知らないと損をする「お金と法律」の話 (1) 消費者金融への「過払い金請求」ってどうすればいいの?
の過払い金の計算自体も、これまでの借入と返済に関する日時・金額を全て入力して計算せねばならず、これだけでも大変です。計算時には、取引が一定期間なかった場合(空白期間などといいます)等に、これを一連の取引とみるか別の取引とみるか等によって金額が変わってくるケースも多く、これらは過去の裁判例などを熟知していなければならないため、こういった法的判断を自身で行うのも相当大変ではないかと思います。
(3)の交渉についても、ご自身で過払い金を請求した場合、貸金業者によっては「弁護士が介入しなければ返還はできない」などと理由をつけて、過払い金の返還を拒否してくることがあります。一番怖いのは、弁護士がついていないことをいいことに、本来受領すべき金額より極めて低額な和解に応じさせられてしまうことです。いったん和解に応じてしまうと後になって「やっぱり増額してほしい。」ということができなくなります。たとえ弁護士が介入しても和解の内容を覆すのは困難ですので、やはり過払い金の請求は、ご自身で行うより、弁護士にご依頼いただくのが安心だと思います。
仮に、交渉が功を奏しない場合には、当然、(4)の裁判まで行う必要があります。