2020年12月10日 19:40
暴力的な夫から幼子を連れて逃げた先に…被害女性が決意したこと
―監督自身の経験が反映されているキャラクターもいますか?
監督自分が投影されているというのはなかったですね。というのも、私の人生はそれほどドラマティックではありませんから(笑)。ただ、私のなかにある要素が少しずつ大きくなってそれぞれのキャラクターに表れている部分はあったと思います。
―主要な人物が多く、ストーリーも複雑に絡み合っているところもありましたが、脚本を作るうえで苦労したのは?
監督一番難しかった点は、クララの小さい息子に起きるあることの結末をどうするかということでした。最初は、映画で描いたのとは逆の展開を考えていましたが、子役の少年が決まったときに彼を見て、「自分が思っていた結末を彼には迎えさせられない」と感じたので、いまの形にしようと決めました。
人生には楽しいことが待ち受けていると感じてほしい
―物語においても重要なシーンなので注目ですね。ananweb読者はクララやアリスと近い年代の女性たちが多いので、彼女たちに共感する読者も多いと思います。この2人の人物像を描くうえで意識したことはありますか?
監督アリスはほかの人にいろいろなものを与えていきたいタイプの人であると同時に、本当は怖がりで他人を必要としているとても孤独な女性。