2023年9月1日 12:00
【インタビュー】杏×呉美保監督、みんな違うからこそ意識したい“寄り添う”ことの大切さ
「映画、芸術、メディアを通して女性を勇気づける」をスローガンに掲げる非営利映画製作会社「We Do It Together(WDIT)」が企画制作したアンソロジー映画『私たちの声』。多様化が叫ばれながらも、今もジェンダーギャップに苦しみ、社会の中で孤立してしまいがちな女性たちを支え、応援するストーリーが、世界各国の女性監督、女性俳優たちによって7つの短編映画として集結した。
日本からは「国際映画祭で評価されている女性監督」「主演は日本で5本の指に入る女優」として、呉美保監督と杏の二人に白羽の矢が。日本版ストーリー『私の一週間』では、2人の子供を抱え、育児に家事に、お弁当屋の経営にと超多忙なシングルマザーの一週間が淡々と描かれている。
そこにこそ、日本の女性たちが抱える大きな問題があり、なかなか社会に届かない「声」があると考え、リアリティ溢れるごく普通の日常を通して丁寧に現代をあぶり出した呉監督と主演の杏さん。日本代表として本作を世界に届けた二人に、本作の魅力について聞いた。
淡々と描かれているからこそドラマチック
――監督、今回「私たちの声」に参加されようと思った理由を教えてください。