「私達の世代で邦画の全盛期をもう一度つくりたい」。24歳の映画監督 枝優花が今、人生を賭けて撮る映画
今「映画」と「私たち」の関係は大きく変わろうとしている。動画ストリーミングサービスを使えば、月額1000円足らずで数千タイトルの映画がスマートフォンで見放題。私達は、映画を観るのに、映画館に行く必要もレンタルビデオ屋に行く必要もなくなった。また、個性豊かな「ミニシアター」の映画館が街から姿を消して「シネマコンプレックス」と呼ばれる大型の映画館にとって変わったことで、大手映画会社が制作する漫画やドラマなどが原作のキャッチーで分かりやすい「メディアミックス作品」が人気を博している。それに伴い日本の映画を取り巻く環境も大きな転換期を迎えている。そんななか、「自分達の世代でなんとか邦画の現状を変えたい」と語る映画監督がいる。彼女の名前は、枝 優花(えだ ゆうか)。まだ24歳の新鋭だが、去年撮影した初長編監督作品「少女邂逅(しょうじょかいこう)」が、自主制作のインディーズ映画ながら、第42回香港国際映画祭で異例ともいえる正式招待上映を果たして、上映後はサイン待ちに長蛇の列が出来るなど、業界では既に国内外で注目を集める存在だ。
同作品は、2018年6月30日に一般公開を控えているが、公開前から10代の女性ファンの間で「聖地巡礼」