昭和史研究の第一人者・半藤一利の傑作ノンフィクションを『クライマーズ・ハイ』『わが母の記』の原田眞人監督が完全映画化した『日本のいちばん長い日』。70回目の終戦記念日となる本日、本作で昭和天皇を演じた本木雅弘による玉音放送ノーカット版が初公開された。本作では役所広司、本木雅弘、松坂桃李、堤真一ら豪華キャストを迎え、戦況が絶望的となった1945年4月の鈴木貫太郎内閣発足から、終戦までの4か月間を描き、その中で、昭和天皇による聖断が下った1945年8月14日午後から、8月15日正午の玉音放送までの激動の “日本のいちばん長い日”を描き出す。1967年に岡本喜八監督によって描かれた『日本のいちばん長い日』では、後ろ姿のバックショットのみで昭和天皇の姿を描いていたが、本作では日本映画史上初めて正面から本木さん演じる昭和天皇の姿が映し出されている。そして本作が終戦の一部始終を描いた作品であることから、本日公式ホームページ上で公開されたのが本木さん演じる昭和天皇の玉音放送完全版となる。撮影現場で、あえて史実と同じく二度録音された本木さんの玉音放送全文。本作の完成報告会見の際に、本木さんは「映画の中で実際に使用された部分は少ないのですが、玉音放送も監督に全部きちんと読めるようにしておいてほしいということでしたので懸命に練習しました」と語っていた。70回目の終戦記念日である本日、改めて、終戦に至った玉音放送の“言葉”に込められた想いを感じてみて。『日本のいちばん長い日』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日本のいちばん長い夏 2010年8月7日より新宿バルト9、丸の内TOEI2ほかにて公開(C) 2010 NHK アマゾンラテルナ日本のいちばん長い日 2015年8月8日より全国にて公開(C) 2015「日本のいちばん長い日」製作委員会
2015年08月15日公開中の映画『日本のいちばん長い日』の大ヒット御礼舞台あいさつが13日、東京・新宿ピカデリーで行われ、役所広司、本木雅弘、松坂桃李、原田眞人監督が出席した。8月8日に公開初日から5日間で観客動員が25万人を超えるなど大ヒットを記録している本作。主演の役所広司は観客に大ヒットの感謝を述べながら「水野晴郎さんに似ていると言われてショックでした」と笑わせつつ、「戦争について語るのはデリケートですが、この映画のバックグラウンドに戦争で苦しんでいた方がたくさんいたということを改めて感じることができました。そういったことを感じていただければ、この映画がより豊かな映画になると思います」と感想を。また、愛息子が本作を見たという昭和天皇役の本木雅弘は「想像していた以上に全体を理解していて、感情を追って見ていたようです。なぜもっと早く終戦にこぎつけなかったのかと彼なりに非常にジレンマを感じていたようでした」と父親の一面を見せながら「私が言うのもおこがましいですが、皇室関係の方にご覧いただいてお叱りを受けたいですね。是非、皇居での試写会をしていただければと思っています」と切望した。終戦記念日が近いということで、この日のイベントでは登壇者の平和に対する思いを表した一字を発表。"知"と書き記した役所は「戦争だけでなく、色んな国や自分の国の歴史を知り、世界の色んな人を知ることが平和につながると思いました」と語れば、本木は「今回昭和天皇を演じさせていただく上で、国の思いや平和を心から願いながら体現しました。"願い"という字より"祈る"という行為がより慎ましくて厳かな感じがして、響きがとても日本のみならず世界に通じると思い、平和を祈るというイメージを忘れずに"祈"にしました」と平和に大切さをしみじみと述べていた。
2015年08月14日明日、終戦記念日を迎える前に公開中の映画『日本のいちばん長い日』の9分にもおよぶ特別映像が公開になった。今から70年前の1945年の8月15日に日本で何が起こったのか? そこにいた人々は何を考え、何を想って行動したのかが伝わってくる映像だ。『日本のいちばん長い日』特別映像本作は、半藤一利氏のノンフィクションを映画化した作品で、太平洋戦争が終焉に向かう中で、日本の未来を想う人々がそれぞれの立場で行動し、戦後日本の行方を決めた“日本のいちばん長い日”の顛末を重厚なタッチで描き出している。このほど公開された映像は、映画の概要を実際の本編映像を交えながら紹介し、阿南惟幾陸軍大臣を演じた役所広司、昭和天皇を演じた本木雅弘、鈴木貫太郎首相を演じた山崎努らが作品について語る。また、鈴木貫太郎首相の孫、鈴木道子さんと、阿南陸相の四男、阿南惟正さんの貴重なインタビューも収録されており、当時の様子がより立体的に感じられる内容になっている。本作では、昭和天皇の聖断の後、日本の降伏を国民に伝えるために録音された玉音放送の記録媒体を巡って、クーデーターを計画する若い将校たちのドラマがスリリングなタッチで描かれるが、首相も大臣も将校もみな、それぞれの立場で“明日の日本”を想って命をかけて行動し、その想いがすれ違い、ぶつかり合う部分が最大のポイントだ。結果的に、玉音放送は国民の耳に届き、日本は降伏して終戦を迎えたが、そこにたどりつくまでにあったドラマ、かなわなかった想いがあったことは改めて語られるべきではないだろうか。本作を手がけた原田眞人監督は映像の中で「戦後70年経って、終戦のときに何がどういう風に行われていたのか、ということが段々とぼかされてきている。一番重要なのは“軍をなくすことによってしか国を残せなかった”という意識。やはり歴史はちゃんと自分の目で、いろいろな資料をベースにしてもう一回検証しなおして、とにかく我々はどこから来て、どこへ行くのか、ということをちゃんと見定めてほしい」と力強く語りかけている。『日本のいちばん長い日』公開中
2015年08月14日『日本のいちばん長い日』の大ヒット御礼舞台挨拶が8月13日(木)、都内で行われ、役所広司、本木雅弘、松坂桃李、原田眞人監督が登壇。戦争映画として異例のスタートダッシュを記録しており、70回目の終戦記念日の15日(土)からは50館増の拡大公開が決まった。半藤一利氏のノンフィクションを映画化した歴史超大作。戦争完遂か降伏かの決断を迫られる阿南惟幾(あなみこれちか)陸軍大臣の苦悩を軸に、日本の未来を案じ、身をていした人々のドラマを通して、「終戦前夜、日本で何が起こったのか」に迫る。阿南陸軍大臣役の役所さんは、「戦争を表現するのは、デリケートで難しいこと」と本作の意義を強調。7年ぶりの本格的な映画出演で昭和天皇を演じた本木さんは、「息子が見てくれた」と報告し、「なぜもっと早く終戦できなかったのか、彼なりに考えている様子」と目を細めた。松坂さんは終戦に反対しクーデターを計画する若手将校・畑中健二少佐を力演し、「僕自身、この作品をきっかけに70年前の出来事を見つめ直し、意識が高まった。これからは戦争を知らない僕ら世代が、担っていかないと…」と思いを新たに。原田監督は「まだまだ描き切れていない部分がある。今後、10年、15年後に新しい『日本のいちばん長い日』が生まれるための指針になれば」と語っていた。この日は登壇者が平和への思いをこめた“一文字”を、特製のランタンに書き記し、客席にお披露目。役所さんが「知」、本木さんが「祈」、松坂さんが「人」、原田監督が「命」の文字を選び、「歴史と人々を知ることが平和につながる」(役所さん)、「今回、天皇陛下を演じさせていただき、平和への祈りを体現させていただいたつもり」(本木さん)、「平和を作るのも、壊すのも、守るのも人」(松坂さん)、「奪われた命、奪った命に思いをはせたい」(原田監督)と語っていた。『日本のいちばん長い日』は公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日本のいちばん長い夏 2010年8月7日より新宿バルト9、丸の内TOEI2ほかにて公開(C) 2010 NHK アマゾンラテルナ日本のいちばん長い日 2015年8月8日より全国にて公開(C) 2015「日本のいちばん長い日」製作委員会
2015年08月13日映画『日本のいちばん長い日』の初日舞台あいさつが8日、都内で行われ、キャストの役所広司、本木雅弘、松坂桃李、神野三鈴と原田眞人監督が出席した。半藤一利の同名ノンフィクションをもとに描く本作は、太平洋戦争終結前夜の真相に迫る歴史大作。劇中では、陸軍大臣・阿南惟幾を役所、昭和天皇を本木、戦争継続のクーデターを首謀する若手将校・畑中健二を松坂が演じている。主演の役所は、「スピード感がある現場で、あっという間の2ヶ月だった。素晴らしいキャスト、スタッフと共に良い時間を過ごせた」と撮影を振り返り、阿南大臣の息子・阿南惟正氏から手紙が届くと、「今回は合格点をもらったようでホッとしています」と安堵の表情。また、戦後70年に公開する本作について、原田監督は、「この作品が契機となって、戦争について考えてくれれば」と真摯にアピールした。一方、昭和天皇を演じた本木は、初日を迎え、「プレッシャーは浴びるほど感じた。少し風穴が空いて、やっと呼吸できる感じ」と胸をなでおろし、「自分の小さい仕事がスクリーンに映し出され、世の中に広がることはありがたい」と感慨深げ。また、「普段は私の仕事に興味がない17歳の息子が、『見たい』と言って今の回で見てました。家に帰ってから、どんな会話をするか楽しみです」と笑顔で明かす場面もあった。舞台あいさつには、山崎努が演じた鈴木貫太郎首相の孫・鈴木道子氏も出席。「大きくて温かい人でした。拝命を頂戴した時は、家族に『バドリオになるぞ』と言っておりました。最初から戦争を治めるつもりで首相になったと思います」と貴重なエピソードが披露されると、役所は、「日本はこの70年、平和に暮らしてきた。鈴木貫太郎さんが言う“永遠の平和”が、この先100年、200年と続くように祈りたい」と平和への想いを語って、イベントを締めくくった。
2015年08月09日終戦70周年を記念し、半藤一利氏のノンフィクションを映画化した『日本のいちばん長い日』が8月8日(土)、全国で封切られ、東京・有楽町の丸の内ピカデリーで役所広司、本木雅弘、松坂桃李、神野三鈴、原田眞人監督が初日舞台挨拶を行った。戦争完遂か降伏かの決断を迫られる阿南惟幾(あなみこれちか)陸軍大臣の苦悩を軸に、日本の未来を案じ、身をていした人々のドラマを通して、「終戦前夜、日本で何が起こったのか」に迫る歴史超大作。阿南陸軍大臣を演じた役所さんは、「戦争に終止符を打とうと尽力した人々によって、いまの自分たちが生かされていると実感した」と神妙な面持ち。阿南氏の実子・阿南惟正さんから、感謝の手紙が届くと「実在の人物を演じるのはこわいこと。でも、ご家族から合格点をいただき、ホッとしています」と安堵の表情だった。本木さんは7年ぶりの本格的なスクリーン復帰で昭和天皇を演じ、「ようやく呼吸ができる思い」と公開初日を機に、ようやくプレッシャーから解放された様子。一方、日本の未来を思うあまり、終戦に反対しクーデターを計画する若手将校・畑中健二少佐を演じた松坂さんは、「俳優として、大きな意味がある作品」と胸を張り、ベテラン勢との共演を「緊張しない場面はなかった」とふり返った。阿南陸軍の妻を演じる神野さんは、「軍人の妻として唯一の理解者でありたい気持ちと、戦争の理不尽さに引き裂かれる思いだった」。本作でも渾身の演出を見せた原田監督は「日本がヘンな方向に向きつつあるいま、終戦70年は重要な節目。映画を通して、戦争を考える機会になれば」と呼びかけた。舞台挨拶には劇中で山崎努さんが演じる鈴木貫太郎の孫・鈴木道子さんが駆けつけた。『日本のいちばん長い日』は公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日本のいちばん長い夏 2010年8月7日より新宿バルト9、丸の内TOEI2ほかにて公開(C) 2010 NHK アマゾンラテルナ日本のいちばん長い日 2015年8月8日より全国にて公開(C) 2015「日本のいちばん長い日」製作委員会
2015年08月08日映画『GONIN サーガ』の完成報告会見が8月7日(金)東京都内で行われ、主演の東出昌大、共演の桐谷健太、土屋アンナ、安藤政信、竹中直人、そして石井隆監督が出席した。佐藤浩市、本木雅弘らオールスターキャスト出演のハードボイルド映画『GONIN』、19年ぶりの続編。指定暴力団五誠会系大越組襲撃から19年後を舞台に、襲撃事件で殺された大越組の若頭・久松の遺児・勇人(東出さん)、その幼馴染で大越組長の遺児・大輔(桐谷さん)、襲撃事件を追う富田と名乗るルポライター(柄本佑)、そして五誠会に囲われる元アイドルの麻美(土屋さん)らが、尊厳と復讐のために血の雨を降らせる。人気作の待望の続編で主演を務めた東出さんは「前作が超大作で大好きな映画でした。プレッシャーよりも、根津(甚八)さんが事務所の先輩だった事もあって、当時から携わった関係者の話を聞いて、これは“タスキ”なんだと思った。次に伝えるために引き継ぐことが出来ればと思った」と新生『GONIN』に意気込み十分。『GONIN』ファンという桐谷さんも「何回も観ている作品。5人の中に…まあ、前作も入れると10人なんですが、そこに入れた喜びが未だにある」と喜色満面だった。2010年に俳優引退宣言をした、石井組常連俳優の名優・根津甚八も石井監督のラブコールによって、限定復帰した。東出さんは「気迫が凄いし、最後の場面では込み上げるものをグッと抑えるのに苦労したくらいで、根津さんが帰る車を送った後は一言も喋れなかった」と共演を回想し、桐谷さんも「役者という道を選んでこの世界に入れたことが素晴らしいと思えた。セリフを投げかけられた時に、役者の世界に入れて良かったと思えた」と感動の瞬間をふり返った。一方の石井監督は「病魔が襲ってくる原因を作ったのは自分のように思う。根津さんは真面目なので、これまで苦しくても必死にやってくれた。その溜まったものが、今の病気になっているのかと思うと辛い」としながらも「現場で培った言葉で誘って、『やる!』と言われた時は感慨深いものがあった。現場に入ったら病気の根津さんじゃなくて、俳優としての根津甚八として組み合った。業が深いですね…」とつぶやくように語った。メンバーの中で紅一点の土屋さんは「男性だらけの方が嬉しく思います」とイケメン俳優に囲まれて嬉しそうで「凄く優しい人たちだったし、男臭い方が性格上好き。だって女の人って色々あるじゃないですか。だから逆にやりやすかった。それが本心」と笑わせた。また対峙する敵役的ポジションを務めた安藤さんは「父親の存在が大きくて、そこからはみ出せずにもがいている様な役どころ」とキャラクターを分析しながら「プライベートでいうと、自分の親父は近所でベロベロになるような陽気なおっさんです。だから自分としてはもう超えています」とぶっちゃけていた。『GONIN サーガ』は、9月26日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)
2015年08月07日元ライブドア社長で実業家の堀江貴文氏ら各界の著名人が、原発テロを描いた映画『天空の蜂』(9月12日公開)に関してコメントを寄せた。同作は堤幸彦監督がメガホンを取り、俳優の江口洋介と本木雅弘が初共演する映画。作家・東野圭吾氏が1995年に発表した同名小説を原作に、原発テロ事件とその危機に立ち向かう人々の"8時間の攻防"が描かれる。映画の舞台は1995年8月8日の日本。最新鋭の巨大ヘリ「ビッグB」が一人の小学生を乗せたまま、福井県内の原子力発電所「新陽」の真上に静止する。遠隔操作によるハイジャックを実行した犯人は"天空の蜂"と名乗り、「日本全土の原発破棄」を要求。従わない場合は大量の爆発物を搭載したビッグBを原子炉に墜落させると予告する。原発の恩恵と危険性、翻弄されるマスコミ、人々の心理状態など、劇中で描かれるシーンの数々は現実とも重なり合う。2011年に発生した東日本大震災とその後を予見したような内容であるため公開前から注目を集め、試写室の連日の混雑ぶりにもそのことが表れている。一足早く作品を観た著名人から、その感想が届いた。堀江氏は、本作を「原発推進派は原発がゼロリスクでなく時には事故が起きることを正直に告白した上で有用性を主張すべきだし、反対派は感情論で何でも反対、どんな手段を用いても阻止すべき的な短絡的な動きをしてはならないよ、という戒めの映画」と説明。「その裏には感情を表に出さず黙々と働く、しかし時には非難を恐れて自分の意見を言わない卑怯な大衆が隠れている。言い訳を許さない映画」とも評している。「経済や強い力に依存する国民性や、そこに潜む『沈黙の怖さ』を、20年前に原子力の問題と絡めた物語をこの時代に映画化したことが画期的です」というのは音楽プロデューサーの小林武史氏。「フクシマ以前だからこそ、逆に伝わってくるエソラゴトの怖さは、人間を置き去りにして進みかねない科学や経済や政治の怖さでもあります。時代は懲りずに繰り返します。必見」と呼びかける。俳優陣からは「安易な臭いがしない映画である 安易な褒め言葉が似合わない映画である。 映画屋が作った、本物の映画である」(坂上忍)、「最後まで真相が分からず、ハラハラドキドキしました。親子・家族・同僚などさまざまな人間関係のなかで、いろいろな感情が切なかった」(福士蒼汰)、「壮大なテーマの中に激しいアクションシーンがあり、ハラハラしながらも親子の絆、同僚への信頼、大切な人への愛が描かれており、お互いへの思いが深まるすてきな作品です」(前田敦子)、「信じられないほど美しい緊張感と緊迫感。物語の幕が開いてすぐに、涙が止まらなくなり、後半は一時も目が離せない。いろいろなことがおかしい今の日本…たくさんのことが悲しい"今"に、観るべき…渾身の一作」(広末涼子)など。また、木下優樹菜が「手に汗握るだけではなく、体中から汗が湧き出るうえに涙無しでは見られないのでバスタオルを用意してください! フジモンには湯原(江口さん)と三島(本木さん)のように、仕事においても人生においても自分がこう!と思った信念を貫き通してほしいと思います!」、藤本美貴が「日本が直面している問題を描いた作品。今を生きる私たちにとって重要なテーマで、未来を作っていく子供たちにも伝えなければいけないと思いました。家族のために頑張っているお父さんたちをもっと応援したい気持ちになりました」とコメントを寄せるなど、ママタレントにも話題は広がっている。(C)2015「天空の蜂」製作委員会
2015年08月07日終戦間際の国家の存亡をかけた極限の時間を生きつつも、松坂桃李の心に吹き抜けたのは、70年前のあの日々にも確かに存在していた現代と変わらぬ何気ない日常の風だった。「これまで戦争というものについて、社会がピリピリとしていて、それこそ狂気じみた空気の中で『日本が必ず勝つ!』ということばかりを考えている――そんなイメージが強かったんですが、70年前の人間を演じてみて、決してそんなことはなく、彼らは彼らで穏やかな時間を過ごしてもいたんだと感じました。もちろん、僕が演じた畑中少佐は日本が勝つと信じているんですが、それだけでなく『腹減った』とか現代と共通するような日常が確かにそこにあったのを実感しました」。戦後70年記念作品として公開される『日本のいちばん長い日』。この作品に参加することで、昭和最後の秋(1988年)に生を享けた26歳の若者は、70年前の夏を駆け抜け、何を思い、何を受け取ったのか?半藤一利のノンフィクション小説の傑作を原作に、昭和史の重大な1ページを『駆込み女と駆出し男』の原田眞人監督が上質の歴史サスペンスに仕立てた。昭和天皇の“聖断”を受け、鈴木貫太郎首相、阿南惟幾陸相らは終戦へ向け、命懸けの工作を繰り広げる。松坂さん演じる若き陸軍将校・畑中は徹底抗戦を唱え、降伏を阻止すべくクーデターを目論むが…。同じ原作を40年近く前の1967年に岡本喜八監督が映画化している。同作では当時20代前半の黒沢年雄が畑中少佐を演じており、“狂気”を帯びて決起する青年将校として描かれているが今回、松坂さんが体現した畑中は、狂気じみた様子を一切感じさせず、登場時はスポーツマンのような爽やかささえ感じさせる。そこにあるのは、ただ無垢で純粋すぎる正義感だった――。「最初に原田監督から『畑中という男はとにかく純粋なんだ』というお話がありました。当時は選択肢があるような状況ではなく、自分で発言することも許されず、ただ上の命令に殉じるのみという中で、(内閣が)ポツダム宣言を受諾するとなった時、信じるべきもの、頼るものがなくなってしまった。そこから彼は誤った正義を持ってしまい、クーデターを試みたんだと思う。その純粋さを大事に演じました」。歴史の“結果”を知る後世の我々から見れば、畑中の行動は世に混乱をもたらす反逆でしかなく、狭い視野での正義に過ぎないかもしれない。だが、その正義感は純粋無垢であるがゆえに危うく、悲壮なまでの覚悟を感じさせ、善悪を超えて心を揺さぶる。「僕自身、彼に対して『恐ろしい』とか『怖い』という感情よりも、完成した映画を見て『かわいそうな男だな』と感じました。戦争って有無を言わせずに戦うだけで、自分の考えを持つこと自体が許されない。そういう中で、信じるものを持てないと自分自身を保っていけないんだというのを実感しました。阿南さんがお酒を酌み交わしながら『行け!どんどん行けぇ!』と言うシーンがありますが、この阿南さんの言葉が撮影を通じてフラッシュバックすることがあって、この言葉を信じ続けた結果として、畑中はここに行き着いたのかもしれないなと思いました」。阿南陸相を演じた役所広司、鈴木首相を演じた山崎努、迫水書記官を演じた、かねてより松坂さんが憧れの俳優と公言している堤真一、昭和天皇に扮した本木雅弘など日本の映画界を代表する名優たちが緊張感あふれるシーンを作り上げる。松坂さんは全員と直接、芝居のやり取りがあったわけではなかったが、先輩たちの姿に強い感銘を受けた。「僕は役所さんとのシーンが比較的多かったんですが、阿南さんの姿をただ、かぶりつくように見ていました。直接的なアドバイスをいただいたというわけではないんですが、役所さんの存在するだけで説得力があるあの空気感を味わえたのは、役者をやっていく上ですごく大きな経験でした。あの緊張感を共有できたことは僕の財産です」。原田監督は、本作で描いた鈴木首相、阿南陸相らが終戦のために奔走し、松坂さん演じる畑中が帝国陸軍の永遠を信じて決起した70年前のあの日を、あの戦争の最後の日であると共に、日本がその後、歩んでいく戦後70年の起点となる日だと語っている。冒頭の言葉にもあるように、70年前の世界が自身の生きる現代と地続きであると実感した時、松坂さんは改めて戦争を身近に感じ、そして恐怖に身震いしたという――。「あの戦争は70年前のことですが、もしかしたら明日、戦争が起こるかもしれない。そう考えるといま、“表現の自由”があり、選択肢がある今のうちに、自分がどうすべきか?とるべき行動をしっかりと――今のことだけを考えるのではなく、これから先の戦争を知らない世代を守るために――考えていかないといけないと思いました。この映画に参加して、70年前のあの状況でその先を考えていたのが昭和天皇だったと僕は感じました。畑中が“いま”しか見えずに行動した一方で、昭和天皇は「この先の日本国民が滅びないために」と考えて行動された。いまを生きる僕らもそこまで考えて行動しなくてはいけないなと思います」。「スーパー戦隊シリーズ」(侍戦隊シンケンジャー)で俳優デビューを飾って以来、どちらかというと爽やかなイケメン、“王子様”的な役柄を演じることが多かったが、20代半ばを過ぎて、正統派の主人公とは対極の立場、より屈折した内面や複雑な心情の表現を求められことが増えている。本作に続き公開となる『ピース オブ ケイク』では主人公の友人でオカマ役に扮しはじけた演技を見せ、『図書館戦争 THE LAST MISSION』では主人公たちと対峙するヒール、『劇場版 MOZU』ではリミッターを振り切った狂気のテロリストに扮した。「自分の中では変化しているつもりないんですけど…」とは本人の弁だが、当人以上に周りがその変化を敏感に感じ取っているからこそのオファーだろう。「いまはたくさんのことを学べるチャンスだなと思って臨んでいます」。俳優として、そして26歳のひとりの青年として、この作品が松坂桃李の人生を大きく変えることになるかもしれない。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:日本のいちばん長い夏 2010年8月7日より新宿バルト9、丸の内TOEI2ほかにて公開(C) 2010 NHK アマゾンラテルナ日本のいちばん長い日 2015年8月8日より全国にて公開(C) 2015「日本のいちばん長い日」製作委員会
2015年08月06日戦後70年。先日、昭和天皇による当時の原盤も公開された、1945年8月15日正午の玉音放送が流れるまでの“長い1日”を描く映画『日本のいちばん長い日』。本作で、坊主頭を披露し、自身初の戦争映画出演を果たした松坂桃李を始めとする、日本の未来を思うゆえに動いた熱き将校たちに迫った。太平洋戦争末期、戦況が絶望的となった1945年4月、鈴木貫太郎(山崎努)内閣が発足。7月、連合国は日本にポツダム宣言受諾を要求する。降伏か、本土決戦かを決める閣議が連日連夜、開かれるが、議論は紛糾するばかり。そうするうちに、広島、長崎には原爆が投下される…。“一億玉砕論”が渦巻く中、阿南惟幾陸軍大臣(役所広司)、国民を案ずる昭和天皇(本木雅弘)、聖断を拝し閣議を動かしてゆく鈴木首相、首相を献身的に支え続ける迫水久常書記官(堤真一)は決断に苦悩する。だが一方、畑中健二少佐(松坂桃李)ら若手将校たちは、日本の降伏を国民に伝える玉音放送を中止すべく、クーデターを計画、皇居やラジオ局への占拠へと動き始める…。日本の未来を信じ、今日の平和の礎を築くため、身を挺し闘った人々の物語を、日本映画界を代表する豪華キャストの競演で描く本作。本作で、松坂さんが覚悟の坊主頭となり、演じているのが畑中少佐。敗戦を決するポツダム宣言の受諾、そして国民への敗戦を告げる昭和天皇による玉音放送をやめさせるべく、徹底抗戦、本土決戦を主張し、クーデターを決起する将校たちの中心的人物だ。今年、『ピース オブ ケイク』『図書館戦争 -THE LAST MISSION-』『劇場版 MOZU』と、話題作の公開作が控えている松坂さんは、本作ではベテランの役所さん演じる阿南陸軍大臣、本木さん演じる昭和天皇を“静”とするならば、自身が演じた畑中ら将校たちを、“動”と表現。また、その畑中らとともに行動する、陸軍士官学校附属の藤井政美役には、つかこうへい作・錦織一清演出の舞台「広島に原爆を落とす日」で主演を務めた戸塚祥太(A.B.C-Z)も登場する。1967年公開、岡本喜八監督の『日本のいちばん長い日』では、松坂さんが演じた畑中少佐は狂気に駆られる人物として描いていたが、本作でメガホンをとった原田眞人監督は「決起する将校たちの普段の生活を描きたかった」と言う。「畑中の普段の明るい人物像、だからこそ決起を図る畑中に、将校たちがついてくるところを描こうとした」と語り、本作では、純粋であるがゆえに決死の行動を起こす、畑中の人間らしさにもスポットが当たっている。さらに、原田監督は、「松坂桃李演じる畑中、井田中佐(大場泰正)を含めて全員すごく新鮮なところがあるかと思いますが、僕自身彼らにすごく感謝しているし、ひとりひとりが何をやって、どう考えているかを頑張って演じてくれました」とも語り、熱き将校たちを演じた役者陣を讃えている。そんな松坂さんを始めとする若き将校たちの思いにも、ぜひ注目してみて。『日本のいちばん長い日』は8月8日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日本のいちばん長い夏 2010年8月7日より新宿バルト9、丸の内TOEI2ほかにて公開(C) 2010 NHK アマゾンラテルナ日本のいちばん長い日 2015年8月8日より全国にて公開(C) 2015「日本のいちばん長い日」製作委員会
2015年08月04日映画『日本のいちばん長い日』が8月3日(月)、外国人特派員協会にて上映され、原田眞人監督と主演の役所広司が集まった記者たちの質問に答えた。半藤一利のノンフィクション小説を原作に、昭和天皇のご聖断から鈴木貫太郎首相、阿南惟幾陸相らの終戦に向けた奔走、徹底抗戦を主張する一部の将校たちのクーデターなど、終戦間際の様々なドラマをサスペンスタッチで描き出す。映画では、敗色濃厚の中で内閣が降伏すべきか否かを会議で話し合い、さらに昭和天皇のご聖断を受けて降伏と決まった後も、降伏の文書の文面について長々と会議が続くさまが描かれる。原田監督はこの点について「いまの安倍政権を見ていても、新国立競技場の問題でも、同じことが起きてていて、会議をやってもなかなか決まらない。ただ、この(映画の)時代は戦争に関して日本人はそれまでに『負けた』という記憶がない。だから決して降伏が目に見えていたわけではなく、本土決戦をやるまでわからないという気持ちがあったのも確かだと思います。多数決で決めていたら、間違いなくクーデターが起こることもわかっていた。開戦時にはできなかったご聖断でしたが、鈴木首相、阿南陸相、昭和天皇の3人が揃ったから終戦時に初めてできた。時間がかかったのはしょうがなかったのではないかとも思います」と語った。役所さんは阿南陸相を演じるにあたっての役作りについて「原田監督と仕事をするときは毎回、膨大な資料が送られてくるので(苦笑)、そこに目を通すことから始める」と説明。阿南の人物像については「いろんな説がありますが、この映画ではご聖断以降、本土決戦ではなく、(抗戦を主張する)中堅の陸軍将校たちを抑えつつ終戦に向かいます。昭和天皇の聖断と若い将校たちとの板挟みになって苦悩するのが僕の役目でした」と語る。原田監督も「阿南が抱えていたアンビバレントを描きたかった」と強調。もし、阿南が降伏に同意せず、大臣を辞任していたら内閣は崩壊し、本土決戦に向かっていたとし「彼自身は武人として沖縄戦で死にたいという思いがあった。でも大臣になってからは『大本営直属の軍人ではなく、天皇直属の軍人だ』と言っているように天皇陛下の意思を第一に進むようになっていた。そこのジレンマにドラマがあると思った」と語った。また、昭和天皇を本木雅弘が演じ、これまでの日本映画にはない昭和天皇の苦悩やその内面を正面から描いている点も大きな話題となっているが、原田監督はアレクサンドル・ソクーロフ監督の『太陽』で昭和天皇が描かれたことが大きな転機になったと述懐。この映画に対して右翼の抗議などがなかったことから「いまこそ『日本のいちばん長い日』を描ける」と感じたという。一方で同作でイッセー尾形が演じた昭和天皇像について「カリカチュアライズされていて、年を取ってからの口をモゴモゴする癖や『あ、そう』という言葉を連発していて僕にとっては不愉快な昭和天皇像でした」とも。本作を海外映画祭に出品することも考えているという原田監督だが、まさにこの海外での昭和天皇についてのイメージというのも、海外出品を考える大きなの理由であるよう。米の歴史学者ハーバート・ビックスによる「昭和天皇」などの著書を挙げ「海外での昭和天皇のイメージは事実をゆがめられている部分がある」と批判。「私はウルトラ右翼ではありませんが、真実よりもイデオロギーを優先するという姿勢には右であれ、左であれ怒りを覚えます。事実と違う部分を是正したいと感じています」と外国人記者を前に語った。役所さんは海外での本作の受け止められ方に関して「日本の戦争の話ですが、戦争は始めるのは簡単だけど終わらせるのは本当に難しい。シンプルなメッセージとして海外の方も受け止めてくださるのでは」と期待を寄せた。政治的な部分を描いた作品とあって、海外の記者からも歴史問題や政治的な質問も飛んだが、原田監督はひとつひとつ丁寧に答えていく。日本が戦争の被害者と加害者という両面を持っているという指摘には「日本を被害者の立場として描くことに徹するのは間違っていると思います。この映画でも天皇陛下が草むしりをしながら『もう15年も続いている。応仁の乱だね』という場面がありますが、15年というのは満州事変からのこと。満州事変から侵略が続いて、それを終わらせなければという意識があったのではないかと思っています」と語った。この日は、10か国以上・150名ほどの記者が上映会・会見に足を運んだ。『日本のいちばん長い日』は8月8日(土)より公開)。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日本のいちばん長い夏 2010年8月7日より新宿バルト9、丸の内TOEI2ほかにて公開(C) 2010 NHK アマゾンラテルナ日本のいちばん長い日 2015年8月8日より全国にて公開(C) 2015「日本のいちばん長い日」製作委員会
2015年08月04日1970年創刊以来、錚々たる俳優やアイドル、モデル、タレントたちがその表紙を飾ることで話題の雑誌「anan」(マガジンハウス社)。現在発売中の同誌1964号では「その魅力に酔いしれたい。大人の男」と題し、俳優からミュージシャンまで様々なフィールドで活躍する大人の男性を大特集。そんな本誌の表紙に俳優の長谷川博己が登場し話題となっている。今回表紙を飾る長谷川さんは、演じる役によって様々な顔を見せる実力派俳優。『海月姫』での堅物なイケメンエリートでありながら女性恐怖症の童貞男子・鯉淵修役や、ドラマ「デート~恋とはどんなものかしら~」(フジテレビ)などのアクの強いダメ男から、実写版『進撃の巨人』で“最強の男”と呼ばれるシキシマ役や『劇場版 MOZU』東和夫役などクールな大人の男まで多彩に演じ、いまや日本映画界には欠かせない存在といえるだろう。本誌では、そんな大活躍の長谷川さんの撮り下ろしショットとロングインタビューが掲載。長谷川さんの大人の魅力が存分に堪能できる。さらに、本誌内には大人の魅力溢れる男性たちがずらり。絶賛大ヒット公開中『HERO』に出演している佐藤浩市もそのひとり。『愛を積むひと』『起終点駅 ターミナル』と、今年は味わいある年上男性を立て続けて演じ、唯一無二の大人の色気を放つ佐藤さんの魅力に迫ったインタビューは必見だ。そのほか、佐々木蔵之介や仲村トオル、本木雅弘、堤真一、藤木直人ら、いまの映画界で活躍する大人の男たちに加え、先日『あぶない刑事』完結編の製作が決定した“渋メン”舘ひろし&柴田恭兵も名を連ね、豪華俳優陣が集結。また、年内で「EXILE」パフォーマー卒業を発表した松本利夫、USA、MAKIDAIや、『映画 みんな!エスパーだよ!』の主題歌を担当する岡村靖幸、チバユウスケ、『ミュータント・タートルズ』日本版テーマソングを手掛けた「RIP SLYME」のILMARI、そして入隊目前の「JYJ」パク・ユチョンが登場。ファン垂涎の大人ミュージシャンが勢揃いしている。仕事でも、映画でも、舞台でも独特の匂いと存在感を放つ男たちに、女子のセンサーが反応すること必至!総勢93人の大人の男たちの超豪華競演を、見逃さずにチェックしたい。「anan」1964号は7月22日より発売中。(text:cinemacafe.net)
2015年07月29日長年、映像化不可能とされた東野圭吾渾身のサスペンス巨編を、堤幸彦監督が豪華キャストで映画化した『天空の蜂』。主人公・湯原を演じる江口洋介を始め、本木雅弘、仲間由紀恵、綾野剛、國村隼、柄本明など、日本を代表する実力派俳優たちが結集した本作で、原作には描かれない成長した湯原の息子・高彦を、向井理が演じている。映画化に際し、東野さんの思いが込められたオリジナルキャラクターとなるこの役柄の誕生秘話が、シネマカフェに到着した。最新鋭の超巨大ヘリが1人の子どもを乗せたまま、遠隔操縦によりハイジャックされ、原子力発電所が標的になるという史上最悪の原発テロを描いた本作。原作者の東野さんも「映像に圧倒された」と語るほど、とてつもないスケール、大迫力のアクションシーン、そしてノンストップで押しよせる興奮と衝撃が、早くも話題となっている。中でも、ひと足先に鑑賞した東野圭吾ファンからは「原作を超える映画は存在しないと思っていたので、本当にビックリした」、「あれだけ完成された原作をもちながら、よくここまでの映画にした」など大絶賛の声が続々と届いており、最も厳しい目を持つ原作ファンをも唸らせる完成度の高さが、いっそう期待値を高めている。本作の脚本を担当した楠野一郎は、執筆前から、この物語をいま、映画として描くうえで、日本人の100%が知っている東日本大震災を避けては通れないと考えていたという。だが、原作の時代設定は20年前の1995年、“日本人の多くが原発に対して危機意識が低い”という状況が礎となっているため、事件が起きる時代を変更してしまうと、根本的な設定そのものが覆ってしまう。そこで、最終的に辿り着いたアイディアが、事件が起きるのは1995年のままで、2011年に震災が起きた後の視点を、物語のクライマックスに取り入れる、というものだった。一方、プロデューサーの方でも、原作者の東野さんから、本作を映画化するにあたっての2点の提案を受けていたという。それは、「震災を踏まえて描く」「プロローグなどで2011年以降の現在を描き、そこに子どもの成長した姿で登場させる」というもので、奇遇にも楠野さんが考えついたアイディアと一致。偶然の導きなのか、両者のシンクロした“想い”から、震災直後の2011年3月の日本で、成長し、自衛隊員になった向井さん演じる高彦が人命救助に赴くという、映画ならではのオリジナルのシーンが誕生することになった。原作者と脚本家の想いが共鳴して生まれた、原作とはまたひと味違ったクライマックスシーンに、ぜひ注目していて。『天空の蜂』は9月12日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:天空の蜂 2015年9月12日より全国にて公開(C) 2015「天空の蜂」製作委員会
2015年07月28日常に映画やドラマの最前線に居続ける“モックン”こと本木雅弘さん。今年50歳を迎える彼に“大人の男”についてお話を伺いました。――本木さんが考える「大人の男」とは?それが理解できていたら、こんなふうになっていないのかな(笑)。いつも立ち位置のはっきりしない自分がいる。時代とうまく寝るのか、そむくのか。どちらにしても自分がどうあるべきかを選べる男が優秀なのだと思う。つまり、自分の実像をキチンと捉えて思いを表現できる人。それが本当の大人かもしれない。なのに私は家族に対しても自意識がはたらいて、本当の自分をさらすべきか否かって躊躇する瞬間もあるんですよ。――仕事となると、特に個人の自由にはならないし、本音も言いづらいですよね。その部分はありますね。私の場合は10代の頃から大人の中で仕事してきたし、中途半端にチヤホヤされたりしたこともあって、どこかでお調子者のところと、周りの顔色をうかがうところと、変にエキセントリックなところが共存してるんですね。簡単に言うと、めんどくさいタイプ(笑)。場の空気に沿おうとする面はあるんですが、若干ムラがあり、うまく計算ができるほどの能もない(笑)。いつも揺れてるんです。――納得のいく生き方はできている?いやいやいや。ワガママなことを言ってしまえば、やりたいことを自由にやって、最期に本気で感謝して死にたいと思っています。けど、なかなか。まだ自分は他者や運命に対して100%混じりっけなしに感謝できたことは一度もないかも。こんなこと言ったら刺されそうだけど(笑)。どこかで「感謝せねば」という意識に縛られて素直になれない。どうですか?こんなふうに自己批判ばかりして、それを糧にしていると自分を肯定している男は?だから大人になんかなれませんよ、いつまでも(笑)。――なれないのか、なりたくないのか。なりたい!なりたいです。それは子どもが「プリンセスになりたい!」というのと同じ。自分が知りえなかったものを知りたいという欲求ですね。あれっ?なんだか愚痴めいてしまいましたが、大丈夫ですか?こんな大人げない大人の男もいるもんなんです(笑)。でもね、理想の自分に近づくわずかな希望は捨てていませんから。◇もとき・まさひろ1965年12月21日生まれ。埼玉県出身。俳優。昭和天皇を演じた原田眞人監督作『日本のいちばん長い日』が8月8日公開。東野圭吾さんの原作を堤幸彦監督が映画化した『天空の蜂』は9月12日公開。ガウン¥75,000シャツ¥27,000ベスト¥35,000パンツ¥54,000(以上エンジニアド ガーメンツ/ネペンテスTEL:03・3400・7227)ブーツはスタイリスト私物。※『anan』2015年7月29日号より。写真・津留崎徹花スタイリスト・田中伸紀文・杉谷伸子
2015年07月22日映画『日本のいちばん長い日』の完成披露試写会が15日、東京・丸の内ピカデリーで行われ、キャストの役所広司、本木雅弘、松坂桃李と原田眞人監督が出席した。8月8日に全国公開する本作は、半藤一利の小説を実写化した歴史作品。大平洋戦争終結の舞台裏で、日本の未来のために闘った人々を描く内容で、陸軍大臣・阿南惟幾を役所、昭和天皇を本木、クーデターを首謀する若手将校・畑中健二を松坂が演じている。会場に敷かれたレッドカーペットに登場したキャスト陣は、集まったファンにあいさつ。その後行われた舞台あいさつで、役所は、「戦後70年で日本という国はずいぶん変わった。戦争は本当に嫌なもの。それを繰り返さないように、この映画を見て感じて頂ければ」と真摯にアピール。また、役所に天皇役を絶賛された本木は、「2回見ると色んなものが鮮やかに分かる。シンプルで深みのある言葉がたくさんあります」と語り、松坂は、「役所さんや本木さんの"静"と僕たち若手の"動"が、どのように動いていくのかが見どころ」と紹介した。また、舞台あいさつでは、本作の内容にちなんだ“自身最大の決断”のトークを披露。「初日から監督の怒声が飛び交ってて、その緊張感が居心地が良かった」と撮影を振り返った松坂は、「俳優をやろうと大学を辞めた時。親は怒ってましたけど、後悔はないです!」とキッパリ。続けて、ベテラン陣は、「日々、どんな瞬間も迷って苦悩してます。最初に食べるものは白米にしようか味噌汁にしようか、とか」(本木)、「上京して初めて、すごく勇気を出して納豆を食べたこと。勇気を出したからこそ、今は納豆が大好きになった」(役所)と食べ物の話で、会場の雰囲気を和ませていた。
2015年07月16日映画『日本のいちばん長い日』の完成披露試写会が7月15日(水)に開催され、主演の役所広司をはじめ、本木雅弘、松坂桃李、原田眞人監督が出席した。半藤一利の傑作ノンフィクションの映画化。1945年8月14日から15日にかけて、昭和天皇の“聖断”により終戦が決まるまでの政治的攻防、終戦を阻止しようとする陸軍将校たちの反乱未遂事件などを濃密な人間ドラマとして描き出していく。陸軍を抑えつつ皇室の安泰のために奔走する阿南陸相を演じた役所さんは本作について「戦闘シーンは出てきませんが、背景では広島、長崎への原爆投下があり、戦地では兵隊たちが飢えに苦しみながら戦っていました。それを感じながら見てほしい。戦争は本当にイヤなものです。この映画を見て二度と繰り返してはいけないと感じていただければ」と呼びかけた。その役所さんが過去の日本映画、特に同じ原作で1967年に岡本喜八の手で映画化された『日本のいちばん長い日』との大きな違い、原田版の本作ならではの見どころとして挙げたのが、昭和天皇を正面から描いているという点。役所さんは天皇陛下を演じた本木さんを「素晴らしかった」と称賛する。本木さんは「公開が近づくにつれて、(天皇陛下を演じるという)責務を果たせたのか?と重くのしかかってきます」と吐露。「賛否は全て受け止めます。叱られるでしょうが、早く公開して楽になりたいです」とその重圧の大きさをうかがわせた。松坂さんは、敗戦を阻止しようと決起する将校を演じたが、自身を含め若者たちを「動」、役所さん、本木さんらの演技を「静」と表現し「それぞれが国を思い、どうなっていくのか?僕は映画を見て、静と動が変わっていくさまを僕は『怖い』と思いました。どうして怖いと感じたのか?これから見るみなさんに感じていただければ」と語りかけた。ちなみに役所さんは7回目の原田作品出演となるが「怒る回数が少なくなった」と監督の変化について語るが、初参加の松坂さんは「初日から監督の声が現場に響いていた」と異なる証言。役所さんの「下手だから怒られたんじゃないの(笑)」という言葉に松坂さんは「そうだったかも…」と苦笑する。原田監督は「桃李には怒っていない」とあくまで他の俳優を怒っていたと語るが、生真面目な松坂さんは「自分に言われているように感じてました」と語り、これに監督は「その通り!」とニヤリ。会場は笑いに包まれた。原田監督は戦後70年を迎え「戦争体験者がどんどん亡くなっている」と戦争の記憶が徐々に遠いものになっているということへの危機感を口にする。この日も安保法案の特別委員会での採決が紛糾の中で行われ、連日、国会前でデモが行われるなど国民が高い関心を示しているが、こうした動きを踏まえ「いま、こうした政治状況の中で、幸か不幸か、この70年の“根っこ”をもう一度検証すべき時期に来ている。(本作の)歴史的な価値をいま、感じています」と語る。さらに「安倍首相の答弁の言葉を借りるなら、能力のない政府が“総合的に”判断して、民意を無視するという事態が続いていく。同じように民意のなかった70年前に阿南さんや昭和天皇が日本を救うためにどう決断したのか考えるいい機会だと思います。国民を救うということ。民意とは何か?日本という国がどこから来てどこに向かっているのか?自問して行動に移してほしいと思います」と力強く訴えかけた。『日本のいちばん長い日』は8月8日(土)より公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日本のいちばん長い夏 2010年8月7日より新宿バルト9、丸の内TOEI2ほかにて公開(C) 2010 NHK アマゾンラテルナ日本のいちばん長い日 2015年8月8日より全国にて公開(C) 2015「日本のいちばん長い日」製作委員会
2015年07月16日映画『日本のいちばん長い日』の完成披露試写会が7月15日に開催され、主演の役所広司、本木雅弘、松坂桃李、原田眞人監督が舞台あいさつに登壇した。舞台あいさつその他の写真半藤一利のノンフィクション小説を原作に終戦間際、阿南惟幾陸相、鈴木貫太郎首相、昭和天皇を中心にしたポツダム宣言の受諾を巡るやりとり、陸軍将校による決起事件を描く。「(戦後)70年。たった70年で日本はだいぶ変わった」としみじみと語る役所。「戦闘シーンは出てきませんが、この映画の背景には広島、長崎への原爆投下があり、戦地では兵士たちが飢えに苦しみながら戦っている。それを感じながら見てほしい。戦争って本当に嫌なものです。二度と繰り返さないようにと感じていただければ」と訴えた。本木は昭和天皇を演じたが、そのプレッシャーはやはり並大抵のものではなかったよう。「公開が近づくにつれて『責務を果たせたのか?』という問いが重くのしかかってきます。賛否は全て受けるつもりですので、叱られながら、早く楽になりたい…(苦笑)」と劇場公開を待ちわびる。松坂は陸軍の永遠を信じ決起する将校を演じたが「若者たちを“動”とするなら役所さんや本木さんは“静”。それぞれが国を思い、どうなっていくのか? スピード感のある物語の中で、僕はその静と動が変わっていくさまを『怖いな』と思いました。どうして怖いと思ったのか? みなさんに、観て感じていただければと思います」と呼びかけた。戦後70年を迎え、原田監督は「戦争体験者がどんどん亡くなっている」と当時を知る人間がいなくなり、記憶や歴史が風化してしまうことを危惧し「いま、こういう政治状況にあり、戦後70年の根っこで何が行われたのか? もう一度検証するいい時期であり、この映画の歴史的価値を感じています」と語る。この日も、安保法案が衆院平和安全法制特別委員会で採決され、大きなニュースとなったが原田監督は映画でも描かれる、70年前に阿南陸相、鈴木首相、昭和天皇が国の行く末を案じ、民意を無視した政治と軍の暴走を命がけで止めたという点に言及し「安倍首相の答弁の言葉を借りれば、能力のない政府が総合的に判断し、民意を無視するという事態になっている。国民を救うということ、“民意”とは何か? 日本はどこから来てどこへ向かって行くのか? 自問し行動に移してほしい」と訴えた。『日本のいちばん長い日』8月8日(土)全国ロードショー
2015年07月15日数々の映画・ドラマを手掛ける堤幸彦監督が、東野圭吾の原作を圧巻の迫力をもって描くサスペンス・アクション『天空の蜂』。江口洋介、本木雅弘、綾野剛、仲間由紀恵ら演技派俳優が顔を揃え、今年注目度ナンバーワンの呼び声も高い本作の、緊迫感みなぎる予告映像が到着した。1995年8月8日。最新鋭の超巨大ヘリ《ビッグB》が、突然動き出し、原子力発電所の真上に静止する。遠隔操縦によるハイジャックという驚愕の手口を使った犯人は〈天空の蜂〉と名乗り、“全国すべての原発の破棄”を要求。従わなければ、大量の爆発物を搭載したヘリを原子炉に墜落させると宣言する。爆薬を積んだ超巨大ヘリが原発に墜落するまで、タイムリミットは8時間ーー。奪われたヘリの設計士であり、ビッグBに取り残され人質となった子どもの父親・湯原(江口洋介)、狙われた原発の設計士・三島(本木雅弘)は、子どものため、日本消滅の危機を回避するため奔走するが…。今回到着した予告映像は、《ビッグB》を奪った謎の男(綾野剛)の犯行声明で幕を開ける。前代未聞の要求を突きつける、姿なき犯人との攻防戦に奔走する湯原と三島。そして2人を取り巻くキャラクターを、仲間さんや柄本明、國村準、向井理、石橋蓮司、佐藤二朗など豪華俳優陣が演じ、もはや予告編の域を超えた、緊迫感が押し寄せる映像となっている。また、映像をより一層盛り上げているのが、先日、主題歌として起用されることが発表されたばかりの、秦基博によるアッパーチューン「Q&A」。親子の情愛や、男たちが熱く信念をぶつけ合うシーンが次々に展開される映像と、エモーショナルな秦さんの歌声が見事にマッチしており、作品への期待は膨らむばかりだ。とてつもないスケール、大迫力のアクションシーン、そしてノンストップで押しよせる興奮と衝撃が話題となっている、サスペンス・アクション超大作『天空の蜂』。原作者の東野圭吾氏も「映像に圧倒された」と語るほどのその迫力を、まずはこちらの予告編で体感してみて。『天空の蜂』は9月12日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:天空の蜂 2015年9月12日より全国にて公開(C) 2015「天空の蜂」製作委員会
2015年07月15日役所広司、本木雅弘、堤真一、山崎努ら日本映画界を代表する名優たちが集い、半藤一利の原作を原田眞人監督が完全映画化した『日本のいちばん長い日』。本作に、原田監督作品『駆込み女と駆出し男』でも好演を見せた戸田恵梨香が、特別出演を果たしていることが判明、松坂桃李らが演じる陸軍将校たちに立ち向かう場面写真が到着した。本作で描かれるのは、終戦が決する1945年8月15日の前日、14日から、昭和天皇自らによって国民に対して終戦を知らせる玉音放送が国民に届く翌15日の正午まで、秒刻みで進む“日本のいちばん長い日”。昭和史研究の第一人者・半藤一利の傑作ノンフィクションである原作を元に、『クライマーズ・ハイ』『わが母の記』などを手掛け、現在『駆込み女と駆出し男』が大ヒット中の原田監督がメガホンをとった。今回到着した場面写真は、ラジオ局放送員の保木令子(やすきれいこ)役で特別出演を果たす戸田さんの熱演シーン。15日の未明、本土決戦を望み、徹底抗戦を果たすためにクーデターを計画し、玉音放送を中止させようと放送前のラジオ局に猛然と押しかける、畑中健二少佐(松坂桃李)ら青年将校たち。戸田さん演じる令子が、彼らに毅然として立ち向かう姿が映し出されている。放送局に押し入った将校たちに屈することなく、真っ直ぐな力強い視線で対峙するその表情からは、彼女もまた平和のため“闘い”に臨んでいる覚悟が感じられる。太平洋戦争終戦の舞台裏では何が行われていたのか?日本の未来を信じ、今日の平和の礎を築くため、身を挺し闘った人々の想いと、“日本のいちばん長い日”に起こった激動の真実とは?戦後70年を迎えるいまだからこそ描かれるこの物語の重みは、戸田さんの表情からも伺い知ることができそうだ。『日本のいちばん長い日』は8月8日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日本のいちばん長い夏 2010年8月7日より新宿バルト9、丸の内TOEI2ほかにて公開(C) 2010 NHK アマゾンラテルナ日本のいちばん長い日 2015年8月8日より全国にて公開(C) 2015「日本のいちばん長い日」製作委員会
2015年07月14日東野圭吾の原作を『SPEC』シリーズの堤幸彦監督が壮大なスケールで描く『天空の蜂』。このほど、本作より豪華キャストが勢ぞろいの本ポスタービジュアルが公開された。1995年8月8日。最新鋭の超巨大ヘリ「ビッグB」が突如動き出し、子どもを一人乗せたまま、福井県にある原子力発電所「新陽」の真上に静止した。遠隔操縦によるハイジャックという驚愕の手口を使った犯人は“天空の蜂”と名乗り、「全国すべての原発の破棄」を要求。従わなければ、大量の爆発物を搭載したヘリを原子炉に墜落させると宣言する――。映像化不可能と言われた東野圭吾最大のスケールの原作を映像化する本作。今回到着したポスタービジュアルでは、江口洋介、本木雅弘、仲間由紀恵、綾野剛を始め、柄本明、國村準、向井理、石橋蓮司、佐藤二朗ほか、豪華オールキャストが総集結!役者陣それぞれの力強い表情と炎に包まれる超巨大ヘリ「ビッグB」が、本作のただならぬ緊迫感を感じるさせるビジュアルとなっている。また、ポスタービジュアルの中央には、「絶対、守り抜く」という力強い言葉が配置され、登場人物たちが大切なものを守り抜く姿が描かれていることが窺える。さらに、本作を鑑賞した原作者の東野圭吾は「映像に圧倒された」とその仕上がりを絶賛!さまざまな作品を手掛けてきた堤監督が、どんな大迫力のアクションシーン見せてくれるのか、大きな期待がかかる。『天空の蜂』は9月12日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:天空の蜂 2015年9月12日より全国にて公開(C) 2015「天空の蜂」製作委員会
2015年07月01日東野圭吾の小説を江口洋介と本木雅弘の出演で映画化する『天空の蜂』のポスター画像が公開になった。日本を揺るがす未曾有の計画を遂行するハイジャック犯との攻防を描いた大作映画だけに、ポスターも豪華キャストがズラリと顔を揃えながら緊張感あふれるデザインになっている。その他の画像本作は、原子力発電所の上に最新鋭のヘリを静止させ、“全国すべての原発の破棄”を行わなければ、大量の爆発物を搭載したヘリを原子炉に墜落させると宣言する犯人“天空の蜂”と、テロに立ち向かう人々の息つまる攻防を描いたクライム・サスペンス。ジャックされた最新鋭のヘリの設計士・湯原を江口が、原子力発電所の設計士・三島を本木が演じ、仲間由紀恵、綾野剛、柄本明、國村隼、石橋蓮司、竹中直人、向井理、佐藤二朗、光石研らが出演する。このほど公開されたポスターの中央には大破し炎をあげるヘリコプターが描かれ、その上には大切な人や場所を守るために奔走するキャラクターたちが描かれている。本作は壮大なスケールで描かれる作品で、登場人物も設計士、政府関係者、重工業の関係者、役人、警察など多岐にわたっている。彼らはそれぞれが事態を打開するべく必死に奔走するが、日本破滅へのタイムリミットは近づいていく。本作ではサスペンス、人間ドラマだけでなくアクションシーンも描かれており、原作者の東野は完成した映画を観て「映像に圧倒された」とコメントしている。『天空の蜂』9月12日(土) 全国ロードショー
2015年06月30日長らく“映像化不可能“とされてきた東野圭吾の人気小説を映画化した『天空の蜂』の完成報告会見が6月22日に都内で行われ、メガホンをとる堤幸彦監督をはじめ、江口洋介、本木雅弘、仲間由紀恵、綾野剛が出席した。会見では本編冒頭13分の映像が披露され、堤監督は「観たことない映画を作ろうと団結し、自分でもビックリするくらいすごい映画を作っちゃったなと思う」と強い自信を示した。その他の写真最新鋭の巨大ヘリコプターを乗っ取り、原子力発電所の上空にホバリングさせるテロリスト“天空の蜂”との8時間に及ぶ極限の心理戦をスリリングに描く。「テロという現代的な脅威に加えて、3.11以降の原発の脅威という題材は、日本で映画にすべきもの。さらに親子の物語でもある」(堤監督)。ヘリの設計士を演じる江口も、「非常に面白い作品。3.11で経験した恐怖をリアルに捉えながら、エンターテインメントとしての救出劇を描いている」と誇らしげ。本木は原発の設計士を演じており、「巨大ヘリと人間が対峙するミステリーであり、ひとつの怪獣映画。驚きに満ちた作品で、改めて原作が予言の書だと実感する」と東野氏の先見に敬意を表した。一方、ヘリを強奪するテロリストを演じる綾野は「念願でした!」と堤監督との初タッグに喜びのコメント。「現場のライブ感や、そこで起こるパワーをとても大事にされる監督。俳優部への信頼も厚かった」と話した。片や仲間は『トリック』シリーズで、堤監督とは10数年来の付き合いで「今回は『トリック』の頃のような無茶ブリはありませんでした」と笑いを誘い、「とても上質な大人のラブストーリーを撮ってくださった」と振り返った。取材・文・写真:内田 涼
2015年06月22日“原発テロ”を扱い長年、映像化不可能とされた東野圭吾のサスペンス巨編を映画化した『天空の蜂』の完成報告会見が6月22日(月)、都内で行われ、江口洋介、本木雅弘、仲間由紀恵、綾野剛、堤幸彦監督が出席した。1995年夏、謎のテロリスト“天空の蜂”が強奪した超巨大ヘリ・ビッグBを、福井県にある原子力発電所「新陽」の真上に静止させ「全国すべての原発の破棄」を要求。8時間後にはヘリの燃料が切れ、「新陽」目がけてヘリが墜落してしまう危機的状況で、緊迫感あふれる攻防が繰り広げられる。ヘリの設計者・湯原を演じる江口さんは、「3.11を経験し原発の恐怖をリアルに感じるいま、エンタテインメントとして息詰まる救出劇が描かれている。非常に面白い作品に仕上がりました」と手応え十分。一方、原発の設計士である三島役の本木さんも、「原作は予言の書だった。ひとつの怪獣映画として、それに対峙する人々のミステリーを描いている」と興奮しきりだった。ほぼ同世代の江口さんと本木さんだが、意外にも共演するのは初めて。江口さんが「同じ設計士という立場で、男同士の“動”のぶつかり合いを意識した」と体を張ったアクションをふり返ると、本木さんは「もう年齢的には無理ですね。今年(の12月)で50歳になりますから」。この発言に、隣に座る綾野さんが「えっ、そうなんですか?」と驚く一幕もあった。その綾野さんは、「念願でした!」と初の“堤組”参加に大喜びで、「とにかく最高の現場。俳優部への信頼も厚く、その場で起こるパワーをとても大事にされる」。一方、『トリック』シリーズで堤監督と長年タッグを組んできた仲間さんは、「本木さんとのとても上質なラブシーンを撮ってくださった。今回、『トリック』の頃のような無茶ブリはありませんでした(笑)」と明かし、堤監督を恐縮させていた。会見では迫力あふれる冒頭13分の本編映像がお披露目され、堤監督は「自分で言うのもなんですが、すごい映画を作っちゃったと思います」と自信のコメント。「テロという現代的な脅威に加えて、親子の物語だと思う」と話していた。『天空の蜂』は9月12日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:天空の蜂 2015年9月12日より全国にて公開(C) 2015「天空の蜂」製作委員会
2015年06月22日役所広司を主演に、昭和史研究の第一人者・半藤一利の傑作ノンフィクションを『わが母の記』『駆込み女と駆込み男』の原田眞人監督が映画化した『日本のいちばん長い日』。この度、本作の最新予告編が公開された。本作は、太平洋戦争を終わらせるため、昭和天皇が降伏を決定した8月14日正午から、玉音放送で国民に終戦を知らせた8月15日正午までの1日を描く人間ドラマ。役所広司を始め、本木雅弘、松坂桃李、堤真一、山崎努ら日本を代表する俳優陣が集結している。最新予告編では、戦争継続を主張する陸軍将校たち、終戦を望む天皇と陸軍の間で苦悩する阿南惟幾陸相(役所広司)を始め、「本土決戦となれば、桜はもう咲かないな…」と呟く首相鈴木貫太郎(山崎努)、戦争継続を望みクーデターを計画する畑中少佐(松坂桃李)、首相を支える迫水久常書記官長(堤真一)、そして国民を案じ戦争終結を望む昭和天皇(本木雅弘)の姿が次々と映し出される。その後も、劇伴の高まりとともにさらに緊迫感を増し、刻一刻と日本が破滅へ向かってゆく様子が描かれる。密室の閣議で繰り広げられる心理戦、ますます激しくなる連合軍の爆撃、蜂起する陸軍将校たち、そして下された天皇の“聖断”…。現在の日本を作りあげた史上最大の決断、戦争を終わらせるために戦った男たちの緊迫のドラマは、平和に想いを馳せる、夏の良作映画となりそうだ。『日本のいちばん長い日』は8月8日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日本のいちばん長い夏 2010年8月7日より新宿バルト9、丸の内TOEI2ほかにて公開(C) 2010 NHK アマゾンラテルナ日本のいちばん長い日 2015年8月8日より全国にて公開(C) 2015「日本のいちばん長い日」製作委員会
2015年06月19日バーバリー(BURBERRY)がロンドンファッションウィーク期間中の6月15日、「バーバリー プローサム(Burberry Prorsum)」の2016春夏メンズコレクションショーをロイヤル・パーク・オブ・ケンジントン・ガーデンで行った。ショーでは、バーバリー心斎橋のオープニングイベントにも登場したイギリス人歌手・ローズらによるライブパフォーマンスとともに、最新コレクションを披露。フォーマルなテーラリングをベースに、相反する要素としてポエティックなレースを組み合わせたスタイルが数多く登場した。また、ブランドの代名詞である「ヘリテージ・トレンチコート」からも、新作としてスリムフィットな「チェルシー」が発表された。会場には俳優の本木雅弘やサミュエル・L・ジャクソン、モデルで女優のスキ・ウォーターハウスを始めとした多くの著名人が訪れた。公式サイトでは6月22日まで限定で、オンラインショップ「Runway Made To Order」を開設し、ランウェイに登場したアウターウェア、バッグ、スカーフを予約販売する。予約されたアイテムは特注品としてネームやイニシャルの刻印サービスを行い、店頭展開の約2カ月以上前に手元に届くこととなる。なお、公式サイトではファッションショーの模様を納めた映像も公開されている。
2015年06月19日現在『駆込み女と駆出し男』が公開中の原田眞人監督最新作『日本のいちばん長い日』のポスタービジュアルが、このほど解禁となった。1945年4月、鈴木貫太郎内閣が発足。そして7月、連合国からのポツダム宣言の受諾を迫られるも連日連夜におよぶ議論は紛糾。広島と長崎に原爆が投下され、戦況が絶望的となった中、「降伏か、本土決戦か―」“日本史上、最大の決断”を迫られた“日本のいちばん長い日”に、秒刻みで変わっていった、日本の運命とはー?昭和史研究の第一人者・半藤一利の傑作ノンフィクションを、『クライマーズ・ハイ』『わが母の記』の原田監督が映画化する『日本のいちばん長い日』。戦後70周年となる今年、太平洋戦争終戦の舞台裏で、日本の未来を信じ、今日の平和の礎を築くため身を挺し闘った人々が描き出される。ベテランから若手俳優まで、今の日本映画界を代表するキャストの競演が実現した本作。このほど完成したポスタービジュアルにおいては、役所広司演じる阿南惟幾陸相をはじめ、山崎努演じる鈴木貫太郎首相、本木雅弘演じる昭和天皇のほか、明晰な頭脳で首相をサポートする迫水久常内閣書記官長(堤真一)、降伏に反対し、徹底抗戦を果たすためクーデターを画策する畑中少佐(松坂桃李)らの決意に満ちた表情が映しだされ、ただならぬ緊張感を感じさせるビジュアルに仕上がっている。さらにもうひとつのビジュアルにおいては、陽の光が届かぬ密室にて、連合国から突きつけられたポツダム宣言を受諾するか否か、日本の未来が託された“日本史上、最大の決断”が行われる御前会議の様子が描かれている。本ポスタービジュアルは、原田監督が自らデザインを監修。“戦争を終わらせるために闘った男たち”の決意に満ちた力強い表情が映しだされ、本作が相当な力作であることが窺える。まずは本ポスターから公開への期待を膨らませてみてはいかがだろう。『日本のいちばん長い日』は8月8日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日本のいちばん長い夏 2010年8月7日より新宿バルト9、丸の内TOEI2ほかにて公開(C) 2010 NHK アマゾンラテルナ日本のいちばん長い日 2015年8月8日より全国にて公開(C) 2015「日本のいちばん長い日」製作委員会
2015年06月16日映画『あん』のヒットを記念し6月14日(日)、都内劇場で河瀬直美監督とゲストの斎藤工のトークベントが開催された。河瀬監督と親交の深いドリアン助川の小説を映画化した本作。千太郎が雇われ店長を務めるどら焼き屋にバイト募集を見てやってきた老女・徳江はあん作りの名人で、彼女の腕で店は繁盛をするが、実は彼女がかつて、ハンセン病を患っていたことがうわさとなり…。斎藤さんと河瀬さんはこの日が「はじめまして」。河瀬監督たっての希望で芸能界きっての映画通であり、監督としての顔も持つ斎藤さんとのトークセッションが実現した。控室では斎藤さんが「僕の一発芸になってる(笑)」という壁ドンを河瀬監督相手にやったそうで、しかも斎藤さんによると「僕が照れてしまい、ピクリとも心を動かせず、逆に壁ドンをしていただいた(苦笑)!」とか。登場時も、河瀬監督はまるで結婚式のように仲良く腕を組んで、斎藤さんにエスコートされて壇上に上がり、集まった女性ファンを前に「ごめんなさい」と謝罪し「ごちそうさまでした」と満足そうに語り、笑いを誘っていた。斎藤さんは『萌の朱雀』以来、河瀬監督の作品を見続けているそう。「いま、僕はTVの仕事が多くて、どうしても説明的な作業になってしまうんですが、河瀬さんの作品は説明じゃなく、演技でもなく、そこに存在しており、ドキュメンタリーがライバルのようにさえ見える」と語り、どうやってあの現場を作っているのかと興味津々で質問!河瀬監督は「他人の現場はわからないけど『よーいスタート』から『カット』までの間にここからここに来て、これを言って…というのでは決まり事が多い。私は360度、誰が何をしてもいいようにまず“場”をセッティングして、どこをカメラが抜いてもスタッフも映らないし、照明もケーブルも見えないようにする」と場づくりを説明。「テストもしない。役者さんがどこに立っても、だいたいスタッフがそれを受け止めて作っていく」と明かした。前作『2つ目の窓』では村上淳と村上虹郎の親子が劇中でも親子役で共演。今回、樹木希林とその孫で、本木雅弘の娘でもある内田伽羅が共演しているが、本作での2人の起用について「ドリアンさんが、徳江さんは樹木さんしかいないと。樹木さんを思い浮かべて(小説を)書いていたそうです。(内田さんが演じた)ワカナはちょっと普通の中学生ではない役ですが、伽羅ちゃんは最初のどら焼きのかじりつき方が普通の14歳じゃなかった」と述懐。その上で、ワカナはシングルマザーの娘役であるということで、内田さんを撮影の期間中、団地に一人で生活させていたと明かす。「(母親役の)水野美紀さんには、最初の2日だけ一緒に寝泊まりしてもらい、最初に母親の存在を体験させておいて、それから母親が帰ってこない状態にした。それが演出といえば演出」と語り、斎藤さんを驚かせていた。また、河瀬監督は演技指導についても「リアリティを追求して『自由にやってください』じゃ舵取りがなくなってしまう。行先は船長(=監督)が決めないといけない。どの道を通ってもいいし、道に迷ってもいいけど、迷うからには出口が必要」と持論を展開。その上で、決して直接的な指示の言葉を掛けることはないとし、今回の樹木さんへの演出を例に「樹木さんに『この店に来るのがこれが最後の日だったらどうですか?』と言って、もう1回やってもらうと、エプロンのたたみ方が変わるんです。日本の俳優さんはそれができる人たちなんですけど、それをやらせてもらえない。そういう時間のかけ方をさせてもらえないんだと思う」と語る。斎藤さんも「僕もそういう経験はさせてもらったことはないです」と羨望の表情を浮かべて深くうなずいていた。司会者から今後、斎藤さんを起用するを問われると、斎藤さんの方が「僕を前にそれを聞きますか?」と困惑。河瀬監督は会場の女性ファンに「工くんの魅力って何?甘いマスクもあるけど、言ってることやしていることもいいの?」と質問し、斎藤さんに演じさせるべき役柄を「考えます」と語りファンを喜ばせる。改めてその印象を問われ「目が合って『かわいい』と思いました。壁ドンしててもかわいいなぁ、飼っておきたいなと思った」と語り、会場は笑いに包まれた。『あん』は公開中。(text:cinemacafe.net)
2015年06月15日役所広司、本木雅弘、山崎努、堤真一、松坂桃李と錚々たるキャストで贈る『日本でいちばん長い日』。この度、彼らが集結した緊張感溢れるビジュアルが公開された。太平洋戦争末期、日本がポツダム宣言を受諾し終戦を迎える1945年。昭和天皇が降伏を決定した8月14日正午から、天皇自ら玉音放送で国民に終戦を知らせた8月15日正午、その24時間にいったい何があったのか…。昭和史研究の第一人者・半藤一利の傑作ノンフィクションを完全映画化したのは、『クライマーズ・ハイ』、『わが母の記』の原田眞人監督。戦後70年の壮大な記念碑となる感動作を作り上げた。今回公開されたのは、日本の未来を信じ、平和への礎を築くために身を挺した男たちの表情が印象的なビジュアル。陸軍を代表する身として徹底抗戦を掲げながらも、天皇の身を案じて苦悩し、平和的解決を成し遂げようとする阿南惟幾陸相(役所広司)。国民の苦しみに想いを馳せ、平和を希求する昭和天皇(本木雅弘)。聖断を拝し、法のルールを破ってでも戦争を終わらせようとする鈴木貫太郎首相(山崎努)、そして首相を支え続け、歴史の転換期を見届けようとする迫水久常内閣書記官長(堤真一)。宮城(皇居)を襲撃するクーデターを計画し陸軍同志とともに決起する畑中少佐(松坂桃李)。史上最大の危機を迎えた“日本のいちばん長い日”に、戦争を終わらせるために闘った男たちが集結している。真夏の空の下、70年前の日本で起こった史実。いまと変わらず眩しい太陽が照りつける夏空の背景とともに記される「降伏か、本土決戦か――。その決断に、すべての希望は託された」というコピーから彼らが望む“平和”について改めて考えさせられることだろう。『日本のいちばん長い日』は8月8日(土)より全国にて公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:日本のいちばん長い夏 2010年8月7日より新宿バルト9、丸の内TOEI2ほかにて公開(C) 2010 NHK アマゾンラテルナ
2015年06月05日俳優の江口洋介と本木雅弘が初共演する映画『天空の蜂』(9月12日公開)で、劇中に登場する超巨大ヘリコプター"ビッグB"の画像が5日に初公開され、原作者の作家・東野圭吾氏が絶賛のコメントを寄せた。本作は、東野氏が1995年に発表した同名小説(講談社)を原作に、「20世紀少年」シリーズなどで知られる堤幸彦監督が手掛ける映画。自衛隊の"ビッグB"が何者かに奪取され、テロ事件へと発展する国家の危機を描く。江口が"ビッグB"の開発に取り組んできたヘリコプター設計士・湯原、本木が湯原と同期入社で原子力発電所の設計に携わってきた原発設計士・三島を演じる。"ビッグB"は最新鋭にして日本最大のヘリコプターという設定で、全長34メートル、総重量25トン。ヘリの内部のシーンは30メートル級の巨大セットを組んで撮影された。すでに公開された予告編でその姿は確認できていたものの、細部がクリアな画像が公開されるのは初めて。画像では、手前に映り込んだ航空自衛隊ヘリとの大きさの違いが分かる。物語のスケールの大きさから"映像化不可能"と言われていた本作。それは誰よりも原作の東野氏が「映画化など絶対に不可能だと思っておりました」と実感していたが、「執筆中に思い描いた以上の映像に圧倒されました」と出来栄えに驚く。「監督や俳優の皆さん、そのほか多くの方々の熱い想いが伝わってくる、骨太の素晴らしい映画だと思います」と称賛し、「私自身の血も、この小説に取り組んでいた二十年前のように騒ぎました。きっと多くの人々の心を揺さぶることだと思います」と"ビッグB"の迫力も確信の後押しとなった。(C)2015「天空の蜂」製作委員会
2015年06月05日俳優の役所広司が主演する、映画『日本のいちばん長い日』(8月8日公開)の最新ビジュアルが5日、公開された。本作は、昭和史研究の第一人者・半藤一利の同名ノンフィクション作品を、『クライマーズ・ハイ』(2008年)、『わが母の記』(2012年)で知られる原田眞人監督の手により映画化したもの。主演の役所をはじめ、本木雅弘、山崎努、堤真一らベテランから、松坂桃李のような若手まで、日本映画界を代表する俳優陣が共演していることでも話題を集めている。公開された新ビジュアルでは、主要キャスト5名が集結。陸軍の代表として徹底抗戦を掲げながらも、天皇の身を案じて苦悩し、平和的解決を成し遂げようとする阿南惟幾陸相(役所)。国民の苦しみに思いをはせる昭和天皇(本木)。聖断を拝し、法のルールを破ってでも戦争を終わらせようとする鈴木貫太郎首相(山崎)、そして首相を支え、歴史の転換期を見届けようとする迫水久常内閣書記官長(堤)。対して、皇居を襲撃するクーデターを計画し陸軍同志とともに決起する畑中少佐(松坂桃李)。立場は違えど、日本の未来を信じ、命をかける男たちの表情が映しだされている。映画の舞台となるのは、太平洋戦争末期の1945年。昭和天皇が降伏を決定した8月14日正午から、天皇自ら玉音放送で国民に終戦を知らせた8月15日正午、その24時間の間に何が起きたのかを描いた作品。日本の歴史上最も重要な一日と、日本の平和への礎を築くために身をていした男たちの姿を追う。なお、過去に太平洋戦争をテーマにした映画は数多く存在するが、昭和天皇の姿・声をはっきりと描いた日本映画は、本作が初となる。(C)2015『日本のいちばん長い日』製作委員会
2015年06月05日