くらし情報『阿部和重の新作『オーガ(ニ)ズム』 魅力は「ドタバタ感」』

2019年10月18日 21:00

阿部和重の新作『オーガ(ニ)ズム』 魅力は「ドタバタ感」

『グランド・フィナーレ』で芥川賞受賞した阿部和重さんに、三部作最終巻『オーガ(ニ)ズム』のお話を聞きました。

父と子とCIAエージェントのミッション・インポッシブル。
阿部和重の新作『オーガ(ニ)ズム』 魅力は「ドタバタ感」


『シンセミア』を書いていた20年前から、三部作全体の構造は概ねできていたと語る阿部和重さん。

「ただ、三部作が持つ既存のイメージ、つまり時系列に沿った大河小説というものは更新したかったんですよね。むしろ僕の出身地でもある山形県東根市神町を舞台にした“神町トリロジー”の3作それぞれがまったく違う作品のように見せたかった。『シンセミア』は、方言もバンバン出てくる犯罪まみれのノワール群像劇です。『ピストルズ』は、フェミニンな表現やファンタジーの世界観に徹しました。最終巻となる『オーガ(ニ)ズム』は、ストーリー的には政治や国際情勢を背景にしたスパイドラマです。
エンタメ色を打ち出したバディものを意識しました」

オバマ大統領来日が近づいていたある晩、作家の阿部和重の家にアメリカ人編集者として彼に取材を申し込んでいたラリー・タイテルバウムが血まみれでやってくる。もうすぐ3歳になるひとり息子・映記と長期の留守番を任されているというのに、阿部和重はどんどん抜き差しならない状況に……。

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