MSDは6月22日、国立がん研究センター(国がん)と「SCRUM-Japan(Cancer Genome Screening Project for Individualized Medicine in Japan:産学連携全国がんゲノムスクリーニング)」に基づく遺伝子変異スクリーニングに関する共同研究契約を締結したと発表した。「SCRUM-Japan」は、国立がん研究センターが、個々のがん患者に最適な医療を提供することを目的に、全国の医療機関、製薬企業と協力して実施するがん遺伝子異常スクリーニング事業。大規模な遺伝子異常のスクリーニングにより、希少頻度の遺伝子異常をもつがん患者を見つけ出し、遺伝子解析の結果に基づいた有効な治療薬を届けること、ならびに複数の遺伝子異常が同時に検出できるマルチプレックス診断薬を臨床応用することをミッションとしており、特定の異常が見つかった患者は、対応する治療薬の臨床試験へ参加できる可能性がある。また、患者の遺伝子情報と診療情報は、治療選択の参考として用いられるほか、匿名化処理された後にデータベースに登録され、新たながん診断・治療薬の研究開発のために2次利用される。なお、MSDでは、今回の事業参加を通じて、個別のがん患者に最適な治療薬の開発が期待されることを踏まえ、がん領域における研究・開発を推進していきたいとしている。
2015年06月23日国立がん研究センターは6月15日、乳がん細胞の抗がん剤耐性メカニズムに特定のマイクロRNAが関与していることを確認したと発表した。同成果は同研究センター研究所分子細胞治療研究分野の高橋陵宇 研究員、落谷孝広 主任分野長の研究グループによるもので、6月12日付(現地時間)の「Nature Communications」に掲載された。これまでの研究では、薬剤のがん細胞外への排出機序をはじめとして、耐性化に関わる分子自体を解明する研究は多く行われてきたが、「なぜ耐性化が誘導されるのか」という点は十分に解明されていなかった。これまでの研究で、ドセタキセルという抗がん剤の耐性化に伴い、複数のマイクロRNAに発現低下あるいは欠損が生じることが報告されている。今回の研究では、このマイクロRNA群の中で、多くの乳がんで染色体異常が報告されている第9番染色体に位置するmiR-27bというマイクロRNAに注目し解析を行った。その結果、miR-27bの発現が低下した乳がん細胞では、ドセタキセルなどの薬剤を細胞外に排出する分子の発現が亢進し、抗がん耐性が獲得されることが判明した。さらに、miR-27bの標的分子であり抗がん剤耐性を誘導する分子として、糖尿病の関連因子であるENPP1を同定し、乳がんの悪性度を亢進させる可能性があることもわかった。ENPP1は乳がんにおいて発現量が高く、悪性度や骨転移にも関連している。また、動物実験でmiR-27bの発現が低下している細胞集団ではドセタキセル耐性だけでなく、腫瘍形成の維持および亢進が認められた。このことから、miR-27b発現が低下している細胞集団の乳がんの幹細胞集団の形成にも大きく関与していると考えられている。今回の成果は、miR-27bの発現を調べることでドセタキセルに対する感受性の変化を予測しながら行う治療の実現だけでなく、ENPP1の関与も明らかになったことから、糖尿病治療薬で、ENPP1の発現を抑制する作用のあるメトフォルミンのがん治療への応用へつながることが期待される。
2015年06月15日国立がん研究センター がん予防・検診研究センターはこのほど、健診ツール「5つの健康習慣によるがんリスクチェック」をホームページで公開した。○チェック後は改善シミュレーションも可能「がんリスクチェック」は2011年4月に開設。「がんと循環器の病気リスクチェック」を公開して以降、男性を対象とした「大腸がんリスクチェック」「脳卒中リスクチェック」を公開。今回新たに5つの健康習慣によるがんリスクチェックを加え公開した。いずれのチェックも10問以内の簡単な設問で構成され、短時間でチェックすることができる。5つの健康習慣によるがんリスクチェックは、45歳から74歳の男女が対象。「禁煙」「節酒」「塩分控えめ」「運動習慣」「適正BMI」の5つの健康習慣をどれだけ守っているかを診断し、今後10年の間にがんに罹るリスクを算出する。チェックを進める中で5つの健康習慣の知識が得られ、リスクチェックの後に改善シミュレーションにもトライできる。
2015年06月15日国立がん研究センター(国がん)がん予防・検診研究センターは6月12日、2011年に開発しWeb上で公開していた、生活習慣などに関する質問に答えることでがんなどの発生リスクを算出する診断ツール「がんリスクチェック」に、新たに「5つの健康習慣によるがんリスクチェック」を追加したと発表した。がんリスクチェックは、チェックを進める過程で、生活習慣の改善によるがん予防の実践への動機づけを行い、がん罹患率の減少を目指すことを目的に開発、公開されているもの。新たに追加された5つの健康習慣によるがんリスクチェックは、45歳から74歳の男女が対象で、「喫煙」、「飲酒」、「食習慣(塩分)」、「運動習慣」、「肥満度(適正BMI)」の5つの健康習慣について、現在の習慣を続けた場合、今後10年の間にがんに罹るリスクを算出するというものとなっている。チェックを進める中で、5つの健康習慣の知識が得られるほか、リスクチェックの後に、改善シミュレーションにもトライすることもできるという。
2015年06月12日塩野義製薬と日本イーライリリーは5月26日、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤「サインバルタ カプセル20mg」、「サインバルタ カプセル 30mg」(一般名:デュロキセチン塩酸塩)に、線維筋痛症に伴う疼痛に対する適応が追加されたと発表した。線維筋痛症は、全身の痛み(疼痛)を主な症状とし、原因が解明されていない医療ニーズの高い疾患の1つとして知られている。サインバルタは米イーライリリーで創製され、「大うつ病性障害に対する抗うつ薬」として2004年に米国で発売された。「線維筋痛症に伴う疼痛」については2008年に米国において適応されて以来、37の国と地域で承認されている。今回の適応追加によって、同剤が日本における線維筋痛症に伴う疼痛治療の新たな選択肢として、患者のQOL向上に貢献することが期待される。
2015年06月04日東京大学(東大)は5月28日、悪性度の極めて高い小細胞肺がんを移植したマウスに、がん細胞にのみ結合する抗体「90Y標識抗ROBO1抗体」を投与したところ、腫瘤が著明に縮小することを確認したと発表した。同成果は、東大医学部附属病院 放射線科/東大大学院 医学系研究科核医学分野 准教授の百瀬敏光氏、東大医学部附属病院 放射線科 特任助教/東大大学院 医学系研究科核医学分野 博士課程学生(当時)の藤原健太郎氏、東大先端科学技術研究センター 計量生物医学 教授の 浜窪隆雄氏、東大先端科学技術研究センター システム生物医学 特任教授の児玉龍彦氏らによるもの。詳細は「PLOS ONE」に掲載された。肺がんは、がんの中で最も罹患率・死亡率が高く、その内、成長が早く、転移しやすい小細胞肺がんが約15%を占めているが、身体の他の部位までがんが広がってしまっている段階の進展型小細胞肺がんは、悪性度が高く、有効や治療法が確立されていない。今回、研究グループは、放射性同位元素で標識した「がん細胞にのみ結合する抗体(90Y標識抗ROBO1抗体)」を開発し、実際に、小細胞肺がんを移植したマウスに投与したところ、がん細胞を殺傷し、腫瘤を縮小させる効果があることを確認したという。また、こうした抗体を投与して、がんに集積させることで、小細胞肺がんを移植したマウスの体内から放射線治療をする「放射免疫療法」が、進展型小細胞肺がんの根治や余命の改善に向けた治療法の確立につながることが期待できるとしており、今後は、同薬剤の治療効果と副作用に関する詳細な評価に加え、治療効果や副作用のさらなる改善を目指して、化学治療との併用治療や、別の治療用放射性同位元素の導入、抗体の小分子化などを検討していくとするほか、抗体の体内動態を可視化することで、SPECT/PETイメージング用診断薬の開発にもつなげたいとしている。
2015年06月01日松谷化学工業はこのほど、名城大学薬学部らとの共同研究において、希少糖の一種「プシコース」に抗肥満作用があることを明らかにした。同研究は、名城大学薬学部、名古屋第一赤十字病院内分泌内科、自治医科大学生理学講座統合生理学部門、香川大学医学部と同社研究所の希少糖(レアシュガー)研究チームと共同で行った。高ショ糖・高脂肪食の負荷マウスを用いて、希少糖「D-プシコース」の抗肥満作用について検討した。希少糖とは、自然界に微量にしかない希少な単糖およびその誘導体のこと。今回の研究で用いた「D-プシコース」も希少糖の一種である。プシコースには、肝臓内で糖の代謝を高める酵素「肝グルコキナーゼ」の核外移行を促進し、グリコーゲン量の増加を起こす作用があることがわかっている。研究では雄性マウスに、高ショ糖・高脂肪食を投与した。マウスを2群に分け、一方には5% D-プシコース溶液を与え、対照群としてのもう一方には水を投与。8週間の研究期間中、5% D-プシコース溶液、水は自由飲水下で投与した。期間中は体重増加や飲水量、摂食量を記録。摂取期間終了時に、尾静脈血糖値およびインスリン濃度、内臓脂肪量を測定したところ、D-プシコース投与により体重増加が抑制されていたことが認められたという。また、D-プシコース投与群では、血糖値、インスリン濃度および内臓脂肪量の低下が確認できた。この結果、D-プシコースは肥満を助長することなく、耐糖能および内臓脂肪蓄積を改善する作用があることが明らかとなった。同研究の結果は、5月23日に山口県下関市で開催する「第2回肝臓と糖尿病・代謝研究会」のポスターセッションで発表する。
2015年05月21日東京海上日動あんしん生命保険はこのたび、7月2日より新がん保険「がん治療支援保険NEO」(正式名称:がん治療支援保険NEO(無解約返戻金型))および「がん診断保険R」(正式名称:がん診断保険(無解約返戻金型)健康還付特則 付加)を発売すると発表した。昨今、医療技術の進歩により、正常細胞を傷つけにくい放射線治療や副作用の少ない抗がん剤など、がん治療の選択肢が増えるとともに、これらの治療方法を併用するケースも増えているという。同社は、このような最新の治療実態を踏まえて保障の充実を図るとともに、顧客の要望にあった自在性のあるプラン設計を可能とする「がん治療支援保険NEO」を新たに開発したという。また、発売以来好評を得ているという「メディカルKit R」と同様の仕組みをがん保険にも導入した「がん診断保険R」を開発した。この商品は終身にわたって保険料を払込むことで月々の保険料負担を抑えつつ、70歳までの保険料合計額から診断給付金合計額を差し引いた残額を契約者に戻す機能を備えており、業界初という商品としている(5月同社調べ)。同社は、2007年9月発売の「がん治療支援保険」の発売以来、経済的な支援にとどまらず、予防から罹患時の心のケアまで顧客を総合的にサポートする「お客様をがんからお守りする運動」を展開しきたという。同新商品の発売により、これまで以上に「お客様をがんからお守りする運動」を強化していくとしている。○商品の特長がん治療支援保険NEOa.抗がん剤治療特約の改定:抗がん剤治療は、治療期間が長期にわたるケースが多く、がん治療の中でも金銭的な負担の大きい治療方法。昨今では副作用の少ない抗がん剤が増え、抗がん剤治療を受ける患者様も増えている。そのためこのたびの改定では、万一の際に、より多くの顧客が金銭的な不安なく、抗がん剤治療を受けられるよう、対象となる抗がん剤の範囲を拡大し、保険料を引き下げたb.悪性新生物初回診断特約の新設:初めて悪性新生物(上皮内がんは対象外)と診断された場合、診断保険金を支払う。最新の治療方法は高額なものもあり、複数の治療方法を組み合わせるケースも増えている。金銭的な不安を抱えずに、最良の治療方法を選択できるよう、初回のがんに対する保障を低廉な保険料で手厚くカバーできるc.上皮内がんの診断給付金支払の改定:最新の治療実態を踏まえたa.b.の特約により、金銭的負担の重いケースに備えることができる改定を実施した上で、高額な治療費がかかることの少ない上皮内がんについては、診断給付金の支払いを保険期間を通じて1回とする(支払う診断給付金額は100%)がん診断保険R同商品は同社が2013年1月に発売した医療保険「メディカルKit R」と同様の仕組みを、がん保険にも導入した新商品。なお、「メディカルKit R」は、発売以来、販売件数40万件を突破した(3月末現在)a.70歳までの保険料がリターン(Return):70歳まで、診断給付金の支払いがない場合、払込みした保険料が全額、健康還付給付金として戻ってくる。70歳までに、診断給付金の支払があった場合でも、払込みした保険料が支払った診断給付金の金額を上回るときは、その差額が戻ってくるb.一生涯のがん保障を加入時のお手頃な保険料でリザーブ(Reserve):診断給付金の支払いがなく、払込みした保険料を健康還付給付金として全額受け取った場合、万一がんと診断確定され診断給付金を受け取った場合、いずれも保険料は加入時の金額のまま変わらず、保障を一生涯続けることができる○商品概要保障内容がんに対する保障を確保する。また、各種特約を顧客のニーズにあわせ付加できる保険料例
2015年05月19日武田薬品工業(武田薬品)と国立がん研究センター(国がん)は5月8日、研究開発に関する契約を締結したと発表した。両社は今後、研究者や医師の交流を促進し、がんの発症メカニズムなどの基礎研究を進展させ、得られた成果を臨床開発研究へ応用していくことで新たな治療オプションの探索を進めていく。また、武田薬品は、国がんが進めている産学連携全国がんゲノムスクリーニング事業「SCRUM-Japan」に参画する。「SCRUM-Japan」は全国の医療機関と製薬企業とが協力して実施するがん遺伝子異常スクリーニング事業。同事業で構築される遺伝子情報と診療情報を合わせたデータベースにアクセスすることで、新たな医薬品の研究開発を加速させることができるとしている。武田薬品は「国がんの臨床研究における知見と、当社の保有する技術基盤を融合させることで、より早く、革新的な治療を患者様と医療関係者の皆様にお届けできるものと期待しています」とコメントしている。
2015年05月11日国立がん研究センター がん対策情報センターはこのほど、2015年のがん罹患(りかん)数と死亡数の予測を明らかにした。がん情報の総合サイト「がん情報サービス」で公開している。同予測の「罹患数」とは、新たにがんと診断されるがんの数のことで、「死亡数」はがんで亡くなる人の数を指す。同センターでは、2015年の予測がん罹患数は98万2,100例(男性56万300例、女性42万1,800例)で、2014年の予測値より約10万例増加すると予測した。部位別で見ると、大腸がんと前立腺がんの罹患が増加し、男性では前立腺が最多となっている。同センターでは、2014年予測値と比べて罹患数が増加した要因として、高齢化とがん登録精度の向上を挙げている。前立腺がんの増加も、PSA(prostate specific antigen: 前立腺特異抗原)検診の普及が寄与していると考えられている。死亡数は、37万900人(男性21万9,200人、女性15万1,700人)。2014年の予測値より約4,000人の増加で大きな変化はないという。部位別で見ると、全体では大腸の順位が上がっているが、男女別での順位変動はなく2014年と同様の傾向にある。1980年頃からのデータと比較すると、罹患数、死亡数とも胃がんと肝臓がんの順位が下がり、肺がんと大腸がんの順位が上がっている。胃がんは高齢化の影響を除くと罹患数・死亡数は少ない傾向にあるが、高齢化の影響で増加または横ばいとなっているという。前立腺がんとともに、女性の乳がんの罹患率も高い(乳がんのデータは2003年以降)。なお、予測精度は主要部位の5年間の予測について、実測値と比較することで検証されているが、予測不能な要因などにより誤差が伴う場合もある。また、前立腺がんの罹患は、検診の動向などによって変動がありえるとのこと。
2015年04月30日国立がん研究センター(国がん)は4月28日、2015年に新たにがんと診断される患者の数(罹患数)と死亡数の予測を発表した。この予測値は地域がん登録数による1975~2011年の推計、人口動態統計がん死亡数1975~2013年の実測値、および将来推計人口をベースに算出されたもので、2014年より公開されている。まず、予測がん罹患数は98万2100例(男性:56万300例、女性:42万1800例)で、2014年予測値より10万例増加した。部位別罹患数では、大腸がん、前立腺がんの罹患が増加し、男性では前立腺がんが最多となった。国がんは罹患数の予測値が増加した要因として、高齢化やがん登録精度の向上などを挙げた。一方、死亡数については37万900人(男性:21万9200人、女性:15万1700人)と予測され、2014年の予測値から約4000人増、2013年の実測値からは約5000人増となった。部位別では肺、大腸、胃、膵臓、肝臓の順に死亡数が多いという予測となった。
2015年04月28日独自家発のエイジングケア成分北海道アンソロポロジー株式会社は4月8日、年齢肌のための先進ナチュラルスキンケアブランドとしてスタートした世界初の抗シワ肌育美容液GOOD SKIN TOMORROW(グッドスキントゥモロウ)から、4月8日「シワの日」を記念して旅行や外出にも持ち歩けるコンパクトサイズのトライアルボトル8ml品を発売した。GOOD SKIN TOMORROWは富な栄養素を含むローヤルゼリーをキー成分として採用し、ダメージリカバリーとコラーゲンをつくりだすチカラをサポートする機能を組み合わせた、複合エイジングケア成分RJナノカプセル配合した美容液である。紫外線により損傷したDNAを修復する加水分解アメリカブドウ果皮エキスのほか、ナチュラルな素材から厳選した成分とローヤルゼリーを組み合わせ、世界初の複合エイジングケア成分の開発に成功した。この「モイスチュア コンセントレイト ドロップ」は、日本香粧品学会が定める抗シワ製品評価ガイドラインに準じた試験によって、「乾燥による小ジワを目立たなくする」効果が認められており、確かな抗シワ・肌育効果を実感できる。大人の肌力アップにまた、低分子量の保湿成分やハチミツなどを組み合わせた高浸透モイストコンプレックスにより、角層内部に素早くうるおいを届け、肌をみずみずしく整え、ナールスゲンやFGF様ペプチドなどの先進素材に加え、発酵素材、果実エキス、和漢エキスなどの美容成分により、肌の健やかさと美しさを育む。水分保持力が高く必要な部分に充分なうるおいを届ける2種類のヒアルロン酸が肌表面を、ナノヒアルロン酸が角層内部をしっかりうるおしながら、植物性スクワラン、アミノ酸由来のエモリエント成分が肌のバリア機能をサポートし、さまざまなダメージから肌を守る。ハリ・ツヤUPコンプレックスが肌に健やかなハリ感とツヤを与え、10種類の精油を調香した、フレッシュで心安らぐ香りで毎日のスキンケアを心地よい幸福感で満たしてくれる。ラベン・鉱物油・アルコール・合成香料・着色料不使用で、皮膚刺激性テスト済み。トライアルボトルは初回限定特別価格1,000円(税込)となっている。(画像はプレスリリースより)【参考】・北海道アンソロポロジー株式会社のプレスリリース(@PressNews)・GOOD SKIN TOMORROW
2015年04月17日富士フイルムは4月14日、マウスに経口で摂取させた抗酸化成分「アスタキサンチン」が皮膚まで到達していることを確認したと発表した。同成果は、同社ならびに京都大学 大学院農学研究科 海洋生物生産利用学分野の菅原達也 教授らによるもの。詳細は5月14日からパシフィコ横浜で開催される「第12回アジア栄養学会議(ACN2015)」にて発表される予定だという。これまでの研究にて研究グループは、アスタキサンチンをマウスが経口摂取すると、紫外線による肌のシワ形成と表皮からの水分蒸散が抑制されるという研究結果を報告していたが、この仕組みとして、経口摂取したアスタキサンチンが消化吸収され、皮膚まで到達。紫外線(UVA)により皮膚の真皮に発生した活性酸素を除去したことで、シワ形成抑制効果が生じたと推察したほか、経皮水分蒸散量の抑制効果も同様に、皮膚に到達したアスタキサンチンが、表皮のバリア機能を維持するのに必要なセラミドの産生や維持に影響を与えていると考え、今回、研究を行ったという。その結果、経口摂取したアスタキサンチンが皮膚まで届いていること、ならびにナノ乳化した場合はさらにその量が増加することを確認したという。なお同社では、美容ドリンクやサプリメントでアスタキサンチンを摂取することで、肌のシワ形成や経皮水分蒸散量が抑制されることが期待できるとしており、今後もアスタキサンチンの美容・健康における効能効果やメカニズムについての研究を進めていくとしている。
2015年04月15日1日中1人ぼっちで留守番するストレスから、抗うつ剤を処方されるペットが急増中であることが判明した。イギリスで飼われている犬のおよそ80パーセントが行動性の問題で悩まされており、その多くが誰もいない家に何時間も取り残されることと関連しているようだ。飼い主との長時間離れていることは、活動過多、強迫性行動、不安神経症といった症状につながると獣医は警告する。こうした問題をうけて専門家は、人々がペットの犬や猫たちに人間の抗うつ剤を与えたり、獣医から動物用の薬剤を処方してもらっていることに懸念を示している。ウィンチェスター大学で動物の福祉と倫理を教えるアンドリュー・ナイト教授は、「動物病院では犬や猫などのペットの問題行動の件数が膨大な数に上っています」と話す。「優しく接したり、おやつを与えたりと、最善を尽くしていますが、攻撃的だったり、やたらと怖がったり、手に負えなかったりする動物たちをいつも見ています。ストレスを受けた動物を薬で落ち着かせるのではなく、愛情を注ぎ、関心を向けてあげるべきでしょう。そのときになって初めて、本当に動物に優しい国と言えるようになるはずです」クロミプラミン、セレギリン、リコンサイルなど、英国の市場には動物用の抗うつ剤がいくつか出回っているが、どれもプロザックという製品名で発売されている人間の抗うつ剤フルオキセチンと同じような作用を示す。ピープルズ・ディスペンサリー・フォー・シック・アニマルズが最近実施した調査によれば、犬の飼い主の4分の1が、平日は5時間以上彼らを家の中に置き去りにしており、散歩に連れて行ってもらえない犬が250,000匹もいる。これは深刻な問題行動を引き起こす要因になりうる。ナイト教授は、犬には愛情と関心が必要だと注意を促す。「犬には毎日の散歩が大切なのです。飼い主が仕事に行っている間、家で孤独を強いられ、何もすることのない子がたくさんいます」こうした状況を鑑みると、関心を向けてもらうために、吠えたり、家具を破壊したりする犬が増えても不思議ではないそうだ。ペットのいる家庭にはこうした状況が蔓延しており、目立ちはしないが重大な動物の福祉問題となっているという。英国小動物獣医協会では、薬の処方は獣医の診断を受けてからと、注意を喚起している。カラパイアブログ「カラパイア」では、地球上に存在するもの、地球外に存在するかもしれないものの生態を、「みんなみんな生きているんだともだちなんだ」目線で観察している。この世の森羅万象、全てがネイチャーのなすがままに、運命で定められた自然淘汰のその日まで、毎日どこかで繰り広げられている、人間を含めたいろんな生物の所業、地球上に起きていること、宇宙で起きていることなどを、動画や画像、ニュースやネタを通して紹介している。
2015年04月03日国立がん研究センターは4月2日、乳がんの脳転移にがん細胞から分泌される微小な小胞エクソームが関わっていると発表した。同成果は分子細胞治療研究分野の富永直臣 研修生、落合孝広 分野長の研究グループによるもので、4月1日付けの米科学誌「Nature Communications」電子版に掲載された。乳がんは比較的予後の良いがんとして知られる一方、治療後、長期間を経て脳転移が認められることがある。脳への転移は予後に大きな影響を及ぼしQOLを著しく低下させるが、そのメカニズムについてはわかっていなかった。同研究では、がん細胞が分泌する直径約100nmの顆粒(エクソーム)が、脳血管で物質透過を制限しているBBBという生体バリア構造を破壊していることを突き止めた。エクソームに含まれるmiR-181cというマイクロRNAがBBBの構造を変化させた結果、バリア機能が失われ、がん細胞が容易にBBBを通過し、脳転移を引き起こしていると考えられるという。がんの脳転移メカニズムを明らかにした今回の成果は今後、早期発見および新規治療法の開発への応用が期待される。
2015年04月02日国立がん研究センターはこのほど、日本のがん罹患(りかん)数・率の最新推計値を公表した。同推計値は、国立がん研究センター がん対策情報センターが2011年にがんに罹患(りかん)した全国推計値を算出したもの。集計元のデータは、地域のがん対策に役立てるため、都道府県が1975年より登録している「地域がん登録」のデータで、2011年分においては40県(2010年は30県)が登録を行ったという。この登録数の増加と登録精度の向上により、従来の罹患数・率だけではなく、各都道府県における主要部位の標準化罹患比(※)および標準化死亡比(※)を算出し、それを地図上に示す試みを今回初めて実践したという。※年齢構成の異なる集団間の罹患数・死亡数の比較に用いられる方法で、標準とする人口集団と同じがん罹患率であるとしたら、その集団で何人のがん患者が発生するかを予測し(期待値)、実際の罹患数(死亡数)をその期待値で割ったものが、標準化罹患(死亡)比となる。集計結果による2011年の全国のがん罹患数は下記の通り。■男性49万6,304人■女性35万5,233人■合計85万1,537人同センターによると、2010年の推計と比較した各部位の罹患数は、男性のみ変化があったという。2010年時に4位だった「前立腺」が今回は2位となっている一方、女性は順位変動がなかった。各部位の標準化罹患比は下記の通り。厚生労働省の「平成23年人口動態統計月報年計」において、男性の「死亡数・死亡率」(人口10万対)が最も高かった「肺がん」。今回の集計では、男性では北海道と青森県、また近畿圏で、標準化罹患比と標準化死亡比ともに高く共通した分布が見られた。 女性では男性ほどの偏りは見られなかったが、北海道および近畿以西で罹患、死亡ともに多い点は共通していた。男女共に一定規模で死亡数が多い「胃がん」に関しては、標準化罹患比は、男女共に日本海側の県に集中している傾向が見られた。 標準化死亡比よりも、標準化罹患比においてその傾向が強く出ていた。女性に多い乳房および子宮がんのデータも公表された。女性の乳房に関しては、はっきりとした地域の偏りは見られなかった。罹患数が増えているという前立腺も、地域による偏りは確認されなかった。同センターは今回の発表について、「罹患比と死亡比との差異や、地域差を観察することで予防、早期発見、治療を含む都道府県がん対策に役立てられます」としている。なお、詳細は同センターでも公開している。
2015年03月27日入浴剤といっても、保湿効果、血行促進効果、疲労回復効果、皮膚洗浄効果など様々な効果がありますね。体調や気分によって入浴剤を変えると、毎日のバスタイムが楽しくなりますよ♪*冷え性の方、むくみやすい方におススメなのは、血行促進効果のある入浴剤。硫酸ナトリウム・硫酸マグネシウム・塩化ナトリウム・塩化マグネシウムが主成分。代表的なものはバスソルトです。アロマオイルやハーブを混ぜて手作りしても良いですね♪ラベンダーやカモミールなどのハーブにはリラックス効果があるので、就寝前の入浴におススメですよ。カミツレ・アロエ・シソ葉・シャクヤク・ユズ・モモノハなどの植物系の入浴剤にはそれぞれの含有成分によって効果が期待出来ます。また、炭酸水素ナトリウム(重曹)には、末梢血管を拡張させて血流量を増加させる効果がありますよ。*肌がガサガサ、ザラザラ、、、角質が気になる方におススメなのはパパインなどの酵素を配合した入浴剤。皮膚表面の皮垢を取れやすくしてくれるので、肌がつるつるになりますよ。*乾燥したカサカサ肌が気になる方は、ホホバ種子油・スクワラン・コメヌカ油・ローヤルゼリーエキスなどの保湿成分を配合した入浴剤がおススメ。毎日のバスタイム、入るだけで綺麗になっちゃいましょう!
2015年03月20日リプロセルは3月9日、国立がん研究センター(国がん)とヒト正常上皮細胞とがん細胞の培養試薬に関する共同研究契約を締結したと発表した。同研究では、これまで樹立や培養が困難だった各種がん細胞および正常上皮細胞を安定的かつ高効率に培養することが期待される。同社は「上皮細胞向けの培養試薬は身体のさまざまな部位に存在する、あらゆる上皮細胞を対象としております。また、がん細胞向けの試薬も、がん研究の障害であった培養の困難を克服する画期的なものであります」とコメント。次世代シーケンサーを用いた臨床検査事業におけるがん診断サービスへの取り組みに着手しているとした。
2015年03月11日国立がん研究センターは3月10日、次世代シーケンサーによるマルチプレックス診断パネルを取り入れた産学連携がんゲノムスクリーニング「SCRUM-Japan」を立ち上げたと発表した。同事業は、これまで実施してきた肺がんが対象の「LC-SCRUM-Japan(2013年開始)」および大腸がんが対象の「GI-SCREEN-Japan(2014年開始)」という2つの全国規模のゲノムスクリーニングネットワークを統合したもの。実施期間は2015年2月~2017年3月31日を予定しており、4500例の登録を目指す。現時点ではアステラス、協和発酵キリン、アストラゼネカなど計10社が契約を締結済みで、今後数社増える予定だという。また、医療機関側は全国で計200施設が参加する。患者の検体からがんのドライバ遺伝子を特定し治療薬を分子レベルから検索するクリニカルシーケンシングでは、各遺伝子ごとに有効な治療薬を検索すると時間がかかる。同プロジェクトでは、米サーモフィッシャーサイエンティフィックが開発した「Oncomine Cancer Research Panel(OCP)」というマルチプレックス診断パネルを採用。OCPは140種以上の遺伝子を同時に解析できるほか、微量検体から解析することができるというメリットがある。「SCRUM-Japan」では、全国の医療機関で収集した検体を遺伝子解析し、治療の標的となる特定の遺伝子に異常を持つがん患者を発見する。異常が発見された患者は対応する治療薬への臨床試験へ参加できる可能性もあり、新たな治療機会を得ることができる。収集された患者の遺伝子情報と診療情報は、治療選択の参考として用いられるほか、匿名化された上でデータベース化され、今後のがん研究に活用されることになる。今後、「SCRUM-Japan」を通じてマルチプレックス診断薬の臨床応用の実現や、有用な治療手段のない希少な遺伝子異常を持つ患者に新たな治療選択が提供可能となることが期待される。
2015年03月11日ライオンが実施した、【柔軟剤の香りによる、女性への印象】に関する、実践的に役立つ調査結果!ライオン株式会社は【柔軟剤の香りによる、周囲からの女性への印象】に関する調査を実施した。仕事に従事する20歳代~50歳代までの全国女性839名が調査の対象だ。最初に『柔軟剤の香りがもたらす、女性への印象』について、「香りなしの衣類」と「香りありの衣類」を比較したところ、柔軟剤を使用している女性のほうが、「笑顔が多い」「優しい」「前向き」「幸せそう」など、すべての印象について高い結果となった。さらに関心や興味がある時、人間の瞳孔は大きくなることが分かっているが、この瞳孔の大きさを調べる【瞳孔径測定】でも、香りがついている衣類の女性に対して、より瞳孔が通常よりも大きくなることが判明した。(被験者は20歳代~40歳代までの男性女性12名)調査結果から、柔軟剤の香りのあるファッションアイテムを身につけている女性は、自身の女性としての魅力をより引き出し、かつ他の人からの関心を強くさせることが分かった。職場でどんな印象を与えたい?さらに「仕事に従事する女性が目標とする、周囲から見た自身の印象」について、「親しみやすい」「仕事を一緒にしていて楽しい」などの印象をもたれることを希望しているようだ。このような調査の結果を参考にして、職場や外出時には、柔軟剤の香りを使ったファッションアイテムを身につけてみては。(画像はプレスリリースより)【参考】・ライオン株式会社 柔軟剤の香りによる女性への印象調査・ライオン株式会社 プレスリリース (アットプレスニュース)・ライオン株式会社
2015年02月26日国立がん研究センターは1月29日、国際共同ゲノムプロジェクト「国際がんゲノムコンソーシアム(IGC)」において、胃がん、胆道がんのプロジェクトを新たに立ち上げると発表した。IGCは、世界各国を通じて臨床的に重要ながんを選定し、国際的な協力のもと少なくとも各500例の高解像度のゲノム解析を行い、がんのゲノム異常の包括的カタログを作成、網羅的がんゲノム情報を研究者間で共有・無償公開することでがんの研究および治療を推進することを目的としている。現在、アジア、オーストラリア、ヨーロッパ、南北アメリカの17カ国が参画し、73種のがんについてプロジェクトが進められており、日本では国立がん研究センター、理化学研究所、東京大学が共同で、肝細胞がんを対象とした研究が行われている。新たにスタートする胃がんは、日本において罹患数が最も多いがん腫で、大規模なゲノム解析を行うことで、分子治療・診断開発を目指した日本人特有のゲノム異常の同定することなどを目標とする。胆道がんは東アジアで特に頻度が高いことが知られており、国立がん研究センターでは2013年11月には新規FGFR2融合遺伝子を標的とする臨床試験が計画されるなど成果を挙げている。今回さらに徹底的な解析を行うことでさらなる治療標的の同定とその臨床開発を進めていくほか、同じく胆道がんプロジェクトが始まったシンガポールとも協力して発がん要因の解明を目指すとしている。
2015年01月29日冬の肌乾燥を進ませないためのポイントとして“入浴剤の活用”がおすすめです。ではどんな入浴剤が良いの?ということで、今回はアラフォー世代にとってはずせない、乾き知らずの素肌をキープできる入浴剤と、「もう、疲れきって老けこみそう〜」という日に使いたい抗酸化ケアができる入浴剤についてもお話したいと思います。皮脂膜を再現するようなロバミルク水を弾くような潤い肌に導いてくれる入浴剤としておすすめなのは、ロバミルク配合の入浴剤。ロバミルクは母乳の代替品として使われるほど栄養豊か。これまでにも化粧品の美容成分として古来から使われてきました(クレオパトラが美しさを保つために愛用していたという伝説も…)。健やかな肌づくりに欠かせないビタミン、ミネラル、必須脂肪酸(オメガ3やオメガ6)などが調和した状態で含まれているため、ロバミルク配合の入浴剤に浸かるだけで心地よく潤いがなじみしっとり肌に。酸化を招く活性酸素を防ぐなら水素!一方、老化の根源=活性酸素による酸化を防いでくれるのは、水素を発生させる入浴剤。活性酸素が発生するきっかけは、ストレス、食品添加物の摂取、汚染された空気、電磁波、紫外線、激しい運動などは本当にさまざまですが、水素は活性酸素の中でも悪玉活性酸素といわれているヒドロキシラジカルを選択的に抑制してくれます。水素は、水素水を飲んだり、点滴などでも体内に取り込めますが、手軽かつ効果的なのはなんといっても入浴。水素が充満した湯船に浸かると、約7分程で皮膚を通じて水素が全身にゆきわたるそう。また、水面から空気中に抜けていく水素を吸入することで体の内側にも素早くデリバリー。湯温がややぬるめのお風呂でも、水素バスに30分くらいゆっくり浸かると血管が拡張されやすくなるので湯上がりも体はぽかぽか。普段は乾燥を防ぐロバミルクで潤いバス、心身ともに疲弊したり屋外に長く居た日は水素で抗酸化バス。毎日お風呂に入るだけでOKなアンチエイジングケア、ぜひはじめてみてください。参照サイト/・ 家庭の医学 水素の抗酸化力と医療への応用
2015年01月26日NSファーファ・ジャパンは3月上旬、柔軟剤「ファーファ 吸水力に優れた柔軟剤」を全国のドラッグストアやスーパー、バラエティショップ、通販などで発売する。同社によると、柔軟剤ユーザーのうち、柔軟剤を使うと吸水力が下がることを「体感」しながらも、約3割が使用を継続しているという。タオルにはあえて使わないなど、柔軟剤の使い分けをしているユーザーも多い。同商品は、柔軟剤ユーザーが感じていた「吸水力の低下」に着目した柔軟剤。独自のメカニズムを持つ、水との親和性の高い界面活性剤「ハイブリッドカチオン」を、主成分として初めて配合し、柔軟性や抗菌力、良い香りを損なわずに、柔軟剤非使用時とほぼ同等の吸水率を実現した。香りは日本人女性の好みに合わせ、「リッチホワイトフローラル」と「フレッシュシトラスフルーティ」の2種類を用意した。本体とともに、詰替も同時発売する。価格はいずれもオープンで、本体の参考売価は348円(税別)、詰替サイズの参考売価は298円(税別)。
2015年01月13日大鵬薬品工業(大鵬薬品)は12月18日、抗悪性腫瘍剤「アブラキサン点滴静注用100mg(アブラキサン)」について、治癒切除不能なすい臓がんの効能追加の承認を取得したと発表した。「アブラキサン」は、海外では欧米を中心に米セルジーンが販売し、国内において大鵬薬品が開発販売権を持つ。2010年7月に乳がん、2013年2月に胃がん、非小細胞肺がんの効能・効果を取得しており、今回の効能追加は、切除不能進行・再発すい臓がんを対象とした国内第1/2相臨床試験と提携先である米セルジーンが実施した海外第3相臨床試験の結果に基づく承認となる。同社は「本剤が患者さんや医療関係者により広く貢献できる薬剤となることを期待し、すい臓がんの治療においても、適正使用の推進を通じてがん治療の一翼を担うべく努めてまいります」とコメントしている。
2014年12月18日フィッシュラボは12月12日、メバルを始めとするロックフィッシュをターゲットにした「自作集魚剤の素/甲殻類」をAmazonで発売した。「自作集魚剤の素」シリーズは、魚の内臓から抽出した「うま味成分(アミノ酸)」を凝縮させ、強力な臭いで魚を寄せ付ける。このほど発売した同商品は、さらに甲殻類に含まれるアミノ酸を効果的にミックスした。小さなエビ・カニを捕食するメバル、カサゴ、アオリイカなどの魚類に対して有効だという。捲(ま)き餌に練りこむほか、生き餌・ワームを漬け込んだり、エギに染みこませたりするといった使い方も可能。自分好みにアレンジできるため、ターゲットに合わせた釣り餌を自作することができる。持ち運びに便利なスタンドパックでキャップ付き。100%天然由来成分で、環境に優しい仕様となっている。価格は1,200円(税込)。インターネットのみの取り扱いで、Amazonで販売している。
2014年12月13日薬を飲むと眠気がする――これは誰もが聞いたことがあることだと思います。でも、なぜ眠気が起きるのか、具体的に説明できるという方は稀かもしれません。この機会に、抗ヒスタミン薬と眠気の関係を学んでみましょう!鈍脳(どんのう)ってなに?インペアード・パフォーマンス、または鈍脳(どんのう)という言葉をご存知ですか? 前者は「自覚しにくい運動機能の低下」のことを指すのですが、これらは両方、薬を服用したことによって招かれる集中力・判断力・作業効率が低下した状態のことを差します。みなさんも薬を飲んで眠くなった経験が一度はありますよね? 大事な試験前や運転前などは経験から体調が悪くても薬の服用を控えたことがあるという方もたくさんいらっしゃると思います。服用すると眠気が起きる薬の代表格がアレルギー治療薬である「抗ヒスタミン薬」です。これは一体どのような薬なのでしょうか?抗ヒスタミン薬と眠気の関係ヒスタミンという物質には主に以下の3つの働きがあります。1.日中に眠くならないようにする2.学習能力や記憶力をアップする3.活動量を増幅させる抗ヒスタミン薬を服用すると、鼻水やくしゃみなどのアレルギー症状が緩和される一方で、日中の眠気や活動量の低下などを引き起こします。具体的に、抗ヒスタミン薬が体の中でどのような働き・作用をしているのか、とても気になるところですよね? なぜアレルギー症状は治まるのか、眠気が起こるのか解明したいと思います。抗ヒスタミンはこのような働きをしていた!アレルギー症状が出ると白血球からヒスタミンが放出され、これが鼻の粘膜などにくっつくために炎症が起こります。抗ヒスタミン薬は、ヒスタミンが細胞に付着しようとするレセプターと言われる部分に代わりに付着して炎症、つまり鼻水など防ぐと言われています。また、抗ヒスタミン薬を服用すると、体内の細胞だけでなく、血液から脳にも移行します。そこで脳内のヒスタミン受容体を抑えるため、眠気が起こると考えられています。抗ヒスタミン薬を飲むと眠気が起こるのは、気のせいなどではなく、科学的に解明されているというわけです。ですので、今後も、くれぐれも運転前や集中力を要する作業前の服用は気をつけるようにしましょうね!Photo by Mateus Felipe C.
2014年12月10日今や国民病といえるがんの診断と治療技術は、日進月歩で進歩しています。最近のがん治療は通院(外来)で行われることが増えてきました。そのため、入院治療主体の従来型のがん保険では、治療実態と乖離(かいり)し、十分な保障が得られない可能性があります。そこで、最近のがん治療や最新のがん保険について考えてみました。国民の約2人に1人はがんにかかる!?がんは国民病といっていいほど、身近な病気になりました。一生涯のうちにがんと診断される人の割合は、男性58.0%、女性43.1%。約2人に1人ががんにかかるのです。そして、がんは昭和56年(1981年)から日本人の死因第1位を占めています。平成25年のがんによる死亡者数は36万5,000人で、全死亡者のうち28.6%でした。がんは30年以上にわたって死因の第1位を占めていますが、医療技術の進歩によって徐々に治る病気になりつつあります。ただ、治療は長期にわたることもあり、公的医療保険が適用される治療だけを受けても、毎月の医療費負担は家計の重荷になります。もし、高額な先進医療の技術を受けることになると、経済的なダメージはさらに大きくなります。また、がんにかかると、通院のために職場の配置転換や離職を余儀なくされることもあり、収入減や収入途絶が追い打ちをかけます。こういった経済的ダメージへの備えとしてがん保険があるわけですが、最近、保障内容に変革が起きています。それは、治療方法が変わってきたからです。では、最近のがん治療はどう変わったのでしょうか。がん治療は「集学的治療」が主流以前のがん治療は、「入院して手術」が主流でした。現在でも、手術はがん治療の有効な治療法ですが、最近はこれに、放射線治療や抗がん剤治療を効果的に組み合わせる治療法が主流となっています。これを「集学的治療」といいます。放射線治療や抗がん剤治療は通院だけで行われることもあり、手術も技術の進歩で日帰りや短期間の入院ですむケースがあります。こういった治療法の進歩で、がん治療は入院から通院にシフトしているのです。下表は、がんの受療率の年次推移ですが、平成17年を境に、通院治療の方が増えています。ところが、入院・手術を前提とした従来型のがん保険では、通院だけの治療では受け取れる給付金はがん診断給付金くらいで、通院については十分な保障が得られるとは言い難いのです。そこで、最近のがん治療に合わせた保障内容を盛り込んだ新しいがん保険が登場してきています。このタイプをここでは新型がん保険と呼ぶことにします。大きく、「通院重視型」と「一時金重視型」に分かれる新型がん保険の傾向をみてみると、通院だけでも給付金が支払われる「通院重視型」と、診断給付金・治療給付金などまとまったお金の給付を重視した「一時金重視型」に大別されます。通院重視型は、文字通り、手術・放射線治療・抗がん剤治療などの治療を受けるために通院すれば、日数分の給付金が支払われます。入院の有無にかかわらず、がんの治療のために通院すれば給付されるのが通院重視型の新型がん保険の特長です(経口投与による治療は対象外になる等、保障内容は保険商品により異なります)。もちろん、入院治療でも給付金は支払われます。一時金重視型は、診断給付金や治療給付金としてまとまったお金を受け取って、自由に治療費、あるいは生活費の補填等にあてられるタイプの保険です。どちらのタイプがいいかは、その人の考え方によります。入院・通院のどちらの治療を受けても日数分の給付金を受け取りたい人は通院重視型、まとまったお金をもらって治療費などにかかる費用を賄う方がいいと考える人は一時金重視型がいいでしょう。新型がん保険を検討する際は、がん診断給付金の内容もチェックしてください。診断給付金はがんと診断されると支払われるがん保険がほとんどで、入院を伴わなくても受け取れます。ただ、最初のがん診断時に1回のみしか受け取れないがん保険と、複数回(2年に1回が限度の商品が多い)受け取れるがん保険があります。がんは再発や転移が心配な病気なので、複数回の方が安心でしょう。ただ、保障が手厚い分、保険料は高くなるので、1回のみしか受け取れないがん保険でもいいと割り切ることも必要かもしれません。先進医療の保障は、どちらのタイプのがん保険にもセットされているか、特約でつけられるようになっています。がんに関する先進医療の技術料は高額なものがあるので、今や必須の保障といっていいでしょう。通算限度額は1,000万円、2,000万円などがあり、2,000万円が主流になりつつあります。これは、1,000万円か2,000万円あればよいでしょう。ただし、現在ご加入の医療保険に先進医療の保障がセットされていたら、がん保険にはなくてもいいでしょう。医療保険の先進医療でがんの先進医療もカバーしているので、両方につけると重複してしまうからです。なお、公的医療保険適用、自由診療(海外では治療に使われているが、日本国内では承認がおりていない抗がん剤を使用する治療などのこと。治療費が公的医療保険対象部分も含めて全額自己負担になる)のどちらの治療を受けても、先進医療の治療費を含めてかかった治療費の全額が支払われるがん保険もあります。5年以上前にがん保険に加入した人は、保障内容は従来型のがん保険のケースが多いので、この機会に見直しをしましょう。コラム執筆者プロフィール 小川 千尋(おがわ ちひろ)ファイナンシャルプランナー/子育て・教育資金アドバイザー/終活カウンセラー/整理収納アドバイザー1994年AFP資格取得。独立系ファイナンシャルプランナーとして、主にマネー誌、一般誌、新聞などのマネー記事の編集・執筆・監修、セミナー講師などで活動。オールアバウト「生命保険」ガイドも務めている。コラム監修者プロフィール 柳澤 美由紀(やなぎさわ みゆき)CFP(R)/1級ファイナンシャルプランニング技能士関西大学社会学部卒。大学時代に心理学を学び、リクルートグループに入社。求人広告制作業務に携わった後、1997年ファイナンシャルプランナー(FP)に転身する。相談件数は800件以上。家計の見直し、保険相談、資産づくり(お金を増やす仕組みづくり)が得意で、ライフプランシミュレーションや実行支援も行っている。家計アイデア工房 代表※この記載内容は、当社とは直接関係のない独立したファイナンシャルプランナーの見解です。※掲載されている情報は、最新の商品・法律・税制等とは異なる場合がありますのでご注意ください。
2014年12月09日チューリッヒ生命は12月1日、「終身ガン治療保険プレミアム(正式名称:無解約払戻金型終身ガン治療保険(抗がん剤等保障))」および「3大疾病保険プレミアム」のインターネット、郵送および電話による通信販売を開始した。「終身ガン治療保険プレミアム」は、ガンの3大療法である外科療法(手術)、化学療法、放射線療法のうち、化学療法である抗がん剤やホルモン剤治療と放射線療法である放射線治療に対応する保障を主契約とし、診断、手術、入院、先進医療等のガン治療に対応する保障は特約で付加するという新発想のガン保険。また、「3大疾病保険プレミアム」は、「終身ガン治療保険プレミアム」に「3大疾病特約」を付加することにより、「終身ガン治療保険プレミアム」の一部特約の保障範囲をガン、急性心筋梗塞、脳卒中に拡大したパッケージ商品で、一般的な3大疾病(ガン、急性心筋梗塞、脳卒中)にかかったときに一時金が支払われるタイプのものとは異なり、3大疾病のさまざまな治療に対応した保障を提供する新しいタイプの特定疾病保障保険だという。この2商品は、2014年11月5日の発売開始直後より、対面販売チャネルにおいて大変好評を得ていたという。さらに、通信販売を利用したいという顧客から同社カスタマーケアセンターにたくさんの問合せをもらったとしている。なお、通信販売開始に伴い、同社の公式ウェブサイトならびにスマートフォンサイトにおいて2商品の保険料シミュレーションが利用できるようになる。これにより、複数の保障を選んで保険を自由設計することができる「終身ガン治療保険プレミアム」や「3大疾病保険プレミアム」の保険料をパソコンやスマートフォンで簡単に算出することが可能となったという。「終身ガン治療保険プレミアム」発売に伴い、かねてより販売を行ってきた「My終身ガン保険」については、2015年1月末日をもって販売を終了する。ついては、2015年2月以降は新規申込みができなくなるので、「My終身ガン保険」を検討中の顧客は、十分に注意するようにとしている。チューリッヒ生命は、今後も顧客が真に求める保障を新しい発想で創造し、顧客の期待を上回る価値の提供ができるよう尽力していくとしている。○「終身ガン治療保険プレミアム」および「3大疾病保険プレミアム」についてガン治療の主流である抗がん剤治療・ホルモン剤治療の保障が主契約ガン(悪性新生物・上皮内新生物)の治療を目的とした通院または入院により公的医療保険制度の給付対象となる所定の抗がん剤またはホルモン剤の投与・処方を受けた場合、投与・処方を受けた月ごとに抗がん剤・ホルモン剤治療給付金が支払われる。給付金は、月額10万円~60万円まで、5万円単位で設定できる。なお、給付の回数は無制限で一生涯続く。必要な保障を特約で組み合わせて、自分らしいガン保険を自由に設計できる商品内容従来のガン保険において一般的なガンの治療を目的とした入院や手術に対する保障を主契約とせず、現在のガン治療において通院治療の割合が増えている抗がん剤治療や、放射線治療に対応する保障を主契約とし、診断時の給付金や通院、手術、入院、緩和ケア、先進医療などに対応する全8種類の保障を、顧客のニーズに合わせて特約として付加することが可能。特約の付加で、ガン患者のストレスによる疾病にも対応(ガン診断後ストレス性疾病特約)「終身ガン治療保険プレミアム」では、ガン患者の人々のストレスのケアをサポートするための保障を用意している。「ガン診断後ストレス性疾病特約」では、ガンと診断された後5年以内に、同社が定める所定のストレス性疾病を発病した場合、ガン診断後ストレス性疾病給付金を支払う(保険期間通算1回のみ)。給付金は加入時に5万円または10万円から選ぶ。3大疾病(ガン、急性心筋梗塞、脳卒中)を保障する「3大疾病保険プレミアム」「終身ガン治療保険プレミアム」は、「3大疾病特約」を付加することで「ガン診断特約」「ガン通院特約(Z01)」「ガン手術特約」「ガン入院特約」「ガン先進医療特約(Z02)」「悪性新生物保険料払込免除特約」の保障範囲をガンのみから3大疾病(ガン、急性心筋梗塞、脳卒中)に拡大することができる。保障内容によっては、保障の範囲が3大疾病に拡大しないものもある。上皮内新生物は「悪性新生物保険料払込免除」の保険料払込免除の対象とならない。「3大疾病特約」は、保険期間の中途でこの特約のみを解約することはできない。
2014年12月02日味の素は2011年4月より、少量の血液から血中のアミノ酸濃度バランスを調べる「アミノインデックス技術」を用いた、がんリスクの解析サービス「アミノインデックスがんリスクスクリーニング(AICS)」を提供している。「AICS」は、血液中のアミノ酸濃度を測定し、健康な人とがんである人のアミノ酸濃度バランスの違いを統計的に解析することで、がんに罹患しているリスクを評価するというもの。1回の採血(約5ml)で最大5種類のがんの罹患リスクを調べることができる。具体的には25種類のアミノ酸からそれぞれのがんに応じて6種類を抽出し、その血中濃度を解析しているという。がんに罹患した場合アミノ酸のバランスは数カ月で変化するとのことで、味の素は年1回の受診を推奨している。このほど、同検査を体験してきたのでその内容をご紹介する。なお、今回紹介する検査の流れなどは受診する病院によって異なる場合があるのでご注意いただきたい。○採血はあっという間に終了 - 結果は……?筆者が受診したのは都内の某病院。まず、通常の健康診断と同じように電話をかけて予約をする。その際、検査前8時間以内に水以外は摂取していけない、必ず午前中に採血するなど注意事項の説明を受ける。検査当日、受付を済ませた後は5分とかからずに名前を呼ばれ、採血へ。上記でも説明したとおり「AICS」は少量の血液しか必要としない点が特徴で、採血はあっという間に終了した。後日届いた「アミノインデックス報告書」がこちら。「AICS」ではアミノ酸濃度バランスを0.0~10.0でスコア化し、がんの部位ごとにA~Cのランクが付けられる。Aが最もリスクが低く、Cが高い。筆者の場合は胃、肺、前立腺はAランクだったが、大腸がんがBランクで有病率は0.13~0.21%だった。ここで提示されている有病率は、一般的ながんの有病率を0.1%(1万人に10人)としているため、この場合はその1.3倍~2.1倍リスクが高いことになる。○全国850カ所で受診可能今回「AICS」を受診してみて、何より驚いたのは検査の簡便さ。わずかな血液しか採取しないことは事前にわかっていたが、がんリスク検査に対して身構えていたこともあり、あまりに早く終わったので少々拍子抜けにすら感じた。結果については、筆者はヘビースモーカーなので何かあるとすれば肺だと思っていたが、実は大腸のほうがリスクが高いことを知ることができて良かったと感じている。一般より最大で2.1倍のリスクがあることは多少ショックだったが、生活習慣の改善によってBランクをAランクに戻すことも可能とのこと。自分の食生活などを見直す機会になった。「AICS」は全国850カ所の医療機関で導入されており、臨床アミノ酸研究会のウェブサイトから検索することができる。医療機関によっては、結果について疑問がある場合、面接を行って医師の説明を受けることもできるという。今後すい臓がんや生活習慣病など、検査対象を広げていくとのことで、身体的負担の少ないリスクスクリーニング検査として注目を集めるだろう。興味のある方は受診してみてはいかがだろうか。
2014年11月20日今、日本人の2人に1人が何らかのがんになるといわれています。がんになる確率は、男性が約58%で、女性は約43%(公益財団法人がん研究振興財団調べ)。がんは特別ではなく、誰もがなりうる病気だと言えるのでしょう。がんの原因や予防法の研究も進んでいますが、完全に予防するのは難しいこと。「もしも自分ががんになったら」という心構えを持ち、いざというときによい選択ができるように備えておきましょう。■適切な治療をすれば、がんは治る時代「不治の病」というイメージがあったがんですが、早期発見により適切な治療を行えば、治る可能性は格段に高くなります。では、治療にはどのような種類があるのでしょうか。従来、がん治療の基本は、外科手術によりがん細胞を取り除くことでしたが、近年は薬物療法(抗がん剤治療)や放射線治療が進歩しています。外科手術、抗がん剤治療、放射線治療の3つを合わせて「3大がん治療」といい、そのいずれかを行った割合は、全体の9割を占めています。■自己負担になるがん治療と、ならないがん治療公的医療保険制度の対象となる診療、つまり保険の効く診療であれば、自己負担額は医療費の3割(70歳以上の場合は所得により1割~2割)のみで、仮に医療費が高額になった場合でも、「高額療養費制度」により一定限度額以上の治療費は、請求すれば戻ってきます。ですが、がんの場合は、公的医療(保険診療)の対象とならない、全額自己負担の治療もあります。どんな治療が公的医療の対象になり、どんな治療が自己負担になるのか、「標準治療」「自由診療」「先進医療」という3つの用語を整理しながら、確認してみましょう。(1)標準治療医学学会で検討され、科学的な根拠に基づいた観点で「患者にとって現在利用できる最良・最善な治療法」とされるもの。がんの種類ごとおよび、それぞれのがんの進行状態ごとに決められています。「標準」とは、その時代で最も良い、基本になる治療という意味で使われ、「標準的・平均的」な治療法のことではありません。公的医療保険制度の対象となります。(2)自由診療海外ではすでに承認されていても、日本国内では未承認の治療は「自由診療」で受けることになります。「進行がん」や「再発・転移」時には有効な薬を投与しても、徐々に耐性ができ効かなくなるため、自由診療を選択することもあるでしょう。その場合、公的医療保険制度の対象にならないため、全額自己負担となります。(3)先進医療厚生労働大臣によって定められた高度な医療技術を用いた療養のことで、公的保険適用にするかを評価する段階にある医療を指します。がん治療の場合、「陽子線治療」「重粒子線治療」などが知られています。先進医療そのものにかかる費用は全額自己負担ですが、その前段階の診察や検査などでは公的保険が適用されます。■治療以外にも、ウィッグや乳房再建など、女性特有の医療費がかかるがんの治療に自由診療や先進医療の治療法を選択した場合、そもそもの費用がそれなりに高額のため、全額自己負担となると、金銭的負担がかなり大きくなります。女性の場合、抗がん剤の副作用で抜けてしまった髪をカバーするためのウィッグ(医療用かつら。1万~30万円)や、乳房再建術(保険適用の場合、10万円前後、保険適応外のもので50万~100万円くらい)といった費用が、治療費のほかに必要になることもあります。最初にもお話しした通り、がんはもはや特別な病気ではありません。自分にとって納得のいく治療をするためには、保険での備えがあると安心です。そして、何といっても早期発見が重要。保険に加入することだけではなく、定期的な健診を受けることも心がけましょう。
2014年11月19日