東京・六本木の国立新美術館では17年9月27日から12月18日まで、同館の開館10周年を記念した「安藤忠雄展―挑戦―」が開催される。安藤忠雄は、プロボクサーを経て独学で建築の道を志す異色の経歴で知られる建築家。1969年に「都市ゲリラ」として建築設計活動をスタートして以来、いくつもの既成概念を打ち破る大胆な作品を世に送り出してきた。同展では、安藤忠雄の半世紀近くに及ぶ壮大な創造的挑戦の軌跡を、スケッチ、ドローイング、模型、写真、映像といった多彩な資料とともに5つのテーマに沿って紹介。一つ目のテーマは「原点=住宅」。初期の代表作である「住吉の長屋」から、近年の圧倒的スケールの海外住宅作品まで100を超える住宅作品のすべてを公開する。続く「抽象化された自然」では、機能を持たない祈りの場として計画された一連の教会の建築の中から代表作を紹介し、インスタレーションとして原寸大の「光の教会」の空間を再現する。「余白の空間」では、安藤が都市というテーマに対して一貫して試みてきた、意図的な余白の空間をつくりだしにフォーカス。近作であるメキシコの「モンテレイ大学RGSセンター」や、中国の「上海保利劇場」などに見られるダイナミックな空間表現が紹介される。「風景の創造」では、大自然に包まれた立地でその敷地の持つ個性を最大限引き出し、その場所にしか出来ない風景を創り出すことを試みた作品を紹介。30年余りに及ぶ香川県直島での一連のプロジェクトの資料を展示する。最後のテーマは、「記憶の継承」。歴史の刻まれた建物の再生に挑戦し続けた安藤による作品の数々が展開される。【イベント情報】「安藤忠雄展―挑戦―」会場:国立新美術館住所:東京都港区六本木7-22-2会期:17年9月27日~12月18日
2016年11月26日アール・ヌーヴォーを代表する芸術家のひとりであるアルフォンス・ミュシャ(Alfons Mucha)の国立新美術館開館10周年・チェコ文化年事業「ミュシャ展」が、17年3月8日から6月5日まで東京・六本木の国立新美術館 企画展示室2Eにて開催される。アルフォンス・ミュシャは、オーストリア領モラヴィアに生まれ、パリで活躍した芸術家。34歳のときに手掛けた、女優のサラ・ベルナール主演の舞台「ジスモンダ」のポスターで一躍その名が知られ、以降は美しい女性像や流麗な植物文様など、華やかなで洗練されたポスターや装飾パネルなどで多くの人を魅了した。また、ミュシャは故郷チェコや自身のルーツであるスラヴ民族のアイデンティティをテーマにした作品も数多く描いており、晩年の17年間をかけて、その集大成として渾身の作品「スラヴ叙事詩」を制作した。ミュシャの故郷であるチェコとの国交回復60周年を記念した同展では、そんな「スラヴ叙事詩」の全20点を、チェコ国外で初めて全てまとめて公開。最大でおよそ縦6メートル、横8メートルに及ぶ巨大なカンヴァスに描かれた作品群は、まるで演劇の名場面に引き込まれているよう。また、今回はパリで活躍したミュシャが「スラヴ叙事詩」を描くに至るまでの足跡を約100点の作品を通じて紹介。ミュシャの名前を一躍有名にした「ジスモンダ」のポスターやリトグラフ作品なども展示される予定だ。なお、11月30日までは期間限定特別ペアチケットが2,300円で発売されている。【イベント情報】国立新美術館開館10周年・チェコ文化年事業「ミュシャ展」会場:国立美術館 企画展示室2E住所:東京都港区六本木7-22-2会期:17年3月8日~6月5日時間:10:00~18:00(金曜日は20:00まで、入場は閉場の30分前まで)料金:一般1,600円(1,400円)、大学生1,200円(1,000円)、高校生800円(600円)、中学生以下無料※()内は前売・団体券休館日:火曜日
2016年11月25日「シャセリオー展―19世紀フランス・ロマン主義の異才」展が上野・国立西洋美術館にて開催。会期は2017年2月28日(火)から5月28日(日)まで。19世紀フランスのロマン主義画家テオドール・シャセリオー(Théodore Chassériau)。新古典主義を代表する画家アングルを師に持った彼は、「この子はやがて絵画界のナポレオンになる」と言わしめるほどの才能の持ち主であった。この画家の作品の魅力を際立たせるのは、彼の生い立ちや画家人生における様々な葛藤や孤独感であろう。スペインの旧植民地に生まれ、父親は不在。そして、師アングルから学んだものとは矛盾する方向へと進んで行く自分の芸術観。複雑なバックグラウンドを持つ彼から生み出される作品は、独特のメランコリックな情熱を持ち、観るものの心を揺さぶる。そんな彼は画家人生を通じて、様々な様式や主題に取り組んだ。初期のアングルを唸らせた、細かく精密な筆致と調和のとれた美しさを持った作品。そして、それとは相反する、荒いタッチで溢れる怒りや嘆きなどの感情を描きだしたドラマチックなロマン主義的作品。そして、ユダヤやアラブの人々を描いた東方主題や、晩年の主教主題まで。本展で紹介される、彼の初期から晩年までの作品約110点を見れば、彼の芸術観の変化が見て取れるだろう。さらに会場では、写真や資料などによってシャセリオーの画業全体を紹介するとともに、師や仲間、そして彼から影響を受けた画家たちの作品を展示。彼の作品だけでなく、その時代の美術の動きまで見て取れるだろう。【詳細】シャセリオー展―19世紀フランス・ロマン主義の異才会期:2017年2月28日(火)〜5月28日(日)会場:国立西洋美術館住所:東京都台東区上野公園7-7開館時間:9:30〜17:30 / 毎週金曜日 9:30〜20:00 ※入館は閉館の30分前まで休館日:月曜日 (ただし、3月20日(月)、3月27日(月)、5月1日(月)は開館)、3月21日(火)観覧料:・当日:一般1,600円、大学生1,200円、高校生800円・前売 / 団体:一般1,400円、大学生1,000円、高校生600円※上記前売券は2016年10月14日(金)~2017年2月27日(月)まで販売。ただし、国立西洋美術館では2016年10月15日(土)~2017年2月26日(日)まで販売。※団体料金は20名以上。※中学生以下は無料。※入館の際に障害者手帳の提示で、付添者1名を含め無料。
2016年11月21日2017年3月8日(水)~6月5日(月)の期間中、「ミュシャ展」が開催されます。会場は東京都港区の国立新美術館。アール・ヌーヴォーを代表する芸術家、アルフォンス・ミュシャの作品がかつてない規模で展示されます。注目は連作『スラヴ叙事詩』。20作すべてがチェコ国外で一度に公開されるのは世界初です。この機会に足を運んでみてはいかがでしょうか。アルフォンス・ミュシャとは?1860年に当時のオーストリア領モラヴィア(現在のチェコ東部)に生まれたアルフォンス・ミュシャは、グラフィックデザイナー、宝飾デザイナー、画家など幅広く活躍した芸術家です。アール・ヌーヴォーに華々しく現れ、1939年に没するまで多くの作品を制作しました。流麗で洗練された女性像を描いたほか、故郷のチェコやスラヴ民族を題材にした作品でも知られます。特に晩年の17年間を制作に費やした『スラヴ叙事詩』は、スラヴ民族のアイデンティティをテーマに、民族の栄光と歴史をめぐる壮大なスペクタクルを全20作にわたって描いた傑作です。●初日は講演会を開催ミュシャの生涯や作品の背景をより深く知るなら「ミュシャ展」初日、3月8日(水)の講演会に参加するのがおすすめです。今回の「チェコ展」の監修も行った美術評論家のヴラスタ・チハーコヴァー氏を迎え、講演会「ミュシャとムハ、アール・ヌーヴォーから《スラヴ叙事詩》への道」がおこなわれます。聴講無料、展覧会の半券で入場可能です。講演会「ミュシャとムハ、アール・ヌーヴォーから《スラヴ叙事詩》への道」講師:ヴラスタ・チハーコヴァー(美術評論家・「ミュシャ展」監修者)開催日時:2017年3月8日(水)14:00~15:30(13:30開場)会場:会場:国立新美術館3階講堂※定員は先着260名。内容や日時は都合により変更となる場合があります。「ミュシャ展」のポイントはここ!3つの見どころをチェック●圧巻!最大6m×8mサイズの超大作連作『スラヴ叙事詩』は「時間と空間を体験するかのような絵画」、「まるで演劇を見ているかのような作品」と称されます。その理由の1つが作品の大きさです。カンヴァスいっぱいに描かれた風景や人物に、鑑賞者は引き込まれずにいられません。大きなものでは6m×8mのサイズにもなります。ときに繊細でときに荒々しいタッチ、アール・ヌーヴォー時代には見られなかった写実的な描写など、1つひとつの表現に目を奪われるでしょう。●チェコ国外では世界初!全20作を一挙公開ミュシャが17年かけて制作した『スラヴ叙事詩』は全部で20作。チェコ国外で20作すべてが一度に公開されるのは、本展が世界ではじめてです。スラヴ民族の祖先を描いた「原故郷のスラヴ民族」を皮切りに作品を順に鑑賞すれば、スラヴ民族の歩みを追体験することができます。『スラヴ叙事詩』は、2012年5月にプラハ国立美術館ヴェレトゥルジュニー宮殿(見本市宮殿)で全作品が公開されるまで、ほとんど人目に触れることがありませんでした。20作が一挙に公開される、貴重な機会は見逃せません。●華麗にして妖艶!アール・ヌーヴォーの逸品も必見縦長の画面に描かれた女性像は、ほぼ等身大。茶色と黄金色を主とした柔らかな色調の衣をまとった、威厳ある姿です。神々しさすらただよう数々の女性像は、華麗にして妖艶。作品を通じて女性美の極致に触れることができます。本展ではミュシャを一躍時代の寵児に押し上げたアール・ヌーヴォーの舞台ポスターや商業ポスター、装飾パネルも公開されます。至宝と称えられたミュシャデザインの「蛇のブレスレットと指輪」も展示。『スラヴ叙事詩』に至るまでのミュシャを、100点あまりの展示でたどりましょう。本展の前売りチケットの販売期間は、2016年11月2日(水)~2017年3月7日(火)です(国立新美術館での販売は3月6日まで)。ミュシャの最高傑作を間近で堪能できるチャンスです。■イベント概要名称:国立新美術館開館10周年チェコ文化事業「ミュシャ展」開催期間:2017年3月8日(水)~6月5日(月)時間:10:00~18:00※毎週金曜日は20:00まで。入場は閉館の30分前まで。休館日:毎週火曜日 ※5月2日(火)は開館。会場:国立新美術館 企画展示室2F所在地:東京都港区六本木7-22-2料金:※中学生以下は無料【前売り券】大人1,400円、大学生1,000円、高校生600円【当日券】大人1,600円、大学生1,200円、高校生800円【チケット取り扱いサイト】展覧会公式チケットサイト:チケットぴあ(Pコード:767-931):ローソンチケット(Lコード:38800):セブンチケット(セブンコード:049-880):イープラス:公式サイト:
2016年11月20日展覧会『瑛九 1935 -1937 闇の中で「レアル」をさがす』が、東京国立近代美術館で2016年11月22日(火)から2017年2月12日(日)まで開催される。フォト・デッサン集『眠りの理由』で鮮烈なデビューを飾り、その後もさまざまな技法を駆使しながら独自のイメージを探求した美術家・瑛九。フォト・デッサンやコラージュなど当時の作品約50点と、手紙など多様な資料を集め、彼の苦悩に迫っていく。タイトルの「1935-1937」は瑛九が24歳から26歳までの3年間のことを指す。展覧会はその3年間に焦点を当て年代順に構成。第1章ではデビュー前の瑛九が、表現を模索する苦悩を伝える手紙を初公開。第2章は『眠りの理由』でデビューした25歳の時の作品を紹介する。限定40部の番外として発行された、表紙付きの貴重資料を展示する。第3章では、第1回自由美術家協会展に彼が出品した「レアル」と題したコラージュの作品や、関連作10点を初公開。闇の中にうかぶ奇妙な物体のイメージにあえて「レアル」と名づけた瑛九の真意を探る。【開催概要】瑛九 1935 -1937 闇の中で「レアル」をさがす会期:2016年11月22日(火)〜2017年2月12日(日)会場:東京国立近代美術館 2階 ギャラリー4住所:東京都千代田区北の丸公園3-1時間:10:00〜17:00 ※金・土曜は20:00まで、入館は閉館の30分前まで。休館日:月曜日(1月2日、9日は開館)、12月28日(水)〜2017年1月1日(日)、1月10日(火)観覧料:一般 430(220)円、大学生 130(70)円※()内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。※高校生以下および18歳未満、キャンパスメンバーズ、MOMATパスポート持参者、65歳以上、障害者手帳を持参者とその付添者(1名)は無料。※本展の観覧料で入館当日に限り、同時開催の所蔵作品展「MOMATコレクション」(4F〜2F)も観覧可能。無料観覧日:12月4日(日)、1月2日(月)、2月5日(日)【問い合わせ先】TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2016年11月18日ロシアのエルミタージュ美術館が所蔵する絵画85点を展示する美術館展「大エルミタージュ美術館展オールドマスター西洋絵画の巨匠たち」が2017年3月18日(土)より開幕。同展のテーマソングに宇多田ヒカルの『人魚』が決定した。【チケット情報はこちら】フランスのルーヴル美術館、アメリカのメトロポリタン美術館とともに、世界三大美術館のひとつと言われているエルミタージュ美術館。同展では、美術館の絵画コレクションの中でも、質・量ともに群を抜く、16世紀ルネサンスから17世紀、18世紀のバロック、ロココの “オールドマスター”に焦点を当てて展示。ティツィアーノ、クラーナハ、レンブラント、スルバラン、ブーシェ、フラゴナールなどの作品から、油彩画のみ85点を国・地域別に紹介する。今回、テーマソングに決定した宇多田ヒカルの『人魚』は、9月にリリースした8年半ぶりとなるニューアルバム『Fantome』に収録。同作はオリコン週間CDランキング4週連続1位を獲得し、話題を呼んでいる。「大エルミタージュ美術館展オールドマスター西洋絵画の巨匠たち」は6月18日(日)まで、東京・森アーツセンターギャラリーで開催。その後、愛知、兵庫へ巡回する。現在、チケットぴあでは、東京展の早割チケットを販売中。■『大エルミタージュ美術館展オールドマスター 西洋絵画の巨匠たち』【東京展】森アーツセンターギャラリー(東京都)2017年3月18日(土)~6月18日(日)【名古屋展】愛知県美術館(愛知県)2017年7月1日(土)~9月18日(月・祝)【神戸展】兵庫県立美術館(兵庫県)2017年10月3日(火)~2018年1月14日(日)※『Fantome』の「o」はサーカムフレックス付きが正式表記。
2016年11月04日特別展「茶の湯」が上野・東京国立博物館で開催される。期間は2017年4月11日(火)から6月4日(日)まで。本展覧会は、主に室町時代から近代まで「茶の湯」の変遷を展示するもの。各時代を象徴する名品が一堂に会する展覧会は、1980年に東京国立博物館で開催された「茶の美術」展以来、37年ぶりとなる。中国で学んだ禅僧によってもたらされた宋時代の新しい喫茶法は、次第に禅宗寺院や武家など、日本の高貴な人々の間に浸透していった。彼らは茶を喫すること、また唐物で室内を飾ることでステータスを示す。その後、安土桃山時代になると、日常に使われている物の中から自分の好みに合った道具をとりあわせる「侘茶」が千利休により完成され、天下人から大名、町衆へ広く普及していった。会場には、かつて足利義政、織田信長、千利休など名だたる武将や茶人に愛され、時代を超えて人々の心をとらえてきた名碗が集結。重要文化財でもある中国製の青磁茶碗やまだら模様が美しい「油滴天目」、また朝鮮半島で作られた国宝の高麗茶碗などが登場。さらに、古美術を愛した大実業家たちの新しい視点の「茶の湯」も。藤田香雪、益田鈍翁、平瀬露香などの眼を通して、創造力にあふれた茶の湯の新たな魅力が紹介される。 各時代を象徴する名品を通じて、それらに寄り添った人々の心の軌跡と次代に伝えるべき日本の美の粋を堪能できそうだ。【詳細】特別展「茶の湯」開催期間:2017年4月11日(火)〜6月4日(日)時間:9:30〜17:00 ※金曜日は20:00まで。※入館は閉館の30分前まで。場所:東京国立博物館 平成館住所:東京都台東区上野公園13-9休館日:月曜日 ※ただし5/1(月)は開館。観覧料:・一般 1,600円(1,400円 / 1,300円)・大学生 1,200円(1,000円 / 900円)・高校生 900円(700円 / 600円)※中学生以下無料※障がい者とその介護者1名は無料(入館の際に障がい者手帳などを提示)※( )内は前売 / 20名以上の団体料金※前売券は、2016年12/5(月)〜2017年4/10(月)まで販売※早割りペアチケット(一般2,000円)は、2016年11/7日(月)〜12/4(日)まで販売※チケット取り扱い:東京国立博物館 正門チケット売場(窓口、開館日、前売・当日券のみ)、展覧会公式サイト、主要プレイガイドほか【問い合わせ先】ハローダイヤルTEL:03-5777-8600
2016年10月27日アメリカを代表する美術館のひとつ、デトロイト美術館の名作を集めた「デトロイト美術館展~大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち~」の東京展が、10月7日より上野の森美術館にて開催中。【チケット情報はこちら】1885年の創立以来、デトロイト市の財政破綻などの危機にも見舞われながら、自動車業界の資金援助もあり、世界屈指のコレクション数を誇る美術館として知られているデトロイト美術館。今回の巡回展では同美術館から、ゴッホの『自画像』やマティスの『窓』など、近代絵画における巨匠の作品52点を展示、うち15点が日本初公開作品となる。モネ、ドガ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ、マティス、モディリアーニ、ピカソなどが描いた名画を存分に堪能することができる。開幕前日の10月6日に行われたプレス向け内覧会には、本展の音声ガイドナビゲーターを務めた女優の鈴木京香が出席。「何度観ても面白い展覧会です。私も何回も来たいと思いますので、ぜひ皆さんも足を運んで、名画との対話を楽しんで」とコメント。また、月・火曜日に限り、来場者が自由に絵画を撮影することができるという同展の特徴に触れ、「通常の展覧会ではあまり撮影ができない展示会が多いですが、デトロイト美術館展は自分のカメラで撮影できる点がとてもいいです。私もカメラが好きですので、来場した時にはぜひ撮影したいです」とアピールした。「デトロイト美術館展~大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち~」は、2017年1月21日(土)まで東京・上野の森美術館で開催。チケットは発売中。
2016年10月27日六本木の街全体で朝までアート体験会場は六本木ヒルズ、森美術館、東京ミッドタウン以外にもサントリー美術館をはじめ六本木商店街やその他六本木地区の協力施設や公共スペースが会場となり、10月21日17:00〜10月23日の朝6:00までさまざまなプログラムが繰り広げられます。今年のテーマは、”六本木、アートのプレイグラウンド『〜回る、走る、やってみる〜』”。展示をただ見るだけではなく、実際に目で見て、触れて、体感できる感覚を楽しめるプログラムが揃いました。メインは、六本木ヒルズ、国立新美術館、東京ミッドタウンでメインプログラム・アーティストは国際的に活躍する彫刻家、名和晃平さんの作品。六本木ヒルズアリーナ、国立新美術館、東京ミッドタウンの3ヶ所でインスタレーションを公開します。固定の場所で行われる展示から、「寿司パフォーマンス」なる出会えたらラッキーな進出鬼没パフォーマンスまで。しっとりと時間を味わってもよし、ワイワイSNSを盛り上げるのもよし、色々な角度からアートを感じることができます。22日(土)の24時以降は、翌日の朝5時頃まで「六本木けやき坂」から各ターミナルまで無料シャトルバスが運行されているので、終電の心配はしなくてOK! 気のおけない女友達とまたは恋人と、お洒落なカフェやバーに立ち寄りながら、六本木の夜を楽しんでみませんか?取材・文=小松田久美イベント情報イベント名:六本木アートナイト実行委員会催行期間:2016年10月21日 〜 2016年10月23日電話番号:03-5777−8600(ハローダイヤル)
2016年10月21日米映画『インフェルノ』の公開記念イベントが10月4日(火)、「アカデミア美術館所蔵ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」が開催中の国立新美術館(東京・六本木)で行われ、タレントの片岡鶴太郎とトリンドル玲奈が出席した。現在、同館ではヴェネツィア盛期ルネサンスの巨匠ティツィアーノが晩年に手がけた祭壇画の大作「受胎告知」が特別展示されており、鶴太郎さんは「500年以上前に描かれた絵。レプリカじゃないんですよ」と大興奮。「宗教画のお約束として、マリア様は赤と青の衣装を着ている。赤は純粋な愛、青は天の真実を表している」と絵画講釈を披露すると、トリンドルさんは「すごい」「すてき」「面白い」と感心しきりだった。ダン・ブラウン原作の世界的ベストセラーを映画化する『ダ・ヴィンチ・コード』『天使と悪魔』に続くシリーズ第3弾。宗教象徴学の権威であるロバート・ラングドン教授が、詩人ダンテの神曲「地獄篇(インフェルノ)」に刻まれた暗号を解き、殺人ウイルスによる人類半減計画を食い止めようと奮闘する。主演は『ハドソン川の奇跡』がヒット中のトム・ハンクス。『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』に主演するフェリシティ・ジョーンズが、物語のカギを握る女医のシエナを演じる。鶴太郎さんは「興奮しましたね。超ド級のスケールと迫力。絵画のナゾ解きミステリーもあるし、映画の世界に吸い込まれた。3部作の中で1番の出来」と太鼓判。トリンドルさんも「序盤から迫力がすごいし、(登場人物の)誰を信じていいのか分からなくなる。どんどん夢中になりますね」と映画を存分に楽しんだようで、「ロケ地もすばらしい」と舞台になったフィレンツェ、ヴェネツィア、イスタンブールの風景にも心ときめいていた。『インフェルノ』は10月28日(金)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2016年10月04日展覧会「草間彌生 わが永遠の魂」が、2017年2月22日(水)から5月22日(月)までの間、国立新美術館で開催される。世界を舞台に活躍し続ける前衛芸術家・草間彌生。その創作活動は、絵画、彫刻、コラージュ、インスタレーション、映像、パフォーマンス、ファッション、野外彫刻、さらには小説や詩に至るまで、様々な分野に及んでいる。「草間彌生 わが永遠の魂」展では、代表作の数々から貴重な未発表作品までを過去最大級の規模で展示。さらに、2009年から意欲的に取り組んでいる大型絵画シリーズ「わが永遠の魂」から、厳選した約130点を初公開する。初期から現在にいたるまでを余すところなく紹介し、天才作家はどのように歩み、現在何に取り組み、これからどこへ向かおうとしているのかを探る。草間彌生の初期作品~ニューヨーク時代幼少の頃より絵を描くことが好きだった草間彌生。彼女は日本画を京都市立美術工芸学校で学び、故郷の長野県・松本市で創作活動を開始した。初期の作品は、1953年の≪太陽≫や、1949年≪残夢≫に見られるように、抽象的でありながら動植物、人間、天体、都市など、多岐にわたるモチーフをテーマに制作。生命感と宇宙的な広がりを感じさせるようなものが多かった。日本での芸術活動に限界を感じた草間は、1957年秋に単身アメリカへ。翌年にはニューヨークに移住。そこで、巨大なカンヴァスを小さな網目状のストロークで埋め尽くした、中心も際限もなく、構成を排除したモノクロームのネット・ペインティングを発表し、高い評価を受ける。オブジェやイメージによって空間を埋め尽くすインスタレーション、パフォーマンスなど、性や食品に対するオブセッション(強迫観念)を主題とした先駆的な作品を次々と創作していった。草間彌生の東京時代体調を崩し、1973年に帰国した草間は、東京で入院生活を送りながら芸術活動を再開。絵画や彫刻、インスタレーションにおいては、水玉、ネット、男根状の突起などの従来のモチーフを大胆に再解釈し、具象的なイメージと組み合わせた色彩豊かな作品を生み出した。松本市美術館所蔵の≪かぼちゃ≫(1999年)は、その代表作といえる。体験型展示にも注目ミラー・ルームは、無限に反復し増殖する世界。無数の小さな光が煌めく中で、鑑賞者自らが作品の一部になるような感覚を体験できる。また、屋外展示場には水玉ガーデンも。カラフルに彩られた大小のかぼちゃ、にょきにょきと地面から生え出たような立体作品《命》など水玉柄の彫刻が並ぶ。これら作品は自由に写真を撮ったり、かぼちゃの中に入ったりして楽しむのも展覧会の魅力の1つだ。開催概要【イベント詳細】国立新美術館開館10周年 草間彌生 わが永遠の魂会期:2017年2月22日(水)~5月22日(月)休館日:毎週火曜日 ※5月2日(火)は開館開館時間:10:00~18:00※金曜日は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)会場:国立新美術館 企画展示室1E住所:東京都港区六本木7-22-2■チケット情報一般 1,600(1,400)円、大学生 1,200(1,000)円、高校生 800(600)円※()内は前売り、または20名以上の団体料金。※中学生以下無料。※障害者手帳を持参者と付添者1名は無料。※2017年3月18日(土)から3月20日(月・祝)までは高校生無料観覧日(学生証の提示が必要)※前売券販売期間は2017年1月1日(日)~2月21日(火)。国立新美術館は1月11日(水)から2月20日(月)まで、2月22日(水)以降は当日券の販売。■先行販売券(企画チケット)・草間彌生トートバッグセット券(2,000セット限定) 5,000円(税込)販売期間:2016年11月1日(火)~2017年2月21日(火)※セブンチケット限定(売り切れ次第終了)。内容:観覧券1枚とオリジナルトートバッグ(XLARGE/X-girlコラボレーション)のセット。・草間彌生《南瓜》キーリングセット券 3,000円(税込)販売期間:2016年11月1日(火)~2017年2月21日(火)※セブンチケット限定(売り切れ次第終了)。内容:観覧券1枚と草間彌生《南瓜》キーリング(本展限定カラー)とのセット。・ミュシャ展とのセット観覧券 2,400円(税込)販売期間:2016年11月2日(水)~2017年2月21日(火)※オンラインチケット、ローソンチケットで販売。内容:国立新美術館で2017年3月8日~6月5日に開かれる「ミュシャ展」との一般観覧券各1枚のセット。【問い合わせ先】ハローダイヤルTEL:03-5777-8600
2016年10月02日東京・六本木の国立新美術館の企画展示室で、新進芸術家在外研修制度の成果を発表する展覧会「未来を担う美術家たち 19th DOMANI・明日展 文化庁新進芸術家海外研修制度の成果」が開催されます。日程は2016年12月10日(土)から2017年2月5日(日)まで。19回目を迎える今展は「re_consider Japan」をテーマに、未来を担う若手アーティストたちの多様性に富んだ作品の数々が展示されます。「DOMANI(ドマーニ)・明日展」とは?「DOMANI・明日展」は文化庁によって行われています。若手芸術家たちが海外の大学や芸術関係機関などで行う研修を支援する、「新進芸術家海外研修制度」の成果発表の場として、1998年にスタートした大規模なグループ展です。例年、絵画や彫刻、版画、染色、モザイク、アニメーション、映像、インスタレーションなど、将来の日本の芸術界を支える新進気鋭芸術家たちのパワーに溢れる作品が集まり、多くのアートファンの注目を集めています。今回の展示会の見どころ今年で19回目を迎える「DOMANI・明日展」のテーマは「re_consider Japan」。国立新美術館の豊かな空間を活かし、研修を終えて比較的時間の浅いフレッシュな作家たちのショウケースとなるように作家のラインナップが組まれているのがポイントです。絵画や写真、映像、アニメーション、インスタレーション、陶芸、メディア・アートなど多様性を増した素材や表現が注目されています。また、滞在先もヨーロッパや北米に限らず、アジアや南半球へと広がっており、2020年を目前に改めて日本を考える機会になるような展示内容となっています。金子 富之《レッドバナスパティラージャ》2012年常陸国出雲大社蔵撮影:宮島径ⒸKANEKO TomiyukiCourtesy Mizuma Art Gallery今年の展示作家は以下の通りです。・池内 晶子(1998年・アメリカ)1967年生/現代美術・岡田 葉(2002年・イギリス)1974年生/絵画・南 隆雄(2010年・フランス)1976年生/メディアアート・秋吉 風人(2011年・ドイツ)1977年生/現代美術・保科 晶子(2011年・フランス)1971年生/現代陶芸・松井 えり菜(2012年・ドイツ)1984年生/現代美術・曽谷 朝絵(2013年・アメリカ)絵画、インスタレーション・三原 聡一郎(2013年・オーストラリア)1980年生/メディアアート・山内 光枝(2014年・フィリピン)1982年生/インスタレーション・今井 智己(2015年・オランダ)1974年生/写真・折笠 良(2015年・カナダ)1986年生/アニメーション・金子 富之(2015年・カンボジア)1978年生/日本画・平川 祐樹(2015年・ドイツ)1983年生/現代美術関連イベントも充実!開催期間中は様々な関連イベントも行われる予定です。出品作家本人が派遣先の出来事や作品の制作内容について語る「ギャラリートーク」は、事前申込不要ですので、気軽に参加してみてください。さらにオープニング記念トーク 「欧州展示事情」、アジア・パシフィック圏の魅力と可能性を語り合うスペシャルトーク 「MEET THE ASIA-PACIFIC AREA」と、2回にわたっての座談会も実施されます。イベント詳細名称:未来を担う美術家たち 19th DOMANI・明日展 文化庁新進芸術家海外研修制度の成果会場:国立新美術館 企画展示室 2E住所:東京都港区六本木7-22-2会期:2016年12月10日(土)~2017年2月5日(日)休館日:毎週火曜日、2016年12月20日(火)~2017年1月10日(火)は休館開館時間:10:00~18:00、毎週金曜日・土曜日は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)観覧料(税込): 一般1,000円(800円)、大学生500円(300円) ※( )内は前売り券・20名以上の団体料金公式サイト:
2016年09月20日スペインが生んだ奇才、サルバドール・ダリの大規模な回顧展「ダリ展」が、12月12日まで、東京・六本木の国立新美術館で開催されている。本展はシュルレアリスムの旗手として多くの絵画を描き、さらに映画や演劇など多方面でも才能を発揮したダリの軌跡を振り返る、国内最大規模の展覧会となる。ダリと言えば、まず尖った口髭とギョロリとした目の異様な風貌を思い浮かべる方も多いことだろう。芸術に“セルフプロデュース”の概念をいち早く取り入れ、自らもメディアに盛んに登場したダリは、それまでの芸術や芸術家のあり方を大きく変えた存在として世間の注目と人気を集めてきた。この展覧会では、全8章を通してダリの独特な世界が生み出された背景に迫っていく。まずはダリが生まれ育った街、フィゲラスの風景や自画像、身近な人々を描いた「第1章 初期作品」から始まり、自らの芸術のスタイルを模索した「第2章 モダニスムの探求」を経て、芸術の都、パリの訪問をきっかけに「第3章 シュルレアリスム時代」へ。若きダリは、さまざまな芸術家たちから刺激を受け、現実を越える世界を描くシュルレアリスム画家として頭角を現していく。そして、妻であり敏腕マネージャーとしても生涯を共にする「第4章 ミューズとしてのガラ」との出会い。この運命的な出会いにより“芸術家ダリ”は完成され、戦火を逃れて辿り着いた地「第5章 アメリカへの亡命」で大きな成功を手にすることとなる。『タイム』誌の表紙を飾り、映像作品の制作やジュエリーのデザイン、ウォルト・ディズニーとのコラボレーションなど、多岐に及ぶ仕事ぶりで文字通り「第6章 ダリ的世界の拡張」をしていく。ところが、第2次世界大戦の終結が再びダリの転機となる。広島、長崎への原爆投下に大きなショックを受け、「第7章 原子力時代の芸術」の追求が主題に。原子核分裂の様子や爆撃、爆弾のモチーフのほか、宗教観、古典絵画へのオマージュが色濃く表れた作品を描くようになる。そして晩年、「第8章 ポルトリガトへの帰還」では、ベラスケスやラファエロといった巨匠たちにインスピレーションを受けた作品を制作。故郷フィゲラスに暮らしながら日本、ロンドン、オランダ、フランスなどで大規模な展覧会を開き、世界中でその名を知られる芸術家として活躍し続けた。本展は、ガラ=サルバドール・ダリ財団(スペイン、フィゲラス)、サルバドール・ダリ美術館(アメリカ、セントピーターズバーグ)、国立ソフィア王妃芸術センター(マドリード)という3つの主要なダリ・コレクションを中心に構成され、さらに国内所蔵の重要作品を加えた約250点によってダリの魅力を紹介する。その中でも、スペインのフィゲラスにあるダリ劇場美術館からこの展覧会のために持ち込まれた『メイ・ウエストの部屋』は、特に見逃せない展示だろう。現実を越える超現実(シュルレアリスム)を多面的に表現したダリ・ワールドを、ぜひ会場で体感してほしい。【展覧会情報】「ダリ展」(東京展)会場:国立新美術館 企画展示室1E 住所:東京都港区六本木7-22-2会期:9月14日~12月12日時間:10:00~18:00(入場は閉館の30分前まで)※毎週金曜日は20時まで※ただし、10月21日、22日は22時まで料金:一般1,600円、大学生1,200円、高校生800円、中学生以下無料休館日:火曜日22222
2016年09月14日「ミュシャ展」が六本木・国立新美術館にて開催される。期間は2017年3月8日(水)から6月5日(月)まで。「スラヴ叙事詩」の全20点がチェコ国外で展示される初めての展覧会だ。チェコの最も有名で重要な芸術家アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)の足跡を追う「ミュシャ展」は、彼が27歳でパリに渡り活躍した時代の作品から、故郷チェコで制作した晩年の傑作までを鑑賞することができる。会場では、約100点の作品に出会うことができる。国立新美術館 開館 10周年・チェコ文化事業ミュシャ展会期:2017年3月8日(水)~6月5日(月)休館日:毎週火曜日(ただし、5/2(火)は開館)開館時間:10:00~18:00 ※毎週金曜日4/29~5/7は20:00まで開館。(入場は閉館の30分前まで)会場:国立新美術館 企画展示室2E住所:東京都港区六本木7-22-2■通常券(チケット情報)観覧料(税込)当日券 前売/団体・一 般1,600円/1,400円・大学生 1,200円/1,000円・高校生 800円/600円※中学生以下無料※団体は20名以上※障がい者とその付き添いの方1名は無料(入場の際に障がい者手帳などを提示)【問い合わせ】ハローダイヤルTEL:03-5777-8600ミュシャ展をガイド国立新美術館での展示は、大きく5つの展示に分かれている。入り口からすぐに現れるのが「スラヴ叙事詩」のゾーン。全20作品をすべて鑑賞できる素晴らしい展示会場だ。その中でも、スラブ叙事詩の奥の5作品が飾られているゾーンは、一般の撮影も可能となっている。展示作品は「スラヴ民族の賛歌」、「ロシアの農奴制廃止」、「スラヴ菩提樹の下でおこなわれる オムラジナ会の誓い」、「聖アトス山」、「イヴァンチツェの兄弟団学校」だ。ミュシャとは?アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)。正式な名前はアルフォンス・マリア・ムハ(Alfons Maria Mucha)。フランス語では「ミュシャ」と発音され、日本ではそちらの方が有名だ。ミュシャは、1860年、現在のチェコ共和国にある南モラヴィア地方の中心都市ブルノの近郊で生まれた。南モラヴィア地方は100km2に7つのユネスコ世界遺産を有し、ワインの名産地として知られる場所だ。幼少期と青年期をこの地方で過ごし、27歳でパリに渡る。伯爵の援助を受けて、パリのアカデミー・ジュリアンで絵画を学んでいた若き学生の頃は、なかなか才能が認められない時期があった。援助が途絶えると、ミュシャはポスターやグラフィック、本の挿絵を手掛けることで生計を立てるようになる。転機となったのは、ミュシャが34歳の時に、女優サラ・ベルナール主演の舞台「ジスモンダ」のポスターを手がけたことだ。一躍成功をおさめた。そして、その優美な作風は次第に多くの人々を魅了するようになる。どこか神秘的でありながら、美しい女性像、繊細な植物文様、エレガントな装飾パネルは、彼の後を追うアーティストに、大きな影響を与えた。晩年、ミュシャが拘ったのは、ルーツである故郷のチェコ、そしてスラヴ民族のアイデンティティであろう。彼はそこに根差したテーマの作品を次々と発表していく。50歳で故郷チェコに戻り、《スラヴ叙事詩》の制作に着手。約16年間もの時間を捧げ、1928年プラハの見本市宮殿にて展示した。1939年、79歳でプラハにて死去した。スラヴ叙事詩全20点が初めてチェコ以外の国で公開目玉となるのは、およそ縦6m×横8mにもおよぶ巨大な油彩画全20点で構成される傑作《スラヴ叙事詩》だ。50歳でチェコに戻ったミュシャが、故郷に対する強い想いに駆られ、後半生を賭けて制作した。古代から近代に至るスラブ民族の歴史が象徴的に描かれており、チェコの宝として今まで国外に出ることはなかった作品だ。全20作がチェコ国外で公開されるのは世界初となるため、注目が集まる。スラヴ叙事詩展示風景動画も《スラヴ叙事詩》という巨大な作品は、どのように展示されたのか。その模様を収めた動画も公開。作品は丸められて運ばれてきて、それを広げ、フレームにロープでくくりつけている。最後に、数人がかりで作品を起こし、展示している。作業している人たちの背中には「ミュシャ団」の文字が。和気あいあいとした展示風景だ。会場1「ミュシャとアール・ヌーヴォー」1894年のクリスマス。印刷業者ルメルシエが、女優サラ・ベルナール主演によるルネサンス座の舞台「ジスモンダ」のポスター制作を急遽ミュシャに依頼したことがきっかけで、彼は有名になる足がかりを掴んだ。サラ・ベルナールの信頼を勝ち得たミュシャは、その後も《ロレンザッチオ》(1896年)や《メディア》(1898年)、《ハムレット》(1899年)、《トスカ》(1899年)など、ベルナールの舞台の宣伝ポスターや商業ポスターを手がけている。ほぼ等身大の崇高な雰囲気のあるポスターは、ミュシャを著名な画家へと押し上げた。会場2「世紀末の祝祭」ミュシャはポスターやグラフィックだけではなく、建物の装飾も請け負っていた。代表的なのは、1910年にはチェコの社会や文化の中心として建設された市民会館。その「市長の間」の装飾は、ミュシャが行っている。円形の天井には、天国の情景や天国を遠くに望みながら集まる人々の姿、それに影を落とすように羽根を広げ飛翔する鷲の姿が描かれた。天井は8つの穹偶よって支えられ、その上部には市民の徳を擬人的に表現したチェコの歴史上の人物像が描かれている。当時、チェコはオーストリア=ハンガリー帝国の支配下にあったが、1918年、市民会館は、チェコスロヴァキア共和国が独立を宣言した舞台となり、国家の象徴としての役割を果たすこととなる。会場3「独立のための闘い」ミュシャが故郷を想って制作した作品たちミュシャの晩年の作品は、新生国家チェコスロヴァキアの依頼を受けて制作されたものが多い。紙幣や切手のほかにも、白獅子の国章、警官の制服、聖ヴィート大聖堂のステンドグラスなどもデザインした。そして、この新興国の発展に尽力すべく、切手、紙幣、国章、警官の制服などのデザインは、全て無報酬で手がけた。ミュシャが自身の故郷や民族を意識して制作した作品の数々。故郷も含めて、小国が独立を求める闘いの時代であった1900年代初頭において、ミュシャはチェコ国民の文化的な支えであり続けたのだろう。チェコスロヴァキア独立10周年記念ポスターを制作するなど、ミュシャは国民の民族自決の長年にわたる闘いに有終の美を飾っている。会場4「習作と出版」カタログの表紙、素描など最後のゾーンとなる「習作と出版物」では、細やかな装丁や挿絵、カタログの表紙などを展示。ミュシャは晩年、《スラヴ叙事詩》と並行して、スラヴの人々をモデルにした習作やデッサンを数多く描いた。人物の服装や表情に対する彼の注意深い観察は、デッサンの時点で伺うことができる。展覧会概要国立新美術館 開館 10周年・チェコ文化事業ミュシャ展会期:2017年3月8日(水)~6月5日(月)休館日:毎週火曜日(ただし、5/2(火)は開館)開館時間:10:00~18:00 ※毎週金曜日4/29~5/7は20:00まで開館。(入場は閉館の30分前まで)会場:国立新美術館 企画展示室2E住所:東京都港区六本木7-22-2■通常券(チケット情報)観覧料(税込)当日券 前売/団体・一 般1,600円/1,400円・大学生 1,200円/1,000円・高校生 800円/600円※中学生以下無料※団体は20名以上※障がい者とその付き添いの方1名は無料(入場の際に障がい者手帳などを提示)【問い合わせ先】ハローダイヤルTEL:03-5777-8600
2016年09月01日展覧会「トーマス・ルフ展」が東京国立近代美術館で2016年8月30日(火)から11月13日(日)まで、石川・金沢21世紀美術館で2016年12月10日(土)から2017年3月12日(日)までの期間、開催される。トーマス・ルフは、アンドレアス・グルスキーやトーマス・シュトゥルートらとともにデュッセルドルフ芸術アカデミーでベルント&ヒラ・ベッヒャー夫妻に学んだ「ベッヒャー派」として、1990年代以降、現代の写真表現をリードしてきた存在だ。彼は自ら撮影したイメージだけでなくインターネット上のデジタル画像から古写真コレクションまで、あらゆる写真を素材に用いて新しい表現の可能性を探究している。美術館で開催される本格的な日本国内の回顧展は今回が初。待望されていた本展では世界が注目する彼の初期から、初公開の最新作までを紹介する。初期に発表し注目されるきっかけとなった高さ約2メートルにもなる巨大なポートレート作品や、それ以降の建築、都市風景、ヌード、天体などさまざまなテーマの作品全18シリーズ、東京会場約125点、金沢会場約160点の作品で構成。最新作「press++」シリーズでは本展が世界初公開となるものも。彼は、作品を通して現代人をとりまく世界のあり方についてのユニークな見方を提示する。【開催概要】トーマス・ルフ展■東京会場会期:2016年8月30日(火)〜11月13日(日)※月曜休館。ただし9月19日、10月10日は開館。9月20日(火)、10月11日(火)は休館。開館時間:10:00〜17:00 毎週金曜日は20:00まで。※入館は閉館の30分前まで会場:東京国立近代美術館住所:千代田区北の丸公園3-1TEL:ハローダイヤル 03-5777-8600料金:一般 1,600(1,400)円、大学生 1,200(1,000)円、高校生 800(600)円※()内は前売の料金。20名以上の団体は一般 1,300円、大学生 900円、高校生 500円となる。■金沢会場会期:2016年12月10日(土)〜2017年3月12日(日)※月曜休館。ただし1月2日、9日は開館。12月29日(木)〜1月1日(日)、1月10日(火)は休館。開館時間:10:00〜18:00 毎週金・土曜日は20:00まで。※入館は閉館の30分前まで。会場:金沢21世紀美術館住所:石川県金沢市広坂1-2-1料金:一般 1,000(800)円、大学生 800(600)円、小中高生 400(300)円※()内は前売、20名以上の団体の料金。
2016年08月25日国立西洋美術館の世界遺産登録を記念し、「上野ハロウィン2016」が2016年10月17日(月)から30日(日)まで、上野、御徒町の各箇所で開催される。「上野ハロウィン2016」は、“アートの街”上野を舞台にハロウィンにまつわる様々な企画を楽しめるイベント。10月29日(土)には、上野公園噴水広場に設置したハロウィン村をスタートし、上野中央通りをジャックしていく盛大なハロウィン仮装パレードと仮装コンテストを実施する。また、パレード参加者を対象に上野界隈の老舗菓子屋とコラボレーションしたお菓子をゲットする「Trick or Treat」が開催されるほか、界隈の飲食店ではハロウィンバルも登場。それぞれの加盟店舗にてスタンプラリー方式でスタンプを貯め、規定数に達すると抽選会に参加できる。【開催概要】上野ハロウィン2016開催日時:2016年10月17日(月)~10月30日(日)開催会場:上野・御徒町動員予想:仮装パレード1,000人、来場者300,000人■ハロウィン仮装パレード開催日時:10月29日(土) 14:00~17:00開催場所:上野恩賜公園噴水広場~御徒町南口駅前広場(通称・おかちまちパンダ広場)※ハロウィン仮装パレードに参加の場合はチケットが必要。・チケット概要発売開始日:9月1日(木)販売場所:各種コンビニ(セブン-イレブン、 ローソン、 ファミリーマート、 サークルK・サンクス)前売り券:一般(中学生以上)2,000円(税込)/子供(小学生)1,000円(税込)※未就学児は無料。■Trick or Treat開催日時:10月29日(土) 11:00~19:00■ハロウィンバル開催日時:10月17日(月)~10月30日(日)※コンテンツ内容の変更に伴い、 開催時間が多少変更となる場合有り。※強風・豪雨等の荒天中止の場合は前日18:00に公式HP等にて告知。 【問い合わせ先】TEL:03-5225-3535(平日11:00~19:00 ※9/1~)
2016年08月25日ポーラはこのほど、同社の最高峰ブランド「B.A」の新商品「B.A セラム レブアップ」のブランドメッセージ動画『じぶん美術館』3篇(ぺん)をキャンペーンサイト上で公開した。同動画は、肌の変化に悩み始める30代女性に向けたメッセージムービー。B.Aセラム レブアップのブランドメッセージは「人生は、30代から加速する。」。動画には、同ブランドの新キャラクターである女優の安藤サクラさん、ミュージシャンのシシド・カフカさん、モデルの山田優さんが登場する。動画では、「じぶん史」をテーマに、それぞれの生い立ちから現在・未来のイメージを、年表を作成しながら話す。安藤サクラさんは、イラストを交えながらデビュー時の心の葛藤を、シシド・カフカさんは音楽と出会いやどのように人生が変わったか、山田優さんは過去を振り返りながら自分がどんな人間であるかを語っている。同じテーマにて作成された3篇の動画では、生き方やタイプの違う3人の個性を垣間見ることができるという。30代のこれからをどう生きていきたいか、など等身大の女性としてのリアルな声は必見とのこと。普段見ることのできない表情や直筆などを見ることもできる。
2016年08月22日上野地区の文化施設を網羅した共通入場券「UENO WELCOME PASSPORT」が2016年8月15日(月)に、国立西洋美術館や東京国立博物館、国立科学博物館などで発売される。「UENO WELCOME PASSPORT」は、国立西洋美術館、東京国立博物館、国立科学博物館、上野動物園、下町風俗資料館、旧岩崎邸庭園、東京都美術館、朝倉彫塑館、書道博物館の9施設の常設展等に、利用期間中各1回入場できるチケット。東京藝術大学大学美術館、東京文化会館、国立国会図書館国際子ども図書館、上野の森美術館、国立近現代建築資料館の5館では、パスポート持参者にポストカードが配布される。通常は全施設を回ると入場料は合計で4,770円(常設展等)になるところ、「UENO WELCOME PASSPORT」を利用すれば半額以下。建築家ル・コルビュジエが日本で唯一設計し、先日世界文化遺産に登録された国立西洋美術館など、日本が誇る文化施設を網羅できる。利用期間は、2016年8月15日(月)から2017年1月31日(火)まで。常設展以外にも期間中に、注目の展覧会が多数開催される。夏休みから始まり、芸術の秋、冬休み、年末年始にわたり「文化の街、上野」を満喫してみては。【概要】UENO WELCOME PASSPORT -上野地区文化施設共通入場券-販売および利用期間:2016年8月15日(月)〜2017年1月31日(火)価格:2,000円(税込)販売場所:・チケット窓口国立西洋美術館、東京国立博物館、国立科学博物館、上野動物園、下町風俗資料館、朝倉彫塑館、書道博物館、東京藝術大学大学美術館・店舗等での販売東京都美術館ミュージアムショップ、東京藝術大学大学美術館ミュージアムショップ、エキュート上野、松坂屋上野店、上野マルイ、浅草文化観光センター、東京観光情報センター(都庁第一本庁舎1階)ほか・インターネット販売上野「文化の杜」ポータルサイト内※旧岩崎邸庭園、東京文化会館、上野の森美術館、国立国会図書館国際子ども図書館、国立近現代建築資料館での販売は行っていない。■利用対象施設:いずれも期間中、各1回の利用・常設展および総合文化展への入場国立西洋美術館、東京国立博物館、国立科学博物館・入館および入園上野動物園、旧岩崎邸庭園、下町風俗資料館、朝倉彫塑館、書道博物館・指定の特別展に入場東京都美術館 以下のどちらか1回「木々との対話 ─ 再生をめぐる5つの風景」2016年7月26日~10月2日「TOKYO 書 2017 公募団体の今」2017年1月4日~1月15日・指定の特別展に100円引きで各1回入場国立西洋美術館、国立科学博物館、東京都美術館、東京藝術大学大学美術館・持参者にポストカードをプレゼント東京藝術大学大学美術館、東京文化会館、国立国会図書館国際子ども図書館、上野の森美術館、国立近現代建築資料館■期間中開催の特別展・東京国立博物館「古代ギリシャ ―時空を超えた旅―」2016年6月21日(火)~9月19日(月・祝)・国立西洋美術館「聖なるもの、俗なるもの メッケネムとドイツ初期銅版画」2016年7月9日(土)〜9月19日(月・祝)「クラーナハ展―500年後の誘惑」2016年10月15日(土)~2017年1月15日(日)・国立科学博物館「世界遺産 ラスコー展 〜クロマニョン人が残した洞窟壁画〜」2016年11月1日(火)〜2017年2月19日(日)「海のハンター展 ―恵み豊かな地球の未来―」2016年7月8日(金)〜10月2日(日)・東京都美術館「ゴッホとゴーギャン展」2016年10月8日(土)~12月18日(日)
2016年07月22日近代建築の巨匠、ル・コルビュジエが設計した国立西洋美術館。世界遺産に登録するかどうかを決める審議が明日15日から17日にかけて行われるため、世界中で話題となっています。上野公園のなかにあって動物園にも近く、お散歩コースにもぴったり。せっかくだから、子ども一緒に芸術を楽しんでみませんか?■ル・コルビュジエ建築を体感できる国立西洋美術館とは、フランス美術コレクションを専門に展示している美術館です。館内の展示絵画はもちろん、敷地内では、ロダンの彫刻作品を鑑賞できます。あの有名な「考える人」は、入り口近くに展示されています。さらに本館は、ル・コルビュジエが設計した国内で唯一の作品。1階部分を柱だけにした「ピロティ」や、ら旋状の回廊などがその特徴です。世界中の人たちがうらやむコルビュジエ作品を実際に見て触れて体感できるのは、日本ではココだけです。■子どもと楽しむなら常設展がおすすめ企画展はほぼ毎日、全国から訪れる人たちで大混雑。でも、常設展であれば、ゆったりと鑑賞できます。常設展には、クロード・モネやルノワール、ゴッホ、ピカソ、ゴーガンと、知名度の高い作品群が展示されているので、美術に詳しくない人でも十分に楽しめるはず。親が足を止めてじっと鑑賞する作品に、子どもたちはどう反応するのでしょうか。大きなキャンバスに圧倒されたり、力強いタッチに魅かれたり、描かれた人物のポーズをマネしたり、動植物に興味を示したり…。さまざまな反応を見せてくれるはずです。そして、これらの作品を見ながら、子どもとの会話を楽しみたいですね。■子どもと鑑賞するときのポイント展示の案内順通りに回らなくても、作品ひとつずつをじっくり見なくても、いいと思います。初めて見るモノもあれば、自分が知っているカタチとちがうと気づくこともあるでしょう。子どもが興味のある作品を見つけることを大切にしてあげたいですね。子どもの意外な反応や、親の知らなかった好みを発見するなど、子どもだからこその感性や感覚に驚かされることも多いはずです。また、子どもが興味のない作品がある場合は、特別理由などを聞かずに、あっさり通りすぎてしまいましょう。■子どもと鑑賞するときのマナー広い空間やいつもとちがう雰囲気に、子どもたちは大興奮することも。美術館に来ている人たちが気持ち良く鑑賞するためにも、守りたいマナーがあります。・作品にさわらないこと・館内を走らないこと・おしゃべりは小さな声で美術館にはとっても大切な絵が展示されていることをしっかりと伝えて、子どもの気持ちを整えてから入れば大丈夫です!■親子でアートに親しむプログラム国立西洋美術館では、年に2回、春と秋には、子ども向けのファミリープログラム「どようびじゅつ」を開催しています。6~9歳の子どもと同伴の大人を対象に、常設展の鑑賞に加え、描いたり貼ったり切ったりといった創作活動を通して参加者たちがアートに親しむプログラムです。次回は9月開催、申込開始は8月ごろで先着順とのこと。また、毎年12月には、「美術館でクリスマス」を開催しています。クリスマスキャロル・コンサートやリース、ツリーをつくるワークショップなど、楽しいイベントがめじろ押し。家族みんなですてきなひとときを過ごせそうですね。美術館は子連れにはハードルが高い、なんて思っていてはもったいない! お散歩がてらに子どもと一緒にアートを楽しんでみるのもいいものです。親子で新たな発見があるはずですよ。
2016年07月14日アメリカを代表する美術館のひとつ、デトロイト美術館の名作を集めた「デトロイト美術館展~大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち~」の大阪展が、明日7月9日(土)より開幕する。1885年の創立以来、自動車業界の資金援助もあり、世界屈指のコレクション数を誇る同美術館は、ゴッホやマティスの作品をアメリカの公共美術館として初めて購入するなど、芸術の街デトロイトの象徴となってきた。今回の巡回展では、そのゴッホの「自画像」やマティスの「窓」など、巨匠たちの作品52点を展示し、うち15点が日本初公開となる。モネ、ドガ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ、マティス、モディリアーニ、ピカソほか、近代ヨーロッパ絵画の「顔」ともいうべき名画を堪能することができる。東京展は10月7日(金)より東京・上野の森美術館にて開幕。数量限定のお得な特典付き前売チケットは7月9日(土)午前10時より、チケットぴあにて発売開始。「特製クリアファイル付前売券」と「2017年特製カレンダー付前売券」の2種となる。また、9月5日(月)より通常の前売券とともに「オリジナル図録付前売券」も発売予定。■「デトロイト美術館展~大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち~」【大阪展】会期:7月9日(土)~9月25日(日)会場:大阪市立美術館(大阪府)チケット:一般1,500円【1,300円】、高校・大学生1,000円【800円】※【】内は当日券【東京展】会期:10月7日(金)~2017年1月21日(土)会場:上野の森美術館(東京都)チケット:2017年特製カレンダー付前売券2,400円(サークルK・サンクス限定)特製クリアファイル付前売券1,400円(セブン-イレブン限定)一般1,400円、高・大学生1,000円、小中学生500円※全て前売券の価格※数量限定、予定枚数に達し次第販売を終了いたします
2016年07月08日「デトロイト美術館展 〜大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち〜」が東京・上野にある上野の森美術館で、2016年10月7日(金)から2017年1月21日(土)まで開催。モネ、ドガ、ルノワール、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌ、マティス、モディリアーニ、ピカソほか、まさに近代ヨーロッパ絵画の「顔」ともいうべき巨匠たち。1885年に創立したデトロイト美術館には、自動車業界の有力者らの資金援助を通じ、世界屈指のコレクションが集結。ゴッホやマティスの作品をアメリカの公共美術館として初めて購入したのもデトロイト美術館だという。100を超えるギャラリーには、古代エジプトから現代美術まで65,000点を超える作品を所蔵。それらの多様性も同館の特徴で、アフリカ、アジア、オセアニア、イスラム、古代美術などどの分野でも重要な品々を誇る。本展では、その中からコレクションの中核を成している印象派、ポスト印象派、20世紀フランス・ドイツの数々の傑作の中から選りすぐりの全52点を紹介。日本初公開の15点を含む作品を、4章に分けて解説する。展覧会の入り口である第1章では、印象派を代表するモネ、ドガ、ルノワールらの絵画などを中心に展示。戸外での作品を重視し、黒色や褐色を避けた鮮やかな配色を用いることで映し出される、その時代のパリの街並みや市民の日常生活が魅力的だ。第2章のポスト印象派では、日本初上陸となるゴッホ晩年の作品《オワーズ川の岸辺、オーヴェールにて》やゴーギャンの《自画像》など、この時代を代表する画家たちの傑作を中心に展開。この章では、アール・ヌーヴォーと連動し、挿絵や版画、ポスター、家具などジャンルの垣根を越え創作活動をした「ナビ派」モールス・ドニやピエール・ボナールの作品も楽しむことができる。20世紀のフランス・ドイツ絵画は、第3・4章に分けて紹介。ドイツ人館長ヴィルヘルム・R・ヴァレンティナーの時代に収集されたものや、ピカソがキュビズム時代に描いた作品など、多様性とダイナミズムが息衝く時代を体感できる。また、2016年12月17日(土)、24日(土)、25日(日)の3日間は、夜間特別開館「クリスマス・ナイトミュージアム」を実施。夜間開館中は、展示室内に特設クリスマスツリーを設置し、通路に色鮮やかな電飾を飾り音楽を展示室内に流すなど、クリスマス仕様にイメージチェンジしている。【概要】デトロイト美術館展 〜大西洋を渡ったヨーロッパの名画たち〜会期:2016年10月7日(金)~2017年1月21日(土)※休館日は10月21日(金)会場:上野の森美術館住所:東京都台東区上野公園1-2開館時間:9:30~16:30(毎週金曜日、10月22日(土) 9:30〜20:00)※入館は閉館の30分前まで。観覧料:一般 1,600円、高校・大学生 1,200円、小・中学生 600円、小学生未満 無料※前売・団体は各200円引き(団体は20名以上、小・中学生は100円引き)<br />※障がい者手帳をお持ちの方とその介護者1名様は無料。(要証明)【クリスマス・ナイトミュージアム概要】日程:2016年12月17日(土)、12月24日(土)、12月25日(日)時間:17:30〜19:00(入館は18:30まで)会場:上野の森美術館住所:東京都台東区上野公園1-2料金:ペアチケット3,000円(税込)【問い合わせ先】ハローダイヤルTEL:03-5777-8600(全日/8:00~22:00)■巡回予定・大阪市立美術館 会期:2016年7月9日(土)〜9月25日(日)住所:大阪府大阪市天王寺区茶臼山町1‐82※休館日:月曜日 (但し、7月18日、8月15日、9月19日は開館、7月19日は休館)開館時間:9:30~17:00 (入場は16:30まで)観覧料:一般 1,500円(1,300円)、高校・大学生 1,000円(800円)※()内は前売りおよび20名以上の団体割引料金※ペア券(一般のみ)プレイガイドのみで販売。販売期間は4月27日から7月8日まで※中学生以下、障がい手帳をお持ちの方(介護者1名を含む)は無料。(要証明)。※本展は大阪市内在住の65歳以上も一般料金。・豊田市美術館会期:2016年4月27日(水)〜6月26日(日)※休館日:月曜日(但し、5/2は開館)住所:愛知県豊田市小坂本町8-5-1観覧料:一般 1,400円、高校・大学生 1,000円、中学生以下 無料※前売・団体は各200円引き(団体は20名以上)※豊田市内在住、在学の高校生、障がい者手帳の所持者、市内75歳以上は無料(要証明)
2016年07月01日ブリヂストン美術館が「アーティゾン美術館(ARTIZON MUSEUM)」としてリニューアルし、2020年1月18日(土)に再び開館する。「新TODAビル 文化貢献施設」や「アートスクエア」とともに、京橋1丁目東エリアに新しい芸術・文化拠点を形成する「京橋彩区(きょうばしさいく)」に立地する。ブリヂストン美術館がリニューアルブリヂストン美術館は、1952年1月に東京で初めて西洋絵画を展示する美術館として開館した。以来、60年以上にわたり東京・京橋において東西の名画にふれあう機会を提供してきた美術館だ。これまで、クロード・モネやピエール=オーギュスト・ルノワールの作品を集めた「ベスト・オブ・ザ・ベスト」や、オランダ出身のウィレム・デ・クーニングにフォーカスした展覧会など、独自の美術展を開催してきた。アーティゾン美術館に名称変更へブリヂストン美術館の歴史を継ぐ美術館として、新たに誕生する「アーティゾン美術館」。展示面積は、旧美術館の約2倍となり、展示室は4階から6階の3フロアで構成される。ガラスに囲まれたモダンな建築で、館内には明るく開放的な空気が漂う中、作品世界に没入できる。展示面積の拡大に伴い、展示もパワーアップ。「創造の体感」をコンセプトに、印象派を中心とする従来のコレクションから、古美術、日本近代洋画、20世紀美術、現代美術まで2,500点以上にのぼる多彩な作品を、独自性豊かな企画とともに公開。旧美術館では実現できなかった大規模な企画展(特別展)とコレクション展の同時開催が可能となる。また、入口は従来の八重洲通り沿いから、銀座と日本橋をつなぐ中央通り沿いへと移動。京橋一丁目の再開発における芸術と文化の拠点として、地域の発展と貢献を目指す。「京橋彩区」でオープンする施設東京駅八重洲口から歩いて5分、美術館、ギャラリー、古美術商などが集積する東京駅周辺エリアに“開かれた芸術・文化拠点”として形成される「京橋彩区」。ここでは、芸術・文化イベントの開催や、若手クリエーターなども含めた芸術・文化活動をサポートしていく。新TODAビル 文化貢献施設(仮称)「新TODAビル 文化貢献施設」は、人々が気軽にアートやクリエイションに触れられるギャラリーの他、アーティストやクリエイターを支援するコワーキングスペース、イベントホールなどが整備される。また、アート作品やデザインプロダクトを販売するショップも併設され、ショッピングも楽しめる。アートスクエア(仮称)中央通り沿いに2019年7月一部オープンする広場「アートスクエア」では、多様な芸術・文化イベント開催される予定だ。また、新TODAビル 文化貢献施設が竣工後は、広場の間口が120mになり、さらに芸術・文化イベントが盛んになるだろう。詳細アーティゾン美術館オープン日:2020年1月18日(土)場所:ミュージアムタワー京橋住所:東京都中央区京橋1-7-2延床面積:約 6,650m²施設構成:1F エントランスロビー、ミュージアムカフェ / 2F ミュージアムショップ / 3F 受付、多目的ホール / 4F〜6F 展示室(面積約 2,100m²)※ 掲載パースはすべて計画段階のものであり、今後変更の可能性あり。【主な収蔵画家・彫刻家】クロード・モネ、ポール・セザンヌ、フィンセント・ファン・ゴッホ、ポール・ゴーガン、パブロ・ピカソ、藤田嗣治、藤島武二、ジャクソン・ポロック、堂本尚郎、オーギュスト・ロダンなど※そのほか古代美術品も収蔵■「京橋彩区」詳細・ミュージアムタワー京橋(2019年7月竣工) ※タワー内にアーティゾン美術館がオープン。・(仮称)新TODAビル 文化貢献施設(2024年竣工予定)・(仮称)アートスクエア( 2019年7月一部オープン、2024年全面オープン)
2016年06月20日横浜みなとみらいにある「横浜美術館」では、横浜の地元企業である富士ゼロックスと横浜美術館のコラボによる企画展「複製技術と美術家たち-ピカソからウォーホルまで」が6月5日(日)まで開催中だ。本展では、1988年以来「版画もしくはそれに類する手段で複数制作されたもので、その時代の精神や文化を表徴する作品」を指針として、欧米と日本の重要な作家による版画、写真、コピー・アート(ゼログラフィーによる作品)、アーティストブックなどを収集した富士ゼロックス版画コレクションが展示される。その数は現在約950点を擁し、その中の約350点がまとまって展示されるのは本展が初めて。さらに、版画コレクションに加えて、横浜美術館が擁する150点が合わせて展示され、約500点の作品展示を通して、写真印刷や映像などの「複製技術」が発達・普及し、誰もが複製を通して美術を楽しむことができる時代に、ピカソをはじめ20世紀の欧米を中心とする美術家たちが、どのような芸術のビジョンをもって作品をつくっていったのかを検証する。中でも、ドイツの文芸批評家ヴァルター・ベンヤミン(1892年ー1940年)の写真や美術に関する考察や発言に注目し、彼が著作中で言及した写真や美術の作品を展示している。ベンヤミンの論文「複製技術時代の芸術作品」は、その後の美術、写真、映画の評論だけでなく、メディア論や社会学、思想研究に大きなインパクトを与えたが、ベンヤミンの著述に登場する代表的な写真家や美術家たちの実作品を、美術史の流れの中で鑑賞することができる貴重な機会となる。さらに、この企画展では、富士ゼロックスのクラウド発信型音声ガイドサービス「SkyDesk Media Trek(スカイデスク・メディアトレック)」を提供しており、自分のスマートフォンやタブレットに、専用アプリをダウンロードして、無料で音声による展示作品の解説を楽しむことができる。解説は担当学芸員が書き下ろし、作品を目の前にしながら、制作の背景や他の作品とのつながりを知ることができるので、美術史に疎くても安心して作品を鑑賞することができる。気持ちの良い初夏の週末、横浜みなとみらいにお出かけのついでに、ぜひ立ち寄ってみてはいかがだろう。(text:cinemacafe.net)
2016年05月28日三鷹の森ジブリ美術館で、新企画展示「猫バスにのって ジブリの森へ」が開催される。期間は2016年7月16日(土)から2017年5月(予定)まで。■新企画展示「猫バスにのって ジブリの森へ」ジブリ美術館が2001年からこれまで開催してきた企画展示は14本を数える。本展はそれら歴代の企画展をコラージュのように集約し紹介するものだ。映画を生み出す“作り手の想い”と“発想の種”に焦点を当てた本展示をレポートする。企画展は入口からユニーク。入口の壁から顔と前足が飛び出したネコバスが来場者を出迎える。このネコバスをくぐるようにして中に入ると、そこはもうネコバスの内部だ。床から天井まで隅々がふわふわの毛皮に覆われている。ソファーに座ると、映画の中でサツキとメイが感動していた、沈み込むようなふかふかの感触を実際に体験することができる。ネコバスを出ると、映画『ハウルの動く城』の荒野の背景と共に、ハウルの動く城の展示物が登場する。こちらは今回の企画展のために新たに制作したもので、ネコバスが向かう異世界を象徴する存在だという。異なる作品が一つのコンセプトの下で一体になった世界を味わえる。この部屋では他に、「ピクサー展(2004年)」、「アードマン展(2006年)」、「崖の上のポニョ展(2009年)」、「ジブリの森のレンズ展(2013年)」も紹介。1つ目の部屋から2つ目の部屋の間の空間には、「3びきのくま展(2007年)」の展示がある。腰をかがめてやっと通れる入口からその空間を覗くと、体調2m超もありそうなスケールの、3匹の熊に見下ろされる。原作絵本の少女がくまの家に入った驚きに共感できる展示だ。続く部屋の目玉展示は、新たに開発された鳥型飛行機「アルシオーネ」。この色鮮やかな機体の周りには、「天空の城ラピュタと空想科学の機械達展(2002年)」より、空想が生み出した奇妙な乗り物や機械についての解説パネルが広がる。この部屋には、「クルミわり人形とネズミの王さま展(2014年)」、「小さなルーブル美術館展(2008年)」、「挿絵が僕らにくれたもの展(2012年)」の展示も。また、最後の展示スペースでは、作り手たちの仕事に焦点を絞った「アルプスの少女ハイジ展(2005年)」が紹介される。名作が誕生するまでのロケハン資料やキャラクターデザインに関する資料など、アニメーターたちの現実的な一面が垣間見れる。さらに、初代企画展示である「千と千尋の神隠し展(2001年)」と、昨年2015年に開催された「幽霊塔へようこそ展」が同じスペースで紹介されるので、今と昔の展示を比べて楽しむことも可能だ。■三鷹の森ジブリ美術館についてジブリ美術館は、2016年5月9日(月)から7月15日(金)まで改修工事で長期閉館していた。次に、このリニューアルのポイントと、常設展も含めた注目の展示について紹介する。・リニューアルリニューアルで大きく変わったのは外壁。年月をかけてツタがからんだ美しい外壁も残しつつ、色鮮やかな赤・青・白で塗り替え、開館当初とはまた違った趣で生まれ変わった。また、『天空の城ラピュタ』に登場するロボット兵のいる屋上も改装されている。・映像展示室「土星座」 B1Fエントランス空間の横にある映像展示室「土星座」では、ここでしか見ることのできないオリジナル短編作品が上映されている。また、2Fにあるギャラリーでは「土星座」でこれまでに上映された全作品に関する展示が開催中だ。・常設展示室「映画の生まれる場所」ここでは、アニメーション映画が完成するまでの仕事を作り手たちの作業場を再現した室内で紹介する。改装前と展示の構成は変わっていないが、壁にたくさん貼られたスケッチ画の複製などが新しく貼り替えられるなど、常設展示も隅々まできれいにされた。・ネコバスルーム2Fにあるネコバスルームは、小学6年生以下の子供が対象のプレイルーム。これまでは、子供だけがここでねこバスに乗ることができたが、上で紹介したように、企画展示室内には大人も乗れるねこバスが登場中。両方のスケール感の違いも楽しんでみては。イベント概要新展示「猫バスにのって ジブリの森へ」期間:2016年7月16日(土)~2017年5月(予定)場所:三鷹の森ジブリ美術館住所:東京都三鷹市下連雀1丁目1-83【チケットの購入方法】ジブリ美術館は、美術館をより安全で快適に楽しめるよう日時指定の予約制を行っている。購入場所:全国のローソン価格:大人・大学生 1,000円 高校・中学生 700円 小学生 400円 幼児(4歳以上) 100円※4歳未満は無料。※上記の料金で短編映画も鑑賞できる。※団体や前売り他各種割引制度は、実施していない。※上記料金は、税込み。入場時間:開館時間は、10時から18時(火曜休館)、入場時間は1日4回。・1回目入場 10時(10時30分までに入場)・2回目入場 12時(12時30分までに入場)・3回目入場 14時(14時30分までに入場)・4回目入場 16時(16時30分までに入場)※入場指定時間から30分後までの入場。※入れ替え制ではないので閉館時間までゆっくり楽しめる。※カフェの営業時間は11時から。※営利目的でのチケット転売は、いかなる場合にも禁止。※オークション等で転売されたチケットであると判明した場合、入場を断る場合あり。【毎月10日はジブリ美術館チケット発売の日】ジブリ美術館のチケットは1ヶ月ごとの販売。毎月10日午前10時から、翌1ヵ月分を販売。【アクセス(美術館への行き方)】■1,徒歩三鷹の森ジブリ美術館は、JR三鷹駅南口から玉川上水沿いをゆっくり歩いて約15分。玉川上水沿いには、美術館の方向を指し示す案内看板がある。また、三鷹駅南口からコミュニティバスを利用すると約5分。なお、三鷹駅へは、新宿駅からJR中央線の快速で20分。■2,コミュニティバスJR三鷹駅南口からコミュニティバス2路線が開設されている。スタジオジブリがデザインしたバスも走っているのでチェックしてみて。定員:55人、車椅子1台料金:大人 片道210円、往復320円 / 子ども 片道110円、往復160円※往復割引券は、三鷹駅南口バス停前の券売機およびバス案内所で販売。※混雑時は臨時増発を予定。※美術館休館日には減便となる。※消費税の引き上げに伴い、2015年4月1日に乗車運賃が改定。・ルート1.三鷹駅発 三鷹の森ジブリ美術館経由 三鷹駅行き(循環)[三鷹駅南口]→[むらさき橋]→[文化園西]→[万助橋]→[三鷹の森ジブリ美術館]→[明星学園入口]→[下連雀]→[連雀通り商店街]→[南浦]→[仲町通り]→[北浦]→[本町通]り→[三鷹駅南口]・ルート2.三鷹駅発 三鷹の森ジブリ美術館経由 明星学園行[三鷹駅南口]→[むらさき橋]→[文化園西]→[万助橋]→[三鷹の森ジブリ美術館]→[明星学園入口]→[厚生園裏]→[牟礼西町]→[明星学園前](折り返し)→[牟礼西町]→[厚生園裏]→[明星学園入口]→[万助橋]→[山本有三記念館]→[三鷹駅南口]【問い合わせ先】TEL:0570-055777(ご案内ダイヤル/9:00~18:00/休館日の火曜日をのぞく)
2016年05月28日「オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展」が東京・国立美術館にて開催される。会期は、2016年4月27日(水)から8月22日(月)まで。世界でも有数のルノワール・コレクションを誇る、オルセー美術館とオランジュリー美術館。本展は、両美術館が所蔵する、100点を超える絵画や彫刻、デッサン、パステルなど貴重な資料の数々によって画家ピエール・ オーギュスト・ ルノワールの全貌に迫るものだ。展覧会内では、作品を10章に分けて構成。写実的な初期作品を始め、肖像や風景、風俗、花、子ども、裸婦といった、ルノワールの愛した主題を紹介する。例えば、第4章では「“現代生活”を描く」と題し、ダンスホールや酒場、カフェ、郊外の舟遊びといった、 19世紀のパリ生活に特徴的なシーンを切り取った作品を展示。この章の主役、ルノワールの最高傑作《ムーラン・ド・ラ・ギャレットの舞踏会》は、日本で初めて展示される。他にも、第1章「印象派へ向かって」や第5章「子どもたち」、第8章「《ピアノを弾く少女たち》の周辺」など、あらゆる視点からルノワールの作品に触れることができる。最晩年の名作《浴女たち》も、初めての来日となるので、ぜひ注目してみて。【展覧会概要】オルセー美術館・オランジュリー美術館所蔵 ルノワール展会期:2016年4月27日(水)〜8月22日(月)会場:国立新美術館 企画展示室1E住所:東京都港区六本木7-22-2休館日:毎週火曜日 ※5月3日(火・祝)、8月16日(火)は開館開館時間:10:00〜18:00金曜日、8月6日(土)、13日(土)、20日(土)は20:00まで※入場は閉館の30分前まで観覧料:当日 一般1,600円、大学生1,200円、高校生800円※価格は全て税込み。※団体は20名以上。※団体料金は200円引き。※障害者手帳持参者とその付添者1名無料。※中学生以下無料。※4月30日(土)〜6月26日(日)までの土曜、日曜は高校生無料観覧日(学生証の提示必要)【問い合わせ先】国立新美術館TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2016年05月01日「奈良美智がえらぶMOMATコレクション 近代風景~人と景色、そのまにまに~」が2016年5月24日(火)から11月13日(日)までの期間、東京国立近代美術館本館2F ギャラリー4で開催される。本展覧会では、美術家・奈良美智(Yoshitomo Nara)がMOMATのコレクションから約60点をセレクトして展示する。大学時代の恩師である麻生三郎や、麻生とともに戦争の時代を生きた松本竣介。村山槐多のたくましい少女像や、榎本千花俊の女性像など。奈良は美術史にとらわれることなく好きな作品を選んだら、主に1910〜50年代の人と景色を描いているものにしぼられたという。奈良の人気作品《Harmless Kitty》も4F「ハイライト」コーナーに展示。普段はあまり展示されない作品やおなじみの名作も、奈良のコメントと共にずらりと並ぶ。彼の目を通して、作品の新しい魅力を発見する機会となりそうだ。【概要】奈良美智がえらぶMOMATコレクション 近代風景~人と景色、そのまにまに~会期:2016年5月24日(火)〜11月13日(日)開館時間:10:00〜17:00金曜日は20:00まで ※入館はそれぞれ閉館30分前まで。休館日:月曜日(ただし7月18日、9月19日、10月10日の祝日は開館)、7月19日(火)、8月8日(月)〜15日(月)、9月20日(火)、10月11日(火)会場:東京国立近代美術館 本館2F ギャラリー4住所:東京都千代田区北の丸公園3-1観覧料:一般430(220)円、大学生130(70)円※高校生以下および18歳未満、キャンパスメンバーズ、MOMATパスポート持参者、65歳以上、障害者手帳持参者とその付添者(1名)は無料。※()内は20名以上の団体料金。いずれも消費税込。※当日に限り「MOMATコレクション」(4F〜2F)も観覧可能。無料観覧日:毎月第一日曜日(6月5日、7月3日、8月7日、9月4日、10月2日、11月6日)および11月3日(木・祝)※本展および「MOMATコレクション」(4F〜2F)のみ。【問い合わせ先】03-5777-8600(ハローダイヤル)
2016年04月25日写真提供:タイ国政府観光庁「バンコク国立博物館」は仏教美術に触れ、タイの歴史を学ぶことが出来る博物館。王宮広場のすぐ目の前、「国立タマサート大学」の隣に位置する広い敷地は、同類の博物館としては東南アジア最大級だ。 写真提供:タイ国政府観光庁建物は元々チャクリー王朝歴代の副王宮殿として建てられたもの。ラーマ5世の時代に副王制度が廃止されると、王宮内にあった公立博物館の展示品が現在の場所に移された。その後、「バンコク博物館」と名付けられて拡張・再編成され、1934年には芸術局の管理の下、「バンコク国立博物館」となった。写真提供:タイ国政府観光庁敷地内には多くの歴史的建物が点在し、展示室として使われている。展示品は、仏像やヒンドゥー神像などの宗教美術品から、王室ゆかりの伝統工芸品まで多種多様。歴代の王が使用した御輿や、食器や衣服など、王の身の回り品も展示され、王室の生活を知ることが出来る。中には古典楽器や、武器、王家の葬儀に使われる山車もあり面白い。写真提供:タイ国政府観光庁 歴史館では、パネルやジオラマを使い、各時代の歴史がわかりやすく再現されている。仏教美術品のコレクションはアジア各々のスタイルを網羅。また、プッタイサワン仏殿内には国の守護仏であるシヒン仏が安置され、壁面には仏陀の生涯が壮麗に描かれている。ユネスコ記憶遺産に登録された「ラームカムヘーン王碑文」も必見だ。写真提供:タイ国政府観光庁毎週水・木曜日の9:30からは日本人ボランティアによる無料日本語ガイドを実施。約2時間のガイドで、仏陀の生涯を描いた壁画や宗教美術品、王家の葬儀、伝統工芸品など主要展示品を案内してくれる。詳しくはこちら> また博物館入口近くのショップでは、アジア美術を中心とした美術書を販売。博物館の日本語図録もある。アクセスはBTS「ナショナルスタジアム」駅2番出口から、タクシーで約20分。 バンコク国立博物館(National Museum Bangkok)・住所:4 Na Phrathat Rd., Phra Borommaharachawang, Phra Nakhorn, Bangkok 10200・開館時間:9:00~16:00(入場15:30まで)、休館:月曜日・火曜日・タイの祝日・入場料:200バーツ
2016年04月09日「日伊国交樹立150周年特別展 アカデミア美術館所蔵 ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち」が開催される。期間は、東京・国立新美術館で2016年7月13日(水)から10月10日(月・祝)まで、大阪・国立国際美術館で2016年10月22日(土)から2017年1月15日(日)まで。日伊国交樹立150周年を祝して開催される本展。アカデミア美術館が管理する14世紀から18世紀にかけてのヴェネツィア絵画を中心とした、約2,000点の充実したコレクションによる、本邦初の展覧会だ。テーマを「ルネサンス期のヴェネツィア絵画」とし、ヴェネツィアの画家たちの自由奔放な筆致による豊かな色彩表現、大胆かつ劇的な構図を堪能できる名画、約60点を展示する。ルネサンス発祥の地であるフィレンツェの画家たちが、明快なデッサンに基づき丁寧に筆を重ねる着彩、整然とした構図を身上としたのに対する、感情や感覚に直接訴えかける絵画表現の可能性を切り開いていったヴェネツィア・ルネサンス絵画の展望。15世紀から17世紀初頭にいたるまでの、ジョヴァンニ・ベッリーニやクリヴェッリ、カルパッチョ、ティツィアーノ、ティントレット、ヴェロネーゼなど、名だたる巨匠たちの傑作が一挙に集う。また、ヴェネツィア盛期ルネサンス最大の巨匠ティツィアーノが晩年に手がけた祭壇画の大作《受胎告知》(サン・サルヴァドール聖堂)が特別出品されることも、本展の大きな見どころ。時代の黎明期から終焉までの流れ、得意とした肖像画の分野をそれぞれ5つの章に分けて構成し、当時の作品や空気を味わうことができる。【概要】日伊国交樹立150周年特別展アカデミア美術館所蔵 ヴェネツィア・ルネサンスの巨匠たち会期:2016年7月13日(水)~10月10日(月・祝) 毎週火曜日休館 ただし、8月16日(火)は開館開館時間:10:00~18:00 金曜日、8月6日(土)、13日(土)、20日(土)は20:00まで ※入場は閉館の30分前まで会場:国立新美術館 企画展示室2E 住所:東京都港区六本木7-22-2観覧料:一般 1,600円、大学生 1,200円、高校生 800円 (前売/団体は各200円引)※中学生以下および障害者手帳の所持者(付添者1名を含む)は入場無料。※9月17日(土)~19日(月・祝)は高校生無料観覧日。(学生証の提示が必要)巡回予定:会期:2016年10月22日(土)〜2017年1月15日(日)会場:国立国際美術館(大阪・中之島)住所:大阪府大阪市北区中之島4-2-55開館時間:10:00〜17:00(金曜日は10:00〜19:00)※入場は閉館の30分前まで。休館日:月曜日、2016年12月28日(水)〜2017年1月4日(水)※ただし、2017年1月9日(月・祝)は開館し、翌10日(火)は休館。観覧料:一般 1,500円、大学生 1,200円、高校生 600円 (前売/団体は各200円引)※団体は20名以上。※中学生以下および障害者手帳の所持者(付添者1名を含む)は入場無料。※前売り券は、10月21日(金)までの販売。【問い合わせ先】国立新美術館(東京)TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)国立国際美術館(大阪)TEL: 06-4862-5777(大阪展事務局/平日10:00〜17:00)
2016年04月08日3月16日から国立新美術館で「MIYAKE ISSEY展: 三宅一生の仕事」が始まった。会期前日にはプレス内覧及び記者発表会が行われ、三宅一生を始めとする関係者が出席した。「21_21 DESIGN SITEを2007年に開館してからすぐに近所である国立新美術館へ挨拶に伺った際に、いつかここで展覧会が出来たらと私が呟いたことから始まった10年掛かりのプロジェクト」と三宅氏が語る本展は、デザイナーの三宅一生が活動を始めた1970年から現在に至るまでの約45年間“企業秘密”にしてきた仕事を紹介するこれまでにない大規模な展覧会である。まず同展を構想するにあたり、三宅一生の45年間のアーカイブを整理するところから始めたのは数年前。三宅氏は「数万点に及ぶ膨大なコレクションの中から、一着一着当時を振り返りながら今回のための展示品を厳選することは思っていた以上に時間の掛かる作業で、実は当初の計画から会期が先延ばしになってしまっていたのだが、やっと今年実現が叶った」と明かし、45年という長い歴史を実感させる。そんな歴史を凝縮させた展示内容は、A、B、Cと大きく3つのセクションで構成されている。ルームAでは、三宅デザイン事務所を立ち上げた70年代に制作された原点ともいえる「タトゥ」「麻のジャンプスーツ」「水着とキャップストール」「ヌバ」といった服を展示。ルームBでは、80年秋冬コレクションで発表された「プラスティック・ボディ」に始まり、その後85年まで様々な形で展開された「ボディ」シリーズを展示する。このA、Bの空間デザインは、三宅氏と20年来の付き合いであるという吉岡徳仁が手掛け、服の展示に用いられているマネキン「グリッド・ボディ」も本展のために制作された。三宅氏の「衣服の原点は一枚の布」という概念に基づき、一枚の紙、または一枚のアクリル板からレーザーカッターでくり抜いた365パーツをグリッド状に組み立てて形成されているという。佐藤卓が空間デザインを手掛けたルームCでは、「プリーツ」「IKKO TANAKA ISSEY MIYAKE」「132 5. ISSEY MIYAKE/陰影 IN-EI ISSEY MIYAKE」など5つのテーマに分けて三宅氏の原動力となるチーム、メーカー、デザイナーとの協働を紹介する。中でも注目される「製品プリーツ」の制作過程を初公開するコーナーでは実際にスタッフがプリーツマシーンを動かし、制作実演も行われる。「本展に訪れた人が“何か自分も創りたい”と、子供から大人まで創造意欲を掻き立てられるような展覧会に仕上がったと思っている。デザインとは完成までのプロセスも含めて、こんなにもわくわくする可能性に満ちた仕事なんだと伝えたい」と三宅氏。記者発表会で「これから先40年に活躍する未来のクリエーターの課題は?」と問われると「資源不足や人口増加など問題は様々にあるが、男女や家族でシェアできること、温かみの感じられるプロダクト、洗濯のし易さなどより暮らしや生き方そのものに密接したデザインが必要になってくると思っている。生活の身近な事柄も含めてチームで日々ディスカッションしながら創造していく、だからデザインは面白い」と話した。会見終了後には本展の開会式が行われ、その場でなんと三宅氏にはフランス政府から芸術文化勲章のレジオン・ドヌール勲章コマンドゥールが授与された。会期中には佐藤卓と深澤直人による「三宅一生の感覚」(4月23日)、写真家・高木由利子と建築家・田根 剛の「Nobody Knows」(5月8日)、テキスタイルデザイナーで株式会社 イッセイ ミヤケ 取締役の皆川魔鬼子による「小さな驚きを与え続けること ―三宅一生のテキスタイル創り―」(6月4日)といったトークイベントや、造形作家・関口光太郎による「新聞紙とガムテープのアートを体験しよう!」(4月17日)や、リアリティ・ラボ(Reality Lab.)スタッフによる「折りオーリ ラボ開講!」(4月29日)といったワークショップなど、様々な関連イベントも予定されている。イベントの詳細や予約方法については国立新美術館公式サイト()にて掲載中。【イベント情報】「MIYAKE ISSEY展: 三宅一生の仕事」会場:国立新美術館 企画展示室2E住所:東京都港区六本木7-22-2会期:16年3月16日~6月13日時間:10:00~18:00(金曜は20:00まで、入場は閉館の30分前まで)休館日:火曜日(5月3日は開館)料金:一般1,300円、大学生800円(5月18日は国際博物館の日につき入場無料)
2016年03月17日日本のレノボの勢いが鮮烈だ。ThinkPadでもなく、LAVIEでもないもうひとつのレノボが着実に階段を登りつつある。先日、東京の国立新美術館で開催された「Lenovo X1 Premier Collection」では、ThinkPad X1シリーズとして、TABLET、YOGA、Carbonなどが一気に発表され、同社代表取締役の留目真伸氏はレノボが26四半期連続でシェアを伸張し、利益においても過去最高を達成していることを明らかにした。日本でも過去最高のシェアを更新し、成績はワールドワイドと同様に好調であり、まさに、ハードウェアビジネスの基盤を確立していることを数字が物語っている。もちろん、1992年に一号機ができたThinkPadはレノボの中でも主力製品だ。この製品は日本人の手によってエンジニアリングされて世に出され、究極のツールとしての進化をとげてきた。レノボの製品群の中でもThinkPadが特別な存在感を持って受け入れられているのはそのためだ。誤解を怖れずにいえば、ThinkPadは「レノボ製品であってレノボ製品ではない」と消費者に受け入れられている雰囲気もある。○拓ける市場はまだまだある留目氏は、日本のものづくりの強さを今も信じていると述べるものの、ThinkPadが累計出荷台数1億台を2014年に突破しているにもかかわらず、現状には満足していないという。留目氏は壇上で「パーソナルコンピューティングはまだまだ実現していない。パソコンは普及しているが、コンピューティングパワーが人々をサポートしている時間はまだまだ短い。これから第2章が開けていく」と宣言した。そしてそれは、コンピューターメーカーだけでできるわけではなく、他の業界、スタートアップ、生活者とのコラボレーションが必要で、そこでの共創を目指さなければならないというのだ。そこに留目氏の狙いがある。これからのデジタルワークは、常時、コンピューティングパワーが人をサポートするようになる。さらに、これから団塊ジュニアが両親の介護をしなければならなくなる。そのとき、オフィスでしか働けないのは問題だと留目氏。さらに、イノベーションのためには、ひとつの企業の中だけにとどまっていてはならない。発想のタネ、ビジネスのタネは、他者とのコラボレーションの中でこそ生まれる。IoTの進化によって、そのスピードは高まる一方だ。今こそ自分自身のアップデートが必要であり、そのためのモビリティだと留目氏はいう。つまり、これから拓ける市場はまだまだあるはずだと氏は確信している。○ThinkPadのレノボからの脱却ここのところの留目氏は、コンピュータメーカーの社長らしからぬプレゼンスを見せ続けている。ありとあらゆる業界に対してアプローチし、レノボの製品を売り込むというよりも「レノボ」という形のないブランドの認知度を上げるために、そのブランドが人々の暮らしや働き方を豊かにすることをコミットしようとしているように見える。ThinkPadは特別でも、他のレノボ製品は違うというイメージを払拭するには、これまでリーチすることができていなかった新たな市場に対して、日本のレノボを強く印象づけることが必要だ。若者向けにスノーゲレンデやビーチでイベントを開催するなど、その方面での活動にも熱心なレノボ。新たな市場を拓き、ThinkPadのレノボを知らなかった層にレノボを知らしめる。そのためにはなりふり構わず何でもやる。その崖っぷち感が危ないようでこれから先の世の中を見据えてもいる。(山田祥平 @syohei)
2016年02月22日