2017年11月27日 19:00
【インタビュー】オンラインシアター始動 別所哲也が提唱する「ライフスタイルとしてのシネマ」
別所さんが自ら発起人となり、のちの「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(SSFF & ASIA)」となる短編映画祭「アメリカン・ショートショートフィルムフェスティバル」を始めたのが1999年。回数を重ねていく中で、作品を出品する映画人や観客から多く寄せられるようになったのが「映画祭以外で、ショートフィルムを見られる場所はないのか?」という声。そうした要望に応えるべく、横浜みなとみらいの開発事業の一環として進んでいた映像事業誘致の計画に参画。映画祭が10周年を迎えた2008年にオープンに至った。
「映画祭が“成人式”を迎える10年後も続いていることを目標に――そんな思いで、まさに清水の舞台を飛び降りる覚悟で10年契約のハンコを押しました(笑)。当時は不安の方が大きかったですよ」。
だが、みなとみらいの巨大なマンションの2階にオープンしたシアターは、映画館として強い個性を発揮し、存在感を放っていく。「複数のスクリーンを持つシネコンがあちこちにできることで、より多様になるはずだったのに、逆に均質化が進んだ。
その中で、単館の個性的な映画があることを再評価してもらえる場所を作れたと思います。