2012年10月3日 12:31
『新しい靴を買わなくちゃ』中山美穂×向井理インタビュー「自然と」縮まった距離
としみじみ。特に中山さんが、北川&岩井コンビによる“仕掛け”として強く印象に残っているというのが、アオイとセンがバーを訪れるシーン。「ドアを開けて入っていったらもう本番だったんですよ」(中山さん)、「顔見合わせちゃいましたよね(笑)」(向井さん)。だがこの瞬間、中山さんはある手応えを掴んだという。
「お互いに笑い合っちゃって、そこで『あぁ、大丈夫だな』って思ったの。これは大丈夫、どんな環境でもやっていけるって。あのシーンのことはすごく良く覚えてます」。
中山さんがパリで暮らし始めて9年。
この街での撮影ということに特別の思いもあったのでは?
「そう思ってたんですが、いざ入ってみると“現場”という空気――ずっとやって来た感覚に戻ってしまって、そうなるとどこで撮影していても同じなんですね。全てが終わって初めて『あ、パリだったんだ』という感覚でした」。
セーヌ河にエッフェル塔に凱旋門と次々とパリの名所が映し出されるが、向井さんは単なる“観光映画”ではないところがこの映画の魅力だと強調する。
「もちろんパリのロケーションは映画にとって武器だと思いますが、そこに媚びて『パリってすごいでしょ?』という感じがない、浮ついてないところがいいなと思います。