2020年10月9日 11:50
大作の延期が相次ぐ…難題が山積のハリウッド撮影時における“新型コロナ対策ガイドライン”とは?
今年8月、まだコロナ騒ぎ真っ只中の全米ジョージア州でコロナ対策を講じた初のプロダクションとして、撮影を無事成功させて話題を呼んだ。
タイラー・ペリーのようにインディーズ映画人でも深い懐があれば撮影対策の苦労も軽くなる。しかし大概のインディーズ映画関係者にとって、今回のコロナ新ルールは金銭面で大いに厳しい。PPEなどマスク等の物資費用や検査、健康面を管理する専門スタッフなどの雇用など、新しい予算項目が加わり製作費が膨れ上がることは必至で、製作を諦めるプロデューサーも多いだろう。インディーズ映画界の頭痛の種はそれだけではない。撮影現場で働いているキャストやスタッフを守る撮影周りの保険においても課題が残っている。万が一、関係者が現場でコロナにかかった場合、これまでの保険契約で完全に守られるのか、責務の所在はどうなるのか。また、その保険は独立製作のレベルで購入できるプレミアムなのかなど、保険業界責任者たちとの協議も続いている。
インディーズのプロダクションが過半数を閉めるハリウッド映画製作業界において、このような課題がまだ山積みである以上、ハリウッドが正常に稼働しだすのにはまだまだ時間がかかりそうだ。