2021年12月17日 12:10
【インタビュー】有村架純と石橋静河はどんな思いを抱いて抱きしめ合ったのか? “分断”の時代に大切な他者へのまなざし
良いも悪いも全部その人だから、なるべく全てを受け入れて関わりたいなと思います。
石橋:みどりと佳代ちゃんの場合、性格も育ってきた環境も全く違うけど、同じだけの苦しみを持っていること――それを伝え合わなくても感じられたからこそ、あそこまでぶつかり合えたし、助け合っていこうとなれたんだと思います。なかなか全ての人とそうなるのは難しいですが、例えば私はいま27歳で、新しい友達と出会っても、その人のそれまでの人生については知らないし、家族であっても、全てを知っている気になっても、自分の知らないことってたくさんあると思います。前提としてその人の全部をわかることはないと思うことは、決して突き放すってことじゃなく、良い関係性を築く上で大事なことだと思います。知らない部分をリスペクトすることが大事だし、そうやって接していきたいですね。
――ドラマ序盤でみどりが母親に抱きしめられるシーン、打ちひしがれた佳代をみどりが優しく抱きとめるシーンなどドラマ通じて「抱擁」のシーンが非常に印象的でした。どのような思いであのシーンに臨まれたんでしょうか?
有村:佳代にとって、みどりさんは“つっかえ棒”のような存在というか、支えだったので、もしみどりさんがいなかったら、佳代はあそこまで頑張れず、諦めていたと思います。