2020年12月10日 19:40
暴力的な夫から幼子を連れて逃げた先に…被害女性が決意したこと
そしてクララもまた、同じように孤独を抱えているひとりであるという部分は描きたいと思いました。
―ちなみに、彼女たちにモデルはいますか?
監督場所は秘密ですが、クララに関しては虐待を受けている女性たちがいる施設に行って話を聞き、リサーチをしました。そういった女性たちに見られるパターンのようなものを取り入れたうえで、クララを演じたゾーイ・カザンのイメージに合わせて作り上げています。
クララには友達も愛する人も何もない状況ではありますが、いろいろな素晴らしいことが彼女の人生で起きていて、これからも楽しいことが待ち受けているんだ、ということを示唆したいと思いました。そして、いまの出来事はあくまでも人生においてはチャプターのひとつにすぎないのだということです。
―いっぽうのアリスは、仕事に追われている現代の女性たちのイメージに近いように感じました。彼女にはどんな思いを込めていますか?
監督ニューヨークのような大都市には男性が作った社会のなかで、一生懸命働いている女性たちがいますが、彼女たちはまるでマシンに燃料を投じている感じですよね。アリスもそういうなかで奮闘している女性たちのイメージを込めました。