【ママからのご相談】先月、第2子を出産しました。上の子とは2歳3か月違いの男児です。イヤイヤ期と重なるので、上の子の赤ちゃん返りを心配していました。 思いのほか頑張ってお兄ちゃんをしてくれているな、と思っていたら、風邪をひいて治ったとたん、すさまじい赤ちゃん返りを始めました。授乳やおむつ替えの邪魔をされて、「ダメ!」と言うとそのたびに泣きわめいて癇癪(かんしゃく)を起こすので上の子をかわいくない、とさえ思ってしまうこともあります。何か良い対処法は無いでしょうか。●A. まわりに頼りながら、上の子・下の子それぞれに向き合う時間をつくってみましょう。ご相談いただきありがとうございます。ママライターのましゅままです。産後の疲れも癒えぬまま、下の子のお世話に加えて上の子のケアまで、となるとさすがのママもクタクタになってしまうと思います。この時期は特に無理をせず、まわりに頼って上の子・下の子それぞれとのんびりした時間を過ごすだけで十分です。今回は、上の子の赤ちゃん返りを経験した先輩ママの体験談をご紹介します。●赤ちゃん返りとは赤ちゃん返りとは、それまでできていたことができなくなったり、赤ちゃんと同じような行動をとったりなどの行動で寂しさを示す症状です。「もっと自分を見て欲しい」、「自分より赤ちゃんのほうがママは大切なのでは?」、「成長したいけど、ママのもとから離れていくのが不安」という感情から赤ちゃん返りをする子が多いようです。赤ちゃん返りをするきっかけはさまざまで、ママが妊娠したり、下にきょうだいが生まれたりという理由だけでなく、卒乳やママの仕事復帰、トイレトレーニングの開始など、親から自立していく成長の区切り であらわれることもあります。●先輩ママの赤ちゃん返り体験談『上の子(女の子)が2歳4か月のとき2人目(男の子)を出産。産後何をするにしても思い通りにいかないとすぐにギャン泣き。イヤイヤ期だからかな?と思っていたのですが、突然ハイハイをしだしたり哺乳瓶を吸ってみたりしていて、赤ちゃん返りしてるんだ!と気づきました。「おむつを、とってきて」、「赤ちゃん泣いてるね、いいこいいこしてあげよう!」などお手伝いしてもらうようにして、成功したらとことん褒めました 。すると少しは気持ちが落ち着いたようで、手がつけられないほどの癇癪はなくなりました。女の子は世話好きなので、お手伝い作戦成功しやすいかも』(20代/2児のママ)『6歳、3歳、0歳の育児中、真ん中の子が赤ちゃん返りしてました。わたしの前ではふつうに見えたのですが、母の家に上の子2人が泊まりに行った際指しゃぶりを、突然しだしたらしく、母に「赤ちゃん返りしてるんじゃない?」と言われました。そんな馬鹿なと思ってたのですが、わたしのいない隙に赤ちゃんを叩いているのを目撃してしまい……そこでようやく寂しい思いをさせていることに気づきました。そこから毎日真ん中の子を抱きしめたり真ん中の子の好きなメニューを続けて出してあげたり、いろいろがんばりました』(30代/3児ママ)『トイレトレーニングを完了していたはずの長男でしたが、下の子が産まれると途端にトイレでできなくなりました。「オムツを履きたい」と訴えてきたのですが、ここで振り出しに戻したら意味がない! と思い、何度も漏らしながらも半年間またトイトレをさせて、何とか克服しました!』(30代/2児ママ)●上の子、下の子2人を同時に完璧にお世話しようとしないことがコツいかがでしたか?手のかかる小さい子どもを2人同時に100%対応する、ということはどんなに要領のいいママでもほぼ不可能 。上の子との時間に下の子が泣きだしたら、少し下の子には待ってもらって必ず上の子に何度も声をかけて下の子のお世話をする。時にはパパやおばあちゃんに下の子を預けて上の子とお出かけする、なども効果的な方法。ママにとって赤ちゃん返りは本当に困惑してしまう悩みの種ではありますが、それだけママがお子さんに愛されている証拠。そして、今までママに愛されていたことが十分に伝わっていた証拠でもあります。落ち込む必要は何もありませんよ。●ライター/ましゅまま(ママライター)
2016年05月09日こんにちは、イラストレーターの栗生です。何だかあっという間に連休ですね。連休ですが、幼児2人とずっと一緒だと思うと「むしろ連勤だな~」という気持ちになります。体力がゼロにならないよう策を練らないと…。さて、今回の赤ちゃんカルタは「へ」です。赤ちゃんと暮らした経験がある方は聞いたことがあるかもしれません。赤子が漏らす、音とも何ともつかない「へ~」という声を…。実際何割ほどの赤ちゃんがそんな声を出すのかわかりませんが、去年出産を終えた私は、たしかに新生児が「へ~」という音をさせていたのを聞きました。意図していないのにうっかり口から漏れちゃった、みたいな風情と、天上の音曲であるかのような今まで聞いたことのない音色。新生児のたまらん萌えポイントとしてイラストにも描いていたのに、どんな音だったのか、どういう声だったのか、今となってはまったく思い出せないのです。そういえば上の子が産まれたときはどうだったっけ…と記憶をたどってみましたが、「へ~」という声を聞いたかどうかすら思い出せないという…。1年前の私よ、そんなにかわいかったのなら録音しておくべきだったよ! 時が経ってからいつでも思い出せるなんてことなかったよ!今日のカルタ「へ~って言う」
2016年04月27日こんにちは、栗生です。保育園の慣らし保育が終わり、「ようやく仕事ができる~」と思ったのもつかの間、1歳児が熱を出して3日間お休みとなりました。集団生活1年目あるあるですね…(遠い目)。さて、今回の赤ちゃんカルタは「ふ」。寒さの厳しい冬場、手足の先までモッコモコのジャンプスーツを着ている赤ちゃんを見かけることが多くなった気がします(暖かい地域ではそうでもないかもしれません)。このジャンプスーツ姿の赤子の着ぐるみっぽさがたまらなくて、街で赤ちゃんを見かけるたびに、ついつい目で追ってしまうのです。さらに言うと、前向きタイプの抱っこ紐にモコモコ赤子をインした親御さんがこっちに歩いてくるとき。あれ、どうしても目がそらせなくて5秒間ほど見つめてしまうことがあります。見知らぬファミリーをガン見するとは大変失礼なことと存じ上げているのですが、モッコモコのかわいい赤ちゃんを、見るなと言うほうが無理なのです。ところで、防寒着以上に強力なぬいぐるみ感を放っているのがベビー向けの仮装用衣装。去年のハロウィンはなんとなくスルーしてしまいましたが、後からテンション高めの衣装を着せられた赤ちゃんの画像を検索しては身悶えている始末です。親のエゴと言われようともかわいいものはかわいいのです。今年は何か着せてみようかな…。今日のカルタ「冬はぬいぐるみ化する」
2016年04月20日駄々をこねる子どもが泣いたりぐずったりして本音を出すのは「心のガス抜き」のために必要なこと。子育てアドバイザーの萩原光さんにお話を聞きました。Q、初めての体験や場所を嫌がるときは?3歳の息子は初めての体験や場所が苦手です。連れていこうとすると、泣いて「嫌~!」と駄々をこねます。でも、先日おじいちゃんと初めての理髪店に行ったときはお行儀良くしていたらしく、びっくりしました。そばにいる人によって子どもが対応を変えることはあるのでしょうか?[大阪府和泉市・そうママ]A,、嫌な気持ちを認めながら頑張る気持ちを育てよう一緒にいる人によって子どもの様子が変わるのは、珍しいことではありません。おじいちゃんと一緒のときはお行儀良くしていたと聞いて、お母さんは自分の対応が間違っていたと思ったかもしれませんが、そんなことはありませんよ。お子さんは、お母さんには安心して本音を出せるけれど、おじいちゃんには自分の気持ちを出しづらくて緊張していたのでしょう。無理して頑張っていたのかもしれません。感受性が強く繊細な子どもにとって、初めての体験や、初めての場所というのは緊張や不安が高まります。「初めて」を避けられる場合もありますが、成長していく上では慣れていくことも必要です。そこでお母さんとしては、「嫌がらないの!」ではなく、「嫌だね~。でも頑張ってみよう」とか、「泣かないの!」ではなく、「泣いてもいいからチャレンジしようね」と声を掛けて、子どもの気持ちに共感しつつ応援することが大切です。泣いたりぐずったりして不安や緊張を吐き出すことは、心のガス抜きになります。本音が出せなくて気持ちをため込みながらチャレンジするよりも、心のガス抜きを認めてもらいながら乗り越える方が子どもは楽なんです。そうして経験を重ねていくうちに、初めてのことにもだんだん慣れていくと思います。Q、「できない~」とぐずるとき自分でやるよう促すべき?5歳の長女は、時々、明らかにできることや今までできていたことを「できない~」と言って、泣いてぐずります。ただ構ってほしいだけなのでしょうか。私が代わりにやったり手を貸したりした方がいいのでしょうか。それとも、「できるでしょ」と自分でやるように促した方がいいのでしょうか?[神奈川県秦野市・でんでん]A、「できるよね」と促したり手を貸したり、バランスが大切子どもがこういう行動をするときは、理由があるものです。例えば園でプレッシャーを感じる場面が増えると、赤ちゃん返りのような行動で心のバランスを取ろうとすることがあります。お子さんも、もしかすると何か不安なことがあるのかもしれませんね。でも、原因を無理に探ろうとすると逆効果になる場合もあります。原因を探るより、「子どもなりに何かストレスを抱えているんだろうな」という姿勢で見守ることが大切です。理解あるまなざしは必ず子どもに伝わり、それだけで気持ちが楽になるものです。お母さんの接し方ですが、どちらかに偏るのではなく、時には手を貸してあげたり、「できるよね」と促したり、バランスが大事です。泣いてぐずるという行為はストレス解消に必要不可欠です。すでにお子さんは自分でストレスを吐き出すことをしていますから、「泣きたくなっちゃったんだね」とか、「いつも頑張っているから、たまにはヤダヤダって言いたいよね」と共感してあげれば大丈夫。心行くまで泣いた後は、すっきりしてまた元気が出てきますよ。illustrationKAWAZOE Mutsumi
2016年04月13日こんにちは、イラストレーターの栗生です。だんだん暖かくなってきて、日中の外出が楽しい季節になってきましたね(スギ林方面から飛んでくる黄色い粉さえなければ、もっと楽しいのですが…)。わが家の赤子は外で過ごすのが好きらしく、保育園のお散歩で公園に行くと、ハイハイで芝生の上を走り回るそうです。広い公園は気持ちがいいものですが、赤ちゃんが好きなのはどちらかというと狭い場所だったりします。家の中でも、30cm四方のおもちゃ箱からおもちゃを投げ出して自分がきっちり収まっていたり、カーテンの陰に隠れたり、家具の隙間に入り込んで棚の中身をぶちまけたりしている姿がよく目撃されています。移動の際も、以前は(なぜだか)ベビーゲートと壁の隙間を通ろうとして挟まり、泣いているということがあったのですが、最近は熟練の域に達した高這い(タカバイ。お尻を高く上げて這うこと)で、椅子の足を華麗に避けつつテーブルの下を移動し、意外な場所から出てきては目的地まで一直線。一家でもっとも無駄のない動線を描けるのは、おそらく赤子でありましょう。今日のカルタ「抜け道を見つけた」
2016年03月09日こんにちは、イラストレーターの栗生です。2月も半ばを過ぎ、寒さの中にもそこはかとなく春の気配が感じられるようになってきました。私は寒がりなのでタイツに靴下とレッグウォーマーをオンした防寒スタイルで過ごしていますが、赤子のほうは移動中に靴下が神隠しにあう事件があまりに多いので、少しの距離であれば裸足のまま移動しています。そんな時に思い出すのが、知人が遭遇した「赤ちゃん、足が冷えてるわよ〜。かわいそう〜」と通りすがりにアドバイスしてくれる見知らぬ人のこと。そういえば赤ちゃんを連れていると、1人のときよりも断然話しかけられる回数が多い気がします。たとえば、抱っこ紐で長女を抱っこしてスーパーで買い物中、「それ(抱っこ紐)、最近みんなしてるけど大丈夫なの? おんぶのほうがいいんじゃない?」と、突然年配の女性(もちろん初対面)に心配されるというケース。話しかけてきたご本人としてはきっと以前から気になることだったのでしょうが、突然のことに私も面食らって、「まぁ、大丈夫だと思います…」としか言えず微妙な空気になったことがありました。もちろん疑問や心配だけでなく、「かわいい~」「何ヵ月?」などと言ってもらえることもたくさんあります。声をかけられるとなんだかんだで自分(と子ども)がこの地域で暮らしているんだなぁと強く感じます。今日のカルタ「通りすがりの人に話しかけられる」
2016年02月17日赤ちゃんと一緒に行く海外旅行先として人気が高いハワイ。でも、旅先で病気をしたり、飛行機でぐずったりしたらどうしようと心配ごともたくさん。赤ちゃんを連れて行くには、どれくらいの時期からがいいのでしょうか。赤ちゃんが国際線に乗れるのはいつから? 多くの航空会社では、搭乗可能年齢を「生後8日後から」と定めています。ですが、飛行機は急激な気圧の変化がありますし、機内の乾燥や寒さも心配です。里帰りなどで早くから赤ちゃんを飛行機に乗せなくてはいけない場合を除き、ある程度大きくなってから乗せたほうが、赤ちゃんもママも快適ですよね。赤ちゃんとママ、パパ、みんなの快適な時期を見定めて早いご家庭では「首が据わったらOK」と考えて海外旅行に出かけているそうです。筆者のまわりで一番早かったのは「生後5ヵ月の時。母親からの免疫が切れる前がいいと思って。寝返り前だったので、寝返りを打ってベッドから落ちる心配がなくてよかった」というママでした。生後6~7ヵ月に行ったというママたちは「離乳食が1回食のうちがラク」「ベビーカーに乗せやすいので、お座りができたら」「ハイハイをすると動きたがるから、その前に」と考えたそうです。「子どもが歩き回ると大変だから、歩き出す前に」「水遊びを楽しめる月齢になってからがいい」と8ヵ月~1歳頃に行くママもいます。また、「あまり小さな子だと日焼けや病気に対する抵抗力が心配だから、1歳を過ぎてからが安心」「予防接種がひと通り終わってから」という意見もありました。ママによって考え方はいろいろですね。そのほか、休みが取れる時期に、たまたま赤ちゃんの月齢が○ヵ月だった、という事情もあるようです。で、結局、子連れでハワイに行くのはいつがいいの?筆者の周りでは生後7ヵ月以降にハワイデビューというご家庭が多く、筆者自身も子どもが7ヵ月半の時に行きました。離乳食が1回食の時期だったことは確かにラクでした。フリーズドライや瓶詰めの離乳食を持っていったので、2回食や3回食より荷物が少なくてすんだことがよかったです。寝返りやハイハイはしていましたが、ホテルでベビーベッドを借りることができたので問題ありませんでした。ハワイは何歳になってからでも楽しめますから、デビューを急ぐ必要はありません。ただし、飛行機のバシネット(座席に取り付ける乳児用ベッド)は体重10~11kg以下の乳児が対象のことが多いので、早くハワイに行きたい方はお子さんが10~11kgになる前に行くといいですよ。
2015年06月13日今までパパとママの愛情を一心に受けてきたひとりっ子。急にお兄ちゃんお姉ちゃんになれと言われても簡単になれるわけはなく、気持ちの容量オーバーから赤ちゃんのように必死でダダをこねることが増えたり、手がかかるようになったりします。それがどの子にも形を変えて少なからずある「赤ちゃん返り」というもののようです。例えば女の子には小さな頃から母性本能があり、3歳くらいになると下の子を「かわいがろう」とする気持ちが芽生えます。また、ママの真似や人形ごっこの延長線でお世話をしたがります。わが家の場合は長女が6歳の時に次女が生まれました。もう6歳。だから赤ちゃん返りはなく「一緒に赤ちゃんのお世話しようね」という言葉で乗り越えられるものと思っていました。ところが、それまで次女の誕生を待ち望んでいたはずの長女が、出産する数日前に次女のことで初めて大泣きしました。きっかけは小さな話でした。その日は寒い夜だったのに長女が「毛布をかけたくない」とダダをこねていたのです。しかし、その言葉は表面的なもので、本当の気持ちがその奥に隠れていました。「今までずっとママと同じ毛布で寝てたのに、ママのお腹が大きくなったから別の毛布をかけるようにしていたの。寝袋みたいに自分の足を包んで、ママのお腹を蹴らないようにして気をつけていたんだよ。でも本当はずっと抱っこしてもらって寝たかった。『ママの毛布に入れて』って言いたかったけど、ずっと言えなかった」と長女が話してくれました。そんなことを言われた私は思わず泣いてしまいました。長女は産まれてくる赤ちゃんにママを取られてしまうのではないかという不安と、「出産でママが死んじゃうのではないか」という恐怖、「ママが入院している間、頑張らなければ」という気負い、お姉ちゃんと呼ばれることへの緊張で、最初は意味がわからないワガママから、だんだん一言ずつ本当の気持ちを話してくれたのです。本当の気持ちを話すことができて、泣き疲れて眠った長女の顔は、赤ん坊の頃の寝顔にそっくりでした。「お姉ちゃんと呼ばれるようになっても、赤ちゃんの頃と同じ甘えん坊でママっ子な娘なんだわ。もっと大事にしよう」と出産直前に肝に銘じたのでした。子供の本当の気持ちはいつもくだらないダダやワガママの裏側にこそ本当の気持ちが隠れていることが多く、どの「赤ちゃん返り」にも意味があるように思うのです。だからなるべくその本当の気持ちを一緒に探るべく、下の子にも時々「ちょっと待っててね」と伝えて上の子に時間を使うようにしています。「赤ちゃん返り」というより、子どもの心にはいつまでも赤ちゃんのように柔らかい部分があって、いくつになっても親に愛されていると感じ続けたいのかもしれませんね。
2014年06月27日