『ソイレント・グリーン 《デジタル・リマスター版》』より特報とメインビジュアルが解禁された。人口爆発を起こしたニューヨークを舞台に、環境破壊、資源枯渇、食糧難にあえぐ地球を描く、1973年製作の映画『ソイレント・グリーン』。この度解禁となった特報では、人口が4000万人にまで達したニューヨークの配給所に詰めかけた群衆が、究極の栄養食であり謎に包まれた合成食品“ソイレント・グリーン”に押し寄せる様子が捉えられている。食糧難や貧困で暴徒と化した人間の前に現れたのは巨大なショベルカー。逃げ場を失った者たちを次々と掬い上げ、後部のタンクに塵芥さながら放り込む無慈悲かつ冷酷さは、まさに悪夢としか言いようのない光景だ。メインビジュアルには、50年前に想像した「2022年の地球」を描いた公開当時のイラストを起用。「恐るべき未来予想図」を描いた近未来SFの傑作として扱われてきた本作だが、「もう、人間がいっぱい…」というコピーが、人類を抱えきれなくなった“今の地球”の発する悲痛な叫びとしても受け取れる。実際に、製作された1973年にすでに39億に達していた世界人口は2024年の今80億を超え、環境破壊、異常気象、食糧難、生態系崩壊といった言葉が日常語と化している世界に生きている。本作の結末は何を提示するのか…。恐怖と好奇心を掻き立てられる特報とメインビジュアルとなっている。『ソイレント・グリーン 《デジタル・リマスター版》』は5月17日(金)よりシネマート新宿ほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)
2024年04月09日スカーレット・ヨハンソン、チャニング・テイタムが初共演した話題作『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』が7月19日(金)より全国公開されることが決定。予告編が解禁された。1969年、アメリカ。ケネディ大統領が宣言した<人類初の月面着陸を成功させる国家的宇宙プロジェクト=アポロ計画>がスタートして8年。人類の大きな夢は未だ成功ならず、米ソ宇宙開発競争で後れを取る中、失敗続きのNASAに対して国民の関心は薄れ、予算は膨らむ一方。この悲惨な状況をなんとかしようと、ニクソン大統領に仕える政府関係者モー(ウディ・ハレルソン)を通してNASAに雇われたのは、PRマーケティングのプロ、ケリー(スカーレット・ヨハンソン)。このプロジェクトを全世界にアピールするためなら手段を選ばないケリーは、アポロ11号の宇宙飛行士たちを「ビートルズ以上に有名にする!」と意気込み、月面着陸に携わるNASAスタッフにそっくりな役者たちをテレビやメディアに登場させ、“偽”のイメージ戦略を仕掛けていく。そんな彼女に対し、実直で真面目なNASAの発射責任者コール(チャニング・テイタム)は反発するが、やり手のケリーは聞く耳を持たず、コールの代役まで雇ってしまう始末。しかし、ケリーの見事なPR作戦により、月面着陸は全世界注目の話題に。そんな時、モーからケリーに「月面着陸のフェイク映像を撮影する!」という衝撃的なミッションが告げられる。月面着陸のフェイク映像を撮影するという超極秘プロジェクト。早速ケリーはアームストロング船長の代役や撮影監督を雇い、厳戒態勢の中、NASAのケネディ宇宙センター内部に作られたフェイク映像の撮影準備を進めるが…。月面着陸55周年を機に、もう一つの<月面着陸>にまつわる舞台裏を完全オリジナル脚本でユーモラスかつスタイリッシュに描いたエンターテインメント。“争奪戦になるほどの脚本”に、豪華キャストの参加が続々とニュースになっていた本作。その美貌と巧みな話術でNASAや世界中の人々を軽快に欺いていくPRのプロ、ケリー役にはスカーレット・ヨハンソン。本作ではプロデューサーとしても名を連ねている。ケリーと敵対する実直なNASAの発射責任者コール役にはチャニング・テイタム。この2人の初競演に加え、重要なキーパーソンとなるのがモー役のウディ・ハレルソン。ニクソン大統領の側近として超極秘ミッションを企てる男という一見シリアスなキャラクターだが、彼が演じることで奇抜かつ憎めないベテランならではの演技を披露している。監督は『フリー・ガイ』のプロデューサーのグレッグ・バーランティが務める。解禁された予告編では、仲間の月面着陸成功を信じて猛反対するコールと、偽の月面着陸制作に邁進するケリー、対立する2人が直面するトラブルやアクシデントが捉えられ、アポロ11号発射のカウントダウンが迫っていく様子が切り取られている。『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』は7月19日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2024年04月09日ヴィム・ヴェンダース監督作品『アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家』より予告編と場面写真が解禁された。本作は、戦後ドイツ最大の芸術家、アンゼルム・キーファーの全てをヴィム・ヴェンダース監督が描くドキュメンタリー。この度解禁となった予告編では、広大なアトリエの床に寝そべる、上半身が裸のアンゼルム・キーファーの自由奔放な姿に始まり、その代名詞とも言える巨大な芸術品を作りだす秘密に迫っていく。「ナチス、戦争、神話、文学……アンゼルムは傷ついた世界を創造する―」というナレーションに重なるように、その歴史的背景を感じずにはいられない立体的な作品が眼前に迫ってくる。ヴィム・ヴェンダース監督が2年の月日をかけて映像化した、アンゼルムの芸術作品の全貌が“圧倒的没入感”で立ち現れ、「まだ高みに到達していない。私は止まらないんだ」と、進化を止めようとしないアンゼルムの声が静かにそして高らかに響く予告編となっている。併せて解禁となった新たな場面写は、アンゼルムのインタビューカットや、ナチス式の敬礼をする自身の姿を撮影したシリーズ「占領」の1枚のほか、アンゼルムの幼少期を演じるヴェンダースの孫甥アントン・ヴェンダースや青年期を演じる、アンゼルム息子のダニエル・キーファーのカットも。また、巨大な作品の前に佇む、アンゼルムとヴェンダース監督のスチール写真も切り取られている。『アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家』は6月21日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家 2024年6月21日よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国順次公開© 2023, Road Movies, All rights reserved.
2024年04月08日ブランドン・クローネンバーグ監督最新作『インフィニティ・プール』より新たな場面写真が解禁された。『パラサイト 半地下の家族』の配給会社NEONが製作を手掛けた本作は、クールなルックスで大人気のスカルスガルド兄弟の長男アレクサンダー・スカルスガルド(『ターザン:REBORN』「ビッグ・リトル・ライズ」)とミア・ゴスが初共演し、全米スマッシュヒットを記録した注目作。本国ではスランプに陥り徐々に堕落していく作家ジェームズを演じたスカルスガルドの体当たりの熱演と、そんな彼を奇妙で恐ろしい世界に誘う女、ガビ役のミア・ゴスによる怪演が大きな話題となった。主演を務めたアレクサンダー・スカルスガルドは、1976年生まれのスウェーデン出身の俳優。父は、『ドラゴン・タトゥーの女』『マイティー・ソー』など数々の映画に出演しているステラン・スカルスガルド。『ニンフォマニアック』ではアレクサンダーより早くミア・ゴスとの共演を果たしている。四男ビルは『シンプル・シモン』『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』で注目を集め、つい先日リメイク版『ザ・クロウ(原題)』での主演が発表されるなど、引く手あまた。さらに次男、五男も俳優という芸能一家の出身だ。長男アレクサンダーは、7歳から子役として活躍し、HBOドラマ「トゥルーブラッド」(08-14)での演技が評価されスクリーム・アワードの最優秀悪役賞を2010年から2年連続で受賞。父と共演を果たしたラース・フォン・トリアー監督作『メランコリア』ではハンプトン国際映画祭でBreakthrough Performer賞を受賞。2017年にはメリル・ストリープやニコール・キッドマンと共演したドラマ「ビッグ・リトル・ライズ」でエミー賞とゴールデン・グローブ賞の両方で助演男優賞を受賞した。『ターザン:REBORN』『ゴジラVSコング』などのハリウッド大作で主演に抜擢される一方で、『メイジーの瞳』『ディス/コネクト』などのメッセージ性の強いドラマ作品へも意欲的に出演し幅広く活躍している。194cmの高身長に鍛え上げられた肉体、そしてその甘いマスクにも関わらず、『ハミングバード・プロジェクト 0.001秒の男たち』では衝撃的なヘアスタイルを披露したり、本作においても、その鍛えられた腹筋を惜しげも無く曝け出し、首輪を着けて身も心もボロボロにされ堕ちていく男を見事に体現した。ブランドン・クローネンバーグ監督はそんな彼について「アレクサンダーはとても心が広く、優しい素敵な人です。本作はインディペンデント作品ということで時間もなく、常にバタバタしていて、お金もないような現場でした。そういった現場の場合、役者も制作チームに寄り添ってくれる人が望ましいですが、アレクサンダーはそういった面も持ち合わせています。ご存知の通り、彼はハリウッド大作の主役を張れるような美貌と才能を持ち合わせていますが、彼自身はルックスを全く気にしないような人です。どんどん変貌していく役も全く恐れないので、とても興味深い役者だと思いました」とコメントしている。そしてこの度、本作のアレクサンダー・スカルスガルドを捉えた新たな場面写真が解禁。解禁された写真では、物語の舞台となる美しいリゾート地でサングラスに白シャツで佇むなんとも絵になる一枚。砂浜の日陰で寝転びながら物憂げにこちらに目線を向けている一枚も。さらにはこれまでと雰囲気が変わり、着衣もなく何かドロドロしたものを口に含んでいるショット。果たして彼の身に何が起きたのか、どう堕ちていくのか…?物語の行方が気になる場面写真となっている。『インフィニティ・プール』は新宿ピカデリー、池袋HUMAXシネマズ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:インフィニティ・プール 2024年4月5日より新宿ピカデリー、池袋HUMAXシネマズ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開© 2022 Infinity (FFP) Movie Canada Inc., Infinity Squared KFT, Cetiri Film d.o.o. All Rights Reserved.
2024年04月07日俳優で映画監督の齊藤工が、神津トスト明美監督の日米合作・劇場用長編映画『ボクがにんげんだったとき/When I Was a Human』のエグゼクティブプロデューサーに就任した。本作は、飼い主を愛する保護犬が人間に変身して、人間界で奮闘するファンタジー映画。90年代のハリウッド映画を彷彿とさせるようなハートウォーミングな犬の冒険映画として、ハリウッドのフィルムマーケット「slated.com」でも高い評価を受け、週間ランキングでも上位5位入りを果たした。また、タランティーノ映画常連のダニー・トレホや映画『卒業白書』のレベッカ・デモーネイなど人気俳優たちが本作の脚本に惚れ込み、続々と出演を決定している。本作が長編劇場映画としてハリウッドでの映画撮影の実現を目指すなか、この度、齊藤工がプロデューサーに就任。本作の製作陣からは「同氏の参加は、本作が目指すハリウッドでの映画撮影実現へ向けて重要な一歩となります。俳優として日本国内外で高い評価を得ており、プロデューサー、映画監督としても活躍する同氏のプロデューサーとしての参加は、作品の製作・プロモーションにおいて新たな視点が加わり、同氏の映画制作における幅広い知識や豊富な経験から、作品のクオリティ向上や海外展開の成功につながると信じております」とコメントが寄せられている。齊藤 工よりコメント神津トスト明美監督の本作のオリジナル短編『When I was a human』がとにかく素晴らしく、多くの、特に愛犬家に届けたい保護犬の飼い主への愛を描いた傑作短編でした。国内外の映画産業の今、そして光と影を熟知された神津監督と森田真帆さんが想いを込めた本作の長編企画・脚本がハリウッドのフィルムマーケット「slated.com」を介して愛犬家でもあるダニー・トレホ氏やレベッカ・デモーネイ氏の目に、心に留まり、純然と大きく実現に向かうその過程こそがハリウッドドリームを描く映画の様に感じました。正直私に何が出来るかまだわかりませんが、映画作り・資本集め・届け方の厳しさ・残酷さは確りと味わって参りました。また日本に置ける保護犬を始めとした動物の命の問題にも一石を投じる作品になる事も願いながら、この作品に起きている純度の高い奇跡とクリエイティブを止める事なくプロジェクトと共に奔走したいと思います。作品について原作となったショート作品はアカデミー賞公認配給会社Shorts Internationalの目にとまり、配給契約を締結後、全米・全欧・インドでTV放送され大好評を博す。また2018年から2019年にかけて全米20か所以上の劇場で上映され、収益金の全ては各地の保護犬・ペット団体に寄付された。本作はこのショート作品を劇場版として長編化する。(シネマカフェ編集部)
2024年04月07日井浦新のアメリカ映画デビュー&初主演作『東京カウボーイ』より予告編が解禁された。上昇志向の強い日本人ビジネスマンが、出張先のアメリカ・モンタナ州の牧場でカウボーイ文化に触れて変わっていく姿を描く本作。この度解禁となった予告編映像では、ブランドマネージャーとして東京でバリバリ働く主人公ヒデキ(井浦新)の姿から始まる。舞台は、喧騒の東京から、大自然が広がる米・モンタナ州の牧場へ。経営不振の牧場を再建するために、スーツ姿で壮大な計画をプレゼンするが、牧場のカウボーイたちからは邪見に扱われるばかり。初日からトラブル続きの様子だが、意を決し「郷にいれば 郷に従え」とスーツを脱ぎカウボーイ姿に。「ヒーハー!!」と高揚し叫び声をあげるシーンが映像の後半に登場するが、トラブル続きの牧場再建計画は果たして成功するのか…?予告編には、藤谷文子が演じる主人公の上司であり恋人のケイコとの関係や、主人公と共にモンタナの牧場に同行する、國村隼が演じる和牛専門家・ワダの姿も見られる。さらに、舞台となるモンタナの牧場は、美しく壮大な大自然が広がり、美しく壮大な風景が物語に彩を添えている。本作のマーク・マリオット監督は、かつて、日本の巨匠、山田洋次監督の弟子入りを志願し、山田組の海外現場(第41作『男はつらいよ 寅次郎心の旅路』)に参加した経歴の持ち主。その時の異国体験が作家としての原点となった。その後、モンタナの牧場で研修する日本人会社員について書かれた記事からもヒントを得て本作を企画。東京のオフィス街とは何もかもが異なるモンタナの原始的な風景を舞台に、日本人を主人公に据え、“異邦人”が経験する様々な感情を普遍的なヒューマンドラマに仕立てあげた。マーク・マリオット監督は日本の観客に向けて「観客の皆さんがヒデキの旅を描いたこの穏やかな物語に思わず夢中になることを願っています。耳を傾け、ペースを落とし、土地や周囲の人々とつながろうとするヒデキの姿に自分自身を重ね合わせてもらえたら幸いです」と語っている。予告編のラストに登場する「時にはまわり道が、一番の近道になる」というコピーは、本作に込めた監督の想いに通じる。また、本作の前売り鑑賞券が公式サイト記載の上映決定劇場にて順次発売開始。上映劇場の窓口で購入すると、本作のアメリカ版ポスター(ミニサイズ)が特典として付いてくる。全国の上映劇場は、公式サイトにて確認を。『東京カウボーイ』は6月7日(金)よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:東京カウボーイ 2024年6月7日よりYEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次公開
2024年04月06日フランス映画『またヴィンセントは襲われる』(原題:Vincent doit mourir)の日本公開が決定。日本公開版ポスタービジュアルと予告編もあわせて到着した。ある日、ヴィンセント(カリム・ルクルー)は職場で働いていたインターン生から突然、暴行を受ける。癒える間もなく今度は別の同僚にも襲われたが、加害者たちは襲撃時の記憶を全く覚えていなかった。さらに、「事件の原因は被害者の方にあるのでは」と疑われる始末。彼に突然殺意を向けて襲いかかってくる者は後を絶たなくなり、見ず知らずの人すらも狙ってくるように――。本作は、ただ目が合っただけで周囲の人々に襲われるようになった男が、生き残りの戦いの果てに辿り着く終末を描いた、フランス発の不条理サバイバル・スリラー。「第76回カンヌ国際映画祭」批評家週間に選出され、ゴールデンカメラ賞にノミネート、「シッチェス・カタロニア国際映画祭」では最優秀主演俳優賞を獲得するなど、世界各地の映画祭で高く評価されている本作。公開決定と合わせて到着したポスタービジュアルの青色からは、ヴィンセントの目に映る「不条理に自身の命を狙う残酷な世界」をイメージさせる。予告編では、目が合ってしまい、襲撃を受けるヴィンセントの姿が描かれ、なぜ襲われるのか謎がより深まる仕上がりとなっている。『またヴィンセントは襲われる』は5月10日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:またヴィンセントは襲われる 2024年5月10日よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国にて公開©2023 - Capricci Production - Bobi Lux - GapBusters - ARTE France Cinéma - Auvergne-RhôneAlpes Cinema ‒ RTBF
2024年04月06日「ユーフォリア/EUPHORIA」のシドニー・スウィーニーと『トップガン マーヴェリック』のグレン・パウエルの共演で、昨年12月のホリデーシーズンに全米公開され、超特大ヒットをたたき出したラブコメ映画『恋するプリテンダー』から、オーストラリア・シドニーのオペラハウスや雄大な自然などの場面写真が解禁。また、2人の最悪な再会シーンの本編映像が解禁となった。弁護士を目指してロースクールに通うビー(シドニー・スウィーニー)は、街角のカフェで出会った金融マンのベン(グレン・パウエル)と最高の初デートをするが、数年後、2人はオーストラリアで同じ結婚式に出席することになり最悪の再会をする。この度解禁となった場面写真は、シドニー演じるビーとグレン演じるベンの2人が出会った最高の夜から、シドニーの街で再会しいがみ合う2人、そしてフェイク・カップル契約を交わす2人。オーストラリアの大自然を眺めながらなぜかベンのズボンに手をいれるビー。はちゃめちゃだけどとびきりキュートで、結婚式ならではの華やかなドレス&タキシード姿の写真まで、本作の楽しくドタバタな雰囲気が味わえるショットとなっている。また、最高の初デートを経て、ちょっとした行き違いによって燃え上がったはずの恋心が一気に凍りついてしまった2人。数年後、ビーの姉とベンの幼なじみが結婚することになり2人は結婚式に出席するために乗った飛行機で偶然にも最悪な再会を果たしてしまう。「君も結婚式へ?幸運な偶然だ」とベンから話しかけると、「そうは思えない」とトゲを含んだ返事をするビー。バチバチにぶつかり合う2人の様子から、オーストラリアでのリゾートウエディングの先行きが不安になる本編映像となっている。『恋するプリテンダー』は5月10日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:恋するプリテンダー 2024年5月10日より全国にて公開
2024年04月05日A24最新作『アイアンクロー』より特別映像が解禁された。“アイアンクロー=鉄の爪”を得意技とした実在のプロレスラー、フリッツ・フォン・エリック。父フリッツのもとでプロレスの高みにまで登りつめたフォン・エリック兄弟を、身近な視点から壮大に描き出した本作。この度解禁されたのは、物静かで優しい性格で愛情深い主人公ケビン役を務めたザック・エフロンが、自身の役どころや撮影エピソードを語る特別映像。プロレス映画でありながら、その枠にとどまらない人間ドラマとして本作の魅力を支えているのは、ケビン・フォン・エリックであることは言うまでもない。年長者として兄弟を支え、優しく思いやりのあるケビン役を、ザック・エフロンが繊細な演技で描写し、作品をまとめ上げている。ザックは、「フォン・エリック兄弟の実話を描く作品だ。ケビンには兄弟との絆がすべてだ。兄弟の中心的存在だった」と、ケビンの心の中心にあるのは、家族や愛、そして弟たちであったとふり返る。ショーン・ダーキン監督は、「ザックには身体能力に加え、ケビンの持つ愛らしさもあった」と話し、ケビン・フォン・エリック本人もザックについて「まさにハマり役」と大絶賛している。三男デビッド役のハリス・ディキンソンは、「周囲の力を引き出す。誰にとってもザックは最高の共演者さ」と賛辞を送り、四男ケリー役のジェレミー・アレン・ホワイトは「常に準備が完璧な彼に刺激を受け、みんな競い合うようにトレーニングをしたよ」と、撮影裏でも皆を引っ張るお兄さん的存在だったようだ。最後にザックは、「家族を襲った悲しみの連鎖を断ち切り、愛を力にして生きた男の実話だ。力強い物語だよ」と、作品の本質を熱く語った。『アイアンクロー』は4月5日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:アイアンクロー 2024年4月5日よりTOHO シネマズ 日比谷ほか全国にて公開© 2023 House Claw Rights LLC; Claw Film LLC; British Broadcasting Corporation. All Rights Reserved.
2024年04月05日アカデミー賞作品賞&脚本賞Wノミネートを果たした、A24と韓国CJ ENM初の共同製作で贈る注目作『パスト ライブス/再会』。この度、長回し1テイクで撮影したという本作のラストシーンの場面写真が解禁となった。ニューヨークで再会の数日間を過ごしたノラとヘソン、まだ暗い明け方に見つめ合う2人の様子が切り取られた本シーン。本作を鑑賞したマスコミ陣からは「ロマンチックなのに禁欲的」「お互いの感情を抑えた前半がラストシーンに繋がっている」「ラストシーンは涙が止まらなかった」「久しぶりに試写室で号泣した」などの感想が上がっているという。ノラとへソンはお互いに視線をそらさずに向き合うが、口にする言葉はない。幼なじみという関係性を変えるのには十分な時間だったはず。ノラを演じたグレタ・リーは「あのシーンだけでも1本の映画になるくらいだと思いました」と撮影をふり返る。「あの瞬間、本当に数えきれないくらいの感情が渦巻いていて…。脚本では2分と書かれていたのですが、実際は45秒でした。監督のセリーヌ(・ソン)は、この時間を耐えられないくらい長くて、同時にものすごく短いようにも描きたいと言っていたのですが、それは私も演じていて本能的に感じることが出来ました」と明かす。また、このシーンは長回しの1テイクで撮り切ったという。「どのような撮影になるのか事前にしっかりと教えてもらっていませんでした。でもそれがセリーヌの素晴らしいところで、彼女には決断力があって何をどうしたいのか明確に分かっていたんです」とグレタは語る。実際に、彼女とヘソンを演じたユ・テオはお互いに向き合うという演出と、カメラの位置だけは分かっていたものの、それ以外は何も知らされていなかったそうだ。ユ・テオにとってもこのシーンの撮影は印象深かったようで、「まるで永遠かに思えました」と語る。セリーヌ・ソン監督の演出については、「これだ!と監督が思える演技ではないといけないと考えていました。なので、自分の持っているものをこのシーンに全て出し切りました」という。「言えないこと・見せないことにとても価値があると思ったからです。このシーンには、完全にセリーヌの監督としての才能が表れていると思います」と、その魅力に触れた。まるでドキュメンタリーのように、その場で生まれる心の動きをリアルに写し出した、奥ゆかしくて美しい、抑制されるほどに官能的でもあるラストシーン。『パスト ライブス/再会』を唯一無二の映画にした、映画史に残るであろう奇跡のような1シーンとなっている。『パスト ライブス/再会』はTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:パスト ライブス/再会 2024年4月5日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開2022 © Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved
2024年04月05日『パラサイト 半地下の家族』『燃ゆる女の肖像』を手掛けたNEONの北米配給によりスマッシュヒットを記録した『HOW TO BLOW UP』よりコンセプトビジュアルが解禁された。本作は、気候変動の脅威が差し迫る最中でテキサス州の石油精製工場を即席の爆弾で破壊しようとする8人の若者たちを描き、その過激さと危険さが議論を呼んだエコスリラー。この度解禁されたのは、3DCGを用いた日本版オリジナルのコンセプトビジュアル。環境汚染によって苦しめられたメンバーたちが、手作りの爆弾で石油パイプラインを爆破するのに使用するオイルバレル(樽)をモチーフにしており、よく見ると「爆破法」「危険性」といった日本語も記されている。メンバーたちの、いまにも爆発しそうな内なる憤りが伝わってくるような、物々しい印象のビジュアルに仕上がった。果たして彼らは、パイプラインを爆破して世界を変えることができるのか…?本作ではメンバーによる手作り爆弾の制作を描くため、監督がパイプラインエンジニアやアメリカの反テロリズム専門家(匿名を希望)と接触。彼らへの詳しいインタビューに基づき、3インチの鋼製パイプラインを破壊するために必要な爆弾の製造方法を現実的に考案し、映画のストーリーに組み入れている。劇中で率先して爆弾の制作を引き受けるのは、石油会社に恨みを持ち手作り爆弾の制作方法を研究しているネイティブアメリカンのマイケルで、『レヴェナント:蘇えりし者』(2015年)でレオナルド・ディカプリオの息子を演じたフォレスト・グッドラックが演じている。『HOW TO BLOW UP』は6月14日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、池袋HUMAXシネマズ、シネマート新宿ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:HOW TO BLOW UP 2024年6月14日より ヒューマントラストシネマ有楽町、池袋 HUMAX シネマズ、シネマート新宿 ほか全国にて公開© Wild West LLC 2022
2024年04月05日日本の漫画、アニメ、映画をこよなく愛する鬼才カルロス・ベルムト監督の最新作『マンティコア怪物』の日本公開を記念して、ベルムト監督の劇場デビュー作『マジカル・ガール』(14)がシネマート新宿で1週間限定の凱旋レイトショー上映決定、凱旋上映スペシャル映像が解禁となった。日本のアニメ「魔法少女ユキコ」の大ファンでコスチュームを着て踊ることが夢という、余命わずかな少女アリシアと、娘の願いを叶えるために奔走する失業中の父の予期せぬ物語を描いた『マジカル・ガール』は、日本公開時も“トラウマ必至の映画”、または“究極の鬱映画”として熱狂的なファンを産み出した傑作。スペインの巨匠ペドロ・アルモドバルが「宝石のような映画。私はこの映画を猛烈に愛する」と大絶賛し、サン・セバスチャン国際映画祭グランプリ&監督賞をダブル受賞したベルムト監督の劇場デビュー作だ。日本オタクの鬼才が踏み込む人間の心の禁忌を描いた本作『マンティコア怪物』とともに、日本テイストが詰まった監督の原点となる『マジカル・ガール』を堪能できる機会。4月16日(火)の上映後には、ヴィヴィアン佐藤(映画批評家/ドラァグクイーン)と樋口毅宏(作家)によるトークイベントも実施予定。『マンティコア 怪物』(C)Aquí y Allí Films, Bteam Prods, Magnética Cine, 34T Cinema y Punto Nemo AIE解禁となったスペシャル映像では、伊藤潤二(「富江」シリーズほか)の新作漫画を買いに行くことをやたらと深刻に報告する挙動不審な『マンティコア怪物』のフリアンや、「魔法少女ユキコ」のコスチュームを身に纏った『マジカル・ガール』のアリシアが映し出され、ベルムト監督特有の妙に不穏な空気が流れる、凱旋上映の華々しさは一切ない映像となっている。なお、凱旋上映来場者には本国版ビジュアルを使用した特製チラシが先着順・数量限定でプレゼントされる。本国版ビジュアル『マジカル・ガール』Una produccion de Aqui y Alli Films, Espana. Todos los derechos reservados(C)『マジカル・ガール』は4月12日(金)~18日(木)、シネマート新宿にて1週間限定の凱旋レイトショー上映。『マンティコア怪物』は4月19日(金)よりシネマート新宿、渋谷シネクイントほか全国にて順次公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:マンティコア 怪物 2024年4月19日よりシネマート新宿、渋谷シネクイントほか全国順次公開© Aquí y Allí Films, Bteam Prods, Magnética Cine, 34T Cinema y Punto Nemo AIE
2024年04月04日ゴジラ70周年×「モンスター・ヴァース」シリーズ10周年アニバーサリー超大作『ゴジラxコング 新たなる帝国』。この度、尾上松也、宮野真守、鈴木もぐら(空気階段)、真矢ミキらが、本作の日本語吹き替え版キャストに決定した。シリーズ前作『ゴジラvsコング』に登場し、世界の危機を救ったひとりであるバーニー役で松也さんが今回、ゴジラとコングのさらなる激闘を見届ける。バーニーまた、アニメーション映画『GODZILLA』シリーズに出演した宮野さんが、巨大生物専門の獣医師・トラッパー、鈴木さんが探査機ヒーヴのパイロット・ミケル、真矢さんが秘密組織モナークの長官・ハンプトンを演じる。さらに、「ゴジラ」シリーズと縁の深い豪華声優陣も大集結。フリーアナウンサー笠井信輔、前作から引続きアイリーン役を務める坂本真綾、大塚明夫(西武園ゆうえんち「ゴジラ・ザ・ライド」ナレーション)、立木文彦(「ちびゴジラの逆襲」ちびヘドラ役)、田中美央(『ゴジラ-1.0』駆逐艦雪風の元艦長・堀田役)、幸田夏穂(「ゴジラ S.P」李桂英役)、福山潤(「ちびゴジラの逆襲」ちびゴジラ役)、内田真礼(「ちびゴジラの逆襲」ちびミニラ役)、高橋李依(「ちびゴジラの逆襲」ちびモスラ役)、そして「新世紀エヴァンゲリオン」葛城ミサト役で、USJのアトラクションではゴジラと対峙した三石琴乃も出演。「ゴジラのテーマ」に合わせて、キャスト陣を紹介するスペシャルムービーも到着した。コメント尾上松也前作に引き続き参加させていただき、ゴジラとコングの絆がより高まっていく様を観ながらアフレコをさせていただくのはとてもワクワクしました。前作よりもバーニーの活躍シーンが増えていたのも嬉しかったです。本編を観させていただき、映像の美しさや迫力が凄まじく、ゴジラとコングのバディ映画にもなっていますので、2大キャラクターが手を携えていく姿には感動しました。ここまでしっかりとモンスター同士が手を組んでいる映画もないのではないかという気もしましたし、とても新鮮な体験でもありました。「モンスター・ヴァース」シリーズは日本のゴジラとはまた違うスケールの描き方であり、展開の奇抜さや面白さがあって、シリーズ4作目ですが今後もまだまだ色々な展開が望めると思います。自信をもっておすすめできる作品になっております。宮野真守劇場アニメのゴジラで声優をさせていただいたのですが、吹替という形でもゴジラに携わることができて嬉しかったです。どういうアプローチが出来るのかドキドキしていたのですが、トラッパーが陽気なお医者さんだったので、彼の空気感に乗っかりつつも、明るいだけじゃなく芯の通った人だというところを出せたのではないかと思います。子どもの頃からゴジラが大好きでしたが、今回の「モンスター・ヴァース」シリーズは、また違う表現のゴジラで驚きました。ゴジラやコングたちが活発に動きまわる今作の世界観やアクションには感動しましたね。いま世界中でゴジラが盛り上がっています。子どもの頃からずっとカッコいいと思っていたゴジラが、世界中の人たちの心を掴んでいるということ、そしてそんなゴジラに携わることが出来て、とても光栄に思っています。鈴木もぐら最初にオファーが来たときは、パチンコのゴジラの方かなと思っていました。(笑) まさか本当の映画の方だとは思わなかったので、本当にビックリしましたね。映像を観て、ゴジラとコングの初登場シーンは圧巻でした。ゴジラシリーズはどの映画も一発目に出てくる瞬間のインパクトが強いと思いますが、今作も凄かったです。アフレコでは「俺はリーダーなんだ!」っていう偉そうな感じを出して欲しいと言われまして、今まで人の上に立ったことが無いので、それが難しかったです。褒めていただけるんでしたら今後も声優のお仕事を是非やりたいです。褒めてさえいただければ!この度はゴジラ70周年、そして「モンスター・ヴァース」シリーズ10周年、おめでとうございます。30年後のアニバーサリーの時に私が元気だったら、ゴジラ100周年をお祝いして全財産をゴジラに寄付しようと思います。真矢ミキゴジラとコング、凄い並びですよね。こんなスター同士が共演するんですね。私の演じるシーンは緊迫の場面の連続でした。声優さんをリスペクトしてるので、そんな方々の中に入って演じるのは恐れ多かったですが、オファーを戴けたのは純粋に嬉しかったです。小さい頃に兄と一緒によく遊んでいた「ゴジラの世界」にたっぷり浸かりました。アフレコが終わった後、「今、世界は大丈夫だろうか、怪獣たちに壊されていないだろうか」と錯覚するくらいの臨場感がありました。生まれた時からゴジラがある時代に生まれて、私はすごい豊かだと感じでいます。ゴジラに守られている感じがしますし、勇気をもらえる。そして、ただただ難しいモラルだけじゃなく、何か忘れかけてるものを教えてくれているような気がします。ゴジラ70周年、おめでとうございます!『ゴジラxコング 新たなる帝国』は4月26日(金)より公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ゴジラxコング 新たなる帝国 2024年4月26日より全国にて公開© 2024 Legendary and Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved.
2024年04月04日『アリス・イン・ワンダーランド/時間の旅』『オペレーション・フォーチュン』の製作チームが贈る『キラー・ナマケモノ』より新たな場面写真が解禁された。本作は、密輸業者によりアメリカに連れてこられたナマケモノが学生寮で大暴れする新時代のアニマル・パニック・ホラー。この度解禁された場面写真では、愛くるしい表情を浮かべ、殺戮とは無縁な様子を見せるナマケモノの姿が切り取られている。女子大生のエミリーは、この珍しい動物を飼ってSNSで人気者になろうとするのだが…。この後、学生たちを待ち受ける【野生のナマケモノ】との予想外の騒動とは?アニマトロニクスのパペットを5人の人形遣いが操作するというアナログ手法で見せる本作の、仰天展開に期待が高まる。さらに、人気イラストレーター我喜屋位瑳務、LID BREAKとのコラボが実現。本作に登場するナマケモノ“アルファ”が描かれたグッズ販売も決定している。LID BREAKの描き下ろしイラスト『キラー・ナマケモノ』は4月26日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:キラー・ナマケモノ 2024年4月26日より新宿ピカデリーほか全国にて公開©2023 Slotherhouse™ All rights reserved
2024年04月03日ホアキン・フェニックス主演『ジョーカー』の続編となる『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』が10月11日(金)に全国公開されることが決定。ポスタービジュアルが解禁された。未曾有の社会現象を巻き起こし、映画史を塗り替えた『ジョーカー』(2019年公開)。その公開から5周年となる今年、遂にその最新作が公開。これまで内容が明かされてこなかったが、主人公のアーサーことジョーカーにアカデミー賞俳優、ホアキン・フェニックスの続投と、本作から新たにレディー・ガガが共演に迎えられることが発表されている。レディー・ガガが演じる役名は発表されていないが、ハーリーン・クインゼル(通称ハーレイ・クイン)を演じると予想されている。タイトルに含まれる「Folie à Deux(フォリ・ア・ドゥ)」とはフランス語で「二人狂い」を意味し、妄想を持った人物Aと、親密な結びつきのあるBが、あまり外界から影響を受けずに共に過ごすことで、AからBへ、もしくはそれ以上の複数の人々へと妄想が感染、その妄想が共有されることを意味する。一体、本作ではどのようなストーリーが展開されるのか、いまは大きな謎に包まれており、『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』は、壮大な物語への期待が深まるタイトルといえる。また、世界解禁されたポスタービジュアルは、ジョーカーとしてのピエロメイクを施したアーサー(ホアキン・フェニックス)が、レディー・ガガ演じる女性とともにダンスする姿をスポットライトの中に映し出している。笑いのある人生は素晴らしいと信じ、都会の片隅でピエロメイクの大道芸人として細々と生きていた孤独で心優しいアーサーが、ジョーカーへと衝撃の変貌を遂げていく様が描き出された前作。新ビジュアルに浮かぶアーサーはいま、いったいどういう状況にあるのか?そして狂気とも至福とも悲哀ともつかない2人の表情の裏には、一体何が隠されているのか…。意味深かつ衝撃的なポスタービジュアルに期待が高まる。『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』は10月11日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ 2024年10月11日より全国にて公開© & TM DC © 2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved
2024年04月03日2023年11月29日に逝去した山田太一さんの原作「異人たちとの夏」(新潮社刊)を映画化した『異人たち』から、本作で描かれる<家族の愛>に焦点をあてた特別映像が解禁となった。子どもの頃の記憶をたどり、懐かしい故郷を訪れた主人公の脚本家、アダムはまるでタイムスリップしたかのように、死別した両親との再会を果たす。山田氏が創作したこのユニークな幻想譚に魅了されたアンドリュー・ヘイ監督は、本作の再映画化にあたり、自らのプライベートな要素を織り交ぜ、愛と孤独、喪失と再生、家族の絆といった普遍的なテーマを探求した。両親を交通事故で失うという、30年前に負ったそのトラウマゆえに誰かを愛することさえ忘れていたアダムが、思いがけない両親との交流によって子ども時代に回帰していく様、そして、30年前の当時の姿のまま、大人になったアダムと想いを通わせる両親の姿が、美しく、幻想的な映像と相まってエモーショナルに描かれていく。今回解禁となった映像でも、アンドリュー・スコット演じるアダムが両親と再会を果たすその瞬間や、郷愁の眼差しで両親を見つめるアダムの姿、そして、かつて互いに抱えていた苦悩や葛藤を吐露し、家族の絆と愛を再びつなぎとめる描写が映し出される。「親なら失敗したくないが、失敗は付き物だ。アダムの場合、幸いにも親が耳を傾け息子を尊重する。彼を解放するんだ」と明かすジェイミー・ベルが演じる父親は、“部屋で泣いているのは知ってた。イジメられてた?”と大人になったアダムに投げかける。そして、かつての自分を悔いるかのように「部屋に入らなくて悪かった」と心の底に抱いていた想いを伝えるのだ。つらい思いを抱えていた当時のアダムに手を差し伸べることができなかった父の葛藤を知ったアダムは、まさに解放されたように涙を流し、父の想いを受け入れる。二度と会うことも、話すこともできないと思っていた父や母との、時空を越えた邂逅とそこに描かれる深い愛が感じられる。さらに、ヘイ監督はアダムを同性愛者として描き、彼が一貫して関心を抱いてきたセクシュアリティという主題も現代的な視点で掘り下げている。自身のパーソナルな記憶と想いを山田氏原作の物語に付与することで、現代を生きる人々の心に突き刺さる愛と喪失の物語へと昇華させた。映像では、アダムが母親(クレア・フォイ)へ向けて、自身がゲイだと告白するシーンも描かれており、アダムを演じたスコットは、「グッとくるよ。個人的にすごく気持ちが分かる。僕もゲイだからね。温かい反応を祈りながら家族に打ち明けた経験もある。みんな家族の絆を感じたい」と自身の経験を踏まえた想いを明かす。ヘイ監督はスコットについて、「アンドリュー・スコットのことは最初から頭にありました。私は長い間、彼を俳優として尊敬していました。そして、すべてのクィア役がそうであるわけではありませんが、主役が役柄と同じセクシュアリティを共有していることは私にとって重要でした。この映画のクィアネスの探求には多くのニュアンスがあり、それを深いレベルで理解できる人が必要だったのです」と、その起用理由を語り、本作でみせるスコットの演技を絶賛している。「大抵の人には親や子がいて親子関係の複雑さを知ってる。だから、この映画がどんな人にも響くといい」と明かすヘイ監督の言葉通り、多くの人の根源にある“愛”がテーマとして深く描写されている。『異人たち』は4月19日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:異人たち 2024年4月19日より全国にて公開© 2023 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2024年04月02日本年度アカデミー賞作品賞&脚本賞ノミネートの注目作『パスト ライブス/再会』より本編映像が解禁された。ソウルで初めて恋に落ちた幼なじみのふたりが、24年後の36歳、N.Y.で再会する7日間を描いた本作。この度解禁となった本編映像は、24年ぶりにN.Y.で再会したノラとヘソン、さらにノラの夫・アーサーの3人が午前4時にバーを訪れた一幕を描いた最も重要なシーンのひとつ。ノラは英語と韓国語が話せ、韓国で暮らすヘソンは韓国語を話し、ノラの夫・アーサーは英語を話し、韓国語が分からない。ノラが2人の間で英語と韓国語でコミュニケーションを取り談笑していたが、ヘソンが隣にいるノラへ募る思いを打ち明け始めると、やがて会話は韓国語ばかりに。自然と体の向きや、カメラワークもツーショットがメインとなることで、みるみる2人だけの空間となっていく様子が切なく描かれる。「一緒にいると妙なこと考える」と切り出すヘソン。「12年前のあの時もし僕がNYに来ていたら?」「君がソウルを去らなかったら?」、2人の間にあった「もしもあの時…」の過去に思いを馳せる。言葉が分からないアーサーは、耳を傾けては遠くを見つめ決して口は挟まない。「君が国に残り一緒に大人になったら?」「僕たちは付き合った? それとも別れた?」「結婚したのかな」とヘソンが、ノラという初恋との再会に想いを馳せて心の内を打ち明ける。誰しもに訪れる人生の選択や人生の分岐点、あの時の思い出を掘り起こし、これまで選択した人生と選択しなかった人生を想起させる。本作がラブストーリーの枠だけにとどまらないことを表すシーンとなっている。実際に、セリーヌ・ソン監督は本作の構成について、「リアルな人生を見ているようにこの映画を描きたかったのです」とふり返っている。さらに本作の物語設定は、ある種普遍的であり世界中の人が共感できる内容である。それでいて、主要キャラクターである3人は、全員がどこか現代的で、精神的に大人である印象を抱く。その点について、ソン監督は「主人公が子供っぽい行動をとるのと同じくらい、大人としての行動ができることにはドラマがあると思っています。自分の気持ちや自分が何がどうしたいのかを優先するのではなくて、相手を思いやり努力すること、大人としての行動をとることにはドラマがある」と語る。実際に本作は、陰気な三角関係とはかけ離れた、独特な3人の関係性が描かれている。ヘソンは、ノラやその夫・アーサーのことを気遣いながらN.Y.での時間を過ごし、アーサーも複雑な感情を内に秘めながらも「会うなとは言えないよ」と遥々ノラを訪ねてきたヘソンへ紳士的な対応をとるなど、互いが互いを尊重する描写の数々が見られる。そんな「大人」な3人の関係性が本作特有のドラマを生み出している。『パスト ライブス/再会』は4月5日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:パスト ライブス/再会 2024年4月5日よりTOHOシネマズ 日比谷ほか全国にて公開2022 © Twenty Years Rights LLC. All Rights Reserved
2024年04月02日4月26日(金)にグランドオープンする「ローソン・ユナイテッドシネマ STYLE-S みなとみらい」で、『ハリー・ポッター』シリーズと『スター・ウォーズ』シリーズを一挙上映することが分かった。5月4日=スター・ウォーズの日に合わせ、5月3(金・祝)~5月6日(月・祝)に『スター・ウォーズ』シリーズ全9作を、4月26日(金)からは、『ハリー・ポッター』シリーズ全8作と『ファンタスティック・ビースト』3作品を一挙上映する。また2つの特集上映のポスタービジュアルも完成した。ちなみに、5月4日(土・祝)は劇中の名セリフ「May the Force be with you”(フォースと共にあらんことを)」のMay the Force とMay the 4th(5月4日)をかけた語呂合わせから『スター・ウォーズ』の記念日となっており、今年も、各地でお祝いするイベントは多数開催されるが、今回のように、4日間かけて全9作品を一挙上映する映画館は、日本でも本劇場のみとなっている。『ハリー・ポッター』シリーズ全8作と『ファンタスティック・ビースト』3作品は4月26日(金)より、『スター・ウォーズ』シリーズ全9作は5月3日(金・祝)よりローソン・ユナイテッドシネマ STYLE-S みなとみらいにて上映。(シネマカフェ編集部)■関連作品:スター・ウォーズ/ファントム・メナス(エピソード1)4K 2024年5月3日より全国25劇場にて公開©2024 Lucasfilm Ltd.
2024年04月02日第96回アカデミー賞国際長編映画賞ノミネートを果たしたドイツ映画『ありふれた教室』から、日本版予告編、本ビジュアル、場面写真が一挙に解禁された。第73回(2023年)ベルリン国際映画祭パノラマ部門でワールドプレミアされW受賞を果たしたのを皮切りに、ドイツ映画賞主要5部門(作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞、編集賞)の受賞を達成。本年度アカデミー賞®国際長編映画賞ノミネートを果たした本作は、これが日本劇場初公開となるドイツの新鋭イルケル・チャタクの長編4作目にあたる最新作。教育現場のリアルな現実に根ざし、世界中の学校やあらゆるコミュニティでいつ暴発しても不思議ではない“いまそこにある脅威”を見事にあぶり出す、極限のサスペンス・スリラーとなっている。解禁となった予告編では、ただならぬ緊張感を漂わせながら若手教師カーラ(レオニー・ベネシュ)が次第に窮地に追い込まれていく様子が描かれる。彼女は、盗難が相次ぐ校内で生徒を守るために職員室で隠し撮りを仕掛けた。それをきっかけに生徒の反乱や同僚教師との対立が起こり、保護者からも猛烈な批判を浴びる。目にアザをつけた様子も垣間見える、緊迫感とともに引き込まれていく予告編が完成した。また、いち早く本作を鑑賞した著名人たちのコメントも予告編には使用されており、ドイツ文学翻訳家の池田香代子は「とほうに暮れて見回すと、あの教室と相似の社会が私たちを取り巻いている。こんなミステリーがあったのか!」と、映画の中で描かれる教室と我々が生きる現代社会の相似性に焦点をあてた。そのほか、白石和彌、小島秀夫、森達也、瀬々敬久ら映画監督やクリエーターから賞賛のコメントが届いている。併せて解禁となった本ビジュアルは、真っすぐこちらを見つめるカーラの意味深な眼差しを捉えたもの。違和感を覚える表情に「先生(わたし)、おかしい?」というキャッチコピーが添えられており、謎めいた不気味さが漂うビジュアルとなっている。場面写真では、教室で叫ぶカーラの姿や中指を立てる生徒など、張り詰めた空気の中、様々な姿が切り取られている。『ありふれた教室』は5月17日(金)より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ありふれた教室 2024年5月17日より新宿武蔵野館、シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋ほか全国にて公開© if… Productions/ZDF/arte MMXXII
2024年04月02日アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した『マリウポリの20日間』が4月26日(金)より公開されることが決定。予告編とポスター、シーン写真が解禁された。2022年2月、ロシアがウクライナ東部に位置するマリウポリへの侵攻を開始。これを察知したAP通信のウクライナ人記者であるミスティスラフ・チェルノフは、仲間とともに現地に向かった。ロシア軍の容赦のない攻撃による断水、食料供給や通信の遮断…瞬く間にマリウポリは孤立していく。海外メディアが次々と脱出していく中、彼らはロシア軍に包囲された市内に残り、死にゆく子どもたちや遺体の山、産院への爆撃など、侵攻するロシアによる残虐行為を命がけで記録、世界に発信し続けた。取材班らも徐々に追い詰められていく中、滅びゆくマリウポリと戦争の惨状を全世界に伝えるため、チェルノフたちは辛い気持ちを抱きながらも市民を後に残し、ウクライナ軍の援護によって市内から脱出することになる…。戦火に晒された人々の惨状をAP通信取材班が命がけで撮影を敢行し、決死の脱出劇の末、世界へと発信された奇跡の記録映像を基に製作された本作。この度解禁された予告編では、マリウポリで実際に起こった凄惨な現実と、この状況が報道され世界へ拡散されることで<世界が変わる>という一縷の可能性を信じる人たちの姿を捉えている。街中では、ロシア軍の印<Z>が刻まれた戦車が走り、爆撃投下を知らせるサイレンに怯えながら地下に避難する市民、やがて産科病院さえもターゲットになり妊婦らが被弾、大きなお腹のままで担架で運ばれ、小さな子どもは「死にたくないの」と、訴える。穏やかだった日常から一転、混沌の渦となってしまったマリウポリの様子が次々と映し出される。惨劇の被害者となった一般市民たちを治療する医師は取材班に懇願、「この光景を必死に忘れようとしても、決して忘れることはできない」と監督自身が語る<歴史の現実>を、容赦なく世界の人々へと突きつける映像となっている。併せて解禁された本ポスターでは、戦地となり、荒れ果ててしまったマリウポリの街を記録する取材班の姿が切り取られている。他メディアが撤退した後も「真実を語る」ために、命をかけて最後まで残り続けたAP取材班の命がけの覚悟を映し出すようなビジュアルとなっている。さらにシーン写真5点も解禁。ポスタービジュアルにも採用された、マリウポリを記録するために荒れてしまった街を取材するAP取材班の姿、ロシア戦車によってアパートが爆撃される様子、空爆によって被害を受けた産科病院から怪我をした妊婦が運び出されるカットのほか、取材チームの1人でもある写真家のエフゲニー・マロレトカが、空爆の後にマリウポリ市内の産科病院から立ち上る煙を指さす姿、マリウポリ市内で避難生活を送る人々を捉えている。「おそらく私はこの壇上で、この映画が作られなければ良かった、などと言う最初の監督になるだろう」と、アカデミー受賞式の壇上でコメントした、本作の監督であり、ジャーナリストのミスティスラフ・チェルノフ。AP通信社のビデオジャーナリスト、そしてウクライナ職業写真家協会の会長でもある彼は、ウクライナ東部の出身で、2014年にAP通信に入社して以来、欧州やアジア、中東の主要な紛争、社会問題、環境危機を多数取材、長年の同僚であるエフゲニー・マロレトカと、ウクライナの戦争に関連した問題を取材、報道しているワシリーサ・ステパネンコの3人の報道チームで共にマリウポリ包囲戦の取材を行い、ロシアによるこの都市に対する攻撃の目撃者たちの証言を世界に伝えた。なお、本報道で、ともに取材を敢行したチームとともに2023年にピューリッツァー賞公益賞を受賞した。チェルノフは現在ドイツに拠点として活動しており、過去には英国王立テレビ協会により、2016年年間最優秀カメラマン、2015年年間最優秀若手人材にも選出されている。『マリウポリの20日間』は4月26日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国にて緊急公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:マリウポリの20日間 2024年4月26日よりTOHO シネマズ⽇⽐⾕ほか全国にて公開©2023 The Associated Press and WGBH Educational Foundation
2024年04月02日人工妊娠中絶を必要とする女性たちを救うために、自らの危険もかえりみず活動していた女性団体「ジェーン」を描いた映画『コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー』。本作でメガホンをとった、『キャロル』の脚本で第88回アカデミー賞脚色賞にノミネートされたフィリス・ナジーが、60年代のアメリカをリアルに映し出すために徹底したという美術や衣装、撮影技法について明かした。また、今回併せて、エリザベス・バンクス演じる主人公・ジョイが「ジェーン」の活動に参加する日常をきり取った場面写真が解禁。アメリカ・シカゴで裕福な家庭の主婦として暮らしていたジョイは、ある日、妊娠をきっかけに活動団体「ジェーン」と出会う。「ジェーン」によって命を救われたジョイは、自身もその一員となって活動に参加するように。ジョイはかつての自分と同じ立場である中絶を必要とする女性たちを救おうと「ジェーン」の一員として主体的に活動していく姿が描かれているが、そんなジョイの変化はファッションにも表れている。「私は、当時の人々が、どのような服を着て、どのような家に住み、どのような家具を揃えたかを見せたかったのです。60年代がどんな時代だったかという神話を決して鵜呑みにしないように気をつけました」と、1960年代をノスタルジックな雰囲気で架空の世界にはせず、実話ベースの本作だからこそリアリティを追及したという。本作の衣装を担当したのは、映画『ミセス・ハリス、パリへ行く』でナジーと仕事をしたジュリー・ワイスだ。解禁となった場面写真1点目では、茶色いスエードのアウターに、グレーのスラックスと茶色いパンプスを履いたジョイが、「ジェーン」の活動を共にする医師のディーンと一服するカット。「ジェーン」の活動に参加する前のジョイは、きらびやかなパーティドレス姿やスカート姿が印象的だが、活動に参加するようになってからは、解禁された写真のようなスタイリッシュな印象のファッションが多くなる。こうした登場人物たちの衣装は、ナジー監督が衣装担当のワイスと話しあって決めたと話し、「衣装というのは、『どのような生活をしているのか』、『どのような経済的地位にいるのか』、『どのようなことを希求しているのか』などを語ることができるもので、つまりキャラクターの情報を読み取ることができるものです」と、衣装が映画にもたらす影響について話している。また、キャラクターがどこで買い物をして、どこで服を買うのかという背景まで考えられているという。「初めてジョイが患者に手術を行うシーンではエプロンを着ることによって、“自分事として行為に及んでいる”ということを表明していることが伝わるように描いています」と語る。2点目は、ベージュのトレンチコートにマフラーを首に巻いて、太めのデニムパンツを履き、手には茶色いレザーのバッグを持っている活動的な姿をとらえた写真。ナジー監督は「今回のジョイの衣装に関して言うとやはり彼女の潜在的な意識が、服装に滲み出ていると思います」と、気持ちの変化がファッションに投影されている。さらに、本作の撮影監督を務めるグレタ・ゾズラと初めて会ったときから、本作に対する明確なビジョンを持っていたというナジー監督は、衣装だけでなく、美術や撮影技法にもこだわっている。「その時代の終わりに幼い子供だった者として、私たちがよくスクリーンで見るような美しく豪華なものは、私が認識している世界ではないとわかっていました」と自身も幼少期を過ごした60年代の街並みや、人々の暮らしを表現するためにはリアリティを追求したという。本作で描かれている1960年代のシカゴを再現するうえで、製作チームはまず50年前のシカゴのような街を探し、当時を彷彿とさせるコネチカット州ハートフォードにその場所を見つけた。「私たちは60年代で撮影しているふりをしたり、ジェーンズのふりをしたりすることから脱却する必要がありました」と撮影するうえで意識していたことについて話している。そんな時代の本質的な部分を映像で表現するため、「16ミリフィルムで撮影することで、フィルムに質感と深みが生まれ、とても寛容になった、それが真実味のあるビジュアルを作る鍵でした」と撮影技法によってこの時代のリアリティを感じさせる映像に仕上げたという。ナジー監督が、実話を基にした本作をよりリアルに描くためにこだわったという衣装や美術、撮影技法にもぜひ注目してほしい。『コール・ジェーンー女性たちの秘密の電話ー』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー 2024年3月22日より全国にて公開©2022 Vintage Park, Inc. All rights reserved.
2024年04月01日クリストファー・ノーラン監督最新作『オッペンハイマー』が先週末3月29日より公開、IMAX®、Dolby Cinema®、35mmフィルム同時公開。初日3日間で2024年公開の洋画第1位となるヒットスタート。また、ノーラン監督作品史上、IMAX®は週末最高の数字を記録したことに合わせ、極限の“没入体験”を追求するノーラン監督らが語る特別映像“Shooting For IMAX®”が解禁となった。全国343館403スクリーンで公開された本作『オッペンハイマー』は、初日3日間で23万1,015名を動員、3億7,927万620円(※3月25日の先行プレミア含む累計は23万1,763名、3億8,115万5,360円)を達成、2024年公開の洋画第1位のスタート。最終興行収入25億円は見込めるという。映画ファンを中心に全世代を動員、特に20代の若年層、カップルも数多く来場しており、今後さらなる広がりが予想されている。そんな本作から解禁されたのは、最高品質の映像で極限の“没入体験”を追求し、自身初のアカデミー賞監督賞受賞、英国王室から名誉あるナイトの爵位を授与されることが発表されたノーラン監督、同撮影賞のホイテ・ヴァン・ホイテマ、主演男優賞のキリアン・マーフィー、助演男優賞のロバート・ダウニー・Jr.らが登場する特別映像“Shooting For IMAX®”。映像は、国家的プロジェクト「マンハッタン計画」を率いたオッペンハイマーが「人々は恐れない、理解するまでは。世界は理解しない、それを使うまでは」と、独白する場面で幕をあける。ノーラン監督は「オッペンハイマーの物語は壮大だ。本作を見た人々がそれを追体験し、より感情移入できるようIMAX®で撮影した」とコメント、天才物理学者の頭脳と心への没入へと誘う。撮影監督のホイテマは、「IMAX®は雄大な景色を撮るのに適した規格だが、アップショットにも使ってみたかった。人の顔は風景のように入り組んでいて奥深い。どうしたらIMAX®カメラで人物のアップを撮れるか考えた」と明かし、オッペンハイマーの複雑な心中を表現するキリアン・マーフィーの撮影シーンが紹介されていく。ノーラン監督による脚本を基に、主人公オッペンハイマーの主観パートをカラーで撮影、ロバート・ダウニー・Jr.が演じるルイス・ストローズを軸とした場面はモノクロで描かれている本作。製作総指揮のトーマス・ヘイスリップは、2つの視点で描く試みについて「クリス(クリストファー)は毎回限界に挑んでいる。この作品の鍵はカラーとモノクロの併用だ」とし、「マンハッタン計画」の最高責任者レズリー・グローヴス役のマット・デイモンは「IMAX®長編映画の先駆者であり、常に最先端を行く人」と、監督を映画界を牽引するイノベーターと指摘。「白黒の65ミリ規格なんて存在しないから技術を駆使して作るしかない」と決めたホイテマは、IMAX®カメラに適した本作専用のモノクロ・フィルムを開発したとふり返ると、「巨大スクリーンに映したら魔法のような映像が広がった」とノーラン監督が続ける。そして、オッペンハイマーと対立を深めていく米原子力委員会の委員長、海軍少将のルイス・ストローズを演じたロバート・ダウニー・Jr.は、「47年型のパッカードの後部座席に座ってIMAX®(カメラ)をひざにのせ走行シーンを撮った。映画撮影の原点を思い出したよ。レンズが迫ってくると身が引き締まるんだ」と俳優の原点に立ち返る体験だったと述懐する。ノーラン監督、スタッフ、キャストが力を合わせて完成した『オッペンハイマー』について、製作のエマ・トーマスは「IMAX®映画は初めてじゃない。でもこの作品は別格。大画面で見ると迫力と臨場感がすごい」と断言。オッペンハイマーのかつての恋人ジーン・タトロックを演じたフローレンス・ピューは、「人間味を感じられるし物語に引き込まれる」、妻キティ役のエミリー・ブラントが「神話のように重厚、劇場で見たら記憶に残る体験になる」と続き、主演のキリアン・マーフィーが「劇場で見る観客の没入感を最大限に高めるためにIMAX®で撮影している」と語りかける。そして「観客は物語に入り込める。巨大IMAX®スクリーンで歴史的瞬間を体感してほしい」というメッセージで監督が結ぶ特別映像となっている。なお、日本公開を受けて、丸ノ内ピカデリーDolby Cinema®にて4月6日(土)13時の回上映後にトークイベントの開催が決定。「ノーランの緻密な映画力学に圧倒される」と語る『日本のいちばん長い日』の原田眞人監督、「間違いなくノーランの最高傑作だ」とコメントする『福田村事件』の森達也監督をスペシャルゲストに迎える。『オッペンハイマー』は全国にて公開中。IMAX®劇場 全国50館 /Dolby Cinema®/35mmフィルム版同時公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:オッペンハイマー 2024年3月29日より全国にて公開© Universal Pictures. All Rights Reserved.
2024年04月01日各国映画祭で大きな話題を集めたヒューマンホラー『胸騒ぎ』。監督を務めるのは北欧の新たなる鬼才クリスチャン・タフドルップ監督だ。第38回サンダンス映画祭でワールドプレミア上映されるや想像を絶する衝撃的な展開と不穏な作風が大きな話題になり、各国の映画祭を席巻した本作。メガホンをとったのは、デンマーク出身の新たなる鬼才クリスチャン・タフドルップ。映画監督として活躍する一方、これまで俳優・脚本家としても多彩な才能を発揮してきた。俳優としては、マッツ・ミケルセン主演『アフター・ウェディング』(06/スサンネ・ビア監督)に出演、第79回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされるなど高い評価を受けた。映画監督としては、監督・脚本・主演を務めた短編『The Copier(英題)』(99)でデビュー。その後も、監督のみならず脚本執筆にもこだわり、ほぼ全ての監督作品で脚本も担当してきた。『Parents(英題)』(16)では、長編映画デビュー作にして、第34回デンマーク・アカデミー賞監督賞やデンマーク映画批評家協会賞(ボディル賞)で脚本賞ほか数々の受賞を果たし、長編2作目となる『A Horrible Woman(英題)』(17)では独創的な物語設定が評価を受け、ヨーロッパ全体で20万人以上を動員。国内外の映画賞を獲得するなど高い評価を受けた。クリスチャン・タフドルップ監督そして、長編3作品目となる『胸騒ぎ』では、実体験に着想を得て脚本を執筆。世界を震撼させる「最狂ヒューマンホラー」を誕生させた。そんな本作に『M3GAN/ミーガン』、『ゲット・アウト』など数々の大ヒットホラー映画を手掛けるスタジオ、ブラムハウス・プロダクションズが惚れ込み、日本公開に先駆けてジェームズ・マカヴォイ主演でリメイク版の製作も決定している。これまで、「問題作」と言われながらも、独自の視点で人間の裏側に潜む「悪」や「恐怖」を浮かび上がらせ、映画史に名を刻んできた世界の鬼才たちがいる。『ファニーゲーム』での抵抗不可能かつ理不尽な惨劇描写が物議を醸したミヒャエル・ハネケ監督。『フレンチアルプスで起きたこと』など極限状態で浮かび上がる人間の本性を、ブラックユーモアを交え描いてきたリューベン・オストルンド監督。さらには、『ヘレディタリー/継承』、『ミッドサマー』など呪縛のように抗えない「恐怖」をホラー映画の概念を覆す表現で映像化してきたアリ・アスター監督。全ての監督が自ら脚本も手掛け、観客の脳裏に爪痕を残すような物語を紡いできた。クリスチャン・タフドルップ監督も、本作の着想をイタリアでの休暇中に出会った“ある家族”との実体験を基に膨らませ、自ら脚本を執筆した。半年後にその家族のもとを訪れた当時をふり返り、「自分たちはたくさんのことを我慢する羽目になった。帰路につく頃には、自分を自分で痛めつけていたかのような感覚に襲われた。僕たちはなぜ何もしなかったのか。彼らの不快な言動に“ノー”と言うよりも、我慢するほうが楽だったのはなぜだろう」と、その時に抱いた違和感から本作の根幹となる問いが生まれたことを明かした。そんな鋭い視点で生み出された本作について海外メディアも、「ミヒャエル・ハネケ、リューベン・オストルンド監督の匂いを十二分に感じる(Los Angeles Times)」、「『フレンチアルプスで起きたこと』の風刺と共鳴する(The Daily Beast)」、「『ファニーゲーム』に匹敵する衝撃(The Film Stage)」、「『ミッドサマー』で描かれる“休暇”の恐怖と近い(Mashable)」など、いま見逃せない最注目の監督として、名だたる鬼才になぞらえて絶賛している。そんな本作より、新たに解禁された場面写真では、物語の発端である“オランダ人夫婦からの招待状”を手に取るデンマーク人夫婦の妻ルイーセの姿が捉えられている。招待メッセージは、イタリア旅行で撮影された写真の裏側に書かれていて、笑顔で両家族が映る写真にも関わらず、どこか不穏な雰囲気が漂っている。週末だけのつもりで、再会を約束してしまうビャアン一家に待ち受ける悪夢とは…。監督の実体験から誕生したという本作の、生々しい恐怖の始まりを予感させる場面写真となっている。『胸騒ぎ』は5月10日(金)より新宿シネマカリテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:胸騒ぎ 2024年5⽉10⽇より新宿シネマカリテほか全国にて公開© 2021 Profile Pictures & OAK Motion Pictures
2024年03月31日カンヌ・パルムドールの『落下の解剖学』でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされ、話題を呼ぶザンドラ・ヒュラー。その最新作となるA24製作『関心領域』について、ザンドラが語った。初お披露目となった第76回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞、第96回アカデミー賞で国際長編映画賞、音響賞の2部門に輝いた本作。原題でもある「The Zone of Interest(関心領域)」とは、第二次世界大戦中、ナチス親衛隊がポーランド・オシフィエンチム郊外にあるアウシュビッツ強制収容所群を取り囲む40平方キロメートルの地域を表現するために使った言葉。映画では、アウシュビッツ強制収容所と壁1枚隔てた屋敷に住む収容所の所長とその家族の暮らしが描かれる。収容所の所長ルドルフ・ヘスの妻ヘートヴィヒを演じたのが、『落下の解剖学』ですさまじい演技力を見せつけ、アカデミー賞主演女優賞にもノミネートを果たしたドイツ出身のザンドラ・ヒュラーだ。昨年5月のカンヌ国際映画祭で出演作2作品がパルムドールとグランプリを獲得、さらに各国の映画賞を席巻し、アカデミー賞では外国語映画ながらどちらも作品賞部門にノミネートを果たすなど、この1年間、映画界を騒がせてきた作品の主要人物として大きな脚光を浴び、世界的な知名度を獲得した。ザンドラ・ヒュラー Photo by Arturo HolmesGetty Images本作でザンドラが演じるヘートヴィヒは、“良妻賢母”というキャラクター。夫の出世を応援し、出張中には家を守る。3人の子どもたちを何不自由なく育て、誰もがうらやむ素敵な庭造りにいそしむ毎日を送っている。アウシュビッツと壁1枚隔てた家で、壁の向こうには関心を向けようとせず日常をただひたすらに過ごしている。ドイツ人であるザンドラは、「私はこれまでルドルフ・ヘス一家のことを何も知りませんでした。最終的に一家の一部になるという決断をしましたが、それはとても苦しい選択でした」と語る。「ジョナサン(・グレイザー監督)が家族の住んでいた場所を初めて見せてくれたとき、とても驚きました。アウシュビッツ収容所のこんな近くに住んでいたなんて。そして瞬時に彼らがしなければならないことを理解しました。それは、その事実を忘れて生きていくことです。全員が常に同じ緊張感を持って信頼し合い、“何気ない普通の日常”を描き出す努力をしました」と複雑な役を演じた際のモチベーションを明かしている。ちなみに『落下の解剖学』では、ザンドラ演じる主人公の飼い犬を演じたメッシがアカデミー賞にも参加し、その名演が高い注目を浴びているが、本作に登場する黒いラブラドールはザンドラの実際の飼い犬という。とてもリラックスした様子で素敵な家族の一員として出演を果たしているが、緊張感あふれる役を演じたザンドラにとっては撮影現場で得られる唯一の癒しとなっていたそうだ。彼女なりの人生を壁の向こうには奪われまいとして必死に無関心を取り繕い、“幸せな暮らし”に固執する複雑な人物であるヘートヴィヒを意を決して演じたザンドラ。“ナチスの妻の日常”を、心して見届けてほしい。『関心領域』は5月24日(金)より新宿ピカデリー、TOHOシネマズ シャンテほか全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:落下の解剖学 2024年2月23日よりTOHO シネマズ シャンテほか全国順次公開©2023 L.F.P. – Les Films Pelléas / Les Films de Pierre / France 2 Cinéma / Auvergne-Rhône-Alpes Cinéma関心領域 2024年5月24日より新宿ピカデリー、TOHO シネマズ シャンテほか全国にて公開© Two Wolves Films Limited, Extreme Emotions BIS Limited, Soft Money LLC and Channel Four Television Corporation 2023. All Rights Reserved.
2024年03月31日「ストレンジャー・シングス 未知の世界」『IT/イット』シリーズなど数々の話題作に出演し、『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』では新生ゴーストバスターズのリーダー的存在・トレヴァーを演じるフィン・ウルフハードが、本作のゴースト退治について語った。前作『ゴーストバスターズ/アフターライフ』で新生ゴーストバスターズの一員として奮闘を見せたトレヴァー。初代ゴーストバスターズの祖父イゴン・スペングラー博士が残したバスターズの愛用車「ECTO-1」を継承し、妹のフィービー(マッケナ・グレイス)らとともにゴースト退治に奔走。初代バスターズが一度は封印した破壊の神・ゴーザの退治に成功し、世界の危機を救った。シングルマザーの母・キャリーや引っ越し先でうまくまわりと馴染めない様子の妹を気遣う心優しい等身大な姿は共感を呼び、新生バスターズのリーダー的存在として観客に印象づけた。前作『ゴーストバスターズ/アフターライフ』そんなトレヴァーを前作に続き演じるフィン・ウルフハードは2002年生まれ、現在21歳。2013年に短編映画『Aftermarth』(原題)で子役としてデビュー。その翌年にはドラマシリーズ「THE 100/ハンドレッド」に、2015年には「スーパーナチュラル」にゲスト出演し着実にキャリアを重ねたのち、世界中で大ヒットとなったNetflixオリジナルシリーズ「ストレンジャー・シングス 未知の世界」に主要キャストの一人、“マイク”マイケル・ウィーラー役で出演。超能力を操る少女・エルとの関係が話題となり、一躍注目を集めると、2017年には『IT/イット “それ”が見えたら、終わり。』のリッチー・トージア役で長編映画デビューを果たす。同作はホラー映画として史上最高の興行収入を記録する歴史的ヒットを達成。続編『IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。』では大人になった自身の役にビル・ヘイダーを希望し、実現したというエピソードを披露するなど、大ヒット作品で人気若手俳優の地位を確かなものとした。また俳優以外の活動に、2019年までバンド「Calpurnia」でギターボーカルを担当したのち、現在は新たに結成した「The Aubreys」でギターボーカルとして音楽活動を行うほか、ファッションブランドのキャンペーンモデルを務めるなど、マルチな才能を発揮している。そして本作では、ニューヨークに活動拠点を移し、新生活に期待を膨らませるトレヴァーだったが、以前と変わらずゴースト退治に四苦八苦。今回も「ECTO-1」でゴーストと迫真のチェイスバトルを見せてくれるはず。ひそかに想いを寄せるラッキーたちとゴースト研究所を訪れる場面写真が解禁されており、今回も仲間たちとの連携にも要注目。本作の物語についてフィンは「全世界が凍りつき、すべての生命が消滅の危機に瀕するような大変な事態が起こります。とても楽しくてワクワクする、そして脅威的なラストスパートが待っています」と予告。「本作のスケールは『~アフターライフ』と比べても桁違いなんです。前作は田舎町が舞台だったけど、本作はニューヨークのマンハッタンという大都会が舞台。セットも壮大でした。すごく大規模なアクションアドベンチャー大作に仕上がっています」と作品の出来に自信をみせている。併せてトレヴァーがシリーズお馴染みのゴースト・スライマー退治に挑むシーンをフィンがふり返る特別映像も到着。スライマーがトレヴァーの身体を突き抜けて逃げようとする様子を再現するため、緑色の液体を噴射されたというが「顔に当たるとミントの味がしました」とまさかの味付きスライムだったことを告白した。これまでに恐怖のピエロ・ペニーワイズや、デモゴルゴン、マインドフレイヤーら裏側の世界の刺客と戦ってきたウルフハードが全てを一瞬で凍らせる<史上最強ゴースト>を相手にどんな熱演を見せてくれるのか、見逃せない。『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ゴーストバスターズ/アフターライフ 2022年2月4日より全国にて公開ゴーストバスターズ/フローズン・サマー 2024年3月29日より全国にて公開
2024年03月31日「映画という表現の一つの到達点。クリストファー・ノーラン監督と同じ時代に生まれて本当に幸運だ」「21世紀最高の映画の一つ」「1秒も飽きさせない」など、ついに迎えた日本公開に反響の声が上がっているクリストファー・ノーラン監督最新作『オッペンハイマー』。キリアン・マーフィー演じるJ・ロバート・オッペンハイマーと多くの科学者や友人、軍人、政治家などがさまざまな時系列で関わり合っていく本作で、原子爆弾を創造し世界の在り方を変えてしまった天才科学者が翻弄された激動の時代に迫った。オッペンハイマーが生きた時代の背景世界大恐慌とファシズムオッペンハイマー(キリアン・マーフィー)がカリフォルニア州立大学バークレー校で教鞭をとり始めたのは1929年。そのころ、株価暴落を発端にアメリカ史上最大の経済恐慌に陥り、世界に広がる。一方で、戦闘機や戦車、毒ガスなど新兵器の開発が進んだ第一次世界大戦(1914-1918)に敗戦後、困窮するドイツにヒトラー率いるナチスが現れる。核開発競争第二次世界大戦(1939-1945)が始まり、ナチスに先行して原子爆弾開発をすすめる「マンハッタン計画」にて1945年7月16日、人類史上初の核実験「トリニティ実験」が成功、その4年後にはソ連が核実験を成功させる。トリニティ実験に立ち会うアーネスト・ローレンス(ジョシュ・ハートネット)原爆は日本を降伏させただけではなく、アメリカが超大国であることを知らしめることにもなった。戦後は核兵器を有する米ソ冷戦の中でアメリカでは反共産主義が広がり、「赤狩り」でオッペンハイマーも共産主義者との過去の関わりを疑われる。オッペンハイマー(キリアン・マーフィー)とキティ(エミリー・ブラント)オッペンハイマーが生きた時代のキーワードマンハッタン計画第二次大戦中に米軍が極秘で進めた核兵器開発プロジェクト。ナチス・ドイツが原爆を開発する恐れがあるとアルベルト・アインシュタイン(トム・コンティ)ら亡命科学者から警告を受けたフランクリン・D・ルーズベルト大統領が極秘裏に命じた。研究で先行していたイギリスと協力して1942年夏から陸軍工兵隊レズリー・グローヴス(マット・デイモン)准将を責任者としてニューメキシコ州北部のロスアラモス研究所にて計画が進む。弟フランク・オッペンハイマー(ディラン・アーノルド)、エドワード・テラー(ベニー・サフディ)、ハンス・ベーテ(グスタフ・スカルスガルド)ほか、さらにコンサルタントとしてオッペンハイマーの友人イジドール・ラビ(デヴィッド・クラムホルツ)ら、多くの科学者たちがこの計画を支えた。イジドール・ラビ(デヴィッド・クラムホルツ)トリニティ実験「マンハッタン計画」の一部であり、1945年7月16日にロスアラモスより南方のニューメキシコ州アラモゴードで行なわれた人類最初の核実験。「トリニティ」(三位一体)とは極秘裏の実験のコードネーム。この名称はオッペンハイマーがジョン・ダンの詩から名づけたとされ、ヒンズー教の三大神(ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァ)からとったという説がある。ポツダム会議日本の無条件降伏をはじめ、連合国首脳が太平洋戦争の終結条件と戦後の対日本の処理方針を話し合った会議。スターリンのソ連を仲立ちに戦争終結のための交渉が行われていたが、日本はポツダム宣言に対して明確な反応をしなかったため、アメリカは日本の降伏を狙いとして、1945年8月6日には広島、さらに8月9日には長崎に原爆を投下。また、8月8日にはソ連が日ソ中立条約を破り、対日参戦。8月15日、日本はポツダム宣言を受諾して降伏した。アメリカ共産党1919年、社会党から分かれる形で成立したアメリカ共産党は1930年に労働組合運動を組織し、党勢を拡大。大恐慌を背景に、労働者の権利と共産主義への関心が高まった。オッペンハイマーは正式にアメリカ共産党に入党することはなかったが、共産主義や労働運動に対しては強いシンパシーを持っていたとされる。ジーン・タトロック(フローレンス・ピュー)弟のフランク、恋人だったジーン・タトロック(フローレンス・ピュー)、妻のキティ(エミリー・ブラント)、バークレー校同僚のハーコン・シュヴァリエ(ジェファーソン・ホール)ほか、彼の周囲には共産党に入党したり、共産主義を支持する者が多かった。また、レズリー・グローヴス(マット・デイモン)はオッペンハイマーの共産党へのシンパシーを知りながらも彼の仕事を信頼し続けた。レズリー・グローヴス(マット・デイモン)共産主義私有財産を否定し、全ての財産を共有する社会を実現しようとする思想や運動。アメリカにおける共産主義運動は大恐慌とともに労働運動として広がる。第二次大戦後の冷戦開始に伴い、1940年代後半以降は労働組合内の反共主義の台頭や「赤狩り」と呼ばれる共産主義者のスパイ摘発運動が激化。1950年代に入ると急速に勢力が弱まっていく。赤狩り1940年代後半から1950年代前半にかけ、冷戦激化を背景に政治家からハリウッドの映画監督や脚本家、俳優、作家にいたるまで、アメリカ国内で行われた共産主義者の摘発・排除のこと。扇動したのが上院議員ジョセフ・マッカーシーであり、「マッカーシズム」とも呼ばれた。ソ連の核実験成功の一因には、「マンハッタン計画」に参加していたスパイからの情報があったとされるため、オッペンハイマーもマッカーシズム期に行われた「赤狩り」の場、下院非米活動委員会での公聴会で証言を求められた。かつて共産主義者とつながりはあったものの、スパイ活動への関与は否定、しかし原爆技術に対する機密保持許可が剥奪された。機密保持許可国家機密等の重要情報を扱う公務員や政府などが特別に認めた民間人に対し、その適格性を確認したうえで情報へのアクセスを認める制度。1954年、スパイ容疑をかけられたオッペンハイマーは機密保持許可が剥奪されたことで核関連の最先端の研究そのものから排除されることになり、事実上の公職追放となった。ウィリアム・ボーデン(デヴィッド・ダストマルチャン)原子力委員会元事務局長原子力委員会(AEC)大戦を終結させた原爆などの核兵器を管理する必要性が高まり、1946年、アメリカは原子力・核兵器計画を監督・規制するために原子力委員会(AEC)を設立。委員会は監督・規制だけでなく、原子力研究を軍から切り離し平和利用を推進する役割も担った。ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)はAEC創設委員の1人であり、後の委員長。アドバイザーをつとめたオッペンハイマーは、水爆の開発に反対した。公聴会連邦議会の常任委員会、その下の小委員会、あるいは特別委員会において、重要な法案や案件を審議する際に意見を聴取する。一般公開されるものは公聴会(public hearing)、一般公開されないものを聴聞会(closed hearing)という。上院議員マッカーシーが主導した「赤狩り」の時代のスパイ容疑をめぐる公聴会は、国民の関心も高く、証人喚問では鋭い追及が行われた。多くの無実の人々が共産主義者としてレッテルを貼られ、公職を奪われた。オッペンハイマーが1954年に機密保持許可を失ったのも、その一環である非公開の聴聞会。原爆研究からオッペンハイマーを事実上追放したストローズは、1959年に商務長官に任命されたが、上院での任命承認での公聴会で5年前にオッペンハイマーを追い込んだことが追及された。『オッペンハイマー』は全国にて公開中。IMAX®劇場全国50スクリーン、Dolby Cinema®全国10スクリーン、35mmフィルム版109シネマズプレミアム新宿にて同時公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:オッペンハイマー 2024年3月29日より全国にて公開© Universal Pictures. All Rights Reserved.
2024年03月31日絶賛公開中の『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』より本編映像が到着した。先んじて公開されたアメリカでは前作を越える週末興行収入で初登場1位の大ヒットスタートを達成し、王道エンタメ作品として高い評価が数多く寄せられている本作。この度解禁となった本編映像では、本作の序盤、とあるゴースト退治の事件をきっかけに、まだ子どもだからとゴーストバスターズの活動を制限されてしまったフィービー(マッケナ・グレイス)が公園で一人寂しくチェスに興じる場面から始まる。自陣の駒を動かした後、敵陣の駒を動かそうとすると勝手に駒が動きだして戸惑う表情を見せるフィービー。思わず周囲を見渡すがまわりに人の気配はなく、恐る恐る駒を動かすとまた敵陣の駒がひとりでに動き出す。楽しくなってきたフィービーが対局に夢中になっていると、相手の動く駒から突如として手の輪郭が見えたかと思うと、「ばあ!」と体の周りに炎をまとう少女のゴーストが姿を現したのだった。フィービーが出会ったゴーストの少女の名前はメロディ。過去にニューヨークのダイナーで起きた火事で亡くなってしまった10代の少女のゴーストで、彼女のまわりでゆらめく炎はその名残のようだ。バスターズの仕事から一人だけ外されて孤独を感じていたフィービーは、この出会いをきっかけに年齢の近いメロディに徐々に心を開いていくようになる。フィービーがメロディと出会ったのは偶然なのか、なにか裏があるのか…、いずれにせよ人とゴーストの垣根を越えて育まれる2人の関係が本作のストーリー展開に大きく影響することは間違いない。メロディ役の女優エミリー・アリン・リンドは、大人気ドラマのリブート版である新たな「ゴシップガール」に出演しブレイク。「彼女はウィットに富んだ存在です」と自身が演じたキャラクターを紹介。加えて「公園で人間にいたずらをするのが好きですが、フィービーはそれに動じません。2人は話し始め、お互いにとてもよく似ていることにすぐに気づきます。2人とも、あらゆる意味でアウトサイダーなのです。多くの人が、自分は他の人とは違うと感じながら育っていると思いますし、自分の仲間を見つけたなら手放さないことが大切です。フィービーが好むと好まざるとにかかわらず…ゴーストとゴーストバスターの間に友情は成立するのでしょうか?」とフィービーとの関係についてコメントしている。『ゴーストバスターズ/フローズン・サマー』は全国にて公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:ゴーストバスターズ/フローズン・サマー 2024年3月29日より全国にて公開
2024年03月30日ホラー映画の金字塔『オーメン』前日譚を描く『オーメン:ザ・ファースト』。主演を務めるのは、自身を「大のホラー好き」と語るネル・タイガー・フリーだ。悪魔の子・ダミアン誕生の秘密に迫る本作で、修道女になるためにローマの教会で奉仕するマーガレットを演じているのが、イングランド出身のネル・タイガー・フリー。世界的に大人気ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」ミアセラ・バラシオン役で一躍注目を集め、ニコラス・ウィンディング・レフン監督のドラマ「トゥー・オールド・トゥー・ダイ・ヤング」や、M・ナイト・シャマラン監督のドラマ「サーヴァント ターナー家の子守」に出演し、名だたる監督の指名を受け、ダイナミックな役柄を幾つも演じながら、そのレパートリーを広げ続けている。本作のアルカシャ・スティーブンソン監督は、「この役柄にネル・タイガー・フリー以上の人材は考えられません。ネルのマジカルなところは、カメラの前で徹底的に脆くなってみせるだけの心の強さを持ち合わせているところです」とコメント。「彼女は、デリケートなぎこちなさを吹き込むことができます。そのぎこちなさがマーガレットの大きな魅力で、人々は彼女を一目で好きになる。しかも、その一方で、一見いとも簡単に凶暴さをにじみ出すこともできます。彼女は本当に恐れを知りませんね」とネルの“恐ろしい”芝居を大絶賛。そんな、ネルは本作の出演について「本当に光栄なことだった。私は初代『オーメン』の大ファンで、何度も観た。私は大のホラーファンなんです。それは私のお気に入りのジャンル。だから夢のようだった。私にとっては本当にそうだった」と言い、ホラー好きだからこそ細やかな演技が実現できたようだ。本作ではネル演じるマーガレットの旅路を追いながら、観客も彼女と一緒に恐ろしい経験をともにしていくことになる。『オーメン』の物語の始まりを目の当たりにするとともに、最“恐”ヒロイン誕生を目撃することになるだろう。『オーメン:ザ・ファースト』は4月5日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)■関連作品:オーメン:ザ・ファースト 2024年4月5日より全国にて公開© 2024 20th Century Studios. All Rights Reserved.
2024年03月30日アメリカで社会現象を巻き起こしたラブコメディ『恋するプリテンダー』(原題:Anyone But You)が5月10日(金)より全国公開されることが決定。日本版予告とポスターが解禁された。弁護士を目指してロースクールに通うビー(シドニー・スウィーニー)は、街角のカフェで出会った金融マンのベン(グレン・パウエル)と最高の初デートをするが、ちょっとした行き違いによって燃え上がったはずの恋心が一気に凍りついてしまう。数年後、そんな2人はオーストラリアで同じ結婚式に出席することになり最悪にも再会!真夏のリゾートウエディングに皆が心躍らせる中、周囲も気を遣うほどの険悪ムードな2人だったが、復縁を迫る元カレから逃げたいビーと元カノの気を引いてヨリを戻したいベンは、お互いの望みを叶えるために恋人のフリをするというまさかのフェイク・カップル契約を結ぶ。果たしてウソつきな2人は、最高のカップルを演じきることができるのか…?昨年12月のホリデーシーズンに公開されるやいなや、超特大ヒットをたたき出した本作。現在、なんと全世界興行収入は2.16億ドル越え(=約327億円 ※3/25時点レート 1ドル151円)を記録しており、これは『ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期』(2016)、『クレイジー・リッチ!』(2018)以来の“2億ドルの大台突破”という快挙。米大手口コミサイトの「Rotten Tomatoes」でもオーディエンススコアが87%(※3/25時点)、さらにSNS上では「歴代映画史上、最高のロマンティックコメディ」「ラブコメの時代が帰ってきた!」「観たいものが全部詰まっている!」という絶賛の声が溢れている。主演を務めるのは、いまハリウッドで最もホットで引っ張りだこな2人の新世代トップスターである「ユーフォリア/EUPHORIA」『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のシドニー・スウィーニーと、『トップガン マーヴェリック』のグレン・パウエル。監督はラブコメ界の巨匠ウィル・グラック。これまでにエマ・ストーン主演の青春コメディ『小悪魔はなぜモテる?!』(2010)や、大都会ニューヨークを舞台に“都合のイイ関係”な男女をポップに描いたジャスティン・ティンバーレイク×ミラ・クニス共演の『ステイ・フレンズ』(2011)といった名作を世に送り出してきた。上記2作品に加え、『ピーターラビット』シリーズやウィル・スミス主演のミュージカル映画『ANNIE/アニー』(2014)などの世界的ヒット作も手掛けている。魅力的なサウンドトラックを駆使した映像表現に長けており、本作でもその手腕が十分に発揮されている。オーストラリアのきらめく大自然を舞台に繰り広げられる憧れのリゾート・ラブに、笑って泣いて、ときめいて、劇場を出るときには恋と人生に前向きな気持ちになれること間違いなし。ハリウッドの王道ラブコメ時代の大復活を告げる最高傑作に注目が集まる。『恋するプリテンダー』は5月10日(金)より全国にて公開。(シネマカフェ編集部)
2024年03月30日劇場での映像体験を追究するクリストファー・ノーラン監督がキリアン・マーフィーを主演に迎え、物理学者J・ロバート・オッペンハイマーの半生を描いた『オッペンハイマー』がついに日本公開。キリアンをはじめ、エミリー・ブラント、マット・デイモン、ロバート・ダウニー・Jr.、フローレンス・ピュー、ケネス・ブラナー、ラミ・マレック、ジョシュ・ハートネットら錚々たる俳優陣を迎えた本作は、すでに世界興行収入が10億ドルに迫る特大ヒットを記録、実在の人物を描いた伝記映画として歴代1位となっている。第二次世界大戦中の「マンハッタン計画」での原爆の開発過程とともに、イギリス・ドイツ留学時代から大戦後の“冷戦”まで、ノーラン監督らしく時系列を巧みに前後させながらオッペンハイマー(キリアン・マーフィー)の内面に迫っていく本作をより深く理解するべく、その人生を年表でふり返った。オッペンハイマー年表映画では、オッペンハイマーの視点から語られるシーンはカラー映像(しかも脚本はオッペンハイマーの一人称で書かれた)で表わされ、冷戦下のアメリカ原子力政策でカギを握る人物ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)を中心とする場面はモノクロ映像と、視覚的な描き分けがなされている。ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)1904年4月22日ドイツからのユダヤ系移民ジュリアス・オッペンハイマーとエラ・フリードマンの長男として、ニューヨークで誕生。1922年 | 18歳ハーバード大学の化学科に入学。1925年 | 21歳ハーバード大学を3年で卒業、イギリスのケンブリッジ大学に留学。1926年末 | 22歳客員教授の理論物理学者ニールス・ボーア(ケネス・ブラナー)に勧められ、ドイツへ。ドイツ・ゲッティンゲン大学のマックス・ボルン教授に研究を評価され、同大学に移籍。右:ニールス・ボーア(ケネス・ブラナー)1927年~1928年 | 23歳~24歳博士号を取得してアメリカへ帰国。ハーバード大学、その後カリフォルニア工科大学でポストドクター(博士)研究員として研究を進める。1929年 | 25歳カリフォルニア州立大学バークレー校で准教授を務める。同大学の助教授で、社交的な物理学者のアーネスト・ローレンス(ジョシュ・ハートネット)と意気投合する。アーネスト・ローレンス(ジョシュ・ハートネット)1936年 | 32歳カリフォルニア州立大学バークレー校准教授から教授に昇進。共産党員ジーン・タトロック(フローレンス・ピュー)と出会い、恋に落ちる。ジーン・タトロック(フローレンス・ピュー)1938年 | 34歳当時としては画期的なブラックホールや中性子星の研究を行う。1939年8月 | 35歳既婚者だった植物学者の“キティ”キャサリン(エミリー・ブラント)と出会う。“キティ”・オッペンハイマー(エミリー・ブラント)1939年9月ナチスドイツがポーランドに侵攻、第二次世界大戦が勃発する。1940年 | 36歳キティと結婚する。中央:“キティ”・オッペンハイマー(エミリー・ブラント)1941年 | 37歳FBIが共産主義者との関わりを疑いオッペンハイマーの捜査を開始。1941年12月アメリカが第二次世界大戦に参戦。1942年 | 38歳ルーズベルト大統領の命令のもと極秘の核兵器開発プロジェクト「マンハッタン計画」が始動。「マンハッタン計画」の最高責任者、陸軍将校レズリー・グローヴス(マット・デイモン)から参加を打診される。レズリー・グローヴス(マット・デイモン)ニューメキシコ州にロスアラモス研究所を建設、同・初代所長に任命され、開発チームのリーダーを務める。名だたる科学者たちをロスアラモスに招聘し、家族ごと移住させた。後に水爆研究・開発で知られるエドワード・テラー(ベニー・サフディ)らを迎え入れた。エドワード・テラー(ベニー・サフディ)1945年7月16日 | 41歳5月にナチスが降伏した後も、次は日本に降伏をうながすために原子爆弾の研究は続けられ、人類史上初の核実験「トリニティ実験」は成功を収める。このときインドのヒンドゥー経典「バガヴァッド・ギーター」の中の一節、「我は死なり、世界の破壊者なり」という言葉を思い起こしたという。1945年8月6日 | 41歳広島に原子爆弾(通称リトルボーイ)が投下される。1945年8月9日 | 41歳長崎に原子爆弾(通称ファットマン)が投下される。惨状を知ったオッペンハイマーは激しい後悔と自責の念に駆られ、核兵器の開発に懐疑的な姿勢を示すようになる。1945年8月14日/日本時間8月15日日本がポツダム宣言を受諾。9月2日に降伏文書に調印し、第二次大戦が終戦。その後、東西冷戦時代に移行していく。1945年10月 | 41歳原爆投下を命じたトルーマン大統領(ゲイリー・オールドマン)とホワイトハウスで初対面。「私は自分の手が血塗られているように感じます」と話すと、「泣き虫科学者」と影で呼ばれた。ルイス・ストローズとオッペンハイマー1947年夏 | 43歳アメリカ原子力委員会(AEC)の委員長ルイス・ストローズによりプリンストン高等研究所3代目所長となり、アルベルト・アインシュタイン(トム・コンティ)と再会。その後AECのアドバイザーとなるが、核兵器の国際的な管理を呼びかけ、水爆をはじめとする核開発に反対の意を示す。アルベルト・アインシュタイン(トム・コンティ)1950年~53年冷戦を背景にジョセフ・マッカーシー上院議員らが「赤狩り」を強行。共産主義への恐怖からアメリカ国民から支持を得る。1954年 | 50歳ソ連のスパイ容疑をかけられ、オッペンハイマー聴聞会が開かれる。水爆を推進していた原子力委員会(AEC)委員長のストローズの怒りを買い、FBIも協力し、オッペンハイマーに「共産主義者」のレッテルを貼る。キティ(エミリー・ブラント)とオッペンハイマー(キリアン・マーフィー)聴聞会でスパイに仕立て上げられたオッペンハイマーは、アイゼンハワー大統領命により一切の国家機密から隔離、政府公職からの追放が決定。以後、オッペンハイマーは危険人物と断定され、FBIによる尾行や盗聴など、晩年まで厳しい監視下に置かれる。ルイス・ストローズ(ロバート・ダウニー・Jr.)1959年アメリカ上院で、アイゼンハワー大統領により商務長官に指名されたストローズの証人公聴会が開かれる。1961年 | 57歳ジョン・F・ケネディが大統領に就任。オッペンハイマー支持者たちがケネディの側近となり、オッペンハイマーの公的名誉を回復させようとする動きが出始める。1963年 | 59歳原子力委員会(AEC)が「科学者に与える最高の栄誉」として、オッペンハイマーにフェルミ賞の授与を決定する。1965年 | 61歳喉頭がんが見つかる。1966年はじめ | 62歳プリンストン高等研究所に辞表を提出、所長を辞任。アインシュタインに次いで名誉教授となる。1967年2月18日 | 62歳ニュージャージー州プリンストンの自宅にて死去。2022年12月16日米エネルギー省のジェニファー・グランホルム長官が、オッペンハイマーを公職から追放した1954年の処分は「偏見に基づく不公正な手続きだった」として取り消しを発表。オッペンハイマーにスパイ容疑の罪を着せたことを公的に謝罪した。『オッペンハイマー』は全国にて公開中。IMAX®劇場全国50スクリーン、Dolby Cinema®全国10スクリーン、35mmフィルム版109シネマズプレミアム新宿にて同時公開中。(シネマカフェ編集部)■関連作品:オッペンハイマー 2024年3月29日より全国にて公開© Universal Pictures. All Rights Reserved.
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