名シーンには欠かせない!『恋雨』から『IT/イット』まで"雨”が印象的な映画5選
「嵐」のアイドルオーラを完全封印し、何を考えているのか読み取れない微妙な表情をする高校教師・葉山貴司を演じた松本さん、一生に一度の恋を経験する女子大生・工藤泉をラブシーンも含め、体当たりで演じ切った有村さん、そして、嫉妬のために非情で傲慢な男になっていく小野玲二を演じた坂口健太郎と、それぞれが新境地を開拓した作品となった。
社会人になった泉が雨の日に回想する(ナラタージュ)ように始まっていく本作。雨は、劇中に一貫して流れる、切なく、ノスタルジックな情緒を存分に後押しする。泉が初めて葉山に出会った日も、同じ映画を偶然観ていた日も、酔いすぎてしまった葉山に呼び出された日も、小野に告白された夜も雨が降っていた。その上、目の前にいる葉山につい激情をぶつけたくなって、雨のようにシャワーを浴びせたことも…。泉には、忘れられない雨の日が多すぎるほどある。
Blu-ray&DVD豪華版のオーディオコメンタリーでは、「有村さんがすごい思い入れを込めて泉を演じていて、それでぶつかってきてくれたことで、また自分も引き出された部分があった」と語っている松本さん。ずぶ濡れの2人からは、そうした気迫や熱い思いが伝わってくるはずだ。