2011年3月15日 10:40
セレブ中のセレブ、ソフィア・コッポラが描く“父娘”
多感な少女たちの姿を映し出した、“ガーリー”な映画を得意とするソフィアが、自らも親となった経験を経て、“親子”という新たなテーマを得て、新境地を開いたことでも話題に。第67回のヴェネチア国際映画祭では、コンペ部門のグランプリである金獅子賞を受賞したのですから、天晴れです。
では、高評価を受けた、そのパーソナルな物語をちょっと覗いてみると…。主人公のジョニーはハリウッドの伝説的なホテル“シャトー・マーモント”で暮らしています。誰もが憧れる華やかな生活を送っているように見えますが、実は彼の生活は時間つぶしの連続です。部屋にポールダンサーを呼んでみても、それほど楽しんでいる様子はないし、友達がパーティを開いても、それほど気乗りしている風でもない。エージェントから、「ここに行って、あの仕事をこなして来て!」と言われれば、言われたままに動くものの、それ以外の時間は無気力さが支配していて、壮大な暇つぶしであるかのように見えるのです。そんな生活に、クレオが飛び込んできます。
前妻の都合で、ジョニーと一時的に同居するためにやってきたのです。ホテルの部屋で2人は、Wiiのギターゲームに興じたり、プールサイドで過ごしたり、一緒に音楽を聴いてみたりと、友達のように楽しく過ごします。