2013年6月2日 09:00
松浦氏が明かした、avexの成長”裏”戦略 - シーバス ビジネスセミナー
しかし、「当時の貸しレコード店経営者はあくまで経営者でしかなく、ほとんどは音楽に詳しくなかった」(松浦氏)ことから、「良いレコードを仕入れられないし、ライナーノーツがポイントと知っても、それを作ることができなかった」(松浦氏)という。そこで、他店舗からレコードの仕入れも頼まれ、1枚500円のライナーノーツを付けて卸すようになり、大きなビジネスになっていった。
○気付いたらレコード会社に
レコード卸し業のような仕事を始めて間もなく、友&愛の他店の店長たちから、新会社設立を持ちかけられたという。
このとき設立されたのがエイベックス・ディー・ディー株式会社。松浦氏はそのときの想いを「自分の会社があったので、別に新会社に参加する必要もなかったが、しつこく誘われたので仕方なくやることにした(笑) 」と回顧した。
当時は、ちょうどレコードからCDに移る過渡期にあり、エイベックス・ディー・ディーでは海外から多くのCDを輸入し、それを貸しレコード店に卸していた。アメリカやイギリスのみならず、ドイツやイタリア、ベルギーなどからも購入。あまりにもたくさんのCDを買うため、「自分でレーベルも持っているのではないかと勘違いされ、販売権の売り込みを受けた」