2022年9月8日 19:00
夫の浮気で妻の行動がエスカレート…歪んだ夫婦関係が子どもに与える影響【映画】
そこで、こちらの方にお話をうかがってきました。
ダニエーレ・ルケッティ監督
『ローマ法王になる日まで』や『ワン・モア・ライフ!』などで知られ、人間模様を描くのを得意とするルケッティ監督。本作では、イタリアのアカデミー賞と称されるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で主要3部門のノミネートを果たし、高く評価されています。今回は、本作を通して伝えたいことや夫婦を続けるために欠かせないこと、そして日本にまつわる思い出などについて語っていただきました。
―原作に共感したことが制作のきっかけだったそうですが、どういったところに魅力を感じたのかを教えてください。
監督僕が一番感銘を受けたのは、家族を描写する際に、残酷さも含めたありのままの姿を描いているところでした。特に、当時のイタリアでは、家族の背景にカトリック的な“縛り”が強く残っており、家族がバラバラになることに対して大きな葛藤があったからです。そういった障害のある関係性や家族の内部について、スリラーのように描かれている作品だという印象を受けました。
そして、ここに出てくるような家族の間では、「私たちは本当に愛し合っているのだろうか。それとも、もう愛は終わってしまったのだろうか」