少子高齢化が進み、公的年金だけでは老後の生活が成り立たないと、ほとんどの人が不安を感じています。特に、国民年金だけで厚生年金のような上乗せがない自営業者は、より一層不安が大きいことでしょう。今回は、自営業者の人の老後の支えになる公的年金の基礎知識と、老後のための自助努力について解説します。自営業の公的年金制度についての基礎知識厚生労働省ホームページ国民年金の年金額はどのくらい?公的年金でもらえる金額は?では、国民年金の年金額は厚生年金に比べてどのくらい少ないのでしょうか。厚生労働省が公開している「平成30年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、会社員などの第1号厚生年金被保険者に対する厚生年金の平均支給額は、月に143,761円です。これに対し、国民年金の平均支給額は月に55,809円です。夫婦ともに国民年金の世帯では、月当たりの年金額が10万円強ということになります。これでは、住宅ローンなどもなく質素な暮らしをしたとしても、生活していくことは難しいでしょう。もちろん、健康であれば働けるだけ働くことも可能ですし、それが自営業のメリットでもあります。ただ、将来にわたって健康である保証はなく、若いうちから年金増額対策をコツコツ積み重ねることは必須といえます。自営業者が加入できる年金の上乗せ制度とは?それでは、具体的に自営業者が年金上乗せの自助努力として利用できる制度について見ていきましょう。自営業者が利用できる年金対策の制度は主に以下のようなものがあります。iDeCo(個人型確定拠出年金)小規模企業共済国民年金基金[adsense_middle]iDeCo(個人型確定拠出年金)iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、個人である加入者が掛け金を積み立て、自分で選んだ商品で運用を行い、60歳以降に年金または一時金として受け取ることができる私的年金制度です。運用の成果によって、将来受け取る年金額は変化します。iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入条件iDeCoは原則として日本在住で20歳以上60歳未満、国民年金や厚生年金などの公的年金に加入している人であれば加入できます。iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛け金iDeCo(個人型確定拠出年金)は月々5,000円以上1,000円単位の掛け金から始めることができます。掛け金には上限額があり、自営業者の場合は月額68,000円が上限となっています。iDeCo(個人型確定拠出年金)のメリット掛金が全額所得控除iDeCo(個人型確定拠出年金)の掛け金は全額、所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象となります。この節税メリットはiDeCo(個人型確定拠出年金)の最大の魅力といっても過言でありません。個人の税引き後の資金で運用するのに比べ、断然有利になります。運用益に対して非課税個人の資金を投資信託などで運用した場合、運用益に対して所得税が課税されますが、iDeCoでの運用益には課税されません。受取時にも税制優遇60歳以降にiDeCoの積立金を受け取る場合、分割して受け取る年金方式と一括で受け取る一時金方式、または両者の併用から選ぶことができます。年金の場合は公的年金等控除、一時金の場合は退職所得控除の対象になります。インフレ対策が可能iDeCoでは株式や不動産(リート)などに分散投資が可能となっており、老後までに徐々にインフレが起ったとしても対策することができます。iDeCo(個人型確定拠出年金)のデメリット60歳まで引き出しできないiDeCo(個人型確定拠出年金)の積立金は原則として60歳になるまで引き出しはできません。iDeCo(個人型確定拠出年金)は老後資金を自助努力で準備する制度であるため、税制が優遇されています。それゆえ、目的外の資金の利用は制限されるのです。また、一度加入すると、掛金の減額はできますが脱退はできません。元本保証ではないiDeCo(個人型確定拠出年金)の運用は加入者が自ら行います。運用商品の中には元本保証でない投資信託も含まれます。運用がうまくいけば高い収益を得ることができる半面、場合によっては元本割れを起こす可能性もあります。ただ、iDeCoの毎月定額での運用商品の買い付けは長期で続けるほど平均購入単価が下がり、リスクを抑えることにつながります。小規模企業共済小規模企業共済とは、個人事業主や会社役員などが事業を廃止・会社を退職する際に、それまで積み立てた掛金に応じて給付金を受け取る退職金制度のことです。独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が運営しており、全国で約132万人の加入者がいます。小規模企業共済の加入資格常時使用する従業員が20人以下(商業・サービス業では5人以下)の個人事業主および会社の役員小規模企業者たる個人事業主に属する共同経営者(個人事業主1人につき2人)一定規模以下の企業組合・協業組合及び農業組合法人の役員常時使用する従業員が5人以下の弁護士法人、税理士法人等の士業法人の社員なお、加入年齢の制限はありません。小規模企業共済の掛金毎月1,000円以上で500円単位で自由に設定可能で、上限は月額70,000円です。増額、減額も可能です。小規模企業共済のメリット積み立てた以上の金額が受け取れる事業の廃業や退職時に、それまで積み立てた金額を「共済金」として受け取ることができます。20年(240ヶ月)以上積み立てていれば、掛金の支払額以上の給付が見込めます。掛金が全額所得控除小規模企業共済の掛け金は全額、所得控除(小規模企業共済等掛金控除)の対象となります。受取時にも税制優遇小規模企業共済の共済金を受け取る場合、分割して受け取る年金方式と一括で受け取る一時金方式、または両者の併用から選ぶことができます。年金の場合は公的年金等控除、一時金の場合は退職所得控除の対象になります。契約者貸付制度あり払い込んだ掛金の範囲内で、無担保・無保証人にて事業資金の貸付けが受けられます。小規模企業共済のデメリット掛け捨てと元本割れのリスクあり納付月数が12ヶ月(1年)未満で解約となった場合は掛け捨てになります。また、加入期間が20年未満の場合は、元本割れしてしまいます。国民年金基金国民年金基金とは、国民年金の第1号被保険者が任意に掛金を拠出することによって将来の年金受給額を増やす制度です。各都道府県ごとに設立された「地域型国民年金基金」と、同じ職種ごとに全国規模で設立された「職能型国民年金基金」があります。国民年金基金の加入資格20歳から60歳になるまでの間の人で、国民年金の保険料を納めている第1号被保険者日本国内に住所を有する60歳以上65歳未満の国民年金任意加入被保険者国民年金基金の掛金掛金月額は加入時に選択した給付の型、口数、年齢、性別に応じて変わりますが、将来も一定です。国民年金基金のメリット掛金が全額所得控除国民年金基金の掛け金は全額、所得控除(社会保険料控除)の対象となります。将来、受け取る年金額が確定している国民年金基金では加入時の予定利率が将来にわたって変わらないため、将来受け取る年金は運用状況などによって変動することはありません。終身年金を選択できる国民年金基金に加入する場合、少なくとも最初の1口目は、終身年金を選択することが必要です。終身年金は一生涯、年金を受け取ることができます。そのため、長生きのリスクに対応することが期待できます。国民年金基金のデメリット一度加入すると解約できない国民年金基金への加入後は原則として解約できません。掛金の支払いが困難な場合は、減額や支払い猶予を利用できます。インフレ対応ができない国民年金基金の予定利率は加入時から将来にわたって変わらないと述べました。これは、将来の年金額が確定しているということであり、インフレによる物価上昇には対応できません。国民年金基金は遠い将来のための制度ですが、将来のインフレリスクに対応できないことは大きなデメリットといえます。自営業者の年金に関するまとめ自営業者の老後の公的年金は国民年金しかないため、それだけで生活していくことはほぼ不可能です。対策としては働けるうちは働き、働いている間に国民年金だけでは足りない部分を自助努力で準備することが考えられます。自助努力のために活用できる主な制度は、iDeCo(個人型確定拠出年金)、小規模企業共済、国民年金基金があり、それぞれにメリット、デメリットがあります。加入を検討する際は、自分が重視する点は何かなどをよく考えましょう。
2020年09月02日2019年6月に金融庁の報告に端を発した「老後2000万円問題」ですが、老後資金について不安に思ったり、対策を考えたりする機会になった人もいる一方、よく分からないのでそのままという人もいらっしゃると思います。 今回は、「老後2000万円問題」と老後に必要な金額の考え方について、子育て世帯の皆さんが老後資金を考えるきっかけにしていただければと思います。 「老後2000万円問題」とは?「老後2000万円問題」とは、金融庁が2019年6月3日に提出した報告書の中で、95歳まで生きるには平均的な夫婦で約2000万円が必要になるとの試算を示したことに麻生太郎金融担当大臣が金融庁に対して撤回を求め、後に金融庁が撤回したことが話題になり、老後資金が年金だけでは不足することが問題とされた事柄です。 メディア等で「老後に2000万円足りない」のフレーズだけが繰り返し伝えられたため、老後は年金だけでは足りないとの印象が多くの人に残りました。実際には、老後に2000万円足りないかどうかは、ご家族の構成や退職時の年齢、退職金の有無や老後にかけたい費用など条件はそれぞれ異なりますので、2000万円で足りない人もいれば、半分の1000万円でも足りる人もいます。 老後に必要な金額の考え方は?子育て中のご家庭は、お子さんの教育や生活に費用がかかるため、老後まで目が向かないことも多いのですが、ライフプランにおける三大費用(準備資金)は、「教育費用」「住宅費用」「老後費用」の3つといわれています。お子さんが小さいころは「教育費用」「住宅費用」の割合が高いのは問題ありませんが、お子さんの成長とともに「教育費用」から「老後費用」に割合を変えていけるかどうかを早いうちから考えることができるとよいでしょう。老後に必要な資金の考え方は、月の老後の想定生活費(想定できない方は現在の生活費の60%~80%程度)×老後の年数×12カ月+老後の生活費以外のイベント費用(家のリフォーム・旅行費用など)となります。例えば、現在の月額生活費が25万円、老後の生活費を70%の17.5万円と仮定し、老後の年数を25年、老後のイベント費用を300万円とした場合、17.5万円×12カ月×25年+300万円=5,550万円となります。これをすべて用意する必要はなく、年金と退職金を差し引いて不足した金額が老後に必要な金額となります。例として、夫婦で受け取れる年金が年額180万円、退職金が500万円とした場合、180万円×25年+500万円=5,000万円となりますので、不足している金額は550万円となります。 これを一度に用意すると大変ですが、これを30年で用意できるとしたら、利息を0とした場合でも月15,300円の積立で可能です。 上記の計算はあくまでも一例ですので、実際の金額や年数はそれぞれ異なりますので、ご自身やご家族の状況を踏まえて判断しましょう。 現状と将来の予定を確認しましょう老後に必要な金額は人それぞれですが、これを把握するためのポイントは以下のとおりです。【1】現在の生活費を確認しましょう(老後の生活費を想定する場合は子どもの教育費・生活費は含まず計算しましょう) 【2】老後の年数を確認しましょう(年数を決められない場合は、退職から90歳までの年数を目安にしましょう) 【3】老後のイベントを確認しましょう(リフォーム、旅行、趣味、介護など費用から必要なものを設定しましょう) 【4】年金の金額を確認しましょう(ねんきん定期便やねんきんネットで確認・試算をしましょう)【5】退職金制度を確認しましょう(退職金は約8割の企業で実施しています。金額や制度を確認しましょう) 【6】老後までの年数を確認しましょう(不足している老後資金を積み立てできる年数となります) 【1】〜【6】のポイントを前項の計算例に置き換えると、ご自身の老後に必要な概ねの金額が計算できますので、ご参考になさってください。 子育て世代は目の前の教育費や住居費の割合が高いのは一般的ですが、老後はいずれやってきます。お子さんが独立してから準備しても間に合う人もいれば、同時進行で老後資金を準備する必要がある人もいます。この記事をきっかけに老後に必要な金額を確認いただければと思います。 監修者・著者:ファイナンシャルプランナー 大野高志1級ファイナンシャルプランニング技能士、CFP®(日本FP協会認定)。独立系FP事務所・株式会社とし生活設計取締役。予備校チューター、地方公務員、金融機関勤務を経て2011年に独立。教育費・老後資金準備、税や社会保障、住宅ローンや保険の見直し、貯蓄・資産運用等 多角的にライフプランの個別相談を行うとともにセミナー講師として活動しています。
2020年08月07日老後2,000万円が不足するとの報道が出て以降、老後資金について心配する人が増えているようです。実際のところ、老後にはどのくらいの金額が必要になるのでしょうか。本記事では、老後のために備えておくべき金額の目安や考え方、具体的な貯蓄方法について、実際の事例を紹介しながら詳しく解説します。老後資金の蓄えはなぜ必要か老後の生活資金というと、真っ先に年金を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。「老後は年金をもらうから、老後資金の準備なんて必要ない」、なんて思っている人は少なからずいるのではないかと思います。そんな風に思っている人に質問です。みなさんは老後にいくら年金をもらえるかご存知でしょうか。年金事務所などから定期便で支払い状況が送られてきますが、見てもイマイチいくらもらえるのかわからない、と思っている人は多いのではないかと思います。ここからは平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況をもとに解説します。共働き世帯の夫婦が定年退職後もらえるお金夫婦が共働きの会社員だった場合、もらうことができる年金は次のようになります。ちなみに、20歳から60歳までもれなく保険料を納めた場合の金額です。男性:平均受給月額165,000円女性:平均受給月額103,000円会社員の場合は、国民年金のほかに厚生年金がもらえるので、自営業者に比べるともらえる年金額が多くなります。内訳としては、国民年金で約56,000円が支給され、残りの部分が厚生年金部分です。厚生年金部分は収入に応じて金額が変化するため、女性よりも男性の年収のほうが高い傾向になるので上記のように差が出ます。夫婦合わせればある程度の生活は可能かもしれませんが、仮に独身者だったとすると新卒の初任給にも満たないような金額ですから、現役時代を比べてかなり生活レベルは落ちてしまうことが予想されます。自営業者1人世帯の年金額とは年金額で注意が必要なのが自営業者の方です。自営業者は厚生年金に加入していないので、月額の受取額は約56,000円しかありません。正直なところ金額的にはバイト代のような水準なので、とても生活費が足りるとは思えませんよね。貯蓄などの蓄えが一切ない状態で老後を迎えてしまうと、事実上生活していくことができないと思う必要があります。資産形成か生涯現役かかつての老後生活というと、定年退職して悠々自適の生活を送るイメージがあったかもしれませんが、現在では退職金制度がない企業も増えてきたこともあり、定年退職せずに生涯現役で働くことが想定されてきています。そのため、定年退職後に楽しく気ままに余生を送りたいと考えているのであれば、若いうちからしっかりと資産形成しておくことが必須なのです。このように国民年金の水準が非常に低いのは、事前の資産形成か生涯現役のどちらかを国民に迫っているからといえるでしょう。定年後までに準備すべき金額の目安事前の準備なくして悠々自適な老後はないことがお分かりいただけたところで、次に具体的な金額について考えてみましょう。一体老後はいくらの収入があれば、問題なく暮らしていけるのでしょうか。老後必要になる金額についてはさまざまな推計がされていますが、大前提として考えなければならないのが今現在の消費支出額です。よく年収別に必要となる消費支出の目安について論じられることがありますが、実際のところ消費支出額を考える上で大切なことは、自分自身の生活水準を把握することにあります。夫婦共働きしていた世帯なのか、自営業者の1人世帯なのかによって受け取れる年金額に大きな差が生じることから、準備すべき目安となる金額は世帯によって変わってきます。夫婦2人暮らし世帯の必要額平成29年の総務省「家計調査報告(家計収支編)」によると、高齢者夫婦世帯が1ヶ月に消費する金額の平均は合計で263,717円だそうです。夫婦が現役時代に共働きだったとすると、年金月額は268,000円なのでギリギリ足りる可能性がありますが、医療費が変動する可能性も踏まえて考えると、予備費として毎月3万円程度は確保しておきたいところです。そうすると年間で36万円、老後生活20年と仮定して720万円程度が事前に準備すべき必要額といえます。自営業の単身世帯の必要額自営業で単身者となると、年金額は国民年金の約56,000円なので生活費としては全く足りなくなります。仮に年間200万円で生活すると仮定したとしても、年金で賄えるのは672,000円だけで、残りの1,328,000円は別で準備しなければならないのです。ここまでの金額になると、貯蓄を切り崩すだけでは非常に厳しいので、老後もある程度の収入が得られるような対策が必要になってきます。そうはいっても、現役世代の方からすると、老後資金の不足と聞いてもなかなか実感が湧かないのではないでしょうか。そこで次項では、老後生活を甘く見ていたせいで生活が破綻しかけてしまった事例についてご紹介したいと思います。下流老人が増えるわけ最近下流老人が増えているという報道を時々耳にします。下流老人とは生活水準が低い老人のことで、悠々自適とはほど遠い老後を送っている人たちのことをいいます。下流老人と聞くと、現役時代もあまり高給取りではなかったのではないか、と思うかもしれませんが、実は下流老人の多くは年収800万円以上稼いでいた一流サラリーマンだったケースも多いのです。では、なぜそんな人まで下流老人になってしまうのでしょうか。[adsense_middle]下流老人の実例私が実際に聞いた実例についてお話ししたいと思います。現役時代は年収1,000万円という高給取りだったXさんが定年退職された後の話です。結論からいうと、この方は最終的に自己破産のスレスレまで行ったのですが、その原因がなんだったのかについて探ってみましょう。高額の退職金が出たのに一流企業に勤務していたXさんは、定年退職する際に2,000万円ほどの退職金が支給されました。これだけでもかなり高額ですが、そのほかにも現役時代の預金として500万円を蓄えていたそうです。一見すると老後の好スタートを切っているように見えるかもしれませんが、Xさんは退職金と預金の一部を使い、老後の住まいとして都心部のタワーマンションを購入したのです。そして、これがのちに大きな痛手となります。引越した当初は、年金と貯蓄で十分生活ができていて何不自由ない生活を送っていたのですが、あることをきっかけに少しずつ歯車が狂い始めます。妻の認知症が発覚老後生活を始めた間もなく、奥さんが認知症になってしまい、自宅での介護が難しいと考えたXさんは奥さんを介護施設へ入所させることを選択したのです。介護施設は費用が安いところはなかなか入所ができない状況で、契約したところは月額10万円以上するような施設しか見つかりませんでした。それでもXさんは年金でまかなえるだろうと見込んで、奥さんの介護施設への入所を決断したのです。増える医療費で生活が維持できない奥さんの介護施設への費用を支払うと、生活に当てられる金額はわずか数万円だったそうです。それでもなんとか人並みの生活はできていたそうですが、Xさんを次なる不幸が襲います。持病の腰痛が悪化し、病院への定期的な通院が必要になり、月額の医療費がかさみ始めたのです。若いうちは医療費といっても、大きな手術をしなければそこまで多くの金額がかかることがないため、真剣に向き合う機会が少ないかもしれません。老後の医療費というのは若いころとは違い、治療して終わりというものではなく、数年や一生涯治療を継続していかなければならない持病にかかってしまうことがよくあるのです。今は医療が進歩しているので、かなり多くの病気は治療によって助かるようになりましたが、その一方で助かるが故の継続的な医療費負担という問題が出てきています。例えば、がんでも手術で除去して終わればよいのですが、継続的に薬などで治療が必要になるケースでは、医療費がランニングコストとして重くのしかかるのです。医療費は健康や命に関わる部分なので、支出の中でもどうしても削ることができません。Xさんの事例のように、自身や家族が病気になったことで生活が維持できなくなったという人は少なくないのではないでしょうか。消費者金融からの借り入れは危険結局Xさんは年金だけでは生活が維持できなくなったせいで、ついに消費者金融から借金をすることになってしまいました。最初は数万円程度で軽い気持ちだったようですが、毎月のキャッシュフローが赤字だと、借金も毎月積み重ねていくことになってしまうので、気がついたときには数百万円の借金ができてしまったのです。子供に相談すればよかったのではと思う人もいるかもしれませんが、現役時代にそれなりの収入があった人ほど子供に頼りたくないと強く思う傾向があります。この方も子供に迷惑をかけたくないという理由から、相談はしなかったそうです。自宅を売却して賃貸にXさんは最終的には老後の住まいとして購入したタワーマンションを売却し、それで得たお金を使って借金を完済し、自身は家賃6万円程度のアパートに引越したそうです。しかも、売却価格は購入時の7割くらいにまで落ちてしまったため、実質的には退職金をほぼ失ったような形になってしまいました。幸い自己破産を免れたそうですが、人によってはこのような状況で自己破産に追い込まれてしまう人は少なくないのではないでしょうか。老後生活の困窮を回避する3つのポイントXさんの実例をもとに、老後安定した生活を送るためのポイントについて考えてみたいと思います。ポイント1:退職金を一気に使い切らない退職金が出る人は非常にラッキーですが、今回の事例のように一括でマンションを買うなど一気に消費してしてしまうと、その時はよくてもXさんのように奥さんの認知症など後発的な状況に対応できなくなる可能性があります。そのため、退職金はできるだけ全額を使うことはせず、ある程度の金額を手元に残しておくことをおすすめします。また、どうしても新居の購入やリフォームなどでまとまったお金を支出する際には、事前に人間ドックを受けるなどして自分や家族の健康状態を把握してから判断するほうがよいでしょう。ポイント2:医療費を甘く見ない老後生活を脅かす1つの原因が医療費負担です。若いころはそこまでかからなくても、定年後の医療費は非常に大きな負担となります。特に注意が必要なのが薬です。がん治療などで使用する薬は高額なものも多く、1粒数万円というものもよくあるので、たとえ命が助かったとしても生活が助からないということも十分ありえます。ポイント3:家族に相談するさまざまな対策をとったとしても、何らかの事情で生活が回らなくなることも十分考えられます。このような場合、Xさんのように1人で抱え込んでしまうとさらに傷口が広がってしまうので、できるだけ家族に早い段階で相談して解決させることが大切です。老後生活資金を準備する方法老後生活を豊かに安定的に過ごすためには、やはり準備が必要なことは間違いないでしょう。ただ、準備といってもただ貯蓄しておけばいいという単純な問題でもありません。老後のためにできることには、大きく分けて次の3つがあります。[adsense_middle]年収の3倍程度の貯蓄人によって個人差はありますが、できれば最低でも年収の3年分程度の貯金があると非常に安心です。実際はもっと必要になることのほうが多いですが、あまり多くの金額を貯蓄に回そうとすると、現役世代のときの生活レベルが落ちてしまうので、無理をしすぎない範囲で3年分を目安にしましょう。なお、退職金制度がある会社であれば、その分貯蓄に回さなければならない金額は減ります。ただ、途中で転職する可能性も含めて考えると、あまり退職金ありきの資産形成はお勧めではありません。医療保険に加入する30代後半くらいからは、高額な医療費リスクをヘッジするために医療保険への加入も検討しましょう。若くして手術をしたり入院したりすると、医療費はもちろんですが収入が途絶えることになるので老後どころではありません。特に40歳を過ぎると持病なども発覚し始めるころなので、できれば保険料が安くて加入できるうちに加入しておくと、将来の医療費に対してリスクヘッジできるでしょう。収入源を作る今の日本で老後を迎える場合、最も重要といえるのがこれです。老後の収入源が年金しかないと、生活レベルはどうしても落ち込みますし、医療費が賄えなくなる危険性もあります。人生100年時代をいわれる昨今、65歳の定年退職後も何らかの収入源を確保しておくことが、老後資金対策としてとても大切です。例えば、現役時代の収入があるときに賃貸物件を購入しておき、老後はその家賃収入を生活費にあてるやり方がよく用いられます。そのほかにも株式投資による配当金や個人年金など、老後も定収入を生み出す方法がいくつかありますので、ぜひ早めから実践してみるとよいでしょう。専門家に相談することが大切これらの対策を講じる際には、必ずファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談してから始めることが大切です。ベストな対策はご家庭によって変わってきますので、より効果的に老後資金対策をするには、まず専門家に自分自身の家計をベースに診断してもらうことから始めるとよいでしょう。対策のベースとなる情報が違っていたら的外れな対策になってしまうので、必ず何かを始める前に現状把握から始めることが大切です。老後資金にいくら必要かに関するまとめ今回は老後資金対策について解説してきました。年金だけで老後がやりくりできると考えていると、気がついたときには下流老人になっている可能性があります。早いうちから対策をとることで、老後も現役時代と同じくらいの水準で余生を送れる可能性がありますので、まずは早めに専門家に相談してみましょう。
2020年07月25日9月18日(金)の公開を予定していた天海祐希主演の『老後の資金がありません!』が、公開時期を来年に延期することが発表された。今回、昨今の新型コロナウイルスに関連する社会状況を鑑みて協議をした結果、公開時期を来年に延期することが決定。今後の公開予定については、決定次第、速やかに告知される。本作は、天海さんが老後資金問題をはじめ、あらゆる問題が立て続けに襲ってくる中、悩みもがき奮闘しながらも逆境に立ち向かう主婦を演じ、コメディエンヌぶりを発揮していることでも話題。浪費家の姑を名女優の草笛光子、定年間近で会社が倒産し失業に陥る夫役を名バイプレイヤー・松重豊が演じるほか、突然結婚相手を連れ、派手婚を報告する娘役を新川優愛、その結婚相手を加藤諒、大学生の息子役を瀬戸利樹が演じるなど、豪華キャストが集結している。『老後の資金がありません!』は2021年公開。(text:cinemacafe.net)■関連作品:老後の資金がありません! 2021年、全国にて公開©2020映画『老後の資金がありません!』製作委員会
2020年07月13日天海祐希が老後資金問題をはじめ、あらゆる問題が立て続けに襲ってくる中、悩みもがき奮闘しながらも逆境に立ち向かう主婦を演じる映画『老後の資金がありません!』。この度、本作初の映像となる特報、第2弾キャストとして草笛光子、松重豊、瀬戸利樹、加藤諒、高橋メアリージュン、三谷幸喜ら19名が発表された。今回新たに発表された19名が演じるのは、天海さん扮する主婦・後藤篤子を翻弄する(!?)個性的な登場人物たち。まず篤子の家族には、篤子たちと同居する浪費家の姑・芳乃役を、日本を代表する名女優の草笛光子。定年間近で会社が倒産し失業に陥る夫・章役を、現在放送中のミニドラマ「きょうの猫村さん」が話題の名バイプレイヤー・松重豊。突然結婚相手を連れ、派手婚を報告する娘・まゆみ役を新川優愛。家庭内のムードメーカーで大学生の息子・勇人役を瀬戸利樹が演じる。また、まゆみの結婚相手でヘビメタバンドマン・松平琢磨を加藤諒、篤子の主婦友達・神田サツキを柴田理恵、篤子と対立する章の妹・志津子を若村麻由美、志津子の夫・秀典を石井正則。そのほか、葬儀社の社員役で友近、ヨガ教室の講師役でクリス松村、シングルマザーのキャバ嬢役で高橋メアリージュン、琢磨の両親役で佐々木健介と北斗晶、篤子の両親役で竜雷太と藤田弓子、章の元同期役で哀川翔、本作のキーともなるサツキの父役で毒蝮三太夫、区役所委員役で三谷幸喜、本人役で荻原博子(経済ジャーナリスト)が出演する。篤子を振り回す最大の原因でありながらも、どこか憎みきれない姑を演じた草笛さんは「前田監督と最初にお会いした時に『草笛さんは役作りせずそのままで』と言われました。女優にとってこれほど難しい注文はありません。続けて『そのままで十分おかしいですから』と。劇中ではとんでもない姿をお見せするのですが『もうどうにでもなれっ』と飛び越えてしまった感じ。私の姿を見てみなさんはどう思われるでしょうか、私も早く見たいような怖いような」と話し、「色々な意味でこんな作品は初めて。私にとっては恐ろしい映画です」とコメント。前田哲監督は「80歳を過ぎても現役バリバリのザ・女優である草笛光子さんには、今までやられたことのない、ありえない!ことにトライしてもらいました。時に大胆に時に繊細に全身全霊で役に取り組み、いきいきと楽しんで演じるチャーミングな姿に、スタッフもキャストも、まるで『映画の女神』のようだと驚嘆でした」と草笛さんの出演について語っている。また同時に到着した特報映像では、頭を悩ます主婦・篤子をはじめ、その悩みの原因ともなる家族たちが登場。さらに篤子が、浪費家の姑の高額なカフェ代にストレス爆発!「お安くないんじゃ!」とブチ切れるシーンも映し出されている。『老後の資金がありません!』は9月18日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:老後の資金がありません! 2020年9月18日より全国にて公開©2020映画『老後の資金がありません!』製作委員会
2020年05月14日平均寿命は女性がおよそ87歳、男性がおよそ81歳。長い老後はそのまま介護の長さに直結する。“ホントのところ”いくらくらい費用がかかるのか。実例をもとに学ぼう!「老後の介護資金を考えるとき、施設のパンフレットに記載される入居一時金や月額利用料ばかりに目を奪われる人が多いです。しかし貯蓄、年金収入、自宅の売却、利用者の健康状態、家族のサポートなど、それぞれの家庭ごとに異なる事情も考慮して、計画を立てなければなりません」こう語るのは、介護施設コンサルタント業務を請け負うスターパートナーズ代表の齋藤直路さんだ。「長寿社会の現在、あなたの親やあなた自身の介護を考えるとき、90歳や100歳まで生きることを前提にした計画を立てることが必要になってきます。長生きすることはうれしいですが、結果、資金的に追い詰められるリスクも……。介護施設に入居した人が、資金が尽きて、ふたたび家庭に戻るという例も最近は聞くようになりました」人生には想定外のことが起こるもの。だからこそ、さまざまなケースを知る必要がある。そこで、介護経験のある家庭の聞き取り取材をもとに、具体例を作り、その総費用を算出した。介護費用はすべて自己負担が1割の場合の金額だ。「介護は本人ばかりでなく、家族全体の問題です。これを機に親子や夫婦で話し合ってほしいですね」【ケース1】母が「高級有料老人ホーム」に入居した場合東京都内に住むEさんの母親は、ローンを完済した一戸建て住まい。十分な貯蓄もあり、遺族厚生年金と基礎年金を月15万円受給していた。そのため、75歳の母が「一人暮らしが不安。建物がきれいで、食事もおいしい介護付き有料老人ホームを見つけたので入りたい」言いだしたときも、Eさんは特に心配しなかった。実家を売って作った3,000万円と2,000万円の貯蓄と合わせて5,000万円の資金とし、念願の高級有料老人ホームに入ったEさんの母。75歳から80歳までは要支援2をキープし、楽しい毎日を過ごしていたが、物忘れが目立ち始めた81歳で要介護1に。そのころからレクリエーションに参加する機会も少なくなった。その後、83歳で要介護2、85歳で要介護4と上がり、87歳で天寿をまっとう。資金残高がゼロになり、年金で足りない分はEさんが資金援助する結果になった。【介護でかかった費用】・入居金3,000万円■75~80歳(要支援2)・介護費用:1万2,000円・施設の月額利用料(管理費・食費込み):25万4,000円・レクリエーション費:3,000円・合計(月額):26万9,000円■81~82歳(要介護1)・介護費用:2万円・施設の月額利用料(管理費・食費込み):25万4,000円・合計(月額):27万4,000円■83~84歳(要介護2)・介護費用:2万2,500円・施設の月額利用料(管理費・食費込み):25万4,000円・合計(月額):27万6,500円■85~87歳(要介護4)・介護費用:2万7,500円・施設の月額利用料(管理費・食費込み):25万4,000円・合計(月額):28万1,500円・13年の総費用:7,271万4,000円(1年あたり559万3,385円)「余裕を持った資金でしたが、13年という長期間の入居になると、5,000万円の資金は87歳の途中で底を突き、Eさんはおよそ70万円の金銭的負担をしなければなりませんでした。88歳以降もお母さんが生きていた場合、この生活を続けるために、Eさんは毎月13万1,500円の負担を強いられることになります。長寿時代の長い老後には、豊富な資金があっても、注意しなければならないのです」(齋藤さん)具体例を紹介したが、齋藤さんはこう注意を促す。「あくまで概算なので、各ご家庭の事情に照らし合わせてください。さらにこのほかにも、予想外の医療費など“アクシデント”は起こるので、さらに余裕を持った資金計画が必要です」また“ついのすみか”を決める際、お金ばかりでなく“人”もしっかりと見極めなくてはならないという。「利用料が安くても、介護レベルが高い施設はあります。その逆の可能性もあります。入居候補先には事前に見学、施設長に面談をし、理念や施設内の日常の様子も見ておきましょう。さらに、スタッフの離職率なども参考にしてください。次々に人が入れ替わる施設は、介護レベルの低い人材も紛れ込むため、要注意です」絶対に後悔をしないために、ついのすみかは慎重に選びたい。「女性自身」2020年5月12・19日合併号 掲載
2020年05月13日老後の生活費に不安を感じている人は多いのではないでしょうか?老後資金を積み立てる方法として、個人年金保険とiDeCo(イデコ)があります。本記事では、個人年金保険とiDeCoの違いについてご説明しますので、それぞれのメリット・デメリットを比較しながら、自分に合った老後資金の準備方法を考えましょう。個人年金保険とiDeCoを比較してみよう個人年金保険やiDeCoという言葉を聞いたことがあっても、詳しくは知らないという人もいると思います。まずは、両方の概要を知っておきましょう。個人年金保険の概要個人年金保険は民間の保険会社が取り扱っている貯蓄型保険で、老後資金の積み立てに利用できるものです。契約で設定した年金受取開始年齢になれば、払ってきた保険料を原資として、年金や一時金で支払いを受けられます。iDeCoの概要iDeCo(イデコ)とは「個人型確定拠出年金」のことです。iDeCoは商品名ではなく、制度の名称です。確定拠出年金は法律にもとづき2001年に開始した制度で、個人型と企業型の2種類があります。企業型確定拠出年金は、勤務先で制度が導入されているサラリーマンのみが加入できるものです。一方、iDeCoは20歳以上60歳未満の人なら基本的に誰でも加入できます。iDeCoの申し込み方法は?iDeCoを利用するには、「運営管理機関」と呼ばれる金融機関(銀行、証券会社、保険会社)で申し込みが必要です。申し込みの際には、金融機関で用意されている商品(定期預金、投資信託、保険商品など)から自分で複数の商品を選びます。iDeCoの受取時期・受取金額は?iDeCoは老後資金を積み立てるための制度なので、60歳以降でなければ受け取れないという制限があります。受け取れる金額は、自分が選んだ商品の運用結果によって変わります。共通のメリットは所得控除が受けられることお金を貯めるだけなら、通常の預貯金でもいいはずです。しかし、個人年金保険とiDeCoには、通常の預貯金にはない節税効果があります。所得税・住民税は所得控除で安くなる所得税・住民税は所得を基準に計算するので、所得が多ければ税金が高くなります。ただし、所得からは各種の所得控除を差し引きできるので、所得控除が増えるほど税金を抑えられます。個人年金保険(税制適格特約付きのもの)またはiDeCoに加入していれば、いずれも所得控除が受けられます。老後資金を積み立てるなら、通常の預貯金よりも個人年金保険やiDeCoを利用した方がお得です。個人年金保険で受けられるのは「個人年金保険料控除」税制適格特約の付いた個人年金保険に加入している場合には、所得控除の中の「生命保険料控除」が受けられます。生命保険料控除は3種類に分かれていますが、通常はそのうちの「個人年金保険料控除」の対象となります。なお、個人年金保険料控除で受けられる控除金額の上限は4万円です。iDeCoで受けられるのは「小規模企業共済掛金控除」iDeCoの掛金を払っている場合には、所得控除のうちの「小規模企業共済掛金控除」が受けられます。年間に払った掛金の全額が控除の対象となります。個人年金保険とiDeCoの違い:個人年金保険のデメリット個人年金保険は保険会社と自由に契約できる商品なので、自分の希望に合わせて内容を決めやすくなっています。一方、iDeCoは国の制度として大きな優遇がありますが、その分制限も多くなります。両者をデメリットの面から比較してみます。[adsense_middle]個人年金保険のデメリット①控除額に上限がある個人年金保険で払った保険料は、所得控除できる金額に上限があります。年間保険料払込額が2万円以下であれば全額控除の対象になりますが、2万円を超えていれば一部しか控除の対象になりません。所得控除による節税効果はiDeCoの方が大きくなります。個人年金保険のデメリット②自分で年金受取額を増やせない個人年金保険ではお金の運用は保険会社に任せることになるため、自分で年金受取額を増やせません。将来の年金受取額が確定している確定型の商品は、低金利の現在はメリットが少なくなっています。iDeCoでは元本確保型の商品(定期預金、保険)以外に、投資信託も選べます。投資信託にはリスクもありますが、運用の成果によってはリターンが大きくなり、年金受取額を増やせる可能性があります。個人年金保険のデメリット③途中解約すれば元本割れしてしまう個人年金保険を途中解約した場合、元本割れしてしまうケースが多くなります。柔軟性がある反面、最後まで保険料を払い続けることができなければ結局は損してしまいかねないというデメリットがあります。個人年金保険とiDeCoの違い:iDeCoのデメリット続いて、iDeCoのデメリットを見ていきましょう。iDeCoのデメリット①原則として途中解約ができないiDeCoは原則として途中解約ができません。60歳を過ぎないと引き出せないので、急にお金が必要になったときに困ることがあります。iDeCoのデメリット②掛金に上限額があるiDeCoでは掛金が全額所得控除になるメリットがある代わりに、掛金の金額に上限が設けられています。iDeCoの毎月の掛金上限額は、職業などによって変わります。(1) 第1号被保険者(自営業者・個人事業主)月額6万8,000円が上限になります。ただし、国民年金基金または国民年金の付加年金にも加入している場合には、両方を合わせての上限額になります。(2) 第2号被保険者(会社員・公務員)第2号被保険者の掛金上限額は、勤務先での企業年金の加入状況等によって異なり、次の表のようになります。なお、企業年金にはDB(確定給付年金)とDC(確定拠出年金)があり、どちらに加入しているかで区別されます。(3) 第3号被保険者(専業主婦)月額2万3,000円が上限になります。iDeCoのデメリット③受取期間が決まっているiDeCoでは60歳になるまでは年金を受け取ることができません。また、受け取るときには、5年以上20年以下の有期年金として受け取るか、70歳までに一時金として受け取るかのどちらかになります。いつでも好きなときに受け取れるわけではありません。個人年金保険の場合には、保険会社との契約により受取期間も柔軟に選べます。終身タイプの商品もあるので、一生涯年金をもらうことも可能です。iDeCoのデメリット④手数料が発生するiDeCoに加入すると、次の表のようなさまざまな手数料が発生します。元本確保型の商品だけで運用していると損してしまうことがありますので気を付けましょう。個人年金保険とiDeCoのどちらを選んだらいい?個人年金保険とiDeCoにはそれぞれメリット、デメリットがあります。どちらを選んだらよいかは、資産運用に対する考え方や年齢などによって変わってきます。[adsense_middle]年金を積極的に増やしたいなら保険会社が着実に運用してくれる個人年金保険と違い、iDeCoは自己責任で運用するものです。運用に失敗すれば元本割れしてしまうリスクもありますが、逆にお金が増える可能性もあります。通常、預貯金の利息や投資信託などの運用益には20.315%の税金がかかります。しかし、iDeCoでは利益に対する税金も非課税となっており、効率よく資産運用ができます。iDeCoでは手数料も発生するので、預貯金だけで運用すると損してしまうこともあります。投資を行って積極的に年金を増やしたい人は、iDeCoの方がおすすめです。50代以上で加入を考えるならiDeCoでは通算加入期間によって、年金受取が可能になる年齢が次のように決まっています。iDeCoで60歳から年金を受け取るには、10年以上の積立期間が必要です。50代の人でも加入のメリットがないわけではありませんが、60歳から年金をもらうことはできません。個人年金保険の場合には、保険料の一時払いも可能になっており、年金の受け取り開始年齢も契約で自由に設定できます。60代や70代で加入できる商品もあるので、高齢になってからの資金準備に活用できます。個人年金保険とiDeCoは併用できる個人年金保険とiDeCoの両方に加入することも可能です。所得控除の枠もそれぞれ別になるので、両方を併用すれば節税効果も大きくなります。たとえば、iDeCoだけで積み立てると、急にまとまった資金が必要になったときに引き出せず困ってしまうことがあります。途中解約もできる個人年金保険でも積み立てをしておくと、資産運用に柔軟性を持たせることができます。個人年金保険とiDeCoに関するまとめ個人年金保険やiDeCoには節税効果があるので、老後資金の積み立てに活用するのがおすすめです。できるだけ若いうちから積み立てを開始した方が確実に老後資金の準備はできますが、長期間保険料や掛金を払い続けなければならないこともしっかり認識しておく必要があります。加入するときにはデメリットも把握しておき、後で慌てることのないようにしましょう。
2020年05月11日「恋をしていないと物足りない」「不安になる」という恋愛体質の女性は沢山います。今回は、そんな常に好きな人がいないとダメという人の不安感を埋める方法をいくつか紹介します。趣味を見つける恋愛しないと不安になってしまうのは、恋愛が生活の中心になっており、恋愛以外にすることがないというのが原因になっていることがあります。自分に合った趣味を見つけることで、恋愛のことを考え悩んでしまう時間を有意義なひとときに変えることができるはず。人生を豊かに過ごすには、恋愛以外の大切なものをできるだけ多く見つけるということが大切です。料理をしたり、音楽を聴いたり、絵を描いたりなど、自分が本当に楽しめる趣味を見つけ、熱中することで心を休めたり、不安な気持ちを和らいだりすることができます。友達を作る友達が少なく、安定的に一緒にいる人が少ないと、その寂しさから「彼氏を作りたい」と思うことが増えていきます。友達がたくさんいれば、友達と遊ぶ時間も増えて、恋愛のことを考える時間が減っていきます。また、友達がいれば恋愛できなくて不安になっている時に、相談相手になってくれることも。悩みは相談するだけで心がスーッと軽くなることもあり、友達と話しているだけで心の中のモヤモヤが晴れるかもしれません。好きな人を作りたい、そんな不安に見舞われた時は、一人でも良いので信頼できる友達を増やしましょう周りと比べない周りが彼氏持ちばかりだと、「自分も今すぐ彼氏を作らないと」と、気持ちが焦ってしまう原因に。恋愛は自分のペースで行うことが大切です。周りと比べ、焦りながら恋愛をすると必ず失敗が待ち受けています。周りと比べないことで、彼氏がいない時でも劣等感を感じずにすむでしょう。パソコンやスマートフォンから離れることで情報に振り回されることがなくなり、心に余裕ができたり、自分のやりたいことに集中できるようになったりします。心に余裕がない時ほど、誰かと自分をむやみに比較したり、周りに対して寛容でいられなくなったりするものです。周りとすぐに比べて不安になってしまう人は、SNSから離れる時間を作るということも大切です。自分磨きをして自分のことをもっと好きになる自分自身の価値が見出せない場合、誰かに自分のことを愛してもらわないと不安になってしまうことがあります。自分で自分のことを愛すことができれば、孤独になっても苦しんだり、劣等感に苛まれてしまうことはありません。幸せな恋愛をするために準備がとても大切ですし、常に恋愛していると疲れてしまいます。自分に魅力がなければ、好きな人に選ばれることはありません。素敵な恋愛に備えしっかりと自分磨きをし、頑張った自分のことを好きになって、不安な気持ちをどこかに吹き飛ばしましょう。
2020年04月28日健康寿命が延びるのと同時に私たちが直面するのが、老後に必要となる生活費のこと。まずは現状でもらえる額を把握して、不安があれば50代からでもできる受給額アップのための対策に着手しようーー。「昨年6月、金融庁から報告書が出てからは『老後はそんなにお金が必要なのか』『どうやってお金をためたらいいのか』と、戸惑った人も多いでしょう。そもそも報告書は、総務省の家計調査がもとになっています。『高齢夫婦無職世帯』の毎月の赤字額は約5万円なので、年金で暮らす期間を30年とすると、約2,000万円資産の取り崩しが必要、とされていました。『老後に不足する額はライフスタイルなどによって大きく異なる』ともあり、2,000万円もかからない人もいれば、もっとかかる人もいます。一喜一憂しないことです」そう解説するのは『受給額が増える!書き込み式得する年金ドリル』(宝島社)の著者で、ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さん。総務省家計調査(’18年)を見ると、高齢夫婦無職世帯の年金を含めた実収入は月額22万2,834円で、支出は26万4,707円。4万1,873円の不足だ。「ここでよく見ておきたいのは、実収入の大半を占めるものは年金収入であるところです。公的年金は会社員か自営業か、夫婦共働きかなど現役世代の働き方によって受け取る年金額にかなりの差が出てきます。一方で、年を重ねると食事の量が減って食費がかからなくなったり、行動範囲も自宅の周囲に限られて交際費などの支出が減ってきたりすることも考えられます。家計調査の支出ほど使わないという人もいるでしょう。住宅ローンを完済していない人、賃貸住まいの人は居住費がかかるので、収入が減る分、支出の負担が大きく感じられるでしょう。老後の生活費を把握するためには、受け取れる年金額を知っておくことが大切です」(井戸さん・以下同)いまや人生100年時代。健康で長生きしたいと思うと同時に、老後も安心した生活が成り立つのか不安がどうしてもつきまとう。そこで井戸さんに「年金を増やすワザ」を教えてもらった。■「付加年金」で増やす!(※第1号被保険者のみ)自営業者やフリーランス、アルバイトなど、国民年金の加入者(第1号被保険者)は、毎月支払う国民年金の保険料に400円プラスして支払うと、将来、年額に「200円×納付月数」を上乗せした額を終身でもらえる制度が「付加年金」。「たとえば20歳から60歳まで40年間付加保険料を払い続けたとします。40年間で支払う付加年金の保険料は400円×12カ月×40年(480カ月)で19万2,000円。これに対して年金を受給開始後1年間に受け取る額は、200×12カ月×40年で9万6,000円。2年間受け取れば元が取れます」付加年金の保険料は、社会保険料控除の対象になるので、納めている期間は所得税と住民税が安くなる。申し込みは市区町村の窓口で手続きをする。ただし、申し出があった月からの加入となり、さかのぼって加入することは不可。また、第2被保険者の会社員と公務員、第3号の専業主婦は付加年金に加入することはできない。■「国民年金基金・小規模企業共済」で増やす!(※第1号被保険者のみ)第1号被保険者の人も年金を“2階建て”にすることは可能だ。「1つ目は、国民年金に上乗せする形の公的な年金制度の『国民年金基金』で、都道府県ごとに設置されている国民年金基金に加入します。65歳から一生受け取れる終身年金(2種)と、一定の期間支給される確定年金(5種)があり、選択した給付の型と加入口数、加入時の年齢、性別によって掛金が決まります。2つ目は中小企業基盤整備機構が運営する『小規模企業共済』です。毎月掛金を積み立て、将来事業をやめたときに一括か分割で受け取る仕組みです。個人事業主やフリーランスのための共済で、専業主婦やアルバイトの方は利用できません」掛金の上限は国民年金基金が月額6万8,000円(確定拠出年金に加入している人はその額の合計)、小規模企業共済は月額7万円。掛金全額が所得から控除され、所得税や住民税が安くなるメリットがあるので上手に活用したい。「女性自身」2020年4月14日号 掲載
2020年04月08日健康寿命が延びるのと同時に私たちが直面するのが、老後に必要となる生活費のこと。まずは現状でもらえる額を把握して、不安があれば50代からでもできる受給額アップのための対策に着手しようーー。「昨年6月、金融庁から報告書が出てからは『老後はそんなにお金が必要なのか』『どうやってお金をためたらいいのか』と、戸惑った人も多いでしょう。そもそも報告書は、総務省の家計調査がもとになっています。『高齢夫婦無職世帯』の毎月の赤字額は約5万円なので、年金で暮らす期間を30年とすると、約2,000万円資産の取り崩しが必要、とされていました。『老後に不足する額はライフスタイルなどによって大きく異なる』ともあり、2,000万円もかからない人もいれば、もっとかかる人もいます。一喜一憂しないことです」そう解説するのは『受給額が増える!書き込み式得する年金ドリル』(宝島社)の著者で、ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さん。総務省家計調査(’18年)を見ると、高齢夫婦無職世帯の年金を含めた実収入は月額22万2,834円で、支出は26万4,707円。4万1,873円の不足だ。「ここでよく見ておきたいのは、実収入の大半を占めるものは年金収入であるところです。公的年金は会社員か自営業か、夫婦共働きかなど現役世代の働き方によって受け取る年金額にかなりの差が出てきます。一方で、年を重ねると食事の量が減って食費がかからなくなったり、行動範囲も自宅の周囲に限られて交際費などの支出が減ってきたりすることも考えられます。家計調査の支出ほど使わないという人もいるでしょう。住宅ローンを完済していない人、賃貸住まいの人は居住費がかかるので、収入が減る分、支出の負担が大きく感じられるでしょう。老後の生活費を把握するためには、受け取れる年金額を知っておくことが大切です」(井戸さん・以下同)いまや人生100年時代。健康で長生きしたいと思うと同時に、老後も安心した生活が成り立つのか不安がどうしてもつきまとう。そこで井戸さんに「年金を増やすワザ」を教えてもらった。■「定年後も働いて」増やす!60歳以降も会社勤めをする人は、70歳まで厚生年金に加入することができる。「継続雇用で同じ会社で働く人や、ほかの会社に転職して働く人も増えています。その分、将来受け取る年金額は増えるので確認しましょう。たとえば、定年後の年収が400万円だとすると、増える年金の額は年間約11万円に。ただし、給料と年金の合計額によっては年金が受け取ることができないケースがあるので注意しましょう」60歳から64歳までの人は、1カ月の収入が、年金月額と給料をあわせて28万円を超えると、一定額または年金の全額が支給停止となる。65歳以上は47万円を超えた分が調整される。退職後に自営業、アルバイトなどで働き、厚生年金に加入していない人は、年金はカットされない。カットされた年金は1円も戻ってこないため、1カ月の働く時間は慎重に決めよう。■「任意加入」で増やす!国民年金の加入期間のうち、保険料を納めなかった期間に応じて、その分年金額は少なくなる。60歳から65歳未満の5年の間に、納付月数480月に達するまで保険料を納める「任意加入制度」があり、65歳から受け取る老齢基礎年金を満額にすることができる。「1991年3月までは20歳以上の大学生は加入が任意でした。老齢基礎年金の額を満額にすることができますが、厚生年金の加入者はこの制度が使えないので、定年退職してから納付することになります」「女性自身」2020年4月14日号 掲載
2020年04月08日健康寿命が延びるのと同時に私たちが直面するのが、老後に必要となる生活費のこと。まずは現状でもらえる額を把握して、不安があれば50代からでもできる受給額アップのための対策に着手しようーー。「昨年6月、金融庁から報告書が出てからは『老後はそんなにお金が必要なのか』『どうやってお金をためたらいいのか』と、戸惑った人も多いでしょう。そもそも報告書は、総務省の家計調査がもとになっています。『高齢夫婦無職世帯』の毎月の赤字額は約5万円なので、年金で暮らす期間を30年とすると、約2,000万円資産の取り崩しが必要、とされていました。『老後に不足する額はライフスタイルなどによって大きく異なる』ともあり、2,000万円もかからない人もいれば、もっとかかる人もいます。一喜一憂しないことです」そう解説するのは『受給額が増える!書き込み式得する年金ドリル』(宝島社)の著者で、ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さん。総務省家計調査(’18年)を見ると、高齢夫婦無職世帯の年金を含めた実収入は月額22万2,834円で、支出は26万4,707円。4万1,873円の不足だ。「ここでよく見ておきたいのは、実収入の大半を占めるものは年金収入であるところです。公的年金は会社員か自営業か、夫婦共働きかなど現役世代の働き方によって受け取る年金額にかなりの差が出てきます。一方で、年を重ねると食事の量が減って食費がかからなくなったり、行動範囲も自宅の周囲に限られて交際費などの支出が減ってきたりすることも考えられます。家計調査の支出ほど使わないという人もいるでしょう。住宅ローンを完済していない人、賃貸住まいの人は居住費がかかるので、収入が減る分、支出の負担が大きく感じられるでしょう。老後の生活費を把握するためには、受け取れる年金額を知っておくことが大切です」(井戸さん・以下同)いまや人生100年時代。健康で長生きしたいと思うと同時に、老後も安心した生活が成り立つのか不安がどうしてもつきまとう。そこで井戸さんに「年金を増やすワザ」を教えてもらった。■「iDeCo」で増やす!50歳前半であれば、60歳を迎えるまでの数年間で、自ら年金を増やす方法もある。「個人型確定拠出年金・iDeCo(イデコ)」は60歳まで毎月一定額を積み立てて、投資信託や預貯金など自分が選んだ金融商品で運用。60歳以降から70歳までに年金や一時金として受け取る。「個人型のメリットは大きく2つ。1つは積み立てた掛金が所得から全額控除されて、今年の所得税、翌年納める住民税が安くなります。さらに、運用で増えたお金は非課税に。そして年金で受け取るときには公的年金等控除が適用される点も魅力です」たとえば、月1万円の掛金を払うと、年間12万円の積み立てになる。所得税率が20%(課税所得330万円超695万円以下の場合)の人の場合は、住民税10%と合わせて税金が年間3万6,000円安くなる(復興特別所得税を除く)。年利換算で「年約30%」のリターンが得られる計算だ。自治体によっては均等割が加算されることがあるが、およその目安になる。「銀行の定期預金の利率と比較しても、税金の負担が少なくなるのは大きなメリットです。ただし、掛金の限度額は働き方によって異なり、いくら掛けてもいいというわけではありません。積み立てた金額は原則60歳になるまで引き出すことができないほか、専業主婦などそもそも所得税がない人はこの恩恵が得られないので、やみくもに加入するのはオススメできません」掛金の限度額は働き方によって異なる。フリーランス、自営業などの個人事業主は月額6万8,000円が上限。会社員は勤務先の企業年金制度によって1万2,000円〜2万3,000円。公務員は1万2,000円、専業主婦(夫)は、2万3,000円となっている。たとえば、48歳のときに加入し、60歳まで毎月2万円積み立てると288万円。額面どおり受け取るには運用次第となる。「iDeCoは銀行、保険会社、証券会社などの金融機関に専用口座を開くことから始めます。開設した口座には管理手数料など毎月コストが発生しますから、いくつかの金融機関を比較することをオススメします。金融機関を選ぶ際には口座管理料、商品の品ぞろえ、投資信託を保有するコストの3つからよく検討しましょう」「女性自身」2020年4月14日号 掲載
2020年04月08日いまや人生100年時代。健康で長生きしたいと思うと同時に、老後も安心した生活が成り立つのか不安がどうしてもつきまとう。「老後に2,000万円必要と言われても、退職金もアテにできそうもないので、将来が不安で……」そう語るのは専業主婦のA子さん(52・都内在住)もその1人だ。一人息子はすでに社会人になり独立。住宅ローンは完済のめどが立っているものの、夫(54)が管理職から外れる役職定年を目前にして、老後の生活が気になり始めた。「昨年6月、金融庁から報告書が出てからは『老後はそんなにお金が必要なのか』『どうやってお金をためたらいいのか』と、戸惑った人も多いでしょう。そもそも報告書は、総務省の家計調査がもとになっています。『高齢夫婦無職世帯』の毎月の赤字額は約5万円なので、年金で暮らす期間を30年とすると、約2,000万円資産の取り崩しが必要、とされていました。『老後に不足する額はライフスタイルなどによって大きく異なる』ともあり、2,000万円もかからない人もいれば、もっとかかる人もいます。一喜一憂しないことです」そう解説するのは『受給額が増える!書き込み式得する年金ドリル』(宝島社)の著者で、ファイナンシャルプランナーの井戸美枝さん。総務省家計調査(’18年)を見ると、高齢夫婦無職世帯の年金を含めた実収入は月額22万2,834円で、支出は26万4,707円。4万1,873円の不足だ。「ここでよく見ておきたいのは、実収入の大半を占めるものは年金収入であるところです。公的年金は会社員か自営業か、夫婦共働きかなど現役世代の働き方によって受け取る年金額にかなりの差が出てきます。一方で、年を重ねると食事の量が減って食費がかからなくなったり、行動範囲も自宅の周囲に限られて交際費などの支出が減ってきたりすることも考えられます。家計調査の支出ほど使わないという人もいるでしょう。住宅ローンを完済していない人、賃貸住まいの人は居住費がかかるので、収入が減る分、支出の負担が大きく感じられるでしょう。老後の生活費を把握するためには、受け取れる年金額を知っておくことが大切です」(井戸さん・以下同)まずは、年金に関して基礎からおさらいしよう。公的年金は職業などによって種類が異なり、自営業者やフリーランス、学生が加入する第1号、会社員や公務員は第2号、会社員や公務員の配偶者がいる妻(または夫)は第3号に分類される。20歳になると、全員が国民年金(老齢基礎年金)に加入する。会社員と公務員はさらに厚生年金(老齢厚生年金)にも加入するため、受け取る年金額は多くなる。国民年金は保険料が一律で、加入期間(保険料を納めている期間や保険料を免除されている期間)の長さに応じて支給額が決まるが、厚生年金は収入によって保険料が異なるため、支給額は加入期間と平均年収によって決まる。将来、年金がいくら受け取れるのかは日本年金機構から送られてくる「ねんきん定期便」で確認できる。年に1度の誕生月にははがきで、35歳、45歳、59歳の年には封書で届く。「最初に加入期間を見てみましょう。特に女性の場合、20歳で国民年金に加入したら第1号、就職して厚生年金に入ると第2号、結婚退職して夫の扶養家族になったら第3号と、立場が変わるたびに、加入する年金の種類が変わってきます。過去に会社員や公務員だった期間が1カ月でもあれば、この期間に応じた額の厚生年金が支給されるので、加入歴がきちんと反映されているかどうかご自身の職歴とあわせて必ず確認しましょう。また、50歳以上の人に届く『ねんきん定期便』には、現在の収入のまま、60歳まで保険料を支払った場合の年金見込み額が記載されています。この金額が65歳以降に受け取ることのできる年金額の目安になります」Aさんの夫は、20歳から国民年金を納めて、22歳から60歳まで厚生年金に加入。平均年収は500万円。65歳から受け取れる老齢基礎年金は年額78万円(月額6万5,000円)、老齢厚生年金は年額105万円(月額約8万7,500円)だ。一方のAさんは国民年金に未納の期間はなく(受取額が月額6万5,000円)、7年間会社員だった期間がある。老齢厚生年金は年額13万4,750円で月額1万1,230円。1カ月の年金収入は夫婦合わせて約22万8,000円となった。「概算した金額に不安があるという人は、積み立てをしたり、受給開始を先延ばしすることで受け取る年金を増やすことが可能です」「女性自身」2020年4月14日号 掲載
2020年04月08日「昨年に金融庁が公表した『老後資金2,000万円不足問題』をきっかけに、定年を間近に控えた人たちを中心に、老後に対する不安が高まっています」そう話すのは、“保険のプロ”として活躍するファイナンシャルプランナーの長尾義弘さん。日ごろのちょっとした買い物から大きな決断まで、お金の使い方はその選択一つで得することもあれば、損を招くことも。そこで、カギとなる消費の1コマを2択クイズで出題!保険・金融資産選びで得するのはどっち?【Q1】年金の受給額で得するには?繰り上げ受給or繰り下げ受給正解は、繰り下げ受給。「一般的な年金受給開始は65歳。繰り上げて受給すると、支給金額が減ります。逆に繰り下げて受給すると、81歳の時点で、65歳から受け取るより合計金額が多くなります。女性の平均寿命を87歳と考えると繰り下げが賢明」(長尾さん・以下同)【Q2】生命保険料の支払いで損しないのは?毎月支払うor1年分を一括払い正解は、1年分を一括払い。「月々5,000円の保険を年間一括払いに変更すると、5万8,000円前後と3〜5%安くなります。一括で支払うのは心理的には大きな負担ですが、1年分一括払いが得。火災保険も5〜10年一括払いがおススメ」」【Q3】医療保険に入り直すときは?契約期間をきっちり区切るorあえて支払いが重複する期間を設ける正解は、あえて支払いが重複する期間を設ける。「がん保険の場合、保険会社の通常の責任開始日から3カ月の間は発症しても保険金は出ない待期期間になっています。万が一に備え、がん保険の切り替えは3カ月間ダブらせるのが原則」【Q4】損を防ぐ“財布”の管理の仕方は?できるだけ1つに集約するor目的別にポケットを分散する正解は、できるだけ1つに集約する。「夫婦で別々の銀行口座に給与を振り込むなど、夫婦で別々の『財布』がある家庭も多いもの。ただ、ムダな支出を減らすという観点では、メインの口座を1つにして、家計の透明性を高めることが大事です」保険業界に、今大きな変化が起きていると長尾さん。「日銀のマイナス金利政策で、保険会社の終身保険では死亡保険金より払込額のほうが多い商品もあり、死亡保険の販売を止める会社も増えています」保険会社が死亡保険に代わって力を入れているのが、生存保障である医療保険や介護保険だ。「正直、日本は公的保険と高額療養費制度があるので、医療保険の必要性は低いと思います。介護保険はできるだけもらいやすいことが大切。要介護2になれば支給される商品を選ぶといいでしょう」「女性自身」2020年3月24・31日合併号 掲載
2020年03月25日「昨年に金融庁が公表した『老後資金2,000万円不足問題』をきっかけに、定年を間近に控えた人たちを中心に、老後に対する不安が高まっています」そう話すのは、“保険のプロ”として活躍するファイナンシャルプランナーの長尾義弘さん。日ごろのちょっとした買い物から大きな決断まで、お金の使い方はその選択一つで得することもあれば、損を招くことも。そこで、カギとなる消費の1コマを2択クイズで出題!保険・金融資産選びで得するのはどっち?【Q1】銀行の手数料を抑えるには?大手都市銀行orネット銀行正解は、ネット銀行。「ATM手数料を例にとると、住信SBI、オリックス、楽天、新生といったネット銀行は条件さえクリアすれば、24時間無料(回数制限等あり)。条件をクリアするためにはメイン銀行をネット銀行にするのが近道です」(長尾さん・以下同)【Q2】生命保険のお得なタイプは?掛け捨て型or貯蓄型正解は、掛け捨て型。「現在、日銀のマイナス金利の影響で、終身保険や学資保険などは元本がほとんど増えていかないというのが実情。貯蓄型の保険はあまり魅力のないものに。『保険は貯蓄ではなく保障』と割り切って、掛け捨てを選択すべき」【Q3】今から夫が新たに加入するなら?医療保険or就業不能保険正解は、就業不能保険。「就業不能保険は、ケガや病気で働けなくなった状態が60日、または180日続いたときに毎月決まったお金が出る保険。掛け金は医療保険とほぼ同じくらい。いざというときの安心度は就業不能保険のほうが高いです」【Q4】退職金のお得な受け取り方は?年金払いor一時金正解は、一時金。「年金で受け取ると、利子が付いて総額が増えます。しかし、雑所得として毎年税金がかかり、社会保険料も増額に。一時金で受け取ると、退職所得控除で税金がかからないことが多く、受け取り時の手取り総額では有利になります」【Q5】主婦の老後に保険で備えるには?介護保険or認知症保険正解は、介護保険。「認知症保険は、認知症と診断されれば保険金が支払われます。ただ、認知症になる人の割合は5人に1人になるといわれています。いっぽう、介護状態になる人は2人に1人との統計が。確率を勘案すると介護保険への加入が安心」【Q6】老後資金をためるために優れているのは?NISAoriDeCo正解は、iDeCo。「iDeCo(個人型確定拠出年金)は掛け金の全額が税金の控除の対象になるので非常に有利。NISA(少額投資非課税制度)は配当金や売却益などが非課税。iDeCoは60歳まで現金化できない制限こそありますが、税制面の優遇度合いではiDeCoのほうが上」老後の備えについて長尾さんは次のように語る。「公的年金は破綻することはありませんが、額は減るかもしれません。老後の備えは公的年金を軸に、そこにプラスしてiDeCoやNISAなどを活用した積み立てを勧めます」「女性自身」2020年3月24・31日合併号 掲載
2020年03月25日「『老後2000万円問題』で不安や疑問を覚えた今こそ、年金について学び始めるチャンスです」と言うのは、ファイナンシャルプランナーの横山光昭さん。学び始めると言われても、何をどうやって考え始めればいいの? 最初の1歩がわかりません!! そんな人のために、「2000万円より必要な人、少なくて済む人」の具体例を教えてもらいました。この記事は、 第1回「『老後が不安』で終わらせていいの?」 第2回「じつは『老後に2000万円必要』とは報告されてなかった!?」 の続きです。■そもそも「2000万円が不足」って、何?前回の記事で、 「2000万円問題は、ある一組の夫婦の資産の(例)にすぎない」 と、書きました。(例)となっている家計は、下記です。ポイントを3つあげておきましょう。●「2000万円問題」のモデルとなった家計のポイント3つ1)夫が65歳以上で妻も60歳以上。二人とも無職2)年金収入が約21万円なのに対し、支出は約26万円3)月額5万円の赤字が出る筆者作成家計の内訳は、次のとおりです。ご自身の家計と比べてみて、いかがですか? たとえば、この家計の住居費は、月額13,656円です。この金額ですと「家賃」というよりは、「持ち家でローンは完済。固定資産税などを月額割にした数字」なのではないでしょうか?■「どんな生活をしたいか?」で必要な金額は変わるこんなふうに、モデルとなった家計と、「わが家の家計」を照らし合わせてみる作業を、まず始めてみると良いと思います。その上で、「では、自分自身の老後をどんなふうにしたいか?」を、考え始めてみましょう。「まずは自分の老後のビジョンを決めることから始めましょう。そうでないと老後の必要額はわかりません」(横山さん)そう言われても、多くの人は「心配のない老後にしたい」というくらいしか、イメージが沸かないかもしれませんね…。そこで、23,000件以上の家計をみてきた、家計のプロ横山さんの出番です! 今回は、「2000万円」を基準にして、2000万円以上老後資金が必要な人、2000万円までなくても大丈夫な人の、「ありがちな収支パターン」を教えていただきました。●ありがちな収支パターン4例1) Aさん:2000万円では全然たりない人 2) Bさん:2000万円までなくても足りる人 3) Cさん:年金のみでもいける人 4) Dさん:Aさんのバージョン違いの「2000万円ではたりない人」 ※Dさんは、わりとよくみられるパターンだそうです。ここで、今回の「試算の条件」のポイント整理しておきましょう●今回試算条件1)「将来の収支予想の収入」は年金のみの収入で、年金のみで生活した場合2)年金受給額は、今後の加入状況や収入の状況を予測した概算3)予備費用は、リフォーム、介護、病気、旅行費用に充てるための金額筆者作成▼パターン1)Aさん 2000万円では全然たりない人【診断】 高支出メタボ家計Aさんは、こんな人 → ちょっといいもの症候群Aさんは、現役時代の年収が1100万円と非常に高いので、いわば「ちょっといいもの症候群」です。消費では、「ちょっといいもの」を選びがちなので、生活コストがかかります。また、資産形成は、「賢くできるはず!」という気持ちで堅実路線とは言い難いチョイスをしていますが、思うような結果は得られていません。▼パターン2)Bさん 2000万円までなくても足りる人【診断】 無駄のない節約家計Bさんは、こんな人 → 堅実な生活者Bさんの現役時代の年収は500万円で、「堅実な生活者」です。そもそも、現役時代に使えるお金が特別高いわけではないので、消費は、「地に足がついた感じ」です。普通の収入なので、生活もごく質素です。もっとも「質素」と「貧乏くさい感じ」は、まったく違います。家計の収支について、きちんと考えています。▼パターン3)Cさん 年金のみでもいける人【診断】 年金を貯蓄に回せる理想家計Cさんは、こんな人 → 老後は実家の田舎で暮らす予定の人Cさんの現役時代の年収は、600万円。老後は実家に戻って田舎暮らしを始める可能性があるそうです。住宅ローンは返済中ですが、これを完済して持ち家を売れば、1000万円くらいの資産になるかもしれません。田舎に戻ったあとは、親と変わらない近所付き合いをし、食材はもらったり安く買えたりしそうなので、生活コストは低そうです。▼パターン4)Dさん 2000万円より多く必要な人人【診断】 賃貸住宅が老後にも響く赤字家計Dさんは、こんな人 → 「老後の家賃」が厳しいタイプDさんの現役時代の年収は、700万円。比較的慎重派で、何千万もの住宅ローンを組んで持ち家にすることは考えていません。家は必ず買わなくてはいけないというものではありませんが、老後の限られた収入の中でやりくりするときには、家賃は、かなり負担の大きな支出となります。あなたの家計は、どのパターンが近かったですか? この記事をキッカケにして、老後というのは、「どこかの国の誰かの話」ではなく、「今日の私の地続きにある話」というイメージを持つことが、年金を自分事として考える第1歩なのだと筆者は考えます。■老後対策の柱は、3つ「老後生活を送っている自分」のイメージが持てるようになると、ようやく自分年金づくりのスタートラインに立ったということなのだと思います。では、スタートラインに立ったら、何から始めれば良いのでしょうか? 横山さんは、言います。「老後対策は、総じていえば、次の3つのアプローチから手をつけていくと、良いでしょう」●老後対策の柱3つ1)年金以外の収入の道を探る2)支出は現役世代のうちからコントロールする習慣をつける3)運用もできるだけ早いうちから始める出典: 『横山先生! 老後までに2000万円ってほんとうに貯められますか? 人生100年時代でも豊かに暮らす、資産と年金への向き合い方』(横山光昭著/KADOKAWA刊)より抜粋) ●「老後までに2000万円貯められる?」第3回のまとめ1)「2000万円問題」のモデルケースを知り、自分の家計と比べてみる2)老後は、「今日の私の地続きにある話」である3)「老後対策の柱3つ」を知っておく次回は、いよいよ「自分年金の作り方」について、具体的に考えてみます。※本連載で紹介する制度などに関する情報は、2020年2月26日時点のものです。■今回、取材を受けてくださった横山光昭先生の書籍 『横山先生! 老後までに2000万円ってほんとうに貯められますか?人生100年時代でも豊かに暮らす、資産と年金への向き合い方』 (横山光昭/KADOKAWA ¥1,540円(税込み))横山 光昭(よこやま・みつあき)さん家計再生コンサルタント、ファイナンシャルプランナー。株式会社マイエフピー代表取締役。お金の使い方を改善する独自の家計再生プログラムで、これまで23,000万人以上の家計を再生。書籍・雑誌への執筆、講演も多数。>> 「老後までに2000万円貯められる?」連載 記事を見る 第1回「「老後が不安」で終わらせていいの?」 \おすすめ動画もぜひご覧ください!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪
2020年03月17日2019年は、公的年金だけでは「2000万円足りない」問題が注目されたことにより、「老後について、本気でどうにかしなきゃ!」と、危機感を感じた人も少なくなかったのかもしれません。「老後に2000万円足りないって、本当?」お金の超プロフェッショナルである横山光昭さんにお話しを伺ってきました! この記事は、 第1回「『老後が不安』で終わらせていいの?」 の続きです。横山 光昭(よこやま・みつあき)さん家計再生コンサルタント、ファイナンシャルプランナー。株式会社マイエフピー代表取締役。お金の使い方を改善する独自の家計再生プログラムで、これまで23,000万人以上の家計を再生。書籍・雑誌への執筆、講演も多数。■老後2000万円足りなくなるって、本当?取材の冒頭、「老後資金が、2000万円足りないって、本当ですか?」という、素朴な疑問を横山さんにぶつけてみました。横山さん曰く、「結論から言えば、ウーマンエキサイトのパパママ世代の方は今から、『自分の場合は?』と、年金を自分事として考え始めれば大丈夫です」とのこと。ほッ! 良かった! では、年金を自分事と考え始めるためには、何が必要なのでしょうか? いわゆる「老後2000万円問題」の整理から始めましょう。コトの発端は、6月上旬に公表された金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」の報告書です。全51ページの、たった一文(太線部分)だけが切り取られ、大騒ぎになりました。●金融審議会「市場ワーキング・グループ」報告書年金だけが収入源となる無職のある高齢夫婦(夫65歳以上、妻60歳以上)。夫婦の年金収入が約21万円なのに対して、支出は約26万円かかっています。その収入と支出の差となる不足額が毎月5万円。これが20年間続くとすると、30年間で約2000万円が必要になるという試算です。参考文献: 金融審議会「市場ワーキング・グループ」報告書 (全51ページの21ページ目)■「絶対に2000万円が必要だ」などとは書いていない報告書は、ネット上で誰でも目をとおすことができます。「私も報告書が公表されてすぐに目をとおしましたが、あの報告書では、『老後の生活に、絶対に2000万円が必要だ』とは書かれていません。紹介されていたのは、ある平均的な夫婦の老後の資産(例)です」(横山さん)「ある平均的な夫婦の老後の試算(例)」についての解説は次回行うとして、ここでは、この報告書のポイントを整理しておきます。とても大切な報告書なので。●ウーマンエキサイト世代のパパママが知っておくべき3つのポイント1)長寿化はこれからどんどん進んでいく。2)充実した人生を送るためには年金だけでは足りない。3)自分事として準備しましょうと「自助努力」を促す。筆者作成ところで。皆さんは自分の年金について、「いつから」「どのくらい」もらえるのか知っていますか? 年金について、今、何か準備していることはあるのでしょうか?「自分の年金について考えたことのなかった方、これまで誤った情報に惑わされていた方に、この連載を通じてメッセージをお伝えしたいと思っています」(横山さん)■キーワードは、「人生100年時代」年金の問題を考える時、キーワードは、「人生100年時代」です。今では当たり前のように使われている「人生100年時代」というフレーズですが、そのキッカケは、『LIFE SHIFT~100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット著/東洋経済新報社刊)という本がよく売れたことにあります。この本の初版は、2016年10月なので、約3年前、にわかに「人生が100年になった」=「長寿化が現実味を帯びた」といったイメージでしょうか。『LIFE SHIFT』の中では、「人生の組み立て方が、今までとは違ってくる」と提言されています。端的に言えば、「教育→仕事→引退」という三つのステージで人生を考えるのは、長寿社会では無理だということなんです。100年という時間を、自分らしく生ききるためには、「学び直し」をしたり、「複数の仕事を同時に持つ」など、これまでの違う考え方で、人生を捉えていく必要があるとされています。■年金だけで暮らせる人は1割私たちの親世代は、「教育→仕事→引退」というライフステージを送り、仕事を引退した後は年金だけで暮らしている人も多いでしょう。けれども、私たちが仕事を引退する頃は、高齢化が進んでいます…。「端的に言っておきましょう。これからの日本では、年金だけではほとんどの人は暮らしていけません。ほとんどいうのは全体の8~9割くらいの人です」(横山さん)つまり、年金だけで暮らせる人は1割。「老後は年金があるから何とかなるだろう」という発想があるとしたら、それ自体、今の現役世代にとっては現実的ではないのです。「この記事をキッカケにして、ぜひ、その考え方から離れて欲しいと思います」(横山さん)■老後に向けて、今、私たちがやるべきこと2つでは、どうしたら良いのでしょうか? 横山さんより、私たちがやるべきことをポイントを絞って2つ教えてもらいました。●今、私たちがやるべきこと2つ1)自分自身の年金受取額の見込みを把握すること2)今とこれからの社会状況を認識した上で、『将来の自分の場合はどうなのか』を知っておくこと出典: 『横山先生! 老後までに2000万円ってほんとうに貯められますか? 人生100年時代でも豊かに暮らす、資産と年金への向き合い方』(横山光昭著/KADOKAWA刊)より抜粋) 1)の自分自身の年金受取額の見込みを把握する方法については、今後詳しく説明します。まずは、上記の2つをクリアした上で、「自分は将来どういったライフスタイルを目指すのか?」を考え、「そのためには、どうしていけばいいのか?」を、各人が探っていく必要がありそうです。「人に勧められるままに内容を理解せず投資をしたり、極端な節約生活を続けていくのは老後の生活が危ういだけでなく、長続きしません」(横山さん)●「老後までに2000万円貯められる?」第2回のまとめ1)「老後資金2000万円問題」、年金を自分事として考えるキッカケにする2)「人生100年時代」は、今までとは違った生き方をしていく必要がある3)「今、私たちがやるべきこと2つ」を知っておく次回は、年金を自分事として感じられるよう「2000万円より必要な人、少なくて済む人」について、具体的に考えてみます。※本特集で紹介する制度などに関する情報は、2020年2月26日時点のものです。<参考サイト>金融庁: 金融審議会「市場ワーキング・グループ」報告書 『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』 リンダ グラットン (著), アンドリュー スコット (著), 池村 千秋 (翻訳)■今回、取材を受けてくださった横山光昭先生の書籍 『横山先生! 老後までに2000万円ってほんとうに貯められますか?人生100年時代でも豊かに暮らす、資産と年金への向き合い方』 (横山光昭/KADOKAWA ¥1,540円(税込み))>> 「老後までに2000万円貯められる?」連載 記事を見る 第1回「「老後が不安」で終わらせていいの?」 \おすすめ動画もぜひご覧ください!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪
2020年03月16日■「老後2000万円問題」は老後が不安になっただけ?こんにちは! ライターの楢戸ひかるです。私は20年ほどマネー記事を書いていますが、昨年の「老後2000万円問題」は、マネー史に残る、インパクトのある「事件」だったと思っています。ママの毎日は、忙しい! いっぱいいっぱいの毎日のなかで、とてもじゃないけれど、老後のことなんて考えられませんよね? それなのに、不安だけ、ポトリと滴のように落とされてしまった……。私個人の感想としては、多くのママにとって、2000万円問題が、「ただ、老後のことが不安になっただけ」なことが、すごく残念です。■老後資金、「知らないから不安」を払拭するにはまずは、「知らないから不安」にエネルギーを奪われないよう、必要な情報を知ることから始めてみませんか? 「知っておく」こと、老後に対してのひとつの有効な備えだと私は思っています。 「老後2000万円問題」については、ァイナンシャルプランナーの横山光昭先生に取材させていただき、詳しい解説をこの後の記事で行っていきます。記事を読んでいただければわかりますが、2000万円問題は、いいキッカケだと思うのです。そういう意味で、一般の人が話題にするレベルまで反響があった、この「事件」を、無駄にしたくないと思いました。■老後資金貯める余裕がないのに、不安がない理由私自身、今、老後資金を貯める余裕は、ほとんどありません。高校生2人、大学生1人の息子の教育費がピークだからです。けれども、「老後が不安だから、お金を貯めなきゃ!」といった感じの漠然とした不安は、それほどないです。なぜ、漠然とした不安がないのか? それは、「知っている」からです。私が何を知っているのか、書き出してみますね。●「老後の漠然とした不安がない」私が知っていること1)1ヶ月いくらあれば、足りるのか? 具体的な毎月の生活コストを把握している2)家電の買い替えやリフォームなど、大まかな生活サイクルと必要額を把握している3)わが家が、いつから老後資金を貯められる家計なのか? ライフプランニング表を書いて、予測がついている4)取材を通じて、「介護」や「老齢期の医療」のイメージを持てるようになりつつある5)投資を経験したことがあり、自分なりの投資方針があるこんなところでしょうか? 情報は力です。30代、40代は、住宅ローンや教育費負担が重い時期。「老後資金を余裕を持って貯めています」というご家庭の方が少ないのでは? と感じます。「知らないから不安」ということ、結構あると思うのです。それだったら、漠然とした不安にシャドーボクシングをしているよりも、具体的に考えてみませんか?■今回、取材を受けてくださった横山光昭先生の書籍 『横山先生! 老後までに2000万円ってほんとうに貯められますか?人生100年時代でも豊かに暮らす、資産と年金への向き合い方』 (横山光昭/KADOKAWA ¥1,540円(税込み)) >> 「老後までに2000万円貯められる?」連載 記事を見る\おすすめ動画もぜひご覧ください!/ 母ちゃんTVはコチラ チャンネル登録お願いします♪
2020年03月15日天海祐希主演、映画『老後の資金がありません!』が、2021年10月30日(土)に公開される。「どうする?!老後資金」天海祐希が頭を抱える主婦に『狗神』以来、19年ぶりの単独主演を務める天海祐希が演じるのは、どこにでもいる普通の主婦・後藤篤子。子育ても落ち着き、幸せな老後生活が待ち構えているかと思いきや、娘の派手婚、舅の葬式、夫婦そろって失職、高級志向の姑との同居......と、予想外のハプニングが身に降りかかる。老後資金に2,000万円が必要といわれる現代社会で、篤子もまさしく、かさむ一方の出費に気苦労の絶えない日々を送る国民のひとり。悩みもがき奮闘した先に、平穏な老後生活を手に入れることができるのかー⁈誰もが身近で重要な“老後の資金問題”のリアルと、篤子やその家族、友人たちが奮闘する姿を映し出した、笑って泣けてるコメディ・エンターテインメントを、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の前田哲監督が描き出す。その他の登場人物&キャスト天海祐希を支えるキャストは、個性豊かな面々。実力派俳優からフレッシュな新人まで、多彩なキャストが物語を紡ぐ。・浪費家の姑・後藤芳乃役...草笛光子主人公の篤子と同居する浪費家の姑・後藤芳乃役は、芸能生活70周年を迎える草笛光子。テレビや映画にとどまらず舞台女優としても活躍する草笛が、嫁いだ先の老舗和菓子屋をたたんでからも浪費癖が抜けない姑をいきいきと演じる。・篤子の夫・後藤章役...松重豊また、定年を眼の前にして失業に陥る篤子の夫・後藤章を演じるのは、ドラマ「孤独のグルメ」シリーズに出演し、ミニドラマ「きょうの猫村さん」では猫まで演じ分ける松重豊。天海とともに、長年寄り添ってきた本当の夫婦のように息の合った演技を見せる。・篤子の娘・後藤まゆみ役...新川優愛突如親のもとに結婚相手を連れて派手婚を報告する篤子の娘・後藤まゆみ役には、女優やモデルとして活躍する新川優愛。・篤子の息子・後藤勇人役...瀬戸利樹篤子の息子・後藤勇人役には、「仮面ライダーエグゼイド」で仮面ライダーブレイブ役を演じ、『カイジ ファイナルゲーム』などに出演してきた瀬戸利樹が抜擢。娘の結婚相手である低収入のパンクロッカー...加藤諒正論を振りかざすインテリ主婦の義妹...若村麻由美篤子の長年の友人であるサツキ...柴田理恵義妹の夫...石井正則葬儀屋の社員...友近篤子が通うヨガ教室の先生...クリス松村キャバ嬢...高橋メアリージュン娘の結婚相手の両親...佐々木健介、北斗晶経済ジャーナリスト...荻原博子篤子の両親...竜雷太、藤田弓子夫の元同僚...哀川翔サツキの父...毒蝮三太夫区役所委員...三谷幸喜天海祐希コメント主演を務めた天海は、公開されたティザービジュアルについて、「何だか、私の顔面がうるさくてすみません(笑)。映画『老後の資金がありません!』のポスターなんですが......この激しいポスターが、全てを表現してくれてます(笑)。こんなに切羽詰まった主人公なんです。次々起こる困難や悩みにどの様に立ち向かうのか。きっと何かしらは、皆様共感して頂けるのではないかと思います」とコメント。主婦の生きる知恵を詰め込んだ本作は、不安を抱える現代人にヒントを与えてくれるかもしれない。『老後の資金がありません!』あらすじ主婦・後藤篤子は悩んでいた。家計は妻に任せきりの夫・章の給料と篤子がパートで稼いだお金をやりくりして、娘と息子を育て上げた。節約をモットーに、老後の資金をコツコツ貯めてきたはずなのに…親の葬式に 330 万、子供の派手婚に 300 万!そんな中、夫が失職!と次々とお金の災難が襲い掛かる!なんとかしてやりくりするものの篤子の努力はむなしく出費はかさむばかり。いよいよ姑・芳乃への仕送りさえ捻出できなくなった篤子は、義理の姉夫婦との話し合いの席で、芳乃を引き取ると口走ってしまう。しかし、元・老舗和菓子屋 女将は、超がつくほどの浪費家だった・・・!貯金0円が目の前に迫る!【詳細】映画『老後の資金がありません!』公開日:2021年10月30日(土)出演:天海祐希、草笛光子、松重豊、新川優愛、瀬戸利樹、加藤諒、柴田理恵、石井正則、若村麻由美、友近、クリス松村、高橋メアリージュン、佐々木健介、北斗晶、荻原博子、竜雷太、藤田弓子、哀川翔、 毒蝮三太夫、三谷幸喜原作:垣谷美雨『老後の資金がありません』(中公文庫、2018年)主題歌:氷川きよし「 Happy! 」監督:前田哲配給:東映
2020年03月12日天海祐希、19年ぶりの単独主演映画『老後の資金がありません!』より、天海さん演じる主人公が預金通帳を手に笑い泣く、コミカルなティザービジュアルが到着した。老後の生活への不安を、緻密な取材を基にした具体的な金額と立派な様で実は問題ばかり抱えた親族たちを通して描く26万部突破のベストセラー小説「老後の資金がありません」を、『こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話』の前田哲監督が映画化する本作。天海さんが本作で演じているのは、どこにでもいるような普通の主婦・後藤篤子。子育ても落ち着き、老後は安泰のはずだったが、娘の派手婚、舅の葬式、夫婦揃って失職など、お金はどんどん出ていくばかり…。そんな老後の資金問題に直面した篤子。到着したティザービジュアルでは、「2000万円なんてとてもじゃない!」とばかりに通帳残高に大ショックを受ける瞬間が切り取られている。そんな今回のビジュアルについて天海さんは「何だか、私の顔面がうるさくてすみません(笑)映画『老後の資金がありません!』のポスターなんですが...この激しいポスターが、全てを表現してくれてます(笑)」とまさにこのビジュアルに集約されていると言い、「このポスターが貼られ出したら街を歩けるのか。楽しみで幸せでありつつも少々の恐怖を感じております。(笑)」と少し複雑な心境も明かしている。また「こんなに切羽詰まった主人公なんです」「次々起こる困難や悩みにどの様に立ち向かうのか。きっと何かしらは、皆様共感して頂けるのではないかと思います」と作品へ自信をのぞかせている。『老後の資金がありません!』は9月18日(金)より全国にて公開。(cinemacafe.net)■関連作品:老後の資金がありません! 2020年9月18日より全国にて公開©2020映画『老後の資金がありません!』製作委員会
2020年03月04日今回は老後破綻という事をテーマに解説していきます。メディア等でたまに聞く言葉で、高齢者による破産が増えていっていますが、どんな実態なんでしょう。もし自分が老後を迎えた時に貧困な生活を送っている事は考えたくないですが、今頑張っておかなければ、家賃や生活費が払えないかもしれません。今の話題を自分に置き換えてみて考えて頂きたいテーマです。年金生活者の実態は?内閣府発表の資料ですが、調査は総務省が行っています。60歳以上の貯蓄の割合をグラフにしたもので、平均額は2,396万円となっているようです。4,000万円以上の貯蓄を持っている割合も高く、資料を拝見すると老後破産ってあり得るのか?と疑ってしまいますね。十分な老後資金があっても破産する事は考えられるここまでは必要な平均的な支出、収入、貯蓄に関して解説してきました。現在の高齢者の実態がイメージできたのではないかと思います。先程の解説にもありましたが、4,000万円以上もの資産を保有している割合は非常に高く、返って余裕のある生活が出来ると考えられますよね。しかし、実際に老後破綻する方の中には高額な資産を持っている方も含まれていたりします。次にその事例をご紹介していきたいと思います。[adsense_middle]現実に起こった実例:Aさんの話ここからは実際に起きた事例を元にお話しします。もしも皆さんがこの方達の立場だったらどうしますか?読みながら考えてみてください。Aさんは大手の会社に勤続し、60歳で定年を迎えました。退職金も1,000万円ほどあり、子供もみんな結婚し巣立っていきました。定年後にご夫婦で生活をするにあたって、新居を現金で購入する事にしました。立地は良く、スーパーや病院も近いので年を重ねても問題無いと判断したようです。程なくして、Aさんの奥さんが認知症を発症し、自宅での介護が始まりました。しかし、一人で介護するとなると大変です。そこで、老人ホームを検討しましたが、費用の安い施設は順番待ちの状態となっており、いつ入所できるか分かりません。同時にAさんも通院が必要な病気になり、待つことに限界が近づいてきました。子供に相談しようにも他県へ移っており、孫も小学校、中学校と転校したくない様子。家族の支援を諦め、高額な介護付きマンションへの入居を決断しました。入居するにあたり一時金で2,000万以上の費用負担が発生。これまで住んでいたマンションを売却するも思っていた以上に低い価格で売れ、蓄えと合算して何とか入居する事ができましたが、この時点で貯蓄は底をつきました。奥様の体調は日々進行する一方で、生活にかかる費用だけでも月に20万円ほどかかると。とくにおむつ代等消耗品費がかさみ、予想していた資金繰りがうまくいかない事に気づきました。この段階で誰かに相談でもしていれば良かったのですが、子供を頼れないAさんは遂に消費者金融から軽い気持ちでお金を借りる事になります。気づけば借り続け借金は膨れ、返済出来ずに破産宣告といった事例です。破産の原因破産するまでの経緯ですが、少し辛口な解説になります。これまでの生活が続くと思い込んで、60歳以降の健康不良を考えて無かった点は少々甘い様に思います。確かに結果論ですので、仕方ないと思う事もあるでしょう。しかし、お金が手元に多く残っているとこれ位大丈夫だろうと、つい自分に甘くなるのが人間です。想定が甘くなった原因でもあります。子供などの近親者を頼る事が出来なかった事も原因の一つでしょう。現在は核家族化が進み、老々介護という言葉があるくらいです。そして最後にキャッシングをしてしまった事です。私もかつては金融機関に勤務していました。その時に借りる方を数多く見てきました。一度借りると、10万円でも返済は大変なんです。そして借りる癖がついてしまい、「借りれば凌げる」という思考になってきます。この思考って物凄く大変で、我慢する事などで抑制しますが、脳内の事ですので、ついつい甘くなってしまうんです。その結果借金が膨らみ返済不能に陥ってしまったという事です。現実に起こった実例:Bさんの話Bさんは自営業を継ぐ2代目として家業を切り盛りしていました。次に継ぐ方もいない為、自分の代で終わるだろうと考えていました。また自宅も代々住んできた自宅で、ご両親と同居していましたが、ご両親は他界。お墓などを守る事で供養を続ける律儀な性格のBさんです。子供も巣立ちましたが、ある日、子供が離婚し帰省する事に。子供は親権も相手方に取られ、住宅なども渡す格好で帰ってくる事になりました。子供も離婚がショックなのかふさぎ込んでしまい、結果引きこもりの生活を送る事になりました。こうなると子供の生活費の面倒まで見なければなりません。しかし、高齢のBさんは体に異変を感じており、商売をそろそろ辞めようと考えていた矢先の事です。遂にBさんの体も限界に達し、入院する事になりました。幸いにして命に別状はありませんが、もう仕事が出来る体ではありません。これまで自営業としてやってきたので、国民年金だけでの生活になり、日々の生活費は限られ、節約に節約を重ねる日々になったそうです。住宅も傷んでおり、改修も出来ず、子供の復調の様子も無く、毎日が辛い日々になったそうです。Bさんの原因Bさんの場合蓄えを十分に出来なかった事、子供の帰省が重なってしまった事が原因です。商売という事ですので、退職時期は自分で決められます。しかし、体調を崩してしまったので、収入源である商売は行う事が出来ず、という事が原因でしょう。この時、キャッシングにまでは手を出す事はありませんでしたが、固定資産税の支払い、お墓の維持費等の負担がかさんでいたそうです。加えて医療費等も発生するので、一気に目の前が暗くなったと仰っていました。AさんBさんとお二人の事例をお話しましたが、皆さんならどうしますか?とはいえ、事が起きてからの対策と事が起きる前の対策とでは違ってきますね。老後破綻しないための対策は?では老後破産しない為に何をするべきなのか解説します。対策のお話をする前に、こんな方が破産し易いですという解説を挟みます。[adsense_middle]破産しやすい方は次の様な方どんぶり勘定な方借り癖のある方健康に気を付けていない方貯蓄出来ない方物事を自分で解決しようとする方上記のような方は老後破綻し易いかもしれませんので注意しておきましょう。それぞれの理由を解説しますと、どんぶり勘定は論外でしょう。沢山お金を持っている場合は勘定が緩くなってしまうので、シビアになるべきです。借金などの借り癖のある方は癖を治すのは非常に大変です。健康に気を付けていない方も注意が必要です。病気は選ぶ事は出来ません。そして、いつどんな病気になるか分かりません。風邪の様に2~3日で治れば良いですが、毎日、毎月の通院が必要な病気であれば医療費が膨れるでしょう。予防出来る事はしっかりと予防したいですね。貯蓄できていない方はまず家計から見直しましょう。無駄な費用を削りしっかりと貯蓄出来る体力を作る事が先決です。最後に物事を自分で解決しようとする方は、誰にも相談できない性格かもしれません。相談する事で解決出来る事だって沢山ありますので、抱え込まない様にしてもらいたいです。老後への対策最後に老後への対策となりますが、やはりお金を準備する事が大きな要素である事は間違いありません。お金には魔力もあり、魅力もあります。使う人によってはいい方向へ向かったり、最悪な結果を生むこともあります。まずはお金を貯めるに当たって、しっかりと計画を立てる事は重要ですし、使う際にも計画は必要です。おすすめの貯め方としては今の時代であれば投資信託を活用する事でしょう。もちろんその他に預金や、保険でリスクを分散させる事も大事です。なぜ投資信託がおすすめなのか次に理由を解説します。投資信託の特徴投資信託は一言で言えばほったらかしで良い積立のようなものです。運用商品ですが、運用はプロが行ってくれます。毎日の株価や円相場を気にする必要が無いのもおすすめの理由の一つです。また50代の方でも始める事は可能です。時間を要する商品ですが、長期に渡って運用する事が出来れば、結果は必ずついてくるでしょう。利回りも平均すると最低でも2%~、高い利回りだと8%前後もあり得ます。金利の力を借りてお金に働いてもらう事で、毎月の積立負担を軽減できると共に複利の効果で増やせる力があるからです。老後破綻に関するまとめ今回は老後破綻をテーマに解説しましたが、破産する方は、予期せぬ出来事やどんぶり勘定が原因の場合が多く見受けられます。回避するためには、しっかりとお金の使い道を考えておく事、しっかりとお金の準備をしておく事は非常に重要です。この記事を通じて老後に備える方が1人でも増えれば幸いです。
2020年01月28日今回の記事は少しテーマが重ためです。老後の生活を想像した時にお金は非常に重要な要素となりますが、実際のところはどうなんでしょう。ご自身が高齢者になり暮らす際、イメージは付きますか?実感こそ湧く事が無いかもしれませんね。そこで、今回は老後の生活について現状をお伝えする事、そして、もしもの際の生活保護に関して解説していきたいと思います。年金暮らしの実態を解説このグラフは平成29年度に内閣府が作成した高齢者白書より引用した資料になります。60歳以上世帯の貯蓄平均額は2,396万円となっており、4,000万円以上の蓄えを保有している方は18.2%を占めている事が分かります。これだけの蓄えがあれば老後の生活は安心だと言えそうですが、対照的に、60歳以上で100万円未満の貯蓄額の割合が8%いらっしゃる事も分かりました。全ては貯蓄、定期預金、保険、投資信託、株等を含んでおり、準備している世帯や準備が困難な世帯等様々です。これから先の時代はこのグラフがどの様な推移になるのか興味があると共に、しっかりと将来を考えなければならないという事が伝わりますね。生活保護の受給条件を解説しますそれではここから、セーフティネットでもある生活保護に関して解説していきたいと思います。まずは受給する為の条件から解説していきます。生活保護は「資産や能力等すべてを活用してもなお生活に困窮する方に対し、困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限の生活を保障し、その自立を助長する制度です」となっています。憲法で保障されている事を忠実に守る為の制度で、「資産や能力」とありますが、この点が受給条件に絡んできますので詳しく見ていきましょう。[adsense_middle]資産や能力の活用とは?その他の要件も解説生活保護を受給する要件に資産や能力の活用とありますが、具体的に解説すると次の様になります。資産の活用とは、お手持ちの預貯金があればそれを活用して下さい。土地・家屋を所有しているのであれば売却して生活に充てて下さいという事になります。能力の活用とは、仕事が出来る健康な体があるのであれば、仕事に就いて稼いで下さいという事になります。他にはこんな要件もあります。あらゆるものの活用とありますが、年金や手当等他の制度で給付金を受け取る事が出来るのであればそちらを優先的に利用して下さいという事です。そしてこの様な要件もあります。扶養義務者の扶養とあり、親族などから援助を受ける事が出来るのであれば、援助を受けて下さいという事です。お分かりの様に、生活保護は税金から支払われる事になります。そして生活保護は本当の意味で最終手段になりますので、預貯金の有無や資産保有の有無、また負債の有無、親族への調査、健康状態の確認や就業の可否を判断するために役所から調査が入る事になります。決して誰でも簡単に請求できるものでは無いという事を知っておきましょう。持ち家を所有している方は生活保護を受けられない!?先程資産の活用について解説しましたが、原則として持ち家を所有している方の生活保護は認められません。まして、住宅ローンを抱えている場合は難しいでしょう。理由として税金からの支払いであり、国からの補助になります。国から補助を受けて住宅ローンを支払うという事になりますので、このケースではまず認められません。しかし、所有している自宅の資産価値にもよりますが、売却しても値が付かない等の場合は例外として認められる場合もありますので、一度自宅の資産価値を確認しておく事も大事です。その他資産価値のあるものは処分?他にもマイカー等所有している場合は売却を勧められます。もちろん価格にもよりますし、車が無ければ、特別に困難な事由等あれば認められる事もあります。また預貯金など、多くの資産を保有している場合は認められません。この場合市区町村によって最低生活費という金額が設定されています。この生活費を賄う為の水準に達しているかいないか等が調査されますので、隠す事など無いようにしておいて下さい。高齢者の生活保護受給率は?生活保護は高齢者だけに限った保障ではありません。中には病気などで、仕事をする事が困難な方や母子家庭等も該当します。しかし高齢者での受給割合は全体の半数を超えており、年々増加の傾向にあるようです。年金だけでは生活できず、また病気、ケガが原因で働きたくても働けない等の状況があるからです。もちろん年金と言っても、生活できる水準以下の年金額では生活を維持する事が困難な為、受給世帯が増加しているものと思われます。先々生活保護受給が増えるかもしれない理由についてここからは私の私見を述べますので、参考にして頂ければと思います。私の考えではこれから先々生活保護を受ける割合は増えるのではないかと予想しています。理由として、現在国民年金の免除者や未納者が増加している事が一つの要因ではないかと思っています。つまり受給資格を満たす事が出来ず、満額受給に届かない事で、老後の生活水準を割り込んでしまう事も考えられるからです。実際に納付している割合は国民年金加入者の51%になっており、残りの未加入、免除者は49%にも上ります。将来の年金を悲観し、支払わないといった理由もあるようですが、支払えるうちはしっかりと納めたいですね。老後の生活保護に関するまとめ今回は老後の生活に関して、生活保護というテーマを絡めて解説しました。生活保護は最後の砦でもありますが、それ以上に生活する上で制約がかかる事があります。余裕ある老後を迎える為に、今から出来る事や改善できる事を見つめ直したいですね。
2020年01月26日老後の不安は尽きませんが、今回のテーマは「いくらあったら大丈夫」という事で解説していきたいと思います。極論を言うと、お金が潤沢にあれば老後困る事も無いですし、対策する必要はありません。しかし、宝くじが当たるほどの金額を準備している方は少ないのも現実です。老後の備えとしてどれくらいの貯蓄を目安にすればいいのか、また老後資金を確保するための方法も解説しますので、お付き合い下さい。老後必要な金額はいくらなのか?はじめに、老後に必要な金額について解説していきます。金額と言っても、昨年国が2,000万円は必要ですと回答した事が波紋を呼びましたね。本当に2,000万円あれば大丈夫なんでしょうか?もっと少ない金額だと貯める方も助かりますよね。早速必要な金額を算出していきましょう。老後の平均的な生活費を解説しますまず老後の平均的な生活費から解説すると、総務省の調査では毎月236,000円が平均的な生活費であるという結果が出ています。この金額は65歳の男性、60歳の女性で共に仕事をしていない場合の必要生活費です。あくまでも平均という言葉を使用していますので、元々所得の高い世帯は生活水準も高い為、平均値よりも高くなる事が予想されます。またこの金額がいつまで続くのかという点において、日本の平均寿命から考えても、夫婦共に80歳を超えるまでは続く事も予想できるでしょう。平均値から考えると年間2,832,000円の金額が最低限必要な生活費であるという事が分かります。また単身者の場合は1ヶ月当たり約150,000円となっているようです。いくらあれば安心?夫婦で過ごす、ゆとりある生活費はいくら?先程の平均値の話は、実際に生活していらっしゃる方々のリアルな金額でもあります。では余裕だと感じる事の出来る毎月の生活費っていくらなんでしょうか?ここでは生命保険文化センターが調査した結果を元にお話ししますが、夫婦でゆとりある生活費として361,000円があればという回答が出ています。もちろんご家庭によっては金額の差異があるでしょう。このアンケートで次に回答が多かったのは、月500,000円以上と答えた割合でした。確かに毎月50万円あれば悠々自適に暮らす事はできそうです。老後のゆとり資金はどんな事に使う?先程解説のゆとりある生活費ですが、使い道についてアンケートを行ったところ、旅行やレジャーに行きたいと回答した方が最も多かったです。次に趣味や教養、生活費の充実に充てたい、身内との付き合い、車両等の買い替えに充てたい、子供やお孫さんへの資金援助に使いたいと続きます。アンケート結果から分かる事は、老後に入ると、時間に余裕が出てきます。それもそのはずです。これまで一日の殆どを仕事で過ごしていましたが、その仕事が明日から無くなるので、何をしたら良いのか、どう過ごしたいのかという事も悩みの一つになってくるようです。これまで中々行けなかった旅行が一番に来るのも頷けますね。受給額を知る前にもっと重要な事次に受け取る年金の金額について解説します。この年金受給額が減る、少ないかもしれない、少なくなるだろうという事が大きな不安材料になっていると思います。この受け取れる年金の金額が判明しなければ、いくらを目標に貯めれば良いのかゴール設定が出来なくなりますよね。私が提唱している事は、実は受給額も大事ですが、それ以上にゴール設定とスタートラインの設定は非常に重要なんです。[adsense_middle]ゴール設定と早めのスタートの重要さこのゴール設定は非常に重要な部分になります。マラソンで考えてみましょう。フルマラソンやハーフマラソン、5キロ、10キロマラソンとそれどれ距離が決まっていて、必ずゴールが設置されています。貯金や資産運用も同じで、どこを目標にすれば良いのかという事を設定しなければ、ゴールの無いマラソンを延々と走らされるようなものです。考えてみただけでも想像を絶します・・・。しっかりとゴール設定する事は重要な訳です。そしてもう一つ。スタートはなるべく早めに切る事が重要です。現在では定年退職が65歳という会社も増えてきました。しかし中には60歳定年という会社も存在します。つまり、お給料を貰って稼ぐ事が出来る期間中に貯め始めなければ、年金を受け取る頃には間に合いません。例えばですが、60歳定年の会社に勤務しているとします。50代の方は貯める事が出来る期間は10年未満です。仮に老後2,000万円必要だとするならば、単純に1年間で200万円を貯め続けなければ60歳定年まで間に合いません。この会社に勤めながら、40代でスタートを切るのか30代でスタートを切るのかでは使える「時間」が大きく異なり、負担も違ってきます。なぜそこまで重要なのか?これは私の仕事で感じる部分が往々にしてあるからです。私もクライアントさんを抱えて仕事をしていますが、老後資金の相談に来る方も多くいらっしゃいます。必要な金額を計算し、早めのスタートを促しますが、一向に一歩目が出ない方が非常に多いです。これ実は情報過多の時代にいる為、A案、B案、C案と様々な情報収集や相談を行った結果、どれで始めれば良いのか迷ってしまう事に他なりません。ネットでは情報が溢れ、相談所も乱立しています。情報収集する事は決して悪い事ではありませんが、迷う事が無いように、決断する力を持っておきましょう。でなければいつまで経ってもスタートは切れず仕舞いになってしまいます。平均受給額について解説します話が少し横道に逸れましたが、スタート、ゴールの重要性は分かって頂けたかと思います。では今の高齢者がどれくらい年金を受給しているのかという事について解説します。国民年金と厚生年金で金額は異なる前回解説した記事に国民年金と厚生年金の事が詳しく書いてあります。是非そちらも読んで頂ければと思いますが、ここでも改めて受給額の違いを解説します。人によっては個人事業をやっている方、サラリーマンをやっている方と、違いはあります。国民年金は1階部分で、厚生年金は国民年金に更に上乗せできる部分となりますので、サラリーマンの方の方が年金受給額は多くなる事になります。国民年金はいくらもらえる?ご存知の様に個人事業主が加入する国民年金は年間約78万円(一人分)の受給額となっており、1ヶ月あたり、65,000円になります。しかし、厚生労働省が発表している平均受給額は1ヶ月55,000円との回答があり、満額受給できていない事が分かりました。そもそも年金制度は20歳から60歳までの間に納める制度ですが、未納期間や支払った期間(これを受給資格期間と言います)が不足している事も考えられます。いずれにせよ年金額が少ない事は分かっていますので、個人事業主でやっていくなら早めのスタートは肝心ですね。厚生年金はいくらもらえる?厚生年金に関しては受け取っているお給料水準によって異なります。一概に言えない為、ここでは平均受給額として解説します。厚生年金を受け取っている方の平均受給額が1ヶ月約145,000円(一人分)となっている様です。年収や受給資格期間によって差はありますので、あくまでも平均値として参照しておいて下さい。また男女別でも平均額が異なり、男性の平均は1ヶ月約166,000円、女性は1ヶ月約104,000円という回答が得られています。男女で差が出る要因としては、女性は出産、育児と子育てに専念する事が多く会社を退職し専業主婦になる事もあります。その場合受給資格期間が少なくなる事もある為、この様に差が発生する事になる訳です。理想的な貯金額はいくら?ここまでに受け取る金額と、出ていく金額を解説しました。では平均値を使用して差額を計算していきます。[adsense_middle]平均値を使用した差額の計算試算の条件計算するにあたり、以下の条件で試算します。老後のスタートは65歳から。平均寿命を用い男性81歳、女性87歳で計算。必要生活費は前述の平均値を使う。また離別後の6年間は平均値の8割で試算する事とする。受給額に関しては男女別の平均値で試算する。尚離別時の遺族年金は考慮しないものとして試算する。必要生活費必要生活費は次の計算式となります。夫婦で生活時236,000円×12カ月×(81歳-65歳)=45,312,000円離別後236,000×0.8×12カ月×(87歳-81歳)=13,593,600円合計58,905,600円(以下①とする)ゆとりある生活費ゆとりある生活費については次の通りです。夫婦で生活時361,000円×12カ月×(81歳-65歳)=69,312,000円離別後361,000×0.8×12カ月×(87歳-81歳)=20,793,600円合計90,105,600円(以下②とする)受給額(夫婦共に国民年金の場合)次に受給額について計算します。夫婦共に国民年金の場合は次の通りです。夫婦で生活時55,000円×2人×12カ月×(81歳-65歳)=21,120,000円離別時55,000円×12カ月×(87歳-81歳)=3,960,000円合計25,080,000円(以下③とする)厚生年金厚生年金の場合は次の通りです。男性166,000円×12カ月×(81歳-65歳)=31,872,000円女性104,000円×12カ月×(87歳-65歳)=27,456,000円合計59,328,000円(以下④とする)差額を計算では差額を出します。まず最低限必要な生活費から解説します。最低限必要な生活費国民年金の場合①-③=32,126,400円不足厚生年金の場合①-④=422,400円の余裕が発生ゆとりある生活の場合国民年金の場合②-③=65,025,600円不足厚生年金の場合②-④=30,777,600円不足上記のような試算結果になりました。平均値から算出すると、最低限の生活に関しては辛うじて厚生年金受給者がプラスとなりますが、決して余裕があるとは言い難いでしょう。また国民年金の場合差額が大きくなっており、何も対策を打たなければかなり厳しい老後生活になる事が予想されます。何度も言いますが、あくまでも平均値を使った試算ですので、皆さんに必ず当てはまるものではありません。しかし、目安となる金額は判明したのではないでしょうか。これは私の独断ですが、理想的な老後資金を確保するためには積立できるギリギリの範囲で2,000万円が妥当なラインだと考えます。老後資金対策のおすすめは何?この2,000万円を貯める場合、いつから始めるかによって、また貯める手段によって毎月の負担が変わってきます。65歳までに2,000万円とするなら、30歳から始めたとして35年間の積立期間はあります。その場合金利ゼロの商品なら毎月47,619円でゴール到達です。金融商品を変えて投資信託等の商品で運用し、年利4%であれば毎月の負担は約23,000円で済みます。この様にゴールとスタートが分かったら、選ぶ商品によって結果が変わりますので、商品選びも吟味してリスクを恐れずやる事も必要です。老後の貯蓄に関するまとめ今回は老後資金確保について解説しました。結果を見る限り大きな金額を準備しておかなければならない事がお分かり頂けたかと思います。いつから始めるのかは皆さん次第です。また平均値のシミュレーションよりも、リアルな自分の生活費と年金受給額を分かった上で試算するとより明確になりますので、お時間を作って計算してみてはいかがでしょうか。
2020年01月25日人生100年時代。これから迎える長い老後に、独り身ならなおのこと「お金はもつのか」と不安に思う人も多い。そんななか、老後の安心を得ようと結婚相談所に駆け込む50代女性が増えてきているというーー。「50代以上の会員数は’06年に4,700人でしたが、’19年には1万3,000人と約3倍に増えました。女性の会員数も同じく2,100人から5,900人に増加しています」こう語るのは、中高年専門結婚相談所「アイシニア」代表の池田淳一さんだ。今、さまざまな結婚相談所で50代以上の会員数が増えている。創業60年の中高年専門の結婚相談所「茜会」では10年間で会員数が3,000人から4,000人に増加。業界大手の「ツヴァイ」でも、女性会員数に占める50代以上の割合が’08年の3.6%から’18年に11.3%と約3倍になったという。「以前は躊躇しながら相談所に訪れる人も多かったのですが、今は多くのお客様が気軽に説明会や見学パーティに参加されるようになりました」(茜会・広報担当)さらに、注目したいのは結婚したい理由。「’18年に行った結婚意識調査では、50代女性で最も多かったのが、同率で『経済的に安定したい』『老後の安心を得たい』だったんです」(ツヴァイ・広報担当)■50代【結婚したいと思った理由トップ5】(1)経済的に安定したいから……66.7%(1)老後の安心を得たいから……66.7%(3)好きな人と暮らしたいから……54.7%(4)人生・生活を変えたいから……46.7%(5)寂しさから解放されたいから……29.3%■20代【結婚したいと思った理由トップ3】(1)自分の家族を持ちたいから……62.1%(2)子どもが欲しいから……58.3%(3)好きな人と暮らしたいから……55.0%■年代別結婚相手に「収入」を求める人の割合20代……43.1%30代……45.7%40代……54.9%50代……53.3%結婚相手に求めることも年齢層が上がるごとに「収入」を挙げる人の割合は増える。50代女性では「性格・人柄」と「相性」の次に「収入」を条件にする人が多い。経済的な安定を求めて増える50代の結婚相談。池田さんはその理由を次のように話す。「男性に比べて女性は、低賃金で収入が安定しにくい非正規雇用に就いている人が多いので、収入面で老後への不安を抱えやすい。それに、今は人生100年時代。50代はまだ折り返し地点で、『残りの人生をより豊かにしたい』『独りでは寂しい』と思う人が増えているのも理由でしょう」では、実際に50代で新たなパートナーを見つけるのはどんな人たちなのか。池田さんに、今まで見守ってきた方のお話を聞いた。■パート勤務で認知症の父も抱えていたけどーー「お義父さんも一緒に支えます」とプロポーズが「離婚の経験がある55歳のA子さんは、子どもがおらず、ずっとパートで働いていたため収入面に不安を抱えていました。なおかつ、認知症の父親の介護もあって、精神的にも疲弊していたようです」そこで、A子さんは経済面と精神面の両方を支えてくれる人を探そうと、アイシニアへ入会。「1年間で約20人の男性とお見合いをされていました。通常、お見合いのペースは平均月1回なので、とても積極的に活動されていましたね」こうした努力の結果、A子さんは会計事務所を経営する70代男性と出会った。「2人とも趣味が旅行で同じだったこともあり、交際に発展。男性は頼りがいのある人で『お義父さんも含めてあなたを支えます』と、A子さんにプロポーズしました。一方で、A子さんに恋愛感情はまったくなかった。でも、男性は彼女が抱える問題に真摯に向き合っていて、どんなことでも話し合える『人として信頼できる』ことが決め手だったようです」こうして入会から1年後、A子さんは、経済面と精神面の両方を支えてくれる年上の男性と、新たな人生を歩み始めた。池田さんは50代も結婚のチャンスはあると話してくれた。「訪れる人は10人中10人が『自分の年齢でも大丈夫ですか』と質問されますが、当社では4割の人がパートナーを見つけて退会されています。もし、結婚のお気持ちがあるようでしたら、勇気を出して一歩踏み出してみてください」「女性自身」2020年2月4日号 掲載
2020年01月25日多くの皆さんが迎える事になる老後。その老後が今問題になっています。どんな問題なのかと言うと、お金の問題です。私も25年後には65歳を超え働いているのか、それともセカンドライフに入っているのか想像できません。今回は老後のお金について必要な知識や目安などを解説していきます。年金はいくらもらえるの?平均的な支給額を解説します老後に備える為には、自分たちがどれ位の年金をもらえるのか、ある程度知っておく必要があります。まずはどれ位受給できるのか等解説しておきます。国民年金と厚生年金の違いでは国民年金と厚生年金の違いから解説しておきます。この年金の違いにより受給額が大きく異なってきます。概要として、厚生年金はサラリーマン等が加入する年金制度となっており、国民年金は個人事業主が加入する制度になっています。それぞれの違いについて次に詳しく触れていきますね。国民年金について国民年金は日本国内に住む20歳以上60歳未満の方全て加入する事になっている年金制度の事です。一般的に個人事業主、農業、漁業等に従事している方が対象となります。国民年金を自ら加入し、保険料を自ら納めている方を「第1号被保険者」と呼びます。また様々な説明の中で言われています、年金の1階部分が国民年金に該当しますので、憶えておいて下さいね。厚生年金について厚生年金は会社勤めのサラリーマンや公務員が対象となっており、「第2号被保険者」と呼ばれています。国民年金部分の支払いは直接行う事は無く年金の2階部分に該当します。日本全国を見渡した時に、国民年金の加入者が約1,600万人(平成29年度)に対し、厚生年金は約4,300万人(平成29年度)となっています。厚生年金保険料を納める事で、国民年金部分+厚生年金部分の年金額を受給する事ができるので、一般的にはサラリーマンである方が年金部分は手厚くなると言われています。また厚生年金で配偶者の方に扶養されている方は「第3号被保険者」と呼ばれており、直接年金保険料を納付する事はありません。年金は何階建てまであるの?先程の解説で1階、2階と例えましたが、年金は他の制度も含めると3階建てまでとなります。改めて整理すると、1階部分は国民誰でも受け取れる基礎年金部分(国民年金)となります。2階に関しては、サラリーマン・公務員が対象になりますが、上乗せ部分(厚生年金)となり、3階に関しては、企業年金や確定拠出年金等の分野が該当しますので、3階建て部分をする・しないは会社によっても異なりますし、個人の意思によっても異なります。また個人事業主など国民年金に上乗せする場合の付加年金や国民年金基金等は2階部分に相当します。目視で整理するため図解したものが次の図になります。2階建て、3階建て部分を補足しておきます図で見る限り、2号被保険者が手厚い年金である事が言えます。また1号、3号被保険者は自分で上乗せ部分を作る、若しくは過去に2号被保険者として勤務があればその期間分上乗せされます。ここでは付加年金、国民年金基金、厚生年金基金などについて解説しておきますので、知識としてもそうですし、年金の補てんとして考えておいて下さい。付加年金2階建て部分の付加年金ですが、第1号被保険者と任意加入保険者が付加年金に加入する事が可能です。任意加入被保険者について解説を挟んでおきますね。任意加入被保険者とは、国民年金を受給するための受給資格期間を満たしていない場合などの理由で、60歳を超えても資格を満たす為に加入する方を言います。この付加年金は国民年金の保険料に追加して月額400円を支払う事で将来の年金額を増額させる事が可能になります。追加する事によって、200円×納付月数分の金額が年金に毎年加算される為、お得な制度だと言えます。計算例として20歳から60歳まで付加保険料を支払ったとすると、400円×12カ月×40年間=192,000円支払う事になります。では受取は200円×12カ月×40年間=96,000円が1年間の年金に加算され、受給し続ける限り96,000円を受け取れますので、計算上は2年間で元が取れる仕組みです。国民年金基金国民年金基金に関しては、付加年金同様に第1号被保険者のみ対象となっている制度で、将来の年金額を増やす為の仕組みです。少々複雑な為、ざっくり解説しますが、付加年金と併用する事はできませんので、加入するのであればどちらかになります。毎月の掛け金の上限は68,000円までと決まっており、もしiDeCoと併用するのであれば、68,000円以内に掛け金を抑える必要がありますので、注意して下さい。加入のプランが複数ある為、ご自身の受け取りたい方法を検討して加入する必要があります。厚生年金基金次に厚生年金基金です。厚生年金と言葉が似ていますが、実際は異なり、次の様になります。厚生年金は公的年金制度であり、国が運用する制度です。厚生年金基金は私的年金制度で、企業年金に分類されます。つまり、厚生年金基金は導入している会社かそうでないかという事で加入の可否が決まります。また対象者は第2号被保険者となり、将来の年金受給額を増やすための制度です。現在(令和元年9月現在)では基金自体8社となっており、ほとんどの基金が解散し確定拠出年金に移行しています。確定拠出年金確定拠出年金は3階建て部分に該当し、最近では個人版確定拠出年金としてiDeCoが登場しました。これまでは企業版確定拠出年金しか無く、また導入している企業に勤務していなければ加入する事はできませんでした。しかし、2017年1月より、導入企業以外でも加入できる個人版確定拠出年金としてiDeCoがスタートしました。これにより第1号被保険者、第3号被保険者も3階建て部分に着手する事が出来る様になり、税制面のメリットを受けながら資産運用する商品で年金を増やす事が可能になり、現在では加入者が増加しています。一般的な受給額を解説しますここまでは国民年金と厚生年金の仕組みについて概要を解説しました。では実際にどれくらい受給できるのかという点に触れていきます。まず国民年金ですが、40年間しっかり保険料を支払ったとして満額受給できる金額は年間77万9,300円となっており、1月あたり65,000円となります。しかし、厚生労働省発表の平均受給額は55,000円となっているようです。では次に厚生年金ですが、こちらは年収によって様々ですので、厚生労働省発表の平均受給額で解説しますと1月約145,000円となっているようです。毎月の受給金額の平均をご覧になってどの様に感じましたか?老後資金として十分なのか、足りないのか、恐らく判別はついていると思います。私は「足りない」と感じますし、危機感さえ覚えます。夫婦で受給した場合は?では夫婦で受給した場合はどうでしょう?先程の平均を用いると共に国民年金であれば1ヶ月11万円となり、共に厚生年金であれば1ヶ月29万円になります。比較してもこの金額差は大きく、特に個人事業主の方は早めに年金の対策を打っておくべきだと言えます。それともう1点お伝えしたい事は、皆さんの寿命が年々伸びている事です。日本は世界トップクラスの長寿国です。男性、女性も長生きし、平均でも80歳をかるく超えてきます。このどれだけ生きる事が出来るのかという点がスッポリ抜けてしまっている為、月の受給額に焦点が行きがちになってしまいます。受給金額の総額を計算してみますそれでは先程の平均値を元に、男女の平均寿命から単純に計算してみることにします。最初に平均寿命ですが、小数点以下を切り捨てますので、男性81歳、女性87歳とします。迎える老後は65歳から、以降仕事をしないものとして計算します。そして夫婦同じ年齢でシミュレーションすると次の様になります。[adsense_middle]夫婦共に国民年金の場合男性55,000円×12カ月×(81歳-65歳)=10,560,000円女性55,000円×12カ月×(87歳-65歳)=14,520,000円合計25,080,000円夫婦共に厚生年金の場合男性145,000円×12カ月×(81歳-65歳)=27,840,000円女性145,000円×12カ月×(87歳-65歳)=38,280,000円合計66,120,000円必要な生活費は?入ってくる年金額を平均より割り出しました。次にかかる生活費(支出)を計算してみます。老後平均的な生活費(居住費含む)ですが、生命保険文化センターの調べでは、夫婦で毎月23.8万円が平均支出となっているようです。単身者で14.2万円が平均だそうです。ではこの平均値を元に支出を計算します。夫婦の期間:23.8万円×12カ月×(81歳-65歳)=45,696,000円1人になった期間:14.2万円×12カ月×(87歳-81歳)=10,224,000円合計55,920,000円シミュレーションで気を付けておく事上記の結果を元に改めて解説しますが、あくまでも平均値を元に計算しました。計算した結果、国民年金では生活費と受給額の開きが約3,000万円近くに上ります。厚生年金ではどうでしょう。今回のシミュレーションでは夫婦共に20歳から60歳まで、途切れることなく厚生年金を支払い続けた結果のシミュレーションです。ここで気を付けるべきは計算上は足りていますが、女性は出産、育児などの観点から、退職やパートになる事も考えられます。その場合、厚生年金を納める期間から外れる事になるため、上記のシミュレーション通りの金額に到達するかは分かりません。つまり、少なからずとも、出産、育児の事を想定した上で、何かしら老後に対して対策を打っておくべきであるという事が分かります。やはり年金だけでの生活は厳しい結果でもお分かりの様に、年金だけをアテにした生活は厳しい事が想像できるかと思います。老後を迎えた時点で、取り崩せる資産を形成しておくのか、不労所得が入ってくる仕組みになっているか、または65歳以降も仕事に携わっていくのかを検討しておかなくてはなりません。老後に備える為に有効な手立ては?将来的な老後不安を解消する手立ては自己防衛であり、貯蓄する事が必須だと言えます。その中でも、FPである私が推奨したいのは投資信託での運用です。時間さえかければ投資信託は増やせる確率が上がってきます。以前の記事で解説していますので、そちらを参考にして頂けると良いかと思います。預貯金だけでは運用はままならない為、今の時代は運用をしっかりと考える時なのではないでしょうか。老後の年金に関するまとめ今回は年金で生活できないかもしれないので、お金の基礎について解説しました。細かい点はあるにせよ、今出来る事を始めなければ、来る老後に備える事が出来なくなります。明日からセカンドライフが始まるといった場合に、何の準備も無いまま迎えるのは不安が募った毎日になるでしょう。不安を解消し、活き活きと生活できるようにしたいですね。
2020年01月24日今回は老後の住まいに関して賃貸か持ち家かという事をテーマに解説していきます。老後を迎える時に一つの不安として年金だけで生活できそうにないという事が挙げられます。その時、居住に関する費用負担が重く圧し掛かってくるかもしれませんよね。一体どっちが得なのか?またメリットやデメリットについても解説していきますので、是非最後までお付き合い下さい。高齢者の住まい事情について始めに今の高齢者の持ち家率に関してお話しておきたいと思います。今回は老後の定義として、65歳以上を老後とします。では65歳以上の方が一体どれくらいの割合で持ち家を所有しているのか、また賃貸の割合を解説します。意外と高い持ち家率65歳以上の高齢者世帯は8割もの方が持ち家を所有している事が、厚生労働省の調べで分かっています。2割は賃貸にお住いという事です。そして、単身者の高齢者で持ち家を所有している方は6割となっており、単身世帯の方が割合少ないという結果になっています。また調べてみて判明した事ですが、65歳以上の方がいらっしゃる世帯のうち、3割に当たる居住が1970年以前に建築された建物であるという事が分かりました。今から50年前に建てられたという事になります。持ち家での生活で困っている事は?持ち家を所有している事で、安心して帰る場所がある事は大変良い事だと思います。また慣れ親しんだ土地でもあると思いますので、愛着などもあるでしょう。しかし、先程の調べでは築50年以上もの物件が3割ある事が分かりました。その中で、住宅でのお困りごとについて内閣府がアンケートを取っていますが、一番の困りごとは、住まいのあちこちが古くなり傷んでいるという事でした。いわゆる経年劣化という事ですね。当然ですが、家は日々雨風を凌ぎ、日当たり等も調整してくれます。半面、傷むことは必ずある事でしょう。長年住んでいるのであれば尚更ですね。住宅を購入する時に注意すべき点は?先程は住宅の傷みが気になるという事を解説しましたが、それもそのはずです。購入した時は傷んでもなく、綺麗なままですよね。しかし、購入する際にまだ随分先の老後の事を考えて購入するでしょうか?恐らく購入時には家族構成も異なっているはずです。多くの購入理由に、子供が大きくなり、自分の部屋が欲しい、家が狭くなった等が挙げられます。その子供も自立し家を出ていく事が多いでしょう。すると、大きかった家も気づけば2人での暮らしになります。この様に、買う時にどうしても気づけない点があるという事は知っておいて欲しいですね。また当時は最新の自宅でも時間が経てば、構造や造りが高齢者に向いてない造りになる事もあります。例えは古いですが、随分昔は玄関が土間でしたが、今では土間の自宅を見る機会が激減しました。土間を上がる際の高さは高齢者にとっては大変ですし、かえって危険な場合もありますよね。住宅は持ち家(戸建て)?マンション?賃貸?それぞれの特徴、メリット・デメリットを解説します8割もの方が持ち家を所有している事実がありますが、細分化すると戸建て、マンションに分けられます。また賃貸という選択肢もあります。ここからはそれぞれの住まいの特徴やメリット、デメリットを解説していきたいと思います。[adsense_middle]戸建ての特徴は?まず戸建てから解説します。戸建てはご存知の様に資産になります。不動産として所有する事ができ、また相続として誰かに引き継ぐ事も可能です。そして売買する事や、場合によって人に貸す事も可能です。日本家屋として建築方法は日々進化しており、最近では免震構造や耐火性能を兼ね備えた災害に強い住宅が一般的です。また太陽光等の設備を設置する事により、自宅の電力分の費用を賄う事も可能で、電力を販売する事も可能になってきています。一般的には木造家屋が多く、土地の広さによっては庭を持つこともでき、家庭菜園や広い駐車スペース、知人などを招いてBBQなど行う事も可能です。戸建てのメリットメリットとして、資産になる事、引き継ぐ事が出来る事、販売する事が出来れば大きな換金性がある事です。また2階建てや3階建てといった居住空間を保つことも可能な為、上空に面積を広げる事も可能な点はマンション、賃貸に無いメリットと言えます。またローンさえ払い終われば、支払いとしては毎年の固定資産税・火災保険くらいになりますので、老後を迎える際には、支払いの面を考えても十分にメリットはあると言えそうです。戸建てのデメリットデメリットとしては、首都圏などではまず立てる事が難しく、郊外に建てる事が多い点でしょう。これは地価や建築許可の問題もありますが、一般的には郊外に建てる事が殆どです。そして先程も解説しましたが、建てた時と、先々とでは使い勝手や住まいの広さが変わってくるという事でしょう。子供が自立した場合などを考えると、かえって広くなってしまい、老後2人での生活となれば広さを持て余す事になります。また水回り、屋根、外壁等劣化し易い部分のメンテナンスは発生する事が想定されます。タイミングにもよるでしょうが、高額な費用が発生する事になりますので、別途貯蓄等をしておく必要があります。そして引っ越しがすぐには出来ない点も挙げられます。自動車等と異なり、買い手が見つかるまで時間が掛かりますので、換金性はあるものの、流動性は低い点はデメリットと言えます。老後を想定した場合は広すぎると庭や家の掃除、メンテナンスが徐々に大変になる事を想像しておいて下さいね。マンションの特徴は?次にマンションです。マンションも戸建てと同じく資産になります。特に上空に高く建設されるため、多数の世帯を一ヵ所に集める事ができます。またオートロックや防犯カメラ、管理人等がいるため、防犯性が戸建てよりも高い事が特徴です。特に、駅に近い場所に建設される事が殆どで、公共の交通機関へのアクセス等はし易いのが特徴です。階層が高くなればなるほど、値段も上昇する傾向にあり、相場に関しては住まいの自治体によってピンキリですが、高いもので億を超える物件もあります。間取りは当初より設定されているため、先々の家族構成等を視野に入れておく事が重要です。マンションのメリットマンションのメリットですが、戸建て同様に資産となります。立地はかなり好条件な物件が多いので、販売されるとすぐに売り切れる事もあります。上階になると部屋からの景観は良く、場所によっては夜景等一望できたり、花火大会の花火を見下ろしたりできる物件もありますので、大人も子供も住んでいて楽しめる点はメリットです。また物件の立地が良い事もあり、戸建てよりも高い値段ではありますが、売却すると購入した際よりも高値で売れる事もありますので、その点は戸建てには無いメリットと言えますね。マンションのデメリット続いてデメリットです。マンションの場合、住宅ローンを支払い終えた後には固定資産税・火災保険と戸建てと変わりはありませんが、マンションの修繕積立費、管理費が発生し続けます。これはマンションの外壁や共用部分等の修繕に使われる事になり、築年数が経っている物件は修繕積立費が高くなっていく傾向にあります。また左右上下に人が住んでいますので、騒音などの問題も出てくるでしょう。戸建てと同じですが、すぐに買い手が見つかれば良いですが、売却出来ない場合もあるので流動性は低いと言えます。災害に強そうなマンションですが、免震性能を改ざんしてある物件が発覚した事もありました。また昨年記憶に新しいのは台風19号の被害です。雨、風は問題ありませんでしたが、水害により、タワーマンションのエレベーターが使用できない事態に陥り、復旧までに時間がかかりましたね。特にタワーマンションは人気が高く、高層階は特に人気です。しかし、災害によるエレベーターが使用できないという事で、便利なはずの生活が一変しました。もし老後この高層階に住んでいたら、1階まで階段で降りる事はできますか?こう考えると高層階に入居する場合、老後も住み続けるのかどうなのか考えるべきなのかもしれません。賃貸の特徴は?最後に賃貸物件です。賃貸物件は戸建てタイプもあればマンションタイプ、アパートタイプ、メゾネットタイプ等、様々な形態があります。広さも様々で、一人暮らし用の間取りやファミリータイプ等、物件によっては家具家電まで付いている所もあります。またペットを飼う事も出来る物件も最近では増えており、スマートフォンのアプリには賃貸物件を検索できるものもあります。築年数が短い物件等は入居が早くに決まる事が多く、仕事で転勤等が決まった際には直ぐに引っ越す事も可能なので、戸建て、マンションにはない特徴を持っています。賃貸のメリット賃貸物件のメリットは、引っ越しなど自由に出来る点でしょう。資産では無い為、賃貸契約さえ結べば入居できますし、お気に入りの物件など見つかればすぐに移動できます。また家族構成が変わった場合等にも柔軟に対応できる点はメリットです。4人家族から2人家族になったので、部屋を少なくしたい時は1LDKや2LDKの部屋を探したり、また家賃も安くしたいのであれば、探す事も可能ですので自在性がある事は大きなメリットでしょう。老後を迎える場合、年金生活などで暮らす時には賃貸物件は一役買ってくれるかもしれません。賃貸のデメリットではデメリットはなんでしょう。まず挙げられるのは、住み続ける限り永久に家賃を支払う事です。住宅ローンと違って期間に定めが無いので、家賃と更新料、保証料等を支払い続ける事はデメリットですね。また自在性がある為、近隣の方の入れ替わりが激しい事が想定できます。今までは静かだったのに、今度来た人は騒がしい等、トラブルになる事もあるでしょう。また物件によっては駐車場が1台のみだったりする事も。2台3台と保有している世帯ではそれだけで、別で駐車場を借りなければなりません。入居する際も、敷金、礼金といった初期費用が高額な物件もあります。退去時には返金が無い場合も。そして老後を迎える場合、注意点としてですが、高齢者だけでの契約が出来ない事もあります。理由は高齢になればなるほど、理解力の低下、孤独死等オーナーにとっては避けたい事由が発生するリスクが高まるからです。賃貸は借り手にとっては助かりますが、オーナーの観点から考えると、収益を得る為の物件ですので、事故あり物件にしたくないのが本音ですし、空き部屋も埋めたいでしょう。この事から高齢者単独での契約は出来ない事が多いので、憶えておいて下さいね。家賃とローンはどちらが良いのか?さて物件に関する特徴、それぞれのメリット・デメリットを解説しましたが、ここでお金に関して触れると、家賃を支払うかローンを組むのかという点に行きつきます。一体どちらが老後には良いのでしょう?[adsense_middle]支払額を比較してみましたここで支払いの総額を比較してみたいと思います。ざっくりとした計算ですが、下記の条件で比較してみます。30歳夫婦で65歳定年、平均余命より90歳まで生きると仮定Aパターン:住宅を購入し35年ローンを組む/物件価格4,000万円/金利0.7%/月107,408円の支払い/頭金、ボーナス払い無Bパターン:賃貸に居住し続ける/月の家賃を10万円と設定まずAパターンですが、毎月の返済額を35年間払い続けると、総支払額で45,111,360円になります。この金額には固定資産税は含まれていません。次にBパターンですが、毎月10万円をローン支払いと同じ期間支払い続けると4,200万円となります。賃貸には固定資産税はありません。また更新料は含まれていません。それでは90歳まで計算しますが、ここでは固定資産税、更新料を共に含んで計算してみます。固定資産税は年間15万円とし、更新料は年間1万円とします。Aパターンであれば総額54,111,360円となり、固定資産税だけで900万円になります。Bパターンでは総額72,600,000円となり、住宅を購入するよりも遥かに支払い額が多くなる事が分かります。総額の支払いだけ見れば購入する事が得金額的な損得だけであれば購入する事が得になる事が分かりました。老後の居住費を支払わなくて済む点は大きなメリットです。購入者の意見として、老後の安心の為という事が最も多い回答です。反面、賃貸では老後の支払いが不安であるという回答が多いです。金銭面での不安が募るようであれば、住宅を購入する事を考える必要はあるでしょう。しかし、自由に色んな所で生活したいという考えであれば賃貸でも良いかもしれません。老後の賃貸住まいに関するまとめ今回は老後の住まいについて解説してきましたが、どちらが正しいという事では無く、老後を安心して生活したいのか、どうなのかという点が焦点だと思います。これからも長生きはするでしょう。その時、自分は何歳まで生きるのかという事もシビアに検討し住まいを考えておきましょう。
2020年01月24日今回のテーマは「老後貧困」です。何だか物々しいタイトルですが、老後資金対策を行っていなかった為に、カードローンで凌ぎ、結果借金地獄の様な日々を送る方の話を聞いた事があります。結果返済不能に陥り、破産宣告して老後破産に繋がっていきます。この話は現実に起きている話で、決して他人事ではありません。いつどうなるのか分からないのが人生です。老後お金で困る事が無いように、今から出来る対策を解説していきますので、出来る事から始めていって下さい。「老後不安」の原因と問題点今回のテーマに沿って解説するに当たり、先に原因と問題点についてお話したいと思います。そもそもですが、老後が不安だなと感じる様になったのは、いつ位からでしょう?人によってバラバラではありますが、私はバブル崩壊後からお金に関する問題に気付き始めた様に思います。かつて日本は好景気でした。老後を迎えた高齢者や中高年の方々はバブルの恩恵を知っている方達だと思います。しかし好景気はいつまでも続かず、1990年代にはバブル崩壊となり、一転不景気となり今に至ります。バブル期の金利は今では考えられない程の利率となっており、ゆうちょの10年定期預金で約8%もの金利があったそうです。私はこの金利の高さが原因であると考えています。元本保証&高金利という問題がお金の事を考えなくなった一つの要因ゆうちょで8%という事は、単純計算でも約9年で預入金額が倍になる計算です。しかも日本円ですので、元本は確保されている事になります。今の時代こんな金融商品があったら、皆さん預けますよね。何も不安はありませんよね。不安が無いという事は、お金を増やす方法なんて考えなくて良い訳です。簡単にゆうちょに預けておけば9年間我慢するだけで倍になりますから。この事が一生続くと誰もが思っていたのかもしれませんが、結果今ではどの金融機関でも0.001%の預金金利です。真剣に考えなければならなくなりましたが、これまで元本保証に依存してきたツケが回ってきました。そして金融商品に関する知識が無いので無難な保険に移行する事になるわけです。私はこの金利の高さがこそが安心と思い込み、不安を解消し、別の手を考えなくなった原因だと思います。保険も万能では無い!過去に保険会社も倒産しているバブル期において、金融機関の一角を担う保険会社も利率の高い商品が沢山ありました。今でも保有していらっしゃる方はお宝保険として持っておくべきでしょう。保険は将来の解約金を契約時に約束しますので、ある一定期間保有しておけば、かなりの解約金になるものもありました。しかし、バブルが崩壊すると同時に保険会社に解約が殺到。しかも高利率を謳っていましたが、その利率での運用が厳しくなり、最終的に経営破綻へと繋がります。この高金利が悪い意味で作用してしまったという事ですね。今では各保険会社もそうですが、財務内容等含め健全に運営されているか等厳しいチェックを受けています。今では保険も低利率となり、預けるメリットが殆ど無い状態にまで陥っています。中には商品の販売停止をしている保険会社もある位です。それ位今の時代は円で、元本保証で資産を増やす事が厳しい時代になったという事です。原因と問題点のまとめまず、原因を整理すると、次の様に解説する事ができます。高金利の恩恵に与っていた為、円建て一本で資産分散をしてこなかった情報や知識が無い為、バブル崩壊後も何か新しいものに手出しする事が出来なくなった元本保証への過剰な依存ではこの原因がどんな問題を引き起こすのかというと、次の様に考えられます。私達はお金の勉強をこれまでしてきませんでした。と言うより、する必要が無い時代があったからです。しかも日本はお金の事を話すと嫌がられる文化でもあり、中々誰にも相談出来ない時代だったと思います。また、親や祖父母の世代では資産運用している人はかなり少数だった様に思います。つまり元本保証に依存している事をそのまま子供世代にも伝える為、金融教育の機会が無かったと考えています。この問題を解決しなければ、先々日本は子供の世代が苦しむ事にも繋がってくるのではないかと危惧しています。これが私が考える問題点であり、冒頭の老後破産等に繋がってくると思います。現実的な対策は?では具体的にどんな対策を講じればいいのでしょうかという事になりますが、いきなり「〇〇の株を買え」とか「△△を始めろ」と言われても、行動できませんよね。では今すぐできる事は何があるのかをこれからポイントとして解説していきますので、ぜひ参考にして下さい。尚、今回のポイントに関してはFPである私も実践している事なので、真似事でもいいので始めてみて下さいね。[adsense_middle]貧しい老後を送らない為のポイント①情報取集から始める基本の部分ですが、お金を上手に増やすための情報収集から始めてみましょう。実際に様々な金融商品をチョイスするのは後で構いません。例えばですが、皆さんはご自宅の物件(持ち家や賃貸)を決める時に、いくつか不動産屋や住宅展示場を回りませんか?数ある物件やメーカーから条件の良い場所や値段、広さや快適さを求めて探し回ると思います。お金を増やす事も住まいを探す事も同じ事なんですよね。結果自分に返ってくる事になりますので、真剣になって、場合によって妥協点を見出しながら決めると思います。「分からない、知らない事」を「分かった!知っている」に変えてあげる作業になります。お金の勉強をするツールは雑誌、ネット、セミナー等様々ありますが、勉強方法は人それぞれです。対面で話を聞きたい、会話で学びたいのであればセミナーを受講するのが近道でしょう。先に知識を得たいと思う方は、雑誌やネットで気になるワード検索で調べる事が近道だと思います。このマネタスに掲載されている記事は全てFPが書いています。分かりやすい構成になっていると思いますので、参考になれば幸いです。但し情報収集は一時的に終えるのではなく、絶えず行っておく事が大事だと思います。継続は力なりですね。貧しい老後を送らない為のポイント②お金を貯める癖を付ける次のポイントとしてお金を「貯める癖」を付けましょう。貯める事が得意な方は飛ばして下さい。私もクライアントを抱える仕事をやっていますが、新規クライアントさんで、お金がどうしても貯まらないという方にお会いする事があります。貯まらない理由はいくつかあります。どうしても使ってしまう、収入自体少ない、カードを使う事が多いので支払いが増える等です。ここで私の実例を元に貯まる癖を解説しますので、出来そうであれば実践してみて下さい。私の実例私も新社会人になってお給料を貰う様になってから、中々貯まりませんでした。2年位経過した時にお付き合いした方と話し合って、一緒に毎月積立をするという取り決めを行い、給与口座とは別に定期預金の口座を開設しました。これまでは給与口座一つで管理していましたが、別に貯蓄口座を設け、そこに給料日になったら必ず2万円を通帳に入れる様にしました。そして記帳された通帳を彼女にも見せていました。最初はストレスがありましたが、3カ月も経てば6万円も貯まっているので、貯まる事が嬉しかったのを思い出します。この方法の利点は次の様になります。給与口座と分ける事で「使っていいお金」と「貯めるお金」の住み分けが出来た事記帳する事とその事実を別の人にも見せる事で管理しあう事定期預金なので、引き出す際の手間がかかるので簡単には引き出さない事以上3点です。この様に誰かがいれば管理しあえますが、周りに誰もいない場合は独自でやる必要があります。その場合、親に仕送りのつもりで送金するとか手の届きにくい所にお金を預ける事がポイントになります。3ヶ月も続けば習慣になってきますので、まず出来そうな金額を決めて無理のない範囲で始める事も一つの習慣化でしょう。貧しい老後を送らない為のポイント③収入に見合った割合の金額を貯めるこれは先程の実例にも書いた様に、無理のない範囲という点が一つのポイントになります。もう一つのキーワードとして「貯める」と書きましたが、貯める癖が付いてきたら、いよいよ金融商品の出番です。この点は後程解説しますが、まずは無理のない、続けられる金額にしておく事が大事です。いきなり月5万円や10万円などは、かなり生活に制限をかけなければならない金額になりかねません。友人や会社の方々との付き合い、彼氏、彼女との交際などお金が必要になってくる場面も出てきます。何度も言いますが、無理は禁物です。続ける事が大事であるという事を憶えておいて下さい。そして、収入の何割を貯蓄に回すかという事ですが、最初は1割で構いません。最低1割は貯められる様にしてみて下さいと言った方が正しいかもしれません。いきなりハードルを上げてもきついですし、低いハードルで継続できる事を実証しましょう。これが続けば1.5割、余裕が出来れば2割まで持っていければいいですが、お給料との兼ね合いもありますので、スタートは1割から始めてみて下さい。貧しい老後を送らない為のポイント④自分年金を作ろう貯める癖がついたら、いよいよ自分年金を作っていきましょう。年金は国が面倒をみてくれますが、国をアテにしない自分だけのオリジナル年金です。ポイント①で情報収集した自分の性格に合った金融商品で、ポイント②③で貯めるお金の一部を自分年金に回します。この場合、貯める=元本保証の預金ですが、自分年金は増やす事を意識します。それが保険の個人年金なのか、外貨預金なのか、投資信託なのかは個人の価値観に合う商品が望ましいです。何故なら、先程も言いましたが、続ける事が大事だからです。預金以外の金融商品は短期であればあるほど元本割れを起こします。それでは意味がありませんので、長きに渡って継続できる商品にしておきましょう。参考までに、投資信託ではネット証券を利用すると100円から投資する事も可能です。「やってみたいけど少し怖いな」と言う方は少額でもいいので、触れてみて下さい。増えている実感が湧けばいつでも金額変更する事は可能ですよ。老後貧困に関するまとめ今回は老後貧困にならない為にという事で、貯める方法・増やす方法の初歩に関して解説してきました。やるべき事を早いうちからやっておかなければ、誰も助けてはくれません。国や会社もアテには出来ない時代です。自分の身は自分で守る意識がとても大切ですし、出来ない理由より、出来る理由を探し、少額でもいいので一歩を踏み出してみて下さいね。
2020年01月22日今回は老後に関する調査記事になります。最近では老後不安が様々なメディアで取り上げられていますが、誰もが将来の自分の老後に対して不安を感じているかと思います。しかし、不安を感じてばかりいても何も解決しません。そこで今回の記事は、老後に対して何か準備を始めるに当たって知っておきたいお金の事について調査していきますので、そのモノサシについて共有できればと思います。老後のお金の準備、女性は必須!?いきなり性別で特定してしまって申し訳ありません。もちろん男性も必須なのですが、敢えて女性は「特に」と申し上げたいです。理由は「女性の方が長生きする」からです。これは統計上の話ではありますが、しかし、一つの結果として捉えておくべきだと思います。平均寿命と平均余命の違いここで、一つの資料について解説しておきます。次の表は、厚生労働省のHPより「簡易生命表」という日本人の寿命に関する表をまとめたものです。言葉の違いを先に解説しておきます。平均寿命とは、0歳の生まれたばかりの子供があと何年生きるのかという事を表す言葉です。下記の表では男性で81.25年、女性は87.32年となっています。平均余命とは、ある月例の男女があと何年生きられるかという統計を取り表したものになります。下記の表では60歳の男女であれば、男性は23.84年、女性は29.04年生存するという事になります。この様に自分自身の寿命が分からないので、国の資料を参考にしておおよそ何年位生きる事が出来るのかというモノサシを持っておきましょう。すると女性の方が男性に比べると長生きする事が分かりますよね。ご結婚されているのであれば、最終的にお一人になる可能性が高くなるので女性の方が男性より長生きする分、お金の準備を必要とすると言えそうです。年金はいくらくらい受け取れる?貯金はいくら必要?先程はおおよその寿命を把握していただけたかと思いますが、では必要なお金の具体的な数値について徹底調査を行っていきます。老後の一人暮らしをテーマにしていますので、今回は独身で過ごす場合をメインとして解説していきます。一体どれくらい年金が受給できるのか、どれくらい貯蓄があればいいのか、ゆとりある暮らしをしたいなど、様々なお金に関する情報を記していきますね。[adsense_middle]年金の平均受給額っていくら?まず年金がどれ位受け取れるのかという事ですが、細かく言えば各人で異なります。これは厚生年金期間やお給料等の違いで発生します。ここでは平均的な金額で話を進めていきたいと思います。先に一人当たりの平均受給金額ですが、14万5,000円となっています。これはあくまで平均の話ですので、必ずしも当てはまるといったものではありません。しかし、モデルケースでは厚生年金を掛け続けた場合の平均受給額になりますので、一般的なサラリーマンであるという事になります。男女での格差が浮き彫りに先程の14万5,000円は一人当たりの平均となります。ここで、男女別の平均を解説しますと、男性で16万5,000円、女性で10万3,000円となっています。約6万円もの開きがありますね。これは賃金の格差もそうですが、女性の場合は専業主婦等、一旦会社勤めから離れる期間も含まれていますので、開きが出た結果になります。この結果をご覧になって皆さんどの様に感じますか?人それぞれではありますが、実際に生活できるかどうか瞬間的に判断できるのではないでしょうか。老後必要な生活費はいくら?では次に老後に必要な生活費について解説します。とはいえ、ひとつのモノサシとしてお考え頂きたいのは、老後に必要な生活費はおおよそ、今の生活費に近しいものになってきます。例えば一人暮らしであれば、住まいにかかる費用・食費・光熱費・通信費・交際費・教養・娯楽費・被服費・医療費等でしょう。お勤めを退職された後は交際費等が減る事もありますが、逆に医療費等が徐々に上がってくる傾向にあります。ここに一つの資料があり、総務省HPの「単身世帯の家計収支」によると、単身の高齢者の平均生活費が16万2,000円となっていました。平成30年度の資料で皆さんと数値も異なるかと思いますが、先程の年金平均受給額と比べると女性平均とは約6万円も開きがある事が分かりました。年金の額がプラスに触れていれば問題はないのですが、平均生活費からマイナスになっています。またゆとりある生活費として最も回答が多いのは月22万円でした。中でも医療に関する費用は年々増加する?生活費に関しては各人様々ではあるものの、平均値として16万2,000円が単身世帯の標準生活費の様です。しかし、この項目の中でも医療に関する費用は加齢と共に増加する傾向にあるようです。ここで健康寿命に関するキーワードをご紹介しておきます。健康寿命とはWHOが提唱した新しい指標の事で、平均余命から寝たきりや介護になる期間を差し引いたものを健康寿命と言います。厚生労働省発表の資料(H22年度)によりますと男性(60歳時点)の健康寿命は70.42歳、女性(60歳時点)での健康寿命は73.62歳となっています。つまり男性は70歳、女性は73歳を超えると徐々に健康に影響が出てくる年齢であるという事になります。この健康寿命を超えるとお医者さんにかかる頻度が上がってくる為、医療費がいつも以上にかかってくる事になります。その時に頼れる家族がいるケース、いないケースと様々でしょう。ここでもお金の問題はつきまとってきます。介護費も考慮しておきましょう最近の日本では40歳を超えると介護保険料を徴収される事になっています。これは介護認定を受けた時に、介護サービス等受ける際の負担を軽くする為であり、社会保障制度の一端を担っています。年々介護者は増えており、日本の人口構造が少子高齢化になっているからでもあります。軽度のものから重度の介護状態と程度は人によって異なります。今では1割の負担で介護サービスを受ける事は可能ですが、先々高齢者が増えてくる事は予想できますし、少なからずとも自分も高齢者になっていきます。その時自分の身に何か起こった際、国の制度だけでは賄いきれない事も想定しておいた方がいいでしょう。孤独になるより誰かと触れ合う事を望んでいるこの話は私の義理の母の話です。昨年ですが、義理の父が他界しました。今は母一人で生活していますが、長年連れ添った旦那さんが急にいなくなると寂しいとの事。子供たちはそれぞれ家庭を持ち、離れて暮らしており、中々母に寄り添う事が難しい事情です。そこで、母は孤独が嫌なので、誰かと触れ合える施設を希望しました。一人で毎日を過ごすより、大勢の中で幸せに過ごしたいという強い希望でした。私達家族も母の希望を叶える為に、介護付きケアハウスを探して、やっと見つかりそうな所まできました。もちろん費用はかかります。この時力になってくれたのは、今まで担当して下さったケアマネージャーさんでした。費用の事、私達が行ける場所、施設の詳細等調べてくれました。母の年金は決して多い訳ではありませんが、出せる費用の範囲内で希望の所が見つかった事が非常に助かりました。この様に今は母の事を書いていますが、いずれ私や、この記事をご覧になっている方も一人になってしまう日が来るかもしれません。その時に自分がどんな生活をしたいのか、今から考えるのは早い気もしますが、選択肢を増やす為にはお金が必要になってくるんだなという事が分かりました。老後に備える為のおすすめな方法は?この記事をご覧になっている方の世代が若ければ若いほど、私は投資信託をおすすめしたいと思っています。理由は老後まで時間があるからです。時間がある事によって老後の資金的な不安を解消できるだけの金融商品だと私は思っています。[adsense_middle]投資信託の特徴は?投資信託は株や債券等様々な値動きのするものを組み込んだ運用商品であり、運用はプロがやってくれますので、基本的にはほったらかしで良いものです。また運用期間が短いと損失の出る可能性もありあすので、長く見積もっても20年以上は投資をしておく事が望ましいと言えます。逆算すると、65歳を一つの節目と考えるのであれば、少なくとも45歳からスタートさせておきたいですし、20代の方であれば、早くに始めると使える時間が約40年間もあります。かなり大きなアドバンテージだと思っていますので、早めに資産形成の準備に取り掛かっても良いと思います。投信だけでなく資産は分ける先程投信がおすすめであると解説しましたが、投信一本での資産形成は止めておいて下さい。何故なら運用商品である以上時間を要します。明日お金が必要になった場合等、急を要する際は圧倒的に預金に軍配が上がります。預金の良い所は、流動性が高くしかも元本が割れないという特徴があります。この様な緊急な場合に備える事も一つです。また保険を活用し死亡保障を確保しながら、お金が貯まっていく、増えていく商品もありますので、ご家庭のケースに応じて金融商品を使い分けましょう。日本の平均貯蓄額っていくら?総務省の統計によると60歳以上の世帯での平均貯蓄額は約1,700万円だそうです。この平均値を下回る世帯は全体の3分の2を占めており、特に預貯金が年々増加傾向にあると統計が出ていました。預貯金、証券、保険、他の構成比率で見ても、預貯金(普通、定期含む)は約60%近くを占めており、依然、投資や株などの有価証券には傾いていない様です。諸外国の金融資産の配分を見ますと、差は歴然としています。これは一つの保守的な文化がもたらした日本人固有の特性であると思いますが、今では金融もグローバル化しており、将来増やす為には、今まで触れた事の無い金融商品を知る必要があります。一人暮らしの老後資金に関するまとめ今回は老後に関する必要なお金に関して書きました。今回の資料はいずれも国が準備した資料です。しかし私は次の様に思います。国の資料であっても、皆さん個人の生活は全く違うので、資料はモノサシであり、惑わされず、自身の足元を見てほしいと思っています。資料は参考程度に。しかし実際はご自身が当てはまるとも限りませんので。まずご自身の事からしっかり把握された上で老後に対処していきましょう。
2020年01月21日遠距離恋愛中に彼からそっけない態度をされると、本当に愛されてるのか不安になりますよね。そんな時にはいくつかのポイントをチェックすると不安が拭えますよ!過去に同じことがなかったか思い出してみるまず最初にチェックしておきたいのは、過去に同じことが起きなかったかです。誰でも彼の反応が芳しくなかったり、よそよそしくなると、好きな気持が無くなってしまったんじゃないかと考えてしまうものです。しかし、もしかするとあなたへのサプライズなどの隠し事をしているため、反応がぎこちなくなっている可能性もあるのです。例えばあなたに内緒でこっそり会いに来ることを計画していたり、誕生日をサプライズでお祝いしようなどと計画している可能性があります。過去にも同じようなサプライズで会いに来てくれたことはないか、あるとしたらその時の態度と今は似ていないか?また今自分の誕生日が近くないかなどを調べて可能性を探ってみましょう。彼の仕事が忙しくないか調べてみる彼からあなたへの愛情表現が減ったなと感じるのは、彼が愛情表現をする元気すら無いほど忙しく働いているからかもしれません。それとなく彼に今の仕事のことや愚痴などを聴いて、忙しさの度合いをチェックしてみましょう。残業が続いているのなら体が疲れているのはもちろんのこと、家事や仕事に必要な準備などに負われてあなたとのメッセージや通話のやり取りに割く時間が取れないだけかもしれません。また残業が無かったとしても嫌な上司や慣れない仕事などで精神的に疲れていると、愛情表現をするような心の余裕が無くなってしまうのも珍しくないことです。彼に悩みがないか聞いてみるサプライズの気配もなく、仕事もいつもどおりなのに彼からの愛情表現がなく反応もいまいちな場合は、彼に悩みがないか聞いてみましょう。趣味や楽しめることが無いと人は無気力に陥りやすく、日々を頑張る気力もわきづらくなります。彼にこれといった趣味が無い場合、ちょっとした悩みでも大きく心を病んでしまい深く落ち込んでいる可能性があります。悩みを解決して心の余裕が出てくれば、あなたへの愛情表現もいつもどおりできるようになり、不安になることもなくなるでしょう。
2020年01月19日今回は老後に関する解説になります。漠然としていますが、何歳から老後と言うのか、自分は老後どんな生活を送っているのか、お金は足りているのかなど様々なお声を聞きます。今回のテーマは老後に対する不安を解消する解説になりますので、最後までお付き合い下さい。老後生活の心配事はお金最近TVや雑誌でも老後に関する話題は至る所で見たり、聞いたりする事が増えてきました。確かに社会問題を取り上げる事がマスコミの仕事ではありますが、なぜこの様に大きく取り上げられる様になったのでしょう。私が考える一つの要因として時代の変化があると考えています。どんな風に時代が変わったのか?これまた漠然としたタイトルになりましたが、具体的に解説すると、自助努力をしなければならなくなったという事が一つの答えです。かつて日本は高度経済成長に伴い、仕事やお金が溢れバブルというものも経験した事がある方もいらっしゃるかと思います。しかしそのバブルは弾け、不景気に突入しました。今でこそ経済を立て直すべく様々な金融緩和や政策を打ち出していますが、景気が良くなったと実感するまでには至っていない様に思います。ではなぜ自助努力が必要になったのでしょう?バブル期とバブル以降の制度の違い以下にバブル期と、バブル以降の違いを箇条書きにしてみたいと思います。【バブル期】終身雇用制度、退職金制度が一般的高金利(郵貯の定額貯金の利回りが8%)人口増加社会保障制度の充実(年金は60歳より受給・健康保険負担も2割等)【バブル以降】雇用の不安定(大手でもリストラする時代・フリーランスの台頭・退職金が無い)低金利(現在の預貯金金利は0.001%)少子高齢化の加速社会保障制度の変更(年金は65歳から、健康保険負担3割、介護保険の開始)この様に対照的な変化になっていると思います。また、かつては国や会社が最後まで面倒を見てくれる時代でしたが、今では国や会社をアテにする事は出来ない時代になりました。定年後の不安が大きくなるのはお金が必要だからです。お金の不安を解消するには?ではお金の不安を解消するためにはどうしたらいいのでしょう?自助努力と言っても何から手を付けたらいいのか?何を始めればいいのか?分からない事が多いと思います。ここからは解消する為の4つのポイントを挙げていきますので参考にしてみて下さい。老後資金対策はやるべき金銭の相談事はご夫婦で!ライフプランをやってみましょう価値観に合った金融商品を選ぶことお金の勉強を少しでも始めておく[adsense_middle]ポイント①老後資金対策はやるべき2019年に厚生労働省が発表した老後資金は2,000万円必要だというコメントを皆さんも聞いた事はあるかと思います。聞いただけでストレスが溜まったという方も少なくありません。この金額は正しいのかどうかですが、私はあながち間違いでは無いと思っています。間違いでは無い理由は?理由を補足すると、一つは健康面が大幅に改善され長生きをするからです。例えば65歳で定年退職をし、以後働かないという前提で話を進めます。現在日本人の平均寿命は男性が81歳、女性は87歳と毎年のように伸びています。あくまで平均ですので、平均以上に長生きする方もいらっしゃる訳です。では寿命を90歳までと仮定した場合、25年間に渡って生活をする事になりますよね。この時に毎月の生活費と年金受給額を計算してみたいと思います。ゆとりある老後資金と所得代替率始めにアンケートを基に、おおよその生活資金をここで解説しておきます。ゆとりある老後生活資金はいくらあれば良いでしょう?という質問に対し、回答が1ヶ月約35万円であることが生命保険文化センターのアンケートで判明しています。(ご夫婦での生活費です)この「ゆとり」とは何かを我慢せずに好きなものを買ったり、食べたりとできる事を指します。では次に年金がどれ位受給できるかという事ですが、憶えておいて欲しいキーワードがありますので、解説を挟んでおきます。所得代替率とは、簡潔に言うと、今受け取っている給料の何%が年金として受給できるようになりますという、厚生労働省が発表している数値の事です。厚生労働省の発表では50%となっており、月給30万円であれば単純に計算しても月15万円の年金であるという事です。簡単な計算で上記の結果を試算すると、次の様になります。(入ってくるお金に関してはご夫婦2人とも共働きであるという事で計算してみます)必要な金額は35万円×12カ月×25年=1億500万円入ってくる金額は30万円(夫婦2人分の年金)×12カ月×25年=9,000万円差額は1,500万円となります。上記の試算はご夫婦共に月給30万円のお給料を貰っている場合で計算していますので、ご主人が正社員、奥様がパート等であれば差は開く事になります。この試算結果はざっくりとしたものですが、今受け取っているお給料や生活環境は各ご家庭で異なりますので、一概には言えませんが、老後に対する資金の必要性はご理解頂けたかと思います。対策として何を始めるべきか?まずやっておきたい事は、今の生活費を洗い出してみましょう。手っ取り早いのは家計簿です。というのも、生活費に関してはあまりブレる事が少なく、今の生活水準が老後に移行する事が殆どです。お子様の教育費等は省いておいて下さい。必要生活資金が大きくなりすぎてしまいますので。この現状把握を行う事で、メリットとして老後の生活資金のイメージが持てる事、把握する過程で無駄かな?と思える所が浮き彫りになるという事です。その項目が食費なのか光熱費なのか、携帯代なのか、保険料なのかは各ご家庭で違いますが、一番早く見直せる箇所は保険と携帯です。安くする事で機能や保証を損なっては意味がありませんが、今では比較する事もできますので、一度確認しておきましょう。ポイント②金銭の相談事はご夫婦で!ライフプランをやってみましょう私もFPとして長い事やっていますが、お金の管理をご夫婦のいずれかに任せているといったご家庭が圧倒的に多く、支払いの事等、ご存知無いご主人、奥様を沢山見てきました。これはこれで上手くいっているのだと思いますが、老後資金を確保する為には、ご夫婦での協力無くしては上手くいきません。金銭的な事に関してはご夫婦で共有しておきべきであるというのが私の見解です。中にはご主人や奥様に言えない内緒の借金などあるかもしれません。しかし、借金も必ず返さなければなりませんし、2人3脚で老後まで、そしてその先へ向かっていかなければなりません。しっかりと将来の事について話合う機会を設けておきましょう。ライフプランのメリットは何?このライフプランのメリットは多くあり、先々のご家族の進学等のイベントが一目で分かる事や、資金計画をシミュレーションできる点は大きなメリットです。この資金計画が分かると、対策も立てやすいですし、使える時間からお金を増やすための効果的な金融商品も絞る事ができます。誰がやってくれるのかという事ですが、FP事務所の方や、保険会社の方、銀行、不動産と多岐に渡ります。ひょっとすると受けた所でセールスされる可能性もありますので、少し心構えだけしておいて下さい。ポイント③価値観に合った金融商品を選ぶこと老後に必要な資金がある程度明確になったら、次にする事は金融商品を選択する事になります。預貯金なのか、保険なのか、投資信託なのか、株や不動産投資なのか様々あり、それぞれにメリットやデメリットがあります。特に日本人に馴染み深いのは預貯金、保険でしょう。これまで元本保証という事が日本人の性格にピッタリとハマっていたからです。しかし、ご存知の様に預貯金の金利はほぼ無いに等しいですし、保険に関しても、最近の保険では依然と比べると格段にパフォーマンスが低下しています。投信や株に関しては、未だ手を付ける事が少なく、まだまだ未開拓ではないでしょうか。金融商品を選ぶ際に何に気を付けるべきか?金融商品を選ぶとき、何を意識しますか?メリットやデメリットもそうですが、将来どれ位の金額に増やせるかという点は外す事はできません。老後に2,000万円不足しますと分かっていて金利の低い商品のみで積立する場合、かなりの金額を積み立てなければなりません。この場合分散してリスクを小分けにする事が最も効果的です。一つの金融商品に絞らず、預貯金、保険、投信と分けておきましょう。当然利率、リスクも異なりますが、リスクばかり怖がっても仕方ありません。またリスクを分かった上で、受け入れる事が出来るのか、出来ないのかという点が非常に重要です。預貯金以外の金融商品は必ず担当者の説明やネット上での解説を確認しますが、話を聞いた・確認した上で、自分なら続けられるものを選択すべきです。積立ては続けなければ意味が無い選択する事に満足した商品であれば長続きはするでしょう。しかし、担当者の話を聞いてもイマイチ…どうしてもリスクが気になって仕方ないという事もあるかもしれません。そんな心境で始めると、結果途中で止めてしまう事が起きてしまいます。金融商品の特性は金利が高いものであればあるほど、複利効果が望めますので、少なくとも15年以上はコツコツ続けていくしかありませんし、15年を超えると予想以上のパフォーマンスを発揮する事が一般的です。続けられる金融商品に出会う為、しっかりとメリット、デメリット、リスクやリターンを考えバランスよく分散させる事が必須です。ポイント④お金の勉強を少しでも始めておくお金の勉強と言っても、専門性の高い知識から、生活の節約術まで幅広い意味で考えて下さい。例えばモノを買う時には還元性の高いクレジットカードを使いポイントを貯める事も一つでしょう。また節約術でも携帯や保険見直しなどは少し地道かもしれませんが、店舗や保険代理店を2、3軒回ってみて確かめる事も良いかもしれません。少しの知識を知っておく事で担当者の言いなりにならなくて済むようにするのも自助努力の一つだと思います。ほんの少しでもいいので毎日すこしずつ金融に触れるだけでもいいですから、情報収集して有益な情報かどうか判断しましょう。老後不安に関するまとめ今回は老後不安を解消するための4つのポイントを解説しましたが、将来を支えるのは自分だと思って老後に備えて頂ければと思います。決して楽ではないですが、自分の身は自分で守る時代の中で生きていますので、その点を踏まえて出来る事から実践して一歩を踏み出して下さいね。
2020年01月17日今回は老後について保険を考えている方向けの記事になります。最近では人生100年時代と言われる様になり、長生きする事がリスクと言われる様にもなりました。定年も徐々に延長され年金不安も尽きません。また健康に関しても新しい病気が見つかったりと気苦労は絶えませんね。そこで活躍するのが保険です。先々の備えについて解説しますので、安心の材料になればと思います。保険の種類は何があるの?はじめに保険にはどんな保障内容のものがあるのかという事から解説しておきます。老後の生活を想像すると、大体定年後が該当するはずですよね。その時収入はどうでしょうか?働いている今と比べても収入の有無で生活も随分変わるかと思います。ご自身にとってどんな備えをすべきなのかというモノサシを持っておきましょう。1.医療保険・がん保険TVCMなどでもよく見かけるのがこの医療保険・がん保険ですね。お世話になった方もいらっしゃるかもしれません。医療保険では入院したり、手術を受けた時、退院後に通院を伴った時、健康保険の効かない高度先進医療を受けた時等に、給付金を支払ってくれます。最近の医療保険は短期入院の際に入院一時金を支払ってくれる保険会社も増えてきました。がん保険に関しては、国民の男女2人に1人が罹患する生活習慣病でもあります。がんになると、治療に時間とお金が掛かりますので、高額な一時金を支払ってくれるものが多く、がんの通院治療に使える保険も多くなってきました。またがんだけでなく、脳卒中や心筋梗塞など生活習慣病になった場合にも備える事の出来る、三大疾病保険が最近の流行りとなっています。2.死亡保険・介護保険次に死亡保険や介護保険などですが、死亡保険は万が一亡くなった際にご遺族へお金を残す事が出来る保険として活用されてきました。昨今ではタバコを吸わない方は安い掛け金で加入できる非喫煙料率を採用している保険会社が増えてきています。更に特約を付加する事で、働けなくなった際の金銭的な保証までしてくれる保険会社もあります。そして介護保険においては、働けなくなった時の保障と銘打ってリリースされる事もあり、所定の介護状態や要介護認定に該当したら給付金を受け取れるものもあります。介護ニーズが高くなる50代以降の方がお考えになる事が多い保険です。3.資産形成や老後の収入に備える積立保険老後の金銭的な不安を解消するために、預貯金よりも高い利率で将来に備える積立型の保険もあります。この積立型には死亡保障が付いているもの、個人年金型の様に純粋にお金だけ貯めていくものもあります。一般的には貯蓄型保険と呼ばれています。最近では保険会社の運用もかなり厳しくなり、円建ての積立保険は以前よりもかなり利率が悪くなっています。代わるようにドル建ての保険や投資信託の様に運用を備えた変額保険等の販売件数が伸びている傾向にあります。老後の不安要素は何?私も保険代理店に勤務していますので、保険に関しては毎日の様に誰かの相談に乗っています。老後不安を感じる部分を聞くと、年金が足りるのか?入院して子供に迷惑を掛けたくない、葬式代くらいは残したいと色んな声を頂戴します。これを全て私なりに纏めると、老後の生活そのものに不安を感じている事が伺えます。その生活を支えるのはお金に他なりません。老後生活資金が潤沢にあれば問題無い先程の不安を紐解いてみますと、年金が足りるのか?という事に関しては、裏を返せばどれ位長生きするか分からないし、生活費はそれに応じてずっとかかる。つまり十分な蓄えがあれば不安に感じる事はありません。入院した際も同じです。収入が無い中で、大きな病気をした時にお金がどれだけかかるのか?想像しにくいですよね。そこでも問題無い位お金があれば入院しても、手術しても誰にも迷惑をかける事はありません。お葬式代も同じです。蓄えを残すのか、保険に頼るのかという点の違いです。つまり、お金を将来に向けて貯める、増やす事が出来なかった、したいけど叶わなかった為に保険に頼らざるを得ない現状だという事になります。おすすめの保険ってどんな保険?先程の解説は極論でしたので、ここからはおすすめの保険について解説していこうと思います。おすすめの保険といっても、各ご家庭で必要な保証も異なります。ここでは保険に対する考え方を含めおすすめな保険をアドバイスできればと考えます。[adsense_middle]保険の見直しは必ずやっておくべき必要な保証を考える前に、まずは現在ご加入の保障内容を確認しておきましょう。何故確認しておく必要があるのかと言うと、理由は3つあります。理由その①担当者依存を払拭するため例えばですが、長い事ずっと同じ担当者で、一つの保険会社に勤続している方から加入しているとします。つまり1つの保険会社の商品しか知らない、サービスを受けられないという事になります。長い事担当であれば情も湧きます。しかし、他社を見る機会が無い事も事実でしょう。ひょっとすると今ご加入している保障より他社の保険が格段に優れている点があるかもしれません。この依存から離れなければ他社商品を見る事は不可能でしょう。理由その②加入年度によって保障内容が異なる特に医療保険やがん保険は加入年度が古ければ、その当時の医療事情に沿った保障内容になっているはずです。中でも入院7日以上で支払う等の医療保険は、短期入院がメジャーの最近では全くと言っていいほど役に立てない事が発生します。それでは何の為の保険なのか意味が無くなってしまいます。憶えておいて頂きたいのは、保険はお医者さんの治療行為が進むと保険がそれに合わせて開発される為、絶えずグレードが上がっていきます。加入して10年以上も何もしていない方は一度確認をしておきましょう。理由その③勧められるがまま加入した保険が必ずしも良い保険とは限らない会社などに来る保険外交員と親しくなり、気も許せる間柄になった時、保険を勧めてくる事は往々にしてあります。また友人、知人が保険会社に勤務している場合も同じです。そこで、何も考えずに勧められるがままの保険だと、デメリットを見落としてしまう事もあります。いざ入院した時に使えなかった、となっても勧めた営業マンは責任を取る事はありません。この様な事が無いように保険を考える際はしっかり話を聞くようにしておきましょう。老後安心できる保険の考え方とは前提として健康状態が良いとして解説します。何かしらの病気や手術の歴がある場合引き受けが出来ない、条件が付く等ありますので注意が必要です。ではどんな考え方で保険を備えるかを解説します。まず社会保障制度を理解しておく事例えば入院した場合、国民の誰もが健康保険に加入しているかと思います。自己負担は3割で済みますが、高額な場合3割でも負担が大きい場合もあります。その時に高額療養費制度という治療費を抑える制度がある事を知っておきましょう。この制度があるだけでもかなり治療費負担は変わってきます。保険の依存度を高めるより蓄えや資産形成に傾斜をかける社会保障を踏まえ保険を考えますが、入院の頻度や死亡する確率を考えると、保険全てに依存するよりも複合的に考えておく事が重要だと思います。入院は高額療養費があるので、日額や掛け金を抑え、がんになった際は通院治療が殆どですので、カバーできるような保険にしておく。死亡に関してはある程度の蓄えを準備しておくか、時間があれば変額商品で資産運用しながら保障を備えるか、NISA等を活用し、本格的に老後の資産形成をするかという事です。私個人的には医療保険にはお金をかけず、がん保障(通院部分もカバー)若しくは三大疾病保障を備え、死亡は掛捨てで運用をNISA等で行うか、変額商品で死亡も備えながら運用するかといった事で十分だと思います。老後の保険に関するまとめ老後の安心な保険の考え方として今回解説しましたが、必要以上に保険を掛けなくても良いという事をご理解頂ければと思います。使う事が無ければそれこそ勿体ないです。抑えるべき部分と、確実に必要な部分を明確に分けて保険を考えましょう。
2020年01月16日