宝塚歌劇雪組トップスター・音月桂(おとづき・けい)、舞羽美海(まいはね・みみ)の退団公演千秋楽の模様を全国4か所の映画館で生中継する事が発表された。雪組東京宝塚劇場公演千秋楽『音月桂ラストデイ』ライブ中継:チケット情報生中継されるのは、東京宝塚劇場で上演される<宝塚歌劇雪組『JIN-仁-』/『GOLD SPARK!-この一瞬を永遠に-』>の12月24日(月・祝)公演。雪組一筋15年、舞台に立ち続けてきた音月の勇姿を見届けようと、本公演のチケットは瞬く間に完売。今回の映画館生中継が決定した。当日は、TVドラマも大ヒットを記録した村上もとかの漫画「JIN-仁-」を原作に、宝塚歌劇では主人公・南方仁と橘咲の時空を超えた純愛、坂本龍馬との友情を通して命の尊さを描き出す同名公演と、躍動感あふれるショーに加え、音月桂ら退団者の挨拶も中継される。雪組東京宝塚劇場公演千秋楽『音月桂ラストデイ』ライブ中継は、12月24日(月・祝)、東京・お台場シネマメディアージュ、神奈川・TOHOシネマズ川崎、大阪・TOHOシネマズなんば・本館、兵庫・TOHOシネマズ西宮OSで開催。チケットは、11月25日(日)一般発売。尚、チケットぴあでは先行抽選プレリザーブを11月17日(土)11時から受付ける。
2012年11月16日11月16日(金)に兵庫・宝塚大劇場で開幕する宝塚歌劇星組の次回作は、舞踊『宝塚ジャポニズム~序破急~』、ミュージカル『めぐり会いは再び 2nd~Star Bride~』、レビュー『Etoile de TAKARAZUKA(エトワール ド タカラヅカ)』の3本立てで上演する。舞踊とレビューは、2013年4月に行われる台湾公演でも上演される演目だ。自身初の3演目に挑戦する男役トップスター・柚希礼音に心境を訊いた。宝塚歌劇星組『宝塚ジャポニズム~序破急~』ほかチケット情報「3本立てのお稽古は頭がこんがらがります」と、笑顔で話す柚希。1幕目の和物ショーは、序・破・急を15分ずつで展開していく。2年ぶりの和物への挑戦に「50人、60人が全員同じ振りで踊るのがタカラヅカの和物ショーの素晴らしいところだなと、改めて思いました。華やかで、日本人でよかったなとお客様に思っていただけるようにしたいです」。ダイナミックなダンスと男らしい色気が魅力の柚希だが、和物では“色っぽさ”を意識するという。「タカラヅカの男役が演じる日本物の若衆は、はんなりしていて、押したらふわ~っと倒れそうな感じがするんです。なので、お芝居や洋物のショーで作ってきた男役像とはまた違う雰囲気を出したいと思っています」。2本目のミュージカルは、貴族の男女が繰り広げる恋の騒動をコミカルに描いた作品で、昨年星組で上演された『めぐり会いは再び』の続編。“魅せる”ショーと舞踊の間で、ホッと心和む演目になりそうだ。「昨年も『ノバ・ボサ・ノバ』のエネルギッシュなショーの後で、みんなが伸び伸びと演じている雰囲気がありました。リラックスしている時がいちばんいいものが出ると思いますので、お客様にも和んでいただきつつ、私たちも肩の力を抜いて演じたいですね」。そしてレビューは、タイトルに“TAKARAZUKA”と付けられているように、タカラヅカらしさあふれる展開。「大階段の黒燕尾から始まり、“星”にまつわる懐かしい曲のメドレーもあります。こんなにもタカラヅカらしさあふれる作品は、私自身初めてのような気がします。今までいろんな作品に出演してきました。根本に戻って、タカラヅカの男役にしか出せない黒燕尾の美しさや、群舞で踊る美しさを観ていただき、やっぱりタカラヅカっていいなと思っていただけるような公演にしたいです」と力を込める。4月に控える台湾公演に向けても「力を入れすぎずに楽しみながら、これがタカラヅカだというものをお見せしたいです。皆様とより深く繋がれるきっかけになれたら」と語る柚希。“宝塚歌劇”の魅力が存分に堪能できるステージになりそうだ。公演は11月16日(金)から12月15日(土)まで兵庫・宝塚大劇場にて、チケットは発売中。その後、2013年1月2日(水)から2月10日(日)まで東京宝塚劇場にて上演。チケットは12月2日(日)より一般発売開始。取材・文:黒石悦子
2012年11月13日1996年、宝塚歌劇団による日本版が初演されて以降、宝塚各組で上演を重ね、空前のヒットを記録したミュージカル『エリザベート』。この人気作がウィーンでの初演から20年目の今年、宝塚版『エリザベート』の歴代キャストを迎え、コンサートバージョン『エリザベートスペシャルガラ・コンサート』として11月6日に東京・東急シアターオーブで開幕する。『エリザベートスペシャルガラ・コンサート』チケット情報オーストリア皇后エリザベートの数奇な人生を軸に展開するミュージカル『エリザベート』。宝塚版では、エリザベートを死へと誘う黄泉の帝王トートを主役に置き換え、高い評価を得てきた。今回のコンサートバージョンでは、過去にトート役を演じた一路真輝、姿月あさと、彩輝なお、春野寿美礼のほか、宝塚退団後に同作が上演されたため、現役時代には演じていない紫苑ゆうもキャストに加わり、日替わりで同役を演じる。またエリザベート役は花總まり、大鳥れい、白羽ゆりが務める。初日前日の5日、マスコミに舞台稽古が公開され、この日のトート役の一路とエリザベート役の花總が華麗なステージを披露した。稽古後には扮装姿でトート役とエリザベート役のキャストが一堂に会し、会見に応じた。宝塚現役時代から実に16年ぶりにトートとエリザベートを演じた一路と花總は「新しいものをやっている気持ちもありますが、いざやるとタイムマシーンに乗ったみたいな気持ちにもなりますね。すごく楽しんだり、緊張したり、新しい発見があったり新鮮な気持ちで演じられました。16年経っていることは少しさし引いて観ていただけたらと思っています(笑)」(一路)、「もう一度やるという感覚よりも、新しくこの役に取り組んでいるという感じで、エリザベートという女性を見つめ直して新鮮な気持ちで最後まで頑張りたいと思います」(花總)とコメントした。トート役初挑戦となる紫苑は「唯一、期待の新人でございます。(私が宝塚)退団後に『エリザベート』が上演され、悔しくて悔しくて。まさか退団後、こんな形で扮装までさせていただいて、今すべてが夢のようです」と喜びも露に、「一から曲を勉強する事はまったく別問題なので、ちゃんとやっていきたいと思って頑張りましたが、間にあわないかもしれません!頑張ります」と力をこめて語った。『エリザベートスペシャルガラ・コンサート』は11月21日(水)まで東京・東急シアターオーブ、11月25日(日)から12月3日(月)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて開催される。チケットは一部を除き発売中。
2012年11月06日兵庫県宝塚市の宝塚市立手塚治虫記念館では現在、第57回企画展「鉄腕アトムからマジンガーZへ」を開催している。今年は、手塚治虫の「鉄腕アトム」が連載60周年、永井豪の「マジンガーZ」は連載40周年を迎える。ロボットヒーローマンガの元祖「鉄腕アトム」は日本初の国産30分間テレビアニメーションシリーズとなり、スーパーロボットの少年が活躍するストーリーに大人も子どもも夢中となった。その後、人間がロボットに乗り込み操縦する「搭乗型ロボット」が初めて登場、読者に新鮮な驚きを与えたのが「マジンガーZ」。主人公の少年は「これに乗れば神にも悪魔にもなれる」という遺言とともに、マジンガーZを祖父から託される。永井豪の代表作のひとつ「デビルマン」も、2012年が連載40周年。同作は主人公が悪魔と合体して人類を救おうと、悪魔だけでなく人間の心の闇とも闘う宿命を背負うという設定で、神にも悪魔にもなれるという「マジンガーZ」に通じる。同展では「鉄腕アトム」と、ロボットマンガの系譜に大きな節目を作った「マジンガーZ」、神と悪魔の闘いを描き斬新なストーリー展開で旋風を巻き起こした「デビルマン」を取り上げ、印象深いシーンを中心に原稿を展示する。また、永井豪が本展に合わせて執筆している、手塚治虫の「どろろ」と自作の「ドロロンえん魔くん」をミックスした新作「どろろとえん魔くん」の原稿を、連載前に特別展示。手塚治虫が確立したストーリーマンガの潮流に大きな変化をもたらした永井豪作品の魅力に迫る内容となっている。開催日時は、10月26日~2013年2月19日、9:30~17:00(入館は16:30まで)。会場は宝塚市立手塚治虫記念館2階。休館日は、毎週水曜日および12月29日~31日(ただし、1月2日は開館)。入館料は大人700円、中高生300円、小学生100円。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年11月05日輝く笑顔が魅力的な宝塚歌劇雪組トップスター音月桂(おとづき・けい)、舞羽美海(まいはね・みみ)のサヨナラ公演が10月12日(金)、兵庫・宝塚大劇場で開幕した。ラストステージを飾る演目は、ミュージカル『JIN-仁-』と、ショー『GOLD SPARK!-この一瞬を永遠に-』だ。宝塚歌劇雪組『JIN-仁-』のチケット情報漫画家・村上もとかの大ヒット作で、大沢たかお主演のドラマも記憶に新しい『JIN-仁-』。幕末の江戸を舞台に、現代からタイムスリップした医師・南方仁と町の人々との人間模様を描いた作品だ。江戸の町に蔓延するコロリ(コレラ)、花街・吉原の感染病、花魁・野風の病気など、数々のエピソードをアレンジしながらテンポ良く展開。仁の恋人・結命と、江戸で出会う橘咲を舞羽、坂本龍馬を早霧(さぎり)せいな、橘恭太郎を未涼亜希(みすず・あき)、勝麟太郎(海舟)を専科・北翔海莉(ほくしょう・かいり)……と、さまざまな人物が登場し、舞台を彩る様子を眺めるだけでも面白い。さらには、艶やかさや華やかさ、殺陣の躍動感など和物ならではの美と粋が堪能できる。現代で恋人を亡くし、空虚な心を埋められないでいた仁が活力と笑顔を取り戻していく様を、緩急つけて表現する音月。咲と結命のふた役を、どちらも意志の強さを持たせながら、真っ直ぐな咲と知的な結命として演じ分ける舞羽。熱く豪快な龍馬を豊かな表情とアクションで表現する早霧。そして北翔や未涼が、どっしりと安定感のある落ち着いた演技と歌唱で舞台の空気を締める。突然タイムスリップしたことに戸惑いながらも、病や怪我、災難に苦しめられる江戸の人々を笑顔に変え、慕われ、愛されていく仁の姿は、“トップスター音月桂”の姿に自然と重なり、ぐっと胸に迫る。咲との絶妙な距離感、龍馬との友情、恭太郎や勝との信頼関係を描く中で、サヨナラ公演を意識したセリフや演出が散りばめられる。仁を中心に、舞台がどこか温かい空気に包まれているのは、その存在で周りを明るくしてきた音月を中心とする雪組だからこそ出せる空気感だろう。第2幕のショーは、煌めく衣装をまとった音月のソロからスタートし、心躍るようなリズムのナンバーで躍動感あふれるダンスが繰り広げられる。ダークファンタジーのようなストーリー性のあるシーンに、“イケメン”たちがスタイリッシュなダンスと歌で魅せるシーン、赤い鳥たちが歌い踊るシーンなど、彩り豊かに展開。中でも、音月自らが希望したという大階段での黒燕尾の群舞は惚れ惚れするカッコよさ。舞羽と音月のデュエットも美しく、ずっと観ていたくなるほどだ。ショーでもまたサヨナラ公演ならではの演出に心揺さぶられる場面もあるが、雪組生があふれる笑顔で放つイキイキとした輝きに、自然と笑みがこぼれる。兵庫公演は11月12日(月)まで上演。また、11月23日(金・祝) ~ 12月24日(月・祝)まで、東京宝塚劇場にて上演。東京公演のチケットは10月21日(日)一般発売開始。取材・文:黒石悦子
2012年10月18日花組公演『サン=テグジュペリ』『CONGA!!』が、9月14日に東京宝塚劇場で開幕した。宝塚大劇場での勢いはそのままに、芝居はより深く、ショーはよりパワフルに、ブラッシュアップされた印象だ。開幕直前には、主演の花組トップスター蘭寿(らんじゅ)とむとトップ娘役の蘭乃(らんの)はなの会見も行われた。宝塚歌劇花組東京宝塚劇場公演『サン=テグジュペリ』-「星の王子さま」になった操縦士-/『CONGA!!』/東京宝塚劇場チケット情報『サン=テグジュペリ』は、「星の王子さま」で知られる作家で操縦士のアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(サン=テックス)の半生が、妻コンスエロとの愛と別れ、飛行士仲間との友情を通して描かれる。蘭寿は、「目に見えない大切な物を感じて、温もりと笑顔のあふれる世界を描きだしたい」と話す。台詞に、内藤濯(ないとう・あろう)の名訳で知られる「星の王子さま」の言葉が散りばめられているのも話題で、印象に残る台詞として、蘭寿は、主人公が星の王子さまの言葉を借りて妻に語りかける言葉を挙げた。「“ねえ、僕の花、僕、あの花にしてやらなくちゃならないことがあるんだ。本当に弱い花なんだよ。本当に無邪気な花なんだよ”という台詞に、サン=テックスのコンスエロに対する思いが詰まっていると思うので、大事に噛みしめて伝えたいですね」。マヤ族の血を引くコンスエロは蘭乃。彼女が最後に言う王子さまの有名な言葉、“たいせつなものはね、目には見えないんだよ”を一番としながらも、「“トニオは死んだのではありません。彼の星に還ったのです”という台詞も印象的で、そう信じている所に、彼女の生命力や大人になりきれない子供の魅力を感じます」と語った。「今の花組メンバーでしか生まれない魅力を観て欲しい」と蘭寿が力を込める『CONGA!!』は、ラテンのリズムが響く情熱的なショーだ。中でも蘭寿が好きだと言う「第三夜マチョ・ロマンティスモ(野郎のロマン)」は、ANJU(安寿ミラ)が振り付けたカリブの海賊の場面で、荒くれ男たちが色気たっぷりに踊る。「最後は1列になってドッと前に押し寄せるのですが、大劇場ではお客様が勢いに圧されて後ろに引くほどで(笑)、暗転を食うように拍手をいただいたんです。東京でも、“花組の男役ここにあり”という感じで男臭くやりたいと思います」。蘭乃も、自分は出ないが、この海賊の場面は大好きだそうで、「お稽古場ではキャーキャー言いながら(笑)、ファンに戻った気持ちで観ていました。花組の男役さんのカッコよさがあふれ出る場面なので、お客様にも一緒に盛り上がっていただきたいです」と話した。ダンスの得意な花組らしい躍動感みなぎるステージを楽しみたい。公演は10月14日(日)まで東京宝塚劇場にて上演。チケットは発売中。取材・文:原田順子
2012年09月18日宝塚歌劇宙組トップスター・凰稀かなめと、トップ娘役・実咲凜音のお披露目公演『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』の制作発表会見が7月12日、東京宝塚劇場にて行なわれた。会見には凰稀、実咲ら宙組生と演出の小池修一郎が登壇した。『銀河英雄伝説@TAKARAZUKA』チケット情報本作は、人気作家・田中芳樹が書いた大ベストセラーSF小説『銀河英雄伝説』をもとに宝塚版として制作する。演出の小池は「ファンの多いこの作品を上演することで宝塚歌劇の観客層を広げたい」と語り、「複数のヒーローたちが活躍する英雄伝説なので、(宙組の)新しい門出に相応しい」とコメントした。物語は銀河を舞台に、彗星のごとく現れた名将を中心に『銀河帝国』対『自由惑星同盟』の戦いと、人間ドラマを壮大なスケールで描く。名将ラインハルト・フォン・ローエングラムに扮する凰稀は「喜怒哀楽のすごい人。少年のような表情もみせたりと、魅力的なキャラクターです。SFを宝塚でどういう風に舞台化するんだろうとドキドキしています」と期待に胸を膨らませていた。伯爵令嬢のヒルデガルド・フォン・マリーンドルフを演じる実咲は「頭脳明晰な芯の強い女性だと思うので、そのあたりを意識したい。衣裳でズボンを履くのは初めてですが、その中でも女性らしさを出したい」と意欲を見せた。また初めてコンビを組むことになるふたりに互いの印象はと質問が飛ぶと、凰稀が「みんなから聞いたイメージではサバサバしていると聞いてましたが、そんなことはなく、この子は天然だと思いました」とキッパリ。すると「そんな~」と思わず呟いた実咲だが、「(凰稀は)熱く、かつ繊細で意欲的な人」としっかり凰稀を立てていた。この日は物語の主要なキャラクターを演じる生徒も出席。パウル・フォン・オーベルシュタイン役の悠未ひろ、ヤン・ウェンリー役の緒月遠麻、ジークフリード・キルヒアイス役の朝夏まなと、オスカー・フォン・ロイエンタール役の蓮水ゆうや、アンスバッハ役の凪七瑠海、ウォルフガング・ミッターマイヤー役の七海ひろきがそれぞれ役に合わせた扮装で登場。凰稀、実咲とともに、作品をイメージしたショーも披露された。SF小説が原作だけに、戦闘シーンの演出プランについて訊かれた小池は「最初は頭に戦艦を乗せてとか考えましたが、映像を使ったり、ダンスで表現したりと“@TAKARAZUKA”らしさを出したい。(観客に)“あっと”驚いていただけるといいんですけど」とサブタイトルに引っ掛けたジョークで笑いを誘いつつ、構想を明かした。公演は8月31日(金)から10月8日(月・祝)まで兵庫・宝塚大劇場、10月19日(金)から11月18日(日)まで東京宝塚劇場にて上演。チケットは兵庫公演が7月28日(土)より、東京公演が9月9日(日)より一般発売開始。
2012年07月13日前作『オーシャンズ11』での演技が認められ、菊田一夫演劇賞を受賞した宝塚歌劇星組の男役トップスター、柚希礼音(ゆずき れおん)。5月18日、兵庫・宝塚大劇場で幕を開けた新作公演『ダンサ セレナータ』『Celebrity-セレブリティ-』は、柚希の魅力のひとつであるダイナミックなダンスがたっぷりと堪能できる作品に仕上がっている。宝塚歌劇星組『ダンサ セレナータ』のチケット情報『ダンサ セレナータ』は、クラブのトップダンサー・イサアクと植民地出身の娘モニカとの恋を軸に、軍事独裁政権下にある国の政治的背景を絡めた物語だ。舞台は朽ち果てたクラブに、柚希演じるイサアクが現れるところから始まる。ヒゲをつけた渋い佇まいのイサアクがかつてのクラブを回想すると、ステージの空気がガラリと変わって華やかに。柚希を中心とするカラフルな衣装を身にまとったダンサーたちの、華麗なショーが繰り広げられる。そうしたショーダンスのシーンと、政治が絡んだシリアスなシーンがバランスよく構成されている。少し強引で男らしく、それでいてどこか影を持つイサアク。納得がいくショーができずにいた中、夢咲(ゆめさき)ねね演じるモニカに出会ったことで、ダンスへの情熱を取り戻す。躍動感あふれるイサアクのダンス、特にモニカとのデュエットは息をのむ美しさだ。本公演で退団する2番手男役、涼紫央(すずみ しお)は、クラブのバーテンダー・ジョゼ役。ダンサーたちを一歩引いて見ている、落ち着いた大人の男だ。登場するだけでホッと安心感を与えるような存在で、2番手として組を支えてきた涼そのもののよう。また、紅(くれない)ゆずる演じる秘密警察のホアキン、十輝(とき)いりす演じるモニカの兄・アンジェロが政治に深く絡む役柄で、ハードボイルドな正塚晴彦作品には欠かせない、シリアスな場面を担う。さらに、そんな緊張感のある雰囲気の中で、ひとりコミカルな演技でほどよく緩みを与えるルイス役、真風涼帆(まかぜ すずほ)も好演を見せている。第2部のショー『Celebrity-セレブリティ-』は、開幕直前から幕を使ってシャレた演出で楽しませる。そして幕が開いたかと思えば、オープニングからエンディングまで突っ走るような勢いで展開。ヘリコプターから降り立ったセレブ、スーパーモデルとファッションデザイナーのカップル、映画のヒーロー、宝石……と、さまざまな“セレブリティ”をイメージしたシーンが続く。都会的で斬新な演出にグイグイと引き込まれていく観客。第1部のシリアスな世界観から一転、ダンス巧者の柚希を中心に、星組のイキイキとした力みなぎるステージだ。兵庫・宝塚大劇場公演は6月18日(月)まで上演。その後、7月6日(金) ~ 8月5日(日)まで、東京宝塚大劇場にて上演。こちらのチケットの一般発売は6月3日(日)より。チケットぴあでは一般発売に先駆けて、インターネット先行抽選(プレリザーブ)を、S席は5月28日(月)11時まで、A・B席は5月29日(火)11時まで受付中。取材・文:黒石悦子
2012年05月24日宝塚では「ブスの25カ条」なるものが代々伝えられているそうです。きっと宝ジェンヌはその25カ条を肝に銘じているから輝いているんですね。25カ条の内から、特に見落としがちなポイントを抜粋してお伝えします。■美味しいと言わないやせることばかり考えて、「おいしい!」と言うのを忘れていませんか。「また太る……」と思いながら食べるのと、「すごくおいしい!」と思いながら食べるのとでは、消化にも違いが出てしまうそうです。笑顔で「おいしいね」と言ってみましょう。その一言が、あなたと一緒にごはんを食べているひとをも幸せにします。■希望や信念がない忙しい毎日を生きることに必死で、希望や信念を忘れてしまっていませんか。希望や信念といっても、それはどんなに小さなことでもいいのです。「夢に近づくために語学教室に通ってみよう」「ものすごくつらいけど八つ当たりだけはしないように気をつけよう」ブレない何かが自分の中にしっかりとあれば、ちょっとしたことでは動じない強い女になれます。その自信があなたを輝かせるはずです。■いつも周囲が悪いと思っている何か失敗をしてしまったとき「でも悪いのは私じゃなくて……」と心の中で言い訳していませんか。何かのせいにするのは簡単ですが、実はそうするたびに少しずつブスになっているのです。せっかくの失敗ですから、自分のステップアップに生かさないともったいない!■声が小さくイジケているあいさつを返してもらえなかったり、やたらと言葉を聞き返されたりしませんか。声が小さいというだけで、「自信がなく華もない」という印象を与えてしまいます。仕事にも恋愛にも不利ですね。あいさつをするときだけでも、意識して大きめの声を出すようにすると、あなたが人に与えるイメージはかなり変わります。良い印象を与え、「もう一度会いたい」と思ってもらえる女子になりましょう。■いつも口がへの字の形をしている車窓にうつる自分の顔をふと見ると、への字口になっていませんか。口がへの字だと、見るからに不満やうっぷんがたまっていそうな表情になってしまい、周りにも気をつかせてしまいます。いつでも口角を上げているのはなかなかできることではありません。でも疲れているときこそ、「どんなに小さなことでも笑顔のタネにしよう」と心がけるようにしましょう。■何でもないことに傷つく大したことではないのに、他人のちょっとした一言にやたら傷ついてしまったりしていませんか。つまらない被害者意識はあなたの顔色をくすませるだけです。なんでもないようなことを笑い飛ばす、その笑顔こそが何よりも輝くのです。■他人に嫉妬(しっと)する自分と他人を比べて「ずるいなー」「なんであの子ばっかり」と思う癖がついていませんか。嫉妬(しっと)は、醜い感情の代表格!表情が汚くなります。他人はあくまでも他人だということを忘れないようにしましょう。■他人を信じない他人とかかわる時、「疑う」ことから始めていませんか。信じるというのは勇気のいることです。でも「信じているよ」と言葉にするだけで、周囲の雰囲気をよくすることができます。本当に美しい人というのは、その言動で周りを明るくすることができる人ではないでしょうか。まずは人を信じてみることから始めてみましょう。■最後に内面から美しい、周りをハッピーにできる女子になりたいですね。(lemon/ハウコレ)
2012年05月07日宝塚歌劇雪組の東京公演『ドン・カルロス』/『Shining Rhythm!』が4月27日、東京宝塚劇場にて開幕する。主演は先ごろ卒業を発表した雪組トップスター音月桂。同日、公開舞台稽古が行われ、音月と娘役トップスター舞羽美海が会見にも応じた。作品はミュージカル『ドン・カルロス』と、レビュー『Shining Rhythm!』の2本立て。前半の『ドン・カルロス』は16世紀のスペインを舞台に、王子ドン・カルロスを主人公に、愛と政治、陰謀などが絡み合うドラマチックな物語。爽やかで誠実な王子は、笑顔の似合う音月にぴったり。アカペラやハンドダンスなど、宝塚にはめずらしいチャレンジも、一体感のある雪組の面々が見事に魅せていた。一方の『Shining Rhythm!』は様々なスタイルの音楽、ダンスをパワフルに展開していくダンシング・ショー。どちらも後味の良い、明るい作品になっている。舞台稽古後の会見では、音月が「愛に溢れたお芝居と、みんながタイトル通りキラキラ輝いているショーで、“ザ・タカラヅカ”といったような2本立てです。初めて宝塚をご覧いただく方でも、すごく素晴らしい世界だなと何度もでも観に来たくなるような作品」とアピール。また、宝塚卒業を発表したが「卒業まではまだ8か月ありますので、それまでに雪組が宝塚の全5組の中で一番輝けるようにひっぱっていきたいと思います!」と明るく語り、「(トップ就任から)この1年、本当に充実していました。雪組みんなの魅力がどんどん増しているのが一緒にいても感じていますし、私もその力に背中を押してもらって一緒に成長できているんじゃないかなと思う」と話した。舞羽も「音月さんを中心にすごく今、雪組がひとつになっています。全員が桂さんの背中をみて何かを学ぼうと、向上心をもって舞台に立っています」と雪組の魅力を話していた。公演は同所にて、5月27日(日)まで。チケットは発売中。なお、音月のラストステージとなる次回公演は『JIN-仁-』/『GOLD SPARK!-この一瞬を永遠に-』で、10月12日(金)から11月12日(月)に兵庫・宝塚大劇場、11月23日(金・祝)から12月24日(月・祝)に東京宝塚劇場で行われる。
2012年04月27日今年6月から行われる宝塚歌劇月組公演『ロミオとジュリエット』の制作発表が4月26日、都内にて行われた。これは先週末に宝塚を卒業した霧矢大夢の後を継ぎ、月組新トップスターとなった龍真咲(りゅう まさき)のお披露目公演。会見には龍のほか、新娘役トップスター愛希(まなき)れいか、準トップスターに就任した明日海(あすみ)りお、演出の小池修一郎らが出席した。宝塚歌劇月組『ロミオとジュリエット』チケット情報はこちらお披露目公演に選ばれた作品は、シェイクスピアの古典的名作を原作に、2001年にフランスで初演、全世界で500万人以上の観客動員を誇る大ヒットミュージカル。日本では2010年に宝塚星組が初演、昨年は雪組での再演とともに、宝塚以外でも城田優・山崎育三郎主演バージョンとしても上演されている。演出を手がける小池修一郎は「昨年の雪組公演の最中に震災があった。当日は2幕は中止、数日後に公演が再開されてからも、交通事情もあり来られないお客さまももちろんいたが、来てくださるお客さまも大勢いた。当時はこんな状況下でロマンチックな甘い愛の名作をやるのはどうなのだろうと思ったが、逆にこれを観るから明日も生きていくことに向かい合えると仰ってくださる方もいて、私自身、宝塚歌劇の強さや存在価値を改めて認識できました。この作品が多くの方の心にとって安らぎや、愛というものを信じることができる力になればと思っています」と語った。また、今回は主人公のロミオと、ジュリエットを挟み彼と対立するティボルトを、龍と明日海が役替わりで演じることも話題。トップお披露目の主人公を役替わりにするというめずらしい形態になるが、これについて、小林公一理事長は「月組は龍がトップになり、非常に若い組になった。フレッシュな組なのでいろんな可能性が出てくる。また明日海も愛希も、そして龍自身もまだ伸び盛りなので、その中で月組全体が切磋琢磨していけるためにと考え、主役の役替わりもひとつの手段と思った」とその狙いを話した。この作品でトップお披露目となる龍真咲は2001年に初舞台。宝塚生活12年目でのトップ就任で、5組の中で最も若い。その彼女は「月組生一丸となって楽しい舞台を作ってまいりたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします」と爽やかに挨拶。役替わりに関しても「いろんなことを経験させていただくというのは舞台人としてとても恵まれていること。真摯に受け止めてしっかり務めていきたい」と意気込んだ。また愛希は「『ロミオとジュリエット』という名作でジュリエット役をさせていただくことが本当に嬉しく、幸せな気持ちでいっぱい」、明日海は「『ロミオとジュリエット』という物語自体のファンでしたので、今回ふたつの役で作品に関わることができてとても幸せ者だなと実感しています。体力とガッツをしっかり蓄えて頑張りたい」とそれぞれ話した。公演は6月22日(金)から7月23日(月)まで兵庫・宝塚大劇場、8月10日(金)から9月9日(日)まで東京宝塚劇場にて上演される。チケットは兵庫公演が5月12日(土)、東京公演が7月1日(日)にそれぞれ一般発売開始。
2012年04月26日元宝塚歌劇団のトップスターが集まり、宝塚の歌を中心に歌うチャリティコンサートが注目を集めている。鳳蘭、愛華みれ、水夏希、大和悠河、大鳥れい、白羽ゆりの6人が出演する『東日本大震災復興支援メモリアルコンサート~宝塚の歌にのせて~』がそれだ。まずは2月22日((水)、23日(木)に東京・日本青年館でコンサートを行い、その収益をもって同27日(月)に福島・いわきアリオス大ホールで公演(愛華、水、大鳥、白羽が出演)。こちらはゲストに福島県立磐城高等学校合唱部を迎え、被災者を中心に無料で招待した約1700人を前に行われる。宝塚を退団後、現在は女優として活躍する6名が叙情豊かな宝塚の曲を歌い綴る本作。都内でリハーサル中の水と白羽に聞いた。『メモリアルコンサート~宝塚の歌にのせて~』開催情報「このお話をいただいた時、ぜひ!とすぐに参加を決めました」というのは、3公演すべてに出演する水。在団時には1995年の阪神淡路大震災も経験している。「当時は入団2年目で、自分のことで精一杯。それからずっと“なにか出来ることはなかったんだろうか”と自問を繰り返していたので、このコンサートは自身にとっても意味があることなんです」と語る。同じく3公演に出演の白羽は、福島県福島市出身。「両親や親戚も被災したので、将来の光がなかなか見えないという被災者の気持ちは痛いほど感じています」と話す。2人とも震災後は何度も被災地に向かい、ボランティアに従事した。現地の様子を肌で知るからこそ、「宝塚の曲には心の底からの純粋さや前向きさがある。聴いていただくことで、少しでも明るい気持ちになってもらえたら」(水)、「東京のお客様の気持ちを福島にしっかり伝えたい」(白羽)との言葉にも熱がこもる。「震災後は正直、舞台なんてやっていていいんだろうかと悩むこともありました。でも被災地で“忘れられることが一番怖い”という声を聞いて、元気のある人が自分なりのやり方で、継続して支援していくことが大切なんだと気づいたんです」と水。白羽も「考えすぎて何をしたらいいのか分からないというのは、誰にでもあると思うんですね。でも、動かなければ何も始まらないということを、今回のことで実感しました」と話す。「舞台の魅力って、二度とない時間を演者とお客様が一緒に過ごすこと。それが生きているという実感にもつながるんじゃないでしょうか」(水)、「歌の力で、元気になる最初の一歩をお手伝いできれば」(白羽)と、舞台人ならではの想いも聞かれた。エンターテイメントだけが持つ力で広がる支援の輪。その歌声はきっと、聴く者の心に強く響くはずだ。なお、チケットは発売中。取材・文佐藤さくら
2012年02月02日宝塚花組公演『復活-恋が終わり、愛が残った-』と『カノン』が1月1日、兵庫・宝塚大劇場でスタート。新たな年の幕開けを華々しく飾った。宝塚歌劇花組公演『復活-恋が終わり、愛が残った-』のチケット情報第1部のミュージカル『復活-恋が終わり、愛が残った-』は、ロシアの作家・トルストイの『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』と並ぶ傑作と評価されており、1962年に春日野八千代、那智わたるによる『カチューシャ物語』として上演されたもの。舞台は19世紀末の帝政ロシア。社交界の花形で貴族の娘との婚約も決まっているネフリュードフ(蘭寿とむ)が、かつて愛した使用人カチューシャ(蘭乃はな)と再会するところから始まる、“本当の愛”をめぐる物語だ。切なくも互いに思い合う優しさに満ちた作品に仕上がっている。蘭寿演じるネフリュードフは“静”のイメージで、感情をグッと抑えて見守る大人の男。偶然にも陪審員と被告人の形で再会したカチューシャに、自分のすべてを捧げる決意を固める。そんな真っ直ぐな男を蘭寿は落ち着いた演技で魅せていく。相手役の蘭乃は、使用人として働いた当時の健気な姿と、深く傷ついて荒んでしまった現在の姿を、声色や態度を明確に変えて表現。その心の痛みが伝わるほどに演じ分けられ、演技の幅の広さが感じられる。思い合うからこそ離れるふたり。そのすれ違いが切なく、しかしこんな愛もあるのだと納得させられた。男役二番手の壮一帆が扮するのはネフリュードフの友人シェンボックで、蘭寿とは反対の“陽”を表現する役柄。しっとりと落ち着いた雰囲気の舞台で、軟派な役柄の壮がひとり明るい空気を作る。シェンボックが登場することによって微笑みがもれるような安心感のある存在で、重要なポジションを柔軟に演じている。第2部の『カノン』は、バラエティ豊かなシーンが次々と押し寄せるショー。蘭寿、蘭乃、壮の3人が登場する神秘的なプロローグから一転し、パッと華やかな総踊りへと移る演出にグッと引き込まれる。そこから、ドラマ仕立てのシーン、アダルトなタンゴやジャズ、スパニッシュ、見惚れてしまうほどのデュエットなど、ドラマチックなシーンがめくるめく展開に。スマートなダンスが得意な花組の魅力がたっぷり詰まっている。1年の幕開けにピッタリの優雅で華やかなステージをぜひ堪能して欲しい。兵庫公演は1月30日(月)まで上演。チケットは発売中。また、2月10日(金)から3月18日(日)まで、東京宝塚劇場でも上演される。東京公演のチケットは1月15日(日)より一般発売開始。チケットぴあでは1月11日(水)まで先行抽選販売(プレリザーブ)を受付中。取材・文:黒石悦子
2012年01月06日宝塚歌劇雪組の東京公演『仮面の男』『ROYAL STRAIGHT FLUSH!!』が10月21日、東京宝塚劇場にて開幕した。同日には最終舞台稽古が公開され、雪組トップスター音月桂と、これが娘役トップスターとして東京宝塚劇場でのお披露目となる舞羽美海による会見も行われた。宝塚歌劇雪組 東京宝塚劇場公演チケット情報『仮面の男』は17世紀のフランスが舞台。ここでは太陽王と呼ばれた若き国王ルイ14世(音月桂)が暴君として君臨している。一方バスティーユ牢獄には鉄の仮面を付けられ幽閉されている男がいた。その男は、実は政権争いの災いを避けるため存在を闇に葬られたルイの双子の兄フィリップ(音月・2役)。ある事件をきっかけにその事実を知った、かつて三銃士と呼ばれたアトス、ポルトス、アラミスらはルイとフィリップを入れ替えようと画策する……。宝塚らしい豪華できらびやかなコスチュームプレイと、サスペンスフルなストーリー展開、影絵などが効果的に使われる演出と、見どころが詰まった一作。音月は冷酷で切れ者の兄と心優しき弟、まったく異なる双子の兄弟の2役を、鮮やかに体現。トップスターらしい華やかさとともに演技者としての熟成ぶりも印象付けた。併演の『ROYAL STRAIGHT FLUSH!!』はうってかわって華やかで活気溢れるショー。トランプゲームをモチーフに、「アリス」やラスベガスのシーンなどバラエティに富んだシーンが連なるが、ジョーカーとハートのAが狂言回し的に全編を貫き一体感ある作品に仕上がっている。音月をはじめ、雪組のスターたちの弾ける笑顔や格好いいダンスが堪能できる。会見では音月が「『仮面の男』では、(『ベルサイユのばら』の)オスカル以来、久々の金髪のロングの鬘、しかもマントを翻すコスチュームものでウキウキワクワクです。2役の演じ分けはなかなか難しかったのですが、仕草や声色という表面上のことと共に、気持ちの中身を180度かえて演じ分けています」とコメント。またこの公演が大劇場でのトップ娘役お披露目となる舞羽は「主演娘役という立場をいただいて、責任を感じながら日々成長していけるように毎公演ステップアップしたい。桂さんとは下級生の時からご一緒させていただくことが多かったのですが、いつも引っ張っていただいています。少しでも近づけるように私なりに頑張りたい」と話した。公演は11月20日(日)まで。チケットは発売中。
2011年10月24日元宝塚歌劇団花組トップスターの真飛聖がCMでスカート姿を披露元宝塚歌劇団花組トップスターの真飛聖(まとぶ・せい)が新CM発表会に出席し、公の場では初めてというスカート姿を披露した。新CM、「ネスカフェエクセラ」が真飛の宝塚退団後の初仕事となり、CMでは、男役時代のキリリとした姿に加え、女性らしいメークと装いの新たな一面も見せている。発表会にもスカート姿で登場し「恥ずかしいやら、うれしいやら」「退団してまだ半年なので、女優としてというよりも女子として初心者マーク。女子に不慣れです」とユーモアで話した。(時事ドットコムより)また、退団後初となるCM出演に関しても、自身のブログで真飛聖が宝塚を卒業して、5か月が過ぎようとしておりますカフェラテ好きのタレントが集まり、カフェラテを通して、世の中を皆様に笑顔を届けるため、カフェラテの極意を研究する「ラテ研究所」略して「ラテ研」の副所長として加入!!10月15日からCMオンエアスタート!!CMでは自分のこだわりの“ラテカラー”を披露しています。ぜひご覧くださいとアピールしている。元の記事を読む
2011年10月18日10月7日、兵庫・宝塚大劇場で、宝塚宙組公演『クラシコ・イタリアーノ -最高の男の仕立て方-』『NICE GUY!! -その男、Yによる法則-』が開幕した。タイトルからも想像できる通り、“男役の美学”が全編に炸裂。男の色気も懐の深さもあますところなく表現できる宙組トップスター・大空祐飛をはじめ、充実した宙組のメンバーが魅せた。宝塚歌劇宙組公演「クラシコ・イタリアーノ」のチケット情報『クラシコ・イタリアーノ』は、経済復興に華やぐ60年代のローマが舞台。“Made in Itary”のスーツを世界に広めようとするファッション業界の帝王、サルヴァトーレ・フェリ(大空)を中心に、一流へのこだわりと葛藤、人の絆をじっくりと見せ、余韻のあるハートウォーミングな作品に仕上がっている。まずファッションショーのように、さまざまなスーツを着こなした男役たちが華麗に踊り出すオープニングが格好いい。最後に全身黒づくめのスーツ姿の大空がスターオーラ全開で登場。カリスマ性を存分に発揮しつつも、大空はサルヴァトーレの知られざる生い立ちや、伝統の技を継承する職人たちとの確執を温もりある演技で見せてゆく。相手役の野々すみ花は、NGを連発する映画学校の研修生ミーナをナチュラルな雰囲気で演じていてキュート。不器用な彼女を放っておけないサルヴァトーレとミーナの関係が微笑ましい。2番手男役の凰稀かなめは、アメリカの若手映像作家レニー役に扮する。飄々と明るい若者といった雰囲気のレニーが、サルヴァトーレの生き方に触れ、仕事への情熱、人生の意味まで見出し成長していく姿を丁寧に演じている。スニーカーにラフな格好だったレニーが、かっちりスーツを着こなす男に変身するのも華のある凰稀だけに鮮やか。北翔海莉はナポリの伝統を信じる職人のスピリットを、生真面目さを押し出して見事に体現。悪役的キャラを気持ちよく演じきった悠未ひろ、十輝いりすらも印象深い。ショー『NICE GUY!!』は、その男“Y”こと大空祐飛の魅力をさまざまな角度から魅せるダイナミックなショー。ファンタジックなプロローグが一転、稲妻とともに男役の群舞になだれこむのが圧巻。大空はアイドル風あり、アダルトなジャズの男ありと変幻自在。特に凰稀を誘惑するユニセックスな第5章での妖艶な表情は見ものだ。凰稀も宙組へ組替えして2作目、すっかりなじんで舞台を楽しんでいるのが分かる。野々は摩天楼の夜の大空とのアダルトな絡みもいいが、銀橋で大空と掛け合いのような歌を歌うシーンの可愛さが抜群で、息もぴったり。ショー全体がクールビューティーな大空カラーに染められ、娘役はどこまでも優雅に、男役はキザすぎるぐらいキザに。とことん極めた大人のショーを満喫できる。兵庫・宝塚大劇場公演は11月7日(月)まで上演。その後、11月25日(金)から12月25日(日)まで、東京宝塚劇場にて上演。チケットは10月23日(日)一般発売開始。文:小野寺亜紀
2011年10月14日宝塚歌劇月組の東京公演『アルジェの男』『Dance Romanesque』が9月16日、東京宝塚劇場にて開幕。同日には、トップスター霧矢大夢、娘役トップスター蒼乃夕妃による会見も行われた。宝塚歌劇月組 東京公演『アルジェの男』チケット情報『アルジェの男』は柴田侑宏・脚本による往年の名作。1974年に鳳蘭、1983年には峰さを理と大スターの主演で上演された作品に、霧矢率いる月組が挑んでいる。物語は野心を抱き、自分に思いを寄せる女性をも利用して突き進んでいく青年・ジュリアンの姿を、彼に思いを寄せる3人の女性の悲劇と絡め描きだすドラマティックなもの。霧矢はスラム街で育ち悪事を働く姿から、野心を秘めたダンディなエリート姿まで鮮やかに演じる。相手役の蒼乃は、一途にジュリアンを思うサビーヌのけなげさを好演。また、クラブでのダンスも蒼乃の長い手足が映え見ごたえがあるシーンになっていた。またショーの『Dance Romanesque』では様々なダンス・スタイルが展開、デュエット・ダンスや群舞など、これぞタカラヅカといった世界が展開される。会見では霧矢が「最近ずっとハッピーエンディングが続いていたので、月組にとっては久々の悲劇、でもロマン溢れたお芝居です。私も、野心溢れた肉食系の男役像は久々です。ショーは爽やかに楽しいものになっていて、宝塚ならではの2本立てです」とアピール。蒼乃も「お芝居は、全然タイプの違う3人の女性がそれでもやっぱり同じ人を好きになる、それほど男役さんがすごく素敵に描かれています。ショーではちょっと大人っぽいデュエットダンスを踊らせて頂くのが初めて。雰囲気を出していきたい」と語った。公演は10月16日(日)まで。チケットは発売中。
2011年09月21日フランスの暴君、ルイ14世には双子の兄弟がいた……。という、レオナルド・ディカプリオ主演の映画でも知られる『仮面の男』が宝塚歌劇で舞台化。9月2日、兵庫・宝塚大劇場にて開幕した。宝塚歌劇雪組『仮面の男』/『ROYAL STRAIGHT FLUSH!!』のチケット情報舞台は17世紀のフランス。国王ルイ14世(音月桂)の圧政により、貧しい民衆たちは次第に不満を募らせていた。前国王ルイ13世に仕え、かつては“三銃士”と謳われていた英雄たちは今やただの飲んだくれ。そんな中、ダルタニアン(早霧せいな)だけは銃士隊長として国王に仕えている。亡くした恋人・コンスタンス(愛加あゆ)の死の真相を暴くために……。本作では、雪組トップスター・音月桂がルイ14世と双子の兄フィリップの二役に挑んでいることがいちばんの注目どころ。明るく爽やかな役がよく似合う音月にとって、ルイ14世のような気性が激しい役を演じるのは新たな挑戦だ。しかし人を下に見る目つきや、人に弱さを見せまいとする振る舞いをうまく捉えていた。一方、仮面をつけ地下に幽閉されていた双子の兄フィリップは、他人への思いやりを持ちつつも、孤独な人物として表現した。二役をうまく演じ分け、新たな魅力を開花させている。ふたりが対峙するシーンでの早替わりの演出も面白い。また娘役トップの舞羽美海は、ルイに目をつけられ、恋人を奪われた女性ルイーズ役。憎しみや悲しみ、フィリップへの同情、愛など様々な想いを表現力豊かに演じている。さらにダルタニアンを演じる早霧せいなは、これまでコミカルな役柄の印象が強かったが、今回は銃士隊の隊長として、ひとりの人間をストレートに表現。恋人を亡くした苦しみを抱え、ひとり立ち向かっていく様は切なくも男らしい。元三銃士のアトスを演じる未涼亜希、ポルトスの緒月遠麻、アラミスの蓮城まことらもそれぞれに見せ場があり、コミカルな部分とシリアスな部分を緩急つけて演じている。ダルタニアンと三銃士が最後に結束し、スッと決めるポーズはたまらなくカッコいい。沙央くらまは地下牢獄の司令官役をとびきりコミカルに演じきった。今回の舞台化では、ただシリアスな物語だけでなく、歴史を追いかける上でもわかりやすい演出やユニークな演出を重視し、観客が親しみやすくなる工夫がされているように見えた。一方、第2部『ROYAL STRAIGHT FLASH!!』は、ノンストップのエネルギッシュなショー。息つく暇がないほどに場面が目まぐるしく展開していくが、音月はその安定した歌唱力、ダンス力、表現力でときにはハツラツと、ときにはシックに決め、ショーを引っ張っていく。中でも面白いのは、音月を筆頭とする5人のスターが戦隊ヒーロー的な演出で名乗りを上げるシーンや、舞羽扮する不思議の国のアリスがスター発掘番組に紛れ込むシーンなど。若くて元気な雪組の魅力がたっぷりつまった楽しいショーに仕上がっている。兵庫公演は10月3日(月)まで。その後、10月21日(金)から11月20日(日)まで、東京宝塚劇場にて上演。チケットは9月18日(日)一般発売開始。
2011年09月09日52年の歴史に幕を下ろした新宿コマ劇場のラストを飾った伝説のステージ「愛と青春の宝塚」。紫吹淳、湖月わたる、彩輝なお、貴城けいら元宝塚トップスターが夢の競演を果たした本公演がスクリーンで蘇り、全国にて上映されている。公開初日の舞台挨拶に続き、7月12日(日)に、湖月さん単独での舞台挨拶が行われ、満員の宝塚ファンの熱狂に包まれた。自ら踏んだ感動のステージを改めてスクリーンで鑑賞した湖月さんは、「これまでの(TVなどでの)舞台中継とは全く違うアングルで撮影されていて、いままで見たことのない舞台映像です!舞台とは違う臨場感が蘇りました」と感動のコメント。湖月さんが紫吹さんとダブルキャストで演じたのは、雪組の男役トップスター“リュータン”。「体育会系で自分とそっくりで、他人とは思えない理想のトップススター像でした」と語った。また劇中の学校エピソードに触れ、「劇中では釘で床を掃除しているのですが、実際に宝塚学校のときには、朝6時45分から、ヘアピンで板の目の間のゴミを取って、やすりをかけてました。1時間半かけて掃除したんです!!」と訴えかけるように過酷な宝塚の内部の一幕を明かした。また、公演ツアー中に劇中の「スキヤキソング」に因んで、牛の着ぐるみを着て出演するというサプライズもあったと笑う湖月さん。「今回のメイン曲『恋よりも生命よりも』はカラオケにも入っているので、ぜひ振りつきで歌ってください」と映画以外での楽しみ方も抜かりなくアピールし、会場を沸かせた。『愛と青春の宝塚恋よりも生命よりも』は全国にて公開中。■関連作品:愛と青春の宝塚恋よりも生命よりも 2009年7月4日より丸の内TOEI2ほか全国にて順次公開■関連記事:豪華タカラジェンヌたちの競演で贈る『愛と青春の宝塚』劇場鑑賞券を5組10名様にプレゼント宝塚トップスターがズラリ集結、コマ劇場伝説のラストステージが映画館で復活!
2009年07月14日