6月16日(土)より開催となる上海国際映画祭のコンペティション部門に選出され、話題を呼んでいる内田けんじ監督最新作『鍵泥棒のメソッド』。このほど本作の主題歌が、人気アーティスト・吉井和哉による書き下ろしの新曲に決定した。銭湯で転倒した拍子に頭を強打し、記憶を失った伝説の殺し屋・コンドウ。偶然その場に居合わせた売れない貧乏役者・桜井は、出来心からロッカーの鍵をすり替え、彼に成りすましてしまう。桜井はコンドウに来た大金が絡んだ危険な依頼を受けてしまい、大ピンチに。一方、自分を桜井だと思い込み、役者として成功することを目指し始めたコンドウは、婚活中の女性編集者・香苗から逆プロポーズされてしまい――。堺雅人扮する売れない貧乏役者と、香川照之扮する記憶を失った殺し屋。2人の人生が入れ替わったことで起こるドタバタ劇をユーモアたっぷりに描く本作。今回、主題歌に決定したのは8月29日(水)に発売される、吉井さんにとって1年半ぶりとなる通算12枚目のシングル「点描のしくみ」。「大の大人が右往左往するお話なので、その観賞後感を繋いでいってくれるような、大人の声が欲しい」という内田監督たっての希望で、吉井さんに白羽の矢が立った。「THE YELLOW MONKEY」時代も含め、吉井さんが映画主題歌を書き下ろすのは今回が初めて。吉井さんも「初の主題歌をやらせていただいた映画が、こんなに面白くてありがとうございます!最高です!」と喜びの言葉を寄せている。失われた記憶、大金の在りか、そして結婚のゆくえ――複雑に絡み合う事態の行き先に待っているのは?そして本作にさらなる彩りを加える楽曲「点描のしくみ」は一体どんなサウンドに仕上がっているのか?公開を前に発売となる、吉井さんの新曲にも期待が集まる。『鍵泥棒のメソッド』は9月15日(土)よりシネクイントほか全国にて公開。■関連作品:鍵泥棒のメソッド 2012年9月15日よりシネクイントほか全国にて公開© 2012「鍵泥棒のメソッド」製作委員会
2012年06月13日歌舞伎俳優の市川亀治郎が四代目市川猿之助を、俳優の香川照之が九代目市川中車を襲名する『六月大歌舞伎』が6月5日、東京・新橋演舞場で開幕した。新橋演舞場のチケット情報本興行では、同時に当代猿之助が二代目市川猿翁に、香川の長男政明君も五代目市川團子(だんこ)を襲名。昼の部の『口上』では、猿翁、猿之助、中車、團子と幹部俳優が揃って襲名披露の挨拶を行った。満員の客席から大きな拍手が沸き起こる中、まずは猿之助が挨拶。関係者をはじめ、先祖にも感謝したいと気持ちを述べたあと「亀治郎という名にまだまだ愛着がございます」と前置きし、『ヤマトタケル』の作者でもある梅原猛から「フリードリヒ・ニーチェという大哲学者が『運命愛』ということは外に起こった運命、外側から降りかかった運命をさも自分が欲したかのように愛すること。君はその『運命愛』に従ってこれから生きなくちゃいかん」という言葉をもらったと明かした。「今までは色々なインタビューなどでまだまださみしさ6分、嬉しさ4分と申しましたが、今日、猿之助を襲名致しまして、嬉しさ100%でございます」と挨拶。続いて中車が「この(中車の)名跡は、戦前に大活躍なさいました七代目、私の曽祖父の初代猿翁の弟、私の大叔父にあたる八代目が幅広い役柄を演じてきました由緒ある名前です。この大きな名前を曽祖父、祖父の50回忌追善で襲名させていただきますことは誠にありがたく感無量の思いが致します。同時に歌舞伎の舞台に初めて御目見えいたす私は、生涯をかけ精進し、九代目中車を名乗らせていただきます責任を果たしてまいりたい」と終始頭を深々と下げて挨拶。感極まった表情で、目には涙を浮かべていた。團子は、緊張した面持ちながら「猿翁のおじい様よりずっと立派な俳優になる事が私の夢でございます」と大きな声で挨拶すると、客席から笑いと拍手も。そこへ台座に座り登場した猿翁が口上を述べると、客席の中には目頭を押さえる人の姿も見られた。また、夜の部の『ヤマトタケル』でもスーパー歌舞伎では初めてとなる劇中での口上が行われ、猿之助と中車が登場。猿之助が「前例がなければ作ればいいというのがモットーで、不可能を可能にするのが『澤瀉屋』(猿之助の屋号)」と一門を立て、スーパー歌舞伎の創始者である三代目猿之助は「偉大な存在」と語った。中車は1986年の初演を学生時に見た記憶を話し、「まさか『ヤマトタケル』で初めて歌舞伎の舞台に御目見得させて頂くことになるとは、本当に有難く夢のようです」と、熱のこもった口上を述べた。『ヤマトタケル』の舞台では、きらびやかな衣裳を纏った中車が威厳のある帝を演じ、続いて小碓命役の猿之助が颯爽と登場。同じ舞台での共演を果たした。團子はワカタケル役を堂々と演じていた。クライマックスのヤマトタケルの宙乗りでは、観客も大興奮。劇場は感動のるつぼと化していた。最後のカーテンコールには、作者の梅原と猿翁も登場し、会場はスタンディングオベーションとなり熱気と興奮に包まれた。公演は6月29日(金)まで同劇場にて上演。
2012年06月06日松たか子と阿部サダヲが主演し、『ゆれる』『ディア・ドクター』の西川美和が監督を務める『夢売るふたり』の予告編がこのほど公開になり、騙し騙される男女の緊迫した関係をとらえた本作の一部が明らかになった。『夢売るふたり』予告動画本作の主人公は、東京の片隅で小料理屋を営んでいた夫婦。穏やかに暮らしていたふたりは店の火災ですべてを失い、人生の再出発のために、夫婦で“結婚詐欺”をはたらくことに。このほど公開された予告編も、仲睦まじい主人公夫婦の姿を捉えた場面で幕を開けるも映像は一転、ダークなトーンで借金を抱えて途方にくれるふたりを映し出す。その後の映像に登場するのは、夫婦の周到な計画によって、心を奪われ、金も奪われてしまう女たち。結婚できない独身の会社員を田中麗奈が、不倫で大金を手にした女性を鈴木砂羽が、家計を支えるシングルマザーを木村多江が演じており、その他に伊勢谷友介、香川照之、笑福亭鶴瓶らが出演する。予告編は、夫婦が結婚詐欺を働き、次々と金を巻き上げていく過程を描いた後に、相手を騙しても騙しても精神的にも金銭的にも満たされることのない夫婦の心象を描く。金を得たことで夫婦は何を売り渡してしまったのか? 騙された者たちは泣き寝入りするだけなのか? 『ゆれる』で緊迫した家族関係を描き高い評価を得た西川監督の新作だけに、本作がどんなカタチで“男と女の真実”を描き出すのか気になるところだ。『夢売るふたり』9月8日(土)全国ロードショー
2012年06月06日セブン銀行は1日、香川銀行および徳島銀行と2012年10月ごろにATMの利用提携を実施すると発表した。今回の提携によって、香川銀行と徳島銀行のキャッシュカードを持っている人は、セブン-イレブンやイトーヨーカドー等に設置してある全国のセブン銀行のATMで入出金などのサービスが利用できる。セブン銀行ATMは、2012年5月末現在、47都道府県に合計1万6828台設置されている。なお、セブン銀行のキャッシュカードは、香川銀行のATMでは利用できない。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年06月05日6月と7月に東京・新橋演舞場の『六月大歌舞伎』と『七月大歌舞伎』で四代目市川猿之助を襲名する市川亀治郎と、九代目市川中車(ちゅうしゃ)を襲名する俳優の香川照之らが、5月11日、東京・浅草寺で襲名披露興行の成功を祈願してお練りを行った。平日にもかかわらず、浅草寺には大勢のファンが詰めかけ、雷門前に亀治郎、香川と五代目市川團子(だんこ)を襲名する香川の息子政明君、二代目猿翁を襲名する当代市川猿之助が登場すると「おもだか屋!」と猿之助の屋号がそこかしこからかかり、大きな拍手と声援が飛んだ。亀治郎は襲名の実感はまだないそうだが、「わたくしはこの浅草で育てられたと思っております。10年間、浅草公会堂で大役をやらせていただきました。猿之助になっても一門全員でここでお芝居をやらせていただきたい」と浅草の地でのお練りに感慨もひとしおの様子。集まったファンや観光客には「今日写真を撮った方は新橋演舞場に来ていただきたい。twitterでも呟いてください。ぜひ『ヤマトタケル』を観に来てください」とまだチケットが買える6月の夜の部をアピールしていた。歌舞伎の舞台は初めてとなる香川は緊張した様子で、「まさかここでこのようなお練りをさせていただくとは夢にも思いませんでした。感謝しております。少しでも精進し、ご迷惑をおかけしませんように、この大名跡を継がしていただく責任を果たしていきたい」と決意を表していた。政明君は「市川團子を襲名しますけど、どうか宜しくお願いします」と挨拶した。襲名披露興行は6月5日(火)から29日(金)までの『六月大歌舞伎』と7月4日(水)から29日(日)までの『七月大歌舞伎』の2か月、新橋演舞場にて上演される。チケットは6月興行は発売中、7月興行は6月12日(火)より一般発売開始。
2012年05月11日1994年から1999年に「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)で連載され、コミック累計発行部数が5,400万部を超える大人気漫画「るろうに剣心」。昨年には新作アニメが公開され、今夏、主演・佐藤健、監督・大友啓史による待望の実写映画が公開されるなど、話題が尽きない中、5月2日(水)、原作者・和月伸宏がセルフリメイクした新たな物語「るろうに剣心−キネマ版−」が「ジャンプSQ.」にて連載開始した。幕府と維新志士たちが闘いを繰り広げていた幕末の京都を舞台に、かつては「人斬り抜刀斎」と恐れられていたが維新後は「不殺(ころさず)」を誓う緋村剣心が、東京で剣術に生きる少女と出会ったところから始まる物語を描く。昨年の実写映画化決定のニュースは国内はもとより世界各国まで飛び交い、新しい情報が発表されるたびに話題を集めてきた。剣の達人・剣心を佐藤健が演じるほか、ヒロインに武井咲、脇を固めるキャストに吉川晃司、蒼井優、江口洋介、香川照之ら豪華俳優陣が集結しているのも見どころとなっているが、著者・和田氏からも既に「佐藤健に興奮。アクションに身震い。バッチリです!」と太鼓判が押されている。今回「ジャンプSQ.」にて連載開始となった「るろうに剣心−キネマ版−」は、一から剣心の物語を紡ぎ直す、著者自身によるセルフリメイクとも言える作品となっている。また、8月には「週刊少年ジャンプ」に「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 第零幕」が掲載される予定。原作ファンの方はいますぐチェック!映画『るろうに剣心』は8月25日(土)より全国にて公開。■関連作品:るろうに剣心 2012年8月25日より全国にて公開© 和月伸宏/集英社© 2012「るろうに剣心」製作委員会■関連記事:佐藤健演じる剣心が華麗に舞う!『るろうに剣心』最新特報映像が公開武井咲、忽那汐里、剛力彩芽に続け!「国民的美少女コンテスト」3年ぶり開催原作者・和月伸宏の手で蘇る!「るろうに剣心」連載が13年ぶりに再スタート佐藤健版“剣心”がお目見え!『るろうに剣心』、撮影を終え公開初日も決定吉川・江口・香川が剣心に立ちはだかる!『るろうに剣心』新キャスト発表第4弾
2012年05月02日赤塚不二夫の人気コミックを、綾瀬はるかと岡田将生共演で映画化した『映画 ひみつのアッコちゃん』に登場する鏡の精を香川照之が演じ、ほか谷原章介、吹石一恵、塚地武雅、大杉漣、もたいまさこ、鹿賀丈史に加え、堀内敬子、内田春菊、肘井美佳、柿澤勇人、子役の吉田里琴が出演することが発表された。その他の写真漫画『ひみつのアッコちゃん』は、小学5年生のアッコちゃんが鏡の精からもらった魔法のコンパクトに“テクマクマヤコン…”と呪文を唱え、様々な人物に変身して事件を解決する物語。原作誕生50周年記念作品として製作される本作は、10才のアッコちゃん(吉田)が22才の女性(綾瀬)に変身して大手化粧品会社で働き、エリート社員・尚人(岡田)との恋や仕事に奮闘する姿を描く。鏡の精はアニメ版では女性だったが、原作の設定では黒色のスーツにサングラスとソフト帽を身につけたスパイのような風貌の男であることから、本作では香川がその役柄を演じることが決定。ほか、谷原は尚人の会社の専務役、吹石はその同僚のキャリアウーマンでアッコちゃんの恋のライバル役、大杉は尚人の会社の前社長役として出演。もたいと鹿賀は物語の鍵を握るキーパーソンとして登場する。原作やアニメ版では見られなかった、大人の女性に変身したアッコちゃんの活躍が期待できそうだ。『映画 ひみつのアッコちゃん』9月1日(土)全国ロードショー
2012年04月12日今年、誕生50周年を迎える漫画家・赤塚不二夫の代表的少女マンガ「ひみつのアッコちゃん」を綾瀬はるかを主演に実写映画化した『映画 ひみつのアッコちゃん』が9月より公開となる。このほど、アッコちゃんこと主人公・加賀美あつ子を取り巻く超豪華キャストが意外な役どころと共に明らかとなった。1962年に少女漫画誌「りぼん」で連載開始されて以来、少女たちの“大人の女性になりたい”という女子願望を突く内容で人気を集め、3度もテレビシリーズとして放送された名作の待望の映画化。10歳の女の子・加賀美あつ子が鏡の精にもらった魔法のコンパクトで22歳の自分に大変身し、大手化粧品会社のエリート社員と恋に落ち、彼と共に会社のピンチを救うべく大奮闘を繰り広げていく。アッコちゃんの恋の相手を岡田将生が演じることも話題を集めたが、今回、発表された新たなキャストたちも人気・実力を兼ね備えた一癖も二癖もある俳優たち。アッコちゃんと運命的な出会いを果たす尚人(岡田さん)が勤務する大手化粧品会社の専務には谷原章介、アッコちゃんの恋のライバルとなるOLを吹石一恵、会社の前社長に大杉漣が扮することに。さらに、今回の発表で最も衝撃的な配役となったのが、アッコちゃんに魔法のコンパクトを授ける“鏡の精”。原作漫画にしか登場しないこのキャラクターに選ばれたのは名優・香川照之!原作のキャラクターそのまま…いや、このビジュアルをご覧いただければ分かる通り、サングラスとタキシードで渋みを増しての仕上がりとなっている。このほかにも堀内敬子(あつ子の母親役)、吉田里琴(10歳のあつ子)、内田春菊(総理夫人役)、塚地武雅(守衛役)に加え、もたいまさこと鹿賀丈史が物語の重要な鍵を握るキーパーソンとして出演するとのこと。この錚々たるキャスト陣が、劇中でどんな化学反応を見せてくれるのか?『映画 ひみつのアッコちゃん』は9月1日(土)より全国にて公開。■関連作品:映画 ひみつのアッコちゃん 2012年9月1日より全国にて公開© 赤塚不二夫/2012「映画 ひみつのアッコちゃん」製作委員会■関連記事:“綾瀬はるか版”『ひみつのアッコちゃん』ポスター&特報が解禁!綾瀬はるか主演で「ひみつのアッコちゃん」映画化!初恋相手役に岡田将生
2012年04月12日和月伸宏の大人気コミックを佐藤健主演で実写化する映画『るろうに剣心』の新しい特報がこのほど解禁となった。新予告編はこちら『るろうに剣心』は1994年から5年に渡って週刊少年ジャンプに連載され、コミックの累計発行部数が5000万部を突破、テレビアニメ化もされた大人気作。かつては“人斬り抜刀斎”として恐れられるも、維新後に“殺さずの誓い”を立てた伝説の剣客・緋村剣心(佐藤)が、神谷道場の師範代・薫(武井咲)や様々な人との出会いを通じて、自らの生きる道を見出していく姿を描く。ふたりの他にも蒼井優、江口洋介、香川照之ら主役級のキャストが参加している。今回解禁となった最新特報映像では、第1弾では見られなかった剣心の“穏やかな面”が描かれている。剣心と薫が出会うシーンでは、剣心の口癖である「おろ?」が登場し、温厚な話し方や表情で普段の剣心を描写。一方、殺陣のシーンでは、敵である斎藤一(江口)、武田観柳(香川)との対決で静かな狂気を放つ激しい一面を見せ、大友啓史監督が撮影時から「CGに頼らず、生身のアクションにこだわりたい」と話していた通り、剣心の特徴である素早さと、剣技“逆刃刀(さかばとう)”を使った佐藤のアクションシーンの一部が公開されている。昨年12月に公開された第1弾の特報映像は、世界136か国からアクセスが集中するほど注目度が高く、今回の特報では英語、中国語、フランス語、スペイン語の4か国語の字幕付き映像の制作が決定。完成次第、公式サイトにアップされる予定。『るろうに剣心』8月25日(土)全国公開(C)和月伸宏/集英社(C)2012「るろうに剣心」製作委員会
2012年03月13日人は誰しも“いま”を生きることしかできない。その中で役者という人種は、時に時空を超えて過去の歴史の中に身を投じ、他人の人生を生きることが出来る例外的存在である。羨ましくも思えるが、もちろん過去の歴史とは輝かしいものばかりではない。映画『聯合艦隊司令長官山本五十六 ―太平洋戦争70年目の真実―』で玉木宏、袴田吉彦が生きた70年前は、ちょうど日米間の緊張が高まりを見せ、やがて開戦へと突入していく激動の時代。映画では当時の世の空気に抗い、戦争を回避すべく孤高の戦いを繰り広げつつも、時代に押し流されていく男の姿が描き出される。玉木さんと袴田さんが演じたのは、山本五十六(役所広司)とは正反対に日米開戦を強く主張し世論を煽り続けた「東京日報」に所属する記者の真藤と秋山。共にこれまで、この時代の軍人を演じたことはあるが、今回の役は軍人でも単なる民間人でもない、報道に携わる立場の人間。どのような思いであの時代に身を置き、山本五十六の言葉や時代の空気から何を感じたのか――?玉木さんが演じる真藤は「東京日報」主幹の宗像(香川照之)の鞄持ちとして山本への取材に同行していくうちに、山本の不思議な魅力に触れ、徐々に戦争を煽り立てる新聞社の姿勢に疑問を持ち始める。「軍人でも民間人でもなく、その間に立って両方が見えるという立場。台本をいただいて読んだときに、真藤はセリフが少ないこともあって、僕自身、客観的に読み進めていた部分がありました。この真藤の目線で物語を見ていくというのが最も分かりやすくもあり、また新しい描き方だとも感じました。演じる上でその立ち位置を守り、間に挟まれる人間として“グレー”でいなければいけない、という点を意識しましたね」。加えて玉木さんはナレーションも担当。劇中、決して出番が多くはない中で自分が出演していないシーンに“ストーリーテラー”として存在するということが本作での大きな挑戦だったとふり返る。「面白くもあり、難しくもありました。邪魔にならないように存在感を残す…。それが“どこ”なのかを探りつつやっていました。ナレーションは最初に一度、全て録ったんですが感情が強すぎて、距離感が近くなってしまっていたんです。そうなるとみなさんの芝居の中で邪魔者になってしまう。実は淡々と読んでいくことが観る人の耳に最もスムーズに入っていくんだというのを感じました」。以前、特攻隊員の役も演じたことがある袴田さんだが、今回は新聞社の喧騒の中でのシーンが中心。世論を誘導する新聞記者の役に「ふと素に戻ったときにこれまでにない“怖さ”を感じました」と告白する。「最初は戦争の最前線とは違う場所にいる当時の人間というのがなかなか想像できなかったんです。監督からは『新聞社の熱気とスピード感を出してくれ』と言われ、普段よりも早口でセリフを回していきました。もちろん、演じているときにあれこれ考えていたら、あの東京日報の記者の役はできないから、理性を消してその場にいるんですが、ふとしたときに『こんなことしていいのかよ?』と感じて、これまでに戦争作品に出演したときとはまた違った視点で考えさせられました」。袴田さんが何より強く感じたのが、戦場ではなく、人と情報と怒号が入り乱れる狭い新聞社の喧騒の中で“時代”や“世論”が動かされていくということへの違和感。「僕も、もしあの時代にあの立場にいたら、決して『反対』なんて言えずに流されていたと思う」と真摯に語りつつ、こんな思いを明かす。「この時代に限らず、時代劇の台本をいただいて読んでみると『もしかしたら今とあまり変わりないのかもしれない』と考えさせられることは多いですよ。今回で言うと、新聞社のシーンは『スタート!』の声と共に一斉に30人くらいが動き出すので現場のエネルギーがものすごいんです。それは、戦争に行かないあの狭い建物の中の人間が世論や時代を動かしたというのと重なるようにも感じられて…。普段はそんなことあまりないんですが、今回は5日間ほどの新聞社での撮影が終わった後も熱気が取れずに興奮してる感覚が残ってたんです。でも一方で、いま思い返しても今回の撮影の間、僕は“戦争”というものを全く身近には感じてないんです。ラジオや電話で情報が流れるだけで、戦争に携わっているという感覚がないんです。ひょっとしたら、当時の人もそういう感覚だったのかもしれないですね。だからこそ五十六さんはすごい人だったんだなとも思いました」。ここ数年、クールな男や堂々としたタイプの役柄を演じることが多かった玉木さんだが、役所さん演じる山本と香川さん扮する宗像の間に挟まれるシーンでは、これまでにないオドオドとした表情を見せている。実際に2人の大先輩に挟まれての感想は?「セリフが多くない分、気分的には楽でしたよ(笑)。お二人の芝居を一番近いところでしっかり見せてもらいました。改めて2人のパワーやオーラ、存在感の凄さを感じました。香川さんの芝居は、当時の新聞記者ってこういう風だったんだろうなという説得力にあふれているし、それを受ける役所さんは、言葉数は多くなくて一言、二言で返していくんだけど全く動じずに堂々とされてる。この中で真藤ができるのはメモを取ることぐらいだろうと思って試みたんですが、全然、書けなかったです(苦笑)。出会いというのはどの作品でもありますが、やはり先輩方のお芝居を見るといずれこういう立場になりたいって思わされます。今回、役所さんや香川さんとご一緒できたのは本当に刺激的な経験でした」。最後に玉木さんは、今年一年をふり返りつつ、過去の時代に身を置くということの意味についてこんな言葉を。「今年の僕はドラマの『砂の器』に始まり、本作や『平清盛』とほとんど現代劇をやらずに来たんですが、過去の時代の物語だからこそ明確なメッセージが詰まっていると思うんです。今回の映画で言うと、やはり戦前、戦後の日本の姿が震災後の日本とリンクする部分は確実にあると思います。やっぱりそこをしっかりと伝えたいと思ったし、『どう伝えたいか?どう伝えるべきか?』と考える中で僕自身が、常に感化されていることも演じながら強く感じました」。歴史に向き合い、歩みを続ける2人。彼らが生きた70年前からいまを生きる我々が受け取り、生かすことが出来ることは決して少なくないはずだ。(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:聯合艦隊司令長官山本五十六 ―太平洋戦争70年目の真実― 2011年12月23日より全国にて公開© 2011「山本五十六」製作委員会■関連記事:役所広司、同郷の故・市川森一の思い出を語る役所広司「魂安らかになれば」五十六の故郷・長岡“冬花火”に感激役所広司、山本五十六を演じ「どうして戦争が起こったのか考えるきっかけになれば」
2011年12月22日ワイルドで熱い演技派がぴったり1話1時間、全24話と、リアルタイムにストーリーが進む『24』。息もつかせぬ、あり得ない展開にはまり、24時間、徹夜で見続けた人もいるのではないでしょうか。主人公ジャック・バウアーはキーファー・サザーランドが演じていましたが、日本人の俳優が演じるとしたらだれが適役でしょうか。20代男性255名に聞きました。>>女性編も見るQ.もし日本版『24-TWENTY FOUR-』が作られたら主役ジャック・バウアーを演じてほしい俳優を教えてください。(複数回答)1位阿部寛14.5%2位織田裕二9.0%3位浅野忠信6.7%4位オダギリジョー4.6%5位坂口憲二4.4%5位唐沢寿明4.4%■阿部寛……・「濃くて少し暑苦しい感じが似合う」(28歳/生保・損保/事務系専門職)・「日本人離れしている顔立ちとダンディーなところが適役」(27歳/学校・教育関係/事務系専門職)・「負けず嫌いで、何に対しても立ち向かっていきそうな雰囲気が似ている」(27歳/団体・公益法人・官公庁)・「好きな俳優だし、面白く演じてくれそう」(29歳/電機/営業職)・「渋いところが似合いそう」(20歳/学校・教育関連/事務系専門職)■織田裕二……・「型破りなところが似合いそう」(27歳/情報・IT/技術職)・「『踊る大捜査線』のように熱い役をやってもらいたい」(22歳/そのほか)・「恥ずかしがらずにオーバーアクションの演技を見せてくれそう」(27歳/そのほか/事務系専門職)■浅野忠信……・「日本人離れした強烈な個性をもっている」(25歳/情報・IT/技術職)・「冷静かつ大胆に行動できそうな感じ」(29歳/情報・IT/技術職)・「ジャックのイメージに合っている」(22歳/そのほか)■オダギリジョー……・「アクションを華麗にこなしてくれそう」(26歳/機械・精密機器/事務系専門職)・「とにかくかっこいいから。髭をはやしてワイルドに演じてほしい」(27歳/建設・教育関連/事務系専門職)・「ワイルドでかっこいいから。アクションもすごそう」(23歳/食品・飲料/販売職・サービス系)■坂口憲二……・「高い能力と破天荒なところが演じられそう」(27歳/ソフトウェア/技術職)・「今までのドラマの役が無茶をする刑事役が多い感じがしたから」(22歳/そのほか)・「雰囲気が合いそうな気がする」(28歳/小売店/販売・サービス職)■唐沢寿明……・「演技力があるから」(27歳/食品・飲料/販売職・サービス系)・「好きな俳優なので。タフな演技とコミカルな演技の両方ができる」(23歳/情報・IT/技術職)・「メチャクチャなことをメチャクチャにやってくれそう」(28歳/そのほか/専門職)総評型破りなキャラクターだけに、皆さん、それぞれにジャック像があるようで、票が割れました。その中で最も人気を集めたのは、阿部寛。日本人離れした濃い顔立ち、大人の男を感じさせる雰囲気が、ジャックにぴったりというコメントがよく見られました。続いて、織田裕二。『踊る大捜査線』で見せた熱い演技がジャックとかぶる部分があるようで、テレビドラマなのに過激なシーンが連発する『24』でもオーバーアクションが期待できるとのこと。浅田忠信は冷静なイメージが、オダギリジョーはワイルドさを、ジャックに重ねあわせている人がいました。ランクインした人以外にも、香川照之、内野聖陽など、演技力に定評のある個性派俳優を挙げる人がほとんど。もし本当に実現するとしたら、配役は難航しそうですね。調査時期:2011年10月8日~10月22日調査対象:マイナビニュース会員調査数:男性255名(そのほかと回答した58名をのぞく)調査方法:インターネットログイン式アンケート■関連リンク【ランキング男性編】海外ドラマを見るのを途中で止めてしまう理由【ランキング男性編】最終回まで見て後悔しない!満足度の高い海外連続ドラマ【ランキング男性編】映画化されたテレビドラマで面白かった作品完全版(画像などあり)を見る
2011年12月19日“役者バカ”なんて野暮ったい響きの言葉はクールでスタイリッシュなこの男にそぐわない気もするが、話を聞けば聞くほどそれがぴったりにも思えてくる。もしも、これまでに役作りのために増減した体重の量を競うコンテストがあったら、香川照之あたりと日本代表の座を争いそうだ。イランが誇る名匠アミール・ナデリ監督とタッグを組んだ本作『CUT』でもギリギリまで体脂肪を落とした。監督からの口説き文句は「お前はおれと一緒に映画を作る運命にある」。そう言われて西島秀俊が燃えないはずはなかった――。“俳優部”のひとりとして臨んだ撮影西島さんが演じたのは、兄が残した借金を返済するため、兄が死んだ場所でやくざを相手に殴られ屋となった映画監督の秀二。これまで数多くの映画やドラマに参加してきた西島さんだが、本作ではこれまでとは全く異なる作品へのアプローチ、いち俳優という存在を超えてこの作品に携わることを監督から求められたという。「僕はこれまで、どちらかというと“俳優部”のひとりとして現場にいて、映画が生まれてくる瞬間にみんなで立ち会うというスタンスでやってきたんですが、この作品に関してはナデリ監督から『限界まで体脂肪を落とせ。現場では誰とも挨拶を交わすな。そうやってお前が全身全霊をかけて役に関わる姿を示すことで、みんながこの映画に携わるというのが分かって一緒に進んで行くんだ』と“特別な存在”になるように言われました。周りにどう思われようが、狂ってると思われようが、そんなことはどうでもいい。とにかく良い演技をすることだけを考えろ、と。監督に『全てを出せ』と言われてストレートに出せたというのはすごく大きなことでした」。撮影中からこの作品が自身のキャリアの中でも特別なものになると西島さんは感じていたそうだが、映画の完成後に監督が漏らしたある言葉でその思いは決定的なものとなる。「釜山映画祭の会見で監督が『この映画は(映画監督のジョン・)カサヴェテスの映画なんだ』とおっしゃったんです。ナデリ監督は(カサヴェテスの最後の作品である)『ラヴ・ストリームス』の現場にスタッフとしていらしたそうで。『ずっと撮ろうとしていたけど、どうしても撮れなかった。西島と会って日本で撮ることを決めた』と。僕にとってカサヴェテスは、彼の映画を観て人生が始まったと思えるくらい大きな存在。その人自身を演じていたと撮影が終わった後で知って何だか妙に腑に落ちました。撮影のときから『この映画は自分にとって岐路になる映画だ』と感じていたので、やはりそうだったんだ、という思いですね」。「どんなに頑張っても撮れないようなカット。そこに近づきたい」秀二にとって“生きる”ということと“映画を作る”ということは同義。殴られるたびに敬愛する映画監督たちが作った作品を思い浮かべ、アート系の映画の発表の場がどんどん失われていくことを嘆き、商業主義第一の映画界の現状を舌鋒鋭く批判する。西島さん自身、秀二の生き方や思いに共感する部分は?「僕はドラマも大きなバジェットの映画もやるし、それこそ秀二が批判しているような作品にもたくさん出ます。ただ俳優である以前に、僕自身が最も大切にしているのはアート系のインディペンデント映画です。そういう作品に出ることが自分の目標であり、そのために生きてるというのはあります。実際、すごい作品というのは本当にすごくて、どうやって撮ってるのかが分からない。どんなに頑張っても撮れないと思えるようなカットを平然と――おそらく平然とではなく死ぬ思いで撮ってるんでしょうが――撮っている人たちがいる。自分もそこに近づきたいという思いがあります」。秀二も娯楽作品を全て否定しているわけではない。西島さんは「秀二は、エンターテイメント作品が悪いということではなく、アート映画の場がなくなることが問題だと言ってるわけで、それは僕も同じ思いです」と秀二の思いを代弁する。「僕自身、香港映画やエンタメ作品で好きな映画はたくさんあるし、おそらくナデリ監督にもあると思う。ただ、アート系のスクリーンが減っていくこと、オリジナル脚本の作品が少なくなっていくことには愕然としています」とも。自ら選ばない、流れに身を任せることここであえて、逆方向から質問してみた。現在もドラマ「僕とスターの99日」に出演中だが、西島さんにとってアート作品ではなく、こうしたエンターテイメント作品に出演することの楽しみ、やりがいは?「自分が昔、見ていたドラマ――もしかしたら僕がこの仕事を始める以前の作品かもしれないし、そういうのは映画監督が撮ってたりするんですが――『ドラマって面白いな』と思えた作品に近づきたい、そういう作品を作ってみたいっていう思いがあります」。ちなみに、驚くべきことだが西島さん自身はドラマであれ映画であれ、自ら出演作品の選定にタッチすることはほとんどないという。そこにも俳優・西島秀俊の生き方が見え隠れする。「そこは100%、マネージャーに任せてます。もちろん、マネージャーが『この台本どう思う?』って聞いてくることはあるし、僕が興味を持っているものについて話をすることはありますが、彼がやると言って僕が『NO』と言ったことは一度もないです。信頼もしてますし、そこで(マネージャーの意見と西島さんのやりたいことが)重ならなくてもいいと思っています。多分、僕がやりたいことだけをやってたらすぐに手詰まりになって終わります(笑)。マネージャーと俳優の視点というのは間違いなく違うもの。だからこそ、そこは合わなかったとしてもやります」。彼の言葉からも生き方からも計算というものが感じられない。冒頭に紹介したナデリ監督の言葉ではないが、運命や流れに身を任せ、自分で制御することのできない舟を楽しんでいるかのような…。『CUT』という岐路を経て、舟はどこに向かうのか――?(photo/text:Naoki Kurozu)■関連作品:CUT 2011年12月17日、シネマート新宿、シネマート心斎橋ほか全国にて公開© CUT LLC2011■関連記事:西島秀俊が最新作『CUT』で受けた「人生で最大の衝撃」を告白ヴェネチア、モントリオールにトロント…世界の映画祭での邦画の奮闘に期待!常盤貴子&筒井道隆が急接近!?「圭史くんに言いつける」とベテラン女優が釘をさす?西島秀俊、主演作『CUT』監督との出会いの場で「本性見せろと言われた(笑)」西島秀俊、イランの巨匠作品主演!共演の常盤貴子は13年ぶりショートヘア
2011年12月14日累計発行部数5,000万部を超える大ヒットで、アニメ版も一世を風靡した大人気漫画「るろうに剣心−明治剣客浪漫譚−」を佐藤健主演で実写化した映画『るろうに剣心』が約4か月の撮影を終え、遂にクランクアップ!来年8月25日(土)より公開されることが決定し、このほど佐藤さん扮する主人公・緋村剣心のビジュアルが解禁となった。今年6月に佐藤さん主演での実写映画化が発表されて以来、ヒロイン・薫役の武井咲を始め、蒼井優、吉川晃司、江口洋介、香川照之ら重要キャストの出演が順に公表され、話題を呼んできた本作。8月2日にクランクインし、京都府、滋賀県、鳥取県、岡山県、兵庫県、大阪府の2府4県で約4か月にもおよぶ長期の撮影が行われ、11月21日にクランクアップした。撮影は各地で延べ1,200人のエキストラが参加する大規模のものとなった。“人斬り抜刀斎”と恐れられる伝説の剣客、剣心を演じた佐藤さんは、大河ドラマ「龍馬伝」に続く殺陣アクションへの挑戦となったが、クランクアップを迎え「ケガなく無事に撮影を終えることができてホッとしたのと解放感で思わず『終わったー!』って叫んじゃいました。この作品はたくさんの方に観ていただきたいですが、特に原作ファンに観ていただきたいです。公開を楽しみに待っていてください」と、やり遂げた充実感と手応えを語った。また、製作総指揮のウィリアム・アイアトンは「夏からの長期間の撮影を大きな事故もなく無事に終え、手応えを感じています。来春に本編完成を予定しており、世界マーケットへのデビュー、そして海外配給に向け準備を始めています。我々は剣心が世界中の観客に愛されると信じています」と本作の海外進出に向けての抱負を語っている。原作ファンにとってはもちろん、公開が待たれる本作だが、これに先駆けて12月17日(土)・18日(日)に千葉・幕張メッセで開催される集英社主催のイベント「ジャンプフェスタ2012」の会場にて数量限定でジャンプ限定ビジュアル前売鑑賞券が発売される。『るろうに剣心』は2012年8月25日(土)より全国にて公開。「ジャンプフェスタ2012」公式サイト■関連作品:るろうに剣心 2012年8月25日より全国にて公開© 和月伸宏/集英社© 2012「るろうに剣心」製作委員会■関連記事:吉川・江口・香川が剣心に立ちはだかる!『るろうに剣心』新キャスト発表第4弾蒼井優、「龍馬伝」に続く大友組で『るろうに剣心』に参戦!妖艶な女医役に三浦春馬と佐藤健、今度は熱帯雨林のジャングルへ!オランウータンの飼育にも挑戦実写版『るろうに剣心』ヒロイン・薫役に武井咲!監督「彼女以外考えられない」佐藤健で「るろうに剣心」実写化!「龍馬伝」監督と再タッグ
2011年12月03日映画『カイジ2〜人生奪回ゲーム〜』が11月5日(土)に公開初日を迎え、主演の藤原竜也を始め伊勢谷友介、吉高由里子、生瀬勝久、香川照之ら主要キャスト陣が勢揃い。原作者で脚本も担当した福本伸行と佐藤東弥監督と共に舞台挨拶に登壇した。人生を賭けて博打に挑むカイジの姿を描いた人気漫画の実写映画版第2弾となる本作。計2億円を稼ぎ出すために、“沼”と言われるモンスターパチンコを攻略すべくカイジを筆頭に仲間たちが命を賭ける。これまで藤原さん、伊勢谷さん、吉高さんの3人が出席してのイベントは行われてきたが、「トークの精鋭」(伊勢谷さん)である生瀬さんと香川さんを含めた5人が勢揃いするのは「最初で最後」(吉高さん)とあって一同はハイテンション。いきなり藤原さんは真昼間の舞台挨拶にもかかわらず「みなさん、こんばんは」と挨拶し、香川さんから「飲んでるのか?」とすかさずツッコミが入った。映画では原作にはないオリジナルの“姫と奴隷”と呼ばれるゲームが展開し、本物のライオン2頭が参加しているが、キャスト陣はこのシーンにまつわるエピソードを披露。このライオンがなかなか動かずに苦労したらしいが、加えて生瀬さんによると「猫アレルギーが4人(※藤原さん、伊勢谷さん、吉高さん、香川さん)もいた」とのこと。香川さんは「僕は生まれたばかりの子猫でもダメ。犬もダメ」と渋い顔をしていたが、生瀬さんから「お前、そんなんでよく『南極大陸』(TBSにて放送中)とか出てるな」と挑発されると「“サラリーマン”のように働いてるからな」と生瀬さん出演の『サラリーマンNEO 劇場版(笑)』(公開中)を意識して応酬し、会場は笑いに包まれた。現場でもこの2人はこんなやり取りばかりだったそうで「相変わらず仲が悪い」(香川さん)、「あの人(香川さん)は喋るだけ喋って寝る」(生瀬さん)と不仲ぶりを見せつける。吉高さんは、20代から50代までの個性派の男優陣に囲まれての撮影をふり返り「こうやって大人になっていくんだな…。藤原さんも30年後にはこうなってるのか」と生瀬さんを見やりながらしみじみ語り、会場は笑いに包まれた。映画にちなんで「人生の中でやり直したいこと」を尋ねられた伊勢谷さんは「(本作の)宣伝でTVに出たときに、隠してたわけではないんだけど、出すべきじゃないところが出ちゃった。『AVは企画ものが好き』と言ってしまって…」と後悔。香川さんから「企画ものは好きじゃないの?」と蒸し返されると「企画ものの方が興奮するのは事実なんですが、もう少し清楚な方が…」と明かすなど終始、丁々発止のやり取りで客席からは幾度も笑いがわき起こった。『カイジ2〜人生奪回ゲーム〜』は全国東宝系にて公開中。■関連作品:カイジ2 〜人生奪回ゲーム〜 2011年11月5日より全国東宝系にて公開© 2011「カイジ2」製作委員会■関連記事:吉高由里子、チケット争奪に訪れた千人を前に「クズのみなさん、こんばんは!」駆け引き上手な俳優No.1は藤原竜也!向井理、西田敏行らが上位にランクイン藤原竜也、現場で伊勢谷&吉高との勝負に負けスタッフ全員分の餃子をお使いシネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第19回)“駆け引き上手そうな”俳優は?吉高&香川『カイジ2』続投!本物のライオン登場のオリジナルゲームも
2011年11月06日2005年、数々の国内映画賞を受賞しカンヌで喝采を浴びた『運命じゃない人』、78館という公開規模ながら興行収入約6億円の大ヒットを記録した傑作コメディ『アフタースクール』(’08)など、観る者を見事に騙す巧みなストーリー展開と独特の世界観でファンの多い内田けんじ監督の3年ぶりとなる最新作『鍵(カギ)泥棒のメソッド』がこのほどクランクイン!豪華キャスト陣が明らかとなった。『運命じゃない人』ではお人好しのサラリーマン(中村靖日)を中心に、様々な思惑を秘めた男女の二転三転していく運命を描き、続く『アフタースクール』では大泉洋を主演に迎え、ある日突然失踪した同級生探しに巻き込まれる中学校教師のドタバタ劇を描いてきた内田監督。待望の最新作で主人公として描くのは、35歳にして無職、俳優を目指すも挫折し自殺しようと思っている男。自殺する前にと立ち寄った銭湯で、記憶喪失になってしまった羽振りのいい男に遭遇したことをきっかけに、つい出来心から彼になり代わるのだが、実はこの男、非合法な裏稼業を営む男だったためにヤクザ絡みのトラブルに巻き込まれる羽目に…。一方、記憶をなくした男は、あまりに情けない自分の境遇に茫然とするも病院で出会った女性の助けを得て徐々に立ち直っていくのだが、この女性も「どうしても結婚したい」ワケありの女性で…。35歳の無職男・桜井を演じるのは、『アフタースクール』に続いての内田作品への出演となる堺雅人。「初めて台本をいただいたとき、そのおもしろさに一気に読みふけってしまいました。僕も小さな劇団にいたことがあるので、当時のことをいろいろ思い出しながら演じたいと思います」と意気込みを語る。情けないけど何だか憎めない男を、どのように魅力的な人物に仕上げるのか期待が膨らむ。また、記憶を失っているとき、そして記憶が戻ったときとまるで一人二役となるような“裏稼業”の男・コンドウを演じるのは、話題作への出演がひっきりなしに続く演技派、香川照之。「二つの人格を演じ分けるこの役は、日本で香川さんしかできないかもしれません」と堺さんも並々ならぬ期待を寄せるが、この2人の掛け合いがまさに本作の肝となりそう。当の香川さんは「『運命じゃない人』だった内田けんじ監督と『運命の人』になれたことがまず嬉しいです。共演者も気心が知れた方々で、脚本もすこぶる素晴らしく、内田監督が現場でどんな演出をされるのか本当に楽しみ。縦横無尽な奇才ぶりを堪能したいと思います」と意気込みを語る。さらに、「努力すればできないことはない」が信条で結婚に向けて見当違いの努力をしてしまうという、一癖ありそうなヒロイン・香苗を演じるのは、広末涼子。「脚本が面白くグイグイ引き込まれ、あっという間に読み終えてしまいました。私と同じこの感覚を、劇場にいらしてくださった方に味わってもらえるように頑張ります。私と同世代の女性にもきっと共感してもらえる、シュールでキュートな作品になると思います」と女性ならではの視点で語る。清涼感の中にもキュートな魅力を持つ彼女が、どのようなコメディエンヌぶりを見せてくれるのかも楽しみだ。先の読めないサスペンスフルな展開に、異色の組み合わせによる化学変化で、どのような笑いが繰り出されるのか?『鍵(カギ)泥棒のメソッド』は、2012年秋公開予定。■関連作品:鍵泥棒のメソッド 2012年秋、全国にて公開
2011年10月13日俳優の香川照之が10月10日(月・祝)、都内スタジオで人気TVシリーズ「刑事コロンボ」最終話の日本語吹き替えアフレコを行った。今年6月に亡くなったピーター・フォークさんが主演した人気推理サスペンス全69話をHDニューマスターの高画質で完全ブルーレイ化。香川さんは第69話目にあたる「殺意のナイトクラブ」で、犯人役としてゲスト出演した。学生時代から「刑事コロンボ」が大好きだと言う香川さんは、原作本をコレクションするほどのコロンボ通。それだけに初の実写アフレコ挑戦も「二つ返事で快諾させていただいた」のだとか。実は、最終話は唯一、日本語吹き替え版が制作されていなかったエピソード。というわけで、2代目コロンボを務める声優で俳優の石田太郎が、10数年ぶりにコロンボ役に復帰し、香川さんと一緒にマイクに向かった。もちろん、香川さんは“あこがれの人”との初対面に大興奮。「ご本人の声を生で聞いた瞬間、『早く俺を逮捕してくれ』って思いました」と犯人役にも関わらず、あっさり自首?実際のアフレコは「いやー、こんなに大変だとは。他人(実際に演じている俳優)のタイミングに合わせるのがとにかく難しい」と実力派俳優・香川さんにとっても、苦労の連続だったようだ。一方の石田さんは「コロンボが大好きとあって、作品が持つ特色を承知してくれていた。初めての経験で最初は戸惑いもあったみたいだけど、すぐ『演じよう、演じよう』っていう具合に役柄に同化していた。さすがは若き名優だね」と大絶賛。さらにコロンボの口調で「いやあ、うちのかみさんが、あなたの大ファンでね。サインをもらってくるよう頼まれているんです」と“サービス”する場面も。香川さんは「フォークさんが亡くなったのは残念ですが、石田さんが実写で“日本版コロンボ”を演じては?」とファン目線の提案で、大先輩に敬意を払っていた。「刑事コロンボ コンプリート ブルーレイBOX」価格:71,400円(税込)Blu-rayディスク全35枚組(69話収録)発売元:ジェネオン・ユニバーサル・エンターテイメント発売日:12月2日(金)
2011年10月11日人気コミック『カイジ』シリーズの実写映画化第2弾『カイジ2 ~人生奪回ゲーム~』の完成披露記者会見が6日に都内で行なわれ、主演の藤原竜也、吉高由里子、伊勢谷友介と佐藤東弥監督、そして本作では脚本も手掛けた原作者の福本伸行氏が登壇した。完成披露の模様映画『カイジ2』は、原作ファンに人気のエピソード“欲望の沼”(『賭博破戒録カイジ』に収録)をベースに、多額の負債を抱えてしまった主人公、伊藤カイジ(藤原)が、ドン底人生からはい上がるために2週間で2億円を手に入れるサバイバル・ゲームに挑む。吉高は2009年に公開された『カイジ ~人生逆転ゲーム~』に引き続いての出演で、伊勢谷は巨大カジノの支配人役として登場する。藤原は「撮影自体は相手の裏を読み細かい駆け引きがある、張り詰めた空気の中でのお芝居だったんですが、現場を離れるとみんなで仲良くやっていた」と話し、初参加となる伊勢谷は「藤原くんを地獄に落とそうとする最大限の悪人をやらせていただいた。生瀬勝久先生、香川照之先生がかなり強烈で、本当に楽しい現場でした」と2か月半の撮影を振り返った。さらに本物の“2億円”が出演者の前に運ばれるとトークはお金のことになり、伊勢谷は「お金というものは僕らがあとから価値を付けただけであって、素材としてはただの紙。原作にはお金に固執した社会になっているというアンチテーゼがあって、先進的な考え方だと思った。お金のありようを考え直す時期にきているのでは」と語ると、藤原は「ドン底に落とされても仲間を信じてのし上がっていくカイジの姿に共感できたし、手応えを感じる作品になった。お金の価値観や仲間に対する思いだけでなく、エンターテインメントとしても優れたものができた」とPRした。『カイジ2~人生奪回ゲーム~』11月5日(土) 全国東宝系にて公開
2011年10月07日和月伸宏の大人気コミックを佐藤健主演で実写映画化する『るろうに剣心』の新キャストが決まり、吉川晃司、江口洋介、香川照之が主人公・剣心のライバルを演じることが発表された。その他の写真『るろうに剣心』は1994年から5年に渡って週刊少年ジャンプに連載され、コミックの累計発行部数は5000万部を突破、テレビアニメ化もされた大人気作。かつては“人斬り抜刀斎”として恐れられるも、維新後に殺さずの誓いを立てた伝説の剣客・緋村剣心(佐藤)が様々な人との出会いを通じて、自らの生きる道を見いだして行く姿を描く。佐藤のほかにも、武井咲、蒼井優、青木崇高らが出演し、ドラマ『龍馬伝』を手がけた大友啓史監督が手がける本作。このほど新キャストとして発表された吉川が演じるのは、己の欲望を満たすために金で人斬りを請け負っていた浮浪人斬り・鵜堂刃衛。吉川は「敵味方の分別を忘れただひたすらに斬りまくるは、己に相応しい死に場所を得る為か。そのまとう寂しさに“ゾクッ”とさせられながら演じられる幸せ。奇々怪々です!」とコメント。剣心と対峙する旧幕府軍・新撰組三番隊組長、斉藤一を演じる江口は「今まで経験したことのない大友監督の撮影方法に新たな可能性を感じ、僕自身どう仕上がるのかが今から楽しみでいます。きっと今までにないエンターテイメントをご披露できるのではないかと思います」と意気込みを語り、『龍馬伝』で大友監督作に参加し、本作では新政府にとって代わって自分の帝国を作ろうとする男・武田観柳を演じる香川は「監督からは“新しい悪、ただの悪ではないもの”を目指すと言われて、役作りと同時に、色々な小道具だったり、メイクだったり、髪の毛だったり、衣裳だったり、外見の造作には非常にこだわっています。観柳は自由勝手に生きた人なので、僕も作品の中で自由に振る舞えればいいなと思っています」とコメントを寄せている。三名ともが主演クラスの演技力と存在感、そしてキャリアをもつ名優だけに、佐藤演じる剣心とスクリーンでどのようなかたちで対峙するのか気になるところだ。撮影は現在、関西を中心に行われており、11月に撮了予定、来夏に全国公開される。『るろうに剣心ー明治剣客浪漫譚ー』2012年夏公開
2011年10月04日歌舞伎俳優の市川亀治郎が9月27日、都内で会見を行い、来年6月と7月に東京・新橋演舞場の『初代市川猿翁(えんおう)・三代目市川段四郎五十回忌追善興行』で、四代目市川猿之助を襲名すると発表した。同時に、当代猿之助が二代目猿翁に、また猿之助の長男で俳優の香川照之が九代目市川中車(ちゅうしゃ)を襲名することが判った。さらに、香川の長男政明君も、五代目市川團子(だんこ)として初舞台を踏む。会見には亀治郎の父、市川段四郎も登壇した。亀治郎は、自身の人生計画の中では一生名前を変えるつもりはなかったと話したが、伯父・猿之助から「僕のやってきた事を継いで欲しい」という希望を受けて「伯父への恩返しになれば」と襲名を決意したいきさつを語った。隣に座っていた香川は緊張した様子ながら「歌舞伎の世界とは無縁に過ごしてきました。2004年に長男の政明が誕生した事で、この船に乗らなければならない」と140年に渡って続いている名跡を守っていきたいという強い思いがあったことを明かした。香川は現在、45年間無縁であった父・猿之助と今年の春から同居していることも打ち明けた。記者から母(浜木綿子)はどう思っているかと問われると「僕がやろうとしていることにたいしてはエールを送ってくれています。母が許してくれなければ前に進めなかったかもしれない。『ごめんね』と言いました。感謝しています」と答えた。会見の最後には、公の場が久しぶりとなる猿之助も登壇し、記者に手を振るなど愛嬌を振りまいた。弟、息子、甥、孫に囲まれた記念撮影でも、終始楽しげな様子の猿之助は「ありがとうございます。隅から隅まで、ずず、ずいーっと宜しくご宣伝ください」と大きな声で挨拶すると、記者たちから拍手が送られた。なお、同興行は東京公演のほか、2013年1月に大阪・松竹座、3月に名古屋・御園座、6月に九州・博多座、12月に京都・南座で上演される。
2011年09月27日篠原涼子の主演ドラマを映画化した劇場版第2作『アンフェア the answer』の完成披露イベントが8月25日、東京・ららぽーと豊洲で開催され、篠原をはじめ、佐藤浩市、山田孝之、加藤雅也、寺島進、香川照之、佐藤嗣麻子監督が出席。隣接する東京湾に浮かぶクルーザーから、本イベントのために打ち上げられた花火約300発を眺めて“夏気分”を満喫した。その他の写真前作『アンフェア the movie』から4年。警視庁No.1の検挙率を誇る雪平夏見(篠原)が猟奇殺人事件の容疑者として逮捕される衝撃の展開で幕開ける本作。さらに警察の内部情報が入ったUSBをめぐり、元夫、同僚、上司、検察、凶悪犯らの思惑が絡み合う中、雪平の逃避行を続けながら黒幕を突き止めることができるのか?ドラマ版から脚本を担当してきた佐藤監督がメガホンを執り、「今日は男性ばかりですが、スタッフには女性も多く違和感ない楽しい現場だった。幸せな時間でした」(篠原)。今回、篠原は本格的なベッドシーンに初挑戦し「迷惑をかけたくないので、撮影前に監督と一緒にずいぶん練習しました」。“お相手”の佐藤は「ラブシーンって大嫌いなんですよ。香川、本当だって」と照れ笑いだが、雪平の元夫を演じる香川は「一度は愛し合った仲なのに(ラブシーンが無かった)。こっちは未練タラタラですよ」と恨み節。これには佐藤も「僕が一番アンフェアですね」と恐縮しきりだ。東京地検のエリート検察官を演じる山田は「中卒なのに検察官をやらせていただきました」と相変わらずの“山田節”。北海道での大々的なロケが敢行されたが「北海道行きたかったな」(加藤)、「佐藤さんと一緒に飲みたかった」(寺島)とドラマ版から出演する2人は悔しそうな表情だった。また、佐藤監督は東日本大震災が発生した3月11日をまたいでの撮影に「当初は完成するか心配だった。こうして完成した作品をお見せできることがうれしい」と感無量の面持ち。打ち上げられた花火の一部は、東北で被災した花火業者が準備したものだという。『アンフェア the answer』9月17日(土)より全国東宝系にて公開
2011年08月26日『呪怨』シリーズを手がけた清水崇監督が3D技術を駆使して描いた『ラビット・ホラー3D』の公開記念イベントが25日に秋葉原にあるAKIBAシアターで行なわれ、“全国のうさぎ年”を代表して渡辺直美が登場した。その他の写真本作は、3D映画を観た姉弟が、不可解な出来事に巻き込まれていく様を描いたホラー作品。弟を守るべく謎に立ち向かう主人公に満島ひかりが、父親役に香川照之、重要な役で大森南朋、緒川たまきらも出演している。ウサギの着ぐるみがヒロインを恐怖に突き落とすというストーリーにちなんで、年女(1987年生まれ)の渡辺直美は、バニーガール姿で登場。お馴染みのビヨンセダンスを1分半披露したあとに会見に臨んだ。渡辺は「ホラーは本当に苦手で、唯一、観た『呪怨』があまりにも恐くて、それから怖い映画は観ないようにしてました」とコメントし、「この映画は、目茶苦茶怖くて超ヤバかった。今までにない恐怖感で、可愛いイメージのあるウサギが嫌いになりました。もぅウサギは見たくない」と告白。また、司会者から「清水監督が渡辺直美のファン」だと聞くと、「え、マジで、初耳。私も(満島)ひかりさんみたいな感じで、ホラー系にも挑戦したい!」と意欲を見せ、 (本作は)映像が鮮明で、終わったかなと思ってもまた“ドンッ”とくるラストの衝撃がすごい。つかめそうなくらい怖いものが目の前に出て来る3D映像をぜひ劇場で体験してください」とPRした。『ラビット・ホラー3D』9月17日(土)全国ロードショー
2011年08月26日篠原涼子主演の人気ドラマの4年ぶりとなる劇場版第2弾『アンフェア the answer』の完成披露試写会が8月25日(木)、東京・豊洲の「ららぽーと豊洲」および同所内の映画館で開催。篠原さんをはじめ、佐藤浩市、香川照之、山田孝之、加藤雅也、寺島進に佐藤嗣麻子監督が来場し、レッドカーペットを歩いた。ネイルガンによる連続殺人事件が勃発し、雪平(篠原さん)の元夫の佐藤(香川さん)が容疑者に浮上。さらに、警察の捜査は北海道に赴任中の雪平にまで及ぶが、その裏には国家の秘密を蔵したUSBの存在が…。連続TVドラマにスペシャルドラマ、劇場版第1弾を経て全ての謎が明かされる。黒いドレスに身を包んだ篠原さんは、ボディガードよろしく黒のスーツ姿の共演男優陣5人を従えてレッドカーペットを闊歩し、ファンのサインや握手の求めに気軽に応じた。篠原さんはイケメンの男優陣に囲まれての撮影を「毎日現場に行くのが楽しみだった」と笑顔でふり返るが、本作で佐藤さんを相手に初のベッドシーンにも挑戦!「初めてで迷惑をかけたり、自分ができないと思われるのが恥ずかしいので、監督を相手に練習した」と明かす。佐藤監督によると「私が浩市さんの役で、服を脱いでアングルをチェックしたりした」とのこと。栄えあるお相手を務めた佐藤さんはこれまでにラブシーンを「200回くらいやった」(佐藤さん)という歴戦の強者だが、「照れるので実はラブシーンが嫌い(苦笑)」と明かし、「篠原さんにすごく気を遣っていただいて、リラックスさせてもらいました」と語った。TVシリーズからの付き合いである加藤さんは「今回は雪平が非常にエロい!この4年でいったい何があったの?」と“セクシー”雪平を強調。監督も「エロく撮った自信があります。いじめがいがありました」とニンマリ。香川さんは「僕は元夫なのに、一度もラブシーンがなかった」と“アンフェア”を訴え、寺島さんも「おれはラブシーン大好きなのに。歯磨いてるんだけどな…」と不満を漏らし、会場は笑いに包まれた。写真撮影では、一行は海上のクルーザーへ。合図とともに盛大な花火が打ち上げられ、篠原さんは「今年初めての花火でした」と満面の笑みを浮かべていた。『アンフェア the answer』は9月17日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:アンフェア the answer 2011年9月17日より全国東宝系にて公開© 2011 アンフェア製作委員会■関連記事:新宿コマ劇場の跡地に地上130メートルのシネコン&ホテル建設劇場版『アンフェア』続編に佐藤浩市、山田孝之、大森南朋が新たに参戦!シネマカフェ読者ゴコロなんでもベスト5(第14回)頼りになる“アネゴ”女優は?
2011年08月25日映画『ラビット・ホラー3D』の完成披露試写会が7月20日(水)、都内劇場で開催され、主演の満島ひかりに共演の子役・澁谷武尊、清水崇監督が舞台挨拶に登壇した。清水監督が3Dで新たなホラーの限界に挑んだ本作。失踪した弟を探して、“恐怖の国”に足を踏み入れたキリコ(満島さん)を衝撃の真実が待ち受ける。パナソニックが開発した3Dカメラを駆使し、魅惑の映像世界が展開。ウォン・カーウァイ作品などで知られる世界的カメラマン、クリストファー・ドイルが撮影監督として参加している。元々、怖い映画は苦手という満島さん。本作で初のホラー作品出演となったが「台本を読んですぐに『やろう』と思いました。私が苦手としている部類のホラーではなかったので…。中学生の頃、ホラー映画を観て、夢に出てきて1週間くらい眠れない夜が続いたことがあったんですが、この作品は心に来るものがありました。“恐怖の国のアリス”と銘打たれてますが、子供の頃に見た夢や、奇妙な絵本を読んだような感じで『うわぁー、キャーッ』というよりもポーッと夢を見ているような心地で観られる映画です」とアピールした。キリコの弟を演じた武尊くんは、満島さんとの共演について「最初は話すこともあんまりなかったんですが、やってるうちに話すようになって、(撮影の)合間に満島さんの昔の話とかも聞かせてもらって楽しく過ごせました」とニッコリ。今回、ホラー初出演となる満島さんの起用について清水監督は「いつも僕はホラーが多いですが、そのたびにホラーのイメージのない方が脚本を読んでOKしてくれるのが良いな、と思ってます」と説明。実際の現場での満島さんについては「ホラーが苦手と聞いてましたが、現場でも『「呪怨」とか信じられない』とか『何であんなの観るの?』とか言ってて、どういうつもりでそういう話を僕に振ってくるのかと思ってました(笑)」と少し複雑そう。また、撮影監督のクリストファー・ドイルの映像が話題を呼んでいるが、監督は「彼にしか取れない感性の画です。いままでの僕の映画にはなかった」と称賛を送りつつ「人間的にはすごく面倒くさくて、天敵と言ってもいいくらいだった」と苦笑を浮かべていた。日本はおろか、世界中を恐怖に陥れた『呪怨』を世に送り出して10年。いまなお「清水監督と言えば『呪怨』」というファンも多いが、本作ではかわいらしいウサギが新たな恐怖のシンボルに!ということで、この日は『呪怨』でおなじみの真っ白い肌とブリーフがトレードマークの少年・俊雄くんと本作のウサギが揃って舞台に登場!恐怖のバトンタッチということで、俊雄くんからウサギに花束が贈呈された。貴重なツーショットに会場からは大きな拍手が。『呪怨』を自らの“壁”と語る清水監督は「(本作を)また新たな代表作にできればと思います!」と決意を語った。『ラビット・ホラー3D』は9月17日(土)より全国にて公開。■関連作品:ラビット・ホラー3D 2011年9月17日より全国にて公開© 「ラビット・ホラー」製作委員会2011■関連記事:満島ひかりほか登壇『ラビット・ホラー3D』完成披露試写会に10組20名様ご招待清水崇がウサギの被り物でヴェネチア参上!3D映画部門は『アバター』&『ヒック』『ラビット・ホラー3D』撮影終了!「怖いのは苦手」な満島ひかり、リアル恐怖体現清水崇が満島ひかり×香川照之×大森南朋で3Dホラー再挑戦!ヴェネチアで一部を上映
2011年07月20日藤原竜也主演のヒット映画の続編『カイジ2』に、前作に続いて香川照之、吉高由里子が出演することが発表された。また、カイジの仲間となる新キャストとして生瀬勝久が出演することも決定し、本物のライオンが登場する映画オリジナルの恐るべき“新ゲーム”の中身も明らかになった。福本伸行の人気漫画を原作に、うだつの上がらない生活を送ってきた伊藤カイジ(藤原さん)が、数々の命を賭けたゲームに勝利し、借金を帳消しにするために奮闘する姿を描き、興行収入22億5千万円の大ヒットを記録した『カイジ〜人生逆転ゲーム』の続編となる本作。原作シリーズの中でも一番の人気エピソードである“沼”を軸に、再び借金まみれの負け組へと転落したカイジがモンスターパチンコ台に挑む。本作では、原作者の福本さんが脚本に参加し、書き下ろしの新ゲーム、その名も「姫と奴隷」が追加された。3つの選択肢から正解を探り当てなければ、本物のライオンに襲われるというもので、実際の撮影にもオスのライオン2頭が参加したという。先日、伊勢谷友介が今回のカイジの“敵”となる、裏カジノの支配人・一条を演じることが発表されたが、石田裕美役の吉高さんと、数々の“名セリフ”で話題を呼んだ利根川役の香川さんの続投が決定。前作でカイジに敗北した利根川は“地下帝国”送りとなるがスラム街でカイジと再会し、そこでスペシャルカジノへの招待状をカイジに渡す。そして、そのカジノでカイジの貴重な味方となる男・坂崎を演じるのが生瀬さん。坂崎は吉高さん演じる裕美を内通者として味方につけて、モンスター・パチンコ台“沼”攻略を図る。ライオンまで登場しスケールアップした『カイジ2』。果たして勝負の行方は――?『カイジ2』は11月5日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:カイジ2 2011年11月5日より全国東宝系にて公開© 2011「カイジ2」製作委員会
2011年05月24日映画『SP 革命篇』の完成披露試写会が2月24日(木)、都内で開催され、主演の岡田准一をはじめ、堤真一、香川照之、真木よう子、松尾諭、神尾佑ら主要キャストが勢揃い。「SP」ファンで埋まった会場は大きな盛り上がりを見せた。深夜枠にもかかわらず高視聴率を記録した連続ドラマ、そして昨年公開された『SP 野望篇』に続く劇場版であり、完結篇となる本作。直木賞作家・金城一紀のオリジナル脚本で、特殊な能力を持った主人公の井上薫(岡田さん)を中心に、要人警護を任務とする警視庁警備部警護課第四係の面々の活躍が描かれる。特に本作では、上司の尾形(堤さん)の抱える、国家を巻きこんだ“秘密”が明らかになる。岡田さんらが姿を現すと、会場は熱狂!壇上には国会議事堂が描かれた幕が張られていたが、岡田さんらが壇上に上がるとテロを思わせるような大爆発音とともに幕が落ち、後ろから「SP」のロゴが登場するという演出で会場の熱気は最高潮に。マイクを握った岡田さんは「昨日は眠れませんでした」と初めてお客さんの前で、この『革命篇』を披露する喜びを表した。堤さんは、劇中のクールな尾形とは全く違うノリで開口一番「ヤッホー!」。満員の客席を見渡し嬉しそうに笑みを浮かべていた。与党幹事長の伊達を演じる香川さんは、緊張のせいか喜びのせいか噛みまくり。「おいしいワイン」と言うところを「わいしい…」と言うなどして「年だね、我々は」と、苦笑いを浮かべて隣りの堤さんをチラリ。すると堤さんも香川さんと肩を組み、優しい笑顔で「労り合おうね、ほめ合おうね」。2人のコミカルなやり取りに会場は笑いに包まれた。笹本役の真木さんが、突然、司会者から映画の見どころは?と質問され慌てて口ごもると、隣りの岡田さんや松尾さんが「いま、舌打ちした?ムカつくことでもありました?」とはやし立て、真木さんが「してません!」と必死で否定する一幕も。改めて真木さんは「4係のプライベート、私服姿が見られます」と見どころを明かしてくれた。さらに、松尾さんがリクエストに応じておなじみの(?)「かっこいいポーズ」を壇上で披露してくれたり、岡田さんのアクションについての感想を求められた香川さんが「ボクシングやらねぇか?」と『あしたのジョー』の丹下段平口調を見せたりと、登壇陣が次々とサービス。また、ハリウッドとの間で本作のリメイク化権の交渉が進められていることも明かされ、会場からは期待を込めた大きな拍手がわき上がった。『SP 革命篇』は3月12日(土)より全国東宝系にて公開。■関連作品:SP 革命篇 2011年3月12日より全国東宝系にて公開© 2011「SP」プロジェクトチーム■関連記事:岡田准一『SP』深夜ロケで荒れた?「誰か蹴りてぇ!」で犠牲になったのは…岡田准一、暴漢を退治!真木よう子は男に囲まれ火がついた?「殴る、蹴るが快感に」
2011年02月24日ちばてつやの不朽の名作コミックを実写映画化した『あしたのジョー』の公開を記念し、2月7日(月)、東京・後楽園ホールで「チャンピオンカーニバル」と題した特別試写会が行われた。上映前には主人公・矢吹丈を演じる山下智久をはじめ、ライバル・力石徹役の伊勢谷友介、香里奈、香川照之らキャスト陣が舞台挨拶に立ったほか、ガッツ石松、輪島功一、内山高志ら12人のボクシング新旧世界チャンピオンが駆けつけ、体当たりでボクサー役に挑んだ山下さんらの健闘をたたえた。昭和40年代、東京の下町で殺伐とした生活を送る矢吹丈(山下さん)は、元ボクサー・丹下段平(香川さん)に出会い、ボクサーへの道を志すが、問題を起こし少年院へ。そこで運命的に出会ったのが、チャンピオンレベルの力を持つプロボクサー・力石徹(伊勢谷さん)だった。会場となった後楽園ホールはご存知、ボクシングの聖地。原作では矢吹と力石が伝説の激闘を繰り広げた場所でもある。山下さんは「僕らキャスト含めて、一生懸命に作りました。毎日毎日ボクシングのことを好きになり、僕自身も(ジョーを通して)一生懸命やることの大切さを教えてもらった気がします」と歴代チャンプの視線に少し緊張気味に挨拶。伊勢谷さんも「ここにいるみなさんは右手左手で世界を取った方々ばかり。そんな方々が作り上げた場所に、役者風情が立たせていただけるのは光栄」と身も心も引き締まった様子だ。一方、香里奈さんは「お2人(山下さんと伊勢谷さん)の真剣な姿を遠くから羨ましく見つめていた。すごく寂しい思いをしましたね」と撮影中の心境を告白。「男くさい映画ですが、女性もきずなの大切さを感じてもらえるはず」とアピールした。香川さんは30年来のボクシングファンで、後楽園ホールには「何百回来てるから分からない」。壇上に立つ12人のうち、10人がチャンピオンになる瞬間に生で立ち会っているそうで、あこがれのリングに興奮を隠し切れない様子。山下さんが約3分間のミット打ちを公開すると、誰よりも大きな声でリング上の“ジョー”に大声援。その姿は香川さん演じる丹下段平そのままだった。山下さんらキャスト陣の奮闘と、スタッフの熱意が生み出した実写版『あしたのジョー』に、世界チャンプも感激しきり。ガッツさんは「お疲れ様でした。さすが、大したもんだねぇ。みなさんの熱が伝わるし、絵力(えぢから)があるよ。OK牧場の映画です」と大絶賛。輪島さんは「ボクシングで大切なのは、力の筋肉じゃなくて、スピードの筋肉。これがなかなか付きにくいんですよ。よく頑張ったね」と山下さんの労をねぎらい、トレーニング期間がわずか4か月だと知ると「えっ、そうなの!?」と驚きを隠せない様子だった。『あしたのジョー』は2月11日(金・祝)より全国東宝系にて公開。■関連作品:あしたのジョー 2011年2月11日より全国東宝系にて公開© 2011 映画「あしたのジョー」製作委員会■関連記事:伊勢谷友介インタビュー「いろいろなことに対応できるフラットな大人でいたいです」香川照之、山P&伊勢谷の打ち合い目撃し「選手役じゃなくて良かった」山下智久、ジョーが教えてくれた「挑戦することが大事」『あしたのジョー』主題歌に宇多田ヒカル!「夢じゃなくて愛を見せてよって感じ」
2011年02月07日過酷な減量とトレーニングを経て艶やかなボクサーボディを披露し、試合シーンでは本気の殴り合いに挑む。拳の洗礼を受けて変形した顔も本物なら、有名なワンシーンで見せるくびれ過ぎた腹部も本物。『あしたのジョー』で伊勢谷友介が演じた力石徹には、本気が詰まっている。なぜそこまでしたのか?と素朴な疑問を真っ先にぶつけると、伊勢谷さんは「たぶん僕じゃなくても、力石を演じる人ならそうしたはず」とあっさり言い切った。「なぜなら、それは力石だから。それだけ多くの人の思いを背負っているキャラクターなんですよね。とは言え、僕自身は原作に対する知識もあまりあったわけではなく、最後は誰が真っ白な灰になるんだっけ?という認識程度でした。それでも、のしかかってくるものの重さは実感していたし、それと上手く付き合うには減量とトレーニングを続けるしかなかったです」。プレッシャーを快感に変えられるタイプかと尋ねると、「いいえ、全然!」と即答。しかしながら、「どこか自分を追い込んで、新しい力を発揮することは誰にでも絶対にあると思う」と認める。「しかも、そういった状況にさせてもらえるのは役者にとっては幸せなこと。それを乗り越えさえすれば、自然と役になれるじゃないですか。ただし、だからと言って、役を冷静に見つめる自分自身がいなくなるわけじゃないです。例えば、高杉晋作のままモニターチェックをするようなタイプではないし、白州次郎のまま実生活を送るようなことはしない。力石でもそれは変わらなかったですね」。ならば、伊勢谷さん自身の目から冷静に見た力石とは?「ある意味、いけ好かないと言えばいけ好かないですよね(笑)。若いわりに年寄りっぽいエレガントな雰囲気があるし、鼻につくくらいピシッとしてるし、“1分で勝つ!”とか言っちゃう人なので。僕からすれば、“言わなきゃいいのに…”と思うし、いじめっ子だなあという気がするんですが、たぶん僕の考える格好良さと力石の考える格好良さは違うんでしょうね。僕は彼ほど不器用には生きられないですから」。となると、伊勢谷さん自身の人生における美学にも迫りたくなる。「何て大きな質問を…(笑)。そうですねえ。僕の場合は、良心というものをちゃんと知れている所から始まりますね。知識を培って、良心で判断する作業が僕の人生における全てだと思います。いろいろなことを知ると物事の道理が分かるから、その道理の中で間違った方向に行こうとしているものを良心で見定めて、回避させるために行動を起こす。それがあらゆることで成り立っているのかなぁと思いますね」。俳優業の一方で立ち上げた“リバースプロジェクト”も、そんな人生哲学に基づいているという。このプロジェクトは、「人類が地球に生き残るため」をコンセプトに、その解決法をアートの観点からクリエイトする試みだ。“リバースプロジェクト”も含めた伊勢谷さんの人生哲学には優しさが必須となる、と指摘すると、「そんなことないです。世の中の原則を突き詰めているだけ」と断言。が、その顔は少し照れているようにも見えた。ところで、「鼻につくくらいピシッとしている」力石には、恋愛に不器用で、おそらく抱いているであろう恋愛感情を表に出さない側面も。“人生”の話から一転、“ラブ”に話を持っていくと、「そういうのは山下くんに聞いてよ〜」と戸惑いながらも、香里奈さん演じるボクシングジムの美人オーナー、白木葉子の存在に触れ、「(力石は葉子を)そりゃ、好きでしょ!」とキッパリ。頼もしい恋愛論を披露してくれた。「ただ、力石は自分の感情を出さずに抑え込むタイプだから、感情を相手にぶつけて“ノー”って言われるのが嫌なんでしょ?ハハハ、知らないけど(笑)。分かんないなあ…。だって、俺だったらもっと行きますもん。逆に、女性の立場としてはどう思われます?もうちょっとはっきりしてほしい?…でしょ!(笑)僕も“はっきりせい!力石”と思います」。一方、力石のライバルであり、葉子から思いを寄せられているであろうジョーは彼女に対して冷淡な振る舞いを見せるが、そんなジョーには理解を示している様子。「ジョーは葉子に興味がないんですよ。だから、冷淡とか言われてもねえ…。興味がないんだから、はっきりしていていいじゃないですか。逆に、駄目なのは力石ですよ。はっきりしないことで、みんなが傷つくこともありますからね…って、俺は何を話してるんだ(笑)」。葉子はさておき、ライバル心を抱き合いながら、互いの才能に惹きつけられずにはいられない力石とジョーを、伊勢谷さんは「超えなきゃいけない壁に出会ってしまったふたり」と言い表す。「愛情って、憎むという感情に変化しやすいじゃないですか。それとどこか似ていて、倒さなきゃいけないということなんでしょうね。結果、拳を交えることによって、絶対的な友情が生まれるんだと思います」。では、伊勢谷さんにもジョーのような相手がいるかと聞くと、「まあ、少なくとも倒しはしないですよね(笑)」とごもっともな答え。「僕の場合は協調していく方法を取ります。さっきの美学の話じゃないですけど、やっぱり人同士は情報を共有し合って、足並みを揃えていくべきだと思いますから」。力石役に全身全霊を傾け、「歳相応に、体力の限界を悟りました」と冗談まじりに笑う伊勢谷さんだが、「監督がメッセージとして伝えようとしているものを120%応援できる作品であれば、どんなに過酷な役作りを求められてもまた挑みます」とも力強く言う。『あしたのジョー』を含め、昨年からは『十三人の刺客』、「龍馬伝」と“熱い男たちの物語”が続いた。「だから最近、僕のことをすごくスクエアな怖い俳優だと思っている人が増えていて…。昔の同級生に“本来のイメージと違うことしてない?”って言われたりもするんですよね。まあ、でも、僕はもともと熱い部分があるので。その上で、いろいろなことに対応できるフラットな大人でいたいです(笑)。いまできることを100%誠実にやり、休むときは休む!」休みの時もアクティブに動いていそう…と伝えると、「いやいや、だらっだらですよ。休みになったら、家の片付けをして、高圧洗浄機でベランダをきれいにしないと…」と意外な休日計画を披露。「還暦迎えたおじいちゃんみたいだよね」と呟きつつも、言葉とは裏腹に、これ以上なく颯爽と、格好よくインタビュールームを後にする伊勢谷さんなのであった。(photo:Yoshio Kumagai/text:Hikaru Watanabe)■関連作品:あしたのジョー 2011年2月11日より全国東宝系にて公開© 2011 映画「あしたのジョー」製作委員会■関連記事:香川照之、山P&伊勢谷の打ち合い目撃し「選手役じゃなくて良かった」山下智久、ジョーが教えてくれた「挑戦することが大事」『あしたのジョー』主題歌に宇多田ヒカル!「夢じゃなくて愛を見せてよって感じ」
2011年02月04日山下智久が主人公・矢吹丈を熱演し、大きな話題を集める『あしたのジョー』の完成披露試写会が1月17日(月)、東京国際フォーラムで行われ、山下さんをはじめ、伊勢谷友介、香里奈、香川照之、勝矢、メガホンを取った曽利文彦監督がファンに作品をお披露目した。昭和40年代、東京の下町で殺伐とした生活を送る矢吹丈(山下さん)は、元ボクサー・丹下段平(香川さん)に出会い、ボクサーへの道を志すが、問題を起こし少年院へ。そこで運命的に出会ったのが、チャンピオンレベルの力を持つプロボクサー・力石徹(伊勢谷さん)だった。山下さんと伊勢谷さんが取り組んだプロ顔負けの肉体改造が話題の本作だが、それと同じくらい注目を集めるのが、特殊メイクで丹下段平になりきった香川さんだ。自他ともに認めるボクシングファンの香川さんは「あまりに恐れ多い。神聖な領域であり、(実写化は)禁断の一線を越えてしまうこと」と恐縮すると同時に、完成した本作に手応えは充分の様子。「丹下段平を知らない世代の方もいると思うので説明しておきます。変なおじさんが出てきますが、それが僕です!後で『出てない』って言われちゃうんで」と笑いを誘う場面も、自信の表れ?撮影中は、山下さんと伊勢谷さんがテンションを上げるため、本番前から本気で打ち合っていたといい「ボクシングは大好きですが、今回は選手役じゃなくて本当に良かった」と胸をなで下ろした。曽利監督も真剣勝負の2人を目の当たりにし「いつ割って入ろうかとヒヤヒヤした」そうだが、香川さんが「もっと行け!」と檄を飛ばし、打ち合いはさらにヒートアップしたという。『ピンポン』でもライバル同士の戦いを見事に描いた曽利監督は「言葉を超越している。2人とも拳と拳で会話していた」。一方、香里奈さんは「2人の愛情にも似た友情に嫉妬しながら、演じました。(矢吹と力石の)恋愛映画なんじゃないかって思うくらい、お互いが執着していて、私は1人さみしかった」と矢吹VS力石の関係性にジェラシーを燃やしていた。『あしたのジョー』は2月11日(金・祝)より全国東宝系にて公開。■関連作品:あしたのジョー 2011年2月11日より全国東宝系にて公開© 2011 映画「あしたのジョー」製作委員会■関連記事:山下智久、ジョーが教えてくれた「挑戦することが大事」『あしたのジョー』主題歌に宇多田ヒカル!「夢じゃなくて愛を見せてよって感じ」
2011年01月17日ちばてつやの不朽の名作コミックを実写映画化した『あしたのジョー』の完成報告会見が1月17日(月)、東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われ、主人公・矢吹丈を演じる山下智久、ライバル・力石徹役の伊勢谷友介をはじめ、香里奈、香川照之、メガホンを取った曽利文彦監督が撮影の裏話や作品への熱い思いを語った。山下さんは誰もが知る国民的キャラクターを演じるにあたり「まず感じたのはプレッシャー。不安もあったが、原作を読んでジョーから『挑戦することが大事』と教えてもらった」とふり返り、「覚悟を決めて挑戦させていただいた」と真摯な姿勢で撮影に臨んだという。最大の課題は、プロボクサーとしてのリアリティを体現するための肉体改造。過酷なトレーニングと減量を通して、山下さんの体脂肪は4パーセントにまで落ち込んだ。「食べ物を我慢するのは初めての経験。食べ物のありがたみを知りました」と山下さん。風邪をひいても筋トレは欠かさなかったといい、「腹筋がクセになってましたね」とそのストイックさは本物のジョーも顔負け。「いままでも本気でやってきたつもりだったが、さらに上があると知ることができた」と語る表情は、まさに“成し遂げた”男そのものだった。その山下さんに「減量期間中はほぼ絶食されていた。精神力は普通じゃない」と言わしめたのが、力石を熱演する伊勢谷さんだ。「こんなに大変だとは…いや大変なのは分かっていたんですが」とふり返り、「最初はプレッシャーもありましたが、途中で忘れましたね(笑)。その後は楽しかったですね」。減量中はキウイとレモンを「いかに食べ応えあるように切るか」と苦心したのだとか。計量シーンの直後に、我慢していた水分をたっぷり補給すると「水ぶくれで5キロも戻ってしまった」というエピソードからも、壮絶な役作りがうかがえる。香川さんは約2時間かかる特殊メイクで、丈を一流のボクサーに鍛え上げる丹下段平を熱演。実は「1日15時間くらいはボクシングのことを考えている」ほどのボクシングファン。それだけに本作への出演は「もし出ていなかったら、絶対後悔していたはずナンバーワンの作品」と思い入れは誰にも負けていない。「僕はお笑い担当。僕のメイクで笑ってください」と自虐的なコメントで笑わせたが、撮影中は山下さんと伊勢谷さんを全面的にバックアップし、2人の死闘を役柄以上に盛り上げていたそうだ。男くさい世界で、紅一点、独自の存在感を放つ白木葉子役の香里奈さんは「男同士の熱い友情を感じられる映画。私は(2人に)嫉妬しながら、影で支えた感じですね」。また、減量中の山下さんと伊勢谷さんの前で、うっかりお弁当を食べてしまったこともあるといい、恐縮しきりだった。曽利監督は『ピンポン』などCGを多用した作風で知られるが、本作では“人間力”にこだわったようで「山下さんと伊勢谷さんの体は、一切CGなしです。2人がぶつかり合うシーンは、まるで彫刻が動いているようだった。美しい、そう思いました」と手放しで絶賛だった。『あしたのジョー』は2011年2月11日(金・祝)より全国東宝系にて公開。■関連作品:あしたのジョー 2011年2月11日より全国東宝系にて公開© 2011 映画「あしたのジョー」製作委員会■関連記事:香川照之、山P&伊勢谷の打ち合い目撃し「選手役じゃなくて良かった」『あしたのジョー』主題歌に宇多田ヒカル!「夢じゃなくて愛を見せてよって感じ」
2011年01月17日映画『SP 野望篇』(波多野貴文監督)の初日舞台挨拶が10月30日(土)、TOHOシネマズ スカラ座で行われ、主演のV6・岡田准一、共演の堤真一、真木よう子らシリーズレギュラーメンバー5人が出席した。2007年11月〜2008年1月に深夜枠で放送された人気ドラマの劇場版2部作の第1弾で、研ぎすまされた神経と高い能力を持つ井上薫(岡田さん)ら要人警護を担当する警視庁警備部警護課第四係が、大物国会議員(香川照之)の警護につきテロリストに立ち向かう。脚本を手掛ける作家の金城一紀と企画段階から同シリーズを育み、本格アクションにも取り組んできた岡田さんは「前日は眠れなかった。ドキドキしちゃって。僕にとっては7〜8年越しくらいの企画。本当にみんなで闘ってきた作品なので違う感じがあって」と感慨深げ。「日本でここまでアクションはない、という作品を作ったので、これまでは『野望篇』を観ていただくのが野望でしたが、次の野望は『革命篇』(第2弾)を観ていただくことです」と凛々しい表情。井上の才能を見い出す上司・尾形役の堤さんは、アクションをやりたかったか?と司会者から聞かれ「アクションは危ない!」と即答。岡田さんから「『革命篇』では堤さんのアクションもありますよ」とバラされると「バァーンと飛んでポテッと落ちます」と告白。岡田さんは「随分軽い感じに聞こえますね」と苦笑いし、会場は爆笑だった。ほかに松尾諭、神尾佑が出席。空手有段者の神尾さんは「深夜ロケが続いていたある日、岡田さんが『誰か蹴りてぇ、ローキック蹴りてぇ』と言っていたので、僕が蹴られたんですけど、スピード、タイミング、ドンピシャで来るので本当に痛かった」と妙な褒め言葉。岡田さんは「荒れていたんですかねぇ」と照れ笑いでふり返っていた。『SP 野望篇』は全国東宝系にて公開中。『革命篇』は2011年春、全国東宝系にて公開。(photo/text:Yoko Saito)■関連作品:SP 革命篇 2011年春、全国東宝系にて公開©2011「SP」プロジェクトチーム SP 野望篇 2010年10月30日より全国東宝系にて公開© 2010「SP」プロジェクトチーム■関連記事:映画のヒロインに変身!「TIFF」ヘアデザインショーモデル体験に1名様ご招待ドラマの謎の続きがここに!岡田准一主演『SP 野望篇』試写会に10組20名様ご招待岡田准一、暴漢を退治!真木よう子は男に囲まれ火がついた?「殴る、蹴るが快感に」
2010年10月30日