2011年3月15日 10:40
セレブ中のセレブ、ソフィア・コッポラが描く“父娘”
劇中に登場するジョニーは、自分であって、父・コッポラの投影でもあり、娘・クレオは、やはり自分でもあり、自分の子供たちの姿の投影なのかもしれません。
ソフィア自身、「クレオは、ショービズ界のある夫婦の子供にインスパイアされたキャラクターです。でも、人を惹きつけるパワフルな父親を持った、私自身の記憶にもインスパイアされています。すべてが私のことではありませんが、私の子供時代に由来する要素もいくつかあります」と話しています。どこの部分が実体験なのか、興味をそそられるところですが、イタリアのホテルでの朝食シーンだったらどうしよう…と下世話な想像をしたりして。(気になる方は、映画をチェック!)
いずれにしろ、いつも多くの人々に囲まれて、華やかな生活を送ってきたように見えて、ソフィアは案外、孤独に詳しいということも、本作を含むこれまでの作品を観ていればよくわかります。やはり、私たちにはわからない、セレブ親子ならではの寂しさというのはあるのでしょう。でも、その分、私たちには思いもよらないゴージャスな経験もしてきたはず。
“パパ”コッポラが、娘をはじめ家族に、深い愛情を注いでいることは有名です。特に自分のワイナリーで、愛娘ソフィアのためにワインを造ってしまったなどという話を聞けば、愛情表現もケタ違いだなとしみじみ。