現在公開中の北野武監督の最新作『龍三と七人の子分たち』が、公開21日目となる5月15日(金)に、早くも劇場観客動員100万人を突破し、『アウトレイジビヨンド』(’12)の最終興行収入14.5億もビヨンド(越える)しそうな大ヒットとなっていることが判明。『座頭市』『アウトレイジビヨンド』に続く100万人突破に、北野監督と主演・藤竜也からの喜びのコメントも到着した。本作の主人公は、なんと引退した元ヤクザの“ジジイ”たち。金無し、先無し、怖いモノ無し!?何もかも失った彼らだったが、ある日、元組長の龍三(藤竜也)がオレオレ詐欺にひっかかってしまう。「若い者に勝手な真似はさせられねぇ」と、昔の仲間を呼び寄せ、世直しに立ち上がるが…。本作は、引退した元ヤクザが、オレオレ詐欺や悪徳訪問販売でやりたい放題のガキどもと対決する、気分爽快な“ジジイ大暴れエンタテインメント”。藤さんを始め、近藤正臣、中尾彬ら平均年齢73歳の超ベテラン俳優たちが個性豊かでどこかチャーミングなジジイを演じ、軽快なテンポで爆笑必至と評判。公開以来、劇場では中高年~シニア層が牽引、「とにかく笑えた!」「ジジイがかわいすぎる!」というクチコミやネット上での広がりもあり、家族連れや若年層カップルの姿も増え、全国の老若男女を笑いの渦に巻き込んでいたが、GWはその勢いがさらにアップ。5月4日(月)、5日(火)の各日は、初日4月25日(土)の動員・興行収入を上回る結果となった。そして、先週末5月15日(金)には劇場動員100万人を突破、興行収入12億円超を記録。北野監督作品史上初めて、公開初週の映画観客動員ランキング1位を記録した『アウトレイジビヨンド』を越える興収も見込める数字となった。この100万人突破の一報には、“世界の北野監督”も、昔かたぎの“鬼の龍三”親分を好演し、日本映画批評家大賞「ダイヤモンド大賞(淀川長治賞)」の受賞も決まった藤さんも、その喜びを隠せない様子だ。<北野武監督コメント>「映画が大ヒットして嬉しくて嬉しくて!とにかく嬉しくてたまらない!たくさんのお客さんに見て頂いてありがたいことです。見ていない方はもちろん、すでにご覧になった方も2回3回と見るとまた違った発見があります。是非、足を運んでちょーだい」。<藤竜也コメント>「100万人突破!? エーッ、ほんとうですか?…ジジイになってよかったです!!僕はしあわせものです。観に来てくれた皆さん、ありがとうございました。これから観に来てくれるみなさん、ありがとうございます」。『龍三と七人の子分たち』は全国にて公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:龍三と七人の子分たち 2015年4月25日より全国にて公開(C) 2015 『龍三と七人の子分たち』 製作委員会
2015年05月18日公開初日を迎えた映画『龍三と七人の子分たち』の初日舞台あいさつが25日、東京・新宿ピカデリーで行われ、藤竜也、近藤正臣、中尾彬、安田顕、北野武監督が出席した。2012年公開の映画『アウトレイジ ビヨンド』以来、3年ぶりとなる北野武監督の作品ということで、多くの観客が詰めかけた中で行われた舞台あいさつに、北野監督含めて5人が登壇。主演の藤竜也は劇中と同じように強面をイメージしたサングラス姿で登場して「別に目が悪くなったわけではありませんよ。何となくこの映画の気分で来ました」と説明しながら「映画っていうのは見られてナンボ。こうして満席のお客さんの前でごあいさつさせていただいて本当に幸せです。これで全国的にお客さんが入れば僕たち俳優にボーナスが入るので、お仲間に推薦してください」とアピール。また、龍三親分を演じた藤竜也をはじめ7人の子分を演じた近藤正臣や中尾彬ら俳優の平均年齡が72歳だったこともあり、中尾が「年金や病気の話ばっかりだったよね」と撮影エピソードを披露するなど、終始和やかな雰囲気で舞台あいさつが行われた。そんなベテランの俳優たちについて北野監督は「皆さんベテランの役者さんばかりだったので、私が演技をつける必要がありませんでしたね。端で画面を見てるだけで十分でした」と脱帽の様子。続けて「私もコメディアンなんですが、このキャスト以外にコメディアンを並べて撮ったらかなり失敗した作品になったと思います。今回皆さんの快諾をいただいてこの映画を撮れたことに感謝しています。お笑いをやったこともないのに笑いがとれる。日本の役者って上手いですよ」と絶賛していた。北野武監督が3年振りにメガフォンを執った本作は、主演の藤竜也扮する元ヤクザの親分がオレオレ詐欺に引っ掛かったのを期に、昔の仲間を呼び寄せて若者を成敗しようとする姿をコミカルに描く。
2015年04月26日北野武監督最新作『龍三と七人の子分たち』が4月25日(土)に公開を迎え、北野監督に主演の藤竜也をはじめ、近藤正臣、中尾彬、安田顕が舞台挨拶に登壇した。『アウトレイジ』『アウトレイジ ビヨンド』が大ヒットを記録した北野監督だが、この前2作とは打って変わって、(元)ヤクザを扱いつつも笑いを前面に打ち出した本作。かつてはヤクザの大親分だった龍三とその子分たちが、オレオレ詐欺に遭遇したことをきっかけに、幅を利かせる元暴走族の若僧たちをとっちめるべく再び“組”を結成するが…。登壇陣は、一人ずつ名前をアナウンスされてステージに姿を見せたが、藤さんはサングラスをかけて登場。「別に目が悪くなったわけではありません。映画の気分で出てきました」と語り、喝采を浴びた。撮影時のメインキャストの平均年齢72歳超ということで「『来年の公開まで頑張ろうな』って言葉を交わした」(藤さん)とのことだが、無事、封切りの日を迎えた。近藤さんが「おれは大丈夫だと思ってた」と言えば、中尾さんも「おれも大丈夫だったね」とニヤリ。「ジジイって強いよ」と近藤さんは豪快に笑う。この日は、女性司会者が北野監督をはじめ高齢出演者に対し「ジジイ」という言葉を連発!登壇陣の中で最年少の安田さんは「撮影中は『ジジイ!』って言ってましたが、こうして横に立つと言葉が出てこないです」と恐縮する中で、平然と「ジジイ」を繰り返す司会者に会場は爆笑!中尾さんも思わず「ジジイって響きが魅力的になってきたね」と楽しそうに微笑んでいた。ちなみにこの“ジジイ”たちの撮影現場での会話は「昔話か年金、病気の話ばかり」(中尾さん)、「芝居の話はなかった」(近藤さん)とのこと…。この日も、登壇前に舞台袖で、朝何時に起きるかという話で盛り上がっていたそうで、藤さんは「3時半です。(夜の)8時には寝るからね。(夜は)飲まない。昼間飲んでます」と明かす。近藤さんは「おれは寝てていいなら昼間で寝てるよ」と語るが、これに例の女性司会者が「長生きの秘訣はマイペースですね」と言うと「そんなに生きてねーよ(笑)!!」と怒りまじりに返し、会場を再び笑いに包まれた。北野監督は改めて本作について、あえてコメディアンや芸人を起用せず、目先の笑いではなく芝居や設定で笑いを生んでいることに触れ「やっぱり日本の役者は上手い!普段、お笑いをやらない人でこれだけ笑わせられるってすごいこと。感謝してます」と驚嘆と感謝を口にし、会場からは温かい拍手がわき起こった。『龍三と七人の子分たち』は公開中。(text:cinemacafe.net)■関連作品:龍三と七人の子分たち 2015年4月25日より全国にて公開(C) 2015 『龍三と七人の子分たち』 製作委員会
2015年04月25日●キャスティングは思惑通り北野武監督が『アウトレイジ ビヨンド』(2012年)の次に手がけたのは、「ジジイが最高!!」というコピーがついた、痛快な人間ドラマ『龍三と七人の子分たち』だ。藤竜也を筆頭に、平均年齢73歳のベテラン8人の俳優陣が、個性を炸裂させ、大暴れする勇姿がたまらない。藤が演じるのは、その昔"鬼の龍三"と恐れられた強面の男だ。龍三が七人の子分と共に、オレオレ詐欺や悪徳訪問販売で荒稼ぎをしている若手の詐欺グループに物申す!本作は、コントのように軽妙な会話劇をふんだんに取り入れたり、度肝を抜くようなカーチェイスなどのアクションがあったりと、一筋縄ではいかない娯楽作に仕上がった。北野武監督と、藤竜也にインタビューし、気になる撮影裏話について聞いた。――本作の脚本には、漫才の掛け合いのような会話劇が散りばめられています。北野監督は、どんな点に工夫をされましたか?北野武監督「今回のは、漫才の台本を書くようなもので、いつもやっていることだったけど、問題は役者たちがこの通りにこなしてくれるかどうかだった。漫才はタイミングが大事だけど、映画は編集で流れを作れるので、コメディアンじゃない人の方が合うと思った。コメディアンがやったら絶対面白くならないから、キャスティングはちゃんと演技の上手い人を呼んでくれとお願いした。そういう面では、思惑どおり。ゲラゲラ笑えるのは、笑わせるのが本職じゃない俳優さんたちだからだ」――藤さんは、今回かなりチャレンジングな役どころだったと思います。衝撃的なシーンもありましたが演じるにあたり、抵抗はなかったですか?藤竜也「全然なかったです。やっぱり、スケベなんですよ。ああいう思い切ったシーンを、実はやってみたかったんです。なかなかありませんから、今回は楽しんでやれました。ただ、僕は笑わせるような芝居はできませんからね。監督が『普通にやってくれればいい』とおっしゃっていただいたので、じゃあ、あとは料理してもらうだけだと思いました」――そば屋で賭けをするシーンでの、藤さんと近藤正臣さんとの掛け合いが、実に愉快でした。北野監督「藤さんと近藤さんの芝居は、客観的に見るとコントなんだけど、本人たちには、一生懸命、賭け事をやってくださいとだけ言ったんです。それがはた目で見るとめちゃくちゃマヌケで、映像で見るとすごく笑える」藤「近藤さんとは、テレビで一緒にやったことがあって、わりと気心が知れているんです。でも、『もう1回!』なんて言ったら失礼だから、けっこう気を張ってやっていました。あのシーンでは、わけがわからないけど、本当に若いのをぶん殴りたくなっていきました(笑)。ものすごくテンションが上がったんです」北野監督「初期の台本には、そば屋のネタ以外もいろいろとあったんだけど、いっぱい削ったんだ。たとえば犬が来て、オスかメスかを当てるってことで、犬が逃げた瞬間、2人で追いかけていって、タマのあるなしを確認するとか。でも、最近、野良犬ってあんまりいないし、散歩している犬を押さえつけるのも動物愛護協会に怒られるなあと。他にも、歩いてくる女の人の年を当てるとか。身分証明書を見せろというのもちょっとなあと(苦笑)。それで、そば屋の話を何個か重ねることにした」●笑いも演技も一発勝負――お二人は、初タッグとなりましたが、一緒に仕事をされてみて、意外だったと新鮮に感じた点を教えてください。北野監督「藤さんは本当に真面目な人ですね。役者だなあと。セリフは完璧に覚えてくるし、与えられた役への取り組み方がすごい。まあ、今回はあまり役を作ってこなくていいですとは言いましたが。藤さんは、あまりお笑いをやっていないと言うけど、表情がいいんですよ。ニヤっと笑う顔とかがおかしくてね。ちゃんと芝居をされているんです」藤「僕は、監督からすごくいろんなものを引き出されました。監督は吸血鬼ですから(笑)。料理人でいえば、ものすごい料理人だと思います。仮に僕が魚だったとしましょう。刺し身だとすると、新鮮なうちにすっと切って、ぱっと食ってくれるんです。べたべたやられたら、刺し身の鮮度なんかグチャグチャになって、旨くないんですよ。パワーがあって、いちばんいいところをぱっと撮ってくれて、それを使ってくれるんです。撮影も速いし、ありがたかったです。北野監督作をずっと拝見して、俳優がみんな良い理由がわかりました。みんな、いつもと違う感じがして、異様にパワーがある。たぶん同じように撮られているんでしょうね」北野監督「自分の撮り方としては、ドライ、本番なんですよ。どうせ役者さんは台本を読んできているわけだから、何回もやると飽きるでしょ。自分もテレビ局へ行って『ネタを見せてください』と言われると、冗談言うなと怒るもん。知っている人の前で2回も回されても、笑うかよって。笑いも演技も一発勝負です。失敗したらもう一回やってもらうだけ」――平均年齢73歳というベテラン俳優さんたちの現場で、北野監督が苦労された点は?北野監督「役者さんたちは、すごい経歴の人ばかり。でも、脳と肉体の衰えはちょっとだけ出る時があるんです。おいらもそうだけど、あるセリフだけが引っかかったり、出ないことがある。そういう時は、完全に台本を読んでいいから気軽にやってくださいと、カンペを作った。でも、そしたら、字が読めないと言われて困っちゃって(笑)。だんだん字がでかくなっていったら、今度はそれを読むから、目が泳ぎ出しちゃって、寄りの画が撮れなくなっちゃった。また、用意スタートが聞こえない役者さんもいたな。芝居をやりだしたら上手いんだけど、肉体的なものはしょうがないね」――藤さんたちは、同世代の方々との競演でしたが、ライバル意識などはみなさんもっていたのでしょうか?藤「それはありました。まあ、喧嘩したってしょうがないけど、いつも緊張感がありました。みんな一生懸命やるので、ギラギラしていたんです。長いシーンなどもあって、構えてないといけなかったから。もちろん、たまにはくだらない話をしたりもしていましたが、みんな猟犬みたいな感じでした」北野監督「メンバーが揃うと、みんな役者根性が出てくるからね。負けたくないという思いはあったんだろうな。でも、面白かったのが、補聴器をつけている1人が、『実は僕、これをつけているんです』と外してテーブルに置いたら、もう1人が『僕もです』と言って、同じく補聴器を置いて。2人とも置くから、お互いの声が聞こえなくて、話にならなかったこともあったみたい(笑)」●CGは、張り出したカメラを消したぐらいで、他は一切使ってない――ダイナミックなバスのカーチェイスシーンも見応えがありました。現場はいかがでしたか?北野監督「よくあそこ、貸してくれたなあと。前の日からセットを組んで、1回壊してから、もう1回立て直したりしたんだ。CGは、張り出したカメラを消したぐらいで、他は一切使ってない。あのシーンでは、龍三と子分たちが、乗らなくてもいいのにみんなバスに乗っちゃっていたんだけど、スタントマンの運転手は、腕の見せどころだからガンガンやる。みんなふらふらになっちゃったね(笑)」藤「実際、撮影現場はすごく迫力がありました。あの狭いところを壊しながら撮っていくんです。モンスターみたいなものですよ。みんながエキサイトしていました。ああ、北野組をやっているんだというワクワク感があって、ノッていました。けっこうすごかったけど、内心、はしゃいでいたんです」――本作で、北野監督は17作目となりました。本作での手応えについて聞かせてください。北野監督「映画界は今、不遇というか良い時代じゃない。冒険させてくれないし、冒険したとしても、当たらなければしょうがない。『アウトレイジ』のようなギャング映画ばっかりをやっているのは嫌だし。また、『龍三~』が当たれば、パート2ができるわけで、今度は、龍三が刑務所を出てきたところから始まるけど、おじいさんたちは入れ替えたっていいし、組を作って、老人同士の戦いになっても面白いなあと。違うところへ殴りこんじゃって『あれ? 誰もいねえ。道、間違えてねえか?』と言って、老人たちが徘徊するというのもいいね(笑)」本作で初タッグとなった、北野武監督と藤竜也は、互いに充実感あふれる表情で、現場について饒舌に語ってくれた。とにかく、本作のジジイたち、クールすぎ! 本作を観れば、ジジイパワーにノックアウトされ、清々しい気分で劇場を出ることになるだろう。『龍三と七人の子分たち』は、4月25日(土)より全国公開。
2015年04月24日「お笑いはおれにとっては本職だから、一番神経使うところだね。『つまんない』ってなったら“コメディアン”、“芸人”としてのキャリアが全部否定されちゃう可能性だってあるんだから」。自虐と毒舌を交えた、この男なりの照れ隠しの口調の中にふと一瞬、本音とこの新作に対する強い覚悟、そして自信が顔をのぞかせた。北野武監督の監督作17作目となる『龍三と七人の子分たち』はぞろぞろと(元)ヤクザたちが登場するが、決してヤクザ映画ではない。大人…いや、ジジイたちが大暴れする娯楽映画である。そんな、北野作品としては稀なる「笑い」を全面に押し出した本作で、主人公の龍三役を演じるのは、コメディのイメージが強いとは言えない藤竜也である。「俺たちに明日なんかいらない!!」は本作のキャッチコピーだが、明日なきジジイたちは、いったい何に向かって銃を撃つのか?北野監督、藤さんにたっぷりと話を聞いた。極道の道を引退し、息子夫婦の家で隠居生活を送るも、世知辛い世の中に「義理も人情もあったもんじゃねぇ」と嘆く龍三。ある日、オレオレ詐欺に遭遇したことで、元暴走族の若者たちによる「京浜連合」の存在を知り、若い者には負けられないとかつての仲間たちを招集するのだが…。――『アウトレイジ』、『アウトレイジ ビヨンド』とこれぞ北野映画といったバイオレンス全開の2作をヒットに導いたが、本作は先述のように、元ヤクザたちがコントの連続のような笑いを繰り広げる。北野監督:「『アウトレイジ』シリーズをそのまま続けていくと抜けられなくなって、『仁義なき戦い』の深作(欣二)さんみたいになっちゃう。そう思って、以前に書いた台本をひっぱり出してきて、全く違うところを目指してみようと。そこで「笑い」をってなったんだけど、映画である以上はストーリーがあるので、笑わせるんだけど、コメディアンは極力、使わないで、アドリブやボケとかじゃなくて、映画らしく芝居の中で笑いとペーソス(=哀愁)を撮っていけたらと思った。――監督の言葉を借りるなら目指したのは「正統派のお笑い映画」であり「お笑いをやりそうにない人に出てもらい、一生懸命に芝居をした結果が笑いになっている」とのこと。主演を担った藤さんは、確かにコメディの印象はないが、最初にオファーを受け、脚本を読んだ印象は?藤:まさにいま監督が仰ったようにお撮りになるんだろうと思いました。僕には「笑い」はやろうったってできませんからね、そんな難しいこと。僕が考えたのは、どう笑わせようってことじゃなく、ただ龍三のやりどころのない「何かやってやろう」という思い、残り少ない命で一花咲かせてやろうっていう老人を一生懸命やらせてもらうってことだけです。――共演陣には近藤正臣、中尾彬ら、若い頃には任侠映画で斬り合いやドンパチをやっていた同じ世代の仲間たちが顔を揃えた。藤:そうですね。僕も若い頃はずいぶん、ヤクザ映画やりましたからね。20代の頃はあっという間に死ぬような役もたくさんやってました(笑)。そう考えると、引退後のヤクザがまた集まって…というのは面白いですね。中尾さんも同じ日活にいたし、そういう意味では因縁めいた話でもありますね。まあでも、現場に入るとみんな、一生懸命ですよ。品川(徹)さんが「これで私はイメージチェンジできますかね?」なんて仰ってたけど、みんな、同じような気持ちでとにかく一生懸命でした。――実際、藤さん自身も龍三という役に、いままでの自分とはまたひと味違ったもの、これまでとは違う顔を見せているという感覚を持っているのだろうか?藤:それはあると思います。まあこれから感じていくものなのでしょうけどね。僕の世間的なイメージがあるとしたら、そこから少し外れたもの、違うところを見せていると思うし、それは嬉しいことですよ。やはり、毎回変わっていかなきゃつまらないし、同じことはやりたくないですからね。やってみて一番ありがたかったのは、何度も回さずに鮮度のいいところで『OK!』と次に行くところ。あっちから、こっちからと複雑に撮ってたら、みんな最後までもたずに、途中でくたばっちまってたんじゃない(笑)?北野監督:みなさん、職業が俳優だからね。こっちもイメージはあるけど、セリフを間違えない限り、だいたい思った通りの芝居をしてくれるんです。リハーサルなんてほとんどやらないし、本当はすぐ本番でいいんだけど、さすがにカメラマンさんと音声さんが大変だからね(笑)。こっちもお笑いのクセがあるから「何回も同じネタやれるかよ」ってのがある。最初の本番が一番、気合も入るし、テイク重ねるとイヤになって来ちゃう。自分の身に置き換えても、スタミナなくなっちゃうから、とにかく早く撮ろうって。――藤さんをはじめ、主要キャスト8人の平均年齢が73歳超ということがことさら、大きな話題となっているが、その点でこれまでの撮影との違いなどは?北野監督:いや、そこは若いか年寄りかってのはあまり関係ないね。野球と同じでさ、若手もベテランも同じルールでやってるんだから。映画も“映画”というルールの中で芝居やるだけで、若いのを使う時と何も変わらない。ハナッからおれは喋んないしね、現場で。役者のところにいないで、横で隠れてモニター見て笑ってるだけで、よほどのことがない限り、役者のところに行かないし、「よーい、スタート!」を掛けるのだって助監督が言うんだもん。藤:日本一、無愛想な監督ですよ(笑)。徹底的に無愛想。でもそういう方だと思えば、全く問題ない。むしろ、ややこしいこと話すよりもありがたいですよ。――さらにここから、話は年齢を重ね「ジジイ」になることで開けた“境地”、若い世代への思い、さらには「死」に対する意識などへと移っていく。(photo / text:Naoki Kurozu)■関連作品:龍三と七人の子分たち 2015年4月25日より全国にて公開(C) 2015 『龍三と七人の子分たち』 製作委員会
2015年04月24日米「タイム」誌は4月16日、今年の「世界で最も影響力のある100人」を発表、日本人からは「人生がときめく片づけの魔法」の著者で、片づけコンサルタントの近藤麻理恵氏が選ばれた。○「人生がときめく片づけの魔法」は、世界で累計300万部の大ベストセラー2004年から毎年恒例となっている同リストに日本人から選ばれたのは、これまで映画監督の宮崎駿氏(2005年)、トヨタ社長(当時/現相談役)の渡辺捷昭氏(2005年・2007年)、福島県南相馬市長の桜井勝延氏(2011年)、ユニクロ会長の柳井正氏(2013年)、首相の安倍晋三氏(2014年)など。今回選ばれたのは、小説家の村上春樹氏と近藤氏の2名となる。また、アメリカ大統領のバラク・オバマ氏、アップルCEOのティム・クック氏、女優のエマ・ワトソン氏、経済学者のトーマス・ピケティ氏、ノーベル平和賞受賞者のマララ・ユスフザイ氏、グラミー賞受賞歌手のテイラー・スウィフト氏などが100人に名を連ねている。近藤氏の著書「人生がときめく片づけの魔法」(サンマーク出版)は2010年12月の発売以降、「一度片づけたら、二度と散らからない」独自の整理収納法が話題となり、日本国内で142万部(シリーズ192万部)を突破。その後、アメリカ、イギリス、イタリア、オランダ、韓国、台湾、中国、ドイツ、フランスをはじめとする15カ国で次々と翻訳出版され、現在、世界でシリーズ累計300万部の大ベストセラーとなっている。このあと発売される予定の地域も含めると、翻訳版の数は計31カ国にのぼる。特にアメリカでは、2014年10月にテンスピード社から英語版が発売されて以来、ニューヨーク・タイムズ紙やウォール・ストリート・ジャーナル紙といった主要メディアで紹介され、累計発行部数67万部を超えた現在もなお反響を広げ続けているという。さらには、米アマゾンのベストセラーランキングにて「総合」1位、ニューヨーク・タイムズのランキングで13週連続1位(トップ10入りは24週連続)といった快挙も成し遂げている。近藤氏は今回の選出について、「まさか、自分があの『タイム』誌の『世界で最も影響力のある100人』に選ばれるとは、想像すらできなかったことでした。15歳のときから片づけをライフワークとして生きてきたので、感無量です。私が教える片づけ法は日本人が古来より持つ『モノを大事にする心』に根差しています。人は片づけを通して人生を変えていくことができるということを、1人でも多くの世界中の人に届けられたらと願っています」とコメントしている。
2015年04月20日4月25日公開の映画『龍三と七人の子分たち』の完成披露試写会イベントが14日、東京・内幸町のイイノホールで行われ、藤竜也、近藤正臣、中尾彬、品川徹、樋浦勉、伊藤幸純、吉澤健、小野寺昭、安田顕、萬田久子、北野武監督が出席した。本作は、2012年公開の映画『アウトレイジ ビヨンド』以来、3年振りとなる北野武監督の最新作。主演の藤竜也扮する元ヤクザの親分が、昔の仲間を呼び寄せて若者を成敗しようする姿をコミカルに描く。この日は北野監督をはじめとキャスト陣合わせて11人が登壇。主演の藤は「この映画は人生を深く語る難しい作品ではありません。笑いのスイッチを入れてご覧ください」と観客に訴え、藤が演じる龍三親分の子分を演じた中尾彬は「10カ月ぶりにお会いしましたが、養老院に帰ってきたようですよ」と笑わせる場面も。続けて「1年前の本読みをやった時が目に浮かんできて、北野監督は映画の話全くなし。監督は照れ屋だから向こうから芝居を見てるだけで仕事が早く終わっちゃって困りましたよ」と明かすと、横から近藤正臣が「いいじゃねえか! 寝てりゃ~! 年寄りなんだからさ」と横ヤリを入れるなど、終始和やかな雰囲気で舞台あいさつが行われた。最後に北野監督が「本当に心配したこともありまして。中には『用意スタート!』の声が聞こえなかったりカンペ書いたら小さくて読めなかったり衣装着てそのまま帰っちゃった人がいたんですね。皆さんには『とにかく今日まで頑張ってください』と言いました。まず黙祷から始まるのが怖かったので。皆さん元気なので、この映画がヒットしたら『龍三と七人の幽霊たち』という映画が出来るかもしれません」と言いたい放題だったが、最後には仕切りなおして「自分の映画は暴力映画が多いんですけど、たまにはお笑いの映画をと思って撮りました。単に笑いではなくてお笑いの"基本"が入っていると思います。とにかく最後まで楽しんでください」と観客にアピールしていた。映画『龍三と七人の子分たち』は、4月25日より全国公開。
2015年04月15日北野武監督最新作『龍三と七人の子分たち』(4月25日公開)の特別映像が26日、公開された。本作の主役である個性豊かな"ジジイ"たちのキャラクターの魅力が詰まった映像となっている。本作は、元暴走族の京浜連合と因縁の関係となった元ヤクザの龍三(藤竜也)が、かつての仲間を集め、龍三や子分の家族を巻き込んだ一大騒動へと発展するというストーリー。今回公開された2分半の特別映像は『俺たちに明日なんかいらない! ジジイが最高スペシャル』と題され、藤をはじめとする平均年齢72歳というベテラン俳優陣が演じる、ジジイたちのチャーミングな姿をはじめ、路線バスが爆走するカーアクションや、セスナ機の登場など、スクリーン狭しと大暴れするシーンが収められている。また、ジジイ一人ひとりのキャラクターも丁寧に紹介。かつては"鬼の龍三"と恐れられた大親分だったものの、現在は家族に煙たらがられ、オレオレ詐欺に引っかかってしまうという藤演じる龍三親分を筆頭に、丁半ばくちが大好きな若頭のマサ(近藤正臣)、寸借詐欺を図るはばかりのモキチ(中尾彬)、震える手で銃を乱射する早撃ちのマック(品田徹)など、8人の個性的なキャラクターが一気に分かる内容となっている。本編の試写後に行ったアンケートによると、20代以下の若者からの満足度が高く、彼らのジジイたちへの支持は80%以上を記録。今回の特別映像では、そんな若者たちからの「おじいちゃん超可愛い!」「ジジイ個性強すぎw」といったコメントも紹介されている。(C)2015 『龍三と七人の子分たち』 製作委員会
2015年03月26日井上芳雄が主演する舞台『正しい教室』が3月21日にZeppブルーシアター六本木で開幕した。ミュージカル界のプリンスが、気鋭の演出家・蓬莱竜太とともにガッツリと骨太なストレートプレイに挑む注目作。前日の20日には井上、共演する鈴木砂羽、近藤正臣が意気込みと見どころを語った。舞台『正しい教室』チケット情報井上が蓬莱の書いたストレートプレイをやりたい、とラブコールを送ったことから実現した今回の作品。とある地方の小さな町、小学校の6年2組の教室に、かつて一緒に学んだ同級生たちがやってくる。現在はその学校で教師をやっている元クラス委員長の男の企画で、事故で息子を亡くしたかつてのマドンナを元気付けようと同窓会が開かれるのだ。思い出話に花を咲かせる同窓生たちだが、そこに厳しい指導で生徒たちに嫌われていた当時の担任教師がやってきて空気は一変。険悪なムードの中、思いもよらない過去の出来事が次々と暴かれていく…。会見では井上が「僕は本当にやりたいと熱望して、今回の舞台をやらせてもらった。出来上がった台本もとても面白いと思いましたし、何度も何度も繰り返す百本ノックのような蓬莱さんの稽古も楽しかった」と振り返ると、嫌われ者のかつての教師を演じる近藤は「俺は苦しかったよ…」とポツリ。「もっと嫌われて、もっと嫌われてと繰り返されて…。物語のためだからいいんだけど、やっぱり精神的にキツかった!」と言う近藤に、マドンナ役の鈴木も「私の役もかなり傷が深い役。舞台上に居ながらずっと黙っているという、あまりこういう役をやらないので、家でも悶々としていました」と明かす。負けじと元委員長役の井上も「僕もどんどん状況が悪くなるという役なので、追い詰められていきました。この稽古に入ってからずっと胃の調子が悪かった(笑)。この役のような大ピンチになることはそうそうない!」と苦労をアピール。とはいえ「やっている方は大変ですが、観る方は「ちょっと笑えるミステリかな」くらいの気持ちで気楽に、でも注意深く観てください」と近藤が楽しみ方を伝授。井上も「僕らと一緒に同窓会に参加するくらいの気持ちで観に来てください。思いもよらない体験が待っていると思います」、鈴木も「同窓会というテーマは皆さんにも近しい話題だと思います。その題材が蓬莱さんの手で迫力のある会話劇になりましたので、とても見応えのある舞台です」とそれぞれ見どころを語った。どんでん返しの連続から、各々が隠していた裏の顔が見えてくるスリリングな物語。ひと筋縄ではいかない物語を楽しんで欲しい。六本木公演を経て、3月24日(火)には愛知・名鉄ホール、3月26日(木)には福岡国際会議場 メインホール、3月28日(土)には大阪・森ノ宮ピロティホールで上演。その後ふたたび東京に戻り4月2日(木)から19日(日)にPARCO劇場で上演される。チケットはいずれも発売中。
2015年03月24日引退した“元ヤクザのジジイたち”VSオレオレ詐欺&悪徳訪問販売の“ガキども”の対決を描く、北野武監督の17作目となる最新作『龍三と七人(しちにん)の子分たち』が4月25日より劇場公開となる。このほど、本作の公開まで8週連続で配信されているWEBマガジン「週刊 龍三セブン」の第4号に、「三代目J SOUL BROTHERS」のリーダーで、大の北野作品ファンというNAOTOが登場していることが分かった。本作は、かつては“鬼の龍三”と恐れられた親分・龍三(藤竜也)を始めとする引退した元ヤクザのジジイたちが、オレオレ詐欺や悪徳訪問販売でやりたい放題の最近のガキどもと対決する、気分爽快まちがいなしの“ジジイ大暴れエンタテインメント”。藤竜也、近藤正臣、中尾彬、品川徹ら平均年齢72歳(※公開発表時)の超ベテラン俳優たちが個性豊かでどこかチャーミングなジジイを演じ、軽快なテンポで進む本作は、試写アンケート結果ではどの世代よりも20代以下の若者からの満足度が高く、女性層からも「おじいちゃん、可愛い!」という声が聞かれるなど、世代・性別を超えて楽しめると話題に。その公開に先駆けたWEBマガジン「週刊 龍三セブン」では、毎回各界の著名人を迎え、本作の見どころを語るロングインタビューと、本作に登場する大暴れジジイ8人を毎週1人ずつ大フィーチャーする“今週のカバージジイ”を毎週配信しており、好評を博している。前回の第三号まで、ビートたけしのものまねでも人気の松村邦洋、「テラスハウス」の今井華、「百獣の王」こと武井壮がインタビューゲストとして登場。そして第四号となる今回は、いまや飛ぶ鳥を落とす勢いのダンス&ボーカルユニットのリーダーとしてのアーティスト活動のみならず、俳優としても活躍の場を広げる「三代目J SOUL BROTHERS」のNAOTOが、本作の魅力を熱く語る。『その男凶暴につき』や『ソナチネ』など、初期作品からほとんどの北野作品を観ているというNAOTOさんは、前作までとは全く異なるコメディタッチのエンターテイメントとなった本作について、「もうゲラゲラ笑わせてもらいました。でも、笑いだけじゃない、現代社会に対する風刺も込められていて、全編通して何が起こるか本当に分からない極上のエンターテイメントですね!」と大絶賛。さらに、藤さん演じる龍三親分ほか大暴れジジイたちについては、「パワフルなおじいちゃんたちの青春、生き様を目に焼き付けてほしいですね。たくさん笑えて、日本を元気にしてくれる映画だと思います」と語り、「みんなかっこよくてチャーミングだから、僕もそんなジジイになりたいと思います!」と、“ジジイたち”への憧れを感じた様子。特に、映画『サクラサク』(’14)で共演した経験もある藤さんには「激かっこいい!渋すぎます!」と心酔、「自ら役にアプローチしていく姿勢が本当にかっこ良くて、すべてにおいて勉強になりました」と、その徹底した役作りへのリスペクトを明かし、「スクリーンに映っている藤さんはさらに輝きまくっています。圧倒されました」と語っている。また、インタビューと並行して毎週1人ずつジジイを徹底紹介する“今週のカバージジイ”は、NAOTOさんが「めちゃくちゃ面白かった!お気に入りのキャラクター」としてあげた、プルプル震えた手で拳銃をかまえる「早撃ちのマック」(品川徹)を紹介。ほかにも未発表情報が盛りだくさんのWEBマガジンで、本作をいっそう楽しめることになりそうだ。(text:cinemacafe.net)
2015年03月23日井上芳雄と鈴木砂羽。活躍中の俳優ふたりが、蓬莱竜太の作・演出舞台『正しい教室』で初共演を果たす。注目の出会いは、過去に蓬莱作のミュージカル『TRIANGLE』シリーズを経験している井上が「次はぜひ、蓬莱さんの書いたストレートプレイをやりたい」と熱望したことから始まった。その意欲を受けた蓬莱は、かねてより気になる存在だったという女優、鈴木を井上の相手役に指名。かくして、同窓会という興奮のシチュエーションで繰り広げられる、大人の物語が動き出した。舞台『正しい教室』チケット情報「同窓会で再会した人たちの会話を聞くうちに物事がどんどん転がっていって、夢中になるままにクライマックスへと上り詰めます。蓬莱さんの書く台本はどんでん返しの繰り返しで、本当に見事なんですよね。意表をつく展開で、あらためて巧みな作劇だなと感じます」(井上)。井上が演じるのは“かつて委員長だった男”。対する鈴木は“かつてマドンナだった女”。時を経て再会した学友たち、そして当時、生徒に煙たがられていた先生(近藤正臣)も姿を現して……。スリリングで、可笑しくせつない人間模様が描かれていく。「ひさしぶりに故郷に戻ってきた、都落ちした女性ですね(笑)。その人物像は蓬莱さんの見たい鈴木砂羽なのかもしれなくて、どんな新しい発見があるのか楽しみです」という鈴木に対し、井上は「蓬莱さんはいつも“その人のパブリックイメージではないものを演じてほしい”と言っているんですよね。僕の役はかつては委員長で、今は教師になっている男。でも真っ当な道を歩んでいるふうに見えつつ、実は闇がある人物みたいです」と作家の思惑を探る。ひと筋縄ではいかないキャラクター同士のぶつかりあいが期待できそうだ。「井上さんは“華のある人”という印象。蓬莱さんとも初めての仕事になりますが、何かピンとくるものがあったんですよね。インスピレーションによる出会いは大切。必ず新鮮な驚きと勉強を得られますから。私にとって舞台は、たとえ転んだとしても何らかの気づきをもらえる場所ですね」(鈴木)「さまざまな出来事が起こっても最終的には温かい眼差しが向けられる、それが蓬莱さんの生み出すドラマです。同世代なので考えていることがなんとなくわかるんですよね。日々懸命に生きる中、絶望するでもなく、根拠のない希望を持つでもない。でも、どう先に進んでいくか、とにかく自分たちは考え続けよう。そういった蓬莱さんの真摯な視点を感じ取っていただけたらと思います」(井上)ミステリータッチに揺さぶられ、骨太ドラマに泣き笑う。蓬莱ワールドに挑む実力派ふたりの奮闘をぜひ劇場で見届けたい。3月21日(土・祝)からの東京・Zeppブルーシアター六本木公演を皮切りに、東京・PAROCO劇場(4月2日(木)~19日(日))ほかで公演。取材・文:上野紀子
2015年02月06日北野武監督の最新作『龍三と七人の子分たち』の公開を記念して、劇中で大暴れする主人公ら“ジジイたち”のイラストをプリントした“痛快!モバイルクリーナーステッカー”付特別鑑賞券・ムビチケカードが、1月31日(土)より全国の上映劇場で発売されることが決定した。その他の写真本作は、引退した元ヤクザの親分が昔の仲間たちと団結して、世直しのため、詐欺集団のガキどもに立ち向かう姿を描いたジジイ大暴れエンタテインメント。主演の藤竜也が龍三を演じ、その子分である7人のジジイを近藤正臣、中尾彬、小野寺昭、品川徹、樋浦勉、伊藤幸純、吉澤健が演じる。モバイルクリーナーステッカーは、ステッカーとしてモバイル機器の裏に貼り付けることができ、剥がせばクリーナとしても使えるグッズ。イラストは全10種類あり、龍三親分とジジイ7人のほか、安田顕演じる若造詐欺師集団のボス・西と、ビートたけし演じる刑事・村上の2種類がレアキャラとして用意されている。イラストの横には龍三親分の「義理も人情もありゃしねぇ」など、それぞれの決めゼリフもプリントされている。今回の特典は、本編完成後に実施した試写アンケートで「ジジイたちのキャラが濃い!」や「ジジイたちがかわいい!」と支持されたことを受けて、藤、近藤、中尾ら超ベテラン俳優たちが演じる“ジジイたち”をかわいいイラストにすることが決まったという。『龍三と七人の子分たち』4月25日(土)全国ロードショー
2015年01月30日北野武監督の最新作『龍三と七人(しちにん)の子分たち』の予告編映像が公開になった。藤竜也演じる引退した元ヤクザと彼の七人の子分たちが、詐欺集団のガキどもに立ち向かうエンターテインメント作品で、モニター試写会では若い世代から支持を集めているという。予告編映像本作は、金無し、先無し、怖いモノ無しのジジイ軍団が、“世直し”のために立ち上がる様を描いた作品。このほど公開された予告編では引退した元ヤクザの龍三のもとに“オレオレ詐欺”の電話がかかってくる場面から始まり、やがて龍三のもとに子分たちが集結し、詐欺集団のガキたちと対決する場面がテンポよく描かれる。またビートたけし演じる刑事も登場。プルプルと震える手で拳銃を構えるジジイ、足下がおぼつかないジジイなど個性的なキャラクターのジジイたちに魅了される映像だ。藤の他に、龍三の子分役で近藤正臣、中尾彬、小野寺昭、品川徹、樋浦勉、伊藤幸純、吉澤健が出演。完成後に実施されたモニター試写会では20代以下の観客やどの世代より高い支持を寄せているそうで、女性からも高評価が集まっているという。『龍三と七人の子分たち』4月25日(土) 全国ロードショー!
2015年01月27日現在公開中の映画『ベイマックス』の大ヒットイベントが25日、都内で開催され、お笑いコンビ・ハリセンボンの近藤春菜と箕輪はるかが登場した。2人は、人々の心と体を守るケアロボットのベイマックスに代わり、日本のケアを任された"ケア隊長"に就任し、お正月太りを予防するための「ふわふわエクササイズ」を初披露した。『ベイマックス』は、近未来の都市を舞台に、兄を失った少年と癒し系ロボットとの心の交流を描く感動作。鈴をイメージしたケアロボット、ヒロという名の主人公、舞台であるサンフランシスコと東京が融合したかのような都市、サンフランソーキョーなど、日本の文化から多大な影響を受けた映画となっている。ベイマックスを意識し、白塗りで登場した近藤は、箕輪から「ふわふわ。今日は『ベイマックス』よろしくね」と振られると「『ベイマックス』じゃねえよ!」と返し、会場は大ウケ。2人は、鏡餅のようにミカンをのせたベイマックスと、「子供ケア隊」、振り付けユニット「左」のMIKAKO、会場の観客と共に「ふわふわエクササイズ」にトライした。終了後、息が上がり、汗だくになった近藤に箕輪から「充電した方がいいんじゃない?」というツッコミが入る。近藤は「『ベイマックス』じゃねえよ!」とリピートし、会場はまた爆笑の渦となった。最後に近藤が「楽しくて面白い、家族や友達との絆も楽しめる映画になっています」と『ベイマックス』をアピール。続いて箕輪が「みんなで見て、『ベイマックス』の魅力にとり憑かれてください」と言うと、近藤が「はるかが"とり憑かれる"っていうとなんか怖い」とツッコむ。箕輪は「死神じゃねえよ!」と言って笑いをとった。イベント後の会見では、クリスマイブの話題に。近藤は「お友達と鍋食べたりして。女子会ですね」とさみしげに告白。箕輪も「仕事が終わってすぐに家に帰って、お母さんとチキンをかじりました」と言うと、近藤が「かじるって。ネズミじゃないんだから」と失笑していた。
2014年12月26日ひとりユニット「バンダ・ラ・コンチャン」でさまざまな演劇をプロデュースしてきた近藤芳正が、若手4劇団とコラボするオムニバス公演『コンビアルバム公演御ゑん祭~近藤さん出ずっぱりだって!?~』にチャレンジする。「ナカゴー」「ぬいぐるみハンター」「青☆組」「Mrs.fictions」に、ベテラン役者を揃えたスペシャルユニット「オールド」をプラスした5作すべてに出演にするという無謀な(?)近藤の試みを、若手はどう受け取めて参加するのか。「Mrs.fictions」のメンバーで、今回は役者として登場する今村圭祐と岡野康弘、そして、同劇団の中嶋康太の作・演出作品に出演する女優・相楽樹が近藤を囲んで、この企画への期待を語った。バンダ・ラ・コンチャン チケット情報若い劇団のオリジナリティに刺激され、「このなかに自分も混ざりたい!」と、今回の企画を立ち上げた近藤。「年齢を重ねていくと勝手に自分のやり方ができてしまうけど、そういう枠をぶっ壊していかないと成長がない。既成概念にとらわれていない若い人たちからその面白さを受け取りたかったんです」。しかし、近藤とともに稽古をしている役者陣は、むしろ近藤から刺激を受けていると声を揃える。「僕らと同じ目線でものを作ろうとされてる姿に驚きました」と言うのは今村。19歳の相楽も、「1作品にしか出ない私たちの5倍稽古してらっしゃるのに、集中力がすごい」と驚く。「本番では5作品通すうちにどんどん青白くなっていくかもしれないけどね(笑)。でも、そういう体力の部分とか、経験だけじゃ太刀打ちできないものに挑戦してる感じも、ショーとしてのひとつの面白さになると思う」と、近藤は前向きだ。今公演が上演される青山円形劇場は閉館が決まっているとあって、近藤には特別な思いもある。「もう二度と立てないかもしれない場所の空気を若手に味わってもらう。それもオールドチームと一緒に。それが、僕らの世代から若い世代への何かの受け渡しになればいいなと思うんです」。その思いを聞いて岡野も、「ここに立ったということは、きっと今後の自分と劇団に生きてくると思います」と奮い立つ。また、世代のみならず、合間にミュージシャンを登場させたり、美術を担当するアーティストの作品を展示したりと、この公演であらゆるものをつなごうとしている近藤。「“御ゑん祭”ですから、ご縁があるようにということで(笑)。だから、これをきっかけに4劇団を観に行くようになったり、お客さんにも何かご縁ができればうれしいですね」。10月9日(木)から13日(月・祝)まで東京・青山円形劇場にて。チケット発売中。取材・文:大内弓子
2014年10月03日東京大学は9月22日、独自に開発した2経路干渉計を用いて、近藤状態によって散乱される電子の波動関数の位相が90度ずれる様子を捉えたと発表した。同成果は、同大大学院 工学系研究科 物理工学専攻の樽茶清悟教授、山本倫久講師、高田真太郎大学院生(当時)らによるもの。理化学研究所、フランス・Neel研究所、Ludwig-Maximilians大学、ドイツ・Bochum Ruhr大学のグループと共同で行われた。詳細は、「Physical Review Letters」のオンライン版に掲載された。1964年に近藤淳によって初めて理論提唱された近藤効果は、電子スピンが関与する多電子の相互作用効果の中で最も代表的なものとして知られている。近藤効果は、局在スピンとそれを取り囲む多数の伝導電子との間の相互作用によって生じ、局在スピンの磁気が伝導電子との結合によって打ち消される現象(遮蔽)である。近藤状態の電気的な性質は、近藤状態に入射する電子がどう散乱されるかで説明される。局在スピンの遮蔽過程では散乱される電子のスピンは保たれるが、散乱される電子の波動関数の位相が90度ずれることが約40年前に予言された。しかし、その検証実験は技術的に難しく、現在に至るまで成功に至っていない。研究グループは、独自に開発した2経路干渉計に量子ドットを埋め込んで、この位相の90度のずれを実験的に確認した。その結果の明瞭さと重要さから、同成果は固体の電子物性分野の歴史的業績の1つに位置づけられるという。また、今回の成功の鍵となった2経路干渉計は、電子の散乱位相を高精度で検出できるものである。この干渉計の有用さが改めて実証された。さらに、同干渉計は、波動関数の位相を情報のリソースとする電子デバイスとなり得ることから、干渉を原理とする量子情報デバイスへの応用も期待されるとコメントしている。
2014年09月29日人気ホラーシリーズの最新作『パラノーマル・アクティビティ/呪いの印』の公開を直前に控え4月7日(月)、お笑いコンビ「ハリセンボン」の近藤春菜と箕輪はるかが都内で“呪い”イベントを行なった。低予算の製作費ながらも全世界で7億ドルを超える興行収入を記録する人気ホラーシリーズとなっている『パラノーマル・アクティビティ』の第5弾。アメリカカリフォルニア州で複数のティーンが怪死を遂げた事件現場で発見された1本の映像の中に記録された怪奇現象と恐怖が描き出される。2人はこのイベント直前に映画を鑑賞しそのときの様子が赤外線カメラで撮影された。春菜さんは上映前は「私は怖いの慣れてるから。10年もはるかが隣にいるんだから大丈夫」などと軽口を叩いていたが、いざ映画が始まると恐怖シーンにビクッと肩を震わせ、絶叫に次ぐ絶叫だった。イベントには金髪のカツラとネグリジェ姿でシリーズの重要人物で本作にも若かりし頃の姿が登場するケイティになりきって登場。実際の劇中のケイティは「金髪でもないしメガネもかけてないんですけど」と苦笑しつつも「ケイティです」と平静を装った。当初、春菜さんはひとりでトークに登場していたが、春菜さんが映画について話していると、後ろの窓のような部分に掲げられた本作の死神のポスターが切り替わり、そこに死神メイクを施しポスターそっくりの姿になったはるかさんが!あまりの自然な切り替わりっぷりに(?)、当初、春菜さんは気づかないふりをしてトークを進めていたが、はるかさんはやがて、春菜さんの首を後ろから絞めて「お前を呪ってやる!二度と『幸楽』で働けないようにしてやる…」と絶叫。春菜さんは「角野卓造じゃねーよ!」と絶体絶命のピンチのときでもしっかりとツッコミを入れて会場は笑いに包まれた。改めて“死神”はるかさんも加わってトーク再開。長年にわたって死神呼ばわりされてきたというはるかさんだが「やっとお仕事に繋がりました。こんなにガッチリと『死神でお願いします』という仕事は初めて」と喜びを語る。相方の変身ぶりに春菜さんは「めっちゃ怖い!ちょっと顔を白く塗って、黒いのをつけただけでこのクオリティ。ポテンシャル高い!」と称賛していた。コンビ結成から10年が経っても春菜さんははるかさんについて「いまだに横にいられると怖くなる。顔に慣れない」と苦笑。それでもはるかさんは「みんなに囲まれて幸せな死神です」と死神メイクで満面の笑みを浮かべていた。ちなみに、はるかさんはこんな顔をしつつも「霊感とか全くないし何も見えない」とのこと。かつて、黒猫さえもはるかさんを避けて通ったというほど周囲を怖がらせつつも、呪ってやりたい人物は?という質問にも「わりと平和主義で、誰とでも仲良くしたいのでいません!」と健全な口調で答え、春菜さんから「あってくれよ!そんな見た目で…。(ニュースの)見出し作れよ!」とツッコまれていた。『パラノーマル・アクティビティ/呪いの印』は4月11日(金)よりシネマサンシャイン池袋ほか全国にて公開。(黒豆直樹(cinema名義))■関連作品:パラノーマル・アクティビティ呪いの印 2014年4月11日よりシネマサンシャイン池袋ほか全国にて公開(C) PARAMOUNT PICTURES 2013. ALL RIGHTS RESERVED.
2014年04月07日(画像は近藤あやオフィシャルブログ「四次元ポケット」より)元テラスハウス近藤あや現在、注目のテレビ番組といえばフジテレビ系列で放映されている「テラスハウス」でしょう。複数の男女がともに一つ屋根の下で共同生活を送るリアリティバラエティとして若い世代を中心に支持されています。同番組の卒業生の中には、「元テラスハウス」として芸能界で活躍している人も多く、近藤あやさんもその一人です。「テラスハウス」に出演していた当時は、キュートな笑顔と抜群のファッションセンスで人気の出演者でした。ショートカットが好評プレゼント企画もそんな彼女が最近、ヘアスタイルをショートカットにしたそうで、ネットで話題を集めています。彼女のオフィシャルブログ「四次元ポケット」の3月31日付けの記事には、ヘアサロンでの写真がアップされています。ショートボブの髪型でぐっと大人っぽくなり、女性らしい雰囲気が漂っています。彼女の新しい魅力が開花され、周囲からも好評だということです。また、同ブログの閲覧者へのプレゼント企画も用意されており、同記事では第2弾プレゼント企画として、読者登録をしている人の中から抽選で彼女のサイン入り「卒業式のチェキ」が当たると発表しています。「わりと、近藤です」が出版さらには、彼女の元気がぎゅっとつまった本「わりと、近藤です」が4月5日に出版されます。当日はイベントも予定されているとのこと。ますます活躍の幅を広げる彼女に、今後も目が離せません。【参考リンク】▼近藤あやオフィシャルブログ「四次元ポケット」
2014年04月04日先日公開を迎え、若い層を中心に話題を集めている映画『ソラニン』。本作で俳優デビューを飾ったサンボマスターの近藤洋一が、サンボマスターのメンバー、山口隆と木内泰史、人気ラジオ番組「風とロック」(TOKYO FM)のディレクター箭内道彦のための“マル秘”試写会で、3人のためだけに舞台挨拶を行った。また、サンボマスターの5thアルバム「きみのためのつよくなりたい」のオリジナルジャケットを映画の原作者・浅野いにおが担当することも発表され、その画像もいち早く到着した。「祝!近藤洋一俳優デビュー」と称し、記念企画として開催されたこちらの“マル秘”試写会。開始前から山口さんは「普段から一緒にいる近ちゃん(近藤さん)が映画に出ているから、こっちが緊張して観られない」とドキドキ、木内さんも「演技するということは、いままでと全く知らない近ちゃんがいるわけだから、どういう感情になるのか分からない。」と2人とも、花嫁を見守る父親のような心境?…と、思いきや、舞台挨拶が始まるとそんな緊張もどこへやら、山口さんと木内さんは突如、記者に扮して壇上の近藤さんに質問!近藤さんは「僕が演じた加藤は大学6年生のベーシストですが、僕自身、10年前に大学6年生までいくという経験をし、人生を賭けた役づくりをしました(笑)」とおどけつつ「俳優の方でも一生に何度かハマり役があると思うのですが、僕には加藤以上のハマリ役はないと思いました」と力強く語った。その後、いよいよ上映がスタート!鑑賞を終えての山口さんと木内さんの第一声は「最初のセリフを聞いたときから、近藤洋一だと思わなかった!」。その後、箭内さんを交えたトークでも、山口さんは近藤さんの存在感を絶賛しつつ「観ていて、色々な答えがあっていいんだなと思ったし、悲しいシーンはたくさんあるけど力をもらえました」と映画への共感も語ってくれた。木内さんからも「この映画は、10年後でも10代〜20代前半の人たちが観ていく、語り継がれる作品だと思うので、そこに近ちゃんが出ていると思うと誇らしいですね。実は、映画を観る前は恐くて、それはどうしてだろうと思っていたのですが、近ちゃんを見るのを、自分をTVで見るような感じで考えているからだなと思いました。それだけバンドの絆が深いってことなんだなと思いましたね」と近藤さんにとっては仲間からの何よりも嬉しい言葉が!近藤さんはこの日、本作を半年ぶりに観たそうだが「最後のライヴのシーンはすごいリアルで、昔を思い出しました」と感慨深げに語った。なお、こちらの試写会の様子は4月24日(土)の「風とロック」(25:30〜)にて放送され、月刊「風とロック」にも掲載される予定。加えて、サンボマスターにとって5枚目となる4月21日(水)発売のアルバム「きみのためにつよくなりたい」のジャケットのイラストを、『ソラニン』の原作漫画の作者・浅野いにおが描き下ろすことに。女性がサンボマスターの3人を優しく見つめるというこちらのジャケットも大いに話題を呼びそうだ。『ソラニン』は全国にて公開中。「風とロック」公式サイトシネマカフェSweet「『ソラニン』 素晴らしきマンガワールド特集」■関連作品:ソラニン 2010年4月3日より全国にて公開© 2010浅野いにお・小学館/「ソラニン」製作委員会写真:太田好治■関連記事:映画化を望む漫画ランキング!1位に「スラムダンク」&「天使なんかじゃない」あのシーンも原作の種田そのまま!『ソラニン』高良健吾の落書き顔公開宮崎あおい、桐谷健太の細かいネタに“グッときた!”『ソラニン』三木孝浩監督動画インタビュー!宮崎あおいが監督に漏らした思いとは?芽衣子は理想の恋人?あなたの青春恋愛ソングは?『ソラニン』アンケート結果発表
2010年04月15日