今回、お店をご紹介してくださるのは……【Margotto e Baciare】加山賢太シェフ1984年、広島県生まれ。18歳で料理の道を志す。【モナリザ】【リューズ】【カンテサンス】【かんだ】ほかで修行後、【マルゴット・エ・バッチャーレ】のシェフに。トリュフを“丸ごと”楽しめるコンセプトの店で腕をふるう。加山賢太シェフがオススメするお店代官山【Abysse】新進気鋭の魚介フレンチ。アミューズからメインディッシュまで、すべて主役は魚10種類の魚の旨みが凝縮されたスペシャリテ『スープ・ド・ポワソン』青いガラスや石材を用いたインテリア、魚のロゴが入ったプレートなど、深海を彷彿とさせるアイテムで統一された空間。ここは、フランスと日本、ふたつのミシュラン三つ星店をはじめ、数々の名店で経験を積んだ目黒浩太郎シェフが、2015年3月にオープンさせたお店です。アミューズ、前菜、スープ、メイン、すべて魚介中心のフレンチで構成され、おまかせのコース料理(9,800円)のみの提供です。海中の隠れ家までの案内役を務める、魚を模したロゴマーク海をテーマとした、統一感のある落ち着いた空間は、デートにもぴったり魚介のみで勝負する店のため、どこにも負けない品質の仕入先を全国から探し出した目黒シェフ。現在は北海道、築地、徳島、和歌山、山口の漁港の“魚へ愛情を持ち、繊細に扱う職人”から食材を仕入れています。そんな魚介を使用したお料理は、一品一品が至福の時間を提供してくれます。デートなど、大切なシーンにぴったりの、頼れる一軒です。皮と身の食感がたまらない『カサゴと甘鯛ジロール茸とシャンパンビネガーと銀杏のソース』オススメした加山シェフの声Abysse【エリア】恵比寿/代官山【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】8000円【ディナー平均予算】12000円【アクセス】代官山駅 徒歩3分▼加山シェフのお店【Margotto e Baciare】店舗詳細MargottoeBaciare【エリア】西麻布【ジャンル】フレンチ【ランチ平均予算】-【ディナー平均予算】30000円【アクセス】広尾駅 徒歩8分
2019年07月27日’80年代のアイドル全盛期にデビュー。結婚、出産後にママタレントとして活躍する渡辺美奈代さん(49)と西村知美さん(48)。2人は30年以上にわたる大の親友で、「昨日も一緒に話してた」と語るほど。今年、息子と娘が同じ高校に進学した2人が子育ての喜びや苦労を語り合ってくれました。西村「私は、毎日のお弁当づくりはこの春からだけど、美奈ちゃんは長いのよね」渡辺「上の子が幼稚園に入園する前の幼児教室のときから作っていたから、もう20年。上と下の子どもが6歳離れているでしょう。上の子が終わったかなあと思ったら、下の子が野球チームに入ってお弁当を作ることになって、って途切れることなく。でも、それもあと2年ちょっとで終わり。寂しくなるかもね」西村「美奈ちゃんには、昔からよくお料理を教えてもらっていたよね。子どもかちが小さいときは、キャラ弁の画像を送ってもらったり」渡辺「お料理教室に一緒に行ったね」西村「いまも、お弁当のことでいろいろアドバイスしてもらって助かってるの~。おかずはレパートリーが豊富で、おしゃれで。どうすれば朝からこんなにおいしそうに作れるんだろうって感動しちゃう!」渡辺「私たちの子どもが同級生になるなんてね。不思議な感覚と、うれしさが入り交じった感じ」西村「美奈ちゃんの長男の愛弥くんが卒業した学校だから先輩ママに教えてもらえるね。咲々(西村さんの長女)も、名月くん(渡辺さんの次男)が一緒で心強く感じていると思う。幼なじみのような存在というか」渡辺「それこそ、おなかにいるときからの仲だものね」■「こんな友達を作って」と子どもに推奨するほどの仲西村「美奈ちゃん、お兄ちゃんのとき、PTAの副会長をやっていたよね。学校の行事で親御さんたちを先導している美奈ちゃんをテレビで見て、ビックリした。仕事で忙しいのにすごいなあって」渡辺「そんなこと言って、知美ちゃんも副会長やったじゃない!」西村「美奈ちゃんが頑張っているんだから私も!と。いましかできないことだから勉強させていただこうと思って飛びこみました!」渡辺「知美ちゃんって、天然なところはあるけれど、本当はすごいしっかりしていると思う。いろんなことに興味を持って勉強するし、たしか、ショベルカーの資格も取ったよね?」西村「芸能界はいつ干されるかわからないから手に職をつけたいと思ってね。一度も生かされたことはないけど(笑)。私はね、いつも美奈ちゃんに感謝しているよ。美奈ちゃんは、私のことをちゃんと叱ってくれる人だから」渡辺「エ~!私、何言った?」西村「私の間違った言動を、『それはおかしい』って。だから、私は美奈ちゃんの言葉は長年、信じることができるの。娘には「美奈ちゃんみたいな友達を作りなさい」っていつも言い聞かせています。『相手のことを思って、気づかないことを教えてくれる人は、なかなかいないのよ』って」■子育てって大変なもの?2人の意見は正反対!渡辺「私、女の子を育てたことないでしょう。どんな感じなのか聞いてみたかった。子育ての悩み、ある?」西村「咲々は、とにかく闘争心がなくって。私が『勉強しなさい!』って言っても全くスイッチが入らない。そもそもやる気スイッチがないんじゃないか?って探しちゃう(笑)。美奈ちゃんは、子育てしていて、どの時期がいちばん大変だった?」渡辺「私、子育てで大変って思ったことなかったの。それはきっと、子どもが興味を持ったことは一緒に興味を持とうと思ってきたからじゃないかなあ」西村「その言葉、10年前に聞きたかった……!私は真逆で、いつも大変だと思ってた。娘にも『ママはあなたのためにこんなに頑張っているのよ!』って言っちゃったり……。それも考え方一つで、振り回されていると思わず、自分もそこに飛びこんで一緒に楽しめばよかったんだよね」渡辺「きっと子育てに正解はないよね。私は、子どものおかげで、知らなかった世界を見せてもらっているなあって感謝している」西村「私はね、どんなに失敗したと思っても、死ぬときに『ママ、ありがとう』って娘が言ってくれたら成功だったと思う。『だから咲々、絶対言ってね』って言ってるの(笑)」渡辺「そういうオチね(笑)」■互いの子育てを楽にする、お弁当当番制を計画中!西村「思えば美奈ちゃんは、高校のときからいい奥さんになりそうって言われてたね。そのとおりになってすごいなあ。私も、美奈ちゃんに毎日お弁当を作ってほしい!」渡辺「入学式のときに話したじゃない。知美ちゃんと、知美ちゃんのご主人と私と3人で、子どもたちのお弁当づくりを順番で回そうって。そうすれば1人が週に2回作ればいいって。今度、やってみない?」西村「それ、すごく楽しそう!」
2019年06月08日山田涼介主演スペシャルドラマ「もみ消して冬 2019夏~夏でも寒くて死にそうです~」のゲストキャスト、西村まさ彦、北村有起哉、渡辺江里子(阿佐ヶ谷姉妹)が発表された。エリート(?)3きょうだいが、自分たちの家族がしでかした不祥事のみを全力でもみ消して、なかったことにする“どコメディ”ホームドラマ「もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~」がスペシャルドラマとして帰ってくる!今回は山田さん、波瑠、小澤征悦が演じるエリート3きょうだいに、“AI(人工知能)”が加わり、再びもだえ苦しみ奮闘する次男の姿が描かれる。新たに発表された『家族はつらいよ』「サラリーマン刑事」シリーズなどの西村さんが演じるのは、主人公・北沢秀作の恋人、池江里子(恒松祐里)の父親・池江英智。秀作は里子の父親に会うことになるが、犯罪歴のある秀作と娘の交際に反対し、別れるよう迫る。また、大河ドラマ「西郷どん」や『オーバー・フェンス』の北村さんが演じるのは、秀作の父・北沢泰蔵(中村梅雀)のゴーストライター・尾道正平。経営していた都内有数の進学校を手放すことを余儀なくされた泰蔵が綴った大ベストセラー本を実は裏で書いていた…。そして「阿佐ヶ谷姉妹」の姉・渡辺さんは、結婚相談所のコーディネーター・別府役を演じることに。北沢家の長女・知晶(波瑠さん)を慕う秀作の後輩・尾関光希(小瀧望)が、知晶を追って通うことになる結婚相談所の担当者という役どころだ。新たなキャストが加わったことでさらに面白くなりそうな予感の「もみ冬」SPに期待していて。「もみ消して冬 2019夏~夏でも寒くて死にそうです~」は6月29日(土)21時~日本テレビ系にて放送。(cinemacafe.net)
2019年06月01日作曲家・西村朗のオペラ《紫苑物語》が、2月17日に世界初演の幕を開けた。初日直前の2月15日、ゲネプロが報道陣らに公開された。【チケット情報はこちら】《紫苑物語》は、今シーズンから新国立劇場オペラ芸術監督に就任した大野和士の肝入り企画「日本人作曲家委嘱シリーズ」の第1弾。石川淳の同名小説を原作に、佐々木幹郎が台本を、笈田ヨシが演出を手がけた。芸術監督として初めて指揮するこの作品を、大野は「日本オペラの革命」と公言している。最初から緞帳が上がっている舞台は、照明装置を吊るしたバトンも降りたまま、聴衆に晒されている。そしてそのまま、客席の日常と物語空間をシームレスにつなぐように前奏曲が始まる。平安時代、先祖代々の和歌の家に生まれた国の守・宗頼は、歌よりも弓の道に関心を示すが、それを許さない父は、権勢の家の娘・うつろ姫との婚礼を用意して弓から遠ざける。こうした前段が前奏曲の間に無言劇で示されたあと、照明バトンが上がり、舞台はいきなり華やかな婚礼の宴のシーンに変わって、いよいよ本編が始まる。合唱が舞台いっぱいに広がった動的な空間の中で、うつろ姫が肉欲と権力欲の歌を歌い、音楽は高揚してゆく。やがて姫の「き・ら・い!」のひと言をきっかけに、なんとインドネシアのケチャが始まり舞台は興奮に包まれる。原作小説で石川淳が「鬼のうた」と書いた終幕の静かな旋律に至るまで、濃厚なエネルギーが渦を巻いて立ち昇ってくるような音楽の連続に息を飲む。西村の色彩豊かで官能的なオーケストレーションはもちろん健在。しかしそれが歌をマスクするようなことはなく、歌手の声ははっきりと聴こえる。かねて大野がこだわってきた重唱も効果的に多用されている。二重唱から四重唱まで、各人物が別々の思いをパラレルに歌うという、音楽劇だからこそ可能な手法が、ドラマツルギーをスピーティにし、音楽を豊かに広げる。歌手陣では、まず何と言っても主役の高田智宏(バリトン)。ほぼ出ずっぱりの宗頼役を渾身の熱演。うつろ姫役・清水華澄(メゾ・ソプラノ)の、欲望あらわなギラギラとしたインパクトもすごい。そのギラつきと対照をなす清廉な声(しかし存在は艶っぽい)が、小狐の化身で宗頼の愛人・千草役の臼木あい(ソプラノ)。超絶技巧満載の〈狐のカデンツァ〉は圧巻だ。奸臣・藤内の、原作よりも強調された「へたれ」具合を演じる村上敏明(テノール)も巧みだ。シリアスなばかりではない。たとえば「鼻から煙が出るほどに」という歌詞(うつろ姫)や、合唱のコミカルな動きには笑った。西村、佐々木、笈田と、関西出身の制作陣ならではのサービス精神と言えそうだ。ぐいぐい引き込まれる日本のオペラの新たな金字塔。必見だ。オペラ『紫苑物語』は、2月20日(水)、23日(土)、24日(日)。東京・新国立劇場オペラパレスで。取材・文:宮本明※高田智宏の「高」ははしごだか
2019年02月18日日本人の若手テノール歌手の中でも際立ったスター性に恵まれ、実力・人気ともに鰻登りの西村悟。得意とする『椿姫』や『ラ・ボエーム』などのイタリアオペラのみならず、日本語オペラ『夜叉ケ池』や、先日大成功を収めた日本フィルの演奏会形式『ラインの黄金』のローゲ役など、レパートリーの拡大もめざましい。その西村が、自らのプロデュース公演としてオーケストラとのリサイタルを行う。歌手自身が指揮者とオーケストラに出資して行う大規模な公演で、日本ではこうしたソリスト発信の試みはまだ珍しい。【チケット情報はこちら】「今までイタリアのボローニャとヴェローナで勉強をしてきたのですが、その成果を聴いて頂くという目的もあるリサイタルです。忙しい山田和樹さんが共演してくださることになって、オーケストラも山田さんが正指揮者を務める日本フィルハーモニー交響楽団に決まり、この素晴らしいチャンスに感謝しています。山田さんや日フィルと築いてきた信頼関係がようやく実になった。一世一代の試みではありますが、満員のお客さんの前で歌えることを願っています」身長183センチの長身とステージ映えするルックスは、デビュー当時から注目の的だったが、元々はバスケットボールに打ち込んでいて、声楽を始めたのは高3のときだった。「音楽教師になるつもりで音大に進んだのですが、先生のアドバイスもあって芸大の大学院の試験に挑戦し、芸大在学時代にイタリア留学のチャンスもいただきました。歌はスポーツにとても似ているんです。バスケットでダンクしたり、柔道で一本背負いをする感覚と、テノールで高音を出す感覚というのは共通したものがある。歌手も筋肉を使い、使った後はケアしますしね」声量の豊かさとピッチの良さ、そして真に迫った演技力は、アスリート的な鍛錬とも関係があるようだ。リサイタルではこれまで歌いこんできたヴェルディやプッチーニ、ドニゼッティのイタリア・オペラのハイライトをメインに歌う。「悲劇的なオペラからのアリアが多いですが、僕自身悲劇が大好きだし、最も自分の音楽性が表現できると思っています。字幕なしでも歌詞の内容が分かる歌を歌うのが目標ですね。表情や音色、音量、手の仕草や目線などで文字なしでも伝えられるものがあると思います」何よりお客さんの前で歌うことが喜びだと語る。謙虚で誠実でユーモアセンスもある、未来の国際派テノールだ。公演は10月11日(水)午後7時より、東京オペラシティコンサートホールで開催。チケットは発売中。取材・文:小田島久恵
2017年07月19日お笑いコンビ・バイきんぐの西村瑞樹が、12日に生放送されたインターネットテレビ局・AbemaTVのバラエティ番組『おねだりプリンセス』(毎週水曜20:00~22:00)にゲスト出演し、相方・小峠英二の元恋人でセクシー女優に転身した坂口杏里のAVデビュー作品について「艶っぽかった」と感想を語った。同番組は、毎週違った美女が"姫"となり、アシスタントの"じいや"と一緒に、登場するゲストからおいしい食事を"おねだり"してごちそうしてもらい、その金額を競い合うという内容。今回は、"姫"にグラビアアイドルの岸明日香、"じいや"に小峠英二、ゲストに相方の西村瑞樹が登場した。姫が引いたカードに書かれたお題でトークする「姫の秘め事カード」というコーナーでは、「最近一番気になっていることは?」というお題が引かれ、小峠は「最近、こいつ(西村)が元カノのDVDを買ったんですよ」と告白。それに対して西村は、「違います。ブルーレイですよ。坂口杏里ちゃんのAVのデビュー作ですよ」と重ね、「最後まで見ました。艶っぽかった」と作品の感想を語った。小峠は「自分で選んだ道は全力で応援しますし、やるからにはトップ目指した方がいい」とエール。また、坂口と共演したこともあるという岸が「(小峠の)元カノとの関係はどうなっているか気になるの」と尋ねると、小峠は「(別れてからの状態と)変わっていないですよ。最近いじられているのでごめんなさいというLINEは来ましたけど」と近況を話した。
2016年10月13日『バラいろダンディ』(TOKYO MX、以下「MX」に略)が5日の放送で、司会を務めていた元フジテレビアナウンサー・長谷川豊の降板を発表した。降板理由は自身のブログに人工透析患者を中傷するような文章を書いたことであって番組側に非はないが、それにしてもMXは出演者の降板にまつわるトラブルが多い。8月には東京都知事選に出馬したジャーナリスト・上杉隆氏が「一方的に『週刊リテラシー』を降板させられた」として対立。3月には岡本夏生が「インフルエンザ感染後、診断書を持たずに出演した」という不可解な理由で『5時に夢中!』を降板。昨年2月にも中村うさぎが「スタッフや共演者との行き違い」を理由に『5時に夢中!』を降板。その他にも、作家の西村賢太が『ニッポン・ダンディ』を、漫画家の西原理恵子が『5時に夢中!』を突然降板するなど頻繁に騒動が起きている。相次ぐ降板劇の背景には、どんなものがあるのだろうか――。○トラブルは確信犯であり"勲章"MXのトラブルは降板騒動だけではなく、企画や出演者へのクレームは数知れず。その大半を占める『5時に夢中!』『バラいろダンディ』は、生放送番組だけにコントロールしにくいのだが、それを覚悟の上で過激発言が売りの人物をキャスティングしている。かつて「映らない幻のテレビ局」と揶揄(やゆ)された過去を持ち、「相手にされていない」「どうせ誰も見ていない」の自虐がベースにあるため、怖いものなし。「キー局では絶対に見られない」キャストとトークを売りにして、斬新な差別化を図っている。特に近年はキー局が連日10数時間に渡って情報番組を生放送しているが、扱うニュースも、コメンテーターのキャスティングも、コメント内容も大差なく無難なものばかり。ハッキリと自論を話すMXの番組で溜飲を下げる人が増え、業界視聴率も高いと言われている。だから善悪両方の意味でトラブルは確信犯であり、それも含めて活路を見い出しているのは明白。それなりに反省はしつつも、さほど懲りていないし、むしろトラブルはダメージというより、"勲章"のようになっている感すらある。しかし、MXもただ過激な人物をキャスティングし、生放送で野放しにしているわけではない。西原理恵子の降板時にマツコ・デラックスが、「私たちはルールを守りながら、ギリギリのところで戦ってきた」と語ったように、称賛か批判か、爆笑か激怒か、「紙一重のところをトークできる人物をキャスティングし、最低限のコントロールはしよう」という姿勢がうかがえる。その意味で、『5時に夢中!』『バラいろダンディ』らを手がける大川貴史プロデューサーをはじめ、スタッフの手腕によるところは大きい。○コアなファン狙いだから逃げられないそもそもMXはキー局に属さない独立局だけに、番組編成の自由度が高い。ネットワーク内の同時放送に縛られないため、日中は主婦向け、夜は大人の男性向け、深夜はアニメ好きと、極端にターゲットを絞った番組表を作っている。視聴率やビッグスポンサーの制約を受けにくい分、割り切って「マスではなくコア狙い」に徹して支持を集めているのだ。コアなファンがいる分、視聴率は取れなくても視聴熱は高く、常に「何かが起きそう」という期待感を抱いているため、多少の騒動でソッポを向かれる心配はない。これは裏を返せば、視聴率獲得を制作の基準にし、ビッグスポンサーの顔色をうかがい、クレーマーやBPOを恐れる「キー局の番組に物足りなさを感じる人が多い」ことの表れでもある。親交のある某キー局のテレビマンは、「MXがうらやましい」と話していたが、その反面、騒動が起きると「『ほら見たことか』と内心喜んでしまう」とも言っていた。いまだキー局の番組編成や表現に制限が加わり続けているだけに、MXの自由度が際立つのは必然だろう。問題は、両者の間をゆくテレビ局がないこと。かつてはテレビ東京がその立ち位置に近かったが、近年はあまり他のキー局と変わらない印象になるなど、このあたりにテレビ業界全体の問題点が透けて見える。○影響力が増す中、制作現場は火の車私自身、『5時に夢中!』『バラいろダンディ』のスタッフから何度か問い合わせを受けたことがあるが、どちらの番組も制作スタンスは真摯だった。ただし、現場は火の車。インパクトや過激さをベースに企画が練られるため、リサーチの時点からADが走り回り、内容は2転3転どころではなく何度も変わるなど、危ういところがあった。独立局ゆえに予算がなく、人材も少ないのは理解できるが、「本当に大丈夫なの?」と念を押してしまったのも事実。今のところ、そんな脇の甘さも大事にはつながっていないが、2015年度の売上高は164億7,000万円と、5期連続過去最高を更新するなど好調が続くだけに気をつけたいところだ。今秋から田中みな実がMCを務める昼の帯番組『ひるキュン!』がスタートするなど、情報番組の充実化が進み、音楽番組やドラマなどの制作にも意欲的なMX。東京スカイツリーからの電波放送で1,430万世帯の視聴が可能となり、スマホアプリ「エムキャス」の登場で全国視聴が可能(対応番組のみ)になるなど影響力が増す中、これまでの自由さを保てるのだろうか。今回のような降板騒動があるくらいの方が、"独立局の星"としてMXは輝き続けるのかもしれない。逆に、それがなくなったら勢いが衰えてしまうのではないか、と感じている。■木村隆志コラムニスト、芸能・テレビ・ドラマ解説者、タレントインタビュアー。雑誌やウェブに月20~25本のコラムを提供するほか、『新・週刊フジテレビ批評』『TBSレビュー』などに出演。取材歴2,000人超のタレント専門インタビュアーでもある。1日のテレビ視聴は20時間(同時視聴含む)を超え、ドラマも毎クール全作品を視聴。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』など。
2016年10月06日俳優・西村雅彦が、佐々木蔵之介の主演映画『超高速! 参勤交代 リターンズ』(公開中)で披露している落ち武者姿になるまでのメイキング映像が、このほど公開された。本作は土橋章宏氏の同名脚本を映画化した、歴史エンターテインメント『超高速! 参勤交代』(14年)の続編。西村は前作同様、湯長谷藩において家中を総括する家老・相馬兼嗣役で登場している。やや口うるさいところがありながらも、殿様・内藤政醇(佐々木)から厚い信頼を寄せられている相馬は、湯長谷藩が危機に見舞われた際、その知恵なしで切り抜けられないほどの大きな存在。前作では、江戸までの道中で井戸に落ちる不運に見舞われたことで、落ち武者姿を見せ、観客の笑いを誘ったが、本作でも哀愁漂う同様の姿を披露している。公開された映像は、合図とともに、西村が川に流されていくシーンから始まる。「助けて! 助け…」と悲痛な声を発しながら流されていく西村だが、次のシーンでは岸にたどり着いた様子。悲惨な状態になったことが分かるよう、うつぶせに横たわる西村にスタッフが水をかけ、びしょびしょの泥まみれにしている模様も収められている。この場面では、こらえきれずに笑いだしてしまう裏方もいたようで、西村の渾身の演技も相まって、スタッフらの笑みがこぼれる現場であったことがわかる映像になっている。(C)2016「超高速!参勤交代 リターンズ」製作委員会
2016年09月24日東京・六本木にあるIMA CONCEPT STORE内のIMA galleryにて開催されている写真家・西村裕介の写真展「The Folk」のクロージングイベントとして、最終日である4月2日に西村とNORITAKA TATEHANAのクリエイティブディレクター・舘鼻則孝によるトークショーが開催される。写真展「The Folk」は、西村裕介が日本各地の郷土芸能を撮影した写真集『The Folk』をもとに開催されるもの。明治神宮の祭事で郷土芸能に出会い、その強烈な魅力に魅せられた西村裕介は、以後3年半に渡り日本各地で受け継がれてきた伝統芸能を追い続けてきた。島根県にある津和野弥栄神社の「鷺舞」や、佐賀県市川の「天衝舞浮立」、沖縄県宮古島の「パーントゥ」などの演者の姿を黒幕の前で撮影することで、神聖さとともに猛々しい躍動感を捉えた写真作品の数々を展示する。今回のトークショーでは、今年3月にパリのカルティエ現代美術財団にて開催された、日本の民族芸能のひとつである「人形浄瑠璃文楽」の舞台「TATEHANA BUNRAKU : The Love Suicides on the Bridge / Nomadic Nights」の監督を手掛けた舘鼻則孝が登壇。世界を舞台に活躍する舘鼻とともに、日本文化を世界に伝える意味についてトークを行う。参加の申し込みはオフィシャルサイト()にて。【イベント情報】写真展「The Folk」のクロージングイベント会場:IMA gallery住所:東京都港区六本木5-17-1 AXISビル3階会期:4月2日時間:17:00~18:00入場無料
2016年03月29日学歴詐称によって出演する番組を全て降板することになった、経営コンサルタントの“ショーンK”ことショーン・マクアードル川上さん(47)。司会を務める予定だったフジテレビの新番組も降板となる中、このたびショーンKさんの後任として、 モーリー・ロバートソンさん(53)が内定したとデイリースポーツが報じています。ラジオパーソナリティーやミュージシャン、作家としての顔を持つモーリーさんですが、18歳のときに東京大学、スタンフォード大学、ハーバード大学などの名門大学に同時合格したという超エリートです。東大に入学後すぐに中退していますが、その後にハーバード大学を卒業したという“本物”の高学歴。「日本語で東大を受験したアメリカ人として初めての合格者」とも言われるなど、今度こそ正真正銘の高学歴キャスターとして注目を集める中、モーリーさんの自由奔放な性格に不安を感じる人もいるようです。●後任決定も、人選には不安の声多数ハーバードでは電子音楽とアニメーションを専攻した上、パンクロックのアルバムを発表したり、Twitterやニコニコ生放送で情報発信をしたりするなど、マルチな活躍を見せるモーリーさん。深夜のラジオでは自らの思想について、過激な発言やブラックジョークを交えた主張をすることも少なくありません。このことから、モーリーさんに対しネット上では、『フジいいかげん懲りろよ。リスキーすぎる』『危なっかしい気もするけど、ショーンよりは確実に面白くなるよね。番組普通に見たいし』『キャラ濃すぎだろwww』『見た目とキャラで言うと、モーリーの方が圧倒的に経歴詐称してそうだな。ただ、番組は確実に楽しみになった』『ブレーキかけずにしゃべりまくってほしい!失言して降板になったらそれはそれで面白いし』『クリス・ペプラーでよくない?』など、歯に衣着せぬ発言を期待するとともに、再びキャスター降板ということにならないか不安を感じる声が多数挙がっています。芥川賞作家の西村賢太さんと番組でケンカになったことがあるなど、言いたいことは口にしてしまうというモーリーさんの性格が吉とでるか凶とでるか。母親も国際ジャーナリストで、政治や世界情勢への関心も高いこともあり、キャスターやインタビュアーとしての実力は評価されている新キャスターのモーリーさん。失言により再び降板ということにならないことを祈りたいものです。【画像出典元】・Sean K | Facebook/(文/パピマミ編集部・豊田)
2016年03月18日昨年公開された『かぐや姫の物語』をプロデュースしたスタジオジブリの西村義明氏が3月21日(金・祝)、東京・新宿バルト9でトークショーを行った。ジブリ新時代を担う存在として注目され、夏公開のジブリ新作『思い出のマーニー』も手がける西村氏ってどんな人?この日は「三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー」が特別企画した3夜限定の上映会「これが出発点だ。」の“第1夜”で、高畑勲監督の記念すべき長編アニメ初作品『太陽の王子 ホルスの大冒険』(’68)がニュープリント版で上映された。同作に加えて、宮崎駿監督の初期代表作である『ルパン三世 カリオストロの城』(’79)、『風の谷のナウシカ』(’84)もスクリーンに復活。どれも現在のジブリを語る上で欠かせない、文字通りの“出発点”だ。西村氏は1977年、東京生まれ。アメリカ留学後の2002年、スタジオジブリに入社した。「若気の至りで映画を作ってやりたいと思っていたが、何をしたらいいのか分からなかった」そうで、入社当初は「著作権や法務を扱う部署で、ひたすら契約書のファイリングをしていた」のだとか。その後、『ハウルの動く城』『ゲド戦記』『崖の上のポニョ』の宣伝に参加し、高畑監督に多大な影響を与えた50年代の仏アニメ『王と鳥』(’06年に日本公開)で宣伝プロデューサーを務めた縁で、高畑監督と出会った。ちょうどこの時期、『かぐや姫の物語』は準備段階にありながら、ほとんど前進が見えない状況だったという。そこでスタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが白羽の矢を立てたのが、西村氏。そこから『かぐや姫の物語』が完成するまでの苦闘の8年が始まった。「初めて高畑さんにお会いしてから、監督をお願いするのに1年半。脚本はさらに1年半かかった。ところが出来あがった脚本は、上映時間が3時間半もあって…」と西村氏。さまざまな試行錯誤を経て、当初183ページあったシナリオは、138ページにまで絞られたそうだ。絵コンテの段階になっても、高畑監督のこだわりはノンストップで「ある日突然、高畑さんが『なんで竹が光るんですか?光源はどこですか』って(苦笑)。その答えが出るまで、絵コンテが6週間止まってしまった」(西村氏)。映画は2013年7月、宮崎駿監督の『風立ちぬ』と同日公開される予定だったが、最終的には同年11月23日に全国封切りされた。「最初から無理だったんでしょうね。製作が遅れるなか、夏に公開するか、企画そのものを中止するか決断することになった。鈴木さんに『企画を中止にし、製作にかかった数十億円をドブに捨てる権利を僕にください』と伝えた。すると鈴木さんは『お前が始めたことだからな。いいよ、ドブに捨てても』って…。最終的には4か月遅れで、高畑さんとも意見が合致しましたが。高畑さんは初めて納得してくれましたね。そもそも(『風立ちぬ』との)同時公開には納得していなかったですし」(西村氏)。目下、夏の全国公開に向けて、最新作『思い出のマーニー』の完成を目指している。メガホンをとるのは、『借りぐらしのアリエッティ』で長編デビューを飾った米林宏昌監督。こちらは、演出面でジブリ新時代を担う存在だ。西村氏は「全然、順調じゃないです!夏には公開しますけど。米林監督は現実的で、現状の中で最大限の力を発揮する人。朝10時から翌朝4時まで頑張っています」と現状報告した。そんな西村氏が考えるスタジオジブリ作品の魅力とは?「ピクサーやドリームワークスと違うのは、夢だけじゃなく、悪夢も描いているところ。例えば『となりのトトロ』が夢なら、『火垂るの墓』が悪夢。過去のあやまちや現実に、目を背けてはいけないとアニメーションで訴えるのはジブリしかないと思う」(西村氏)。(photo / text:Ryo Uchida)
2014年03月22日12月13日公開の映画『ゼロ・グラビティ』の公開直前イベントが10日、都内で行われ、第4回国民的美魔女コンテストでグランプリを獲得したタレントの西村真弓が出席した。世界43カ国で興行ランキングNo.1を獲得し、全米週末興行ランキング3週連続第1位を記録するなど、すでに全世界で600億円を突破する興行成績を収めたサンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー主演の本作。この冬最大の話題作がいよいよ日本で公開されるとあって、この日は"ハリウッド最強の美魔女"のサンドラ・ブロックにちなみ、第4回国民的美魔女コンテストでグランプリに輝いた西村真弓を招いたトークショーが行われた。西村は「終わった直後に無気力になるというか、『はぁ~終わっちゃった~』という感じで、非常に孤独と向き合う作品だと思います。サンドラ・ブロックの演技は、演技というより1人の人間性というか、女性が持っている強さを感じさせてくれました」と本作の感想を述べ、同じ美魔女と呼ばれているサンドラ・ブロックを「一言で言うと49歳には見えないですよ。お茶目な女性ですが、作品に向かう姿勢はお茶目から想像できないぐらいに真摯に受け止めている女性だと思います」と絶賛した。観客が女子高生ということで、美魔女の秘訣も伝授。「美の秘けつは、実は目に見えないことだと思います。目に見えないことをいかに大切にするか」と外見の美しさよりも内面の美しさを強調。コンテストでは"ランジェリー美魔女"と謳われたが「17歳から下着にはこだわっていました。人に裸とか身体を見てほしくないと思う人もいると思いますが、体型変化は誰にでも起きます。身体の身体に合ったものをつければ、20年後に必ず差が出ますよ。自分に合ったランジェリーを身につけることが大事です」と女子高生たちにリアルなアドバイスを送った。映画『ゼロ・グラビティ』は、12月13日より3D/2D同時公開。
2013年12月11日俳優の西村雅彦率いる「ドリス&オレガコレクション」の第6弾公演『地球の王様』が、10月26日、東京・シアター1010にて開幕した。初日前日の25日にはマスコミ向けに公開リハーサルが行われた。『地球の王様』チケット情報脚本を手がけるのは、「ドリス&オレガコレクション」への参加はこれが4度目となる金子茂樹。また映画『沈まぬ太陽』やドラマ『やまとなでしこ』などで知られる若松節朗が、初の舞台演出に挑戦している。物語はウィルスの感染により、世界中の人々が死に至る事件が勃発したことからはじまる。生き残った6人の日本人たちは、時に衝突しながらも、富士山の山小屋で穏やかな日常を過ごしていた。そんなある日、宇宙飛行士を名乗るひとりの男が山小屋に現れる。彼はウィルスが蔓延する前に宇宙へと旅立ち、地球に戻ると、生命反応が確認出来るのは今この場にいる7人だけになっていたと言う。人類存亡の危機に直面した7人。彼らは残された人類のリーダーとなるべき、“地球の王様”を決めようとするのだが……。“人類再生”という壮大なテーマを掲げながらも、そこに登場するのは食品会社の社員と清掃員という、いわゆるフツーの人々。だからこそ彼らは、嫌味な上司に対して愚痴をこぼすこともあれば、恋愛を巡ってすったもんだも巻き起こす。とても“地球の王様”に選ばれる者とは思えない、身勝手で情けない、でも妙に愛おしい、小市民たちの実像が浮き彫りになっていく。しかしそこに一石を投じるのが、“宇宙飛行士”というトップレベルの肩書きを持つ男の存在。ウィルスさえ無ければ、彼とほかの6人の人生が交わることは恐らく一生なかったであろう。しかし地球上に残された人類は、この7人の男女のみ。そんな状況のなかで彼ら彼女らがどんな決断を下すのか、非常に興味深いラストが待っている。カンパニーを引っ張るのは、やはりベテランの西村。クセのある中年男のなかに見え隠れする、悲哀とかわいらしさを体現させたら、この人の右に出る者はいないだろう。宇宙飛行士役の永井大は、自尊心の強い男ならではの表と裏の顔を使い分け、真骨頂を見せる。ほかに岡田義徳、大塚千弘、浅利陽介、高橋ひとみといった実力派が脇を固め、清掃員役の片桐仁が、独特の空気感と間で客席の笑いを誘っていた。近年の世界の状況を考えれば、この物語が現実になる日もいつか来るのかもしれない。だがそんななかでも生きていく、人間の図々しいほどのたくましさを、この舞台に見た気がした。公演は兵庫、宮城、大阪、福岡と各地を巡演する。なお、東京公演は11月14日(水)から25日(日)まで紀伊國屋サザンシアターにて上演。チケットは一部を除き発売中。取材・文:野上瑠美子
2012年10月26日第144回芥川賞を受賞した西村賢太氏の同名小説を、『天然コケッコー』『マイ・バック・ページ』などを手掛けた山下敦弘監督が映画化した『苦役列車』が 7月14日、全国で封切られ、西村氏と山下監督をはじめ、主演の森山未來、共演する高良健吾、前田敦子(AKB48)、マキタスポーツが東京・丸の内 TOEIで初日舞台あいさつに立った。その他の写真三畳一間に住み、日雇い労働にすがる19歳の青年役に森山を迎え、実力派俳優の高良と、映画オリジナルのヒロインを演じるAKB48の前田が脇を固める本作。原作は壮絶な自身の過去をベースに書き綴った“私小説”だが、西村氏は完成した映画をさまざまなメディアで公に酷評し、大きな話題と熱い議論を巻き起こしていた。舞台あいさつでもその言動に注目が集まったが、この日は「ご覧いただき、ありがとうございます。小説家として終わりかけたときに執筆した思い入れのある作品。妙に図々しさとしぶとさがある小説なので、その部分に皆さんが共鳴してもらえたら、こんなにうれしいことはない」と観客への感謝に終始した。それでも山下監督と言葉を交わすことはなく、いまだ埋められない“距離感”が見て取れたのも事実。今後、両者の確執がどのようにクリアされるか、さらに注目を集めそうだ。山下監督は「毎日、日替わりで面白い人がやってくる、まるでイベントのような現場だった」と多彩なキャストが集結した現場を振り返っていた。主演の森山は「昨日、急に十二指腸あたりが痛くなって、まさかの『体調不良で舞台あいさつ欠席』になるところだった」と同日、公開初日を迎えたライバル作『ヘルタースケルター』に主演する沢尻エリカを連想させる第一声で客席の笑いを誘い、高良は「憧れの山下組で、素敵な経験ができた」と感激しきりの様子だった。また、先日21歳になったばかりの前田は「ぜひ、同世代の人たちに見てほしい」とアピールしていた。『苦役列車』公開中取材・文・写真:内田 涼
2012年07月17日映画『苦役列車』が7月14日(土)に公開を迎え、主演の森山未來を始め、高良健吾、前田敦子(AKB48)、マキタスポーツ、山下敦弘監督、そして原作者の西村賢太が上映後の舞台挨拶に登壇した。芥川賞を受賞し話題を呼んだ西村さんの私小説を映画化。風呂トイレ共同の3畳間で暮らし、日雇いで収入を得る北町貫太(森山さん)の青春を生々しく描き出す。森山さんは「昨日の夜中に腹痛で身動きが取れなくなった」と告白。幸い大事には至らず、無事に舞台挨拶に出席することができたが「まさかの体調不良による初日舞台挨拶欠席かと思った」と、同日公開の『ヘルタースケルター』主演の沢尻エリカ(※沢尻さんは初日舞台挨拶に出席)を意識するかのようなきわどい発言で笑いを誘った。これで闘争本能に火がついた(?)マキタスポーツが負けじと「『海猿』よりも『ヘルタースケルター』よりもこちらを選んでいただいてありがとうございます」、「未來くんは全身整形をしたり、舞台挨拶をすっぽかさない」など過激な発言を連発し会場を沸かせた。劇中、貫多が下北沢に住む地方出身者をボロボロにこき下ろすシーンがあるが、高良さんは「僕は下北が好きでよく行くので、未來さんに言われて行きづらくなりました。『田舎モンが!』と言われながらイタかったです」と苦笑交じりに明かした。また、貫太の魅力について前田さんは「森山さんを好きなのか、貫多を好きなのか分からないけど…好きです!」と大胆に愛を告白!これには森山さんも「みたいです(笑)」と何とも照れくさそうな表情を浮かべていた。マキタスポーツも前田さんにメロメロのようで「その目で見られると何もできない。こっちが過呼吸を起こしそうになる」とまたも奔放な発言で客席をざわつかせたが、前田さん本人は爆笑していた。舞台挨拶の最後に原作者の西村さんが登場。これまで西村さんはインタビューや雑誌の取材などことあるごとに映画を酷評していたが、この日は毒舌は封印。「小説書きとして終わりかけていたときに書いた作品で思い入れがあります。(登場人物たちの)妙なしぶとさ、図々しさに共感していただければ」と作品をアピールした。『苦役列車』は全国にて公開中。■関連作品:苦役列車 2012年7月14日より全国にて公開© 2012「苦役列車」製作委員会
2012年07月14日Sのように見えて、“俳優SM度”を判定したら間違いなくドMの部類に入る2人である。昨年、話題をさらった『モテキ』でドラマに続いて観る者の心が折れそうになるくらい痛々しい中二病の主人公を熱演した森山未來に、『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』、『白夜行』、『軽蔑』とその生々しい存在感で現世の闇とも言うべき作品の世界観を体現してきた高良健吾。そんな2人が共演するのにこれ以上ふさわしい映画があるだろうか?現代の稀少な無頼派作家として注目を浴びる西村賢太の芥川賞受賞作を映画化した『苦役列車』で若き2つの才能が激突した。西村氏が「一人の落伍者の内面描写が眼目」と語った本作。映画で描かれる80年代の半ばに生を享けた2人はどのように挑んだのか?公開を前に話を聞いた。三畳一間の風呂なしトイレ共同のアパート暮らしを実践映画は19歳にして日雇い労働で日々を営み、酒と風俗と読書だけが楽しみという主人公・貫多のひねくれた青春を描き出す。森山さんの出演が報じられたとき、多くのメディアで「森山未來、『モテキ』に続いて再びダメ男役!」という文字が躍った。森山さん自身、当時、貫多のことを“ダメ男”と表現したことを認めつつ、実際に演じてみて「『モテキ』と比べると貫多はもっとたくましさがありましたね。“いい意味で捉えるなら”という注釈は付きますが…(笑)」と違った感慨を覚えたと語る。その上で、最初にこの役のオファーが届いたときの苦悩をこう明かす。「体のトレーニングもしないでダラダラと過ごす。『苦役』撮影中は絶対にそんな生活になるのが目に見えていたので。大変な役どころだなぁと」。その言葉通り、森山さんは撮影の間中、貫多が暮らすような三畳一間の風呂なしトイレ共同のアパートを新宿に借り、まさに貫多になりきった生活を送りながら現場に通うという日々を送った。「毎日のように、仕事が終わったらスタッフさんと飲みに行く、ということが習慣化してましたね(笑)」。高良さんはそんな森山さんを中心にした現場の雰囲気をこう評する。「森山さんが前日のお酒で顔をむくませて現場に来ると、スタッフ全員が『すごいぞ』と褒める(笑)。むくみが取れないうちに『早く撮影しよう!』となる。いい現場だなってしみじみと感じてました」。共感や親近感という言葉で語るにはあまりにも強烈かつエキセントリックな貫多のパーソナリティ。だが、貫多が抱える劣等感やその裏返しとも言える自我の強さに関しては、誰もが自らと重なる思いを抱くのではないだろうか?「それはいまでもありますよ、僕は」と高良さん。「些細なことで他人にコンプレックス持ったりします。それでもいまは前向きに『精一杯やってるのだから』と思えるようになりました。(自身が演じた)正二に関しても、専門学校に通っても楽しくなくて貫多とつるんで、でも段々と学校の友人もできて貫多から離れていく…という流れが、自分の東京に出てきたときの気持ちと重なるところがありました。東京に出てきたときはうまくいかないとすべてを東京のせいにしてましたね。『東京の水は…、人ごみは…、満員電車は…って。でもそう思ってる自分も東京の一部なんですよね」。森山さんも「『東京のソバは…』とかね(笑)。おれも『絶対関西弁のままで行ったるねん』とか考えて気負ってたよ」と頷き、こう続ける。「そういう気負いがない人はいないと思うし、年齢を重ねていく中でそうした感情を押し殺すか、それが自分だと受け入れるか、それを自分の“武器”とするのか何かしらの対処をするしかない。それは誰にでも付きまとう話だと思いますね」。原作者の西村氏はまさにそれを抱えたまま四十になって、自らの分身の貫多としてそれをさらけ出しながら勝負していると言える。「『俺には“何もない”がある』というのがこの映画のコピーだけど、あそこまで勇気持って立てるのは、やっぱりすごいと思いますね。その自信はどこから来るんだろう?何でそんなに堂々と地に足をつけていられるの?って。昭和の人と人のコミュニケーションが密だった頃だからこそ生まれているエネルギーもあるし、バブルのしわ寄せを食らってあの三畳一間に暮らすしかない貫多の『なにくそ』っていうエネルギーもある。貫太に限らずどこか世間から逸脱した人たちばかりが出てくるから、それを笑いつつ、見ているうちに、どこか自分のことを言われているような気持ちになって、笑えなくなってくれたら面白いですね」(森山)2人が芝居できちんと絡むのは本作が初めて。初共演はNHKのドラマ「刑事の現場」。そのときは森山さんが刑事、高良さんが容疑者役だった。あれから5年が経ち、森山さんは今回初めて全編を通してガッチリと高良さんと共演しての感想をこう語る。「5年前の共演では一瞬だったんです。役の関係性もあってほとんど言葉を交わすことがなかった。そのときはすごく硬質な役者さんだなという印象で、もう一回ちゃんとやりたいなと思ってましたね。友人のダンサーが、たまたま高良くんに振り付けを教える機会があって、『あいつは面白い』と言ってたので、すごく楽しみにして現場に行ったら、やっぱり面白かった」。ぶつかりあう、魂と自我とコンプレックス高良さんはこれまでも様々な作品で同世代、そして少し年上の俳優たちとタッグを組んできたが、森山さんからは特別なものを感じたと明かす。「クランクイン前にスタッフから『森山さんの役作りは凄まじい』と聞いていました。実際に、現場での佇まいや役を離れたときの在り方がいままでに会ったことのないタイプの方でした。それを言葉で表現することはできないんですが…。でも一緒にいて自分の中で『あぁ、よかった』と思える言葉や感情をいくつももらいました。確実に影響を受けましたし、おかげで芝居がすごく楽しいんです。色々な作品に出させてもらってインタビューも増えて、普段、言葉にしていないことをうまく表現するにはどうしたらよいかと考えたりすることが多かったんですが、ふと『そうだ、まずは(芝居を)ちゃんとやってればいいんだ』と再認識しました。森山さんと会って、『苦役』を経験して、スッと背中を押してもらったような気がしてます」。2人も間違いなく西村賢太と同様に己をさらけ出しながら歩を進めていく俳優である。2つの魂と自我とコンプレックスがぶつかり合う音に耳を傾けてほしい。(photo:Yoshio Kumagai/text:Naoki Kurozu)■関連作品:苦役列車 2012年7月14日より全国にて公開© 2012「苦役列車」製作委員会
2012年07月06日昨年、芥川賞を受賞した西村賢太の小説を気鋭、山下敦弘監督が映画化する『苦役列車』。本作が7月14日(土)から公開されるのを前に、主人公・北町貫多を演じた森山未來がインタビューに応じた。その他の写真作者の分身とも言える19歳の肉体労働者、貫多は始末に負えないひねくれ者。そんな主人公が初めて体験する青春らしき時間のあれやこれやを、森山は獰猛さと愛らしさが入り混じった絶妙な距離感で体現している。「中学を卒業してから、まともに誰かとかかわったことがなかった貫多は、19歳という年齢でたまたま康子(前田敦子)という女の子と、正二(高良健吾)という男の子と出逢う。それまではひとりだったし、これから先もひとりかもしれない。たとえば“恋愛”や“友達になる”というプロセスを踏んでいない。そんな貫多の“抜け落ち感”を伝えたいと思った。どこか自分のなかだけで完結してしまうところがあるんですよね。一気に卑屈になったり、一気にポジティブになったり」。とはいえ貫多というキャラクターに対して距離は感じなかったという。「すごく楽しかったです。居心地は悪くなかったし、ヘンに共感する部分も多かった。逞しさをわけてもらうようなところもありました。人って、何かしら守るものがあって強くなる、とよく言われますが、貫多って何も持ってないんですよ。それでも、這いつくばっても堂々と立ってられる強さがある。あの逞しさに『ありがとう』と言いたいですね」。特異な役でありながら、どこか観客が寄り添いたくなるのは、きっと森山のそんな心持ちによるところも大きいのだろう。「僕はいま、映画や舞台をやらせてもらうことで、なんとか自分を保てている部分があるけれど、もしこれがなかったら、いつだって貫多のようになる自信はあります(笑)。でも、どこかで、たとえどうなったって生きていける、とも思っている。貫多もそうなんですよ」。そう、『苦役列車』は、ふてぶてしくも、まぶしい生命力を感じさせる男の子の物語である。『苦役列車』7月14日(土)全国ロードショー取材・文:相田冬二写真:藪内 努(クラッカースタジオ)ネイビーシャツ/STUDIOUS/STUDIOUS PRESSROOM/\12600ワークパンツ/JANTIQUES/\9030サンダル/OURET/Sian PR/\34650ショップリストSTUDIOUS/PRESSROOM/東京都渋谷区渋谷2-2-3 ルカビルⅡ2F/03-6662-5525Sian PR/東京都渋谷区渋谷2-2-3 ルカビルⅡ3F/4F/03-6662-5525
2012年07月03日第144回芥川賞受賞作に輝いた西村賢太の自伝的小説を森山未來主演で映画化した今夏注目の1本『苦役列車』。そのワールド・プレミアが現在開催中の第15回上海国際映画祭にて6月19日に行われ、森山さんと山下敦弘監督が舞台挨拶に登壇し、喝采を浴びた。稼いだ分だけ酒と風俗に金を遣い、読書が唯一の趣味という見事なダメ男・貫多の破天荒な青春を描く本作。森山さん演じる主人公・貫多の友人役の高良健吾やヒロインを演じる「AKB48」の前田敦子の出演でも話題を集めている。上海国際映画祭では先日、『鍵泥棒のメソッド』がコンペティション部門で上映され、主演の堺雅人と広末涼子が大歓声を浴び、そのあまりの人気ぶりに会場は一時混乱するほどの盛況ぶりを見せたが、『苦役列車』もそれに負けず劣らず上海の映画ファンたちの熱狂をもって迎えられ、森山さんと山下監督は登壇すると会場は大歓声に包まれた。同映画祭の「オフィシャル・セレクション」作品として、ティム・バートンやキム・キドクといった巨匠たちの作品と並んで上映されるということで、さぞや緊張の舞台挨拶になるかと思いきや、中国語で挨拶するなど余裕の表情を見せた森山さんと山下監督。森山さんは「北町貫多という男が、登場人物一人一人と出会っていき、不協和音が重なっていく、その山下ワールドの面白さが上海のお客さんにも伝わっていたと思う」と、観客たちの好感触に大満足の様子。山下監督も「上映を一緒に観ていて上海のお客さんの笑うところなど、反応がとても面白かった」と、日本人観客とのリアクションの違いを楽しんでいたよう。上映終了後、観客からは「この物語がこの後どうやって発展していくのかを上海の人たちにもう一度見せてほしいです」(20代・男性)といった続編を期待する声や「高良さんの大ファンです、格好良かった!」(20代・女性)と登壇した森山さんではなく高良さんへのラブコールが贈られた。『苦役列車』は7月14日(土)より全国にて公開。■関連作品:苦役列車 2012年7月14日より全国にて公開© 2012「苦役列車」製作委員会鍵泥棒のメソッド 2012年9月15日よりシネクイントほか全国にて公開© 2012「鍵泥棒のメソッド」製作委員会
2012年06月21日映画『苦役列車』の完成報告会見が14日、都内で開催され、主演の森山未來をはじめ、高良健吾、前田敦子(AKB48)、山下敦弘監督が出席した。その他の写真作家・西村賢太の芥川賞を受賞した同名私小説を映画化した本作。三畳一間に住み、日雇い仕事で生計を立てる19歳・北町貫多のひねくれた青春を描き出す。森山は本作を「花粉症対策映画」と表現。「土に触らず、滅菌・抗菌のものにしか触らず、本当に汚いものに触れないでいる人が多いけれど、菌に触れることで免疫ができる。この映画は人間の免疫を高めるのでぜひ触れてほしい」と力説した。高良は、高校2年生の時に山下監督の短編映画『その男狂棒に突き』を観て以来のファンだったそう。「高3で初めて監督の(作品の)オーディションを受けたときは落ちたけど(笑)、今回、参加できて幸せでした。現場に行く前は緊張して、病気なんじゃないかってくらい汗が出ました」と、念願かなって山下作品へ参加できた喜びを語った。同じく前田も山下監督の大ファンだったとあって「幸せ」を連発。「よく口癖で『あぁ、幸せ』って言うんですが、撮影の6日間は毎日ずっと幸せでした」と満面の笑み。完成した映画についても「自分が出ているとか関係なく、久しぶりに『映画観てるな』という感じでうれしい感情に浸りました。“山下ワールド”ってこれだって言う感じ。スパイスがたくさん入ってます!」と熱弁をふるった。森山は役の貫多になりきるために新宿にある三畳・共同シャワーのアパートを借り、そこで生活しながら現場に通ったという。「役にかこつけて毎日ゴールデン街に行けました。毎朝、顔を(むくみで)パンパンにして現場に向かいました」と明かした。そんな森山を高良は絶賛。「3つしか違わないのに、そういう役者との出会いは初めてでした。森山さんが顔をパンパンにして遅刻してくると、みんなが『すごいぞ!』ってホメて、むくみが取れないうちに『早く撮ろう!』となるいい現場でした(笑)」と一体感のある現場をふり返った。前田は森山が表現した貫多を「映画を観るにつれ、かわいくてしょうがなくなる!」と語り、山下監督もそんな森山の役へのなりきりぶりを「撮影が終わるころには“ミニ西村賢太”になってた」と称賛をおくった。『苦役列車』7月14日(土)全国ロードショー取材・文・写真:黒豆直樹
2012年06月14日芥川賞を受賞した西村賢太の同名小説を映画化した『苦役列車』が完成。6月14日(木)、完成披露試写会でのお披露目を前に主演の森山未來、高良健吾、前田敦子(AKB48) と山下敦弘監督が記者会見に臨んだ。19歳にしてその日暮らしの肉体労働者として三畳一間に暮らし、稼いだそばから酒と風俗に金を遣い、読書が唯一の趣味という北町貫多。現場で親しくなった同世代の正二や思いを寄せる大学生の康子らとの青春を飾り気なしに描き出す。森山さんは本作を「花粉症対策映画」というキャッチフレーズでアピール。その心はというと「抗菌、滅菌のものにしか触らずにいるから花粉症になる。本当に汚いもの、菌に触れば免疫ができます。この映画は免疫を高めてくれる映画」とのこと。「ぜひ触ってほしい」と呼びかけた。高良さんはインタビューなどで常々、一緒に仕事をしたい監督として山下監督の名を挙げていたそう。「現場では緊張して病気じゃないかってくらい汗が出ました。映画を観て『山下作品に自分がいるんだ!』と感じました」と感激を口にする。前田さんも「口癖で『ああ幸せ』とよく言うんですが、6日間の撮影で、毎日『幸せ』と言えていました。決して爽やかな映画ではないんですが、私が出ているところは『これって青春!』と言える爽やかさがあるので、ホッとしてほしいです」と自らの出演シーンの見どころを明かした。森山さんは役になりきるために実際に三畳のアパートで生活し、風呂にもろくに入らない生活を送ったそう。「三畳の閉塞感を実際に感じたかったんです。役にかこつけてゴールデン街にも行けました」とニッコリ。共演シーンの多かった高良さんは、髪の毛から日々、汚れていく森山さんの変化を感じていたとか。森山さんは飲み明かした状態で現場に来ることもあったそうだが「(むくみで)顔をパンパンにして、森山さんが遅刻してくるとみんなが『すごいぞ!』って褒めて、『早く撮ろう』となるいい現場でした(笑)」と明かした。山下監督も「『痩せてくれ』と言われてそうする役者はいるでしょうが、太るのは…。撮影が終わるころにはミニ西村賢太になってました」と絶賛していた。前田さんは、森山さん扮する貫多と高良さん演じる正二のどちらが好みかを問われると「貫多といるときの正二は完璧なキラキラ男子。貫多は最初、ひどい男だと思いましたが見るにつれてかわいくてしょうがなくなってくる。本当にかわいいです!だからどちらが気になるかと言われれば貫多」と告白。森山さんは喜びつつも「気になる部分はあっても触れたいかは別だと思いますよ」と、一筋縄ではいかない主人公を知り尽くした様子で苦笑を浮かべていた。『苦役列車』は7月14日(土)より全国にて公開。■関連作品:苦役列車 2012年7月14日より全国にて公開© 2012「苦役列車」製作委員会
2012年06月14日自身の壮絶な過去を綴り、第144回芥川賞を受賞した西村賢太氏の私小説を、『マイ・バック・ページ』の山下敦弘監督が映画化した『苦役列車』から、森山未來と前田敦子の共演シーン画像が初公開された。その他の写真本作は、日雇い労働にすがる19歳の主人公・北町貫多役に森山を迎え、貫多の職場の新入りで専門学校生の日下部正二役を高良健吾、映画オリジナルのヒロイン・桜井康子役を前田が演じる。今回公開された画像は、古本屋で店番をする康子に一目惚れした貫多が、日下部の協力を得て読書好きを理由に彼女と友達になり、家を訪れた場面。中学卒業後、他人を避け、ひとりぼっちで過ごしてきた貫多だけに、公開された画像からも、康子とどう接したら良いのか戸惑う貫多の不器用さが伝わってくる。6月2日(土)より特典付き劇場前売鑑賞券が全国の劇場で発売。前売特典は、貫多が日雇い労働でもらう給料袋をイメージした“貫多の給料袋”。中には、貫多と日下部、康子の写真が入ったデザインのお札メモが入っている。『苦役列車』7月14日(土)全国ロードショー
2012年05月25日前田敦子卒業を発表AKB48の中心メンバーであった前田敦子が25日、さいたま市で開かれたコンサートで、「卒業」を発表した。(画像:AKB48公式サイト、メンバー情報より)まだ詳細は未定ということだが、卒業の時期は次回総選挙の後ではないか、東京ドームが最後になるのではなど、いや、はたまたAKB劇場だ、など憶測が飛び交っている。そんな前田敦子の卒業、本当は篠田や板野だったのではなどといった話も聞こえてくる。そんなところに、映画の主役に関しても、本当は「前田じゃなかった」というとんでも話が飛び出した。『苦役列車』の主役は「柏木由紀」だった?今回話題になっているのは、2011年に第144回芥川賞を受賞した小説『苦役列車』(新潮社)の映画版について。今年7月に公開を予定していることもあり、3月にBSジャパンで放送された『小林麻耶の本に会いたい』で、同作品の著者である西村賢太氏と小林とのトークで事件は起こった。(動画:ゴリ押し前だ敦子にウンザリ)西村氏が、原作者であるもの映画には全く不介入であったことを述べた後、このような「ぶっちゃけ」トークが繰り広げられたのだ。小林「前田敦子さんがいい・・・みたいな?」西村「他の方の名前を言ったんですけど…まぁ聞いちゃくれない(笑)」小林「そうだったんですか!?」西村「柏木由紀さんとお願いしたんですけど・・・」小林「(腹抱えて)あ~っはははは。柏木由紀ちゃんの方が?」西村「柏木由紀さんの方が理想だったんですけど…」小林「そうだったんですね…」西村「まぁ聞いては貰えなかったですな!」ネットでの反応これに対してネットでは、「リアル過ぎるw 」「ゴリ推しいい加減にしろ! 」「まあ普通はキャスティングについて原作者はベタ褒めするもんだけどな宣伝文句として不満持ってもよっぽどのことじゃなければ表に出てこないもんだけどなw 」などといった声があがっている。前田の卒業の真相は、「作り上げられたゴリ押し」と「本当の人気のギャップ」に本人が悩んでいたためだというような声もあがっていた。今回の西村氏の「爆弾発言」によってそれが裏付けされてしまったのではないだろうか。編集部 鈴木真美元の記事を読む
2012年04月04日いいともで「放送事故」?3月5日に放送の「笑っていいとも!」に出演した芥川賞作家の西村賢太氏の発言が「放送事故ではないか?」と物議をかもしている。芥川賞の西村賢太の型破りトーク「中卒フリーターで前科者、友達も一人もいない」。そんな看板をしょって、「破滅的な生を描く私小説」を書き続けてきた西村氏は昼の12時とは思えないトークをおおっぴらに飛ばした。ちょっと怪しい課外授業の「連続過激発言」西村氏が出演したのは、「ちょっと怪しい課外授業」というコーナー。そこでまず「芥川賞受賞後の変化」を聞かれ、「女性からメールアドレスを渡されるようになっり、肉体関係を持ちたいからメールを送ってみたが、返事が全くない」ことを告白。テーマの「楽しい独身生活を送る心得」では、「嫁は老ける一方だから結婚するのは損」「僕は若い女性とのぬくもりを大事にしたいので」と女性からの反感を恐れずに語った。それに対し、「メールを送っても返ってこなかったら、ぬくもりは得られないのでは?」とつっこみを入れられると、「そういう時は外にぬくもりを買いにいく」「僕は『デリヘル』に行くんですけど、ちょっとでも相手が僕のことを知ってそうなそぶりだったら、ノーマルなプレイにする」と、昼帯らしからぬ話題を大胆に語った。男性からは共感の声があがる西村氏の一連の発言は、「放送事故では?」と物議をよんでいるだけではなく、ネットでは「女性からは反感、男性からは共感」を買うこととなった。これは果たして放送事故なのか、それとも「いいとも!」が大胆にも視聴者の注意をひく挑戦に出たのだろうか。最近視聴率の低迷がささやかれている番組であるだけに、興味深いところである。編集部 鈴木真美元の記事を読む
2012年03月06日『天然コケッコー』、『マイ・バック・ページ』など独特の世界感で多くの支持を集める山下敦弘監督が同名芥川賞小説を原作にメガホンを取る『苦役列車』に、国民的アイドルグループ「AKB48」の“あっちゃん”こと前田敦子が参加することがこのほど明らかとなった。これを受けて、以前から「山下敦弘監督の大ファンだった」と豪語する前田さんの歓喜のコメントも到着!自身の波乱万丈な人生を基に私小説を書き続ける西村賢太が、第144回芥川賞を受賞した同名小説を原作にした本作。中卒で日当5,500円の日雇い労働でその日暮らしをする19歳の青年・貫多が、希望に満ちた同年代の人々に対して嫉妬や葛藤を抱き、酒と風俗に溺れていくもふとしたきっかけで作家の道を目指していく姿を描き出す。主演に『モテキ』での演技が記憶に新しい森山未來、共演に高良健吾の参加がつい先日されたばかりだが、今回明らかとなった前田さんの抜擢に驚く人も多いはず。“酒”“風俗”“息苦しさ”“孤独”といったワードが並ぶ本作に、いまをときめく国民的アイドルを投入するというキャスティングは、さすが山下監督といったところ?前田さんが今回演じるのは、森山さん扮する主人公・貫多がほのかな恋心を寄せるヒロイン・康子。原作には登場しないオリジナル・キャラクターとして描かれる。本作への参加が決定したことについて、前田さんは「今年はいろんな作品をやらせていただいたので、もう演技のお仕事はないと思っていたんです。まさか、(今年)最後にこんなにやりたいものが舞い込んでくるなんて…。すぐに『やらせて、やらせて』ってお願いしちゃいました。本当に、幸せなお仕事です!」と大興奮。一方、この異色キャスティングの采配をふるった山下監督は「AKB48の中でも“ナゾな部分がある子”というところが、何か未知なるものが生まれるのでは、と興味が沸いて起用させていただきました。森山君ら共演者とも女優・前田敦子としての挑戦になるんじゃないかと思っています」と、前田さんの未だ見ぬ可能性にかけつつ、何やら企みがあるといった様子。11月下旬にクランクインした『苦役列車』の撮影は、年内のクランクアップを目指して順調に進んでいるとのこと。アイドルから女優へ、本作は前田さんにとっての新境地となりそうだが、果たしてどんな仕上がりになるのか?『苦役列車』は2012年、公開予定。■関連作品:苦役列車 2012年以降、公開■関連記事:芥川賞受賞作「苦役列車」、山下敦弘監督×森山未來×高良健吾で早くも映画化
2011年12月16日自身の波乱万丈な人生を基に私小説を書き続ける西村賢太の名を広めた、第144回芥川賞受賞作「苦役列車」が早くも映画化されることが決定!メガホンを取るのは『天然コケッコー』『マイ・バック・ページ』などで高い支持を集める山下敦弘監督。主演に森山未來、共演に高良健吾を迎え、「中卒」「風俗」「日雇い労働」という言葉が並ぶ話題の原作の映像化に挑む。主人公は、中卒の北町貫多、19歳。日当5,500円の日雇い労働でその日暮らしをしている。港湾労働で知り合った専門学生・日下部正二に友情めいた感情が芽生えるも、将来の選択肢が豊富な彼に嫉妬を抱くようになり、さらに好意を寄せる桜井康子にも拒絶されてしまう。誰にも相手にされず、酒と風俗に溺れる貫多。その頃、唯一人生で興味を持ち始めた作家の作品を片手に、筆を執り始めたのだった――。自身の素行の悪さと劣等ぶりに加え、父親の犯罪からくる引け目、中卒から日雇い労働の日々、酒と風俗に溺れる主人公を通して、満たされない毎日の息苦しさ、孤独、それを越える生命力を描き出す本作。主人公・貫多を演じるのは、大ヒットを記録した『モテキ』での演技が記憶に新しい森山未來。今回の出演について「台本を読んだときに、『モテキ』に続いてまたダメな男の役をやるんだと(笑)。山下さんとはぜひ一緒にやりたいけど、ストレートに“やります!”とは言えませんでしたね。考えながら飲み屋で飲んでいたら偶然、山下組常連の山本浩司さんと新井浩文くんが入ってきたんです。その瞬間、これは啓示かもと思い、2011年はこの“ダメ男”で締めくくることにしました」と本音を明かす。さらに、演じる貫多について「絶対友達にはなりたくないタイプかもしれませんが、生命力があって、たくましく感じます」と共感を寄せる。一方、かねてより山下監督作品への出演を切望していた、共演の高良さんは「好きな監督だからって考えすぎず、自分のしたいことをしよう。監督に嫌われてもいいくらいのつもりで(笑)。森山さんのことは大好きなので、緊張してます。今回ガッツリ共演するのは初めてなので、足引っ張らないように、しょっぱい感じにならないように頑張ります」と意気込みを語る。話題作のメガホンを託された山下監督は、「原作も映画も貫多のキャラクターが全てだと思います。貫多も実際、身近にいたら面倒な奴だと思います。でも、どこか人間味あふれる憎めない奴にしたいと思っています」とコメント。これに対して、原作者の西村さんは「この小説には、大向こう受けする要素が一切ない。多彩な登場人物もなければ、起伏に富んだストーリーもない。一人の落伍者の内面描写が眼目だから、いわば活字でしか成立し得ない世界。しかし、これを異能の山下敦弘氏が手がけられると聞き、その映像化への危惧は霧散した。全てを委ね、客観的に完成を待ちたい」と監督の手腕に期待を寄せる。映画『苦役列車』は11月25日よりクランクインしており、和やかな雰囲気で撮影が進んでいるという。日本映画界を引っ張る山下組から生み出される“人間臭い”ドラマに期待したい。■関連作品:苦役列車モテキ 2011年9月23日より全国東宝系にて公開© 2011映画「モテキ」製作委員会■関連記事:長澤まさみが生で「ドロンします」を披露し会場はメロメロ森山未來インタビューわずかに成長?“中二病”主人公にけじめの決別宣言!長澤まさみ「大人にならないと演じられない役」に嬉し恥ずかし『モテキ』でPerfumeが映画初出演!森山未來が4人目のPerfumeメンバーに?新宿コマ劇場の跡地に地上130メートルのシネコン&ホテル建設
2011年12月03日