疲れた心と体をほぐしてくれるバスタイムは、一日の中でも貴重な癒しの時間。お風呂時間によりリラックス効果を得るための理想のバスタイム法をご紹介。疲労回復や睡眠改善など嬉しい効果がたくさん!ゆったりと湯船に浸かるひとときは、疲れた心と体をほぐす癒しタイム。温泉療法専門医である早坂信哉さんはその効果について、「入浴で得られるメリットの中でもっとも重要なのが、温熱効果による血行促進作用。温まることで血管が広がり、血流がアップ。全身の細胞に必要な酸素や栄養分が運ばれ、疲労回復をサポートします。また、温熱効果には筋肉の緊張を和らげる作用や睡眠に対する好影響があることもわかっています。さらに、肩まで湯船に浸かることによる浮力作用&水圧作用も癒しの効果が大。浮力が働いて体重が約10分の1になることで筋肉をリラックスさせることができる上、お湯の水圧が血流を促してむくみ改善に繋がります」と語る。では、入浴中の癒し度を高めるための方法はあるのだろうか?「マッサージや香りの力を借りるのも手。入浴中は血流が良くなっているので、体の末端から中枢に向かって軽くさすったりつまんだりするだけでOK。香りのおすすめはラベンダーやカモミールなどのリラックス効果を高めるもの。生花を浴室に飾るだけでも意外と香りますし、洗面器にお湯を張ってアロマオイルを垂らしても」また、お風呂上がりの過ごし方にもポイントがあるという。「浴室を出る前に冷水を浴びたりすると、温熱作用がリセットされるのでNG。エアコンなどで体温を下げるのも同様です。早めに水分を拭い、冷えない服装に着替えましょう。また、入浴後は肌の水分量が上がりますが10分ほどで入浴前と同程度に戻るので、10分以内に保湿ケアを済ませて」ここまで入浴の効果について聞いてきたけれど、湯船の狭さや多忙が原因でゆっくりと入浴する時間が取れない人もいるのでは?「研究では入浴の回数が増えるほど健康効果も高まるとされています。せめて週に1度でもいいので湯船に浸かる習慣を。湯船が狭い場合は、週末などに銭湯や温泉に行ってみるのもおすすめです」バスタイムを最高の癒しにするための理想の過ごし方。40°Cで10分が基本の入浴法。入浴の温熱作用はお湯の温度と水位、入浴時間によって決まる。「40°Cの全身浴で合計10分ほどが目安。体温が上がりすぎると交感神経が優位になるため、癒し度的にはダウン」癒しを求めるなら入浴剤は炭酸系が!入浴剤は塩素を中和し、お湯をまろやかにする働きが。「なかでも炭酸系入浴剤は温度に関係なく血流を改善してくれるので、ぬるめのお湯でリラックスしたい時は特に」おすすめアイテム高濃度炭酸が温浴効果を高め、末端までポカポカ。バブ メディキュア 温もりナイト〈医薬部外品〉6錠入り オープン価格(花王 TEL:0120・165・696)蛍光灯の光は避けるのがベター。白っぽい蛍光灯の光は、交感神経を刺激し睡眠の妨げになることも。「温かみのある白熱灯の照明がベストですが、浴室の照明を消してLEDのキャンドルをつけるのも有効です」就寝の90分前がゴールデンタイム。いったん上がった体温が下がるタイミングで就寝するのが良い睡眠を得る鍵。「入浴後約90分で体温が下がり始めるので、寝る時間から逆算を。直前だと火照って眠れない場合も」常温の麦茶を入浴時のお供に。ミネラル豊富な麦茶は入浴時のリラックスに最適。「脱水症の予防には、入浴中とその前後にコップ1~2杯分飲むのが理想。温め効果がより持続するので、できれば常温で」半身浴<全身浴が癒し効果大!浸かる体積が多い全身浴は早く体が温まる上、浮力や水圧の作用もアップ。「胸が圧迫される感じがあるなら半身浴でもいいですが、健康に異常がない場合は全身浴を推奨します」お風呂の中ではスマホの通知はオフに。入浴中にスマホで音楽などを楽しむのは問題なし。「ただし、仕事などの連絡が常時入るとストレスの原因に。お風呂でリラックスするためには、通知をオフにして楽しむのが正解」シャワーだけの日も癒しを得るには?バスタブに足湯程度でもいいのでお湯を張ってシャワーを!足を温めつつシャワーを浴びると、温熱効果がアップ。「全身浴のような浮力&水圧はないけれど、足で血液が温められ全身にめぐるので、心身が癒されます」早坂信哉さん温泉療法専門医。20年にわたって3万人以上の入浴を調査し、医学的な見地から温浴効果を研究。雑誌やテレビ、新聞など幅広いメディアで活躍しており、著書も多数。※『anan』2022年9月14日号より。写真・石澤義人イラスト・ボブa.k.a.えんちゃん取材、文・真島絵麻里(by anan編集部)
2022年09月10日星野リゾートの温泉旅館ブランド「界」では、温泉療法専門医・早坂信哉教授監修の「うるはし現代湯治」で調う夏をテーマに、夏こそ温泉入浴をおすすめし、旅館でのひとときを充実させる、さまざまなプログラムや体験を各施設にて実施します。温泉療法専門医である早坂教授によると、夏の温泉入浴には、『熱中症』の予防や自律神経の疲れからうまれる『夏バテ』を軽減する効果など、良い点が数々あります。これらの温泉の力を効果的にとりいれる入浴法を知り、プログラムや体験を通じて、身体を調え、明日への活力を得ることができます。<背景>界では、古くから日本に伝わる温泉療法を、現代の温泉旅館で体験できるようにすることを目指し「うるはし現代湯治」として、2017年から全国の施設で湯治にまつわるサービスを展開してきました。「界の湯守り」と呼ばれる、温泉に詳しいスタッフが中心となり、年を追うごとに新しいサービスを開発し進化させています。温泉入浴はもちろん、夏の風物詩であるかき氷の召し上がり提案、湯上がりを至福の時間にしてくれるオリジナルビール、夏冷え対策におすすめの生姜湯、夏空の下でおこなう現代湯治体操など、炎暑の日本をのり切るためにご提案したい夏にぴったりのおもてなしをまとめて紹介します。うるはし現代湯治の特徴・温泉療法の考えに基づき、泉質や温泉の特徴、気温や自然環境など温泉地の特性を踏まえて提案・日本各地のどの界にも、上質で納得感ある共通軸の体験プログラム夏におすすめの入浴法初夏向け初夏(6月頃)であれば、温泉にしっかり入浴することは熱中症予防にもつながります。40℃で全身浴15分ほど入浴をして汗をかくことを温泉や自宅入浴も含め2週間ほど続けると、「暑熱順化(しょねつじゅんか)」と言って体が暑さに慣れてきます。暑熱順化が進むと熱中症予防になり、元気に夏を乗り切れます。盛夏向け夏の間は気温が高く、また室内は冷房のため屋外と室内での温度差が大きいのが特徴です。このことは体にとってストレスになり交感神経を刺激し自律神経が疲れるということになります。交感神経がたかぶると胃腸の動きも悪くなり、食欲がなくなって、いわゆる夏バテの状態にもなります。夏は夜寝苦しいということもあります。40℃までのぬるめの温泉でゆったり入浴することは、特に交感神経の興奮を抑え、逆に副交感神経を高め、自律神経の疲れを軽減してくれます。副交感神経の活動が高まることで胃腸の調子も調います。さらに入浴することで良い睡眠につながります。界で楽しめる夏のプログラムや体験1.夏の風物詩ご当地かき氷クールダウンにぴったりで、夏に大人気の食べ物といえばかき氷。界では、うっかり身体を冷やしすぎないよう、足湯しながら食べるスタイルを今夏提案します。「頭寒足熱」という昔ながらの考えにも通じる新しい召し上がり方です。削り出す氷は、氷専門店が造る「純氷」を用います。「純氷」は頭が痛くなりにくいともいわれています。(*1)期間:2022年7月9日~8月31日*1:出典 livedoor NEWS [ ]{ }2.湯上がりのひとやすみに至福の湯上がりビール猛暑の夏、大浴場で汗を流した後の最初の一杯は、待ち遠しいもの。また、温泉旅館で味わうものは、いつもと違って格別です。そんな幸せな時間にあう界の特製ビールと地域ならではのおつまみをセットで提供します。そよ風にふかれつつ、団扇を片手に、湯上がりの一杯を味わうことができます。期間:2022年6月1日~10月31日3.夏冷えにも最適な生姜湯界では入浴前後、睡眠前後など時間別に、各施設で合計5種類の「湯守りのこだわりドリンク」を用意していますが、中でも就寝前「蒸し生姜湯」は、夏冷えした身体におすすめです。冷房で体の芯が冷えやすい夏。就寝1時間前に飲用し、体温を上げ、徐々に身体の内部の温度を下げると、スムーズに眠りに就きやすくなります(*2)。期間:通年提供*2:参考元:文部科学省後援 健康管理能力検定 [ ]{ }4.夏空のもと行う現代湯治体操美しい景色や大自然を見渡すポーズ、地元の風物に絡めたユニークな動きで構成されている「現代湯治体操」。湯守りの掛け声にあわせて、大きく身体を動かすと、じんわり汗をかくほど。入浴前に行うと血流の改善を促し、温泉効果を高めます。期間:通年提供時間:開催時刻は施設により異なりますこの夏、日本各地の界で楽しむ湯浴み野趣あふれる、豊かな緑に囲まれる露天風呂がある宿界 川治、界 鬼怒川、界 箱根、界 阿蘇開放感ある湯浴みがしたい、絶景を望む湯浴みがかなう宿界 ポロト、界 アンジン、界 アルプス冷えにも抜群、あつ湯とぬる湯がある宿界 仙石原、界 松本、界 長門、界 別府、界 霧島日焼けや汗でなやむ夏におすすめの、美肌の湯が楽しめる宿界 津軽、界 日光、界 遠州、界 伊東、界 加賀、界 出雲夏の界の温泉をお届けする動画はこちらです。[ ]{ }「うるはし現代湯治」の監修について「うるはし現代湯治」は、温泉療法の視点も取り入れる為、東京都市大学人間科学部の早坂教授が監修をしています。全施設の「現代湯治滞在プログラム」も、早坂教授監修のもと作られました。界に宿泊することでのそれぞれを見ると、特徴があって面白い。1泊2日で、その土地を感じてもらうような工夫をしており、これは他の旅館では見られない試み、コンセプトだ。まさに湯治への第一歩である。早坂信哉 博士(医学)、温泉療法専門医1968年生まれ 宮城県出身1993年自治医科大学医学部卒業後、地域医療に従事2002年自治医科大学大学院医学研究科修了現在東京都市大学人間科学部教授一般財団法人日本健康開発財団温泉医科学研究所所長著書:最高の入浴法 お風呂研究20年、3万人を調査した医者が考案(大和書房)たった1°Cが体を変えるほんとうに健康になる入浴法(KADOKAWA)「界」とは?「界」は星野リゾートが全国に展開する温泉旅館ブランドです。「王道なのに、あたらしい。」をテーマに、季節の移ろいや和の趣、伝統を生かしながら現代のニーズに合わせたおもてなしを追求しています。また、その地域の伝統文化や工芸を体験する「ご当地(とうち)楽(がく)」や、地域の文化に触れる客室「ご当地部屋」が特徴です。現在、全国各地に展開しており、2022年1月に19施設目となる「界 ポロト」が北海道・白老温泉に開業しました。[ ]{ }<最高水準のコロナ対策宣言>【1】衛生管理星野リゾートでは、コロナ対策の一環として、お客様の健康と公衆衛生を考慮し、以下の対応を行っております。・チェックイン時の検温実施・通常の客室清掃に加え、ホテル館内のアルカリ電解水による清掃と拭き上げ・館内各所に除菌用アルコールを設置・全客室に手指消毒用アルコールを設置・食事処入店時に全てのお客様へ手指のアルコール消毒を実施・食器類(お皿、グラス)やカトラリーの高温洗浄(80度以上)、食事用トレイの除菌洗浄・フロントにパネルやビニルシートなどのパーテーションを設置・館内での接客業務の際にマスクを着用・スタッフの健康と衛生面の管理徹底(出社前の検温と記録確認)・湿度40%以上を保つ加湿器を全客室に設置(星のや東京、沖縄県内の施設を除く)・レストランにおけるメニューのQRコード化(界ブランド全施設)【2】3密回避密閉、密集、密接の3つの「密」を回避する滞在を作るべく、以下の対応を行っております。・大浴場の混雑度がスマートフォンで分かる3密の見える化および混雑予測サービス実施(一部)・滞在中、混雑が確認された場所での、入所・入店規制・半個室での食事処にて夕朝食の提供(界*一部施設を除く)・食事処の混雑状況を管理し、入店時間の分散化・チェックアウトのフロント精算時に、入列規制を適宜実施・客室でのチェックイン対応(星のや・界)・パブリックスペースへのCO2(二酸化炭素)濃度測定器の配備・自然換気、機械換気など、建物の設計にあわせた換気の徹底関連資料:[【星野リゾート】コロナ対策まとめ]{ } 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2022年06月08日子どもも大人も疲労回復のためには良質な睡眠をとる事が大事です。そして良質な睡眠をとるためには何と言ってもお風呂が欠かせません。毎日の習慣なので特にこだわりなく済ませる方も多いかもしれませんが、お風呂の入り方ひとつで睡眠の質が変わって来るのです。しっかり疲労回復をして元気にサッカーをするためにも「正しい入浴法」を習慣にしませんか。前回は、入浴と睡眠の効果についてお話しを聞きましたが、今回は正しい入浴の方法を日本健康開発財団の温泉医科学研究所所長で東京都市大学人間科学部教授の医師・博士の早坂信哉さんに教えていただきました。すぐにできることばかりなので、今夜から実践してみてください。(取材・文:前田陽子)入浴剤も疲労回復効果があります。炭酸系は筋肉疲労に効くそうなので、サッカー少年少女におすすめです<<前編:最近の子どもたちは疲れている!?元気にサッカーするために知っておきたい、疲労回復効果を上げる「正しい入浴と睡眠」の知識■40℃のお湯に10分が基本、汗が出たらいったん湯から上がる正しい入浴のポイントは温度と時間だと早坂さんは言います。温度が表示される機能がある場合は小学校高学年であれば大人と同じ40℃に10分程度入浴するが良いとの事です。40℃で熱いと感じるなら38℃ぐらいに設定しても問題ないそうですが、それより低くなると温熱作用(※)が得られなくなってしまうのだそうです。※温熱作用とはお湯に浸かり体があたたまること。温熱作用により皮膚の毛細血管や皮下の血管が広がり、血流が良くなる。それにより体内の老廃物や疲労物質の除去、コリがほぐれ疲れが取れる。逆に42℃以上では交感神経が刺激されて良質な睡眠につながらなくなるため、熱くても40℃までにしたほうが良いのだとか。お風呂に浸かるときは全身浴が良いそうです。美容やスタイルキープのために半身浴などが良いと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、半身浴は心臓など身体にかかる負担が少ないので全身浴より長時間入っていることができるだけで、ダイエット効果などは無く、体温を上げるためには全身浴の方が手っ取り早く効果的なのだそうです。湯船には10分間連続で浸かっている必要なはく、汗が出たらいったん湯船から上がってもいいのだと早坂さんは言います。湯船に入る、出るを繰り返し、トータルで10分浸かっていれば温熱効果は十分得られるのだと教えてくれました。■入浴中は500~800mlの水分が失われる!入浴「前」も水分補給の習慣をまた、入浴によって失われる水分は500~800㎖と言われているので、入浴前と後に必ず水分補給をした方が良いとアドバイスをいただきました。飲み物は水でもいいそうですが、ミネラル分を含む麦茶、タンパク質を含む牛乳、イオン飲料などでも大丈夫だそうです。それらの水分をコップ1~2杯摂取することで脱水を防ぐのだそうです。脱水予防として「入浴前」の水分補給も大事なのです。夕食はできれば入浴の1時間前までに済ませておくと良いのだそうです。お風呂の水圧で胃腸にかかる負担が軽減されるのと、入浴することで血液の分布が皮膚表面に移ってしまうと、胃腸に行く血液の量が減って消化が悪くなるためだそうです。可能な限り食後、入浴するまでの時間を空けるようにしましょう。前編でもお伝えしましたが、入浴後は、温熱効果を持続させると同時に、睡眠に向かうためにある程度体温が下がることが必要です。ですが、扇風機やクーラーなどで急速に体温を下げてしまうと、せっかく得た温熱効果が失われてしまうことになるので、自然と体温が下がってくるのを待った方がよいのだそうです。■入浴剤は積極的に使いましょう。炭酸系なら疲労回復に効果も「入浴剤は温熱効果を高め、塩素を除去する効果もあるので使うことをおすすめします」と早坂さん。疲労回復には炭酸系がおすすめだそうです。炭酸の効果でぬるめのお湯でも血管を広げて、血流を良くしてくれるためだと教えてくれました。アトピーの子なら保湿系のものを利用するのも良いのでは、との事です。入浴後、保湿クリームやアトピー性皮膚炎の薬などを塗るなら、皮膚が乾燥する前の入浴後10分以内に行うのが良いそうです。お風呂の中では、マッサージやストレッチも疲労回復の助けになります。足首から膝にかけてなど下(末端)から上(体の中心)に向かって血流を促すようにやさしくマッサージするのが効果的です。低学年の子どもではうまくできないかもしれませんが、足をもむだけでも効果はあるそうですので、身体が温まった、入浴後に親子で一緒に行うのもいいのではないでしょうか。■試合後の強い疲労には温冷交代浴も効果あり試合後など、特に疲れを感じるときには温冷交代浴を試してみるといいかもしれません。多くのトップアスリートが疲労回復を目的に行っている入浴法で、文字通り温かい湯船と冷たい湯船に交互に入る方法です。家庭で実践する際は、40℃に3分、ヒヤッと感じる冷たい25℃ほどのシャワー1分を3回繰り返すと温冷交代浴の代わりになるそうです。最後は40℃の湯に3分入浴したら上がります。「インターネットなどでは、最後を冷水にする例が掲載されていますが、それでは温熱効果を得られないので、最後は40℃にしてください」と早坂さん。また、ケガ予防などのために試合の2日前に熱いお風呂に入る、ヒートショックプロテインを増やすという入浴方法もあるのだそうです。・42℃に10分・41℃に15分・40℃に20分(炭酸系入浴剤の併用で15分)いずれかの方法で入浴することで、ヒートショックプロテインと呼ばれる身体を守るタンパク質を生成するのだそうです。体温を1.5度くらい上げることで自身を守るために特殊なタンパク質が作られるという入浴法なのだとか。筋肉の障害を抑える効果や傷を修復する作用などがあり、試合でのパフォーマンスを上げることが期待できるのだと早坂さんは教えてくれました。この入浴法を実践しているアスリートもいるようです。ただし、この入浴法は身体への負荷も強いので、のぼせに注意が必要なことと、毎日行っていては効果が悪くなるそうなので、ここぞという試合の前限定で行ってみるといいかもしれません。正しい入浴方法・40℃にトータル10分入浴する・入浴の前後で水分補給をする・炭酸系入浴剤を使うと疲労回復の手助けになる・入浴中のマッサージやストレッチも効果あり毎日のお風呂の入り方ひとつで疲労回復やパフォーマンスが変わってくるのです。元気な毎日を過ごすためにも、サッカーを思い切り楽しむためにも、今日からできることをみなさんも実践してみませんか。早坂信哉(はやさか・しんや)東京都市大学教授/ 博士(医学)、温泉療法専門医大学医学部卒業後、1998年より自治医科大学大学院医学研究科にて入浴に関する調査研究を開始。現在は東京都市大学人間科学部教授東京都市大学大学院総合理工学研究科教授、総合研究所子ども家庭福祉研究センター長を務める傍ら企業等との協働や講演活動も行っている。テレビ、雑誌など各種メディア出演も多数。著書に「たった1℃が体を変えるほんとうに健康になる入浴法」(KADOKAWA)、入浴検定 公式テキスト お風呂の「正しい入り方」(日本入浴協会)、「最高の入浴法~お風呂研究20年、3万人を調査した医師が考案」(大和書房)がある。
2021年02月15日あなたのお子さん、疲れていませんか?毎日しっかり疲労回復できていますか?子どもは元気なもの、学校やサッカーで疲れても一晩眠ればシャキッと元気に起きてくるもの。と思っている親御さんも多いかもしれません。ですが、学校にサッカーに、ほかの習い事や友達との遊ぶ時間など何かと忙しい現代の子どもたち。睡眠時間はしっかりとっているつもりでも、じつは良質な睡眠がとれていなくてしっかり疲労回復していない可能性も。疲れを回復させ良質な睡眠をとるために入浴は欠かせませんが、毎日の習慣とはいえ正しく入浴ができていない人も多いようです。入浴は疲労回復はもちろん免疫力アップにも効果があります。良質な睡眠につなげ、疲労を回復するための入浴について日本健康開発財団の温泉医科学研究所所長で東京都市大学人間科学部教授の医師・博士の早坂信哉さんにお話しを聞きました。(取材・文:前田陽子)入浴は疲労回復効果があります(写真は2017年夏のサカイクキャンプより)■入浴は疲労回復に効く!血流が良くなることで免疫力アップにもサッカーをはじめ、スポーツをする人たちの疲労は筋肉系の損傷が要因のことが多いと思います。筋肉痛の原因は疲労物質がたまることと、筋肉が細かく断裂して筋肉に傷がつくことで、いずれの場合も「入浴によって改善が促進される」と早坂さんは言います。疲労回復には必要なのは、正しい入浴と質のいい睡眠です。早坂さんはどちらかだけでは効果が減ってしまうので、セットで考えるのが良いと教えてくれました。湯船につかり身体を温めることで血管が拡げられ、血流が良くなります。血流が良くなることで疲労回復のために必要な酸素や栄養分を運んだり、いらなくなった老廃物を除去したりしてくれるのだそうです。血流を良くするために一番簡単な方法が入浴なのです。さらに血流が良くなると、免疫力もアップすると早坂さんは言います。骨髄などで作られた免疫細胞は、体内をパトロールしリンパ節で働き、免疫細胞も血液の流れで移動するので、血流が良くなることは免疫力アップにとても大事なポイントなのだと教えてくれました。また、入浴によって唾液の中のIgAというウィルスをやっつける抗体が増えるという研究もあるのだそうです。浴室で湯気を吸うことによって鼻の中の線毛細胞の動きも活発になるのだとか。線毛細胞は異物を外に出すも働きをするので、ウィルスが侵入する入口に近い部分を強化できるというのは風邪などの予防に重要ということなのだそう。入浴のタイミングは、寝る1時間30分から2時間前がおすすめだそうです。睡眠に入るためには「体温を上げて、下げる」必要があり、それにかかる時間から逆算すると、1時間30分から2時間前という事になるのだとか。良い睡眠をとるために、ぜひ入浴のタイミングも意識してみてほしいものです。■良質な睡眠のためには室内温度も大事子どもたちを良質な睡眠にいざなうために大事なのは「まずは家を静かにすること。親がテレビを見ているのに子どもに寝なさいと言っても寝ないですよね」と早坂さん。家全体が寝るモードになることが必要で、そのためには、テレビや電気を消して静かに過ごすことが大事だとアドバイスをいただきました。さらに、室温を暑すぎず、寒すぎない温度を保つことも良質な睡眠のために重要なのだとか。「室温は18℃が目安です。冷えた空気を吸うと眠りは浅くなってしまうので、いくら布団の中が温かくてもダメ。寝ている間に冷たい空気に触れると交感神経が刺激されてしまい眠りが浅くなると考えられます。寒いと睡眠の質が悪くなるので、ヒーターなどを使って室温を18℃以上にキープしましょう」また、眠りに入るためには、入浴によって温まった体温が下がることが必要ですので、電気毛布などを使うのも良くないのだそうです。電気毛布を使用すると体温が下がりにくくなってしまうからなのだそう。寒くて寝付けないので布団を温めたいなら、湯たんぽを使うのがおすすめだと早坂さんは言います。湯たんぽは自然に冷えていくので入眠の妨げにならないためなのだそうです。足が冷たいからと靴下を履いて寝る方もいらっしゃると思いますが、布団に入るときには脱いだ方が良いそうです。手の平や足裏から放熱することで、体温が下がっていくことで入眠するので、履いたままだと足先から熱が放出されず、良質な睡眠がとれないためです。足元が冷たいのが気になる方は、湯たんぽなどでふとんの表面を温めて、靴下を脱いでふとんに入りましょう。<疲労回復のポイント>・入浴と睡眠のセットで疲労は回復する・入浴は寝る1時間30分から2時間前に・寝室の温度は18℃以上を朝までキープ後編では、正しい入浴時間やサッカー少年たちにおすすめの入浴剤の効果などをお送りします。早坂信哉(はやさか・しんや)東京都市大学教授/ 博士(医学)、温泉療法専門医大学医学部卒業後、1998年より自治医科大学大学院医学研究科にて入浴に関する調査研究を開始。現在は東京都市大学人間科学部教授東京都市大学大学院総合理工学研究科教授、総合研究所子ども家庭福祉研究センター長を務める傍ら企業等との協働や講演活動も行っている。テレビ、雑誌など各種メディア出演も多数。著書に「たった1℃が体を変えるほんとうに健康になる入浴法」(KADOKAWA)、入浴検定 公式テキスト お風呂の「正しい入り方」(日本入浴協会)、「最高の入浴法~お風呂研究20年、3万人を調査した医師が考案」(大和書房)がある。
2021年02月04日「長引くコロナ禍において、免疫力を高め、気分転換を図るためにも、バスタイムを有効活用しましょう。シャワーだけで済ませるのではなく、お湯をはった湯船にきちんと浸かることで、心と体にたくさんのメリットが得られます」温泉療法専門医で東京都市大学人間科学部教授の早坂信哉先生はそう話す。早坂先生は入浴の健康効果を20年にわたり研究している入浴法のエキスパートだ。人間には自律神経があり、アクティブモードの「交感神経」と、リラックスモードの「副交感神経」がバランスを取って人間を生かしてくれている。衣服を身に着けない浴室では、心と体が解放的になりやすい。プライベートな密室空間にいることで、気持ちが落ち着き、気分転換も図れる。しかも、水中では体重が約10分の1になるため、入浴での浮力作用により重力から解放される。筋肉や関節の緊張が緩めば、さらにリラックスして副交感神経が優位になるのだ。「このように、自律神経に働きかけるという点は、瞑想法の一つで企業などでも導入されている『マインドフルネス』に通ずるところがあります。深い呼吸をしながら心身をリラックスさせ、自律神経を整え、ストレス解消などの効果が得られるマインドフルネスを入浴のシーンに取り入れる、いわば『マインドフロ(風呂)ネス』として私は入浴習慣をおすすめしています」副交感神経が活発に働きだすと、昼間に交感神経が活発化して酷使された心身の機能を修復してくれる。さらに、副交感神経が優位だと、血管が拡張して血流が促進される。その結果、免疫力がアップするのだ。感染拡大が予断を許さない状況の新型コロナウイルス対策としてもぜひ取り入れたい。湯船に浸かって体を温めると、緊張していた筋肉の血流が改善され、関節の周囲のじん帯も柔軟になる。筋肉をほぐすために、肩や首などを回したり、腰やひざ関節の痛みなどの改善にも役立てることができる。そこで、血行がよい状態で行えば効果てきめんの「お風呂ストレッチ」を紹介。【肩】(1)お湯に浸かった状態で、肩を上下に動かす。※10往復(2)頭の上で両手を組んで上に伸ばす。※10秒。そのまま左右に傾けると肩甲骨まわりも伸びる(3)両肘で円を描くイメージで、肩を前回し、後ろ回しにゆっくり回す。※各10回【腰】(1)体育座りの状態で、背すじを伸ばす、丸める、を繰り返す。※10往復(2)両ひざを立てた状態で、上半身を左右にゆっくりひねる。※10往復(3)脚を伸ばし、上半身を左右にゆっくりひねる。※10往復(4)左脚を胸のほうに引き寄せながら、腰を伸ばす。反対も同様に。※各10秒【腸】(1)おへそを中心に、のの字を書くようにさする。※10回(2)おへそに両手をあてて、背中を丸めながら大腸をゆっくりもみほぐす。※10秒(3)おへそに両手をあてて上半身を左右にひねる。※10往復「筋肉も関節も動きやすくなっているので、湯船でのストレッチはより効果アップが期待できます。特に四十肩や五十肩は肩関節の周囲のじん帯のこわばりによるもの。肩が温まったら、ゆっくりと回すなどの運動をするのがいいですね」(早坂先生)「女性自身」2020年12月15日号 掲載
2020年12月24日「長引くコロナ禍において、免疫力を高め、気分転換を図るためにも、バスタイムを有効活用しましょう。シャワーだけで済ませるのではなく、お湯をはった湯船にきちんと浸かることで、心と体にたくさんのメリットが得られます」温泉療法専門医で東京都市大学人間科学部教授の早坂信哉先生はそう話す。早坂先生は入浴の健康効果を20年にわたり研究している入浴法のエキスパートだ。人間には自律神経があり、アクティブモードの「交感神経」と、リラックスモードの「副交感神経」がバランスを取って人間を生かしてくれている。衣服を身に着けない浴室では、心と体が解放的になりやすい。プライベートな密室空間にいることで、気持ちが落ち着き、気分転換も図れる。しかも、水中では体重が約10分の1になるため、入浴での浮力作用により重力から解放される。筋肉や関節の緊張が緩めば、さらにリラックスして副交感神経が優位になるのだ。「このように、自律神経に働きかけるという点は、瞑想法の一つで企業などでも導入されている『マインドフルネス』に通ずるところがあります。深い呼吸をしながら心身をリラックスさせ、自律神経を整え、ストレス解消などの効果が得られるマインドフルネスを入浴のシーンに取り入れる、いわば『マインドフロ(風呂)ネス』として私は入浴習慣をおすすめしています」副交感神経が活発に働きだすと、昼間に交感神経が活発化して酷使された心身の機能を修復してくれる。さらに、副交感神経が優位だと、血管が拡張して血流が促進される。その結果、免疫力がアップするのだ。感染拡大が予断を許さない状況の新型コロナウイルス対策としてもぜひ取り入れたい。湯船では浮力作用が働いているため、水中では体重が約10分の1になる。重力から解放されるため、陸上ではやりにくい動きができる。そこで、水圧がちょうどいい負荷になる「湯船でできるプチ筋トレ」を紹介。【太ももを鍛える・自転車こぎ】背中をバスタブから離し、背すじを伸ばした状態で、自転車をこぐイメージで足を前後に回す。※20回【脚全体を鍛える・足首曲げ伸ばし】両脚をまっすぐに伸ばし、足首を伸ばす→曲げるを繰り返す。※10回【上腕、胸を鍛える・合掌ポーズ】肩〜肘がお湯に浸かった状態で、両腕を開き、勢いよく閉じる。※10回「足を上げて動かす運動や腰を浮かせる運動などは、陸上よりやりやすくなります。また、水中で動くことにより、水の抵抗を生かしたプチ筋トレにもなります」(早坂先生)ゆったりした気分で、入浴の際にぜひやってみて!「女性自身」2020年12月15日号 掲載
2020年12月24日心をリラックスさせる方法の一つである「マインドフルネス」。そのメソッドを毎日のバスタイムに応用すると、心と体にさまざまな効果が。さっそく今晩から始めてみようーー♪「長引くコロナ禍において、免疫力を高め、気分転換を図るためにも、バスタイムを有効活用しましょう。シャワーだけで済ませるのではなく、お湯をはった湯船にきちんと浸かることで、心と体にたくさんのメリットが得られます」温泉療法専門医で東京都市大学人間科学部教授の早坂信哉先生はそう話す。早坂先生は入浴の健康効果を20年にわたり研究している入浴法のエキスパートだ。人間には自律神経があり、アクティブモードの「交感神経」と、リラックスモードの「副交感神経」がバランスを取って人間を生かしてくれている。衣服を身に着けない浴室では、心と体が解放的になりやすい。プライベートな密室空間にいることで、気持ちが落ち着き、気分転換も図れる。しかも、水中では体重が約10分の1になるため、入浴での浮力作用により重力から解放される。筋肉や関節の緊張が緩めば、さらにリラックスして副交感神経が優位になるのだ。「このように、自律神経に働きかけるという点は、瞑想法の一つで企業などでも導入されている『マインドフルネス』に通ずるところがあります。深い呼吸をしながら心身をリラックスさせ、自律神経を整え、ストレス解消などの効果が得られるマインドフルネスを入浴のシーンに取り入れる、いわば『マインドフロ(風呂)ネス』として私は入浴習慣をおすすめしています」副交感神経が活発に働きだすと、昼間に交感神経が活発化して酷使された心身の機能を修復してくれる。さらに、副交感神経が優位だと、血管が拡張して血流が促進される。その結果、免疫力がアップするのだ。感染拡大が予断を許さない状況の新型コロナウイルス対策としてもぜひ取り入れたい。【リラックス効果を高める基本の入浴方法】・かけ湯をしてから入る・お湯の温度は38〜40度・肩まで浸かる・目安時間は10〜15分・上がるときは水を手にかけてからゆっくり立ち上がる・浴室内は明るくしすぎない・お気に入りのアロマや音楽でリラックス・スマホで動画は見ないマインド風呂ネスのリラックス効果を上げるために、浴室内は明るくしすぎないほうがいい。浴室のドアがすりガラスの場合は、浴室内の明かりは消して脱衣所の明かりのみにしたり、バスライトなどを湯船に浮かべたりするのが◎。さらに、自分の好きなアロマや入浴剤を湯船に入れて楽しむのもよいという。ラベンダーやヒノキの香りは気分を落ち着かせ、柑橘系の香りは頭をスッキリさせるといわれている。入浴剤は温熱効果を高めるが、バスソルト(塩化ナトリウムの場合)や日本酒を湯船に入れる際は注意が必要だ。浴槽の給湯器にダメージを与えてしまうかもしれないため、主成分を確認しよう。エプソムソルト(硫酸マグネシウム)ならOK。「浴室にスマートフォンなどを持ち込んで動画やゲームを楽しむ人も多いと思いますが、リラックス効果のためにも入浴時はデジタルデトックスを心がけましょう。心地よいと感じる好きな音楽をかけるのはとてもいいことです。リラックスしているとはいえ、湯船に浸かっているときに居眠りをするのは×。意識がなくなると、バスタブほどの深さでも溺れてしまうリスクにつながります」湯船で座っている状態から立つ際には、立ちくらみ防止のため、手に水をかけるなどしてから、ゆっくり立ち上がるように。皮膚に冷たい刺激を与えると、血圧を適度に上げる効果があるからだ。これらの基本の注意点を確認し、マインド風呂ネスを楽しんで!「女性自身」2020年12月15日号 掲載
2020年12月24日「長引くコロナ禍において、免疫力を高め、気分転換を図るためにも、バスタイムを有効活用しましょう。シャワーだけで済ませるのではなく、お湯をはった湯船にきちんと浸かることで、心と体にたくさんのメリットが得られます」温泉療法専門医で東京都市大学人間科学部教授の早坂信哉先生はそう話す。早坂先生は入浴の健康効果を20年にわたり研究している入浴法のエキスパートだ。人間には自律神経があり、アクティブモードの「交感神経」と、リラックスモードの「副交感神経」がバランスを取って人間を生かしてくれている。衣服を身に着けない浴室では、心と体が解放的になりやすい。プライベートな密室空間にいることで、気持ちが落ち着き、気分転換も図れる。しかも、水中では体重が約10分の1になるため、入浴での浮力作用により重力から解放される。筋肉や関節の緊張が緩めば、さらにリラックスして副交感神経が優位になるのだ。「このように、自律神経に働きかけるという点は、瞑想法の一つで企業などでも導入されている『マインドフルネス』に通ずるところがあります。深い呼吸をしながら心身をリラックスさせ、自律神経を整え、ストレス解消などの効果が得られるマインドフルネスを入浴のシーンに取り入れる、いわば『マインドフロ(風呂)ネス』として私は入浴習慣をおすすめしています」副交感神経が活発に働きだすと、昼間に交感神経が活発化して酷使された心身の機能を修復してくれる。さらに、副交感神経が優位だと、血管が拡張して血流が促進される。その結果、免疫力がアップするのだ。感染拡大が予断を許さない状況の新型コロナウイルス対策としてもぜひ取り入れたい。そこで、早坂先生がバスタイムを瞑想の時間に変える、リラックス効果を高める呼吸法を伝授。あわせて、「健康美肌を作るためのスキンケアの掟」も紹介!【リラックス効果を高める呼吸法】(1)目を閉じて、鼻から息を3秒かけて吸い込む(2)口から5秒かけて息を吐く。1〜2をゆったりした気持ちで、3分ほど繰り返す。簡単な瞑想と深呼吸は、自律神経の副交感神経を優位にして、リラックス効果を高めてくれる。入浴時には水圧がかかっているため、腹式呼吸はより効果的。特に最近は日中マスクをしていることが多いため、呼吸が浅くなりがちだ。好みの香りを思いきり吸って、鼻や喉の粘膜を湿らせると、免疫力もアップ!「血流が改善されると、体にはいいことずくめなんですよ。血液内の酸素や栄養、ホルモン、免疫物質などの体に大事なものが末端の細胞までくまなく運ばれ、二酸化炭素や疲労物質、老化物質などの老廃物が効率よく排出されるようになります。新陳代謝が上がり、体がリフレッシュすることで、疲労回復にも効果的なのです」【健康美肌を作るためのスキンケアの掟】・42度以上のお湯はNG・1日に何度も入らない・石けん、ボディソープは週2、3回で十分・スポンジでゴシゴシ洗わない・湯上がり後10分以内に保湿を皮膚の乾燥につながってしまうため、42度以上の湯温は×。天然保湿成分のセラミドが流出するため長湯と複数回入浴も控えよう。30代以降は肌に潤いを与える皮脂が減るため、石けんやボディソープで体を洗うのは週2、3回で十分だという。その際は泡を立てて、なるべくやさしく洗うこと。保湿は入浴後10分以内に。これらの注意点を確認し、マインド風呂ネスを楽しんで!「女性自身」2020年12月15日号 掲載
2020年12月24日「長引くコロナ禍において、免疫力を高め、気分転換を図るためにも、バスタイムを有効活用しましょう。シャワーだけで済ませるのではなく、お湯をはった湯船にきちんと浸かることで、心と体にたくさんのメリットが得られます」温泉療法専門医で東京都市大学人間科学部教授の早坂信哉先生はそう話す。早坂先生は入浴の健康効果を20年にわたり研究している入浴法のエキスパートだ。人間には自律神経があり、アクティブモードの「交感神経」と、リラックスモードの「副交感神経」がバランスを取って人間を生かしてくれている。衣服を身に着けない浴室では、心と体が解放的になりやすい。プライベートな密室空間にいることで、気持ちが落ち着き、気分転換も図れる。しかも、水中では体重が約10分の1になるため、入浴での浮力作用により重力から解放される。筋肉や関節の緊張が緩めば、さらにリラックスして副交感神経が優位になるのだ。「このように、自律神経に働きかけるという点は、瞑想法の一つで企業などでも導入されている『マインドフルネス』に通ずるところがあります。深い呼吸をしながら心身をリラックスさせ、自律神経を整え、ストレス解消などの効果が得られるマインドフルネスを入浴のシーンに取り入れる、いわば『マインドフロ(風呂)ネス』として私は入浴習慣をおすすめしています」副交感神経が活発に働きだすと、昼間に交感神経が活発化して酷使された心身の機能を修復してくれる。さらに、副交感神経が優位だと、血管が拡張して血流が促進される。その結果、免疫力がアップするのだ。感染拡大が予断を許さない状況の新型コロナウイルス対策としてもぜひ取り入れたい。これからの季節に向けておさえておきたいのが「ヒートショック」の予防。入浴で亡くなる人は年間約1万9,000人で、その数は冬に圧倒的に多い。寒い季節、入浴の際の急な温度差が体に刺激を与え、血圧が急上昇し脳卒中や心筋梗塞などのトラブルを招くのがヒートショックだ。入浴中に意識がなくなると、溺れて命に関わる危険性も高くなる。【ヒートショックを防ぐために!入浴前後の注意点】・脱衣所とリビングの温度差を5度以内に・シャワーをかけ流して浴室の室温を上げておく・食事の前後30分は入浴を控える・酔っているときは入浴しない・コップ1〜2杯の水を飲む入浴前には、脱衣所とリビングの温度差を5度以内にしておくこと。同時に湯船のフタを開けておいたり、シャワーをかけ流すなどして、浴室内の温度も上げておこう。食事の前後30分の入浴は、消化機能を妨げるため、避けるのがベター。血圧が下がる状態になりがちな酔っているときも入浴は控えよう。そしてコップ1〜2杯の水分を取ってから入浴しよう。「湯船に入る際は、心臓から遠い手足からかけ湯をしましょう。お湯の温度は38〜40度で、10〜15分浸かること。肩まで浸かる全身浴がおすすめです。高すぎる湯温は体を緊張させ、血圧が上がってしまいます。また15分以上入浴すると脱水症状に陥るリスクがあるので、湯船に入っている時間は15分以内にとどめてください」残念ながら、入浴でのカロリー消費は安静時とあまり変わりない。実は、温度差による体の生理機能により汗が出るだけで、ヤセるわけではない。その汗に老廃物が含まれているわけでもないため、デトックス効果もない。ダイエットのために長時間半身浴をする人もいるが、血流改善などの健康効果が半減してしまうため、肩まで浸かる全身浴にしよう。「女性自身」2020年12月15日号 掲載
2020年12月23日「長引くコロナ禍において、免疫力を高め、気分転換を図るためにも、バスタイムを有効活用しましょう。シャワーだけで済ませるのではなく、お湯をはった湯船にきちんと浸かることで、心と体にたくさんのメリットが得られます」温泉療法専門医で東京都市大学人間科学部教授の早坂信哉先生はそう話す。早坂先生は入浴の健康効果を20年にわたり研究している入浴法のエキスパートだ。人間には自律神経があり、アクティブモードの「交感神経」と、リラックスモードの「副交感神経」がバランスを取って人間を生かしてくれている。衣服を身に着けない浴室では、心と体が解放的になりやすい。プライベートな密室空間にいることで、気持ちが落ち着き、気分転換も図れる。しかも、水中では体重が約10分の1になるため、入浴での浮力作用により重力から解放される。筋肉や関節の緊張が緩めば、さらにリラックスして副交感神経が優位になるのだ。「このように、自律神経に働きかけるという点は、瞑想法の一つで企業などでも導入されている『マインドフルネス』に通ずるところがあります。深い呼吸をしながら心身をリラックスさせ、自律神経を整え、ストレス解消などの効果が得られるマインドフルネスを入浴のシーンに取り入れる、いわば『マインドフロ(風呂)ネス』として私は入浴習慣をおすすめしています」副交感神経が活発に働きだすと、昼間に交感神経が活発化して酷使された心身の機能を修復してくれる。さらに、副交感神経が優位だと、血管が拡張して血流が促進される。その結果、免疫力がアップするのだ。感染拡大が予断を許さない状況の新型コロナウイルス対策としてもぜひ取り入れたい。入浴による健康効果は医学的な研究からたくさん実証されるようになったが、早坂先生は’12年に「毎日のお風呂(湯船に浸かる)の生活習慣と幸福度の関係」を調査したという。内閣府の国民生活選好度調査として測定している幸福度と同じ方法で調査したところ、週7回以上お風呂に入るグループで幸福度の高い人の割合は54%、お風呂に入るのが週7回未満のグループで幸福度の高い人の割合は44%という結果が出た。「毎日お風呂に入っている人のほうが幸福な人が10%も多いことがわかったのです。血液の循環がよくなると、新陳代謝が活発になり、体の疲れがとれてスッキリしますし、重力から解放されてリラックスできます。これらを毎日積み重ねることが幸福感につながっているとも考えられるでしょう」さらに、早坂先生は千葉大学と長期的な生活習慣に基づく調査を遂行。1万4,000人弱の高齢者を調査したところ、毎日湯船に浸かる人は、3年後に要介護になるリスクが29%も低かったという。「毎日のように湯船に浸かる習慣を持つ国は、広い世界で日本だけ。全国各地、ほとんどの家に浴槽が設置され、毎日のようにお湯をためて入浴するという習慣が定着することが健康増進につながり、日本人の長寿に貢献したと考えられます。『マインド風呂ネス』は健康寿命を延ばすともいえるのです」毎日無理なく継続的に実践できる最高の健康法が、入浴なのだ!「女性自身」2020年12月15日号 掲載
2020年12月23日心をリラックスさせる方法の一つである「マインドフルネス」。そのメソッドを毎日のバスタイムに応用すると、心と体にさまざまな効果が。さっそく今晩から始めてみようーー♪「長引くコロナ禍において、免疫力を高め、気分転換を図るためにも、バスタイムを有効活用しましょう。シャワーだけで済ませるのではなく、お湯をはった湯船にきちんと浸かることで、心と体にたくさんのメリットが得られます」温泉療法専門医で東京都市大学人間科学部教授の早坂信哉先生はそう話す。早坂先生は入浴の健康効果を20年にわたり研究している入浴法のエキスパートだ。人間には自律神経があり、アクティブモードの「交感神経」と、リラックスモードの「副交感神経」がバランスを取って人間を生かしてくれている。衣服を身に着けない浴室では、心と体が解放的になりやすい。プライベートな密室空間にいることで、気持ちが落ち着き、気分転換も図れる。しかも、水中では体重が約10分の1になるため、入浴での浮力作用により重力から解放される。筋肉や関節の緊張が緩めば、さらにリラックスして副交感神経が優位になるのだ。「このように、自律神経に働きかけるという点は、瞑想法の一つで企業などでも導入されている『マインドフルネス』に通ずるところがあります。深い呼吸をしながら心身をリラックスさせ、自律神経を整え、ストレス解消などの効果が得られるマインドフルネスを入浴のシーンに取り入れる、いわば『マインドフロ(風呂)ネス』として私は入浴習慣をおすすめしています」副交感神経が活発に働きだすと、昼間に交感神経が活発化して酷使された心身の機能を修復してくれる。さらに、副交感神経が優位だと、血管が拡張して血流が促進される。その結果、免疫力がアップするのだ。感染拡大が予断を許さない状況の新型コロナウイルス対策としてもぜひ取り入れたい。「血流が改善されると、体にはいいことずくめなんですよ。血液内の酸素や栄養、ホルモン、免疫物質などの体に大事なものが末端の細胞までくまなく運ばれ、二酸化炭素や疲労物質、老化物質などの老廃物が効率よく排出されるようになります。新陳代謝が上がり、体がリフレッシュすることで、疲労回復にも効果的なのです」新陳代謝がよくなると、肌の基底層の細胞分裂が活発になり、肌のターンオーバーも促進される。全身の毛穴もしっかり開き、汚れや皮脂も落ちやすく、美肌効果も。「体を温めると、神経痛などの慢性的な痛みも改善されます。関節で骨と骨をつなぐじん帯も柔軟になるため、ひざの痛みや五十肩、筋肉が必要以上に収縮している肩こりや腰痛も軽減されます」また、入浴は質のよい睡眠にもつながるという。入浴により副交感神経が優位になったリラックス状態で、体温を下げていくことが良質な睡眠にとっては欠かせない。人間は体温が高いままでは安眠できず、質の低い睡眠状態が続いてしまうためだ。入浴後はしっかり全身が温まっているが、徐々に体の末端の手足から熱が放出され、1〜2時間たつと体の深部体温が下がり、眠気を誘発してくれる。そのタイミングでベッドに入れば、より深く、ぐっすり眠れるようになるという。そのほか、入浴の健康効果には「静水圧作用」がある。「お湯に浸かると水圧がかかり、体が締めつけられます。全身がマッサージされたような状態になり、血流が改善するのです。長時間の立ち仕事などで足がむくみがちな人も、お湯に浸かり、締めつけ効果を得られれば、足にたまった血液を心臓に戻し、循環させることができるのです」「女性自身」2020年12月15日号 掲載
2020年12月23日「長引くコロナ禍において、免疫力を高め、気分転換を図るためにも、バスタイムを有効活用しましょう。シャワーだけで済ませるのではなく、お湯をはった湯船にきちんと浸かることで、心と体にたくさんのメリットが得られます」温泉療法専門医で東京都市大学人間科学部教授の早坂信哉先生はそう話す。早坂先生は入浴の健康効果を20年にわたり研究している入浴法のエキスパートだ。入浴による健康効果の代表が、温熱効果(温め効果)。全身が温まることで、血管が広がり、心臓の動きが強くなる。すると、血液の量も増え、血流も良好に。たくさんの血液が全身を駆け巡るようになる。「体温が上がり、血流が改善されると、血液内の白血球やリンパ球などが活性化します。白血球やリンパ球の一種であるナチュラルキラー細胞(NK細胞)は、ウイルスや細菌などと戦い、感染細胞の拒絶に重要な役割を果たします。そのため、入浴による血流の促進が、免疫力を上げることにつながるのです」(早坂先生)鼻や喉の粘膜は乾燥すると免疫力の低下を招きやすい。最近では毎日マスクを着用しているため、呼吸も浅くなりがちだが、蒸気の立ち込める浴室で湯船に浸かってゆったりと深呼吸すれば、鼻や喉の粘膜も潤い、免疫力低下を防ぐことができる。「女性自身」2020年12月15日号 掲載
2020年12月23日寒さが増して、冷え性で悩む女性にとってはより辛い時期になってきました。そこで、温泉療法専門医の早坂信哉先生に、入浴でできる簡単な温活方法をおうかがいしました。気持ちよくバスタイムを過ごしながら、冷えも改善しましょう。免疫力アップや冷え解消につながる入浴法は?オススメなのは、40℃で10〜15分、全身浴することだそうです。この入浴法だと、なんと3〜5倍程度の血流改善が見込めるそう。血流が改善すれば、冷え性も解消します。免疫細胞が全身をよく巡るようになるので、免疫力アップにもつながるのだとか。半身浴をする方もいるかもしれませんが、早坂先生がオススメするのは全身浴。半身浴だと、全身浴に比べて入浴効果が全て半分になるそうなんです。体温が上昇するのには約2倍の時間がかかり、静水圧作用は半分になります。静水圧作用とは、水圧によって血液の循環を良くする作用のこと。これが弱いと、下半身のむくみ解消への作用も弱くなるそう。また、血流改善も半分の効果しか得られないのだと言います。15分以上の入浴は浴室熱中症のリスクを高めるので注意して。38℃よりも低い温度だと温熱効果が得られず、42℃以上になると交感神経が刺激されて余計に体が疲れてしまいます。お湯の温度と入浴時間に気をつけることで、効率よく温活ができるのです。入浴中に水分補給するのを新習慣にしてみよう!入浴前後に水分補給する方は多いかと思います。早坂先生がオススメするのは、入浴中にミネラル入り麦茶を飲むというもの。入浴中はどんどん脱水が進んでいきます。汗をかくので、体からミネラルも失われていくのです。ミネラル入り麦茶であれば、手軽にミネラルを補給できます。麦茶は無糖でカロリーがなく、カフェインゼロ。ダイエット中にも向いており、睡眠の妨げにもなりません。脱水が効率よく改善し、血流がサラサラになる効果も。血圧低下作用といった効果も報告されています。脱水は血液がドロドロになるので、脳梗塞や心筋梗塞などのリスクを高めます。血栓対策や浴室熱中症、ヒートショックなど、冬の健康リスク対策に効果的なのだそう。浴室にミネラル入り麦茶を準備して、水分補給する習慣をつけてみましょう。より健康的な温活を心がけて。ちょっとした工夫で温活効果を高めて入浴は、家で簡単にできる温活です。入浴効果をより高めるには、入浴剤を使ってみるのも良いでしょう。特にオススメなのは、炭酸系の入浴剤だそう。皮膚から二酸化炭素が吸収されて血管が拡張し、血流改善作用が強いからです。また、「手足への温冷交代浴」も効果的なんだとか。40℃のお湯で3分間全身浴をした後、少し冷たいと感じる25℃程度の水を、シャワーや洗面器などで手足にかけます。かける時間は30秒〜1分です。全身浴と手足に水をかけることを3回繰り返し、最後に40℃のお湯で体を十分に温めます。温活効果が高まるそうなので、ぜひ取り入れてみてくださいちなみに、お風呂から出る直前に手足に水をかけるといった方法は、冷えが悪化してしまうそうです。シャワーは手軽ですが、体を温める作用がほとんどありません。血流改善効果も見込めないそうです。シャワーを15分浴びたとすると、浴槽1杯分程度のお湯を使うとも言われているそう。15分以上シャワーを浴びているようであれば、入浴したほうが一般的には経済的にもお得だと言えるのです。毎日入るお風呂だからこそ、少し工夫してみませんか?ちょっとしたことでも冷え改善につながるのが嬉しいですよね。効率的な温活を意識しながら、心地よいバスタイムを過ごしてみてはいかがでしょうか。取材、文・西田彩花取材監修者早坂信哉先⽣東京都市⼤学⼈間科学部教授、医師、博⼠(医学)、温泉療法専⾨医。著書「お風呂研究20年、3万人を調査した医者が考案最高の入浴法」「入浴検定公式テキスト」など。©Westend61/Gettyimages©RossHelen/Gettyimages©Prostock-Studio/Gettyimages
2020年12月05日株式会社バスクリンは、時代の変化にともなって増えてきた、無自覚のうちに蓄積し慢性化する、漠然とした新しい「疲れ」を「名もなき疲れ」と命名し、調査を実施した。また、同社は特設WEBページ「令和の“名もなき疲れ”図鑑」サイトをオープンし、SNSで随時情報を発信している。6割超が生活の変化で疲れを実感株式会社バスクリンが東京・大阪に居住する男女400名を対象に実施した「疲れやストレスに関する意識調査」では、ここ半年で「普段の生活」や「働き方」に変化があったことにより、6割以上が以前に比べ精神的なストレスや疲れが増加したと感じていることが判明した。特に「先が見えないことに対する漠然とした不安」をストレスに感じるとの回答が5割近くに上り、少なくとも、4人に1人の人が漠然としたストレスや、変化による今までになかった「名もなき疲れ」を感じていることが分かった。「名もなき疲れ」におすすめの入浴習慣東京都市大学人間科学部教授/ 博士(医学)温泉療法専門医の早坂信哉先生は、現代社会の急速な変化と新たな「名もなき疲れ」が密接な関係にあると指摘する。先生は、入浴による疲れの緩和方法について、2つのポイントを推奨している。1.38-40度のぬる湯に10-15分程度入浴ぬる湯で副交感神経を優位にし、リラックス効果を高め、温熱効果によって血流を改善し疲労を回復させる。2.入浴剤を入れて効果を高める入浴剤によって高まる温熱効果と、入浴剤の香りや色によるリラックス効果を得られる。「きき湯」リニューアル同社の入浴剤「きき湯」シリーズは、新時代の多様化する症状や悩みに向き合い2020年7月にリニューアルされた。リニューアルに際し、温泉ミネラル成分として注目される亜鉛を新配合。全6種類を展開している。不安が多いwithコロナ時代、疲れやストレスは早めに対処して心身の健康を守ろう。【参考】※令和の“名もなき疲れ”図鑑
2020年10月16日冬に熱い風呂に入ったことが原因でヒートショックを起こす人は、毎年たくさんいます。しかし、入浴中にヒートショックを起こしてしまうケースは都道府県によって差がある可能性があるみたいなんです。つまり「ヒートショック予備軍」がたくさんいる県があるのです。それは、住宅機器メーカーのリンナイが行ったインターネット調査でも、明らかになっています。そこで日本全国の入浴事情の調査の結果とともに、入浴とヒートショックについてお話ししたいと思います。■ 日本一の長風呂県は、温暖な千葉県住宅機器メーカー、リンナイは47都道府県20〜60代の男女計2,350人を対象にインターネット調査を実施し、都道府県別の入浴事情を調べました。調査には東京都市大学で風呂を医学的に研究する早坂信哉医師が監修した「ヒートショック危険度チェックシート」も活用し、ヒートショック予備軍が多い県なども判明しております。入浴時間に関する調査結果は、全体の平均入浴時間が「12.6分」となり、早坂医師(前述)が提唱する安全な入浴時間「10分」を上回る結果に。いかに日本人のお風呂好きかが分かりますよね。simeneko / PIXTA(ピクスタ)また都道府県別でみると、長風呂が日本一の県は「15.5分」で、比較的気候の温暖な千葉県となっています。一方、入浴時間の短い県は、暑い沖縄と温暖な愛媛が「9.5分」でトップ、次いで高知「9.9分」、鳥取「10.0分」と続きます。寒い地方での長風呂を予想していましたが、温暖な千葉県が長風呂のトップということは、意外な結果ですね。Ushico / PIXTA(ピクスタ)■ 熱い風呂が好きな県の1位は愛媛県次は、冬場にはいる浴槽の温度設定についての調査結果です。40℃が28.3%と最も多く、40~42℃が全体の7割ということがわかりました。すり~る / PIXTA(ピクスタ)また、ヒートショックを起こしやすいといわれている41℃以上のお風呂に入浴している人は57.9%と、全体の半数以上いることが判明、日本人の熱風呂好きが実証されました。都道府県別で見ると、「日本一熱風呂の県」は愛媛県が平均41.6℃、次いで広島県、栃木県、鳥取県と続きます。Hina / PIXTA(ピクスタ)寒い地方での熱風呂を予想していましたが、温暖な愛媛県が熱風呂のトップとなるという、またまた意外な結果でした。■ 「ヒートショック予備軍」が多いのは千葉県と宮崎県また、この調査では、早坂医師監修「ヒートショック危険度チェックシート」を使い、「生活習慣病や持病の有無」「浴室の暖房設備」「入浴時の習慣」など10項目の質問から、ヒートショックになりやすい「ヒートショック予備軍」のランキングを作成しています。その結果、ヒートショック予備軍の割合が最も多いのは「千葉県」と「宮崎県」で、約4人に1人がヒートショックの危険度が高いという、衝撃的な結果になりました。aijiro / PIXTA(ピクスタ)一方、ヒートショック予備軍が最も少なかったのは「長野県」で、その数値は0%という、大変優秀な結果となっています。ヒートショックは、単純に寒い地方だけの問題ではないことがわかりますね。また、長野県は、寒さ対策のための家の断熱も進んでいます。YNS / PIXTA(ピクスタ)そのため、暖房が効率よく家の中が温かいため身体が冷えないなどの、長風呂・熱風呂を必要としないのかもしれません。いかがでしたか?寒い地方での長風呂、熱風呂を予想していましたが、比較的温暖な県が多いという意外な結果でした。温暖な県は、寒さ対策のための家の断熱が進んでいないことが多く、身体が冷えることによって、温かいお風呂に、長く入りたいという心理になるのかもしれません。(しかまのりこ)【参考】※<熱と暮らし通信>日本人の入浴習慣について全国47都道府県別徹底調査ヒートショック予備軍が最も多い県は千葉県・宮崎県日本一長風呂県は千葉県、日本一熱風呂県は愛媛県
2019年02月24日基本的にシャワーで済ませて、浴槽につかるのは週に数えるほど……という人も多い。でも、じつはその入浴習慣が、あなたの“健康寿命”と大いに関係しているのです――。《1週間に7回以上湯船につかって入浴する高齢者は、週2回以下の人に比べて、要介護認定リスクが約3割減少する――》これは先日、千葉大学の研究チームが発表したデータ。研究では、要介護認定を受けていない65歳以上の男女1万3,786人を3年間にわたって追跡調査した。研究チームの一員で東京都市大学教授の早坂信哉先生は次のように話す。「湯船につかると、温熱効果のほか、水圧によって全身がマッサージされたような静水圧作用と、水の中で重力が軽くなる浮力作用が得られます。このほかにも入浴にはさまざまな作用があるので、この結果はある程度想定されていましたが、初めて臨床で証明されたことになりました。日本人は長時間労働、高い喫煙率といった傾向があるにもかかわらず長寿であることは世界的にも不思議だと捉えられてきました。この調査結果から、要因の一つとして、入浴の習慣が関係していると考えることができます」早坂先生は高齢者にお風呂の温熱効果がもたらすメリットとして、(1)血流の改善、(2)痛みの軽減、(3)柔軟性のアップを挙げる。「老化現象の主な原因は血流不足にあります。お風呂で体が温まると、血管が拡張し、末端にまで血液が流れるようになるため、体の隅々まで血流が改善されます。それにより、全身に酸素が運ばれて、疲労物質を取り除くといった効果があるのです。同時に筋肉の緊張がほぐれるほか、神経の過敏性が抑えられ、膝痛、腰痛といった痛みを和らげる効果が得られます。さらに、血流の改善によって関節の可動域が広がり、体の柔軟性が増します。体が動きやすくなるので、転倒による骨折などの日常生活における事故を防ぐことにつながるのです。また、これは現在研究中なのですが、入浴の習慣は認知症の予防・改善にも効果をもたらすと期待することができます」(早坂先生・以下同)もちろん、全身の不要な皮脂や汚れをくまなく落とし、肌を清潔に保つ効果も。それだけメリットがあるのなら、シャワーだけで済ませずに毎日湯船につかることを習慣にしたいところだ。だが、血圧が高めであるなどの理由から、湯船につかることを避けている人もいる。「私の患者さんにもそのことを懸念してお風呂を我慢している人がたくさんいました。しかし、今では『高血圧の人でもお風呂に入れます』と言えます。むしろ、高血圧気味の人ほどリラックス効果が期待できるのです。ただし、お湯の温度は40度以下で、熱すぎるお湯はおすすめしません。また、最高血圧が160mmHg以上、最低血圧が100mmHg以上の人は健康上のリスクがありますので、血圧が安定してからにしてください」この季節、特に気をつけたいのが、血圧が急激に上下することによって脳卒中や心筋梗塞などの循環器疾患を引き起こす「ヒートショック」。冬はリビング、脱衣所と浴室の温度差が大きいため起こりやすくなる。脱衣所の室温や、お湯の設定温度には十分に気をつけよう。
2019年01月07日《1週間に7回以上湯船につかって入浴する高齢者は、週2回以下の人に比べて、要介護認定リスクが約3割減少する――》これは先日、千葉大学の研究チームが発表したデータ。研究では、要介護認定を受けていない65歳以上の男女1万3,786人を3年間にわたって追跡調査した。研究チームの一員で東京都市大学教授の早坂信哉先生は次のように話す。「湯船につかると、温熱効果のほか、水圧によって全身がマッサージされたような静水圧作用と、水の中で重力が軽くなる浮力作用が得られます。このほかにも入浴にはさまざまな作用があるので、この結果はある程度想定されていましたが、初めて臨床で証明されたことになりました。日本人は長時間労働、高い喫煙率といった傾向があるにもかかわらず長寿であることは世界的にも不思議だと捉えられてきました。この調査結果から、要因の一つとして、入浴の習慣が関係していると考えることができます」早坂先生は高齢者にお風呂の温熱効果がもたらすメリットとして、(1)血流の改善、(2)痛みの軽減、(3)柔軟性のアップを挙げる。「老化現象の主な原因は血流不足にあります。お風呂で体が温まると、血管が拡張し、末端にまで血液が流れるようになるため、体の隅々まで血流が改善されます。それにより、全身に酸素が運ばれて、疲労物質を取り除くといった効果があるのです。同時に筋肉の緊張がほぐれるほか、神経の過敏性が抑えられ、膝痛、腰痛といった痛みを和らげる効果が得られます。さらに、血流の改善によって関節の可動域が広がり、体の柔軟性が増します。体が動きやすくなるので、転倒による骨折などの日常生活における事故を防ぐことにつながるのです。また、これは現在研究中なのですが、入浴の習慣は認知症の予防・改善にも効果をもたらすと期待することができます」(早坂先生・以下同)もちろん、全身の不要な皮脂や汚れをくまなく落とし、肌を清潔に保つ効果も。それだけメリットがあるのなら、シャワーだけで済ませずに毎日湯船につかることを習慣にしたいところだ。だが、血圧が高めであるなどの理由から、湯船につかることを避けている人もいる。「私の患者さんにもそのことを懸念してお風呂を我慢している人がたくさんいました。しかし、今では『高血圧の人でもお風呂に入れます』と言えます。むしろ、高血圧気味の人ほどリラックス効果が期待できるのです。ただし、お湯の温度は40度以下で、熱すぎるお湯はおすすめしません。また、最高血圧が160mmHg以上、最低血圧が100mmHg以上の人は健康上のリスクがありますので、血圧が安定してからにしてください」これらに注意しつつ、入浴の健康効果をより高めるにはどうすればいいのか。温泉療法専門医でもある早坂先生にポイントを解説してもらった。【お湯の温度は38~40度】少しぬるく感じるくらいが適温。熱いお湯はのぼせたり、肌の乾燥につながるだけでなく、ヒートショックの原因にも。【新湯につかるのは避ける】“一番風呂”は肌に刺激が強いとされている。入浴剤を入れるとお湯が柔らかくなる。温熱効果も上がり、好みの香りで癒し効果も得られる。【体は湯船に入る前に優しく洗う】皮脂や角質層は体を守ってくれる大切なベール。石けんをつけたボディタオルでゴシゴシ洗うとこれらを落としてしまうことに。【入浴時間の目安は15分】長湯は体の水分を奪うのでNG。また、何度も入ると肌の潤いを奪う原因になるので、1日1、2回を目安に。10~15分、毎日湯船につかることが大切。【肩までしっかりつかる】心臓に疾患を持っていない限り、肩までつかる全身浴がベター。温め効果も高く、首、肩、腰などの痛みやコリを和らげることができる。「熱すぎるお湯はのぼせを招くので、先述のとおり、お湯の温度は38~40度のぬるめにしましょう。10~15分程度、肩までしっかりつかることで、体に負担をかけずにリラックス効果を得ることができます。そして、入浴では大量の水分が失われます。お風呂の前後には水分補給を忘れずに。水のほかに、ミネラル入りの麦茶や牛乳など、胃に刺激の少ないものがおすすめです。“お風呂上がりのビール”を楽しみにしている人も多いと思いますが、アルコールには利尿作用があるため、水分補給にはなりません。同時に水を取るなど、きちんと水分補給することを心がけてください」美容の観点では、肌を洗うのは湯船につかる前がよいという。その際、力を入れて肌をこすらないこと。入浴後10分以内に保湿をすることで、肌の潤いを保つことができるという。乾燥しやすい今の時期は、早めのスキンケアを忘れないようにしよう。「そして、湯冷めをしないように、入浴後は1~2時間くらいで就寝するようにしましょう。お風呂の効果が快眠にもつながります」毎日のバスタイムを、健康維持のために活用していこう!
2019年01月07日湯船につかる極楽のひとときは、疲労回復にとっても効果的。さらに効率よく疲れをとるためにあなたの入浴を見直してみませんか。入浴には、一日の疲れをきれいサッパリ洗い流してくれるばかりか、実は「カラダの回復力をアップしてくれる効果がある」とは東京都市大学教授の早坂信哉さん。「入浴により血流が良くなると、カラダの中の不要な老廃物や二酸化炭素が体外へと運び去られ、代わりに必要な酸素や栄養分が隅々に行き渡るようになります。また、入浴をしてカラダをしっかりあたためた翌日は、免疫力の要である白血球の数が25%増えるという研究結果も。毎日しっかりと湯船につかることで疲れがリセットでき、不調知らずの健康な状態がキープできるのです」TEAM NACSの戸次重幸さんをスペシャルモデルにお迎えし、回復力アップの入浴Q&Aを実施!カラダをあたためるのに適切なお湯の温度、時間、タイミングなど…素朴なギモンにお答えします。Q:回復力を上げるためにおすすめの入浴時間と、お湯の温度は?A:「回復力を高めるのに理想的なお湯の温度は40度前後。10~15分ほどつかると、程よい温熱作用が期待できるでしょう。ただし、あたたまり方には個人差があるので、無理は禁物。じんわり汗がかけていれば、しっかりあたたまっている証拠です」(早坂さん)Q:朝風呂と夜風呂だと、効果に違いはあるの?A:「夜に入る風呂が疲労を回復するのに対し、朝風呂には“覚醒”を促す効果があります。目的に応じた入浴法を選びましょう。朝風呂の場合は、“42度のお湯に5分”といった具合に、高めの温度&短時間での入浴がおすすめ。気分もスッキリしますよ」(早坂さん)Q:風邪をひいている時や、頭痛の時。お風呂に入っていいのはどんな時?A:「肩こりが原因の頭痛の場合、入浴をすることで筋肉の緊張をゆるめることができます。一方、片頭痛と呼ばれる、ズキズキする頭痛の時はカラダをあたためると逆効果に。風邪をひいている時は、微熱程度で体調があまり悪くなければOK。回復も早まるでしょう」◇はやさか・しんや東京都市大学 人間科学部教授。温泉療法専門医。生活習慣としての入浴を医学的に研究する。著書に『たった1度が体を変える ほんとうに健康になる入浴法』(KADOKAWA)が。◇とつぎ・しげゆき俳優。北海道出身。演劇ユニット「TEAM NACS」メンバー。銭湯が舞台のドラマ『昼のセント酒』(テレビ東京系、土曜24時20分~)に出演中。※『anan』2016年4月27日号より。写真・森滝 進(まきうらオフィス)文・瀬尾麻美撮影協力・蒲田温泉
2016年04月26日プロのヘアメイクアップアーティストに究極の質問! 「Q. もしも無人島に3つだけコスメを持っていけるとしたら、何を選びますか?」 たとえ無人島だろうと、これだけは最低限欠かせない! と思うリアルな愛用アイテムを教えていただきました。忙しい日々だと、ついつい手を抜きがちなメイク&ケア。プロも愛用するこの3つのアイテムであなたもエイジレスビューティー を手に入れちゃいましょう。■ Vol.1 早坂香須子さん早坂香須子 Kazuko Hayasakaビューティーディレクター/メイクアップ・アーティスト。看護師として大学病院に勤務した後、メイクアシスタントを経て99年に独立。2013年AEAJ認定アロマセラピーインストラクターの資格を取得し、トークショーやオーガニックプロダクトコンサルタントなど、多岐にわたり活動中。プロデュース商品にSHIGETA「UV Skinprotection/BB Skinperfection」 NEHANエプソルト「Love Yourself First」、著書に「YOU ARE SO BEAUTIFUL」(カエルム)「100% BEAUTY NOTE 早坂香須子の美容A to Z」(KADOKAWA)がある。W所属。 「無人島って、自分以外に誰もいない場所ですよね? これは、いい質問だなと思って、じっくり考えさせていただきました」と開口一番、早坂香須子さん。「私は、南の方にある島を想定したのですが、紫外線や乾燥など、女性のお肌にとっては、きっと想像をはるかに超える過酷な状況ですよね。そこにたった一人でいることをリアルに想像してみた時、ナッツからオイルを取ったり、湧き水で化粧水を作ったり、炭でアイラインを作ったり、ベリー類からリップを作ったり…そこにある原料で、コスメを作り出す自分の姿が思い浮かびました(笑)。でも、もし3つだけコスメを持っていけるとしたら、行き着いたのは究極のところ、やっぱり “ベースメイク” でしたね。誰に見せるでなくても、肌がキレイならテンションは上がりますし “お迎えが来ました!” という時もいくらでもリカバーできるので」美の賢者がオススメするコスメアイテム。さっそくひとつめからご紹介しましょう。 ▼SHIGETA 「UV スキンプロテクション」「この『無人島コスメ~』の企画を聞いた時、まず一番に肌を守りたいと思いました。紫外線ってやっぱり、肌にかなりのダメージを与えてしまうので。そのプロテクトの方法として、『SHIGETA』と一緒に私が開発させていただいたUVクリームをまずは持っていきたいなと。つけ心地の軽さや優れた保湿力に加えて抗酸化作用のあるオイルがたくさん入っているので、つけるほど肌がキレイになっていきます。香りのプロフェッショナル・CHICOさんが監修してくださった香りが、とってもいいんですよね。ひと言で言うなら、毎朝嬉しくなる香り。日々使うたびに癒やされています」開発に3年、600以上の試作品を経て生まれたシリーズには、早坂さんがこだわり抜いた日本人に合う色と質感が美しい2色のBBクリームも揃っています。▼The Organic Pharmacy 「Ca バター クレンザー」「手のひらで温めて、バターのようなクリーム状にして使うクレンジングで、専用のクロスをお湯で濡らしてふき取ります。日焼けでたまった角質など、毛穴の奥の汚れを浮き上がらせてくれてスルッと取ってくれるのですが、洗ったあとは肌がつっぱることもなく、びっくりするほどしっとりするんです。化粧水でふき取りたい方はふき取ってもいいと思いますが、保湿力が極めて高いので、これひとつあればクレンジングもできるし、その後のフルコースのケアもできてしまいますね。これもまた、香りがとても良くて癒やされます。肌をどんどん強くしてくれるキャロット・オイルが含まれているので、中から弾力のある肌に近づけてくれますよ」▼SANTAVERDE 「エイジプロテクト フェイシャルオイル <アロエヴェラ ブラッサム>」「アロエの葉と花、そして3種の植物の根からつくられた “水分層” とアンチエイジングなどヒーリング力のある “オイル層” の2層から成る美容液で、振ってブレンドして使うタイプのものです。水分と油分が一度に取れるので、あまりベタベタしたくはないけれど、ちゃんと油の膜は欲しいという暑い季節にはオススメです。肌をふっくらさせ、ちゃんと保護もしてくれて、アンチエイジングもしてくれる。三拍子そろった優れものです。朝も夜も時間帯に関係なく使えますし、ハワイなどの南国に行く時に必ず持っていきますね。重宝しています」「無人島に持っていくなら、どんなコスメ?」という無謀なテーマにも関わらず、とても丁寧に答えてくれた早坂さん。何はともあれ大切なのは、やはり肌の基礎ケア。今回ご伝授いただいた3つのアイテムなら、多忙を極める毎日のちょっとしたすき間時間を使って肌を守り、いたわりながら美しく居続けられそうだと思いませんか? 最後にもうひとつ、ヒントをいただきました。「ベースメイクも、例えばクレンジングなら、乾燥する季節はバター系やバーム系、夏ならクリーム系やミルク系のさっぱりしたタイプなどを。いずれにしろ保湿力は不可欠ですが、季節によって使うものを変えること」肌の美しさこそ、エイジレスビューティーへのカギ。ぜひ参考にしてくださいね。・SHIGETA ・The Organic Pharmacy ・SANTAVERDE 北青山にあるライフスタイルメディスンを提唱するシンシアガーデンと共にプロデュースコスメブランドを開発中。日本、そして世界各地へ自ら足を運び、人との出会いや素材にこだわったスキンケアコスメが誕生します。2016年、夏頃ローンチ予定。(取材: 岸由利子 )
2016年04月05日東京都市大学と日本健康開発財団は2月23日、血圧160/100mmHg、体温37.5℃を超えると入浴事故のリスクとなることが疫学調査で明らかになったと発表した。同成果は、同大学 人間科学部 早坂信哉 教授らの研究グループによるもので、2月22日発刊の「日本温泉気候物理医学会雑誌」に掲載された。同調査では、2012年6月~2013年5月に、訪問入浴事業所として登録される全2330カ所の事業所に対して、訪問入浴に関連する事故・体調不良(入浴事故)の発生を調査し、596例の入浴事故を解析した。事故事例の平均は82.3歳。この結果、入浴事故の発生に対して、入浴前の収縮期血圧が160mmHg以上であることは3.63倍、入浴前の拡張期血圧が100mmHg 以上であることは14.71倍の関連があることがわかった。また、入浴前に体温が37.5℃以上であることは入浴事故の発生と16.47倍の関連があった。入浴事故として報告された主な症状は、発熱が100例(16.8%)、呼吸困難・喀痰喀出困難が93例(15.6%)、意識障害が64例(10.7%)、嘔吐・吐き気が63例(10.6%)となっている。なお、研究グループは同結果について、入浴可否判断の絶対的な基準ではなく、最終的には個別に判断されるべきものであるとしている。
2016年02月26日あなたの入浴法は間違っていませんか?思いがけないお風呂のNGポイントを生活習慣としての入浴を医学的に研究する第一人者・早坂信哉さんと医学博士、健康科学アドバイザー・福田千晶さんがレクチャー!■熱いお湯、冷水、長風呂など、やりすぎはよくない。「熱すぎるお湯や冷たい水に触れると、交感神経が活性化して、カラダが興奮状態になってしまいます。お風呂はあくまでリラックスの場なので、無理はよくありません」(福田さん)また、「お風呂は長く入るほどいい」という考えも間違い。「長時間お湯につかることで、カラダが脱水状態になり、肌の保湿成分も流れ出てしまう恐れが。何事もほどほどに行うのが肝心です」(早坂さん)■半身浴はあたたまるのに時間がかかるうえに、痩せないしデトックスにもなりにくい。たとえ真冬の凍えるような寒さでも「美容のためなら…!」と半身浴をしている人は多いはず。でも実はそれ、こんな意見も…。「カラダがお湯につかっている面積が少ない半身浴は、当然ながらあたたまり方もスロー。心臓に負担がかかりにくい入浴法ではありますが、メリットはあまりありません。“半身浴で痩せた”気がするのは、ただ汗をかいているだけ。単純です」(早坂さん)■お酒を飲みすぎた時は入らない。お風呂でアルコールは飛ばせない。深酒した時や、二日酔いになった時に、「お風呂に入ればアルコールを飛ばせる!」と勘違いしている人のなんと多いこと…。飲酒後の入浴はとても危険な行為です。「血流が上がり、さらに酔いがまわる危険性が。アルコールは本来、肝臓で分解されるものなので、汗と一緒に飛ばすのは難しいでしょう。逆に、風邪をひいた時は入浴すると血行が良くなるメリットも」(福田さん)※『anan』2015年1月13日号より。イラスト・いいあい文・瀬尾麻美
2016年01月10日一日の疲れをきれいサッパリ洗い流してくれる“お風呂”。特に寒い冬場は、冷え対策としても入浴は欠かせません!毎日のことだからこそ、この際、正しい入浴法を知っておくことが大事。「お風呂には冷え予防のほか、眠りの質を高めてくれる効果もあります。心地よい眠りにつくために、入浴中にしっかりあたたまることはもちろん、入浴後にカラダを冷やさないように工夫しましょう」(医学博士、健康科学アドバイザー・福田千晶さん)「お風呂できちんとあたたまれている人とそうでない人とでは、睡眠の質に格段の差が出てくることが最近の研究でわかっています。毎日の入浴を少し見直すだけで、寒い季節を快適に乗り切ることができるはずです」(東京都市大学人間科学部教授・早坂信哉さん)■シャワーだけではなく、毎日湯船に入って、その日をリセットする。「忙しい時や、夜遅くに帰宅するとついシャワーで済ませてしまうという人は多いと思います。でも実は、疲れている時こそ入浴が大事。湯船で全身があたたまり血行が良くなると、酸素がカラダの隅々まで行き渡るようになり、疲労が蓄積しにくいのです。一日の疲れやストレスはお風呂できれいにリセットしましょう」(福田さん)■就寝1~2時間前にお風呂に入る。「人の睡眠リズムには体温が大きく関係していて、深部体温が上がった状態から下がる時に脳は眠気を感じるといわれています。したがって、理想は就寝1~2時間前に入浴し、冷え切らないうちに布団に入ること。カラダが冷え切っていたり、入浴直後で火照っている場合は、かえって寝付きが悪くなります」(早坂さん)■ただ飲めばいいってもんじゃない。水分補給にもコツがある。「入浴後は汗で失った水分をしっかり補うことが肝心。とはいえ、何を飲んでもいいわけではありません。冷たい飲み物はカラダを急激に冷やしますし、カフェインやアルコールを含む飲料には利尿作用があるので、かえって脱水症状を引き起こすことも。なるべく常温の水か白湯、あたたかいハーブティーなどを飲んで」(福田さん)■お風呂から上がってからが勝負。準備を整えて、いざ入浴。「いくら湯船でカラダをあたためても、お風呂上がりに湯冷めしていては逆効果。女性であれば、入浴後は保湿やヘアケアなどすることも多いと思いますが、まずは速やかにカラダを保温することに集中しましょう。入浴前に着替えや化粧水など、必要なアイテムをまとめて準備しておくと時間のロスも少ないはず」(早坂さん)◇はやさか・しんや東京都市大学人間科学部教授。温泉療法専門医。生活習慣としての入浴を医学的に研究する第一人者。著書に『たった1度が体を変える』(KADOKAWA)など。◇ふくだ・ちあき医学博士、健康科学アドバイザー。『病気にならない体を温める習慣』(中経の文庫)、『ホントはコワイ冷え性66の対策』(日東書院本社)など著書多数。※『anan』2015年1月13日号より。イラスト・いいあい文・瀬尾麻美
2016年01月10日代謝がいい体とは、熱を作り出せる体のこと。熱は筋肉が生み出すので、代謝アップには筋肉が必須。残念ながら入浴だけでは無理。「筋肉作りのカギを握るのが、ノンレム睡眠という深い眠りの状態で分泌される、成長ホルモンです。入浴には上質な睡眠へ誘い、成長ホルモンの分泌を整える効果があるので、最終的には代謝アップへつながります。夜寝る前に入れば安眠を誘い、朝入れば代謝スイッチがスムーズに」(東京都市大学人間科学部教授・早坂信哉さん)そのポイントは、“温度”。「38~40度のお湯に15~20分程度浸かることで、心身をリラックスさせる副交感神経の働きが優位になります。同時に、体温が約1度上がりますが、1~2時間後にその体温が下がり始めるとき、眠気がくるのです。入浴でしっかり体温を上げましょう」2つの入浴法を参考に、代謝アップを助けるバスタイムを!■入浴効果を堪能できる、パーフェクトバスタイム。時間がある日におすすめなのが、40分コース。「緑茶に多く含まれ、体脂肪の燃焼を助けるカテキンは、入浴によって吸収が高まるというデータが。事前に飲んで◎」。午前中の入浴もおすすめ。「体が早く反応し、代謝アップに有効なホルモンもより多く分泌されます」1.常温の緑茶を飲む。コップ1杯程度の緑茶を飲み、スタンバイ。体を冷やさないためにも常温がベスト!2.肩まで浸かって入浴。心地いいと感じる38~40度のお湯をバスタブにはって全身浴をし、体温を約1度上げる。3.バスタブから出て、軽くストレッチ。体温が上がった状態でストレッチや軽い運動をし、入浴の血行促進効果をアップ!4.体を洗う。髪や体を洗い、ストレッチや軽い運動で出た汗や汚れを流しつつ、小休憩をはさんで。5.もう一度、入浴。最後にもう一度入浴してくつろごう。額が汗ばんだら、10分経たなくてもお風呂から出て。6.湯船から出て、水分補給。入浴後は、体内の水分量が少ない状態。コップ1杯程度の常温の水を摂り、正常に整える。■シャワーを有効活用し、時間をかけずに温まる。疲れて帰った夜や時間がなくてゆっくりお風呂に浸かれないときは、“足湯”だけでも心がけて。「足先を温めるだけでも温まった血液が全身を巡り、ポカポカに。副交感神経を優位にしたり、血流改善など、温浴効果が期待できます」。入浴前後には体を温めるひと工夫を。1.温かい飲み物を飲む。事前に体を温め、体温が上がりやすい状態へ整えておく。カフェインフリーのものがおすすめ。2.40度程度のシャワーで体を洗う。事前に体を温め、体温が上がりやすい状態へ整えておく。カフェインフリーのものがおすすめ。3.上がったあと、軽くストレッチ。体が温かいうちにストレッチを行い、血液循環を高めて。体の緊張がほぐれ、睡眠の質も向上。◇はやさか・しんや東京都市大学人間科学部教授。温泉療法専門医。著書に『たった1度が体を変える ほんとうに健康になる入浴法』など。※『anan』2015年10月28日号より。イラスト・別府麻衣文・北川真澄
2015年10月24日「暑いし、面倒だし、夏はシャワーで充分!」と思っている人も多いことでしょう。でも、「夏こそ、お風呂に入ってほしい」と提唱するのが、東京都市大教授で温泉療法専門医の早坂信哉さんです。なぜなら、入浴すると毛穴が開いて体の汚れが落ちやすくなり、冷房で冷えた体を温めることもできるから。これは、シャワーだけでは得られない素晴らしい健康効果です。長年、大学でお風呂の効果を研究してきた早坂さんは、著書『たった1℃が体を変えるほんとうに健康になる入浴法』(KADOKAWA)のなかで、入浴の温度を1℃、湯船に浸かる時間を1分変えるだけで、体への効果はまったく変わってきますと主張しています。普段からお風呂派を自負する人も、まさに目からウロコ……。医学的に正しいお風呂の入り方はもちろん、気になる症状や目的に合ったお風呂の温度や時間、入り方が指南されています。その一部をご紹介しましょう。■実はお風呂の温度は42℃が分かれ目熱いお湯が好きという人もいれば、ぬるま湯にゆっくり、という人も。でも実は、42℃を境にして体に働く効果は、まったく逆になるそうです。42℃以上の熱い湯に入ると、交感神経が高ぶり、興奮状態に。血圧が上がり、脈が早まり、汗をかきますが、内臓の働きは鈍くなります。一方、40℃程度のぬるま湯は、副交感神経を刺激するので、心身をリラックスさせることに。血圧は下がり、汗もかきません。内臓の働きが活発になり、消化がよくなるそうです。わずか2℃という温度差で、得られる効果は真逆になるというのが、お風呂の不思議な力。この効果を利用し、自分の体調や目的に合った入浴法を取り入れましょう。■痩せたいなら食前40℃のお湯に15分「お風呂に入っただけでは、カロリー消費は見込めません」と、早坂さん。熱いお湯で汗をだらだらかいても水分を失うだけで、残念ながら痩せるわけではないのです。そこで効果的なのが、食前に40℃のお湯に15分入るという入浴法。体の表面に血液がまわって、一時的に胃腸の働きが抑制され、食欲が抑えられるというわけです。夏場なら、30℃くらいのかなりぬるい湯に入り、足を曲げ伸ばすなどの運動をすれば、さらにダイエットによいでしょう。■生理痛には40℃のお湯に15分で入る毎月1度は訪れる不快な症状といえば、生理痛。ホルモンや子宮の変化が原因で起きるため、入浴して体を温めて血流をよくすることで症状は和らぎます。もちろん、月経前後の体調不良にも有効です。生理の初日は、40℃程度のシャワーを浴びます。そのとき、足湯を併用してもいいそうです。入浴するのは、3~4日目から。40℃のお湯に15分入浴し、最後に42℃に設定して追い炊きし、下半身を温めます。もし、イライラしているなら、ぬるま湯にゆっくり入るといいでしょう。■便秘や下痢は38~40℃のお湯に15~20分ぬるま湯に毎日浸かることで、胃腸に血流が行って消化活動が活発になるため、便秘に効くという研究結果もあるそうです。38~40℃のお湯に15~20分浸かりながら、おへその周りに「の」の字を描くようにマッサージするとより効果が得られます。ウイルス性や食あたりのような、急性の下痢のときは、入浴は控えたほうがいいですが、ストレス性の便秘や下痢なら、40℃以下のぬるま湯にゆっくり入って、副交感神経を優位にしましょう。緊張がほぐれ、リラックスすることで、消化活動も活発になります。ただし、下痢のときは、脱水症状になりやすいので、入浴前後の水分補給もお忘れなく。このほか、肩こり、胃痛、頭痛、筋肉痛、冷え性など、29の症状や目的に合った入浴法が、本書では紹介されています。■毎日お風呂に入っている人は健康で幸せ!静岡県で約3,000人を対象にしたアンケートによると、「毎日湯船に入っている人」のほうが、よく眠れる割合が高い傾向にあったそうです。しかも自分のことを健康だと感じたり、幸福だと感じたりする人の割合も、毎日お風呂に入っている人のほうが高いという結果が得られたそうですよ。*体を清潔に保つために欠かせない入浴タイム。せっかくなら上手に活用し、心も体も元気になりましょう。(文/山本裕美)【参考】※早坂信哉(2015)『たった1℃が体を変えるほんとうに健康になる入浴法』KADOKAWA
2015年08月16日カエルムは11月22日、メイクアップアーティスト・早坂香須子初となる書籍『YOU ARE SO BEAUTIFUL ―最高の私に出会う7日間―』(1,500円)を発刊した。この本は元看護士という経歴を持つ早坂が、医学的知識を元にしたボディケアや植物療法、健康レシピなどを紹介したもの。第1章では“最高の私に出会う7日間”と題して、アロマセラピーなどをベースとした7ステップのセルフケア術を紹介している。その他、トレンドに左右されないベースメイクの手法、トップモデル御用達のビューティースポットといった実用的な情報も数多く収録。道端ジェシカやSHIHOなど、早坂が考える美しさのメソッドを実践している女性との対談も行われ、そんな彼女達の美しさの秘訣が明かされている。
2014年11月23日