2018年7月、夫婦が離婚した場合は父か母のどちらかが子どもの親権を得るという現在の「単独親権」を、法務省が見直す動きをしていることが明らかになりました。見直し後に導入されるのは、父と母の双方に親権を認める「共同親権」。現在の親権制度とはどのようなものなのか、そして今後もし共同親権になった場合の問題点などをまとめました。現在の民法では婚姻中は共同親権、離婚後は単独親権親権とは、未成年の子どもに対して身分上や財産上の監護、養育に関する権利、義務のこと。現在の日本の民法では、父と母が婚姻中は親権は2人が共同する(共同親権)ものであり、養子であれば生活をともにする養親が親権を持つものとされます。また父と母が離婚する場合にはどちらかを親権者と定めなければいけない(単独親権)と規定しています。親権を失った親は子どもに対してできることが限られていきます。例えばパスポートの申請や通帳の作成、戸籍の移動、裁判などの法律行為を行う時には親権者が法定代理人となる必要があるからです。日本以外の多くの諸外国が離婚後も共同親権また親権を失い別居親となった方にとって、最も大きな婚姻中との違いは何と言っても子どもと会う面会交流でしょう。面会交流の回数は離婚時に協議もしくは裁判で定められます。この面会交流は親の権利ではなく、自分の親に会う子どもの権利。面会交流を促して子どもの健全な育成を目指すために、法務省は離婚後の夫婦の関係が良好である場合を条件とすることも含めて離婚後の共同親権を導入することを検討し始めました。日本以外の諸外国を見てみると、ヨーロッパやアジアなど多くの国で婚姻中も離婚後も共同親権であることが主流になっています。これは「2人の親を持つのは子どもの権利である」という、子どもの利益を一番に考えられているからです。離婚後の共同親権における問題点は?しかし諸外国の例を見ると、離婚後の共同親権における問題点も指摘されています。例えば夫婦関係や親子関係が良好でない場合、別居親から子どもへの虐待は少なくありません。また同居親、別居親それぞれの家庭を行き来して養育されるケースが多くなり、子どもは「どちらの家にも属していない」という疎外感や孤独感を抱いてしまうことも。さらに通わせる学校やケガや病気の際の医療行為、アルバイト、お小遣いなど子どもに関するあらゆることを元夫婦で話し合って決めなくてはいけないため、その合意形成には常に困難が付きまといます。しかし、海外では「共同親権によって離婚後も両方の親と関わることが子どものより良い成長につながる」という意見が多く見受けられています。離婚数が増えたと言ってもまだまだ片親育ちの子どもに対する偏見がある日本。もし離婚後の共同親権が導入されるのであれば、海外の例を参考にしつつ、子どもが絶対に不利益が生じない法整備を進めていく必要があるでしょう。
2018年10月03日家計簿をつけようと考えても、面倒になったり、金額が合わなかったり…と挫折してしまうことも珍しくありません。そこで今回は、使ったお金と入ってくるお金を計算するのではなく、シンプルに出ていくお金の整理をすることで節約する方法を紹介します。毎月決まって出ていくお金を調べよう!出ていくお金の管理は、ちょっとしたメモ帳でも簡単に出来ます。家計簿を購入する必要もありません。まずは毎月決まって出ていくお金をチェックしましょう。家賃もしくは住宅ローンのお金は決まっているのでわかりますね。水道電気ガスといった金額は、季節によって変動すると思うので、支払った領収書や料金が引き落とされている通帳などを確認しましょう。通信費は携帯電話とネット代をまとめ、食費は外食費も含めての設定とすることで細分化し過ぎず面倒な整理を避けることが可能です。消耗品費、交通費、小遣いや学費を確認したら、結構な額を書き出したことになるでしょう。いかに出ていくお金が多いか“見える化”できていると思います。費用を細かくし過ぎると、整理するのも面倒になってしまうので、大枠を掴むことが大事です。どの程度使っているのかがわかるだけで「ここをもう少し減らせないかな…」という気持ちになります。この気持ちの芽生えこそ、最大の節約につながるのです。臨時出費としてわかっている金額を計算しよう住宅の修繕費用や自家用車の車検時期、住宅の契約更新や各種保険料の支払いのように決まっている出費についても、金額を書き出していきましょう。すると、年単位でわかる出費も見えてきますね。頭では理解しているつもりでも、いざ数字にして書き出すと実感がより増すものです。年間でこれだけのお金が出ていくのだと自覚することこそ、節約への第一歩。ここから、どうやって支出を減らすかに焦点を絞っていきましょう!年払いにするなど、支出を少しでも減らす方法を探そう自動車保険などの保険料は、年払いにするだけでかなりお得になる商品が多く存在します。まずは自分の加入している保険について、支払い方法を見直しましょう。子どもの学習教材についても年払いだとかなり得になったり、車検費用も数社相見積もりをとったりすることによって最小限の出費で抑えることができます。月々の出費で一番削りやすいのが通信費。ネット回線やプロバイダの料金は他社に乗り換えるだけで乗り換え費用も補填されたうえで月々安くなるものが多いので、一度見直すのがオススメです。水道代については節水シャワーヘッドや節水蛇口にシフトし、光熱費は照明をLEDに替えることで、購入費用こそかかりますがこの先数年単位で考えるとかなりお得になります。節約というとどうしても、食費や消耗品費といった生活に直結する部分で削らなければ…という意識になってしまいがち。でも、年単位で考えて大きな出費を少し減らすだけで、日々の買い物を我慢するストレスを感じずに節約をすることが可能です。PHOTO/Fotolia
2018年10月01日シンプルだから使いやすい株式会社KADOKAWAは、シンプルですぐに始められる「SNOOPYかんたん家計簿2019」の販売を、2018年9月14日(金)より開始しました。スヌーピーと一緒にとにかくシンプルなのが、この家計簿最大の特徴。なぜなら、「食べる」「暮らす」「その他」の3項目だけで構成されているからです。様々な数字を管理しようとする際、その項目の多さや複雑さにより、つい敬遠しがちですが、この家計簿ならあなたの生活にすぐに溶け込みます。また、集計単位は週なので、余裕を持って取り組むことができます。しばらく続けた後、公共料金などの推移をグラフで確認して、日々の暮らしを振り返ってみましょう。付録も満載その他、月間スケジュールやメモ欄も有効に活用してください。スヌーピーのキャラクターが描かれた目的別シールや袋分け封筒など、有意義な付録も満載です。(画像はプレスリリースより)【参考】※KADOKAWA公式 商品ページ※Amazon 商品ページ※プレスリリース
2018年09月21日家計簿管理は、3日坊主で挫折してしまう人も多いのでは?家計簿をつけ続けるコツは、根気よりも「いかに要領良く楽にこなしていけるか」にあるのかもしれません。楽しんで家計簿をつけたら、お金が貯まった!など嬉しいことも。ズボラでも3日坊主にならない「シンプル家計簿術」の方法を、4本まとめてご紹介します。簡単にチャレンジできる方法ばかりですので、自分に合いそうな家計簿管理術を見つけてぜひ試してみてくださいね!■ レシートを集めるだけの簡単家計管理こちらの記事は、レシートを使った家計簿管理。レシートをクシャッと丸めて捨ててしまわずに、お釣りを受け取る手でそのままレシートを財布にしまいましょう。家に帰ったら、レシートを集めて保管するだけ。たったこれだけで、お金の流れが簡単につかめます。あとは、1週間ごとに家計簿に書き込めばOK!「クレジット決済は?」「レシートがもらえなかった場合は?」などの場合の対処法にも触れています。苦労なくできる家計簿管理は、試してみる価値ありです!毎日1分、レシートを集めて保管楽らく家計簿管理術■ 家計簿管理の責任感が生まれる「ライフイベント表」明確な目標や目的があると、物事って続けやすいもの。「なぜ」「何のために」「何を目指して」家計簿をつけるのかを考えてみると、がぜんやる気が出てきます。こちらの記事では、家計簿をつける目的を明確にし、かつワクワクや楽しみを感じられるように、「ライフイベント表」を作ることをオススメしています。ポイントは、子どもの入学や家のローン、老後の資金など、今後どのタイミングでお金が必要になるのか俯瞰して見られること。家計簿をつけるための間接的アプローチですが、効果は絶大!家族みんなでわいわい言いながら、ライフイベント表を作ってみてはいかがでしょう。「ライフイベント表」が肝、目的があればできる家計簿管理■ 年20万円以上!家計簿をつけながらへそくりが貯まった!Graphs / PIXTA(ピクスタ)家計簿をきちんとつけてお金をやりくりすれば、貯金を増やすことができます。さらにもう一つ、家計簿をきちんと管理すれば「へそくり」を作ることだってできるんです。へそくりと聞くと、思わずにんまりしてしまいませんか?それこそ家計簿を続けるために大切なモチベーションです。こちらの記事では、へそくり作りを楽しみながら家計簿をつける方法をたったの3ステップで紹介。ステップ1:引き落とし専用の通帳を用意するステップ2:毎月1回、同じ額を引き落とし専用の通帳に入金するステップ3:そのまま1、2年放置するうまくいけば年に20万円以上も夢じゃないかも?!1年半で24万円!楽して貯める究極の「自己流ズボラ貯金」■ 超簡単!月1家計簿と500円玉貯金で楽して嬉しい家計簿管理術家計簿を書くのは月に一度だけ。しかも500円玉が貯まる。そんな「楽&お得」な方法がありました!用意するのはノートとペン、それから引き落とし口座の通帳です。月に1度決まった日に、今月の支出をまとめるだけ。一か月何にいくらかかっているのかが一目瞭然です。先月と見比べたり、反省点や引き締めるべきところを見つけやすいのも良いところ。ついでにに500円玉貯金ができる、お金管理も必見!なんとこの方法で約6万円が貯まったそうですよ!500円玉貯金もできる!月1回のお楽しみがある家計簿管理
2018年08月26日老後の出費がどれくらいになるか、不透明な昨今。ある程度、保障内容をスリムにしてもいい家族構成になったら、保険で家計見直しをするチャンスかもしれない。 「家賃、通信費、食費、光熱費に並ぶ固定費として、家計を直撃するのが保険料。子どもの教育費がかかる時期は、働き手になにかあったときのために保障はある程度必要です。しかし、親が50歳くらいになって子どもの自立が見えてきたなら、死亡保障も減らして身軽になっていいでしょう。その際、選択肢に入ってくるのが共済です。50歳前後となれば、いざ見直しをしようと思っても保険料は高額。共済は年齢や性別の区別なく一律で、2,000〜5,000円程度の安価な掛金で、しかも幅広い保障が受けられるんです」 そう語るのは、All Aboutマネーガイドの平野敦之さん。年金減や消費税増税など負担増に備え、出費を減らしたい方には、家計の見直しの“切り札”にもなりうるのが共済だという。 「共済では、生保・損保会社の『保険料』を『掛金』、『保険金』を『共済金』というように表現の違いはありますが、相互扶助という仕組みの面では、どちらも違いはありません」 営利団体である生保や損保は全国から契約者を募ることができる。ただし、非営利団体である共済は、加入に際して居住地域や一部の企業の社員、組合員に限るなどといった制限がある。 「しかし都道府県民の共済は、その都道府県に居住していたり職場があれば加入できるし、佐賀県、高知県、福井県など一部存在しない所もありますが、多くの都道府県にあるので、対象者は多いはず。全労済やコープ共済は全国展開しており、それぞれ数百円の出資金を出して組合員となれば、加入することができます」 今回は加入者が多い都道府県民共済と、全労済(こくみん共済)、コープ共済について、平野さんとファイナンシャルプランナーの風呂内亜矢さんに、解説してもらった。 「都民共済は、ブライダルの割引、こどもの日の兜やランドセルの割引など、付帯サービスがあります。全労済は自動車保険や火災保険、地震保険などに相当する共済があるなど、カバー範囲が広い。コープ共済は女性向けの商品や、100万円、200万円の一時金が出るがん特約があるのが特徴です」(風呂内さん) 風呂内さんは、これら各共済に共通するメリットがあるという。 ■高齢で加入しても、掛金は上がらない 「各共済によって多少の違いはありますが、一部商品を除き1カ月の掛金は2,000〜5,000円ほどです」(平野さん) 生命保険の場合は、医療保険でも死亡保険でも、5歳ごとに年齢を区切るなどして、加入時の年齢が上がるごとに保険料が高くなる構造になっているが……。 「共済は年齢群団方式といって、加入時の年齢や性別の区別なく、一律の掛金であることが大きな特徴です。20歳前後の若い人からすると“なんで50歳と同じ掛金なんだ”と不公平感を抱くかもしれません。ある程度の年齢、たとえば50歳くらいで新たに保障を受けたいというのなら、掛金は安く済みます」(平野さん) 高齢で加入するほどおトク感が増すということだ。 「都民共済の『総合保障型』の掛金2,000円の内容は、生保なら特約もありますので、50歳女性で1万円くらいになりますね」(風呂内さん) ■加入条件が緩和されている 自分では健康なつもりでいても50代ともなれば、だいぶ体にガタが来ている。血液検査の数値を見れば、自覚はなくとも、基準値をオーバーしている項目もあるはずだ。 「この年代で保険に入ろうとすると、血圧が高く、医師の診査を求められることもあります。保険は健康状態が重要で、契約に条件がついていて加入できないと、保険料が高い“緩和型”を選ばざるをえないケースもあります。いっぽう、共済は告知義務はありますが、医師の診査は不要で加入が簡素化されているケースが多いです」(平野さん) 全労済のホームページには「今まで高血圧の治療中を理由にご加入を諦めていた方も加入しやすくなりました!」とある。 「’16年10月に制度改定してから、一定の条件をもとにお引き受けできるようにしています」(全労済広報室) コープ共済の広報部もこう語る。 「高血圧の場合、高血圧が原因で過去5年間に入院していない、一定の数値でコントロールできているなどの加入条件を満たせば加入できる制度があります。商品やコースを問わず、加入できる間口を広げています」 都民共済担当者はーー。 「個々のお話をうかがって、相談しながら、条件をつけさせていただくこともあります」 いずれも加入となった場合、病気ではない人と同一の掛金となる。 さまざまなメリットのある共済。もちろん、共済にも注意点がある。 「掛金と同様に保障内容もずっと変わらないと考えている人が多いようです。しかし、注意が必要です」 と生活マネー相談室の八ツ井慶子さんは言う。確かに都民共済の「総合保障4型」を見ると、同じ掛金なのに、18〜65歳までの病気による病気入院保障額は1日あたり9,000円なのに対し、熟年4型に移行すると、65〜80歳で5,000円、80〜85歳では0円になる。 「高齢期になると保障内容が薄くなります。高齢になっても手厚い医療保障を求めるのなら、共済ではなく生命保険会社の終身の医療保険のほうが適しているでしょう」(八ツ井さん) 平野さんはこう語る。 「共済は掛金が安く、割戻金がある分、貯蓄に回すお金もできます。1カ月内で一定額を超えた医療費が返金される高額療養費制度という公的制度もあります。ある程度まとまった医療費を貯蓄できれば、80歳で保障が薄くなった共済を、継続する必要はなくなるかもしれません」(平野さん) 保障内容が薄くなる分は、安い“掛金”で浮いたお金でまかなう。貯蓄しておけば、老後のあらゆる出費にも回せるという。共済のメリット・デメリットを考慮して、今加入している保険の見直しを考えてみては。
2018年05月31日ファイナンシャルプランナー資格を持つちながら、何度も何度も、家計簿をつけ続けることに失敗してきた筆者。けれどもここ10年は家計簿が続いています。家計簿が続かなかった理由。それは、「きちんと」家計簿をつけることにこだわっていたから。前回の記事では、無理なく「家計簿」をつけるための手抜きワザを2つご紹介しました。今回は、さらに私が実践している「家計簿が続くヒミツ」を大公開します。【楢戸ひかるの「お困り家計」の見直し術】 Vol.1 お金は「いくら」あれば安心? 貯まらない人の失敗パターンとは Vol.2 住宅ローン、教育費…「貯金しなきゃ!」と、焦る前にすること Vol.3 「節約」ではお金が貯まらない!? 貯まる人が持っている“口座”が存在する Vol.4 結婚式、医療費…「急な出費」のピンチを救うプロの技 Vol.5 家計簿に書くのはたったこれだけ。挫折しない「手抜き」家計簿 ■家計簿は1週間単位でつける家計簿は1週間単位でつけるのがおすすめです。なぜなら、ペース配分がしやすいから。いきなりマラソンで42キロを走りきるのは難しいように、家計の配分も1ヶ月単位より、1週間単位から始める方がわかりやすいのです。また、予算がオーバーしてしまったときも、1週間という単位であれば、リカバーできる可能性は大! 最初から、1ヶ月を目指さず、最初の1歩(1週間)を着実に踏み出すことが大切です。また、1ヶ月を5週間と考えておくのもミソ。使えるお金を5等分してスタートすると、最終週は、2日か3日しかありませんからつじつまを合わせるのが楽です。●おすすめは、高橋書店の「プチ家計簿」高橋書店の「プチ家計簿」は、見開き1ぺージで、1週間分の家計簿が書けるようになっています。896円(税込)というランチ1回分ほどの価格も、「とりあえずトライしてみようか」という気分になるらしく、この話をすると「家計簿が続かない」と嘆いていた友だちも、こぞってトライアルしていましたし、私も8年ほど愛用していました。ちなみに、近年はマネーワークショップを開催していることもあり、次のようなエクセルで作った自作の家計簿を使っています。■「状差し」でムダ遣いを「ひとごと」にする家計簿をつける前に「日付ごとにレシートを並べる」という「ひと手間」、おっくうじゃないですか? 私は、お財布から出したレシートを差す「状差し」を使っています。「プシュッ」、「プッシュ」とレシートを状差に刺していく行為が、日常の中の、ちょっとした息抜きになります。いわゆる「プチプチ」と呼ばれるクッション材をつぶしていくのと、どこか似ていて生理的に心地が良いんです。意外な効用としては、「お財布からレシートを出す」と「家計簿を記帳する」のタイムラグがあること。状差しを使うとレシートがカオス化しないので、2~3週間、家計簿つけを放置できます。これくらいタイムラグがあると、記帳が「ひとごと」になります。「ああ、こんなお金の使い方をしちゃって!」などと思わないので、家計簿をつける気になるんです。反対に言えば、家計簿つけを阻む壁は、「ムダ遣いをした自分を省みるのがイヤ」という気分も大きな要因だと気がつきました。この発見、とても大きかったです(笑)。■家計簿つけの最初のゴールは、「3ヶ月」私のワークショップでは、「家計簿を3ヶ月つけてみること」が最初のゴールです。なぜなら、3ヶ月間、家計簿をつけてみると、「家計費(コスト)」(※1)が出せるからです。「コスト」と「クッション口座」(※2)をわけて集計してみることは、すごく大切です。なぜなら家計の変動は「クッション口座」のお金の上下であって、「コスト」は、そう大きくは変わらないからです。しかしながら、「コスト」という基準(ものさし)が手に入ると、家計についての視界が、グンとクリアになります。※1 コスト:生活費からクッション口座の金額を除いた金額を集計して、その月の日数で割った数字。たとえば1月であれば÷31日。それの3ヶ月の平均値を出すと、生活に必要な最低限の家計費が見えてくる。※2 クッション口座:簡単に言えば、「普段の家計費」と、「貯金」の間のクッションのような役割の口座のこと。どこかの銀行にある、特定の口座ではなく、筆者が名づけたもの。■「マクロな視点」「ミクロな視点」この連載を通じて、「お金のことを考えてみる道筋」をお伝えしましたので、最後にザッとまとめとして整理をしておきますね。「お金のことを考える道筋」で最初にやるべきは、①私(わが家)の未来をデザインしてみること。「未来のわが家の年表」は、マクロな視点で、私(わが家)のお金のことを考えてみる作業です。そして、②デザインした未来を実現するために、お金の流れを整理し、③クッション口座を上手に使いながら、④家計簿でわが家の歩幅を把握します。これは、ミクロな視点でお金のことを考える作業です。私が主婦として20年、家庭運営をしてみて感じること。それは、家庭運営には、「マクロな視点」と「ミクロな視点」が、車の両輪のように必要だということです。■貯金は、自分らしい人生を送るための「手段のひとつ」主婦が「きちんとお金のことを考える」となると、とかく「節約」と「貯金」に気持ちがいきがちです。でも、それでは、永遠に「視界30センチ」から抜け出せません。「節約」や「貯金」は、自分らしい人生を送るための「手段のひとつ」であって、「目的」ではないからです。自分らしい人生を送るためには、「お金のこと」は不可欠です。この連載が、みなさんが、自分らしい人生を送るためのお金のことを考え始めるキッカケになればうれしいです。<楢戸ひかるの「お困り家計」の見直し術>1、 私(わが家)の未来をデザインしてみる 2、 「未来のわが家の年表」を作成し、私(わが家)のお金のことを考えてみる 3、 お金の流れを整理する 4、 クッション口座を上手に使う 5、 家計簿でわが家の歩幅を把握する 6、貯金は、自分らしい人生を送るための「手段のひとつ」と捉えるべし■楢戸ひかる プロフィールHP 「主婦er」 を通じて、「これからの主婦の在り方」を発信中。吉祥寺の人気カフェで、マネーライター歴20年の経験を生かした「お金のワークショップ」を開催しています。【楢戸ひかるのワークショップ: お金のリビング 】
2018年05月26日ファイナンシャルプランナー資格を持つ筆者ですが、じつは、長らく(10年間)家計簿がつけられませんでした。何度も何度も、家計簿をつけ続けることに失敗した私がたどりついた結論とは…。私自身の体験談とともに、がんばらなくても続けられる家計簿の手抜きワザを2つご紹介します。【楢戸ひかるの「お困り家計」の見直し術】 Vol.1 お金は「いくら」あれば安心? 貯まらない人の失敗パターンとは Vol.2 住宅ローン、教育費…「貯金しなきゃ!」と、焦る前にすること Vol.3 「節約」ではお金が貯まらない!? 貯まる人が持っている“口座”とは Vol.4 結婚式、医療費…「急な出費」のピンチを救うプロの技 ■ダメだった最初の10年間の話私は結婚してから最初の10年間、家計簿をつけられませんでした。毎年、年の始め(というか前年度末)に、「来年こそ、きちんと家計簿をつけよう!」と新しい家計簿を買っていましたし、大枚をはたいて家計簿ソフトを買ったことも何度かあります。ありとあらゆることを試したものの、ことごとく玉砕して、何度、レシートの山を捨てたことか! いまでも、大量のレシートを捨てたときの、敗北感に似たドヨーンとした気分を思い出すことができます。■家計簿が続くようになった分岐点は?いま、結婚20年目ですが、前半10年は家計簿がつけられず、後半10年は家計簿が続いています。分岐点は、何だったのか? それを考えてみると、理由は、ひとつ。それは、「家計簿を『きちんと』つけるのを諦めた」ことなんです。ファッション誌に出てくるような美男美女が現実にはそういないのと同じで、メディアで紹介されるような「きちんと」した家計簿をつけられる人なんて、そういない。「私自身は、家計簿を『きちんと』つけられないのだから仕方ない」。そう割り切れたことが、ものすごく大きな進歩でした。では、私が「手を抜くと決めたこと」とは、何だったのかご紹介しましょう。■手抜き技その1:家計簿には全部書かない家計簿をつけるとなると、とかく「家計に関する、全部のお金を記載しなければ!」と思いがち。ですが、実際は、お金の流れのうち、家計簿で管理すべきは、次の図の赤い囲みの部分だけです。言い変えれば、「家計費」と「クッション口座」の2点だけ家計簿で管理すれば良いのです。住居費、保険料は、多くの家庭の場合、毎月決まった金額でしょう。水光熱費や通信費、教育費(学費、塾代、習い事代)なども含め、私は赤い囲みの部分以外は、半年に一度、エクセルで数字を一覧にする程度です。「家計簿で管理すべきは、赤い囲みの部分だけ」と思えば、「何もかも『きちんと』つけなければ!」という焦りにも似た気持ちが、少し和らぐのではないでしょうか? ■手抜き技その2:費目はシンプルに家計簿をつけ続けるためには、費目をシンプルにすることも大切です。たとえば、「家計簿の費目は、2科目だけ(「食費」「その他」)」という方がいらっしゃいました。「そんなのでいいの?」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、正解です!家計簿をつける目的は、お金の流れを把握すること。多くは望まず、できる範囲で続けることが大切です。私は、現在、下記のような費目で家計簿をつけています。ご参考までに公開しておきますね!●楢戸ひかる自作の家計簿次回は、「節約、貯金から抜け出したい! ママが楽チンになる「お金」の管理術」です。■楢戸ひかる プロフィールHP 「主婦er」 を通じて、「これからの主婦の在り方」を発信中。吉祥寺の人気カフェで、マネーライター歴20年の経験を生かした「お金のワークショップ」を開催しています。【楢戸ひかるのワークショップ: お金のリビング 】
2018年05月25日夫と妻両方に収入がある共働き夫婦。ただ、専業主婦(専業主夫)のいる世帯よりも自由時間がとりにくいため、家計簿の管理がなかなかできないかたも多いのではないでしょうか。今回はそんな共働き夫婦の家計管理術についてご紹介します。 1. 共働き夫婦の家計簿ってどうしてる?共働き夫婦は、家計簿についてどうしているのでしょうか。貯金のできない共働き夫婦夫と妻、2つの収入があるにも関わらず、貯金額は専業主婦のいる世帯より少なかった……。と言う話をよく聞きます。それはもしかしたら「収支管理」などの家計簿付けができていないからではないでしょうか。それではなぜ家計簿をつけないのか。忙しいから、やりかたがわからないなど様々な理由はあるかもしれませんが、「危機感がないから」というのが1番かも。お互いに安定した収入があり、どちらかが貯金してくれているだろうという気持ちでいると、家計管理に対して気が緩んでしまいますよね。貯金ができる共働き夫婦それでは貯金ができている共働き夫婦は、どうやっているのでしょうか。やはり「お金を貯める目標」というものを夫婦で共有し、家計簿をつけて収支管理をしっかりと行っているのだと考えられます。各生活費はどのくらいが妥当?家計簿をいざ付けてみても、「これって赤字?」「この月収で費用は多い?少ない?」「貯金額はいくらが妥当?」など、疑問が浮かびがち。共働き夫婦の手取り金額に対する生活費の理想の割合は以下のとおりです。食費:15%住居費:25%水道光熱費:5%通信費:5%保険料:7%お小遣い:10%日用雑費:2%交通費:2%趣味・娯楽費:2%被服費:2%交際費:2%貯蓄:20%その他:3%なお、保険料(生命保険・自動車保険など)やその他(教育費や駐車場代など)の支出や貯金額については、ローンや子どもの有無によっても変わることをご了承ください。 2. どうやって貯金する?今の生活レベルを落とさずに貯金する方法は、収入を増やすのが最も手っ取り早いのですが、現実的ではありません。やはり貯金をするという意識を持ち、実際に行動することが大切です。そのためにできることは何があるのでしょうか。家計簿をつける何よりも必要なことは、家計簿を付けて収支を知ること。時間がないかたは、数円単位の端数は気にしないで、ざっくり記入していくと良いでしょう。とりあえず大まかでも良いので、何にどのくらいの金額がかかっているかを数字で知ることが重要。収支を見直す家計簿を付けることで、何が家計を圧迫しているかが一目でわかります。食費や水道光熱費など生きるために必要な生活費を削るのは難しいかもしれませんが、保険や携帯料金のプランなどを見直すことは簡単にできるでしょう。よくわからない場合は、ファイナンシャルプランナーに相談してみるのもおすすめ。口座を分ける夫婦の口座はどのように管理していますか?おすすめなのが、「口座を分ける」ということ。まず必ず用意したいのが「貯蓄用口座」。夫と妻それぞれの名義で持っていると安心です。給料日に決められた額を振り込んでおくことで確実に貯金ができます。あとは夫婦どちらかの名義で「生活費用」と「養育費用」等の口座を作り、こちらも給料日に決められた額を振り込んでおきます。あると便利なのが「予備費口座」。黒字で余った分のお金を入れておくと、支払いで足りない分や冠婚葬祭や医療費などで、急にお金が必要になったときに引き出すことが可能。貯蓄用口座からは引き出さないようにしましょう。貯金額の目標を決める目的がないと貯蓄も頑張れません。マイホームの頭金として「1000万貯める」とか、自動車の購入のために「500万」、子どものために「500万」など、夫婦で話し合って目標を決めておきましょう。ブログで家計簿を公開してみる同じくらいの世帯年収で、家計簿や節約術を公開しているブログなどを参考にしてみると良いかもしれません。逆にご自分で家計簿を公開してみると、コメントでいろいろなかたからアドバイスがもらえたり、情報交換ができるかも。家計簿アプリで簡単家計管理時間がないかたにおすすめなのが、スマホの家計簿アプリで家計管理をするということ。2つの家計簿人気アプリをご紹介します。Zaim(ザイム)> App Store> Google Play700万人が利用している人気の家計簿アプリ。紙のレシートをスマホのカメラで撮影すると、品目や金額を自動で読み取ってくれます。他にも、約1,500の金融機関の公式サイトに接続することで、支出や収入の明細を自動で取得。分析グラフにより、家計簿の見直しもラクラクできます。アカウントが共有できるので、夫と妻両方の管理が可能に。マネーフォワード> App Store> Google Playレシート読み取りやグラフ化など基本的なことはZaim(ザイム)と同じ。ただこちらは、国内の全銀行を含む2,600以上の銀行・クレジットカード・証券・FX・電子マネー・ポイント等、幅広く連携できるのが特徴です。携帯の料金プランや通話料なども取得してくれるので、プランの見直しまでできちゃいます。Excelで家計簿を管理アプリが合わないかたは、Excelもおすすめ。Excelのほうが自由度が高いので、家計簿を自分好みにカスタマイズできます。シンプルにつけたいかたは「収入」と「支出」と「収支」の項目を作り、カテゴリごとに金額を入力し、関数で合計を出すだけでOK。やりかたがよくわからないかたや、いちから作成するのが面倒なかたは、「家計簿のテンプレート」をダウンロードするのがおすすめですよ。無料で質の良いものがたくさん出回っています。 共働き夫婦に必要なのは「貯金する意識」です。なんのために貯金するのか目標を決めて、家計簿を付けてみましょう。毎月の収支を知り、切り詰められるところや節約できるところを見直してくださいね。全体の金額が分かれば、貯蓄用口座・生活費用口座・養育費用口座・予備口座などを作り、給料日にそれぞれ振り込みましょう。悩んだときは、ファイナンシャルプランナーに相談したり、ブログ等で他人の収支を知るなど、積極的に動いてみてください。 参考:あなたの家計簿見せて!
2018年04月22日月々の電気代は目に見えるけれども、家電それぞれの電気代は目に見えないため、聞きかじった情報で消費電力の多い・少ないをイメージしてしまう家電。でもここ数年で省エネ技術が進み、意外と消費電力が減っているものもあるようです。現在の一般的な消費電力から、節約のために利用を見直すべき家電を調べました。●冷蔵庫は劇的に省エネへ10年程度前であれば、600〜700kWhの消費電力で、年間1万5000円から2万円の電気代がかかっていた冷蔵庫は、家電の電気代のトップをずっと占めていました。でも現在の冷蔵庫の主流は200kWhを切っていて、電気代も年間1万円かからない計算になっています。それでも、24時間つけっぱなしの必要があるので、家電の中では相変わらず消費電力はトップ5に入る状況。冷蔵室は詰め込みすぎず、冷凍庫はなるべくものを一杯入れ、開閉時間をなるべく短くするような工夫は継続した方が良さそうです。●エアコンは部屋が広ければ工夫を現在もっとも電気代がかかる家電は部屋の広さにもよりますが、エアコンである可能性が高いです。一般的な6〜8畳用のエアコンでも1万5000円以上、10畳を超えると2万円を超えるケースがあるようです。もっとも、エアコンは冷蔵庫と違い、24時間つけておく必要はないので、外出時に忘れずに止めるようにしたり、広い部屋の場合はサーキュレーターを併用することで、電気代の節約はしやすいので、利用の見直しもしやすそう。●縦型の乾燥は要注意!これまでは家電の消費電力で気にされることが少なかった洗濯機も、乾燥機能付きが一般的になったことで、消費電力もかなり大きくなっています。特に縦型の洗濯機で乾燥まで行った場合、1回につき63円程度の電気代がかかり、洗濯だけの電気代1.6円の約40倍に!毎日1回洗うと、年間で2万円を超える電気代がかかることに…。一方ドラム式の場合は、洗濯・乾燥1回につき約26円と縦型の4割程度、年間でも1万円を切る計算になるので、毎日乾燥まで行う家庭は、ドラム式への買い換えを検討した方が良いかもしれません。このほか、照明はLEDになっても1世帯当たりの設置数が多いため電力消費は大きく、こまめに消す習慣は必要そうです。そして最近上位に入ってきているのが食洗機。こちらも毎日2回使うと年1万5000円程度の電気代がかかるため、まとめ洗いや深夜に洗うようにするなどの工夫が必要そうです。改めて年間の金額にすると意外とかかっている家電の電気料金。簡単にできそうなところから利用方法を見直して、電気代を節約しましょう!(文・姉崎マリオ)
2018年03月29日「これまで“人並み”と思われていた人生から転落する人が増えています。実は『自己破産』が最多なのは40代で27.02%。次が50代で21.05%。40代と50代で約半数を占めているのです(日本弁護士連合会’14年調査・以下同)。真面目に生きていても、何かのきっかけで、一気に借金地獄に転落してしまうーー。よく『老後破産』が問題だといわれますが、本当に怖いのは、40代、50代での『老前破産』なのです」 こう語るのは、『老前破産ー年金支給70歳時代のお金サバイバル』(朝日新書)を出版した、経済ジャーナリストの荻原博子さん。この本で、荻原さんは“普通の人”が借金地獄に陥る現実に触れ、その対策を提示している。 給料が上がらない、ローンが終わらない、残業カットに増税、そのうえ年金支給も先送り!?ーー。その結果、招きかねない「老前破産」という悲惨な結末を避けるため、荻原さんは家計のダウンサイジングをすすめている。まずは次の5つの方法から検討してみよう。 【1】生命保険の見直し 「サラリーマン家庭なら、万が一、夫が亡くなっても『遺族年金』として、本人が受け取るはずだった年金額のおよそ4分の3が支給されます。これをベースにして、妻がパートなどで働けば、生活費はまかなえると思います。ただ、遺族年金だけでは足りないのが、子どもの教育費です。それを補うものが生命保険だと考えると、子どもが社会人になったら、多額の保険金は不要、と割り切ってもいいのではないでしょうか。生命保険の見直しには、「払い済み保険」という方法もあります。今の保険を解約し、受け取った解約返戻金で、終身保険の保険料を一括で払い込むものです。死亡保障額は減りますが、その後の保険料負担はゼロ。これで、今まで払っていた保険料を貯蓄に回すことができます」(荻原さん・以下同) 【2】通信費などの見直し 「いわゆる大手の携帯会社から、格安スマホに乗り換えれば、通信費が抑えられます。平均月額料金を比べると、大手利用者が7,876円に対し、格安スマホは2,957円です(’17年3月・MMD研究所)。その差は4,919円。家族4人で乗り換えれば、月約2万円を貯蓄に回せます」 【3】自家用車の見直し 「自家用車は本当に必要ですか?車を持つと、車本体にかかる費用のほか、駐車場代や自動車保険、自動車税などもかかります。最近では便利なカーシェアリングも増えています。車は、必要なときだけ借りれば十分、という人も増えています。地方にお住まいで、どうしても車が必要な方には、やはり軽自動車がおすすめです。一般的な乗用車の自動車税が3万4,500円なのに対し、軽自動車では1万800円。年2万3,700円も『節税』できます。燃費もいいので、ガソリン代も安く抑えられます」 【4】投資より貯蓄で備えよう 「『投資信託なら安心』という宣伝をよく見かけます。でも、絶対安心な投資商品などはありません。それに、安心感をうたう投資商品は、利回りの低いものが多く、手数料などを差し引くと、本当に利益が出るのか疑わしいものも多いのです。40代、50代はもう失敗できません。投資より、コツコツ貯蓄で確実にためましょう」 【5】健康第一で長く働こう 「自営業の方が『退職金がない』『国民年金だけでは暮らせない』と嘆く気持ちはよくわかります。でも逆に、定年退職がなく、現役で長く働けることは大きなメリットだと思います。会社員の方も、健康に注意して長く働きましょう」 家計の見直しは、場合によってはライフスタイルを変える必要も。そのため、何より大切なことは家族で話し合うこと。皆で家計の健全化計画を立て、一致団結して“借金減らして現金増やせ”にまい進しよう!
2018年02月09日チラシをチェックしてなるべく安いお店で買い物をするなど、節約をするママは多いもの。限られたお金だけでやりくりしなければいけないから、家計の管理は難しいですよね。「今年は景気がいい」なんて言われることもあるけれど、いまいち実感できていないなんてことも。では、2018年の家計についてどう感じているのでしょうか?2018年は「苦しい」が優勢…?しゅふJOB総研が1月19日、「家計と稼ぎ方」に関する調査(N=745名)の結果を発表しました。これによると、2018年は家計に余裕がない人が多いようです。Q.あなたのご家庭について、2018年の家計はどうなりそうですか。感覚に近いものを教えてください(単一回答)1位:家計が苦しくなりそう…48.9%2位:変化はなさそう…39.2%3位:家計にゆとりができそう…11.9%もっとも多かったのは、「家計が苦しくなりそう」で、約50%。例年と比べて、「変化はなさそう」と回答した人も約40%と、今年もお財布事情は少々厳しい予感。一方、「家計にゆとりができそう」と回答したのは、わずか11%ほど。どうしてゆとりができそうなのかまではわかりませんが、「子育てがひと段落する」「育休が終わって復職する」など、「出費が減る」もしくは「収入が増える」ようなことが待っているのかもしれませんね。家計を増やすための手段1位は「副業」家計が苦しくなりそうとの見方が優勢のようですが、もしも家計を増やす必要が出てきたら、あなたはどうしますか?これについても調査結果が出ているので、TOP5までを紹介します。Q.もしあなたが本業以外で家計を増やすとしたら、どんな方法を選択しますか。(複数回答)1位:副業(雇用契約)…39.2%2位:副業(業務委託契約)…34.1%3位:ポイントを貯める(Tポイントなど)…31.8%4位:中古品など所有物を売る(メルカリ・ブックオフなど)…29.5%5位:金融商品の売買(株、投資信託、通貨など)…23.0%1位、2位はいずれも「副業」の項目。以前は、情報が漏洩することなどが懸念され、副業を禁止する企業がほとんどでしたが、最近では副業を推進する企業も増えていて、ある意味イマドキな回答なのかも。3位には、「ポイントを貯める」が続きました。地道な努力ではありますが、“塵も積もれば”。いつも同じお店で買っているというママには、ピッタリの方法ともいえそうです。お金がすべてではないと言いつつも、お金がないと生活はできません。今は「苦しくなりそう」という人が多いですが、いつか「ゆとりができそう」が100%になればいいですね。(文・三軒茶屋すみ子/考務店)
2018年02月05日こんにちは、家計管理プランナーのあきです。『子どもが産まれたので、学資保険に入ろうと思います』そのような相談は比較的多く寄せられます。子どもが小さいうちに加入するほど、1年の負担額が小さいこともあって、子どもが産まれたと同時に学資保険に加入するというケースも多くみられます。子どもが小さいうちからお金を準備しなくては…と焦ってしまうようです。私は、「つけるだけで貯まる家計簿の書き方」の書籍を出版し、全国から家計やお金に関する相談メールをたくさんいただいたり、それに答えたりしています。また、現在3人の子どもを育てている主婦でもあります。家計管理の視点から、学資保険について一緒に考えてみましょう。家計管理における学資保険学資保険に加入すると、子どもが成長し、学費が気になる頃にまとまったお金を受け取ることができます。お金を貯めることが苦手な方は、学資保険で強制的にお金を貯めておくことで、将来「子どもの進学のためにかけられるお金がない!」という事態を防ごうと考えがちです。しかし、この学資保険が、家計管理においてはやっかいなものになる可能性があります。失敗しがちな学資保険学資保険は、最後までキチンと支払いを続けられれば、将来の家計の大きな助けになる可能性があります。しかし、一部の家計の中には、学資保険の支払いによって家計が圧迫されてしまい、途中解約をしなくてはいけない状況に追い込まれることがあります。加入を決めた時は、子どもは生まれたばかり。習い事の費用も、学費もかからないので、家計における子どもの教育費の負担額はそれほど大きくありません。食費を圧迫するほどの食事量も必要ありません。自分の部屋もないことが多いので、光熱費にも影響はほとんどありません。したがって、学資保険の支払いが増えてもさほど苦労せずに払い続けられます。しかし、子どもが徐々に大きくなってくると状況が変わってきます。習い事を始めたり、学費もかかるようになります。食事量も大人並みになります。自分の部屋を持つほどの年齢になれば、スマホが欲しい、エアコンやテレビが欲しいと言い出すこともあります。子どもにかかる費用は赤ちゃんの頃と比べると、増加する一方です。それなのに、給料は赤ちゃんの頃とそれほど変わっていない-…。このような時に、とたんに学資保険の支払いが家計を苦しめる存在に変わってしまいます。子どもの成長とともに、収入も上がっていれば問題ないのですが、増える費用に比べて収入の上昇が追いつかないと、結局途中解約をせざるを得なくなり、それなら初めから自分で貯めていた方が得だった…というような事態にもなりかねないのです。学資保険で成功するには学資保険の加入を成功させるためには、子どもが小さいうちの家計状況ではなく、子どもが大きくなった時の家計状況をある程度予測する必要があります。・子どもが大きくなり、習い事始めたら家計はどうなるか?・学費がかかるようになったら家計はどうなるのか?・光熱費や通信費が上がったら家計はどうなるのか?・収入が上がる見込みはあるのか?そのようなことを総合的に見ながら、加入しても支払い続けられるかを検討しましょう。まとめ家計管理の観点から考えると、子どもが産まれたからといって、学資保険への加入は必須ではありません。今現在の家計状況ではなく、将来的な家計状況を見据えた上で加入を検討することが、一番重要です。途中解約してしまっては意味がなくなってしまいます。自力でお金を貯められる自信がない人ほど、つい強制的な貯蓄にひかれてしまうもの。赤ちゃんの時にはラクラク支払えた学資保険が、数年後には学資保険の支払いがあるために、日々の食事さえもままならない…という家計にならないように、慎重な判断が求められます。*本文は、学資保険を否定するものではありません。あき家計管理プランナー。「あきのズボラ家計簿(KKベストセラーズ)」の著者。子育て世帯の実践的な家計管理に詳しい。2年で350万円貯めた!ズボラ主婦の節約家計簿管理ブログ1日1行! 2年で350万貯めた あきのズボラ家計簿
2018年01月15日新年がスタートして新しい目標をかかげた人も多いのではないでしょうか。パパママ世代なら最も気になるのがお金。教育費は子どもの年齢とともに増加傾向にあるため、毎年家計については頭を悩ませていると思います。そこで、家計簿についての調査をしてみました。Q.家計簿、つけている? どうつける?1.手書きでつける 24.0%2.エクセルなどの表計算ソフト 3.3%3.パソコンの家計簿ソフト 1.9%4.Webサービス 0.2%5.スマートフォンアプリ 7.9%6.その他 2.0%7.つけていない 60.6%もっとも多いのは、家計簿をつけていないという人で60.6%という結果になりました。家計簿をつけている人の中では、手書きが24.0%で一番多いという結果に。みなさん家計簿どころではないようです。■忙しくて家計簿なんてつける暇がなーい!家事に育児にと忙しいママたちは、家計簿をつけないのは暇がないからというのが理由。なかには悲しくなるからつけないという人もいました。でも、忙しくても悲しくても現実を知るためには、家計簿をつけないとあなたの家計の穴は発見できませんよ。「つける暇があるなら別のことをしたい。家事をしたい。休みたい。…あ、だからお金貯まらないのかな」(静岡県 40代女性)「つけていません。物欲よりも必要な出費ばかりなので、通帳の記載が家計簿代わりな感じです。子どもたちが受験生になると、毎月何十万と引かれていくので、光熱費や保険料引き落としの後の余ったお金が生活費…」(神奈川県 40代女性)「つける暇がない! 暇を作るのなら、家事や育児に専念したい! 自分の自由な時間もお金もないのに、家計簿なんて考えられない! 毎月いっぱいいっぱいの我が家です」(神奈川県 40代女性)「無駄遣いする余裕がないし、毎月ギリギリで生きているので、家計簿をつけると悲しくなるからつけない。買い物中もお財布の中身をどうやりくりするか悩んでいるから、家計簿でまた数字と戦うのは精神的にも脳みそ的にも無理」(三重県 40代女性)■家計簿はつけるだけではなくあとで見返すのが正解家計簿をつけている人の中には、つけっぱなしで終わってしまうケースも。家計簿は振り返ってこそ意味があるのです! 保険料や車検など、一定期間に出費がある大きなお金は初めから分かっているのなら毎月積み立てておけば安心。直前になってヤバイという経験をしたことのある人は要注意です。「現金はざっくり袋分けで、カードで払った分はだいたいメモしておいて、なんとかやれています。保険料とか学校関係の支払いは、年間分を12ヶ月で割って毎月積み立ててたら無くならないようには気をつけています」(千葉県 40代女性)「ずっとつけています。日記代わりかな。家族が増えて光熱費が上がったけど、新しい家電に変えたらまた下がったなぁとか、意外に面白い」(神奈川県 50代女性)「生活費の中でオーバーしないようにしています。月に何の出費が多かったのか反省するための記録はやってます」(茨城県 40代女性)■節約意識の目覚めは家計簿がいちばん浪費グセのある夫や妻がいる人にはおすすめしたいのが、お金の見える化。グラフなどで収入と支出がわかれば、どれだけ使ってしまったかも一目瞭然。まずは自分がお金を結構使っているという事実を知ることが、節約への第一歩です。「うちも以前はつけていなかったのですが、どうしてもどんぶり勘定になってしまい、生活がギリギリで赤字の月もたまにあったことから一念発起。エクセルで家計簿を作り、ここ数年は真面目につけています! 不思議なもので、出費を細かく入力できるようにして、毎月の費目ごとの合計や水道光熱費の前年との比較が一目でわかるようになると、自然と節約意識が働くようで、来月どうしよう…と途方にくれることはなくなりました」(宮崎県 40代男性)Q.家計簿、つけている?どうつける?アンケート回答数:6149件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2018年01月10日日々の支出を見直し、現在・将来のお金の問題を解決するヒントを探るべく、20代~50代の女性の意見を集めた今回の記事。前編では、子どもの教育費や老後への備えとして、家計の見直しを考える人が多数に上ることがわかりました。後編では、見直すべき費用や実践すべきことについて紹介します。今回のテーマは「家計の見直し」。前編で、ほとんどの人が「教育費」「老後のため」などの理由で家計の見直しを希望していることがわかりました。お金の悩みは尽きないものですね。【家計の見直し・前編】はこちらから後編は、いよいよ実践編。50名の女性から集めたリアルな声をもとに、世間の女性はどのようにして倹約しているのか探っていきます。■目次1.大きく節約効果が狙えるのは、食費や通信費!2.まずは把握から。家計簿は見直しの第一歩3.実は無駄な出費がいっぱい?コツを押さえて確実な節約をまとめ1. 大きく節約効果が狙えるのは、食費や通信費!【食費】■「ついつい、スーパーではなくてコンビニで買い物をしてしまうクセを徹底的に直すようにした。コンビニで買うジュースとスーパーで買うジュースの値段の差を考えると、“ガン”はここだと思った」(30代・個人事業主)■「一番変える事ができるはずと思っています。しかし、それには結構な努力と継続が必要です」(40代・正社員)■「食費のなかでも特にペットボトル飲料やアルコールなど、嗜好品にあたるものの出費が思っている以上に大きくなっていることがあるので」(40代・個人事業主)家計の改善をする際に過半数の方が気をつけていたのが、「食費」の見直し。もっとも買う頻度が高いものであるだけに、1回1回の出費を抑えられれば、大きな節約となります。コンビニや自販機をできる限り避けてスーパーを活用するのが、ポイントのひとつですね。【通信費】■「よほどのヘビーユーザーでなければ、スマホの通信料を削減することで毎月かなり節約できるようになりました」(40代・主婦)■「意外と高額であることが多いから。家族全員の携帯の通信費を見直せば、トータルでかなりの額になる」(20代・正社員)1人分だけでも月々数千円かかる携帯・スマホ代。4人家族で全員持っていれば、毎月3万円近いお金が出て行く可能性も。近年は格安SIMを使えば月々2,000円程度でまかなえるケースも増えてきましたので、乗り換えを検討してみるのもいいでしょう。【保険】■「月々高いですからね。いらない保険以外は解約しました。死亡保険とかだけ残して」(30代・正社員)■「毎月決まっている金額を減らすのが確実なんですが、保険の見直しってつい先延ばしにしてしまってなかなかできないんですよね……」(40代・正社員)将来のための保険ですが、契約締結後の見直しをしなければ、無駄な出費に気づかないままになってしまう恐れもあります。定期的に見直しをするようにしましょう。2. まずは把握から。家計簿は見直しの第一歩【家計簿をつける】■「家計簿というかレシートをとってある程度ですが、一応1ヶ月の収支だけは把握しています」(40代・個人事業主)■「家計の支出の把握をするために、アプリを使って家計簿をつけています。勝手に分析までできるので、手書きの家計簿より分かりやすいと思います。どこを節約するかですが、固定支出はなかなか減らせないので、食費かなと思い、気力のある時には、お弁当を作って仕事に行きます。負担にならず、継続可能なレベルで節約します」(40代・パート)次に実践していることについて聞いたところ、半数の方から「家計簿をつける」という回答が得られました。ノートにメモするのが面倒という方は、便利なスマホアプリもありますよ。【生活費を倹約】■「家計簿をつけても、結局は記録を付けただけで家計の見直しにはなりませんでした。とにかく家計全般を抑える癖をつけると良いと思います」(40代・正社員)【お弁当を作る】■「休日の過ごし方として、おにぎりやサンドイッチなどの主食を作って公園に持っていくだけでもお金がかからなくなります。おかずまで作ると手間もかかるし、面倒になってやめてしまいますので、おかずだけはコンビニなどで買います」(40代・主婦)食費をはじめとする生活費を削るために、倹約したりお弁当を作ったりしている方も多数。最初は面倒かもしれませんが、徐々に増えていく貯金残高を見れば、モチベーションも上がります。【娯楽・旅行を控える】■「レジャーを控えます。今まで行っていた遊園地などより、安く済む科学館にいったりして満足度は下がらないように工夫しています」(40代・正社員)■「交際費や旅行の費用などは、上手に便利なシステムを使うことでかなり節約できる」(40代・正社員)また、レジャー費をできる限り抑えるという意見も。場所や交通手段の選定を考えれば、満足度を下げずとも十分に楽しむことができますよ。3. 実は無駄な出費がいっぱい?コツを押さえて確実な節約を最後に、家計を見直す際のコツや注意点について、みなさんの意見を聞いてみました。実践できそうなものは、今日からでも取り入れていきましょう。【買い物時の工夫。お得なチャンスを逃さない!】■「ドラッグストアのポイントがたくさんもらえるときや割引があるときを活用してまとめ買いをしたり、食材の割引などがあったときに、浮いた分だけの現金を分けて置いてためています。これだけ節約できた、と思うと結構やる気もわいてきます」(40代・主婦)■「まず食費。午前中と夕方はスーパーの値引きがあります。値引きコーナーの設置されることもあり、普段よく食べるもの、すぐに消費できるものを半額程度で買います」(40代・正社員)■「家族構成や住む地域にもよりますが、近くにスーパーがあるのであれば、食品をまとめ買いしすぎない方が良いと思います。大量に入った野菜や調味料を買うのではなく、必要な分だけをこまめに買った方が、一見高く感じても廃棄するなどの無駄が減ると思います。食べ過ぎも抑えられ、家計にも優しくなると信じてます」(40代・主婦)スーパーのセールスを利用したり、必要な分だけを購入して「無駄」をなくしたり。たった数百円の節約ですが、1ヶ月・1年と積み重ねれば大きな貯金となります。【プロに相談のもアリ?】■「家計の見直しや節約をしたいと思ったら、人に相談することが一番です。節約方法なら雑誌やWEBでもたくさんアイデアが掲載されていますし、具体的な家計の見直しについては、ファイナンシャルプランナーに相談したり、雑誌の企画等に応募して見直しをしてもらったりと様々な方法があります」(40代・個人事業主)意外に、自分だけでは客観的な判断はできないもの。むやみやたらに倹約する前に、プロに相談して今発生している無駄について教えてもらうことも有効な手段です。まずは現状を適切に把握するところから、家計の見直しはスタートするのです。そのための費用が発生することを考えると敬遠しがちですが、長期的な目線で見ると、明らかな効果が期待できるかもしれません。“急がば回れ”ということですね。【定期的な出費の見直し】■「車を持っていてもあまり使わないなら、思い切って処分するか、カーシェアリングにする。駐車場代や保険代、税金など維持費が高いので節約効果は大きいはず」(50代・主婦)■「保険の見直し。必要以上の保障に入っていることがあるから。携帯電話などの通信費も、格安やセットにすると割引になるものもある」(30代・主婦)保険や車の維持費など、毎月定期的に出て行くお金を考え直すことも大切。ちょっとしたプランの変更で、月々数千円のお金が浮く可能性もあります。まとめ家計の見直しのためには、まず「日常の無駄」を見抜き、それをなくしたり別のもので代用できないか考えることが大切です。削れるところは削りつつも、子どもや自分の将来に関わる出費にはしっかりと投資しましょう。アンケート実施期間:2017年8月9〜10日対象:20〜50代の専業主婦、パート・アルバイト、正社員、派遣社員、個人事業主の女性の方アンケート総数:50
2017年09月24日日々暮らしていて出ていくお金はさまざま。生活のためにお金が必要とはいえ、将来への不安から、その収支のバランスを考えたいと思うこともあるかもしれませんね。アンケートの回答をもとに、家計の見直しを一緒に考えていきましょう。家族がいるみなさんは、一人暮らしや実家暮らしをしていたころと比べて、毎月出て行くお金の多さに驚いたことはありませんか?家族の人数分の食費やレジャー代、家のローンに子どもの教育費……。なかには「貯金残高が減っていくばかり」という方もいるでしょう。そんな方のヒントとなるよう、今回は家計の見直しについて、子どもがいる家庭の20~50代の女性50名を対象にアンケートを実施しました。収支バランスを適正にすべく、さっそく結果を見ていきましょう。■目次1.家計を見直したい人は98%!みんな不満・不安を持っている2.家計における大きな負担はやはり、子どもの教育費まとめ1. 家計を見直したい人は98%!みんな不満・不安を持っている最初の「家計の見直しを考えたことはありますか?」という質問に対しては、「ある」と答えた方がなんと98%。ほとんどの方が、収支になんらかの不満を持っている(持っていた)ことがわかります。その理由を見てみると、今現在家計が苦しい方と、将来のことを考えている方の2種類がありました。【今の生活が苦しい……】■「子どもたちの教育費にかかる一方なので、どこか削れないかと悩み中です」(40代・主婦)■「子どもの進学などで家の経済状態が大きく変わり、見直さないと生活できなくなったことがあったから」(50代・主婦)■「毎月赤字なので、このままではいけないと思いました。しかし家族みんなの理解と協力がなければ、私一人が頑張っても目標達成は難しいと痛感しました」(40代・主婦)子どもの教育費をはじめとする多額の出費に、毎月苦しいやりくりを強いられているという声が、とくに主婦の方から多く聞かれました。【将来を見据えて家計を改善したい】■「今はいいにしても将来的なことを考えたときにこのままだと足りないな〜、ダメだな〜と思うことはあります」(40代・主婦)■「大きな出費があると固定費などを必ず見直しています。削れるところは少ないですが少なくとも気をひきしめる役には立ちます」(40代・パート)■「夫が定年に近づいているので、まさに現在家計の見直しをしている真っ最中です」(50代・主婦)今はよくとも、老後や近い将来の出費を考えて見直しをしているという方も。計画的に貯蓄をしないと、将来苦しむのは自分たち。早い段階から引き締めに入っている様子です。また、将来を見据えているという方からは、こんな意見も聞かれました。■「家計簿をつけ続けているので、都度見直しをしています。今度住宅ローンを繰上げ返済します」(40代・主婦)家計簿は、定期的に家計を見直せる、良い指標になりそうですね。日々の生活だけでなく、続けるごとに年単位での家計を把握できるようになります。2. 家計における大きな負担はやはり、子どもの教育費次に、家計を見直す詳しい目的について見ていきましょう。【子どもの教育費】■「子ども3人、一番お金がかかる時と言われる時期真っ只中です。どこも削れない、削りようがないのですが、子どもの教育費をどうにかせねばと思う度に家計を見直さねばと思います」(40代・主婦)■「子どもの進学のために、家計を見直そうと思います。できれば進学する前から備えておきたいので」(40代・主婦)もっとも多かった目的は、前の章でも挙がった「子どもの教育費」。とくに私立の学校に、それも2人、3人と通わせると非常に多くの学費が必要になります。また、塾や家庭教師にかかるお金も安くありません。受験期になると、嫌でもその負担を感じることでしょう。【生活にゆとりを持つため】■「自分達も年齢を重ねていくにつれて、子どもたちにもお金がかかるようになってきます。子どもたちが何かしたいという時に、お金がないからという理由では諦めさせたくないし、夫婦共に老後の2人の生活を考え始めてもおかしくない年齢になってきていると思うので」(40代・正社員)■「何にしろ、しっかりとある程度のお金は大事なので、無駄はなくしたいと思うため」(40代・正社員)次が、「生活にゆとりを持つため」。ぎりぎりの生活を強いられていると、食べるものが偏ったり旅行などのリフレッシュにも行けなかったりして、心も追い詰められてしまいがち。ある程度ゆとりを持つため、日頃から無駄を削ることは大切です。【老後に備えて】■「夫がそろそろ定年なので、収入が激減すると考えられ、家計を見直しています」(50代・主婦)■「年金もいつからもらえるか分からない時代、一馬力で働くことに不安があるので」(40代・主婦)将来のことを考える多くの主婦の方々から意見をもらったのが、老後に関する項目です。年金についての不安や、医療・介護についての懸念が聞かれました。【そのほかにも家計を見直したい理由はたくさん】■「旦那さんの収入が全然あがらないので、このままではいけない、なんとかしたいと思いました」(40代・パート)■「子どもが生まれる時。転職した時。突然、漠然と見直そうと思うことがある」(20代・主婦)またそのほかに、旦那さんの収入や家族のライフイベントに合わせて家計を見直しているという方も。ちょっとしたきっかけに背中を押されて、見直すというケースもあるようです。まとめ前編ではおもに、家計を見直す目的についてまとめてきました。将来のため、そして子どものためという2点がポイントだということがわかりましたね。後編ではさらに具体的に、見直すべき費用などについて紹介していきます。この機会に家計を改善させていくヒントになりますように。【家計の見直し・後編】はこちらからアンケート実施期間:2017年8月9〜10日対象:20〜50代の専業主婦、パート・アルバイト、正社員、派遣社員、個人事業主の女性の方アンケート総数:50
2017年09月24日みなさんは家計簿をつけていますか?過去につけたことはあるけれど、続かずにやめてしまったという人はけっこう多いのではないでしょうか。『公益財団法人 家計経済研究所』が2012年~2015年に30~50代夫婦を対象に行った“家計簿の記帳状況”調査によると、「一度もつけたことがない」と答えた人は妻が共働き世帯の場合14%、専業主婦世帯の場合は11%という結果が出ています。この結果から、家計簿を今まで一度もつけたことがないという人は少ない ことがわかります。では、家計簿をつけている人は何のためにつけているのでしょうか?また、家計簿をつけていない人はなぜつけていないのでしょうか?それぞれの理由について、家計簿をつけている人といない人、両方からお話を聞いてみました。その結果、家計簿をつけたほうがいい人とつけなくてもいい人の特徴が見えてきました。●家計簿をつけている理由は?まずは、家計簿をつけているという人からお話を聞きました。『結婚してから家計の管理を任されるようになったので、毎日の習慣としてつけ続けています。面倒くさいと思うこともありますが、だんだん簡略化していっているので、今はもう慣れました。Excelで管理するようになって、だいぶラクになりましたよ。家計簿をつけていると毎月の収支が明確になるので、何にお金を使いすぎたかも一目瞭然 。今月は外食をしすぎたから来月は引き締めようとか、そういった調整もできるので貯蓄もしっかりできます』(40代女性/専業主婦・家計簿歴14年)『共働きなのになぜかお金が貯まらなくて、何にお金を使っているのか把握するために約1年前から家計簿をつけ始めました。アプリでつけているので、そんなに大変ではありません。家計簿をつけ始めて、ようやくそれぞれの無駄遣いが判明し、お互いにお金の使い方が変わりました 。最初は赤字なんて月もあったけど、今は順調に貯金ができています』(30代女性/会社員・家計簿歴1年)「毎月の収支を把握するため」という理由が多いようです。何にいくら使っているのかざっくりでも把握しておくと、無駄遣いも見えてきます。その無駄遣いを改善することでお金が貯まるようになるということですね。これは、家計簿をつける意味がしっかり家計に反映されているパターンです。しかし、中には『赤字家計を改善しようとして家計簿をつけてはいますが、全然変わりません』(20代女性/専業主婦・家計簿歴7か月)という人も。家計簿をつける最大の目的は「無駄遣いを可視化して改善していくこと」。ただつければいいというわけではなく、無駄遣いの見える化ができるような家計簿のつけ方をする必要があるようです。●家計簿をつけていない理由は?次に、家計簿をつけていない人にお話を聞きました。『家計簿をつけていなくても、自動積立で毎月きちんと貯金ができている からです。夫婦で財布が別なので、詳細な収支はわかりませんが、お互いに自動積立で給与から毎月決まった額が貯蓄に回ります。給与から貯蓄分と生活費を引いて、残った分はそれぞれ自由に使っていますが、それで生活が回らなくなったことはないので、いいかなと』(30代女性/会社員)『つけていたこともありましたが、面倒くさくなってしまってやめました 。家計簿をつけていてもつけていなくても、あまり変わらないし、時間のムダのような気がして……』(30代女性/パート)『毎月の収支は特に変わらないので、いちいち家計簿をつける意味はない と思い、つけていません』(40代女性/パート)家計簿をつけなくてもきちんと貯金できているから必要ないという人と、家計簿をつけてもつけなくても変わらないと思うからつけていないという人に分かれるようです。単純に「面倒だから」という理由だけの人も多いでしょう。●家計簿をつけたほうがいい人とつけなくていい人の特徴それぞれの理由から見えてきた家計簿をつけたほうがいい人の特徴としては、・毎月の収支が把握できていない人・赤字の原因を突き止めたい人・無駄遣いを可視化して改善したい人・毎月の収支に大きな差がある人・家族で収支を共有してお金の使い方を改めていきたい人などが挙げられそうです。これらの傾向がある人は、家計簿をつけることで家計が健全になり、貯蓄も増えるようになるでしょう。家計簿をつけているにも関わらず、一向に家計が改善されず貯蓄も増えないという場合は、家計簿のつけ方を改めてみるか、ファイナンシャルプランナーなどお金の専門家に相談してみるのも手です。一方、家計簿をつけなくてもいい人の特徴は、・毎月の収支が把握できている人・貯蓄がしっかりできている人・収入が高くて無駄遣いをしない人などでしょうか。家計簿をつけることの最終的な目的は無駄遣いを減らして貯蓄を増やすこと ですから、貯蓄がしっかりできている人であれば家計簿をつける必要はないと言えるでしょう。そうでない人は、やはり家計簿をつけてお金の流れを把握する必要があります。過去に家計簿をつけて三日坊主だった人は、簡単に家計簿がつけられるアプリも出ているので、そういったものを利用してみてはいかがでしょうか。【参考リンク】・「消費生活に関するパネル調査」について(第23回調査結果)3.30~50代夫婦の貯蓄習慣 | 公益財団法人 家計経済研究所(PDF)()●文/パピマミ編集部●モデル/倉本麻貴(和くん)
2017年08月15日家計簿をつけることは、家計を預かる主婦にとって大事な家事のひとつ。しかし、家計簿を継続することに苦手意識を持っている人も多いはず。実際のところ、家計簿を日常的につけている主婦の割合はどれくらいなのでしょうか。そしてどのような方法で家計簿をつけるのか、主婦の方々の声を見ていきましょう。月の収入と支出を管理するのに欠かせない、家計簿。日々のスーパーやコンビニでの買い物はもちろん、洋服や本、消耗品を買うときにもしっかりつけることが家計簿のあるべき理想像です。しかしいざ家計簿をつけるとなると、細かく記入していくのは面倒になってしまって続かないという悩みをお持ちの主婦の方が多いのが現実。家計簿をつけるのをついつい後回しにしてしまって、気づいたら1ヶ月以上放置していたなんていう経験はありませんか。今回は専業主婦・正社員・パートアルバイト・個人事業主の50人の方に家計簿に対する悩みや、うまくつけ続ける秘訣についてアンケートを実施しました。「家計簿はいつも続かない」と思っているみなさん、続けられるコツを見つけにいきましょう。■目次1.日頃から家計簿をつける人は約半数2.家計簿の形式は今やスマホアプリが主流まとめ1. 日頃から家計簿をつける人は約半数【家計簿をつけるのは、基本!】「あなたは日頃から家計簿をつけていますか?」という質問にて、「家計簿をつけている」と答えた主婦の方の割合は半数を超えました。面倒になりがちな家計簿の管理ですが、やはり大事な家事の仕事であると認識する方も多いようです。■「その日買ったもののレシートを、食費や日用品費に分けて手帳に書き込んでいます。」(40代・個人事業主)■「つけないと毎月の収支がわからないので。つけると把握できて節約になります」(30代・パートアルバイト)■「貯金したいが、何に消えているのか不明確な点が多く家計を把握するためにつけている。」(20代・専業主婦)家計簿をしっかりつけることで、どんな項目にどれだけお金を使ったのかが一目瞭然でわかるようになりますよね。例えば、今月は食費がついつい高くなってしまった、夫の交際費が前月より多かった、数字にしてみないとわからないことは多いものです。【家計簿はやっぱり苦手!なかなか続かない】「家計簿が面倒になってしまって、続かなかった。」という方の割合もなかなか多いものになりました。全体の4割近い方が、「最初は頑張っていたけど…」「やっぱり面倒でやめてしまった」と答えたことも判明しました。■「家計簿をつけようと思うのですが、面倒になったり、レシートがない分の計算が合わなくなってきて続きませんでした。」(40代・専業主婦)■「紙の家計簿もデジタルもつけたことがありますが、どうしても面倒になってしまって長く続いたことがありません。」(40代・専業主婦)■「家計簿のつけ始めは、続けようと頑張っていたが後半から忙しくなかなかつける事が出来ず続かなくなってしまう。」(30代・専業主婦)やはり家計簿をつけ続けるためには、確固たる信念が必要です。収入のマイナス分と支出の計算が合わなくなってしまうと、それだけで気が滅入ってしまいそうです。2. 家計簿の形式は今やスマホアプリが主流【手軽で便利!スマホの家計簿アプリは主婦の新定番】スマートフォンが普及してきた今、家計簿アプリの種類が豊富になってきています。家計簿アプリを使う人の数も、今回のアンケート調査分では1位になりました。すぐに取り出しやすいこと、項目を入力するだけで自動的に計算してくれることなどから、家計簿をつけるハードルがノートや市販の家計簿手帳よりも低いのでしょう。■「ポイントが貯まるアプリを使っています。ポイントもたまるし、お金の管理もできるので一石二鳥です。」(40代・専業主婦)■「ほぼ毎日のようにスマホを使うので、何かあった時にすぐに入力しやすいからです。」(30代・専業主婦)■「自動計算をしてくれるし、内訳をすぐにグラフ化して見ることができるから支出が分かりやすい。」(20代・正社員)スマホアプリですと、グラフやカテゴリーできれいに整理してくれるものはもちろん、最近ではレシートの写真を撮るだけで自動的に入力してくれるものまであります。家計簿が煩わしいと思っている方の強い見方でしょう。【手書きがやっぱり安心だし、落ち着くのが主婦の本音】家計の管理をデジタルで行うことが増えつつある昨今でも、「やっぱり紙に書き込むのが一番やりやすい」と考える主婦の方も多いようです。紙での管理には50人中、14人の方が投票しました。■「ノートなどに書いたほうが、内容が頭に入り参考になりやすい。去年のものともすぐに比べられて便利。」(20代・パートアルバイト)■「自分なにりにまとめることができ分かりやすく使うことができるためです。」(20代・パートアルバイト)自分なりにオリジナルな感じでまとめることへのこだわりがある方は、やはり紙を支持されるようです。スマホのアプリや市販の家計簿ノートですと、もう既に家計簿のスタイルが出来上がってしまっていますが、普通のノートやメモ帳の方がレイアウトの自由度は高いでしょう。【自分でカスタマイズが可能!実は便利なエクセル家計簿】エクセルはやや技術を要します。パソコンに慣れている方にとっては、家計簿の管理もエクセルを使ったほうが簡単かもしれません。アンケートではエクセルへの投票数はとても少なかったですが、エクセルは使いこなせるようになるととても便利なツールになります。デジタルで操作できるので、書き間違いの心配もありません。そしてカスタマイズも自由自在。アプリと手書きのいいとこ取りですね。■「最初はノートに手書きで書いていたが、月の収支や年間と考えた場合さっとできるので変更した。」(30代・専業主婦)■「項目を自分仕様にしたかったこともあり、エクセルで家計簿をつけています。」(40代・専業主婦)■「エクセルで簡単な一覧表を作って適当に直しながら今の形態になっていきました。」(40代・専業主婦)エクセルには足し算や引き算が自動的にできる関数を埋め込んでおくと、計算が楽になります。シンプルで修正も楽、自分仕様の家計簿を作るのも家事の効率がアップすること間違いなしです。まとめ家計簿をつけることは主婦の方々にとって、大事な家事の仕事のひとつに数えられます。その家計簿を管理する方法は、今までは紙のノートがメジャーだったものが、スマートフォンのアプリが主流になってきていることがアンケートの結果からもよくわかりました。後編では家計簿の悩みと、その悩みを解消する解決策を併せてご紹介します。【家計簿の書き方・後編】はこちらからアンケート実施期間:2017年6月2日〜3日対象:20代〜50代の専業主婦、正社員、パート・アルバイト、個人事業主の方アンケート総数:50
2017年07月15日継続して管理するのがついつい面倒になってしまう家計簿。「ちゃんとやらないと…」と思っていても、気づいたら忘れていたなんてこともよくありますよね。今回は主婦50名の方に家計簿をきちんと継続して管理する方法をお聞きしました。「この方法なら私でもできるかも!」というアイディアが見つかります。前編では主婦の皆さんの家計簿にまつわる現状について見ていきました。家計簿を日頃からつけている人は、約半数。そして家計簿ツールはスマートフォンの家計簿アプリの支持が圧倒的でした。【家計簿の書き方・前編】はこちらから後編では、主婦の方の家計簿のお悩みとその解決策をアンケートの結果と共にご紹介していきます。■目次1.やっぱり続かない家計簿…様々な原因がそこにはあった2.主婦が日頃から実践している、家計簿をつけ続ける秘訣まとめ1. やっぱり続かない家計簿…様々な原因がそこにはあった【家計簿つけは、主婦にとって一番面倒な家事?】家計簿をつけることがなかなか続かないとお悩みの主婦の方はとても多いことがアンケートから浮き彫りになってきました。その中でも最も主婦の方々の票を集めたのは、「後回しにするから」でした。■「毎日コツコツできるタイプではないので後回しになりそのまま三日坊主になってしまいます。」(30代・専業主婦)■「面倒くさいと思う上に、後にしようと溜めてしまうので結局いつの間にか辞めていることが多い。」(30代・専業主婦)■「つい面倒で後回しにしてしまいますが、レシート等が溜まって訳が分からなくなるとお手上げ状態になります。」(30代・専業主婦)お金の計算をきっちり行うことが好きだということではない限り、家計簿をつける作業は億劫になってしまいます。嫌な作業ですから、どんどん後回しにしてレシートが溜まっていくばかり。レシートの山をみるとまた嫌な気分になってしまいます。【完璧を求めると、だんだん面倒に…】誰しもがはじめは張り切って家計簿をつけるものです。毎日のスーパーやドラッグストアでの買い物で使った金額、光熱費などの支出を漏れなくきっちり書き込むことでしょう。そんな完璧さにこだわりすぎるがあまりに、気づいたら面倒な作業になっていたと答えた方が、3割近くいました。■「家計簿をつけるならきちんと漏らさずに記入したいと思ってしまう。1回でも忘れてしまうとその後のやる気がなくなってしまう。」(20代・パートアルバイト)■「家計簿をつけるからには数字一つひとつ正確に把握しようと思うあまり、レシート集めなど家計簿をつける前の段階で面倒になってしまうから。」(40代・専業主婦)■「自分の中の理想の形の家計簿に近づけようとして途中で疲れてしまう。」(30代・専業主婦)【家計簿ツールが使いにくいと、やりたくなくなる】「家計簿ツールの使いやすさ」は、家計簿管理の継続の上で大きな指標になるそうです。全体の2割を超える方々が家計簿ノートやアプリが使いにくいことを、継続できない理由にあげています。■「今使用している家計簿にしてから続けられるようになったからです。書き込みやすく、続ける楽しさがあります。集計も分かりやすく、1週間、1ヶ月ごとに振り返りやすいので生活に反映させやすく、使いやすいと感じています。自分が使いやすいものを選ぶことが重要だと考えます。」(30代・パートアルバイト)■「いまいち書いてて全然内容が把握できないから。もう少しわかりやすくしてほしい。」(30代・専業主婦)■「レシートを読み込むだけの家計簿アプリ使ってますが、うまくレシートを読み込むことができないので使いにくい。」(30代・専業主婦)一番上の30代パートアルバイトの方のコメントにもあるように、前の家計簿よりも、今のもののほうがいいということもありますよね。自分が使いやすいものを見つけることも大事だということがよく分かります。2. 主婦が日頃から実践している、家計簿をつけ続ける秘訣面倒になってしまいがちな家計簿。主婦の皆さんが日頃から実践している家計簿を継続させる方法についてお伺いしました。【4割の主婦が合意!家計簿は張り切らないこと】全体の約4割の主婦の方々が「家計簿はおおまかな記入でOK」に投票しました。細くならず、完璧にならずにざっくりでいいから書くことが大事です。■「長続きする一番ベストは方法は、おおまかで良いと言うことです。そして自分が一番わかりやすいものであるイコール自分なりの家計簿を考えることだと思います。」(40代・専業主婦)■「完璧を求めすぎず、まずはざっくりと殴り書きから始めて、長いスパンでやり方を決めていくのがいいと思います。」(40代・個人事業主)■「「つけなくちゃいけない!」と気張らず、日記感覚でおおまかに記入しています。それが長続きする秘訣だと思います。」(40代・専業主婦)日記感覚で家計簿をつけるというのは、いいアイディアですね。今日あったことを振り返りながら、どんなものにお金を使ったのかをざっくりと書いてみませんか。ただ出費の値段だけを家計簿に書くよりも、楽しく続けられるでしょう。【毎日こまめにつけて、習慣化させよう】アンケートの結果では上位ではありませんでしたが、毎日こまめにつけていくことも家計簿を継続させる上で大事なことだと言えます。毎日料理や掃除をするように、家計簿も毎日の習慣になれば面倒だと思うこともなくなるかもしれません。■「毎日コーヒーを飲む時間があるのですが、その時に家計簿をつけるようにしています。毎日つけると時間もかからないのでささっとできます。」(30代・専業主婦)■「めんどくさくなって翌日に書けばいいやと思うと、レシートがどんどんたまっていくので、何よりも毎日こまめにつけるのがポイントだと思う。」(30代・専業主婦)■「とにかく後回しにせず、買い物をしたらすぐに付けることだと思います。後でにすると大概そのままにするものです。こまめに付けることが大事だと思います。」(40代・専業主婦)まとめ主婦の方々からのアンケートの結果、家計簿は毎日コツコツと、気楽にやっていけばいいということがわかりました。家事に正解はありません。自分が満足でき、少しでも効果が実感できれば、それが最もいい形なのだと言えるでしょう。家計簿をつけることに苦手意識がある方は、おおまかな記入をするなど自分がやりやすい方法から始めてみませんか。楽しく家計簿をつけることで、節約や貯蓄などいい結果に結びつくと嬉しいですね。アンケート実施期間:2017年6月2日〜3日対象:20代〜50代の専業主婦、正社員、パート・アルバイト、個人事業主の方アンケート総数:50
2017年07月15日「来春『標準生命表』が改定されて、影響を受けるのは、“掛け捨て”の死亡保険の保険料。これは安くなります」 こう語るのは、ファイナンシャルプランナーで「家計の見直し相談センター」代表の藤川太さん。標準生命表とは、性別、年齢別の平均寿命(死亡率)などをまとめたもの。生保各社が加盟している公益社団法人「日本アクチュアリー会」が、保険料の算出基準となる標準生命表を来春、11年ぶりに改定する見通しだ。改定の理由は“ご長寿化”。長生きする人が増えれば、そのぶん保険会社が支払う死亡保険金の負担も減り、保険料の値下げが可能になる。 「前回(’07年)の改定で、下げ幅は生保会社によって違いましたが、8~16%ぐらい掛け捨ての死亡保険の保険料が下がりました」(藤川さん) 掛け捨てではない「終身保険」の保険料についても藤川さんが解説する。 「終身保険は来春も若干値上がりする可能性がありますね。実際、今年の4月2日から、終身の保険料は大幅に上がりました。日本生命は、20%以上の値上げを公表しています。ただこの値上げに関しては、標準生命表の改定よりも、予定利率の変動が大きく影響しています」(藤川さん) 私たちが毎月支払っている保険料の一部は、保険会社が株式や不動産などに投資して運用している。その運用で見込める利回りを表す予定利率が低ければ、保険会社の運用利益は減っていくので、保険料は高くなる。 現在はマイナス金利政策によって長期金利の低下が進んでいる。国債の利回りも大幅に下がり、4月から標準利率は1%から0.25%に引き下げられたことで、予定利率が低くなった。今月から終身保険などの保険料が値上がったのは、これが原因だ。 そして来春、標準生命表が改定されれば、長寿化によって増える医療保障などの保険金の負担を、保険会社は保険料に反映するかもしれない。つまり、今年だけでなく、来春にも終身の保険料が“再値上げ”する可能性があるのだ。 今回、大手生保5社(日本生命、アフラック、かんぽ生命、第一生命、明治安田生命)に、「標準生命表改定に合わせて、来春にも保険料を改定する予定はあるか」と質問したところ、各社「未定です」という回答だった。とは言うものの、生活経済ジャーナリストの柏木理佳さんは、値上げに備えて「これから定期保険に入るなら、保険料が下がるまで待ったほうがいい」と語る。 「貯蓄性のある商品や、長生きしていくうえでのリスクをカバーできる終身医療保険も値上がりするでしょうから、今後は終身より定期保険に見直したほうがいい。定期保険は値下がりすると思います。保険会社も損をしたくないので、まさにいま掛け捨ての商品を勧めてくるかもしれませんが、焦りは禁物。『もうちょっと待てば安くなる』と自分に待ったをかけてあげて」(柏木さん) 生涯保障の終身保険は、一昔前までは魅力的な商品だった。マイナス金利やご長寿化の影響で、保険の常識は変わってきているという。 「値上がり、値下がりする商品をしっかりと見極めて、新しい視点で保険を見直すことが必要です」(柏木さん) 入ったらもう安心、というわけではなくなってきた保険。「見直しありき」で考えるべきなのかも。
2017年04月07日お金が貯まる夫婦、貯まらない夫婦 貯蓄モードになる正しいステップと間違った貯蓄モード 貯蓄できる鉄板ルール! 最大の"貯め期"を逃すな わが家の家計の問題点を簡単に暴く の続きです。貯蓄ができない家計のどこに問題があるかをチェックするための目安である、「家計バランス表」。この家計バランス表を使うには、いくつか注意するポイントがある。引き続きファイナンシャルプランナーの畠中さんにお話を伺った。■こづかいは夫婦あわせて10%まで「家計バランス表の適正割合には、できるだけ守って欲しいポイントがあります。最初にあげられるのは、夫婦のおこづかいです」(畠中さん)畠中さんが、「家計バランス表」を考案したのは25年前。家計バランス表の数字は、時代の変化によって若干変化してきている。しかし畠中さんは、「夫婦のこづかい」に関しては、『手取り月収の10%』が適正割合だと、一貫してアドバイスしている。たとえば手取り月収が30万円の家庭なら、夫婦ふたりのおこづかいは合計で3万円。いかがだろうか? 「少なすぎる!?」と、驚いた人も多いのではないだろうか?「ふたり分のおこづかいが、手取り月収の10%なんて…。そんな金額じゃ、欲しいものが何も買えません!」と、クレームをつけられることもあるそう。けれども、畠中さんは譲らない。こづかいは毎月出て行ってしまう固定費。だからこの固定費をいかに削減できるかが重要になってくる。畠中さんは、「おこづかいは、できるだけ適正割合に収めて欲しい」と話す。■通信費用は、7%以内ポイントのふたつめは、通信費。今回、掲載した家計バランス表では、通信費を7%に設定しているが、畠中さんが家計バランス表を使ったアドバイスを始めた頃は、3%だったそう。時代は流れて、通信費には、固定電話代や携帯電話代などのほかに、プロバイダ料も含むようになり、7%で収まりきらないという家庭も少なくないかもしれない。「通信費もおこづかいと同じ固定費。固定費の支出が多いと、貯蓄がしづらい原因となります。もし7%に収めることが無理な場合には、ほかの費目にしわ寄せが行くのだと認識しましょう」(畠中さん)この記事を書いている私自身は、通信費を抑えるために、先日、格安スマホへの乗り換えを実施したばかりだ。格安スマホのすみ分けといった概要をネットなどで理解したら、電気量販店で相談してみると良いだろう。機種によっても違いがあるので、店員さんに自分に適したプランを教えてもらうのが近道だ。■食費の削りすぎに注意!使いすぎに注意したい費目がある一方で、「支出割合が少なすぎる家庭が目立つ」と畠中さんが心配するのが、食費だ。たとえば、「家計バランス表」(「 わが家の家計の問題点を簡単に暴く【貯金できる夫婦の家計管理術 Vol.4】 」)をもとに考えてみると、小学生以下の子どもがふたりいる家庭で、手取り月収が30万円ならば、食費はその15%だから、ひと月4万5千円くらいはOKということになる。しかし畠中さんが家計診断でお会いする家庭では、大人ふたり、子どもふたりの4人家族の食費がひと月3万円前後としている家庭が一般的で、適正割合に比べて、実際に支出割合が低いのが現状だという。●食費は健康に直結している支出「食費の節約に精を出されている家庭に対して『もっと使ってもいいよ』というのも気がひけますが、節約しすぎると、鮮度や産地にこだわれなかったり、安い食材ばかりが食卓に並ぶ可能性があります」(畠中さん)食費は健康に直結する支出だ。畠中さんは、「高齢期まで健康な体を作るためには栄養バランスも大切ですから、食費の削りすぎは避けた方が良いと思います」とアドバイスする。ちなみに。この記事を書いている私は育ち盛りの男の子(高校生の長男、小学校6年生の次男、三男の双子)を育てているせいか、食費は月額10万円前後かかっている。次回は、貯蓄を取り崩しがちな「原因」と、その対策です。■今回取材を受けてくださった畠中雅子さんの著書『 結婚したら知っておきたいお金のこと (畠中雅子/海竜社)』(本体1,200円+税)●畠中雅子3人の子ども(成人した長女、大学生の長男、高校生の次男)を育ててきたベテラン主婦であり、ファイナンシャルプランナー。数多くの著作を持ち、新聞、雑誌、ウェブに多数の連載を持つ。
2017年02月13日家計管理について聞いたところ、夫への不満が大爆発。お金を打ち出のこづちと思っているのか、あるだけ使ってしまう夫たちの本性がわかりました。この人任せるなんて考えられない、これなら自分がやったほうがいい、と妻はしぶしぶ家計管理の舵をにぎる羽目に。Q.夫婦の家計管理、どうしてる?1.奥様が管理 63.8%2.旦那様が管理 12.4%3.2人で管理 11.4%4.別々で管理 9.7%5.その他 2.7%圧倒的に女性が管理しているというのが多数派。家計管理は食費や子ども費、親戚とのおつきあいなど、毎日の細かい出費が多いので、女性の方が向いているのかもしれません。■借金しないだけいい?! どんぶり勘定の夫たちとにかく夫の金づかいの荒さや、どんぶり勘定におどろく妻が多数。やりたくてやっているというよりは、この人に任せるくらいなら、自分でやった方がマシという考えに。中には会社で経理をやっているのに、お財布のお金はあるだけ使ってしまう夫も。「旦那のことはお金に関しては全く信用できない。借金はしないだろうけど、貯金はできない」(三重県 30代女性)「夫は全くお金の流れを知らないので、やりやすい面もあれば、家の家計を知らなすぎてびっくりすることもある」(宮崎県 50代女性)「旦那が管理していたが、生活費も渡さない、おこずかいもないし、しかも旦那が使い込んでいた。任せられない」(沖縄県 30代女性)「あればあるだけ使ってしまうので、妻まかせです。貯蓄がどうなっているのかもわかりません。ちなみに会社で経理をしています」(千葉県 40代男性) ■一緒にやればもめごとなく、つらい気持ちも共有妻が節約のためにガミガミ言うのは家族のことを思ってこそ。夫と家計を共有してしまえば、「うるさいな〜」と言われることもなく、ストレスも半減。懐の寂しさもいっそオープンにしてしまうのも手です。「二人で管理をして協力しています。へそくりができないけど面倒も減るので」(東京都 30代女性)「最近まで一人で管理を頑張ってきましたが、ダブル受験生と小学生、そして住宅ローン、財布も気持ちもつらくなってきたので、一緒に考えて行動するようにしました。お互いの心の距離がさらに近くなって、良い関係な気がします」(奈良県 30代女性)「結婚10年で会計交代しています。実際にやりくりがどれだけ大変かお互いにいい経験にもなるので。もちろん、時々チェックしますよ」(奈良県 30代女性)■お金の管理は得意な人におまかせ一方で妻の方が家計管理が苦手という夫婦も。誰でも得意、不得意はありますから、そういう場合は夫が主体となって家計管理をしましょう。「嫁に任せていたらとっくに破産です。ここまで価値観が違うとはと真面目に悩んでいます」(千葉県 50代男性)Q.夫婦の家計管理、どうしてる?集計期間:2016.07.07〜2016.07.14アンケート回答数:10028件 ウーマンエキサイト×まちcomi調べ
2016年10月13日2017年度の税制改正で、配偶者控除の見直しを行うことが検討されています。この見直しは女性の就労を後押しすると言われていますが、専業主婦世帯や単身世帯の負担が増加する可能性があり、 これまで夫の扶養の範囲内で働いていた主婦にとっては働き方の見直しを迫られる大きな変更と言えるでしょう。自分たちの生活はどう変わるのか、そして増えた税収は誰の元へ行くのかなど、疑問はつきません。そこで、パピマミ読者のみなさまに「配偶者控除の見直し(103万円の壁撤廃)について、どう思いますか?」 というアンケートを実施しましたので、その結果を見てみたいと思います!●配偶者控除の見直し(103万円の壁撤廃)について、どう思いますか?・1位:専業主婦家庭を救済する何らかの措置がなければ見直すべきではない……40%(205人)・2位:共働き世帯からすれば不公平な制度だったので、ぜひ見直してほしい……26%(134人)・3位:見直しは女性を無理に働かせる原因になると思う……19%(95人)・4位:既婚女性が働きやすい世の中になるから賛成……9%(48人)・5位:どちらでもいい……3%(14人)・6位:経済の発展のためにはやむを得ないと思う……3%(13人)※有効回答者数:509人/集計期間:2016年8月31日〜2016年9月1日(パピマミ調べ)●控除の代わりとなる救済措置が必要という回答が最多『控除がなくなったら、単純に世帯収入が減るってことよね?いきなりそんなこと言われても困るし、代わりものがなければ受け入れられないわ』(40代女性/専業主婦)『代わりに単身世帯の負担が大きくなるなんてことになったら最悪。専業主婦だけでなく貧困世帯すべてに救済措置がほしい』(20代男性/派遣社員)現在、配偶者控除の代わりになる制度として有力と考えられているのは、“夫婦控除”という制度。これは、配偶者の収入に関係なく控除されるというもので、働き方に関わらず結果が同じになる ため中立的な制度と言われています。これまで行われていた専業主婦やパート主婦に対する優遇がなくなるため、そこへのフォローとして何らかの救済策がなければならないと考える人は多い様子。しかし、これまでの制度で無理に収入制限をしていた人が気にすることなく働けるようになることは、必ずしもデメリットとは言えないのではないでしょうか。●現行制度を不公平と感じ見直しを望む人も多い『まるで「働かない方が得ですよ」とでも言うかのような制度で、これまで苦々しく思っていました。ぜひ見直しをしてほしいですね』(30代女性/編集者)『年末に仕事の調整をしているパートさんとかを見て、本当にムダだと思ってました。金額のわけ方も細かすぎて分かりにくいし、控除を続けるとしても、もっと分かりやすいものにしてほしいと思います』(40代女性/アパレル)確かに、共働きしている世帯からすると、優遇されすぎていると感じられる制度で、不公平感を生んでいたのは間違いありません。企業が定める家族手当などを考慮すると、“妻の収入が多い方が世帯全体の収入が減る” という状況が生まれることもあり、“収入を抑える工夫をする”などは明らかなムダ。税制度を設ける際に必要になるのは透明性と公平感で、これらが満たされなければ制度の改革を行っても納得はしてもらえないでしょう。●女性の就労を強制するのではという声も『仕事をセーブしてもしなくても一緒なら、手取りを増やすためにたくさん働こうとしますよね。「もっと働け」って言われてるみたい』(20代女性/大学生)『今は控除のことを考えて妻には103万円以内で働いてもらっていますが、なくなれば当然もっと働いてほしいと言いたくなる。自分の稼ぎだけで贅沢な暮らしができれば一番なんですけどね』(30代男性/不動産)これまでの制度に不公平感があったとはいえ、共働き世帯が優遇される仕組みとなれば、これまで主婦やパートとして働いていた女性もフルタイムでの勤務を希望するようになる かもしれません。また、女性の就労を後押しすることで、晩婚化や未婚化に拍車がかかる という見方もあり、それが結果として少子化などに悪影響を及ぼすようなことになれば、社会としては損失と言えます。制度の改革には、全体を見渡し総合的な判断が求められるでしょう。----------いかがでしたか?早ければ2017年1月からと言われているものの、具体的な制度内容はまだ分かっていません。配偶者控除の廃止で負担が増したとしても、その分、別の形でメリットが生まれるのであれば反発は小さいでしょう。しかし、政治に対する不信感の大きいなか、政治家の私腹を肥やすための制度 と勘ぐる人も多い様子。万人が等しくメリットを受けられる制度が困難だとしても、多くの人から納得の得られる運用をしてほしいものです。【参考リンク】・【アンケート結果(1位〜6位)】配偶者控除の見直し(103万円の壁撤廃)について、どう思いますか?()●文/パピマミ編集部
2016年09月02日【ご相談】3年後にマイホームを考えています。でも、家計のやりくり方法がわかりません。30歳主婦です。毎年100万円は貯蓄をして、3年後にはマイホームが欲しいと考えているのですが、家計のやりくり方法がよくわかりません。今の状態の問題点を教えてください。埼玉県在住 小林 美和さん (仮名)【回答】毎年100万円の貯蓄を継続し、3年後にはマイホームをとお考えなのに、家計のやりくり方法がわからなくなってしまったのですね。1.目標設定2.現状把握3.予算立て4.実行の順番でお金の流れをガッチリつかみ、マイホームの夢をかなえましょう。(ファイナンシャルプランナー 中垣 香代子からのアドバイス)お金を貯めるときに大切なのは、「使った残りを貯める」のではなく、「必要な分を先に取り分ける」ことです。幸い小林さまの場合、貯めたい金額とボーナスの金額がほぼ同じです。ですから、毎月のやりくりを月収の範囲内に収めればいいのです。それでは、毎月の支出を月収の範囲内に収めながら、住宅購入に必要な金額を貯める方法を考えていきましょう。1.具体的な目標を設定しましょう毎年100万円ずつ貯蓄をして、3年後に住宅購入をしたいとのことですが、購入する住宅を価格3,000万円の新築マンションと仮定してお話しします。住宅ローンを組む際に、金融機関から借りられる金額は年収の30%が目安といわれていますが、それはあくまでも借りることのできる金額です。借りることのできる金額が、無理なく返済できる金額とは限りません。それでは、小林さまが安心して返済できる金額はいくらなのでしょう。現在の住宅関連費は家賃が毎月105,000円、年間では126万円になります。このほかに、年間貯蓄目標の100万円から20%を住宅関連費に加えるとしたら、1年間で住宅にかけられる金額は146万円ということになります。固定資産税、管理費・修繕積立金、駐車場代など、住宅購入後に毎年かかる費用を年間50万円とした場合、ローンの返済に回せるお金は、146万円-50万円=96万円となります。月額にして約8万円です。毎月の返済金額を8万円とし、利率1.5%、元利均等返済で35年ローンを組んだ場合、借りられる金額は約2,600万円になります。3,000万円の物件を購入するには、一般的に物件価格の10~20%を頭金として用意する必要がありますので、400万円ほど準備が必要となります。また、新築の物件を購入する際にかかる諸経費は、物件価格の約5%程度必要です。仮に150万円とすると、住宅購入資金として約550万円を準備しておく必要があります。また、住宅購入後に家計に大きな変化があり、ローンの返済が滞って、せっかく手に入れた住宅を手放さなくてはならないことになったら大変ですね。家計の変化に備えて、生活費の6カ月分を予備費として常に備えておくことをおすすめします。小林さまの生活費は毎月約30万円、6カ月分で180万円です。住宅購入の頭金や諸経費に550万円を支出した後に予備費を180万円残しておくには、730万円必要になります。貯蓄の目標額が決まりました。次は現状把握です。2.今の状況を正確に把握しましょう今回のご相談にあたって家計の収支状況を出していただきました。月々の収支は分かりましたが、「その他の年間支出」は本当にゼロでしょうか。旅行や帰省、特別なイベント、自動車税、火災保険料など、年に数度の支出はありませんか?毎月コンスタントにかかる支出と、年に1度~数度の特別な支出を分けて考えると家計管理はグンとわかりやすくなります。特別な支出は手帳などにメモをしておくと、次の年には「いつ、いくら、何に必要か」がわかり、その時になって「お金がない!」とあわてなくて済みます。3.具体的に予算を立ててみましょうお金を貯める基本は、「先取り貯蓄」です。ボーナス110万のうち、100万円を貯蓄に回しましょう。残った10万円は特別な支出にあてます。毎月の支出は月収の範囲内に収めましょう。家計の見直しをするときには、1度行えば効果が長続きする固定費から行います。小林さまの家計の固定費で削減できそうなものは、「通信費」と「保険料」。通信費の内訳はインターネット回線料(プロバイダーなどに支払う料金)、携帯電話、固定電話でしょうか。インターネット回線料は、月5,000円以下の会社もあります。携帯電話も利用実態と契約プランがあっているのか見直しをした方がいいでしょう。使っていないオプションがついていませんか?スマホをお使いなら、格安スマホなどを検討してもいいですね。格安スマホの事業者によっては、1カ月のデータ通信が10ギガまで3,000円というプランもあります。固定電話やケーブルテレビと合わせても、通信費は2万円もあればお釣りがくるように改善できそうです。保険料については、「保険の加入状況」で提示いただいた保険料と、「毎月の支出」の中の保険料とで金額に差がありますが、保険の加入状況の内容で見直しを考えてみます。医療保険が40歳満期というところが気になります。10年更新型の医療保険でしょうか。更新型であれば、10年ごとに保険料が上がります。死亡保障が250万円付いているので、通常の医療保険よりも更新による保険料アップの影響を大きく受けます。一般的に、医療保障は医療保険、死亡保障は生命保険と切り分けて入ると、効率のよい保険の入り方ができます。たとえば、医療保障のみに絞ると、入院給付金日額が今よりも多い5,000円、しかも一生涯の保障という医療保険で、29歳男性の場合、保険料が1,300~1,500円程度で加入できるものがあります。死亡保障に関しては、現在終身保険と収入保障保険に加入されていますが、終身保険に入られた目的は何でしょうか。終身保険は一生涯の保障となるので、一定期間を保障する定期保険や収入保障保険に比べて保険料が一般的に高くなります。老後も1,000万円の死亡保障をできるかぎり確保したいというご希望なら、終身保険の一部(700万円)を90歳までの定期保険にすることで、毎月の保険料を8,100円程度減らすことができます。医療保険の削減分と合計すると、11,200円ほど支出を減らすことが可能になります。4.実行に移しましょう以上の見直しをすれば、ご希望の通り年間100万円を貯めることは可能です。ただ、住宅購入資金として730万円を貯めるには7年以上かかってしまいます。また、把握していなかった年間支出がある場合にはさらに時間がかかってしまいます。そこで小林さま、少し収入を得るようにしてはいかがでしょう。小林さまが収入を得るようにされ、そのうち、月5万円、年間60万円を貯蓄に加えることができれば、5年後に800万円貯蓄でき、住宅購入がグンと近づきます。今回は、年間貯蓄目標額100万円のうち、20%を住宅関連費に回す計算で予算立てを行いましたが、もう少し住宅関連費に回せそうならば、無理なく返済できる金額が増え、準備する現金が減ります。そうなれば、住宅購入の時期がさらに早くなりますね。老後に必要になるお金、家族構成の変化が考えられるのであれば、それに必要なお金を備えた上で、検討してみましょう。無理のない住宅購入計画と先取り貯蓄で、住宅購入後も今も、心とお財布にゆとりある暮らしを目指しましょう。コラム執筆者プロフィール 中垣 香代子(なかがき かよこ)CFP(R)/2級ファイナンシャルプランニング技能士損害保険会社に約10年勤務後、子育てに専念。約20年間の専業主婦の後、ファイナンシャルプランナーとなる。「老後のお金サポーター」として、相談業務の他、40~50歳代女性にお金の知識をわかりやすく伝える活動をしている。また、自身の経験から、経済的理由で進学をあきらめるお子さんが一人でも減ることを願い、就学支援の情報発信にも力を入れている。老後のお金を一緒に考える事務所 所長。コラム監修者プロフィール 柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき)CFP(R)/1級ファイナンシャルプランニング技能士関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。家計アイデア工房 代表※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2016年07月05日【ママからのご相談】先日妊娠が分かりました。今の仕事は産休を取る予定なのですが、復帰まで旦那の収入だけで生活できるのか不安です。わたしが仕事に復帰しても、子どもを保育園に入れたり、何かとお金がかかると思います。しかし、実際どれくらいお金がかかるのかも見当がつきません。 産後すぐから、うまく節約できるアドバイスがあれば教えてください。●A. 1歳までにかかる費用は月平均4万6千円、1年間で約93万円です!ご相談ありがとうございます。ママライターのなかやまあぽろです。初めての出産前だと、多くの方が子育てにかかる費用は「おむつ代が毎月いくらくらいかかるのかな」、「ミルクはどれくらい飲むのだろう」などとぼんやりとしか分からないと思います。わたしもその一人でした。少し古い内閣府の調査ですが、平成21年度の子育て費用の調査結果によると、貯金や保険なども含めて約93万円かかるというから驚きです。今はベビーグッズなども改良されたり、海外の製品を好むママもたくさんいらっしゃったりするので、実際は100万円近くかかっているのかもしれませんね。今回は妊娠中から家計を見直せ、計画を立てられるポイントをファイナンシャルプランナーの方のアドバイスをもとにまとめてみました。●妊娠中~産後すぐからかかる支出と出費を抑えるポイント4つ●(1)ベビーグッズ代妊娠中から徐々にそろえていくベビーグッズ。雑誌や口コミで評判の良いベビーカーや抱っこひもなど、パパと一緒に選ぶことが楽しくて、ついつい迷ってしまいますね。でも、ベビーグッズは「赤ちゃんの成長と共に買い替えていくもの」 ということを心得ましょう。ベビーベッドもベビーカーも、赤ちゃんが大きくなれば必要なくなったり、タイプの違うものに買い替えたりしないといけません。大型で短期間のみ使用するグッズは、両親などからのお祝いでお願いするか、レンタルやリサイクルショップをうまく利用しましょう。●(2)おむつなど赤ちゃんの生活用品代おむつやミルク、ガーゼやおしりふきなど、産後は細かい消耗品への出費 が重なります。特におむつはサイズ展開が広く、安いからといってまとめて大量に購入すると、赤ちゃんが成長して余ってしまうことも。面倒かもしれませんが、こまめにお得な情報をキャッチして、赤ちゃんの成長に合わせたお買い物をするのが賢いでしょう。また、余ったおむつやミルクなど持て余しているママ友が近くにいないか情報を共有し、いただいたり譲ったりするのもポイントです。●(3)健診や予防接種などの医療費妊娠中のママの健診から、産後の赤ちゃんの健診や予防接種など、医療費はどうしても削ることができませんね。妊娠中から、お住まいの市区町村で公的サービス として無料で歯科健診を受けられたり、赤ちゃんの乳歯ケアが一般の歯科より安く受けられたりするので要チェックです。また、任意の予防接種でも種類によっては市区町村で何割か負担してくれる自治体もあるので、ぜひ確認してみてください。●(4)お祝い事などの関連費赤ちゃんが産まれてからはお祝い事が続きます。お宮参りや内祝い、お食い初めなど、生後1年間だけでも盛りだくさんです。特にお宮参りはスタジオなどでの撮影を記念に撮っておきたいもの。CMでよく聞いたり、有名なフォトスタジオを選んだりしてもいいですが、実はお得なプランを提案しているスタジオ もいくつかあります。何社かじっくり比べてみて、納得のいく価格で決定するのがポイントです。●妊娠中から本格的な家計簿をつけてみて!家庭のお金の管理や支出の程度を把握するには、家計簿をきちんとつけることから始まると言われています。しかし実際に、わたし自身も周りのママさんたちも、産前までは共働きであったりして生活に余裕があったため、家計簿と言ったらメモ程度という方がほとんどで、産後からきちんとした“家計簿”と言えるようなものになったそう。妊娠中から本格的な家計簿をつけることに慣れておく ことが、産後のお金の出入りも管理しやすくなるポイントです。また、家計簿と言ったら最初に頭に浮かぶのが、書店などに売っているノート型のものを思い浮かべる方が多いと思いますが、現在はスマートフォンの家計簿アプリが無料でダウンロードできる時代になりました。種類も豊富なので、いちいちペンで書き込むのは面倒……という方も、ご自分にぴったりの家計簿が見つかると思います。----------赤ちゃんのお世話に家計の管理と、産後のママはぐっと忙しくなりますが、妊娠中からあらかじめ見直しておくことで焦らずにすみそうですね。ぜひ、パパも一緒になって取り組みましょう!【参考文献】・『妊娠生活2013-2014:初めての妊娠、出産、産後まで。この1冊があれば安心!』おはよう奥さん編集部・編【参考リンク】・平成21年度インターネットによる子育て費用に関する調査 全体版(PDF) | 内閣府()●ライター/なかやまあぽろ(ママライター)
2016年06月04日こんにちは、ママライターのみいゆです。唐突ですが、皆さんは家計簿つけていますか?きっちり細かくつけている方と大まかにつけている方、面倒くさいからつけていないという方に分かれそうですね。私もズボラなので、つけたとしても一週間続けば上等という感じです。しかし、家計簿の効果を知ればあなたも早速今日からつけたくなるかもしれません。今回はそんな「家計簿が続かない」、「面倒だから嫌だ」という方向けに、家計簿をつけることのメリットや長続きする家計簿のつけ方をご紹介します。●家計簿はつけるだけでお金が貯まる『夫の転職と私の妊娠により退職が重なり、家計が火の車になっていた時期がありました。もう家計簿をつけるまでもなかったんですが、お金の収支はきちんと把握しておかなければならないと思い、家計簿をつけ始めました。始めは赤字でため息しか出なかったんですが、続けていくとここにかかったムダなお金を節約しよう!という風に改善しました。あとは何にいくらかかるのかを書き込むことで、将来のプランを立てやすく 、私も仕事をするようになり貯蓄もできるようになりました』(40代パート女性)家計簿はただ日常の収支を記入するだけだと思っていませんか?実は貯蓄が増えるための魔法の帳簿なのです。魔法というほど大したことでもありませんが、家計簿をつけていないと、何にいくら使ったのか忘れてしまいます。そうすると「あれ?あと1万円あったはずなのに……」と大事な生活費がうやむやになってしまうことがあります。今持っているお金が分からないということは、出ていったお金も把握できていない ということです。家計を“見える化”できていないと、現在家計が苦しいと思っている方はなかなかその泥沼から抜け出すことが困難になります。●細かくつけないことが長続きのコツ『毎日買い物したレシートを取っておき、新しく買ったかわいい家計簿へ細かく書き込んでいました。コツコツつけていましたが、2週間ほどすると明日書こう、今日もしんどいから明日……と、どんどん書かない日が増えていきました。するとレシートはたまるし、面倒なときはもらうこともしないようになり、結局今お気に入りの家計簿は棚の奥で眠っています。細かすぎると本当続きませんね』(20代主婦)いざ家計簿をつけよう!と張り切るほどすぐ挫折してしまう ものです。真面目な方ほど細かくつけようとしてしまいます。それで続く方はぜひ続けてほしいですが、飽きてしまう方は家計簿のつけ方を変えたほうが良いでしょう。例えば下記のようにすると誰でも続けやすいです。・項目は少なくする(食費と日用品だけでも良い)・1円単位にこだわらない(数十円程度の誤差は無視)これだけでだいぶ時間も手間もかかりません。しかし、重要なのは“買ったものは全て書く” ということです。そうしないと家計簿をつける意味がなくなってしまいます。たとえ100円の缶コーヒーを買った場合もです。全てを記録すると、後で見返したときにムダなものがはっきり分かるので、次回からの節約に役立ちます。●家計簿はアプリや家にあるノートでも可能『家計簿は家にあった大学ノートを使っています。自分で適当に項目を書いて記入するだけなので、簡単につけられますね。ちょっとはかわいくしたいのでお気に入りのシールなんかを貼って、オリジナルの家計簿にしました』(30代主婦)家計簿をつけるときは専用の帳簿を購入する方も多いでしょう。私も形から入るタイプなので、かわいい帳簿があれば買ってしまいます。しかし、もともと大雑把な性格なので専用の帳簿はほとんど埋まりません。むしろムダなスペースがあり過ぎて購入するのももったいないです。家計簿はすぐに開けてすぐに書き込めることが続ける秘訣でもありますので、それができるものであればどんなものだって構わないです。特に最近は家計簿のスマホアプリも充実している ので、書くことが面倒ならばそういったものを利用すると効率が良いですね。----------いかがでしたでしょうか。家計簿というとちょっと身構えしてしまうと思いますが、ちょっとした「夢をかなえるノート」のように考えましょう。毎月家計が苦しくてノートを開くのが怖いと思うとなかなか家計の見直しができません。家計は「見える化」することで確実に良くなります。楽しく続けることがとても大切ですので、毎日家計簿をつけて毎月夫婦で見直してみるのも良いですね。●ライター/みいゆ(ママライター)
2016年05月01日エンゲル係数が、最近また注目されはじめています。エンゲル係数とは、食費にかかるお金が家計(消費支出)の何%を占めるかを表したもの。2015年末に発表された家計調査の結果、2015年11月のエンゲル係数は25.7%。7ヶ月連続で25%を超えたのです。■エンゲル係数が高いとどうなる?エンゲル係数(%)=食料費÷消費支出×100エンゲル係数が高くなるほど、食費以外にお金がまわせない状態で、生活は苦しくなるとされています。総務省の家計調査によると終戦直後、昭和22年の全世帯のエンゲル係数は63%と高く、昭和28年は48.5%、昭和37年は39%、昭和54年は29.2%と、生活が豊かになるにつれ下がっています。なお、2013年の全世帯のエンゲル係数の平均は22.1%でした(全国2人以上の世帯のうち勤労者世帯)。逆にエンゲル係数が低いということは、食費以外の衣服やレジャーなどにお金が回せる状態。つまり生活が豊かである証しだったわけです。■エンゲル係数が上昇している原因そのエンゲル係数が、ここに来て上昇しはじめました。なぜでしょうか?大きな原因のひとつは、間違いなく「消費増税」です。そしてもうひとつが「円安」です。円安によって輸入品の値段が上昇したということで、事実、ここ最近はニュースを見れば値上がりのニュースばかりです。しかし、それ以外のもうひとつの大きな原因は、「共働き世帯」ではないかと考えられているのです。共働き世帯が増えたことが、エンゲル係数を増加させているということ。通常であれば、共働きして収入が増えるわけですから、食費が上がっても相対的なエンゲル係数は下がるはずです。たとえば、次のようになります。[一般世帯]1ヶ月総支出20万円 → 食費5万円 → エンゲル係数25%[共働き世帯]1ヶ月総支出30万円 → 食費7万円 → エンゲル係数23%たしかに、お客様の家計相談にのっていると、ここ数年は正社員での共働きが増えてきた印象を受けます。育児休業制度の拡充や時間短縮勤務の義務化により、待機児童問題等はあるものの、子育てしながら働きやすい環境が整いつつあるのでしょう。■ご褒美が多くなりすぎている現状子育てしながらの正社員勤務は本当に大変です。ぎりぎりまで働き、子どもを保育園まで迎えに行き、帰ればすぐに家事。毎日壮絶な日々です。だからこそ、「お惣菜ですませよう」「たまの休みぐらいゆっくり外食でも」と考えても不思議はないでしょう。時短のための食材や外食を利用する機会が重なれば、エンゲル係数は増えていきます。時間の余裕を買うための手段としては、もちろん間違ってはいません。しかし、ここに落とし穴が存在するのも事実。自分や我慢してくれている子どもへのご褒美(外食・レジャー)が多くなりすぎ、お金が貯まらない傾向があるのです。つまり共働きで収入が多くても、貯蓄が増えていかないのです。ご褒美がだめだとはいいませんが、コントロールしていく必要はあるということです。(文/ファイナンシャルプランナー・岡崎充輝) 【参考】※岡崎充輝(2014)『知らないとヤバイシングルのためのお金の話』彩図社
2016年04月05日●実質ゼロ円スマホが復活?昨年9月に急浮上した携帯電話料金の見直し問題。総務省がスマートフォンの購入補助に関するガイドラインを4月1日に適用したことで、ひとつの節目を迎えた。この間に大手携帯電話各社は、実質ゼロ円以下での端末販売を自粛するなどの措置を講じたが、今ではゼロ円端末が復活したかのような動きもある。一連の動きをみていくと、携帯料金の見直しとは何だったのか、という疑問も浮かんでくる。○携帯料金見直し問題は今携帯電話料金の見直しは、家計における携帯電話料金の負担が大きいとして、昨年9月に安倍晋三首相が指摘し、急浮上した問題である。有識者を交えた議論を経て、昨年12月に総務省は大手携帯電話各社に対策を要請した。データ通信量や通話時間が少ないライトユーザーの負担の軽減、スマホ購入時に割引を受けない利用者との公平性を図る対策などだ。それを受けて、携帯電話各社は、ライトユーザー向けの料金プランをつくり、今年2月から実質ゼロ円以下での端末の販売を自粛。同じく2月にスマホの購入補助に一歩踏み込んだガイドライン案ができ、それを微修正したガイドラインが4月1日に適用され、今に至っている。○街中歩くと0円表記しかし、街中に出ると、戸惑いを覚える表示に遭遇する。それは端末ゼロ円を謳う販売店があるからだ。そもそも、大手携帯各社は、実質ゼロ円以下での端末販売をやめたのではなかったのか。実はこれ、ガイドラインへの抵触を避けながら、安くお得に見せたい苦肉の策。その実態は中古端末の下取り価格などを含んだものとなる。ガイドラインにも、下取りについては、端末購入補助には当たらない(中古市場における一般的な買取り価格を著しく超える場合は除く)明確に記述されている。消費者の誤解を招きそうなところに課題は残るが、総務省では「価格の表示の問題であり、ガイドラインとは別の話」(総務省)という姿勢だ。●ガイドラインの意義を問う学割キャンペーン○iPhone SEでギリギリを攻めたドコモ実質ゼロ円端末は、一部で復活していたとの報道もあるが、誰の目にも触れる形で表示されてしまった出来事もある。ドコモは3月25日にiPhone SEの販売価格を公表した。そのうち、FOMAからXiへの乗り換え対象者について、期間限定で実質負担額をゼロ円としたのだ。ドコモも実質ゼロ円以下の端末販売を2月からストップしたのではなかったのか。加藤薫社長が1月末の決算発表会でそう宣言したはず。それについてドコモ広報部は「実質ゼロ円を"下回る"価格での販売をとりやめると宣言していた」と説明する。ルールを逸脱しようという意図はなかったようだが、総務省からNGの指摘を受け、ドコモは即座に実質負担額の改定を行うこととなった。なぜ、ドコモが実質ゼロ円での販売設定をしたのか。その真意についてはよくわからない。ただし、ドコモは、ガイドラインの際(きわ)を攻めたように見えてしまうし、結果的にそれが、消費者を困惑させかねないものとなってしまった。○学割キャンペーンの意図もうひとつ挙げたいのは、今年1月に携帯各社が発表した学割キャンペーンについてだ。KDDIの場合、スマートフォンを購入し、指定の通信プランを契約した若者に対し、25歳になるまで毎月5GBをデータ通信量を付与するという内容だが、結果的に学割キャンペーンは、ガイドラインの意義に疑問を抱かせたように思われる。1GBの追加チャージが1,000円とすれば、KDDIの場合、5GB付与することで、対象者に毎月5,000円の補助を行っていることになる。総務省も今回の学割キャンペーンを意識し、データ通信の増量分についても、端末購入補助に含むとする文章をガイドラインに盛り込み、釘をさした格好だ。だが、ガイドラインで縛れたのは、スマホを購入するケースに限定される。今回の学割キャンペーンの対象年齢であっても、スマホを買わなければ特典は得られない。スマホを買う買わないで、利用可能なデータ通信量には、大きな不公平感が生まれてしまう。本件に関して、総務省は「今回のガイドラインはあくまで端末購入の補助の適正化を目指したもの」と説明する。まずは、スマホ購入時における利用者負担の不公平の解消が第一の目的であり、別の部分で不公平感が増すようなら、別途是正を求める考えのようだ。詰まるところ、押すべき箇所を押したら、別のところが出っ張ってしまったように見えてしまう。●そもそも何が問題だったのか○携帯料金の見直し問題は何だったのか今回の携帯料金の見直し問題を巡っては、いくばくかの戸惑いを覚える。携帯電話の料金見直しが主テーマであったにもかかわらず、端末購入補助の適正化による"公平性の確保"に重点が置かれたように見える。端末購入の公平性を追求したら、サービスの公平性の問題が出てしまった。こうしてみていくと、携帯料金の見直しとは何だったのか、そう問いかけたくなってしまう。携帯ショップにおける0円表記やiPhone SEの実質ゼロ円の一時的復活も、消費者の戸惑いを生み出しかねない。携帯料金は多くの人の関心事だ。ガイドラインの適用によって、ひとつの節目を迎えた本件だが、誰もが疑問を抱かず、しっくりくるそんな枠組みの運用が進むことを願うばかりだ。
2016年04月04日妊娠9ヶ月になり、先月の「マイホーム」、その前の「教育資金」など、現実的にお金の話を考えてみると、「今まで通りの家計では厳しいかも…」と、心配になった人もいるだろう。でも、大丈夫! 妊娠・出産は、「気の合う二人の共同生活」が「家庭」に変化する、大きな転機。「今まで通り」でなくなるのは当然だ。「ここは、誰もが通る道」。そんなふうに気持ちを切り替えて、前向きに家計を見直せば、今後の人生が大きく変わるチャンスにもなる。【家計のやりくりについて詳しい内容を知りたい人は、こちらをどうぞ】<子育て中でも1,000万円貯める特集>・ 「貯め癖」がつく家計管理5つのルール ・ 家計簿って、やっぱりつけたほうがいいの? ・ 「食費」は節約すべき費目でない! ・ 楽してお金を貯める3つのコツ <貯まる家計の作り方特集>・ あなたの家の「貯蓄力」をズバリ診断 ・ 確実にお金が貯まる貯蓄術 ・ 予定通りに貯蓄できない原因はコレ! ・ 固定費を見直すと、貯蓄力がアップ! 【出産後の働き方が気になり始めた人は、こちらもどうぞ】<育児の合間に稼げる副業特集>・ 副業にはデザートのような満足感がある ・ 育児しながらでも稼げる副業は? 「最初の一歩」の始め方 ・ ハンドメイド作品で稼いでいる人が実践していること3つ ・ ママの「スキル」をお金に結び付ける今どきの方法 ・ アフィリエイトで稼げるようになる3ステップ ・ 副業を始めようとする人が陥りやすい失敗とその対策 <スマホだけで稼げるってホント? クラウドソーシング特集>・ スキマ時間&在宅で稼げる仕事がある! ・ 気になる! 在宅ワークの報酬Q&A ・ スマホだけで仕事が完結、パソコンを使わない在宅ワーカー ・ 「自分のために使えるお金」を稼げる嬉しさ ・ 母でも仕事でもない「私が私でいられる場所」を確保するには? ・ 複数のサイトに登録して安定した収益を (監修:ファイナンシャルプランナー 畠中雅子/文:楢戸ひかる)
2016年04月04日KDDIと沖縄セルラー電話は3月31日、「家計に関する意識調査」の結果を発表した。○現状の家計、半数以上見直しているのは「教育費」のみ2016年度を機に家計を見直したい世帯は54.1%。しかし、全体の89.9%は過去に家計見直しを実施したものの、このうち6割超(全体の5割超)が見直しを断念した経験があることがわかった。家計全般の見直し意向は、「未婚」が50.3%、「既婚(子供なし)」53.5%、「既婚(子供あり)」58.7%とライフステージが進むにつれて、意識が高まっていく傾向が見受けられた。現状の家計の見直し状況を聞くと、ほぼ全ての費目で「見直しできていない」が半数以上を占めた。一方、教育費のみ「見直しができている」が半数を超えた。同社は「教育機関の授業料については、短い期間での変化が少ないため、計画が立てやすいということでしょうか」と推測している。見直したい家計費目の1位は「光熱費」で82.9%。以下、「携帯電話料金」が76.3%、「食費」が76.2%と続いた。男女別にみると、「光熱費を見直したい」と答えた割合は全体的に女性の方が高かった。家計での"3大支出費目"は、どのライフステージ(未婚・既婚/子供なし・既婚/子供あり)でも「食費・光熱費・住宅ローン」となった。このうち「保険料」はステージが上がるほど上位に、「趣味・娯楽」はステージが上がるほど下位になる傾向がみられた。家計で負担に感じている費目の1位は「家賃/住宅ローン」で81.1%。同社は「金額の大きさが、そのまま負担になっているようです」と分析している。調査期間は2016年3月18~19日、有効回答は20歳以上の個人1,034人。
2016年04月01日電力自由化をきっかけに光熱費にかかるお金を見直すべく、ファイナンシャルプランナーの岩城みずほさんが読者の家計をリアルに診断! 【4人家族編】 につづいては、新婚で夫婦ふたり暮らしのIさん宅の家計を見ていただきました。■DINKSのリアル家計簿を診断!【I家】 家族構成:夫(29歳・会社員) 妻(28歳・会社員)住居形態:賃貸<収入>月収(手取り):60万円(夫 35万円 妻 25万円) <支出>住居費:141,000円(家賃)食費:30,000円光熱費:電気10,000円(オール電化)/水道3,000円通信費:21,000円教育費:0円保険代:0円…★3衣服・美容代:22,000円外食・娯楽費:70,000円…★1奨学金返済:30,000円…★2夫・妻小遣い:80,000円雑費:17,500円計:424,500円<貯蓄>預金:230万円■高収入なのに貯蓄できない…は卒業! ダブルインカムのいまが貯めどきIさん:結婚2年目です。子どもは2~3人はほしくて、30歳くらいでひとり目を産みたいなと思っています。いまは賃貸ですが、できれば35歳くらいまでにはマイホームを建てたい希望もあります。岩城先生:おふたりとも正社員でバリッと働いてらっしゃるので、ダブルインカムのいまが貯めどきですね。でも、収入のわりに貯蓄が少ないのが気になります。Iさんのご家庭なら、年間400万円は貯められそうですよ。Iさん:結婚式や旅行、引越しなどで貯蓄がかなり減ってしまったんです…。今後、年間で200万円を目標に貯めていくつもりですが、それでもマイホーム購入には届きませんか?岩城先生:都心で一戸建てを買うなら、5,000万円程度と仮定しましょうか。これから子育てすることを考えると、ローンはできるだけ短期間にしたいので、頭金は購入額の20%用意するのが理想です。7年間で1,000万円は貯めたい計算になります。そうすると、住宅購入費用として、1年間で約143万円。さらに、お子さん3人の教育費として、これから15年間で3,000万円を用意する場合、1年間あたり200万円。あわせて350万円程度貯蓄していけると安心ですね。Iさん:では200万円じゃぜんぜん足りないですね…。じつは、低金利のいまのうちに家を買ったほうがいいのかな、なんて考えてもいたのですが。■低金利のいま、夢のマイホームを買うべき?岩城先生:たしかに金利だけで考えると買いどきではあるのですが、買ってしまうと簡単には引っ越せません。子どもが生まれてからの生活や働きかたなど、家族にとってよりよいライフスタイルがみえてきてから、じっくりと探すほうがいいと思いますよ。Iさん:そうですよね。たしかに、子どもが生まれたらいまとは違う環境のほうがよくなるかもしれませんしね。慎重にいくことにします!岩城先生:もうひとつ考えておきたいのは、産休・育休期間中は、奥さんの収入が減るということ。また、いまと同じような働きかたができるかどうかも、産んでみないとわからなかったりします。その意味でも、夫婦ふたりのうちに、貯められるだけ貯めておきましょう。まず見直したいのは、やはり外食・娯楽費(★1)ですね。半分に減らすだけで月35,000円、年間で42万円が貯蓄に回せます。光熱費は、オール電化で月10,000円。ご夫婦が日中は家にいないと考えると、少し多いかもしれませんね。電力自由化を機に見直すと安くなる可能性があります。また、おふたりとも奨学金を返済されている(★2)とのこと。奨学金は意外と金利が高いので要チェックです。そして、お子さんが生まれるタイミングで大丈夫なので、2人で家計を支えているなら、それぞれが保険料の安い掛け捨ての生命保険(★3)に入っておけると安心です。教育費も、予定どおりに貯蓄できれば問題ありませんが、もし貯められるか心配なら、子ども保険(学資保険)などを利用して、強制的に積み立ててもいいでしょう。Iさん:今回、家計簿を書き出してみたら、収入と支出の計算が合わなくて。使途不明金が多すぎましたね…。岩城先生:夫婦ふたりだけの生活だと、いつの間にか使ってしまうのはよくある話です。ふたりぶんの収入があるから、なんとなく大丈夫だと思ってしまうんですよね。でも、Iさんはいずれお子さんを希望していらっしゃいますし、だんなさまと話し合って、お互いのお金の使い方をクリアにし、目標を共有して計画的に貯めていけるといいですね。Iさん:はい。まずは住宅購入の頭金と教育費を貯められるよう、家計を引き締めます!【I家の見直しポイント】・まずは貯めグセを! 年間350万円を目標に・住宅購入はあせらないほうが吉。子どもが生まれてからの生活に応じて見極めて・外食費は半分にカットし、貯蓄に回そう子どもが2人、マイホームは購入済みのSさん一家の家計は…? 【4人家族編】を見る ファイナンシャルプランナー岩城みずほさんプロフィール愛媛県生まれ。慶応義塾大学卒。NHK松山放送局を経て、フリーアナウンサーとして14年活動後、セミナー講師、生命保険会社を経て、2009年にファイナンシャルプランナーとして独立。オフィスベネフィット代表。得意分野は保険と資産運用。金融商品を販売しない独立系FPとして中立公正な情報発信を心がけている。2児の母。著書に『結局、いくら貯めればいいの?』(同文舘出版)、『保険リテラシーが身につく本』(税務経理協会)、『30年後も安心に暮らせる!お金の鉄則』(マガジンハウス)。独立系ファイナンシャルプランナー「 Office Benefit 」代表。
2016年03月07日