「高橋惠子」について知りたいことや今話題の「高橋惠子」についての記事をチェック! (2/3)
スクリーンデビューから70年以上を経た今も、俳優にとどまらず、作家、ジャーナリストとして活躍する岸惠子。そんな岸が、コロナ禍により中止になっていたスペシャルトークショー『いまを生きる』をついに開催する。この夏で90歳を迎える彼女が、今どんなことを語ろうとしているのか。その胸の内を合同取材会で語ってくれた。24歳での結婚を機に、フランスを拠点に活動するようになった岸。その視点はまさにグローバルで、今彼女が最も注視するのがロシアによるウクライナ侵攻だ。「ウクライナの人って、すごく強いと思うんです。国に対する愛と信仰で、あそこまで戦うことが出来る。けれど私は、ロシア人のいいところもいっぱい知っているんですね。その優しさと明るさ、そして素朴な人のよさ。そんな彼らが、なにがなんだかわからないうちに戦いに駆り出され、死んでいくっていうのはものすごく虚しいことだろうなと。その一方、一生の半分以上をヨーロッパのど真ん中で暮らしてきた私からすると、日本の人たちはあまりにものんきに思える。そんなこともお話出来たらと思っています」1968年に起きたチェコスロバキアの民主化運動「プラハの春」など、さまざまな歴史的事件の現場にも立ち会ってきた岸。歴史の生き証人として、「私が生きた時代はすぐそこなのに、もう昔という過去にされてしまっている。でもその時起きたいろいろなことを、改めて認識して欲しいと思うんです」と語る口調は、非常に力強い。だがそんな岸も今年90歳。体の衰えを実感するというが、「でもそれはしょうがないことだと思っています」ときっぱり。さらに健康法を聞かれると、「なにもしないのがいいんじゃないでしょうか」と笑う。年齢を重ねることで、出来ないことも増えていく。しかしそんな悲壮感は、岸からはまったく漂ってこない。「私、本はあと2冊書きたいの」と語る目は輝き、物事への興味や探求心が、人を生かす原動力だということを、岸から思い知らされるようだ。さらに近年話題の“終活”はしているかと聞かれると、「全然していませんね」とこれまたきっぱり。「私、子供のころから“死”というものは強く意識しているんです。ただ5、6歳のころに思った“死”というものは、90歳間近になっても現前としてあるけれど、だからってどうということはない。昨日があるから今があり、明日があるから今を一生懸命に生きる。ただ“いまを生きる”ということだと思います」取材・文:野上瑠美子
2022年05月31日岸井ゆきのと高橋一生がW主演した「恋せぬふたり」の6話が2月28日放送。みのりの赤ちゃんを見つめる高橋の表情と、回想シーンで描かれた高橋の過去に「今までで一番切なかった」「高橋さんがツラそう」などの声が殺到している。他者に恋愛感情を抱かず性的にも惹かれないアロマンティック・アセクシュアルと呼ばれる2人が同居生活をはじめていく姿を描いてきた本作。自分がアロマンティック・アセクシュアルだと認識して、高橋と“恋愛抜きの家族”になろうと同居をはじめるなか、親友だと思っていた千鶴から“恋愛的に好き”だったことを告白された咲子に岸井さん。咲子がキャンペーン商品を見に行ったスーパーで出会った男性で、祖母が亡くなってから近所のおせっかいが激しくなり、それを回避する思惑もあって咲子と同居をはじめた高橋に高橋さん。咲子と高橋の関係を尊重するようになった松岡一には濱正悟。咲子は親友だと思っていたが、実は咲子に恋愛感情を抱いていた門脇千鶴に小島藤子。咲子の妹・石川みのりには北香那。みのりの夫・大輔にはアベラヒデノブ。咲子の母・兒玉さくらには西田尚美。咲子の父・博実には小市慢太郎。高橋の同僚の浜岡には猫背椿。同じく高橋の同僚の豊玉には西川可奈子といった顔ぶれも出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。新年を迎えアロマンティック・アセクシュアルのイベントに参加した咲子は、そこで自分たちの将来について考えてなかったことに気付かされる。帰宅すると一にくわえ、みのりとその娘までが高橋家に遊びに来ていた。第2子を妊娠中のみのりだが、夫の大輔に浮気が発覚。離婚を考えているという。咲子の話にみのりはいら立ちを募らせ「誰かを好きにならないってことはさ、こういう苦しみとも無縁なわけでしょ。人生楽だよね」と言い、咲子の生き方に対し「なんもない人生」と言い放つ……というのが今回のおはなし。この言葉を聞いた一は「みのりちゃん、今のは言い過ぎだよ」とみのりをたしなめる。そんな一の姿に「カズくんが最初は不快で仕方なかった でもだんだん良さが分かってきた」「カズくんへの好感度がめきめきと上がっていく」「咲子の気持ちを代弁してくれてカズくんがあの場に居てくれて良かったとすら思う」などの反応が。その後みのりのもとに大輔がやってくる。娘を前に怒鳴り合いのケンカを繰り広げるみのりと大輔を高橋が止めるが、その直後みのりが破水。無事出産するがみのりは大輔に子どもを会わせないと言い、博実に促され大輔は病院から帰る。その後みのりの赤ちゃんを抱く咲子と両親、みのりを見つめ、その後赤ちゃんを見ながら「かわいいですね」とつぶやく高橋。そしてラスト、雨が降り庭の鉢を屋内にしまいながら、高橋は遥(菊池亜希子)との過去を思い出す。「今までで一番切なかったかもしれない…高橋さんの赤ちゃんを見る表情がさ…」「高橋さんがツラそうな回でしたね。いろいろ思い出してしまう過去があったのですね」「子どもを持ちたいと思った、そのチャンスがあった過去を感じさせる展開」「後半の高橋さん、どんな思いで赤ちゃんを見てたんだろう。高橋さんの過去に何があったのか…」など、今後明かされていくであろう高橋の過去についても多くの視聴者が思いを巡らせていた。(笠緒)
2022年03月01日岸井ゆきの、高橋一生がW主演する「恋せぬふたり」の3話が1月24日放送。「だから私は推しました」に登場したサニーサイドアップの登場にSNSが沸くなか、高橋のポイントカードへのこだわりにも「あるある」「わかる」など共感の声も寄せられている。アロマンティックとは、恋愛的指向の一つで他者に恋愛感情を抱かないこと。アセクシュアルとは、性的指向の一つで他者に性的に惹かれないこと。どちらの面でも他者に惹かれない人はアロマンティック・アセクシュアルと呼ばれる。本作はアロマンティック・アセクシュアルの2人が同居生活を始め、両親、上司、元カレ、ご近所さんたちに波紋を広げていく様を描いていく作品。スーパーまるまる本社勤務で、キャンペーン商品を見にスーパーへ訪れた際に高橋と出会い、高橋のブログを読んで自分がアロマンティック・アセクシュアルだと認識。前回、家族に自分がアロマンティック・アセクシュアルであることを明かした咲子に岸井ゆきの。1話で咲子から同居しないかと提案され、最初は首をかしげていていたが、祖母が亡くなってから近所のおせっかいが激しかったこともあり同居を始め、前回は彼氏のふりをして咲子の家族に会いに行った高橋に高橋さん。勝手に咲子と付き合ってるつもりの同僚・松岡一には濱正悟。咲子の親友の美容師・門脇千鶴に小島藤子。咲子の妹・石川みのりに北香那。みのりの夫・大輔にアベラヒデノブ。咲子の母・兒玉さくらに西田尚美。咲子の父・博実には小市慢太郎。過去に高橋と何かあったらしい猪塚遥には菊池亜希子といったキャストが出演。※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。一から「俺らギリ付き合ってる」と言われた咲子は意味が分からずポカンとする。2人は過去に付き合っていたが“活動休止”という形で距離を置いていた。咲子のなかでは関係が終わったつもりだったが、一にとってはあくまで活動休止で関係は終わっていなかった…。咲子と一が親しくなるきっかけになったのが、2019年のよるドラ枠でオンエアされた「だから私は推しました」に登場した地下アイドルのサニーサイドアップだと判明すると、視聴者からは「サニサイが出てきたのも嬉しい。同じ世界に存在してる」「一瞬、別のグループかと思ったけど黄色だし、卵だし、絶対そうだと確信。好きなドラマだったから嬉しかった~~」「序盤にサニサイが一瞬出ててビックリしてたら、その後名前もガッツリ出てきて嬉しい」などの反応が上がる。その後、高橋が貯めたポイントカードのポイントを消化するため、咲子は仕事帰りに高橋と待ち合わせる。ポイントカードを貯めてから「満を持して使う」という高橋だが、そのせいでたくさんあるポイントカードの有効期限が全部“今日”だった…という展開に「うわーーーーーー、わかる、ポイントの有効期限忘れがち」といった共感の声や、「ああいう何気ない小さな幸せを分かち合える人生は本当に素敵だと思う」「押し付けでもなく、自然に時間を共有出来る関係は良いなと思った」など、咲子と高橋の関係性を讃える声も多数SNSに投稿されている。(笠緒)
2022年01月25日日本版として初めて上演されるMusical『HOPE』の取材会が10月1日、会場となる下北沢・本多劇場で開かれ、主演を務める高橋惠子、共演する永田崇人・小林亮太(Wキャスト)、演出・上演台本・訳詞に取り組む新納慎也が出席した。著名作家の遺稿の所有権をめぐって、実際にイスラエルで起こった裁判をモチーフに描いた法廷劇。韓国芸術総合学校の卒業制作として製作され、その完成度の高さから、2019年に初演された。高橋がユダヤ人の作家ヨーゼフ・クラインの原稿をめぐって、イスラエル国立図書館と争う老女・ホープ役。個性派俳優として活躍する新納が演出家デビューを果たす。女優デビューから51年目にしてミュージカル初主演を飾る高橋は「ミュージカルをやってらっしゃる俳優さんは、本当にすごいなと改めて思いました。歌って踊って、芝居をして、ときには間奏の間にセリフを終わらせる。ストレートプレイとは違った要素がありますね」と振り返り、「言葉だけでは伝わらないことが、メロディに乗って、ハーモニーや動きによって、見ている皆さんに伝わる。そんなミュージカルの素晴らしさを実感しました」と魅力を語った。今後もミュージカルに挑戦したいかと問われると、「ハマるかどうかは。ですけど、レッスンを重ねて、また出られるように整えておきたいなと思います」と前向きな姿勢。「稽古をしながら、ふと思ったんですが、私は生まれる前から、この作品をやると決めていたんだと思ったんです。それくらい、私にとってはやらなければいけない作品。こういう状況ですし、浄化され、新たに旅立っていく主人公の姿が、自分にとっても、観てくださる方にも、希望になったらいいと思います」と強い思い入れを示していた。小林が「新納さんの持つ空気感が、すごく稽古場を温かくしてくれるし、丁寧な演出をしてくださる」と新納とのタッグを振り返ると、永田も「本当に初演出という感じがしない」と同意。高橋も「演出、向いていると思う。これからも続けてほしい」と太鼓判を押すと、当の新納は「そうなんです、向いているんです」と照れながらも、まんざらでもない様子だった。その新納は「昨日の舞台稽古の段階で、僕は演出家席で号泣しましたので、あとは早く本番が見たい。お客様と同じ気持ちで、ワクワクが止まらない」と期待に胸を弾ませ、「演出は大変ですけど、役者の皆さん、スタッフの皆さんがとても協力的で平和だった」と初演出を回想。自身は昨年春、本多劇場で上演された出演舞台『十二夜』を完走できなかった苦い思いもあり、「こういう形でカムバックできて感慨深い。この先、どうなるか分かりませんが、主人公ホープの人生を見ていると、生きることの大切さ、どう生きるかを考えさせられる。ぜひ、心を動かしに劇場に来ていただければ」とアピールした。取材・文・撮影:内田涼■公演情報ミュージカル『HOPE』上演台本・訳詞・演出:新納慎也振付 木下菜津子音楽監督:落合崇史出演 :高橋惠子永田崇人・小林亮太(Wキャスト) / 清水くるみ白羽ゆり /中山昇縄田晋染谷洸太木暮真一郎 / 上山竜治 / 大沢健2021年10月1日(金)~17日(日)会場:下北沢・本多劇場★PIA LIVE STREAMINGにてライブ配信が決定!【ライブ配信スケジュール】10月9日 (土) 18:30開演(K:永田崇人)10月16日(土)18:30開演(K:小林亮太)10月17日(日)13:00開演(K:永田崇人)ライブ配信料:4800円チケット販売は各公演開演の1時間後まで※アーカイブ配信なし
2021年10月01日ユダヤ人の文豪の遺稿は誰のものか。その所有権をめぐり、10年に及ぶ法廷闘争が繰り広げられたことは、文学ファンなら記憶に新しいところ。そんな実話をベースに、母から託された原稿を守るべく、30年にわたって闘い続けた女の人生を描いたミュージカル『HOPE』が日本で初上演される。現代文学の巨匠ヨーゼフ・クラインは自分の遺稿をすべて燃やしてほしいと伝え、この世を去る。しかし、遺言を託された友人・ベルトの判断によって原稿は燃やされることなく保管され続け、第二次世界大戦の戦火を逃れ、やがてベルトの恋人・マリーのもとに。そして、その娘・ホープの手へと渡っていく。国立図書館の主張をはねのけ、決して原稿を手放そうとしないホープ。その頑なな姿に、世間は彼女を“狂女”と糾弾する。なぜ彼女はそこまで原稿に執着するのか。その問いの先に、数奇な運命に翻弄された女の人生が浮かび上がる。ホープに扮するのは、ミュージカル初挑戦の高橋惠子。ヨーゼフ・クラインの原稿を擬人化したKを永田崇人、小林亮太の2人がWキャストで演じる。はたして観客はホープの生き様に何を見るだろうか。実は、女優を辞めようと思っていました――高橋さんは、本作がミュージカル初挑戦。これだけのキャリアがある高橋さんが、今このタイミングで新しいことに挑戦するのはとても勇気のいることだと思ったのですが、何が決め手になったのでしょうか。高橋本当はね、2年後に辞めようと思ってたの、女優を。永田え。そうなんですか。高橋そう。向いてないと思ったの、今さらだけど(笑)。永田え〜!高橋他にも違うことをいろいろやりたいなと思って。それで、あと2年で辞めようと思いながら、別の舞台をやっていたの。だけど、やりながら思ったのね。まだ自分はやりきってないって。永田(感動のようなため息)高橋で、やめるのはやめたって(笑)。そしたら、その2日後か3日後にこのお話をいただいて。これは運命だと思って、ぜひやらせてくださいとお引き受けしました。永田高橋さんが向いていないって思うんだなあっていうのが衝撃的で。自分も結構そういうことで悩むこともあるんですけど。高橋そう。でもみんなそうかも。永田ちょっと勇気をもらえましたし、初挑戦のタイミングでご一緒できることがありがたいです。高橋どうせ続けるならやり残したことがないように、やったことがないことでもやってみようって。人間がやっていることだし、やればなんとかなるんじゃないかという開き直りの精神です(笑)。永田僕もミュージカルはあんまりやっていないので、不安というか緊張はあるんですけど。しっかり本腰入れて準備をしていこうと思います。――ボイストレーニングも受けられたそうですね。高橋まだ1回しか受けられていなくて。それも声を出したのは、1時間のうち10分あるかないかくらい。あとはずっと体づくりをやっていました。内臓を引き上げるとか、そういうことを教えていただくんですね。どれも新鮮で面白かったです。――永田さんは本作に臨む上でテーマにしたいことはありますか。永田人間って普通に喋っていると、声に感情とか最低限しか入らないじゃないですか。でも、ミュージカルは何でも声に乗せないといけないと最近先生に言われて。それが得意ではないんですけど、そういう表現方法を知っておくことは自分の俳優人生にとっても大事なこと。今回はそこをしっかりできるようになりたいです。高橋確かに普段はそんなに感情を前面に出すことってないものね。でも、私もミュージカルに詳しいわけではないのでわからないけど、きっとそうやって感情を乗せることで自分の中で何かが解放される気がするの。それが私も楽しみだし、期待しているところです。ホープの人生を肯定したいなと思った――“狂女”と世間からバッシングされながらも、原稿に執着するホープの生き方をどう思いましたか?高橋イスラエルのことだったりユダヤ人のことだったり、その背景に戦争があることだったり、そんな過酷な状況下でホープがどう生きてきたのかをちゃんと想像しないと埋められないところがあるんですけど、母親の存在って子どもにとっても大きいと思うんです。自分に愛情を向けてほしいのに、母は愛した人から受け継いだ原稿にばかり心が向いている。その原稿を今度は私が守りぬくんだとホープが決めたのは、きっと母親に対する想いがプラスされているんじゃないかという気がするんですね。しかも、ホープはそれから30年も裁判を続ける。それってすごくエネルギーがいるし、自分の人生をすべて費やすくらいの気持ちがないとできない。そんなホープが最後にああいう決断をくだす。とても勇気がいるし、私はホープの選んだ人生に共感しました。永田僕もホープの人生を肯定したいなって思いました。しかも、これは史実に基づいた話。実話ならではのパワーというか重みがあるというか。僕の演じるKは原稿の擬人化という設定なんですけど。高橋面白い設定よね。永田はい。やりようはいくらでもあるので、稽古場でいろんなことを試して、どういうキャラクターがいちばん作品にとっていいのかをたくさん考えたいです。上京への想いを込めた指輪が、僕のひとつのアイデンティティ――おふたりは執着心は強い方ですか?永田僕はあんまりないと思います。結構さらっとしてるというか。高橋私もそう。ただ思うのが、物って勝手に生まれないんですよ。必ず人によって生まれてくる。人の手が関わっている以上、そこにはいろいろな想いがこもっているだろうなとは考えます。最近娘から物にも名前があるという話を聞いて。永田それは日本語名なんですか、「よしお」とか。高橋それがね、うちには夫婦2人で食事する用の小さいテーブルがあるんですけど、それは「ペ」って言います(笑)。永田(笑)。韓国でつくられたんですか?高橋そう。時々、「ペ」を見て、何かそこに韓国の方の想いが入っているのかなと考えたりしています。――Kのように長く連れ添ったものはありますか?永田僕は指輪ですね。高橋あら。いくつから持っているの?永田まだ7~8年とかですけど。この仕事を始める前、僕は大学に行きながら熊本の洋服屋で働いていて。東京に行くと決めたときに、その店に置いてあったまあまあ高価な指輪を買ったんですね。それが、後から石を入れられるもので。これにいつか石を入れるために頑張ろうって。高橋もう石は入れたの?永田入れていないです。逆にもう入れたくなくなっちゃって。高橋愛着が沸いちゃったのね、もうこのままでいいって。永田そうですね。すごい派手で、今だったら絶対買わないし、誰に会っても何これって言われちゃうんですけど、これが僕のひとつのアイデンティティだなって。高橋指輪か……。私は結婚指輪もどっかにやっちゃった(笑)。永田それ、大丈夫ですか(笑)。高橋ちょっと前まではあったの。けど、引っ越しのタイミングか何かで見当たらなくなっちゃって。私、物に執着心があんまりないの。2~3年前かな。今までいただいたトロフィーも全部捨てちゃった(笑)。永田えー!高橋だって何の役にも立たないもの。ただ置いて見るだけで、場所を塞ぐだけだし、もういいやって。永田まあ、確かに……。高橋それにね、いいんです、トロフィーなんて。ほしくなったら、また別の機会でもらえば。そういう気持ちでね、これからもやっていこうと思います。名前を変えることで、等身大の自分に近づきたかった――では、ここからはおふたりがお互いのことを知るために、いろいろと質問させてください。永田さんは今27歳。高橋さんの27歳のときの思い出といえば?高橋ちょうど結婚した年ですね。で、名前を変えたんです。それまで関根恵子と名乗っていたのが高橋惠子になりました。そう考えると、人生の大きな転機になった年ですね。――結婚と改名により何が変わりましたか?高橋15歳で初めて映画に出て。そこから世の中のイメージが本当の私からどんどんかけ離れて、つくられた存在みたいになっちゃっていたんですね。結婚して名前を変えたのは、等身大の自分に近いところからもう一度女優を始めたいと思ったから。高橋も普通なら、惠子も普通でしょ(笑)。その普通なところが良くて、誰にも相談せず名前を変えることを決めました。そこからも子どもを産んで、母親になって。本当に普通の毎日を送って。すごく楽しかったけれど、どこかに普通で終わりたくないという気持ちもあって。だから、女優の仕事も続けたかった。たぶんそれは私の中にあるもともとの気質なんでしょうね。このホープという役にも、私の普通じゃない部分をぶつけたいと思っています。――永田さんは27歳の日々をどんなことを考えながら過ごしていますか。永田いい仕事をしたいなあって、いつもそればっかり思っています。それしか生き甲斐がないんで。今の高橋さんのお話を聞いて、僕は結婚できるのかなって、ちょっと不安になりました(笑)。高橋そんなのは別にしたいときにすればいいんじゃない?別に50歳になってからしたっていいし、結婚しないからダメということでもないでしょ?永田そうですよね。今のところ結婚は全然考えていないです。それよりも今は仕事が第一。そのために東京に来たので、もっともっと仕事を頑張りたいです。この仕事のおかげで、人の人生を一面的に見なくなった――永田さんからこの場を借りて高橋さんに質問したいことはありますか。永田何だろう……。あ、じゃあ、この仕事をしていて、いちばんよかったなと思うことは何ですか?すいません、ありきたりの質問で(笑)。高橋全然!よかったと思うことはいっぱいあるんだけど、よく「役になる」と言うじゃない?でも、なれないのよね。なれないけれども、演じるにあたってそういう立場の人の想いを知ろうとする。すると、人に対していろんな見方ができるようになるのね。一人ひとり、それぞれの人生があって、どれが上とか下とか、いいとか悪いとかじゃない。そんなふうに人の人生を一面的に見ないと思えるようになったのは、この仕事のおかげだと思います。永田確かに。高橋今までいろんな人を演じてきましたからね。ハムレットの母親やマクベス夫人もやってきたし、トラックの長距離運転手もやったことあるのよ(笑)。永田そうなんですか!高橋みんな、食べるものから価値観まで全然違う。そういうことを経験するとね、いろんな立場の人のことを想像できるようになるの。そうすると、人に対して公平に見られるようになる。演じることを通じて、人間として成長させてもらいました。永田ありがとうございます。なんか、いい質問したなって思いました(笑)。高橋ふふふ。とってもいい質問でした(笑)。ぴあアプリ限定!アプリで応募プレゼント高橋恵子さん・永田崇人さんのサイン入りポラを2名様にプレゼント!【応募方法】1. 「ぴあアプリ」をダウンロードする。こちら() からもダウンロードできます2. 「ぴあアプリ」をインストールしたら早速応募!ミュージカル『HOPE』のチケット購入はこちら撮影/岩田えり、取材・文/横川良明
2021年08月06日ミュージカル『HOPE』が10月1日(金)~17日(日)まで、下北沢・本多劇場にて上演される。この度、ビジュアルが公開となった。本作は、著名作家の遺稿の所有権をめぐって長きにわたり実際にイスラエルで起こった裁判をモチーフに描いた法廷劇であり、韓国芸術総合学校の卒業制作として2017年に誕生した。その完成度の高さから2019年に韓国で初演を迎え、翌年すぐに再演されるなど韓国での注目度が非常に高く、今回は日本版として初めて上演される。主人公のHOPEは、女優デビューから51年目にして初ミュージカル主演に挑む高橋惠子が務める。共演に永田崇人・小林亮太(K役 / Wキャスト)や清水くるみ(過去のHOPE役)、白羽ゆり(マリー役)、中山昇、縄田晋、染谷洸太、木暮真一郎、そして上山竜治(カデル役)、大沢健(ベルト役)と歌唱力も演技力も兼ね備えた個性豊かなキャストが顔を揃えた。また日本初演版を手掛けるのは、本作が演出家デビューであり、更に上演台本・訳詞にも取り組む新納慎也。発表されたビジュアルは数奇な運命を辿るHOPEと、彼女が守り続けている原稿の擬人化である「K」が寄り添い、ふたりの親密さが伺えるものに仕上がっている。モノへの執着や価値、贈り物の定義、所有権の有無といった、物が溢れているこの時代だからこそこの命題に取り組んだ韓国発、日本版初演のミュージカル『HOPE』に期待だ。<登場人物紹介>ホープ:イスラエル国立図書館と、ユダヤ人の作家ヨーゼフ・クラインの原稿をめぐって争っている年老いた狂った女。数奇な運命の中で自分に残ったものは原稿しかないと思っている。「K」:クラインの頭文字。ホープやホープの母親マリーが守ってきた原稿の擬人化で、誰よりもホープの幸せを願っている存在。ベルト:ヨーゼフ・クラインの才能を守りたかった友人。ホープの母であるマリーと一時恋仲であった。マリー:ベルトに託された原稿を守り、守り抜くことでまたベルトに会えると信じており、原稿を守り抜くことで戦禍を生き残れると信じている。カデル:パレスチナに逃げてきたユダヤ人で難民。過去のホープが惹かれる存在。■公演情報ミュージカル『HOPE』10月1日(金)~17日(日)まで会場:下北沢・本多劇場上演台本・訳詞・演出:新納慎也振付 木下菜津子音楽監督:落合崇史出演 :高橋惠子永田崇人・小林亮太(Wキャスト) / 清水くるみ白羽ゆり /中山昇縄田晋染谷洸太木暮真一郎 / 上山竜治 / 大沢健
2021年07月28日Musical『HOPE』が、下北沢・本多劇場にて10月1日(金)~17日(日)に上演されることが決定。この度、演出の新納慎也、主演の高橋惠子のコメントが公開された。『HOPE』は、著名作家の遺稿の所有権をめぐって、実際にイスラエルで起こった裁判をモチーフに描いた法廷劇。韓国芸術総合学校の卒業制作として2017年に発表され、その完成度の高さから、2019年に初演されると大きな話題を呼び、第4回韓国ミュージカルアワードにて大賞、脚本賞など数多くの賞を受賞するなど高い評価を得た。さらに韓国で2020年にふたたび再演されるなど、注目度が高待っている。本舞台は、主人公ホープの過去と現在が交錯しながら、もうひとりの主人公で原稿の擬人化である「K」、クラインの才能を守ろうとするベルト、ホープの母でありベルトの恋人マリー、過去のホープ、戦争を逃れてきた難民カデル、そして男性アンサンブル4名で、ホープの数奇な運命を辿る。この日本初演版を演出するのは、個性派俳優として活躍する新納慎也。本作が演出家デビューとなり、さらに上演台本・訳詞にも取り組む。主人公のHOPEは、女優デビューから51年目にして初ミュージカル主演に挑む高橋が務め、共演には、永田崇人・小林亮太(K役/Wキャスト)、清水くるみ(過去のHOPE役)、白羽ゆり(マリー役)、中山昇、縄田晋、染谷洸太、木暮真一郎、そして上山竜治(カデル役)、大沢健(ベルト役)と、個性豊かなキャストが顔を揃えた。■新納慎也 コメント「あなたの宝物は?こだわりは?執着しているものは?囚われているものは?それを手放すことを考えたことがありますか?Musical『HOPE』は“存在意義”という心の藁に縋ってしまう人間の性を扱う、ひとりの老婆の物語……ミュージカル『HOPE』日本版の誕生です!実在の裁判をモチーフに創られた、この作品の舞台も裁判所。裁判とは時に残酷で無情で、また演劇的でもあります。ホープの裁判の傍聴人として、ホープと共に心の琴線に触れる人生の旅を送っていただけたらと思います。そんなホープを今回、ミュージカル初挑戦になる高橋惠子さんにお願いしました。高橋惠子さんの繊細でチャーミングなお人柄溢れるお芝居は、きっと魅力的なホープを生み出してくださると期待しています。かく言う僕も、初演出となります。学生の頃に芝居と同時に演出も学んで以来「いつか演出をしてみたい」という願望はあり、幾度となく「演出してみませんか?」というお誘いを頂いたりはしていたのですが実現には至らず、この度、満を持して初演出をさせていただくこととなりました。劇団やグループに属さず、ずっとプロデュース公演のみで舞台に立ち続けてきた僕は、お陰で様々な名だたる演出家の方の作品に出演させていただいてきました。その演出家の皆様のDNAと俳優としての経験、そして何より演劇を愛する心で新納慎也らしい演出が出来たらと思っております。心許ないひよっこ演出家ですが、素晴らしい才能のキャストの皆さんと信頼できるスタッフ陣のお力をお借りして、この作品の身を抉るようなヒリヒリする素敵なHOPEの世界をお客様にお伝えしたいと思います。ぜひ、劇場で様々な「初」が誕生する瞬間を御覧ください」■高橋惠子コメント「エヴァ・ホープを演じさせていただきます高橋惠子です。新納慎也さんの演出も楽しみです!老婆を演じます。この作品に出会えたことに感謝しています。私の歩んできた時間も重ねながら、HOPEの孤独と執着と最後の希望を演じたいと思います」Musical『HOPE』下北沢・本多劇場にて10月1日(金)~17日(日)上演チケット発売日 2021年8月7日(土)予定チケット料金 9,800円(全席指定・税込)公式サイト
2021年07月05日女優として活躍している高橋由美子(たかはし・ゆみこ)さん。2021年4月2日に結婚したことを発表し、ファンを驚かせました。そんな高橋由美子さんの結婚相手や、これまでの経歴についてご紹介します!高橋由美子が結婚!相手はどんな人?サンケイスポーツによれば、高橋由美子さんの夫は一般男性のようです。女優の高橋由美子(47)が1日に結婚したと所属事務所が2日、明らかにした。事務所は相手の男性を「一般の方と聞いている」としている。サンケイスポーツーより引用そのため、名前や年齢、顔写真といったプライベートな情報は明かされていません。1990年代には『20世紀最後の正統派アイドル』と呼ばれるほど人気を博していた高橋由美子さん。そんな高橋由美子さんの心を射止めた男性はどのような人物なのか、気になりますね。高橋由美子のこれまでと現在の活動は?高橋由美子さんは1990年に放送されたアニメ『魔神英雄伝ワタル2』の主題歌『Step by Step』で歌手デビュー。同曲をきっかけに、アイドル活動に重きを置くようになります。その後、女優としての才能も開花させ、1994年に放送されたテレビドラマ『南くんの恋人』(テレビ朝日系)に出演。ある日、突然身長が縮んでしまったヒロイン・堀切ちよみ役をキュートに演じ、ブレイクしました。以降、数々のドラマからオファーがくるようになり、正統派アイドルから女優に転身。1998年にはドラマ『ショムニ』(フジテレビ系)でメインキャラクターの1人を演じ、その人気を確実なものにしています。近年は舞台を中心に活躍を見せ、2020年には主演も務めました。結婚し、高橋由美子さんがこれからどのような姿を見せてくれるのか、多くの人が注目しています。[文・構成/grape編集部]
2021年04月02日エルメス(HERMÈS)の歴史を描いた竹宮惠子のマンガ・新版「エルメスの道」が、全国書店及び一部エルメスブティックにて2021年3月10日(水)に発売される。竹宮惠子が“エルメスの歴史”を描くマンガ、新版に新版「エルメスの道」は、漫画家の竹宮惠子により1997年に発売されたマンガ「エルメスの道」に、直近20余年の“その後”のストーリーを加えた作品。初版発表以降の24年間におけるエルメスの歩みを、新たに63ページにわたって描き下ろした。尚、続編の制作にあたっては、アシスタントの協力を得ず全てを竹宮惠子1人で仕上げたという。「エルメスの道」では、日頃から乗馬をたしなみ、馬体や馬術競技にも精通している竹宮惠子ならではの緻密な構想と表現によって、エルメスが創業以来大切に守り続けている、卓越した職人技の軌跡を執筆。関係者への入念な取材と膨大な資料をもとに、美しくリアルなビジュアルで壮大なエルメスの歴史を描き切った。初版発表時にエルメスの160年余りの歴史を詳細に物語るマンガとして反響を呼んだ「エルメスの道」は、それまで社史を刊行していなかったエルメスにとって、初めての通史を伝える出版物となった。《銀座メゾン》完成など3つのトピックスにフォーカス新版「エルメスの道」に収録された新たなストーリーでは、2001年に完成した《銀座メゾン》、エルメス主催の馬術競技大会《ソー・エルメス》、創造的なオブジェを生み出す《プティ アッシュ(petit h)》の誕生秘話といった、3つの大きなトピックスにフォーカス。これまであまり明かされることのなかったエルメスのエピソードや、工夫とアイディアで新たな道を切り拓いていく場面の数々を通じて、エルメスのリアルな物語を楽しめる。【詳細】新版「エルメスの道」発売日:2021年3月10日(水)展開場所:全国書店及び一部エルメスブティック※3月10日(水)~オンライン配信予定著者:竹宮惠子価格:1,600円+税発行:中央公論新社仕様:A5 ソフトカバー装 / 288ページISBN : 978-4-12-410655-8
2021年02月06日女優で作家の岸惠子が、2020年10月3日(土)の新宿文化センター大ホールでの公演を皮切りに、スペシャルトークショー『岸惠子 いまを生きる』を全8回開催する。【チケット情報はこちら】岸のユーモアとエスプリが詰まった、単独トークショーは毎年恒例になりつつある。これまでのトークショーでは、映画の撮影秘話や海外で遭遇した出来事を語るほか、自身が書いた物語『わりなき恋』の一人芝居を上演するなど、毎回毎回趣向を凝らしてきた。8月14日に行われた取材会で、現段階の構想を尋ねると、「今は本を書くことに夢中で。私、2つのことを同時にできないの。舞台で話すことはこれから考えようと思います」と素直に話してくれた。8月11日に88歳になった岸。決意や目標を聞くと「何歳になったから、今日から決意するなんていうことはなくて。私はいつも一生懸命に生きてきた。私、めげない人間だと思っているのね。誰かに頼ったことがない。そういう生き方をしてきたので、決意なんて何もありません」。そして、その若々しさと美しさの秘訣を問うと「88歳に見えないという褒め言葉しかないのですか?(笑)。秘訣は、自然体で暮らすこと。見栄を張らず、自分にできることを誠心誠意やろうと思っているだけです」ときっぱりと語った。今年は、新型コロナウイルスの感染が拡大し、世界が大きく変化した。岸は「私が恐れている唯一のことは、各国が地域主義になって、国際的な感覚がなくなって、世界中が非常に閉じこもってしまうこと。それが一番怖いですね」と述べる。そして「電車に乗るのもタクシーに乗るのも怖いので、うちにこもっています。なので、劇場にみなさんにおいでくださいというのは、ちょっと気が引けるのですが、来てはいただきたいです」と複雑な心境も明かした。このコロナ禍が収束したら何かしたいことはあるのか。記者からそう問われた岸は、福山雅治がNHKの番組でブラジル大西洋岸に広がる太古の森・マタアトランティカを旅したことを例に挙げ、「(福山は)好奇心と冒険心があり、素晴らしい仕事をしていらっしゃる。私、文明の栄えていないところにすごく惹かれるんですね。今の私は(福山と同じような旅は)できないけれど、若かったらああいう仕事をやってみたかったです」。10月3、4日は新宿文化センター大ホール、10日は相模女子大学グリーンホール 大ホール、11日は川口リリア・メインホール、14日はオリンパスホール八王子、18日はなかのZERO大ホール、24日は習志野文化ホール、26日は神奈川県民ホール大ホール。上演時間は約60分。料金は前売4800円、当日5000円(全席指定・税込)。チケット発売中。取材・文:五月女菜穂
2020年08月26日2020年5月1日、フリーアナウンサーの高橋真麻さんが第一子の出産を報告。「私が産まれた時と同じ」高橋真麻が第一子を出産、おめでたい報告に反響同日、父親の高橋英樹さんもブログを更新し、初孫が誕生した心境をつづりました。本日これから 退院いたしまして初めての 対面となりますので大変 ドキドキしております(笑)私達夫婦は八年の月日を経まして真麻を授かりましたのでこんなに 早く 初孫に恵まれ沢山の方々の 支え 応援のお陰と感謝!感謝!の気持ちで 一杯ですこれからもどうぞ暖かく 見守ってやって下さい!宜しくお願い致します高橋英樹オフィシャルブログーより引用真麻さんは2018年12月に一般男性と結婚。2年経たないうちに初孫が誕生し、英樹さんは喜びを抑えきれません!ブログによると、誕生の数日前から胸を躍らせ、孫からなんと呼んでもらおうかと思案していたようです。『おじいちゃん』のほか『ジイジ』や『ジイタン』、『グランパ』や『おじいちゃま』などで迷ったものの、結局は「孫が呼びやすいのがいい」と落ち着いたそう。出産を頑張った真麻さん同様、英樹さんの元にも多くの祝福の声が届いています。・お孫さんの誕生、おめでとうございます!・ご対面、とっても楽しみですね。・おじいちゃんが英樹さんって、いいなあ!・ママに似た明るく楽しいお嬢さんになったら素敵。・身内のことのように嬉しいです。かわいらしい孫を前にしたら、きっと英樹さんはデレデレになってしまうでしょう!初孫トークを聞ける日が楽しみですね。[文・構成/grape編集部]
2020年05月01日「昨年11月に、『引っ越すことになりまして……』と、惠子さんからご挨拶いただきました。長年ご近所だったので寂しいですが……」そう語るのは、高橋惠子(65)が住んでいた一軒家付近に住んでいる女性。’70年に15歳で映画デビューを果たした高橋は今年、女優生活50年目を迎えている。実はそんな節目の年に、私生活でも大きな転機を迎えているというのだ。高橋の知人は言う。「夫で映画監督の高橋伴明さん(70)は、この10年間ほど京都の大学で教壇に立っていたんです。ずっと現地に部屋も借りて、単身赴任のような生活を送っていたのですが、最近、東京に戻ってきたんです。そういった家族のライフスタイルの変化が重なったようで、惠子さんと相談して、ご自宅の売却を決めたと聞いています」夫妻が東京の郊外に自宅を建てたのは’90年。高橋惠子自身は雑誌のインタビューで自宅への愛着について次のように語っている。《緑の多いところで子どもを育てたいと思って家を探している時に、(中略)百坪ほどの土地を見つけて購入し、二階建て9LDKの家を建てました。私がいちばんこだわったのは、玄関に入ってすぐの所に居間を配置して、子どもたちがそこを通らないと二階の自分の部屋に入れないようにしたこと。すると、様子がわかるじゃないですか》(『週刊文春』’18年12月27日号)なんと一時期は、高橋の実母、娘夫婦と孫4人の4世代の9人で同居し、さらに犬10匹、猫1匹、カメ1匹もいる大所帯に!ちなみに近所の不動産業者は言う。「延べ床面積が240平米ありますし、30年前に建築したときの価格は2億5千万円ほどだったと思われます」高橋はなぜ、思い出の染み込んだわが家を手放すことにしたのだろうか?現在、彼女は東京都心のマンションで生活している。新居付近で取材を申し込むと――。「引っ越しの理由ですか?そうですね、“心境の変化”というほどの大げさなものではないのですけれど、5年前に母が亡くなったこと、それにこちらの(新居の)ほうが、娘一家が住んでいるところと近かったりすること、などでしょうか」――いまはご夫婦2人での生活を楽しんでいらっしゃるのでしょうか?「子供たちが巣立っていって、夫と2人の生活に戻ったということですね。皆さんと同じだと思いますよ。おかげさまでふつうに穏やかに暮らしていますし、2人にあったスペースだと思います」新居マンションは、以前暮らしていた家の広さの3分の1ほど。いわゆる“ミニマル化”ということのようだ。――女優生活50周年を迎えましたが?「おかげさまで(笑)。でも今年は特にイベントなどは考えていないんです。“50周年”は、まだまだ途中経過ですからね。昔から女優の仕事は60年続けたいと思っていたのです。だから“還暦”ではありませんが、記念になるようなことをするとしたら60周年のときにやりたいですね。自分では80代までお仕事を続けたいと思っています」“穏やかな生活を送っている”と話しながらも、仕事に関しては意気軒高な高橋。今後の“夢”もいろいろ描いているという。「まだ具体的な計画にはなっていないのですが、(映画監督の夫らと)家族で1つの作品を作るのもいいかと考えています。映画なのか、もっと別のものなのか、まだ決めかねていますが。とにかく自分には“まだ先”があると思っているんです。世間では老後と呼ぶような世代なのかもしれませんが、その余生だって、ただ穏やかに暮らしていくだけでなく、いまからでもどんどん新しいことを始めたいという心境です。実は夫といっしょに海外に移住をすることだって考えています(笑)。せっかく日本人に生まれたわけですし、日本の文化を世界に伝えていきたいという思いを昔から持っているんです。だから自分自身も楽しみながら、皆さんに喜んでいただけるような活動を目指していきたいと思っています」「女性自身」2020年4月7日号 掲載
2020年03月27日「もっと積極的に友だちの輪に入って欲しいのに……」「どうしてちゃんと、あいさつできないの?」などと、なんでも恥ずかしがってしまう内気な自分の子どもに、やきもきする親は少なくありません。引っ込み思案な子というのは、なぜそんなにも恥ずかしがってしまうのでしょう。今回は、「恥ずかしがり屋」さんの心の中を深く分析しながら、親がとるべき対応策などを紹介します。「恥ずかしがり屋」とは精神科医の髙木希奈さんによれば、「恥ずかしがり屋」とは内気で照れ屋な人を指すそうです。「内気」は辞書的な意味でいうと、“おとなしくて遠慮深い、人前でハキハキしない気の弱い性質”。一方の「照れ屋」は、辞書に“すぐ照れる性分の人、はにかみ屋”とあります。髙木さんいわく、恥ずかしがり屋というのはあくまでも正常な範囲内の性格や気質のひとつであり、精神的な障害ではないとのこと。人の個性のひとつなのです。こうして恥ずかしがり屋の意味を知ると、特に悪いものではないとわかりますね。とはいえ、我が子が恥ずかしがり屋だと、どうしてもその引っ込み思案でおどおどした様子が気にかかるもの。というわけで、さらに深く恥ずかしがり屋さんを分析してみましょう。内気な性格は遺伝が3割。残りは……発達的行動遺伝学を専門とする、キングス・カレッジ・ロンドン教授のタリア・イーリーさんによれば、人が内気(恥ずかしがり屋)な性格になる理由の3割は「遺伝」で、残りは「環境」なのだそう。遺伝子と環境は双方から作用し合っていて、遺伝子がそれだけで内気な性格を決定づけるわけではないのだとか。だからこそ、「内気な性格は変えられる」とイーリーさんは説明します。その言葉は、発達心理学が専門で聖心女子大学名誉教授の高橋惠子さんによる「遺伝と環境が作用し合えば、生まれ持った気質も変わりうる」という説明に通じます。高橋さんによれば、赤ちゃんの気質、つまり人が持って生まれる気質は次の4つ。いつも機嫌がよいタイプ神経質なタイプ新しいことに取りかかるのに時間がかかるタイプ上の3つすべてをあわせもつタイプ恥ずかしがり屋で人見知りな子どもは、2番めの「神経質」な気質をもって生まれたことが考えられます。高橋さんいわく、誕生から青年期になるまで追跡し行なわれた大規模な研究により、そのような気質は変化しうることがわかったのだそうです。その理由は、人の発達が「遺伝子」と「経験(体験・しつけ・教育)」の両方で決まるから。一般に、気質(生まれつきの性質)は変えられないと思われがちです。もちろん「遺伝子」が変わることはありませんが、遺伝に加えて「環境(成長の過程での経験や、そこから生まれた本人の意思も含む)」が作用することで、気質は変化しうるのだと言います。ということはつまり、恥ずかしがり屋は克服可能だということなのです。なぜ、そんなに恥ずかしがるの?ここで、恥ずかしがり屋さんの子どもの “心の中” をのぞいてみることにしましょう。子どもが恥ずかしがるシチュエーションには、たとえば次のようなものがありますね。人と会っても、恥ずかしくてしっかりあいさつできない発表会など、人前で話すのが恥ずかしい授業で手を挙げて、意見を言うのが恥ずかしい恥ずかしくて、みんなの輪に入っていけない入園・入学直後など環境が新しくなると、自分から話したり遊んだりできない前出の精神科医・髙木さん、教育コミュニケーション協会代表理事である木暮太一さん、保育士として15年以上保育業務に携わる市川由美子さんらは、子どもがこうした行動をとる原因として、自信が持てず「うまくいくだろうか」と心配になり積極的に行動できないことや、失敗などイヤな経験のせいで「また間違ってしまうのではないか」と不安や恐怖を抱いてしまうことなどを挙げています。また、親があれこれと手出し口出ししすぎるために、「自分は何もできないんだ」という気持ちになって自ら考え行動することをやめてしまう場合もあるのだそう。つまり、恥ずかしがり屋の子どもの心の中には、「自信がないから、不安だから、怖いから、○○できない」といった気持ちがあるのです。「恥ずかしがり屋」は悪いことではない恥ずかしがり屋の子どもの心の中が、自信のなさや、不安と恐怖でいっぱいだとわかりました。こうした感情は、できるだけ和らげてあげたいものですね。ただし、恥ずかしがり屋を悪いことだと決めつけるのは間違いのようです。最初にお伝えしたように「恥ずかしがり屋は性格のひとつだ」というのもその理由ですが、さらに、恥ずかしがり屋の子を持つ親にとって嬉しくなるような理由もあります。それは、恥ずかしがり屋さんにはいいところもあるというもの。先に紹介した聖心女子大学名誉教授の高橋さんは、神経質な気質の恥ずかしがり屋の場合、新しい環境が苦手だという性格が不利に働く場面があるとしつつも、その反面、新しい変化に敏感なので、次の点が長所になると述べます。細かいことに気づけるなんでも慎重に取り組めるたとえば、変化に敏感だからこそ、「元気がない」「嬉しそう」「おもちゃが変わった」というふうに、親や先生、友だち、環境のちょっとした変化に気づくことができます。また、慎重だからこそ、目の前の課題を適当に仕上げるのではなく、失敗しないようじっくり考えながら、丁寧に仕上げていくことができます。引っ込み思案で消極的なイメージの強い恥ずかしがり屋の子どもでも、これらの長所によって大きな成果をあげうるのです。「恥ずかしがり屋」の子どもへのOK対応&NG対応では、これまでの内容を踏まえつつ、専門家のアドバイスを参考に、恥ずかしがり屋の子どもへの対応について紹介します。1. 子どものタイミングを奪わない保育士の市川さんによれば、子どもには子どものタイミングがあるのだとか。「さぁ、早くあいさつしなさい」「早くみんなの輪に入りなさい」などと急かしてしまうと、子どもは自分のタイミングを逃してしまうそう。そうなれば、ますます恥ずかしくなってしまいます。親のせっかちな気持ちを抑え、子どものタイミングを待ってあげましょう。2. 「本当に恥ずかしがり屋ね」などと言わない教育評論家の親野知可等さんは、「みんなができるのに、なんであなたはできないの?」などと、きょうだいや周囲の子どもたちと比べて叱ることは、絶対に避けるべきだと言います。子どもは親への不信感や、「自分は愛されていない」という感覚を持つようになってしまうそうです。また、保育士の市川さんは、親が「うちの子は、恥ずかしがり屋なので困ります」などと子どもの前で言ってはいけないと注意を促します。敏感な子どもは、そんな親の言葉にますます自信をなくしてしまうのです。「できない」「困る」などとネガティブな先入観を植えつけられた子が、恥ずかしがり屋を克服できるわけがありません。ポジティブに「大丈夫」「きっとできる」と声をかけてあげてください。3. 好きなことに熱中させ、ほめる市川さんによれば、たとえばお絵かきや、歌、なわとびなど、子どもが得意なもの、好きなことに没頭させることが、恥ずかしがり屋の克服に効果的なのだそう。それを「上手にできたね」とほめるだけでも、子どもの自信はみるみる伸びていくのだとか。その自信に支えられ徐々に行動範囲が広がれば、恥ずかしがらずに行動できるようになるそうですよ。恥ずかしがり屋の子どもが二の足を踏んでいることを無理やりやらせるよりも、得意なことや好きなことに存分に熱中させてあげましょう。4. まずはほかの子を眺めるだけでもOK高橋さんは、恥ずかしがり屋の子は、ほかの子が遊ぶ様子を見ることを目標にするだけでもいいと述べます。子どもというのは、ほかの子どもが何かしているのを見るのが好きなので、たとえば児童館などでの第一歩は“まず眺めるだけ”でもいいとのこと。慣れてきたら、少しずつ他の子たちに近づいていきましょう。自身も極度の引っ込み思案だったという公認心理師の佐藤めぐみさんも、「恥ずかしがり屋」の子どもは人数が多いほど緊張する傾向があるので、初めは少人数のグループで得意なことをして遊ぶ経験を積むといいとアドバイスします。たとえば小学校に上がる前の子どもなら、最初はママと一緒に遊び、次に同じことが好きな友だちを1人見つけ、そこから2~3人のグループへと広げていく、といった具合です。恥ずかしがり屋は、徐々に克服していけばOKなのだと心得ましょう。5. 子どもの意見を尊重するライフコーチとして日米で講演会やワークショップを展開する、アメリカ・ワシントンDC在住のボーク重子さんは、子どもの発言を「へえ、そうなんだ」と認め、なぜそう思ったのか理由を聞いてみることで、子どもの自己肯定感が高まると述べています。先述のとおり、いつも親が口を出していると、子どもは考えることをやめてしまいます。逆に、自分の考えを尊重してもらえる経験が重なれば、みんなの前でも意見を言えるようになります。「自分の考えを言ってもいい」「どんな意見を言ったって恥ずかしくないんだ」と思えるようになるはずですよ。***お子さんが恥ずかしがり屋で困っている親御さん、今回ご紹介した「恥ずかしがり屋の克服法」をぜひ参考にしてみてください。恥ずかしがり屋ならではの長所を生かしながら、豊かな個性をもつ子どもに育つといいですね。(参考)マイナビウーマン|恥ずかしがり屋の原因と克服法コトバンク|内気(ウチキ)とはgoo国語辞書|照れ屋(てれや)の意味BBCニュース|「恥ずかしがりや」を科学する社交が得意な人、苦手な人赤ちゃん&子育てインフォ 公益財団法人母子衛生研究会|Q.2歳の女の子。親と一緒だと陽気にふるまいますが、人の集まる場所が苦手です。 (2016.1)ベネッセ教育情報サイト|恥ずかしがり屋の子どもへのNG対処法とOK対処法ベネッセ教育情報サイト|あいさつができない内向的な子ども「保護者は目をつぶれ」と専門家All About|子供の恥ずかしがり屋・引っ込み思案な性格を克服・改善する方法StudyHacker こどもまなび☆ラボ |「自分の意見が言えない子ども」には4つのタイプがあった。我が子を認めていますか?StudyHacker こどもまなび☆ラボ |「親の態度」がカギを握る。子どもの自己肯定感を高める行動、低める行動
2020年02月28日モデルの高橋ユウが7日、オフィシャルブログを更新し、姉で女優・高橋メアリージュンの言葉に感謝した。先月28日に第1男児を無事に出産したユウ。この日のブログでは、「退院して家に帰ってきて、慣れない沐浴を母とひろくん(夫の格闘家・卜部弘嵩)の協力のもとやっていて、私も余裕が無くてピリピリしちゃってお母さんにもひろくんにも当たりが強くなっちゃったんです」「『お母さん水止めて!!』『ひろくん耳!!』て感じで」と反省の思いをつづった。そのことを姉・メアリージュンに話したところ、返ってきた言葉は「そりゃそうや。この子の命最優先やもん」。さらに、メアリージュンは愛息に「良かったねー。ママがちゃんと守ってくれたよー」と語りかけてくれたという。この言葉に救われ、「めちゃくちゃ涙こらえるの我慢しました。ちょっとこぼれた。笑」と恥ずかしそうにつづるユウ。「姉のこういうところ、本当に驚かされます。深い優しさの持ち主です」とその人柄を褒め、「ひろくんも母も全然気にしてないというか気になってなかったみたい」と夫と母の支えにも感謝していた。
2020年02月07日俳優の高橋一生と女優の蒼井優が13日、都内で開催された映画『ロマンスドール』公開直前!プライベート試写会に登壇。高橋は自身の結婚観について「できるかなっていう恐怖はありますよ」と明かした。タナダユキ監督が自らの原作を映画化した本作は、美大を卒業してからのフリーター生活を送り、ひょんなことからラブドール制作工場で働き始めることとなった北村哲雄(高橋)と、その妻・園子(蒼井)の姿を映し出す。高橋と蒼井は『リリイ・シュシュのすべて』以来、19年ぶりの共演となった。結婚することに怖さがあるというファンから、本作への出演を機に結婚に対する意識が変わったか、そして結婚に対する恐怖があるか聞かれた高橋は「結婚できるかなっていう恐怖はありますよ。むしろ逆に。このくらいの年になってくると」とコメント。「孤独ですよ。ほんとに」と続けるも「あ、全然笑ってくれねえや。切実だったのかな、今の言い方(笑)」と自虐して会場を沸かせた。そんな高橋は「結婚に対してイメージしているものが少ないんですよね」としつつ「蒼井さんと去年の1月に、新婚生活の撮影をしているのは、ちょっと僕、楽しかったですね」と述懐。「新しい段ボールとか荷物とか持って帰ってきて。『よろしくお願いします』なんて言ってるのは、『俳優冥利に尽きるな』なんて思ってましたね」と撮影を振り返った。その後、蒼井に結婚したいのか問われると「したいですけど、相手がいなかったら始まらないですからね」と答え、蒼井は「ちょっと話を伺ってると、ほぼ家から出ないじゃないですか。ずっと家の中で自転車漕いでて」と高橋の生活を暴露。自転車で脚の筋肉を鍛えているという高橋は「想像できます? 逆にそれを見守っている奥さんという存在って(笑)。想像つかないんですよね。だから、多分ないんじゃないかと思っています」と本音を明かし、これを受けた蒼井は「だから私はそれを捨てた方がいいと思っている(笑)。その脚力で外に出るべき」と提案して高橋を笑わせていた。
2020年01月14日誰にでも訪れる老いと、家族の絆をテーマにした舞台『黄昏』が1月16日(木)から紀伊國屋ホールで上演される。【チケット情報はこちら】1978年のブロードウェイ初演以来(原題は『On Golden Pond』)、日本を含む世界各地で上演され続けているアーネスト・トンプソンの戯曲。1981年にはヘンリー・フォンダ、ジェーン・フォンダ、キャサリン・ヘップバーンの共演で映画化され、第54回アカデミー賞主演男優賞、主演女優賞、脚色賞などを受賞した。シーエイティプロデュースでは、文学座の高瀬久男の演出のもと、2003年に初演され、2006年再演(板垣恭一との共同演出)、2018年には鵜山仁による新演出で再再演されている。舞台は、アメリカ・メイン州、美しい湖ゴールデン・ポンドの岸辺にたたずむ別荘。偏屈な性格で最近老いを感じ始めたノーマンと、ノーマンの10歳年下の妻・エセルのふたりがひと夏を過ごすために、別荘へやってくる。そんなふたりのもとに、42歳になる娘のチェルシーから手紙が届く。父との確執から疎遠になりがちなチェルシーだが、8年ぶりにゴールデン・ポンドを訪れ、ボーイフレンドを連れてくるといって…。村井國夫の舞台降板に伴い、ノーマン役を演じるのは、文学座の石田圭祐。また、これまで初演からエセル役を演じてきた八千草薫が昨年10月に亡くなり、今回は高橋惠子がその跡を継ぐ。娘のチェルシーを瀬奈じゅん、ビルを松村雄基、ビリーを若山耀人、そして郵便配達夫のチャーリーを石橋徹郎が演じる。昨年12月下旬に東京都内で行われた稽古では、年季を感じさせる木造の別荘の内装が建てこんであり、1幕の第三場、ノーマンが80歳の誕生日に、チェルシーが恋人のビルと、13歳になる彼の息子ビリーとともに別荘へやってくるシーンが公開された。娘に会えた嬉しさと裏腹に天邪鬼な受け答えをしてしまうノーマン。父の体調を気にしているのに、それを素直に表せないチェルシー。その間に立って両者を気遣い、見守るエセル。程よい緊張感が漂う稽古場。本番まであと1か月ほどだったが、過度に焦ることなく、各々が淡々と目の前の芝居に向き合い、稽古に取り組む姿が印象的だった。初演から40年以上経っている戯曲だが、家族のあり方、そして、老いとの向き合い方は現代でも十分通ずるテーマだろう。実力派の俳優たちが紡ぐ、家族の物語。お見逃しなく。公演は19日(日)まで。チケット発売中。取材・文:五月女菜穂
2020年01月09日松下優也と平間壮一がW主演する舞台『黒白珠』が6月7日、Bunkamuraシアターコクーンで開幕した。青木豪が書き下ろした新作で、河原雅彦が演出を担当する。1990年代の長崎を舞台に、双子の兄弟とその家族の憎愛を描いた人間ドラマ。開幕前には出演者らが会見取材に応じ、心境を語った。【チケット情報はこちら】主人公の双子の兄弟を演じる松下と平間。松下は「緊張しきれていない感じ。僕らが稽古場でやってきたことを、どうお客様が感じてくれるかのか。1番楽しみです」と話し、平間は「いろいろありまして、ここまで来て、やっと初日を開けられるようになって、よかったと思います」。ふたりは、河原が演出した『THE ALUCARD SHOW』(2014年)以来の共演となる。松下は「すごく仲のいい、本当に仲間というか友達みたいな感覚でやれる。双子の役なのに見た目は似ていないのですが(笑)、稽古場で芝居のことをいっぱい話しました」と充実した稽古期間を振り返り、平間も「特に双子だからこうしなくては…という気負いはなく、自然とやっていました」と語った。ともに1990年生まれで、どちらかというとミュージカルで歌って踊るイメージも強いふたりだが、今回は河原の演出のもと、ストレートプレイへの挑戦となる。松下は「お芝居、楽しいです。踊ったり歌ったりはしませんが、結構動く役柄なので、ダンスをやっていてちょっとだけ良かったかな(笑)」と述べる一方、平間は「あんまり苦手意識はないのですが、芝居だけを一生懸命やらなくてはという思いで稽古場に入りました。これだけのベテランの方々と一緒にやらせていただけるので、安心感はありました。下手なら下手で全力でやって、あとは先輩たちに助けてもらおうという気持ちになりました」と話した。それに対して、双子の父親役を演じる風間杜夫と母親役の高橋惠子は「ふたりは役について、いつも語り合っていて、熱心だった」と振り返り、同じく共演する村井國夫も「本当にふたりはね、よくやっています。感心するぐらい。とても素敵なふたりだと思います」と褒めていた。東京公演は23日(日)まで。兵庫公演は6月28日(金)から30日(日)まで、兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール、愛知公演は7月6日(土)・7日(日)刈谷市総合文化センター 大ホール、長崎公演は7月10日(水)長崎ブリックホール 大ホール、久留米公演は7月13日(土)・14日(日)久留米シティプラザ ザ・グランドホールにて。各公演ともチケット発売中。文・写真:五月女菜穂
2019年06月12日長らくパリを拠点に活躍していた女優・作家の岸惠子が、今年も2部構成のトークショー『ひとり語り輝ける夕暮れ』を開催する。第1部の一人芝居『わりなき恋』は25万部以上を売り上げた自身の同名小説が原作。今年は2015年の初演から魅力を凝縮した、新演出版をお届けする。国際線の機内で偶然隣り合わせた男女の恋を描いた本作は、自身の体験をもとに創作したと明かす岸惠子。その時、隣席の男性から「パリを経由しプラハへ行く」と告げられた岸の脳裏には、ある光景が蘇っていた。岸惠子 ひとり語り「輝ける夕暮れ」チケット情報1968年、各地で学生紛争が頻発するなど世界は革命の時代にあった。30代だった岸はチェコの民主化運動を取材するためプラハへ飛んだ。「その男性も当時『プラハの春』と呼ばれたドプチェクの革命に胸を熱くした大学生で、プラハの春は僕にとっても青春の大事な1ページですと仰ったのです」。それまで小説の主人公像を掴みきれずにいた岸は、この偶然の出会いからインスピレーションを得て『わりなき恋』を上梓した。「認知症や健康についてのテレビ番組が多い中、赤ちゃん言葉で介護されている老人の映像を目にした時は、どんな人間にも尊厳はあると憤りを感じました。人生100年の時代にも、ぱぁっと虹が立つほど華やかな人生の夕暮れ時があっていい。この公演名には、黄金色の夕映えが見れたらいいなとの思いを込めました」。第2部は、初めて訳したおとなの絵本『パリのおばあさんの物語』の話から、世界で活躍する岸ならではの彩り豊かな人生観を、ユーモアたっぷりに語り尽くす。「先日は私の散歩道にあるノートルダム大聖堂が火災に見舞われ、スリランカでも大規模なテロがありました。世界は刻々と変化しているのに日本人は割合にのんびりしていて、そこが良くもあり腰砕けな部分でもある」。24歳でパリに渡って以降、岸は積極的に世界中で取材と冒険を重ねてきた。「私もぺしゃんこに失敗する時だってある。ただ、この冒険心と行動力がなかったら今ごろ退屈なだけの老後を送っていたと思います。男女問わず特に若い方には、世界情勢にもっと敏感になってほしい」。同時に、日本人はもっと“自分を思いやった方がいい”とも。「人が雑に考えた常識の枠にはまらず、自分で考えて行動する。自分の考える自分を生きた方がいいと思います」。年齢を感じさせない熱い語り口とスマートな身のこなし、気品溢れるオーラは健在だ。5月初旬には新作エッセー『孤独という道連れ』が発売された。「ひとりの生活は不便や寂しさもありますが、ひとりじゃないと味わえない自由や喜び、蜜のような甘さもある。そんな話もしてみたいなと思います」。大阪公演は6月11日(火)フェスティバルホールにて上演。チケット発売中。取材・文:石橋法子
2019年05月31日5月・6月に全国を巡る 岸惠子 ひとり語り『輝ける夕暮れ』が5月18日に開幕。それに先がけて囲み取材が行われた。第1部で一人芝居『わりなき恋』(朗読劇)の上演、第2部でフリートークを行う今回。第1部の『わりなき恋』は、岸が2013年に発表しベストセラーになった小説で、一人芝居は2015年に初演、2016年に再演。今回はそれを「要になる場面を編集し直して50分にまとめてやることにしました」(岸)と、新演出・凝縮版で上演する。「私がこの小説を完成させたのが80歳、今は86歳です。テレビで高齢者の惨めな様子ばかり映すことに憤りが湧いて、“人生の夕暮れ時に、偶然でも夢でもいいから、パーッと虹が立つような美しい景色がないかしら”と思って書きました」と執筆のきっかけを振り返る。描かれているのは、成熟した女の愛と矜持の冒険譚。生々しい描写もあるが「高齢者の恋にはさまざまな障害があるんですよ。男にも女にも身体の変化がありますからね。私はそういうものから逃げずとことん書くぞという覚悟で、パリでは産婦人科の先生数名に話を聞き、日本でもいろんな取材をしました。今日もそういう場面はあります」と明かす。そしてラストは「出会いがあれば必ず別れがある。私はその別れを、清々しく美しく、私流の美学で飾りたいと思いました。我ながら成功したように思っているので、それを汲み取っていただけたら嬉しいなと思います」そして第2部はフリートーク。話す内容については「今朝まで悩んでたんです」と笑顔をみせ、「私はこの5月2日に『孤独という道連れ』という本を出したのですが、出版社の方に“若いときや女盛りのときのあなたじゃなくて、今老いていく最晩年の日々を書いてほしい”と言われ、16編のエッセイを書きました。今回はその中の話をしようと思っています。でもどの話をするかは…まだ迷ってます(笑)」と話した。舞台について「その都度、ドキドキしてやっています。でも舞台っておもしろいですよ。お客さんが湧いてくださったりするとすごくしあわせです」と語る岸が、第1部、第2部でさまざまな表情を見せる 岸惠子 ひとり語り『輝ける夕暮れ』は、5月18日の東京・新宿文化センター 大ホールを皮切りに、愛知、埼玉、千葉、大阪、神奈川など全10会場を巡演。取材・文:中川實穗
2019年05月21日NHKが、特集ドラマ「マンゴーの樹の下で~ルソン島、戦火の約束~」の制作開始を発表。岸惠子、清原果耶、林遣都、安藤サクラら出演者も発表された。本作は、太平洋戦争の中で最も凄惨を極めたフィリピン攻防戦の渦中、辛くも生き残った女性たちが書き残した戦争体験を基に描く、終戦の日関連の特集ドラマ。凛子と綾が営む駅前の小さな写真館は、綾が亡くなり、平成の時代に入り、店をたたもうとしていた。そんなところに、昭和20年のマニラ空襲で亡くなったはずの綾の弟から一通の手紙が届く。フィリピン人社会に紛れ込み溶け込むことで生きてきた弟が、綾の住所を探し出し送ってきたのだ。そして、凛子の胸にあのルソン島の日々、そして、凛子と綾だけの秘密がよみがえってくる…というあらすじだ。「豊饒の海」「地を渡る舟」を手掛けた長田育恵が描く本作では、戦後の昭和・平成を生き抜いたヒロイン凛子を、岸惠子と清原果耶がリレー形式で演じるほか、渡辺美佐子、山口まゆ、林遣都、大東駿介、福田転球、伊東四朗が出演。さらに、連続テレビ小説「まんぷく」でヒロインを演じた安藤サクラが、同作後初のNHKドラマに出演。伊東さんの娘役を演じる。特集ドラマ「マンゴーの樹の下で~ルソン島、戦火の約束~」は8月8日(木)22時~NHK総合テレビにて、8月中にBSプレミアムで89分版を放送予定。(cinemacafe.net)
2019年05月11日蓬莱竜太の岸田國士戯曲賞受賞作『まほろば』が7年ぶりに上演。連綿と途絶えることのない人間の営みを、妊娠、家系、血脈など奥深いテーマを散りばめ、軽妙な4世代の女たちの会話劇に仕立てる。何気ない会話から熱く脈打つ命の尊さに触れるような驚きと普遍性に満ちた、ユーモアたっぷりの人間ドラマだ。前回までは長女ミドリの視点から描かれた物語が、今回は母ヒロコを中心に展開する。演出は劇団チョコレートケーキの日澤雄介。伝統やしきたりをギリギリ受け継ぐ“旧世代”代表・ヒロコ役を演じる高橋惠子に意気込みを訊いた。「まほろば」チケット情報「ヒロコは、本家の嫁として家を受け継ぎ守っていくため、娘たちに結婚、出産してほしいと強く思っている人。でも『神様のおぼしめし』と台詞にもあるように、命の誕生は人間の力だけではどうしようもなくて。他にも、家族が持ち込んでくる様々な問題に、親としてどう対処していくのか。たった1日の出来事が、休憩なしの2時間で一気に駆け抜けていく。その中で、本当の肉親同士のやり取りに見えないといけませんから、私も本音というか、はらわたからの叫びくらいのイメージで演じた方がいいなと。表面だけの台詞のやり取りだけでは終わりたくない作品です」演出家からはどんどんボルテージを上げてとの指示が飛ぶ。そのなりふり構わない会話の妙が共感や笑いを誘う。「笑えますよね。ヒロコは自分の代で家を途絶えさせるわけにはいかない!と使命感に燃える。それは言いすぎではと思える娘たちへの言葉も、真剣そのものだからこそ。男性作家だから客観的に観察ができるのか、各年代の女性たちの真実が描かれていると思います」。今回初のストレートプレイに挑む元宝塚歌劇団雪組トップスター早霧せいなをはじめ「美人揃いの娘たち」ともすでに息ぴったりと声を弾ませる。「ダブルキャストの子役の2人も持ち味が違っていて、11歳なのに作品の中で一番発言が大人びているのも面白いんです」上演は平成最後のタイミング。そこにも運命めいたものを感じると語る。「改元に伴い、世の中の価値観は今までになく大幅に変わっていくような気がします。一方で、変わらないものもある。例えば、妊娠、出産が3日で済むようになりましたとはなりませんよね(笑)。私も60歳を過ぎ、近頃は相手を敬う日本人のしきたりや知恵、日本語の美しさなど、良いものを後世に残したいと思うようになりました。まほろばとは素晴らしい場所という古来からの言葉ですが、蓬莱さんもそういう思いだったのかなと。何か、“忘れないでほしいことがある”と言われているような気もして。そんな思いもこの作品を通して伝えていければと思います」公演は2019年4月5日(金)から21日(日)まで東京芸術劇場シアターイースト、4月23日(火)・24日(水)は大阪・梅田芸術劇場シアター・ドラマシティにて上演。取材・文:石橋法子
2019年04月05日高橋一生が主演する<“あえて結婚しない”男子=AK男子>たちを描くドラマ「東京独身男子」に、仲里依紗、高橋メアリージュン、桜井ユキと、“AK男子の前に立ちはだかる”女性キャストが決定した。主演の高橋さんがメガバンク勤務の石橋太郎役、斎藤工がバツイチの審美歯科クリニック院長・三好玲也役、滝藤賢一が大手弁護士事務所のボス弁・岩倉和彦役と、仕事も私生活も充実、何でも1人で事足りてしまう“AK男子”に扮する本作。人並み以上の容姿を持ち、スペックも高く、気の合う仲間とつるみながら独身ライフを謳歌していた3人だったが、あるときを境に、結婚を猛烈に意識する事態に…。しかし、その先に待っていたのはとんでもない“難婚ワールド”だった…というストーリー。理想の結婚を求め、七転八倒する本作にさらなる波乱を呼びこむのが、今回発表された3人の女性キャストたち。■仲里依紗、AK男子たちに辛辣な意見を叩きつける!「ホリデイラブ」では、浮気される正妻=“サレ妻”を演じ話題となった仲さんが今作で演じるのは、玲也(斎藤さん)の妹で、兄の審美歯科を取り仕切る影の立役者の三好かずな。プライベートでは夢見がちな3人のAK男子たちに辛辣な意見を叩きつける貴重な存在である一方、実は高橋さん演じる太郎に昔から密かな想いを寄せているという役どころだ。今回演じるかずなについて「何でもはっきり言うタイプ」と説明する仲さんは、「私は、ズバッとものを言う役が今まで多かったので、そういう性格だと思われがちですが、本当は違うんです。言うべきことを言えず、うやむやにしてしまう。だからかずなみたいな人は憧れです!」とコメント。共演するAK男子役の俳優陣たちについては「高橋さんはお会いしたことがないので勝手な印象ですが…フランスとか、似合いそうな雰囲気がある。斎藤さんもお会いしたことがないんですが、ミステリアスですよね。二人ともおしゃれなイメージです。滝藤さんは何度か共演させて頂きました。一度、ロケ現場までおしゃれな電動自転車に乗っていらしたことがあって!そのとき、なんだか“良いお父さん”というイメージを抱きました。でも今回の役は独身だし、今までとは全然違うタイプなので楽しみです!」とそれぞれ印象を語っている。■太郎の元恋人役に高橋メアリージュン「やる気に満ちています」『闇金ウシジマくん』シリーズや「東京アリス」「サバイバル・ウェディング」などに出演、モデルで女優の高橋さんは、太郎の元恋人・竹嶋舞衣役に決定。舞衣は旅行会社に勤務しており、3年前にロンドンへと旅立ったのを機に破局。しかし、帰国して太郎と再会したことで、彼の恋心に再び火をつけることになる。台本を読み、すごく面白いと感じたという高橋さんは「この役は自分にとって、今までにない新たなチャレンジになる」と言い、「舞衣は、明るいイメージを放ちながらも、どこか儚さを感じさせる女性なんです。その儚さみたいものが出せたらいいですし、是非とも表現していきたいと思っています。今まで私は、すごく気の強い女性の役をやることが多かったんです。でも今回はじめて、柔らかい印象のいわゆる女性らしい役を頂きました。今までは常にプンプンしている役ばっかりで(笑)、こういう女性を演じる機会がなかったから、とても嬉しいです!」と新たな役どころに意欲を示す。また、「テレビ朝日の連続ドラマにメインキャストとして出演するのも初めてなので、やる気に満ちています。他の5人の魅力的な役者さんとの共演にも、クランクイン前からわくわくしていて、本当に楽しみしかないですね!」と撮影が待ち遠しいと話している。■桜井ユキ、やり手弁護士役に!そして、『娼年』『50回目のファーストキス』『スマホを落としただけなのに』など、話題作への出演が続く桜井さんが演じるのは、岩倉の事務所に所属するやり手弁護士・日比野透子。職場では切れ味鋭く働く一方、プライベートではその奔放な言動でAK男子たちを圧倒していく。AK男子について「仕事柄こういう男性は周りに多いので“そんな訳ない”という感覚はなかった」と言い、親近感を覚えたという桜井さん。3人共面識があるという男性キャストたちについては「高橋さんの第一印象はとにかくよくお話してくださる方でした。すごく知識豊富な方で、何を聞いても必ず答えが返ってくるんです」「滝藤さんは、演じる時の切り替えがすごいんです。オンオフがお見事」「斎藤さんは、三人の中ではいちばん“少年具合が高い”です、もちろん良い意味で(笑)」とそれぞれについて明かし、「ちゃんと皆さんの一部になれるように頑張りたいです!」と本作にかける意気込みを語っている。土曜ナイトドラマ「東京独身男子」は4月、毎週土曜日23時15分~テレビ朝日系にて放送予定。(cinemacafe.net)
2019年03月01日毎年恒例である岸惠子のトークショーが今年も5月・6月に上演される。今年のタイトルは「岸惠子 ひとり語り 輝ける夕暮れ」。第1部で一人芝居『わりなき恋』の上演、第2部でフリートークを行うという。その取材会が行われた。前半の一人芝居『わりなき恋』は自著小説の朗読劇。2015年に初演し好評を博した作品を新演出・凝縮版で上演する。岸は「今回で3度目になりますし、どうかとは思ったのですが、私の心もなにもかもを注いだ作品なので。どうしてもこれを一幕目にやりたいって」と今回の上演の経緯を語る。これまで2度上演している作品だが「今年はちょっと凝縮して、“これは聞いてほしい”と思うところをやります」。物語は成熟した女の愛と矜持の冒険譚。岸は「恋なんて突拍子もないことが人生の最晩年にあってもいいんじゃないかなと思うんです」と語る。「今、日本でも世界でも高齢者が非常に増えていますよね。でもある日テレビを見ていると、若い看護士さんに“おばあちゃん、食べなきゃだめよ”と赤ちゃん言葉であやされて、生きているかもわからないような表情をした高齢者の方を延々と大映ししていて。私は憤りを感じました。それで、年を取っても輝くとまではいかなくても、人生の夕暮れ時にパーッと虹が立つような話があるといいなって、高齢者の男女が巡り合って恋に落ちる物語を書きたいと思いました」後半のフリートークでは、岸が今もっとも大切にしたいことや、変わらずに伝え続けていきたいことを語るそう。「実は今エッセイを書いていて。幻冬舎の社長さんが“最晩年を生きている今のあなたの生活を書いてくださいよ”って言うから(笑)、むつかしいなとは思ったのですが、私が感じることなどを書いてる最中です。そのお話もするつもりです。私の舞台を観に来てくださる方は50、60、70代の方々だと思うので、そういう方にちょっと聞いてほしいなと思うことを話そうと思っています」。エッセイのタイトルは『孤独という道連れ』。「“孤独”って寂しいひとりぼっちだって意味で捉えられてるんじゃないかと思って。でも私は、若いときから割とひとりでいるのが好きだったし、ひとりじゃなきゃできないことがたくさんあるんですよね」。パリと日本を往復しながら、唯一無二の人生を歩いてきた岸ならではの、聡明で豊かなトークを楽しみにしたい。「岸惠子 ひとり語り 輝ける夕暮れ」は、5月18日(土)の東京・新宿文化センター 大ホールを皮切りに、愛知、埼玉、千葉、大阪、神奈川など全10会場を巡演。取材・文:中川實穗
2019年02月06日元AKB48の高橋みなみが、5月30日に渋谷 TSUTAYA O-EASTで行われた「高橋みなみのこれ何?フェス2018」に出演した。このイベントは、高橋がパーソナリティを務めるラジオ番組『高橋みなみの「これから、何する?」』(TOKYO FM/月曜~木曜13:00~)が開催したもの。イベントのオープニングに登場した高橋は、「みんな若くない?」と客層の若さに驚いた様子。そして「番組スタートからまる2年経ち、3年目に突入しました! そしてたくさんの皆様のおかげでこうやってフェスを開催することができました! ありがとうございます! ぜひ最後までお付き合いください」と感謝の言葉を語った。その後、スペシャルトークゲストの人気YouTuberユニット・カイワレハンマーが登場すると、会場から黄色い歓声が上がり、高橋が「こんなにファンいるの? 私もこんな歓声浴びたことないよ!」と驚く場面も。イベントのトリには、Creepy Nutsが登場。途中水をこぼしてしまうアクシデントも、「イベントの大トリを務めさせていただいているのですが、今私はステージで床を拭いています」と笑いを誘う。そして高橋が「Creepy Nutsでした! ありがとうございました!」と締めくくろうとしたところ、Creepy Nutsは「いやいやこれ誰のフェスですか!まだたかみなさん歌ってないですよ!」と発言し、高橋みなみとコラボで曲を披露する流れに。高橋の楽曲「いつか」を披露した。また同イベントにはこの他にも、Awesome City Club、緑黄色社会、モーリー・ロバートソンなどが出演した。
2018年06月01日「飲むエステ」が新登場人気エステティシャン 高橋ミカがプロデュースする「飲むエステ」が、高橋ミカ公式ミッシーリストにて販売が開始された。エイジング世代をサポートする美容成分(マルチビタミン&ビタミンC、コラーゲン、乳酸菌など)をバランス良く配合。ヨーグルト味で、飲みやすく、続けやすいアイテムとなっている。1箱15包入りで、通常価格は3,200円(税抜き)。お得な3個セットは、10%オフの8,640円(税抜き)で購入することができる。3月31日まで送料無料。送料無料で毎月自宅に届く「毎月お届けコース」は、毎月1回1箱が届いて、1ヶ月あたり2,880円(税抜き)。飲む美容液で、内側から美しさを磨いてみてはいかがだろうか。高橋ミカのプロフィール高橋ミカは、大手エステティックサロンにて経験を積んだ後、27歳で独立。2004年9月に「ミッシィボーテ」をオープンさせ、多くの著名人や芸能人を顧客にもつ。「ミッシィボーテ」を主宰する他、化粧品のプロデュースや、美容講座の講師としても活躍。テレビなどへの出演も多い。著書には「4STEP毒素排出マッサージ」、「高橋ミカの美人の掟」、「毒素排出マッサージ」、「腸美人ダイエット」などがある。(画像は高橋ミカ公式ミッシーリストより)【参考】※高橋ミカ公式ミッシーリスト※高橋ミカ オフィシャルブログ
2018年04月04日女優の高橋ひとみが24日、東京・日比谷のHMV&BOOKS HIBIYA COTTAGEで書籍『高橋ひとみのスタイルブック Hitomi Bon!』(発売中 1,512円税込 主婦の友インフォス刊)の発売記念イベントを行った。書籍『高橋ひとみのスタイルブック Hitomi Bon!』の発売記念イベントを行った高橋ひとみ同書は、女優として活躍している高橋ひとみの初めてとなるスタイルブック。128ページにわたり、高橋のリアルな私服やセルフコーディネートの写真が散りばめられており、高橋の魅力を徹底的に紹介している。同書を作りにあたって「グチャグチャのクローゼットを整理して、編集部に持っていきました。量にしたら2トントラックにダンボール40箱とスーツケースに目一杯。運び出した時は、近所で『とうとう離婚したんだ』と言われるぐらい心配されました(笑)」と苦笑いの高橋だが、初めてのスタイルブックには「本当に自分の? と思うぐらいの出来過ぎで、『毎日こんなの着ているのかしら?』と思うぐらい格好良く撮っていただいたし、昔の寺山修司さんの写真も掲載されていて泣きそうになりましたね。大満足です」と胸を張った。さらに「誰でも真似しやすい感じのお洋服でシンプルなものばかり。皆さんに気軽に着れるものばかりですから、身近に感じてもらえると思います」とアピールした。高橋は2013年11月に一般男性と結婚して、今年で結婚生活5年目を迎える。「なるべく一緒に歩いて見せつけています、仲良く手もつなぎますよ」とラブラブな様子だが、「今は禁酒しなさいと言われていて、この前も3杯飲んで怒られました。飲む人の気持ちが分からないんですよ。お誘いが少なくなっちゃいました」と夫への不満を吐露。「お酒を飲みながら世間の方とお話がしたいじゃないえすか。夫婦だけの会話だけだと狭くなりますし、お誘いがあったら『行っておいで!』と言ってくれたらパーフェクトなんですけどね」と夫に理解を求めていた。
2018年03月25日今年も高橋一生から目が離せない。最新版の広辞苑にも「朝ドラ」という言葉が掲載されたが、その朝ドラことNHK連続テレビ小説『わろてんか』にも出演中、当初から、ヒロインをはさんだ三角関係における、噛ませ犬的役割を担ってきたが、折り返し地点を過ぎ、いよいよワンチャンの可能性も見えてきたような、見えてこないような状況で、高橋は、映画づくりに燃えながら、何かにつけヒロインを支えてしまう男(伊能栞)を、情感込めて演じている。この栞のモチーフになっている実在の人物のひとりが、『嘘を愛する女』を配給している東宝の創始者・小林一三である。そして、『嘘を愛する女』でも高橋は、またまた、ヒロイン(長澤まさみ)を助けてしまう男(役名:小出桔平)として登場する。キャリアウーマン(プレスシートにはこう書いてある)の川原由加利は、困っているときに手を差し伸べてくれた小出桔平と、あるとき、偶然再会。彼を家に住まわせるようになる。仕事が忙しい彼女のために、桔平はご飯を作るなど、何かとお世話する。いわゆる、"慰めて抱きしめる"ビューネくん(化粧品のCM)みたいな癒やしキャラで、そのうえ、金縁・丸メガネでお医者さん(研究医なのでまだそれほど収入がない)。わたしのうちにもこんな高橋一生がいてほしい~と思って見ていたら、彼が突如、くも膜下出血で意識不明になってしまう。そのせいで、名前も経歴もすべて「嘘」だったことがバレてしまう。小出桔平はいったい何者なのか? 由加利は、桔平の残したヒントに導かれるように、瀬戸内の島々を旅して回る。そこで、知る、衝撃の真実。ババーン! 涙!これが、映画の骨子である。このへんまでは、予告編でも描かれていて、ここから少々ネタバレをするが許してほしい、そうしないと、この映画における高橋一生の凄さが伝えられないからだ。○ベッドで寝ているシーンの多い高橋一生映画の大半は、長澤まさみの、小出桔平(仮名)の真実を探すロードムービー的なもので、高橋一生は、ほとんどベッドで寝ている。むしろ、長澤まさみと捜査旅行をする探偵役の吉田鋼太郎のほうが出演時間が長いのではないかと思えるほどだ。吉田鋼太郎もかっこいい。中江和仁監督は「『殺人の追憶』のソン・ガンホをイメージしたいと吉田さんに伝えました」とプレスシートのインタビューで語っているほどで、ほんとうに大活躍だ。なんということだろうか! 我々は騙されたのだろうか。映画のタイトルが『嘘を愛する女』だけに? と劇場でぎりぎりぎりとなるのは、ちょっと待ってほしい。見た人は共感してもらえると思うのだが、これが不思議と、高橋一生ロスにならない。どんなに寝ていようと、どんなに吉田鋼太郎が熱演しようと、どんなに長澤まさみががんばろう(長澤まさみのやさぐれたキャリアウーマンっぷりもすごくいい)と、この映画は、高橋一生に支配されている(ここ二重線を引いて読んでほしい)。そこが、この映画と高橋一生の凄さであり、とっても企みに満ちた映画だと思う。どれだけ、高橋一生に支配されているか、まだ観るか迷っている人はぜひ、確認してほしい。少なくとも、ヒロインと同じような気持ちで、高橋一生(桔平)が何者であるか、最後まで旅するような気持ちで観ることができる(瀬戸内の風景も素敵です)。○台詞がなくても饒舌さて、高橋一生である。いつも穏やかにうっすら微笑んでいるにもかかわらず、なぜか、憂いが拭えない雰囲気を醸す高橋一生だからこそ、この謎の男が演じられる。今度は、目を閉じてしまったその顔にまで、憂いを含んだ秘密をのぞき見てしまう。監督は、プレスシートで「台詞がなくても表情や雰囲気だけで、何か背負っている陰のある人に見せたかった」と、それが高橋にハマったと語っている。とはいえ、そんなに寝ているばかりなのか? そうでもない。秘密にまつわる、あんなシーン、こんなシーンもあるし、なんといっても、ヒロインとの出会い、家でのイチャイチャなどが、かなりたっぷり描かれている。そこでの、ゆるいトップスの襟からのぞく首筋と鎖骨の窪みは、台詞以上に饒舌であり、秘密を隠している。ちなみに、吉田鋼太郎の助手を演じているDAIGOのロン毛でメガネのオタクのような風貌は、高橋一生が、かつて『池袋ウエストゲートパーク』(00年)に出演していたときを思い出させる。当時は、色もの枠だった彼が今や、恋愛映画の王子様役とは感無量。主題歌の作詞は坂元裕二、歌は松たか子と、高橋の代表作になったドラマ『カルテット』(17年)の脚本家と共演者。やっぱり、『嘘を愛する女』は隅から隅まで、高橋一生色の映画なのである。■著者プロフィール木俣冬文筆業。『みんなの朝ドラ』(講談社現代新書)が発売中。ドラマ、映画、演劇などエンタメを中心に取材、執筆。著書『挑戦者たちトップアクターズ・ルポルタージュ』『ケイゾク、SPEC、カイドク』、構成した書籍に『庵野秀明のフタリシバイ』『堤っ』『蜷川幸雄の稽古場から』などがある。最近のテーマは朝ドラと京都のエンタメ。
2018年01月27日日本の映画黄金期より、第一線で活躍を続けてきた女優・岸惠子。パリ生活を綴ったエッセイや中東へのハードなルポ、近年では小説『わりなき恋』のヒットで作家としても知られる岸が、秘蔵写真と共にトークを繰り広げるのが本作だ。1932年に横浜で生まれた岸は、映画『君の名は』の真知子役で国民的スターとなりながらも、その進取の気性としなやかな感性によって、自らの人生を選び取ってきた。8月9日、全国ツアーの幕開けとなった東京・なかのZERO大ホールに足を運んだ。岸惠子スペシャルトークショー~夢のあとさき~ チケット情報スクリーンに懐かしい写真が次々と映し出され、岸のナレーションが重なってトークショーがスタート。ほどなくして登場した岸は、「50年前にあつらえた」というゴールドのドレスで登場。“スター岸惠子”の変わらぬあでやかさに、満員の客席からはため息が漏れる。第1部は、岸が12歳の時に被災した横浜大空襲の話から。「この日、自分の意思で動くという意味で“大人”になったのだと思います」というエピソードが、聞く者の胸に迫る。続いて、出演作の中でも岸が大好きだという映画『雪国』(豊田四郎監督、1957年)と、『おとうと』(市川崑監督、1960年)の紹介と、監督や共演者との逸話を。それぞれ「(役作りに)苦労したから好きなんです」というのがいかにも気骨のある岸らしく、当時の映画界の裏話も興味深い。一方、当時のハリウッドで行われたという岸のお披露目パーティーには、ウィリアム・ホールデンやジョン・ウェインなど名だたる映画スターが登場。ケーリー・グラントの名前をゲイリー・クーパーと間違えるなど、岸自身が「そそっかしいの」と認めるエピソードには、客席からも笑いが起こった。休憩を挟んだ第2部では、鮮やかな赤いジャケットに衣装替え、トークは作家・岸惠子の本懐へと触れてゆく。「たくましさの中のお茶目なユーモアが素晴らしいと思った」というユダヤ人の友人との話。1980年代に、すんでのところで暗殺事件に遭遇しそうになり、「イスラムってなんだろう」と思うようになったという話。どれも過去の出来事ではなく、現在の世界と日本につながっていると語る岸の姿が印象的だ。初日の前に行われた囲み会見では、「来てくださった方に“こんな人生もあるんだ”と思っていただければ」と話していた岸。ちょうど初日直後の8月11日に85歳の誕生日を迎えるとあって、変わらぬ美しさとバイタリティについて問われると、岸は「元気に見えるとしたら“苦労が多いこと”ね。いろんな“事件”に対処するため、普通の優しいおばあさんにはなれないのかもしれません」と笑顔で語った。過去を振り返るだけでなく、そこから未来への眼差しも感じられた本作。公演地によって内容も変わるというから、今後の上演も楽しみに待ちたい。「岸惠子スペシャルトークショー~夢のあとさき~」は8月から11月まで日本全国全19会場にて開催。チケット発売中。取材・文佐藤さくら
2017年08月21日俳優の高橋克典が25日、都内で行われた「RIZAP GOLF×高橋克典 スコア100切りチャレンジイベント」に出席した。同イベントは、ゴルフ初心者の高橋克典が、RIZAP GOLFのレッスンを受けてスコア100切りを目指すというチャレンジ企画。この日登場した高橋が、「スコア100切り」チャレンジ宣言を行い、同企画の意気込みなどを語った。25年前に初めてラウンドした時は183というスコアを叩き出し、それ以来、ゴルフをしてないという高橋は「その時は芸能界とゴルフの闇の部分を見ました(笑)。小さいフェイスで小さい球を全身使って打つなんて、難しすぎるだろうと思い、それからずっと離れていました」とゴルフから遠ざかっていたことを明かし、「結婚した時に妻と共通した趣味がなくて、ゴルフでもやってみようかと話していました。そんな時に今回のお話を受けたので、是非やってみようと思い挑戦することにしたんです」と説明。とはいえ、最近のスイングの映像が映し出されて「本当に最悪ですよ。がっかりです……」と自虐的に振り返りつつ、「コーチとの関係がすごくいいと思います。手とり足取り教えてくれるし、本当にその都度体の動きを見て指導してくれるので、間違った方向にいかない感覚はありますね」と7月からスタートしたRIZAP GOLFのレッスンに期待を寄せていた。その高橋は、無謀にも8月に開催されるプロアマのトーナメントに出場予定。「恐ろしい展開だと思いませんか? 話だけかと思ったんですけど、本当に出るんですね」と戸惑いながらも「がんばりますよ。それならそれでベストを尽くします!」と意気込み。2カ月で100を切らなかったら「どうしましょう。しばらくはちょっと隠れてようかな」と弱気な発言も飛び出したが、「絶対に切ります! がんばりますよ!」と決意を新たにしていた。
2017年07月25日俳優の高橋一生がスーパーの店長に扮する森永乳業のカップアイス「MOW(モウ)」のテレビCM「高橋店長」シリーズ第2弾「高橋店長のレジ打ち」編が、13日より全国で放映される。新CMは、前作に続き、高橋演じる高橋店長が主人公。スーパーのレジでの接客中、野菜だけでなくアイスにおいても"いい選択"をする主婦を見つけ、感動し興奮しつつも平静を装う。高橋店長がレジ打ちをしていると、新鮮な野菜を選ぶスキルを持った若い主婦が登場。心の中で「この人、きゅうりはトゲトゲ、にんじんは丸いもの、そしてバニラアイスはMOW!を選ぶその目」とつぶやき、「いい、いい選択です。ファンタスティック!」と主婦を讃える。そして、"いい選択"をする主婦に出会い興奮を抑えきれずにいると、主婦とその夫と目が合ってしまい、「レジ袋ご利用になりますか?」と平静を装い接客を続けるが、冷たく「あるんで」と返されタジタジに。バックヤードで、大好きなMOWを食べながら「モウ(MOW)!」と叫び、おいしさを噛みしめる姿も見られる。今回も、MOWへの愛情を隠し切れない高橋店長という役柄に完璧に入り込んで演じた高橋。"いい選択"をする眼力のある若い主婦を前に、ぎこちない動きをしてしまう高橋のアドリブ演技に現場は盛り上がり、「本当にこういう人いそう」という声が漏れたという。
2017年06月13日