住宅が倒壊、「二重ローン」を抱え、仕事を失い、生活が立ちいかなくなる人が出る可能性も……。地震による生活破綻を避けるための補償と制度、ぜひ知っておきたい!「まるで空襲後のような風景が広がっていました」と語るのは、石川県輪島市や珠洲市などの“奥能登エリア”の移住支援をしている「ぶなの森」の高峰博保さん。今年1月1日夕方に能登半島で最大震度7を観測する地震が発生。輪島市では観光名所として有名な朝市通りを大規模な火災が襲い周辺の約200棟が焼失。また珠洲市では強い揺れと津波で多くの家屋が倒壊。いまだに被害の全容はつかめていない。珠洲市に高齢の両親がいる女性は本誌の取材に、「両親は80代半ば。家は2階建ての家屋が半壊しました。とくに1階部分の被害が大きく、家への出入りも危険な状態です。現在は避難所にいますが、高齢のため、今後、どのような支援が受けられるかわからず不安な様子です」また前出の高峰さんも、「能登では2022年5月にも大きな地震があり、そのときに傷んだ屋根瓦などを何百万円かけて直したという人もいます。それが今回はもっと傷みが激しくてもう諦めざるをえないのではないでしょうか」一刻も早い支援が必要な事態だが、被災した人の暮らしの再建を支える手立ては具体的にどうなっているのか。ファイナンシャルプランナーの長尾義弘さんは言う。「まず生活再建のための公的支援として『被災者生活再建支援金』があります。住宅の被災の程度等によって異なりますが、日常生活用品の購入などの経費に対し最高100万円、被災住宅の解体・撤去等の経費、住宅再建のための借入金に対する利息や借家の家賃などの経費に対し最高200万円、合計で最高300万円が支援されます」これとは別に、全国の人たちから被災者支援に寄せられるのが「義援金」。日本赤十字社などが窓口となり、被災県を通して、被災者に届けられるものだ。「2011年の東日本大震災を例に見ると被災者に対する善意による『義援金』は約100万円でした。『被災者生活再建支援金』と合わせても400万円。この金額では当座の生活資金にはなっても家の再建はむずかしい金額です」(以下・コメントは長尾さん)長尾さん監修の『NEWよい保険・悪い保険2024年版』(徳間書店)で紹介されている東日本大震災を例とした住宅再建費用にかかるお金になる。「全壊した住宅を新築した場合、費用は平均で約2500万円。約2100万円の不足が生じます」ここで助けになるのが「地震保険」だ。■雇用保険の失業手当を休業時に受けられることに「今回、地震で倒壊した家屋はもちろん輪島市で全焼した家屋も火災保険では保険金は出ません。地震やそれに伴う津波、火災などで家屋や家財が受けた場合は『地震保険』でしか対応できないのです」仮に被災した家屋の住宅ローンをまだ返済中の場合、新しく家を再建すると二重でローンを支払うことになり、たちまち生活が立ちいかなくなる人も多いという。「住宅ローンが残っている人、新築住宅を購入したばかりの人、被災したら生活が苦しくなる個人事業主などはとくに必須。それ以外の人も加入してほしい保険です」注意が必要なのは「地震保険」は単独で加入することができないこと。必ず火災保険とセットでの契約が必要になる。「火災保険と同じように『建物』と『家財』に分かれており、それぞれに加入可能。補償される保険金は同時に加入した火災保険の30~50%の範囲で設定でき『建物』は5千万円、『家財』は1千万円が限度額で、全損の場合は契約金額の全額が支払われます。なお公共性が高い保険なので政府と損保会社が共同で運営しているため、どこの保険会社で契約しても保険料は同じです」保険料は地域や建物の構造によって異なり、建物に保険金1000万円をかける場合の保険料は、地震災害リスクが高い東京都で木造の持ち家で年41100円(月額3425円)石川県は木造の持ち家で年11200円(月額933円)に(日本損害保険協会のサイトで試算)。「都市部のマンション住まいの場合、建物部分は管理組合が保険に入っているケースが多いですが、家財は補償外。個人で地震保険の家財に入っていると安心です」また地震による避難生活で職場が被災し休業、収入が途絶える事態もありえる。これにはどんな支援があるのだろうか。「今回の能登半島地震では、厚生労働省は『雇用保険』の失業手当を休業時にも受けられる特例措置を始めました。離職していなくても失業時と同じ1日最大8490円が支給されます。また被災した企業側には『雇用調整助成金』の特例措置を設け、解雇せずに休職させて雇用を維持する企業への助成率を引き上げて、解雇を減らす措置が決定しています」冒頭で紹介した珠洲市で被災した両親を持つ女性は「保険金が入るとしてもまだ先の話。現在は避難生活で日々の暮らしのことで頭がいっぱいだと思います」と切実な胸の内を明かす。いつどこで大地震が起きても不思議ではない日本。公助・共助で当面の生活資金の支えとなる「被災者生活再建支援金・義援金」「雇用保険」に加え「地震保険」への加入。この3つの命綱で「地震破綻」を回避してほしい。
2024年01月26日夫とは破綻同然…姉が裏切り行為を繰り返すワケ―…主人公のC奈には3つ年上の姉、W子がいます。W子はC奈とは真逆で、昔から派手好きで、破天荒な性格。そんなW子が20歳の頃、妊娠を機に突然の結婚。しかしある時期から家族に嘘をついて実家に娘を預けてはM志と遊び歩くようになりました。結局夫に裏切り行為の証拠を掴まれ離婚したW子でしたが、数年後には関係があったM志と再婚しました。ところが2人目を妊娠中、M志の様子が豹変。M志が同じ会社の後輩女性・J子と関係をもっていることを突き止めます。しかしM志はJ子とは別れず、W子との婚姻関係も続けていくと断言。無事2人目を出産したものの、M志は家事育児を一切やらず、時には暴力行為に及ぶことも。数年が経ち、パート先でL男と出会ったW子。DVを受けていることを打ち明けてから二人の距離は一気に縮まり、ある日、C奈に子どもたちを預け、L男とデートに出かけます。酔っぱらったW子はL男に抱きかかえられながら帰宅しましたが、ふたりの関係を怪しんだC奈が問い詰めると、W子は開き直るのでした。■前回のあらすじW子の裏切り行為を注意すると、M志が先に裏切ったのだから私にも遊んでいい権利があると主張。他の男と遊ぶことでストレスを発散していると言いますが…。■それでも別れない理由は…?■そんな夫婦関係おかしい!明らかに夫婦として破綻しているのにもかかわらず、なぜ離婚しないのか疑問で仕方ないC奈。夫婦としては終わっているけれど、M志の望み通り、子どもたちのために家族を続けていくことを選択したというW子。その代わりに他の男と関係をもつことで自分を保っていると言いますが…。次回に続く「結婚しても遊び続ける姉」(全51話)は17時更新!
2023年12月25日親の遠距離介護、家計破綻しないためにできること。最も多かった回答は「仕方ないので現状維持」が40.3%。次いで「親を自分たちの住まいの近くに呼び寄せる」が17.7%。SNSとテクノロジーで社会課題の発見・解決をサポートするICTスタートアップのPolimill株式会社(ポリミル、本社:東京都港区、代表取締役:横田えり、以下Polimill社)は当社が運営・開発する社会デザインプラットフォームSurfvoteで、2023年6月20日から8月31日までの期間、イシュー(課題)「実家の親元への遠距離介護。帰省の交通費が月8万円。家計破綻を防ぐために、するべきことは?」について、ユーザーの意見投票を行いましたので、その結果をお知らせいたします。 投票詳細イシュー(課題):実家の親元への遠距離介護。帰省の交通費が月8万円。家計破綻を防ぐために、するべきことは?問題提起の背景:「急に具合が悪くなった」「転倒した」など、突発的なことが多く、緊急に帰省を要する介護は交通費が4~5万円という人がザラで10万円かかるという人もいる。老親と別居するケースが増加しているなかで、老親の多くは自宅で最期を迎えたいと切望する割合が高い。遠距離介護で家計破綻をまねかないためにも子どもが選ぶ選択肢がどのようなものか?Surfvoteで意見投票を行った。調査主体:社会デザインプラットフォーム Surfvote(Webサービス) 調査方法:Surfvote上でアカウントを持つユーザーが投票調査対象:Surfvote上でアカウントを持つユーザー投票期間:2023年6月20日〜2023年8月31日有効票数:62票投票結果投票結果各選択肢のコメント紹介(一部抜粋、コメントなしの選択肢は未掲載、原文ママ)仕方ないので現状維持居住の自由がある。職業選択の自由もある。 自分や家族が選んだ居住地から移動するのに、何を求めるのでしょうか? 都会の人は都会の利便性と給与の高さを選んだのだからその中から必要な費用を捻出するなり対応すればいいのではないですか? 田舎に住んでる人はそういったものを得られない代わりに、得るものがあるのだと思います。その差を都会の人の論理で捻じ曲げる必要を僕は感じません。 親の介護をしたかったり親の死に目に逢いたければそれに備えて準備をすればいいだけです。 権利や願望の主張に全て付き合う必要はないと思います。(賛同数41)このコメントの全文はこち 帰省手段を見直す(飛行機を高速バスに変更するなど)行かない・回数を減らすことができないという前提で答えています。(賛同数28)親本人(または、自分のきょうだい)に、交通費を負担してくれるよう相談する遠くない将来直面しそうな問題です。(賛同数15)親を自分たちの住まいの近くに呼び寄せる自分だけで介護しなきゃならないなら、 近くにいてくれた方が、何かあったときに 対応しやすいし、安心できる。(賛同数20)その他介護サービスなども頼ったりして、行く回数を減らし 少し出費を抑える。(賛同数25)問題提起いただいたオーサー 太田 差惠子氏京都市生まれ。1993年頃より老親介護の現場を取材。「遠距離介護」「高齢者住宅」「仕事と介護の両立」などの情報を発信。AFP(日本FP協会)の資格も持ち「介護とお金」にも詳しい。著書に『親が倒れた!親の入院・介護ですぐやること・考えること・お金のこと 第3版』『高齢者施設 お金・選び方・入居の流れがわかる本 第2版』(以上翔泳社)『遠距離介護で自滅しない選択』(日本経済新聞出版)『知っトク介護弱った親と自分を守る お金とおトクなサービス超入門』(共著,KADOKAWA)など。太田 差惠子氏Surfvoteとは?当社が提供するSNS「Surfvote」は社会にあるさまざまな課題を問題提起し、それについて誰もが簡単に意見を投票できるサービスです。Surfvoteでは「イシュー」と呼ばれる各テーマ(課題)に対して複数の選択肢から自分の意見を投票できます。また他のユーザーのコメントを見たり、評価(いいね)したりすることもできます。イシューは当社編集部だけでなく大学の先生やさまざまな分野の専門家にも執筆のご協力をいただき発行しています。投票結果はイシューの内容に応じて、適宜関係省庁や政治家へ提出し報告を行なっています。 Polimill株式会社Polimill株式会社は社会デザインプラットフォームSurfvoteを運営・開発するICTスタートアップ企業です。Surfvoteは社会課題や困りごとに特化し、ユーザーがあらゆるテーマについて自分の意見を投票できるだけでなく、他のユーザーの意見を傾聴できるサービスです。地方公共団体版のSurfvoteも拡充中で自治体と連携し住民による住みやすい街づくりを促進します。あらゆる人がルール作りに参加し、価値観の変化やテクノロジーの進化に合わせた柔軟でスピーディーな制度改革ができるような社会を、SNSとテクノロジーで実現させます。 詳細はこちら プレスリリース提供元:NEWSCAST
2023年09月13日老後破綻が増えている。日本弁護士連合会の「破産事件及び個人再生事件記録調査」の最新のデータ(2020年)によると、自己破産者に占める「70代以上」の割合は9.35%で、2002年の調査(2.73%)と比べて3倍以上に増加したことが明らかになった。「現役時代よりもはるかに収入が下がっているのに、出費がかさんでしまって老後破綻になるケースが多いのです。物価が上がっていくなか、今後も老後に破産する高齢者は増えていくでしょう」そう語るのは節約アドバイザーでFPの丸山晴美さん。老後破綻を防ぐには、収入に合わせてやりくりできる術を身につけること。その第一歩が“固定費”を見直すことだという。「固定費とは住居費、光熱費、通信費、保険料など毎月発生する費用のことです。サプリメントの定期購入や、動画や音楽の配信など商品やサービスを定額で利用するサブスク代(サブスクリプションサービス料金)も含まれます。最近は、ペーパーレス化により請求書や領収書が手元に残らないため固定費の“見えない化”が進行。無意識のムダ遣いが常態化しているケースが少なくありません」そう語る丸山さんが提案するのが固定費の書き出し。まずは銀行口座やクレジットカードの明細なども見て固定費を把握することだ。「書き出して終わりにせずに、固定費が1年だといくらになるか数字にすること。どのくらい家計の負担になっているか“気づく”ことができます」(丸山さん、以下同)■必要なものは残しつつムダなものは解約を節約の効果が出やすいのが光熱費。電力大手7社は電気料金を6月使用分から値上げしている。「節電すれば電気料金が減るのは言うまでもないことです。ただし、暑い夏にエアコンを使用しないと命の危険もあります。よしずやすだれで窓から入る熱をカットし、扇風機を併用すると、エアコンの設定温度を高めにしても十分体が冷えます。少しの工夫で無理のない節電も可能です」やみくもに固定費を削減すればいいわけではない。たとえば、自動車の維持費も年間50万円以上かかるが、車を手放せば生活が成り立たない地域もある。残すところは残しながら、ムダな固定費を見直すことが重要だという。「子供が自立しているなら、高額な死亡保障の生命保険はやめてもいいでしょう。また通信費については、キャリアのサブブランドや格安スマホに替える選択肢も。スマホがメインで固定電話を使わない人は解約するのも一考。振り込め詐欺のリスクを下げるだけでなく、月2千円ほどカットできます」固定費は1回見直すと、節約の効果が持続するのがメリットだ。「コロナ禍で自宅にいる時間が長かったことで動画や音楽の配信サービスや有料のアプリに登録した人は、今も必要かどうか検討するといいでしょう。通っていないスポーツジムや習い事、サプリメントの定期購入など必要性を見極めることも忘れないでください」確かな目を持つことが老後破綻を防ぐようだ。
2023年06月19日今回は@エトラちゃんは見た!さんの投稿をご紹介!「ブラック企業で嫌がらせを受けた話」第23話です。すでに地元にある会社で内定を獲得済みのユズリハさん。一方、アカネさんは不倫がばらされたことをSNSに書き綴っていましたが、同情してくれる人はいなかったようです…。そんなこんなで…出典:lamire1からまた頑張ろう…!出典:lamire前の会社では…出典:lamire今は新しい勤め先でうまくやっているユズリハさん。復讐は大成功に終わり、よかったですね…!次回の配信もお楽しみに!(lamile編集部)(イラスト/@エトラちゃんは見た!)本文中の画像は投稿主様より掲載許諾をいただいています。"
2022年05月02日トム ブラウン(THOM BROWNE)の2021年秋ウィメンズ&メンズコレクションが発表された。二項対立の破綻ウィメンズとメンズを合同で発表するのは3度目となる、今季のトム ブラウン。いわゆるウィメンズ/メンズやフォーマル/スポーティのように二項対立的に分類されるウェアの要素をアッサンブラージュすることで、大胆にうねり、波打つようなフォルムを生みだした。対立要素の攪乱均整のとれたフォーマルスーツの上に重ねたのは、力強いゴールドとともにたっぷりと裾にかけて広がるオフショルダードレス。とりわけバックは重厚なドレープを織りなす一方で、豊かに波打つスカート部分はパッファー仕様に。エレガントなドレスをスポーティな素材で揺さぶるとともに、シックな装いを見せるためのスーツスタイルと、身体にぴたりと寄り添う「べき」ドレスとの位置関係を、くるりとひっくり返している。多彩な素材のアッサンブラージュ一方、タキシードやチェスターコートのテーラリング的ディテールは、ウエストからトップにかけて絞り、スカートを大きく膨らませたドレススタイルとアッサンブラージュ。とりわけ豊かに膨らんだスカート部分には、光沢感のあるパフ素材や、流れるようにひだを作るシアー生地、あるいは雪の結晶柄で刺繍を施したフェアアイルレースなどを組み合わせ、素材ごとに異なるフォルムをポリフォニックに形成している。変幻自在なシルエット衣服のシルエットは、一方で身体とぴたりと密着し、他方で自由なフォルムをかたち作るといったように、これらの両極を大きく揺れ動く。タキシードのような均整のとれたセットアップスタイルや、ウエストを絞るコルセットなどが身体性を強調すると思えば、ダイナミックに隆起するスカート、大きく膨らんで波打つようにギャザーを寄せたシャツのスリーブなどに見るように、素材の特質を活かしつつ身体のシルエットから離れて変幻自在なフォルムを生み出している。うねり・褶曲・ねじれ──プリーツのフォルムそのように自在に変幻を示すフォルムにおいて、静かに震え、時に大きく波打つプリーツは象徴的なモチーフだ。ドレスやジャケットを織りなすプリーツは、うねり、蛇腹のように褶曲し、激しくねじれ、相対立するはずの衣服の表面と裏面とが互いに入れ替わることすら起こっているのだといえよう。
2021年03月15日もしも郵政破綻が起きたら、私たちの貯金や保険はどうなってしまうのか。コロナ禍で日本郵政グループの株価下落が止まらない今、万が一に備えて、経済ジャーナリストの荻原博子さんが徹底解説ーー。■ポイントは貯金や保険を始めた時期昨今のコロナ不況のためか、日本郵政グループの株価下落が止まりません。日本郵政は昨年発覚したかんぽ生命の不正販売について、6月30日に営業担当者2,448人の処分を発表。今月にも、日本郵便の処分者を決めるようです。保険販売も再開できず、信用の失墜が株価にも表れているのでしょう。なかでも企業存続に関わる大問題は、グループの要である日本郵政と、稼ぎ頭であるゆうちょ銀行の株価が下げ止まらないことです。日本郵政の株は郵政民営化の流れで、3分の2を売却し、東日本大震災の復興資金に充てることが決まっています。復興予算をまっとうするには、1株1,132円以上で売らないといけませんが、現在の株価は751円に落ち込んでいます(7月10日終値・以下同)いっぽう、ゆうちょ銀行株の89%は、持ち株会社である日本郵政が保有しています。保有株は会社の資産ですから、資産価値が半分以下に下がったら、決算に損失を反映させねばならないルールです。そのデッドラインは866円です。ところが、ゆうちょ銀行株はいま803円。3月末の決算時にこの状態だと、日本郵政は約3兆円の巨額損失を計上することに……。そんな憶測が現実味を帯びるなか、郵便局員の1万人リストラも検討されたようです。ただユニバーサルサービスである郵便局をつぶすわけにもいかず、リストラでブラック企業化するのが関の山。八方ふさがりが続いて、日本郵政は破綻の危機に直面しているのです。破綻が避けがたい理由はさまざまあって、『「郵便局」が破綻する』(朝日新書刊)にまとめていますが、本当に破綻してしまったら、私たちの貯金は、保険はどうなるかを、しっかりお伝えしたいと思います。もし破綻したら、次の要素で、貯金や保険、投資信託の扱いが変わります。それは、貯金や保険などを始めた時期です。境界線は’07年10月1日の郵政民営化。これより前に預けた貯金、加入した保険は全額保護されます。というのも、民営化前の郵便局は国営企業でした。当時の契約は「国が100%守る」というものですから、’07年9月までに契約した貯金や保険は全額、国の保護が受けられます。ご安心ください。ここで話題からはずれていたのが投資信託です。投資信託は、購入の時期やほかの条件にかかわらず、破綻による損失は受けません。なぜならゆうちょ銀行は、販売窓口にすぎないからです。投資信託は信託銀行が預かり、投資会社が運用しますから、仮に販売会社が破綻しても、別の販売会社が引き継いでくれるのです。いま、全国的にコロナ不況です。日本郵政グループの株価下落が、すべてコロナ禍が原因とは思えませんが、コロナ不況は言い訳としては十分。ですからいますぐ破綻、とはならないと思いますが、用心に越したことはありません。「女性自身」2020年7月28日・8月4日合併号 掲載
2020年07月23日もしも郵政破綻が起きたら、私たちの貯金や保険はどうなってしまうのか。コロナ禍で日本郵政グループの株価下落が止まらない今、万が一に備えて、経済ジャーナリストの荻原博子さんが徹底解説ーー。■コロナ不況下、用心に越したことはない昨今のコロナ不況のためか、日本郵政グループの株価下落が止まりません。日本郵政は昨年発覚したかんぽ生命の不正販売について、6月30日に営業担当者2,448人の処分を発表。今月にも、日本郵便の処分者を決めるようです。保険販売も再開できず、信用の失墜が株価にも表れているのでしょう。なかでも企業存続に関わる大問題は、グループの要である日本郵政と、稼ぎ頭であるゆうちょ銀行の株価が下げ止まらないことです。日本郵政の株は郵政民営化の流れで、3分の2を売却し、東日本大震災の復興資金に充てることが決まっています。復興予算をまっとうするには、1株1,132円以上で売らないといけませんが、現在の株価は751円に落ち込んでいます(7月10日終値・以下同)いっぽう、ゆうちょ銀行株の89%は、持ち株会社である日本郵政が保有しています。保有株は会社の資産ですから、資産価値が半分以下に下がったら、決算に損失を反映させねばならないルールです。そのデッドラインは866円です。ところが、ゆうちょ銀行株はいま803円。3月末の決算時にこの状態だと、日本郵政は約3兆円の巨額損失を計上することに……。そんな憶測が現実味を帯びるなか、郵便局員の1万人リストラも検討されたようです。ただユニバーサルサービスである郵便局をつぶすわけにもいかず、リストラでブラック企業化するのが関の山。八方ふさがりが続いて、日本郵政は破綻の危機に直面しているのです。破綻が避けがたい理由はさまざまあって、『「郵便局」が破綻する』(朝日新書刊)にまとめていますが、本当に破綻してしまったら、私たちの貯金は、保険はどうなるかを、しっかりお伝えしたいと思います。もし破綻したら、次の要素で、貯金や保険、投資信託の扱いが変わります。それは、貯金や保険などを始めた時期です。境界線は’07年10月1日の郵政民営化。これより前に預けた貯金、加入した保険は全額保護されます。というのも、民営化前の郵便局は国営企業でした。当時の契約は「国が100%守る」というものですから、’07年9月までに契約した貯金や保険は全額、国の保護が受けられます。ご安心ください。郵政民営化後の契約については、破綻処理の方法がポイントです。これは、再び国営化される、ほかの金融機関の吸収合併される、破綻処理される、の3通りあります。まずは再国営化です。日本郵政破綻の社会的影響が大きいと判断されると、可能性のある選択肢です。’03年、足利銀行が破綻申請したときも同様の方法でした。再国営化されると、政府により、貯金も保険も全額保証されます。とはいえ、ゆうちょ銀行は法人などへの貸し出しをしていないこと、かんぽ生命は加入金額が比較的小さいことなどから社会に与えるダメージは限定的と判断されるかも。そうなると、再国営化の可能性は低いと考えられます。次は、吸収合併です。’03年に設立された新銀行東京が、’18年に東京都民銀行と八千代銀行に吸収合併され、きらぼし銀行として再出発したケースがこれに当たり、利用者への実害はありませんでした。かんぽ生命も救済してくれる保険会社が現れると、保険契約そのものが引き継がれますから、これまでと同じ保障が受けられます。最後はもっとも厳しい破綻処理です。金融機関が破綻すると、預貯金は「預金保険制度」で、保険は「保険契約者保護制度」で守られます。ですが、上限があります。預金保険制度は1人当たり元本1,000万円までとその利息が保護されます。これを超える分は、削られる可能性があります。かんぽ生命では、貯蓄型保険の加入者が将来もらえるはずのお金がカットされる可能性があります。あるいは、運用利回りが引き下げられ、保険金が削られることも考えられるのです。いま、全国的にコロナ不況です。日本郵政グループの株価下落が、すべてコロナ禍が原因とは思えませんが、コロナ不況は言い訳としては十分。ですからいますぐ破綻、とはならないと思いますが、用心に越したことはありません。特に生命保険は、これらの発端となった不正販売もありますから、この機会にじっくりと見直してはいかがでしょうか。「女性自身」2020年7月28日・8月4日合併号 掲載
2020年07月23日今回は老後破綻という事をテーマに解説していきます。メディア等でたまに聞く言葉で、高齢者による破産が増えていっていますが、どんな実態なんでしょう。もし自分が老後を迎えた時に貧困な生活を送っている事は考えたくないですが、今頑張っておかなければ、家賃や生活費が払えないかもしれません。今の話題を自分に置き換えてみて考えて頂きたいテーマです。年金生活者の実態は?内閣府発表の資料ですが、調査は総務省が行っています。60歳以上の貯蓄の割合をグラフにしたもので、平均額は2,396万円となっているようです。4,000万円以上の貯蓄を持っている割合も高く、資料を拝見すると老後破産ってあり得るのか?と疑ってしまいますね。十分な老後資金があっても破産する事は考えられるここまでは必要な平均的な支出、収入、貯蓄に関して解説してきました。現在の高齢者の実態がイメージできたのではないかと思います。先程の解説にもありましたが、4,000万円以上もの資産を保有している割合は非常に高く、返って余裕のある生活が出来ると考えられますよね。しかし、実際に老後破綻する方の中には高額な資産を持っている方も含まれていたりします。次にその事例をご紹介していきたいと思います。[adsense_middle]現実に起こった実例:Aさんの話ここからは実際に起きた事例を元にお話しします。もしも皆さんがこの方達の立場だったらどうしますか?読みながら考えてみてください。Aさんは大手の会社に勤続し、60歳で定年を迎えました。退職金も1,000万円ほどあり、子供もみんな結婚し巣立っていきました。定年後にご夫婦で生活をするにあたって、新居を現金で購入する事にしました。立地は良く、スーパーや病院も近いので年を重ねても問題無いと判断したようです。程なくして、Aさんの奥さんが認知症を発症し、自宅での介護が始まりました。しかし、一人で介護するとなると大変です。そこで、老人ホームを検討しましたが、費用の安い施設は順番待ちの状態となっており、いつ入所できるか分かりません。同時にAさんも通院が必要な病気になり、待つことに限界が近づいてきました。子供に相談しようにも他県へ移っており、孫も小学校、中学校と転校したくない様子。家族の支援を諦め、高額な介護付きマンションへの入居を決断しました。入居するにあたり一時金で2,000万以上の費用負担が発生。これまで住んでいたマンションを売却するも思っていた以上に低い価格で売れ、蓄えと合算して何とか入居する事ができましたが、この時点で貯蓄は底をつきました。奥様の体調は日々進行する一方で、生活にかかる費用だけでも月に20万円ほどかかると。とくにおむつ代等消耗品費がかさみ、予想していた資金繰りがうまくいかない事に気づきました。この段階で誰かに相談でもしていれば良かったのですが、子供を頼れないAさんは遂に消費者金融から軽い気持ちでお金を借りる事になります。気づけば借り続け借金は膨れ、返済出来ずに破産宣告といった事例です。破産の原因破産するまでの経緯ですが、少し辛口な解説になります。これまでの生活が続くと思い込んで、60歳以降の健康不良を考えて無かった点は少々甘い様に思います。確かに結果論ですので、仕方ないと思う事もあるでしょう。しかし、お金が手元に多く残っているとこれ位大丈夫だろうと、つい自分に甘くなるのが人間です。想定が甘くなった原因でもあります。子供などの近親者を頼る事が出来なかった事も原因の一つでしょう。現在は核家族化が進み、老々介護という言葉があるくらいです。そして最後にキャッシングをしてしまった事です。私もかつては金融機関に勤務していました。その時に借りる方を数多く見てきました。一度借りると、10万円でも返済は大変なんです。そして借りる癖がついてしまい、「借りれば凌げる」という思考になってきます。この思考って物凄く大変で、我慢する事などで抑制しますが、脳内の事ですので、ついつい甘くなってしまうんです。その結果借金が膨らみ返済不能に陥ってしまったという事です。現実に起こった実例:Bさんの話Bさんは自営業を継ぐ2代目として家業を切り盛りしていました。次に継ぐ方もいない為、自分の代で終わるだろうと考えていました。また自宅も代々住んできた自宅で、ご両親と同居していましたが、ご両親は他界。お墓などを守る事で供養を続ける律儀な性格のBさんです。子供も巣立ちましたが、ある日、子供が離婚し帰省する事に。子供は親権も相手方に取られ、住宅なども渡す格好で帰ってくる事になりました。子供も離婚がショックなのかふさぎ込んでしまい、結果引きこもりの生活を送る事になりました。こうなると子供の生活費の面倒まで見なければなりません。しかし、高齢のBさんは体に異変を感じており、商売をそろそろ辞めようと考えていた矢先の事です。遂にBさんの体も限界に達し、入院する事になりました。幸いにして命に別状はありませんが、もう仕事が出来る体ではありません。これまで自営業としてやってきたので、国民年金だけでの生活になり、日々の生活費は限られ、節約に節約を重ねる日々になったそうです。住宅も傷んでおり、改修も出来ず、子供の復調の様子も無く、毎日が辛い日々になったそうです。Bさんの原因Bさんの場合蓄えを十分に出来なかった事、子供の帰省が重なってしまった事が原因です。商売という事ですので、退職時期は自分で決められます。しかし、体調を崩してしまったので、収入源である商売は行う事が出来ず、という事が原因でしょう。この時、キャッシングにまでは手を出す事はありませんでしたが、固定資産税の支払い、お墓の維持費等の負担がかさんでいたそうです。加えて医療費等も発生するので、一気に目の前が暗くなったと仰っていました。AさんBさんとお二人の事例をお話しましたが、皆さんならどうしますか?とはいえ、事が起きてからの対策と事が起きる前の対策とでは違ってきますね。老後破綻しないための対策は?では老後破産しない為に何をするべきなのか解説します。対策のお話をする前に、こんな方が破産し易いですという解説を挟みます。[adsense_middle]破産しやすい方は次の様な方どんぶり勘定な方借り癖のある方健康に気を付けていない方貯蓄出来ない方物事を自分で解決しようとする方上記のような方は老後破綻し易いかもしれませんので注意しておきましょう。それぞれの理由を解説しますと、どんぶり勘定は論外でしょう。沢山お金を持っている場合は勘定が緩くなってしまうので、シビアになるべきです。借金などの借り癖のある方は癖を治すのは非常に大変です。健康に気を付けていない方も注意が必要です。病気は選ぶ事は出来ません。そして、いつどんな病気になるか分かりません。風邪の様に2~3日で治れば良いですが、毎日、毎月の通院が必要な病気であれば医療費が膨れるでしょう。予防出来る事はしっかりと予防したいですね。貯蓄できていない方はまず家計から見直しましょう。無駄な費用を削りしっかりと貯蓄出来る体力を作る事が先決です。最後に物事を自分で解決しようとする方は、誰にも相談できない性格かもしれません。相談する事で解決出来る事だって沢山ありますので、抱え込まない様にしてもらいたいです。老後への対策最後に老後への対策となりますが、やはりお金を準備する事が大きな要素である事は間違いありません。お金には魔力もあり、魅力もあります。使う人によってはいい方向へ向かったり、最悪な結果を生むこともあります。まずはお金を貯めるに当たって、しっかりと計画を立てる事は重要ですし、使う際にも計画は必要です。おすすめの貯め方としては今の時代であれば投資信託を活用する事でしょう。もちろんその他に預金や、保険でリスクを分散させる事も大事です。なぜ投資信託がおすすめなのか次に理由を解説します。投資信託の特徴投資信託は一言で言えばほったらかしで良い積立のようなものです。運用商品ですが、運用はプロが行ってくれます。毎日の株価や円相場を気にする必要が無いのもおすすめの理由の一つです。また50代の方でも始める事は可能です。時間を要する商品ですが、長期に渡って運用する事が出来れば、結果は必ずついてくるでしょう。利回りも平均すると最低でも2%~、高い利回りだと8%前後もあり得ます。金利の力を借りてお金に働いてもらう事で、毎月の積立負担を軽減できると共に複利の効果で増やせる力があるからです。老後破綻に関するまとめ今回は老後破綻をテーマに解説しましたが、破産する方は、予期せぬ出来事やどんぶり勘定が原因の場合が多く見受けられます。回避するためには、しっかりとお金の使い道を考えておく事、しっかりとお金の準備をしておく事は非常に重要です。この記事を通じて老後に備える方が1人でも増えれば幸いです。
2020年01月28日老後資金2,000万円が不足する問題のニュースが金融庁から発表されたことをきっかけに、将来の老後資金や年金破綻の懸念が多くの人の頭をよぎりました。政府(国家)は、この金融庁の発表について誤りだと指摘したものの、次いで経済産業省では老後資金が3,000万円不足するといった発表をした経緯もあり、どの情報が正しいのか、わけが分からなくなっている人も多いのではないでしょうか。そこで本ページでは、これらの内、年金破綻に焦点を当て、FP目線の考えを紹介していきたいと思います。将来、日本の年金制度が破綻する可能性はあるのか現状においても、支給される年金が少ないという多くの声が上がっている中で、これまで以上に将来の年金支給金額が減少することは、若年者の老後生活は相当厳しいものになると予測する考えとつじつまが合うのではないでしょうか。当初、100年安心と言われた年金制度の定義は一体どうなってしまったのか、首をかしげたくなります。消費税の増税によって、すべての国民が支出に対して負担増になる消費税の税率が10%に増加することによって、今後すべての国民は支出に対する負担増が強いられることになりますが、消費税が10%に上がる前の時点で、10%の消費税率が終わりではないといった議論がなされたことがニュースになりました。つまり、若年者が老後年金生活を迎える時には消費税がさらに多くなることも十分予測でき、そのようになりますと、現在よりもなお将来の老後生活は相当厳しいものになるでしょう。自助努力による老後資金対策が左右する時代年金制度が破綻する可能性が極めて低いと考える理由を紹介しましたが、やはりこれからの老後資金や老後生活を考えていく上で重要なのは、自助努力による老後資金対策になると言えます。現在高齢者の方々が現役世代であった時代のように、お金を預金へ預け入れていれば多くの利息を得られる時代ではなくなっており、預金でお金を寝かせておく時間的なロスは避ける必要があります。では、老後資金対策は、どのように行うのが良いのでしょう。[adsense_middle]個人型確定拠出年金(iDeCo)を活用した老後資金対策個人型確定拠出年金(iDeCo)は、預金・保険・投資信託といった金融商品を自由に組み合わせて自ら資産運用をするもので、まとまった老後生活資金を節税しながら準備することができる私的年金制度のことです。個人型確定拠出年金(iDeCo)は、現状まとまった老後資金を準備するには極めて優良な制度と言えます。つみたてNISAを活用した老後資金対策つみたてNISAは、2018年(平成30年)1月から新たに始まった少額投資非課税制度のことで、金融庁が指定した投資信託またはETF(上場投資信託)を毎月一定金額ずつ買付して資産形成する方法です。つみたてNISAは、まとまったお金が手元になくても少額から始められる特徴があり、無理なく老後資金の準備をしやすいメリットがあります。小規模企業共済を活用した老後資金対策小規模企業共済とは、経営者や会社役員の方などが、廃業や退職時の生活資金のために積み立てる制度のことを言い、会社員や公務員で言うところの退職金制度です。小規模企業共済は先に紹介したiDeCoやつみたてNISAと異なり、基本的に誰でも加入できるものではなく、加入対象が限られているものの、小規模企業共済を老後資金対策として活用できることは確かです。小規模企業共済の詳細については、以下、中小機構のWEBサイトを見て確認されてみることをおすすめします。年金制度の破綻や崩壊、経済の低迷を考えるよりも自助努力をする方が賢明年金制度の破綻や崩壊、経済の低迷を私たち一個人が考えても、残念ながら自分自身の老後生活が豊かになることはありません。これまで以上に厳しい老後生活が強いられることが十分予測できる中で賢明なのは、やはり、先に紹介した制度を賢く活用した自助努力に尽きると筆者は考えます。国が国民に対して、老後生活は自分自身で準備してといった丸投げの批判も多いものの、不満を言っても何も変わらないわけであり、自分や家族は自分たちで守る考えを持つことがこれからの時代に必要なことと言えそうです。年金制度の繰上げ受給についても知っておこう現在、国民年金や厚生年金は原則として65歳から支給されることになっておりますが、65歳になる前に年金を受給することもでき、これを年金の繰上げ受給と言います。繰上げ受給には、全部繰上げと一部繰上げの2つの方法が設けられているものの、いずれの繰上げ受給を行ったとしても、本来ならば65歳から支給されるはずであった年金額よりも少なくなってしまう点に要注意です。繰上げ受給した年金は一生変更できない仮に、年金を繰上げ受給するための手続きを行い、実際に年金の支給を受けた場合、以後死亡するまでに支給され続ける年金額は減額され続けた金額となり、一生変更することはできません。繰上げ受給をした場合、長生きをすることでトータルの受取年金が少なくなる、障害年金や遺族年金といった他の年金の支給などに大きな弊害を生じさせるデメリットもあるため、繰上げ受給の請求は慎重に検討をする必要があります。なお、年金の繰上げ受給における注意点については、以下、日本年金機構のWEBサイトで詳しく解説されております。年金破綻の可能性に関するまとめ年金破綻の可能性は極めて低いと思われる一方、年金破綻の防止策として、若年者が将来支給される年金額は現在よりもさらに少なくなると見積もっておくのが無難でしょう。また、消費税の増税など負担の強いられる要素が様々なところで発生する懸念も考慮しますと、若年者の方はもちろん、老後生活に不安のある人は早急な対策が求められることになります。ご自身の懐具合と将来を考慮し、貯蓄・資産運用などできるところから始める必要があると言えます。
2019年09月15日ずっと夫婦円満で過ごせるのが1番ですが、修復もできないほど関係が破綻していれば、離婚という選択肢を選ぶこともあるでしょう。しかし、夫婦2人ともに離婚したい意思があるとは限りません。離婚をするしないで揉め、裁判になる場合も。今回は裁判で認められる離婚事由、「夫婦生活の破綻」について考えてみたいと思います。 1. 「夫婦生活が破綻している」状態とはまず、裁判で認められる離婚事由は以下の5つです。配偶者に不貞な行為があったとき配偶者から悪意で遺棄されたとき配偶者の生死が3年以上明らかでないとき配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないときその他婚姻を継続しがたい重大な事由があるとき5つめの「婚姻を継続しがたい重大な理由があるとき」というのは、少し曖昧ですよね。1〜4に当てはまらず、それでも「夫婦生活が破綻している」と見なされた場合に、「婚姻を継続しがたい」と認められます。これまでに認められた事例は以下のとおり。DVやモラルハラスメント(モラハラ)がある精神・肉体ともにダメージを与えられている状態は、夫婦関係が破綻しいると見なされることが多いです。1度手をあげられたら何時間にもわたって暴力を受ける、たびたびダメージを与えられるなど、日常的に暴力や精神的苦痛を味わわされている状態が「DV」や「モラハラ」とされます。家庭内別居・長期間の別居家庭内・家庭外問わず、別居状態が長期間続いている状態です。ただし、家庭内の場合は、「顔をほとんど合わさない」「寝室も別」「一緒に行動を共にすることがない」といった状況でなければ、「破綻している」とは見なされない可能性も。たとえば、妻が作った料理を夫が食べる状態を保っている場合は、まだ「破綻している」とはされないこともあるようです。性格の不一致・性の不一致「性格の不一致で」という離婚理由は、よく耳にするもののひとつですよね。これはただ単純に「気が合わないから」だけでなく、性格の不一致が両者の溝を深め、関係性の修復が困難なほどに相手への感情を失っているといった条件が必要です。性の不一致に関しても同様。理由のない一方的なセックスレスは離婚事由になりえますが、双方がそれでも夫婦関係を続行できるとしていた場合、あとからセックスレスにして離婚しようとしても認められません。過度な宗教活動信仰は個人の自由です。しかし、宗教活動を理由に、家に帰らない日が続く・金銭の出費が激しい・仕事や家事育児を放棄するといった状態が続けば、「夫婦生活の破綻」だと認められます。働けるのに働かない心身共に健康であるにも関わらず、働かずに家にお金をいれないケースも、「夫婦生活の破綻」として認められる場合があります。離婚事由のひとつである「配偶者から悪意で遺棄されたとき」に該当する場合も。どんなものであっても、関係性の修復が不可能だと判断されうる状態が、「夫婦生活の破綻」だと見なされるわけですね。 2. 悩んだときは……裁判を視野に入れるほど「離婚したい」という意思が強かったり、離婚で揉めるほどに夫婦生活が破綻している場合は、修復が難しいこともあるでしょう。しかし夫婦というのは縁があってなるものですから、破綻の原因が修復でき、離婚しないで済むのならそれが一番。もし離婚という文字がちらついているけれど、まだ最悪の事態にはなってほしくないと思っているかたは、以下の記事も参考にしてみてください。> 離婚する夫婦としない夫婦の違いとは?関係維持のためにできること> セックスレスは離婚事由になる?> 単身赴任中の夫婦が離婚を防ぐために実践していること3つただし、DVには命の危険もあります。「いつかよくなるかも」と耐えたりせず、早めに、DVシェルターと呼ばれる機関に相談することをおすすめします。> 配偶者からの暴力被害者支援情報「相談機関一覧」内閣府男女共同参画局> 女性のためのDV相談室NPO法人全国女性シェルターネットまた、弁護士など法律の専門家に相談したいけれど、どうしたらいいのかわからない・費用の工面が厳しいといった方は、法テラスを利用しましょう。弁護士の紹介や無料相談、費用の立て替えを利用できます。> 法テラス 今回ご紹介した条件に当てはまるようであれば、それはすでに「夫婦生活が破綻している」ということ。離婚を防ぐためには、こうした状態になる前に日頃から夫婦のコミュニケーションをしっかりとる必要があります。ただ、これらの条件に合致するような状態となると、夫婦生活を続けること自体が相当なストレスとなってしまっているのではないでしょうか。悩んでいるかたは、ひとりで何とかしようとしすぎずに、ぜひ各相談機関を利用してくださいね。 参考:民法770条弁護士法人ALG&Axxociates「婚姻関係を継続し難い夫婦破綻と言える11の条件」行政書士佐藤のりみつ法務事務所「婚姻関係の破綻の定義」
2018年03月23日前回まで、さまざまな種類のモンスターワイフをご紹介してきました。いよいよ、モンスターワイフ撃退のための方策を説明します。自分の中のモンスターの存在を常に自覚し、「これは夫の目にどう映るだろう」「同じことを自分がされたらどう感じるだろう」と予測しながら、改善策を実行に移していってください。■感情より理性で導く、「紙に書き出す」で悩みを整理悩んでいる妻たちの悩みごとは、一つではありません。複数の悩みや心配ごとが頭の中で渦を巻き、何に悩んでいるのかさえ分からなくなっています。イライラ・モヤモヤはモンスターの卵。夫のやることすべてが気に障ります。本当に問題なのは何なのか。その点をクリアにするためには、グチャグチャになった頭の中を整理しなければなりません。そこで私が悩める妻たちにすすめているのが、「悩みを紙に書き出す」という方法。スマホやPCに書き出すより、自分の筆跡で書き残す! 怒りが強い案件は無意識に筆圧が増します。怒り狂った文字になります。わかりやすいですね。「3年間セックスレス」「夫が目を合わせてくれない」「姑にいちいちむかつくのに夫はスルーしてる」「家計が苦しいのに夜中にタクシー使うな…」「人前でニコニコしてるくせに人がいなくなると態度豹変」etc…。最初は思いつくまま、頭の中にあることをすべて紙に書き出します。次に書き出した項目をランキング形式にして、許せない順に並べ替えていきましょう。こうして自分の悩みを整理したら、最後に「どこまでなら許せて、どこからが許せないか」という境界線を引きます。イラ立ちの原因にはレベルがあり、夫が話を聞いてくれるだけで気持ちがスっとしてオールクリア! になる場合もあります。この方法で、自分を思い悩ませているものの正体が浮き彫りになります。それは、はたから見れば「どうしてそんな単純なことに、今まで気づかなかったの?」というようなことかも知れません。けれども、混沌とした状況下ではそんなことも全く見えなくなってしまっていることがよくあるのです。問題の本質がクリアになれば、その改善のための対策も考えることができます。また、悶々と悩んでストレスを増大させていくのではなく、「紙に書き出す」という理性に基づいた作業にシフトすることで、感情的になっていた頭が冷静さを取り戻していきます。自分のイライラやモヤモヤを文字にして書き出していくと、あら不思議。「これは物理的に仕方のないことだから、怒ってもムダよね」「これは夫が原因で発生している問題ではない。○○の条件を改善すれば、状況は変わりそう」「この問題については、私の態度も悪かったかも…」と、問題が劇的に解決されるわけではなくても、問題に対する認識が変わり、心がラクになることはよくあります。自分が抱える問題について、頭の中の分類箱に整理されていれば、漠然としたストレスを抱えて「売り言葉に買い言葉」のハチャメチャな夫婦ケンカを繰り返すことも激減します。 ■2人だけの空間だからこそ「寝室会議」で本音を語り合う問題を抱えた夫婦に圧倒的に不足しているのは、「本質的な会話」です。多くのモンスターワイフに共通する特徴は、自分と夫に関する無知と激しい思い込み、思い込みをベースとした妄想の暴走です。これらを防いでモンスターを抑え込むには、夫婦間の会話が不可欠。相談者の中には「会話なら毎日している」という方が多数。しかし、その会話の内容が、子どものことやお金のこと、テレビニュースのテーマだけでは、それは夫婦のための「本質的な会話」とは言えません。「私はいつも、自分の考えや気持ちを夫に伝えているのか」と自問自答してください。果たして夫側の意見を聞く場も設けられているでしょうか?「本質的な会話」とは、夫婦の価値観や将来のビジョン、さらには二人のセックスのことなど、夫婦関係に関する本質的なテーマを含んだ意見交換です。そして、そんな意見交換に最適の場所が、夫婦の寝室です。夜寝る前に寝室で話すのであれば、急に邪魔が入ったり、子どもに聞かれたくない内容を避ける必要もなく、会話に集中できます。普段は照れくさくてなかなか話せないことも、ベッドの上だと不思議とお互い素直になれます。夫婦の寝室事情についても、話をそらしたりそらされたりすることなく、意見を交換しやすくなるでしょう。寝室にワインを持ち込むことはもちろん賛成です。寝室会議を成功させるためにも、話したい内容をあらかじめ「紙に書き出して整理」しておく手法を。不用意に感情的になってしまうことを防げますし、せっかく意見交換をするつもりが、話が脱線してそれがケンカの火種になってしまうような失敗も減らせます。そして、寝室会議はただ自分の意見を主張するだけの場ではなく、夫の意見を聞く場でもあるという意識と、夫への思いやりを常に忘れないでくださいね。今回は「脱・モンスターワイフ」のための、最も基本的な方策をお伝えしました。これらは、夫婦間の問題のどんな局面でも活用できるテクニックですので、どうぞ今すぐお試しください。次回は「脱・モンスター」から、”愛され妻”になるための方法をご紹介しましょう。
2018年01月05日世の中には平穏で幸せな生活を送っている夫婦は沢山います。でも、いつまでもこの幸せが続くとは限りません。ある日突然、ほんの些細なことで夫婦生活が悪化し破局を迎えることがある……。今回はそんな急転直下で破綻してしまった夫婦のケースを、本人の体験を交えてご紹介しましょう!文・塚田牧夫生前贈与をめぐるトラブル「ある日突然、私の祖父母から『いいものあげるから取りにおいで』と呼び出されました。最初は妻と『旅行のお土産かな』と話していましたが、受け取ってビックリ。紙袋のなかには、なんと現金数千万円が入っていました。帰宅してこのお金の管理方法について妻と大きく意見が分かれ、険悪なムードに。最終的に妻の名義で銀行口座を開設し入金しましたが、私は一切手を付けることができません。にも関わらず、生前贈与税について調べたり、手続きしたり等はすべて私に丸投げ。初めて妻に対して不満が生まれました。更に祖父母と仲が悪い私の母親からは妬みの対象になってしまい、妻と母親の嫁姑関係が悪化。それも私のフォローが足りないせいだと当たられる始末です。現在は夫婦の会話はなくなり、目も合わせてもらえません。このような生活に耐えられず、離婚の二文字が頭をよぎります」カツヤ(仮名)/35歳マッサージサロンの開業失敗「夫はマッサージサロンで働いていました。腕が良くお客さんから指名を受け、リピーターがつくほどの人気だったんです。夫の夢は、独立して自分のマッサージサロンを持つことでした。その夢の実現のために夫婦二人三脚でコツコツ資金を貯め、去年の暮れに念願のサロンを開業しました。ところがです! ある女性のお客さんが、『胸を触られた』と文句を言ってきました。施術中にたまたま触れてしまっただけで、結局は誤解だということになったんですけどね。そんなクレーマーのせいで悪い評判が立ってしまい、客足が遠のいてしまいました。私はなんとかお客さんを呼び込もうと、ホームページを工夫したり新しいサービスを提案したりするのですが、夫は『腕がいいんだから、そのうちお客さんも増えるだろう』と危機感がありません。今では、ほぼ毎日家で寝て過ごしていて、夢に燃えていた起業前の夫の姿は見る影もない……。サロンの家賃も払えないほどになり、生活費はほとんど私のパートの収入で賄っています。この状況が続くようであれば、離婚するしかないです」タカコ(仮名)/36歳円満夫婦が急転直下で破綻したケースをご紹介しました。このようなことが起きないようにするには、日々のコミュニケーションが非常に大切なのではないでしょうか。どんなトラブルも乗り越えられるような、確固たる信頼関係を築いていきたいですね。(C) nongamt / Shutterstock(C) Albina Glisic / Shutterstock(C) wk1003mike / Shutterstock
2017年11月05日アニメ制作会社・マングローブの経営破綻により制作が中断していた劇場アニメ『虐殺器官』が、新たに設立された新スタジオ「ジェノスタジオ」によって制作が再開されることが13日、発表された。ジェノスタジオは、アニメーション映画の企画プロダクション・ツインエンジンの100%子会社として現在登記中。スタジオ名は作品の英語タイトル『GENOCIDAL ORGAN』に由来する。チーフプロデューサー・山本幸治氏が代表取締役を務め、制作再開後は10月に設立された制作プロダクション・絵梦との協業を予定しているという。ツインエンジンによると、「ジェノスタジオはマングローブとは全く別の新たなスタジオ」。映画は2016年中の完成を目指し、村瀬修功監督はじめメインスタッフは続投する。「制作体制を強化しての制作再開」をする構えだ。今回の発表に際し、村瀬監督は「誰も予想できない事態が起こってしまいましたが、こうして制作継続が決まったのは、伊藤計劃さんが与えてくれた好機のようにも考えることができます」と前向き。「山本チーフプロデューサーが立ち上げてくださった"ジェノスタジオ"には、主要スタッフも再び集まってくれています」と賛同したスタッフに感謝し、「皆さんの期待に応え良い作品を作る為、スタッフ一同制作に邁進する所存です」と意気込む。一方、ジェノスタジオ代表・山本幸治チーフプロデューサーも「マングローブの経営破綻により、制作継続が危ぶまれましたが、何とか制作再開にこぎつけることができました」と報告。「お客さんの期待を裏切らずに済んだことが何よりです」と胸をなでおろした。また、「その責任を果たしたいという意志を示してくれたフジテレビをはじめ製作委員会各社に感謝いたします」と謝意を示した上で、「今回のマングローブの問題は業界全体の問題であり、他人事ではないと感じています。『虐殺器官』をきっかけに生まれたスタジオが、業界を変えていく最前線になればと思っています」と問題も提起した。夭折の作家・伊藤計劃氏の原作小説『虐殺器官』『ハーモニー』『屍者の帝国』を劇場アニメ化する一大プロジェクト「Project Itoh」。『屍者の帝国』が10月2日、『ハーモニー』が11月13日に全国公開を迎えた中、9月末にマングローブが経営破綻。制作中断と公開延期を余儀なくされ、ファンからは心配の声が上がっていた。
2015年11月13日東京商工リサーチは4日、2014年2月に経営破綻したMTGOX(マウントゴックス)の親会社であるTIBANNE(ティバン)が2015年1月30日、東京地裁から破産開始決定を受けたと発表した。負債総額は2億844万円(2013年3月期決算時点)。TIBANNEは、ITシステム構築およびコンサルティングを展開。2013年3月期に売上高7,438万円を計上したものの、経営が軌道に乗らないまま赤字が続き、同期末には債務超過額が1億934万円に拡大した。その後、子会社のMTGOXから貸付債権の弁済を求められていたが、応じることができなかったため2015年1月29日、同地裁にMTGOXから破産を申し立てられたという。破産管財人には粟田口太郎弁護士が選任された。
2015年02月04日民事再生法の適用を申請したスカイマークは1月29日、都内の本社で記者会見を開き、経営破綻についての謝罪とともに経営効率化のため2月から12路線を減便、A330による運航を中止することを発表した。記者会見には1月28日に辞任した西久保愼一氏に代わり、井手隆司会長と有森正和社長が謝罪とともに今後の運営について説明。2月からは席数が多くリースなどのコストががかかるA330の運航を中止する。そのため、新千歳~仙台/茨城/中部/神戸、中部~那覇、神戸~米子/那覇、福岡~仙台/茨城/那覇、那覇~宮古/石垣の12路線で便数を減らし、1日152便から曜日により1日126~128便に減る見通しとなっている。那覇~宮古線/石垣線に関しては、3月29日から運休となる。
2015年01月29日日本振興銀行破綻で、預金解約633億「新たな形態の銀行等」として期待されていた日本振興銀行が経営破綻し、初めてのペイオフの対象となりました。1000万円までの預金は保証されますが、それを越える預金のカット率は未定です。日本振興銀行は預金商品が定期性預金のみとされていますので、全預金者の3%程度の数千人がペイオフ適用の対象になる見通しとなります。毎日.jpによると6日までの預金解約は、経営破綻時の預金残高5820億円の13%に相当する。営業再開当初、1日当たり40億円台だった解約額は、9月後半は20億円台で推移し、6日には15億円に低下。と預金保険機構が算出しています。預金残高5820億円の13%にあたる733億円が預金解約申し込みされており、預金保険機構によると落ち着いた状況とのことで、初めてのペイオフ適用となりますが順調に進んでいる状況です。
2010年10月11日