美術館「ヨックモックミュージアム」が2020年10月25日(日)、東京・南青山にオープンします。ヨックモック・コレクションが楽しめる都市型美術館ヨックモック青山本店にほど近い南青山6丁目に誕生する「ヨックモックミュージアム」は、菓子ブランドのヨックモックがコレクションするアート作品などを展示したコンパクトな都市型美術館。館長を務める藤縄利康が精選し、ヨックモックグループが30年以上かけて500点以上収集してきたピカソのコレクションを、様々な企画展を通して紹介。世界有数のピカソのセラミックコレクション同館が所蔵するヨックモック・コレクションは、ピカソのセラミック(陶器)作品を数多く包括的に収集した世界有数のコレクションの一つ。お椀や水差し、食器、大皿など、ピカソが晩年に熟練の職人たちと協働して創り出した、数多くのセラミック作品が含まれています。■ピカソとセラミックとりわけ画家としての側面が広く知られるピカソだが、平面の絵画のみならず立体的な彫刻の分野にも関心を寄せており、1937年の大作《ゲルニカ》で世界的な芸術家としての地位を確立した後、セラミック制作に初めて本格的に着手。フランス南部の小さな村、ヴァローリスのマドゥラ工房で陶芸の魅力に出会ったピカソは、1947年から1973年に死去するまで、工房を運営するラミエ夫妻と緊密に協力しながら、数千点にものぼる作品を制作。初めて扱う素材に苦心したピカソだったが、工房の技術と自身の大胆な発想によって独自の作品群を生み出しています。「ヨックモックミュージアム」独自のラーニングプログラムまた、芸術の心理的、精神的な効用にも着目するアートセラピーを応用した参加型のアートセッションや、企画展示に合わせた学芸員の解説や、若手アーティスト、研究者、有識者とのトークセッションなどで最先端のアート情報に触れるレクチャーシリーズなど、アートにまつわる独自のラーニングプログラムも用意しています。カフェも併設美術館の1階には、ピカソがセラミック制作に取り組んだ町の名前に因んで名付けられた「カフェ ヴァローリス」がオープン。ヨックモックグループ内のハイエンドパティスリーブランド「アン グラン」の菓子や、アートを短時間で楽しめるクラフトキットにドリンクと焼菓子がセットになったアート体験型のセットメニューなどが楽しめます。施設情報「ヨックモックミュージアム」オープン予定日:2020年10月25日(日)開館時間:10:00〜17:00 毎週金曜日は20:00まで※入館は閉館の30分前まで。住所:東京都港区南青山6丁目15-1 ヨックモックミュージアムチケット代:一般:1,200円、大学生・高校生・中学生:800円、小学生以下:無料※価格は全て税込。※障がい者手帳の所持者本人と介護者1名は無料。※大学生・高校生・中学生料金の適用には、学生証等の提示が必要。休館日:月曜日・年末年始・展示替期間※ただし月曜日が祝日の場合、翌火曜日。館内構成:・2階/地下階 展示室・1階 カフェ・グッズショップ・ライブラリー【問い合わせ先】TEL:03-3486-8000
2020年07月29日1976年に東京・新宿に開館した「東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館」が、新たに「SOMPO美術館」として7月10日(金)にオープンした。SOMPO美術館()
2020年07月10日東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館が移転・リニューアルし、SOMPO美術館として東京・新宿に開館。なお、当初2020年5月28日(木)の開館予定でしたが、未定となっております。1976年に開館し、アジアで唯一ゴッホの《ひまわり》を見ることができる美術館として親しまれてきた東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館。館内には、ゴッホのほか、ゴーギャンやセザンヌ、アメリカ素朴派画家グランマ・モーゼスの作品などを常設で展示しています。新たに誕生するSOMPO美術館では、西洋絵画や、所蔵する東郷青児などの作品と同時代の近代・現代の美術作品を紹介。オープン時には、常設展示としてゴッホの《ひまわり》を紹介するほか、開館記念展を2期に分けて開催。開館記念展I:珠玉のコレクション一いのちの輝き・つくる喜び“ 珠玉のコレクション一いのちの輝き・つくる喜び ”と題した「開館記念展I」では、見る人に非日常的な感性への気づきを促す約70点の作品を展示。中でも注目は、約10年振りの公開となる自然を愛した日本画の大家・山口華楊の初期の大作《葉桜》。絵画表面の古い腰を除去する洗浄作業など、作品の修復過程を紹介。また、 画面の表面に塗布されていた古いニスを除去する洗浄作業を行ったルノワールの《浴女》《帽子の娘》も公開します。開館記念展II:秘蔵の東郷青児-多才な画家の創作活動に迫る「開館記念展II」では、SOMPO美術館が収蔵する「東郷青児コレクション」の中から、東郷の代表的な絵画や彫刻などの作品約50点、関連作家の作品約50点、そして絵筆やイーゼル等の画材や出版印刷物など、未公開品を含む資料約100点を紹介。会場では、優美な女性を描いた東郷の絵画群「青児美人」の代表作が3年ぶりの大規模展示として公開。また、縦2メートルを超える油彩画の大作《リオ・デ・ジャネイロ》を、 大小の下絵、実物大の下絵を転写したキャンバスと並べて展示。その中から、変更や修正などの制作過程を間近で体感できます。【詳細】SOMPO美術館オープン日:未定※2020年5月28日(木)を予定していたが延期となりました。住所:東京都新宿区西新宿1丁目26-1階数:地上6階地下1階■開館記念展I、II期間:・開館記念展I 会期未定・開館記念展II 2020年7月18日(土)~9月4日(金)休館日:月曜日(8月10日(月)は開館、 7月6日(月)~7月17日(金)は展示替期間)料金:一般1,000円、大学生700円、高校生以下無料
2020年05月19日動画サービス「niconico」の番組で、日本全国の美術館や博物館、ギャラリーから生中継を行う「ニコニコ美術館」。現在は、新型コロナウイルスの影響で休館を余儀なくされている美術館・博物館の展示を積極的に紹介し、全国の美術ファンなどから人気を集めている。2月26日に文部科学省が国立美術館や博物館に対して休館などの対応を求めたことを受けて、全国の美術館・博物館の多くが臨時休館を決定。こうした事態にニコニコ美術館では、2月28日にネット上での展示を呼びかけた。臨時休館を決定した美術館・博物館を応援するべく、放送にかかる費用は運営会社の(株)ドワンゴが負担。陽の目を見ることのなくなってしまった展覧会の救済措置ともいえるこの提案に、現在までに約60件の問い合わせがあり、3月末までに7箇所の展覧会が配信されている。<これまでの休館中の美術館・博物館からの生放送>3月10日江戸東京博物館『江戸ものづくり列伝』3月12日三菱一号館美術館『画家が見たこども展』3月15日東洋陶磁美術館『竹工芸名品展』3月18日東京国立近代美術館『ピーター・ドイグ展』3月20日大宮盆栽美術館『春の花もの盆栽展』3月29日京都国立近代美術館『チェコ・デザイン100年の旅』3月30日東洋文庫ミュージアム『大清帝国展』5月1日すみだ北斎美術館『大江戸歳事記』※18:00より生中継
2020年05月01日いま気になる名美術館を、俳優・松下洸平さんとカメラマンの矢吹健巳さんと巡ります。今回は「東京都現代美術館」です。かっこいい空間でありながらポップな魅力もある建築。松下:この建築を設計した柳澤孝彦さんが大好きで、何度か来たことがあるんです。1年前にリニューアルしたばかりなんですね。矢吹:僕も、プライベートで一番よく訪れる美術館はここなんです。工藤(美術館広報):設備等を改修したのに加えて、館内外のサインをわかりやすくしました。当館は木場公園に面していて公園側からの出入り口も今回整備しました。その隣にあるオブジェは、英国の彫刻家アンソニー・カロの「発見の塔」(写真上)。時間帯によっては、松下さんのように登っていただくことも可能です。松下:思ったより高くて、上に立つと気持ちよかったです。工藤:中庭一面に広がる象徴的な壁ですが(写真下)、開館当時は人が近づくと音や光が反応する仕掛けがあったと聞いています。おすすめなのは、中庭の階段から下りたところにある「水と石のプロムナード」。知る人ぞ知るスペースなんです。公園からもアプローチできて、ここで読書している人もいますよ。松下:綺麗な空間に光がさしこんで、素敵ですね。なんだかずっといたくなるなぁ。矢吹:エントランスのベンチにずっと座っているだけでもいいし、ミュージアムショップで写真集を見たりするのもいいですよね。松下:天井が高くてかっこいい空間だから、圧倒されそうにもなるけれど、実際中に入ってみるとポップ。かわいらしさもありますね。矢吹:今回撮影した中庭は、今日はお一人で立ってもらいましたけれど、あそこに人が大勢いたとしてもすごく美しい景色になる。そういう空間って、いるだけでワクワクするし、創作意欲が湧く。今日はかっこいい人がいて、かっこいい空間があったらこう撮るしかないという素直な感覚に従って、撮影してみました。東京都現代美術館東京都美術館の戦後美術のコレクションを引き継ぎ、1995年に開館。改修のため3年の休館を経て2019年春リニューアル・オープン。国内外の現代美術、図書資料を体系的に収集する。「オラファー・エリアソンときに川は橋となる」ほか、展覧会を開催中。東京都江東区三好4-1-1まつした・こうへい1987年生まれ。東京都出身。高校時代は油絵を専攻。連続テレビ小説『スカーレット』の十代田八郎役で注目を集める。5月22日公開映画『燃えよ剣』に出演。4月、5月には3年ぶりにライブを開催。やぶき・たけみ1982年生まれ。福島県出身。日本大学藝術学部写真学科卒業。ファッション、広告の分野で活躍。写真集『gengetsu』(2015)は、面識のない50人の人物を30分のフォトセッションで撮り下ろした作品。※『anan』2020年4月15日号より。写真・矢吹健巳スタイリスト・渡邉圭祐ヘア&メイク・五十嵐将寿取材、文・松本あかね(by anan編集部)
2020年04月10日仕事のあとや、飛行機など移動のあとにも花王株式会社は、「蒸気でホットアイマスク」などを展開しているヘルスケアブランド「めぐりズム」から、「炭酸で やわらか足シート」と「蒸気でじんわり 足シート」を2020年4月11日に発売する。同製品は、疲れた足に貼って気分をリラックスできる足専用のシートだ。ひんやり気持ちいい炭酸タイプとじんわりあたたかい蒸気タイプから選べる。炭酸タイプは、爽快成分のメントールと炭酸配合で、気持ちいい爽快感が足を包むやわらかなジェルシートだ。爽快感は約6時間持続。立ち仕事のあとやスポーツのあとなどのほてった足におすすめだ。ラベンダーミントの香りに癒やされる。蒸気タイプは、開封するだけで約40度のあたたかい蒸気が約30分間持続。座り仕事のあとや、飛行機などの移動のあとに使うと、こわばった足をほぐしてゆるめてくれる。一部地域と一部オンラインショップ限定内容量は、1箱各6枚入り。炭酸タイプは、2枚入りが3袋。蒸気タイプは、1枚入りが6袋入っている。東京圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)のドラッグストア、一部オンラインショップ限定で販売する。(画像はプレスリリースより)【参考】※花王ニュースリリース
2020年03月18日ブリヂストン美術館を前身とする新美術館「アーティゾン美術館」が1月18日に開館。開館記念展として「見えてくる光景コレクションの現在地」が3月31日(火)まで開催されている。株式会社ブリヂストンの創業者、石橋正二郎が収集した美術品を展示するため、1952年に開館したブリヂストン美術館。2015年から建て替えのため約5年間の休館を経て、この度「アーティゾン美術館」という新たな館名でリニューアルオープンした。新美術館は、23階建ての高層ビル「ミュージアムタワー京橋」の低層階3フロアを展示室とし、その展示面積は旧ブリヂストン美術館の約2倍に。最新の照明や空調設備を備え、快適で明るく開放的な空間が広がる。アーティゾン美術館1階部分の吹き抜け開館に先駆けて行われたプレス内覧会では、館長の石橋寛氏が登壇。新美術館では「創造の体感」をコンセプトに、単に観賞の場を提供するだけでなく、見る、感じる、知ることにより作品の創造性を体感し、そのインスピレーションが新たな時代を切り拓くきっかけとなることを目指すという。アーティゾン美術館石橋寛館長同館では、利用者がより快適に「創造の体感」を味わえるような工夫が随所に施されている。例えば、チケットは日時指定予約制を導入。入館までの待ち時間の短縮や館内での混雑緩和が期待できるほか、一部の作品を除き作品の写真撮影もOK。美術館の情報を閲覧できるインフォルームやレクチャールームが併設され、鑑賞後に湧き出る探究心も満たしてくれる。そして今回、開館記念展として開催されているのが『見えてくる光景コレクションの現在地』だ。約2,800点の石橋財団コレクションの中から、選りすぐりの206点を紹介。第1部「アートをひろげる」で近現代美術を一望し、第2部「アートをさぐる」で古今東西の美術を7つのテーマで掘り下げていく。第1部「アートをひろげる」会場エドゥアール・マネ《自画像》1878〜79年ほか第1部「アートをひろげる」メアリー・カサット《日光浴(浴後)》1901年ほか第1部「アートをひろげる」ピエール=オーギュスト・ルノワール《すわるジョルジェット・シャルパンティエ嬢》1876年ほか第1部では、1870年代のマネの作品から2000年代のスーラージュまで、約140年間の東西の名品が並ぶ。印象派、ポスト印象派、象徴派、ナビ派、フォーヴィズム、キュビズム、抽象美術、ダダイズム、シュルレアリスム、抽象表現主義と、次々に展開したヨーロッパ美術の系譜を、ルノワール、セザンヌ、カサット、青木繁から、ピカソ、ブラック、カンディンスキー、マーク・ロスコ、猪熊弦一郎、草間彌生まで、石橋コレクションが誇る数々の名作で辿ることができる。第1部「アートをひろげる」左:青木繁《海の幸》1904年中央:ポール・セザンヌ《サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール》1904〜06年頃右:オーギュスト・ロダン《立てるフォーネス》1884年頃第1部「アートをひろげる」ヴァシリー・カンディンスキー《自らが輝く》1924年ほか展示がスタートする6階はフロア全体に柱がなく、それぞれの作品はゆるやかに空間を仕切る可動式の壁に展示されている。アーティゾン美術館の教育普及部長である貝塚健氏によると、その壁を利用することで、作品同士の響き合いを感じとってほしいと言う。「ある地点から見ると、セザンヌによる山の絵と、青木繁の《海の幸》を同時に眺めることができる。場所は違えど同時代に活躍したふたりの、異なる個性がぶつかり合う様を楽しんでほしいと思います」(教育普及部長貝塚健氏)また、注目したいのが休館中に新収蔵された作品。モリゾ、カサット、ボッチョーニ、カンディンスキー、ジャコメッティ、松本竣介など31点が今回初めてのお披露目となる。続く第2部「アートをさぐる」では、「装飾」「古典」「原始」「異界」「聖俗」「記録」「幸福」という7つの視点からアートを掘り下げていく。5階では、人が身の回りを飾りたいという欲望から生まれた「装飾」のアートに始まり、多様な造形を整理しスタンダードを確立した「古典」、人間の欲望や欲求の源となる「原始」、ふとした時に立ち現れる「異界」をテーマに持つ作品を紹介していく。第2部「アートをさぐる・装飾」イランテペ・シアルク《幾何文台付鉢》紀元前4千年紀ほか第2部「アートをさぐる・古典」小杉未醒(放庵、放菴)《山幸彦》1929年第2部「アートをさぐる・異界」古賀春江《素朴な月夜》1929年ほか続く4階フロアでは、聖なるものと俗なるものを併せ持つ「聖俗」、自画像や街の風景を描きとめた「記録」、そして、人と人との出会いによって生まれるアートの「幸福」をテーマに展示は締めくくられる。第2部「アートをさぐる・聖俗」《洛中洛外図屏風》江戸時代・17世紀第2部「アートをさぐる・記録」小出楢重《帽子をかぶった自画像》1924年ほか第2部「アートをさぐる・幸福」青木茂《わだつみのいろこの宮》1907年ほか今後のアーティゾン美術館では、鴻池朋子が石橋財団コレクションと“共演”するインスタレーションを発表するほか、ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展の日本館展示帰国展など、現代美術の紹介も積極的に行なっていく予定。この先どんな「創造の体感」をさせてくれるのか。新しいアートの発信拠点として、これからも目が離せない。【開催情報】『開館記念展「見えてくる光景コレクションの現在地」』
2020年01月23日東京国立近代美術館では、桜をはじめ“花”を描いた作品の特集展示などを楽しめる「美術館の春まつり」を開催。尚、東京国立近代美術館が当面の間臨時休館を行うため、開幕時期は未定。見どころは、所蔵作品展「MOMAT コレクション」の1室に集結する“花”の作品の数々。桜を描いた重要文化財・川合玉堂《行く春》を年に一度だけこの期間に公開するともに、奈良吉野の桜が咲き広がる菊池芳文《小雨ふる吉野》、しだれ桜をはじめ40種類を超える桜を描いた跡見玉枝《桜花図巻》、船田玉樹《花の夕》など、花を描いた8点を展示する。ほかにも「MOMAT コレクション」には、菱田春草などの日本画、安井曽太郎などの洋画、ポール・セザンヌやパウル・クレーなどの海外作品が並ぶ。3フロアにわたる約200点の作品から、花を描いた作品を探しつつ鑑賞するのも良いだろう。また、美術館前庭には床几台によるお休み処を用意。皇居・千鳥ヶ淵を彩る桜散策とともに、お花見弁当や甘酒しるこ、スパークリングワインなどを楽しめる。なお同期間には、企画展「ピーター・ドイグ展」やコレクションによる小企画「北脇昇 一粒の種に宇宙を視る」も開催される。こちらもあわせて訪れてみては。【詳細】美術館の春まつり期間:2020年3月17日(火)〜4月5日(日)※東京都国立近代美術館が、当面の間臨時休館を行うため会期は未定。再開予定は公式ウェブサイト等で告知。場所:東京国立近代美術館住所:東京都千代田区北の丸公園3-1開館時間:10:00〜17:00(金・土は20:00まで) ※いずれも入館は閉館30分前まで休館日:月曜日(ただし春まつり期間中の3月30日は開館)■展覧会概要・所蔵作品展「MOMAT コレクション」会期:2020年2月11日(火・祝)〜6月14日(日) ※3月1日(日)、4月5日(日)、5月3日(日)、6月7日(日)は無料観覧日※東京都国立近代美術館は、2020年2月29日(土)~当面の間、臨時休館。再開予定は公式ウェブサイト等で告知。会場:東京国立近代美術館 4〜2F 所蔵品ギャラリー観覧料:一般 500円、大学生 250円 / 金曜・土曜の17:00〜 一般 300円、大学生 150円※高校生以下および18歳未満、65歳以上、障害者手帳の所持者とその付添者1名は無料※所蔵作品展入館当日に限り、コレクションによる小企画「北脇昇 一粒の種に宇宙を視る」も観覧可※花の作品の特集は4月12日(日)まで・企画展「ピーター・ドイグ展」会期:2020年2月26日(水)〜6月14日(日)会場:東京国立近代美術館 1F 企画展ギャラリー・コレクションによる小企画「北脇昇 一粒の種に宇宙を視る」会期:2月11日(火・祝)〜6月14日(日)会場:東京国立近代美術館 2F ギャラリー4【問い合わせ先】東京国立近代美術館TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2020年01月18日展覧会「ミュシャと日本、日本とオルリクめぐるジャポニスム」が、2020年4月11日(土)から5月24日(日)まで、静岡市美術館にて開催される。チェコ出身の画家・ミュシャとオルリクにフォーカス「ミュシャと日本、日本とオルリクめぐるジャポニスム」では、チェコ出身の2人の画家、アルフォンス・ミュシャとエミール・オルリクにフォーカス。ジャポニスムの時代に出発した2人の作品と、その影響を受けた日本の作家、オルリクに木版画を学んだドイツ語圏の画家たちなどの作品400点以上を通して、グラフィックを舞台に東西が相互に与えた影響を辿っていく。ミュシャが日本に与えた影響ジャポニスムに沸くパリで、女優サラ・ベルナールを描いた《ジスモンダ》をはじめとするポスター作品で人気を博したミュシャは、藤島武二や中澤弘光など日本の画家に大いに影響を与え、「日本のミュシャ派」ともいうべき作品群が生み出された。「ミュシャと日本、日本とオルリクめぐるジャポニスム」では、浅井忠がパリのアパルトマンに貼っていたのと同図のミュシャのポスターや、雑誌『明星』などを展示し、連鎖し展開していくイメージを追う。日本の技法を駆使したオルリクの石版画プラハ生まれのオルリクは、ドイツのミュンヘンで版画制作を学び、オーストリアのウィーン分離派のメンバーとしても活躍。19世紀末ヨーロッパのジャポニスムの思潮の中で日本に憧れ、来日して日本画の筆法や浮世絵の木版技法を学んだ。さらに、印刷所で当時日本では誰も試みなかった石版画を制作。日本の風景や人々を描いた作品は日本の若い画家たちを魅了し、芸術作品として版画を制作するという新たな考え方を後押しした。会場には、オルリクが滞日中および帰国後に制作した版画や、オルリクに触発されて石版画を始めた織田一磨の〈東京風景〉〈大阪風景〉連作などが展示される。ジャポニスムの影響を受けた画家たちさらに、これまで日本で紹介される機会の少なかった画家のポスターや装幀、版画作品なども集結。20世紀前半のチェコを代表するグラフィックデザイナーのヴォイチェフ・プライシクや、ジャポニスムの影響のもと制作を始め、日本にも立ち寄ったことのあるチェコの代表的版画家タヴィーク・フランチシェク・シモン、オルリクの影響によって多色木版画を制作するようになったヴァルター・クレム、カール・ティーマンといった作家を紹介する。【詳細】ミュシャと日本、日本とオルリクめぐるジャポニスム会期:2020年4月11日(土)~5月24日(日)※会期中展示替えあり。休館日:毎週月曜日 ※ただし5月4日は開館、5月7日(木)は休館場所:静岡市美術館住所:静岡県静岡市葵区紺屋町17-1 葵タワー3階開館時間:10:00~19:00(入場は閉館30分前まで)観覧料:一般 1,300(1,100)円、大高生・70歳以上 900(700)円、中学生以下無料※リピーター割引:2回目以降、本展の有料観覧券半券提示で当日券200円引き※( )は、前売および20名以上の団体料金(団体券は来館当日に限り購入可能)※障がい者手帳等持参者および介助者原則1名は無料※前売券は2019年2月29日(土)から4月10日(金)まで販売予定
2019年12月09日箱根・彫刻の森美術館は、箱根の山々を眺める広大な庭園に、近・現代を代表する彫刻家の名品約120点が点在する野外美術館。四季折々の豊かな自然とともにダイナミックな彫刻を楽しめるのが一番の魅力だろう。そんな彫刻の森美術館でクリスマス時期に開催されるのが、ライトアップにより彫刻が鮮やかに浮かび上がる『箱根ナイトミュージアム』だ。3回目となる今年はライトアップのエリアを拡大。さらに今回初めて、ステンドグラスの塔《幸せをよぶシンフォニー彫刻》がライトアップされる。ライトアップを手がけたのは、光のアーティストとして知られる高橋匡太。広大なエリアの中で3つの場面転換を設定し、彫刻たちを登場人物に見立てたドラマチックな第1部から、暗闇の中で彫刻たちが静かに佇む第2部へ、そして音と光楽のコラボレーションにより塔がシンボリックに浮かび上がる第3部のフィナーレを演出する。彫刻の森美術館()
2019年12月05日「ストラスブール美術館展 印象派からモダンアートへの眺望」が、兵庫・姫路市立美術館 企画展示室にて2019年11月12日(火)から2020年1月26日(日)まで開催される。フランス最大規模のコレクションを誇るストラスブール近現代美術館フランス北東部アルザス地域圏の中心都市ストラスブールは、ドイツ国境に近く、仏・独の文化が融合した独自の文化が発展してきた地域。その街並みはユネスコの世界遺産に認定されている。ストラスブール近現代美術館はフランスでも最大規模のコレクションを誇り、約18,000点の近現代美術作品を所蔵。「ストラスブール美術館展 印象派からモダンアートへの眺望」では、その中から絵画作品を中心に近現代の名品約100点を紹介する。モネやシスレーなど印象派からピカソのキュビスムまで会場には、モネ、シスレーといった印象派の画家が描いた風景画から、20世紀のモダンアートを代表するピカソのキュビスム、カンディンスキーの抽象絵画、マルグリットのシュルレアリスムまで、印象派から現代美術に至るまでの潮流を感じられる多彩な作品が集結。さらに、アルザス出身でダダイストとして名を馳せたジャン・アルプやマルセル・カーン、アルザスの写実主義の画家たちなど、ストラスブールゆかりの画家の作品も展示される。姫路市立美術館所蔵のルノワールやマティスもまた、姫路市立美術館では、國富奎三コレクション寄贈25周年を記念し、印象派の巨匠・ルノワールの《母性》や、モダンアートの旗手・マティスの連作版画本『ジャズ』の全点を公開するコーナーを特別に設置。関西で唯一の開催会場となる、姫路市立美術館ならではのラインナップを楽しめる。【詳細】ストラスブール美術館展 印象派からモダンアートへの眺望会期:2019年11月12日(火)~2020年1月26日(日) ※年末年始も月曜日以外は休まず開館開館時間:10:00~17:00(入場は16:30まで)休館日:月曜日(ただし1月13日は開館)、1月14日(火)※年末年始も月曜日以外は休まず開館。会場:姫路市立美術館 企画展示室住所:兵庫県姫路市本町 68-25TEL:079-222-2288料金:一般 1,200(900)円、大学・高校生 600(400)円、中・小学生 200(100)円※( )内は20名以上の団体・前売料金※未就学児は無料※インターネット割引:それぞれの料金から100円引き(11月12日より割引券を姫路市立美術館公式ホームページに掲載)■前売券 ※販売期間 ~2019年11月11日(水)取扱い場所:姫路市立美術館友の会、兵庫県立歴史博物館、中井三成堂※前売券および当日券は、会場窓口以外ではABC ぴあ、チケットぴあ(P コード 769-951 0570-02-9999)、ローソンチケット(L コード 52732 0570-084-005)、CN プレイガイド(0570-08-9999)、イープラス、セブンチケット、阪神プレイガイド梅田店
2019年11月03日横浜美術館開館30周年を記念して、オランジュリー美術館所蔵品による『オランジュリー美術館コレクションルノワールとパリに恋した12人の画家たち』 が開幕。2020年1月13日(月・祝)まで開催されている。フランス・パリのセーヌ川岸に建つオランジュリー美術館。その印象派とエコール・ド・パリの作品群は、ヨーロッパ屈指のコレクションのひとつに数えられる。そんなオランジュリー美術館が所蔵する146点の絵画群のうち、ルノワールの傑作《ピアノを弾く少女たち》をはじめ、セザンヌ、マティス、ピカソ、モディリアーニなど、13人の画家による約70点が来日。コレクションに秘められた物語とともに、世界中の人々に愛され続ける名品の数々がお目見えする。19世紀後半、急速に近代化が進んだパリでは、それまでの伝統的なアカデミスム絵画に対抗し、光の一瞬の美しさを素早い筆致で捉えようと試みた印象派が誕生。20世紀に入ると、若い画家たちはさらなる革新性を求め、フォービスムやキュビズムなどの動きが生まれ、さらに、第一次世界大戦後には多くの外国人芸術家が集まり、哀愁を帯びたパリの街並みやそこで生きる人々の姿を個性豊かな表現で描き、エコール・ド・パリと呼ばれた。同展では、そんなフランス近代美術が最も輝いていた時代のパリに生きた13人の画家たちーーシスレー、モネ、ルノワール、セザンヌ、ルソー、マティス、ピカソ、モディリアーニ、ヴァン・ドンゲン、ドラン、ローランサン、ユトリロ、スーティンに焦点を当てる。さらに、これらのコレクションの基礎を築いた画商、ポール・ギヨームについての資料も展示。新しい画家を発掘し、援助し、作品を収集し、美術館で多くの人に享受されることを目指した希代のコレクターの、美術館設立への夢や、画家たちとの友情の物語にも注目する。オランジュリー美術館の所蔵作品のほとんどは常設展示されていて、館外にまとめて貸し出されることは極めて稀だという。日本では21年ぶりとなる珠玉のコレクションを、見逃すわけにはいかない。【開催情報】『オランジュリー美術館コレクションルノワールとパリに恋した12人の画家たち』2020年1月13日(月・祝)まで横浜美術館にて開催【関連リンク】ルノワールとパリに恋した12人の画家たち( )アルフレッド・シスレー《モンビュイソンからルヴシエンヌへの道》1875年クロード・モネ《アルジャントゥイユ》1875年ポール・セザンヌ《りんごとビスケット》1879-80年頃アンリ・ルソー《婚礼》1905年頃アメデオ・モディリアーニ《アントニア》1915年頃キース・ヴァン・ドンゲン《ポール・ギヨームの肖像》1930年頃アンドレ・ドラン《アルルカンとピエロ》1924年頃マリー・ローランサン《マドモアゼル・シャネルの肖像》1923年モーリス・ユトリロ《サン=ピエール教会》1914年
2019年09月26日高野山金剛峯寺 襖絵完成記念「千住博展」が、2019年9月14日(土)から11月4日(月・振休)まで、神戸ゆかりの美術館、神戸ファッション美術館で同時開催される。高野山金剛峯寺 襖絵完成記念「千住博展」は、千住博が手掛けてきたこれまでの主要作品や初期作品など約30点を一堂に集めた展覧会。神戸ゆかりの美術館、神戸ファッション美術館による初の合同展となる。展示のメインとなるのは、世界遺産・高野山金剛峯寺の依頼を受けて、千住博が描き上げた新作の障壁画「断崖図」と「瀧図」。奉納に先駆けて公開される「断崖図」と「瀧図」は、2作品を合わせると襖約40面、総延長は40メートル以上にも及ぶ大作だ。千住博自身も、画業40余年の集大成と位置付けている。また、ブラックライトの光によって表情を変える「龍神Ⅰ・Ⅱ」など、ユニークな演出を加えた作品にも注目したい。高野山金剛峯寺 襖絵完成記念「千住博展」の開催を記念したプレイベントとして、ヒロコ コシノ(HIROKO KOSHINO)のデザイナーであり、神戸ファッション美術館名誉館長でもあるコシノヒロコと、千住博による対談イベントを、9月13日(金)に実施。対談終了後は、開幕に先駆けて展示を観賞することもできる。【詳細】高野山金剛峯寺 襖絵完成記念「千住博展」会期:2019年9月14日(土)~11月4日(月・振休)開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)休館日:月曜日(ただし9月16日、9月23日、10月14日、11月4日は開館)、9月17日(火)、9月24日(火)、10月15日(火)会場:・第1会場 神戸ゆかりの美術館・第2会場 神戸ファッション美術館住所:いずれも神戸市東灘区向洋町中2-9-1入館料:第1会場、第2会場の共通券一般1,300円(1,100円)、大学生650円(500円)、高校生以下無料※( )内は20名以上の団体料金 ※65歳以上の方は当日一般料金の半額※小磯記念美術館の当日入館券(半券)を持参者は割引を受けられる。■イベント(事前申し込みが必要)1.千住博氏×コシノヒロコ氏 スペシャル対談(開幕プレイベント)日時:9月13日(金)14:00~15:30会場:神戸ファッション美術館 オルビスホール(建物5階)定員:250人参加料:2000円2.千住博氏スペシャルトーク日時:9月14日(土)14:00~15:30会場:神戸ファッション美術館 オルビスホール(建物5階)定員:250人参加料:無料 ※展覧会入館券(入館済半券も可)が必要申込方法:1.イベント名 2.参加者全員の名前(ふりがな) 3.年齢 4.住所 5.電話番号 を記入し、往復はがき、または神戸ファッション美術館メールアドレスに送付宛先:〒658-0032 神戸市東灘区向洋町中2-9-1 神戸ファッション美術館メールアドレス:workshop@fashionmuseum.or.jp申込締切:先着順。定員に達し次第、締め切り。【問い合わせ先】神戸ゆかりの美術館TEL:078-858-1520神戸ファッション美術館TEL:078-858-0050
2019年09月13日東京都美術館にて開催中の『コートールド美術館展魅惑の印象派』では、イギリス・ロンドンにあるコートールド美術館のコレクションを中心に、印象派・ポスト印象派の絵画・彫刻約60点を紹介。12月15日(日)まで開催されている。ロンドンの中心部を流れるテムズ川のほとり、サマセット・ハウスの一角にあるコートールド美術館は、イギリスが世界に誇る印象派・ポスト印象派の殿堂だ。フランスで花開いた印象派・ポスト印象派の作品に魅了された実業家のサミュエル・コートールドが、母国イギリスの人々にその魅力を紹介するために収集したコレクションを中核として1932年に設立。マネ、ルノワール、ドガ、セザンヌ、ゴーガンら、巨匠たちの傑作がずらりと並ぶ。コートールド美術館展魅惑の印象派()クロード・モネ《アンティーブ》 1888年 コートールド美術館 (c)Courtauld Gallery(The Samuel Courtauld Trust)ポール・セザンヌ《大きな松のあるサント=ビクトワール山》 1887年頃 コートールド美術館 (c)Courtauld Gallery(The Samuel Courtauld Trust)エドゥアール・マネ《草上の昼食》 1863年コートールド美術館 (c)Courtauld Gallery(The Samuel Courtauld Trust)右:アメデオ・モディリアーニ《裸婦》 1916年頃 コートールド美術館 (c)Courtauld Gallery(The Samuel Courtauld Trust)中央:オーギュスト・ロダン《ムーヴマンA(拡大策)》 1911年頃 コートールド美術館 (c)Courtauld Gallery(The Samuel Courtauld Trust)
2019年09月10日東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館が移転・リニューアルし、SOMPO美術館として東京・新宿に開館。なお、当初2020年5月28日(木)の開館を予定していたが、未定となった。1976年に開館し、アジアで唯一ゴッホの《ひまわり》を見ることができる美術館として親しまれてきた東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館。館内には、ゴッホのほか、ゴーギャンやセザンヌ、アメリカ素朴派画家グランマ・モーゼスの作品などを常設で展示している。新たに誕生するSOMPO美術館では、西洋絵画や、所蔵する東郷青児などの作品と同時代の近代・現代の美術作品を紹介。オープン時には、常設展示としてゴッホの《ひまわり》を紹介するほか、開館記念展を2期に分けて開催する。開館記念展I:珠玉のコレクション一いのちの輝き・つくる喜び“ 珠玉のコレクション一いのちの輝き・つくる喜び ”と題した「開館記念展I」では、見る人に非日常的な感性への気づきを促す約70点の作品を展示する。中でも注目は、約10年振りの公開となる自然を愛した日本画の大家・山口華楊の初期の大作《葉桜》。絵画表面の古い腰を除去する洗浄作業など、作品の修復過程を紹介する。また、 画面の表面に塗布されていた古いニスを除去する洗浄作業を行ったルノワールの《浴女》《帽子の娘》も公開する。開館記念展II:秘蔵の東郷青児-多才な画家の創作活動に迫る「開館記念展II」では、SOMPO美術館が収蔵する「東郷青児コレクション」の中から、東郷の代表的な絵画や彫刻などの作品約50点、関連作家の作品約50点、そして絵筆やイーゼル等の画材や出版印刷物など、未公開品を含む資料約100点を紹介する。会場では、優美な女性を描いた東郷の絵画群「青児美人」の代表作が3年ぶりの大規模展示として公開。また、縦2メートルを超える油彩画の大作《リオ・デ・ジャネイロ》を、 大小の下絵、実物大の下絵を転写したキャンバスと並べて展示。その中から、変更や修正などの制作過程を間近で体感できる。【詳細】SOMPO美術館オープン日:未定※2020年5月28日(木)を予定していたが延期となった。住所:東京都新宿区西新宿1丁目26-1階数:地上6階地下1階■開館記念展I、II期間:・開館記念展I 会期未定・開館記念展II 2020年7月18日(土)~9月4日(金)休館日:月曜日(8月10日(月)は開館、 7月6日(月)~7月17日(金)は展示替期間)料金:一般1,000円、大学生700円、高校生以下無料
2019年08月02日展覧会「ボストン美術館展 芸術×力」が、2020年4月16日(木)から7月5日(日)まで、東京都美術館にて開催される。「ボストン美術館展 芸術×力」は、古代エジプトからアジア・ヨーロッパ・アメリカの美術をはじめ、古代から現代までを収集し、百科事典的な幅の広さと質の高さで知られるアメリカ・ボストン美術館の収蔵作品が並ぶ展覧会。会場には、古今東西の権力者たちが自らの力の大きさを示すために利用したとされる威厳に満ちた肖像画や、宮廷を彩った美しい工芸品など、エジプトやヨーロッパ・インド・中国・日本といったさまざまな地域の作品が約60点並ぶ。また、日本にあれば国宝とも言われる「吉備大臣入唐絵巻」「平治物語絵巻 三条殿夜討巻」が揃って出展。さらに、江戸時代 伊勢・長島藩の藩主だった増山雪斎の作品を本展のために修復し展示。貴重な作品を通して、力とともにあった芸術の歴史を振り返ってみてはいかがだろうか。【詳細】「ボストン美術館展 芸術×力」会期:2020年4月16日(木)~7月5日(日)場所:東京都美術館住所:東京都台東区上野公園8−36※開室時間、休室日、チケットの発売等詳細については、決まり次第公式サイトに掲載。【問い合わせ先】TEL:03-5777-8600(ハローダイヤル)
2019年07月19日企画展「レスコヴィッチコレクション 広重・北斎とめぐるNIPPON」が京都の細見美術館にて開催される。会期は2019年8月27日(火)から10月20日(日)まで。19世紀欧米のアートシーンに多大な影響を与えた過去を背景に、海外にも愛好者の多い浮世絵。「レスコヴィッチコレクション 広重・北斎とめぐるNIPPON」では、パリ在住のポーランド人コレクター、ジョルジュ・レスコヴィッチの浮世絵コレクションが紹介される。みどころは、渓斎英泉と歌川広重が分担して、江戸と京をむすぶ中山道(木曾街道)を主題に描いた《木曾街道六拾九次》だ。シリーズの全版画が揃っているばかりでなく、そのすべてが初摺である作品を目にする貴重な機会となる。本展ではさらに、日本でも人気の高い歌川広重の《六十余州名所図会》、《京都名所》、葛飾北斎の《富嶽三十六景》、《諸国名橋奇覧》などの風景画が紹介される。加えて鈴木春信や喜多川歌麿の美人画、東洲斎写楽の役者絵などを通して、江戸の粋な町人文化に触れられる構成となっている。浮世絵の織りなす色鮮やかな世界へと誘われてみては。【詳細】レスコヴィッチコレクション 広重・北斎とめぐるNIPPON会期:2019年8月27日(火)~10月20日(日) ※期間中展示替あり。休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌火曜日)開館時間:10:00〜18:00(入館は17:30まで)会場:細見美術館住所:京都市左京区岡崎最勝寺町6-3観覧料:一般 1,500円(1,400円)、学生 1,000円(900円)、中学生・小学生は無料※( )内は20名以上の団体料金【問い合わせ先】TEL:075-752-5555
2019年07月19日2015年5月以来休館中であった東京・京橋にあるブリヂストン美術館が7月1日、館名を「アーティゾン美術館(ARTIZON MUSEUM)」へ変更。先駆けて旧ブリヂストン美術館が入居していたブリヂストンビルは、2016年6月から始まった建て替え工事を経て、7月5日に「ミュージアムタワー京橋」として完成。アーティゾン美術館の開館は、2020年1月の開館を予定している。1952年1月の開館以来、60年以上にわたり、東西の名画にふれあう機会を提供してきたブリヂストン美術館。新たな「アーティゾン美術館」のアーティゾンとは、「ART」と「HORIZON」からの造語。“創造の体感”という新コンセプトのもと、古美術、日本近代洋画、印象派、20世紀美術、現代美術まで楽しめる美術館として生まれ変わる。「アーティゾン美術館」は、2020年1月に開館を予定しており、「ミュージアムタワー京橋」の低層部に立地する。入口は、従来の八重洲通り沿いから、銀座中央通り沿いへと移動。また展示室を従来の展示面積の約2倍に拡張し、旧美術館では実現できなかった大規模な企画展と、コレクション展の同時開催を叶える。「京橋彩区」左)ミュージアムタワー京橋と、右)(仮称)新TODAビル 文化貢献施設東京駅八重洲口から歩いて5分、美術館、ギャラリー、古美術商などが集積するこの東京都中央区京橋一丁目7番地の街区は、“まちに開かれた芸術・文化拠点”を形成することを目指し、2024年に向けて新たに「京橋彩区」として、文化貢献施設の建設を推進中。先述の2020年1月開館予定の「ミュージアムタワー京橋」を含む「京橋彩区」は、大きく3つで構成される。あとの2つは2024年のグランドオープンに向けて、アーティストやクリエイターを支援するコワーキングスペース、イベントホール、ショップなどが入居する「(仮称)新TODAビル 文化貢献施設」と、多様な芸術・文化イベントを催す中央通り沿いの広場「(仮称)アートスクエア」を建設中。なお、「(仮称)アートスクエア」は先行して一部、2019年7月にオープンを予定している。
2019年07月05日東京・上野の駅前に建つ国立西洋美術館が1959年に開館してから、今年で60年。日本を代表する公共美術館として知られる同館だが、その礎となったのが、実業家・松方幸次郎(1866-1950)による「松方コレクション」だ。明治の元勲・松方正義の三男として生まれた幸次郎は、エール大学などで学んだ後、神戸の川崎造船所の初代社長となる。財界で活躍する一方、日本に本格的な美術館がないことに気づいた幸次郎は、やがて美術館設立の構想を抱くように。さっそくロンドンやパリで自ら買い付けた美術品は、その数なんと3000点以上!絵画から彫刻、素描、版画など、大作から小品まで多岐にわたる作品群には、モネやゴーガン、ゴッホ、ロダンなど超一流の作品も多数。今回はその「松方コレクション」が流転の運命を経て再び西洋美術館の礎となるまでを、時代背景と共にたどる展覧会だ。6月10日、同美術館で行われた報道内覧会に足を運んだ。【チケット情報はこちら】内覧会ではまず主任研究員の陳岡めぐみ氏が、「『松方コレクション』のこれほど大規模な展覧会は初めての開催。松方幸次郎が収集を始めた1916年から現在まで約100年の中で、コレクションの形成から散逸、一部が国立西洋美術館に所蔵されるまでの歴史をたどる構成となっています」と解説。また「特にここ数年で調査研究が進み、行方の知れなかった美術品の発見など、新たな成果も展示。西洋美術館をよく知る方も、新しい楽しみ方ができるはず」と自信をのぞかせた。内覧会の後半では研究員の邊牟木尚美氏が、2016年にパリで発見され、同館に寄贈されたことで話題を集めたモネの大作『睡蓮、柳の反映』の前でレクチャー。幸次郎がモネから直接購入したことでも知られるが、発見時には上半分が失われ、残った部分も損傷が激しい状態。今回は1年をかけて細かい修復を繰り返し、現存部分が復元されたことが紹介された。実際に観てみると、たしかに欠けた上半分は痛々しいものの、修復された残りの部分はモネならではの美しさ。中ほどにちょこんと描かれたピンクの花が、まるで本物の花のように浮き上がって見えることに驚かされる。展示はルノワール『アルジェリア風のパリの女たち(ハーレム)』、ミレイ『あひるの子』、ロダン『考える人』など同館おなじみの作品に加え、戦前に散逸して以来、初めて「松方コレクション」として公開される作品も多数。今ではオルセー美術館に所蔵されているゴーガン『扇のある静物』やゴッホ『アルルの寝室』、バーゼル美術館所蔵のマティス『長椅子に座る女』などの作品が登場。貴重な“再会”を果たしているのも見どころとなっている。松方コレクション展は9月23日(月・祝)まで、東京・国立西洋美術館にて。取材・文/佐藤さくら
2019年06月19日「綴プロジェクト ─高精細複製画で綴る─スミソニアン協会フリーア美術館の北斎展」が、2019年6月25日(火)から8月25日(日)までの期間、すみだ北斎美術館で開催される。日本美術の宝庫「フリーア美術館」とは?日本美術の宝庫として知られるアメリカの国立スミソニアン協会フリーア美術館。スミソニアン博物館群の一つで、実業家チャールズ・ラング・フリーアが収集した美術品が収蔵されている。館内には、隣接する施設の作品も含め約1万2,700点もの日本美術を収蔵。中でも葛飾北斎の肉筆画は世界屈指のコレクションを誇る。また、フリーアの遺言により所蔵品はすべて門外不出となっており、現在でもその方針が守られている。“門外不出”作品の高精細複製画が日本初公開「綴プロジェクト ─高精細複製画で綴る─スミソニアン協会フリーア美術館の北斎展」は、国立スミソニアン協会フリーア美術館の協力のもと開催される展覧会。同館が誇る世界最大級の北斎肉筆画コレクションの中から13点の高精細複製画を製作し、すみだ北斎美術館が所蔵する約130点の関連作品と共に日本で初公開される。版画「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」と肉筆画「波濤図」の“波”を比較展示見どころは、北斎が繰り返し描いた自然のモチーフに焦点を当てた比較展示だ。中でも、すみだ北斎美術館が所蔵する北斎の冨嶽三十六景において代表的な版画「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」と、フリーア美術館所蔵の肉筆画「波濤図」(展示は高精細複製画)に注目。版画「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」の“鉤爪”のような波頭の描き方が、肉筆画「波濤図」からも見てとれる。六曲一双の大作「玉川六景図」の新たな発見また、六曲一双の屏風「玉川六景図」に関する詳細な研究結果にも注目。フリーア美術館収蔵の六曲一双の屏風「玉川六景図」は、右隻に人物、左隻に風景となっている。しかし、新たな研究により、後年にその配列が再構成されていた可能性が高いことが明らかになった。そんな「玉川六景図」だからこそ、元の配列での展示を実施。研究による新たな発見を間近で見ることができる。また、すみだ北斎美術館所蔵の「千鳥の玉川図」との比較も見どころだ。動植物作品や美人画もまた、類まれな観察眼と描写力によって描かれた「十二ヶ月花鳥図」(展示は高精細複製画)など、北斎の画業を語るうえで欠かすことのできない動植物作品や、「年始まわりの遊女図」(展示は高精細複製画)といった美人画も展示。フリーア美術館作品の数々を体感できる貴重な機会となっている。「綴プロジェクト」─高精細複製画で綴る─スミソニアン協会フリーア美術館の北斎展会期:2019年6月25日(火)~8月25日(日)・前期6月25日(火)~7月28日(日)・後期7月30日(火)~8月25日(日)※前後期で一部展示替えを実施場所:すみだ北斎美術館住所:東京都墨田区亀沢2-7-2開館時間:9:30~17:30(入館は17:00まで)休館日:毎週月曜日(祝日または振替休日の場合は、翌平日)観覧料:一般1,000円(800円)、高校生・大学生700円(560円)、中学生300円(240円)、65歳以上700円(560円)、障がい者300円(240円)※()は団体料金。※団体は有料の人20人以上。※小学生以下は無料。※中学生・高校生・大学生(高専、専門学校、専修学校生含む)は生徒手帳または学生証を提示。※65歳以上の人は年齢を証明できるものを提示。※身体障がい者手帳、愛の手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳、被爆者健康手帳などの持参者及びその付添の1名まで障がい者料金で観覧可能。(入館の際は、身体障がい者手帳などを提示)◎本展のチケットは、会期中観覧日当日に限り、AURORA(常設展示室)も観覧可能。【問い合わせ先】すみだ北斎美術館TEL:03-6658-8936
2019年06月16日体感型展覧会「光と遊ぶ超体感型ミュージアム 帰ってきた!魔法の美術館」が、新潟市新津美術館にて2019年6月15日(土)から9月1日(日)まで開催される。「光と遊ぶ超体感型ミュージアム 帰ってきた!魔法の美術館」は、鑑賞者の動きに反応するインタラクティブなアート作品を楽しめる、体感型展覧会。色とりどりの光や音、映像を用いた作品が、鑑賞者の動きに合わせて様々に変化する。展示作品は全て実際に触ることができ、写真撮影やSNSへの投稿も可能だ。「魔法の美術館」は日本各地を巡回しており、新潟市新津美術館での開催は2015年以来2回目。新たなラインナップの作品を揃え、まるで魔法のような、光に溢れた世界観を演出する。例えば、藤本直明の《色のある夢》は、鑑賞者の影が7色に変化し、カラフルな光のショーを楽しめる作品。また、流れる五線譜に星のシルエットを並べると、きらきらと輝きながらメロディを奏でる宮本昌典/小岩原直志の《ensemble silhouette》、カードに描かれたロボットたちを、テーブルの上にかざすと動き出す緒方壽人(Takram)の《ON THE FLY PAPER》など、観客の動作と連動して変化していく、遊び心に溢れた作品が揃う。【詳細】光と遊ぶ超体感型ミュージアム 帰ってきた!魔法の美術館会期:2019年6月15日(土)~9月1日(日)休館日:月曜日(祝日の場合は開館、翌日休館。ただし6月24日、7月29日、8月5日・19日は開館)開館時間:10:00~17:00(鑑賞券販売は16:30まで)会場:新潟市新津美術館展示室1・2・3住所:新潟市秋葉区蒲ケ沢109番地1(花と遺跡のふるさと公園内、新潟県立植物園のとなり)TEL:0250-25-1300観覧料:・当日券 一般 1,000円、大学・高校生 500円、中学生以下無料※有料20名以上は団体料金で2割引※新潟県立植物園および新潟市鉄道資料館の入館券、SLばんえつクーポンを持参の方は2割引※障がい者手帳・療育手帳持参者は無料(手帳の提示が必要)※チラシ持参で100円割引
2019年06月13日印象派・ポスト印象派の殿堂として知られる、イギリス・ロンドンのコートールド美術館の名品約60点を紹介する「コートールド美術館展魅惑の印象派」が東京都美術館で9月10日(火)から12月15日(日)まで開催。同美術展の報道発表会が行われた。【チケット情報はこちら】コートールド美術館は、イギリスの実業家サミュエル・コートールドが収集したコレクションを核に、ロンドン大学付属のコートールド美術研究所の展示施設として1932年に開館。通常めったに貸し出されることのない数々の名品たちが、同館の改修工事(2018年9月~2021年)に伴い、約20年ぶりとなる来日が実現。今回の展覧会では、コートールド美術研究所が美術史や保存修復の世界有数の研究機関であることにも注目。展示は「画家の言葉から読み解く」「映された時代から読み解く」「素材・技法から読み解く」の3章で構成される。注目すべき作品は、メイン・ヴィジュアルにも使用されているエドゥアール・マネ(1832-1883)最晩年の傑作《フォリー=ベルジェールのバー》(1882)。「フォリー=ベルジェール」は当時のパリで、歌や踊り、曲芸など多彩な出し物で人気を博したミュージックホールだ。喧騒に包まれた同ホールを描いた本作は、表情が読み取りにくいバーメイドや画面の大半を占める鏡、その鏡に映る不自然に右に大きくずれた後ろ姿など、発表以来様々な議論を呼んでいる。報道発表会には特別ゲストとして、作家・ドイツ文学者の中野京子氏が登場。「フォリー=ベルジェールはあらゆる階層の人が楽しめた歓楽施設。食事やお酒、おしゃべりも楽しめる、一種の社交場でもあった」と言い、同作の構図については「すべてがイリュージョン。鏡を使ったたくらみに満ちた画面」と語った。《フォリー=ベルジェールのバー》のほかにもルノワールの《桟敷席》(1874)、ゴーガンの《ネヴァーモア》(1897)、モディリアーニの《裸婦》(1916頃)、セザンヌの油彩10点など選りすぐりの作品が展示される。同展は東京都美術館のほか、2020年1月3日(金)~3月15日(日)に愛知県美術館、3月28日(土)~6月21日(日)に神戸市立博物館に巡回。チケットぴあでは、大ベストセラーシリーズ「怖い絵」の著者でもある作家・ドイツ文学者、中野京子氏の特別講演会と、同展の公式図録と音声ガイドがセットになったチケットを独占販売中。
2019年05月27日「これぞ黄金の国・日本金屏風展 ―狩野派・長谷川派・琳派など ―」が、箱根・岡田美術館にて2019年4月6日(土)から9月29日(日)まで開催される。狩野派や琳派などの金屏風約30点が集結「これぞ黄金の国・日本金屏風展 ―狩野派・長谷川派・琳派など ―」は、屏風絵に黄金の装飾を施した金屏風を約30点集めた展覧会。展示室を埋め尽くすかの如く、金屏風が隆盛し始めた桃山時代から昭和初期にいたるまで、狩野派・長谷川派・琳派の作品を紹介する。金屏風は、日常や儀礼の際の調度品として使われる一方で、幕府や有力大名から中国・朝鮮・ヨーロッパの国王に贈られるなど、外交上の重要な役割も果たしてきた。パネルを組み合わせ、全体を1画面として構成される迫力ある図像は、見応えのある仕上がりとなっている。力強くも繊細な表現中でも、狩野派の「春秋花鳥図屏風」は、力強さと繊細さの両方を兼ね備えた作品。金箔による金色が画面の多くを占め、厚みのある雲を表現する一方で、桜の花や孔雀などをきめ細やかなタッチで描いている。また、手前からモチーフを重ねるように描くことで奥行きのある空間を構成している点もポイント。狩野派ならではの、重層的かつ力強く、優美な表現が見て取れる。金箔や銀を駆使した幻想的な世界また、橋、柳、水車などを立体的に描き、京都・宇治の趣ある風景を描いたとされる「柳橋水車図屏風」も登場。黄金に輝く橋の下に、金箔を竹刀で細かく切った“切箔”で表現された金の雲、銀で表現された波と、華やかな金と銀の組み合わせで幻想的な世界観を構築している。“金屏風”チョコも岡田美術館のアートなチョコレートシリーズから、本展に連動した金屏風モチーフのチョコレートにも注目。尾形光琳の「菊図屏風」がテーマのチョコレート『光琳・菊』には松茸や安納芋といったユニークな風味のボンボンショコラが詰め合わせられており、神坂雪佳の「燕子花図屏風」がテーマの『雪佳・燕子花』には、桜×抹茶などはなやかな味わいを揃える。見た目にも美しく、鑑賞の記念にもぴったりなチョコレートだ。詳細これぞ黄金の国・日本金屏風展 ―狩野派・長谷川派・琳派など ―会期:2019年4月6日(土)~9月29日(日)休館日:会期中休館日なし場所:岡田美術館所在地:神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1開館時間:9:00~17:00(入館は 16:30まで)入館料:一般・大学生 2,800円(2,550円)、小中高生 1,800円(1,550円)※( )内は前売り料金。前売券(JTB レジャーチケット、チケットぴあ)は、主要コンビニエンスストア並びにチケットぴあにて販売。■ギャラリートーク・館長によるギャラリートーク開催日時:2019年4月18日、5月16日、6月6日・20日、7月4日・18日、8月1日・15日、9月 5日・19日 いずれも木曜日 13:30~・学芸員によるギャラリートーク開催日時:2019年4月19日~9月20日の毎週金曜日 11:00~※申し込み不要/参加費無料(要入館料)
2019年02月18日東京国立近代美術館では、2019年3月19日(火)から4月7日(日)までの期間、東京国立近代美術館本館および工芸館にて「美術館の春まつり」が開催される。桜の開花シーズンに開催される「美術館の春まつり」では、桜をはじめとする花を描いた作品の特集展示や、お花見弁当など飲食販売など、様々な催しが行われる。中でも注目は、本館にて開催される所蔵作品展「MOMAT コレクション」だ。会場内の1室には、花を描いた作品が集結する。年に一度、この時期のみ公開される桜を描いた川合玉堂の重要文化財作品「行く春」の他、しだれ桜やおおしま桜といった40種類を超える希少な桜が描かれた跡見玉枝の「桜花図巻」も展示。また、加山又造の「春秋波濤」、船田玉樹「花の夕」など、花を描いた名画全16点が並べられる。会場全体では、初の試みとして初代宮川香山の「鳩桜花図高浮彫花瓶」、木村雨山の「縮緬地友禅あおい文振袖」といった工芸作品も展示される。本館では、その他「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」「イメージコレクター・杉浦非水展」や、ガイドスタッフと参加者が対話しながら、まるで作品の謎解きをするような「所蔵品ガイド」を開催。さらに、2019年4月7日(日)の無料観覧日(所蔵作品展、杉浦非水展のみ)には、「春まつりトークラリー」も開催される。また、本館前庭には床几台によるお休み処を用意し、特製お花見弁当や桜色のスパークリングワイン、甘酒といったフードやドリンクの販売も行われる。桜の名所エリアに位置する東京国立近代美術館の花の名画と共に、春の訪れを感じてみてはいかが。【詳細】東京国立近代美術館「美術館の春まつり」期間:2019年3月19日(火)~4月7日(日)会場:東京国立近代美術館住所:本館 東京都千代田区北の丸公園3-1、工芸館 東京都千代田区北の丸公園1-1休館日:月曜日 ※ただし、3月25日(月)、4月1日(月)は開館開館時間:10:00~17:00(本館のみ金曜・土曜は20:00まで) ※入館は閉館30分前まで■本館・所蔵作品展「MOMATコレクション」会期:2019年3月19日(火)~5月26日(日)観覧料:一般 500円/大学生 250円(金曜・土曜の17:00以降は一般 300円/大学生150円)※高校生以下および18歳未満、65歳以上、障害者手帳を持参の方とその付添者(1人)は無料※当日に限り、本展観覧料で「イメージコレクター・杉浦非水展」も観覧可能・「福沢一郎展 このどうしようもない世界を笑いとばせ」期間:2019年3月12日(火)~5月26日(日)(1F)・「イメージコレクター・杉浦非水展」(2F ギャラリー4)期間:前期/2019年2月9日(土)~4月7日(日)、後期/4月10日(水)~5月26日(日)■工芸館・「The 備前 -土と炎から生まれる造形美-」期間:2019年2月22日(金)~5月6日(月)【問い合わせ】東京国立近代美術館 ハローダイヤルTEL:03-5777-8600
2019年01月20日日本でも子どもが楽しめるイベントを企画する美術館が増え、最近は “親子で美術館” の敷居も低くなってきました。その先駆けとも言えるのが「横浜美術館」です。オープン当時からの取り組みは、来年でなんと30年を迎えます。そのため、アートを体験した子どもが、そのときの楽しさを留めたまま成長して親になり、今度は自分の子どもと再訪しているというケースも!長く続く横浜美術館の魅力的な取り組みについてご紹介します。“子どものための施設” を意識した設計横浜美術館は、1989年11月に横浜・みなとみらいにオープンしました。石造りの堂々たる建物は、日本を代表する建築家・丹下健三氏の設計です。国内有数の規模の広さで、左右180メートルの悠々たるファサード、約20メートルの高さの吹き抜けを持つエントランスなど、内部もゆったりと贅沢に作られており、建築そのものも見応えがあります。約1万2千点の所蔵品を有する横浜美術館の理念は、「みる」「つくる」「まなぶ」。そのために、7つの展示室のほかに、2つのアトリエ、美術情報センター、レクチャーホールも併設されています。その中の「子どものアトリエ」となるスペースは設計当初から確保されており、“子どものための施設” を意識した設計は美術館としては珍しいことなのだそう。子どものアート教育への熱意を感じますね。自分の目で見て、自分の手で触れ、自分でする「子どものアトリエ」は、小学校6年生(12歳)までの子どもが対象の、様々な遊びを通した造形体験を提供する場です。その運営は次のような理念のもとに行われています。日本では、明治初頭より、子どもの美術教育は学校で指導するという長い歴史が続いていますが、その目的は、義務教育全体の目的である「自立に必要な基礎的な能力の育成」にあります。子どものアトリエが行う描きつくり鑑賞する活動も、「芸術家の育成」ではなく、「自分の目で見て、自分の手で触れ、自分でする」という自意識の獲得に目的があり、それを楽しい活動として提供するのが私たちの仕事です。ゆえに子どものアトリエでは、美術的な教養として、子どもたちにいろいろな作品の作り方や作家を知ることを性急に求めることはしていません。むしろ、子どもたちの意志的な問題として、見たくなるような、知りたくなるような、コンデションづくりが大切であると考えています。 生涯を通した中で美術館との関わりを考えると、子どもたちはその入り口に立ったばかりです。子どものアトリエはその入り口の案内役として、子どもたちにとって美術館が楽しくかつ親しみのある場になるように、事業運営を心掛けなければならないと考えています。(引用元:横浜美術館|子どものアトリエ 運営理念)※太字は編集部で施したアートを通した人としての成長を促す場として実績を積み重ねた約30年。一貫した活動は本当に素晴らしいものですね。「子どものアトリエ」の活動アトリエだけで約631㎡の広大なスペースの中に、プレイルーム、クラフトルーム、光と音のスタジオ、中庭を有しています。この贅沢な空間の中で毎週行われている様々な活動をご紹介しましょう。【親子のフリーゾーン】毎月3回程度の日曜日に行われている大人気プログラムです。事前申し込みが必要で、先着500名(子どもと家族含む)が定員。小学生以下の子どもは無料、保護者と中学生以上の子どもは一人100円の参加費が必要です。特に決められたプログラムはなく、「ねんどコーナー」「えのぐコーナー」「かみコーナー」があり、用意されたもので自由にどこででも好きなだけ遊ぶことができます。これだけ大人数の親子が一斉に “アートする” 光景は圧巻です!家では汚れが気になってここまで自由には遊べませんから、この開放感はきっと病みつきになるに違いありません。服装はもちろん汚れてもいい格好で。大人になっても忘れられない楽しい思い出だからでしょう、子ども時代に体験した親が自分の子どもを連れてやってくる姿も見られるそう。長年続くのも納得のイベントです。開催日程などの詳細はこちらでチェックしてみてくださいね。■子どものアトリエプログラム 親子のフリーゾーンガイド【ワークショップ】造形プログラムの一環として、年間を通して定期的に講座が開催されています。「幼稚園・保育園の年長児」「小学1・2・3年」「小学4・5・6年」の3つのグループごとに、「わくわく1日造形講座」「わくわく日曜造形講座(3回)」「わくわく1日鑑賞講座」「わくわく日曜鑑賞講座」「夏休み造形講座」「長期日曜造形講座(6回・高学年のみ)」が企画されています。各講座は事前申し込み制の有料で、複数回講座の場合は全日程の出席が必要となります。2018年度の申し込み可能な講座のみ以下にご紹介します。<幼稚園・保育園の年長児>■わくわく日曜造形講座(各3回)2019年2月3、10、17日(親子講座・親子アートクラブ)※申込締切 2019年1月8日<小学生>■わくわく1日造形講座2019年1月19日 親子講座 「音をつなげる、音をひっかく」※申込締切 2018年12月20日■わくわく日曜造形講座(各3回)2019年3月3、10、17日(紙粘土で見て作ろう)※申込締切2019年2月5日各講座定員がありますので、年間スケジュールが出たときにチェックしておいて、興味があるものは忘れないように申し込みましょう。以前の幼稚園年長児対象 “わくわく造形講座”「クリスマス飾りをつくろう」の様子を美術館のサイトで見ると、説明を熱心に聞く姿、集中して作品を作る子どもたちの姿などがアップされています。発泡スチロールでツリー本体部分を作るところまで作り方を指導し、その後の色付けや飾り付けは自由。ツリーだから緑でなければならないという概念や決まりは何もなしです。子どもたちは「サンタさんが見つけやすいようにカラフルにしたよ」「雪だるまが住むツリーだよ」など、自分の思い描くストーリーでオリジナルのツリーを作り上げました。公開されている作品はバラエティ豊か!几帳面に飾りを配置している子、レインボーカラーで彩った子、モールをぐるぐる巻きにしてなんともアートなツリーを作り上げた子などなど、見るのも楽しい作品たちです。学校の授業ではないからこそより自由に感性を発揮できる場として、何より遊びの延長でアートを身近に体験できる場として、とても魅力的な講座となっているのがわかります。【学校のためのプログラム】横浜市内の学校向けの教育プログラムにも力を入れています。個人向けの講座との大きな違いは、“教育現場で活かされる造形活動の試み” を念頭にプログラムが組まれているところです。学校と事前に打ち合わせを行ったテーマで「造形」と「鑑賞」の2つのプログラムが組まれますが、どちらも “アート作品を作る、理解する” というよりは、「造形の仕組みや素材を知ること」を通じて、アートを身近に感じ、実感を持って捉えてもらうための教育なのだそうです。子どもとアートを「親子」「子ども個人」「学校」と、それぞれ違うアプローチから捉え、実際に活動に活かされているところが素晴らしいですね。***3年一度開催される現代アートの国際展「横浜トリエンナーレ」(次回開催は2020年7月)など、芸術文化活動に熱心な横浜市の中心を担う横浜美術館。約30年もの長きにわたり、途絶えることなく子どもとアートをつなぐ架け橋となってきたことに感銘を受けます。横浜美術館の企画展との連携で、参加アーティストとコラボしたプログラムが組まれ、本物に触れるチャンスがあることも魅力のひとつ。親子で感性を解放しに訪れてみてはいかがでしょうか。(参考)横浜美術館|子どものアトリエ創造都市横浜|子どもと芸術文化〜Vol.1 横浜美術館の取り組み横浜トリエンナーレ公益財団法人 横浜市芸術文化振興財団
2018年12月18日「むくみ」に悩む人向けサプリ今冬、株式会社Libeiroより「むくみ」に悩む女性に向けたサプリ「めぐり娘」が発売された。元エステティシャンが開発「めぐり娘」は、元エステティシャンが「むくみ」のメカニズムを研究して開発されたアイテム。「むくみ」に悩む人に足りない「体のめぐり」「筋肉量」「冷え対策」の改善を目指して一押しの成分を配合。1日2粒を目安に水などで飲む方法により「むくみ」の改善をサポートしてくれる。1.体のめぐり:【カリウム】と【アクティブファイバー】による塩分吸着と【コーンシルク】による余分な水分排出サポート2.筋肉量:【HMBCa】で効率的に筋力サポート3.冷え対策:【ヒハツ】による毛細血管の強化と【ヘスペリジン】や【青トウガラシ発酵エキス】による血流改善。(プレスリリースより)内容量は60粒(1ヵ月分)で、価格は9960円(税抜)。お得な価格設定の定期コースは初回が1480円(税抜)、2回目以降が4980円(税抜)。販売方法は通信販売で、着圧ソックスプレゼントキャンペーン(数量限定・初回のみ)が実施されている。朝起きたら足がパンパンという人やスタイルに自信がないという人に是非「めぐり娘」をおすすめしたい。なお、成分の詳細や使用した人の感想は「めぐり娘」公式ホームページに掲載されている。要チェックだ。(画像は「めぐり娘」公式HPより)【参考】※「めぐり娘」公式HP
2018年12月13日今度の休みは、美術館というアートな空間で非日常なデートを楽しみませんか。普段とは違った彼の一面が見られるかもしれませんよ。知的でスマート、でもそれだけではない美術館デートのメリットをお伝えします。全天候型であること急な雨でデートプランの変更を迫られると焦りますね!一般的に室内での展示、鑑賞を前提としている美術館ならそんな心配は無用です。作品保護の観点からも一年を通して、気温や湿度が管理されているケースが多いので、快適な時間を過ごすことが出来ますよ。真夏は屋外との気温差で少々肌寒く感じられることもあるので、ストールやカーディガンなど一枚羽織るものを持っていると安心です。楽しみ方いろいろ美術館での過ごし方に正解はありません。基本的なマナーを守ることは大前提ですが、あまり堅苦しく考えず、目の前の作品や空間に親しんでみましょう。作品の背景を深く知りたいと思ったら、「音声ガイド」を利用するのも有効です。多くの施設で利用できるサービスなのでチェックしてみてください。デートですから、お互いの鑑賞ペースも気になるところですが、両者が納得していれば二人でまわるという事に固執する必要もありません。スマホの使用は控えるべき場面があることも想定されるので、別行動をとる場合は待ち合わせ場所を決めておくとスムーズに合流できそうですね。鑑賞タイムの後は是非ミュージアムショップものぞいてみましょう。素敵なデザイングッズや展示に合わせた限定商品が見つかるかも。お土産選びも楽しんでくださいね。彼の価値観を知るチャンスゆったりアートと向き合った後は、併設のカフェなどに移動して、感想を話し合うのもいいですね。映画や本などにも言えることですが、同じ作品をみても感じ方は人それぞれ。興味を持った点や好きだと感じた事について、逆に良いと思えなかったという意見でもいいので話題にしてみてください。好みが合えば盛り上がること間違いなし!次のデートの指針にもなりますし、彼の知的でアカデミックな一面を発見して、惚れ直すなんてこともあるかもしれません。そうでなくとも、例えば彼は自分とは違う意見に対してどんな反応を示すのか。相手を否定せず、違う価値観を認めるだけの度量の持ち主か。そんなことも分かりますよ。美術館デートはお互いの「価値観」、「感性」を知り合う良い機会となるでしょう。
2018年11月23日世界でいちばん入館者数の多い美術館はどこかご存知ですか?その通り、パリのルーブル美術館です。1日に4万人が入館することもあるそうで、年間入館者数は740万人を超えるとか。そのルーブル美術館の一角で、正確には隣接するカルーゼル・デュ・ルーブル内「SHIP’S CAT」展示会場にて、私メ、なんと、先ほど歌わせていただきました。息子とはじめたYouTube「2Gチャンネル」の撮影で、しかもECHOES時代のナンバー「アローン」をルーブルの施設内で熱唱。これは実にすごい経験じゃないですか?その展示会場だけで1日数千人が来場しています。撮影中も大勢の来場者さんで賑わっていましたが、警備員さんが一旦ドアを閉めてくれました。何せ、“アローン”ですからね、たった1人で歌ったわけです。実は今から40年ほど前、生まれて初めてパリを訪れた時にも、私は真っ先にルーブル美術館を訪れました。パリに来る人でルーブルを目指さない人がいるのかというくらい、パリ=ルーブル美術館というイメージが出来上がっていますよね。世界中から観光客が集まってくるわけですから、入館することすら一苦労です。どこもかしこも人、人、人……。美術館でゆっくりと絵画を鑑賞しましょう、というような空気ではありません。入り口という入り口に屈強な警備員さんが立っています。私はリボリ通り側から入館して地下街へとおりました。そこにはまさかのショッピングモールが。巨大なフードコートまであります。まるでハワイのアラモアナショッピングセンターみたいな感じ。ルーブルに行くにはそこを突き抜けることになります。しかも、ルーブル美術館は想像をはるかに超える広大さ!どこに何があるのかさっぱりわからない複雑な迷路、芸術のテーマパーク、一大商業施設です。ともかくすべての人々がモナ・リザを目指すわけです。ルーブルに行くというのがフランスを訪れる世界中の観光客たちの夢。そんな美術館は、世界広しといえどもここだけでしょう。そして、私がルーブルで歌った映像は9月の初旬ごろまでにアップロードさせていただきますので、ぜひ、ぜひ、2Gチャンネルでご覧ください。さて今週は、芸術の秋にぴったりな「辻家のしょうが焼き丼」をご紹介します。材料4人分:お米1.5合、塩少々、ごま油少々、昆布茶の粉末小さじ1、しょうが粉末小さじ2分の1、豚の塊肉400g(なければ薄切り肉で代用可)、玉ねぎ1個、しょうが40g、ねぎ適量。つけ汁材料:醤油大さじ1、酒大さじ2、はちみつ大さじ1、砂糖小さじ2分の1。まず、1.5合のお米を研ぎ、炊飯器に塩、ごま油、昆布茶、しょうが粉末と水適量(300㏄程度、分量外)を入れて普通炊きします。次に豚肉を食べやすいサイズのサイコロ状にカットし、1つずつラップをかけてから麺棒か肉叩き棒で叩いて平たく伸ばします。下準備した豚肉を、調味料をすべて合わせたつけ汁に30分ほどつけておきましょう。ご飯が炊きあがったら、フライパンに油(分量外)を引き、つけ汁が馴染んだ肉を焼いていきます。焦げやすくなるので、汁はできるだけ切ってからフライパンにのせてください。片面がしっかり焼けたら肉をひっくり返し、くし切りにした玉ねぎと千切りにしたしょうがも加えて両面を焼きます。最後に残ったつけ汁をさっと回しかけてひと煮立ちさせましょう。器にご飯を盛り、その上にしょうが焼きをのせ、最後に小口切りにしたねぎをトッピングすれば完成です。ご飯もしょうが風味ですから、しょうが焼きがのれば、さらに味わいが広がって抜群ですぞ。お試しください。ボナペティ!【お知らせ】この秋から、辻仁成さんによる新連載の人生相談「悩めるマダムたちへ――JINSEIのスパイス!」がスタートします。人生経験豊富な辻さんが、恋愛から家事・育児、夫への愚痴まで、みなさんの日頃の悩みにお答えします!お悩みは、メール(jinseinospice@gmail.com)、Twitter(女性自身連載「JINSEIのスパイス!」お悩み募集係【公式】@jinseinospice)、またはお便り(〒112-8011 東京都文京区音羽1-16-6『女性自身』編集部宛)にて絶賛募集中。性別と年齢、居住地を明記の上、お送りください。※「ムスコ飯」エッセイは最終回を迎えますが、レシピのみWEB女性自身では引き続き掲載予定です。
2018年09月11日ヴェネチアビエンナーレで脚光を浴び、 アジアのアートシーンを牽引する注目の作家リー・キット(李傑 / Lee Kit)が、原美術館にて個展「僕らはもっと繊細だった。」を9月16日から12月24日まで開催する。日本の美術館での個展は、リー・キットにとって今回が初。ⓒLee Kit, courtesy the artist and ShugoArts現在は台北を活動拠点にするリー・キットだが、アーティスト活動のスタートは中国への返還(1997年)を経て変貌していく故郷・香港だった。初期作品のうち、布に絵具で格子柄などを描いた絵画シリーズは、色と柄のある“抽象”絵画でもあれば、日用品としての機能をもった布(=テーブルクロスやカーテン等)という姿・形を備えた“具象”であるともいえ、絵画の概念を広げる革新的な作品群だった。そして2013年、ヴェネチアビエンナーレ香港館の屋内外に展開した自在なインスタレーションは、ウォール ストリート ジャーナル紙が「必見の展示ベスト5」に挙げるなど、国際的な注目を集めてきた。近年は、絵画やドローイング、プロジェクターの光や映像、さらには家具や日用品等を配置し、展示空間全体を淡い色調の絵画のように仕上げたインスタレーションに力を入れ、欧米アジア各地で発表を続けている。独特の歴史的背景を持って揺れ動く街・香港を出自とするリー・キットは、アートという開かれた表現を通して自身のあり方を問い、自分が今を生きる世界と向かい合おうとしている。展覧会を開催する場合、その街、その場所の空気や感情に静かに寄り添い、サイトスペシフィックな作品(=特定の場所に存在するために制作すること)を創り上げるのもリー・キットが持つ大きな特徴。近年の東京での個展(資生堂ギャラリー、シュウゴアーツ)で発表した作品も、東京の空気や人々から感じ取ったものが根底にある。したがって、元は原家の私邸であり、第二次世界大戦を乗り越え、GHQから返還された後に美術館として40年の時を経ようとしている原美術館は、リーにとってこれ以上ない時空間。リーがここで何を感じ、どのような“絵画”を描くのか、日本初の個展はリーの魅力が遺憾なく発揮される機会となる。【イベント情報】リー・キット個展「僕らはもっと繊細だった。」会期:9月16日~12月24日会場:原美術館住所:東京都品川区北品川4-7-25時間:11:00~17:00(祝日を除き水曜日は20時まで / 入館は閉館時刻30分前まで)料金:一般1,100円、大高生700円、小中生500円、原美術館メンバーは無料 ※学期中の土曜日は小中高生の入館無料 / 20名以上の団体は一人100円引休館日:月曜(祝日は開館)、9月18日、9月25日、10月9日
2018年08月07日7月14日より、横浜美術館で『モネ それからの100年』が開催中。同美術館にとっては初めてのクロード・モネ展であり、“モネの作品と現代アートを結びつける”をテーマに、クロード・モネの作品25点と、現代美術家26名66点の作品を関連づけた意欲的な展示となっている。【チケット情報はこちら】日本でも特に人気の高いモネは、3年に1度は国内での回顧展が開催されている。今回は日本初公開となるモネの絵画『バラの小道の家』『ヴィレの風景』も見ることができ、モネ好きにはたまらない。展示は全四章に分かれ、モネの作品と対比するように、現代美術家の作品が並ぶ。ジャンルは絵画に止まらず、版画、写真、映像など。そうそうたる作家の顔ぶれは、アンディ・ウォーホル、マーク・ロスコ、丸山直文、松本陽子ら多彩だ。第一章では、モネの30代前後の作品が中心。モネが色彩と筆触へのこだわりを強めていく様子が感じられる。向かいの壁には現代作家の作品を展示。向かい合うことで、150年前を生きるモネの先駆性が強調される。第二章では、モネ独特の「色調」と「光」の表現に注目。額縁の外にまで滲み出すようなモネの作品を追った。同時に、モネの空間表現や光のイリュージョンを感じさせる現代作家の作品を並べる。第三章は、モネへのオマージュ。モネの作品に影響を受けながらも、まったく異なる手法の美術作品が並ぶ。来場者たちは有名なモネの『睡蓮』などにじっくりと見入りながら、その面影を現代美術作品の中に探していく。すると、題材も時代も異なるのに、現代の作品の中にモネを見つけることができる。第四章は後期の作品が中心。前章までとは違い、ここではモネの作品と現代作家の作品が交互に並べられる。まさに100年の時を超えてモネと現代が混じり合うよう。「モネの作品を見るように現代アートを見られるように」と、展示担当者・松永真太郎氏(横浜美術館 主任学芸員)の思いが込められている。モネの代表作である睡蓮の連作をオマージュし、福田美蘭氏がうつろう夜明けのビル夜景を描いた『睡蓮の池』の前には、ひとだかりができている。その横には、横浜美術館の展示にのみ限定出品された新作『睡蓮の池 朝』。朝焼けの蜃気楼に揺れるビル群の、光と色の表現は“現代の睡蓮”と呼びたくなる。『モネ それからの100年』は9月24日(月)まで。館内ではゆっくりとモネの「光」と「色彩」の合間を歩きながら、100年の時を越えた現代美術への旅が楽しめる。文・取材・撮影:河野桃子
2018年07月30日