みなさん、恋バナっていつからしていたか覚えていますか?職場の保育園にいると、年長さんクラスになるとすでに恋バナらしき会話で盛り上がっている子どもたちの姿もちらほら見られます…(特に女の子!)自分もそうだったとはいえ、まだ5歳くらいの子がもう異性を意識した会話をするようになるのか…と思うと驚きですよね!一方、長男もそんなお年頃なのかと思い聞いてみたのですが…長男が恋に目覚めるのはまだ先の話のようです笑保育園児の好きな人の話ってかわいいなーと思う半面、まだ小さいし本当に恋をして好き! と思って話をしてるのかなー? って疑問に思うこともありませんか?でもこんな小さい子でもちゃんと好きって気持ちを感じているんだなーと思うエピソードがありました。■就職1年目のときに出会ったA太くんの話ホールや園庭でみんなと遊んでいる時や、A太くんの担任の先生の代わりにクラスに入ったとき、延長保育のとき…、などに私が来ると「あー! また先生だー!!」と言って駆け寄ってきてくれて、よく遊ぶようになりました。そのうちすれ違ったり私を見かけると遠くからでも呼びかけてくれるようになったり、その日、私がA太くんと遊ぶ機会がなかった日は、「えー…」と残念そうにしてくれたりするように…。なんてかわいいんだA太くん!1年目の私を先生としてこんなに慕ってくれるなんて…、保育士になってよかったー! と思っていました。そんな時…■「先生のことが大好きなんですよ」に、A太くんは…園の運動会が終わった後、後片付けをしていると、A太くんのお母さんが私に、A太くんと私との2ショットを撮らせてほしいとお願いされました。お母さんが、家でA太くんがいつも私の話ばかりしていることを教えてくれて、すごく嬉しかったのですが、横にいたA太くんの顔はみるみ真っ赤に…。明らかに様子がおかしい…、と思っていたら、そう言って猛ダッシュでその場から立ち去って言ってしまいました。そして日からA太くんはあまり私に話しかけたり、遊んでくれなくなってしまったのです……お母さんが言うには、A太くんの初恋だったようで……保育士1年目の私は、てっきり先生として好かれてるいるのだと思っていたので驚きました。そしてこんな小さい男の子でも、「好きという思いを知られてしまって恥ずかしい!!」という大人と同じような思いを持つことにも驚きました。あの時何かフォローが出来れば良かったのに……と思い出すとA太くんに申し訳ない気持ちになります。
2019年09月17日じつは今、ゲームがもたらす教育的効果や有用性が、さまざまな研究によって明らかにされています。ゲームに対するイメージは、「なんとなく教育に悪いもの」から「学習に有効活用できるツール」へと変わりつつあるのです。今回は、世界ではすでに700億円もの市場規模にまで発展した “eスポーツ” の将来性に関連して、子どもたちの学習にも取り入れられているゲームの教育的効果について考えていきましょう。なりたい職業に「eスポーツのプロ選手」がランクイン!?みなさんも一度は “eスポーツ” という言葉を耳にしたことがあるはずです。でも、それがいったい何を意味するのか、そしてなぜ今注目されているのか、詳しく知っている人はあまりいないのではないでしょうか。「eスポーツって、ただゲームで対戦することでしょ?」「ゲームばかりしていたら不健康だし、コミュニケーション能力が低下しそう」「子どもがプロのゲーマーを目指したいって言い出したらちょっと心配……」ほとんどの親御さんにとって、ゲームやeスポーツへの認識はこの程度だと思います。とくに私たちが子どものころは、大人から「ゲーム=よくないもの」と言い聞かされていましたよね。だからこそ、自分の子どもがゲームに熱中しすぎないように注意を払っているのではないでしょうか。しかし今、ゲームを取り巻く環境は大きな転換期を迎えています。2019年に株式会社クラレが実施したアンケートによると、小学生男子の「将来就きたい職業」1位の「スポーツ選手」の内訳に大きな変化があったそう。なんと、定番のサッカー(40.9%)、野球(29.6%)、テニス(6.1%)に次いで、新たに “eスポーツ” が4.3%もの支持を得たのです。それは、バスケットボール(3.5%)よりも高い数字でした。このことからも、eスポーツは子どもたちの間でじわじわと人気の高まりを見せていることがわかります。脳科学者の茂木健一郎氏は「2020年の教育改革が目前に迫るなか、親の価値観のアップデートが急がれます」と述べています。親の生きてきた時代と、子どもが生きている時代は違うことを、自覚してほしいですね。僕がおすすめしたいのは、子どもたちに聞き取り調査をすること。たとえば子どもにとっての「スター」の概念が映画俳優からテレビのタレントに代わり、今はユーチューバーがもてはやされているなど、親には想像できない変化があります。(引用元:洋泉社MOOK(2018),『これからの未来を生き抜く できる子の育て方』, 洋泉社.)まずは、今の子どもたちが目指したいと思っているものや憧れているものを知り、その理由を理解する必要があるとのこと。「よくわからないけれど、ユーチューバーやプロゲーマーなんてだめ!」では、もはや時代遅れなのかもしれません。その歴史とeスポーツを取り巻く環境の変化「eスポーツ」とは「エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)」の略称であり、複数人のプレイヤーで対戦するゲームをスポーツと解釈して「eスポーツ」と呼んでいます。海外ではプロスポーツとして賞金や集客もビジネスモデル化されているジャンルですが、日本ではまだそこまで浸透していません。その歴史は意外と古く、1997年にアメリカで設立された「サイバーアスリート・プロフェッショナル・リーグ(CPL)」が、ゲームをして賞金を得る “プロゲーマー” の起源といわれています。CPLをきっかけにプロ化の流れが本格始動し、日本でも2000年ごろにはプロゲーマーが誕生していたようですが、活動は長続きしなかったそう。その後、2010年に梅原大吾さんが日本人初のプロ格闘ゲーマーになったことで、メディアでも少しずつ取り上げられるようになりました。そして2018年、インドネシアで開催された「第18回アジア競技大会 ジャカルタ・レバノン」で、ついにeスポーツが公開競技として実施されたのです。さらに、アジアオリンピック評議会とAlisportsは、2022年開催予定の「アジア競技大会中国・杭州」において、公式スポーツプログラムにeスポーツを採用することを発表しました。このように、eスポーツは着実にその規模を拡大し、ゲームは「家でひとりでやるもの」から「大勢の観客の前でテクニックを披露して競い合うスポーツ」へと変貌を遂げたのです。ゲーミフィケーションは子どもの能力をぐんぐん伸ばす!人は、努力に対する適切な評価や報酬が得られるとわかると、その行為を持続する傾向があるそう。ほとんどのゲームは課題設定とクリアの繰り返しで進んでいくので、その心理的効果を理解すると、時間を忘れてゲームに夢中になってしまう人が多いこともうなずけます。『ゲーミフィケーション』とは、「ゲームが人を夢中にする仕組みを利用して、さまざまな問題を解決しよう」という考え方です。今、そのゲーミフィケーションを活用して、知識や技能などを学ぶために役立てる流れがあるといいます。海外ではゲーミフィケーションに関する研究がさかんであり、認知的な学習や、物事に対する積極的な態度を身につけるのに効果がある、といった研究結果も出ているそう。また、一般的な教育方法よりも、ゲーム学習のほうが知識や記憶の定着に効果的であるとの結果も出ています。このことからも、ゲームは遊ぶためのものだけではなく、もはや優れた学習ツールとしても評価されていることがわかるでしょう。日本のゲーミフィケーション研究の第一人者、東京大学総合教育研究センター特任講師・藤本徹先生は、「適度なゲームは子どもの発達にポジティブな影響を与える」といいます。その理由として、次の要素を挙げています。○ゲームには「課題をどうやって攻略するのか」という先を見通す力、より良い手順に気づく力、状況を判断する力が必要であることから、それらの能力が自然と身につく。○とくにデジタルゲームは、自分のアクションに対するフィードバック(反応)が即座に行なわれるため、瞬発的な対応能力が鍛えられる。○難易度のレベルが上がると、プレイの仕方を調整したり、すぐに別の解決策を試したりできるので、問題解決の能力が向上する。○ネット上で「ゲームプレイ動画」や「ゲーム実況」などの動画を見ることも、ひとつの “学習” である。なぜなら、上手な人の状態を見て自分のことに “気づき” を得られる「モデリング学習」を自然とこなしているため。過去の研究では、子どもがゲームを通して読解力や問題解決能力がついたという報告もされているそうです。楽しみながら効率的に学ぶ手法は、これからますます活用されていくでしょう。奥深いeスポーツの魅力をもっと広めよう!デジタルゲーム研究の一環としてeスポーツの研究をしている馬場章さんは、まだ研究段階としつつも、「eスポーツプレイヤーは、遂行力、達成力、集中力、瞬発力、思考力、あるいは動体視力といった身体的な能力、さらに整理心理的な能力も優れているということが少しずつわかってきています」と述べています。そして何より、デジタルゲームは内容によっては仲間と協力して勝ち進んでいかなければなりません。隠されたしかけを一緒に探したり、協力してアイテムを手に入れたりと、目的を達成するための協調性や社会性を培う側面もあるといいます。つまり、プレイするのは自分ひとりでも、他者とのコミュニケーションは必須であり、その能力が優れている人がプロとして活躍できるのです。eスポーツが盛んな国では、プロゲーマーはサインを求められるくらい地位が確立されています。その市場規模は約770億円、オーディエンスは2020年には約5億人に達すると予想されているほどです。その一方、ゲーム産業の最先進国でありながら、“eスポーツ後進国” の日本では、いまだに一般的な認知度やプレイヤーの地位が低いのが現実です。その原因として、法律の壁や日本人のゲームに対する価値観、また「スポーツらしくない」という先入観などが複雑に絡み合っていることが指摘されています。その先入観を払拭するためにも「eスポーツプレイヤーの知能的なすごさを正しく伝えることが重要」と述べるのは、立命館大学ゲーム研究センターの中村彰憲教授です。つまり「反射神経や戦略性、先読みや駆け引きのテクニックなど、世界の強豪に勝つ “すごさ” をいかに伝えていくかが今後の課題になる」とのこと。ゲームを身近なコミュニケーションツールとしている子どもたちにとって、eスポーツプレイヤーはもうすでに「憧れの対象」として認識されています。大人は新しいものを柔軟に受け入れることが難しいかもしれませんが、子どもからその魅力や楽しさを教えてもらう良いきっかけになりそうですね。***現代のゲームは、簡単に知らない相手とコミュニケーションをとることができます。「顔が見えない相手には個人情報を教えない・直接連絡をとらない」というルールを徹底しましょう。また、1日1~2時間を目安に、適度に休んだり身体を動かしたりするよう意識させてください。ルールさえ守れば、ゲームは子どもの世界を広げて、さまざまな能力を向上させるのに役立つでしょう。(参考)株式会社クラレ|小学6年生の「将来就きたい職業」、親の「将来就かせたい職業」|小学6年生の「将来就きたい職業」男の子編洋泉社MOOK(2018),『これからの未来を生き抜く できる子の育て方』,洋泉社.Bauhutte|eスポーツとはどんなスポーツ?話題のオリンピック新種目「eスポーツ」を丸裸!eスポーツ発信プロジェクト|一般社団法人 日本eスポーツ協会(JeSPA)理事「馬場 章」様へのインタビューStudy Hacker|やる気に欠けている人が「ドラクエ感覚」で勉強を楽しむシンプルな方法。日経DUAL|第一人者に聞くゲームが開く新たな学習の可能性Benesse WOMEN’S PARK|デメリットばかりじゃない!子どもがゲームをやるメリットとは?Kodansha Bluebacks|なぜ日本ではプロゲーマーが「アスリート」と呼ばれないのか
2019年08月05日ベビーカレンダー編集部がおすすめの「妊娠・出産・育児マンガ」をご紹介♪ 今回は、Instagramでフォロワー14万人超えの寿ニンカシ(@kotobuki_ninkashi)さん。NHKのEテレ愛が詰まった、かなりクセが強めの投稿が話題なんです! 4月、新しい体操が始まった件。 「からだ☆ダンダン」......私は好きです。体操が新しくなって、さっそく息子が「ポッポー」とか「おーっとっとっとー」とかやっちゃって、「もうブンバボーン忘れたの…」って悲しい気持ちになるから早く2人で覚えたい。毎日勝手にハラハラしながら見守っていた時間も、だんだん穏やかになってきました。これからが楽しみです。それにしても、あづきお姉さんの馴染み具合、、、スゴくね?羨ましい程のポテンシャルの高さだぜ。。。 6月のカマキリの歌の件。 6月の月の歌「はらぺこカマキリ」の歌詞に狂気を感じたのは私だけでしょうか……?後日、「カマキリ先生だからしゃーないw」すんなり納得しました(笑)! いや~どれも、とってもクセが強いっ! 新しい体操も、毎日見ていると子どもも覚えてきますよね。でも、よしおお兄さんのこと…忘れません(叫び)!!!さて、寿ニンカシさんの最新マンガは、Instagramから更新中。ぜひチェックしてみてくださいね♪ この投稿をInstagramで見る 寿 ニンカシさん(@kotobuki_ninkashi)がシェアした投稿 - 2019年 4月月21日午前6時32分PDT 協力/寿 ニンカシ(Instagram:@kotobuki_ninkashi)
2019年08月01日最近、「ユーチューバー」や「インスタグラマー」など、一昔前までは耳にしなかった新しい職業が続々と誕生しています。イマドキの小学生の将来の夢は、どんなふうに変化しているのでしょうか。株式会社クラレが行った小学6年生の「将来就きたい職業」と、親が思う「就いてほしい職業」の調査結果をご紹介します!■ 「就きたい職業」はどう変わった?注目のランキング結果!2019年3月に小学校を卒業した子どもを対象に、「将来就きたい職業」を尋ねた結果がこちら。男の子は1位が「スポーツ選手」(18.0%)、2位が「研究者」(7.2%)、3位が「医師」(5.2%)。女の子は1位が「教員」(6.9%)、2位が「保育士」(6.7%)、3位が「看護師」(6.4%)でした。MakiEni / PIXTA(ピクスタ)ぱっと見ると、やはり子どもらしい回答結果だなあという気もします。しかし、よく見ていくと、最近の世の中の動きを子どもが敏感に感じ取っている様子が浮かび上がってきました。さて、一体それはどういう点なのでしょうか。男の子と女の子、それぞれについて詳しくみていきましょう!■ 男の子の1位には最新の職業が含まれている!男の子の方で注目したいのは、1位のスポーツ選手の競技内容です。「サッカー選手」や「野球選手」など、定番の職業が多く票を獲得する中で、今年初めて「eスポーツ選手」に票が入りました。eスポーツの正式名称は「エレクトロニック・スポーツ」。オンラインなどで複数の人と一緒に行う対戦型スポーツゲームのことです。あんころもち / PIXTA(ピクスタ)国内でもプロリーグが発足し、10月には全国初の都道府県対抗eスポーツ大会が開催される予定で、まさにこれからどんどん注目度が上がる職業です。また、4位には「ゲームクリエイター」(4.7%)、5位には「エンジニア」(4.7%)もランクイン。6位の「大工・職人」(3.9%)は、ブロックを積み上げて仮想空間を設計・建築するゲームが発売された影響からか、昨年度の16位から大幅に人気がアップ。このことから、IT系の職業への注目度の高さが伺えます。■ 女の子のランキングは大変動。その理由はあのニュース!女の子のランキングでは、定番ともいえる人気の職業がずらりと並んでいます。しかし、実は9位の「医師」(3.8%)は昨年度1位だった職業です。Mugimaki / PIXTA(ピクスタ)人気が急降下した理由は、おそらく、2018年に発覚した医学部の不正入試問題でしょう。複数の医学部で、女子に不利な条件で入試が行われていたことが明らかになり、大きな社会問題となりました。受験生はもちろん、将来医師を志していた小学生の女の子にとっても、きっと大きなショックだったことでしょう。この騒動を受け、受験方法を見直した一部の医学部では、今年、女子の合格率が男子を上回ったところもあったそうです。今後、すべての大学で公平な入試が行われることを願ってやみません。■ 保護者が「就いてほしい」職業とは?新しい職業の登場や、時代の流れに、保護者はどんな思いなのでしょうか。親が子どもに就いて欲しい職業のランキングがこちら。男の子は1位が「公務員」(13.1%)、2位が「会社員」(8.1%)、3位が「研究者」(7.3%)となりました。女の子は1位が「看護師」(12.5%)、2位が「医療関係」(7.5%)、3位が「薬剤師」(7.2%)でした。男の子には“安定した職業”を求める声が強く、また、女の子には子育てをしながら働き続けられる“専門職”が上位を占め、どちらも親心が反映される結果となりました。8×10 / PIXTA(ピクスタ)技術の発展が目覚ましい今、新しい職業の開拓や、起業のチャンスもこれまで以上に恵まれた環境となっていくかもしれません。ニュースや新聞で世の中の動きをチェックしながら、親子で将来の夢について語り合うのも良さそうですね!【参考】小学6年生の「将来就きたい職業」男の子1位「スポーツ選手」~競技に“eスポーツ”が初登場女の子1位「教員」~「医師」は順位落とす
2019年07月15日イチコ5歳、最近ひらがなの読み書きができるようになりました。早い子は3歳くらいから読み始めますよね。ただ私としては焦る気持ちはなく、「小学校までにそれなりに読めたらいいか」くらいの気持ちでいました。■ひらがなマスターの道<序章>プレゼントで遊べないしかし、イチコ4歳、年中組のときの幼稚園のクリスマス会で…。なんということでしょう。ひらがなが読めないので遊べません。このとき読めるひらがなは1割くらい。じゃあかるたで遊べるように、ひらがなの勉強をがんばってみよう!とりあえず教材に手を出してみることにしました。■ひらがなマスターの道その1、ひらがなドリルやってみたということで、書きながら読んで覚えます。…と、サラッと書きましたが、1回書くだけじゃ覚えられないし読めません。そらそうや。私が読み方を教えて、イチコに書かせて、書き終わったらまた読んで…の繰り返し。間違いがあれば機嫌を損ねないよう細心の注意を払いながら間違いを訂正して褒めて…し、しんどい!が、その甲斐あってかグンと読めるようになりました! ここでやっと7割読めるようになったくらい。ちなみにドリルはネットで無料公開されているものを使いました。ぐちゃぐちゃにされても、途中でやめてもイライラは最小限。その後親子でドリルに飽きて(笑)、ドリルはお休み。■ひらがなマスターの道その2、絵本を自分で読んでみた読める文字が増えたので、イチコは絵本を読むようになりました。もちろんたどたどしいですし、私に聞きながらです。そしたら…なんとすべてのひらがなを読めるようになりました!絵本を読むようになってからここまでがめっちゃ早かった!1週間もかからなかったのでは…?おそらくですが、7割ひらがなを覚えたら、わからない文字があっても前の流れで予想できるようになるんですよね。(「してい○す」だったら○は「ま」だろうな、という風に)そしてイチコは赤ちゃんのときから絵本が好きだったので、絵本の読み聞かせで、ひらがなは読めなくても形として区別がついていたのかもしれません。そんなこんなでひらがなを読めるようになりました。そして肝心のかるたですが…ドリルをしている途中くらいでこの事実に気づきました…。必死にドリルせんで良かったやん(と言いつつやり始めたら引っ込みつかなくなった親子)。さて書く方は…長くなったので次回に続きます。次回は、「私の文字、間違ってる…~5歳、ひらがなマスターの道:書き方編〜」です。
2019年07月08日私「これは太陽?」A君「お日さまだよ」私「あぁ、お日さまなんだ、なんでお日さまなの?」A君「目や口があるからだよ」私「なるほど、目や口があるからお日さまなんだね」A君「そうだよ、でも太陽って呼んでもいいよ」これは先日、未就学児のA君が描いた絵についての、A君と私との対話です。短い中に、子どもとの対話のヒントが得られると思います。ここで私はA君の言葉を訂正せずに復唱し、「お日さま」と名づけた根拠を尋ねました。それによってA君が「太陽」を擬人化することで呼び方を変えているのだと知り、同時にA君も私の「太陽」という名づけ方を受容してくれました。こうした短い対話の中でも、作品を媒介に子どもの発言の論理的な思考の芽生えを理解し、刺激しながら、お互いを受容し、理解し合うという信頼関係が結ばれていきます。印象深かったのは、私たち2人の対話をA君のお兄さん(小学1年生)が優しく見守っていたことです。お互いを認め合うコミュニケーションの場の空気感は、周囲にも伝播してゆくものなのですね。子どもの7つの力を育てる「対話型鑑賞」を、家庭で実践してみよう前回記事『人間の知の基本フレームは、小学生のときに形成される!?新たな美術鑑賞法「対話型鑑賞」が育む7つの力』では、アメリカ発の新しい美術鑑賞教育法「対話型鑑賞」によって、子どもの7つの力が育つのだとお話ししました。では、7つの力である「観察力」「推論する力」「他者を受容して理解する力」「再考する力」「表現力」「自ら学ぶ力」「コミュニケーション能力」を育てるには、具体的に何をすればいいのでしょう?近年、「対話型鑑賞」ワークショップを実施する美術館もなかにはありますが、地理的・時間的な問題から、誰もが参加できるものではありませんね。しかし、心配はいりません。対話型鑑賞は、家庭で、親御さんと一緒に取り組むこともできるのです。今回から、親子が対話しながら芸術鑑賞をするうえでの実際の進め方や、子どもへの声かけのコツについてお話ししていきましょう。素材選びのポイント:子どもの能力に限界を設けない対話型鑑賞を始めるにはまず、素材が必要です。では、子どもと作品を鑑賞するにあたって、どのような素材を選んだら良いのでしょうか?素材を選ぶうえで、親御さんに必ず覚えておいていただきたい、大切なことがあります。それは、子どもの反応をあらかじめ想定した素材選びは禁物だということ。作品に対する印象や反応は、子どもの性格や年齢によっても大きく異なります。複雑な内容の作品や抽象的な作品は子どもには難しすぎる、謎めいた作品は恐怖心をそそるのでは、などと大人が勝手に決めつけるのはやめましょう。子どもに分かりやすいもの、正解がはっきりしているものを選ぶといった大人の一方的な発想が、子どもの自由な発想や感性、ひいては自立した思考を削ぎ落してしまうのです。先入観を捨て、子どもの想定外の反応に驚き、一緒に鑑賞を楽しむ姿勢を持ちましょう。素材自体は、アメリカの美術館の無料オンラインサービスで所蔵作品の高精度画像をダウンロードしたり、気軽に入手できるアート雑誌や画集を1冊購入するだけで、いくらでも手に入ります。本記事の後半で詳しく説明しますが、まずはその前にどのような作品を選ぶとどのような鑑賞ができるのか、お伝えしましょう。【作品例1】複雑な作品最初はアーティスト、Jose Manuel Aznar Diaz による複雑な作品から。複雑な内容の作品だからといって、不安に思うことはありません。子どもは大人の心配をよそに、自由に鑑賞を楽しむはずです。この作品を見て、あなたならまずどこに注目しますか?子どもは、作品を見るとき、作品の全体像よりも、まず様々な個々の部分に注目します。・描かれた人々はどのような人々なのか・何をしているのか・なぜそう思ったのかこれらを聴いてあげると良いでしょう。そして描かれている人から人へ視点が移動していく様を、子どもと一緒に辿っていきましょう。作品の解釈には、鑑賞者それぞれが育った環境や経験、好みや思考の特性が反映されます。つまり、子どもは作品の中に自己を投影するのです。子どもの思考形成の過程を見逃さずに、様々な立場への視点の移動、そして作品の一部分と全体との関係性に目が向けられると良いですね。【作品例2】謎めいた作品お次は、アーティスト Barbara Kroll による謎めいた作品です。これを見て、あなたとあなたのお子さんはどう感じるでしょうか。初めて見たときは、怖いと思われる方もいるかも知れません。しかし、じっくり見ていくうちに、優しい印象に変化していくはずです。作品1と同じように、まずは個々の部分に区切って見ていき、その後全体像を見直していくと良いでしょう。私が実際に本作品を使って対話型鑑賞を行ったときの子ども達の発言も、・最初は怖かったけれど、子どもの夢の世界だと思う・動物たちが子どもを優しく見守っているように感じると次第に変わっていきました。子どもを取り囲む動物の優しい眼差しには、我が子を愛する親御さんの姿が投影されているのかもしれません。優れた作品は、深い人間理解が込められているために、根源的な怖さを秘めているものです。子どもは、そのような作品の本質を敏感に感じ取る力を持っています。【作品例3】抽象的な作品例最後は、アーティスト Monique Virelaude による抽象的な作品を例に挙げましょう。子どもたちは、抽象的な作品を、様々な具体物に見立てていきます。これまでの鑑賞会でも、「テーブル」「コップとトースター」「ベッド」「氷」「雪国」など、子どもによる様々な見え方が示されました。子どもの中でどのように見えていても、決して否定せず、とことん聴いて、受け止めてあげましょう。実は本作品は、これまで私が実施した数多くの鑑賞会の中で、子どもたちに最も人気のある作品のひとつです。たとえどのようなモノに見えていても、子どもたちは「あたたかみがある作品だ」という印象を持ち、「きっと優しい人が描いたのだろう」と作者像にまで思いを馳せていきます。子どもたちは作品の「あたたかみ」や「優しさ」を、描かれた具体的なモノからではなく、場面構成や形状、色、タッチなどから自然に感じ取っているのです。大人はこうした子どもの感性を摘み取ることなく、大切に育む手助けをしていくことが大切です。親子の対話型鑑賞を成功に導く魔法の言葉 & NGワード親御さんの発言は、子どもにとって圧倒的な力を持っています。親御さんの発言次第で、子どもの感じ方や考え方が決定づけられてしまうこともあります。子ども自身が抱く印象や考えの発露を阻害しないよう、十分に気をつけながら対話を進めましょう。特に「きれい、優しい、楽しい」のような印象を語る言葉、「ママ(パパ)はこう思う」という判断を下す言葉を、大人から言うことは控えましょう。そうではなく子どもに、本人が抱いた印象や子ども自身の判断を自発的に語らせることが大切です。そのためには、子どもの発言を親御さんが復唱して理解を示し、そのうえで「どう感じたの?」「どう思ったの?」という質問を投げかけると良いですね。まず子どもの感想や考えを理解し、同意してあげることが、対話型鑑賞を成功に導くポイントです。対話を終え、子どもが自分自身の考えを伝えきった後なら、子どもも自分とは異なる他者の意見を受け入れる心の準備が整います。親御さん自身の印象や判断を語るのは、そのときまで待ちましょう。画像入手方法1. 美術館の無料オンラインサービスでは、対話型鑑賞に必要な素材はどこから手に入れれば良いのでしょう?アート作品の入手方法を5つに分けてご紹介しましょう。まず1つめは、オンラインで入手する方法。実は、アメリカの一部の美術館は、いつでもどこでも誰でも、オンラインで「無料」で所蔵作品を閲覧・ダウンロードできるサービスを展開しているのです。家庭での鑑賞用であれば、自由に作品を楽しめます。■メトロポリタン美術館「The Met Collection」まずは、ニューヨークのメトロポリタン美術館。約40万点の所蔵作品の高精細画像が用意されています。日本でも人気のフェルメールやモネ、ゴッホなどの有名な作品から、葛飾北斎や尾形光琳をはじめとする日本美術作品まで、多くの優れた作品をワンクリックで入手できます。■シカゴ美術館「Discover Arts & Artists」シカゴ美術館にも同様のサービスがあり、約4万点の豊富な所蔵作品がダウンロードできます。ゴッホの代表作のひとつ「ファンゴッホの寝室」、ジョルジュ・スーラの「グランド・ジャット島の日曜日の午後」、クロード・モネの「睡蓮」など、一度は見たことのある美術作品ばかり!もちろん、他にもたくさんのアーティストによる作品が公開されているので、あえて知らない作品を選び、お子さんと一緒に一から鑑賞を楽しむのもいいですね。どちらも閲覧できる全ての作品がダウンロードできるわけではありませんが、画像の下に[↓]のマークのあるものは、[↓]をクリックすることで入手可能です。ダウンロードできるものはプリントアウトして使っても良いですし、そうでなくてもタブレットなどで見て楽しんでもいいかもしれません。わずらわしい会員登録は不要です。英語がわからなくても感覚的に操作できる作りになっており、簡単に検索もできます。お子さんとの対話型鑑賞に大いに役立つでしょう。画像入手方法2. アート雑誌月間雑誌から別冊のものまで、様々な雑誌があります。おすすめ3選をご紹介しましょう。■月間『芸術新潮』(新潮社)幅広い読者を持つ、月刊の芸術総合雑誌です。歴史的な芸術作品から、建築、古美術、現代アートまで、様々な美を独自の切り口で紹介しています。■『別冊太陽』(平凡社)豊富な資料、美しいビジュアルと共に、毎号ひとつのテーマを深く掘り下げて紹介しています。■月間『教育美術(Art in Education)』(教育美術振興会)学校美術教育を中心とした専門誌です。全国の幼稚園や保育所、小学校、中学校など、造形・美術教育に携わる人々のニーズに合わせた情報提供が中心ですが、アート教育に興味のある親御さんが読んでも楽しめるかもしれません。画像入手方法3. ムック本画集よりも安価に入手でき、多数の作品が収録されたムック本。まるで美術館にいるような気分になれる、以下の2点をご紹介します。■『【完全ガイドシリーズ231】美術展完全ガイド2019』(晋遊社)2019年の美術展の見どころが網羅されています。親子で美術館に行く機会のある方は、どの美術展に行こうか決める際の参考にもなります。■『BRUTUS特別編集合本・日本美術がわかる。西洋美術がわかる。』(マガジンハウス)『日本美術総まとめ』特集と『西洋美術総まとめ』特集の合本で、日本美術と西洋美術の名品250点のカラー図版が掲載されています。画像入手方法4. 画集様々な出版社から画集が出版されています。好きな作家やテーマ別にそろえていくのもいいですね。■『新潮美術文庫』全50巻(新潮社)古典から現代美術まで、幅広いセレクションが揃っています。新書サイズで持ち運びやすく、1冊1,200円(税別)と、手ごろな価格で入手できます。気に入った作家の作品を選ぶといいでしょう。■『新潮日本美術文庫』全45巻(新潮社)一冊につき一人ずつ、日本美術界を代表する作家に焦点を当てています。『新潮美術文庫』同様、気軽に購入できます。入門書としておすすめの全集です。■『Art Gallery テーマで見る世界の名画』全10巻(集英社)中高の教科書に掲載されている作品も多数収録された、大判の全集です。「肖像画」「風景画」「静物画」「歴史画」「象徴と寓意」など、テーマ別に分かれています。上記の画集に比べるとお値段は張りますが、年表や時代背景などの解説も豊富で、見応えがあります。画像入手方法5. 美術館のポストカードや図録美術館のショップでは、様々な作品のポストカードや図録が販売されています。手のひらサイズのポストカードで鑑賞するのも楽しいですよ。気に入った作品があれば、図録を購入してもいいですね。美術館にお出かけの際は、お土産を探す感覚で、楽しみながら探してみてください。次回は、親子で対話型鑑賞を進める上での「鑑賞の場の設定」、そしてさらに具体的な対話の実例をご紹介します。※Jose Manuel Aznar Diaz、Barbara Kroll、Monique Virelaude による作品画像は、それぞれのアーティストのフェイスブックから許可を得て使用しています。個人の鑑賞以外の用途の使用はできませんので、ご注意ください。
2019年07月01日今までの障害を扱う番組とは違う!?「u&i」の企画に共感して監修委員に2018年にNHK Eテレで始まった「u&i」。私は民間企業にて障害児者支援をする立場から、多様性をテーマにした教育番組の監修委員を担当しています。「u&i」は感覚過敏や身体障害、発達性協調運動障害、そして今週は学習障害をテーマに、生きづらさを感じている人と周りの人の気持ちを対話しながら探る番組です。Upload By 野口あきな「多様性を大切にする社会づくりのための番組を本気でつくるんだな」それがu&iの企画について、NHKのディレクターさんにお話をお伺いした時に思った印象です。この10年間、実際の就労支援や教育現場において多くの「障害のある人」と日常的に関わる中で、社会の側にある「差別」や「偏見」というものに何度も何度もぶつかってきました。それをなくすためには、障害のある人を取り巻く社会環境の変革していく必要がある。障害のある人に日々接する機会がない人、これまで出会ったことのない一般の人に障害を広く知る機会を提供するためには、メディアの存在が重要であることは言うまでもないでしょう。一方、これまで「障害」に関する番組やメディアは、「障害のある人も頑張っている」「理解をして助けてあげよう、応援しよう」といった趣旨のようなものが多かったように思います。それに対し私自身、嫌悪感を持つことも少なくありませんでした。「障害のある人は困っているから、理解して助けよう」的なメッセージの番組だったら嫌だな、と思っていたのですが、企画を聞くとu&iは私がこれまで目にした番組とは趣旨が異なることがわかりました。多様性やちがいを大切にする社会は、綺麗なことばかりではない。その難しさに真正面から向き合い、それもそれを子どもに伝えるための番組を本気でつくるつもりだ、と思い、その気概に感激し私も監修委員としてかかわることになりました。「障害」について描くことの難しさUpload By 野口あきなメディアはその時代の人が持っている「障害者像」を反映しているように思います。あるいは、逆にメディアが時代の「障害者像」をつくっているという見方もあります。いずれにしても、多くの人が目にするメディアで「障害」が扱われる時、その番組の趣旨や描き方により、誰かが深く傷ついたり誤解を招いたりする可能性が大きくあります。例えばコメディアンのステラ・ヤングさんは健常者の感動を呼ぶために障害者をメディアに取り上げる風潮を批判し、「自分たちを『感動ポルノ』として消費しないで」と社会に投げかけました。たとえメディアをつくっている側としては、差別や偏見をなくそうという趣旨でいたとしても、日常的に障害のある人と接することのない人がその番組を見ることで、障害者像を固定化してしまったり、視聴者の感動を誘うような描き方が誰かを傷つけたりします。一言で「障害者」と言っても、実際には一人ひとり本当に異なります。例えば、車いすにのっている、同じ診断名の身体障害のある人でも、身体的な障害の状況は異なり、そして当然その人の持っている価値観や思い、感じている困難さは異なります。しかし、これまで身体障害のある人に出会ったことのない人がテレビでとある身体障害のある人を見て、その人しか知らなかったら、「すべての身体障害のある人はこういう生活をしている」と過度な一般化をしてしまう可能性があります。目に見えづらく、かつ本当に一人ひとりによって異なる「発達障害」についてあつかうことは、偏見をなくしたり必要な支援につながったりするよりも、「あの人も発達障害じゃない?」などと逆に新たな偏見を生んだり助長したりしてしまう可能性もあります。「障害」は描き方によって、それは「その場限りの感動ストーリー」で終わってしまったり、固定的なイメージをつくってしまったりします。そうなってしまうと差別・偏見をなくすような、多様性を大切にするような意識改革や行動変容にはつながりづらい。メディアに「障害」を描くことにはこのような難しさがあります。私は、それによって傷つく当事者がたくさんいる可能性を認識した上でメディアでの発信をしていかなければならない、と強く思っています。そんな中、u&iは絶妙なバランスで「障害」や「ちがい」を描いています。以下は私が思っているu&iのこだわりポイントです。「障害名」ではなくそのひとりが困っている状況とその理由にフォーカスUpload By 野口あきなu&iには、ユウとアイという登場人物が出てきます。アイはユウとの関わりや困難な状況に悩んでいます。例えば第1回の「授業に集中したいのに…(感じ方のちがい)」では、ユウの落ち着かない授業中の様子が気になり、授業に集中できないことにアイは悩んでいます。夢の世界に住むサルの妖精、シッチャカ・メッチャカと共にユウのこころの内を聞くことができる「ココロの電話」で、ユウがなぜ困っているか?を聞いてみると、ユウには画鋲がものすごく光って見えたり、太陽の光がまぶしすぎると感じることで、授業中落ち着きがなくなってしまうことが分かります。教室にいる落ち着きのない子。学校でよくある場面です。実際にはこのような状況が起きたとき、「この子は発達障害だから落ち着きがない」とその子にラベルを付けて、その子の障害を原因においてしまいがちです。そして、そのようにその子の障害に原因を置いてしまうと、具体的な解決策につながりづらくなってしまいます。しかし、u&iには障害名は出てきませんし、その子を「〇〇障害」とラベルを付けることはしません。そのため、障害名にフォーカスされず、アイとユウが実際に困っている状況、そしてその理由にフォーカスが置かれます。このような描き方により、「発達障害=〇〇」のような過度な一般化はされません。そして、アイとユウの悩んでいる状況とその理由が具体的に提示されることで、どのような工夫をしたら困らなくなるか?の具体的な解決策を考えることができます。ユウとアイは「ちがう」けど「同じ」u&iでは、ユウとアイにはちがいがあるけれど、かけ離れた存在ではないことを描いています。たとえば、第1回では、アイが悩みの解決策を考えているとき、人間の子どもに詳しいジローはかせが出てきて、「感じ方は人それぞれ」であることを「同じカレーを辛いと感じる人も甘いと感じる人もいる」と自分にも当てはまる身近な例で伝えています。ここでもし「障害」の言葉を使って説明をしたり、自分とはかけ離れた例で伝えてしまうと、あまりにもかけ離れた存在であるという印象を持つでしょう。感じ方は一人ひとり違う。そしてそれぞれ苦手なことも得意なこともある。お互いのちがいを知ることで、お互いにきもちよく過ごすことができる。「普通の人」と「普通じゃない人」がいるのではなく、だれもがちがっていて、なおかつ同じ存在であるというメッセージがちりばめられています。ユウとアイは対等で、流動的な関係性Upload By 野口あきな社会の中には障害のある人は「助けてあげるべき存在」と思っている人はすくなくないでしょう。私はそのような番組や学校の授業に非常に違和感を持っています。「助けてあげるべき存在」という考え方そのものが障害のある人を下に見ているからです。みなさんがもし街中で困っている障害のある人に出会ったとき、「助けよう」と思うと思います。それは、「困っているから」助けるのでしょうか。もしくは「障害があるから」助けるのでしょうか。たとえば障害のない、困っている人がいたらどうしますか。私は、困っているその人に障害があってもなくても助けたい、と思います。そして自分が困っていたら誰かに助けてもらいたい、と思います。私はこれまで多くの障害のある人に助けられてきました。u&iはアイとユウの対等な関係性を描いています。状況によってアイがユウを助け、ユウがアイを助ける。ユウがアイを困らせることも、アイがユウを困らせることもある。どちらかが「助ける側」、どちらかが「助けられる側」という固定的な関係性ではなく、状況によって、流動的で対等な関係性を描いています。解決策を考え続けることこそが一番大切な解決方法Upload By 野口あきなu&iの特徴的なところは、「このように接したほうが良い」や「こうするのが正しい」のように、断定的に解決方法を提示しないことです。シッチャカ・メッチャカとの会話の中で解決方法はたくさん提案されますが、「唯一の正しい答え」は提示されません。障害のある人もない人も、当然一人ひとり違う思いや考えを持っています。そしてそのときの状況や相手によって望んでいることは異なります。そのため、相手が困っているときに勝手に解決方法を決めつけてしまうのは失礼です。困っている理由も解決策も一人ひとり違う。それを前提としたとき、唯一の解決方法は、どうすればいいか、共に考え続けることではないでしょうか。キャラクターが生み出すコミカルさと親しみやすさUpload By 野口あきな「障害」や「ちがい」による困難さについてのトピックや番組は、どうしても「感動」や「重い」雰囲気に描かれがちですが、u&iでは非常にカジュアルに描かれています。冒頭からシッチャカ・メッチャカがユーモアを交えた会話をしており、見ている側はくすっと笑ってしまいます。コミカルな会話の中にさりげなく「ふつうって何?」のような本質的な問いが出てきたりします。「夢の世界」という設定や、シッチャカ・メッチャカやジローはかせの存在が、親しみやすさを感じさせているのでしょう。そして、声優をきゃりーぱみゅぱみゅさん、伊野尾慧さんがしてくださることにより、これまでこのようなテーマに触れることのなかったたくさんの方たちが見てくださっています。さいごにu&iは大人が見ても感じることがたくさんあります。そして、子どもたちには、大人の考えや感想に邪魔されずに見てほしいです。その上で、感じたことを対等にお話してもらえると嬉しいです。私は本当はこのような番組がなくても、日常的に多様なちがいと接し、知ることのできる機会がある社会をつくりたいです。そして、テレビにも映画にも障害のある人が特別ではなくふつうに出演していることが当たり前の社会にしたいです。そのために自分ができることを、u&iの監修を通じて考え続けたいと思います。【放送】Eテレ 毎週水曜 午前9:00~9:10(全10話)【声の出演】伊野尾慧(Hey! Say! JUMP)、きゃりーぱみゅぱみゅ、笹野高史【脚本】西田征史(朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」などで知られる人気作家)【音楽】サキタハヂメ(Eテレ「シャキーン!」をはじめ、ドラマ、CM、舞台などで活躍)毎週水曜日の放送後はインターネットの「NHK for School」でも配信されます。下記リンクをご参照ください。 | NHK for School第4回サブタイトル「なんで覚えられないの?」(放送日:2018年11月21日、28日)テーマは「読み書きの苦手」。知的に問題がないにも関わらず、文字を読んだり書いたりすることに苦手を抱える子どもは少なくないが、努力が足りないと勘違いされることも。アイは学芸会の劇で、ユウがセリフを覚えないことにいらだっていた。だが、ユウの特性や努力などを知り、一緒に苦手を克服する手立てや、ユウの得意なことをどう活かすかを考えていく。
2018年11月19日10月10日スタートの新番組「u&i」、テーマは「困ったあの子の気持ちになってみる」Upload By 発達ナビニュース10月からEテレで始まる新番組「u&i」は発達障害、身体障害、外国人など、困難がある子どもたちの特性を知ることで、多様性への理解を深める子ども番組です。番組のテーマは「困ったあの子の気持ちになってみる」。子どもと妖精が対話を重ねながら、「困った」を抱えるその子の気持ちに耳を傾け、どうしたらいいかを考えていきます。子どもたちの気持ちの橋渡し役はふたりの妖精。Hey! Say! JUMPの伊野尾慧さんが声を演じるシッチャカは、夢の世界に住むサルの妖精。明るい性格のお調子者で、こどもの悩み相談にのるのが好き。得意な楽器を披露したくてちょっと強引にアイちゃんに歌わせてしまうマイペースな性格で、片付けはちょっと苦手です。きゃりーぱみゅぱみゅさんが声を演じるメッチャカはシッチャカと仲良しの妖精。独特の美的センスの持ち主で、ファッションにこだわりがあります。お姉さんぶっているけれど、考えが的外れなこともある様子…。考えが煮詰まったときには人間のこどもに詳しい研究者、ジローはかせ(声:笹野高史さん)が夢の世界のモニターに現れて、アドバイスをしてくれます。第1話は「感覚過敏」。発達障害のある子にもよく見られる困りごと、どう取り上げる?Upload By 発達ナビニュース10月10日放送の第1話のテーマは「感覚過敏」。LITALICO発達ナビのユーザーのお子さんにも多く見られる感覚過敏の特性・悩みを取り上げます。授業中、鉛筆をコロコロ転がしたり、体操着入れをバンバン叩き続ける隣の席のユウくんに「嫌だなあ〜!なんて落ち着きがないんだろう!」と悩むアイちゃん。自分の部屋で眠ったはずなのに、気がつくとそこは悩みがある子どもがたどり着くという夢の世界…。シッチャカとメッチャカが現れて、賑やかに自己紹介を始めます。ふたりのペースに巻き込まれながら、悩みを相談してみたアイちゃん。シッチャカが取り出した「ココロのでんわ」でユウくんにそのわけを聞いてみることに…。すると、ユウくんから意外な答えが返ってきました。ユウくんが落ち着きのない行動をしてしまう理由とは…?「ココロのでんわ」のパートでは、いわゆる「問題行動」と括られてしまう困った行動が、実はユウくんが「困っている」状況によって引き起こされていることを、わかりやすく伝えます。映像によって、ユウくんが困っている感覚過敏の辛い状況が疑似体験できることも、テレビ番組の強みかもしれません。そして、ユウくんのココロの声を知ったアイちゃんは、どうしたらその「困った」が減らせるか、考え始めます。シッチャカとメッチャカもいろいろな可能性を示しながら、解決の考え方のヒントになりそうなあの手この手を一緒に考えます。解決法は一つじゃない。「違いを一緒に考える」シッチャカ・メッチャカの想像力と対話術Upload By 発達ナビニュース発達障害は「見えにくい障害」と言われます。特に学校での集団生活の中ではその振る舞いや問題行動だけが目立って見えてしまいます。「困った子」と誤解されたり、どうしていいかわからず「迷惑!」「無視された!」と周りの子に誤解されて困っている子もきっと少なくないはずです。でも、「みんなと違う、その行動の背景には何か理由があるのかも?」とその子の背景やココロの声に耳を傾ける。そんな想像力の使い方を知ったら…?その子自身も、こんな風に自分の「ココロの声」を伝えてみたら…?そして、明るくてマイペースなシッチャカ・メッチャカの掛け合いから、違いを同じ場所で一緒に話し合い、友達と分かち合う楽しみを知ったら…?u&iを通じて、あなたのココロに思いをはせる、私の考え方や行動が変わる。そんな何かがちょっと変わるきっかけになるかもしれません。また、第1話では、一つの決まった解決法は提示されません。発達凸凹のある人の特性や困りごとは十人十色。対処法や解決策も一人ひとりの状況によって異なります。たまたまユウくんに当てはまって解決したからといって、それはすべての人に当てはまる解決法ではないかもしれません。決めつけず、「その子」のココロの声に寄り添いながら、環境調整や解決法を一緒に考え、工夫し続けることがとっても大切。そんなことを、u&iが教えてくれているように感じました。そうして結論を出さないことは、多くの人が視るテレビ番組だからこそ、大きなポイントになるのかもしれません。【放送】Eテレ 毎週水曜 午前9:00~9:10(全10話)【声の出演】伊野尾慧(Hey! Say! JUMP)、きゃりーぱみゅぱみゅ、笹野高史【脚本】西田征史(朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」などで知られる人気作家)【音楽】サキタハヂメ(Eテレ「シャキーン!」をはじめ、ドラマ、CM、舞台などで活躍)第1話の「感覚過敏」に続き、今後は第2話「身体障害」、第3話「運動障害」、第4話「学習障害」などのテーマを扱う予定です。毎週水曜日の放送後はインターネットの「NHK for School」でも配信されます。友達の悩みや困りごとを考えるきっかけに。困っている子の特性や背景を伝えるためのツールとして。ご家庭で、お子さんと対話を深める機会として。私とあなたは、違うけれど、一緒に話して考えることはできる。そんな「u&i」の物語を、ぜひご覧ください。 | NHK for School
2018年10月09日初めて親元を離れて、先生やお友だちと夜を過ごす「お泊り保育」。子どもの成長を感じられて嬉しい反面、親としてはいくつか心配事もありますよね。わが子も先日お泊り保育を経験してきたのですが、親の私自身が不安なことばかりで先生にいろいろと質問してしまいました…。そんな“親の不安あるある”に、実体験や調査を基に答えます!くすり問題Q.子どもに持病があります。朝晩の服用が必要な薬を飲んでいるのですが、お泊り保育に薬を持って行っても大丈夫でしょうか?A.園の方針によっては断られる場合がありますが、大体の園では持って行っても大丈夫。ただし、服用の際にサポートしてくれないこともあります。なるべく、先生などのサポートなしに一人で薬を飲めるようになっていると良いでしょう。喘息の吸引器を持たせる場合も、できれば自分でできるようになっているのが望ましいです。おねしょ問題Q.毎晩ではないのですが、おねしょをしてしまうことがあります。お泊り保育の時もおねしょをしないか心配です。A.先生に事前におねしょの心配を伝えておくことで、夜中に起こしてトイレに連れて行ってくれますよ。また、おねしょ用の敷パッドを持たせたり、バスタオルを多めに持たせたりして、お布団に敷いて寝ることで万が一にも備えられます。また、オムツを持参すれば寝るときにこっそり履かせてくれる園もあるようなので、事前に相談しておくと安心ですね。ホームシック問題Q.毎朝の登園でさえ大泣きのわが子。お泊り保育で一晩耐えられるのだろうか…。A.ホームシックになって夜に泣き出す子どもはたくさんいるそうです。それまでは楽しそうに過ごしていても、寝る時間になると急に泣く子どもも。でも、泣き疲れて寝てしまうパターンも多いのだとか。また、絵本を読んで落ち着かせたり、一緒に羊を数えたりして、入眠させてくれるようです。ただし、あまりにも泣き止まなかったり大騒ぎをしてしまったりしている場合は、親元にお迎えの要請をする場合もあるとのことでした。先生たちは、毎年多くの子どもたちを相手しているプロ集団です。不安なことは事前に先生に相談し、当日は「先生に任せておけば大丈夫!」とどっしりと構えて、子どもが無事に帰ってくることを待ちましょう。PHOTO/Fotolia
2018年09月07日こんにちは。4歳の双子と1歳の末っ子の三姉妹の母、田仲ぱんだです。みなさん、子どものおやつってどうしてますか?わが家では、双子たちが1歳ぐらいのときはスナック菓子などはあげず、さつまいもや、バナナ、手作りホットケーキなどをあげていました。あとは赤ちゃんせんべい。くちどけが良くて安心して食べさせることができました。しかし現在、末っ子・すぅちゃんのおやつといえば…■すぅちゃん、赤ちゃんせんべいに猛抗議!幼稚園に入り、幼稚園でお菓子を食べたり、お友達と遊んでお菓子を食べる機会ができたおねえちゃんたちは、もう、おやつがバナナとか野菜なんて納得してくれません。とくに夏の暑い日は必ず「アイス食べる~」といって帰ってきます。そんな感じでお姉ちゃんがアイスやスナック菓子を食べているのを見ていると、すぅちゃんも欲しいらしく、激しくねだってくるようになりました。こんな風に、赤ちゃん御用達の赤ちゃんせんべいをあげてもふっとばされる始末。野菜なんてあげようものなら床に捨てられてしまいます…( ;∀;)そんなわけで、上の子たちを育てていたときには考えられなかったアイスやスナック菓子を、1歳のすぅちゃんも一緒に食べておやつタイムを過ごすようになりました。「すぅちゃんに見えないように隠れて食べて!」とおねえちゃんたちにお願いするのですが、さすが4歳児…。隠れてるつもりが見えているんですよね…。なのでもう、そのへんは諦めました。やっぱり、おねえちゃんたちがお菓子を食べてたらおいしそうですもんね。自分だけ薄味の赤ちゃんせんべい、なんでやねん!! って感じですよね。上の子がいると食事の徹底はなかなか難しいと思うのですが、とりあえず歯磨きをめちゃくちゃがんばって、虫歯だけにはならないよう気をつけてあげたいと思っています。
2018年08月06日私が子どものころは、こんなに攻めた内容ではなかったはず…!!イケメンのお兄さんも平気で変顔するし、どこぞの番組のパロは多いし…お笑い芸人や俳優さんをこれでもかと出演させるし…。もうEテレは子どもだけの番組ではない!!!!!(だいすけお兄さんの卒業後は、ゆういちろうお兄さんを応援しています!)さらに…ひとつのものを親子一緒で楽しめるなんて…なんて素晴らしいんだ!再放送が多いEテレですが、何度観ても全く飽きない!すっかり夢中になって8年目…。今でも楽しく観ています。なんなら子どもがいなくても楽しんでます。この調子なら孫ができても孫と楽しめそうです。Eテレさん、これからも親子で楽しめる番組! よろしくお願いいたします!
2018年07月13日今、世界で注目されている幼児教育「レッジョ・エミリア・アプローチ(以下R.E.A)」をご存知ですか?近年、日本でも注目を集めているので、単語だけでも聞いたことのある方も多いのではないでしょうか?今回、都内のインターナショナルスクールなどで、R.E.Aを実践しているアレッサンドラ・ミラーニ先生によるワークショップに家族で参加。実際に体験して感じたことや、自宅でもできるR.E.Aをご紹介します。そもそもR.E.Aってどんな教育?R.E.Aの理念として「子どもたちそれぞれの意思や個性を尊重し、個々の感性を生かすことが最も重要である」ことが掲げられています。1991年に「世界で最も優れた10の学校」に選ばれた学校が実践していたことから、世界的に有名になったそうです。アメリカのディズニーやグーグル本社の附属幼稚園にも取り入れられていて、現在日本でも注目されている幼児教育法です。ワークショップに用意されていたアイテム今回、ワークショップには様々なアイテムが用意されていました。よく見ると、どれも身近に手に入るものばかり。子どもたちは、1つ1つのアイテムをよく観察した後、いくつかのアイテムを組み合わせて遊び始めました。子どもたちの個々の感性が、程よく重なりあって、新しい遊びへ発展していくさまが見事でした。はじめ、息子はダンボールでできた筒の中へ円錐のかたちをした発泡スチロールを入れて、覗き込んだり、筒を通る発泡スチロールの音を楽しんでいました。その内、もっと大きな音を出したくなった息子は、近くにあったダンボールの筒を重ねて置き、筒の外側をたたき始めます。大きな音が鳴り響き、気になった子どもたちが集まります。近づいてきた子どもたちは、自分たちが先ほどまで遊んでいたアイテムで、筒をたたきます。さっきまで鳴り響いていた音とは違った音が鳴り、他のアイテムでどんな音が鳴るかを楽しみます。色々なアイテムを持った子どもたちによる、小さな音楽会が始まりました。子どもたちの気に入った音が鳴り響き、子どもたちの感性の豊かさに感動させられた出来事でした。ワークショップ後の息子の変化ワークショップで、まず目に飛び込んできたのは、木にかわいい飾りがたくさん吊り下げられたオブジェ。息子も興味津々に観察しています。そんな息子に先生が近づいてきて「何だと思う?」と質問。満面の笑みで「お菓子~!」と答えた息子に「おいしそうね~、どんな味がするかしら?」と質問し、会話を膨らませていきました。「キレイな色だから、おいしいよ」と答える息子に、「キレイな色ってどんな色のことを言うの?」「おいしいってどんな味がするの?」と投げかけてくれます。この時はうまく答えられなかった息子でしたが、このやり取りをきっかけに、日常の会話が変わりました。快晴の空を見上げて「今日の空はキレイな色だよ。全部同じ色だから。」とか、食事の時に「このトマトは甘いからおいしいの。たくさん赤いと甘いの。」など、「キレイな色」や「おいしい」について、息子なりに考え、言葉にするようになりました。息子の素直な感性を、言葉として聞くことができる日々に感動している毎日です。最近の息子の関心は「音」に移行していて、朝起きると外を見ずに「ザーザーしているから、今日は雨ね」と言って、カーテンを開けて雨が降っていることを確認してはドヤ顔する毎日。また玄関に近づく足音で、パパの帰宅なのか、宅急便がきたのかを聞き分けています(私自身は聞き分けられません)。また、後々知ったのですが、木に飾られていかわいいオブジェは、R.E.A教育を実践している園に通う3歳の園児が「虫さんのためのブランコ」として作ってあげたものだと知りました。3歳の子どもが作ったものとは思えない、見事な作品に驚くと共に、感性の豊かさに感動しました。自宅でできるR.E.A今回のワークショップを通して、大人がどのように子どもに関わるかが大切だと感じました。自宅で遊ぶ際は、パパ、ママ、子どもの関係はあくまでも対等で、一緒に学びを共有することが大切であり、パパ、ママも常に学ぶ立場にあることを忘れずに過ごしていきたいと思いました。質問に対して、間違った解答をした時には、正解を教えるのではなく、子ども自身が何でそう思ったか、次に発展するような問いかけ、話しかけをすることの大切さも学びました。そもそも大人にとっての正解が、子どもにとっての正解とは限らず、子どもに教えてもらうことがたくさんあるということを意識しておかなくてはいけないと思います。また、用意するおもちゃも、車や人形といった形が決まったものよりも、積み木や粘土など、遊び方が何通りにもなるような、オープンエンドのアイテムを与えることで、子どもの感性を最大限引き出すことができると感じました。R.E.Aをもっと詳しく知りたい方へお勧めの書籍「子どもたちの100の言葉」子どもと大人は対等であることを、わかりやすく教えてくれます。R.E.Aの包括的な基礎となっている書籍です。「驚くべき学びの世界」イタリア、レッジョ・エミリア市の幼児教育の実践記録で、アートの創造的経験を通して子どもの可能性を育てる実践法を紹介。「レッジョ・アプローチ世界で最も注目されている幼児教育」日本でR.E.Aを取り入れている園で起こった具体的な例と共に、R.E.Aについてわかりやすく教えてくれます。今回参加したワークショップは代官山T-SITEで行われていたもの。不定期で開催されているので、興味のある方は定期的にチェックしてみてください。参考URL: <文・写真:フリーランス記者かつき>
2018年06月17日5/26 (土)「ちゃんと知りたい!子どもの発達障害」すくすく子育て×ウワサの保護者会 コラボスペシャルの内容は?Upload By 発達ナビニュース2018年5月26日(土)にEテレで発達障害特別番組「ちゃんと知りたい!子どもの発達障害」すくすく子育て×ウワサの保護者会 コラボスペシャルが放送されます。幼児の子育ての悩みや疑問に専門家が答える「すくすく子育て」と、小・中学生の保護者が教育について尾木ママと語り合う「ウワサの保護者会」が初コラボ。最近は、若い親世代の間で発達障害が知られてきています。それによって、「言葉がなかなか出ない」「他の子と比べて落ち着きがない」など少しでも気になる様子が子どもにあると、「もしかして発達障害かも…?」と心配をする親も増えているといいます。しかし、発達障害は社会性や人間関係に表れる特性のため、乳幼児の間は診断ができないことが多いとされています。「様子を見ましょう」という医師の言葉に不安と期待を抱きながら過ごす時期は、心も揺れ、どう対応するべきか分からずかえって苦しい思いをしている場合も…。今回の番組は、乳幼児期から就学にかけての年齢の子どもたちを育てている保護者にぴったりな内容です。 Eテレ「すくすく子育て」「ウワサの保護者会」乳幼児期から就学にかけて…成長の段階で変わっていく不安や悩みは?Upload By 発達ナビニュース番組の前半では、乳幼児期の「もしかして発達障害?」という悩みを専門家と一緒に考えます。■発達障害のある子もない子にも共通する子育ての基本■初めての集団生活である幼稚園や保育園でできる対応などを紹介しながら、発達障害とは何かを小児科医の榊原洋一先生が解説します。後半は、発達が気になる子の就学にはどんな支援があるのか、現在の特別支援教育についてを詳しく解説。■発達が気になる子の就学、どんな支援がある?現在の特別支援教育についてなどの疑問にも答えてくれます。また、「地域の中で、他の子どもたちと関わりながら一緒に育ってほしい」「将来の自立のために、手厚い支援を受けさせて能力をのばしてあげたい」という思いを当事者の親が語り合い、発達障害のある子どもにとって、必要な教育とは、学校とはどうあるべきなのか?を考えます。どちらを選んでも感じるジレンマ。その選択は悩ましいものです。そのどちらの思いも両立する「インクルーシブ教育」に向けて、親と行政と学校が手を組んで始まっている取り組みについても、番組内で取り上げられます!同じ悩みや不安を共有するだけでなく、先進的な事例も知ることができそうです。番組の詳細はこちら!Upload By 発達ナビニュース【番組名】Eテレ「ちゃんと知りたい!子どもの発達障害」すくすく子育て×ウワサの保護者会 コラボスペシャル【放送日時】2018年5月26日(土) 21:00~21:54、2018年6月2日(土)12:00~12:54【出演者】司会:尾木 直樹(教育評論家)、高山 哲也(アナウンサー)、山根 良顕(お笑いコンビ「アンガールズ」、優木 まおみ(タレント)、専門家:汐見 稔幸(東京大学名誉教授)、榊原 洋一(お茶の水女子大学名誉教授)、ナレーター:笠間 淳、鈴木 麻里子発達障害プロジェクト
2018年05月22日日本人に一番多い血液型、A型。もちろん、A型のお子さんを持つご両親もたくさんいることでしょう。A型っ子は、考え方がしっかりしている反面、ナイーブで、対応を間違えると心を閉ざしてしまうことも…。今回は、占い師で心理カウンセラーである筆者が、A型の子の性格や行動、そしてA型っ子との相性をママの血液型別にご紹介します。「B型っ子」のトリセツはこちら型の子どもの性格は?A型の子どもは、とても慎重になりやすいのがポイント。プライドが高いせいもあって、失敗を恐れる傾向が強く、「ダメでもともと」といったようなチャレンジ精神をなかなか持つことができません。その気持ちの奥底には、「ママに怒られるのがいやだ」「他人に否定されたくない」という気持ちが隠されています。何より、人からの評価を気にするあまり、自分の本当の気持ちを表に出せずに、我慢をしてしまう子が多いのです。小さいうちは、ママの言うとおりにすることで、ママの興味を自分に惹きつけようとします。ママにとっても、「よく言うことをきく、いい子ちゃん!」と感じられることが多いかもしれません。あるいは、自己表現があまり強く見られないので、ママとしてはついつい、「ああしたら?こうしたら?」と手出し口出しをしてしまうことも。しかし、自我をあまり表現できないまま成長してしまうと、小学生、あるいはそれ以上に成長した後になって、自分の思いの置き所に悩む「A型さん」ができあがってしまうかもしれません。A型っ子が失敗しても、ママはあまり強く怒ったりせず、「じゃあ、どうしたらいいかな?どう思う?」と一緒に考えてあげることが得策。もちろん成功したら一緒に喜び、褒めてあげることで、自分の判断力に自信を持たせることができます。失敗は恥ずかしいことじゃない、失敗しても他人から否定されたりはしない、と知ることで、A型っ子はどんどん伸びていくでしょう!A型ママ×A型っ子の相性A型同士の相性は、おおむね良好なのですが、気をつけたい点もあります。A型ママもA型っ子も、双方が「他人から否定されないよう、完璧にものごとを進めたい」と考えています。しかし、やはり子どもですから、完璧というわけにはいきません。そこで他人の目を気にするA型ママは、子どもに考えさせる間もなく成功率の高い方法をママ自身で選択し、「ああして、こうして」と指示を出してしまいがち。また、その指示をしっかり実行できないと、「どうしてできないの?」と責めてしまうことも…。ママの思うとおりにいかなくても、多少の我慢は必要!それよりも子どもの出した結論に寄り添い、失敗したときは「次があるから、大丈夫!」と一緒に歩む姿勢を見せると、子どもは自主性のあるA型さんに育っていくでしょう。B型ママ×A型っ子の相性意志力と表現力の強いB型ママは、A型っ子にとって、ちょっと苦手な存在になりがち。A型っ子はいつもママに褒められたい、と考えていますが、B型ママは思ったことをストレートに口に出す傾向も強いので、A型っ子の弱点をズバリ指摘してしまいやすいのです。もちろん、的を射たアドバイスは有り難いものですが、子どもが小さいうちは、ストレートな指摘が意外にショックになることもあるので気をつけたいところ。多趣味で自分の時間を大切にしたいB型ママ。でも、子どもが生まれると、一番興味があるのは育児!と断言できるB型ママも多いはず。A型っ子の意志を尊重しつつ、育児を楽しむことで、いい時間が過ごせるでしょう。O型ママ×A型っ子の相性サッパリとおおらかなO型のママにとって、慎重派のA型っ子には意外にイライラさせられることがあるかもしれません。優柔不断で、あっちにしようかな…それともこっちにしようかな…と迷っているA型っ子に対して、「どちらでもいいじゃん。早くハッキリしなよ」と思ってしまうのがO型ママなのです。自分にこだわりが少ない分、こだわるA型のことが理解できないO型ママ。でもO型ママはゆっくり待つことができるタイプが多いので、つい口出ししたくなるのを我慢し、横目でゆっくりA型っ子の成長を見守ることができるでしょう。結局、O型ママとA型っ子は相性良好。子どもが中学生になる頃には、おおらかなママに繊細な子どもがイライラすることも増えるかもしれません!?AB型ママ×A型っ子の相性物静かでクールなAB型のママは、A型っ子と比較的相性が良いみたい。少しママが気をつければ、2人でいろいろなことを相談しながら、ゆっくりと決めていくことができるでしょう。双方が優柔不断で決定力に欠ける面もあり、迷ってしまいやすいA型の子にとって、AB型のママはなかなか「頼れるママ」になりきれない部分があります。また、AB型ママは過干渉を嫌って、子どもの自主性に任せがち。これが寂しがり屋のA型っ子には、時折、「自分に関心がないのではないか…」という不安に感じられることも。ママがもう少し積極的に子どもに関わる姿勢を見せ、なんでも相談に乗るからね!とニコニコしていることで、A型っ子も安心してAB型ママに頼っていけますよ!A型っ子は慎重派!A型っ子は、物事を深刻に考える度合いが強く、細かいことでもよく考えながら前に進む慎重派です。特に、ママやお友だちから自分がどのように思われているか…ということをとても気に掛けています。よく、A型は完璧主義だと言われますが、それも自分がちゃんとしていたいというよりも、他人からちゃんとしていると思われたい、というのが本音!だから、A型っ子には小さいうちに、ママに認められる経験をたくさんすることが大切!認められ、褒められる経験を積み重ねることで、小学生になっても、大きくなっても、自分に自信を持ってさまざまなことに挑戦していく原動力を持つことができるでしょう。<文・写真:フリーランス記者あん茉莉安>
2018年05月19日NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」で放送された、昨年4月から1年分のうたを中心に、全25曲の映像を収録したベストDVD『NHK「おかあさんといっしょ」最新ソングブック おまめ戦隊ビビンビ~ン』が4月18日(水)に発売されます。うたのお兄さん・花田ゆういちろう、うたのお姉さん・小野あつこら出演者の4人が、人気番組「ピタゴラスイッチ」にゲスト出演し、お笑い芸人・いつもここからの2人と一緒に、名物コーナー「アルゴリズムたいそう」と「アルゴリズムこうしん」を披露する映像が特典として収録! 人気番組同士のコラボレーションは必見です。また、予約購入すると先着で “作ってあそぼう「おまめ戦隊ビビンビ~ン」なりきりお面”がもらえます。観光地などにある顔出しパネルのように、お面から顔だけを出す仕様で、お面の表面には好きな色が塗れるので、オリジナルの“おまめ戦隊”変身できます。他にも、無料ダウンロードできるアプリには、期間限定で携帯画面上に画像が現れる仕掛けが用意されています。昨年10月の放送当時、全国で数多く誕生したちびっこおまめ戦隊も収録されている、豪華な内容になっています。【DVD『NHK「おかあさんといっしょ」最新ソングブック おまめ戦隊ビビンビ~ン』商品情報】2018年4月18日(水)発売品番:PCBK-50125/価格:3,200円(本体)+税収録分数:57分[本編 35分+特典 22分]■収録曲(順不同)そよかぜスニーカー(2017年4月のうた)とり(2017年5月のうた)あめのひドキドキ(2017年6月のうた)ぱんぱかぱんぱんぱーん(2017年7月のうた)にんじゃ きりん(2017年9月のうた)おまめ戦隊ビビンビ~ン(2017年10月のうた)オカリナのリーナ(2017年11月のうた)もくもくふゆーん(2018年1月のうた)おはよう!(2018年2月のうた)すごいぞ!じゃがいもほしぞらカーニバルちょんまげマーチふたごのタンゴかげはともだち ~シルエットはかせのうた~ブレーメンのおんがくたいべるがなる(フルバージョン)※本編歌詞選択機能付き■特典映像□からだをきたえようはしるよ はしるガマン ガマン!ドンスカパンパンおうえんだんチョロミーのぱっちりダンスへんしんロボット★マックスどっこいしょブンバ・ボーン!□ピタゴラスイッチにゲスト出演!アルゴリズムたいそう アルゴリズムこうしん<DVD先着予約購入者特典>作ってあそぼう「おまめ戦隊ビビンビ~ン」なりきりお面※一部取扱いのない店舗がございます。ご予約・ご購入前に必ず店舗にご確認ください。
2018年03月09日支援の本質ってなんだろう?出典 : こんにちは。『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』著者・楽々かあさんこと、大場美鈴です。今日現在、「発達障害」などの言葉の認知度が上がり、通級指導教室や特別支援学級を希望する児童・生徒が急増し、学校現場がそれに追いつけない現状があると聞き及んでいます。そのため、支援級・通常学級の先生方への、発達障害に対する充分な理解と実践ノウハウの普及、教育現場への予算と人材の確保は、早急な対応が求められていると思います。また、2019年からは、教員の養成課程でも特別支援教育に関する単位を1単位以上取得することが義務となるなど、充分ではないながらも、制度上前進している部分もあります。しかし、これらは切実に必要なことですが、発達障害はあくまでその子の個性の「一部」であり、また、ASDとADHDとLDが複合している場合など、タイプ別のマニュアル対応だけでは難しいかもしれません。それから、通常級で「みんなと違う」特別扱いを気にする・されるなど、気持ちの問題もあります。そして、発達障害のある子だけへの対応では解決が難しい、いわゆる「フツーの子」達が抱える根深くて深刻な問題もあり、実際の教育現場の実情に合った経験則や実践知も必要なのです。その中で、うちではこれまで毎年学校の先生方と連携しながら、長男への配慮をお願いし、これまでの6年間を手探り状態で歩んできました。ただ、そんな長男が6年間で1度だけ、「支援要らず」だった学年があります。それは、A先生が担任だった、通常学級の2年生のとき。A先生の「通常運転」だけで、長男は1年間落ち着いて過ごせたのです。私も、特別な配慮をお願いしたり、面談の機会を作っていただくこともなく、連絡帳のやりとりも最小限で済み、安心してお任せすることができました。今、変わりつつある公教育を前に、私は時々、そんなA先生を思い出しては「支援の本質」について、考えさせられるのです。A先生が、毎日当たり前のように、どんな子にも自然に行っていたスゴ腕の職人技を、私はここでみなさんにお伝えしたいと思います。「A先生が怖くて学校行けない!」息子を前に先生が取った行動は…出典 : 年生に進級し、担任の先生と初顔合わせの始業式の日。長男が泣きながら帰るなり「A先生が怖い!おれ、もう学校行けない!」なんて言うので、「どんなヒドイ先生に当たったの!?」と、私は内心焦りました。実は、幼稚園児時代から小1まで、長男はずっと優しくて若い女性の担任ばかり。「先生=優しい女の人」という強い思い込みがあり、そこに人生初の男性の先生。しかもA先生は、超ベテランのご年配で、お坊さんのようによく通る声に、日焼けしてシワの刻み込まれた貫禄十分なお顔立ち。その第一印象にびっくり仰天した長男は、「いつもと違う見慣れぬモノ」に、パニックになってしまったのです。翌朝、子羊のように震えて「ムリ!怖い!」と座り込んで、玄関から一歩も動けず、欠席してしまった長男。私は学校に電話して、A先生に状況をそのまま正直に伝えました。すると、A先生は慌てる様子もなく「分かりました」と、短いやり取りだけで電話を切ったのです。この対応には私も少々不安になりました。ところが、その日の夜。玄関のチャイムが鳴るので出てみると、なんとA先生がにこやかに立っているのです。そして先生は「◯太郎君と、ちょっとだけお話させて下さい」と私に告げました。それから、長男と先生は玄関先で10分程度雑談をしました。この短時間の間でA先生は、長男の緊張と警戒心を魔法のように解いてくれたのです。長男の笑い声が聞こえて来た頃、A先生は「じゃあ、明日待ってるよ」と軽く長男の肩をポンと叩き、また親の私を責めるような様子もなく、「遅くにすみませんでした」と、ニコリと笑ってさっと帰っていきました。後から「A先生と何話してたの?」と聞くと、「うーん、別に。家で何するのが好きかとか、そんなこと。…あとね、A先生も子どもの頃、学校が怖くて、イヤだったんだって!」と、ちょっと嬉しそうに話す長男。A先生は、短い雑談の中で、長男の気持ちにしっかり寄り添って下さったのです。「学校に来なさい」と強制したり、長々とお説教することもなく、今の「学校が怖い、好きじゃない」という長男の気持ちを、否定せずにそのまま受け止めてくれました。それが、頑なだった長男の心の扉を、ほんの少し開いてくれたようでした。長男は「いやあ、A先生があんなに面白い人だったなんて…」と、見た目の印象だけで決めつけてしまったことを、少し恥じらっているようでした。翌日、長男は無事登校することができました。それからの1年間、支援要らずで、落ち着いて過ごすことができたその後すぐ、私はA先生に、長男には(当時の基準で)アスペルガー症候群の診断があることを伝えましたが、A先生は「そうですか。まあボチボチやっていきますワ」とだけ言うだけ。特に特別支援について詳しい様子もなく、最初のうちは正直不安でした。ところが私の不安をよそに、最終的には何事もなく1年間無事に終えることができたのです。ここで、長男に特に良かったと思われる、教師生活推定約35年・A先生の「スゴ技」を、私なりに分析しながら、紹介させて頂きますね(A先生の方法が全てのお子さんに合っている訳ではないでしょうが、ご一考の価値はあると思います)。出典 : あまりに当たり前のようで、見落としがちなことかもしれませんが、A先生は、・大きめの落ち着いた声で、分かりやすい言葉で、ゆっくりひとつひとつ話す…ことを、毎日ごく自然にしていました。たったこれだけで、「人の話を聞かない」などと注意されがちな長男も、ずっと聞き取りやすくなります。長男は、早口で高いトーンの声や、矢継ぎ早に次々指示を出されると、それだけで「聞こえなく」なってしまうのです。実は、その年の担任の先生の「声の聞き取りやすさ」次第で長男の成績も上下する程です。また、A先生は「声のトーンと表情の使い分け」も上手でした。長男は気持ちの切り替えや、人の表情から微妙な感情を正確に読み取ることが苦手なため、悪気はなくても、つい調子に乗ってハメを外してしまったり、夢中になると周りの状況に気づかずに、集団の中で目立つ行動を取って、何かと注意されがちに…。ところがA先生は、普段は目尻を下げて穏やかに接していましたが、長男が行き過ぎた行動を取ると、いかめしい表情と低く険しい声で、短い言葉でビシッと注意し、キッチリブレーキをかけるので、長男もハッと気づきやすいのです。また、クラスのどのお子さんにも、A先生はこのように接していたので、長男だけが何度も注意されて目立ってしまうこともありませんでした。出典 : 私が特に「神業だ!」と感動したA先生の行動は…・毎日、同じ時間・同じタイミングで行動する…ということ。A先生は、毎日キッカリ同じ時間に教室に入り、全く同じタイミングで子ども達から提出物と連絡帳を集めます。学校という場所は、感覚が敏感な子には、情報量が多過ぎて混沌としているように思えたり、「いつもと違うこと」が苦手な子は、毎日の天候の変化や様々な行事、クラスの子達の動きなど、予測できないことに不安や負担を感じやすいようです。そんな中、毎日同じことを同じ時間にする、A先生の安定した行動パターンは、長男に大きな安心感を与えてくれたようです。また、毎日同じタイミングで連絡帳を集めると、それが習慣として定着しやすく、うっかり忘れの多い長男でも、提出物を出し忘れることは、ほとんどありませんでした。また、A先生は感情も大変安定している方でした。少々元気のよい子どもたちをA先生が一喝する場面も見かけましたが、そこに先生自身の感情が巻き込まれることはありませんでした。子どもひとりひとりと先生が、日頃から信頼関係で結ばれているからこそ、時に厳しい態度でも、素直に受け容れられていたように思います。そして、子ども達が良くない行動をやめたら、何事もなかったように、いつもの「通常運転モード」に戻るのです。これらの安定した行動パターンは、実際にやってみると簡単にできることではなく、もはや「芸術」の域なのかもしれません。出典 : 先生は授業中、時折脱線しては、いろんな話を子ども達に披露して下さったようです。ユーモラスなA先生自身の経験談や身近な例え話は、なかなか教科書中心の授業では集中力が続かない長男も、興味を持ちやすかったようです。「A先生、釣りが好きなんだって。おれもやってみたい」なんて、言い出したこともありました。また、書字にやや困難さがあった長男が、大の苦手の漢字書き取りの宿題も、A先生は、いい意味でテキトーに、ぐるぐるっと大きなマルをつけるだけの大らかな添削で、細かなミスや字形の悪さには、片目をつぶってくれました。おかげで、一生懸命がんばっても字が上手に書けない長男にも、さほどプレッシャーにならず、毎日泣かずに宿題に取り組めるようになりました。そして、最初のうちは、A先生は長男を大きな声で注意せずにいてくれましたが、クラスに慣れてからは、長男だけを特別扱いすることはありませんでした。他のお子さん達と同じように、廊下を走れば「コラー!!」と、雷を落とされていたようです。でも、学年末の面談のときにA先生は「最近は、怒られてもケロリとしていて、また男の子達と校庭へ走っていっちゃうんですよ」なんて目を細めながら、どことなく嬉しそうに語って下さいました。このA先生のクラスでは、長男は「落ち着きのない問題児」ではなく、「ただの健全で元気な男の子」でいられたのです。出典 : そして、A先生は長男だけでなく、クラスのどんなお子さんにも同じように、大らかで肯定的な温かい目線で接していました。おかげで、どの子も素直にのびのびと過ごし、その年には集団から孤立しがちな長男にも、仲良しの友だちができたのです。実は、発達障害の診断のある・なしに関わらず、学校生活を送る上で障害となることがあれば、通常学級でも合理的配慮をお願いするのは、法的な根拠もあり、本来、堂々と主張して良いことなのです。ですが、現在日本では、発達障害への社会的な理解や支援体制が、まだまだ十分とまでは言えないようで、特に、通常学級の中で配慮をお願いすると、他のお子さん達から「◯◯君だけズルイ」などと思われてしまう場合もあるようです。いわゆる「フツーの子」であっても、子どもはみんな発達の途上にあることに、変わりないのでしょう。私は、障害のある子・方への配慮が当たり前の風景となる社会を望んでいますが、一方でそれぞれが必要とすることは違っても、どんな子も、大人から大事に特別に扱って欲しいと願う気持ちは、同じなのだと思います。支援の本質とは、ひとりひとりの個性や気持ちに寄り添い、信頼関係を築いて、子どもたち全てを肯定的な温かい目で、大らかに成長を見守ってあげること。本当の意味でのインクルーシブ教育とは、どんな子も特別で、どんな個性でも大事にしてあげること。…なんじゃないかな、なんて、A先生を思い出しては、私はいつも思うのです。変わりつつある教育の中で…出典 : そんなA先生は、長男のクラスを担任して下さった翌年、定年退職されました。今頃、毎日大好きな釣りを楽しまれていることでしょう。でも、ひょっとしたら、お父さんお母さんの懐かしい思い出の中にも、こんな先生に心当たりがあるかもしれませんね。こういった経験豊富な先生方は、それぞれ性格や教え方の違いはあっても、総じて大らかで、感情が安定している方が多いように思えます(勿論、ベテランだからといって、必ずしもうまくいく訳ではありませんし、お子さんとの相性もあるでしょう)。一方で、残念ながらこんな達人の先生方は、毎年、A先生のように、次々と定年退職されていく現実があります。日本の他の伝統産業と同じように、教育現場でも深刻な後継者不足・人手不足の問題が、今まさに現実になっているのを痛感する日々です。もちろん、若い先生の中にも、柔軟に新しい方法を取り入れて下さったり、発達障害について熱心に勉強して下さる方がいます。日本の教育は現在、過渡期にある特別支援教育だけでなく、いじめや不登校、親の経済力による教育格差、そして先生方の過剰な雑務や長時間労働の問題など、課題が山積みである以上、やはり大きく変わっていく必要があると私も思います。でも、そんな中で、日本の伝統的な教育制度の中で長く培われた、こんなに素晴らしい職人技と、どんな子も大らかに見守る温かい目線が、熱意溢れる若い世代の先生方にも、途絶えることなく受け継がれていくことを、私は切実に願ってやみません。
2018年02月24日2017年7月に放送されたNHK「あさイチ」の発達障害特集の続編として、9月24日(日)午後11:00~11:50にNHK総合テレビで 深夜の保護者会「発達障害 子育ての悩みSP」 が放送される。「あさイチ」とEテレ「ウワサの保護者会」のコラボ特番だ。出演は、発達障害の子を持つ一般&先輩ママ、有働由美子アナ、尾木ママこと教育評論家の尾木直樹さん、タレントのはなわさん。「ママ友の『大丈夫だよ~』という善意の励ましが辛い」、「夫が非協力的」、「周囲にどう伝えたらいいか?」など、発達障害の子を持つ親が抱えがちな悩みに、先輩保護者らが自らの経験で、具体的な対処法や解決のヒントを紹介してくれるとのこと。また、今回はママだけでなく、夫の本音や当事者である子どもの声も紹介するという。例えば、「悪いのはこの子ではなく、障害のせい」と「子どもと障害を別々に考える」ということで楽になったというお母さんの発言に対して、それを聞いた子どもからは意外な本音が飛び出す。子どもの生の声を放送するのは、今までほとんどなかった試み! 今回の放送は、非常に内容の濃いものになりそうだ。■同じ境遇のママと繋がることのメリット一般的に、発達障害の子育ては少数派なので、子育ての情報源が少ない。だから、こういった番組で、ママの本音や先輩ママから具体的なアドバイスが得られるのは、とても貴重なことだと思う。筆者にも自閉症スペクトラムの息子がいるのだが、以前の保育園でのことを振り返ってみると、正直、居心地の良いものではなかった。他のママの子育て話は、申し訳ないがほとんど参考にならなかったし、正直、保育士の中にも、「発達障害のことをあまり理解していない?」と思わせる先生もいた。だから、療育で同じ境遇のママ友に出会えたことは本当にありがたかった。療育では、みな似たような子育てを経験しているので、相手の気持ちは痛いほどわかるし、こちらも気持ちもわかってもらえるという安心感があった。子どものことをありのままに話せるという心地よさもあった。療育機関や小学校、病院の評判など、地域の情報が得られたり、良質な専門書について情報交換ができるのもとてもありがたかった。また、不思議なもので、「同じような境遇で頑張っている人たちがいる」と感じられるだけで、励まされ、心が強くなれた。療育ママとの座談時間は、まさに、私の癒し&パワーチャージの場であった。■療育ママだって、さまざまだが、当たり前のことだが、次第に、療育ママもさまざまなのだなと思うようにもなった。同じ発達障害でも、子どもの特性や障害の程度はさまざまだし、親の価値観や考え方も違う。子どもの障害を認めたがらないママもいたし、支援学級や支援学校に対して偏見を持っているママもいた。また、コミュニティができればできたで、その中でまた比較が生まれて、誰かが誰かの成長をうらやましいと思ってしまったり。時には、愚痴が長引いたり、悪口などのマイナス話で盛り上がってしまったり。ちょっとした違和感を感じることもあった(もちろん、こんなことは少なかったけど)。 ■自分の身近な範囲を「世界の基準」にしない同じ境遇の仲間、それは本当に心強く大切な存在だ。だが、その世界だけにどっぷり浸かっていると、自分でも知らないうちに、周囲が見えなくなってしまう危険性がある。以前 取材 した(株)アイムの佐藤典雅さんは、「発達障害児のママこそ、常に意識して開かれた視点を持つことが大切。療育だけの狭い世界に自分を閉じ込めずどんどん外の世界に出なさい」と、力説されていた。人は、自分の身近な範囲を世界の基準にし、子育てやわが子の生き方について「こうあるべきだ」と決めつけがちだ。でも、自分の知っている世界なんて、ほんのわずか。偏った価値観に縛られないためには、常に広い世界に触れる必要がある。■発達障害は、「支援すべき少数派の種族」また、以前、NHKスペシャルに出演した本田秀夫氏の著書には、自閉症スペクトラムは「治療すべき“病気”」ではなく、「支援すべき“少数派の種族”」である、という認識を持っておくことが重要 「自閉症スペクトラム10人に1人が抱える『生きづらさ』の正体」(本田秀夫 著)より一部編集して抜粋 と表現されており、なるほど! と思ったものだ。少数派の種族が多数派の種族(一般の人たち)とうまくやっていくには、まず、多数派に自分たちのことを正しく理解してもらわなければならない。そのためには、内輪で慰め合っているだけではなく、積極的に外に向けて発信していかなければならないと思うのだ。私のように、「健常児のママの悩みには共感できない」とか「自分の大変さをわかってもらえない」など、自分で壁を作って引きこもっていても、問題は解決しない。■健常児の子育てをしているお母さんにこそ、知ってほしい私は、たまたま縁あって、ウーマンエキサイトに寄稿する機会を得た。だが、今では、こうした一般の子育てサイトにこそ、発達障害の記事を掲載する意義があると思っている。「こういった子どももいるんですよ」と、普通の子育てをしているママにも、ほんの少しでいいから知ってほしいと思うのだ。私自身、上の娘(定型発達)を育てている時は、発達障害というものをまったく知らなかった。子どもというものは、親が愛情持って育てていれば、自然に優しい心を学び、真っすぐに育ってくれるものだと思い込んでいた。だから、感情の抑えられない子や暴力的な子を見ると、「親にも原因があるのでは?」などと、うがった目で見てしまったりしていた。あの時、私がこの障害のことを知っていたら、もう少し違った見方や対応ができたかもしれない。■壁を取り払うこと、隣の子育てに想像力を持つことだから、こうした寄稿を通して、発達障害の子育てを、周囲に広く知ってほしいと思っている。お互いに隣の子育てに想像力を持つことで、発達障害の子育てを一般の子育てともっと繋いでいきたいと思っている。そして、発達障害の子育てをしているママにも、一歩踏み出すきっかけになればと願っている。私自身、保育園の保護者会で息子のことを説明してからは、園での生活(私の)がずっと楽になった。児童心理学の知識があるママが役立つ情報を教えてくれたり、障害は違うけど障害児を持つママが就学相談のアドバイスをくれたり。「お兄ちゃんがそうかもしれない」と興味を持ってくれたり、「そういう子にはどう接したら負担じゃないかな?」と関わり方を知ろうとしてくれたママもいた。また、いろいろ話してみれば、健常児でも登校しぶりで悩んでいるママがいたり、お友達トラブルで悩んでいるママがいたり、離婚した元旦那と養育費でもめているママがいたり…。私は、自分の子育てばかりが大変だと思い込んでいた。でも、みなそれぞれ、いろいろな事情を抱えて生きている。壁を取り払い、隣の子育てに想像力を持つことで、見えてくる景色はずいぶんと違ってくるのだ。今回、番組の担当プロデューサーからも、「発達障害のある子を持つ親御さんに見てもらいたいのはもちろんだが、それだけではなく、周囲の人にも見てほしい。普段なかなか言えない、当事者の本音を周囲に知ってもらう意味は大きいと思っています」というメッセージをいただいた。さらに、NHKでは、今後、9月26日(火)、27日(水)に「Eテレ」ハートネットTVで「自閉症アバターの世界 1、2」が、9月27日(水)に「あさイチ」の特集で「シリーズ発達障害 どう乗り越える? コミュニケーションの困りごと」など、続々と発達障害が特集されるとのこと。今後の放送にも、注目していきたい。文:まちとこ出版社N<NHK発達障害プロジェクト 今後の放送予定>・2017年9月24日(日)午後11:00~11:50 NHK「深夜の保護者会」「発達障害 子育ての悩みSP」・2017年9月26日(火)午後8:00~8:29 Eテレ「ハートネットTV」 「自閉症アバターの世界 ①」・2017年9月27日(水)午後8:00~8:29 Eテレ「ハートネットTV」 「自閉症アバターの世界 ②」・2017年9月27日(水)午前8:15~9:54 NHK「あさイチ」 「シリーズ発達障害 どう乗り越える? コミュニケーションの困りごと」※内容は変更になる場合がありますNHK 発達障害プロジェクト 【発達障害についての記事一覧】▼大変だけど、不幸じゃない。発達障害の豊かな世界(全4回)▼「うちの子、発達障害かも!?」と思ったら(全9回)
2017年09月22日子どもが小さいときは『いないいないばあっ!』や『えいごであそぼ』などでお世話になっていたNHK Eテレ。子どもの成長にともなって視聴の機会も減るかと思いきや、実は子どもが小学生になった今でも、楽しみに見ている番組がいくつかあります。独創的でユーモアがあって、つい目が離せなくなる。今回はそんな遊び心あふれる番組を3つご紹介しましょう。親子で楽しめるものばかりなので、おすすめです!CGは使いません! やってみることに価値がある『大科学実験』科学の楽しさと奥深さを届けるために、けたはずれの実験検証をする『大科学実験』。この番組の特徴は、実験映像にコンピューターグラフィックスを一切使わないところです。あくまでも「実際にやってみる」ことにこだわりをもち「え、そこまでやる…?」とこちらが戸惑うほどの大がかりな実験を目にすることができます。「一体、最後はどうなるの?」「もう科学とかどうでもいいから、とりあえず成功しますように…」とハラハラしたり、息をのんだりして見守らざるをえない、そんな番組です。「自分が見たいがために子どもを誘っている」なんていうパパさんもいるよう。実験監修をしているガリレオ工房は、過去に福山雅治さん主演で放送された超常現象解決ドラマ『ガリレオ』や、映画『容疑者Xの献身』などの実験監修も行ったNPO法人。わかりやすくエンターテイメント性の高い実験が得意なガリレオ工房あっての『大科学実験』なのかもしれません。アンティークな世界観がツボな『ムジカ・ピッコリーノ』子ども向け音楽エデュテイメント番組『ムジカ・ピッコリーノ』の魅力は、なんといってもアンティークっぽい映像と音楽がおりなす世界観です。人々から忘れられてしまった「ムジカ」という音楽や楽器が怪獣「モンストロ」となってさまよう…という説明文だけではまったく想像のつかないストーリーですが、キャストが着ているクラシックでレトロ感あふれる衣装や、クオリティの高いライブシーンなど見どころが多い番組です。その独特な世界は、小さなお子さんでは好き嫌いがわかれるところですが、音楽への興味を探る意味でも親子で見てほしい番組です。登場人物の一人、高い歌唱力とギター演奏をみせるヒロイン役の斎藤アリーナちゃんは、連続テレビ小説『あまちゃん』でベロニカとしても出演。シーズン3、4ではメトロン号の乗組員ゴンドリーとしても出演していたゴンドウトモヒコさんが、音楽制作を担当。コンピューターと管楽器による独特なスタイルで、Yellow Magic Orchastraをはじめ、Love Psychedelico、The Beatniksなど多くのミュージシャンの音楽活動に参加している異色の経歴の持ち主です。 耳から離れないメロディと奥深い歌詞に注目『びじゅチューン!』「モナ・リザ」や「ヴィーナスの誕生」、「サグラダ・ファミリア」など世界中の美術作品や建造物をオリジナルソングとアニメにのせてお届けするのが美術エンターテイメント番組『びじゅチューン!』です。作詞・作曲・アニメ・歌すべてを手がけるのは、映像作家の井上涼さん。彼の“目のつけどころ”に子どもも大人も心をわしづかみにされ、テーマとなった作品を「見てみたい!」と思わせる力はすごいの一言。目に入ったその瞬間から「なに、これ」と釘づけになる脱力系ゆるっとアニメと、耳から離れない歌の中毒性はかなり高め。「子どもがどハマりして、いつのまにかわたしも家事の最中に口ずさんでいる」というママもおり、親子そろって虜になる人が続出しているようです。わたしのおすすめは、パーティードレスを美しく着こなすためにトレーニングにはげむ「鳥獣戯画ジム」という作品。何回見てもにやけてしまうし、ノリノリに歌えて楽しいです。ほかにも「見返りすぎてほぼドリル」「プロポーズはラスコーの洞窟で」など、ストーリー性を感じる歌のタイトルから、すでに心ひかれてしまう作品が満載です。教育番組でありつつ、挑戦的なバラエティ要素も感じるEテレの番組ラインアップ。これからも期待が高まります。ぜひ皆さんのお気に入りをみつけてくださいね。<参考>・ 『大科学実験』 ・ 『ムジカ・ピッコリーノ』 ・ 『びじゅチューン!』 ・ ゴンドウトモヒコ『愚音堂』 ・ 『井上涼オフィシャルサイト』
2017年09月05日ママと子どもが日々、お世話になっている「おかあさんといっしょ」(NHK Eテレ)。今回は、長年番組制作に携わってきたNHKエデュケーショナル こども幼児部 統括部長・古屋光昭さんと、シニアプロデューサー・平岡ジュンコさん、NHK制作局青少年・教育番組部 チーフプロデューサー・山田淳さんのインタビューを前後編に分けてお届けします。前編では、毎日観ていても気付かない、子どもを惹き付けるためのワザとヒミツに迫ります! つい毎日見てしまう、その理由には仕掛けがあったんです。それだけでなく、番組の歴史から、一般の子どもが参加する収録の様子まで、たっぷりとお話を聞きました。■あくまで主体は母親だった! 「おかあさんといっしょ」誕生のヒミツ 古屋「『おかあさんといっしょ』の放送開始は1959年10月。よく日本初の幼児番組かと聞かれますが、そうではありません。初めは週に1回の放送で、情操や情緒を意識した“幼児のためのミュージカル・バラエティ”ではありましたが、『きょうの料理』などと同じく母親向けの実用番組という位置づけでした。その後、週に5日の帯番組になり、ラジオ『うたのおばさん』のテレビ版として放送されていた『うたのえほん』と1966年に統合されたことで、歌・体操・人形劇という形になりました。ちなみに『うたのおばさん』の流れもあり、初めはうたのおねえさんしかいなくて、うたのおにいさんは1971年に初めて登場したんですよ」『おかあさんといっしょ』や『にほんごであそぼ』などは在宅向け、『ノージーのひらめき工房』『ピタゴラスイッチ』などは幼稚園保育所向けと分かれており、実は幼稚園保育所向けの番組のほうが1956年から放送が始まっており、歴史は古いのだとか。■58年も番組が続いた理由は、止めなかったから!?古屋「70年代になると民放でも幼児番組がものすごく増えましたが、80年代で軒並み姿を消していきました。でも、NHKは止めなかった。90年に幼児番組を“幼児ゾーン”としてまとめて放送することにしたのがよかったのだと思います。そして、うたのおにいさん、おねえさんの速水けんたろう&茂森あゆみコンビがとても人気だったこと、さらに99年の『だんご3兄弟』のヒットもあり、そのあたりから、視聴者の感覚もだいぶ変わってきましたね。それまではテレビ番組に限らず、子どものもの=子どもだまし=粗悪品みたいに言われることもありましたが、80年代以降で大人文化と子ども文化の境目が薄れ始め、大人も子どものものを抵抗なく受け入れるようになります。逆に大人のものよりクオリティが高かったり、丁寧に作られていたりする。子どもの方が余分な情報や付加価値なしに見るので、子どもをよい意味で“だます”方が難しいんです」■2歳児を徹底研究&セグメント形式を採用 迷いの70年代からの脱却!古屋「話は戻りますが、70年代は迷いの10年だったようです。幼稚園に行く子が増えたことで、家には小さな子どもしかいなくなり、4歳~6歳がターゲットだった『おかあさんといっしょ』と社会状況がズレてきてしまったんですよね。そんな中、1979年に『2歳児テレビ番組研究会(2歳研)』が発足しました。実はこれ、アメリカの幼児番組『セサミストリート』の影響を大きく受けているんです。日本では英語番組という認識が強いけれど、もともとは子ども番組として専門家が対象年齢や子どもの能力を研究して作り込んでいるんです。2歳研では、『セサミ』と同じように発達心理学・教育心理学・教育工学などの専門家たちを含めて、2歳児を徹底的に研究したそうです」――具体的には番組にどのように生かされたのですか?古屋「まず、ひとつの番組が複数のコーナーに分かれている「セグメント形式」を取り入れました。2歳研によって幼児が集中して見ていられる時間は2~3分だとわかったので、それをひとつのコーナーの目処にすることにしたんです。また、幼児は数ヶ月の差で発達段階が全然違うのですが、対象年齢が異なるコーナーを作れば、どこかのコーナーが楽しめます。セグメントのメリットは、ダメだったらそのコーナーをリニューアルすればいいっていう取捨選択ができることにもあります。素材の反復再利用もできますしね」――たしかに再利用はありますね! 映像のサイドにラインが入っている(アナログ画面サイズ)っていう…。平岡「名作アニメや良い作り手が手がけた素晴らしい作品など、これは作り直せないなっていうのがあるんです。だから“両側がありませんけど、すみません!”って(笑)」古屋「ADさんが “この曲、小さい頃に観ていました!”とか言ってます。20年使ってるものもありますからね。でも、子どもにとってはそんな曲も初めて聞く”新曲“ですから」――親の立場からすると、懐かしい曲が流れると嬉しくなります。山田「そうですよね! あとは、激しいコーナーの後には静かなコーナー、実写の後にはアニメを放送するなど、内容の強弱にも気をつけています。せっかくのセグメントなのに、同じような内容が続いては意味がないですからね」■一分アニメの背景は白!情報量を最小限にする工夫古屋「歌の後は人形劇…というように、コーナーは月曜日~金曜日で基本的に同じ順にしています。そのほうが子どもたちも安心できるし、毎日の視聴習慣ということで変えないようにしているんです。番組を通して言えるのは、色や音などで情報量をものすごく整理しているということ。どうすれば画面に目が行くかとか、物語に集中できるかとか、子どもの情報処理能力を考えて作っています。たとえば『ともだち8にん』(一分アニメ)は、バックが白。普通のアニメは背景にもたくさん絵が描き込んであるけど、それでは情報量が多すぎる。キャラクターを見てほしいので、あえてお話で扱うものだけを描くようにしています。一分アニメは『こんなこいるかな』(86年)と同様に、幼児の実生活での事例をたくさん拾って、そのネタをもとにストーリーを組み立てていったんです。3歳は世界の真ん中に自分がいて、人の立場で考えるってことはできない時期。一緒にいても、ひとり遊びを個々にしていることが多く、協力することが難しいのです。そんな子どもたちを観て、発想して、題材にしています」■歯磨きは上手にできなくていい! 決してお手本ではない生活習慣ロケ古屋「『はみがきじょうずかな』や『パジャマでおじゃま』などの生活習慣ロケも、2歳研の頃に始まりました。あのコーナーは、会話もなく、ただ歯を磨くだけという映像を、音楽(スキャット)に乗せることでテレビのコーナーに仕立てたことがすごいと思います」山田「歯磨きの様子をただ撮影しただけでは退屈なコーナーになってしまう。音楽の尺に合わせてテンポよく見せる演出が、一見何気なく見えますが発明ですね」古屋「コーナーの目的は、自分と同じような子どもがやっているのを見てモチベーションを上げてもらうこと。うまく出来た姿を見せるのではなくて、がんばっているところを見せているんです。だから、テレビでお手本を紹介するコーナーではないんです。」――“みんながやってるから、僕もやる!”という感覚は、幼稚園や保育園での友達関係と一緒ですね。古屋「そうですね。一度はコーナーをやめたんですが、 “子どもが歯を磨かなくなったので、またやってください”という声があって復活しました」■親のほうが必死!? 子どもたちの収録の様子とは?古屋「『おかあさんといっしょ』は、一般のお子さんが出ているということが一番の特色かもしれません。子どもが番組に出ているのは、テレビを観ている子どもに親近感をもってもらうためなんです。自分と同じくらいの年代の子どもがやっていることに興味を示す年齢なので、“おもしろそう”とか“やってみたいな”という感情を持ってもらうことを目的にしています」――体操に参加せず、端のほうに立っているだけの子もいますよね。親としては“いろいろな子がいてもいいんだ”と安心します。古屋「参加する子どもは、ありのままの姿でいればいいと思っています。親御さんはせっかくテレビに映るのにって思うけど、怒るのは逆効果なんです。」山田「『おかあさんといっしょ』に限らず、収録中にある子どもがずっと無表情のことは良くあります。でも終わった後に“どうだった?”って聞くと、みんな“楽しかった”って答えるんです」古屋「子どもはどこにいても、本当は楽しんでるんだと思うんですよね。収録に来たけれどもお母さんから離れられずにヒザの上で観ているのも楽しいし、体操を後ろのほうで観ている子はそれが心地よかったりする。それはそれでいいじゃないかって思うのですが、親御さんにとってはなかなか難しいですよね。どうすれば収録に参加した子どもの集中力が途切れないか、どうやって一連の収録を楽しませるか、スムーズに事を運ぶかっていうのは、いろんな工夫やノウハウを組み合わせてやっています。それはうたのおにいさん・おねえさんの中にも引き継がれているし、“子ども係”という子どものお世話をする人たちや、われわれ制作の中にも代々受け継がれてきているんです。集合場所から移動して、収録が終わってまた同じところに戻ってくるまでに約1時間。それを1日3回やることもあって、本当に驚異的だと言われます。幼稚園単位ではなく、初めて会った知らないもの同士ですからね。以前イタリアの制作会社の人たちが来た時に、「こんなに聞き分けが良くて、この子たちは子役じゃないの!?イタリアじゃありえない!!」って、すごく驚いていましたよ」後編では3月末をもって卒業しただいすけおにいさんのお話も登場…!
2017年04月25日ママの応援とママの支援をコンセプトにスタートした「ママ100人プロジェクト」。第2弾プロジェクトとなる今回、ママが経営する「楽天市場Myu」をはじめとする人気ECサイトを中心に、2017SS新作展示会イベント『FASHION MAMA PARTY』が代官山「CARATO71」で行われ、プレスデーに取材へと伺いました!『一般社団法人MOTHER』と『楽天市場Myu』の主催で開かれた今回のイベント。普段はネットでしか見ることのできないアイテムを間近に見ながら、手に取って、実際に着て買うことができ、アイテムのオーダーを受け付けるショップもあるなど、どのブースも大変な盛り上がりを見せていました。●会場は大盛況!人気ECサイトの商品を実際に手にできるまたとない機会だけに、当日はオシャレなママたちを始め多くの人が会場を訪れていました!ブランドのオーナーを務める人もママが多く、商品の着心地や使い方を直接聞きながら買うことが可能。手作り感もある会場で、お店とママたちの距離が近くみなさん笑顔の絶えない様子が印象的でした。お子さまと一緒に参加さされているママも多く、会場は大盛り上がりを見せていました!●貴重な話が盛りだくさんのトークショーイベントでは、起業家ママやママモデルによるトークショーも開催されました!まずは、今回のイベントを主催した『一般社団法人MOTHER』の代表・小澤あきさんのあいさつからスタート。活躍するママの応援と困っているママの支援を通して、世界中のママたちを笑顔にしていきたいとの熱い思いが語られました!今回のイベントでも、売り上げの一部をあしなが育英会へ寄付することが予定されています。そしてトークショーがスタート!イベントを主催する『楽天市場Myu』代表の岩科茜さんのあいさつ後、モデルのこばやしゆりさんとMAYUさんが登壇。ひときわ大きな歓声が上がっていました!現在の活動を始めたきっかけや、子育てについて。また、Instagramの使い方やママとしての生き方などトークは幅広く展開。自宅で仕事をすることもあるだけに、子どもが帰ってきたら手を止めて一緒に過ごすことを大切にしながらも、「仕事は楽しいことなんだよ」と頑張る背中を見せるようにしているなど、仕事と子育てのメリハリに難しさや楽しさを感じているということでした。●ブランドによるファッションショートークショーの後は、今回のイベントに出店している各ブランドのファッションショーが開催されました!各ブランドの特徴や背景などが紹介されつつ、モデルさんたちが次々とポーズを決めていきます。最後に登場した女の子にはひときわ大きな声援が集まっていました♪----------ママになると、家のことや子育てに追われ、自分でオシャレを楽しむということが次第に難しくなっていくかもしれません。しかし、会場を訪れたママたちのキラキラした表情を見ると、みなさんがオシャレに興味を失ったわけではないことがよくわかります。“現役ママたちによるママたちのためのイベント”という雰囲気が感じられた「FASHION MAMA PARTY」。普段、子育てに追われなかなか息抜きできないというママも多いと思いますが、こういったイベントをきっかけに他のママたちと交流を深めるきっかけにもなると良いですね。●文/パピマミ編集部
2017年03月31日朝ごはんを作ってから職場へ、仕事から帰ってきたら次は急いで夕飯の支度。あと、明日の朝ごはん、お弁当もどうしよう…! 共働き世帯が増えた今、毎日子どもにご飯をあげること、育てることの大変さを感じている悲鳴、あなたは聞こえますか? 時代は変われど、大事にしたい生活の基本は同じ。現代の子どもたちは食とどう関わっているのでしょうか。4月1日(土)午後8時から、NHK Eテレで生放送される番組、 くうねるあそぶ こども応援宣言「こどもごはん」 では、子どもたちのリアルな食事情を取材しています。例えば、放課後の塾でお弁当を食べるのは、4月から小学六年生になる男の子。20分の休み時間を使って夕食を済ませているそうです。また、母子家庭の小学二年生の女の子は、インスタントのお味噌汁やご飯を半分食べて、お母さんが仕事から帰ってくるまでの間の空腹を満たしていると言います。そして、ご飯が買えなくてお腹を空かせている子どもたちもいるのです…。家族そろって食卓を囲むことがますます難しくなっている現代。子どもたちは、この現実をいったいどう思っているのでしょうか。その取材から聞こえてきた、意外な、そしてリアルな声が紹介されます。「こどもごはん」のために、今大人は何ができる?そんな中、大人たちには何ができるのでしょうか。番組では、子ども一人でも入れ、温かいご飯が無料で地域の人と食べられる「子ども食堂」や学校での取り組みなど、大人たちが始めた新たな挑戦も登場。生放送中に視聴者からも、「こどもごはん」についての悩み、大切にしたいこと、心配なことなど、メール&FAXを募集し、こども大人とこどもも一緒になって考えます。子どもがいないからこそ考えられる「子どもの問題」があるそして、司会を務めるのはあさイチでもおなじみの有働アナウンサー。番組への思いを語ってくれました。「子どもの問題って、実は司会者として私のネックかもしれません。子どもは大大大好きで、若いころは野球チームを作るくらい産みたいって言っていたほどだけれど、残念ながら機会に恵まれなかった。でも、こどもの問題については一人の大人として関心はあるんです。ただ、なんとなく“子育てもしていないのに”議論などに参加していいのかどうか、こちらも遠慮があって、逆に子どもが居る人たちの、子どもがいない人への気遣いというか遠慮も少なからず感じたりして。でも、実は子どもがいない私たちだからこそ考えられる、はっきりと言える「子どもの問題」ってあると思うんです。子どもがいると、やっぱり自分のこどもが何よりも優先されはず。でも、私にはそれがないから、すべての子どもが元気に育ってくれるためには、何が必要なんだっけ? 何ができるんだっけ?と。子育ての苦労や実感はないけれど、母性や問題意識がないわけではないんです。しがらみがない分、親が言いにくいことも、親に代わって問題の指摘もできるかもしれないし、アイデアも出せるかもしれない。そんなこと、おこがましいかな、図々しいかなって思っていたんだけど、もう遠慮してる場合じゃない。これだけ子どももお母さんも悲鳴をあげている時代。親まかせにせず、私たちも図々しく、でも堂々と参加したいと思っています。だから今回の番組の司会、本当にできるのか?と不安な半面、とってもうれしいんです。正解はないし、簡単に結論は出ないし、間違った答えを出すかもしれないけれど、子どもを守るアイデアを、みんな一緒になって一生懸命考える時間になるということは間違いないです」。くうねるあそぶ こども応援宣言「こどもごはん」 NHK Eテレ 4月1日(土)午後8:00~9:30MC:有働由美子アナウンサー、又吉直樹さんゲスト:松岡修造さん、千秋さん
2017年03月31日五感の中でも視覚から得られる情報はとても多いといわれています。それは目で楽しむ要素の多い絵本にもあてはまるかもしれません。勉強して賢くなる。運動して運動神経を養う。同じように感覚的な部分を磨くのに役立つのが絵本ではないでしょうか。今回は 絵本ナビ 協力のもと、子どもの五感を刺激する一風変わった「アート絵本」を選んでみました。あおくんときいろちゃん作・絵:レオ・レオニ/訳:藤田 圭雄/出版社:至光社 「あおくんときいろちゃん」(絵本ナビ紹介ページ) パパとママと暮らす主人公・あおくんには友だちがたくさん。仲良しのきいろちゃんと遊びたくて留守番中に遊びに出かけてしまいます。街角で会ったきいろちゃんとくっついて、みどりちゃんになってしまった2人はパパとママから「うちのこじゃない」といわれ…。色を登場人物にするという発想はなんとも斬新! でも読み進めていくと登場人物に命が宿って見えてくるから不思議です。「色は混ざると別の色に変化する」ことに興味を持つお子さんもいるようですね。きりのなかのサーカス作・絵:ブルーノ・ムナーリ/訳:谷川 俊太郎/出版社:フレーベル館 「きりのなかのサーカス」(絵本ナビ紹介ページ) ブルーノ・ムナーリは独創的な発想を開花させ続けたイタリアのアーティストです。子どもの創造教育に力を尽くしてきた彼はこの絵本でことば、色、かたち、素材の魅力を伝えています。トレーシングペーパーという透ける素材が霧にけむるミラノの街を表現し、読者はページをめくるたびに異国の街中をさまよっているような感覚に…。一転してあらわれるカラフルでゆかいなサーカスの場面が強烈なインパクトを残すのは、前半シーンとのギャップの大きさゆえなのかもしれません。せんをたどって作・絵:ローラ・ユンクヴィスト/訳:ふしみみさを/出版社:講談社 「せんをたどって」(絵本ナビ紹介ページ) 表紙からのびる1本の線を指でたどっていくと、どこまでもどこまでも続いていく…。絵本のすべてがたった1本の線で描かれているこちらの絵本では町から村へ、空から海へと線の旅が楽しめます。風景、木々、人の顔、車、飛行機など「ここまで1本で描けるんだ!」という驚きと美しい絵がページをめくるたびに広がり、線をたどり続けたお子さんからは「ちゃんと全部つながってる!」なんて感動のひと言が聞こえてきそう。表紙の見える本棚にかざって眺めたい、デザインもおしゃれな絵本です。イルミネイチャー絵:カルノフスキー/文:レイチェル・ウィリアムズ/出版社:河出書房新社 「イルミネイチャー」(絵本ナビ紹介ページ) 3色のマジックレンズをのぞくと別世界があらわれる仕掛けを盛り込んだこちらの絵本はミラノに拠点を置くデザイン・デュオが完成させたもの。ジャングル、砂漠、山脈、森林、草原、大海など動物の多様性に富んだ10の地域をレンズをのぞきながら探検! 登場する180の野生生物たちは昼・夜と活動時間帯で分けられており、習性などの説明文もあるため、知らない知識を深めることにもなるよう。色彩の美しさと迫力、その両方を仕掛けとともに楽しめる絵本です。まるまるみっけ作:アンディ・マンスフィールド/出版社:ひさかたチャイルド 「まるまるみっけ」(絵本ナビ紹介ページ) 仕掛けを駆使して問題に挑む、三次元ポップアップパズル絵本がこちら。赤、オレンジ、黄、青、水色、緑、紫の7色のまるを押したり、引いたり、はたまた持ち上げたりして隠されたまるを見つけます。シンプルな仕掛けに見えますが正解するには頭をひねらなければなりません。挑戦が難しい小さなお子さんには、まず大人がお手本を見せてあげましょう。意外なところから見つかる「まる」は子どもの好奇心を刺激してくれるはず。工夫する大切さを学び、発想力を養う知育絵本の役割も担っています。豊かな感性を育むためには難しい遊びに取り組ませたり、特別な場所や環境に身をおかせる必要がある、と感じる人もいるかもしれません。でもそれではママも疲れてしまいますし、何より子ども自身が楽しめなくなってしまうことも。外に出て泥だらけになるまで遊ぶ、いろんな味の料理を一緒に作ってみる、家族でいろんなことを話す、たくさんの声や音を聴く…。五感はそうした日常生活の中で自然に養われていく部分も少なくないのではないでしょうか。データ協力: 絵本ナビ
2017年02月16日「もうこんなことができるようになったんだな」と、子どもの成長を強く感じることのひとつに「おてつだい」がありますよね。初めてのおてつだいは、ちょっと前まであんな小さかったのに… と涙ぐんでしまうママもいるかもしれませんね。でも中には何をおてつだいしてもらうか迷ってしまったり、おてつだいに無頓着な子にどう促していいか分からなかったりする人もいます。そこで今回は 絵本ナビ 協力のもと「おてつだいができるようになる絵本」を選んでみましたので、ご紹介していきましょう。できること おてつだい作:くすのき しげのり/絵:市居 みか/出版社:廣済堂あかつき 「できること おてつだい」(絵本ナビ紹介ページ) 一緒に遊んでいるのはリスくんと、クマくんと、ウサギさん、サルくん。運動会の準備のおてつだいを申し出る4人でしたが「ぼくが(わたしが)やる!」とちょっと険しい雰囲気に。でも、かごをおろしたり、ダルマを運んだり、狭いすき間にはいってしまった球を拾いにいったり…。実は、みんなちゃんと自分の得意なことをすすんでやれていました。自分にできることは何かを考え、お互いに認め合って協力すればとってもスムーズ! 誰かの役に立てる「おてつだい」の良さも知ることができる一冊です。おてつだいの絵本作:辰巳 渚/絵:すみもと ななみ/出版社:金の星社 「おてつだいの絵本」(絵本ナビ紹介ページ) 子どもがしてくれるおてつだいには何があるでしょう。こちらの絵本では子どもにもできるおてつだいのやり方が、イラストで分かりやすく紹介されています。掃除や洗濯、食事の準備、植物の水やりにゴミの仕分けの仕方などパターンもさまざまなので「これ、やってみたい!」と子ども自身がやりたいと思うおてつだいが見つかります。子どもの生活力向上にも役立ちますね。はじめてのおつかい作:筒井 頼子/絵:林 明子/出版社:福音館書店 「はじめてのおつかい」(絵本ナビ紹介ページ) 5才のみいちゃんはママに頼まれて初めてのおつかいに出かけます。100円玉を2つにぎりしめて坂の上にあるお店に向かう途中、転んでしまったり、大きな声で呼んでもお店の人に気付いてもらえなかったり…。ドキドキ緊張している主人公と同じ目線になるのか、読み聞かせると真剣に見入っているお子さんも多いようです。ママと一緒のときは起きないアクシデントも1人で乗り越えたみぃちゃん。最後に坂の下で待っていたママと赤ちゃんを見つけます。ママのわが子を心配する気持ちも伝わってくる絵本です。こじかかじっこ おてつだいのいと作:さかいさちえ/出版社:教育画劇 「こじかかじっこ おてつだいのいと」(絵本ナビ紹介ページ) 森の中にあるお裁縫屋さん。そこに住んでいる子鹿の三姉妹のうち、いちばん上のお姉さんが今回の主人公「かじっこ」。刺しゅうの糸を届けるため、かじっこちゃんは山の上にあるおばあちゃんの家へ向かいます。その道中、ケンカしている3匹のこぶたや困っている虫さんたちに出会い、山のお茶会に参加することに。幻想的で可愛らしいイラストはとてもメルヘンチックです。こんな世界なら入り込んでみたいかも…? 眠そうなまぶたのかじっこちゃんの表情がなんともいえずキュートです。ケロちゃんケケちゃんケロロちゃん おてつだいおてつだい作・絵:長野 ヒデ子/出版社:ひさかたチャイルド 「ケロちゃんケケちゃんケロロちゃん おてつだいおてつだい」(絵本ナビ紹介ページ) お父さん、お母さん、ケロ、ケケ、ケロロの3匹兄弟がおりなすハートフルなこちらの絵本には、家族それぞれに大切な役割があることを気付かせてくれます。特に生活に欠かせないのが「お母さん」の存在。どんなときも家族を支え、子どもたちを優しくサポートしてくれるお母さん。そんなお母さんが大好きな子どもたち。何気ない毎日をみんなで過ごせることが家族の幸せなんだ、と改めて感じさせてくれる一冊です。素朴でほっこりするイラストもいいですね。いかがでしたか? お手伝いへの興味を抱かせてくれる絵本をご紹介してきました。イラストの雰囲気がそれぞれ異なるので、子どものお気に入りが見つかりやすいかもしれません。絵本を読んで、おてつだいに積極的になってくれればママも大助かりですね!
2017年01月26日この世に誕生した小さな命。その命を守り、大切に育てていく子育てはすばらしくもあり、過酷でもあります。ときには苦しくて涙がこぼれ、辛く感じてしまうこともありますよね。そんなとき誰かがはげましてくれたら、応援してくれたらどれだけ心強いことでしょう。今回は 絵本ナビ 協力のもと「ママを応援してくれる」を選んでみました。ママを笑顔にする厳選の5冊をご紹介していきましょう。今日訳:伊藤比呂美/画:田昌克/出版社:福音館書店 「今日」(絵本ナビ紹介ページ) 語られる詩は作者が分からないまま英語圏に伝わっているもので、詩人の伊藤比呂美さんが日本語に訳しています。一生懸命になればなるほど子育てで頭がいっぱいになり、余裕がなくなってしまうものですよね。1日が終わるとき、自己嫌悪を感じてしまうママもいるでしょう。この絵本は「あなたはちゃんとやっているよ」と静かにほほえんでくれます。留守中ママと赤ちゃんがどう過ごしているかパパに知ってもらうにもぴったりで、夫婦間の溝を解消するキッカケにもなるかもしれませんね。ちいさなあなたへ作:アリスン・マギー/絵:ピーター・レイノルズ/訳:なかがわ ちひろ/出版社:主婦の友社 「ちいさなあなたへ」(絵本ナビ紹介ページ) アメリカで発売されるや母親たちの涙を誘い、児童書分野で大ヒットをとばした話題の絵本。この世に生まれた子どもにたっぷりと愛情をそそぎ、やさしく背中を見守りながら年老いていく母親。老いておく母への感謝の気持ちを感じながら、母と同じように母親になる子ども。自分の親を思う気持ち、わが子を思う気持ち。その両方を感じて胸がいっぱいになる絵本です。おかあさん、すごい!作:スギヤマ カナヨ/出版社:赤ちゃんとママ社 「おかあさん、すごい!」(絵本ナビ紹介ページ) 今では何でもできるように見えるけど、料理もお裁縫も最初は苦手だったことを明かすおかあさん。こんな状態でちゃんとした母親になれるか不安だったけれど、いつの間にか苦手なこともできるようになっている。等身大のおかあさんに、うれしそうな子どもの笑顔が印象的です。子どもの存在がちょっとずつ自分をママにしてくれる、子どもと一緒に生きていくだけで幸せ! そんな気付きをくれる一冊となっています。おかあちゃんが つくったる作:長谷川 義史/出版社:講談社 「おかあちゃんが つくったる」(絵本ナビ紹介ページ) 小学3年生のぼくにおとうちゃんはいないけど、ねえちゃんとおかあちゃんと3人で元気に暮らしてる。ミシンの仕事をしているおかあちゃんに「ジーパンこうて」といったら「つくったるわ」と剣道のはかまのきれですぐにジーパンを作ってくれたおかあちゃん。でも学校では「ちょっとへん」と笑われる。家族のためにパワフルにがんばるおかあちゃんのユーモアと前向きさ。どんなときだって子どものことをいちばんに考える、おかあちゃんのあたたかさが染みるお話です。おかあさん だいすきだよ作・絵:みやにし たつや/出版社:金の星社 「おかあさん だいすきだよ」(絵本ナビ紹介ページ) 子どものためと思い叱ったり、怒ったり…。そんなおかあさんの目線ではなく「こうしてくれたら、もっとおかあさんのことだいすきだよ」と子ども目線で語られているのがこちらの絵本。「はやくおきなさい! またねぼうでしょ」じゃなくて「やさしくおはようっていいながら ぎゅうってだっこしてくれたら ぼくね もっとおかあさんのこと だいすきだよ。」と語られるたび「分かってはいるんだけど…」とグッときてしまうママもいるのではないでしょうか。子どもはおかあさんが大好き。だからもっと大好きになりたい。思わず子どもを抱きしめたくなる一冊です。ママは子どものことを愛しています。子どもも同じようにママを愛しています。本当はそれだけで十分なはずなのに自己嫌悪や不安や辛さを感じてしまうのは、それだけ子どもを大事に思っているから。ときには、がんばっている自分をこれでもかと褒めて甘やかしてあげてくださいね。データ協力: 絵本ナビ
2017年01月19日その言葉を耳にしようものならニヤニヤ、ゲラゲラと笑い出し、いつまでもはしゃぐ子どもたち。みんなを瞬時に笑顔にする魔法の言葉、それが「うんち」です。今回は 絵本ナビ 協力のもと、「うんちから学ぶ知育絵本」を選んでみました。おもしろさだけじゃなく、うんちの新たな一面と出会える良作ぞろいとなっています!みんなうんち作:五味 太郎/出版社:福音館書店 「みんなうんち」(絵本ナビ紹介ページ) うんちの大きさや形は動物によって違うことを、ユーモアたっぷりに分かりやすく学べる絵本です。リズミカルに並べられた文章はとても読みやすく、絵本の雰囲気にもぴったり。読み始めはニヤニヤしていた子も最後には「いきものは食べるからうんちをする」という新たな発見に納得顔。トイレトレーニング中のお子さんをもつママからは「絵本を読んだら自分からトイレに座ってくれるようになった!」なんてエピソードも寄せられています。うんぴ・うんにょ・うんち・うんご作:村上 八千世/絵:せべ まさゆき/出版社:ほるぷ出版 「うんぴ・うんにょ・うんち・うんご」(絵本ナビ紹介ページ) 「いいうんちをするためには、どうしたらいい?」この絵本では冷たいものを食べたら下痢になる、野菜をしっかり食べるといいといった、うんちにまつわる知識がつきます。カチカチのものは「うんご」、水っぽいのは「うんぴ」など、この絵本ならではの呼び方でうんちを呼び分けているのもおもしろいところ。この絵本を読めば「元気なうんちをすることの大切さ」を知ることができるので、園や学校でうんちをするのが恥ずかしい、というお子さんの読み聞かせにもおすすめです。親子の間で「今日のうんちはどうだった?」なんて会話ができるようになるかもしれませんね。うんちがぽとん作・絵:アロナ・フランケル/訳:さくま ゆみこ/出版社:アリス館 「うんちがぽとん」(絵本ナビ紹介ページ) 主人公・まあくんがおばあちゃんにもらったのは「おまる」。でもどうやって使うのか分からずに帽子にしてみたり、花瓶にしてみたり…。イスラエルの作家が描いたこの絵本はトイレトレーニングがうまくいかず焦りを感じているママに「ゆっくりやっていこう」と思わせてくれる、いい「ゆるさ」があります。うんちにまつわる絵本はユーモアにあふれた作品が多い中、こちらは愛らしい挿絵と少し長めのストーリーが特徴的。まあくんの素朴で素直な表情にもほっこりします。いっしょにうんち作・絵:ふくだ いわお/出版社:フレーベル館 「いっしょにうんち」(絵本ナビ紹介ページ) うんちがきらいないっちゃんは逃げ回ってばかり。そこへ動物たちがおまるを借りにきます。なんだか気持ちよさそうにうんちする動物たちをみて、いっちゃんは「ぼくもちょっとやってみようかな」とくまさんと一緒におまるに座り…。嫌がる子どもにどうトイレを覚えさせていくか、途方にくれてしまったときに読んであげたい絵本。自然なトイレトレーニングへと子どもを導いてくれる一冊です。うんち でるかな?作:新井 洋行/出版社:講談社 「うんち でるかな?」(絵本ナビ紹介ページ) こちらは片観音ページが下に広がるしかけ絵本。ころころうんち、迫力のうんち、飛びながらうんち、細長いうんち… など、さまざまな動物のうんちがページをめくることで露わになるというお楽しみ要素がつまっています。最後はぼくの番! トイレに座って「うーん うーん」として出てきたうんちはどんなのだろう? 自分のうんちに興味がもてるようになりそうですね。うんちはいきものによって違いがある、食べものによっても変化するといった学びがありながらも、うんちすることの楽しさ、おもしろさも教えてくれる絵本たち。今回ご紹介した知育絵本はトイレトレーニングのサポート本として活用できるだけでなく、子どもたちの笑顔をもっと増やしてくれるはずです。ぜひ、親子で楽しんでくださいね。データ協力: 絵本ナビ
2017年01月12日新しい年が始まる期待感で胸がいっぱいのお正月。久しぶりに会う家族や親せきと楽しい時間を過ごす人も多いですよね。そこで今回は 絵本ナビ 協力のもと、読めば盛り上がるお正月絵本を選んでみました。大人数で読むとよりいっそう楽しい時間が過ごせるはずです!おえかきしりとり作:新井 洋行 鈴木 のりたけ 高畠 那生 よしなが こうたく/出版社:講談社 「おえかきしりとり」(絵本ナビ紹介ページ) 絵だけでしりとりが進んでいく物語をつくったのは大活躍中の若手絵本作家4人。全員でストーリーを考え、それぞれが完成させたイラストがしりとりでつながっている、とても豪華な一冊です。前見返しにはルール、最後にはしりとりの答えがちゃんと描いてあります。読んでいくうちに難易度があがっていくので読み応えもあり! ユーモアあふれるしりとりに親子で挑みたい一冊です。ルージュベックのだいぼうけん作:アガット・デモワ ヴァンサン・ゴドー/訳:うちだ さやこ/出版社:アノニマ・スタジオ 「ルージュベックのだいぼうけん」(絵本ナビ紹介ページ) 絵本と一緒についてくる赤いセロファンがはられた「まほうのルーペ」。そこをのぞきながら絵本をめくると、別の世界が見えてくるしかけ絵本シリーズです。のぞかなければ分からない思わぬ出来事、隠されている物語…。不思議なこの絵本は「こんなところにこんなものが!」という驚きをくれ、読んでいる人の想像力をたくましくしてくれます。ウォーリーをさがせ! クイズ&ゲームブック作・絵:マーティン・ハンドフォード/訳:唐沢則幸/出版社:フレーベル館 「ウォーリーをさがせ! クイズ&ゲームブック」(絵本ナビ紹介ページ) ご存じ大人気の絵本シリーズ「ウォーリーをさがせ!」のゲームブックバージョンは、たくさんの人が集まるお正月シーンにぴったり。定番の探し物をみんなで楽しむもよし、迷路やパズル、クロスワードなどのゲームにいそしむもよし! とにかく遊べる絵本なので、飽きるヒマを与えません。永遠の名作と一緒にこちらのゲームブックも手に入れておきたいですね。トントン紙ずもう作・絵:COCHAE(コチャエ)/出版社:コクヨ 「トントン紙ずもう」(絵本ナビ紹介ページ) 紙で人形をつくり箱の上にのせ、トントンとたたきながら相撲させる「トントン相撲」。子どものころに友だちと戦いを繰り広げた人もいるのでは?「トントン紙ずもう」には力士39体が収録され、桃太郎と金太郎など昔話のキャラクター同士、夢の対決をさせることも可能です。たくさんの力士の中からお気に入りの1体を選ぶ作業も楽しく、無地の台紙やシートもついてくるので、自分だけのオリジナル人形をつくることもできますよ。たべものかるた あっちゃんあがつく原案:みね よう/作:さいとう しのぶ/出版社:リーブル 「たべものかるた あっちゃんあがつく」(絵本ナビ紹介ページ) 見るからにおいしそうなイラストが人気の「たべものあいうえお」絵本。その「あっちゃんあがつく」のカルタ版となっているこちらは、取り札・読み札が各69枚。予備の札も3枚ずつあるのでなくしても安心です。50音だけでなく「を」や「ん」の札もあるのはさすが! 絵札だけでなく、読み札もイラスト入りで楽しい工夫が満載です。カルタで遊んだ後は、おなかがすいてしまうかもしれませんね。いかがでしたか? 読めばみんなで盛り上がること間違いなしのお正月絵本をご紹介しました。ずっと家の中にいると子どもたちも退屈してしまいます。そんなときも、みんなで読んで遊んでリフレッシュ! 楽しいお正月を過ごすことができますよ。データ協力: 絵本ナビ
2016年12月29日お出かけ前にテレビで見た「今日の運勢」。結果がいいものなら「いいことあるかも!」とちょっぴり幸せな気持ちになりますよね。実は絵本の世界にもそうした運にまつわる作品がたくさんあるのをご存じでしょうか。そこで今回は 絵本ナビ 協力のもと、運気の上がりそうな開運絵本を選んでみました。絵本を読んで、幸せを呼び込みましょう!どんぶらどんぶら七福神文:みき つきみ/絵:柳原 良平/出版社:こぐま社 「どんぶらどんぶら七福神」(絵本ナビ紹介ページ) まるで歌を歌っているような文章で、「七福神」という神さまを紹介してくれる絵本。子どもたちの中には初めてそんな神さまと出会う子もいるかもしれません。大人の私たちの中にも「誰がどんな神さまか」と問われると悩んでしまう人は少なくないはず。この絵本を読めばそれぞれの神さまの顔と特徴がよく分かります。親しみやすく、かわいいイラストと神さまの笑顔にこちらも思わずほっこりしてしまう一冊です。開運えほん作:かんべ あやこ/出版社:あかね書房 「開運えほん」(絵本ナビ紹介ページ) 今年の夏にお母さんが入院したり、遊園地で迷子になったり、仲良しの友だちとけんかして仲直りもできていない「はなちゃん」。おばあちゃんはそんなはなちゃんに「いやなこと、悲しいことは疫病神の仕業」と教えてあげます。この絵本は、はなちゃんが年神様に疫病神を追っ払ってもらおうと奮起するお話です。だるまの目は最初は片側しかいれない、まねきねこは右足でお金をまねき、左足で人をまねく…。開運にまつわるかざりものの説明が分かりやすく、たくさん描かれています。説明の難しい日本のならわしも、子どもにも楽しく理解できる一冊です。おもちのきもち作:かがくい ひろし/出版社:講談社 「おもちのきもち」(絵本ナビ紹介ページ) たれた眉、つりあがった目、まあるい体に腕を組んだ「かがみもち」が表紙の絵本。毎年お正月になると登場する、かがみもちが主人公となっているこのお話はとっても斬新! ほかのおもちが人に食べられていく姿に身の危険を感じ、家から飛び出したかがみもちの大脱走劇の結末は…。おもちの一大事ではありますが、コミカルな語り口とイラストが大人と子どもの笑いを誘います。最後はしっかりオチのつく、新年にぴったりの一冊です。おたんじょう月おめでとう1月生まれ おめでとうおめでとう作:中川 ひろたか/絵:あおき ひろえ/出版社:自由国民社 「おたんじょう月おめでとう1月生まれ おめでとうおめでとう」(絵本ナビ紹介ページ) あたらしい年を「しんぴんのとし」と表現する主人公の男の子がとてもいとおしく思える絵本。新年は新品の洋服を用意して身に付けたりする家庭もありますよね。この絵本にはいつもと変わらない見慣れた景色もあたらしく見え、1月がとくべつである理由がたっぷり描かれています。新年のハッピーな気持ちをおすそ分けしてくれる絵本なので、どの月に生まれたお子さんでも楽しめます。あけましておめでとう作:中川 ひろたか/絵:村上 康成/出版社:童心社 「あけましておめでとう」(絵本ナビ紹介ページ) 「あけましておめでとう」というお正月は、普段と何が違うでしょう。お正月前から日本の文化やお正月の風景を子どもに伝えることができます。お正月はカルタやすごろく、福笑いなど楽しい遊びもたくさん! でも羽子板の勝負で負けると、墨で顔にバッテンを書かれてしまう…。お正月ならではの伝統遊びをする機会が減った今だからこそ読んであげたいお正月絵本。文章はシンプル、大きなイラストで小さなお子さんの読み聞かせにもぴったりです。新しい年の始まりを全身で感じながら「今年はいいことがありますように!」とお願いする…。お正月は日本の文化や習慣を改めて感じられるときでもあります。みなさんの一年が今年も良いものでありますように。データ協力: 絵本ナビ
2016年12月26日クリスマスは誰もが待ち望んでいるお楽しみの日。子どもたちもその日を心待ちにわくわくドキドキ…。胸はずませながらも「プレゼント、ちゃんともらえるかな?」なんて心配もあったりするようです。そこで今回は 絵本ナビ 協力のもと、子どもたちを笑顔にする「クスッと笑える」クリスマス絵本を集めてみました。ピヨピヨ メリークリスマス作・絵:工藤 ノリコ/出版社:佼成出版社 「ピヨピヨ メリークリスマス」(絵本ナビ紹介ページ) クリスマスをとっても楽しみにしているピヨピヨひよこ5兄弟たち。絵本を読んだり、ツリーの飾りつけをしたりして期待はふくらむものの、サンタさんがちゃんと来てくれるかどうか、ちょっぴり心配。「いいこにしています。どうか こんばん きてください。」とお願いするひよこたちがかわいくて、愛らしい! 家族みんなで過ごすクリスマスは、最後にとびきりの笑顔が待っているようです。めがねうさぎのクリスマスったらクリスマス作・絵:せな けいこ/出版社:ポプラ社 「めがねうさぎのクリスマスったらクリスマス」(絵本ナビ紹介ページ) 「めがねうさぎ」シリーズ、今回の舞台はクリスマスです。冬が大好きなうさこはもちろんクリスマスも好き。ツリーにするために見つけたモミの木と一緒に、昼寝中のおばけを連れて帰ってしまいます。ごちそうを食べてうさこがベッドに入ったころ、サンタさんはくまさんの家でグーグージュースを飲んで眠っていました。これはたいへん! 横で話を聞いていたおばけは「ぼくもいくよー。」さてさて、最後はどうなることやら…? 貼り絵の美しさにも注目ですね。おおきいツリー ちいさいツリー作・絵:ロバート・バリー/訳:光吉 夏弥/出版社:大日本図書 「おおきいツリー ちいさいツリー」(絵本ナビ紹介ページ) ウィロビーさんのお屋敷に届いたクリスマスツリーは大きすぎて先が天井につっかえちゃう! そこで先をちょん切り、残りは小間使いへ。机の上に置いてみると先がちょっぴり邪魔なのでまたも先をちょん切って、庭師へ。先を切られるたび、ツリーは誰かの部屋やおうちを特別な空間に、みんなを幸せにしてくれます。場面ごとに異なる飾り付けを見るのも楽しい一冊。サンタのおまじない作・絵:菊地 清/出版社:冨山房 「サンタのおまじない絵本」(絵本ナビ紹介ページ) 子どもたちの嫌いなものといえば「野菜」ではないでしょうか。そんな野菜がクリスマスプレゼントに届いたら、子どもたちからはきっとブーイングがおこってしまうかも。でもこの絵本の野菜は一味違います。おまじないを唱えると、野菜は次々と別のものに大変身! 切り絵の楽しさがつまった絵本なので、画用紙を引っ張り出して同じように変身させてみるのもいいですね。さむがりやのサンタ作・絵:レイモンド・ブリッグズ/訳:すがはら ひろくに/出版社:福音館書店 「さむがりやのサンタ」(絵本ナビ紹介ページ) ボリュームのある白ひげと真っ赤な丸い鼻のサンタクロースが表紙の絵本。小さなコマ割りのマンガを見ているような感覚で読み進めていきます。「ふゆはいやだよ まったく!」なんてグチをこぼしているのも、ペットたちにエサをあげるのも、しっかりドアに鍵をかけて出かけるのも、親近感がわいて笑えてきます。12月24日のサンタさんもみんなと同じような朝を迎えているんだなぁ… とほっこりできる一冊です。ちょっとユーモアのあるクリスマス絵本、いかがでしたか? 年末の恒例行事となっているクリスマスにも、たくさんのストーリーがあるものです。家族でクスッと笑える絵本時間をぜひつくってみてくださいね。データ協力: 絵本ナビ
2016年12月08日「いち、に、さん、し…」教えてあげたわけではないのに、いつのまにか数を数えられるようになっていく子どもたち。数字が好きで「何でもかんでも数えたい!」という子もいれば、反対に「数えるのは苦手」という子もいますよね。そこで今回は 絵本ナビ 協力のもと、楽しく「かず」や「さんすう」とふれあえ、学びとなる絵本を選んでみました。1、2、3どうぶつえんへ作・絵:エリック・カール/出版社:偕成社 「1、2、3どうぶつえんへ」(絵本ナビ紹介ページ) 走る汽車の1両目にはゾウが1ぴき、隣の車両にはカバが2ひき…。後ろにいくほど動物の数が増えていく、字のない絵本です。たくさんの動物たちをのせた汽車が行きつく先は…? 数そのものへの興味が出てきたころにもぴったり。また、描かれた数字と動物の数が合っているか、自分で確かめられるようになった年齢のお子さんにもおすすめです。かぞえておぼえる かずのえほん作・絵:島田 ゆか/出版社:鈴木出版 「かぞえておぼえる かずのえほん」(絵本ナビ紹介ページ) 家の中のいつもの風景。そこから数えられるものを探すのが楽しい絵本。その数字はなんと1から100まで! 最後まで数えられなくても「〇〇はどこにある?」なんてクイズ形式で問題を出して、描きこまれたイラストをじっくり楽しむこともできます。少し大きな数が数えられるようになったら数が合っているかどうかを確かめるべく、挑戦させてみるのもいいですね。ものによって数え方が違うことも、この絵本なら自然に覚えることができます。1つぶのおこめ 作・絵:デミ/訳:さくま ゆみこ/出版社:光村教育図書 「1つぶのおこめ」(絵本ナビ紹介ページ) 小学校低学年からの読み聞かせにおすすめの、ちょっと変わった「さんすうの昔話」です。もとになっているのはインドで昔から伝わってきたお話。自分のことしか考えないケチな王様に、ある提案をする女の子。それは、王様もびっくりの「さんすう」の知恵でした。数って不思議! と考えさせられる奥が深い絵本。異国の物語らしさを感じさせる、エキゾチックな挿絵も魅力のひとつです。算数の呪い 作:ジョン・シェスカ/絵:レイン・スミス/訳:青山 南/出版社:小峰書店 「算数の呪い」(絵本ナビ紹介ページ) 「たいていのことは、算数の問題として考えられますよ」といったフィボナッチ先生のせいで、女の子の頭の中は朝から問題だらけ。まるで呪いをかけられたみたいに感じる不思議なお話のラストは、どうなるのでしょう。一部が大きく太字になったり、枠の中に入っていたり、文章の配置やデザインもおもしろい個性的な内容ですが、答えはちゃんと絵本のどこかにあるので安心してくださいね。はじめてであうすうがくの絵本1 作・絵:安野 光雅/出版社:福音館書店 「はじめてであうすうがくの絵本1」(絵本ナビ紹介ページ) 「さんすう」といわず「すうがく」と表現してあるので「大きい子向けの本かな?」と思うママもいるかもしれませんが、仲間外れを探したり、背比べをしたりと小さなお子さんと一緒に楽しめる絵本。難しい計算式を見ながら覚えるのではなく、頭をやわらかくして考えることで「すうがく」の感覚をつかみやすくなる子も。「数を数えるのは苦手」なお子さんもクイズを楽しむうちに苦手意識を克服できるかもしれませんね。小さなお子さんから小学校中学年程度のお子さんまで、幅広く「かず」や「さんすう」とふれあえる絵本を紹介しました。中には「少し難しいかな?」と思えるものもあるかもしれません。対象年齢に合った一冊をすすめてみるのも良し。動物が好き、謎々が好き、そもそも数字が大好き! など、子どもの好きなものにぴったりな一冊を選ぶも良し。「かず・さんすう」への興味を深める、キッカケづくりになるといいですね。データ協力: 絵本ナビ
2016年12月01日ママやパパの話す声、いろんな場所で目にする文字。子どもたちは物の名前と文字につながりがあることを知り、新たな発見に驚きながらもどんどん「ことば」を覚えていきます。そこで今回は 絵本ナビ 協力のもと、赤ちゃんから未就学児程度まで楽しめる「あいうえお」絵本を選んでみました。あっちゃんあがつく たべものあいうえお原案:みね よう/作:さいとう しのぶ/出版社:リーブル 「あっちゃんあがつく たべものあいうえお」(絵本ナビ紹介ページ) 「あっちゃん あがつく あいすくりーむ」で始まるこちらの絵本には、おいしそうな食べ物がたくさん出てきます。ページごとにストーリーを感じるので「もしかしたらこの後はこうなるのかな?」なんて想像しながら新たなページをめくるのが楽しい! いちごじゃむを塗られているトーストや、すっぱい梅干を食べたくまの子の表情がなんともいえず愛らしいです。あいうえおべんとう作・絵:山岡 ひかる/出版社:くもん出版 「あいうえおべんとう」(絵本ナビ紹介ページ) あいうえお、の言葉でできあがるお弁当って? なるほど「あ」は、あすぱらがす。「い」はいちご、「う」はうずらたまご、「え」はえびふらい、「お」はおにぎり。この調子で、ら行まで登場する色とりどりのおいしそうなお弁当たち。物語の最後はみんなで「いただきます」! 明日のお弁当づくりのヒントになるのも、ママにはうれしいですね。リングカード・あいうえお 作・絵:とだ こうしろう/出版社:戸田デザイン研究室 「リングカード・あいうえお」(絵本ナビ紹介ページ) 約8×16cmの美しい曲線を描くリングカードは全部で46枚。車に動物、食べ物などシンプルで分かりやすいイラストが大きく描かれているので、小さなお子さんとも絵を使った親子のコミュニケーションが可能です。感性を刺激するカラフルなカードは、赤ちゃんの目にもくっきりと映ります。イラストの裏には物の名前が書いてあります。子どもの頭の中で「絵とことば」が頭の中でつながる瞬間を、間近で目にできるかもしれませんね。 ぐりとぐらのあいうえお 作:中川 李枝子/絵:山脇 百合子/出版社:福音館書店 「ぐりとぐらのあいうえお」(絵本ナビ紹介ページ) 「あさ いもほり うでまくり えんやらやっと おおきなおいも」「なんとまあ にんじん ぬいたら ねっこのひげが のびほうだい」など、リズミカルにことば遊びが楽しめる絵本。ぐりとぐらシリーズは初めてというお子さんも、くまやきつね、いのししやろばなどたくさんの動物が登場するので見応えたっぷり。12×12cmのコンパクトサイズなので持ち歩き用にもおすすめです。くろくまくん あいうえお 作・絵:たかい よしかず/出版社:くもん出版 「くろくまくん あいうえお」(絵本ナビ紹介ページ) あいうえお、を口にするときってどんな顔になるのかな? 大きくお口をあけたら「あ」、真っ白な歯を見せて「い」。しろくまくんの後に続いて、ぶたくんやねこさん、うさぎさんらほかの動物たちもマネする様子が可愛らしい! 顔マネだけじゃなく、立ち姿などのポーズも真似れば全身運動になるかも? 50音を覚える前の予行練習にもおすすめの一冊です。何気ないようで計算しつくされた「ことば」の数々。子どもたちが楽しく、そして覚えやすいように考えられたひらがな絵本を紹介しました。歌うように読んであげたり、ママも一緒になってマネっこしたり、親子で楽しくことば遊びしてみましょう!データ協力: 絵本ナビ
2016年11月24日うちの家族、個性の塊です
夫婦・子育ていまむかし
めまぐるしいけど愛おしい、空回り母ちゃんの日々