松下奈緒と木村佳乃が共演して“腫瘍内科”をテーマに描く「アライブがん専門医のカルテ」が3月19日放送の11話で最終回を迎えた。再発したがんと闘う薫、薫を支えようとする心…2人の関係性に視聴者から暖かい声援が送られている。薬物療法を専門にがん治療に取り組む“腫瘍内科”に、日本のドラマとしては初めて本格的なスポットを当てた新たな医療ドラマとなる本作。横浜みなと総合病院に勤務する腫瘍内科医の恩田心に松下さん、心の病院に転籍して来た消化器外科医の梶山薫に木村さん。中村俊介、北大路欣也、田辺誠一、三浦翔平、清原翔、岡崎紗絵、藤井隆、木下ほうか、高畑淳子らも出演。恩田心は横浜みなと総合病院に勤務する腫瘍内科医。夫の匠が事故で意識不明となり、患者会の帰りに出会った女性に助けられるが、その後、その女性と病院で再会。彼女こそ匠の手術を担当、医療過誤で意識不明にさせてしまった梶山薫だった。その後、心の前に匠の医療過誤を追うジャーナリスト・関河隆一が現れ、匠が医療過誤を巡る物語を中心にドラマは進行。薫に責任を負わせようとした須藤進がミスを認め心と薫は和解するのだが、そんな折、薫のがんが再発する…というのがこれまでの物語。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。最終回ではがんが再発、執刀しようとしていた手術を外れ、生きがいを失うなかでも闘病に取り組む薫と、薫の治療に取り組みつつ、国立がん医療センターへの移籍の話をもらい、自分の将来の選択に悩む心の姿と、研修期間が終わろうとしている結城(清原さん)や奈海(岡崎さん)の人生の選択、佐倉莉子(小川紗良)ががんと闘う決意を決め、新たな道を踏み出すさまも描かれ、腫瘍が消え手術に復帰した薫とがん医療センターで意欲的に仕事に取り組む心の2人が再会するラストで幕を閉じた。視聴者からは闘病する薫の姿に「再発したのに誰よりも明るくて前向きな薫先生…その生き様にもう泣ける」「病になっても人生を諦める必要はないんだなって改めて感じました」などの声が多数。また心と薫、2人の関係性に「心先生と薫先生のあの関係性は…‥素晴らしい!」「心先生と薫先生の信頼、友情に毎回心温まり泣かせてもらった」といった声、2人を演じた松下さんと木村さんにも「お2人の息のあうお芝居がよかった」「医療ドラマとしても、人間ドラマとしても、本当に最高。ありがとう」など賞賛の声が相次ぐ。また研修医役で出演した清原さんにも「時折見せる複雑な表情、回を追うごとに明るくなる様を上手く表現してた」「今作がベストオブ清原くん」といった反応が寄せられている。(笠緒)
2020年03月19日松下奈緒、木村佳乃が共演する“腫瘍内科”を舞台にした「アライブがん専門医のカルテ」の10話が3月12日放送。ラストで木村さん演じる薫の口から明かされた衝撃の言葉に「激重の展開」「悲しい」などの声が相次いでSNSに投稿されている。薬物療法を専門にがん治療に取り組む“腫瘍内科”に本格的なスポットを当てた本作。夫を医療過誤で失った腫瘍内科医の恩田心に松下さん。心の夫・匠の手術を担当、自らもがんサバイバーの消化器外科医・梶山薫に木村さん。腫瘍内科の研修医・結城涼に清原翔。夏樹奈海に岡崎紗絵。結城に想いを抱く乳がん患者の佐倉莉子に小川紗良。腫瘍内科医・光野守男に藤井隆、腫瘍内科部長の。阿久津晃に木下ほうかといった俳優陣が出演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。心と薫が担当するすい臓がんの患者、佐伯芳雄(相島一之)の弟、隼人(丸山智己)が、兄をより腕の良い外科医がいる有馬総合病院へ転院させると言い出す。心と薫は引き止めずその意向に従うことにする。そんななか薫が腫瘍内科に女性を連れて来る。その女性は有馬総合病院の理事、結城美紀子(とよた真帆)で、佐伯の転院を断った謝罪に来たという。丁寧な美紀子の対応に感心する心だが、美紀子は出向いて来たのは息子の職場も見ておきたいからだと言う。美紀子は涼の母親だった。実は大病院の御曹司だった涼。涼の父は患者想いの医師だったがそれゆえ有馬一族とは合わず、今は地方で医者をしていた…というのが今回のストーリー。有馬総合病院に行くことを拒み、みなと総合病院で外科医の道を選ぶ決意をする涼。「吹っ切れたあとの結城先生の笑顔ね演技うまっ」「きよたん神回ずーっと観てたい」などの声が上がる。そして心にも国立がん医療センターへの移籍話が。阿久津の勧めもあり乗り気の心だが、ラストで薫から衝撃告白を受ける。薫の乳がん手術から5年の記念日を2人で祝う心だが、薫からがんの再発を告げられる。「一緒に戦ってほしい」と心の手を取る薫に「序盤の胸の苦しさに匹敵するぐらいやばい心が持たん」「最終回に激重の展開もってきたな~」「これは辛い最終回に…でも絶対に見届ける」などの声が寄せられている。(笠緒)
2020年03月13日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第53回アクマの辞典ヤ行【ヤ】➤「病みアピール」(やみあぴーる)今回のテーマはヤ行から「病みアピール」である。病(ビョウ)には二種類ある、肉体的なものと精神的なもの、そして同じクリアファイルを10枚以上買ってしまうオタクだ。肉体的な病(ビョウ)というのは、精神的なものに比べれば、わかりやすいし、心配もされやすい。骨折している人に「このわざとらしい松葉づえ!」と井之頭五郎の顔で言うヤツがいたら、そっちのほうが何らかの病(ビョウ)に罹っている。しかし、精神的なほうは見た目ではわかりづらく、理解もされにくい、心配どころか「メンヘラ」と揶揄され、ただの面倒くさいヤツ扱いされることさえある。病(ビョウ)が理解されないのは由々しきことである。しかし病(ビョウ)でもないのに、病(ビョウ)みアピールをする面倒くさいヤツが実在するのも事実だ。そういうタイプがなぜ病みアピールをするか、というと、よく言われている通り、人の気を引くためである場合が多い。よって「かまってちゃん」と呼ばれることもある。しかし、かまって氏が求めるかまわれ方は、的確なアドバイス、間違っても厳しいご意見などではない。彼女たちが求めるのは、己から無限に繰り出される「でも」「だって」を全て笑顔で受けきる合気道の達人、そして「私のこと嫌いになったでしょ?」に永遠に「好きに決まってんだろ」と言ってくれる語彙少な目な人間だ。病みアピールをする人とはつまり、他人からの関心がないと不安になるタイプであり、その気の引き方が「心配させること」なのである。どれだけ励ましてもネガティブなことしか言わず、黙ったかと思えば、本文なしで大量の錠剤の写真が送られてきたりするので、結局「面倒くさい」ということになり、人が離れやすくなってしまう。しかし、なぜ世の中にかまって氏が存在するかというと必ず「かまう氏」がいるからである。「マジ…ムリ…リスカしょ…」というつぶやきにリプ0件、いいね1件だったら、二度とそんな投稿はしないし、もちろんリスカもしない。「病みアピールでかまわれた」という成功体験があるから、何度でもアピるのである。人の関心を求めるタイプは、他人を強く必要としているということだ。求めれば「お?俺の出番か?」とベンチコートを脱ぎだすヤツの一人や二人現れるものなのである。よって、他人を全く必要としていない人間より、むしろこっちのタイプのほうがモテてしまう。しかしベンチから出てくるのは、包容力のある男ではなく「こういう女に優しくすればすぐヤレる、という成功体験を得ているおじさん」かもしれないのだ。誰しも、人にかまわれたい、認められたいと思う時はある。しかし「溺れる者はクソリプおじさんにも抱かれる」という。そのたびに誰でもいいから抱きしめてと叫ぶのは非常に危険だ。孤独にさいなまれた時、平成初期の同人便箋でよく見た、自分で自分を抱きしめる「己抱き」のポーズをとることで気持ちを落ち着かせられるよう、日ごろから訓練しておこう。■ヤ行【ヤ】➤「病みアピール」(やみあぴーる)…SNSで繰り返すたびに周囲の人間の質が落ちる逆ふるい【ヰ】➤「ヰトゲンシュタイン」(ゐとげんしゅたいん)…ドイツにある姓それ以上言うことがない【ユ】➤「指毛」(ゆびげ)…第二関節から上に生えていると逆にモテる【ヱ】➤「酔い泣き」(ゑいなき)…本物の泣き上戸と、酔って泣き言を言ったらちやほやしてもらえた体験が死ぬまで忘れられないタイプに分かれる【ヨ】➤「米津玄師」(よねづけんし)…推しカプのイメソンを歌ってくれる人としてオタクにも人気**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2020年03月05日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第52回アクマの辞典ハ行【フ】➤「不機嫌」(ふきげん)ゲーム「龍が如くシリーズ」には赤ちゃんプレイ好きのヤクザがオムツ姿で出てくる。帰るな、今からすごく大事な話が始まる。登場した時はただの変態という位置づけだったが、最新作ではついに「子どもが生まれてから妻が冷たくなった」と嘆く、男に子育ての大変さを説く存在にまでなっている。保母役の嬢曰く「夜泣きをされても、どうしたら泣き止むのか、どうして泣いているのかさえもわからない」のだそうだ。理不尽ですらある、しかしそれが赤ん坊というものであり、それを育てることがいかに大変かということがよくわかる。最初、坊主頭の強面がオムツ姿で「バブー!」と現れた時は、こんな重要なことを伝える役になるとは夢にも思わなかった。しかし、世の中には赤ちゃんでもないくせに、このような理不尽をやってのける人間もいる。今回のテーマは、は行から「不機嫌」だ。人間、生きていれば不機嫌な時もある。むしろこのストレス社会、機嫌がいい時のほうが☆5のSSレアかもしれない。しかし、大人になったら、どれだけ心のオムツがビショ濡れでも、他人の前では「股間の通気性抜群」という顔をしなければならない。そして一人になってから、ファミチキなどを食って心のオムツを取り換える「自分の機嫌は自分で取る」行為をしていかなければいけないのだ。それにもかかわらず、プレイ料金を払っているわけでもないのに、未だにオムツを他人に取り換えてもらおうとする人間がいる。会社などでも、不機嫌を全く隠さないのに、どうして不機嫌なのか全く説明しない、まさに夜泣きしている赤ちゃんみたいなのが一人はいるのではないだろうか。赤ちゃんでも正直ストレスなのに、大人であればそのウザさは計り知れず、職場の空気は極めて悪くなる。それが上司だったりしたら、周囲は「赤ちゃんプレイの保母嬢」という、求人票に書いてない業務をしなければならなくなってしまう。もちろん、恋人や家族間でもこの「赤ちゃん」は現れる。むしろ、恋人や家族ほど甘えが強くなるので、赤ちゃん出現率が高い。なぜ怒っているのか説明せず、不機嫌アピールをして、相手に機嫌を取らせようとする行為自体が恋人同士の「プレイ」とも言える。だが、この不機嫌赤ちゃんプレイばかり続けるのは自分のためにもならない。怒っている理由を説明せず、ただ謝らせたり機嫌を取らせたりして終わりにすれば、相手はまた同じことをするからである。説明責任を放棄して、ただ「アバー」とおムズがっているだけでは、相手は「これをすれば怒る」ということを学べないままなのだ。乳幼児とお母さんのまま関係性が成長しないのである。最近、ツイッターなどには怒っている人ばかりで、昔の飯と猫とIQ3の下ネタしかなかったころが懐かしいという声も耳にする。しかし、怒りをはっきり表明しなければ何も変わらないという面もあるので、それはそれで必要なことだとは思う。赤ちゃんだって成長して、いつかは自分の要求を言葉で伝えるようになるのだ。恋人同士の赤ちゃんプレイも1年ぐらいで卒業して、後は言語でコミュニケーションを取るべきだろう。■ハ行【ハ】➤「初恋」(はつこい)…一番キレイなのを初恋にしがち、ノーカンにされた初恋が2~3個ある【ヒ】➤「冷え性」(ひえしょう)…すぐに「僕が温めてあげようか? ナンチャッテσ(^_^;)」とLINEが送れないようでは一人前のおじさんとは言えない【フ】➤「不機嫌」(ふきげん)…若いころは機嫌をとってもらえても、そのうち居酒屋の隅に放置されるようになる【ヘ】➤「ヘイシリ」(へいしり)…シリと二人きりじゃない時に言える人間は稀【ホ】➤「包容力」(ほうようりょく)…ただ「丈夫」と思われている節がある**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2020年02月21日株式会社薫寿堂は、日本で唯一の紐状のお香「AROMACord(アロマコード)」を本日1月28日に発表、販売を開始いたしました。「AROMACord」は、全9種の香りのラインアップがあり、焚くと消臭・抗菌効果を発揮し空間全体に香りが行き渡るお香でありながら、ラッピングのリボンや、水引の代わりとしても楽しむことができる新しい形の商品です。株式会社薫寿堂(本社:兵庫県淡路市、代表取締役:福永稔、以下薫寿堂)は、日本で唯一の紐状のお香「AROMACord(アロマコード)」を本日1月28日に発表、販売を開始いたしました。「AROMACord」は、全9種の香りのラインアップがあり、焚くと消臭・抗菌効果を発揮し空間全体に香りが行き渡るお香でありながら、ラッピングのリボンや、水引の代わりとしても楽しむことができる新しい形の商品です。■「AROMACord」発表、販売開始日時:2020年1月28日(火)10時「AROMA Cord」商品ページ■「AROMACord」商品概要コットンの紐でできたお香です。好きな長さでお香としてお使いいただくだけでなく、水引やリボンの代わりにして、アクセサリーの代わりにして、楽しみ方いろいろ。とっても自由なお香です。本格的な香りをカジュアルに愉しめる全9種のシリーズ。800円(税抜)■「AROMACord」ラインアップ▲01.DeepOceanみずみずしく清涼感のある香り▲02.BreezyGrass大地の青々とした息吹を感じる香り▲03.FruityFlowers花々が咲き誇る華やかな香り▲04.BloomingFlowers上品な花々に露がおりた清廉な香り▲05.ExoticCitrusやさしく甘美な果実の香り▲06.SpicyJasmineスパイスを加えたジャスミンの香り▲07.ModernAgarwood沈香にコリアンダーを加えた深淵な香り▲08.NobleSandalwood高貴な白檀を優しく清らかにした香り▲09.SmokyForest燻のきいた大人の雅を感じる香り■「AROMACord」使用イメージお香として焚くと、消臭・抗菌効果を発揮しながら空間全体に香りが行き渡ります。紐の長さを変えることで時間を調整することが可能なので、短時間でリフレッシュしたいときは短め、リラックスタイムは長めなど、様々なシチュエーションでお楽しみいただけます。また、ラッピングのリボンや、水引として使用することも可能です。そのため、大切な方へのギフトなどに使用すると、プレゼント自体からいい香りのする一品に仕上がります。他にも、紐状の形態を活かして、アクセサリーにするアレンジもおすすめ。ふんわりと香るアクセサリーは、ファッションに彩りを与えてくれるでしょう。【「AROMACord」についてのお問い合わせ先】株式会社薫寿堂TEL:0120-756-583(フリーダイヤル)E-mail:kobe@kunjudo.co.jp営業時間8時30分〜17時30分(土日・祝・お盆・年末を除く)企業プレスリリース詳細へ TIMESトップへ
2020年02月07日松下奈緒、木村佳乃が共演する医療ドラマ「アライブがん専門医のカルテ」の5話が2月6日放送。心の夫・匠に対する医療過誤を隠してきた薫だが、関河に秘密を暴かれそうになり…涙のラストに視聴者からは「ただ泣けるとかいうレベルじゃない」などの声が上がっている。薬物療法を専門にがん治療に取り組む腫瘍内科医の恩田心を松下さんが、心の夫・匠の手術を担当、医療過誤で意識不明にしてしまった消化器外科医の梶山薫を木村さんがそれぞれ演じる。匠の手術を執刀した須藤進に田辺誠一。事故で進と薫に手術を受けたが医療過誤で意識不明となり、前回亡くなった心の夫・匠に中村俊介。進と薫の医療過誤を暴こうとするジャーナリストの関河隆一に三浦翔平といったキャスト。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。心は関河の取材を受けるが、当初聞いていた腫瘍内科の取材ではなかったため、取材の件を薫に話し関河に気をつけるように伝える。さらに関河は進のもとにも現れ、追い詰められた薫は心に匠の医療過誤について告白しようとするがタイミングを掴めない。そんななか、薫のもとを訪ねてきた人物が。それは25年前に薫の父を医療過誤で死なせた医者の同僚だった。25年前に謝罪がなかったことに「謝罪する気があるなら、どんな方法でもできるじゃないですか」と激高する薫…というのが今回のストーリー。そしてラストで薫は心に、自分が匠の手術を担当し医療過誤で意識不明にしたことを告白。そんな薫に心は「消えて」と告げ、その場を立ち去る…その様子に「あああああああ言ったよ言った」「戦友のように思っていた相手から、突然の裏切りのようなカミングアウト、衝撃だよなぁ」など、視聴者からも様々な声が上がる。あまりに重すぎるラストに「テレビ見れないつらすぎる 」「ただ泣けるとかいうレベルじゃないぞ」といった反応が続出中だ。(笠緒)
2020年02月06日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第51回アクマの辞典マ行【メ】➤「目が合う」(めがあう)今回のテーマはマ行から「目が合う」だ。昔「目と目で通じ合う」というような歌もあった。知らない? あの『闇金ウシジマくん』1巻で、風俗に沈められて妖怪人間ベラみたいになったOLが歌ってたやつだよ、と力説しても仕方ないのだが、目が合うことで始まる恋もあるらしい。一度目が合っただけで「俺に気がある」などと思うようなヤツは完全に危険人物なのでGPSを埋め込むべきだと思うが、俺に気があるのではと思うことで、逆に相手のことが気になり、いつの間にか好きになっている、ということもあるようだ。しかし、元来人間は、自分の見たいものを見ようとする生き物である。コンサートでアイドルがアリーナ2階席に視線を向けたら150人ぐらいが「自分を見た」と感じるだろうし、推しカプが同じコマにいたら「付き合っている」ように見えるのだ。よって「よく目が合う」というのも、既に相手に好意を持っているがゆえの錯覚である場合も多い。そもそも、よく目が合うのは、自分も相手をよく見ているからなのだ。もしくは、自分か相手が「後頭部に目がある系女子」の時だけである。たかが「目が合う・合わない」で、恋愛にまで発展するものかと疑問が生じるかもしれない。しかし、何とも思ってなかった人が夢に出てきたり、好きなガンダムが自分と同じGだったりしただけで相手のことが気になりだすように、人間は割とちょっとしたことで相手に興味を持つものなのだ。相手の気を引くために、頻繁に目を合わせる、というテクニックがないこともないだろう。それに「目を合わせない」というのは、常にコミュ症あるあるランキングのトップに食い込んでくる条件である。コミュ症あるある全部当てるまで帰れま10でも大体最初に出てくる。ちなみに当てづらいのが「『フヒっ』ではなく、よく聞いたら『ンフっ』が多い」だ。つまり、コミュニケーションにおいて「目を合わせる」ことが重要であることは否定できない。逆に言えば、コミュ症と目が合うようになったら相手はかなり自分に心を開いている、もしくは相手が「目を合わせたまま完全に心を手放す術」を習得したかである。そういう相手にムリに視線を合わせようとしてはいけない「コミュ強がマウントをとってきている」としか思われないので、ますます閉じてしまう。野生動物がいきなり人間の手から餌を食ってくれないのと同じだ、まずは100メートルぐらい離れるか、壁を3枚ぐらい隔てて目を合わせることから始めよう。なぜコミュ症が人と目を合わせないかというと、恥ずかしい、緊張する、怖い、など様々理由もあるが、じっと見られることにより悪事を見透かされそうで嫌というのもある。これは、コミュ症が全員時効待ちの連続殺人犯というわけではない。特に悪い事もしていないのに、交番の前で早足になってしまうように、コミュ症やネガティブな人間は「見られる」=「悪いところを見られる」と思ってしまうのだ。よって目を合わせたり、見つめたりすることで相手の気を引く方法というのは、それなりにポジティブで自分に自信のある人間にしか通用しない。ネガティブな人間を見つめても「格好がダサいと思われている」「そんなに俺がPIKOを着ているのがおもしろいか」という被害妄想を爆発させてしまうだけだ。郷に入れば郷に従えだ、もしコミュ症の気を引きたいという奇特な方がいたら、まず目を全く合わさずに会話するところから始めよう。そうすれば「珍しく話しやすい人に会った」と思われるだろう。■マ行【マ】➤「マクラ営業」(まくらえいぎょう)…すぐ相手がSNSに書くので減ったらしい【ミ】➤「見合い結婚」(みあいけっこん)…そのうちマッチング結婚と言われるかもしれない【ム】➤「無人島」(むじんとう)…「無人島に持って行くなら何?」という質問、「宝くじ当たったら…」に次ぐ虚無【メ】➤「目が合う」(めがあう)…コミュ症は大体、襟あたりを見ているので、胸元が開いていない服を着て来てくれるとありがたい【モ】➤「モブキャラ」(もぶきゃら)…モブおじさんのように主役と絡めるモブもいるので希望を捨ててはいけない**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2020年02月05日「薫は自分の仕事にやりがいと生きがいを感じていて、一点のくもりもなく仕事にまい進している。ただ、ある医療ミスを自分のせいだと思って、心のバランスを崩しかけているところがあったり、道ならぬ恋に走ってしまったり。人間ぽいといえば人間ぽい人だと思います」放送中のドラマ『アライブがん専門医のカルテ』(フジテレビ系・毎週木曜22時~)で、消化器外科医・梶山薫を演じている木村佳乃(43)。医者役は24年前のドラマデビュー作以来だが、手術シーンでは、そのときに学んだことが役に立っているそう。「当時、とても時間があったので、1カ月ぐらいかけて医療指導を受けたことがありまして、けっこうまだ覚えているんです。そのときすごく練習したので」薫は今後、腫瘍内科医・恩田心(松下奈緒・34)を支えるバディとなっていく。では、木村のバディは?と聞いてみると。「事務所の社長ですかね、渡辺万由美。ウソがない人です。19歳のときから一緒なので、信頼関係が深いというか」撮影が続くなかで心がけていることは「体調管理」だそう。「撮影が終わったら、できるだけ早く帰ります。食事も自分で作って季節の旬のものをいただくようにしています。安いですしね、旬のものは(笑)。それとドラマ中に体調を崩してしまうと非常に迷惑をかけるので、できる限りの予防は心がけています」サスペンス要素も含んでいるが、患者や患者を支える側の苦悩なども描かれるメディカルヒューマンドラマだ。演者としてこう話す。「がんをわずらっている方も支えている方も本当に大変だと思うんです。ですので、そこをすごく大事にしなきゃなと思っていて。見てくださる方に恥ずかしくないように、しっかりと演じていきたいと思います」「女性自身」2020年2月11日号 掲載
2020年01月30日昨年10月にこの世を去った名女優・八千草薫の出演作を大スクリーンで堪能できる特集「追悼・八千草薫 〜その可憐、薫風の如く〜」が本日1月26日から31日(金)まで東京・池袋の新文芸坐で開催される。八千草薫は大阪で生まれ、1947年に宝塚歌劇団に入団。圧倒的な美貌と可憐なイメージで人気を集め、宝塚の在団中から映画などでも活躍した。その後もドラマ、映画などで活躍し、おっとりした優しい女性から、家族に秘密を抱えた主婦など幅広い役どころを演じ、数多くの賞を受賞している。今回上映されるのは6作品で、日本とイタリアの合作映画『蝶々夫人』をはじめ、寅さんの幼なじみを演じた『男はつらいよ 寅次郎夢枕』、アカデミー最優秀外国語映画賞にも輝いた『宮本武蔵』など。『蝶々夫人』は冒頭の数分が欠落したプリントでの上映になるが全作品が35ミリで上映される。八千草薫は清純派として人気を博した後も、年齢や出演作を重ねる中で少しずつ変化し、演技の幅を広げ、自身の成長や変化を受け入れながらキャリアを築き、この世を去る最後の最後まで可憐な印象、温かみのある演技、観る者を魅了する美しさを失わなかった稀有な存在だ。今回は6日間のやや短めの特集上映になるが、多くの映画ファンが足を運ぶことを期待したい。■追悼・八千草薫 〜その可憐、薫風の如く〜『蝶々夫人』『男はつらいよ 寅次郎夢枕』『乱菊物語』『宮本武蔵』『続 宮本武蔵 一乗寺の決闘』『宮本武蔵 完結篇 決闘巌流島』※『蝶々夫人』は冒頭数分間が欠落したプリントでの上映※全作品35ミリプリント上映1月26日から31日(金)まで新文芸坐にて
2020年01月26日グラビアアイドルの安位薫(やすい かおる)がこのほど、東京・秋葉原のソフマップで最新イメージDVD『先生の自由にして下さい』(発売中 4,180円税込 発売元:双葉社)の発売記念イベントを行った。黒髪のショートカットに92cmのHカップバストが特徴の安位薫。2018年に雑誌でグラビアデビューを飾ると、リリースしたDVDがどれも好セールスを記録するなど人気も急上昇中だ。通算6枚目となる同DVDは、昨夏に都内で撮影。女教師に扮した安位が、高校生の頃に好きだった先生とロマンスを繰り広げるというシチュエーションもので、初めての緊縛プレイを披露するなど過激な1枚となっている。以前購入したという水着の中で1番布の面積が少ないマイクロビキニで報道陣の取材に応じた安位は「今までイベントで着た水着の中で1番小さいかもしれません(笑)」と照れ笑いを見せつつ、最新作について「高校時代に好きだった先生の学校に、大人になって赴任し、久し振りに会ってイチャイチャする内容になっています」と今作は女子高生と女教師の姿が見られるという。「高校時代で言えば授業中に居眠りしていたらツンツンされたりしました。制服は2年ぶりだったんですけど、現役時代よりは合わなくなってきましたね(笑)。あとは先生とお風呂に入ったり、Y字系のハイレグ水着でストレッチしたりしました」と紹介。「教師になった時は、セクシーなシーンが多くて、自分でも恥ずかしかったです」と今作は過激なシーンが盛りだくさんのようで、中でも一番のセクシーなシーンは「先生と2人でホテルに行き、『先生の自由にしてください』と言って縛られたシーンです」と私生活も含め、初めての緊縛プレイに挑戦した。「思ったよりも痛いなと(笑)。おっぱいが結構苦しかったです。プライベートではやりたくないですね」と苦労も語った。昨年12月1日で20歳になり、今年の成人式も出席したという安位。「20歳になった実感はあまりないですね。全然変わらないです」といい、「お酒は一通り飲みました(笑)。やっぱり甘いお酒が好きなんですけど、カロリーが高いのでなるべくハイボールなどを飲んだりしています」と明かしていた。
2020年01月24日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第50回アクマの辞典ナ行【ニ】➤「肉じゃが」(にくじゃが)今回のテーマは、ナ行から「肉じゃが」だ。それとは直接関係ないのだが、先日テレビでローカル番組を見ていたところ、どこかの市町村が「イクメン表彰式」をした、というニュースが流れてきた。その地域で育児を頑張っている男性に表彰状を送ったのだという。てっきり壇上に上がっている男性たちは、赤の他人の子供の世話を無償で頑張ったに違いない、それは偉い、表彰状の一つや二つくれてやるべきだろう、と思ったのだが、どうやら頑張ったのは「自分の子供の育児」のようである。つまり、当たり前のことをしているだけなのに「偉い」と表彰状を貰っているのだ。これは我が地域、納得の過疎化、限界集落待ったなしと言ったところである。おそらく、妻のほうも同じぐらい育児をしているだろうに、表彰されるのは男だけだという。父親の育児が表彰されるなら、我々全員「息してる」という理由で金一封を貰っていいはずである。なぜ男が、己の子供を育てただけで讃えられるのかというと、今でも「育てないヤツ」のほうが多いからだ。つまり「珍しい」という理由で褒められているのだ。希少価値で褒めるなら、もっとイリオモテおキャット様や、マヌルおキャット様とかを讃えるべきだろう。それと同じように「料理ができる男」も、未だに「すごーい」と合コンに住んでるサーバルちゃんに褒められていたりする。「得意」とかいうレベルではなく「できる」だけで褒められる対象なのだ。片や女は「料理ができる」というのは、それこそ「息ができる」と同じぐらいできて当たり前と思われているので「毎日人間が食えるものを作っている」という偉業を成し遂げていても、全く褒められない。だが昔から、男は胃袋と玉袋をつかめ、お袋(おふくろ)はこっそり殺せ、と言うように「料理上手」は現在でも女のチャームポイントの一つとされている。そして「肉じゃが」というのは、男が喜ぶ料理の鉄板と言われていた。なにゆえ「肉じゃが」なのかは諸説ある。もちろん芋と肉が甘辛く煮てあれば、誰でも泣いて喜ぶに決まっているのだが、それに加え「肉じゃが」が「おふくろの味」という人が多かったからではないか、とも言われている。今では、おふくろの味もハンバーグやグラタン、ハッピーセットなど多様化しているので、肉じゃがはすでに男ウケメニューとは言えなくなっているのかもしれない。料理上手をセールスポイントにするのは悪くない。飯というのはマストなため、それが毎日致命的に不味いと、すぐに精神に異常をきたすので美味いに越したことはない。しかし、料理ができない女がダメというわけでもない。ひと昔前まで「嫁がメシマズで」というと、嫁のほうが悪く、夫は同情される側であった。だが、今ではもう「じゃあ、なんで自分で作らないの」と言われてもおかしくない。料理ができないなら他のできることを担当すれば良い。仕事も家事も、得意な人がやるほうが効率も良くなるに決まっているのだ。性別で役割を決めて、ムリヤリ苦手なことをさせるから、メシマズ女や甲斐性なし男という悲しきモンスターが爆誕するのである。■ナ行【ナ】➤「涙袋」(なみだぶくろ)…たまに目よりでかくなっていることに気付いてない人がいる【ニ】➤「肉じゃが」(にくじゃが)…好みのタイプ「家庭的」「肉じゃが をおいしく作れる人」は「処女一択」と同じレベルの地雷になりつつある【ヌ】➤「濡れ髪」(ぬれがみ)…見るだけならセクシーだが、髪を拭かずにウロウロするヤツとは結婚しないほうがいい【ネ】➤「ネット婚活」(ねっとこんかつ)…ネットで出会った人なんて、というが現実で出会うヤツも結構ろくでもない【ノ】➤「ノーメーク」(のーめーく)…化粧動画は、いかにノーメーク状態がブスか、にかかっている**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2020年01月21日松下奈緒、木村佳乃が共演する「アライブがん専門医のカルテ」の2話が1月16日オンエア。“乳がん”をテーマにした2話に多くの視聴者から「同じ経験をしたからこそ解る」「他人事じゃない」といった声が寄せられている。薬物療法でがん治療に取り組む“腫瘍内科”を舞台にした本作は、松下さんが横浜みなと総合病院に勤務する腫瘍内科医の恩田心役で主演。心は夫が事故で意識不明となっているのだが、その手術に関わったことから彼女に近づく消化器外科医の梶山薫役で木村さん。事故で意識不明となっている心の夫・匠役には中村俊介。薫の元上司の医師・須藤進に田辺誠一。進は匠の手術を担当、そのサポートを薫が担当したのだが、薫は手術のミスが原因で匠が意識不明になったと罪悪感を感じており、心に手術のことが伝わることを恐れる進と意見が対立している。また心の義父・京太郎役で北大路欣也、腫瘍内科の研修医・結城涼に清原翔、結城と同じ研修医の夏樹奈海に岡崎紗絵、心と薫を引き合わせることになる患者の高坂民代に高畑淳子、光野守男に藤井隆、部長の阿久津晃に木下ほうからも出演する。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。心の所属する腫瘍内科に男性の乳がん患者・日ノ原徹(寺脇康文)がやってくる。罹患者全体の1%にも満たずその存在をあまり知られていない男性の乳がん。彼の母親も乳がんだったことを知り守男は遺伝性の可能性もあると検査を勧める。一方、心も若い女性の乳がん患者の佐倉莉子(小川紗良)を診察。莉子は手術を先延ばしすることを望むが、結城は若いからこそ早期治療が必要だと考えていた。そんな莉子と結城がカラオケでばったりと出くわす…というのが2話のストーリー。乳がんがテーマとなった今回、“男性の乳がん”について心配する声や、「同じ経験をしたからこそ解る事がたくさんある。乳がんは特別な病ではなく、誰でも罹患する可能性がある病」「アライブ見てて泣けるだって他人事じゃないから」といった感想が寄せられる。さらに薫が以前乳がんをり患していたことが今回判明。乳房を全摘出することに悩む莉子に切除後、再建した乳房を見せる…というシーンに「誰かのために、強く生きたいと思った」と勇気づけられた視聴者からの投稿も集まっており、「マジやばい。マジでやばい、一話二話と最高の掴み」「2話。やべーめちゃめちゃ泣けた」などストーリーに感動した声も数多く、本作に注目する視聴者が続出している模様だ。(笠緒)
2020年01月17日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第49回アクマの辞典タ行【チ】➤「遅刻癖」(ちこくへき)今回のはタ行から「遅刻癖」である。まず、この原稿が締切りを3日過ぎている。だが私はこれでも編集者から「締め切りを守るほう」と言われているのだ。それ以外褒めるところがないので消去法で言っているのかもしれないが、裏を返せば、他の作家がいかに締め切りを守っていないか、という話である。どのぐらい守っていないか、というと私が聞いた最長は「半年」だ。しかしこの業界の特殊なところは、人気作家、作品であれば、出版社も読者も半年どころか18年ぐらい待ち続けてしまうという点である。しかも、ようやくやって来た時のコメントは「遅えよ」ではなく「ありがとう」なのだ。だが、これは本当に特殊な世界で、さらに選ばれた者のみが持つ異能力である。赤子が絶対夜泣きしないベビーベッドがあったとしても、納期を18年も遅らせるようでは商売にならない。確かに夜泣きは18歳どころか40近くなった今でもするのだが、さすがに体のサイズが合わないだろう。このように「時間を守らない」というのは、ほとんどの仕事で致命的なのである。いくら他の仕事ができても、遅刻癖があったり納期が守れなかったりすると全てが台無しなのだ。そういう人は作家のように「全員守らない」世界に行くことをお勧めする。恋愛面でも、遅刻というのは大きなマイナスである。デートに遅刻してくることの何がマイナスかというと、遅れてきたことよりも「軽んじられている」という印象を相手に与える点だ。誰だって、石原さとみとのデートだったら、遅刻などしないだろう。むしろ3日前から待っても遅いぐらいだ。つまり、初デートで遅刻をするというのは、“ディナーの店がサイゼリア”よりも明確に「自分に気がない」と思われてしまうのだ。本当に気がなくても、時間を守らないのは人間的信用も落とすため、遅刻はサイゼリアのハイグレード版と言って良い。また遅刻というのは、相手を軽んじているだけでなく「このぐらい遅刻しても相手は待つし、怒りもしない、なぜなら俺のことが好きだから」という、何様感の演出にも一躍買っている。逆に言うと、相手がいつもデートに遅刻するという場合は、相手に軽く見られているか、何をしても怒らないと思われている可能性が高いだろう。だが、決して相手を軽視しているわけではないが、遅刻してくる人というのもいる。「待ったら死ぬ病患者」はそれにあたる。世の中には生まれつき1分待つごとに寿命が1年縮むという、病(ビョウ)に罹っているものがいるのだ。待ち合わせでも待ちたくないため、「ちょっと遅れていく」という行動を取りがちなのだ。このタイプは、3時間など派手な遅刻はしない、毎回きっかり5分遅刻してくるなど、むしろ誰よりも時間を守った遅れ方をしてくる。病(ビョウ)なので、自信過剰系の遅刻魔よりある意味矯正が難しい。これはもう難病のパートナーを支えていると思って我慢するしかないだろう。また先天的特性上、どうしても遅刻してしまうという人もいるので、頭ごなしに怒るのではなく、一緒に原因を究明してあげることも必要だ遅刻というと軽く聞こえるが「約束を守る」というのは、信用問題であり、相手へのリスペクトの表れでもある。これから付き合いたい、長く付き合いたいという相手にはするべきではないだろう。もしくは、1時間とかぬるい遅刻はせず18年待たせたほうが良い。そうすれば相手は怒りなど超えて「来てくれてありがとう」という感謝と感動に変わっているはずだ。■タ行【タ】➤「タイミング」(たいみんぐ)…運の次に失敗責任をなすりつけられている存在【チ】➤「遅刻癖」(ちこくへき)…じっとしていられないので予定を入れまくり、それがちょっとずつズレることで遅刻するというヤツもいたので理由は様々【ツ】➤「妻スタグラム」(つますたぐらむ)…他人の写真をネットに載せる以上、俺スタグラムも並行してやるのが平等だと思う【テ】➤「てへぺろ」(てへぺろ)…「殴ってください」という意味【ト】➤「トリセツ」(とりせつ)…カナさんが激怒する男を見ながらワインを飲むために作った曲**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2020年01月05日今年も多くの偉大なスターが、たくさんの思い出をわれわれに残してこの世を去った。そんな故人と親交が深かった方々から届いた、愛あふれるラストメッセージを紹介。題して、「大好きなあなたへ最後のラブレター」ーー在りし日の姿に、心からの哀悼の意を表して。■八千草薫さん(享年88・女優・10月24日没)へ。渡辺えり(64・女優、演出家)八千草薫さんに誘っていただき、私は’91年、舞台『楡家の人びと』で初めて商業演劇に出演することになりました。当時はまだ、自分の劇団の舞台にしか出ていませんでしたが、’90年にドラマで共演して親しくさせていただき「あなたはリアクションがとても上手だし、演じやすいので、ぜひ出てほしい」と呼んでいただいたからです。とても狭いところでしたが、劇団3○○の稽古場での打ち上げにも来てくれました。CHANELのスーツで現れて「本当に来るとは思わなかったでしょ」とかわいく笑っていたのを今でも思い出します。私も劇団員たちも、大女優が来た!と感激しました。来てくださったうれしさもあり、楽しくなって大笑いしてビールをふいてしまい、八千草さんのCHANELのスーツをびしょびしょにぬらしてしまいました。でも、まったく怒らずに、笑っていらした。八千草さんはいつも私の話を聞いてとてもウケてくださるので、ついつい大先輩ということを忘れて親しく話してしまう人でした。「商業演劇に出るようになったのは八千草さんがきっかけ。責任がありますから、いろいろ教えてください」と手紙を書いたこともありました。そんな手紙にも「わかったわ」と快く答えてくださり、よく私の舞台を見にきてくれました。去年も座・高円寺という小劇場でやった舞台を見てくださって『やっぱりえり子さん(旧芸名)が出ると華やかでいいわね』と言ってくれました。嫌なことは一切言わないし、ふだんはおっとりした優しい方でしたけど、考えていることは過激で新しかったですね。私を舞台に使おうと思ったり。とても自然なので細かい演技をしてないように感じますが、卓越した技術を持っていらして、人物の暗い部分、嫉妬心など内に秘めた情熱をしっかりセリフにすることができる稀有な女優さんでした。私が優しい役を演じるときは、八千草さんの演技を念頭において演じています。また共演したかったです。忙しくて八千草さんの最後の舞台に行けずに悔しい思いでいっぱいですが、八千草さんが伝えてくださったことを私の細胞のひとつにして頑張っていきます。「女性自身」2019年12月24日号 掲載
2019年12月23日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第48回アクマの辞典サ行【ス】➤「好きのサイン」(すきのさいん)今回のテーマはサ行から「好きのサイン」である。結論から言うとこういった「サイン文化」はあまりよろしくない。人差し指と中指の間に親指を握りこむとか、親指と人差し指で作った輪っかに、もう片方の人差し指をぶっ刺すとか、単純明快でわかりやすいサインならよい。しかし「部屋に来たということはOK」「スカートをはいて来たからヤッてよい」など、相手が全く出してないサインを勝手に受信するのは犯罪のもとである。逆に「察して」ではなく、ちゃんと言葉で伝える習慣もつけなければいけない。何事もサインではなく明確な意思表示が大事なのだ。しかし「やらないか」「スケベしようや」と、なかなか言葉で言えないのが我々である。サインを読んだり読ませたりする文化は今後も続くだろう。「好きのサイン」が使われるのはどんな時であろうか。時に我々は、どんなに魅力的でも「無理め」な相手より「イケそう」な相手を選んでしまうことがある。これは致し方ない。素人がエベレストに挑んで遭難死したら「無謀」と呆れられ「高尾山にしておけば…」と言われるだろう、それと同じだ。山は無難なのにしとけという癖に、恋愛は死を覚悟で過酷なエベレスト級の相手に挑むべき、というのはおかしい。そして「イケそう」かどうかを判断する材料が、相手が自分に「好きのサイン」を発しているかどうかである。また、自分からは告りたくない時に「好きのサイン」を発して、相手から告らせようという時にも使う。この「好きのサイン」の出し方だが、昔であれば、でかいネズミを捕まえて来たり、相手の前で石を遠くに投げたりする 、という方法が取られていたが、今では専ら「LINE」だという。恋愛記事でも「相手の気を引くLINEテク」などの記事をよく見かけるだろう。しかし、LINEでもサインの読み違いは起こる。「LINEを送ると必ず返事が来る」というだけで「イケる」と勘違いしてしまう人間もいるのだ。これはよくネットに晒されている「痛いLINEを送ってくるおじさん」にありがちなことだという。相手が「痛いLINEを送ってくる知らないおじさん」だったら無視できる、それ以前に貴様は誰だ、という話だ。しかし、その「おじさん」というのは、客だったり、上司だったり取引先だったり「立場上無視はできないおじさん」というケースがあるのだ。よって、たとえ嫌でも返事だけは返すため、おじさんはそれを「好きのサイン」と勘違いし、「ちゃんづけしてくる」「下ネタを入れてくる」からの「なんちゃって」とエスカレートしていってしまう。つまり、おじさんに限らず「返事が必ず返ってくる」だけで「イケる」と思うのは事故のもとだ。せめて相手のほうから業務連絡以外の「無意味なLINE」が来るようになってから、登る準備を始めたほうがよい。ネットで自分の出したLINEが晒されているのを発見したくはないだろう。■サ行【サ】➤「サプライズ」(さぷらいず)…フラッシュモブプロポーズを断られてびっくりすること【シ】➤「塩顔」(しおがお)…さっぱり系の美形、それ以外は「モブ」と呼ばれる【ス】➤「好きのサイン」(すきのさいん)…「気づいてくれない」ではなく「無視されている」可能性も考えよう【セ】➤「整形美人」(せいけいびじん)…整形は嫌と言う癖に「天然ブス」も嫌だと言う【ソ】➤「ソウルメイト」(そうるめいと)…「うちらソウルメイトじゃん?」は「絶対お前とは付き合わない」の意**************************プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年12月21日ジャンルにとらわれずに多方面で活躍する3人のゲストが、それぞれの立場から自由気ままに語り合うトークドキュメンタリー「ボクらの時代」。その12月8日(日)放送回に、俳優の大森南朋、田中哲司、小林薫が登場。俳優と父親の顔を持つ3人が語ったこととは?1990年代から映画、ドラマへと出演。00年代に入ると「Dr.コトー診療所」「ハゲタカ」などのドラマや『それでもボクはやってない』『笑う警官』などの映画で実力派俳優として頭角を現し、その後は大河ドラマ「龍馬伝」をはじめ「まほろ駅前番外地」や「コウノドリ」シリーズ、巨悪に挑む法医学者を演じた「サイン-法医学者 柚木貴志の事件-」などのドラマから『ヘルタースケルター』『利休にたずねよ』『アウトレイジ 最終章』などの映画まで幅広く出演する大森さん。同じく1990年代から俳優活動を開始、2時間サスペンスなどへの出演を経て、大河ドラマ「新選組!」や「ジョシデカ!-女子刑事-」などの作品で実力派として評価されると、ドラマから映画へと展開する大ヒットシリーズとなった「SPEC」に「CRISIS 公安機動捜査隊特捜班」、連続テレビ小説「まんぷく」などのドラマ作品はもちろん、カンヌ国際映画祭審査員賞を獲得した『そして父になる』や今年話題となった『新聞記者』、2クールにわたりオンエアされた「あなたの番です -反撃編-」も話題を呼んだ田中さん。70年代から俳優活動を開始、90年代大ヒットした「ナニワ金融道」シリーズや連続テレビ小説「カーネーション」、大河ドラマ「おんな城主 直虎」、昨年秋クールに放送された「僕らは奇跡でできている」などのドラマから、多くの国民の郷愁をさらった『東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~』に『舟を編む』、大ヒット小説を映画化した『海賊とよばれた男』、ドラマから映画とシリーズ化した主演作『深夜食堂』などの映画はもちろん『もののけ姫』『ゲド戦記』といったジブリ作品で声優も務める小林さん。舞台やドラマで共演したことがきっかけで親交を深め、プライベートでもよく飲みに行く仲だというこの3人が今回本番組に出演。俳優としてだけでなく子煩悩な父親という共通点もあることから、番組では俳優業だけでなく、子育てのエピソードなど父親としての会話にも話題が広がっていく。俳優として、父として、3人が語り合ったこととは?「ボクらの時代」は12月8日(日)7時~フジテレビで放送。(笠緒)
2019年12月07日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第47回アクマの辞典カ行【ケ】➤「倦怠期」(けんたいき)今回のテーマはか行から「倦怠期」だ。倦怠期とは、セックスさえしていれば二人の時間はあっという間という頃を過ぎ、やっと相手の全体像が見えるようになって「あれ、こいつこんなエロ大根みたいな形してたっけ?」と思う時期である。大体、付き合いたての頃というのは、ときめきで目が眩んでいるので、視力が0.03、視野が2度ぐらいしかなく、相手の良いところしか見えず、悪いところはぼやけて見える。その霧がだんだん晴れて、当初から薄々気になっていた違和感が浮き彫りになり始めるのが、付き合いだして3ヶ月頃だと言う。それに加えて「飽き」や「慣れ」も起こっているため、ここで最初の「こいつのこと本当に好きなのか」「このまま付き合って良いのか」のシンキングタイムが始まるという。「どう見ても働いてない」「とても殴ってくる」「独身と言っているが子連れ」「犬だ」などの、でかすぎる違和感は3日ぐらいで気づくはずだ。気づくのに3ヶ月かかる違和感というのは「別れる決定打になるほどの違和感」でないことが多いため、逆に悩ましいとも言える。完璧な人間などいない、大体完璧な相手なら自分と付き合うはずがない、今頃石原さとみと付き合っているだろう。むしろ、自分と付き合っている時点で「見る目がない」という欠点があるのは明らかではないか。よって、ある程度、我慢も妥協も必要である。しかし、その違和感が“今は許せても、今後絶対許せなくなる”というような「悪性」のものだったとしたら、病気と同じで、時間が経てば経つほど良くなるどころか病状が悪化していくだろう。さらに、時が過ぎるほど別れるのも難しくなっていく。初期症状のうちに「別れ」という名の根絶治療をしたほうが良い場合もあるのだ。このように、相手への違和感に気づいた場合は、それが良性か悪性かの見極めが重要になる。だが、倦怠期には「相手に不満があるわけではないが、ときめきもない」という状況も含む。このような倦怠期の解消については、すでにベストアンサーが出ている。「相手を変える」ことだ。どれだけマヨネーズやトリュフ塩で味変しても、カレーはカレーであり、「カレー味のウンコに変える」以上の抜本的改革にはならないのだ。それを承知の上で、味変でなんとかやり過ごしていくのが、長く交際することであり、もう味変すらすることなく同じものを食い続けるのが結婚だ。ここで、我慢できずに、家にカレーがあるのに、こっそりウンコを食いに行ってしまったりするタイプは、一人の相手と長く付き合うこと自体に向いていない。そう言うと、一人の相手と長く付き合ったり、結婚したりすることは、味気なくつまらないことのように思えるかもしれないが、飽きを超えると「食い飽きたが、これさえ食っていれば死なないし、腹は壊さない」という「安心感」や「信頼感」に変わったりもする。ときめきや、刺激は、長く付き合えば、確実に失われていく。だが、その分「寝ゲロを一緒に掃除してくれる相手」など、得ているものもあるはずなのだ。【カ】➤「隠れメンヘラ」(かくれめんへら)…最近は、逆に「見せるメンヘラ」というファッションがある【キ】➤「筋肉フェチ」(きんにくふぇち)…よく聞くと「痩せすぎで筋肉が浮き出ている細身の男が好き」だったりする【ク】➤「口説き文句」(くどきもんく)…「猫見にくる?」と言われたら、断れる自信がない【ケ】➤「倦怠期」(けんたいき)…感じているのが「飽き」なのか「嫌悪」なのかが重要【コ】➤「婚活」(こんかつ)…ベテランになるほどダメ、という珍しい業界プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年12月05日「上田 薫展」が、2019年12月11日(水)から25日(水)まで、新宿高島屋にて開催される。写真などをもとに、それを徹底して写実的に描く、スーパーリアリズム。「上田 薫展」では、日本におけるスーパーリアリズムの第一人者である洋画家・上田薫の60年におよぶ画業を記念し、初期から近作までの約30点を展示する。会場では、今にも滴り落ちる溶けかかったアイスクリームが光を白く映す《チョコレートサンデー》、あるいは卵白が光を含んで光を揺らめかせ、黄身には風景までも映り込む《なま玉子F》などを展示する。さらに、野菜や果物は鮮やかでみずみずしく、金属製スプーンは無機的に光を反射する《サラダS》などの近作も紹介。感傷を廃し、写真さながらのイメージをキャンバスに落とし込んだ上田の作品の世界を楽しめるだろう。【詳細】上田 薫展会期:2019年12月11日(水)〜25日(水)時間:10:00〜20:00※13日(金)・14日(土)・18日(水)~24日(火)は20:30まで、最終日は16:00まで会場:新宿高島屋 10階美術画廊住所:東京都渋谷区千駄ヶ谷5丁目24番2号※掲載した画像の作品は、本展に出展されない場合もあり【問い合わせ先】新宿高島屋TEL:03-5361-1111(代表)
2019年12月05日『ドリブルデザイナー』として、世界中で活動する岡部将和さん。ネイマールやマテラッツィ、ダーヴィッツ、日本代表の乾貴士選手、原口元気選手など、様々なスター選手とドリブルを通して交流し、サッカーの魅力やドリブル技術と理論、チャレンジする心の重要性などを発信しています。子どもの頃からプレーの中ではドリブルが一番好きで、マラドーナのビデオを擦り切れるほど見ていた岡部さんは、フットサルのFリーグやスペインのフットサルリーグでプレーした後に指導の道に入り、現在は『ドリブルデザイナー』という肩書で活動を続けています。そして岡部さんが今回、「Jリーグの厳選プレーから学ぶ 日本人が世界で活躍するためのドリブル実戦テクニック」というDVDを監修するにあたり、サカイクでは岡部さんにドリブルを上達させるポイントや理論、Jリーガーや日本代表でお手本となる選手のドリブルについて話を伺いました。(文・鈴木智之)Jリーグの映像から>>岡部氏のドリブル理論も学べる>>DVDの詳細はこちら>>保護者やコーチの一番の役割は子どものやる気に火を灯すこと岡部さんに、子どもたちがドリブルを上達する上で大切なことを尋ねると、次のような答えが返ってきました。「どんな練習が大事なのかというよりも、どんな想いで取り組むのか。そこが大切だと思います。自分が本気で求めれば行動が変わるので、結果も自然とついてくると思います。ドリブルが上手くなりたい気持ちがある人は、ドリブルの上手な人のプレーを見たり、ドリブルが上手な先輩の練習方法を見たりすると思います。自分で『もっとうまくなりたい』と強く想うことで、マインドが変わってくるんです」好き、楽しい、おもしろい、こうなりたい! という、心の内側から湧き上がってくる気持ちに耳を傾けることで、おのずと何をすればいいかを考えるようになります。これを『内発的モチベーション』と言うのですが、保護者やコーチの一番の役割は、子どものやる気に火を灯すことなのかもしれません。岡部さんは言います。「子どものときはボールタッチの練習でも、試合でも、楽しんでやれる、没頭できるものがいいと思います。ちなみに僕は子どもの頃、公園で試合をたくさんしていました。子どもたちが楽しんで没頭しているのであれば、指導者や保護者は口出しせず、応援してあげるだけでいいと思います」岡部さんはかつてサッカースクールの指導者として、子どもたちを教えていました。当時は保護者から質問をされることもよくあったそうで、そこでは「どんなドリブルをしたらいいですか?」や「子どもにどんな声かけをしたらいいですか?」と聞かることが多かったと言います。「極端な例かもしれませんが、子ども自身が不幸せでありながら、親の言うことを全部聞く状態と、子ども自身は幸せだと感じているけど、親の言うことを聞かずになにもできないのと、どちらが良いでしょうか?もちろん、親の言うことをすべて聞いて、何でもできる子になるのが一番良いのですが、なかなかそうもいかないですよね。なによりも子ども自身の幸せが大切で、楽しんで取り組んでいれば良いのではないかと思います」さらに、保護者に向けては、次のようにメッセージを送ります。「保護者の方は、お子さんと向き合うときに『なぜ子どもにサッカーをさせたいのか?』を考えてみると、良いのかもしれません。おそらく多くの人は、子どもをプロサッカー選手にする事を1番に考えて、サッカーをさせているのではないと思います。好きなことを続けてほしい、健康であってほしい、サッカーが成長にとって大切だと感じているから、子どもたちにさせていると思うので、まずは子どもが自発的に楽しめるような声かけをして、寄り添ってあげることができれば良いのかなと思います」ドリブルを実行する上で大切なのは「距離と角度と一歩を踏み出す勇気」岡部さんは、常々「ドリブルをするにあたって大事なのは、距離と角度と一歩を踏み出す勇気」と言っています。一歩を踏み出す勇気は、親や指導者といった、大人の声掛けでサポートできる部分かもしれません。たとえば、ドリブルを仕掛けようと思っても、相手に取られることが怖くてチャレンジできない子に対しては、次のような考え方がおすすめです。「まずは、ドリブルをして取られることの何が怖いかを明確にして、それ以上に怖いことがないかを伝えます。どういう事かと言うと、ドリブルを仕掛けて取られると、周りの選手からネガティブな反応をされたり、コーチに怒られて、試合に出られなくなってしまうかもしれません。これが最初の怖いことです」さらに、こう続けます。「でも、それ以上に自分のやりたいこと(ドリブル)を通せない、通すだけの責任をもってトレーニングができていないことの方が、人生において大きな痛手ですよね。まずはそのことを親や指導者が伝えてあげて、子どもたちには『チャレンジしようという気持ちになっているのだから、大きな意味で失敗ではないんだよ』と、マインドを変えてあげるような声かけができると良いと思います」ドリブルを仕掛ける勇気は、人生に立ち向かう勇気と似ているのかもしれません。納得できるほどに練習を重ね、チャンスと見るや積極的に仕掛ける。失敗と成功を繰り返し、チャレンジを続けることで、いつしか上手くなり、相手を抜けるようになります。多くのトッププレイヤーも、そうした幼少期を過ごし、スターへの階段を登っていきました。Jリーグにも、ドリブルが得意でお手本になる選手はたくさんいます。そのような選手のプレー、そしてマインドを想像して見ることも、上達するための一歩になるのではないでしょうか。ドリブルを上達させる上で大切なことや子どもたちをサポートする保護者や指導者の方に担ってほしい役割について話してくれた岡部さん。次回は岡部さんから見た「トップレベルの選手に共通している特徴」や「ドリブルをする上での心構え」についてお話しを伺っていきます。Jリーグの映像から>>岡部氏のドリブル理論も学べる>>DVDの詳細はこちら>>岡部将和(おかべ・まさかず)神奈川県横浜市生まれ。大学卒業後、フットサル選手として活躍。引退後は、誰でも抜けるドリブル理論を持つドリブル専門指導者『ドリブルデザイナー』として活動し、Youtubeを始め SNS上で配信するドリブル動画閲覧数は約1億PVを超える。少年サッカーから現役日本代表選手まで幅広いレベルの選手を対象に、独自のドリブル理論に基づいた指導を行っている。Jリーグの映像から岡部氏のドリブル理論も学べるDVDの詳細はこちら>>
2019年11月26日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第46回アクマの辞典ア行【エ】➤「映画デート」(えいがでーと)今回のテーマはあ行から「映画デート」だ。私の住んでいるような村で、交際1年以上のカップルが行くところと言ったら、カラオケ、ネカフェ、ラブホテルのフリータイムぐらいしかない。つまり、簡易ラブホに行くか、ラブホに行くかの二択になるのだが、そんなただれたカップルにとって「映画」というのは比較的、健康的なデートである。しかし、映画がカップルにとって決定的な破局原因につながることもある。選んだ映画が「巨乳ドラゴン温泉ゾンビVSストリッパー5」だったから、というわけではない。上映中、やたらしゃべりかけてきたり、スマホをいじったり、果ては終盤で「ゲッツ!」という着信音を鳴り響かせてくるなど、センスを含めて相手に「ないわ」と思わせる行動が山ほどあるからだ。モラルとマナーの問題であるから、デートにサイゼリヤ云々如きより、よほど速やかに相手を萎えさせることができる。逆に、そういうことさえしなければ、無難なデートとも言えるだろう。だが、もちろん観た映画の内容がその後に無影響というわけではない。今、公開中の映画『ジョーカー』では、上映後どんよりしているカップルが散見されており「むしろそれがジョーカーの見どころ」と言っても過言ではないようだ。このように「デートに向かない映画」というものも存在する。一番向かないのは「鬱になる映画」だ。人間は、これだけ現実に嫌なことしかないのにフィクションでさらに嫌なことをするという変態生物なので、何故か結末がバッドエンドになる「鬱映画」が普通に出回っている。そういうものを事故ってデートで観てしまうと、その後の「夕食後ホテル」という完璧な流れが「そんな気分じゃない」になりかねない。ホテル前の時間つぶしで観た映画でそんなことになったら「痛恨」としか言いようがない。しかも「鬱映画」というジャンルはどこにでも潜んでおり、恋愛映画だからと言って油断できない。『タイタニック』と思って観たら『レボリューショナリー・ロード』だった、という大惨事もあるのだ。次に避けたいのは「よくわからない映画」だ。もはや、つまらないのかどうかさえわからない映画を観てしまった時、人は無口になる。つまり盛り下がってしまい、これもまたホテルが危うい。デートで一番観るべきは当然、おもしろい映画だが、つまらない映画が悪いかと言うと場合による。つまらなすぎると、逆に盛り上がるということもあるからだ。そこでオススメしたいのが映画『デビルマン』だ。この映画を観て、盛り上がれるかどうかで、感性が合うかどうかの12割がわかる。私は『デビルマン』を、デートで初めて観たのだが、鑑賞後、数々のツッコミどころでその相手と話が盛り上がることなく、その後破局した。あの時『デビルマン』のことで話が盛り上がっていたら、私の運命も変わっていたかもしれない。映画『デビルマン』は人の運命を変える最高のデートムービーである。【ア】➤「悪妻」(あくさい)…自称「悪妻」の女は自分のことをデキる嫁と思っている【イ】➤「犬派猫派」(いぬはねこは)…愚かな人間の好みなど、おドッグ様もおキャット様も興味ないと思う【ウ】➤「ウエディングハイ」(うえでぃんぐはい)…巨額の金を使いがちなのでマリッジブルーより結婚生活に影響が出やすい【エ】➤「映画デート」(えいがでーと)…何だかんだで「火薬の量が多いほど偉い」みたいな映画が一番無難【オ】➤「奥手」(おくて)…自分に興味を持ってくれない人間を、奥手や草食系と言いたがるプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年11月21日“永遠のマドンナ”として多くの人々に愛され、憧れられた女優・八千草薫さんがすい臓がんで逝去した。享年88。昨年1月にすい臓がんの全摘手術を受けたが、今年に入って肝臓への転移が判明し、療養を余儀なくされた八千草さん。逝去したのは10月24日。しかし前日の23日にも病室で、今後の仕事について語っていたのだ。40年間にわたりマネージャーを務めた原田純一さんは言う。「10月2日ごろから入院していて、私も毎日病院に通っていました。闘病には体力も必要ですし、(病院からは)なんでも食べてくださいと言われていたのです。23日には家政婦さんがとれたてのマツタケで作ったマツタケごはんを病室に持っていきますと、『おいしいから、あなたも少し食べなさい』と言ってくれました。もちろん食べ物以外にも、いろいろな話をしました。おもには仕事の話ですね。映画など、いくつかオファーがあり、それをどうしようか、とか。彼女自身は今後どんな仕事をしたいのか、とか。最後まで彼女は仕事に戻る気でいたと思います。ただ“無理をして、ほかの人たちに迷惑をかけたくない”という考えもあったようです」原田さんも突然の別れにぼう然としたという。「24日の朝、看護師さんに声をかけてもらった30分ぐらい後に容体が急変したのです。私もすぐに駆け付けましたが、顔は穏やかでした。お医者さんも、なんの痛みも苦しみもなく逝けたのではないかと言っていました。10月29日は先生(八千草さんの夫で映画監督だった谷口千吉さん)の十三回忌で、法要の準備も進めていました。先生が彼女を呼んだのかな、という気もしますね」子供に恵まれなかった八千草さんは50年連れ添った谷口監督と’07年に死別し、それ以来、さまざまな生きものへ、さらに優しい視線を注ぐようになった。八千草さんが最後に公の場に現れたのは5月26日、自らが理事を務める公益財団法人『日本生態系協会』が千葉で開催したイベントだった。同協会会長の池谷奉文さんは次のように語る。「本来の自然を守り、増やしていくという協会の趣旨に賛同いただき、理事を務めていただきました。“自然が増える墓地”に関する活動も始めており、八千草さんも興味を示してくださいました。開発され、自然が壊されてしまった土地に、墓石は置かず、在来の地域の植物を植えるという墓苑です。5月のイベントではその墓苑も見ていただけてよかったと思います。そのときは闘病中にもかかわらず、お元気で喜んでいたのですが、訃報を聞いて驚いています」一人暮らしを続けていた八千草さんが帰宅すると、毎日出迎えてくれたのが、シェットランド・シープドッグのヴェルディ(オス)と元野良猫のフィオリだった。《犬と猫だけど仲よく、私のことを玄関で待ってくれています。それだけで、とても幸せな気持ちになれます》(本誌’18年5月8日・15日合併号のインタビュー)ヴェルディは八千草さんにとって12匹目の愛犬だが、実は飼うにあたって躊躇したという。今年6月に出版した著書『まあまあふうふう。』(主婦と生活社)では、次のように書いてある。《「自分がもうそろそろ終わるという頃に、この子たちが何歳になるのかを考えないと……」(中略)「飼いたいけど我慢しよう……!」直前まで、そう思っていたんですけれど、最後の最後で我慢できなかったんですね》“この子たちより先に旅立ってしまったら申し訳ない”、愛犬や愛猫たちを寂しさ癒されながらも、ときおりそんな不安も湧き上がってきたに違いない。八千草さんは80歳を過ぎたころ終活を思い立ち、遺言書を書き始めたが、一度は断念している。「品物の贈り先を考えることは、“思い出を切り捨てていくこと”でもあり、だんだんつらくなってしまったようです。でも、がんの転移が発覚したころに遺言書作成を再度始めたようです。品物はともかく、愛犬や愛猫たちの引き取り先なども、きちんと指示しておかないといけないと考えたのでしょう」(八千草さんの知人)遺言書について前出のマネージャー・原田さんに聞くと……。「(愛犬や愛猫の行く末は)彼女がいちばん心配していたことですので、もちろん遺言書にも記されていると思います。しかしまだ開示前ですので、詳しいことはわからないのです」八千草さんが旅立って数日後、愛犬・ヴェルディが車に乗せられて自宅に戻ってきた。長年働いていた家政婦は言う。「3週間に1度くらいの割合でシャンプーをしてもらってくるのです。八千草さんが亡くなったことですか?まだ理解していないかもしれませんね……」いい匂いになったことを褒めてもらおうと八千草さんを玄関先で待ち続けるヴェルディ。八千草さんなら天国から彼にこんな言葉をかけるのだろうか。「あなたたちを残して、先に来てしまって、ごめんね……」
2019年11月07日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第45回アクマの辞典パ行【ポ】➤「ポジティブ」(ぽじてぃぶ)今回はパ行から「ポジティブ」だ。ひと昔前なら、ポジティブシンキングこそ人類にとって不可欠なものであり「ネガティブは治してポジティブになりましょう」という「ネガティブが病(ビョウ)かよ」という暴論が平気で跋扈していた。だが最近は「ネガティブで何が悪い」という開き直りや「ネガティブこそ良いんだ」という逆張りも珍しくなくなってきた。自分を変えるより、頭をゾウさんに踏まれるなどして、今の自分を認め、好きになるよう意識を変えたほうが、手っ取り早い、ということである。実際ポジティブとネガティブ、どちらが良いかというと「どちらも良い所と悪い所がある」としか言いようがない。おそらく、野生動物などに不用意に近づいてランチになってしまう人というのはポジティブなのではないか、と思う。そういう人間はヒグマに遭っても「ぬいぐるみみたい!」というポジティブシンキングをしてしまううえ「これはバズりまっせ」と事態を前向きに捉えすぎてしまうのだ。さらに「少しぐらい近づいて写真撮っても大丈夫だろう」と楽観的ゆえに軽卒な行動を取ることも多い。その結果ゴールデンカムイ2巻、みたいなことになってしまうのだ。その点ネガティブな人間はヒグマを見た瞬間「死んだ」と、全てを諦め、声一つ出さずに食べられることが可能だ。もちろん、これはネガティブを極めた人間にしかできない偉業であり、少しネガティブなぐらいの人間なら、すぐに危険を察知し逃げる、程度が関の山だが、生存率が高いのはこちらである。このようにネガティブな人間はポジティブな人間に比べ、慎重さはあるのだ。しかし、逆に「常に最悪の事態を想定する」ため、行動力が著しく低いという欠点も持ち合わせている。私がひきこもりなのも、外に出たら、トレーラー、隕石、通り魔、いずれかに当たって死ぬに決まっているからだ。あらゆるリスクヘッジをした結果のひきこもりなのである。その点ポジティブな人間は、行動力やチャレンジ精神は高い。このように一長一短なのだから、どっちが良いわけでも悪いわけでもないのだ。だが、個人は良いとして、パートナーとして一緒にいるとしたら、多くの人は「ポジティブな人のほうが良い」と答えるのではないだろうか。しかし、考えてみてほしい。パートナーが怪しい商材を片手に「絶対儲かるから」とポジティブなことを言い、あなたが何を言っても聞く耳持たず、結果大損しても「これは勉強代!」とさらにポジティブ波状攻撃をされたら「やっぱポジティブな人とつきあって良かった」と思うだろうか。だからと言って、ネガティブな相手に何を言っても「でも」「だって」「そんなの無理」で返されるのも腹が立つだろう。パートナーとして大事なのはポジティブかネガティブかではない。「人の話を聞くか、聞かないか」である。【パ】➤「パジャマ」(ぱじゃま)…パジャマと部屋着の境界線がなくなり、そのうち外出着とも一体化する【ピ】➤「ピンキーリング」(ぴんきーりんぐ)…クリスマス後のメルカリのエース【プ】➤「プーチン」(ぷーちん)…「塩対応」は彼の表情をマスターすることからはじまる【ペ】➤「ペット」(ぺっと)…ペットを飼うと婚期を逃すという人間は、なぜペットより結婚のほうが上と思っているのか【ポ】➤「ポジティブ」(ぽじてぃぶ)…何も考えてない奴をどうしても褒めなければいけない時に使う言葉プロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年11月05日女優の八千草薫さんが10月24日にすい臓がんのために亡くなった。享年88歳だった。八千草さんは18年1月にすい臓がんの手術を受け、19年には肝臓にもがんが発覚。仕事を休養し、治療に専念していた。八千草さんといえば、47年に宝塚歌劇団に入団。退団後も映画やテレビ、舞台などで幅広く活躍した。2010年代に入ってからも映画「くじけないで」(13年)で、「蝶々夫人」(55年)以来の58年ぶりに主演を務めた。さらに、18年の「執事 西園寺の名推理」(テレビ東京系)や19年の「やすらぎの刻~道」(テレビ朝日系)でも好演し、注目を集めた。そんな日本を代表する大女優の訃報に、芸能界からも惜別の声が止まない。「執事 西園寺の名推理」で共演した上川隆也(54)は28日に、Twitterで八千草さんを追悼。同ドラマで上川は、八千草さん演じる伊集院百合子の執事役を演じた。《御一緒出来たのは ほんの束の間でしたが、心から幸せな時間でした。 『西園寺』と呼ぶ声は、これからも私の耳の中で響き続けるのでしょう。 心安らかにお休み下さい、奥様》さらに佐藤二朗(50)も同ドラマで共演し、Twitterで八千草さんに向けた思いをつづった。《「初めてご一緒できたのに最初の僕の台詞、“お婆ちゃん、なぁお婆ちゃん“で申し訳ないです」。そう言った僕に、「だってお婆ちゃんだもの」と満面の笑顔》と懐古し、《その佇まいや芝居は、あとに続く者たちに「継がなければ」と強く願わせるものだった。八千草薫さんという巨星のご冥福を一俳優として強く願う》と偲んだ。また29日放送の「徹子の部屋」(テレビ朝日系)では、真矢ミキ(55)が登場予定だった。しかし、急きょ「追悼・八千草薫さん」に番組内容を変更し反響を呼んだ。《八千草薫さんがもういらっしゃらないなんて嘘みたいだ 年齢を重ねるにつれて親しみを持って拝見していた人がいなくなっていく》《八千草薫さんの緊急追悼で差し替えになった今日。本来は宝塚の後輩の真矢ミキさんがゲストの予定だったんだよな。 何か運命的なものを感じる》《八千草薫さん本当に素敵な人でした。 画面からも伝わる人柄の良さいくつになっても綺麗で歳を感じさせない本当に素敵な人。 永遠のマドンナと呼ばれ親しまれた八千草薫さん綺麗です。 黒柳徹子さんと話している八千草薫さん優しい顔しています。 八千草さんのご冥福をお祈り致します》これからも八千草さんの輝きは多くの人々の胸に残り続けるだろう――。
2019年10月29日八千草薫さんが10月24日、すい臓がんのために亡くなっていたと発表された。88歳だった。大阪府出身の八千草さんは、宝塚音楽学校を経て宝塚歌劇団に入団。51年に映画デビューを果たし、以降は54年から56年の映画「宮本武蔵」3部作や55年の日伊合作映画「蝶々夫人」に出演し人気を博した。さらに77年のドラマ「岸辺のアルバム」(TBS系)では不倫に走る平凡な主婦を好演し話題を呼んだ。00年以降では03年の映画「阿修羅のごとく」や09年の「ディア・ドクター」、17年のドラマ「やすらぎの郷」(テレビ朝日系)に出演しその存在感を発揮。また97年に紫綬褒章、03年には旭日小綬章を受章している。ネットでは《八千草薫さんは最後に観たドラマ「やすらぎの郷」のなかで“姫”と呼ばれていて、このあだ名がこんなに似合う人もいないなあと憧れました》《可憐という言葉は八千草さんの為にあるといっても過言ではありますまい。慎んでご冥福をお祈り申し上げます》とその死を悼む声が相次いでいる。18年3月、本誌で吉永小百合(74)は八千草さんについて「50年近くたっても、ぜんぜん雰囲気が変わらなくて、かわいい。現役で映画に出ていらっしゃる。ああ、こんなふうに年齢を重ねていけたらどんなにいいかしら、って思いました」と“不変の美”を絶賛していた。その秘訣について八千草さんは同年5月、本誌で明かしていた。「昔から美容には無頓着です」「ずっと使っている化粧水と乳液だけ」と話した八千草さんだが、いっぽうで食事には好き嫌いなく1日3食きちんと摂っていたという。「嫌いなものがないんです。お肉もお魚も大好き。でもお野菜は、煮物にしたり炒めたりと温野菜をとっています。3食食べていますが、本当は5回ぐらいに分けて食べるといいといいますよね」女優業は体力勝負。そのため、日々の運動も欠かさなかった。「トレーナーさんに、筋肉トレーニングの運動を考えていただいて。腕や肩を回したり。肩が凝ったと思って少し動かすと、あくる日はぜんぜん大丈夫です。片足立ち、つま先立ちなどの体操も眠る前、15分ほどの習慣にしています。血の巡りもよくなり、ぐっすり眠れます」健康に気を使うことで、いつまでも若々しい美を保っていた八千草さん。しかし「年を取っていいことは、そんなにないですよね」「これまで、さっと動いたりといった、今までできていたことができなくなったりすると、やはり悔しいわね」と苦笑し、「『これもできなかった』と、悲しくなることもあります。でもそれはしょうがないですから、受け入れることも大切ですね」とも明かしていた。八千草さんは17年末にすい臓がんが見つかり、18年1月に手術を受けた。術後は順調だったが、今年に入り肝臓にもがんが見つかったため2月に休養を発表。そのため今年4月からスタートしたドラマ「やすらぎの刻~道」(テレビ朝日系)で2つの役を演じる予定だったが、前回にも登場したキャラクター・九条節子としては出演するもののヒロイン・しの役を降板することに。公式サイトにつづられたファンへのメッセージでは「体調を整え、より一層楽しんでいただける作品に参加できるよう帰ってまいります」と意気込んでいた。降板発表直後の今年3月、八千草さんのマネージャーは「本人は仕事がとても好きですので、(九条節子役以外の)降板も苦渋の選択でした。しかし体調が悪化して共演者やスタッフの皆さんにご迷惑をかけるのも申し訳ありませんので、この度のような選択となったのです」と本誌に明かしていた。「八千草さんは今年になって車を買い替えたばかりでした。車高が高く『眺めがいいのよ』と喜ぶほど元気でしたが、車が届いた矢先にガンの転移が見つかって……。ですが闘病中に禁じられている食べ物などもありませんでしたし、ずっと入院していたわけでもありません。ですから八千草さんがデパートで買い物をしていると、ファンの方に気づかれて驚かれたこともあったそうです」(八千草さんの知人)その回復を誰よりも望んでいたのは、八千草さん自身だった。「八千草さんは治療が終わった後の旅行先を考えたりし、最後まで前向きに闘病していたと聞きました。それは何より降板した『やすらぎの刻~道』の共演者やスタッフに迷惑をかけたと思い、『何らかの形で恩返しがしたい』という気持ちがあったからこそのようです」(テレビ局関係者)降板を発表しながらも、「やすらぎの刻~道」には追加撮影で参加していたという八千草さん。その最期まで、女優であり続けた。
2019年10月28日女優の八千草薫さんが、膵臓がんにより24日に亡くなっていたことが28日、明らかになった。88歳だった。所属事務所は、公式サイトを通じて「令和元年 10月24日 木曜日 午前7時45分」「八千草薫が、膵臓がんにより都内の病院にて永眠致しましたのでお知らせ致します」と報告。「故人の希望により、お通夜・告別式等は近親者で既に済ませました」「また申し訳ございませんが後日のお別れの会等も故人の希望により予定はございません」とし、「長年にわたり、女優八千草薫を応援、ご指導、ご鞭撻を賜りまして誠にありがとうございました。ここで謹んでお礼を申し上げます。ありがとうございました」と結んだ。八千草さんは昨年1月に膵臓がんの手術を受け、術後は良好で連続ドラマや舞台に出演したものの、今年に入って肝臓転移が見つかったために出演作を降板。今年2月、公式サイトを通じて「体調を整えまして、より一層楽しんで頂ける作品に参加出来るように帰って参ります」と復帰を誓っていた。
2019年10月28日日本を代表する名女優・八千草薫さんが、膵臓がんのため10月24日(木)に都内の病院にて亡くなっていたことが分かった。享年88。1947年に宝塚歌劇団の娘役としてデビューした八千草さんは、三船敏郎主演の映画『宮本武蔵』(’54)が大ヒットとなって映画女優として注目を集め、同作はアカデミー賞で名誉賞(外国語映画賞)を受賞。『男はつらいよ 寅次郎夢枕』(’72)ではマドンナ役を演じた。TVドラマでは、山田太一原作・脚本の「岸辺のアルバム」(’77/TBS)で、現在でもお馴染みのイメージであるおっとりとした優しい“お母さん”とまるで異なる不倫する主婦役を演じ、絶賛された。向田邦子原作のドラマ「阿修羅のごとく」(’79/NHK)では4姉妹の次女役に。2003年に同作が映画化された際には、4姉妹の母親役を演じて第27回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞。近年では『ディア・ドクター』『ツナグ』『舟を編む』といったヒット作や、主演作『くじけないで』、「白夜行」「最高の離婚」「やすらぎの郷」「執事 西園寺の名推理」などの話題のドラマに出演。2019年2月に乳がんや肝臓がんの闘病生活について公表し、「やすらぎの刻~道」のヒロイン役を降板して治療に専念していた。所属事務所によれば、故人の希望により、お通夜・告別式等は近親者ですでに済ませたそうで、お別れの会等も予定していないという。心よりご冥福をお祈りいたします。(text:cinemacafe.net)
2019年10月28日ひとり暮らしをしている人にとって、深夜にふらっと寄って、リラックスして食事ができる行きつけの店を持つのは、ひとつの憧れ。そう願う人の理想の場所といえば、ドラマ『深夜食堂』の舞台である“めしや”。お客さんが求めるもの、作れるものならなんでも作ってくれるという、寡黙だけれど温かいマスターを演じているのが、小林薫さん。地上波でスタートしたこのドラマですが、気がつけば今年で10周年。この秋から、Netflixにて新シリーズの配信がスタートします。――10年間、間を空けながらですが、こんなに作品が続くのもなかなかないことかと思います。人気が継続していることも、素晴らしいですよね。本当にそうなんですよね。この世界では、作品が続かないことは当たり前だし、やりたくてもさまざまな事情で続けられないというのも、本当によくある話で。この作品に関しては、いろんな奇跡が重なって続けてこられたんだな、という思いがとても強いですね。まあね、制作陣も僕も、そんなに強い信念があって…みたいなことは、正直ないんです。行きあたりばったり(笑)。というか、スタート地点では、そんな先のことなんて考えてやってなかったっていうのが、ホントのところなんですよ。――ドラマが始まったばかりの頃のインタビューを読んだのですが、「予算がないんです、小規模なんです」とおっしゃってたのが印象的でした。うん、そこは今でも変わらないです。今も予算はそんなに潤沢にはない(笑)。まあだからこそスタート時は、作品の良さがちゃんと伝わるか、とても心配でした。もしも、いかにも書き割りなセットに、年季も入っていないようなメニューをペタペタッと貼ったりしたら、薄っぺらな感じになってしまうんじゃないか、なんてところもとても気になりましたし。――小林さんが、『深夜食堂』に出演を決めた理由はなんだったんでしょうか?う~ん…。原作者であるマンガ家の安倍夜郎さんが、ドラマ化にあたって「マスターは小林さんで」っておっしゃったらしいんです。どうやら僕が大昔にNHKのドラマで寿司職人を演じたのをご覧になっていたみたいで、それとめしやのマスターに、通じるものがあったのかな…。でも、今話したように、この世界をテレビドラマで作っても、奥行きがない浅い作品になってしまう気がして、非常に難しいぞ、と思ったのも事実。その頃、たまたまうちの事務所の若いスタッフが映画監督の松岡錠司さんに、「こんな話があるんですけれど、ご興味ありますか?」って、企画書を見せたんですよ。――『バタアシ金魚』や『東京タワーオカンとボクと、時々、オトン』などを撮った方ですね。そうそう。映画監督に、深夜テレビの企画書を見せるって、相当に大胆だなと思いますが(笑)。でも監督は、「なかなかおもしろいんじゃない?」って興味を持ってくれて、その辺から徐々に動き始め、スタッフが決まっていった。結果的に、彼が撮ってくれたおかげで非常に趣のある映像が出来上がりましたし、飯島奈美さんというフードスタイリストの方が料理を作ってくれることになったので、出てくるメニューがどれも素晴らしく美味しそうに仕上がった。そして数々の名作映画の美術を担当されてきた、原田満生さんという美術監督がセットを担当してくれ、こだわりぬいた空間を作ってくれた。確かに予算はなかったけれど、これだけの“こだわりの才能”が集まり、彼らをはじめ他のスタッフもなぜか暴走気味に凝りだしたおかげで(笑)、この贅沢なドラマが出来上がったんです。今思うと、誰も低予算をブレーキにしなかった。すごいことですよ。――10月31日から配信がスタートする新シリーズを拝見しましたが、相変わらずどの食事も美味しそうで…。そうなんですよ。でも実は、その回のメインメニューになっている以外の料理っていうのも美味しくて。僕は撮影の流れ的に、タイミングがなくて、あまりメインの料理は食べられないんだけど、いわゆるレギュラーの役者さんがカウンターに座っているときに、メインメニュー以外の料理が出ることがあるのね。それはたまに僕も食べることができる。あるとき飯島さんが、スーパーで食材を買っていたとき長芋が美味しそうだったからって買ってきて、それをソテーして出してくれたの。そうしたらそれが、めっちゃくちゃに旨くて!ただソテーしてしょうゆをかけただけなのに、どうして?ってくらい旨かった。で、家でも真似して2~3回やってみたんだけど、ああいうふうにはいかないんだよなぁ…。マズいわけじゃないんだけど(笑)。――10年マスターを演じて、料理上手にはなりました?料理って、完成に向かってどう組み立てていくか、その順序が結構大事じゃないですか。闇雲にただブロックを積み重ねても崩れてしまう。まず下味をつけて、ちょっと焼いて休ませて、その隙にこっちを焼いて、最後に調味料と一緒に合わせて完成、という流れが頭に入っていないとなかなかできない。そしてその組み立てが、美味しさを作り出すんですよね。10年このドラマをやって、その意識は芽生えました。でも、何はともあれ早くビールが飲みたいので、作るとしても手がかからないものだけ。だから僕が家でやるのは、枝豆茹でて塩を振る、程度のことですよ。まあ多少見栄えがいいように、先をちょっとカットしたりはするようになりましたが(笑)。でも今は、なんていうかな、たとえ結婚していても、人に頼って生きる時代じゃなくなってきていると思うので、自分のことは自分でまかなう、という考え方に変わってきました、僕も。――えええ!昭和世代の小林さんに、なぜそのような意識変化が起こったのでしょう…?ん~、特に何か大きなことがあったわけではないんですが、ここまで生きてきて、改めて、料理もできないような、いわゆる“昭和の男”じゃ、だめなんじゃないか、と思ったんですよ。僕はまさに、“昭和どっぷり系”の男なんで。そう思ってからは、仕事が午後からのときは、午前中は家事やってますよ。まず朝、犬の散歩行って、帰ってきて朝ごはんを食べたら、洗い物が残っていたら片付けるし、洗濯もする。つけ置き洗いなんかも、ちゃんとします。メダカに餌をやったり庭木に水をやったりも。それから、家族が仕事をしているので、夜帰ってくるのが遅くなるときもあるんですね。そういうときは夕方スーパーに行って、食材買って、簡単なものですが、晩ごはんを作ったり。たぶん近所のスーパーの人には、「あの人よくいるな」って思われてると思う。もずくをよく買うので、「あの人もずくが相当スキなんだろうな」とも思われていると思う(笑)。――そんな小林さんの日常…。ちょっと意外です。お若い頃は、家事はされました?いや、やらなかった。まったくやらなかった。でもこの年になってやると、家の中で何かが滞っていることに気がついたら、誰かがやるのを待っているよりも、自分でさっさと片付けたほうが、結果快適に過ごせるってことに、やっと気がついたのかもね。そうしたほうが、家族はもちろん、自分も楽だし。こばやし・かおる1951年生まれ、京都府出身。’71年から’80年まで唐十郎主宰の状況劇場に在籍。退団後、映画、ドラマ、舞台、CMなどで幅広く活躍。映画『それから』『東京タワーオカンとボクと、時々、オトン』では日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞。現在、連続ドラマW『トップリーグ』(WOWOW)に出演中。Netflixオリジナルシリーズ『深夜食堂 ‐Tokyo Stories Season2‐』は10月31日よりNetflixにて全世界独占配信スタート。『ビッグコミックオリジナル』(小学館)で連載中の安倍夜郎さんによる同名漫画が原作。今回も、焼きそばパンやチキンライスなど、“めしや”らしいラインナップに。監督は、松岡錠司さん、山下敦弘さん、小林聖太郎さんが務める。※『anan』2019年10月30日号より。写真・樽木優美子(TRON)ヘア&メイク・廣瀬瑠美(by anan編集部)
2019年10月24日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第44回アクマの辞典バ行【ベ】➤「ベッドテク」(べっどてく)今回のテーマはバ行から「ベッドテク」だ。若者のセックス離れ、草食化などと言うが、今でも男性誌からベッドテクページが消えることはない。もし本当にセックスに興味を失っているなら、このページはポメラニアンとかの写真になっているはずだ。むしろ女向けのベッドテクについては、情報が増えている。昔から存在してはいたのだろうが、一般誌で「女のお前ら! セックス特集だぞ! 集まれ! 」とやりだしたのは割と最近な気がする。「男に逃げられないようにつかむのは胃袋ではなく玉袋」と言えば語呂は良いが、そこは好みが分かれると思うので、まずは「その上にあるスティック状のもの」をつかみにいくべきだろう。しかし、ベッドテクで男の心をつかめ、と言われると「え~それだと~セフレとかにされちゃうじゃん~」と言葉より語尾のほうが長いんじゃねえの、といったような文句を垂れがちな我々だ。確かに、ベッドテクよりもっと大事なことあるだろ、という気がするが、諸外国から言わせると逆に「日本人はおセックス様を軽視しすぎ」だそうだ。実際、年間セックス回数は、おそらく日本がワースト1だった気がする。何故かというと、日本人は「明日仕事だから」と言ってセックスを控えたりするからだ。もうこの時点で、セックスがお盛んな国の人は「神よ…」とつぶやいて卒倒してしまうレベルだという。何故、楽しくない仕事のために、楽しいおセックス様を諦めなければいけないのか、という話だそうだ。そう言われてみれば、好きな食べ物を差し出されているのに「いや、これから嫌いな食い物を食うから、腹を空かせておかないと」と言って辞退するようなものである。意味がわからない。このように、日本はセックスに興味はあっても優先順位が低いので「ほかに大事なことがある」と何がほかに大事なのかわからぬまま、ベッドテクを学ぶということが後回しにされてきたのかもしれない。確かに女のほうも「観音様や! 」と拝まれるレベルのテクはなくて良いが、男同様、マナーレベルのベッドテクは「でも~セフレに~」などと言わず学んでおくべきだろう。しかし、女が男に求めるマナーと言ったら、避妊してほしい、乱暴にしないでほしい、ワキ毛をチェックする時間を与えろ、などいろいろあるが、男が女に求めるマナーとはなんだろうか。まず思いつくのは「噛まずにお舐めください」という、薬の用法によく書いてあるやつだが、それ以外あまり思いつかない。だが、もしかしたら男は女に「自分でオメガに気づいてほしい」と思っているのではないだろうか。オメガというのは股間が臭い女のことだ。あの部分はワキ同様、体質的にニオイがキツイ場合があるのである。しかし、0.01ミリ、サガミオリジナルレベルでも愛があれば、そんなことを男から女に伝えるのは憚られる。よって「我慢」するしかない。それを本人が気づき、自分で対策してくれたら、これほどありがたいことはない。もちろんこれは私の妄想であり、男が実際どう思っているかはわからない。このようにセックスマナーというのは「言ってくれなきゃわからない」の世界である。直接は言えなくても、どこかで言い続けていれば、いつかおセックス特集様が女に伝えてくれるだろう。【バ】➤「バイブス」(ばいぶす)…パリピにだけ「高まっている」ことを感じられる、謎の単位【ビ】➤「ビフォーアフター」(びふぉーあふたー)…美人にブスメイクをして「ビフォー」だと言っている説がある【ブ】➤「文学系男子」(ぶんがくけいだんし)…メガネをかけているイケメンのことちなみに理系男子はメガネをかけているイケメンのこと【ベ】➤「ベッドテク」(べっどてく)…知らなきゃ人体を破壊しかねないので、最低限知っとくべき【ボ】➤「ボディタッチ」(ぼでぃたっち)…セクハラをなくしたいなら、女のモテテクからもボディタッチを外すべきプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年10月21日グラビアアイドルの安位薫(やすい かおる)が、最新イメージDVD『十九の薫り』(4,180円税込 発売元:エスデジタル)をリリースした。黒髪のショートカットに92cmのHカップバストで人気の安位薫。2018年に雑誌でグラビアデビューを飾ると、リリースしたDVDがどれも好セールスを記録するなど人気も急上昇中で、次世代のグラビア界を担う逸材として注目を集めている。そんな彼女の通算5枚目となる同DVDは、バストと豊満ボディーを際どい衣装姿で見せつけながら、セクシーさをさらに進化させている。ビーチのシーンでは、シーンが進むにつれて水着の露出度も高くなり、眼帯ビキニに胸元全開のY字系水着、さらにはオープンブラ的な水着を着用するなど、バストを強調している。彼氏とのひとときを捉えた同DVD。マッサージやアイス舐めのシーン、夜ベッドのシーンも見どころの一つで、マッサージや夜ベッドでは安位の吐息が漏れ、アイス舐めのシーンでは自らアイスを身体に垂らすサービスショットも。ストーリーが進むにつれてセクシーさが加速していく。なお、同DVDの発売を記念したイベントが10月19日に東京・秋葉原のソフマップAKIBA 1号店 サブカル・モバイル館6F(16:00~)で開催される。
2019年10月15日漫画家として活躍するカレー沢薫さんの連載コラム「アクマの辞典」このコラムは、ア行からワ行まで、女や恋愛に関する様々なワードをカレー沢さん独自の視点で解釈していきます。女の本性をあぶりだす新しい言葉の定義をとくとご覧あれ!■第42回アクマの辞典ダ行【ダ】➤「だめんず好き」(だめんずずき)今回のテーマはダ行より「だめんず」だ。「だめんず」とは「ダメな男」を指すわけだが、「だめんず」はそれそのものより「そういう男が好きな女」を語る時に出てくることが多い。まず、だめんずの「だめ」とは何がダメかというと、ブサイクとかデブとか、ハゲとか、ハゲなのにまつ毛が長くてその割にスネ毛が薄いとか、そんな文字通り表面上の話ではない。だめんずの定義に外見的ダメさが入ってくることは滅多にない。そう言った意味では公平な世界である。「だめんず」の条件はいろいろあるが、いつの世も不動のトップ3である、イカれたメンバーを紹介するぜ。「DV(モラハラ)野郎」「金銭感覚崩壊太郎」「全身下半身」とても「だめんず」などというかわいい表現では収まりきらない、せめて「堕免豆」と漢字表記して、注意喚起すべきだろう。だが、そういう男とつきあったり結婚してしまったりした女を単純に「見る目がない」「選んだほうも悪い」と責めることはできない。そういう男は、交際や結婚した瞬間「リボーン」する場合も多く、ラーの鏡でも持ってないと見破れない、ということもあるのだ。しかし、普通の女なら「こいつボストロールやんけ」とわかった瞬間に逃げ出したり、倒して経験値を2500くらい手に入れた後は、同じ過ちを繰り返さなかったりするものである。それに対し「だめんず好き」と言われる女は、ボストロールだとわかった後も、正体がバレる前の姿を「本物のカレ」と自分に言い聞かせてつきあい続ける。もしくは正体がわかった上で「こんな緑色の紫ワンショルダー野郎とつきあってあげられるのは私だけ」と思い込んで離れられないのだ。そして別れたとしても、何度も狙って同じ犬のクソを踏むというより、踏み出したところに犬のクソが滑り込んでいるのか、というぐらい、自然に同じタイプとつきあってしまうのである。たまたま、つきあった男がダメだったり、支配されて別れられなくなったりすることは、誰にでもあり得ることだ。しかし、何度も同じようなタイプとつきあってしまうとは何事だろうか。理由としては「だめんずに目をつけられやすい」もしくは「だめんず(とつきあっている自分が)好き」もしくはその両方が挙げられる。自分に自信がない女はだめんずにつけこまれやすく、そして自信がない女はだめんずとつきあっている時だけ「普通の女なら逃げだしている男と私は互角にやりあっているんだ」という「自信」を持てるのではないか。そうだとしたら、別れた時に再び「自信喪失」してしまうので、また自信をつけにいってしまっても不思議ではない。だめんずに3千円渡すくらいなら「プロテイン一袋」買って、とりあえず「肉体的自信」でもつけたほうが良い。DV野郎に殴られても、殴り返せるようになって一石二鳥である。【ダ】➤「だめんず好き」(だめんずずき)…なぜ自慢げに言う女がいるかというと「手に負えない男と私はつきあえてる」という自負があるからだが、手に負えている時点でそんなにダメな男ではない【ヂ】➤「地雷」(じらい/ぢらい)…好きなものより「これが許せない」という話ばかりする人間がいる、もはや好きなのか【ヅ】➤「○○疲れ」(づかれ)…むしろなぜ疲れないのか不思議な生活をしているのがオタク【デ】➤「デート商法」(でーとしょうほう)…ターゲットが若者より、若者と話したい高齢者になりつつある、要注意【ド】➤「鈍感力」(どんかんりょく)…敏感や繊細を自称する人間ほど、他人の痛みへの鈍感力が凄まじいプロフィールカレー沢薫漫画家、コラムニスト。1982年生まれ。2009年に『クレムリン』(講談社)で漫画家デビューを飾る。秀逸な言語感覚で繰り広げられる切れ味鋭い世界観が人気。こよなく猫を愛し、猫が登場する作品も多数。著書『ブスのたしなみ』(太田出版)も発売中。
2019年10月05日