もさらに人気が出そうなアイテムだ。お風呂上がりなどに、自宅で手軽に角栓吸引商品名は、「LeveTop Blackhead Remover(レヴェトップ ブラックヘッド リムーバー)」。現在はクラウドファンディングサービス「MAKUAKE」にて、10%オフ+送料の合計7,080円にて応援購入ができる。日頃からクレンジングなどのケアをしていても、どうしても気になってしまう肌の黒ずみ。同商品の使い方は至って簡単で、洗顔後に温かいタオルなどで顔の毛穴を開き、本体の吸引モードで毛穴の黒ずみや角質を取り除いていくだけ。「スポン!」と角栓が抜ける感覚がくせになりそうだ。カメラ、ノズルには最先端の技術を搭載最先端の技術が使用された、単なるカメラ付きのデバイスでない点にも注目だ。HD画質の高画質なカメラを搭載し、「気になる部分だけ」を集中してケアできる点や、人間工学に基づいた設計の3D曲面吸入ノズルにより、肌としっかり密着し角栓を真空吸引できるのがポイントだ。また、吸引により肌にダメージを与えないような工夫も。吸引の強さをSooth、Normal、Strongと3段階にで調整できるため、敏感肌の人でも安心して使用できる。USB充電に対応したバッテリー式のため電源がなくても使用可能で、旅行やお泊まりのときにもケアできるのが嬉しい。(画像はプレスリリースより)【参考】※「MAKUAKE」LeveTop Blackhead Removerページ
2020年03月03日注射をするときも過呼吸状態になったことがあるくらい、痛みに弱い私。出産するときは絶対に無痛分娩で!と決めていました。結果的には3人を自然、無痛、和痛で出産となりましたが、それぞれの分娩を通じて、私が感じたメリットやデメリットをご紹介します。 麻酔のタイミングが合わず長男は自然分娩痛みが本当に怖かった私は、初めての出産は絶対に無痛分娩ができる産院にしようと決めていました。しかし、出産予定日より3週間早い破水で入院したもののなかなか赤ちゃんが下りて来ず、痛みがないと子宮口が開いていかないということから、ある程度子宮口が開いてくるまでは麻酔をかけてもらえませんでした。そして我慢できるところまで我慢しているうちにいきなり頭が出てきてしまい、そのまま自然分娩になってしまったのです。 次こそは絶対! 計画無痛分娩で痛みゼロ前回は気絶しそうになりながらも痛みに耐え抜いてしまった私。次こそは絶対無痛で!と、2人目も無痛分娩をおこなっている産院で出産しました。産院の方針で無痛分娩は日付を決めての計画出産だったので、出産予定日の2週間前に出産。前回麻酔をかける前に生まれてしまったことを先生に話していたこともあり、せっかく無痛を選んだのなら痛くないようにと麻酔をすぐにかけてくれたため、痛みはほぼゼロで出産できました。 無痛だと物足りない! 和痛分娩にしよう3人目は2人目と同じ産院で計画無痛分娩予定でしたが、計画日より2週間早く破水してしまい急きょ入院。先生から前回の麻酔の効き具合を聞かれたときに、「全然痛くない無痛分娩より、少し痛みを感じたい」と思い、そのことを先生に伝えました。その結果、出産直前に麻酔で痛みを和らげてもらえる和痛分娩にしてもらえたので、適度な痛みを経験して出産しました。 各分娩方法のメリット・デメリットもし次に出産することがあるならどうするだろう、と考えてみました。自然分娩は本当に壮絶で気絶してしまうくらい痛かったので後悔……。無痛分娩は、会話をしながら出産できるほど痛みがなく拍子抜け。和痛分娩は陣痛が我慢できるところまで我慢し、ラクになりたいときに麻酔をかけてもらえて痛みを軽減できる。 そう考えると、ある程度は痛みを感じつつ、産むときはラクにしてもらえる和痛分娩が自分には合っているなぁと思いました。 結果的に普通分娩、無痛分娩、和痛分娩と経験してみて思ったことは、出産は思った通りにはいかないということ。でも、母は強し。いざとなればどんな出産もできると実感しました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト:(c)chicchimama著者:須藤 爽4歳2歳0歳の3兄弟を子育て中。東京出身、札幌在住。社労士の勉強をしながら、自身の妊娠・出産・育児に関する体験談を中心に執筆中。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー
2020年02月24日人気イラストレーターのしばたまさんが、フォロワーのみなさんから募集した実話のエピソードを漫画化!今回は…「スカッとするお話」です!心配すぎてきつく言ってしまうことってありますよね…悪気はないけど…みたいな。発言、アドバイスするときは言葉を考えたいですね。byしばたま▼前回の記事を見る【スカッとする話】見知らぬおじさんから育児のダメ出し…私を救ってくれたのは【感動する話】新幹線で騒ぐ我が子…冷たい視線に耐え切れず席を立った、その時!
2020年02月11日現在、1歳半の息子の頭の形は、頭頂部の右側部分が若干盛り上がっています。パッと見はわからないのですが、触ると固いたんこぶのようなものがついているような感触です。息子がこの頭の形になった経緯についてお伝えしたいと思います。 頭の形がいびつ!?出産直後は特に気にならなかった息子の頭の形ですが、産後3日目ごろから、頭頂部の右側部分が気になるようになりました。たんこぶのようにぽっこり盛り上がっていたのです。 入院中に小児科の先生に確認したところ、吸引分娩で出産した影響とのこと。「なかには時間がかかる子もいますが、じきに元に戻りますよ」とのことだったので、一安心してあまり気にせずに過ごすことにしました。 【関連記事】・吸引分娩の費用や保険適用の条件について 頭の形が戻らない……ところが、1カ月経っても頭の形に変化はあまりありませんでした。「ちょっと時間がかかるのかな?」くらいの軽い気持ちで1カ月健診時に相談してみたところ、吸引分娩の影響でいびつになった部分が石灰化してしまい、カチカチに固まっているとの診断でした。 元に戻るコブの場合は、触るとぷよぷよとしたやわらかい状態のようです。カチカチに固まってしまうと元には戻らないとのこと。ショックを受けましたが、成長とともに目立たなくなるから気にしないように、とのことでした。 念のため健診でチェックショックを受けている私を気づかってか、小児科の先生は「気にしないでと言われても頭だから気になりますよね。健診の回数を増やしましょう」と提案してくださいました。 生後1カ月、生後3カ月、生後6カ月、生後9カ月、1歳と健診の機会を設け、その都度いびつになった頭の様子を観察してもらっています。何か状況が変化したらCTで検査をすると聞いていますが、1歳半の現在、見た目以外の影響は今のところないようです。 息子は吸引分娩の影響で頭の形がいびつになってしまいましたが、元に戻ることのほうが多いようです。頭なので脳に影響がないのか心配でしたが、小児科の先生が親身に対応してくださったおかげで、今ではあまり気にならなくなりました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 イラスト:(c)chicchimama著者:岩田かおる子育て中のママ。専業主婦。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。
2020年01月27日妊娠して初めて、「会陰切開」という言葉を知りました。体験談を読んでみると、どれも背筋がゾクゾクしてしまうような内容で不安だったのですが、必ずしも必要な処置ではないと知り安心していました。しかし、甘く見ていたのが悲劇の始まり……。会陰切開の痛みに苦しんだ入院生活の話をお伝えします。 会陰切開の痛みはそれほどでもなく…「じゃあ、切開するよ」。お産もあとひと息というころ、先生は突然言いました。拒否する余裕も悩む暇もなく、着々と会陰切開の準備が進んでいき、切開前の麻酔はチクっとした痛みを感じただけでした。そして切開は陣痛のピークに合わせておこなわれ、やはり痛みはありましたが「あ、今切られたな」という感覚のほうが印象的でした。「陣痛のほうが痛い」という助産師さんの言葉通り、切開時の痛みはささやかなものに思えたのです。 あらゆる日常生活が困難になるほどの痛み産後は陣痛も会陰切開も乗り越え、すべての痛みから解放されたと安堵したのも束の間でした。何をするにもとにかく縫合部が痛い! ベッドの上では微動だにできなかったのです。病院から借りたドーナツ型クッションも役には立たず、食事は立食スタイル。処方された鎮痛薬も、飲んだところで痛みは和らぎませんでした。そして入院生活中、最も怖かったのがトイレです。出産して便秘が解消したのはよかったものの、排便時に縫合部が避けるような痛みに襲われ、1日に何度もトイレで悶絶する羽目になったのです。 痛くて当たり前と思って我慢してしまった人体の一部を切断するのですから、痛くないはずがありません。耐えるしかないと思い、毎日病室に来てくれる助産師さんにも相談できずにいました。しかし、退院時の診察で縫合部を見た先生に、「あまりにも痛そうだ」と言われ抜糸することに。私の場合、どうやら痛みが強く現れていたようなのです。抜糸の必要がない糸を使用したようですが、抜糸することで痛みが和らぐと教えてもらいました。実際、多少の痛みは残ったのですが、比較的スムーズに歩けるようになりました。 助産師さんに相談すればよかった…事の顛末を助産師さんに話すと、ドーナツ型クッション以外に座面がU字になっている椅子もあると教えてくれました。それで痛みが軽くなるかもしれないと言われましたが、後の祭りでした。もっと早くに助産師さんに相談すればよかったと痛感。「そのうち痛みなんて忘れて、2人目欲しいって思うから」と助産師さんに慰められても、あんな痛みを経験したばかりだったので信じられませんでした。 でも日にちが経てば、痛みに悶絶した日々もいい思い出に。気がつくと、2人目もいいなあと考えるようになっていました。今では会陰切開の痛みも含めて、出産という貴重な経験ができてよかったと思っています。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:結城あかね1歳男児の母。登録販売者としてドラッグストアに勤務。現在は育休中。これまでの経験をもとに、子育て・恋愛・ライフスタイルに関する記事を執筆している。
2020年01月14日私は、初めての出産で無痛分娩を経験しました。当初は「無痛分娩は痛くない」「無痛分娩を取り扱っている産院なら自分も必ずできる」と思い込んでいましたが、実際に経験してみると想像と違う部分も少なからずありました。そのときの体験をお伝えしたいと思います。 無痛分娩の扱いは産院によって違う私は極端に痛みに弱く、そのせいで妊娠にも抵抗を感じていました。そのため、無痛分娩を強く希望。ところが、私が通院していた産婦人科では計画的な無痛分娩ではなく、陣痛の様子に応じて対処するという方針だったのです。また、麻酔を扱う先生が不在のときは無痛分娩ができないとのことでした。 先生や助産師さんからは「自然分娩をすすめる」といったニュアンスの言葉をよくかけられました。私の場合、「無痛分娩の扱いは産院によって違う」ということを、通院してから初めて知ったのでした。 入院から無痛分娩で出産するまで自宅で破水して入院。そこから陣痛が始まって様子を見た結果、子宮口が5cmになった時点で、無痛分娩に向けて硬膜外麻酔の準備が始まりました。陣痛のたびに体が硬直して、会話もできないくらい痛みを感じていましたが、麻酔後はかなりゆるやかな痛みに変わり、強張っていた体から力が抜けていくのを感じました。 そのためか、約1時間後には子宮口が全開になり出産へ。ただ、麻酔の影響でうまくいきむことができず、会陰切開後、吸引分娩になりました。 無痛分娩を経験して感じたこと出産時の出血は多く、産後の傷の痛みやひきつれは1カ月以上続きました。それでも私は無痛分娩を選択してよかったと感じています。 予想以上の陣痛の痛みに、子宮口5cmの段階で強い恐怖心に襲われていた私は、もし麻酔をしなかったら錯乱していたかもしれない、陣痛がトラウマになっていたかもしれないと今でも感じるからです。 2人目は自然分娩で出産をしましたが、無痛分娩の経験があったからこそ踏み切れた、妊娠・出産だと感じています。無痛分娩を希望して最初にぶつかる壁は「普通は自然分娩で産むもの」という批判的な雰囲気。しかし、痛みに対する恐怖は立派な理由だと私は思います。出産の主役は自分。あくまで個人的な意見ですが、実現可能な要望は貫いていいのではないかと思っています。著者:山口美香自閉症の長男、次男の二児の母。自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー
2020年01月02日「案ずるより産むが易し」という言葉もありますが、出産では予期しないハプニングに見舞われることもあります。初産で18時間半の陣痛に耐え、やっと分娩台に辿り着いた途端に遭遇した、なかなか経験できないような私の体験談をお伝えします。 隣は緊急事態!?初めての出産。想像を絶する陣痛に耐え、いよいよ分娩台へ! その瞬間、カーテン1枚隔てた隣の分娩室の様子がにわかに慌ただしくなりました。 隣からは、張りつめた緊張感がビシバシと伝わってきます。まもなく、緊急搬送されてきた妊婦さんが到着。産院の医師は全員、その妊婦さんの処置にあたり、ほかのすべてのお産が一時的にストップしたのです。トラブルのない妊婦の私はそのまま約2時間、分娩台で待機していました。 隣はドラマの「救命病棟24時」のような緊迫感隣の様子はまったく見えませんが、緊急搬送の妊婦さんは大パニックを起こしていて、何度も「私の赤ちゃんが! 赤ちゃんが!」と泣き叫び、そのたびに助産師さんに「しっかりしなさい! ママになるんでしょ!」と厳しく言われていました。 加えて、医師が指示を出す鋭い声や医療器具の音が重なり合い、まるでドラマの「救命病棟24時」のような状態に……。あまりに壮絶なやり取りで、自身の陣痛を忘れるほどでした。 お隣さんは母子ともに無事! よかった!隣から、羊水を吸い出すゴーッという音が聞こえてきました。リアルな音が衝撃的で、完全に自分の陣痛を忘れました。間もなく、お隣さんが母子ともに無事出産を終えたことを知り、ホッとした途端に強烈な陣痛が……。 しかし、産院はストップしていたお産が再開されたことで忙しさのピーク! 「すみませーん!痛いんですけどー!」と、ずっと医療スタッフを呼び続けました。その後、20分足らずで、私は無事に第一子を出産しました。 世のすべてのお母さんが、それぞれオリジナルの「出産ドラマ」を内に秘めています。そして、そんなことはなかったかのように、日々をパワフルに生きています。本当に「母は強し」ですね! ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー 著者:伊川 遥女の子と男の子の二児の母。家事や子育てのかたわら、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。趣味は読書、音楽、料理、ボルダリング、絵を描くこと。
2019年11月16日出産について、陣痛の痛みと同じくらい気になっていたことが「会陰切開」。自分の体を切るという痛みは、陣痛とはまた違った恐怖です。実際どんな風におこなわれるの? 陣痛の痛みでわからないってホント? などなど私も出産前は疑問だらけでした。最終的に私は吸引分娩のために会陰切開をしましたが、実際してみると想定外のできごとが続々! そんな体験談をお伝えします。 会陰切開って何?会陰切開とは、赤ちゃんが出てくるときに会陰が裂けるのを予防するため、あらかじめ会陰を切ることだそう。恥ずかしながら私は妊娠してから知りました。麻酔なしで切ることもあると知り、驚愕。 いくら陣痛が痛いと言っても、自分の体を切られるというのはまた別の痛みだと思うからです。心配性な私は出産にあたってまた1つ不安の種が増えることとなり、日々お風呂で会陰マッサージをしつつ、切開しなくて済むのを願うばかりでした。 吸引分娩のため会陰切開に!そんななか迎えた出産当日。最終的に私は吸引分娩に切り替えることになりました。そして器具を入れるために会陰切開も決定。「ちょっと切りますね〜」というお医者さんの言葉に、陣痛に耐えつつもまた別の緊張感が襲ってきます。 しかし、お医者さんは麻酔を打ち、あっという間に切ってしまいました。緊張からやたらその部分に意識を向けていたにも関わらず、痛みや違和感はありませんでした。陣痛の痛みでわからないというのは本当なんだ! と感心したのを覚えています。 切ったら縫うことを忘れていたその後無事出産! わが子の産声を聞きホッとしたのもつかの間、会陰に違和感が……。そうです、切った会陰を縫合する作業が残っていたのです。陣痛がおさまったからなのか麻酔が切れてきたからなのか、出産の感動も薄れるほどの不快な感覚が続きました。 我慢できなくはないのですが、針と糸が通るとき、なんとも言えず痛くて気持ち悪いのです。丁寧に縫ってくださるのは本当にありがたいのですが、「もう早く終わってー!」とばかり考えていました。 会陰切開は長い出産のなかのほんの一瞬のできごと。今振り返ってみるとたいしたことはありませんでした。ただ、陣痛は出産すれば終わりますが、会陰切開は出産後縫わなければいけません。産んだあとはつい開放感でいっぱいになってしまいますが、油断禁物だなと思いました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー 著者:優木このみ2歳女児の母。出産後まもなく、夫の海外転勤のため家族でイギリスに1年ほど滞在。現在は帰国し日本で子育て中。自身の体験を中心に執筆している。
2019年10月15日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、助産師・ラクテーションコンサルタントの榎本さんからメッセージです。 季節の変わり目で、風邪を引いてしまった赤ちゃんもいるのではないでしょうか。自宅でする赤ちゃんの鼻水吸引は、嫌がって泣くことも多く、苦労されているママも多いと思います。そこで今回は、自宅で効果的にできる鼻水吸引のコツについてお話していきます。 鼻水吸引器は何がいい?鼻水吸引器と言っても、いくつかの種類があります。ここではよくある3つのタイプをご紹介します。 ■口で吸うタイプ お値段も手頃で扱いやすい。肺活量が少ないママだと、息が続かず苦しいことも。また、鼻水吸引器の構造によっては、チューブを通して鼻水を吸うママへ赤ちゃんの風邪がうつってしまうこともあります。■スポイトタイプ 手前の鼻水を吸うのに便利。しかし、 吸引が持続しないので、鼻の奥の鼻水吸引には不向きなことも。 ■電動タイプ 吸引圧も変えられて、吸引がしやすい。コンパクトな乾電池タイプもあります。値段は他のものと比べると高価ですが、鼻がかめるようになるまで使えるので、鼻風邪を繰り返すお子さんには重宝します。音が大きいので赤ちゃんが驚いてしまうこともあり、夜間の使用時は気を使うこともあります。 鼻水吸引の前にするといいことお風呂に入ったあとなどは、鼻水が吸引しやす状態です。それ以外は、蒸しタオルなどを鼻に少し当てて蒸らすのも効果的です(熱すぎないように腕の内側で温度を確認してから当てましょう)。鼻水の手前に塊がある場合は、ティッシュや綿棒で取っておくと吸引チューブにつまりにくいです。嫌がってかわいそうなこともありますが、泣いているときのほうがたまっていた鼻水が出やすく、奥の鼻水も多く吸引できることもあります。 赤ちゃんの体や顔を固定することが大切他の人に赤ちゃんの体や顔を固定しておいてもらうと、吸引に集中できるようになります。手で押さえたり、後ろから抱きしめたり、バスタオルやおくるみでしっかりくるみましょう。一人でやる場合は、両脚を開脚し、股の間に赤ちゃんの頭がくるようにして、赤ちゃんの両手足を太ももの下に入れ込みます。 赤ちゃんであっても、吸引や吸引中の固定の必要性はしっかりと説明してあげてください。1歳近くなったら、赤ちゃんにお気に入りのぬいぐるみやお人形に吸引する真似を見せたり、ぬいぐるみに吸引する真似をして赤ちゃんに遊んでもらったりすると、機嫌よく吸引させてくれることもあります。 鼻水吸引は「角度」がポイント!吸引器を当てる角度は、赤ちゃんの鼻の構造を知ることが大切です。赤ちゃんの鼻水がたまりやすいところは、鼻の穴に対して平行方向の後ろにあります。鼻の中心に向けて、斜め内側に吸引口を上向きに浅く挿入し、少し水平になるように立てるような角度にしていきます。吸引できている音がするところを上下にゆっくり動かしながら適切な角度を探ってください。鼻翼(びよく/小鼻のこと)横のくぼみに指を押しあてて横に引っ張るようにすると鼻腔が広がり吸引しやすくなります。吸引するときは、吸引口を鼻の穴に隙間なくピッタリ挿入するよりも、少しずらして隙間をあけて、空気を一緒に吸引すると取れやすくなります。泣いていれば耳の鼓膜に負担はかかりませんが、吸引時間は一回10秒以内。お子さんの状態を見ながら、吸引と休憩を繰り返していきましょう。少しの角度の違いで、効果的に鼻水を吸引することができます。こまめな鼻水吸引は風邪の回復を早くさせたり、中耳炎の予防につながったりもします。ぜひお家ケアとして、試してみてくださいね。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業しました。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援しています。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたることも。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受けています。自身も一児の母として奮闘中です。HP:「みき母乳相談室」
2019年10月08日第2子では必ず挑戦しようと思っていた夢の無痛分娩。友人たちが第2子で選択し、「夢のような出産」「天国出産」などと言っていたので、私も第2子で挑戦しました。しかし、そこに待っていたのは、楽天家の私もビックリの壮絶お産でした。 無痛分娩で産みたい第1子は吸引分娩だったものの、ごくごく普通に生まれたという印象だった私。しかし、ただ一つ「陣痛の苦しみ」だけは、第2子の臨月が近づくにつれて不安が増していきました。そこで、無痛分娩の講習に参加することにしました。 私の通っていた産院の講習は非常に丁寧で先生も信頼できたため、「無痛分娩にしよう」と決意。 同じ産院で無痛分娩をした友人の「天国だった」「全然ストレスがなかった」とうらやましい体験談を聞き、私の心は固まったのでした。 2度の帰宅……さて、いよいよ無痛分娩の予定日! 元気いっぱいに病院に行くと、早々に雲行きが怪しい……。「まったく子宮口開いていないね、今日は無理じゃないかな」。先生のそのひと言で、その日は泣く泣く帰宅し、日を改めて挑戦することになりました。 そして次のチャンス……今度こそ! と、次は「バルーン」を入れることに。そのとき、先生には何度も「経産婦さんなので、バルーン入れるとすぐお産がすすむことがありますからね」と言われ、もうほぼほぼ「今日が出産日なのかしら」と高揚していました。 ところが…… 赤ちゃんはまったくおりてきません。そして頑固な子宮もバルーンの刺激にもしっかりと口を閉じて、うんともすんとも言いません。そして恐れていた事態。2回目の帰宅……。 経産婦の出産はスムーズなイメージしかなかった私でしたが、無事出産できなかったらどうしようと不安になっていきました。 今度こそ!しかし 、3度目の正直。さらに日を改めて妊娠39週。もうさすがにいけるだろうとの先生の言葉もあり、期待と不安が入り混じって迎えた当日。 バルーン(大)から始まって「きっと陣痛来ますよ」と助産師さんの励まし。しかし、子宮口が4cm開いているというのに、あまり痛みも感じません。いったい私の赤ちゃんどうなってるの、寝てるの? と不安といら立ちが……。 陣痛促進剤も開始したものの、おなかが張ってもすぐにおさまって遠のく。もうだめだ。もういい加減今日産みたい。産ませてくれ! 先生が内診したけれど、子宮口は5cm。そこで先生の決断「人工破膜」。よし。もうこれは強制的に進む! 人工破膜から陣痛が一気に来て子宮口が全開大したのですが、それにもかかわらず赤ちゃんはまったくおりてきませんでした。そして、「赤ちゃんがおりてこないので吸引します」と、第1子で経験した吸引分娩に。吸引を2回。そこでわかったのが、赤ちゃんが回旋異常だったということ。吸引でもおりてこなかったのは、赤ちゃんが逆側に回っていたからだったのです。 緊急帝王切開に!先生の顔が厳しくなって「緊急帝王切開になります」 と言いました。緊急帝王切開に夫が同意し、そこからは早かったです。ふんわり温かい麻酔が入って地獄から天国の夢心地。ドラマでしか見たことない手術室のばたつきを見ながら、さっと持ち上げられた赤ちゃん。「生まれましたよ」。なかなか生まれず、「赤ちゃんは私のこと嫌いなのかな」とまで思ってしまっていましたが、無事に生まれて本当によかったです。 今回の出産で、第2子でも何があるかわからないということを学びました。回旋異常の予防は難しいかもしれませんが、第2子であっても慢心しないで、出産に向けて体重管理やヨガ、呼吸法などをおろそかにせずにやっておけばよかったと思いました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー 著者:代々木菜乃子3歳・1歳の2児の母。育児休暇中。エンタメ業界で働くかたわら、記事執筆をおこなう。現在知育を勉強中。
2019年09月30日娘を出産する際、私は無痛分娩を選択し、痛みのないラクな出産になる予定でした。しかし、予期できなかったトラブルが次々と発生! そんなトラブルを乗り越えた、私の出産エピソードをご紹介します。 出産予定日が1週間過ぎ、無痛分娩を選択出産予定日を1週間過ぎても赤ちゃんが生まれる兆候がなく、先生と話し合い、計画分娩となりました。そのとき、おなかの赤ちゃんはすでに3,000gを超えていたので、少しでも体に負担がかからないよう、無痛分娩を選択しました。 ところが、当日の朝から陣痛促進剤を使用しても、反応のないまま夕方を迎えることに……。2本目の陣痛促進剤を使用し始めてすぐに、ようやく陣痛がつき始めましたが、その後、次々とトラブルが起こり始めたのです。 トラブル発生(1)まさかの麻酔切れ!?赤ちゃんの心音が安定せず、へその緒が首に巻きついている可能性があるので、強制的に破水をさせて、さらに陣痛を強めました。この時点で初めて無痛分娩のための麻酔を入れました。 麻酔は30分くらいしか効き目がないので、痛みを感じたらまた麻酔を入れていくというものでした。痛みを感じないラクなお産になるはずでしたが、陣痛が最高潮のときに麻酔が切れ始めてしまい、結局、強い痛みを一時的にではありますが経験することになりました。 トラブル発生(2)1L以上の大量出血最終的には、麻酔が効いた状態でなんとか出産をすることができましたが、その後、子宮の収縮が悪く、1L以上の大量出血! 意識がもうろうとするなか、座ることも起きることも許されず、寝たきりの状態だったので、結局、その日は赤ちゃんを抱っこすることはできませんでした。翌日の午後、ようやく赤ちゃんと対面し、抱っこしたときの感動はとても大きいものでした。 出産は、予期できないトラブルが起こり得ます。不安に思うことも多いですよね。私の場合、わが子に会いたいという強い思いもあわさって、トラブルを乗り越えられたのではないかと思っています。著者:片岡 花子育て奮闘中のワーキングマザー。社会保険労務士事務所に7年勤務。育児と仕事、家庭の両立のかたわら、自身の体験をもとに妊娠・出産・子育てに関する体験談を執筆中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー(通常分娩)
2019年08月11日こんにちは! 助産師のREIKOです。出産予定日を過ぎてからの妊婦健診で、お産の兆候があまりみられない場合、「誘発分娩も考えないとね」と医師から説明されることがあります。「誘発分娩」という言葉を聞いたことはあるけれど、実際はどのようなことをするの? という方もいらっしゃると思います。そこで今回は、誘発分娩についてお話ししたいと思います。 誘発分娩って何?誘発分娩は、おなかの中の赤ちゃんがママの産道を通って生まれてくる経腟分娩が可能なケースで、陣痛がみられないとき、人工的に陣痛を起こしてお産にする方法です。 誘発分娩というと、「陣痛促進剤」をイメージされる方が多いかもしれませんが、子宮の入り口である子宮頸管をやわらかくし、お産可能な状態になるようにする処置、「頸管熟化(けいかんじゅくか)」の処置も含まれているんですよ。 どのような場合に誘発分娩をおこなうの?誘発分娩をしたほうがいいと判断されるケースは、これ以上妊娠を継続することが、おなかの中の赤ちゃんやママにとってリスクとなる場合です。 出産予定日を過ぎ、お産の兆候が見られない場合、このまま経過してしまうと、過期妊娠となってしまい、赤ちゃんに影響を及ぼす可能性があります。そのため、私が働いていた病院では、出産予定日を過ぎてしまった場合、妊娠41週ごろに誘発分娩をおこなうケースが多かったように思います。 このほかにも、破水をしたけれど陣痛が来ない、赤ちゃんが成長していないなどのケースで分娩誘発をおこないますが、それ以外にもおうちが遠く、陣痛が来てから病院に向かうと間に合わない、ママの不安が強いなどの理由で、誘発分娩となることがあります。 誘発分娩をおこなうためには条件がある!誘発分娩は、日本産婦人科学会および日本産婦人科医会のガイドラインに基づいておこなわれなければなりません。また、誘発分娩に関して、きちんと医師が説明したうえで、ママが説明の内容を理解し、ママとご家族が同意書にサインすることが必要になります。 誘発分娩に使うお薬にアレルギーがある、帝王切開を過去に2回以上している、前置胎盤であるなど、誘発分娩ができない場合もあります。 いずれにせよ、医師の説明を聞いてわからないこと、不安なことはきちんと確認しておくことが大切です。次回は、誘発分娩の実際についてお話ししたいと思います。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー(通常分娩) 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2019年07月11日妊娠中のママたちが気になるのは、分娩方法。最近は日本でも、「無痛分娩」がメジャーになりつつあります。今回は、私の「無痛分娩」経験談についてお話しようと思います!私が納得して「無痛分娩」を選んだ理由妊娠が進むにつれ、正直に言うとお産の痛みに怖気づいていた私。「無痛分娩」に対しての興味はあったものの、周囲に無痛分娩で産んだ知り合いもおらず、「私も絶対に無痛分娩で産もう!」と決めていたわけではありませんでした。出産をする病院を選んだ時に、私が最も重視したのは「車で30分以内」の「大きな病院」であること。その中でも評判が良く、小児医療に特化した病院を見つけ、そこなら安心して出産ができそうだと思ったし、たまたま無痛分娩もやっているとのこと。分娩予約をしてから、希望の分娩方法をすぐに決めず決定するまでに数ヶ月の時間があったので、その間「無痛分娩」についてじっくり考え、自分なりに調べたり説明会などを聞いたりして前向きに検討しました。いろいろ調べていくうちにわかったのは、一番のメリットは「痛みがほぼなく産めること=落ち着いたお産ができる」ということ。また、お産で体力消費をしない分、産後の体調面の回復が早い傾向があったりと、里帰りなしのワンオペ育児が決定していた私にとってとても魅力的な内容もありました。説明会や担当医、看護師さんにたくさん質問をして、リスクがほぼない(それを言ったら普通分娩にもリスクはあるよね程度)ことや、その病院での無痛分娩での事故が一例もなかったことなどに納得がいったので、出産の3〜4ヶ月前に無痛分娩での出産を決意しました。いざ出産! 前駆陣痛は、普通に痛い…私の病院では24時間いつ駆け込んでも無痛分娩で対応してくれるというので、計画的な出産はせず、じっくりとその日を待つことに。予定日を8日を過ぎたところに前駆陣痛があったものの、一度家に帰され、9日過ぎたところでやっと入院できました。私の選んだ病院では、無痛分娩を選択すると必ずLDRシステムを選択させられるので、陣痛~お産後の処置まで全て同じ部屋で過ごすことに。しかし、病院についてもすぐに麻酔を入れてくれるわけではなかったので、前駆陣痛や本陣痛も途中までは普通分娩の人と同じように痛かった〜!いざ無痛の麻酔を入れるのはだいたい子宮口5センチになってからと聞いていたのですが、実際にベッドで苦しんでいると看護師さんに「どうしても痛いというのであれば子宮口3センチくらいでもいいですよ」と言われ、耐えられなくなってきた時に再度声を掛けると、子宮口が3.5センチになっていたので麻酔をお願いしました。すると軽い生理痛くらいにまで痛みが治まり、すっごく楽に!痛くなってきたら麻酔を追加するスイッチを押せばいいし、眠ったり家族と話したりリラックスして子宮口が開いていくのを待ちました。まさかの出産時に麻酔が効かない事態!しかしなかなか子宮口が開かないため、陣痛促進剤を使うことに。順調に無痛分娩は進んでいたはずだったのですが、しばらくすると物凄く下腹部が痛い…。その都度麻酔を追加していたのですが、全然効かない…。「無痛分娩でも、出産時は多少痛みがあることもある」と聞いていたので「こんなに!?こんなもの!?」と思いつつも頑張って耐えました。痛い、でも、もうここまで来たら仕方ない!すぐに気持ちを切り替えて「子どもが頑張ってるから早く出してあげよう!」と気合いを込めることに!実はこの痛み、後から聞いた話だと、汗で背中に刺していた注射針がゆるんでしまい、麻酔がきちんと届いていなかったのだそう。産後「痛かったです」という話をしたら、その場にいた看護師さんから「痛がり方が異常だったから、気になっていた…」と話してくれました。しかし、いきみ方も上手いと褒めてもらえたので、結果良かったなと思います。図らずも出産の痛みを体験してしまいましたが、それが普通分娩でのマックスの痛みなのか、多少無痛分娩での効果があったものなのか…正直いまでもわからず。しかし、生まれた瞬間は今まで感じたことのない感動を味わえたし、どんな出産方法であれ、元気に生まれてきてくれて何よりでした。病院の麻酔量などの方針にもよりますが、そんなに痛くなることはなく「するんっ」と産めることもあるそう。無痛分娩成功した友人ママは、全く痛くなくて、産む時も「あ、なんか出てくる感覚あるなぁ〜」くらいだったのだそう。どのくらいの痛みがあるのかは病院の方針や個人差によるので、よく納得した上で、無痛分娩を受けるか決めてみてくださいね。無痛分娩に強い産婦人科も、自分に合った分娩方法を私は、もともと無痛分娩に興味があり、たまたま条件の合う病院が無痛分娩を行っていたので決意しましたが、「絶対に無痛や和痛で産みたい!」と思っているママもいるはず。理想の分娩方法とそれを実現できる産婦人科探しは、妊娠中のママにとって最も大事なイベント。しかし、実際に出産は何が起こるかわからない、未知のもの。どんな分娩を選択しても、お産は素晴らしいことには変わりありません。パパや家族とも話しあったりしながら、無理なく自分に合った分娩方法を選んで、より良い思い出を作ってくださいね。
2019年07月10日「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。今回は、和痛分娩に関するご相談です。 Q.和痛分娩って痛いの?臨月に突入したばかりの経産婦です。今回は和痛分娩での計画出産にしようと思っているのですが、やはり痛みは結構あるのでしょうか? 高塚あきこ助産師からの回答和痛分娩の場合、無痛分娩と異なり、まったく痛みがないわけではなく、痛みが緩和される程度とお考えいただくのがいいかと思います。麻酔の効き具合には体質もあり、少量でもすごく痛みが和らいだとお感じになる方もいらっしゃれば、やはり和痛分娩でも、とても痛かったとお感じになる方もいらっしゃいます。痛みの感じ方も人それぞれですので、なかなか痛いか痛くないかのラインは難しく、こればかりは実際にやってみないとわからないということもあるかもしれませんね。分娩方法の選択肢は他にもありますので、医師ともよくご相談いただくのがいいかもしれませんね。※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください 無痛分娩と和痛分娩お産のときの痛みが強くなると、ママの体には力が入り、全身の筋肉が緊張した状態になります。加えて、お産への不安や恐怖心が強いと、痛みをより強く感じて悪循環に……。このような状態が続くと、ママは疲労し、陣痛が弱まったり、お産が長引いてしまうこともあります。 お産の経過中に生じる痛みやママの疲労を和らげ、お産をすすめる目的でおこなわれるのが「無痛分娩」です。無痛分娩には、薬剤を使用しない方法と薬剤を使用する方法があります。薬剤を使用しない方法は、お産への不安や恐怖感を取り除くことで痛みを和らげる方法で、ソフロロジー分娩やラマーズ法などがそれにあたります。 薬剤を使用する・しないにかかわらず、お産のときの痛みを完全になくすことは難しいので、方法は同じであっても、「和痛分娩」と呼んでいる産院もあります。 どのような方針にするかは医師からの説明をよく聞いて決めましょう!無痛分娩は、麻酔薬を使用することもあり、麻酔の技術にたけた医師によっておこなわれなければいけません。麻酔の量や方法を誤ると、ママやおなかの赤ちゃんに悪影響を及ぼす危険性もあります。 そのため、無痛分娩を予定していたけれど、急な破水で時間外にお産になってしまった……というとき、無痛分娩ができないということもあり得ます。また、どの段階でお薬を使うのかによっても、痛みを感じることもあると思います。 無痛分娩を希望する際には、どのような方法でおこなっているのか、リスクや無痛分娩可能な時間帯など、産院の説明をよく聞き、内容を理解したうえで、無痛分娩にするかどうか決めていきましょう。 ※参考:ニュース(医療)「無痛分娩・和痛分娩って? お産にまつわる“痛み”を助産師が解説【3】」【監修・執筆:助産師REIKO】
2019年06月21日わが家には3人の子どもがおり、そのうち2人は吸引分娩で生まれました。生まれたわが子を改めて抱いたとき、その頭の形のイビツさに驚き、心配になったのをよく覚えています……。 微弱陣痛で吸引分娩にわたしは陣痛が弱く、なかなか赤ちゃんが出てこられない状況だったので、3人の子どものうち2人は吸引分娩で誕生しました。 そのときはもう考える余裕などなく、吸引だろうが何だろうがとにかく早く出してあげて! という気持ちだったのですが、産後少し落ち着いて改めてわが子を抱いてみると、頭にしっかり吸引の痕が残り、形もイビツになっていたのです。 第二子よりも第三子のほうがひどく、引っ張られた部分が真っ赤なたんこぶのようになっており、その痛々しい姿に涙が出そうになったのを忘れません。 自分を責めた入院中入院中は、そんな痛々しい頭を見るたびに「わたしの産む力が弱いからこんなことに……」と、申し訳ない気持ちになりました。しかしそんな気持ちを察したのか、とある看護師さんが「この頭、気になっちゃうしかわいそうだなって思っちゃうけど、少しずつきれいになくなっていくから大丈夫よ。ママと赤ちゃんが一緒に頑張った証だからね」と言ってくれて、すごく安心しました。 産後ナーバスになりやすいこともわかっていたので、「今はそういう気分になっちゃうときだから仕方ない!」と、自分で気持ちを切り替えることもできました。 その後頭の形はどう変化?無事退院して家で過ごしていると、看護師さんに言われたとおり少しずつ頭の形はきれいになっていきました。そして生後1カ月経ったころには、ほとんど気にならないように。 特別何かケアすることもありませんでしたが、「あまり強く触らないように」とのことだったので、沐浴のときは気をつけていました。今は3歳と1歳になりましたが、2人ともそのまま元気に大きく育っています。 生まれたばかりのわが子の頭の様子にはびっくりし、心配にもなりましたが、その後何事もなく元気に育ってくれてよかったです。幸い頭の形もきれいになり、吸引分娩の罪悪感もなくなりました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 岩崎未来三児(女・女・男)の母。出版社・編集プロダクションの勤務を経たのち、第一子出産を機にフリーランスに。現在は会社役員という肩書きを持ちながらも、ライター・編集者としても活動中。
2019年05月13日こんにちは! 助産師のREIKOです。ママの産道を通って赤ちゃんが生まれてくる経腟分娩の過程で、急いで赤ちゃんを出産させなければいけなくなったときの手段として、前回、鉗子分娩についてお話しさせていただきました。 今回は、もう1つの手段である「吸引分娩」について、私が働いていた病院を例にお話ししたいと思います。 吸引分娩で使う器具はどのようなもの?吸引分娩の際には、吸引カップという器具を使います。吸引カップには、金属製の金属カップとプラスチック製のソフトカップがあります。それぞれ、さまざまサイズがあり、状況によってどのカップにするのか、サイズはどうするのかを医師が決めて使います。 この吸引カップにチューブと吸引器を接続して使います。ソフトカップのほうが扱いやすいこともあり、私が働いていた病院では、吸引分娩のときにはソフトカップが多く使われていました。 吸引分娩になるケースって?吸引分娩も鉗子分娩同様、ママの疲労などでお産が進まなくなってしまった、赤ちゃんが降りてくる向きが違っていてお産が進まない、赤ちゃんに苦しいサインが出ているなど、赤ちゃんを急いで出産させなければならないケースで選択されます。 吸引分娩も、子宮口が全開大したあと、吸引分娩が可能な位置まで赤ちゃんが下がってきているなどの条件が必要です。逆子ちゃんや赤ちゃんが向いている方法によっては、吸引分娩ができないことがあります。 吸引分娩だと、赤ちゃんはどのようにして生まれるの? 吸引分娩は簡単にいうと、吸引カップを赤ちゃんの頭に装着し、吸引圧をかけて赤ちゃんを引っ張り出すお産の方法です。 吸引カップを装着する位置や吸引圧によっては、吸引カップが赤ちゃんの頭から外れてしまうことがあります。しかし、吸引をかける時間や回数に関するルールがあり、それを超えると吸引分娩は中止となり、鉗子分娩や帝王切開など、ほかの方法をとる必要が出てきます。 吸引分娩のリスクって? 吸引分娩も、吸引カップをママの産道に入れてお産するということもあり、お傷が生じる恐れがあります。しかし、鉗子分娩のときよりは、大きな傷ができるということはあまりなかったように思います。 赤ちゃんの頭に吸引カップを装着して吸引圧をかけるので、ほかのお産より生まれた赤ちゃんの頭に「頭血腫(ずけっしゅ)」を生じることが多かったように思います。頭血腫は吸引によって、赤ちゃんの頭の骨の膜が剥がれ、そこに血液が溜まってしまう状態です。 頭血腫は、血液が自然に吸収されるのを待ちますが、日に日に大きくなることがあり、その影響で黄疸が強く出る可能性もあります。そのため、頭血腫のある赤ちゃんは毎日、頭血腫の大きさや黄疸の状態などを注意深く観察していました。 お産の方法はいろいろあります。イメージ通りにいかないこともあるかもしれませんが、どんなお産であれ、ママと赤ちゃんの安全と健康が第一だと私は思っています。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー(通常分娩) 監修者・著者:助産師 REIKO医療短期大学専攻科(助産学専攻)卒業後、大学附属病院NICU・産婦人科病棟勤務。 大学附属病院で助産師をしながら、私立大学大学院医療看護学研究科修士課程修了。その後、私立大学看護学部母性看護学助教を経て、現在ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。
2019年05月07日私は約1年半前に娘をアメリカで出産し、今も家族でアメリカに住んでいます。アメリカでは多くの人が無痛分娩をしていますが、出産が初めてだった私はそもそも陣痛がどんなものか、痛みがどれほどのものなのか、想像もできませんでした。前期破水もあり、いざ体験してみると「え?これが陣痛なの?」と驚きも。そんな私の、前期破水と無痛分娩の体験をお伝えします。 何かが破れる音がした? 前期破水でした!予定日の2日前の深夜にベッドで横になっているときに、体の中で何かが裂ける「ビビッ」という音が聞こえました。「なんだろう? もしかして??」とトイレに行くと、トポトポッと薄いピンク色の液体が漏れてきて「破水した!」と認識しました。 そのときは何かが裂ける音が聞こえたことのほうが、破水したこと自体よりもインパクトが強く、感動した記憶があります。 夫に伝えて急いで病院へ電話をすると、すぐ入院の準備をして病院に来るようにと指示がありました。 おなかがすごく張る…これが陣痛?陣痛を感じたのは、最初の破水から5時間ほど経ったころでした。おなかが張るような感じと、強い生理痛のような痛みがありました。これが陣痛とはわからずに、「おなかがすごく張って痛みます」と伝えると、「それが陣痛よ!」と助産師が即答。担当医からは「痛みに耐えられなかったらモルフィンを打ってあげます」と言われましたが、頑張れるだけ頑張ってみようとモルフィンは打ちませんでした。 歩いたほうが痛みが紛れたので、夫と一緒に病院の長い廊下を行ったり来たりしていました。 全身がむずむずかゆい! 何だこれ?!子宮口が7cmほど開いたころに、エピドラルという無痛分娩をおこなうための麻酔を投与されました。30分ほど過ぎると、痛みはうっすらと感じる程度になりました。痛みは和らいでも下腹部の締め付ける感覚は残っていましたが、同時に麻酔の副作用で全身にむずむずとしたかゆみが感じられるようになりました。いきむまでは、とにかくこのかゆみが気になって気持ちが悪かったです。 子宮口が10cm開いたころに、医師から「You can push!」とGOサインをもらいました。 そして分娩へ…痛みはほとんどなかった?医師からいきむよう指示が出てからは、ひたすらいきんだ記憶が残っているだけです。エピドラルを打ってからの痛みの記憶はほとんどありません。とにかく汗びっしょりになり、息を切らしながら頑張っていました。 赤ちゃんが出てくるという感覚がなく、どういきんで良いのかわからず、医師が足元に鏡を置いてくれ、出てくる子どもが見えるようにしてくれました。そのおかげでタイミングをつかめたのか、子宮口が全開になってから3時間ほどいきんで無事に娘と対面することができました。 アメリカでは加入している保険によって、受けられる医療サービスが違います。私の保険では妊娠から出産までがほとんど無料で受けられ、無痛分娩の費用も保険ですべてカバーされました。無痛分娩をして痛みがほとんどなかったことで退院後の生活が少しラクだったのかな?と思えています。著者:岡みちこアメリカ中西部の小さな町で日本人の夫と1歳の娘の3人暮らし。アメリカの子育て事情や、自身の妊娠・出産・子育てに関する体験談について執筆中。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 ◆関連動画出産ドキュメンタリー(通常分娩)
2019年05月05日ベビーカレンダーが実施したアンケート調査で、出産経験者の16%、約6人に1人が無痛(和痛)分娩をおこなっているということがわかりました。近年では一般的な分娩方法の1つとして広く受け入れられ始め、実は「やってみたい」と思っているママさんも多いのではないでしょうか。 今回は「やってみたいけど怖い」「実際にはどんな感じなの?」といった不安や疑問にお答えすべく、無痛分娩を体験した“約6人に1人”が語る詳細な出産エピソードを紹介します。 ※以下「無痛(和痛)分娩」は「無痛分娩」と表記を統一しています 無痛分娩を実際におこなった人の状況は?今、日本では無痛分娩を実施できる施設を増やしていく取り組みがされていますが、今はまだ数が少ない状況です。そのなかで、みなさんがどこで無痛分娩をおこなったのか、まずは調べてみました。 個人病院・クリニックを選んだ人が圧倒的な数を占めていることがわかります。ただ、個人病院・クリニックの場合は専門の麻酔科医が常駐していない、受け入れられる人数に限りがあるなどの規模的な理由で「やりたかったけどできなかった」という人もいるようです。ちなみに“その他”の内訳は、「国立病院で」「海外で」など。※“その他” 内訳は自由記述の回答から抜粋 ちなみに、第1子のときに無痛分娩を選択される方が多いようです。最初を無痛分娩で乗り越えて、2人目、3人目では自然分娩に挑戦するパターンですね。 陣痛〜出産まで! 無痛分娩体験エピソード続いて「無痛分娩に興味はあるけど、なんだか怖くて勇気が出ない……」というアナタのために! 経験者のママさんたちが、陣痛〜出産まで、どのタイミングで麻酔を打って、どのくらいの痛みで、産後はどうだったかという詳細な体験談を提供してくれました! これをじっくり読めば、無痛分娩に対する不安や疑問を少し解消できるかもしれません。 「朝6時・7時・8時に陣痛促進の経口薬を摂取。9時から麻酔処置。分娩中はほぼ痛みがなく、痛みを感じたら麻酔を追加してもらえた。出産の瞬間は赤ちゃんが出てくるのがはっきりわかった。出産後1時間ぐらいして麻酔は切れたように思う」 「前日入院してバルーンをいれる処置をする。一晩かけて子宮口を5cmに開く。翌日の朝は浣腸をし、麻酔テープを背中に貼り、感覚がなくなったところで麻酔のチューブを背中に入れる。麻酔を約30分ごとに少しずつ注入。麻酔の先生が頻繁に様子を見に来てくれる。私は陣痛を感じないが、おなかにかすかに腹圧を感じるので感じた瞬間に助産師さんの指示のもといきんで出産。会陰切開も縫合も麻酔が効いているので痛みは感じず。麻酔が切れても痛み止めを飲んでいたのでいつ麻酔が切れたのかもわからない状態だった」 「計画出産のクリニックのため前日入院、その日の夕方に麻酔ルート確保、夕飯。翌早朝から促進剤の予定だったが、夕飯後に自然陣痛が始まり、夜中に1人で陣痛に耐える。我慢できなくなったら麻酔を開始してもらえると言われたが、どの程度我慢していいのか、夜中だと麻酔は誰がやるのかなど気になって、子宮口8cmまで我慢してしまった。かなり痛くなって、何のための無痛分娩かと思い始め、麻酔開始。痛みから解放され、家族も到着し、談笑しながら待つ。子宮口が全開、分娩室に移動して、いきむ。まったく痛みはなく、いきみ逃しの間は音楽だけが流れる静かな空間だった。産み出す感覚はしっかりあり、疲れもない。麻酔が切れる前に痛み止めを処方され、1週間飲み続ける。産後の3時間ほどたったところで院長チェックがあり、OKが出たところで点滴ルートを取り外し、シャワーも可能となった」 「破水後、1時間位で陣痛が始まり子宮口5cm開くまでは陣痛に耐えなくてはなりませんでした。いざ、麻酔の処置をおこなってもらうときに陣痛を耐えながら膝を抱える姿勢にならなくてはいけないのが一番つらかったです。20分位で麻酔が効き、そこからまったく痛みはなし。ただし、肛門が押される感覚はあるので陣痛が来るタイミングは解りました。が、どういきめば良いのか解らなかったけど感覚はないがなんとか力を入れてみました。赤ちゃんが最後はまった感覚はしっかり残っています。そこから助産師さんが赤ちゃんは自分で出てきますよ……と言われて分娩台に上ってからほんの数回いきんだだけで産まれました。赤ちゃんが出てきた感覚は残っています。産後は胎盤を出してもらい、処置を終えた赤ちゃんと一緒に1時間位は分娩台で過ごしました。出産が21時過ぎだったので部屋に戻って寝てしまい、次の日起きたら麻酔は切れていた感じでした」 「陣痛が来て病院に着いたときはすでに子宮口が開いていたため、そのまま分娩室へいきました。分娩室に着いたら陣痛が更に来ていきんでしまいましたが、麻酔科の先生がすぐに麻酔を打ってくださったので、麻酔のありがたさが身にしみました。麻酔を打った後は自分の痛みと相談しながら自分で麻酔を入れるスタイルだったので変なストレスを感じることなく出産できました。産後は確か半日くらいで切れて来たため痛かったですが、ロキソニンを処方されているので大きな痛みではなく快適に過ごせました」 「土曜日の午前2時半くらいから陣痛が始まり、日曜日の午前7時半ごろ病院へ行った。陣痛感覚が10分になったり1時間あいたりだったので前駆陣痛だと思っていた。病院へ着いてすぐに助産師さんから、子宮口が6cm開いているとのことだった。入院した病院では、初産婦の場合、子宮口が5cm開いたら麻酔してくれるとのことで、私はすぐに麻酔処置をしてもらった。背中をまるめて麻酔の管を入れるのに恐らく40分程度かかったと思う。細いからわかりづらい、ちゃんと入ったかな? という麻酔の先生の声がずっとしていた。管を2回くらい刺していたが、陣痛の痛みでそんなに気にならなかった。管から麻酔を入れてもらい、陣痛の痛みがひいてくるのがわかった。足の感覚は少ししびれる程度で、自分で動かせる。逆にしびれすぎてはだめ、とのことだった。子宮口が全開になり、お尻のほうに陣痛と同じくらいの痛みが襲ってきたので麻酔を少し追加してもらった。麻酔が効き過ぎるといきめなくなる、とのことだった。おなかが張る感覚はわかるので、それに合わせていきんだ。産み出した感覚は大きな大便を出した感じ……。産後の処置は胎盤がすぐに出て、その後会陰を縫合してもらう。麻酔の追加なしで縫合してもらってもそこまで痛くなかったので、麻酔がちゃんと効いていたんだなぁ、と思った。ただ縫合中から会陰あたりがずきずき痛くなり、縫合完了後3時間休憩したあと歩いて部屋に戻るのだが、会陰がかなりずきずきした。ドーナツクッション必須。麻酔はその時点でほとんど切れており、自分の足でふらつくことなく歩けた。母には産んで3時間後に自分の足で歩いていることにびっくりされた」 「陣痛が始まって大体、子宮口が5cmくらい開いたら麻酔を入れました。5cmくらいだとまだ、我慢できる程度の陣痛でしたが、麻酔の効きが悪いと結構痛い思いをします。麻酔を入れるときは背中から入れましたが全然痛くありません。そのうち麻酔が効いてくると痛みはないがおなかが張る感じになります。赤ちゃんが下に降りてきて子宮口全開になると、麻酔を入れているのに、おしりの辺りが少し痛くなりました。いきむタイミングも張りが来るのでわかります。産むときは出した感覚もあります。麻酔が効いていて会陰切開も縫うのもまったく痛くありません。下半身に感覚がないのでしばらく動けませんでした」 「計画出産のみ対応で、陣痛が先にきた場合には自然分娩をするという産院でした。①前日の15時入院②子宮口の開き具合を見て、バルーン挿入③バルーンが抜けて、夜中にも診察④当日9時に診察、開き具合で促進剤⑤10時に麻酔開始 分娩中の痛みは、ある程度残して出産を早めるというのがその産院の方針で、痛みが0ではなかったです。(第1子の産院は痛み0)いきむこともできて、下に降りてきている感覚や産み出す瞬間の感覚はあります。産後はその場で2時間ほど待機、その間に麻酔を抜きました。部屋に行くときはまだ麻酔が効いているので、車椅子です。麻酔がいつ切れたのかわかりませんが、夜には猛烈な後陣痛が……」 「陣痛が始まり、子宮口が半分以上開いてから麻酔を背中に打ちました。また、陣痛のタイミングでいきむので、痛みをまったく感じないレベルまでは痛みをカットしません。産み出した瞬間はずるりと体の中から大きなものが抜けていく感覚です。産後の処置は産後1日は麻酔を入れる際に入れた管はそのままで、産後2日目に管を抜きます。麻酔が切れるのは、だいたい麻酔を打った後、半日ほど過ぎてからでした」 「私の場合は陣痛は前の夜10時ごろから始まり、おしるしもありました。間隔は15分前後でばらつきもあり、まだ痛みも我慢できる範囲だったので、朝まで待ってから病院に連絡しました。病院で子宮口は2cmで、モニターをつけた結果そのまま入院することになりました。浣腸をして排便をしてから、お部屋にうつり、スクワットなどしているうちに、だんだん間隔が5分になり、痛みも強くなってきました。もう一度内診をして、4cmになっていたので、無痛分娩のための前準備として管を背中に入れる処置と人工破水の処置をしました。それから分娩室で痛みがどんどん強くなり、6〜7cmになり麻酔を入れてもらい、促進剤も入れてもらいました。それから暫くは陣痛のたびの痛み変わりませんでしたが、だんだん麻酔が効いて痛みが弱まってきました。先生がまた内診すると、もう全開で髪の毛が見えているとのことで、急いで出産の準備をして、いきみに入りました。いきみたい感覚もなく、おなかの張りに合わせてと言われても、麻酔が効いているせいかわからなくなってしまい、戸惑いました。でも言われるままいきんで、うまくできませんでしたが何度か目に赤ちゃんが出てきてくれて、おなかからいなくなったのはわかりました。そのときはまったく痛みはありませんでした。そのままおなかを押さえて胎盤を出したり、会陰切開したところの縫合をしたりしましたが、麻酔がまだ効いていて痛みは殆ど感じませんでした。私はいきみがうまくなかったため、赤ちゃんの心拍数が落ちたり持ち直したりして、最後は吸引してもらって、そのときに会陰切開もしたそうです。2時間はそのまま分娩室で過ごし、血圧や熱などを30分おきぐらいに計測してもらい、問題なかったのでお部屋に戻りました。麻酔はいつごろ切れたのかわかりませんが、特別酷い痛みも感じませんでした」 「出産日前日から入院し、その日は背中に麻酔用のカテーテルと、子宮内にメトロを入れて終了。翌朝の食事後から陣痛誘発剤を開始。(計画分娩ですが、誘発剤を入れてからの陣痛の進み方には個人差があるので、ここからは生まれるのが当日になるか翌日になるかはわからなかったです)。誘発剤を入れてから1時間後に陣痛を感じ始めました。自分の希望するタイミングで麻酔を開始してもらうので、陣痛開始から90分後くらいに痛みに我慢できなくなってきたため麻酔を入れてもらい、30分程で効き始め、そこからはまったく痛みがありませんでした。陣痛開始から8時間経っても子宮口が4cmしか開いていなかったので、出産は翌日になるかと思われました。しかしその1時間後には9cmになっており、破水もしたのですぐ分娩室に運ばれました。(痛みは感じませんが、陣痛自体はおなかの張りで自分でわかります)。分娩台に上がってから、助産師さんにいきみ方を教わり、陣痛に合わせていきんで20分後に出産。2回くらいいきんだところで会陰切開をされましたが、その痛みもまったくありませんでした。赤ちゃんが下りてきているときは、股の間に何かが挟まっているような感覚でした。産み出す瞬間は、ドゥルンッ! と出てくる感じがわかりました。産後はすぐ胎盤も出て来て、その後会陰を縫ってもらい、産後50分くらいで病室に戻りました。会陰切開の傷の痛み止めを飲んでいたので、麻酔がどのくらいで切れたかはわかりませんが、先生は大体1時間したら切れてくると言っていました。麻酔科医の先生は、麻酔開始から分娩室に入るまでは1時間おき、分娩室に入ってから産後まではずっとついていてくださいました」 「陣痛がマックスになってから麻酔を入れました。麻酔が効くまでに陣痛の大きな波は5,6回あったと思います。麻酔が効いた後は本当に痛みがなくなり、最後赤ちゃんが出てくるときに痛みを感じた程度です。麻酔がいつ切れたのかわからないほど体への負担はなく、数時間後に吐き気があったくらいです。とても楽でした」 「計画分娩だったので、前日にバルーンを6時間ほど入れて子宮口を開きやすくした。当日は朝から促進剤を入れ、生理痛ほどの痛みがきたところでカテーテルを入れる処置。麻酔導入。まったくの無痛でそれから子宮口が開くのを夫と話しながら待つ。携帯も普通に触れる。先生が破水させてくれて一気に進んで子宮口全開。助産師さんの合図でいきむ。先生がおなかに手を置き、ここを押し返すように! と言われてうまくいきめた。3回ほどで出てきた。へその緒が繋がっているまま赤ちゃんをゆっくり見られて感動。それから産後の処置。痛くないし感動で先生とお産について語りながら縫われる(笑)みんな無痛にしたらいいのにと思う(笑)そのまま3時間ほど休んだ」 「麻酔を待っていたら、破水して陣痛が来てしまいました。その後苦しんでいるところに麻酔の先生が来てしばらくして麻酔が効いてきました。それからしばらくはお昼を食べたりリラックスして過ごせました。分娩は時間がかかるかと思われたけれど、前もっていきむイメージトレーニングのおかげか、夕方には頭が見えてきました。痛みは感じないが股に何か詰まってる感覚が気持ち悪く早く出したかったです。その後は頑張っていきんでいたら思ったよりも早く出てきました。分娩が終わり、しばらくしてお昼に食べたものを全部吐きました。夜10時を回るころには麻酔も切れてきて痛みが出てきましたが、朝までは自分で残りの麻酔を打ちました。空腹で眠れませんでした。食べ物があれば食べられる状況でした。後陣痛はしばらく痛いし、無痛でも十分感じる痛みもたくさんありました」 基本的な流れは同じですが、各クリニック・病院の方針や設備によって少しずつ状況が違っているのが興味深いですね。麻酔を使ったとしても、やはり出産が大仕事なのは変わらない、命をかけて産み出しているのはどのような出産方法であっても同じなのだと改めて感じるエピソードばかりでした。 <調査概要>調査方法:ユーザーアンケート調査対象:全国の産院・クリニック出産経験者調査期間:2018年2月20日〜2月23日有効回答数:1,254 ◆関連動画出産ドキュメンタリー(通常分娩)
2019年05月03日近年、出産経験者の16%と約6人に1人が無痛(和痛)分娩をおこなっており、以前よりも一般的な分娩方法として認知度が上がってきています。ただ、事故報道の影響で悪いイメージを抱いている人も多く、なかには「無痛分娩を選んだ」と周囲に言えない人もいるようです。そのせいか、無痛分娩について詳しく知りたくても、なかなかママ視点で語られている情報が集まりません。 そこで今回は、無痛分娩の経験者の方に【無痛分娩でよかったこと・よくなかったこと】を聞いてみました! ※以下「無痛(和痛)分娩」は「無痛分娩」と表記を統一しています 出産前、無痛分娩を選んでよかったと思ったことは?まずは、出産前(無痛分娩にすることを決めた後〜出産まで)に「選んでよかったな」と思った瞬間について聞いてみました。 「陣痛の痛みが和らいで産む直前まで穏やかに過ごすことができたこと」 「出産に対する恐怖が和らいだ」 「陣痛が楽になると聞いて、少しでも恐怖は軽減された」 「自分が落ち着いていられたので、上の子たちに安心して立ち会い出産させてあげられた。赤ちゃんが生まれる瞬間を実感できた(上の子たちのときは痛みとパニックで記憶が曖昧)」 「臨月に入っても心に余裕が持てたこと」 「計画出産だったので上の子たちの生活に合わせて出産できる」 「出産する日程が決まっていたので、家族が休みをとれた」 「どんな痛みだろうと想像したり、人から聞いたりして不安だらけになった。そこで病院を変え、自然分娩からいつでも無痛分娩・和痛分娩に変えられるスタイルをとってくださる先生のところへ転院しました。そこから出産への不安がすごーく軽減されました」 「出産に対するネガティブなモノが軽減された。初めての出産は痛みも何もかも想像つかなくて、無痛分娩決める前までは喜びはもちろんだけど恐怖もあった」 回答していただいたほとんどの人が「恐怖心が和らいだ」と言っています。心穏やかに毎日を過ごすことができるとおなかの赤ちゃんにとっても好影響ですね。また、無痛分娩を選び計画出産をする方も多く、「入院前に産後のいろいろな準備をすることができた」という声も多くありました。 出産前、無痛分娩を選ばなければよかったと思ったことは?続いて、同じく出産前(無痛分娩にすることを決めた後〜出産まで)に、「やっぱり選ばなければよかったかも……」と思ってしまった瞬間について聞いてみました。 「家族がリスクについて懸念して、無痛分娩を選択することを快く思っていなかったこと」 「よくないニュースをみて、不安になった」 「周りの人で、無痛分娩は事故があるとか言われたりしたこと」 「人から『痛みを感じないと』と言われる」 「周りに無痛分娩を希望しているというと『危険やのに! みんな普通に産んでる』と非難されたこと」 「金銭面で高額になるので、自然にすべきだったかなと悩み続けた」 「痛みを経験してみたい気持ちも少しある」 「反対する親戚がいたこと。無痛分娩に対して無知で、否定的な人がいた」 「メディアの情報で母が不安がっていた」 「選べる病院が限定される」 「夫があまり労ってくれなかった」 「何度もこの選択は間違いじゃないのか悩んだ」 「世間の目が少しだけ気になった」 やはり、世間的にはまだ“おなかを痛めて赤ちゃんを産むもの”という風潮が強く根付いているようで、ご自身は納得して無痛分娩を選んでいても、周囲の人から反対されてしまうこともあるようです。あとは、自然分娩に比べてかかる費用が高額なので、金額を聞いてやるべきか悩んでしまう人も。 出産のとき、無痛分娩でよかったと感じた瞬間は?ここで言う“出産のとき”とは、陣痛が始まってから赤ちゃんが生まれるまでの過程です。そのとき、ママが「無痛分娩、最高!」と感じた瞬間です。 「陣痛が痛くなく、落ち着いて出産できた」 「痛みがないので精神的な余裕があり旦那さんにもやさしく接することができた」 「わが子が生まれるのをちゃんと見届けられた」 「立ち会いの家族と談笑しながら、好きな音楽を聴きながら、落ち着いて出産できたこと。赤ちゃんとの対面もはっきりしっかり覚えている」 「陣痛の痛みがだんだんと下半身の方へ移動してるのが感じられるほど余裕があった。落ち着いて出産に挑めた」 「無痛分娩って痛みがまったくないのかと思いきや、ちゃんと麻酔の量を調整してくれて、赤ちゃんを産んだ感覚もあっていきめたことがよかった! 普通ならすごく痛い会陰切開も縫うときも痛くなかった」 「上の子たちも一緒に立ち会い家族全員で笑いながら出産できた!」 「余裕をもって出産ができたこと。夫や親と連絡を取り合うことができたこと」 「すぐに痛みがひいたし、終わりの見えないゴールに頑張ろうという気持ちになれた」 「やはり痛みが軽減され、冷静に出産に臨むことができたし、立ち会い出産で自分の酷い姿を夫に見せずに済んだのでよかった。麻酔を入れるまでは痛みで力が入ってしまい、おなかの赤ちゃんが危ないから緊急帝王切開になるかもと言われたが、麻酔を入れると私も冷静になることができ、赤ちゃんの状態も回復して経膣分娩できたのでよかった」 「1人目は普通分娩でただ痛くて訳がわからなかったけど、ちゃんと赤ちゃんが降りてきて出てくる感じを味わえた」 「分娩中もツイッターできるぐらいの余裕があった」 痛みを感じないことで、冷静に出産に向き合うことができるようです。とくに「笑顔で赤ちゃんを迎えられたのがよかった」という声が多くありました。また、陣痛の最中に食事を摂ることができたり、医師や助産師の指示をしっかり聞くことができるので結果的にスムーズな出産だったという方も多いようです。 出産のとき、無痛分娩にしなければよかったと感じた瞬間は?陣痛が始まってから赤ちゃんが生まれるまでの過程で、今度は「もしかして無痛分娩じゃないほうがよかったかも……?」と思ってしまったエピソードを聞いてみました。 「足に力が入らずうまくいきめているのかわからなかった」 「出産に対する夫の感動が薄い」 「夫が平然としていて心配してくれなかったことくらいかな? 痛みはあるけど耐えられるくらいなので夫婦で笑い話とかしていて余裕がありすぎました」 「背中に針を刺すときが痛かった」 「おしっこが自分で出せなかった」 「計画分娩になるので費用がそれなりにかさむこと」 「麻酔が効いてから来た家族には、楽してる? と思われたような気がした」 「当然ながら勝手に動けないので、ずっとほぼ同じ体勢で腰が痛かったこと」 「背中のカテーテルが邪魔だったこと」 「麻酔の副作用で何回も吐いた」 ほとんどの回答が「特になし」だったのですが、お答えいただいた方の多くは「うまくいきめなかった」「夫の感動が薄い」「痛みを感じることもあった」という理由でした。なかでも、麻酔を注入するために事前におこなう処置が痛いという感想が多数。 出産後、無痛分娩をやってよかったと思ったことは?終わりよければすべてよし! 出産を終えてから退院までの数日間に振り返った、“無痛分娩のよいところ”とは? 「長時間の痛みに耐えなくてもよかったので、想像以上に疲れがありませんでした」 「会陰切開をしたけれどまったく痛みがなかったし、出産当日から面会に出歩けた」 「身体の負担が全然違い、入院中快適にゆったりと過ごせた」 「回復が早い」 「傷を縫っているとき、麻酔が効いていたので痛くなかった」 「歩いて病室まで帰れた」 「お産にかかった時間が短かったので、直後に自分の力で食事できるくらい体力が残っていたこと」 「出産直後でも疲れが軽く、赤ちゃんと過ごすのが楽しかった」 「痔持ちだったので無駄にいきむことなく出産でき、思ったより脱肛しなかった」 「最後まで痛みもなく出産によいイメージを残せたので、また2人目も出産したいと思えた」 「2時間後からは普通に食事も食べれたし、トイレにも行けたのでよかった」 「会陰の傷の痛みはありましたが、体力も残っていて、すぐに赤ちゃんと接することができたことです」 「変な筋肉痛がなかった」 無痛分娩のメリットの1つとして"身体への負担が少なく産後の回復が早い”と言われていますが、まさに翌日以降も身体が軽やかで、赤ちゃんとの時間を楽しく過ごせたという感想を寄せてくれている方が多くいました。 出産後、無痛分娩をやらなければよかったと思ったことは?対して、出産後の入院中に感じた無痛分娩への不満と不安についても伺いました。身体は楽だけど、意外なところで反動が……? 「いきむことが痛くなかったせいかわからないが、いぼ痔になってしまった。助産師さんにはいきむのがじょうずだったと言われたが、いきみすぎた?」 「痛み止めがきれて後陣痛がつらかった」 「無痛でなくとも体へのダメージはあるから動けると思い、無理をしてしまった」 「麻酔が切れたごろから激しい痛みがあり、なかなか寝れずにつらかった」 「麻酔の副作用で身体中がかゆくて大変でした」 「出費が痛いなと思った」 「回復がよく、動けるので、普通に生活していたらシャワー中に倒れた」 「麻酔の影響で、何度も嘔吐してしまった」 「費用がかかる。入院中のほかのお母さんたちから、なんで無痛選んだの? と何度も聞かれた」 「麻酔が切れたあと、足が勝手に動いて恐怖を感じた。気が動転して睡眠薬と安定剤を投与され、お産後4時間くらい眠っていたため、赤ちゃんをすぐに抱っこできなかったこと」 「夫のお母さんに無痛分娩にしたことを秘密にしなければならなかったこと(夫のお母さんは普通分娩じゃないとダメだというポリシーなので……)」 「心ない人には無痛と言うとおなか痛めてないんだと言われました」 「動ける分無理しすぎて、産褥熱を発症してしまいました」 「赤ちゃんの生まれたい気分のときではなく、促進剤を使うので大人の都合に合わせてしまったと思い、ちょっと申し訳なかったです」 「入院費の請求のときにブルーな気持ちになった」 出産中の回答と同じく「パパからの労いが少ない」「感動が薄い」といった回答がいくつか見られました。また、ここに掲載していない回答のなかには、あまりに産後がラクなので、気づかずに無理をして倒れてしまったという人も。痛みを感じないために、不調に気付きにくいのだとか。気をつけないといけませんね。 妊娠中〜出産〜産後まで、それぞれの瞬間に感じた無痛分娩の「よかったこと・よくなかったこと」いかがでしたでしょうか。物事には必ずメリットとデメリット両方の側面が存在します。特に“出産”という人生の大きな節目を迎えるための選択ですから、後悔したくないですよね。メリットだけではなくデメリットもしっかり知ったうえで、ご自身に適した方法を選んでくださいね。<調査概要>調査方法:ユーザーアンケート(各コメントは自由記述の回答から抜粋)調査対象:全国の産院・クリニック出産経験者調査期間:2018年2月20日〜2月23日有効回答数:1,254 ◆関連動画出産ドキュメンタリー(通常分娩)
2019年05月02日